JP2007045273A - 夏用空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、低温環境下で使用される自動車の燃料消費をさらに低減することができる夏用空気入りタイヤを提供することを課題とする。
【解決手段】 本発明のタイヤT1は、トレッド部1に、60℃における損失正接であるtanδ(60℃)が0.18以下であり、かつ前記tanδ(60℃)に対する、5℃における損失正接であるtanδ(5℃)の比[tanδ(5℃)/tanδ(60℃)]が2.0以下であるトレッドゴム10を用いたことを特徴とする。このタイヤT1では、タイヤT1の内部の温度が飽和温度を下回っているときに、トレッド部1のトレッドゴム10のtanδ(5℃)/tanδ(60℃)が2.0以下になっているので、転がり抵抗が低減される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、氷雪路以外のいわゆる通常路での走行を主目的とした標準的なタイヤである夏用空気入りタイヤに関する。
近年、省エネルギや省資源の社会的要請により、自動車の燃料消費を節約するために、タイヤの転がり抵抗の低減化が図られている。特に、冬場に路面が凍結する場合が少ない地方では、自動車にスタッドレスタイヤ等の冬用空気入りタイヤを装着する必要が殆どないために、夏用空気入りタイヤの転がり抵抗の低減は重要となる。従来、tanδの小さいタイヤゴム(tanδが0.12程度のタイヤゴム)をトレッド部に使用した夏用空気入りタイヤが知られている(例えば、特許文献1参照)。この夏用空気入りタイヤでは、トレッド部におけるタイヤゴムのヒステリシスロスが抑えられることによって転がり抵抗が低減されている。なお、tanδ(損失正接)は、周知のとおり、粘弾性体であるタイヤゴムの貯蔵弾性率E′に対する損失弾性率E″の比(E″/E′)で表わされる値であり、δは、タイヤゴムの動的ひずみに対する応力の位相遅れを表している。また、このtanδとしては、tanδがタイヤゴムの温度に依存する値であることから、一般には自動車が通常走行する際の、タイヤの内部の飽和温度(50℃〜70℃程度)における測定値が採用されている。
特開平7−164821号公報(段落0013〜0014参照)
しかしながら、一般に、タイヤが回転し始めてからタイヤの内部が飽和温度に達するまでに時間を要する。例えば、外気の温度が11℃のときに自動車が時速40kmで走行する場合を想定すると、タイヤの内部の温度が飽和温度に達するまでの時間は、走行開始から約15分程度を要することとなる。
一方、tanδは、タイヤゴムの温度が低いほど大きいことが知られている。そのために、従来の夏用空気入りタイヤ(例えば、特許文献1参照)では、自動車が所定時間を走行してタイヤの内部の温度が飽和温度に達した後でなければ期待した程度に転がり抵抗の低減を図ることができない。そして、この傾向は、気温および路面温度が低い冬場において顕著となる。つまり、冬場のような低温環境下において、従来の夏用空気入りタイヤを装着した自動車は、走行開始からタイヤの内部の温度が飽和温度に達するまでは、燃料消費を充分に低減することができないという問題があった。
そこで、本発明は、低温環境下で使用される自動車の燃料消費をさらに低減することができる夏用空気入りタイヤを提供することを課題とする。
前記課題を解決する本発明の夏用空気入りタイヤは、トレッド部に、60℃における損失正接であるtanδ(60℃)が0.18以下であり、かつ前記tanδ(60℃)に対する、5℃における損失正接であるtanδ(5℃)の比[tanδ(5℃)/tanδ(60℃)]が2.0以下であるタイヤゴムを用いたことを特徴とする。
本発明者らは、低温環境下で夏用空気入りタイヤを使用する場合において、トレッド部のタイヤゴムが、飽和温度でのtanδに対する、低温でのタイヤゴムのtanδの比が所定値以下のものであると、当該低温時から飽和温度に至る時までの夏用空気入りタイヤの転がり抵抗が低減されることを見出した。なお、ここでは、路面が凍結しない寒冷地を想定して、低温環境の温度の基準として5℃を設定するとともに、飽和温度の基準として60℃を設定している。
このような夏用空気入りタイヤでは、タイヤの内部の温度が飽和温度を下回っているときに、トレッド部のタイヤゴムのtanδ(5℃)/tanδ(60℃)が2.0以下になっているので、転がり抵抗が低減される。
