JP2007035984A - 熱処理装置および熱処理方法 - Google Patents

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康浩 今岡
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芳弘 小山
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Abstract

【課題】熱処理装置の構成を簡素化しつつ処理の効率を向上する。
【解決手段】熱処理装置1は、基板9に対する熱処理が行われる第1プロセスチャンバ部21および第2プロセスチャンバ部22、基板9の冷却を行う1つのクールプレート31が設けられたクールチャンバ部3、並びに、第1光照射部215の複数の第1フラッシュランプ2151および第2光照射部225の複数の第2フラッシュランプ2251に対して交互に電力を供給する電力供給部7を備える。熱処理装置1では、電力供給部7が2つの光出射部に対して共用されることにより装置の構成を簡素化しつつ処理の効率を向上することができる。また、電力供給部7において1つの光照射部に対応する容量のコンデンサを共用することにより、熱処理装置1の小型化および軽量化を実現することができるとともに熱処理装置1の製造コストを低減することもできる。
【選択図】図1

Description

本発明は、基板に光を照射して加熱を伴う処理を行う技術に関する。
従来より、半導体基板等(以下、単に「基板」という。)の製造の様々な段階において基板に対する熱処理が行われており、熱処理方法の1つとして急速加熱工程(Rapid Thermal Process、以下、「RTP」という。)が利用されている。RTPでは、処理室内の基板をハロゲンランプ等で加熱して短時間で所定の温度まで昇温することにより、酸化膜等の絶縁膜の薄膜化、イオン注入法により添加した不純物の活性化工程における不純物の再拡散抑制等、従来の電気炉による長時間の熱処理では困難であった処理を実現することができる。
また、近年、基板の加熱源としてフラッシュランプを用いて、さらに短時間で基板を加熱する技術も提案されている。例えば、特許文献1の熱処理装置では、処理室内に搬入された基板を加熱プレート上に載置して予備加熱した後、複数のフラッシュランプから基板に向けて閃光を照射することにより、基板表面が極めて短時間に昇温される。特許文献1では、棒状のフラッシュランプの長手方向を、搬送ロボットによる処理部への基板の搬出入方向に対して垂直とすることにより、搬送アームの移動距離を最短として装置を小型化する技術が開示されている。また、特許文献1の熱処理装置では、搬送ロボットの周囲に複数の処理室を配置する場合も、各処理室におけるフラッシュランプの向きを上記と同様とすることにより、搬送アームの移動距離が最短とされる。
特開2004−319754号公報
近年、このような熱処理装置では、処理効率(すなわち、スループット)の更なる向上が求められており、フラッシュランプを用いた熱処理装置においても例外ではない。フラッシュランプを用いた熱処理装置では通常、ホットプレートを利用した基板の予備加熱工程が他の工程に比べて時間を要し、基板処理における律速段階(いわゆる、ボトルネック)となっている。一方、生産現場における装置の設置場所の制約等から、熱処理装置の構成の簡素化も求められている。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、熱処理装置の構成を簡素化しつつ処理の効率を向上することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、基板に光を照射して加熱を伴う処理を行う熱処理装置であって、それぞれが基板を処理する空間を形成する第1チャンバ本体および第2チャンバ本体と、前記第1チャンバ本体内に搬入された基板に光を照射する第1光照射部と、前記第2チャンバ本体内に搬入された基板に光を照射する第2光照射部と、前記第1光照射部および前記第2光照射部に接続されるとともに前記第1光照射部および前記第2光照射部に対して交互に電力を供給する電力供給部とを備える。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の熱処理装置であって、前記第1光照射部が、第1フラッシュランプを備え、前記第2光照射部が、第2フラッシュランプを備える。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の熱処理装置であって、前記電力供給部が、前記第1フラッシュランプおよび前記第2フラッシュランプのうち発光するものにて光に変換される電荷を蓄えるコンデンサを備える。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の熱処理装置であって、前記第1フラッシュランプ近傍に設けられてトリガ信号が与えられることにより前記第1フラッシュランプ内部を導通状態として前記第1フラッシュランプを発光させる第1トリガ線と、前記第2フラッシュランプ近傍に設けられてトリガ信号が与えられることにより前記第2フラッシュランプ内部を導通状態として前記第2フラッシュランプを発光させる第2トリガ線と、前記第1トリガ線および前記第2トリガ線に交互にトリガ信号を与えるトリガ回路とをさらに備え、前記コンデンサが、前記第1フラッシュランプおよび前記第2フラッシュランプと電気的に常時接続されている。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の熱処理装置であって、前記トリガ回路が、前記第1トリガ線に接続される第1回路と、前記第2トリガ線に接続される第2回路とを備え、前記第1回路および前記第2回路が、互いの少なくとも一部を共有している。
