JP2007032851A - 冷蔵庫 - Google Patents

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Abstract

【課題】 使用者の経済的負担を軽減するとともに場所の確保を容易にして利便性の高い冷蔵庫を提供する。
【解決手段】 冷却器17による冷却と第1、第2ヒータ15、34による加熱とによって、貯蔵物を冷却保存する低温側と加熱食品を保温する高温側とに室内温度を切り替えできる温度切替室3を備えた冷蔵庫1において、第1ヒータ15が熱輻射式ヒータから成るとともに第2ヒータ34が第1ヒータよりも容量の小さい熱伝導式ヒータから成り、温度切替室3を低温側から高温側に昇温する昇温期間で第1ヒータ15を駆動し、高温側で保温する保温期間で第1ヒータ15を停止して第2ヒータ34を駆動した。
【選択図】 図7

Description

本発明は、ユーザにより所望の室内温度に切り替えることができる温度切替室を備えた冷蔵庫に関する。
生活環境の変化が著しい昨今においては、家族それぞれが食事を摂る時間が異なる家庭が増えている。このため、加熱食品を保温するために保温箱や保温用収納容器が用いられる。これにより、調理を何度も行う手間を省くことができる。
一方、冷凍室及び冷蔵室に加えて温度切替室を備えた冷蔵庫が特許文献1に開示されている。この冷蔵庫は、温度切替室に送出される冷気の通路を開閉するダンパー装置と、温度切替室を昇温するヒータとを備えている。これにより、温度切換室の室内温度を使用者の用途に応じて冷凍、冷蔵、チルド等の所望の低温の温度帯に切り替えることができる。
特開平10−288440号公報
しかしながら、加熱食品を保温するために保温箱や収納容器を用いると設置場所の確保が困難な問題や使用者の経済的負担が大きくなる問題がある。また、収納容器に食品を移し替える煩雑な作業を必要とし、利便性が悪い問題があった。
本発明は、経済的負担を軽減するとともに場所の確保を容易にして利便性の高い冷蔵庫を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の冷蔵庫は、冷却器による冷却と第1、第2ヒータによる加熱とによって、貯蔵物を冷却保存する低温側と加熱食品を保温する高温側とに室内温度を切り替えできる温度切替室を備えたことを特徴としている。この構成によると、温度切替室は低温側に切り替えられると冷却装置から冷気が導入され、冷凍、チルド、冷蔵等の低温室となる。これにより、貯蔵物を冷蔵保存または冷凍保存できる。温度切替室は高温側に切り替えられると第1、第2ヒータの一方または両方が駆動され、高温の高温室となる。これにより、加熱調理済み食品の一時的な保温や冬場の温調理等ができる。また、第1、第2ヒータの一方または両方を駆動することにより、所望のヒータ容量で温度切替室が加熱される。
また本発明は上記構成の冷蔵庫において、第1ヒータの容量が第2ヒータの容量よりも大きいことを特徴としている。この構成によると、第2ヒータを停止して第1ヒータを駆動すると、第1ヒータを停止して第2ヒータを駆動した場合よりもヒータ容量が大きくなる。また、第1、第2ヒータを駆動するとヒータ容量が更に大きくなる。
また本発明は上記構成の冷蔵庫において、第1ヒータが熱輻射式ヒータから成るとともに、第2ヒータが熱伝導式ヒータから成ることを特徴としている。この構成によると、第1ヒータは比較的容易に容量を大きくできるガラス管ヒータ等の熱輻射式ヒータにより構成される。第2ヒータは比較的容易に容量を小さくできるアルミ蒸着ヒータ等の熱伝導式ヒータにより構成される。
また本発明は上記構成の冷蔵庫において、前記温度切替室の底面を金属製のプレートにより形成し、前記プレートに第2ヒータを取り付けたことを特徴としている。この構成によると、温度切替室の底面全体から放熱される。