また、このような夏用空気入りタイヤでは、トレッド部のタイヤゴムのtanδ(60℃)が0.18以下になっているので、タイヤの内部の温度が飽和温度以上になったときに、転がり抵抗が低減される。そして、トレッド部のタイヤゴムのtanδ(60℃)が0.18以下になっているので、常温の環境下で夏用空気入りタイヤが使用される場合においても、転がり抵抗が低減される。
また、このような夏用空気入りタイヤにおいては、前記タイヤゴムのゴム硬度が、60以上であるものが望ましく、さらに望ましくは、65以上である。なお、ここでのゴム硬度は、JIS K 6253に準拠して測定されたものである。
この夏用空気入りタイヤでは、例えば、夏場にタイヤの内部の飽和温度が高温になるような場合であっても、制動時におけるタイヤのパターンブロックの座屈が防止される。その結果、この夏用空気入りタイヤは、良好な制動性能を発揮する。
本発明の夏用空気入りタイヤは、従来の夏用空気入りタイヤと比較して、低温環境下で使用される自動車の燃料消費をさらに低減することができる。
次に、本発明の夏用空気入りタイヤの実施形態について適宜図面を参照しながら詳細に説明する。参照する図面において、図1は、本実施形態に係る夏用空気入りタイヤの回転軸に沿った断面を部分的に示す図である。
図1に示すように、夏用空気入りタイヤT1(以下、単に「タイヤT1」という)は、ビード部2と、サイドウォール部5と、トレッド部1と、ショルダ部4とで主に構成されている。
ビード部2は、空気室11の気密性を保つようにタイヤT1をリム9に組み付けるためのものであり、周知のとおり、リム9の周方向に沿うように環状に延びている。そして、ビード部2の内部には、ビードワイヤ2aが配置されている。ビードワイヤ2aは、その緊縮力でビード部2をリム9に固定するものであり、高炭素鋼等からなる線材が環状に束ねられて形成されている。また、このビードワイヤ2aは、後記するカーカス6をビード部2で支持している。
サイドウォール部5は、ビード部2から延びてタイヤT1の両側壁を形成しており、次に説明するトレッド部1およびショルダ部4、ならびに前記したビード部2とともに、リム9周りに環状の空気室11を画成している。
トレッド部1は、路面と接する部分であり、複数のパターンブロック13が形成されている。そして、トレッド部1には、後記するトレッドゴム10が配置されている。
ショルダ部4は、サイドウォール部5とトレッド部1とを繋ぐように配置されており、トレッド部1が路面と接した際に、路面と離隔するようになっている。このショルダ部4は、タイヤT1の回転時にトレッド部1で発生した熱を放散させる役目をも担っている。
このようなビード部2、サイドウォール部5、ショルダ部4、およびトレッド部1は、一体となって、リム9周りでトロイド状に延びることとなる。そして、ビード部2、サイドウォール部5、ショルダ部4、およびトレッド部1の内部には、カーカス6が配置されている。このカーカス6は、タイヤT1の骨格となるものであり、リム9周りで延びるトロイド状の形状を呈している。そして、カーカス6の端部は、ビードワイヤ2aを巻き込むように折り返されることによって、前記したようにビードワイヤ2aで支持されることとなる。ちなみに、本実施形態でのカーカス6は、ラジアルカーカスの形態が採用されており、その材質は、ポリエステル、レーヨン、ポリアミド、ポリアラミド等の合成繊維をゴム引きしたものである。
このようなカーカス6と後記するトレッドゴム10との間には、ベルト7が配置されている。このベルト7は、トレッド部1の周方向に沿うように配置されており、カーカス6をタイヤT1の内側に向かって締め付けることによって、トレッド部1の外周面がタイヤT1の幅方向に平坦になるようにしている。本実施形態でのベルト7は、複数のスチールコード(図示せず)がタイヤT1の赤道面14に対して20°程度で傾斜するように互いに平行に配置されて、これらスチールコードがゴム引きされて形成されたものである。そして、本実施形態では、ベルト7が2層配置されている。ちなみに、一方のベルト7を構成するスチールコードの傾きは、他方のベルト7を構成するスチールコードの傾きと逆になっている。
そして、タイヤT1の内壁面には、ビード部2、サイドウォール部5、ショルダ部4、およびトレッド部1の全体に亘ってインナライナ8が形成されている。このインナライナ8は、チューブに相当するゴム層であり、空気室11からのいわゆるエア漏れを防止するものである。
次に、トレッドゴム10について説明する。トレッドゴム10は、特許請求の範囲にいう「タイヤゴム」に相当する。トレッドゴム10は、トレッド部1からショルダ部4の一部に掛けて配置されている。そして、このトレッドゴム10は、トレッド部1では、ベルト7の外周側に配置されて路面と接触するようになっており、ショルダ部4では、サイドウォール部5を構成するゴム材料5aが、その表面を覆っている。ちなみに、パターンブロック13は、トレッドゴム10で形成されている。
