JP2007039658A - 帯電防止性生分解性樹脂組成物 - Google Patents

帯電防止性生分解性樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】 従来、生分解性樹脂、例えばポリ乳酸に帯電防止性を付与する方法では帯電防止性は付与されるが、自然環境下での生分解が困難となり、生分解性樹脂の有する本来の生分解性が損なわれるという問題があったため、生分解性を損なうことなく生分解性樹脂に永久帯電防止性を付与する帯電防止剤および該帯電防止剤を含有する帯電防止性生分解性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】 1×106〜1×1010Ω・cmの体積固有抵抗値を有するエステル基
含有ポリマーからなる帯電防止剤(A)を生分解性ポリエステル樹脂(B)に含有させてなり、該ポリマーと(B)との単位重量当たりのエステル基濃度の比が0.1/1〜0.9/1であることを特徴とする帯電防止性生分解性樹脂組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は帯電防止性樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、生分解性樹脂の生分解性を阻害することなく永久帯電防止性を付与する特性に優れる生分解性樹脂用帯電防止剤、および該帯電防止剤を生分解性樹脂に含有させてなる帯電防止性生分解性樹脂組成物に関する。
従来、生分解性樹脂、例えばポリ乳酸に、ポリエーテル、特にポリエチレングリコールまたはその変性体を混合し、帯電防止性を付与する方法は周知である。(例えば、特許文献1〜3参照)
特開平8−231837号公報 特開平8−231838号公報 特開平8−253665号公報
しかしながら、これらの方法では帯電防止性は付与されるが、自然環境下での生分解が困難となり、生分解性樹脂の有する本来の生分解性が損なわれるという問題が生じる。
本発明は、生分解性を損なうことなく生分解性樹脂に永久帯電防止性を付与する帯電防
止剤および該帯電防止剤を生分解性樹脂に含有させてなる帯電防止性生分解性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。すなわち本発明は、1×106〜1×1010Ω・cmの体積固有抵抗値を有するエステル基含有
ポリマーからなる帯電防止剤(A)を生分解性ポリエステル樹脂(B)に含有させてなり、該ポリマーと(B)との単位重量当たりのエステル基濃度の比が0.1/1〜0.9/1であることを特徴とする帯電防止性生分解性樹脂組成物;該組成物用の帯電防止剤(A);該組成物を成形してなる帯電防止性樹脂成形品;並びに、該成形品に塗装および/または印刷を施してなる成形物品である。
本発明の帯電防止性生分解性樹脂組成物および該組成物用である帯電防止剤は下記の効果を奏する。
(1)該帯電防止剤は、生分解性ポリエステル樹脂への分散性に優れる。
(2)該帯電防止性生分解性樹脂組成物を成形してなる成形品は、優れた永久帯電防止性を有し、生分解性樹脂本来の生分解性が損われることがない。
本発明の帯電防止性生分解性樹脂組成物は、1×106〜1×1010Ω・cmの体積固
有抵抗値を有するエステル基含有ポリマーからなる帯電防止剤(A)を生分解性ポリエステル樹脂(B)に含有させてなり、該ポリマーと(B)との単位重量当たりのエステル基濃度の比が0.1/1〜0.9/1であることを特徴とする組成物である。
該ポリマーには、ポリエステルブロックを少なくとも含有するブロックポリマーが含まれる。これらのうち帯電防止性の観点から好ましいのはポリエーテル鎖含有ブロックポリマー(A1)、アニオン性基含有ブロックポリマー(A2)およびカチオン性基含有ブロ
ックポリマー(A3)からなる群から選ばれる1種または2種以上のブロックポリマーである。以下、(A1)〜(A3)について説明する。
[ポリエーテル鎖含有ブロックポリマー(A1)]
(A1)は、ポリエステルブロック(a)とポリエーテル鎖含有ブロック(b)からなるブロックポリマーであり、(a)と(b)を交互におよび/またはランダムに結合させることにより得られる。
(a)としては、生分解性脂肪族ポリエステル形成性のモノマー(a00)の単独重合体、および(a00)と他のモノマーとの共重合体が挙げられる。
(a00)としては、炭素数(以下、Cと略記)2〜6のオキシカルボン酸[グリコール酸、乳酸(DL体、D体およびL体)等]、C4〜6のラクチド(DL体、D体およびL体)、C3〜16のラクトン(プロピオラクトン、ブチロラクトン、カプロラクトン等)が挙げられる。これらのうち、生分解性の観点および反応性の観点から好ましいのはオキシカルボン酸、さらに好ましいのは乳酸およびラクチド、とくに好ましいのはL−乳酸およびL−ラクチドである。
(a00)と共重合させる他のモノマーとしてはラクタム(a01)、アミノカルボン酸(a02)、ジアミン(a03)、ジカルボン酸(a04)が挙げられる。
ラクタム(a01)としては、C6〜16、例えばカプロラクタム、エナントラクタム、ラウロラクタム、ウンデカノラクタムおよびこれらの混合物が挙げられる。
(a01)の開環重合体としては、例えばナイロン4、ナイロン5、ナイロン6、ナイロン8およびナイロン12が挙げられる。
アミノカルボン酸(a02)としては、C6〜16、例えばω−アミノカプロン酸、ω−アミノエナント酸、ω−アミノカプリル酸、ω−アミノペラルゴン酸、ω−アミノカプリン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸およびこれらの混合物が挙げられる。
(a02)の自己重縮合体としては、例えばω−アミノエナント酸の重縮合によるナイロン7、ω−アミノウンデカン酸の重縮合によるナイロン11および12−アミノドデカン酸の重縮合によるナイロン12が挙げられる。
ジアミン(a03)としては、C2〜40、例えば脂肪族、脂環式および芳香(脂肪)族ジアミン、並びにこれらの混合物が挙げられる。
脂肪族ジアミンとしては、C2〜40、例えばエチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、1,12−ドデカンジアミン、1,18−オクタデカンジアミンおよび1,20−エイコサンジアミンが挙げられる。
脂環式ジアミンとしては、C5〜40、例えば1,3−および1,4−シクロヘキサンジアミン、イソホロンジアミン、4,4’−ジアミノシクロヘキシルメタンおよび2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパンが挙げられる。
芳香脂肪族ジアミンとしては、C7〜20、例えばキシリレンジアミン、ビス(アミノエチル)ベンゼン、ビス(アミノプロピル)ベンゼンおよびビス(アミノブチル)ベンゼンが挙げられる。
芳香族ジアミンとしては、C6〜40、例えばp−フェニレンジアミン、2,4−および2,6−トルイレンジアミンおよび2,2−ビス(4,4’−ジアミノフェニル)プロパンが挙げられる。
ジカルボン酸(a04)としては、C2〜40のジカルボン酸、例えば脂肪族ジカルボン酸、芳香環含有ジカルボン酸、脂環式ジカルボン酸、これらのジカルボン酸の誘導体〔例えば酸無水物、低級(C1〜4)アルキルエステルおよびジカルボン酸塩[アルカリ金属(リチウム、ナトリウムおよびカリウム等)塩等]〕およびこれらの2種以上の混合物
が挙げられる。
脂肪族ジカルボン酸としては、C2〜40(帯電防止性の観点から好ましくは4〜20、さらに好ましくは6〜12)の飽和もしくは不飽和ジカルボン酸、例えばコハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、マレイン酸、フマル酸およびイタコン酸が挙げられる。
芳香環含有ジカルボン酸としては、C8〜40(帯電防止性の観点から好ましくは8〜16、さらに好ましくは8〜14)、例えばオルト−、イソ−およびテレフタル酸、2,6−および2,7−ナフタレンジカルボン酸、ジフェニル−4,4’−ジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、トリレンジカルボン酸およびキシリレンジカルボン酸が挙げられる。
脂環式ジカルボン酸としては、C5〜40(帯電防止性の観点から好ましくは6〜18、さらに好ましくは8〜14)、例えばシクロプロパンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、シクロヘキセンジカルボン酸、ジシクロヘキシル−4,4’−ジカルボン酸およびショウノウ酸が挙げられる。
ジカルボン酸誘導体のうち酸無水物としては、上記ジカルボン酸の無水物、例えば無水マレイン酸、無水イタコン酸および無水フタル酸;低級(C1〜4)アルキルエステルとしては上記ジカルボン酸の低級アルキルエステル、例えばアジピン酸ジメチルおよびオルト−、イソ−およびテレフタル酸ジメチル;ジカルボン酸塩としては、上記ジカルボン酸のアルカリ金属塩、例えば5−スルホイソフタル酸ナトリウムが挙げられる。
これらのうち帯電防止性の観点から好ましいのは脂肪族ジカルボン酸および芳香環含有ジカルボン酸、さらに好ましいのはアジピン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸および5−スルホイソフタル酸ナトリウムである。
上記共重合体における(a00)と他のモノマーとの共重合比(重量比)は、通常99.9/0.1以下、帯電防止剤(A)の、後述する生分解性ポリエステル樹脂(B)への分散性の観点から好ましい下限は50/50、さらに好ましくは60/40、成形性の観点から好ましい上限は95/5、さらに好ましくは80/20である。
(a)の数平均分子量[以下、Mnと略記。測定はゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)法による。]は、成形品の耐熱性および後述するポリエーテル鎖含有ブロック(b)との反応性の観点から好ましくは800〜25,000、さらに好ましくは1,000〜20,000である。
(a)の末端基は、(b)との反応性の観点から好ましいのはカルボニル基を含有する基(カルボキシル基等)である。
ポリエーテル鎖含有ブロック(b)としては、 下記の一般式(1)で表される、ジオ
ール(b01)または2価フェノール(b02)にアルキレンオキシド(以下、AOと略記)を付加反応させたものが挙げられる。

H−(OA1)m−O−E1−O−(A1O)m'−H (1)

