JP2002003654A - ゴム組成物 - Google Patents
ゴム組成物Info
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- JP2002003654A JP2002003654A JP2000192061A JP2000192061A JP2002003654A JP 2002003654 A JP2002003654 A JP 2002003654A JP 2000192061 A JP2000192061 A JP 2000192061A JP 2000192061 A JP2000192061 A JP 2000192061A JP 2002003654 A JP2002003654 A JP 2002003654A
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- rubber
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- Tires In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 低発熱性に優れたゴム組成物を提供する。
【解決手段】 少なくとも一種のジエン系原料ゴム10
0重量部に、少なくとも一種の補強剤10重量部以上
と、少なくとも一個のイソシアネート基を有するニトロ
キシドラジカル、ヒドラジルラジカル、アリロキシルラ
ジカル及びトリチルラジカルからなる群から選ばれた少
なくとも一種のラジカルを含む、常温、酸素存在下の状
態において安定に存在するラジカル含有化合物を0.0
1重量部以上、1重量部未満配合したゴム組成物。
0重量部に、少なくとも一種の補強剤10重量部以上
と、少なくとも一個のイソシアネート基を有するニトロ
キシドラジカル、ヒドラジルラジカル、アリロキシルラ
ジカル及びトリチルラジカルからなる群から選ばれた少
なくとも一種のラジカルを含む、常温、酸素存在下の状
態において安定に存在するラジカル含有化合物を0.0
1重量部以上、1重量部未満配合したゴム組成物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はゴム組成物に関し、
さらに詳しくは低発熱性に優れたゴム組成物に関する。
さらに詳しくは低発熱性に優れたゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ゴム組成物、特にタイヤ用ゴム組成物に
おいて、タイヤなどの製品の特性を改良する種々の試み
がなされており、出願人は、特開平10−282881
号公報、および、特開平11−43557号公報におい
て、加工性に優れ、タイヤにした場合の耐摩耗性が高
く、かつ高ウェット制動と低転動抵抗とのバランスに優
れたゴム組成物として、ラジカル化合物を配合したゴム
組成物を開示している。
おいて、タイヤなどの製品の特性を改良する種々の試み
がなされており、出願人は、特開平10−282881
号公報、および、特開平11−43557号公報におい
て、加工性に優れ、タイヤにした場合の耐摩耗性が高
く、かつ高ウェット制動と低転動抵抗とのバランスに優
れたゴム組成物として、ラジカル化合物を配合したゴム
組成物を開示している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、地球環
境問題、省エネルギー問題から派生する自動車の低燃費
化の要求はますます強まる傾向にあり、ゴム組成物のさ
らなる低転動抵抗性、すなわち低発熱性の向上が求めら
れている。従って、本発明の課題は、低発熱性に優れた
ゴム組成物を提供することにある。
境問題、省エネルギー問題から派生する自動車の低燃費
化の要求はますます強まる傾向にあり、ゴム組成物のさ
らなる低転動抵抗性、すなわち低発熱性の向上が求めら
れている。従って、本発明の課題は、低発熱性に優れた
ゴム組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、少なく
とも一種のジエン系原料ゴム100重量部に、少なくと
も一種の補強剤10重量部以上と、少なくとも一個のイ
ソシアネート基を有するニトロキシドラジカル、ヒドラ
ジルラジカル、アリロキシルラジカル及びトリチルラジ
カルからなる群から選ばれた少なくとも一種のラジカル
を含む、常温、酸素存在下の状態において安定に存在す
るラジカル含有化合物を0.01重量部以上、1重量部
未満配合したゴム組成物が提供される。
とも一種のジエン系原料ゴム100重量部に、少なくと
も一種の補強剤10重量部以上と、少なくとも一個のイ