このようなトレッドゴム10は、tanδ(60℃)が0.18以下であり、かつtanδ(60℃)に対するtanδ(5℃)の比[tanδ(5℃)/tanδ(60℃)]が2.0以下である。ここで、tanδ(60℃)は、自動車の走行時におけるタイヤT1の内部の飽和温度が60℃であるとした場合におけるトレッドゴム10の損失正接である。そして、tanδ(5℃)は、低温環境下で自動車が走行を開始する際のタイヤT1の内部の温度(トレッドゴムの温度)を5℃とした場合におけるトレッドゴム10の損失正接である。このような5℃または60℃におけるゴム材のtanδは、周知の試験機で測定することができ、5℃または60℃におけるtanδが前記範囲となるようなトレッドゴム10を所定の位置に配置することによってタイヤT1は形成される。
そして、トレッドゴム10のゴム硬度は、60以上であり、65以上がさらに好ましい。なお、ここでの「ゴム硬度」は、JIS K 6253に準拠して測定されたものである。
次に、本実施形態に係るタイヤT1の作用効果について説明する。
このタイヤT1が装着された自動車は、低温環境下で走行を開始する場合に、タイヤT1の内部の温度は、気温および路面温度とほぼ同じ低温になっている。そして、自動車が走行し続けると、主に、トレッド部1を形成するトレッドゴム10のヒステリシスロスによってタイヤT1の内部の温度は次第に高くなっていくが、ヒステリシスロスによる発熱と、タイヤT1の放熱とが釣り合うことによってタイヤT1の内部は、飽和温度となる。
そして、このタイヤT1では、タイヤT1の内部の温度が飽和温度を下回っているときに、トレッド部1のトレッドゴム10のtanδ(5℃)/tanδ(60℃)が2.0以下になっているので、転がり抵抗が低減される。つまり、このタイヤT1は、従来の夏用空気入りタイヤ(例えば、特許文献1参照)と異なって、タイヤT1の内部の温度が飽和温度に達していなくとも、言い換えれば、自動車の走行開始から所定時間を経過しなくとも、転がり抵抗の低減を図ることができる。
また、タイヤT1の内部の温度が飽和温度以上になったときに、トレッド部1のトレッドゴム10のtanδ(60℃)が0.18以下であるので、転がり抵抗が低減される。そして、トレッドゴム10のtanδ(60℃)が0.18以下になっているので、常温の環境下でタイヤT1が使用される場合においても、転がり抵抗が低減される。
また、このタイヤT1は、トレッドゴム10のゴム硬度が、60以上であるので、例えば、夏場にタイヤT1の内部の飽和温度が高温になるような場合であっても、制動時におけるタイヤT1のパターンブロック13の座屈が防止される。
以上のようなタイヤT1によれば、低温環境下で自動車が使用される場合において、自動車の走行開始から転がり抵抗を低減することができるので、従来の夏用空気入りタイヤと比較して、自動車の燃料消費をさらに低減することができる。
また、タイヤT1によれば、高温環境下で自動車が使用される場合において、制動時にパターンブロック13の座屈が防止されるので、良好な制動性能を発揮することができる。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されることなく、様々な形態で実施される。
前記実施形態では、トレッドゴム10が1種類のタイヤゴムで形成されることを想定しているが、本発明は2種類以上のタイヤゴムで形成されたトレッド部1を有するものであってもよい。図2は、他の実施形態に係る夏用空気入りタイヤの回転軸に沿った断面を部分的に示す図である。なお、他の実施形態に係る夏用空気入りタイヤにおいて、前記実施形態に係るタイヤT1と同様の構成要素については同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
図2に示すように、夏用空気入りタイヤT2(以下、単に「タイヤT2」という)では、トレッド部1が、第1のタイヤゴムであるトレッドゴム10aと、第1のタイヤゴムとは異なる第2のタイヤゴムであるトレッドゴム10bとで形成されている以外は前記実施形態に係るタイヤT1と同様に構成されている。なお、トレッドゴム10aは、特許請求の範囲にいう「タイヤゴム」に相当する。
トレッドゴム10aは、トレッド部1の中央部をその周方向に延びるように配置されており、トレッドゴム10bは、トレッドゴム10aに沿うようにその両側にそれぞれ配置されている。