式中、E1は活性水素原子含有化合物から水酸基を除いた残基、A1はC2〜4のアルキレン基、複数の(A1O)は同一でも異なっていてもよく、これらの結合形式はブロックおよび/またはランダムのいずれでもよい。mおよびm’は1〜300、好ましくは2〜250、特に好ましくは10〜100の整数を表す。
ジオール(b01)としては、脂肪族2価アルコール[C2〜12(好ましくは2〜8
、さらに好ましくは2〜6)のアルキレングリコール、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、1,2−、1,3−、2,3−および1,4−ブタンジオール、1,2−、1,3−、1,4−、1,5−、1,6−、2,3−、2,4−、2,5−および3,4−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール(以下、それぞれEG、PG、BD、HGおよびNPGと略記。)、2,2−、2,3−、2,4−、2,5−、3,3−および3,4−ジメチル−1,6−ヘキサンジオールおよび1,12−ドデカンジオール];脂環式2価アルコール[C5〜12(好ましくは5〜10、さらに好ましくは5〜8)、例えばシクロペンタン−1,2−および1,3−ジオール、シクロヘキサン−1,2−、1,3−および1,4−ジオール、ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサンおよび水素添加ビスフェノールA];芳香環含有2価アルコール[C8〜20、例えばキシリレングリコール、ビス(ヒドロキシメチル)ベンゼンおよびビス(ヒドロキシエチル)ベンゼン];および3級アミノ基含有ジオール〔例えば、C1〜12の脂肪族または脂環式1級モノアミン[メチルアミン、エチルアミン、シクロプロピルアミン、1−プロピルアミン、2−プロピルアミン、アミルアミン、イソアミルアミン、ヘキシルアミン、1,3−ジメチルブチルアミン、3,3−ジメチルブチルアミン、2−アミノヘプタン、3−アミノヘプタン、シクロペンチルアミン、ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、ヘプチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ウンデシルアミン、ドデシルアミン等]のビスヒドロキシアルキル化物およびC6〜12の芳香族1級モノアミン[アニリン、ベンジルアミン等]のビスヒドロキシアルキル化物〕が挙げられる。
(b01)のうち、(A1)の帯電防止性および後述の(B)に対する(A1)の分散性の観点から好ましいのは脂肪族2価アルコール、さらに好ましいのはEGである。
2価フェノール(b02)としては、単環2価フェノール(C6〜18、例えばハイドロキノン、カテコール、レゾルシンおよびウルシオール)、ビスフェノール(C12〜20、例えばビスフェノールA、−Fおよび−S、4,4’−ジヒドロキシジフェニル−2,2−ブタンおよびジヒドロキシビフェニル)および縮合多環2価フェノール(ジヒドロキシナフタレン、ビナフトール等)]等が挙げられる。
(b02)のうち、(A1)の耐熱性と後述する成形性の観点から好ましいのは、ビスフェノールおよび縮合多環2価フェノール、さらに好ましいのはビスフェノールAである。
(b)のうち、生分解性の観点から好ましいのは、脂肪族2価アルコールのAO付加物である脂肪族ポリエーテルブロックである。
(b)のMnは、帯電防止性および(a)との反応性の観点から好ましくは300〜5,000、さらに好ましくは1,000〜3,000である。
(b)の末端基は、(a)との反応性の観点から好ましいのは水酸基である。
(A1)のMnは、後述する成形品の機械物性の観点から好ましい下限は2,000、さらに好ましくは4,000、とくに好ましくは5,000、(A1)の生分解性ポリエステル樹脂(B)への分散性の観点から好ましい上限は60,000、さらに好ましくは40,000、とくに好ましくは30,000である。
(A1)は、例えば生分解性脂肪族ポリエステル形成性のモノマー(a00)にジカルボン酸(a04)を加え、加圧下(0.1〜1Mpa)、200℃で重合させてポリエステルブロック(a)を製造後、これにポリエーテル鎖含有ブロック(b)を加えて、高温(160〜270℃)、減圧下(0.03〜3kPa)で重合する方法で製造することができる。
上記ポリエステル化反応に際しては、エステル化触媒が使用できる。該触媒としては、例えばアンチモン触媒(三酸化アンチモン等)、スズ触媒(モノブチルスズオキシド等)
、チタン触媒(テトラブチルチタネート等)、ジルコニウム触媒(テトラブチルジルコネート等)および酢酸金属塩触媒(酢酸亜鉛、酢酸ジルコニル等)が挙げられる。
該触媒の使用量は(a)と(b)の合計重量に基づいて、反応性および成形品の機械物性の観点から好ましくは0.1〜5%、さらには好ましくは0.2〜3%である。
(A1)を構成する(b)の量は、(A1)の重量に基づいて、成形品の帯電防止性および機械物性の観点から好ましくは20〜90%、さらに好ましくは25〜80%である。
[アニオン性基含有ブロックポリマー(A2)]
(A2)は前記ポリエステルブロック(a)とアニオン性基含有ブロック(c)からなるブロックポリマーであり、(a)と(c)を交互におよび/またはランダムに結合させることにより得られる。
アニオン性基含有ブロック(c)には、スルホ基を有するジカルボン酸、およびジオールとを必須構成単位とし、かつ分子内に好ましくは2〜80(さらに好ましくは3〜60)個のスルホ基を有するアニオン性親水性ブロック(c1)、スルホ基を有するジオール、およびジカルボン酸とを必須構成単位とし、かつ分子内に好ましくは2〜80(さらに好ましくは3〜60)個のスルホ基を有するアニオン性親水性ブロック(c2)およびスルホ基を有するビニルモノマーを種々の重合法(例えばラジカル重合法、チーグラー触媒重合法およびメタロセン触媒重合法)により(共)重合、もしくは他のビニルモノマー(前記のもの)と共重合させることにより得られるアニオン性親水性ブロック(c3)が含まれる。
(c1)を構成するスルホ基含有ジカルボン酸としては、スルホ基含有芳香族および脂肪族ジカルボン酸が挙げられる。
スルホ基含有芳香族ジカルボン酸には、C8〜20、例えば2−、4−および5−スルホイソフタル酸、4−スルホ−2,6−ナフタレンジカルボン酸、これらのスルホ基のみの塩およびこれらのエステル形成性誘導体[例えば低級アルキル(C1〜4)エステル(例えばメチルエステルおよびエチルエステル)および酸無水物]が含まれる。
スルホ基含有脂肪族ジカルボン酸には、C4〜18、例えばスルホコハク酸、これらのスルホ基のみの塩およびそのエステル形成性誘導体(上記に同じ)が含まれる。
上記ジカルボン酸のスルホ基のみの塩としては、アルカリ金属(例えばリチウム、ナトリウムおよびカリウム)もしくはアルカリ土類金属(例えばカルシウムおよびマグネシウム)の塩、アンモニウム塩、アミン(C1〜C30)塩、モノ−、ジ−およびトリアルカノールアミン(C2〜6)塩、該アミン塩の4級アンモニウム塩およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
これらのうち耐熱性の観点から好ましいのは、スルホ基を有する芳香族ジカルボン酸、さらに好ましいのは2−、4−および5−スルホイソフタル酸、および4−スルホ−2,6−ナフタレンジカルボン酸である。
(c1)を構成するジオールとしては、例えばアルキレングリコール、ポリオキシアルキレンおよび水酸基含有化合物のAO付加物が挙げられる。
アルキレングリコールとしては、C2〜C12、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオールおよび1,12−ドデカンジオールが挙げられる。
ポリオキシアルキレン(アルキレンのCは2〜4、付加形式はランダムおよび/またはブロックのいずれでもよい)としては、重合度2〜60、例えばポリオキシエチレン(例えば重合度2〜20)、ポリオキシプロピレン(例えば重合度2〜20)およびポリオキシエチレン/プロピレン共重合体(重量比10/90〜90/10)(例えば重合度2〜
30)が挙げられる。
水酸基含有化合物のAO付加物を構成する水酸基含有化合物には、例えばアルキレングリコール(上記のもの)および2価フェノール(前記のもの)が含まれる。水酸基含有化合物のAO付加物の分子量は通常Mn150〜2,500、耐熱性の観点から好ましくはMn300〜2,000である。
これらのジオールのうち、耐熱性および帯電防止性の観点から好ましいのはC2〜10のアルキレングリコール、重合度2〜20のポリオキシエチレン、ビスフェノールのEO2〜60モル付加物およびこれらの2種以上の混合物、さらに好ましいのはエチレングリコールおよびポリオキシエチレン(重合度6〜15)、およびとくに好ましいのはビスフェノールAのEO6〜20モル付加物である。
(c1)は例えば、スルホ基含有ジカルボン酸に上記のジオールを加えて高温(160〜270℃)、減圧下(0.03〜3kPa)で重縮合反応させることにより製造することができる。重縮合反応には前記のポリエステル化触媒が使用でき、使用量も同様である。
該触媒の使用量は、該ジオールと該ジカルボン酸の合計重量に基づいて、好ましくは0.1〜5%、さらには好ましくは0.2〜3%である。
(c2)を構成するスルホ基含有ジオールとしては、例えばスルファミン酸のAO2〜10モル付加物が挙げられる。
(c2)を構成するジカルボン酸としては前記(a04)が挙げられる。(c2)は(c1)と同様の方法で製造することができる。
(c3)を構成するスルホ基を含有するビニルモノマーとしては、C4〜25の不飽和スルホンおよびスルホキサイド、例えばビニルエチルスルホン、ジビニルスルホンおよびジビニルスルホキサイド;並びにC2〜25の不飽和スルホン酸(塩)、例えばアルケンスルホン酸[例えばビニル、メチルビニル、エチルビニル、n−およびi−プロピルビニル、n−、i−、sec−およびt−ブチルビニルおよびn−アミルビニルスルホン酸、および(メタ)アリルスルホン酸]、不飽和芳香族スルホン酸(例えばスチレンスルホン酸およびα−メチルスチレンスルホン酸)、スルホカルボン酸(例えばα−スルホアルカン酸およびスルホコハク酸)のアルケニルおよびアルキル(C1〜18)アルケニルエステル[例えばメチルビニル、プロピル(メタ)アリルおよびステアリル(メタ)アリルスルホサクシネート、および(メタ)アリルスルホラウレート]、スルホ(ヒドロキシ)アルキル(メタ)アクリレートおよび相当する(メタ)アクリルアミド[例えばスルホエチルおよびスルホプロピル(メタ)アクリレート、3−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸および3−(メタ)アクリルアミド−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸]およびこれらの塩が挙げられる。
