JP2004247340A - 熱処理装置および熱処理方法 - Google Patents

熱処理装置および熱処理方法 Download PDF

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博美 村山
Tatsufumi Kusuda
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Abstract

【課題】熱処理時の基板の割れを防止することができる熱処理装置および熱処理方法を提供する。
【解決手段】吸引管94から真空吸引を行うことによりサセプタ73の各吸着孔31が減圧状態となり、載置面38に吸着効果が生じる。サセプタ73に半導体ウェハーを受け渡すときには、その周端部がウェハポケット37の周壁部37aと非接触となる状態にて半導体ウェハーをウェハポケット37内の載置面38に吸着する。そして、フラッシュランプによる閃光照射前に吸着動作を停止する。半導体ウェハーの周端部が非接触な状態にて閃光照射を行えば、一瞬の閃光照射によってウェハー表面が急激に熱膨張しても半導体ウェハーの周端部から大きな拘束応力が作用することはなくなり、閃光照射時の半導体ウェハーの割れを防止することができる。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体ウェハーやガラス基板等(以下、単に「基板」と称する)に閃光を照射することにより基板を熱処理する熱処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、イオン注入後の半導体ウェハーのイオン活性化工程においては、ハロゲンランプを使用したランプアニール装置等の熱処理装置が使用されている。
このような熱処理装置においては、半導体ウェハーを、例えば、1000℃ないし1100℃程度の温度に加熱(アニール)することにより、半導体ウェハーのイオン活性化を実行している。そして、このような熱処理装置においては、ハロゲンランプより照射される光のエネルギーを利用することにより、毎秒数百度程度の速度で基板を昇温する構成となっている。
【0003】
しかしながら、毎秒数百度程度の速度で基板を昇温する熱処理装置を使用して半導体ウェハーのイオン活性化を実行した場合においても、半導体ウェハーに打ち込まれたイオンのプロファイルがなまる、すなわち、熱によりイオンが拡散してしまうという現象が生ずることが判明した。このような現象が発生した場合においては、半導体ウェハーの表面にイオンを高濃度で注入しても、注入後のイオンが拡散してしまうことから、イオンを必要以上に注入しなければならないという問題が生じていた。
【0004】
上述した問題を解決するため、キセノンフラッシュランプ等を使用して半導体ウェハーの表面に閃光を照射することにより、イオンが注入された半導体ウェハーの表面のみを極めて短時間(数ミリセカンド以下)に昇温させる技術が提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。キセノンフラッシュランプによる極短時間の昇温であれば、イオンが拡散するための十分な時間がないため、半導体ウェハーに打ち込まれたイオンのプロファイルをなまらせることなく、イオン活性化のみを実行することができるのである。
【0005】
また、光照射による加熱方式に限らず、一般に熱処理装置においては、耐熱性に優れたサセプタに基板を保持させた状態にて熱処理が行われることが多い(例えば、特許文献3,4参照)。また、熱処理を対象となる基板を真空吸着によって保持しているものもあり、特にレーザ照射による熱処理を行う装置ではレーザに対する基板位置を精度良く設定するために堅固に基板を保持できる真空吸着を使用していることがある(例えば、特許文献5参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開昭59−169125号公報
【特許文献2】
特開昭63−166219号公報
【特許文献3】
特開平10−74705号公報
【特許文献4】
特開2000−355766号公報
【特許文献5】
特開平9−7968号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、キセノンフラッシュランプは極めて高いエネルギーを有する光を瞬間的に半導体ウェハーに照射するため、一瞬で半導体ウェハーの表面温度が急速に上昇し、照射する光のエネルギーがある閾値を超えると急速な表面の熱膨張によって半導体ウェハーが高い確率で割れることとなる。このため、実際に熱処理を行うときには、上記閾値未満のある程度余裕(プロセスマージン)を持たせたエネルギーの光を照射するようにしている。
【0008】
しかしながら、サセプタに半導体ウェハーを保持させた状態にてキセノンフラッシュランプからの閃光照射によって該ウェハーを加熱したときには、上記閾値未満のエネルギーの閃光を照射したとしても、半導体ウェハーが割れることがあった。これは、一瞬の閃光照射によってウェハー表面が急激に熱膨張して半導体ウェハーが凸状に反ろうとしたときに、ウェハー端部がサセプタのポケット縁や位置決めピンに接触していたりすると、その接触部に大きな力が加わる一方で、そのような応力を緩和すべくウェハーがサセプタ上を滑って移動する時間的余裕がないためである。その結果、上記閾値未満のエネルギーの閃光を照射したときであっても、半導体ウェハーの端部が何かに接触していると瞬間的な熱膨張時にそこから受ける応力によってウェハーが割れることとなっていたのである。