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載の熱処理装置であって、光照射後に前記第1チャンバ本体および前記第2チャンバ本体から搬出された基板を順次冷却する1つの冷却部と、前記第1チャンバ本体、前記第2チャンバ本体および前記冷却部に対して基板を搬送する搬送機構とをさらに備える。
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の熱処理装置であって、前記第1チャンバ本体内において第1基板に対する光の照射よりも前に前記第1基板を予備加熱する第1予備加熱部と、前記第2チャンバ本体内において第2基板に対する光の照射よりも前に前記第2基板を予備加熱する第2予備加熱部と、前記第1光照射部および前記第2光照射部による光照射を制御するとともに、前記第1予備加熱部および前記第2予備加熱部を制御することにより、前記第1基板の予備加熱と前記第2基板の予備加熱とを部分的に並行して行う制御部とをさらに備える。
請求項8に記載の発明は、基板に光を照射して加熱を伴う処理を行う熱処理方法であって、a)第1チャンバ本体の内部の第1基板を予備加熱する工程と、b)前記第1チャンバ本体の内部において前記第1基板に光を照射する工程と、c)前記a)工程の一部および前記b)工程と並行して第2チャンバ本体の内部の第2基板を予備加熱する工程と、d)前記第2チャンバ本体の内部において前記第2基板に光を照射する工程とを備える。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の熱処理方法であって、前記a)工程ないし前記d)工程が繰り返し行われ、前記a)工程が前記c)工程の一部および前記d)工程と並行して行われ、前記b)工程における光の照射が第1光照射部により行われ、前記d)工程における光の照射が第2光照射部により行われ、前記第1光照射部および前記第2光照射部に接続される電力供給部から前記第1光照射部および前記第2光照射部に交互に電力が供給されることにより、前記b)工程および前記d)工程における光の照射が交互に行われる。
本発明では、処理の効率を向上することができる。請求項1ないし7の発明では、装置の構成を簡素化することができる。
請求項3の発明では、装置の小型化および軽量化を実現することができる。請求項4の発明では、コンデンサとフラッシュランプとの接続に対する信頼性を向上することができる。請求項5および6の発明では、装置の構成をより簡素化することができる。請求項7ないし9の発明では、処理の効率をより向上することができる。
図1は、本発明の一の実施の形態に係る熱処理装置1の構成を示す平面図である。熱処理装置1は略円板状の半導体基板9(以下、単に「基板9」という。)に光を照射して加熱を伴う処理である熱処理を行う装置である。
図1に示すように、熱処理装置1は、基板9が収容されるとともに基板9に対する熱処理が行われる第1プロセスチャンバ部21および第2プロセスチャンバ部22、基板9の位置決めが行われるアライメントチャンバ部4、基板9の冷却を行う冷却部である1つのクールプレート31が内部に設けられたクールチャンバ部3、各チャンバ部(すなわち、第1プロセスチャンバ部21、第2プロセスチャンバ部22、クールチャンバ部3およびアライメントチャンバ部4)に対して基板を搬送する搬送機構5、並びに、これらの構成を制御して熱処理を行う制御部6を備える。
搬送機構5の基板9を保持するアームは、水平方向において回転可能とされ、垂直方向に昇降可能とされる。各チャンバ部は、搬送機構5により基板9が搬出入される搬送開口部が搬送機構5を向くように、隣接するチャンバ部に対して斜めに配置されている。後述するように、熱処理装置1では、1枚の基板9に対する一連の処理が、アライメントチャンバ部4、第1プロセスチャンバ部21および第2プロセスチャンバ部22のいずれか一方、並びに、クールチャンバ部3により行われる。
図2.Aおよび図2.Bは、第1プロセスチャンバ部21の構成を示す縦断面図である。図2.Aおよび図2.Bに示すように、第1プロセスチャンバ部21は、基板9を熱処理する空間(以下、「第1プロセスチャンバ」という。)210を形成する第1チャンバ本体211、第1チャンバ本体211の上部に形成された開口を閉塞する閉塞部材である透光板212、第1チャンバ本体211内に搬入された基板9を支持する複数の支持ピン218、第1チャンバ本体211内において複数の支持ピン218から基板9を受け取って保持しつつ予備的に加熱する略円板状の第1予備加熱部213、第1予備加熱部213を第1チャンバ本体211の底面に対して昇降する昇降機構214、および、第1予備加熱部213に保持される基板9に透光板212を介して光を照射することにより基板9を加熱する第1光照射部215を備える。
第1チャンバ本体211では、略円筒状の内側面を有する側壁部に基板9の搬入および搬出を行うための搬送開口部2111が形成され、搬送開口部2111は図示省略のゲートバルブにより開閉可能とされる。第1チャンバ本体211の底部には、第1予備加熱部213よりも小さい直径を有する略円形の開口が形成されており、当該開口に挿入されるシャフト216を介して、第1予備加熱部213が昇降機構214に連結されている。第1チャンバ本体211の下側には、シャフト216の周囲を囲み下方へと伸びる伸縮自在のベローズ217が設けられ、ベローズ217により第1プロセスチャンバ210が気密状態に保たれる。昇降機構214により第1予備加熱部213が上昇する際にはベローズ217は収縮され、下降する際にはベローズ217が伸張される。複数の支持ピン218は、第1チャンバ本体211の底部から第1予備加熱部213を貫通して上方に向かって伸びている。
第1予備加熱部213は、内部にニクロム線等の抵抗加熱線が配設されたホットプレート2131、および、ホットプレート2131の上面(第1予備加熱部213が基板9を保持する側の面)に設置されるサセプタ2132を備える。第1予備加熱部213では、サセプタ2132がその下面をホットプレート2131の上面に面接触させてホットプレート2131上に載置されるため、サセプタ2132がホットプレート2131により加熱されると、ホットプレート2131からの熱エネルギーが拡散して基板9に伝導される。これにより基板9が均一に予備加熱(いわゆる、アシスト加熱)される。