ソシアネート基を有するニトロキシドラジカル、ヒドラ
ジルラジカル、アリロキシルラジカル及びトリチルラジ
カルからなる群から選ばれた少なくとも一種のラジカル
を含む、常温、酸素存在下の状態において安定に存在す
るラジカル含有化合物を0.01重量部以上、1重量部
未満配合したゴム組成物が提供される。
【0005】また、本発明によれば、前記ラジカル含有
化合物がテトラメチルピペリジニルオキシラジカルを含
む前記ゴム組成物が提供される。
化合物がテトラメチルピペリジニルオキシラジカルを含
む前記ゴム組成物が提供される。
【0006】また、本発明によれば、前記ラジカル含有
化合物が、ウレタン結合を有する前記ゴム組成物が提供
される。
化合物が、ウレタン結合を有する前記ゴム組成物が提供
される。
【0007】さらに、本発明によれば、前記ゴム組成物
を用いたタイヤ用ゴム組成物が提供される。
を用いたタイヤ用ゴム組成物が提供される。
【0008】上記のように、ジエン系原料ゴム100重
量部に、イソシアネート基を有するラジカル含有化合物
を1重量部未満とごく少量配合することにより、低発熱
性を大幅に向上させることができることを見出した。
量部に、イソシアネート基を有するラジカル含有化合物
を1重量部未満とごく少量配合することにより、低発熱
性を大幅に向上させることができることを見出した。
【0009】
【発明の実施の形態】図1に示すように、架橋構造のゴ
ム分子(図1(a)参照)が光、熱、機械的にゴム分子
が切断されてラジカルが発生すると(図1(b)参
照)、そのラジカルは図1(c)に示すようにラジカル
含有化合物により直ちにトラップされるので、ゴム組成
物にラジカル含有化合物を配合すると、ゴム分子中にお
けるフリーラジカルの発生によるゴムの劣化や老化など
の現象を効果的に防止することができる。
ム分子(図1(a)参照)が光、熱、機械的にゴム分子
が切断されてラジカルが発生すると(図1(b)参
照)、そのラジカルは図1(c)に示すようにラジカル
含有化合物により直ちにトラップされるので、ゴム組成
物にラジカル含有化合物を配合すると、ゴム分子中にお
けるフリーラジカルの発生によるゴムの劣化や老化など
の現象を効果的に防止することができる。
【0010】しかしながら、このようなラジカルトラッ
プによりゴムの末端の数が増加し、その結果ゴム物性が
低下する傾向にある。そこで、本発明では、カーボンブ
ラックやシリカ等の補強剤の表面の水酸基やカルボニル
基などと反応可能で、しかも反応性が非常に大きいイソ
シアネート基をラジカル含有化合物に導入することによ
って、図1(d)に示すように、トラップされたゴム末
端がカーボンブラック(又はシリカ)表面と反応し、末
端の数の増加を防ぐと共に、強固なカーボンゲル(又は
シリカとのゲル)を生成しゴム物性を向上させることが
できる。
プによりゴムの末端の数が増加し、その結果ゴム物性が
低下する傾向にある。そこで、本発明では、カーボンブ
ラックやシリカ等の補強剤の表面の水酸基やカルボニル
基などと反応可能で、しかも反応性が非常に大きいイソ
シアネート基をラジカル含有化合物に導入することによ
って、図1(d)に示すように、トラップされたゴム末
端がカーボンブラック(又はシリカ)表面と反応し、末
端の数の増加を防ぐと共に、強固なカーボンゲル(又は
シリカとのゲル)を生成しゴム物性を向上させることが
できる。
【0011】ここで、ラジカル含有化合物の配合量が多
すぎると、一旦切断されたゴムの再結合が抑制され、ゴ
ムの分子量が低下しすぎるので、ゴムが補強剤に結合し
てもゴム組成物の物性が低下してしまう。
すぎると、一旦切断されたゴムの再結合が抑制され、ゴ
ムの分子量が低下しすぎるので、ゴムが補強剤に結合し
てもゴム組成物の物性が低下してしまう。
【0012】そこで、本発明では、このラジカル含有化
合物の配合量をごく少量とし、ゴムの分子量の過度の低
下を抑え(ゴムの再結合をあまり抑制せず)、ゴム組成
物のtanδが低下し、発熱量が抑えられるという効果
を発現することが見出され、タイヤ用ゴム組成物等に低
発熱ゴム組成物として有効に利用できるということがわ
かった。また、耐摩耗性等の他の物性の向上の効果も見
出された。
合物の配合量をごく少量とし、ゴムの分子量の過度の低
下を抑え(ゴムの再結合をあまり抑制せず)、ゴム組成
物のtanδが低下し、発熱量が抑えられるという効果
を発現することが見出され、タイヤ用ゴム組成物等に低
発熱ゴム組成物として有効に利用できるということがわ
かった。また、耐摩耗性等の他の物性の向上の効果も見
出された。
【0013】本発明に係るゴム組成物に主成分として配
合されるゴムは従来から各種ゴム組成物に一般的に配合