【0009】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、熱処理時の基板の割れを防止することができる熱処理装置および熱処理方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、基板に対して閃光を照射することによって該基板を加熱する熱処理装置において、フラッシュランプを有する光源と、前記光源の下方に設けられたチャンバーと、前記チャンバー内にて基板を略水平姿勢にて保持する保持手段と、前記保持手段に対して基板の受け渡しを行う受渡手段と、前記保持手段に基板を吸着する吸着手段と、前記受渡手段から前記保持手段に基板が受け渡されるときに周端部が非接触となる状態にて当該基板を前記保持手段に吸着させるとともに、前記光源から閃光を照射するときには前記基板に対する吸着動作を停止するように前記吸着手段を制御する吸着制御手段と、を備える。
【0011】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明にかかる熱処理装置において、前記保持手段に、処理対象となる基板が位置決めされて入り込むウェハポケットを備え、前記受渡手段から前記保持手段に基板が受け渡されるときに周端部が前記ウェハポケットの周壁部と非接触となる状態にて前記吸着手段に当該基板を前記ウェハポケット内に吸着させる。
【0012】
また、請求項3の発明は、請求項1の発明にかかる熱処理装置において、前記保持手段に平坦な上面を備えるとともに、前記受渡手段から前記保持手段に基板が受け渡されるときに周端部が非接触となる状態にて前記吸着手段に当該基板を前記上面に吸着させる。
【0013】
また、請求項4の発明は、請求項1から請求項3のいずれかの発明にかかる熱処理装置において、前記吸着手段に前記保持手段に基板を真空吸着させる。
【0014】
また、請求項5の発明は、請求項1から請求項4のいずれかの発明にかかる熱処理装置において、前記保持手段に、保持する基板を予備加熱するアシスト加熱手段を有させる。
【0015】
また、請求項6の発明は、基板に対して閃光を照射することによって該基板を加熱する熱処理方法において、保持手段に基板を渡す工程と、前記保持手段が基板を受け取るときに、当該基板を周端部が非接触となる状態にて前記保持手段に吸着させる工程と、前記基板に対する吸着動作を停止した後に、フラッシュランプから前記基板に向けて閃光を照射する工程と、を備える。
【0016】
また、請求項7の発明は、請求項6の発明にかかる熱処理方法において、前記保持手段に基板が渡されてから前記フラッシュランプによる閃光照射を行うまでの間に前記基板の予備加熱を行う工程をさらに備える。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0018】
<1.第1実施形態>
図1および図2は本発明にかかる熱処理装置の構成を示す側断面図である。この熱処理装置は、キセノンフラッシュランプからの閃光によって円形の半導体ウェハー等の基板の熱処理を行う装置である。
【0019】
この熱処理装置は、透光板61、底板62および一対の側板63、64からなり、その内部に半導体ウェハーWを収納して熱処理するためのチャンバー65を備える。チャンバー65の上部を構成する透光板61は、例えば、石英等の赤外線透過性を有する材料から構成されており、光源5から出射された光を透過してチャンバー65内に導くチャンバー窓として機能している。また、チャンバー65を構成する底板62には、後述するサセプタ73および加熱プレート74を貫通して半導体ウェハーWをその下面から支持するための支持ピン70が立設されている。
【0020】
また、チャンバー65を構成する側板64には、半導体ウェハーWの搬入および搬出を行うための開口部66が形成されている。開口部66は、軸67を中心に回動するゲートバルブ68により開閉可能となっている。半導体ウェハーWは、開口部66が解放された状態で、図示しない搬送ロボットによりチャンバー65内に搬入される。また、チャンバー65内にて半導体ウェハーWの熱処理が行われるときには、ゲートバルブ68により開口部66が閉鎖される。
【0021】
チャンバー65は光源5の下方に設けられている。光源5は、複数(本実施形態においては27本)のキセノンフラッシュランプ69(以下、単に「フラッシュランプ69」とも称する)と、リフレクタ71とを備える。複数のフラッシュランプ69は、それぞれが長尺の円筒形状を有する棒状ランプであり、それぞれの長手方向が水平方向に沿うようにして互いに平行に列設されている。リフレクタ71は、複数のフラッシュランプ69の上方にそれらの全体を被うように配設されている。
【0022】
このキセノンフラッシュランプ69は、その内部にキセノンガスが封入されその両端部にコンデンサーに接続された陽極および陰極が配設されたガラス管と、該ガラス管の外局部に巻回されたトリガー電極とを備える。キセノンガスは電気的には絶縁体であることから、通常の状態ではガラス管内に電気は流れない。しかしながら、トリガー電極に高電圧を印加して絶縁を破壊した場合には、コンデンサーに蓄えられた電気がガラス管内に瞬時に流れ、そのときのジュール熱でキセノンガスが加熱されて光が放出される。このキセノンフラッシュランプ69においては、予め蓄えられていた静電エネルギーが0.1ミリセカンドないし10ミリセカンドという極めて短い光パルスに変換されることから、連続点灯の光源に比べて極めて強い光を照射し得るという特徴を有する。