また本発明は上記構成の冷蔵庫において、前記温度切替室を低温側から高温側に昇温する昇温期間で第1ヒータを駆動し、高温側で保温する保温期間で第1ヒータを停止して第2ヒータを駆動したことを特徴としている。この構成によると、昇温期間のヒータ容量が大きくなり、温度切替室が急速に昇温される。また、保温期間のヒータ容量が小さくなり、温度切替室が所定温度に維持される。尚、昇温期間に第2ヒータを駆動しても停止してもよい。
また本発明は上記構成の冷蔵庫において、高温側の前記温度切替室内の空気を循環する温度切替室送風機を備え、前記昇温期間で前記温度切替室送風機を駆動するとともに、前記保温期間で前記温度切替室送風機を停止したことを特徴としている。この構成によると、昇温期間では温度切替室の空気を循環して温度切替室の温度が均一になる。保温期間では第2ヒータの全体から放熱して温度切替室の温度が均一になる。
また本発明は上記構成の冷蔵庫において、前記昇温期間は、第1ヒータの通電率を大きくして前記温度切替室送風機を高回転で駆動させる急速昇温モードと、第1ヒータの通電率を小さくして前記温度切替室送風機を低回転で駆動する保湿モードとを備えることを特徴としている。この構成によると、昇温期間で急速に加熱する急速昇温モードと、低速で昇温する保湿モードとが使用者の設定等により切り替えられる。
また本発明は上記構成の冷蔵庫において、前記温度切替室の扉の開閉を検知する開閉検知手段を有し、第1ヒータの駆動中に前記扉が開いたときに第1ヒータを停止して前記扉が閉じたときに第1ヒータの駆動を再開するとともに、第2ヒータの駆動中に前記扉が開いたときに第2ヒータの駆動を継続することを特徴としている。
本発明によると、貯蔵物を冷蔵保存または冷凍保存する低温側と加熱食品を保温する高温側とに室内温度を切り替えできる温度切替室を備えたので、加熱食品を保温するための経済的負担を軽減するとともに場所の確保を容易にして利便性の高い冷蔵庫を提供することができる。また、第1、第2ヒータを備えるため、容易に所望のヒータ容量に可変することができる。これにより、状況に応じて昇温時間や消費電力を可変することができる。
また本発明によると、第1ヒータの容量が第2ヒータの容量よりも大きいので、第1ヒータの駆動により容易に急速に昇温することができるとともに、第2ヒータの駆動により容易に電力消費を抑制することができる。
また本発明によると、第1ヒータが熱輻射式ヒータから成るとともに、第2ヒータが熱伝導式ヒータから成るので、所望の容量の第1、第2ヒータを容易に実現することができる。また、第1ヒータにより急速に加熱ができるとともに、第2ヒータにより放熱面積を広くして温度むらなく加熱することができる。
また本発明によると、温度切替室の底面を成す金属製のプレートに第2ヒータを取り付けたので、底面の耐熱性が向上して第2ヒータの放熱による変形等を防止できる。また、第2ヒータの熱を伝えて効率よく底面全体から放熱することができる。
また本発明によると、昇温期間で温度切替室送風機を駆動するので、温度切替室内の空気を循環して温度むらを低減できる。また、保温期間で温度切替室送風機を停止したので、熱伝導式ヒータにより温度むらを小さく維持して省電力化を図ることができるとともに、温度切替室内の食品に温風が当たらないため食品の乾燥を防止することができる。
また本発明によると、昇温期間において急速昇温モードと保湿モードとを備えるので、急速に昇温するか乾燥を抑制して徐々に昇温するかを貯蔵物に応じて選択することができ、冷蔵庫の利便性がより向上する。
また本発明によると、第1ヒータの駆動中に扉が開いたときに第1ヒータを停止して扉が閉じたときに第1ヒータの駆動を再開するので、使用者が第1ヒータに接触することによる火傷を防止して冷蔵庫の安全性を向上することができる。また、第1ヒータよりも容量の小さい第2ヒータの駆動中に扉が開いたときに第2ヒータの駆動を継続するので、温度切替室の降温を軽減することができる。