図1、図2.Aおよび図2.Bに示すように、第1光照射部215は、複数のキセノンフラッシュランプ(以下、「第1フラッシュランプ」という。)2151を備える。複数の第1フラッシュランプ2151は、それぞれが長尺の円筒形状を有する棒状ランプであり、それぞれの長手方向が第1予備加熱部213に保持される基板9の主面に沿って互いに平行となるように平面状に配列されている。
第2プロセスチャンバ部22の構成は、図1、図2.Aおよび図2.Bに示す第1プロセスチャンバ部21と同様であり、図1に示すように、基板9を熱処理する空間(以下、「第2プロセスチャンバ」という。)220を形成する第2チャンバ本体221、第2チャンバ本体221内において基板9を保持しつつ予備的に加熱する略円板状の第2予備加熱部223、および、第2予備加熱部223に保持される基板9に光を照射することにより基板9を加熱する第2光照射部225を備える。
第2チャンバ本体221では、第1チャンバ本体211と同様に、側壁部に基板9の搬入および搬出を行うための搬送開口部2211が形成され、ゲートバルブにより開閉可能とされる。第2チャンバ本体221の上部に形成された開口は、第2光照射部225と第2チャンバ本体221との間に設けられた透光板により閉塞される。第2チャンバ本体221の底部に形成された開口にはシャフトが挿入され、当該シャフトを介して第2予備加熱部223と第2予備加熱部223を第2チャンバ本体221の底面に対して昇降する昇降機構とが連結される。シャフトの周囲には、第2プロセスチャンバ220を気密状態に保つベローズが設けられる。
第2予備加熱部223は、第1予備加熱部213と同様に、内部にニクロム線等の抵抗加熱線が配設されたホットプレート、および、当該ホットプレートの上面に設置されるサセプタを備える。第2光照射部225は、長尺の円筒形状を有する複数の第2フラッシュランプ2251を備え、複数の第2フラッシュランプ2251は、それぞれの長手方向が第2予備加熱部223に保持される基板9の主面に沿って互いに平行となるように平面状に配列されている。
図1に示すように、熱処理装置1は、第1光照射部215および第2光照射部225に電気的に接続されるとともに複数の第1フラッシュランプ2151および複数の第2フラッシュランプ2251に対して交互に電力を供給する電力供給部7、並びに、第1フラッシュランプ2151および第2フラッシュランプ2251にトリガ信号を与えて発光させるトリガ部8をさらに備える。
図3は、電力供給部7およびトリガ部8の構成を示す回路図である。図3では、図示の都合上、複数の第1フラッシュランプ2151および複数の第2フラッシュランプ2251のうち、それぞれ1つのフラッシュランプのみを描いている。
図3に示すように、電力供給部7は、第1光照射部215および第2光照射部225に電気的に接続された大容量のコンデンサ71、並びに、コンデンサ71と電気的に接続されてコンデンサ71を充電する充電器72を備える。第1光照射部215および第2光照射部225においてフラッシュランプの発光に必要とされる電力は等しく、コンデンサ71は、1つの光照射部の発光に必要とされるだけの電荷を蓄積できる容量を有する。逆に言えば、コンデンサ71は、第1光照射部215および第2光照射部225の同時発光に必要とされる電荷を蓄積する容量は有していない。コンデンサ71は、第1光照射部215の複数の第1フラッシュランプ2151、および、第2光照射部225の複数の第2フラッシュランプ2251と電気的に常時接続されているが、フラッシュランプの内部に封入されているキセノン(Xe)ガスは通常の状態では絶縁体であるため、トリガ部8からのトリガ信号なしで第1フラッシュランプ2151および第2フラッシュランプ2251が発光することはない。
トリガ部8は、各第1フラッシュランプ2151近傍に設けられる第1トリガ線81、各第2フラッシュランプ2251近傍に設けられる第2トリガ線82、並びに、第1トリガ線81および第2トリガ線82に交互にトリガ信号を与えるトリガ回路83を備える。既述のように、図3では、複数の第1フラッシュランプ2151および複数の第2フラッシュランプ2251のうち、それぞれ1つのフラッシュランプのみを描いているため、第1トリガ線81および第2トリガ線82も1つずつしか描かれていないが、実際には、複数の第1トリガ線81が第1光照射部215において複数の第1フラッシュランプ2151の近傍に配置され、複数の第2トリガ線82が第2光照射部225において複数の第2フラッシュランプ2251の近傍に配置される。
図3に示すように、第1トリガ線81および第2トリガ線82はそれぞれ、互いに独立する第1接続線811および第2接続線821によりトリガ回路83と電気的に接続されている。トリガ回路83は、電源84に接続される共用昇圧部831、並びに、接続切り替え用のスイッチ832を介して共用昇圧部831にそれぞれ接続される第1昇圧部833および第2昇圧部834を備える。
トリガ回路83では、スイッチ832により共用昇圧部831と第1昇圧部833とが電気的に接続されることにより、第1昇圧部833において昇圧された高圧のパルス電圧がトリガ信号として第1トリガ線81に与えられる。第1光照射部215では、第1トリガ線81に与えられたトリガ信号により、第1フラッシュランプ2151内部のキセノンガスがイオン化して第1フラッシュランプ2151内部が導通状態となり、コンデンサ71に蓄えられていた大量の電荷が瞬時に第1フラッシュランプ2151に流れ込んで放電が行われることにより第1フラッシュランプ2151が発光する。