【0023】
光源5と透光板61との間には、光拡散板72が配設されている。この光拡散板72は、赤外線透過材料としての石英ガラスの表面に光拡散加工を施したものが使用される。
【0024】
フラッシュランプ69から放射された光の一部は直接に光拡散板72および透光板61を透過してチャンバー65内へと向かう。また、フラッシュランプ69から放射された光の他の一部は一旦リフレクタ71によって反射されてから光拡散板72および透光板61を透過してチャンバー65内へと向かう。
【0025】
チャンバー65内には、加熱プレート74とサセプタ73とが設けられている。サセプタ73は加熱プレート74の上面に貼着されている。また、サセプタ73の表面には、半導体ウェハーWの位置ずれ防止ピン75が付設されている。チャンバー65内にて半導体ウェハーWはサセプタ73および加熱プレート74によって略水平姿勢にて保持される。
【0026】
加熱プレート74は、半導体ウェハーWを予備加熱(アシスト加熱)するためのものである。この加熱プレート74は、窒化アルミニウムにて構成され、その内部にヒータと該ヒータを制御するためのセンサとを収納した構成を有する。一方、サセプタ73は、半導体ウェハーWを位置決めして保持するとともに、加熱プレート74からの熱エネルギーを拡散して半導体ウェハーWを均一に予備加熱するためのものである。このサセプタ73の材質としては、窒化アルミニウムや石英等の比較的熱伝導率が小さいものが採用される。
【0027】
サセプタ73および加熱プレート74は、モータ40の駆動により、図1に示す半導体ウェハーWの搬入・搬出位置と図2に示す半導体ウェハーWの熱処理位置との間を昇降する構成となっている。
【0028】
すなわち、加熱プレート74は、筒状体41を介して移動板42に連結されている。この移動板42は、チャンバー65の底板62に釣支されたガイド部材43により案内されて昇降可能となっている。また、ガイド部材43の下端部には、固定板44が固定されており、この固定板44の中央部にはボールネジ45を回転駆動するモータ40が配設されている。そして、このボールネジ45は、移動板42と連結部材46、47を介して連結されたナット48と螺合している。
このため、サセプタ73および加熱プレート74は、モータ40の駆動により、図1に示す半導体ウェハーWの搬入・搬出位置と図2に示す半導体ウェハーWの熱処理位置との間を昇降することができる。
【0029】
図1に示す半導体ウェハーWの搬入・搬出位置は、図示しない搬送ロボットを使用して開口部66から搬入した半導体ウェハーWを支持ピン70上に載置し、あるいは、支持ピン70上に載置された半導体ウェハーWを開口部66から搬出することができるように、サセプタ73および加熱プレート74が下降した位置である。すなわち、昇降自在のサセプタ73および加熱プレート74には貫通孔が形成されており、底板62に固定して立設された支持ピン70がサセプタ73および加熱プレート74に対して挿通自在とされている。そして、サセプタ73および加熱プレート74が上記搬入・搬出位置まで下降すると、図1に示す如く支持ピン70の上端部がサセプタ73の上面から突き出て半導体ウェハーWを載置することができる状態となる。
【0030】
一方、図2に示す半導体ウェハーWの熱処理位置は、半導体ウェハーWに対して熱処理を行うために、サセプタ73および加熱プレート74が支持ピン70の上端より上方に上昇した位置である。サセプタ73および加熱プレート74が上記熱処理位置まで上昇すると、図2に示す如く支持ピン70の上端部がサセプタ73の上面よりも低くなり、支持ピン70に載置されていた半導体ウェハーWはサセプタ73に受け取られる。すなわち、モータ40は、支持ピン70の上端部がサセプタ73の上面よりも低くなる位置と、サセプタ73の上面よりも突き出てサセプタ73に保持された半導体ウェハーWを支持する位置との間にて、支持ピン70をサセプタ73に対して相対的に昇降させているのである。
【0031】
サセプタ73および加熱プレート74が図2の熱処理位置から図1の搬入・搬出位置に下降する過程においては、サセプタ73に支持された半導体ウェハーWは支持ピン70に受け渡される。つまり、サセプタ73および加熱プレート74が熱処理位置から搬入・搬出位置に下降することによって、サセプタ73に保持されている半導体ウェハーWをサセプタ73の上面から浮上させることとなるのである。
【0032】
逆に、サセプタ73および加熱プレート74が図1の搬入・搬出位置から図2の熱処理位置に上昇する過程においては、支持ピン70に載置された半導体ウェハーWがサセプタ73によって受け取られ、その下面をサセプタ73の表面に支持されて上昇し、チャンバー65内の透光板61に近接した位置に水平姿勢にて保持される。すなわち、支持ピン70がサセプタ73に対して半導体ウェハーWの受け渡しを行うのである。
【0033】