以下に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1、図2は一実施形態の冷蔵庫を示す正面図及び右側面図である。冷蔵庫1は、上段に冷蔵室2が配され、中段に温度切替室3及び製氷室4が配される。冷蔵庫1の下段には野菜室5及び冷凍室6が配されている。
冷蔵室2は観音開きの扉を有し、貯蔵物を冷蔵保存する。温度切替室3は中段左側に設けられ、使用者により室温を切り替えられるようになっている。製氷室4は中段右側に設けられ、製氷を行う。野菜室5は下段左側に設けられ、野菜の貯蔵に適した温度(約8℃)に維持される。冷凍室6は下段右側に設けられ、製氷室4に連通して貯蔵物を冷凍保存する。
図3は冷蔵庫1の右側面断面図である。冷凍室6及び製氷室4には貯蔵物を収納する収納ケース11が設けられる。野菜室5及び温度切替室3にも同様の収納ケース11が設けられる。冷蔵室2には貯蔵物を載置する複数の収納棚41が設けられる。冷蔵室2の扉には収納ポケット42が設けられる。これらにより、冷蔵庫1の使い勝手が向上されている。また、冷蔵室2内の下部にはチルド温度帯(約0℃)に維持されたチルド室23が設けられている。
冷凍室6の背後には冷気通路31が設けられ、冷気通路31内には圧縮機35に接続された冷却器17が配される。冷蔵室2の背後には冷気通路31と連通する冷気通路32が設けられる。凝縮器、膨張器(いずれも不図示)が接続された圧縮機35の駆動によりイソブタン等の冷媒が循環して冷凍サイクルが運転される。これにより、冷凍サイクルの低温側となる冷却器17との熱交換により冷気が生成される。
また、冷気通路31、32内には冷凍室送風機18及び冷蔵室送風機28がそれぞれ配される。詳細を後述するように、冷却器17で生成された冷気は冷凍室送風機18の駆動により冷気通路31を介して冷凍室6、製氷室4、チルド室23及び温度切替室3に供給される。また、冷蔵室送風機28の駆動により冷気通路32を介して冷蔵室2及び野菜室5に供給される。
図4は温度切替室3を示す右側面断面図である。温度切替室3の上下面は断熱壁7、8により冷蔵室2及び野菜室5と仕切られる。温度切替室3の前面は回動式の扉9により開閉可能になっている。
温度切替室3の底面には金属製のプレート37が配される。プレート37の裏面にはシート状の熱伝導式のアルミ蒸着ヒータから成る第2ヒータ34が貼り付けられている。第2ヒータ34の熱は熱伝導の良い金属性のプレート37を介して温度切替室3の底面全体から放熱され、温度切替室3内を効率よく均一に加熱することができる。また、第2ヒータ34に接した底面の耐熱性が向上して第2ヒータ34の放熱による変形等を防止できる。
温度切替室3内には引出し式の収納ケース11が収められている。収納ケース11内には食品を収納して冷却保存することができる。また、後述するように、温度切替室3を高温側にした際に収納ケース11を取り外してプレート37上に食品を載置してもよい。これにより、食品に効率よく熱を伝えて食品を保温することができる。
また、プレート37の表面温度が85℃以下になる容量の第2ヒータ34が用いられる。これにより、JIS C 9607に規定される、人が容易に触れるおそれのある金属製の外郭の温度条件を満足する。従って、プレート37に使用者が触れた際の火傷を防止することができる。
温度切替室3の背面は背面板33により覆われている。背面板33の上部には温度切替室3に空気が流入する流入口33aが設けられ、下部には温度切替室3から空気が流出する流出口33bが設けられる。流入口33aには風向を可変するルーバ39が設けられる。また、流入口33a及び流出口33b近傍には温度切替室3内の温度を検知する温度センサ24、16が設けられる。