これらのスルホ基の塩としては、アルカリ金属(前記のもの)塩、アルカリ土類金属(前記のもの)塩、アンモニウム塩、アミン[例えばヒドロキシアルキル(C2〜4)基を有するモノ−、ジ−およびトリアミン]塩、これらのアミン(塩)を4級化剤(例えば塩化メチル、ジメチル硫酸および塩化ベンジル)を用いて4級化してなる第4級アンモニウム塩およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
これらのうち、後述する生分解性樹脂(B)への分散性の観点から好ましいのは、アルケンスルホン酸、不飽和芳香族スルホン酸およびこれらの塩、さらに好ましいのはエチルビニル、n−プロピルビニルおよびスチレンスルホン酸およびこれらの塩、とくに好ましいのはスチレンスルホン酸およびその塩である。
スルホ基含有ビニルモノマーと共重合可能なビニルモノマーとしては、例えば芳香環含有モノマー(スチレン等)、炭化水素ビニルモノマー(例えば脂肪族炭化水素および脂環式炭化水素)、アクリルモノマー、その他の不飽和モノ−およびジカルボン酸およびその誘導体、不飽和アルコールのカルボン酸エステル、不飽和アルコールのアルキルエーテル、ハロゲン含有ビニルモノマーおよびこれらの2種以上の混合物(付加形式はランダムおよび/またはブロックのいずれでもよい。)が挙げられる。
脂肪族炭化水素としては、オレフィン[C2〜30、例えばエチレン、プロピレン、C4〜30(好ましくは4〜12、さらに好ましくは4〜10)のα−オレフィン(例えば1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ペンテン、1−オクテン、1−デセンおよび1−ドデセン)]およびアルカジエン[C4〜30(好ましくは4〜18、さらに好ましくは4〜8)、例えばブタジエン、イソプレンおよび1,11−ドデカジエン]が挙げられる。
脂環式炭化水素としては、シクロアルケン(C5〜30、例えばシクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテンおよびシクロオクテン)およびシクロアルカジエン(C5〜30、例えばシクロペンタジエン、1,3−および1,4−シクロヘキサジエン、1,3−および1,4−シクロヘプタジエン、1,3−、1,4−および1、5−シクロオクタジエンおよび1−メチル−1,4−シクロヘキサジエン)が挙げられる。
アクリルモノマーとしては、C3〜30、例えば(メタ)アクリル酸およびそれらの誘導体、(メタ)アクリロニトリルおよび(メタ)アクリルアミドが挙げられる。
(メタ)アクリル酸の誘導体としては、例えばアルキル(C1〜20)(メタ)アクリレート[例えばメチル−、エチル−およびブチル(メタ)アクリレート]およびモノ−およびジ−アルキル(C1〜4)アミノアルキル(C2〜4)(メタ)アクリレート[例えばアミノエチル(メタ)アクリレートおよびジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート]挙げられる。
不飽和モノカルボン酸としては、C4〜30(好ましくはC4〜18、さらに好ましくは4〜12)、例えばクロトン酸、3,3−ジメチルアクリル酸、エチルアクリル酸、2−および4−ペンテン酸、2−および3−ヘキセン酸、2−メチル−ペンテン酸、2,2−ジメチル−ペンテン酸、6−ヘプテン酸、2−エチル−2−ヘキセン酸および2−オクテン酸、不飽和ジカルボン酸としては、C4〜30(好ましくはC4〜18、さらに好ましくは4〜12)の不飽和ジカルボン酸、例えばマレイン酸、フマール酸およびイタコン酸が挙げられる。
不飽和モノ−およびジカルボン酸の誘導体としては、C4〜30、例えばモノ−およびジアルキル(C1〜20)エステル(例えばクロトン酸メチル、マレイン酸ジメチルおよびイタコン酸ジエチル)、酸無水物(例えば無水マレイン酸、無水イタコン酸)および酸イミド(例えばマレイン酸イミド)が挙げられる。
不飽和アルコールのカルボン酸エステルとしては、C4〜6、例えば不飽和アルコール[C2〜4、例えばビニルアルコールおよび(メタ)アリルアルコール]のカルボン酸(C2〜4)エステル[例えば酢酸ビニルおよび酢酸(メタ)アリル]が挙げられ、不飽和アルコールのアルキルエーテルとしては、C3〜30、例えば不飽和アルコール(上記に同じ)のアルキル(C1〜20)エーテルが挙げられる。
ハロゲン含有ビニルモノマーとしては、C2〜12、例えば塩化ビニル、塩化ビニリデンおよびクロロプレンが挙げられる。
(c3)は種々の重合方法、例えば塊状重合、パール重合、溶液重合および乳化重合に
より製造できる。重合温度は、通常25〜250℃、好ましくは50〜150℃、重合時間は通常0.5〜10時間である。
重合開始剤としては、例えばアゾ化合物、パーオキサイドおよびこれらの混合物が挙げられる。これらのうち好ましいのは官能基を有する開始剤、さらに好ましいのはカルボニル基、ヒドロキシル基、アミノ基、エポキシ基またはイソシアネート基を有するアゾ化合物およびカルボニル基を有するパーオキサイドである。
官能基を有するアゾ化合物のうち、カルボニル基を有するものとしては、例えば3,3−アゾビス(3−シアノプロピオン酸)、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、4−tブチルアゾ−4−シアノ吉草酸、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタノイックアシッド)、2,2’−アゾビス(メチルイソブチレート)、1,1’−アゾビス(1−アセトキシ−1−フェニルエタン)、1,1’−アゾビスホルムアミドおよび2−シアノ−2−プロピルアゾホルムアミド;
ヒドロキシル基を有するものとしては、例えば2,2’−アゾビス[2−(ヒドロキシメチル)プロピオニトリル]、2,2’−アゾビス[2−(ヒドロキシエチル)プロピオニトリル]、2,2’−アゾビス[2−(ヒドロキシメチル)ブチロニトリル]、4,4アゾビスシアノペンタノール、ジ−(3−ヒドロキシブチル)−2,2’アゾビスイソブチレートおよびジ−(4−ヒドロキシブチル)−2,2’アゾビスイソブチレート;
アミノ基を有するものとしては、例えば2,2’−アゾビス[2−(アミノメチル)プロピオニトリル]、2,2’−アゾビス[2−(アミノエチル)プロピオニトリル]、2,2’−アゾビス[2−(アミノメチル)ブチロニトリル]および4−アセトアミノフェニル−アゾ−トリフェニルメタン;
エポキシ基を有するものとしては、例えば2,2’−アゾビス[2−(グリシジロキシエチル)プロピオニトリル]および2,2’−アゾビス[2−(グリシジロキシエチル)ブチロニトリル];
並びに、イソシアネート基を有するものとしては、例えば2,2’−アゾビス[2−(イソシアナトエチル)プロピオニトリル]および2,2’−アゾビス[2−(イソシアナトエチル)ブチロニトリル]が挙げられる。
官能基を有するパーオキサイドのうち、カルボニル基を有するものとしては、例えばシクロヘキサノンパーオキサイド、コハク酸パーオキサイド、t−ブチルパーオキシマレイン酸、メチルシクロヘキサノンパーオキサイド、t−ブチルペルオキシアセテート、シクロペンタンアセチルパーオキサイドおよびシクロヘキサンホルミルパーオキサイド;
ヒドロキシル基を有するものとしては、例えばシクロヘキサノンパーオキサイド;
並びに、アミノ基を有するものとしては、例えばジメチルアミノメチル−t−アミルパーオキサイド、ジエチルアミノメチル−t−アミルパーオキサイド、ジイソプロピルアミノメチル−t−アミルパーオキサイド、1−[4−(ジメチルアミノフェニル]エチル−t−ブチルパーオキサイドおよび2−[4−(ジメチルアミノフェニル]プロピル−t−ブチルパーオキサイドが挙げられる。
上記官能基を有する開始剤以外のその他の重合開始剤としては、スチレン(共)重合用の開始剤、例えば 2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビスシクロ
ヘキサン1−カーボニトリル、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、1,1’−アゾビス(1−アセトキシ−1−フェニルエタン)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、クメンヒドロペ
ルオキシド、トリエチルホウ素、ジエチル亜過酸化水素−Fe(II)塩、過硫酸塩−NaHSO3、クメンヒドロパーオキサイド−Fe(II)塩および鉛塩が挙げられる。こ
れらのうち好ましいのは2,2’−アゾビスイソブチロニトリルおよび2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリルである。
アニオン性基含有ブロック(c)のMnは、耐熱性および(c)のポリエステルブロック(a)との反応性の観点から好ましくは300〜5,000、さらに好ましくは1,000〜3,000である。
(c)の末端基は、ポリエステルブロック(a)との反応性の観点から好ましいのはカルボニル基を含有する基(カルボキシル基等)、水酸基である。
(A2)のMnは、後述する成形品の機械物性の観点から好ましい下限は2,000、さらに好ましくは4,000、とくに好ましくは5,000、(A2)の生分解性ポリエステル樹脂(B)への分散性の観点から好ましい上限は60,000、さらに好ましくは40,000、とくに好ましくは30,000である。
(A2)は、例えば、スルホ基含有ジオールに前記(c2)を構成するジカルボン酸を加えて高温(160〜270℃)、減圧下(0.03〜3kPa)で重合させて(c2)を製造し、該(c2)とポリエステルブロック(a)を上記(c2)の製造と同様に重合させることにより得られる。重合反応には前記のエステル化触媒が使用でき、使用量は(c2)と(a)の合計重量に基づいて、好ましくは0.1〜5%、さらには好ましくは0.2〜3%である。
(A2)を構成する(c)の量は、(A2)の重量に基づいて、成形品の帯電防止性および機械物性の観点から好ましくは20〜90%、さらに好ましくは25〜80%である。
[カチオン性基含有ブロックポリマー(A3)]