トレッドゴム10aは、前記実施形態に係るタイヤT1のトレッドゴム10と同様に、tanδ(60℃)が0.18以下であり、かつtanδ(60℃)に対するtanδ(5℃)の比[tanδ(5℃)/tanδ(60℃)]が2.0以下であるものが使用されている。
トレッドゴム10bは、0℃における損失正接であるtanδ(0℃)が0.5以上であるものが使用されている。
このタイヤT2では、自動車の走行時にエネルギ消費が大きいとされるトレッド部1の中央部にトレッドゴム10aが配置されている。そのため、このタイヤT2は、低温環境下で自動車が使用される場合において、自動車の走行開始から転がり抵抗を低減することができる。
また、このタイヤT2では、トレッドゴム10bは、0℃における損失正接であるtanδ(0℃)が0.5以上であるので、ウエット制動性能に優れている。
また、トレッドゴム10aの容積V1と、両トレッドゴム10b,10bの容積(2×V2)との比率は、タイヤT2に要求される性能に応じて適宜に設定することができる。なお、ここでの両トレッドゴム10b,10bの容積(2×V2)は、トレッド部1の容積のみであって、ショルダ部4の両トレッドゴム10b,10bの容積は含まない。
具体的には、例えば、低温環境下での転がり抵抗の低減を、ウエット制動性能の向上に優先させる場合には、V1/(2×V2)が7/3程度に設定されればよい。そして、ウエット制動性能の向上を、低温環境下での転がり抵抗の低減に優先させる場合には、V1/(2×V2)が1程度に設定されればよい。
また、本発明は、図1に示すトレッドゴム10とベルト7との間に、あるいは、図2に示すトレッドゴム10a,10bとベルト7との間に、トレッドゴム10(トレッドゴム10a,10b)と異なるゴム材で形成されたトレッドベース層(図示せず)を有するものであってもよい。
次に、実施例を示しながら本発明をさらに具体的に説明する。
(実施例1)
実施例1では、図1に示すタイヤT1と同様の構造を有する、185/65R15規格のものを常法によって作製した。
次に、作製されたタイヤT1について、トレッドゴム10の粘弾性測定試験、トレッドゴム10のゴム硬度測定試験、タイヤT1を装着した実車の燃料消費量測定試験(以下、「燃料消費試験」という)、およびタイヤT1のウエット制動距離測定試験(以下、「ウエット制動試験」という)を後記する要領で行った。その結果を表1に示す。なお、本実施例における燃料消費試験、およびウエット制動試験の測定結果は、後記する他の実施例および比較例との対比の便宜上、100として表1に記す。
<粘弾性測定試験>
短冊状のトレッドゴム10(幅5mm、厚み2mm)を試験片とした。そして、スペクトロメータ試験機(岩本製作所製)を使用して、この試験片のtanδ(5℃)およびtanδ(60℃)を測定した。なお、測定は、初期伸長率10%、加振歪率±2%、振動数10Hzの条件下で行った。
<ゴム硬度測定試験>
JIS K 6253に準拠してゴム硬度(A)を測定した。
<燃料消費試験>
作製したタイヤT1をホイール(サイズ:15×5・1/2JJ)のリム9に組み付けた後に実車に装着した。なお、タイヤT1の空気圧は、210kPaであった。そして、シャーシダイナモ上で実車走行させた際の燃料消費量を測定した。なお、この試験は、気温が25℃および5℃の環境下に同一のモード(加減速を含む)で行った。ちなみに、この値が小さい程、燃料消費量が少ないことを示している。
<ウエット制動試験>
前記と同様にしてタイヤT1を装着した実車を、帯水路面(平均水深:1mm)上で走行させた。そして、100km/時間で走行中に急ブレーキを掛けた際の制動距離を測定した。ちなみに、この制動距離が小さい程、ウエット制動性能が優れていることを示している。
Figure 2007045273
(実施例2)
実施例2では、図2に示すタイヤT2と同様の構造を有する、185/65R15規格のものを常法によって作製した。そして、トレッドゴム10aの容積V1と、両トレッドゴム10b,10bの容積(2×V2)との比率[V1/(2×V2)]は、70/30に設定した。なお、表1中、比率[V1/(2×V2)]は、単に「ボリューム比」と記す。
次に、作製したタイヤT2について、実施例1と同様にして、粘弾性測定試験、ゴム硬度測定試験、燃料消費試験、およびウエット制動試験を行った。その結果を表1に示す。また、本実施例では、トレッドゴム10bのtanδ(0℃)、およびtanδ(60℃)を測定した。なお、tanδ(0℃)は、試験片の温度を0℃に設定した以外は、前記した粘弾性測定と同様に測定した。ちなみに、本実施例における燃料消費試験、およびウエット制動試験の測定結果は、実施例1の各試験の測定結果を100とした場合における相対値で表1に記す。