背面板33の後方には、外壁を形成する断熱壁10との間に導入通風路12が設けられている。導入通風路12には温度切替室吐出ダンパ13(図5参照)が設けられ、冷気通路31に連通して冷却器17(図3参照)で発生した冷気を温度切替室3に導く。また、温度切替室吐出ダンパ13の開閉により冷却器17と温度切替室3の流入側との間の冷気経路が開閉され、開閉量によって導入通風路12から温度切替室3に流入する風量が調整される。
導入通風路12内には、温度切替室吐出ダンパ13と流入口33aとの間に温度切替室送風機14が設けられている。温度切替室送風機14の駆動によって冷気通路31の冷気が容易に温度切替室3に導かれる。
流出口33bの後方には温度切替室戻りダンパ20が設けられる。温度切替室戻りダンパ20は開口部20a、20bを有し、回動により一方を開いて他方を閉じるバッフル20cを有している。開口部20bを開くと温度切替室3から流出する空気は戻り通風路19(図5参照)を介して冷却器17に導かれる。
開口部20aを開くと温度切替室3から流出する空気は温度切替室送風機14の吸気側に導かれるとともに、温度切替室3の流出側と冷却器17との冷気経路が閉じられる。従って、温度切替室送風機14を駆動し、温度切替室吐出ダンパ13及び温度切替室戻りダンパ20の開口部20bを閉じることにより、矢印Fに示すように温度切替室3の空気を循環させることができる。尚、温度切替室送風機14を温度切替室3内に設けてもよい。
温度切替室3の背面板33の後方上部には熱輻射式のガラス管ヒータから成る第1ヒータ15が設けられる。第1ヒータ15に通電すると、背面板33を介して放出される輻射熱により温度切替室3が昇温される。尚、温度切替室送風機14は第1ヒータ15の表面に向けて送風するように配置されている。これにより、第1ヒータ15の表面温度を下げて安全性を向上させることができる。
背面板33の背後の下部には温度センサ16が設けられている。温度センサ16は温度切替室3内の温度を検出して検出信号を制御部(不図示)へ送る。これにより、制御部が温度センサ16の検知結果に基づいて第1ヒータ15、第2ヒータ34、温度切替室吐出ダンパ13、温度切替室送風機14を制御し、温度切替室3内を設定温度に保つ。
第1ヒータ15の上方には温度センサ24が隣接して設けられる。温度センサ24は第1ヒータ15を囲むように設けられる金属製のダクト38の上面に密着されている。これにより、第1ヒータ15の輻射熱を受けた空気が上昇することにより最も加熱され易い第1ヒータ15の上方近傍の温度が温度センサ24により検知される。
また、温度センサ16の上方には温度ヒューズ30が設けられる。温度ヒューズ30は所定の温度まで高温になると第1ヒータ15の通電を遮断する。
図5は冷蔵庫1の中段付近の正面断面図を示している。冷凍室6の背後の冷気通路31は冷凍室送風機18の前面上部を開口し、冷凍室送風機18によって製氷室4に空気が送出される。製氷室4に連通する冷凍室6の下部には冷凍室ダンパ22が設けられる。冷凍室6の後方下部には、冷凍室ダンパ22を介して冷却器17に空気を導き、冷気通路31に戻る戻り通風路21(図3参照)が設けられている。冷凍室ダンパ22の開閉により冷凍室6から出る空気の風量が調整される。
冷気通路31の上部は冷蔵室ダンパ27を介して冷気通路32に連通する。また、冷気通路31は分岐され、チルド室ダンパ25を介してチルド室23と連通するとともに、前述のように導入通風路12(図4参照)に連通する。
冷蔵室2の背面下方には冷蔵室流出口(不図示)が開口し、野菜室5には野菜室流入口(不図示)が設けられる。冷蔵室流出口と野菜室流入口とは温度切替室3の背面を通る通路(不図示)により連結され、冷蔵室2と野菜室5が連通している。
温度切替室3の左方下部には温度切替室戻りダンパ20が設けられる。温度切替室3及び野菜室5の背後には、温度切替室戻りダンパ20から下方に延びて戻り通風路21(図3参照)に連通する戻り通風路19が設けられている。温度切替室3内の空気は温度切替室戻りダンパ20を開くことにより戻り通風路19、21を介して冷却器17に導かれる。また、温度切替室戻りダンパ20の開閉により温度切替室3から出る空気の風量が調整される。尚、野菜室5の背面には戻り通風路19に連通する野菜室流出口(不図示)が設けられる。