(A3)は前記ポリエステルブロック(a)とカチオン性基含有ブロック(d)からなるブロックポリマーであり、(a)と(d)を交互におよび/またはランダムに結合させることにより得られる。
(d)としては、非イオン性分子鎖(e)で隔てられた2〜80個、好ましくは3〜60個のカチオン性基を分子内に有するカチオン性ポリマーが使用できる。
(e)には、2価の炭化水素基;エーテル結合、チオエーテル結合、カルボニル結合、エステル結合、イミノ結合、アミド結合、イミド結合、ウレタン結合、ウレア結合、カーボネート結合およびシロキシ結合からなる群から選ばれる少なくとも1種の結合を有する2価の有機基;および窒素原子または酸素原子を含む複素環構造を有する2価の有機基からなる群より選ばれる少なくとも1種の2価の有機基が含まれる。
該(e)のうち後述する成形体の機械特性の観点から好ましいのは、2価の炭化水素基およびエーテル結合を有する2価の有機基、さらに好ましいのはC2〜8のアルキレン基、フェニレン基、およびとくに好ましいのは(ポリ)オキシアルキレン基、最も好ましいのは(ポリ)オキシエチレン基および(ポリ)オキシプロピレン基である。
上記カチオン性基としては、4級アンモニウム塩またはホスホニウム塩を有する基が挙げられる。4級アンモニウム塩を有する基としては、生分解性の観点から4級アンモニウム塩基を含有する2価の脂肪族炭化水素基が好ましい。
4級アンモニウム塩基を含有する2価の脂肪族炭化水素基としては、1、2または3級アミノ−アルキレン基(例えばアミノメチレン基、メチルアミノエチレン基、ジメチルアミノエチレン基)が4級化された構造の基が挙げられる。
該カチオン性基の対アニオンとしては、Hammettの酸度関数(−H0)が12以
上の超強酸(例えばプロトン酸、およびプロトン酸とルイス酸との組み合わせ)のアニオンおよびその他のアニオンが挙げられる。
超強酸のアニオンとしては、例えばCF3SO3 -、N(CF3SO32 -、BF4 -、PF6 -、SbF6 -、AsF6 -、TaF6 -、BF3Cl-、PF5Cl-、SbF5Cl-、AsF5Cl-、TaF5Cl-、BF3Br-、PF5Br-、SbF5Br-、AsF5Br-、TaF5Br-、BF3-、PF5-、SbF5- 、AsF5-およびTaF5-が挙げられる。
その他のアニオンとしては、例えばハロゲンイオン(例えばF-、Cl-、Br-および
-)、OH-、PO4 -、アルキルサルフェートイオン(例えばCH3OSO3 -、C25
SO3 -およびCF3OSO3 -)およびClO4 -、並びにスルホ基を含有する芳香族化合物
[C12〜30、例えばアルキル(C6〜18)ベンゼンスルホン酸およびナフタレンスルホン酸]のアニオンが挙げられる。
これらのうち、後述する成形体の耐熱性および帯電防止性の観点から好ましいのはCF3SO3 -、BF4 -、N(CF3SO32 -、SbF6 -、AsF6 -、TaF6 -およびアルキル
(C6〜18)ベンゼンスルホン酸およびナフタレンスルホン酸のアニオン、さらに好ましいのはCF3SO3 -、N(CF3SO32 -、BF4 -およびアルキル(C6〜18)ベンゼ
ンスルホン酸およびナフタレンスルホン酸のアニオンである。
(d)の製造方法としては、例えばアミノ基(2級もしくは3級)含有ジオールと4級化剤(該アミノ基1当量当たり、それぞれ2当量もしくは1当量)を、必要により溶剤の存在下に、反応させ、得られる4級化ジオール、またはこれと4級化する前のジオールとの混合物と、ジカルボン酸[またはそのエステル形成性誘導体(例えば酸無水物、低級アルキルエステルおよび酸ハライド)]とをポリエステル化反応させる方法が挙げられる。
(d)のMnは耐熱性および(d)のポリエステルブロック(a)との反応性の観点から好ましくは300〜5,000、さらに好ましくは1,000〜3,000である。
(d)の末端基は、ポリエステルブロック(a)との反応性の観点から好ましいのはカルボニル基を含有する基(カルボキシル基等)、水酸基、イソシアネート基、チオール基、エポキシ基および/またはアミノ基である。
(A3)のMnは、後述する成形品の機械物性の観点から好ましい下限は2,000、さらに好ましくは4,000、とくに好ましくは5,000、(A3)の生分解性ポリエステル樹脂(B)への分散性の観点から好ましい上限は60,000、さらに好ましくは40,000、とくに好ましくは30,000である。
(A3)は、例えばアミノ基含有ジオールにジカルボン酸を加えて高温(160〜270℃)、減圧下(0.03〜3kPa)で重合させた後、4級化剤を加え高温で反応させてカチオン性基含有ブロック(d)を製造し、該(d)とポリエステルブロック(a)を上記(d)の製造と同様に重合させることにより得られる。重合反応には前記のエステル化触媒が使用でき、使用量も前記と同様である。
(A3)を構成する(d)の量は、(A3)の重量に基づいて、成形品の帯電防止性および機械物性の観点から好ましくは20〜90%、さらに好ましくは25〜80%である。
(A)を構成するポリマー(A1)、(A2)および(A3)のうち、後述する成形体の耐熱性の観点からさらに好ましいのは(A1)および(A2)からなる群から選ばれる
1種または2種以上のポリマーである。
本発明における生分解性ポリエステル樹脂(B)には、合成法および発酵法で得られる生分解性ポリエステル樹脂が含まれる。
合成法による生分解性ポリエステル樹脂としては、ポリ乳酸(D体、L体、DL体を含む)(B−1)、ラクトン(C3〜10、γ−ブチロラクトン、ε−カプロラクトン等)の開環重合体(B−2)(ポリγ−ブチロラクトン、ポリε−カプロラクトン等)、および二塩基酸とジオールから得られる縮重合体(B−3)[ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネート、およびこれらの変性体(アジペート変性、カーボネート変性またはテレフタレート変性ポリブチレンサクシネート等)等]およびこれらの2種以上の混合物;また、発酵法による生分解性ポリエステル樹脂としては、ポリヒドロキシブチレート(B−4)が挙げられる。
上記(B)のうち市販品としては、ポリ乳酸では、例えばレイシア[商品名、三井化学(株)製]、ラクティー[商品名、(株)島津製作所製];ポリカプロラクトンでは、例えばセルグリーン[商品名、ダイセル化学工業(株)製];ポリブチレンサクシネートでは、例えばビオノーレ[商品名、昭和高分子(株)製];ポリエチレンサクシネートでは、例えばルナーレSE[商品名、日本触媒(株)製];ポリヒドロキシブチレートでは、例えばビオグリーン[商品名、三菱ガス化学(株)製]等が挙げられる。
これらの(B)のうち帯電防止剤(A)の(B)への分散性の観点から好ましいのは(B−1)および/または(B−3)である。
(B)は、いずれも公知の方法で製造することができ、例えばポリ乳酸(B−1)についても、乳酸を直接脱水して縮重合させる方法、乳酸の環状2量体であるラクチドを開環重合させる方法等が挙げられる。
(B)のMnは、成形品の機械強度および成形性の観点から好ましくは20,000〜1,000,000、さらに好ましくは50,000〜500,000である。また、(B)の融点は、帯電防止性の観点から好ましくは70℃以上、さらに好ましくは100〜200℃、とくに好ましくは140〜180℃である。
帯電防止剤(A)を構成するエステル基含有ポリマーの体積固有抵抗値は1×106〜1×1010Ω・cm、好ましくは1×106〜1×109Ω・cm、さらに好ましくは1×106〜1×108Ω・cmである。体積固有抵抗値が1×106Ω・cm未満では生分解性ポリエステル樹脂(B)への(A)の分散性が悪くなり、1×1010Ω・cmを超えると成形品の帯電防止性が悪くなる。
(A)を構成するエステル基含有ポリマーと(B)との単位重量当たりのエステル基濃度の比は、0.1/1〜0.9/1、好ましくは0.3/1〜0.8/1である。該エステル基濃度の比が0.1/1未満では成形品の生分解性および(A)の(B)への分散性が悪くなり、0.9/1を超えると成形品の帯電防止性が悪くなる。
(A)を構成するエステル基含有ポリマーの単位重量当たりのエステル基濃度は、帯電防止性および生分解性の観点から好ましくは0.8〜13.5モル/kg、さらに好ましくは1.0〜12.5モル/kgである。
また、(B)の単位重量当たりのエステル基濃度は、生分解性の観点から好ましくは8.0〜15.0モル/kg、さらに好ましくは11.0〜14.0モル/kgである。
本発明の帯電防止性樹脂組成物は、(A)を(B)に含有させてなるものである。(A)と(B)の合計重量に基づく(A)の割合は要求される性能に応じて種々変えることができるが、下限は帯電防止性の観点から好ましくは1%、さらに好ましくは1.5%、上限は成形品の機械特性の観点から好ましくは40%、さらに好ましくは30%である。
本発明の帯電防止性樹脂組成物には、成形品の樹脂の帯電防止性をさらに向上させる等の目的で、必要により本発明の効果を阻害しない範囲で、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩(C1)、界面活性剤(C2)、イオン性液体(C3)、相溶化剤(C4)およびその他の樹脂用添加剤(C5)からなる群から選ばれる添加剤(C)を含有させてもよい。
(C1)〜(C5)の合計含有量は、(A)と(B)の合計重量に基づいて通常40%以下、添加剤の効果の観点から好ましい下限は0.001%、さらに好ましくは0.01%、特に好ましくは0.2%、最も好ましくは0.5%、成形品の機械特性の観点から好ましい上限は30%、さらに好ましくは25%、特に好ましくは20%、最も好ましくは10%である。
(C1)としては、アルカリ金属(例えばリチウム、ナトリウムおよびカリウム、以下同じ)またはアルカリ土類金属(例えばマグネシウムおよびカルシウム、以下同じ)の有機酸[例えばC1〜12のモノ−およびジカルボン酸(例えばギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸およびコハク酸)、C1〜20のスルホン酸(例えばメタンスルホン酸およびp−トルエンスルホン酸)およびチオシアン酸]塩および無機酸[例えばハロゲン化水素酸(例えば塩酸および臭化水素酸)、過塩素酸、硫酸、硝酸およびリン酸]塩が挙げられる。