共用昇圧部831と第2昇圧部834とが電気的に接続された場合も同様に、第2昇圧部834において昇圧された高圧のパルス電圧がトリガ信号として第2トリガ線82に与えられることにより、第2フラッシュランプ2251内部が導通状態となって第2フラッシュランプ2251が発光する。換言すれば、第1トリガ線81または第2トリガ線82にトリガ信号が与えられることにより、コンデンサ71に予め蓄えられていた電荷が、第1フラッシュランプ2151および第2フラッシュランプ2251のうちの発光するものにおいて光に変換される。
このように、トリガ回路83では、共用昇圧部831、スイッチ832および第1昇圧部833が、第1トリガ線81に接続されて第1トリガ線81にトリガ信号を与える第1回路となり、共用昇圧部831、スイッチ832および第2昇圧部834が、第2トリガ線82に接続されて第2トリガ線82にトリガ信号を与える第2回路となる。そして、トリガ回路83において、第1回路および第2回路は、互いの一部(すなわち、共用昇圧部831およびスイッチ832)を共有している。なお、トリガ回路83に接続される電源84として、電力供給部7の充電器72が兼用されてもよい。
次に、熱処理装置1による基板9の熱処理について説明する。本実施の形態では、基板9はイオン注入法により不純物が添加された半導体基板であり、熱処理装置1による熱処理により添加された不純物の活性化が行われる。以下の説明では、まず、1枚の基板9に注目して基板9に対する熱処理の流れについて説明し、続いて、熱処理装置1において複数の基板9に対して並行して行われる熱処理の流れについて説明する。
図4は、1枚の基板9を熱処理する際の熱処理装置1の動作の流れを示す図である。図4では、基板9が第1プロセスチャンバ部21において熱処理される場合について処理の流れを描いているが、基板9が第2プロセスチャンバ部22において熱処理される場合であっても、処理の流れは同様である。
図1に示す熱処理装置1では、まず、1枚の基板9が熱処理装置1の外部からアライメントチャンバ部4に搬入され、アライメントチャンバ部4において基板9のノッチ位置を所定の位置に合わせる位置合わせが行われる(ステップS11)。続いて、搬送機構5により基板9がアライメントチャンバ部4から搬出され、第1プロセスチャンバ部21の第1チャンバ本体211へと搬送される。このとき、第1プロセスチャンバ部21では、処理ガス(例えば、窒素(N)ガスやヘリウム(He)ガス、アルゴン(Ar)ガス等の不活性ガス、場合によっては、酸素(O)ガス等)が第1プロセスチャンバ210に充填されており、また、第1予備加熱部213が図2.Aに示すように第1チャンバ本体211の底部に近接した位置に配置されている。以下、図2.Aにおける第1予備加熱部213の第1プロセスチャンバ210内における位置を「受渡位置」という。
第1チャンバ本体211では、搬送開口部2111が開放され、制御部6(図1参照)により制御される搬送機構5により、基板9が搬送開口部2111を介して第1チャンバ本体211の内部(すなわち、第1プロセスチャンバ210)に搬入される(ステップS12)。第1チャンバ本体211内に搬入された基板9は、複数の支持ピン218上に載置される。
基板9が第1チャンバ本体211内に搬入されると、ゲートバルブにより搬送開口部2111が閉鎖され(ステップS13)、昇降機構214により第1予備加熱部213が受渡位置から上昇し、図2.Bに示すように、第1プロセスチャンバ210の上下方向の中央部近傍の位置(以下、「中間位置」という。)まで移動する(ステップS14)。このとき、基板9は複数の支持ピン218から第1予備加熱部213のサセプタ2132へと渡され、サセプタ2132に保持される。第1予備加熱部213は、ホットプレート2131の内部に配設された抵抗加熱線により予め所定の温度に加熱されており、基板9は第1予備加熱部213(のサセプタ2132)と接触することにより予備加熱され(ステップS15)、基板9の温度が次第に上昇する。第1予備加熱部213では、サセプタ2132によりホットプレート2131からの熱エネルギーが拡散されるため、基板9が均一に予備加熱される。
中間位置において約1秒間の予備加熱が行われた後、第1予備加熱部213が透光板212に近接した位置(図2.B中に二点鎖線にて示す位置であり、以下、「処理位置」という。)まで昇降機構214により上昇し(ステップS16)、この位置でさらに約60秒間の予備加熱が行われ、基板9の温度が設定された予備加熱温度(以下、「設定温度」という。)まで上昇する(ステップS17)。設定温度は、基板9に添加された不純物が熱により拡散する恐れのない、200℃ないし600℃程度、好ましくは350℃ないし550℃程度とされる。また、基板9の予備加熱に要する時間は、およそ2分である。なお、第1予備加熱部213と透光板212との間の距離は、昇降機構214を制御することにより任意に調整することが可能とされている。
基板9の予備加熱が終了すると、制御部6に制御されるトリガ部8(図3参照)において、第1トリガ線81にトリガ信号が与えられ、電力供給部7のコンデンサ71に予め蓄えられている電荷が第1光照射部215の複数の第1フラッシュランプ2151へと瞬時に流れ込んで放電が行われることにより、処理位置に位置したままの第1予備加熱部213上に保持された基板9に向けて第1光照射部215から閃光(すなわち、フラッシュ光)が照射される(ステップS18)。この光照射により基板9の加熱(以下、予備加熱と区別するため、基板9の表面温度を処理温度まで上昇させる加熱を「主加熱」という。)が行われる。第1プロセスチャンバ部21では、主加熱が光の照射により行われることによって、基板9の表面温度を短時間で昇降することができる。
第1光照射部215、すなわち、第1フラッシュランプ2151から照射される光は、電力供給部7のコンデンサ71に予め蓄えられていた静電エネルギーが極めて短い光パルスに変換された、照射時間が0.1ミリ秒ないし10ミリ秒程度の極めて短く強い閃光であり、第1フラッシュランプ2151からの光により主加熱される基板9の表面温度は、瞬間的に1000℃ないし1100℃程度の処理温度まで上昇し、基板9に添加された不純物が活性化された後、急速に下降する。このように、第1プロセスチャンバ部21では、基板9の表面温度を極めて短時間で昇降することができるため、基板9に添加された不純物の熱による拡散(この拡散現象を、基板9中の不純物のプロファイルがなまる、ともいう。)を抑制しつつ不純物の活性化を行うことができる。