されている任意のジエン系原料ゴム、例えば天然ゴム
(NR)、ポリイソプレンゴム(IR)、各種スチレン
−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、各種ポリブタジ
エンゴム(BR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重
合体ゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)などのジエ
ン系ゴムを単独又は任意のブレンドとして使用すること
ができる。
合されるゴムは従来から各種ゴム組成物に一般的に配合
されている任意のジエン系原料ゴム、例えば天然ゴム
(NR)、ポリイソプレンゴム(IR)、各種スチレン
−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、各種ポリブタジ
エンゴム(BR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重
合体ゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)などのジエ
ン系ゴムを単独又は任意のブレンドとして使用すること
ができる。
【0014】本発明に係るゴム組成物に配合される補強
剤としては、例えばカーボンブラック、シリカなどが挙
げられ、ジエン系ゴム100重量部に対し、10重量部
以上、好ましくは20〜60重量部配合する。この配合
量が少な過ぎるとゴム組成物として必要な補強性が得ら
れないので好ましくない。
剤としては、例えばカーボンブラック、シリカなどが挙
げられ、ジエン系ゴム100重量部に対し、10重量部
以上、好ましくは20〜60重量部配合する。この配合
量が少な過ぎるとゴム組成物として必要な補強性が得ら
れないので好ましくない。
【0015】本発明に係るゴム組成物に用いられるカー
ボンブラックは、窒素比表面積(N 2SA)が好ましく
は20〜200m2/g、更に好ましくは50〜170
m2/g、DBP吸油量が好ましくは60〜130ml
/100g、更に好ましくは80〜120ml/100
gである。
ボンブラックは、窒素比表面積(N 2SA)が好ましく
は20〜200m2/g、更に好ましくは50〜170
m2/g、DBP吸油量が好ましくは60〜130ml
/100g、更に好ましくは80〜120ml/100
gである。
【0016】本発明に係るゴム組成物に用いられるシリ
カは、ゴム配合に用いることができる任意のシリカ(又
はホワイトカーボン)とすることができ、好ましくはN
2SAが80〜300m2/g、更に好ましくは100〜
250m2/gでDBP吸油量が100〜300ml/
100g、更に好ましくは120〜250ml/100
gである。
カは、ゴム配合に用いることができる任意のシリカ(又
はホワイトカーボン)とすることができ、好ましくはN
2SAが80〜300m2/g、更に好ましくは100〜
250m2/gでDBP吸油量が100〜300ml/
100g、更に好ましくは120〜250ml/100
gである。
【0017】なお、カーボンブラック及びシリカの特性
の測定方法は以下の通りである。 a)窒素比表面積(N2SA) ASTM−D3037−78“Standard Me
thods of Treating Carbon
Black−Surface Areaby Nitr
ogen Adsorption”Method Cに
よる。 b)DBP吸油量 ASTM−D3493により測定。
の測定方法は以下の通りである。 a)窒素比表面積(N2SA) ASTM−D3037−78“Standard Me
thods of Treating Carbon
Black−Surface Areaby Nitr
ogen Adsorption”Method Cに
よる。 b)DBP吸油量 ASTM−D3493により測定。
【0018】本発明に従えば、少なくとも一個のイソシ
アネート基を有するニトロキシドラジカル、ヒドラジル
ラジカル、アリロキシルラジカル及びトリチルラジカル
からなる群から選ばれた少なくとも一種のラジカルを含
む、常温、酸素存在下の状態において安定に存在するラ
ジカル含有化合物をジエン系ゴム100重量部に対し
0.01重量部以上、1重量部未満、さらに好ましく
は、0.01重量部〜0.5重量部、特に好ましくは、
0.01重量部以上、0.1重量部未満配合する。これ
らの配合量とすることで、本発明の低発熱性や耐摩耗性
の効果が発現される。
アネート基を有するニトロキシドラジカル、ヒドラジル
ラジカル、アリロキシルラジカル及びトリチルラジカル