(C1)の具体例としては、ハライド[フッ化物(フッ化リチウム、−ナトリウム、−カリウム、−マグネシウムおよび−カルシウム等)、塩化物(塩化リチウム、−ナトリウム、−カリウム、−マグネシウムおよび−カルシウム等)、臭化物(臭化リチウム、−ナトリウム、−カリウム、−マグネシウムおよび−カルシウム等)およびヨウ化物(ヨウ化リチウム、−ナトリウム、−カリウム、−マグネシウムおよび−カルシウム等)等]、過塩素酸塩(過塩素酸リチウム、−ナトリウム、−カリウム、−マグネシウムおよび−カルシウム等)、フッ化スルホン酸塩(フルオロスルホン酸リチウム、−ナトリウム、−カリウム、−マグネシウムおよび−カルシウム等)、メタンスルホン酸塩(メタンスルホン酸リチウム、−ナトリウム、−カリウム、−マグネシウムおよび−カルシウム等)、トリフルオロメタンスルホン酸塩(トリフルオロメタンスルホン酸リチウム、−ナトリウム、−カリウム、−マグネシウムおよび−カルシウム等)、ペンタフルオロエタンスルホン酸塩(ペンタフルオロエタンスルホン酸リチウム、−ナトリウム、−カリウム、−マグネシウムおよび−カルシウム等)、ノナフルオロブタンスルホン酸塩(ノナフルオロブタンスルホン酸リチウム、−ナトリウム、−カリウム、−マグネシウムおよび−カルシウム等)、ウンデカフルオロペンタンスルホン酸塩(ウンデカフルオロペンタンスルホン酸リチウム、−ナトリウム、−カリウム、−マグネシウムおよび−カルシウム等)、トリデカフルオロヘキサンスルホン酸塩(トリデカフルオロヘキサンスルホン酸リチウム、−ナトリウム、−カリウム、−マグネシウムおよび−カルシウム等)、酢酸塩(酢酸リチウム、−ナトリウム、−カリウム、−マグネシウムおよび−カルシウム等)、硫酸塩(硫酸ナトリウム、−カリウム、−マグネシウムおよび−カルシウム等)、燐酸塩(燐酸ナトリウム、−カリウム、−マグネシウムおよび−カルシウム等)、チオシアン酸塩(チオシアン酸カリウム等)等が挙げられる。
これらのうち帯電防止性の観点から好ましいのは、塩化物、過塩素酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、酢酸塩、さらに好ましいのは塩化リチウム、−カリウムおよび−ナトリウム、過塩素酸リチウム、−カリウムおよび−ナトリウム、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム、−カリウムおよび−ナトリウム、酢酸カリウムである。
(C1)の使用量は、(A)と(B)の合計重量に基づいて、通常5%以下、成形品の良好な外観と帯電防止性、および機械特性の観点から好ましくは0.001〜3%、さらに好ましくは0.01〜2.5%、とくに好ましくは0.1〜2%である。
(C1)を含有させる方法としては、成形品の透明性を損なわないために(A)中に予め分散させておくことが好ましく、(A)の製造時に(C1)を含有させておく方法がさらに好ましい。(C1)を(A)の製造時に含有させるタイミングは特に限定はなく、重合前、重合中および重合後のいずれでもよいが重合前の原料に含有させるのが好ましい。
界面活性剤(C2)としては、非イオン性、アニオン性、カチオン性および両性の界面活性剤が挙げられる。
非イオン性界面活性剤としては、例えばエチレンオキシド付加型非イオン性界面活性剤[例えば高級アルコール(C8〜18、以下同じ)、高級脂肪酸(C8〜24、以下同じ)または高級アルキルアミン(C8〜24)のエチレンオキシド付加物(分子量158〜Mn200,000);グリコールのエチレンオキシド付加物であるポリアルキレングリコール(分子量150〜Mn6,000)の高級脂肪酸エステル;多価アルコール(C2〜18の2価〜8価またはそれ以上、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトールおよびソルビタン)高級脂肪酸エステルのエチレンオキシド付加物(分子量250〜Mn30,000);高級脂肪酸アミドのエチレンオキシド付加物(分子量200〜Mn30,000);および多価アルコール(前記のもの)アルキル(C3〜60)エーテルのエチレンオキシド付加物(分子量120〜Mn30,000)]、および多価アルコ−ル(C3〜60)型非イオン性界面活性剤[例えば多価
アルコールの脂肪酸(C3〜60)エステル、多価アルコールのアルキル(C3〜60)エーテルおよび脂肪酸(C3〜60)アルカノールアミド]が挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、前記(C1)を除く化合物、例えばカルボン酸(例えばC8〜22の飽和または不飽和脂肪酸およびエーテルカルボン酸)またはその塩;硫酸エステル塩〔例えば高級アルコール硫酸エステル塩(例えばC8〜18の脂肪族アルコールの硫酸エステル塩)および高級アルキルエーテル硫酸エステル塩[例えばC8〜18の脂肪族アルコールのエチレンオキシド(1〜10モル)付加物の硫酸エステル塩]〕;スルホン酸塩[C10〜20、例えばアルキルベンゼンスルホン酸塩(例えばドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム)、アルキルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、スルホコハク酸ジアルキルエステル型、ハイドロカーボン(例えばアルカン、α−オレフィン)スルホン酸塩およびイゲポンT型];およびリン酸エステル塩[例えば高級アルコール(C8〜60)およびそのエチレンオキシド付加物のリン酸エステル塩およびアルキル(C4〜60)フェノールエチレンオキシド付加物リン酸エステル塩]が挙げられる。
上記の塩としては、例えばアルカリ金属(例えばリチウム、ナトリウムおよびカリウム)塩、アルカリ土類金属(例えばカルシウムおよびマグネシウム)塩、アンモニウム塩、アルキルアミン(C1〜20)塩およびアルカノールアミン(C2〜12、例えばモノ−、ジ−およびトリエタノールアミン)塩が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、第4級アンモニウム塩型[例えばテトラアルキル(C4〜100)アンモニウム塩(例えばラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド、ジオクチルジメチルアンモニウムブロマイドおよびステアリルトリメチルアンモニウムブロマイド)、トリアルキル(C3〜80)ベンジルアンモニウム塩(例えばラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド(塩化ベンザルコニウム)、アルキル(C2〜60)ピリジニウム塩(例えばセチルピリジニウムクロライド)、ポリオキシアルキレン(C2〜4)トリアルキルアンモニウム塩(例えばポリオキシエチレントリメチルアンモニウムクロライド)およびサパミン型第4級アンモニウム塩(例えばステアラミドエチルジエチルメチルアンモニウムメトサルフェート)];およびアミン塩型[例えば高級脂肪族アミン(C12〜60、例えばラウリルアミン、ステアリルアミン、セチルアミン、硬化牛脂アミンおよびロジンアミン)の無機酸(例えば塩酸、硫酸、硝酸およびリン酸)塩または有機酸(C2〜22、例えば酢酸、プロピオン酸、ラウリル酸、オレイン酸、安息香酸、コハク酸、アジピン酸およびアゼライン酸)塩、脂肪族アミン(C1〜30)のエチレンオキシド付加物などの無機酸(上記のもの)塩または有機酸(上記のもの)塩および3級アミン(C3〜30、例えばトリエタノールアミンモノステアレートおよびステアラミドエチルジエチルメチルエタノールアミン)の無機酸(上記のもの)塩または有機酸(上記のもの)塩]が挙げられる。
両性界面活性剤としては、アミノ酸型両性界面活性剤[例えば高級アルキルアミン(C8〜24)のプロピオン酸ナトリウム]、ベタイン型両性界面活性剤[例えばアルキル(C12〜18)ジメチルベタイン]、硫酸エステル塩型両性界面活性剤[例えば高級アルキルアミン(C8〜24)の硫酸エステルナトリウム塩およびヒドロキシエチルイミダゾリン硫酸エステルナトリウム塩]、スルホン酸塩型両性界面活性剤(例えばペンタデシルスルホタウリンおよびイミダゾリンスルホン酸)およびリン酸エステル塩型両性界面活性剤[例えばグリセリン高級脂肪酸(C8〜24)エステル化物のリン酸エステルアミン塩]が挙げられる。
これらの(C2)は単独でも2種以上を併用してもいずれでもよい。
これらのうち成形品の樹脂の耐熱性および帯電防止性の観点から好ましいのは、アニオン性界面活性剤、さらに好ましいのはスルホン酸塩、とくに好ましいのはアルキルベンゼ
ンスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩およびパラフィンスルホン酸塩である。
(C2)の使用量は、(A)と(B)の合計重量に基づいて、通常15%以下、成形品の良好な外観と帯電防止性、および機械特性の観点から好ましくは0.001〜12%、さらに好ましくは0.01〜10%、とくに好ましくは0.1〜8%である。
(C2)を含有させる方法としては特に限定はないが、樹脂組成物中に効果的に分散させるためには、(A)中に予め含有させておくことが好ましい。(C2)を(A)中に予め含有させる場合、(A)の製造(重合)時に含有させておくのが好ましく、含有させるタイミングは特に制限なく、重合前、重合中および重合後のいずれでもよいが重合前の原料に含有させるのが好ましい。
イオン性液体(C3)は、前記(C1)および(C2)を除く化合物で、室温以下の融点を有し、(C3)を構成するカチオンまたはアニオンのうち少なくとも一つが有機物イオンで、初期電導度が1〜200ms/cm(好ましくは10〜200ms/cm)である常温溶融塩であって、例えばWO95/15572公報に記載の常温溶融塩が挙げられる。(C3)を構成するカチオンとしては、例えばアミジニウムカチオン、グアニジニウムカチオンおよび3級アンモニウムカチオンが挙げられる。
アミジニウムカチオンとしては、例えばイミダゾリニウムカチオン[1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム、1,3,4−トリメチル−2−エチルイミダゾリニウム、1,3−ジメチルイミダゾリニウム、1,3−ジメチル−2,4−ジエチルイミダゾリニウムなど]、イミダゾリウムカチオン[1,3−ジメチルイミダゾリウム、1,3−ジエチルイミダゾリウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリウムなど]、テトラヒドロピリミジニウムカチオン[1,3−ジメチル−1