また、光の照射による主加熱よりも前に第1予備加熱部213により基板9を予備加熱しておくことにより、第1フラッシュランプ2151からの光の照射によって基板9の表面温度を処理温度まで速やかに上昇させることができる。
基板9に対する主加熱が終了すると、処理位置における約10秒間の待機の後、第1予備加熱部213が昇降機構214により再び図2.Aに示す受渡位置まで下降し(ステップS19)、基板9が第1予備加熱部213から複数の支持ピン218へと渡される。続いて、ゲートバルブにより閉鎖されていた搬送開口部2111が開放され(ステップS20)、支持ピン218上に載置された基板9が搬送機構5により第1チャンバ本体211から搬出されてクールチャンバ部3のクールプレート31(図1参照)へと搬送され、クールプレート31上に載置される(ステップS21)。電力供給部7では、基板9に対する光照射後、基板9の搬出動作(ステップS19〜S21)と並行してコンデンサ71に対する充電が行われ、コンデンサ71に電荷が蓄積される。本実施の形態では、コンデンサ71の充電に要する時間は、およそ30秒程度である。
光照射後に第1チャンバ本体211から搬出された高温の基板9は、クールプレート31上において冷却され(ステップS22)、クールチャンバ部3から熱処理装置1の外部に搬出されることにより、熱処理装置1による1枚の基板9に対する一連の熱処理動作が完了する。基板9に対する熱処理では、基板9の第1チャンバ本体211内への搬入と基板9の主加熱との間に行われる予備加熱(ステップS14〜S17)が最も時間を要し、熱処理装置1において複数の基板9を処理する場合の律速段階(いわゆる、ボトルネック)となっている。
図5は、熱処理装置1において複数の基板9に対して並行して行われる処理の流れを示す図であり、各チャンバ部および電力供給部7において行われる動作を時間経過に沿って示すタイミングチャートである。
複数の基板9が熱処理される際には、連続して熱処理装置1に搬入される基板9に対する光の照射(すなわち、主加熱)が、第1プロセスチャンバ部21および第2プロセスチャンバ部22にて交互に行われる。以下、第1プロセスチャンバ部21にて加熱される基板9を「第1基板9a」といい、第2プロセスチャンバ部22にて加熱される基板9を「第2基板9b」という。また、必要に応じて、第1基板9aおよび第2基板9bを、基板9と総称する場合もある。
図5中に示す符号S11〜S22は、上述したように、基板9(この場合は、第1基板9a)に対する熱処理時にアライメントチャンバ部4、第1プロセスチャンバ部21、クールチャンバ部3および電力供給部7において行われる各ステップ(図4参照)を示す。符号S31〜S42は、第2基板9bに対する熱処理時にアライメントチャンバ部4、第2プロセスチャンバ部22、クールチャンバ部3および電力供給部7において行われる各ステップを示し、それぞれ、図4に示すステップS11〜S22に対応する。また、符号S181,S381はそれぞれ、第1光照射部215および第2光照射部225からの光の照射の後に行われるコンデンサ71への充電(すなわち、電荷の蓄積)を示す。
なお、図5では、各工程(ステップ)に要する作業時間を、図中において各工程を囲む矩形の横方向の長さとして表しているが、図中の作業時間は、各工程に要するおよその作業時間を概念的に表したものであり、これらの工程の横方向の長さは、実際の作業時間に完全には比例していない。例えば、第1基板9aおよび第2基板9bに対する主加熱(ステップS18,S38)に要する時間は他の工程に比べて極めて短いため、図示の都合上、実際の作業時間よりも大きく描いている。
熱処理装置1では、まず、1枚目の第1基板9aがアライメントチャンバ部4に搬入されて位置合わせが行われる(時刻t1〜t2:ステップS11)。続いて、搬送機構5により第1基板9aがアライメントチャンバ部4から搬出されて搬送開口部2111を介して第1チャンバ本体211内に搬入され、搬送開口部2111がゲートバルブにより閉鎖される(時刻t2〜t3:ステップS12,S13)。
第1プロセスチャンバ部21では、第1基板9aが搬入されると、第1予備加熱部213が支持ピン218から第1基板9aを受け取って中間位置まで上昇し、第1基板9aが予め加熱されている第1予備加熱部213との接触により予備加熱される。そして、第1予備加熱部213がさらに上昇して処理位置に位置し、第1基板9aは、その温度が設定温度に上昇するまで処理位置にて予備加熱される(時刻t3〜t7:ステップS14〜S17)。第1基板9aの予備加熱が終了すると、制御部6の制御により、電力供給部7のコンデンサ71から第1フラッシュランプ2151に電荷が流れ込み、第1フラッシュランプ2151から第1基板9aに光が照射されて第1基板9aに対する主加熱が行われる(時刻t7〜t8:ステップS18)。
図5に示すように、熱処理装置1では、第1プロセスチャンバ部21における1枚目の第1基板9aの予備加熱(時刻t3〜t7)と並行して、1枚目の第2基板9bがアライメントチャンバ部4に搬入されて位置合わせが行われる(時刻t4〜t5:ステップS31)。続いて、搬送機構5により第2基板9bがアライメントチャンバ部4から搬出され、第2プロセスチャンバ部22の第2チャンバ本体221へと搬送されて第2チャンバ本体221内に搬入された後、搬送開口部2211が閉鎖される(時刻t5〜t6:ステップS32,S33)。
搬送開口部2211が閉鎖されると、第2予備加熱部223が支持ピンから第2基板9bを受け取りつつ中間位置まで上昇して第2基板9bに対する予備加熱が行われ、さらに処理位置まで上昇して第2基板9bが設定温度になるまで予備加熱が行われる(時刻t6〜t11:ステップS34〜S37)。図5に示すように、第2予備加熱部223により第2基板9bに対して光の照射よりも前に行われる予備加熱は、時刻t6〜t8において、第1プロセスチャンバ部21における1枚目の第1基板9aに対する予備加熱工程の一部、および、主加熱工程と並行して行われる。