半導体ウェハーWを支持するサセプタ73および加熱プレート74が熱処理位置に上昇した状態においては、それらに保持された半導体ウェハーWと光源5との間に透光板61が位置することとなる。なお、このときのサセプタ73と光源5との間の距離についてはモータ40の回転量を制御することにより任意の値に調整することが可能である。
【0034】
また、筒状体41の中空部分には吸引管94が配設されており、その先端部は加熱プレート74の中心部近傍に連通接続され、基端部は排気管91に連通接続されている。排気管91は真空ポンプ92に連通接続されるとともに、その経路途中には真空バルブ93が介挿されている。なお、吸引管94は加熱プレート74に連動して上下動するため、吸引管94と排気管91との接続には可撓性のチューブ等を用いる。
【0035】
図3は、吸引管94と加熱プレート74との接続態様を示す断面図である。加熱プレート74には吸引孔32が貫通して穿設されている。吸引管94はこの吸引孔32に連通するように加熱プレート74に垂設されている。一方、サセプタ73はその上下両面が凹形状(皿状)となるように形成されている。よって、サセプタ73の下面周縁部が加熱プレート74の上面と貼設されることにより、両部材間に扁平な空間39が形成される。そして、空間39は吸引孔32によって吸引管94と連通されることとなる。なお、サセプタ73の上面側の凹部は半導体ウェハーWが位置決めされて入り込むウェハポケット37であり、ウェハポケット37の底面が半導体ウェハーWを載置するための載置面38となる。
【0036】
サセプタ73の周縁部を除く部分には空間39から載置面38に向けて複数の吸着孔31が穿設されている。それぞれの吸着孔31はサセプタ73を貫通しており、これら吸着孔31によって空間39と載置面38の上方空間とが連通状態とされている。従って、真空ポンプ92を作動するとともに真空バルブ93を開放して吸引管94の内部を減圧状態とすることにより、空間39も減圧状態となり載置面38の上方空間から各吸着孔31を通って空間39に流れ込む気流が発生することとなる。すなわち、吸引管94から真空吸引を行うことにより各吸着孔31が減圧状態となり、載置面38に吸着効果が生じることとなる。
【0037】
なお、サセプタ73および加熱プレート74に設けられた支持ピン70が貫通する穴から気体が流入して上記吸着効果が消されるのを防止するために当該穴にはパイプ状のシール管35を挿嵌している。支持ピン70はシール管35の内部に遊挿される。また、シール管35によって空間39とサセプタ73および加熱プレート74の外部の空間との連通状態が遮断されるため、真空ポンプ92による吸着効果は吸着孔31のみに現れる。
【0038】
図1および図2に戻り、チャンバー65の底板62と移動板42との間には筒状体41の周囲を取り囲むようにしてチャンバー65を気密状体に維持するための伸縮自在の蛇腹77が配設されている。サセプタ73および加熱プレート74が熱処理位置まで上昇したときには蛇腹77が収縮し、サセプタ73および加熱プレート74が搬入・搬出位置まで下降したときには蛇腹77が伸長してチャンバー65内の雰囲気と外部雰囲気とを遮断する。
【0039】
チャンバー65における開口部66と反対側の側板63には、開閉弁80に連通接続された導入路78が形成されている。この導入路78は、チャンバー65内に処理に必要なガス、例えば不活性な窒素ガスを導入するためのものである。
一方、側板64における開口部66には、開閉弁81に連通接続された排出路79が形成されている。この排出路79は、チャンバー65内の気体を排出するためのものであり、開閉弁81を介して図示しない排気手段と接続されている。
【0040】
また、上記熱処理装置は、モータ40や真空ポンプ92等の各機構部を制御するためのコントローラ10を備えている。図4は、コントローラ10の構成を示すブロック図である。コントローラ10のハードウェアとしての構成は一般的なコンピュータと同様である。すなわち、コントローラ10は、各種演算処理を行うCPU11、基本プログラムを記憶する読み出し専用のメモリであるROM12、各種情報を記憶する読み書き自在のメモリであるRAM13および制御用ソフトウェアやデータなどを記憶しておく磁気ディスク14をバスライン19に接続して構成されている。
【0041】
また、バスライン19には、熱処理装置のモータ40、真空ポンプ92、真空バルブ93および図示を省略するフラッシュランプ69への電力供給回路等が電気的に接続されている。コントローラ10のCPU11は、磁気ディスク14に格納された制御用ソフトウェアを実行することにより、フラッシュランプ69の点灯タイミングを制御するとともに、モータ40を制御してサセプタ73および加熱プレート74の高さ位置を調整する。また、コントローラ10は真空ポンプ92および真空バルブ93の開閉動作を制御する。
【0042】
さらに、バスライン19には、表示部21および入力部22が電気的に接続されている。表示部21は、例えば液晶ディスプレイ等を用いて構成されており、処理結果やレシピ内容等の種々の情報を表示する。入力部22は、例えばキーボードやマウス等を用いて構成されており、コマンドやパラメータ等の入力を受け付ける。装置のオペレータは、表示部21に表示された内容を確認しつつ入力部22からコマンドやパラメータ等の入力を行うことができる。なお、表示部21と入力部22とを一体化してタッチパネルとして構成するようにしても良い。