,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、1,2,3−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、1,2,3,4−テトラメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、1,2,3,5−テトラメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムなど]、およびジヒドロピリミジニウムカチオン[1,3−ジメチル−1,4−もしくは−1,6−ジヒドロピリミジニウム、1,2,3−トリメチル−1,4−もしくは−1,6−ジヒドロピリミジニウム、1,2,3,4−テトラメチル−1,4−もしくは−1,6−ジヒドロピリミジニウムなど]が挙げられる。
グアニジニウムカチオンとしては、例えばイミダゾリニウム骨格を有するグアニジニウムカチオン[2−ジメチルアミノ−1,3,4−トリメチルイミダゾリニウム、2−ジエ
チルアミノ−1,3,4−トリメチルイミダゾリニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−4−エチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−1−メチル−3,4−ジエチルイミダゾリニウムなど]、イミダゾリウム骨格を有するグアニジニウムカチオン[2−ジメチルアミノ−1,3,4−トリメチルイミダゾリウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−トリメチルイミダゾリウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−4−エチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−1−メチル−3,4−ジエチルイミダゾリウムなど]、テトラヒドロピリミジニウム骨格を有するグアニジニウムカチオン[2−ジメチルアミノ−1,3,4−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−4−エチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムなど]、およびジヒドロピリミジニウム骨格を有するグアニジニウムカチオン[2−ジメチルアミノ−1,3,4−トリメチル−1,4−もしくは−1,6−ジヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−トリメチル−1,4−もしくは−1,6−ジヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−4−エチル−1,4−もしくは−1,6−ジヒドロピリミジニウムなど]が挙げられる。
3級アンモニウムカチオンとしては、例えばメチルジラウリルアンモニウムが挙げられる。
上記のアミジニウムカチオン、グアニジニウムカチオンおよび3級アンモニウムカチオンは1種単独でも、また2種以上を併用してもいずれでもよい。
これらのうち、初期電導度の観点から好ましいのはアミジニウムカチオン、さらに好ましいのはイミダゾリウムカチオン、特に好ましいのは1−エチル−3−メチルイミダゾリウムカチオンである。
イオン性液体(C3)において、アニオンを構成する有機酸または無機酸としては下記のものが挙げられる。
有機酸としては、例えばカルボン酸、硫酸エステル、高級アルキルエーテル硫酸エステル、スルホン酸およびリン酸エステルが挙げられ、例えば、前記(C2)および後述する(C4)に記載の有機酸を使用することができる。
無機酸としては、例えば超強酸(例えばホウフッ素酸、四フッ化ホウ素酸、過塩素酸、六フッ化リン酸、六フッ化アンチモン酸および六フッ化ヒ素酸)、リン酸およびホウ酸が挙げられる。
上記有機酸および無機酸は1種単独でも2種以上の併用でもいずれでもよい。
上記有機酸および無機酸のうち、(C3)の初期電導度の観点から好ましいのは(C3)を構成するアニオンのHamett酸度関数(−H0)が12〜100である、超強酸
の共役塩基、超強酸の共役塩基以外のアニオンを形成する酸およびこれらの混合物である。
超強酸の共役塩基以外のアニオンとしては、例えばハロゲン(例えばフッ素、塩素および臭素)イオン、アルキル(C1〜12)ベンゼンスルホン酸(例えばp−トルエンスルホン酸およびドデシルベンゼンスルホン酸)イオンおよびポリ(n=1〜25)フルオロアルカンスルホン酸(例えばウンデカフルオロペンタンスルホン酸)イオンが挙げられる。
超強酸としては、プロトン酸およびプロトン酸とルイス酸との組み合わせから誘導されるもの、およびこれらの混合物が挙げられる。
超強酸としてのプロトン酸としては、例えばビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド酸、ビス(ペンタフルオロエチルスルホニル)イミド酸、トリス(トリフルオロメチルスルホニル)メタン、過塩素酸、フルオロスルホン酸、アルカン(C1〜30)スルホン酸[例えばメタンスルホン酸、ドデカンスルホン酸など)、ポリ(n=1〜30)フルオロアルカン(C1〜30)スルホン酸(例えばトリフルオロメタンスルホン酸、ペンタフルオロエタンスルホン酸、ヘプタフルオロプロパンスルホン酸、ノナフルオロブタンスルホン酸、ウンデカフルオロペンタンスルホン酸およびトリデカフルオロヘキサンスルホン酸)、ホウフッ素酸および四フッ化ホウ素酸が挙げられる。
これらのうち合成の容易さの観点から好ましいのはホウフッ素酸、トリフルオロメタンスルホン酸およびビス(ペンタフルオロエチルスルホニル)イミド酸である。
ルイス酸と組合せて用いられるプロトン酸としては、例えばハロゲン化水素(例えばフッ化水素、塩化水素、臭化水素およびヨウ化水素)、過塩素酸、フルオロスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ペンタフルオロエタンスルホン酸、ノナフルオロブタンスルホン酸、ウンデカフルオロペンタンスルホン酸、トリデカフルオロヘキサンスルホン酸およびこれらの混合物が挙げられる。
これらのうち(C3)の初期電導度の観点から好ましいのはフッ化水素である。
ルイス酸としては、例えば三フッ化ホウ素、五フッ化リン、五フッ化アンチモン、五フ
ッ化ヒ素、五フッ化タンタルおよびこれらの混合物が挙げられる。
これらのうちで、(C3)の初期電導度の観点から好ましいのは三フッ化ホウ素および五フッ化リンである。
プロトン酸とルイス酸の組み合わせは任意であるが、これらの組み合わせからなる超強酸としては、例えばテトラフルオロホウ酸、ヘキサフルオロリン酸、六フッ化タンタル酸、六フッ化アンチモン酸、六フッ化タンタルスルホン酸、四フッ化ホウ素酸、六フッ化リン酸、塩化三フッ化ホウ素酸、六フッ化ヒ素酸およびこれらの混合物が挙げられる。
上記のアニオンのうち、(C3)の初期電導度の観点から好ましいのは超強酸の共役塩基(プロトン酸からなる超強酸およびプロトン酸とルイス酸との組合せからなる超強酸)、さらに好ましいのはプロトン酸からなる超強酸およびプロトン酸と、三フッ化ホウ素および/または五フッ化リンとからなる超強酸の共役塩基である。
(C3)の使用量は、(A)と(B)の合計重量に基づいて、通常10%以下、成形品の良好な外観と帯電防止効果、および機械特性の観点から好ましくは0.001〜5%、さらに好ましくは0.01〜3%である。
(C3)を添加する方法についても特に限定はないが、樹脂中への効果的な分散の観点から、(A)中に予め分散させておくことが好ましく、(A)の製造(重合)後に(C3)を予め添加し分散させておくのがさらに好ましい。
(C3)の製法としては、例えばジメチルカーボネート等で4級化して得られるアミジニウムカチオンおよび/またはグアニジニウムカチオンのジメチルカーボネート塩に、酸[(C3)においてアニオンを構成する前記の有機酸または無機酸]を加えて酸交換を行う方法、または、アミジニウムカチオンおよび/またはグアニジニウムカチオンを一旦加水分解してモノアミドアミンを生成した後、そのモノアミドアミンを酸(前記に同じ)で中和する方法が挙げられる。
相溶化剤(C4)としては、例えばカルボキシル基、エポキシ基、アミノ基、ヒドロキシル基およびポリオキシアルキレン基からなる群より選ばれる少なくとも1種の極性基を有する変性ビニル(共)重合体(例えば特開平3−258850号公報に記載のもの)、スルホ基を有する変性ビニル(共)重合体(例えば特開平6−345927号公報に記載のもの)およびポリオレフィン部分と芳香族ビニル重合体部分とを有するブロック(共)重合体(例えば特開平6−345927号公報に記載のもの)が挙げられる。
(C4)の使用量は、(A)と(B)の合計重量に基づいて、通常15%以下、(A)と(B)の相溶性および成形品の機械特性の観点から好ましくは0.1〜12%、さらに好ましくは1〜10%、とくに好ましくは1.5〜8%である。
その他の樹脂用添加剤(C5)としては、導電性物質(C51)、着色料(C52)、充填剤(C53)、核剤(C54)、滑剤(C55)、可塑剤(C56)、難燃剤(C57)、分散剤(C58)、離型剤(C59)、酸化防止剤(C510)、紫外線吸収剤(C511)および抗菌剤(C512)が挙げられる。
導電性物質(C51)としては、前記(C1)および(C3)を除く化合物で、例えばカーボンナノチューブ、カーボンブラックおよびホワイトカーボンが挙げられる。
着色料(C52)としては、例えば無機顔料、有機顔料および染料が挙げられる。
無機顔料としては、例えば白色顔料(例えば酸化チタン、リトポン、鉛白および亜鉛華)、コバルト化合物(例えばオーレオリン、コバルトグリーン、セルリアンブルー、コバルトブルーおよびコバルトバイオレット)、鉄化合物(例えば酸化鉄および紺青)、クロム化合物(例えば酸化クロム、クロム酸鉛およびクロム酸バリウム)および硫化物(例え
ば硫化カドミウム、カドミウムイエローおよびウルトラマリン)が挙げられる。
有機顔料としては、例えばアゾ顔料(例えばアゾレーキ系、モノアゾ系、ジスアゾ系およびキレートアゾ系)および多環式顔料(例えばベンゾイミダゾロン系、フタロシアニン系、キナクリドン系、ジオキサジン系、イソインドリノン系、チオインジゴ系、ペリレン系、キノフタロン系およびアンスラキノン系)が挙げられる。
染料としては、例えばアゾ系、アントラキノン系、インジゴイド系、硫化系、トリフェニルメタン系、ピラゾロン系、スチルベン系、ジフェニルメタン系、キサンテン系、アリザリン系、アクリジン系、キノンイミン系、チアゾール系、メチン系、ニトロ系、ニトロソ系およびアニリン系が挙げられる。