一方、第1プロセスチャンバ部21では、第1基板9aの主加熱が終了すると、第1予備加熱部213が受渡位置まで下降し、搬送開口部2111が開放されて第1基板9aが第1チャンバ本体211から搬出され、さらに、クールチャンバ部3へと搬送されてクールプレート31上に載置される(時刻t8〜t9:ステップS19〜S21)。熱処理装置1では、1枚目の第1基板9aの第1チャンバ本体211からの搬出およびクールプレート31上への載置と並行して、電力供給部7においてコンデンサ71に対する充電が行われ(ステップS181)、アライメントチャンバ部4において2枚目の第1基板9aの位置合わせが行われる(ステップS11)。
続いて、クールチャンバ部3において第1基板9aの冷却が行われ(時刻t9〜t10:ステップS22)、第1基板9aが装置外に搬出されることにより1枚目の第1基板9aに対する熱処理が完了する。熱処理装置1では、1枚目の第1基板9aのクールチャンバ部3における冷却と並行して、2枚目の第1基板9aの第1チャンバ本体211内への搬入と搬送開口部2111の閉鎖が行われる(ステップS12,S13)。そして、2枚目の第1基板9aに対する予備加熱が第1チャンバ本体211内において開始される(時刻t10)。この間、第2プロセスチャンバ部22では、依然、1枚目の第2基板9bの予備加熱が行われている。
第2プロセスチャンバ部22では、第1プロセスチャンバ部21における2枚目の第1基板9aの予備加熱が継続されている間に、1枚目の第2基板9bの予備加熱が終了し(時刻t11)、第2フラッシュランプ2251から第2基板9bに光が照射されて第2基板9bに対する主加熱が行われる(時刻t11〜t12:ステップS38)。図5に示すように、第2プロセスチャンバ部22では、時刻t10〜t11において、1枚目の第2基板9bに対する予備加熱が、第1プロセスチャンバ部21における2枚目の第1基板9aに対する予備加熱工程の一部と並行して行われる。
第2基板9bの主加熱が終了すると、第2予備加熱部223が受渡位置まで下降し、搬送開口部2211が開放されて光照射後の第2基板9bが第2チャンバ本体221から搬出され、さらに、クールチャンバ部3へと搬送されてクールプレート31上に載置される(時刻t12〜t13:ステップS39〜S41)。熱処理装置1では、1枚目の第2基板9bの第2チャンバ本体221からの搬出と並行して、電力供給部7においてコンデンサ71に対する充電が行われ、アライメントチャンバ部4において2枚目の第2基板9bの位置合わせが行われる(ステップS381,S31)。
続いて、クールチャンバ部3において1枚目の第2基板9bの冷却が行われ(時刻t13〜t14:ステップS42)、第2基板9bが装置外に搬出されることにより1枚目の第2基板9bに対する熱処理が完了する。熱処理装置1では、1枚目の第2基板9bの冷却と並行して、2枚目の第2基板9bが第2チャンバ本体221内へと搬入される(ステップS32,S33)。そして、2枚目の第2基板9bに対する予備加熱が第2チャンバ本体221内において開始される(時刻t14)。この間、第1プロセスチャンバ部21では、2枚目の第1基板9aの予備加熱(ステップS14〜S17)が継続されている。
第1プロセスチャンバ部21では、第2プロセスチャンバ部22における2枚目の第2基板9bの予備加熱が継続されている間に、2枚目の第1基板9aの予備加熱が終了し(時刻t15)、2枚目の第1基板9aに対する主加熱が行われる(時刻t15〜t16:ステップS18)。図5に示すように、第1プロセスチャンバ部21では、時刻t10〜t12,t14〜t15において、2枚目の第1基板9aに対する予備加熱が、1枚目の第2基板9bに対する予備加熱工程の一部および主加熱工程、並びに、2枚目の第2基板9bに対する予備加熱工程の一部と並行して行われる(3枚目以降の第1基板9aについても同様)。
その後、1枚目の第1基板9aと同様に、2枚目の第1基板9aが第1チャンバ本体211から搬出され(時刻t16〜t17:ステップS19〜S21)、これと並行して、コンデンサ71に対する充電および3枚目の第1基板9aの位置合わせ(ステップS181,S11)が行われる。そして、2枚目の第1基板9aの冷却(時刻t17〜t18:ステップS22)と並行して、3枚目の第1基板9aが第1チャンバ本体211内へと搬入され(ステップS12,S13)、第1予備加熱部213による予備加熱が開始される(時刻t18)。この間、第2プロセスチャンバ部22では、2枚目の第2基板9bの予備加熱(ステップS34〜S37)が継続されている。
第1プロセスチャンバ部21における3枚目の第1基板9aの予備加熱が開始された後、第2プロセスチャンバ部22では、2枚目の第2基板9bの予備加熱が終了し(時刻t19)、2枚目の第2基板9bに対する主加熱が行われる(時刻t19〜t20:ステップS38)。図5に示すように、第2プロセスチャンバ部22では、時刻t14〜t16,t18〜t19において、2枚目の第2基板9bに対する予備加熱が、2枚目の第1基板9aに対する予備加熱工程の一部および主加熱工程、並びに、3枚目の第1基板9aに対する予備加熱工程の一部と並行して行われる(3枚目以降の第2基板9bについても同様)。
その後、2枚目の第2基板9bの第2チャンバ本体221からの搬出(時刻t20〜t21:ステップS39〜S41)と並行して、コンデンサ71に対する充電および3枚目の第2基板9bの位置合わせ(ステップS381,S31)が行われる。そして、2枚目の第2基板9bの冷却(時刻t21〜t22:ステップS42)と並行して、3枚目の第2基板9bが第2チャンバ本体221内へと搬入され(ステップS32,S33)、予備加熱が開始される(時刻t22)。