図6は冷蔵庫1の冷気の流れを示す冷気回路図である。冷却器17で生成された冷気は、冷凍室送風機18の駆動により矢印A(図5参照)に示すように冷気通路31を上昇して製氷室4に送出される。製氷室4に送出された冷気は製氷室4及び冷凍室6を流通し、冷凍室ダンパ22から流出する。そして、戻り通風路21を介して冷却器17に戻る。これにより、製氷室4及び冷凍室6内が冷却される。
冷蔵室送風機28の駆動により冷気通路31の上部で分岐した冷気は冷蔵室ダンパ27を介して矢印B(図5参照)に示すように冷気通路32を流通し、冷蔵室2に送出される。また、矢印C(図5参照)に示すようにチルド室23に送出される。冷蔵室2及びチルド室23に送出された冷気は冷蔵室2及びチルド室23を流通した後、野菜室5に流入する。野菜室5に流入した冷気は野菜室5内を流通して戻り通路19、21を介して冷却器17に戻る。これにより、冷蔵室2及び野菜室5内が冷却され、設定温度になると冷蔵室ダンパ27及びチルド室ダンパ23が閉じられる。
また、温度切替室送風機14の駆動により冷気通路31の上部で分岐した冷気は矢印D(図4、図5参照)に示すように導入通風路12を流通し、温度切替室吐出ダンパ13を介して温度切替室3に流入する。温度切替室3に流入した冷気は温度切替室3内を流通し、温度切替室戻りダンパ20から流出する。そして、矢印E(図5参照)に示すように、戻り通風路19、21を介して冷却器17に戻る。これにより、温度切替室3内が冷却される。
前述のように、温度切替室3は使用者の操作により室内温度を切り替えることができるようになっている。温度切替室3の動作モードは温度帯に応じてワイン(8℃)、冷蔵(3℃)、チルド(0℃)、ソフト冷凍(−8℃)、冷凍(−15℃)の各冷却モードが設けられる。
これにより、使用者は所望の温度で貯蔵物を冷凍保存または冷蔵保存できる。室内温度の切り替えは温度切替室吐出ダンパ13を開く量を可変して行うことができる。尚、例えば冷凍の室内温度から冷蔵の室内温度に切り替える際に第1ヒータ15や第2ヒータ34に通電して昇温してもよい。これにより、迅速に所望の室内温度に切り替えることができる。
また、第1ヒータ15及び第2ヒータ34に通電することにより、温度切替室3の室内温度を貯蔵物を冷却保存する低温側から調理済み加熱食品の一時的な保温や温調理等を行う高温側に切り替えることができる。高温側の室内温度は、主な食中毒菌の発育温度が30℃〜45℃であるため、ヒータ容量の公差や温度切替室3内の温度分布等を考慮して50℃以上にするとよい。これにより、雑菌の繁殖を防止できる。
また、冷蔵庫に用いられる一般的な樹脂製部品の耐熱温度が80℃であるため、高温側の室内温度を80℃以下にすると安価に実現することができる。加えて、食中毒菌を滅菌するためには、例えば腸管出血性大腸菌(病原性大腸菌O157)の場合では75℃で1分間の加熱が必要である。従って、高温側の室内温度を75℃〜80℃にするとより望ましい。
以下は55℃での食中毒菌の減菌に関する試験結果である。試験サンプルは初期状態で大腸菌2.4×103CFU/mL、黄色ブドウ球菌2.0×103CFU/mL、サルモネラ2.1×103CFU/mL、腸炎ビブリオ1.5×103CFU/mL、セレウス4.0×103CFU/mLを含んでいる。この試験サンプルを40分間で3℃から55℃に加温し、55℃で3.5時間保温後、80分間で55℃から3℃に戻して再度各菌の量を調べた。その結果、いずれの菌も10CFU/mL以下(検出せず)のレベルまで減少していた。従って、温度切替室3の高温側の設定温度を55℃としても充分減菌効果がある。