【0043】
次に、本発明にかかる熱処理装置による半導体ウェハーWの熱処理動作について説明する。図5は、本発明にかかる熱処理装置による熱処理動作の処理手順を示すフローチャートである。この熱処理装置において処理対象となる半導体ウェハーWは、イオン注入後の半導体ウェハーである。また、以下の処理はコントローラ10の指示に従ってモータ40等の各機構部が駆動することにより実行されるものである。
【0044】
この熱処理装置においては、サセプタ73および加熱プレート74が図1に示す半導体ウェハーWの搬入・搬出位置に配置された状態にて、図示しない搬送ロボットにより開口部66を介して半導体ウェハーWが搬入され、支持ピン70上に載置される(ステップS1)。半導体ウェハーWの搬入が完了すれば、開口部66がゲートバルブ68により閉鎖される。しかる後、コントローラ10が真空ポンプ92の作動を開始するとともに真空バルブ93を開放して吸引管94からの真空吸引を開始する(ステップS2)。その結果、サセプタ73と加熱プレート74との間の空間39が減圧状態となり、載置面38に吸着効果が生じる。
【0045】
次に、サセプタ73および加熱プレート74がモータ40の駆動により図2に示す半導体ウェハーWの熱処理位置まで上昇する(ステップS3)。この過程において、支持ピン70からサセプタ73のウェハポケット37に半導体ウェハーWが受け渡される。このときにウェハポケット37の載置面38には既に吸着効果が生じているため、支持ピン70から受け渡された半導体ウェハーWは載置面38に吸着される(ステップS4)。図6は、載置面38に半導体ウェハーWが吸着された状態を示す図である。
【0046】
同図に示すように、支持ピン70からサセプタ73に半導体ウェハーWが受け渡されるときには、その周端部がウェハポケット37の周壁部37aと非接触となる状態にて半導体ウェハーWがウェハポケット37内の載置面38に吸着される。すなわち、上記の搬送ロボットは水平面内における一定範囲内に位置決めした状態にて半導体ウェハーWを支持ピン70に渡す。また、ウェハポケット37の平面サイズは上記一定範囲よりも若干大きくしておく。そして、サセプタ73および加熱プレート74がそのまま鉛直方向に沿って上昇すれば、支持ピン70に渡された上記半導体ウェハーWの周端部がウェハポケット37の周壁部37aと非接触となる状態にて当該半導体ウェハーWをサセプタ73が受け取れるようにサセプタ73を設置または搬送ロボットのティーチングを行っておく。
【0047】
このようにすれば、支持ピン70からサセプタ73に半導体ウェハーWが受け渡された瞬間はその周端部がウェハポケット37の周壁部37aと接触しない。
その状態にて直ちに載置面38に半導体ウェハーWを吸着すれば、周端部がウェハポケット37の周壁部37aと非接触となる状態にて半導体ウェハーWがウェハポケット37内の載置面38に吸着されることとなる。吸着状態にある半導体ウェハーWが載置面38上を水平方向に滑ることはあり得ないため、サセプタ73が半導体ウェハーWを受け取った後に、その半導体ウェハーWの周端部がウェハポケット37の周壁部37aと接触することはない。
【0048】
載置面38に半導体ウェハーWを吸着した状態にてサセプタ73および加熱プレート74が図2に示す半導体ウェハーWの熱処理位置まで上昇し、当該半導体ウェハーWを水平姿勢にて保持する。また、開閉弁80および開閉弁81を開いてチャンバー65内に窒素ガスの気流を形成する。
【0049】
サセプタ73および加熱プレート74は、加熱プレート74に内蔵されたヒータの作用により予め所定温度に加熱されている。このため、サセプタ73および加熱プレート74が半導体ウェハーWの熱処理位置まで上昇した状態においては、半導体ウェハーWが加熱状態にあるサセプタ73と接触することにより予備加熱され、半導体ウェハーWの温度が次第に上昇する。
【0050】
この状態においては、半導体ウェハーWはサセプタ73により継続して加熱される。そして、半導体ウェハーWの温度上昇時には、図示しない温度センサにより、半導体ウェハーWの表面温度が予備加熱温度T1に到達したか否かを常に監視する(ステップS5)。
【0051】
なお、この予備加熱温度T1は、例えば200℃ないし600℃程度の温度である。半導体ウェハーWをこの程度の予備加熱温度T1まで加熱したとしても、半導体ウェハーWに打ち込まれたイオンが拡散してしまうことはない。
【0052】
やがて、半導体ウェハーWの表面温度が予備加熱温度T1に到達するとステップS6に進み、コントローラ10が真空ポンプ92の作動を停止するとともに真空バルブ93を閉鎖して吸引管94からの真空吸引を停止する。一旦載置面38に半導体ウェハーWを吸着保持すれば、吸着動作を停止したとしても載置面38に半導体ウェハーWが密着した状態が維持され続け、半導体ウェハーWが載置面38上を水平方向に移動してその周端部がウェハポケット37の周壁部37aと接触することはない。
【0053】
そして、この状態にてフラッシュランプ69を点灯してフラッシュ加熱を行う(ステップS7)。このフラッシュ加熱工程におけるフラッシュランプ69の点灯時間は、0.1ミリセカンドないし10ミリセカンド程度の時間である。このように、フラッシュランプ69においては、予め蓄えられていた静電エネルギーがこのように極めて短い光パルスに変換されることから、極めて強い閃光が照射されることになる。