からなる群から選ばれた少なくとも一種のラジカルを含
む、常温、酸素存在下の状態において安定に存在するラ
ジカル含有化合物をジエン系ゴム100重量部に対し
0.01重量部以上、1重量部未満、さらに好ましく
は、0.01重量部〜0.5重量部、特に好ましくは、
0.01重量部以上、0.1重量部未満配合する。これ
らの配合量とすることで、本発明の低発熱性や耐摩耗性
の効果が発現される。
【0019】本発明において使用することができるラジ
カル含有化合物としては、以下の化合物を例示すること
ができる。
カル含有化合物としては、以下の化合物を例示すること
ができる。
【0020】置換ニトロキシドラジカル(ピペリジニル
オキシ)(式(I)参照)
オキシ)(式(I)参照)
【0021】
【化1】
【0022】(式(I)中、RはC、O、N、S、P、
C1〜C30のアルキレン基及びC6〜C30のアリール基の
少なくとも一種又は単結合を示し、R1〜R4はそれぞれ
独立に水素又はメチル基、エチル基などのC1〜C4アル
キル基を示し、nは1〜6の整数を示す。)
C1〜C30のアルキレン基及びC6〜C30のアリール基の
少なくとも一種又は単結合を示し、R1〜R4はそれぞれ
独立に水素又はメチル基、エチル基などのC1〜C4アル
キル基を示し、nは1〜6の整数を示す。)
【0023】式(I)で示される置換ニトロキシドラジ
カル含有化合物の代表例を挙げれば、以下の通りであ
る。
カル含有化合物の代表例を挙げれば、以下の通りであ
る。
【0024】
【化2】
【0025】上記の化学式のように、テトラメチルピペ
リジニルオキシラジカルを含むものが、反応性、安定
性、汎用性、経済性の点で好ましい。
リジニルオキシラジカルを含むものが、反応性、安定
性、汎用性、経済性の点で好ましい。
【0026】また、上記の化学式のように、ウレタン結
合(−NHCOO−)を有するものが、カーボンブラッ
クやシリカ等の補強剤との相溶性の向上の点で好まし
い。この傾向は、置換ニトロキシドラジカル含有化合物
以外のラジカル含有化合物についても同様である。
合(−NHCOO−)を有するものが、カーボンブラッ
クやシリカ等の補強剤との相溶性の向上の点で好まし
い。この傾向は、置換ニトロキシドラジカル含有化合物
以外のラジカル含有化合物についても同様である。
【0027】置換ニトロキシドラジカル(ピロリジニル
オキシ)(式(II)又は(III)参照)
オキシ)(式(II)又は(III)参照)
【0028】
【化3】
【0029】式(II)又は式(III)で示される置換ニト
ロキシドラジカル含有化合物の代表例を挙げれば以下の
通りである。
ロキシドラジカル含有化合物の代表例を挙げれば以下の
通りである。
【0030】
【化4】 その他のニトロキシドラジカルの例として更に以下のラ
ジカル化合物の置換体も本発明のニトロキシドラジカル
含有化合物としてあげることができる。
ジカル化合物の置換体も本発明のニトロキシドラジカル
含有化合物としてあげることができる。
【0031】
【化5】
【0032】
【化6】
【0033】ヒドラジルラジカルを含むラジカル含有化
合物の例としては、以下のラジカル化合物の置換体をあ
げることができる。
合物の例としては、以下のラジカル化合物の置換体をあ
げることができる。
【0034】
【化7】
【0035】アリロキシルラジカルを含むラジカル含有
化合物の例としては、以下のラジカル化合物の置換体を
あげることができる。
化合物の例としては、以下のラジカル化合物の置換体を
あげることができる。
【0036】
【化8】
【0037】トリチルラジカルを含むラジカル含有化合
物およびその類似体の例としては、以下のラジカル化合
物の置換体をできる。
物およびその類似体の例としては、以下のラジカル化合
物の置換体をできる。
【0038】
【化9】
【0039】本発明に係るゴム組成物には、前記した必
須成分に加えて、加硫剤、架橋促進剤、各種オイル、老
化防止剤、可塑剤などのタイヤ用、その他一般ゴム用に
一般的に配合されている各種添加剤を配合することがで
き、かかる配合物は一般的な方法で混練、加硫して組成
物とし、加硫又は架橋するのに使用することができる。
これらの添加剤の配合量も本発明の目的に反しない限
り、従来の一般的な配合量とすることができる。
須成分に加えて、加硫剤、架橋促進剤、各種オイル、老
化防止剤、可塑剤などのタイヤ用、その他一般ゴム用に
一般的に配合されている各種添加剤を配合することがで
き、かかる配合物は一般的な方法で混練、加硫して組成
物とし、加硫又は架橋するのに使用することができる。
これらの添加剤の配合量も本発明の目的に反しない限
り、従来の一般的な配合量とすることができる。