充填剤(C53)としては、例えば無機充填剤(例えば炭酸カルシウム、タルク、クレー、けい酸、けい酸塩、アスベスト、マイカ、ガラス繊維、ガラスバルーン、カーボン繊維、金属繊維、セラミックウィスカおよびチタンウィスカ)および有機充填剤[例えば尿素、ステアリン酸カルシウムおよび有機架橋微粒子(例えばエポキシ系およびウレタン系)]が挙げられる。
核剤(C54)としては、有機系核剤[例えば1,3,2,4−ジ−ベンジリデン−ソルビトール、アルミニウム−モノ−ヒドロキシ−ジ−p−t−ブチルベンゾエート、ソジウム−ビス(4−t−ブチルフェニル)ホスフェートおよび安息香酸ナトリウム]および無機系核剤(例えばグラファイト、カーボンブラック、酸化マグネシウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、タルク、カオリン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、酸化亜鉛、アルミナ、硫酸バリウムおよび硫酸カルシウム)が挙げられる。
滑剤(C55)としては、ワックス(例えばカルナバロウワックス、パラフィンワックスおよびポリオレフィンワックス)、高級脂肪酸(C8〜24、例えばステアリン酸、オレイン酸、リノール酸およびリノレン酸)、高級アルコール(C8〜18、例えばステアリルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、セトステアリルアルコールおよびベヘニルアルコール)および高級脂肪酸アミド(C8〜24、例えばステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、リノール酸アミドおよびリノレン酸アミド)が挙げられる。
可塑剤(C56)としては、芳香族カルボン酸エステル[例えばフタル酸エステル(例えばジオクチルフタレートおよびジブチルフタレート)]、脂肪族モノカルボン酸エステル[例えばメチルアセチルリシノレートおよびトリエチレングリコールジベンゾエート]、脂肪族ジカルボン酸エステル[例えばジ(2−エチルヘキシル)アジペートおよびアジピン酸−プロピレングリコール系ポリエステル(Mn200〜2000)]、脂肪族トリカルボン酸エステル[例えばクエン酸エステル(例えばクエン酸トリエチル)]、リン酸トリエステル[例えばトリフェニルホスフェート]および石油樹脂が挙げられる。
難燃剤(C57)としては、有機難燃剤〔例えば含窒素系[例えば尿素化合物、グアニジン化合物およびトリアジン化合物(例えばメラミンおよびグアナミン)の塩(例えば無機酸(前記のもの)塩、シアヌール酸塩およびイソシアヌール酸塩)]、含硫黄系〔例えば硫酸エステル、有機スルホン酸、スルファミン酸、有機スルファミン酸、およびそれらの塩、エステルおよびアミド〕、含珪素系(例えばポリオルガノシロキサン)および含リン系[例えばリン酸エステル(例えばトリクレジルホスフェート)]〕および無機難燃剤〔例えば三酸化アンチモン、水酸化マグネシウム、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、水酸化アルミニウム、赤リンおよびポリリン酸アンモニム〕が挙げられる。
分散剤(C58)としては、Mn1,000〜100,000の分散剤、例えばナフタ
レンスルホン酸ホルマリン縮合物(Mn1,000〜10,000)、ポリスチレンスルホン酸金属[例えばアルカリ金属(例えばナトリウムおよびカリウム)]塩(Mn1,000〜100,000)、ポリアクリル酸金属[例えばアルカリ金属(上記に同じ)]塩(Mn2,000〜50,000)、カルボキシメチルセルロースおよびポリビニルアルコールが挙げられる。
離型剤(C59)としては、高級脂肪酸(上記のもの)の低級(C1〜4)アルコールエステル(例えばステアリン酸ブチル)、脂肪酸(C2〜18)の多価(2価〜4価またはそれ以上)アルコールエステル(例えば硬化ヒマシ油)、脂肪酸(C2〜18)のグリコール(C2〜8)エステル(例えばエチレングリコールモノステアレート)および流動パラフィンが挙げられる。テトラキス[メチレン−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシハイドロシンナメート)]メタン
酸化防止剤(C510)としては、フェノール系{例えば単環フェノール[例えば2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールおよびブチル化ヒドロキシアニソール]、ビスフェノール[例えば2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル)−6−t−ブチルフェノールおよび4,4’−チオビス(3−メチル)−6−t−ブチルフェノール]および多環フェノール〔例えば1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタンおよびテトラキス[メチレン−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシハイドロシンナメート)][商品名:イルガノックス1010、チバスペシャリティーケミカルズ(株)製]〕};硫黄系〔例えばジラウリル3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル3,3’−チオジプロピオネート、ラウリルステアリル3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリルβ,β’−チオジブチレートおよびジラウリルサルファイド〕;リン系〔例えばトリフェニルホスファイト、トリイソデシルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニルジトリデシル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(オクタデシルホスファイト)、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトおよびジイソデシルペンタエリスリトールジホスファイト〕;およびアミン系〔例えばオクチル化ジフェニルアミン、N−n−ブチル−p−アミノフェノール、N,N−ジイソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N−ビス(1−エチル−3−メチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−α−ナフチルアミン、フェニル−β−ナフチルアミンおよびフェノチアジン〕が挙げられる。
紫外線吸収剤(C511)としては、ベンゾトリアゾール系[例えば2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾールおよび2−(2’−ヒドロキシ−4’−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール]、ベンゾフェノン系[例えば2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンおよび2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン]、サリチレート系[例えばフェニルサリチレートおよびエチレングリコールモノサリチレート]およびアクリレート系[例えば2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3’1−ジフェニルアクリレート]が挙げられる。
抗菌剤(C512)としては、安息香酸、パラオキシ安息香酸エステル、ソルビン酸、ハロゲン化フェノール(例えば2,4,6−トリブロモフェノールナトリウム塩)、有機
ヨウ素(例えば4−クロロフェニル−3−ヨードプロパギルホルマール)、ニトリル(例えば2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリル)、チオシアノ(例えばメチレンビスチアノシアネート)、N−ハロアルキルチオイミド(例えばN−テトラクロロエチル−チオ−テトラヒドロフタルイミド)、銅剤(例えば8−オキシキノリン銅)、ベンズイミダゾール(例えば2−4−チアゾリルベンズイミダゾール)、ベンゾチアゾール(例えば2−チオシアノメチルチオベンゾチアゾール)、トリハロアリル(例えば3−ブロモ−2,3−ジヨード−2−プロペニルエチルカルボナート)、トリアゾール(例えばアザコナゾール)、有機窒素硫黄化合物(例えばスラオフ39)、4級アンモニウム化合物(例えばトリメトキシシリル−プロピルオクタデシルアンモニウムクロライド)およびピリジン系化合物[例えば2,3,5,6−チトクロロ−4−(メチルスルホニル)−ピリジン]が挙げられる。
上記(C5)の使用量は、(A)と(B)の合計重量に基づいて(C5)全体では通常20%以下であり、それぞれについては、(C53)、(C56)、(C57)、(C58)、(C512)は、通常10%以下、好ましくは1〜5%;(C51)、(C52)は、通常5%以下、好ましくは0.1〜3%;(C54)、(C55)、(C59)、(C510)、(C511)は、通常2%以下、好ましくは0.01〜0.5%である。
本発明の樹脂組成物の製造方法としては、(A)と(B)、またはこれらに必要に応じて(C)を加えて[(C1)〜(C4)については前記のように効果的な分散の観点から(A)に予め含有させておいてもよい。]溶融混合する方法が挙げられる。
溶融混合する方法としては、例えばペレット状または粉体状の成分を適切な混合機(例えばヘンシェルミキサー)で混合した後、押出機で溶融混合(150〜260℃)してペレット化する方法が挙げられる。
混合に際しての各成分の添加順序には特に限定はないが、例えば、(1)(A)と(B)、またはこれらに必要に応じて(C)を一括して加えてブレンド、混練する方法、および(2)(A)と、(B)の一部、またはこれらに必要に応じて(C)をブレンド、混練した後、残りの(C)をブレンド、混練する方法が挙げられる。
これらのうち(2)の方法は、マスターバッチ法またはマスターペレット法と呼ばれ、少量の(C)を均一に樹脂に分散させる観点から好ましい方法である。
本発明の樹脂組成物の成形方法としては、例えば射出成形、圧縮成形、カレンダ成形、スラッシュ成形、回転成形、押出成形、ブロー成形およびフィルム成形(例えばキャスト法、テンター法およびインフレーション法)が挙げられ、目的に応じて任意の方法が選択できる。