【0054】
このようなフラッシュ加熱により、半導体ウェハーWの表面温度は瞬間的に温度T2に到達する。この温度T2は、1000℃ないし1100℃程度の半導体ウェハーWのイオン活性化処理に必要な温度である。半導体ウェハーWの表面がこのような処理温度T2にまで昇温されることにより、半導体ウェハーW中に打ち込まれたイオンが活性化される。
【0055】
このとき、半導体ウェハーWの表面温度が0.1ミリセカンドないし10ミリセカンド程度の極めて短い時間で処理温度T2まで昇温されることから、半導体ウェハーW中のイオン活性化は短時間で完了する。従って、半導体ウェハーWに打ち込まれたイオンが拡散することはなく、半導体ウェハーWに打ち込まれたイオンのプロファイルがなまるという現象の発生を防止することが可能となる。なお、イオン活性化に必要な時間はイオンの拡散に必要な時間に比較して極めて短いため、0.1ミリセカンドないし10ミリセカンド程度の拡散が生じない短時間であってもイオン活性化は完了する。
【0056】
また、フラッシュランプ69を点灯して半導体ウェハーWを加熱する前に、加熱プレート74を使用して半導体ウェハーWの表面温度を200℃ないし600℃程度の予備加熱温度T1まで加熱していることから、フラッシュランプ69により半導体ウェハーWを1000℃ないし1100℃程度の処理温度T2まで速やかに昇温させることが可能となる。
【0057】
フラッシュ加熱工程が終了した後に、サセプタ73および加熱プレート74がモータ40の駆動により図1に示す半導体ウェハーWの搬入・搬出位置まで下降するとともに、ゲートバルブ68により閉鎖されていた開口部66が解放される(ステップS8)。サセプタ73および加熱プレート74が下降することにより、サセプタ73から支持ピン70に半導体ウェハーWが受け渡される。そして、支持ピン70上に載置された半導体ウェハーWが図示しない搬送ロボットにより搬出される(ステップS9)。以上のようにして、一連の熱処理動作が完了する。
【0058】
ところで、フラッシュランプ69を点灯して半導体ウェハーWを加熱する際には、一瞬の閃光照射によってウェハー表面が急激に熱膨張して半導体ウェハーWが凸状に反ろうとする。そして、このときに、半導体ウェハーWの端部が位置決めピン等に接触していると瞬間的な熱膨張時にそこから受ける応力によって半導体ウェハーWが割れるおそれのあることは既述した通りである。
【0059】
本実施形態においては、支持ピン70からサセプタ73に半導体ウェハーWが受け渡されるときに、その周端部がウェハポケット37の周壁部37aと非接触となる状態にて半導体ウェハーWがウェハポケット37内の載置面38に吸着される。光源5から閃光を照射するときには半導体ウェハーWに対する吸着動作は停止しているものの、一旦吸着した半導体ウェハーWはその吸着動作を停止したとしても水平方向に移動してウェハポケット37の周壁部37aに接触することはない。このような、半導体ウェハーWの周端部が周壁部37aと非接触な状態にて閃光照射を行えば、一瞬の閃光照射によってウェハー表面が急激に熱膨張しても半導体ウェハーWの周端部から大きな拘束応力が作用することはなくなり、閃光照射時の半導体ウェハーWの割れを防止することができる。
【0060】
なお、半導体ウェハーWを載置面38に吸着保持したまま閃光照射を行うと、ウェハー表面が急激に熱膨張したときにその吸着による拘束によって従来とは異なるメカニズムのウェハー割れが生じるおそれがある。このため、本実施形態においては、閃光照射時には半導体ウェハーWに対する吸着動作を停止しており、ウェハー表面が急激に熱膨張したときの吸着による拘束応力に起因した半導体ウェハーWの割れを防止している。
【0061】
<2.第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態の熱処理装置の構成はサセプタ73の形状を除いては第1実施形態の熱処理装置と同じである。図7は、第2実施形態のサセプタの形状を示す側断面図である。なお、図7において、第1実施形態と同一の機能を有する同一部材については図1から図6で使用した符号と同一の符号を付している。
【0062】
第2実施形態においても、吸引管94は吸引孔32に連通するように加熱プレート74に垂設されている。第2実施形態のサセプタ83は、その下面が凹形状(皿状)となるように形成されるとともに、その上面が平坦面とされている。よって、第1実施形態と同様にサセプタ83の下面周縁部が加熱プレート74の上面と貼設されることにより、両部材間に扁平な空間39が形成される。そして、空間39は吸引孔32によって吸引管94と連通されることとなる。
【0063】
一方、サセプタ83の上面83aには半導体ウェハーWの位置ずれ防止ピン76が付設されている。これは主としてサセプタ83から支持ピン70に処理後の半導体ウェハーWを渡すときにその位置が大きくずれるのを防ぐためのものである。そして、第2実施形態においては、サセプタ83の上面83aのうちの位置ずれ防止ピン76よりも内側が半導体ウェハーWを載置するための載置面となる。
【0064】