以上に説明したように、熱処理装置1では、基板9に対する熱処理を行う複数のプロセスチャンバ部(すなわち、第1プロセスチャンバ部21および第2プロセスチャンバ部22)を設けることにより、処理の効率(スループット)を向上することができる。なお、熱処理装置1では、3つ以上のプロセスチャンバ部を設けることにより、更なるスループットの向上を図ることも可能である。
熱処理装置1では、第1光照射部215および第2光照射部225の一方の発光に必要とされる電力のみを供給することができるコンデンサ71を有する電力供給部7により、第1光照射部215および第2光照射部225に交互に電力が供給されることにより、第1プロセスチャンバ部21および第2プロセスチャンバ部22において基板9に対する光の照射が交互に行われる。このように、1つの光照射部に対応する容量のコンデンサ71(すなわち、1つの光照射部に適合する電力供給部7)を第1光照射部215および第2光照射部225により共用することにより、熱処理装置1の構成を簡素化しつつ基板9の熱処理の効率を向上することができる。また、コンデンサ71は、熱処理装置1において大きなスペースを占める上に重量も重く(例えば、数トン程度)、かつ、高価でもあるため、第1光照射部215および第2光照射部225によりコンデンサ71を共用することにより、熱処理装置1の小型化および軽量化を実現することができるとともに熱処理装置1の製造コストを低減することもできる。
ところで、電源と交互に発光する2つの光照射部とを接続する場合には通常、これらの間に切替装置を設けて電源と光照射部との接続を交互に切り替えることにより、発光させる側の光照射部に電力を供給することが考えられる。しかしながら、熱処理装置1のように、光照射部においてフラッシュランプを発光させる場合、コンデンサとフラッシュランプとの間には非常に高い電圧がかかるため、通常の機械的な切替装置(例えば、リレースイッチ)を設けると、切替部に付着した異物が導通時の高電圧により溶けてしまい、接続不良や切替部の融着が生じる恐れがある。また、このような高電圧、大出力の回路の切り替えに半導体スイッチを利用することは難しい。
そこで、熱処理装置1では、コンデンサ71を、第1光照射部215の複数の第1フラッシュランプ2151、および、第2光照射部225の複数の第2フラッシュランプ2251と電気的に常時接続させ、第1トリガ線81および第2トリガ線82のうちの一方にトリガ信号を与えることにより、第1フラッシュランプ2151および第2フラッシュランプ2251のうちの一方を発光させる構造としている。このため、コンデンサ71と第1光照射部215および第2光照射部225との間に切替装置を設ける必要がなく、熱処理装置1の構成をさらに簡素化することができるとともに高電圧がかかるコンデンサ71と第1フラッシュランプ2151および第2フラッシュランプ2251との接続に対する信頼性を向上することができる。
トリガ部8のトリガ回路83では、第1トリガ線81と電源84とを接続する回路と、第2トリガ線82と電源84とを接続する回路とが互いの一部を共有している(すなわち、トリガ回路83が共用昇圧部831を有する)ことにより、回路構成を簡素化することができる。その結果、熱処理装置1の構成をより簡素化することができる。また、トリガ部8では、トリガ回路83にスイッチ832が設けられることにより、トリガ回路83と第1トリガ線81および第2トリガ線82とが独立して接続されている。このように、トリガ回路83と第1トリガ線81および第2トリガ線82との間の高電圧部に切替装置を設ける必要がないため、トリガ回路83と第1トリガ線81および第2トリガ線82との接続に対する信頼性を向上することができる。
熱処理装置1では、制御部6により第1予備加熱部213および第2予備加熱部223による予備加熱が制御され、また、第1光照射部215および第2光照射部225による光照射が制御されることにより、第1プロセスチャンバ部21における第1基板9aの予備加熱と第2プロセスチャンバ部22における第2基板9bの予備加熱とが部分的に並行して行われる。このように、基板9の熱処理における律速段階である予備加熱工程を第1プロセスチャンバ部21および第2プロセスチャンバ部22において並行して行うことにより、複数の基板9に対して並行して熱処理を行う場合に、処理の効率をさらに向上することができる。
熱処理装置1では、また、1つのクールプレート31により、第1プロセスチャンバ部21および第2プロセスチャンバ部22において熱処理された基板9を順次冷却することにより、換言すれば、第1プロセスチャンバ部21および第2プロセスチャンバ部22によりクールプレート31を共用することにより、熱処理装置1の構成をさらに簡素化することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、トリガ部8では、第1トリガ線81と電源84とを接続する回路と、第2トリガ線82と電源84とを接続する回路とが互いに独立して設けられてもよい。この場合、当該2つの回路が、制御部6により制御されて第1トリガ線81および第2トリガ線82に交互にトリガ信号を与えるトリガ回路83となる。逆に、トリガ部8の構成を簡素化して熱処理装置1の構成を簡素化するという観点からは、トリガ回路83全体が第1トリガ線81および第2トリガ線82に共用されてもよい。この場合、トリガ回路83と第1トリガ線81および第2トリガ線82との間に切替装置を設けることが必要となる。
熱処理装置1では、ホットプレート以外の熱源が基板9の予備加熱に用いられてもよい。また、基板9とは非接触の状態の熱源により、基板9に対する予備加熱が行われてもよい。
第2フラッシュランプ2251による基板9の主加熱(ステップS38)は、基板9の第1チャンバ本体211内への搬入および搬送開口部2111の閉鎖(ステップS12,S13)と並行して行われてもよい。第1光照射部215および第2光照射部225では、キセノンフラッシュランプに代えて、クリプトンフラッシュランプが用いられてもよく、フラッシュランプでないハロゲンランプ等の他の光源が用いられてもよい。