本発明の樹脂組成物からなる成形品は、優れた機械的強度および永久帯電防止性を有すると共に、良好な塗装性および印刷性を有し、成形品に塗装および/または印刷を施すことにより成形物品が得られる。
該成形品を塗装する方法としては、例えばエアスプレー塗装、エアレススプレー塗装、静電スプレー塗装、浸漬塗装、ローラー塗装、刷毛塗り等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
塗料としては、例えば、ポリエステルメラミン樹脂塗料、エポキシメラミン樹脂塗料、アクリルメラミン樹脂塗料、アクリルウレタン樹脂塗料等のプラスチックの塗装に一般に用いられる塗料が挙げられる。
塗装膜厚(乾燥膜厚)は、目的に応じて適宜選択することができるが通常10〜50μmである。
また、該成形品または成形品に塗装を施した上に印刷する方法としては、一般的にプラスチックの印刷に用いられている印刷法であればいずれも用いることができ、例えばグラビア印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷、パッド印刷、ドライオフセット印刷およびオフセット印刷等が挙げられる。
印刷インキとしてはプラスチックの印刷に通常用いられるもの、例えばグラビアインキ、フレキソインキ、スクリーンインキ、パッドインキ、ドライオフセットインキおよびオフセットインキが使用できる。
以下実施例をもって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の部は重量部を表す。
製造例1
ステンレス製オートクレーブに、光学純度99%以上のL−ラクチド94.8部、アジピン酸5部、酸化防止剤[商品名:イルガノックス1010、チバスペシャリティーケミカルズ(株)製、以下同じ。]0.3部および水6部を仕込み、オートクレーブ内を窒素置換後、220℃で加圧(0.3〜0.5MPa)密閉下4時間加熱撹拌し、両末端にカルボキシル基を有する酸価78のポリエステル(a−1)100部を得た。
次に、Mn2,000のポリエチレングリコール68.5部および酢酸ジルコニル1.5部を加え、245℃、0.13kPa以下の減圧下で5時間重合させて粘稠なポリエーテル鎖含有ブロックポリマー(A1)を得た。(A1)をベルト上にストランド状で取り出し、ペレット化することによって(A1)からなる帯電防止剤(A−1)を得た。該ブロックポリマー(A1)の体積固有抵抗値は5×108Ω・cm、単位重量当たりのエステル基濃度は7.8モル/kg、Mnは10,500であった。
製造例2
ステンレス製オートクレーブにアジピン酸41部、スルファミン酸ジエタノールのナトリウム塩59部および酢酸ジルコニル0.5部を仕込み、2時間かけて220℃まで昇温し1時間かけて1mmHgまで減圧しポリエステル化反応を行い1分子内にスルホン酸ナトリウム塩基を平均8個有するアニオン性ポリマー(c−1)を得た。
次に、別のステンレス製オートクレーブに(c−1)50部、(a−1)50部、酢酸ジルコニル0.5部を仕込み、以下製造例1と同様にしてアニオン性基含有ブロックポリマー(A2)からなる帯電防止剤(A−2)を得た。該ブロックポリマー(A2)の体積固有抵抗値は1×108Ω・cm、単位重量当たりのエステル基濃度は9.4モル/kg、Mnは10,300であった。
製造例3
ステンレス製オートクレーブにN−メチルジエタノールアミン48部、アジピン酸52部、および酢酸ジルコニル0.5部を仕込み、2時間かけて220℃まで昇温し1時間かけて1mmHgまで減圧しポリエステル化反応を行った。反応終了後生成物にメタノール100部を加えて溶解させた。撹拌しながら、オートクレーブ内の温度を120℃に保ち、炭酸ジメチル33部を3時間かけて徐々に滴下し、同温度で6時間熟成させた。室温まで冷却後、60%ヘキサフルオロリン酸水溶液100部を加え室温で一時間撹拌した。ついで溶剤を減圧留去し4級アンモニウム塩基を分子内に平均10個有するカチオン性ポリマー(d−1)得た。
次に、別のステンレス製オートクレーブに(d−1)50部、(a−1)50部、酢酸ジルコニル0.5部を仕込み、以下製造例1と同様にしてカチオン性基含有ブロックポリマー(A3)からなる帯電防止剤(A−3)を得た。該ブロックポリマー(A3)の体積固有抵抗値は8×107Ω・cm、単位重量当たりのエステル基濃度は10.1モル/kg、Mnは13,000であった。
製造例4
ステンレス製オートクレーブに、光学純度99%以上のL−ラクチド69.9部、アジ
ピン酸29.9部、酸化防止剤0.3部および水6部を仕込み、オートクレーブ内を窒素置換後、220℃で加圧(0.3〜0.5MPa)密閉下4時間加熱撹拌し、両末端にカルボキシル基を有する酸価230のポリエステル(a−2)100部を得た。
次に、Mn8,000のポリエチレングリコール1,643部および酢酸ジルコニル15.5部を加え、以下製造例1と同様にしてポリエーテル鎖含有ブロックポリマー(比A1)からなる帯電防止剤(比A−1)を得た。該ブロックポリマー(比A1)の体積固有抵抗値は5×108Ω・cm、単位重量当たりのエステル基濃度は0.6モル/kg、Mnは11,000であった。
実施例1〜7、比較例1〜3
表1に示す配合処方に従って、上記帯電防止剤と生分解性樹脂[後述の(B−1)、(B−2)]、またはこれらにさらに添加剤(C)を加えてヘンシェルミキサーで3分間ブレンドした後、ベント付き2軸押出機にて、回転速度100rpm、滞留時間3分間の条件で、200℃で溶融混練して、樹脂組成物(実施例1〜7、比較例1〜3)を得た。
(B−1):ポリ乳酸[商品名:ラクティー1012、(株)島津製作所製、単位重量当
たりのエステル基濃度13.9モル/kg]
(B−2):ポリブチレンサクシネート[商品名:ビオノーレ#1003、昭和高分子
(株)製、単位重量当たりのエステル基濃度13.2モル/kg]
(C−1):ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
(C−2):ラウリルリン酸ナトリウム
(C−3):トリフルオロメタンスルホン酸リチウム
(C−4):1−エチル−3−メチルイミダゾリウムトリフルオロメタンスルホナート
(性能試験)
上記樹脂組成物について、それぞれ射出成形機[PS40E5ASE、日精樹脂工業(株)製]を用い、所定のシリンダー温度[(B−1)含有樹脂組成物は200℃、および金型温度50℃で各成形品を作成し、これらを用い以下の方法に従って、帯電防止性、生分解性、分散性の評価を行った。結果を表2に示す。
[1]帯電防止性
(1)体積固有抵抗値
試験片(100×100×2mm)を用い、超絶縁計[東亜電波工業(株)製DSM−8103(平板試料用電極SME−8310)、以下同じ。]により23℃、湿度50%RHの雰囲気下で測定した(ASTM D257に準拠)。
(2)水洗後の体積固有抵抗値
斜めに立てかけた試験片(100×100×2mm)の表面を、流量100ml/分のイオン交換水(23℃)100mlで水洗し、その後循風乾燥機内80℃で3時間乾燥する。該水洗−乾燥の操作を10回繰り返した試験片について、(1)と同様に超絶縁計により23℃、湿度50%RHの雰囲気下で体積固有抵抗値を測定した(ASTM D257に準拠)。
[2]生分解性
地表から約20センチの深さの土中に試験片(100×100×2mm)を埋めて、6ヵ月後の外観変化を目視観察し下記の基準で評価した。
○:外観変化あり(生分解により成形片が原形を留めていない。)
×:外観変化なし
[3]分散性
成形品を180°折り曲げた際に、その破断面を目視観察して、生分解性樹脂への帯電防止剤の分散性を下記の基準で評価した。なお、下記において層状剥離とは、帯電防止剤(A)の層と生分解性ポリエステル樹脂(B)との界面剥離を意味する。

○:層状剥離なく分散性良好
×:層状剥離が認められ分散性悪い
表2から明らかなように、本発明の成形品は、帯電防止性、生分解性および分散性のいずれにおいても優れ、比較例の成形品より優れることがわかる。
本発明の帯電防止剤は生分解性樹脂の生分解性を損なうことなく優れた永久帯電防止性を付与することができ、分散性にも優れている。該帯電防止剤を該生分解性樹脂に含有させてなる樹脂組成物を成形してなる成形品は、優れた生分解性を有すると共に、永久帯電防止性に優れる。このことから、本発明の帯電防止性樹脂組成物は、射出成形、圧縮成形、カレンダ成形、スラッシュ成形、回転成形、押出成形、ブロー成形およびフィルム成形(例えばキャスト法、テンター法およびインフレーション法)等の各種成形法で成形される、家電・OA機器、ゲーム機器および事務機器などのハウジング製品、ICトレー等の各種プラスチック容器、各種包材用フィルム、床材用シート、人工芝、マット並びに自動車部品等の各種成形品用の材料として幅広く用いることができる。

Claims (8)

  1. 1×106〜1×1010Ω・cmの体積固有抵抗値を有するエステル基含有ポリマーからなる帯電防止剤(A)を生分解性ポリエステル樹脂(B)に含有させてなり、該ポリマーと(B)との単位重量当たりのエステル基濃度の比が0.1/1〜0.9/1であることを特徴とする帯電防止性生分解性樹脂組成物。
  2. エステル基含有ポリマーの単位重量当たりのエステル基濃度が、0.8〜13.5モル/kgである請求項1記載の組成物。
  3. エステル基含有ポリマーが、ポリエーテル鎖含有ブロックポリマー(A1)、アニオン性基含有ブロックポリマー(A2)およびカチオン性基含有ブロックポリマー(A3)からなる群から選ばれる1種または2種以上のポリマーである請求項1または2記載の組成物。
  4. (A)の割合が、(A)と(B)の合計重量に基づいて1〜40%である請求項1〜3のいずれか記載の組成物。
  5. さらに、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の塩、界面活性剤、相溶化剤およびイオン性液体からなる群から選ばれる少なくとも1種の添加剤(C)を含有させてなる請求項1〜4のいずれか記載の組成物。
  6. 1×106〜1×1010Ω・cmの体積固有抵抗値を有するエステル基含有ポリマーからなり、該ポリマーと生分解性ポリエステル樹脂(B)との単位重量当たりのエステル基濃度の比が0.1/1〜0.9/1である、請求項1〜5のいずれか記載の組成物用の帯電防止剤(A)。
  7. 請求項1〜5のいずれか記載の組成物を成形してなる帯電防止性樹脂成形品。
  8. 請求項7記載の成形品に塗装および/または印刷を施してなる成形物品。
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