サセプタ83の周縁部を除く部分には空間39から上面83aに向けて複数の吸着孔31が穿設されている。それぞれの吸着孔31はサセプタ83を貫通しており、これら吸着孔31によって空間39とサセプタ83の上方空間とが連通状態とされている。従って、真空ポンプ92を作動するとともに真空バルブ93を開放して吸引管94の内部を減圧状態とすることにより、空間39も減圧状態となりサセプタ83の上方空間から各吸着孔31を通って空間39に流れ込む気流が発生することとなる。すなわち、吸引管94から真空吸引を行うことにより各吸着孔31が減圧状態となり、サセプタ83の上面83aに吸着効果が生じることとなる。なお、第1実施形態と同じく、サセプタ83および加熱プレート74に設けられた支持ピン70が貫通する穴から吸着効果がリークするのを防止するために当該穴にシール管35を挿嵌している。
【0065】
第2実施形態の熱処理装置による半導体ウェハーWの熱処理動作についても第1実施形態と全く同じである(図5参照)。但し、第2実施形態においては、支持ピン70からサセプタ83に半導体ウェハーWが受け渡されるときに、その周端部が非接触となる状態にて半導体ウェハーWがサセプタ83の上面83aに吸着される。すなわち、図外の搬送ロボットは水平面内における一定範囲内に位置決めした状態にて半導体ウェハーWを支持ピン70に渡す。また、位置ずれ防止ピン76によって囲まれる領域の平面サイズは上記一定範囲よりも若干大きくしておく。そして、サセプタ83および加熱プレート74がそのまま鉛直方向に沿って上昇すれば、支持ピン70に渡された上記半導体ウェハーWの周端部が位置ずれ防止ピン76と非接触となる状態にて当該半導体ウェハーWをサセプタ83が受け取れるように位置ずれ防止ピン76を設置または搬送ロボットのティーチングを行っておく。
【0066】
このようにすれば、周端部が位置ずれ防止ピン76と非接触となる状態にて半導体ウェハーWがサセプタ83の上面83aに吸着されることとなる。そして、第1実施形態と同様に、フラッシュランプ69を点灯してフラッシュ加熱を行う前に真空ポンプ92の作動を停止するとともに真空バルブ93を閉鎖し、半導体ウェハーWに対する吸着動作を停止してから閃光照射を行っている。
【0067】
このようにしても、半導体ウェハーWの周端部が位置ずれ防止ピン76と非接触な状態にて閃光照射を行っているため、第1実施形態と同様に一瞬の閃光照射によってウェハー表面が急激に熱膨張しても半導体ウェハーWの周端部から大きな拘束応力が作用することはなくなり、閃光照射時の半導体ウェハーWの割れを防止することができる。
【0068】
<3.変形例>
以上、本発明の実施の形態について説明したが、この発明は上記の例に限定されるものではない。例えば、上記各実施形態においては光源5に27本のフラッシュランプ69を備えるようにしていたが、これに限定されずフラッシュランプ69の本数は任意のものとすることができる。
【0069】
また、上記各実施形態においては、支持ピン70を固定するとともにサセプタ73,83および加熱プレート74自体をを昇降させることによってそれらの間で半導体ウェハーWの受け渡しを行うようにしていたが、サセプタ73,83および加熱プレート74に対して支持ピン70を上下動させることによってそれらの間で半導体ウェハーWの受け渡しを行うようにしても良い。具体的には、支持ピン70を底板62に固設するのではなく、エアシリンダ等の昇降機構によって昇降自在とする。なお、この場合であっても、支持ピン70からサセプタ73,83に半導体ウェハーWが受け渡されるときに、その周端部が非接触となる状態にて半導体ウェハーWがサセプタ73,83に吸着されるように調整しておく。
【0070】
また、上記各実施形態においては、真空吸着によって半導体ウェハーWをサセプタ73,83に吸着するようにしていたが、この吸着手法に限定されるものではなく、他の吸着技術、例えば絶縁体であるサセプタ73,83を帯電させて半導体ウェハーWを静電気によって吸着する静電吸着を採用するようにしても良い。
【0071】
また、真空吸引の開始と支持ピン70からサセプタ73,83への半導体ウェハーWの受け渡しをほぼ同時に行っても良いし、吸着動作を停止して直ちにフラッシュ加熱を行うようにしても良い。
【0072】
また、上記各実施形態においては、半導体ウェハーに光を照射してイオン活性化処理を行うようにしていたが、本発明にかかる熱処理装置による処理対象となる基板は半導体ウェハーに限定されるものではない。例えば、窒化シリコン膜や多結晶シリコン膜等の種々のシリコン膜が形成されたガラス基板に対して本発明にかかる熱処理装置による処理を行っても良い。
【0073】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、受渡手段から保持手段に基板が受け渡されるときに周端部が非接触となる状態にて当該基板を保持手段に吸着させるとともに、光源から閃光を照射するときには基板に対する吸着動作を停止するようにしているため、閃光照射によって基板表面が急激に熱膨張してもその周端部から大きな拘束応力が作用することはなく、熱処理時の基板の割れを防止することができる。また、閃光照射時に吸着による拘束応力が基板に作用するのを防ぐことができる。
【0074】
また、請求項2の発明によれば、受渡手段から保持手段に基板が受け渡されるときに周端部がウェハポケットの周壁部と非接触となる状態にて吸着手段が当該基板をウェハポケット内に吸着するため、閃光照射によって基板表面が急激に熱膨張してもウェハポケットの周壁部との接触による拘束応力が作用することはなく、熱処理時の基板の割れを防止することができる。