温度切替室3を低温側から高温側に切り替えて昇温する際に必要なヒータ容量は、高温側で保温する室内温度を維持するのに必要なヒータ容量よりも大きくなる。例えば、内容積が約0.023m3の温度切替室3を3℃から80℃に約30分で昇温するのに必要なヒータ容量は約190Wである。また、この温度切替室3を約80℃に保持するのに必要なヒータ容量は約30Wである。
熱輻射式の第1ヒータ15はヒータ容量を大きくしても占有スペースが小さく、温度切替室送風機14の駆動により温度切替室3内の空気を循環して温度切替室3を低温側から高温側に迅速に切り替えることができる。このため、第1ヒータ15は昇温手段として用いるのに適している。例えば、表面積が約10,990mm2の第1ヒータ15を通電率100%で駆動すると、前述したように、内容積が約0.023m3の温度切替室3を3℃から80℃に約30分で昇温するのに必要なヒータ容量(190W)が得られる。
尚、温度切替室送風機14は軸流ファン付モータを用い、送風量が約0.4m3/分で運転する。これにより、温度切替室送風機14の駆動によって第1ヒータ15の表面温度を可燃性冷媒であるイソブタンの発火点温度(494℃)よりも低い温度に維持することができる。
これに対して第2ヒータ34はヒータ容量が小さいが、放熱面積を広くすることができる。このため、温度切替室送風機14を停止しても温度切替室3内の温度むらが小さく、室内温度を高温側で維持することができる。従って、第2ヒータ34は保温手段として用いるのに適している。これにより、温度切替室送風機14を停止して、保温時間が長時間になっても温度切替室3内に保存する食品の乾燥を防止し、ラップ等を必要としない。加えて、省電力化を図ることができる。
尚、ルーバ39を水平方向よりも上向きに配置して温風を上向きに吐出するとより望ましい。これにより、第1ヒータ15及び温度切替室送風機14を駆動した際に食品に直接温風が当たらず、食品の乾燥を軽減することができる。
図7は温度切替室3を低温側から高温側に切り替えた際の動作を示すフローチャートである。ステップ#11では温度切替室吐出ダンパ13が閉じられ、温度切替室戻りダンパ20のバッフル20cにより開口部20bが閉じられる。ステップ#12では使用者により予め設定された昇温時の動作モードが急速に昇温する急速昇温モードか、低速で昇温する保湿モードかが判断される。
急速昇温モードの場合は、ステップ#13で温度切替室送風機14が大きな回転数で駆動される。そして、ステップ#14で第1ヒータ15が容量100%で駆動され、ステップ#17に移行する。これにより、温度切替室3内を温風が循環し、乾燥が問題とならない貯蔵物を急速に昇温することができる。
保湿モードの場合は、ステップ#15で温度切替室送風機14が急速昇温モードよりも小さな回転数で駆動される。そして、ステップ#16で第1ヒータ15が容量50%で駆動され、ステップ#17に移行する。これにより、温度切替室3内を温風が循環し、温度切替室3内の食品に風が当たって乾燥することを軽減することができる。
ステップ#17では扉9が開いたか否か判断される。扉9が開かれていない場合はステップ#21に移行し、高温側の設定温度に到達したか否かが判断される。高温側の設定温度に到達していない場合はステップ#17に戻ってステップ#17〜#21が繰り返し行われる。従って、ステップ#12〜#21は室内温度を低温側から高温側の設定温度まで昇温する昇温期間になる。
昇温期間中に扉9が開くと、ステップ#17の判断によりステップ#18に移行する。ステップ#18では第1ヒータ15が停止される。ステップ#19では扉9が閉じられるまで待機する。扉9が閉じられるとステップ#20で第1ヒータ20が駆動が再開される。