熱処理装置1は、基板9の不純物の活性化処理やアニール処理に特に適しているが、酸化、CVD等の他の様々な加熱を伴う処理を行うこともできる。また、熱処理装置1は、半導体基板のみならず、例えば、液晶表示装置やプラズマ表示装置等のフラットパネル表示装置用のガラス基板に対する熱処理にも利用することができる。
熱処理装置の構成を示す平面図である。 第1プロセスチャンバ部の構成を示す縦断面図である。 第1プロセスチャンバ部の構成を示す縦断面図である。 電力供給部およびトリガ部の構成を示す回路図である。 熱処理装置の動作の流れを示す図である。 処理の流れを示すタイミングチャートである。
符号の説明
1 熱処理装置
5 搬送機構
6 制御部
7 電力供給部
9 基板
31 クールプレート
71 コンデンサ
81 第1トリガ線
82 第2トリガ線
83 トリガ回路
210 第1プロセスチャンバ
211 第1チャンバ本体
213 第1予備加熱部
215 第1光照射部
220 第2プロセスチャンバ
221 第2チャンバ本体
223 第2予備加熱部
225 第2光照射部
831 共用昇圧部
832 スイッチ
833 第1昇圧部
834 第2昇圧部
2151 第1フラッシュランプ
2251 第2フラッシュランプ
S11〜S22,S31〜S42,S181,S381 ステップ

Claims (9)

  1. 基板に光を照射して加熱を伴う処理を行う熱処理装置であって、
    それぞれが基板を処理する空間を形成する第1チャンバ本体および第2チャンバ本体と、
    前記第1チャンバ本体内に搬入された基板に光を照射する第1光照射部と、
    前記第2チャンバ本体内に搬入された基板に光を照射する第2光照射部と、
    前記第1光照射部および前記第2光照射部に接続されるとともに前記第1光照射部および前記第2光照射部に対して交互に電力を供給する電力供給部と、
    を備えることを特徴とする熱処理装置。
  2. 請求項1に記載の熱処理装置であって、
    前記第1光照射部が、第1フラッシュランプを備え、
    前記第2光照射部が、第2フラッシュランプを備えることを特徴とする熱処理装置。
  3. 請求項2に記載の熱処理装置であって、
    前記電力供給部が、前記第1フラッシュランプおよび前記第2フラッシュランプのうち発光するものにて光に変換される電荷を蓄えるコンデンサを備えることを特徴とする熱処理装置。
  4. 請求項3に記載の熱処理装置であって、
    前記第1フラッシュランプ近傍に設けられてトリガ信号が与えられることにより前記第1フラッシュランプ内部を導通状態として前記第1フラッシュランプを発光させる第1トリガ線と、
    前記第2フラッシュランプ近傍に設けられてトリガ信号が与えられることにより前記第2フラッシュランプ内部を導通状態として前記第2フラッシュランプを発光させる第2トリガ線と、
    前記第1トリガ線および前記第2トリガ線に交互にトリガ信号を与えるトリガ回路と、
    をさらに備え、
    前記コンデンサが、前記第1フラッシュランプおよび前記第2フラッシュランプと電気的に常時接続されていることを特徴とする熱処理装置。
  5. 請求項4に記載の熱処理装置であって、
    前記トリガ回路が、
    前記第1トリガ線に接続される第1回路と、
    前記第2トリガ線に接続される第2回路と、
    を備え、
    前記第1回路および前記第2回路が、互いの少なくとも一部を共有していることを特徴とする熱処理装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の熱処理装置であって、
    光照射後に前記第1チャンバ本体および前記第2チャンバ本体から搬出された基板を順次冷却する1つの冷却部と、
    前記第1チャンバ本体、前記第2チャンバ本体および前記冷却部に対して基板を搬送する搬送機構と、
    をさらに備えることを特徴とする熱処理装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の熱処理装置であって、
    前記第1チャンバ本体内において第1基板に対する光の照射よりも前に前記第1基板を予備加熱する第1予備加熱部と、
    前記第2チャンバ本体内において第2基板に対する光の照射よりも前に前記第2基板を予備加熱する第2予備加熱部と、
    前記第1光照射部および前記第2光照射部による光照射を制御するとともに、前記第1予備加熱部および前記第2予備加熱部を制御することにより、前記第1基板の予備加熱と前記第2基板の予備加熱とを部分的に並行して行う制御部と、
    をさらに備えることを特徴とする熱処理装置。
  8. 基板に光を照射して加熱を伴う処理を行う熱処理方法であって、
    a)第1チャンバ本体の内部の第1基板を予備加熱する工程と、
    b)前記第1チャンバ本体の内部において前記第1基板に光を照射する工程と、
    c)前記a)工程の一部および前記b)工程と並行して第2チャンバ本体の内部の第2基板を予備加熱する工程と、
    d)前記第2チャンバ本体の内部において前記第2基板に光を照射する工程と、
    を備えることを特徴とする熱処理方法。
  9. 請求項8に記載の熱処理方法であって、
    前記a)工程ないし前記d)工程が繰り返し行われ、
    前記a)工程が前記c)工程の一部および前記d)工程と並行して行われ、
    前記b)工程における光の照射が第1光照射部により行われ、
    前記d)工程における光の照射が第2光照射部により行われ、
    前記第1光照射部および前記第2光照射部に接続される電力供給部から前記第1光照射部および前記第2光照射部に交互に電力が供給されることにより、前記b)工程および前記d)工程における光の照射が交互に行われることを特徴とする熱処理方法。
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