【0040】本発明のゴム組成物は、タイヤをはじめ、
コンベヤベルト、ホース、ゴムシート、手袋、防舷材等
の各種ゴム製品に適用可能であるが、タイヤとしては、
キャップトレッド、アンダートレッド等に特に好適に使
用することができる。
コンベヤベルト、ホース、ゴムシート、手袋、防舷材等
の各種ゴム製品に適用可能であるが、タイヤとしては、
キャップトレッド、アンダートレッド等に特に好適に使
用することができる。
【0041】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに説明す
るが、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するもので
ないことは言うまでもない。実施例1〜4及び比較例1〜3 表1に示す配合(重量部)において、加硫促進剤と硫黄
を除く成分を1.8リットルの密閉型ミキサーで3〜5
分間混練し、165±5℃に達したときに放出したマス
ターバッチに加硫促進剤と硫黄を8インチのオープンロ
ールで混練し、ゴム組成物を得た。得られたゴム組成物
を160℃、10分の条件で加硫して各種試験片を作製
し、以下の各試験に供した。
るが、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するもので
ないことは言うまでもない。実施例1〜4及び比較例1〜3 表1に示す配合(重量部)において、加硫促進剤と硫黄
を除く成分を1.8リットルの密閉型ミキサーで3〜5
分間混練し、165±5℃に達したときに放出したマス
ターバッチに加硫促進剤と硫黄を8インチのオープンロ
ールで混練し、ゴム組成物を得た。得られたゴム組成物
を160℃、10分の条件で加硫して各種試験片を作製
し、以下の各試験に供した。
【0042】300%モジュラス(MPa) JIS K 6251に準拠して測定した。tanδ 粘弾性スペクトロメーター(東洋精機(株)製)を用い
て、温度0℃及び60℃、それぞれ、初期歪10%、動
的歪±2%、周波数20Hzの条件で測定した。0℃およ
び60℃におけるtanδは、値が小さいほど低発熱性
を示し、低転動抵抗性であり、良好である。耐摩耗性 ランボーン型摩耗試験機(岩本製作所製)を用いて温度
20℃で摩耗減量を測定し、摩耗減量を指数表示した。 耐摩耗性(指数)=〔(標準例の減量)/(サンプルの
減量)〕×100 この指数が大きいほど、耐摩耗性が良好である。
て、温度0℃及び60℃、それぞれ、初期歪10%、動
的歪±2%、周波数20Hzの条件で測定した。0℃およ
び60℃におけるtanδは、値が小さいほど低発熱性
を示し、低転動抵抗性であり、良好である。耐摩耗性 ランボーン型摩耗試験機(岩本製作所製)を用いて温度
20℃で摩耗減量を測定し、摩耗減量を指数表示した。 耐摩耗性(指数)=〔(標準例の減量)/(サンプルの
減量)〕×100 この指数が大きいほど、耐摩耗性が良好である。
【0043】
【表1】
【0044】上記表1に使用した各成分は、以下のもの
を使用した。 天然ゴム:RSS♯1 カーボンブラック:ショウブラックN339、昭和キャ
ボット社、窒素比表面積(N2SA)92m2/g、DB
P吸油量117ml/100g ラジカル含有化合物:下記式に示される化合物
を使用した。 天然ゴム:RSS♯1 カーボンブラック:ショウブラックN339、昭和キャ
ボット社、窒素比表面積(N2SA)92m2/g、DB
P吸油量117ml/100g ラジカル含有化合物:下記式に示される化合物
【0045】
【化10】
【0046】老化防止剤:N−フェニル−N’−(1,
3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン 加硫促進剤:N−t−ブチル−2−ベンゾチアジルスル
フェンアミド
3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン 加硫促進剤:N−t−ブチル−2−ベンゾチアジルスル
フェンアミド
【0047】上記表1に示すように、本発明のラジカル
含有化合物を0.01重量部以上、1重量部未満配合し
た実施例1〜4は、ラジカル含有化合物を配合しなかっ
た比較例1に比べ、0℃および60℃のtanδが低下
し低発熱性が向上するうえに、耐摩耗性の改善も確認さ
れた。比較例2および比較例3は、ラジカル含有化合物
を多量に配合したものであったが、tanδは十分には
低下しなかった。
含有化合物を0.01重量部以上、1重量部未満配合し
た実施例1〜4は、ラジカル含有化合物を配合しなかっ
た比較例1に比べ、0℃および60℃のtanδが低下
し低発熱性が向上するうえに、耐摩耗性の改善も確認さ