(実施例3)
実施例3では、トレッドゴム10aの容積V1と、両トレッドゴム10b,10bの容積(2×V2)との比率[V1/(2×V2)]を、50/50に設定した以外は、実施例2と同様にして、図2に示すタイヤT2と同様の構造を有する、185/65R15規格のものを常法によって作製した。
次に、作製したタイヤT2について、実施例1と同様にして、粘弾性測定試験、ゴム硬度測定試験、燃料消費試験、およびウエット制動試験を行った。その結果を表1に示す。また、実施例2と同様にして、トレッドゴム10bのtanδ(0℃)、およびtanδ(60℃)を測定した。なお、本実施例における燃料消費試験、およびウエット制動試験の測定結果は、実施例1の各試験の測定値を100とした場合における相対値で表1に記す。
(比較例1乃至比較例3)
比較例1乃至比較例3では、トレッドゴム10のtanδ(5℃)、およびtanδ(60℃)が表1に示す値となっている以外は、実施例1のタイヤT1と同様の構造を有する、185/65R15規格のタイヤを常法によって作製した。
次に、作製したタイヤについて、実施例1と同様にして、粘弾性測定試験、ゴム硬度測定試験、燃料消費試験、およびウエット制動試験を行った。その結果を表1に示す。なお、比較例1乃至比較例3における燃料消費試験、およびウエット制動試験の測定結果は、実施例1の各試験の測定値を100とした場合における相対値で表1に記す。
(実施例および比較例で作製されたタイヤの評価)
表1に示すように、比較例3でのトレッドゴム10のtanδ(60℃)は、0.18を超えているので(tanδ(60℃):0.2)、燃料消費試験(25℃)で求められた相対値が、103となっている。これに対して、実施例1乃至実施例3でのトレッドゴム10(トレッドゴム10a)のtanδ(60℃)は、0.18を下回っているので(tanδ(60℃):0.14)、燃料消費試験(25℃)で求められた相対値が、比較例3の103を下回っている。つまり、実施例1乃至実施例3で作製されたタイヤT1またはタイヤT2は、比較例3のタイヤと比較して実車が常温で走行する際の燃料消費量を低減させている。
また、比較例1でのトレッドゴム10の[tanδ(5℃)/tanδ(60℃)]は、3.8であり、比較例2でのトレッドゴム10の[tanδ(5℃)/tanδ(60℃)]は、2.5であって、いずれも2.0を超えている。そのため、燃料消費試験(5℃)で求められた相対値は、比較例1で109となって、比較例2で108となっている。これに対して、実施例1乃至実施例3でのトレッドゴム10(トレッドゴム10a)の
[tanδ(5℃)/tanδ(60℃)]は、2.0を下回る、1.9となっている。そのため、燃料消費試験(5℃)で求められた相対値は、比較例1および比較例2の相対値を下回っている。つまり、実施例1乃至実施例3で作製されたタイヤT1またはタイヤT2は、比較例1および比較例2のタイヤと比較して実車が低温(5℃)で走行する際の燃料消費量を低減させている。
また、ウエット制動試験における実施例1と実施例2との対比、および実施例1と実施例3との対比から明らかなように、図2に示すタイヤT2は、ウエット制動性能に優れている。そして、実施例2のタイヤT2は、実施例3のタイヤT2と比較して低温(5℃)での燃料消費量が低減されており、実施例3のタイヤT2は、実施例2のタイヤT2と比較してウエット制動性能に優れている。
実施形態に係る夏用空気入りタイヤの回転軸に沿った断面を部分的に示す図である。 他の実施形態に係る夏用空気入りタイヤの回転軸に沿った断面を部分的に示す図である。
符号の説明
1 トレッド部
10 トレッドゴム(タイヤゴム)
10a トレッドゴム(タイヤゴム)
T1 タイヤ(夏用空気入りタイヤ)
T2 タイヤ(夏用空気入りタイヤ)

Claims (2)

  1. トレッド部に、60℃における損失正接であるtanδ(60℃)が0.18以下であり、かつ前記tanδ(60℃)に対する、5℃における損失正接であるtanδ(5℃)の比[tanδ(5℃)/tanδ(60℃)]が2.0以下であるタイヤゴムを用いたことを特徴とする夏用空気入りタイヤ。
  2. 前記タイヤゴムのゴム硬度が、60以上であることを特徴とする請求項1に記載の夏用空気入りタイヤ。
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