【0075】
また、請求項3の発明によれば、受渡手段から保持手段に基板が受け渡されるときに周端部が非接触となる状態にて吸着手段が当該基板を保持手段の上面に吸着するため、閃光照射によって基板表面が急激に熱膨張してもその周端部から大きな拘束応力が作用することはなく、熱処理時の基板の割れを防止することができる。
【0076】
また、請求項4の発明によれば、保持手段に基板を真空吸着するため、基板が水平方向に移動してその周端部が接触状態となるのを防ぐことができる。
【0077】
また、請求項5の発明によれば、保持手段が基板を予備加熱するアシスト加熱手段を有するため、フラッシュランプにより基板を比較的高い処理温度まで速やかに昇温させることが可能となる。
【0078】
また、請求項6の発明によれば、保持手段が基板を受け取るときに、当該基板を周端部が非接触となる状態にて保持手段に吸着させるとともに、基板に対する吸着動作を停止した後にフラッシュランプから基板に向けて閃光を照射するため、閃光照射によって基板表面が急激に熱膨張してもその周端部から大きな拘束応力が作用することはなく、熱処理時の基板の割れを防止することができる。また、閃光照射時に吸着による拘束応力が基板に作用するのを防ぐことができる。
【0079】
また、請求項7の発明によれば、保持手段に基板が渡されてからフラッシュランプによる閃光照射を行うまでの間に基板の予備加熱を行うため、フラッシュランプにより基板を比較的高い処理温度まで速やかに昇温させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる熱処理装置の構成を示す側断面図である。
【図2】本発明にかかる熱処理装置の構成を示す側断面図である。
【図3】図1の熱処理装置の吸引管と加熱プレートとの接続態様を示す断面図である。
【図4】図1の熱処理装置のコントローラの構成を示すブロック図である。
【図5】図1の熱処理装置による熱処理動作の処理手順を示すフローチャートである。
【図6】サセプタの載置面に半導体ウェハーが吸着された状態を示す図である。
【図7】第2実施形態のサセプタの形状を示す側断面図である。
【符号の説明】
5 光源
10 コントローラ
11 CPU
31 吸着孔
32 吸引孔
35 シール管
37 ウェハポケット
37a 周壁部
38 載置面
65 チャンバー
69 フラッシュランプ
70 支持ピン
73,83 サセプタ
74 加熱プレート
75,76 位置ずれ防止ピン
83a 上面
92 真空ポンプ
93 真空バルブ
96 吸引管
W 半導体ウェハー

Claims (7)

  1. 基板に対して閃光を照射することによって該基板を加熱する熱処理装置であって、
    フラッシュランプを有する光源と、
    前記光源の下方に設けられたチャンバーと、
    前記チャンバー内にて基板を略水平姿勢にて保持する保持手段と、
    前記保持手段に対して基板の受け渡しを行う受渡手段と、
    前記保持手段に基板を吸着する吸着手段と、
    前記受渡手段から前記保持手段に基板が受け渡されるときに周端部が非接触となる状態にて当該基板を前記保持手段に吸着させるとともに、前記光源から閃光を照射するときには前記基板に対する吸着動作を停止するように前記吸着手段を制御する吸着制御手段と、を備えることを特徴とする熱処理装置。
  2. 請求項1記載の熱処理装置において、
    前記保持手段は、処理対象となる基板が位置決めされて入り込むウェハポケットを備え、
    前記受渡手段から前記保持手段に基板が受け渡されるときに周端部が前記ウェハポケットの周壁部と非接触となる状態にて前記吸着手段が当該基板を前記ウェハポケット内に吸着することを特徴とする熱処理装置。
  3. 請求項1記載の熱処理装置において、
    前記保持手段は平坦な上面を備えるとともに、前記受渡手段から前記保持手段に基板が受け渡されるときに周端部が非接触となる状態にて前記吸着手段が当該基板を前記上面に吸着することを特徴とする熱処理装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の熱処理装置において、
    前記吸着手段は、前記保持手段に基板を真空吸着することを特徴とする熱処理装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の熱処理装置において、
    前記保持手段は、保持する基板を予備加熱するアシスト加熱手段を有することを特徴とする熱処理装置。
  6. 基板に対して閃光を照射することによって該基板を加熱する熱処理方法であって、
    保持手段に基板を渡す工程と、
    前記保持手段が基板を受け取るときに、当該基板を周端部が非接触となる状態にて前記保持手段に吸着させる工程と、
    前記基板に対する吸着動作を停止した後に、フラッシュランプから前記基板に向けて閃光を照射する工程と、を備えることを特徴とする熱処理方法。
  7. 請求項6記載の熱処理方法において、
    前記保持手段に基板が渡されてから前記フラッシュランプによる閃光照射を行うまでの間に前記基板の予備加熱を行う工程をさらに備えることを特徴とする熱処理方法。
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