れた。比較例2および比較例3は、ラジカル含有化合物
を多量に配合したものであったが、tanδは十分には
低下しなかった。
【0048】
【発明の効果】本発明に従って、ゴム組成物に、少なく
とも一個のイソシアネート基を有するニトロキシドラジ
カル、ヒドラジルラジカル、アリロキシルラジカル及び
トリチルラジカルからなる群から選ばれた少なくとも一
種のラジカルを含む、常温、酸素存在下の状態において
安定に存在するラジカル含有化合物を0.01重量部以
上、1重量部未満配合することによって、低発熱性に優
れたゴム組成物を得ることができる。
とも一個のイソシアネート基を有するニトロキシドラジ
カル、ヒドラジルラジカル、アリロキシルラジカル及び
トリチルラジカルからなる群から選ばれた少なくとも一
種のラジカルを含む、常温、酸素存在下の状態において
安定に存在するラジカル含有化合物を0.01重量部以
上、1重量部未満配合することによって、低発熱性に優
れたゴム組成物を得ることができる。
【図1】本発明のゴム組成物におけるゴムの劣化又は老
化が防止される機能を模式的に例示した図である。
化が防止される機能を模式的に例示した図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 少なくとも一種のジエン系原料ゴム10
0重量部に、少なくとも一種の補強剤10重量部以上
と、少なくとも一個のイソシアネート基を有するニトロ
キシドラジカル、ヒドラジルラジカル、アリロキシルラ
ジカル及びトリチルラジカルからなる群から選ばれた少
なくとも一種のラジカルを含む、常温、酸素存在下の状
態において安定に存在するラジカル含有化合物を0.0
1重量部以上、1重量部未満配合したゴム組成物。 - 【請求項2】 前記ラジカル含有化合物がテトラメチル
ピペリジニルオキシラジカルを含む請求項1に記載のゴ
ム組成物。 - 【請求項3】 前記ラジカル含有化合物が、ウレタン結
合を有する請求項1または2に記載のゴム組成物。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載のタ
イヤ用ゴム組成物。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000192061A JP2002003654A (ja) | 2000-06-27 | 2000-06-27 | ゴム組成物 |
US09/859,488 US6642291B2 (en) | 2000-05-25 | 2001-05-18 | Viscoelasticity improving agent for rubber and rubber composition containing the same |
KR1020010028605A KR20010107714A (ko) | 2000-05-25 | 2001-05-24 | 고무용 점탄성 개선제 및 이를 함유하는 고무 조성물 |
DE10125578A DE10125578A1 (de) | 2000-05-25 | 2001-05-25 | Mittel zur Verbesserung der Viskoelastizität für Gummis und Gummizusammensetzungen, das dieses enthält |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007045273A (ja) * | 2005-08-09 | 2007-02-22 | Honda Motor Co Ltd | 夏用空気入りタイヤ |
JP2011052189A (ja) * | 2009-09-04 | 2011-03-17 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | スチールコード被覆用ゴム組成物 |
JP2019099816A (ja) * | 2017-11-29 | 2019-06-24 | 株式会社ブリヂストン | 車椅子グローブ用ゴム組成物及び車椅子グローブ |
-
2000
- 2000-06-27 JP JP2000192061A patent/JP2002003654A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007045273A (ja) * | 2005-08-09 | 2007-02-22 | Honda Motor Co Ltd | 夏用空気入りタイヤ |
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