高温側の設定温度に到達するとステップ#21の判断によりステップ#30に移行する。ステップ#30〜#37は温度切替室3の室内温度を高温側の所定温度で維持する保温期間になっている。ステップ#30では第1ヒータ15が停止される。ステップ#31では温度切替室送風機14が停止される。ステップ#32では第2ヒータ34が駆動される。これにより、プレート37の全体から放熱され、温度切替室3は均一な温度に維持される。
ステップ#33では温度センサ16により温度切替室3の室内温度が所定の上限温度まで上昇したか否かが検知される。温度切替室3が上限温度まで昇温されていない場合はステップ#35に移行する。温度切替室3が上限温度まで昇温された場合はステップ#34で第2ヒータ34が停止される。
ステップ#35では温度センサ16により温度切替室3の室内温度が所定の下限温度まで降下したか否かが検知される。温度切替室3が下限温度まで降温されていない場合はステップ#37に移行する。温度切替室3が下限温度まで降温された場合はステップ#36で第2ヒータ34がONされる。これにより、第2ヒータ34のON、OFFを繰り返して温度切替室3が所定の温度に維持される。
ステップ#37では温度切替室3が低温側に切り替えられたか否かが判断される。温度切替室3が低温側に切り替えられていない場合はステップ#33に移行し、ステップ#33〜#37が繰り返し行われる。温度切替室3が低温側に切り替えられた場合は低温側切替え時の処理に移行する。尚、ステップ#12〜#21の昇温期間中に低温側への切り替えを判別してもよい。
温度切替室3が低温側に切り替えられると、温度切替室吐出ダンパ13及び温度切替室戻りダンパ20の開口部20bが閉じられ、温度切替室送風機14が駆動される。これにより、冷却器17の冷気が温度切替室3に導入され、貯蔵物を冷却保存することができる。
本実施形態によると、貯蔵物を冷蔵保存または冷凍保存する低温側と加熱食品を保温する高温側とに室内温度を切り替えできる温度切替室3を備えたので、別途保温庫等を必要とせず経済的負担を軽減するとともに場所の確保を不要にして加熱食品を保温できる利便性の高い冷蔵庫1を提供することができる。
また、熱輻射式ヒータから成る容量の大きい第1ヒータ15を有するので、昇温期間に第1ヒータ15を駆動して急速に所望の温度に昇温して利便性をより向上することができる。加えて、熱伝導式ヒータから成る容量の小さい第2ヒータ34を有するので、保温期間に第2ヒータ34を駆動して均一な温度で食品を乾燥させずに保温することができる。従って、温度切替室送風機14を停止して省電力化を図ることができる。
また、第1ヒータ15を駆動する昇温期間に扉9が開いたときに第1ヒータ15を停止して扉9が閉じたときに第1ヒータ15の駆動を再開するので、使用者が第1ヒータ15に接触することによる火傷を防止して冷蔵庫1の安全性を向上することができる。一方、第2ヒータ34を駆動する保温期間に扉9が開いたときに第2ヒータ34の駆動を継続するので、表面温度が比較的低温(例えば、85度以下)の第2ヒータ34に通電して温度切替室3の降温を軽減することができる。昇温期間で第1ヒータ15及び第2ヒータ34を駆動した場合においても、扉9が開いたときに第2ヒータ34の駆動を継続するとよい。
本実施形態において、第2ヒータ34をヒータ容量が小さい(上記例では約30W)熱輻射式ヒータにしてもよい。これにより、温度切替室3を高温に維持できるとともに、第1ヒータ15を駆動して急速に昇温することができる。しかしながら、食品の乾燥防止及び省電力化を図ることができるので、熱伝導式ヒータから成る第2ヒータ34を用いる方がより望ましい。
また、昇温期間で第1ヒータ15及び第2ヒータ34を駆動してもよい。この時、第1、第2ヒータ15、34の容量が同じであっても保温期間で第1ヒータ15を停止することにより、昇温期間と保温期間のヒータ容量を変えることができる。
本発明によると、使用者により室内温度を切り替えることのできる温度切替室を備えた冷蔵庫に利用することができる。
本発明の実施形態の冷蔵庫を示す正面図 本発明の実施形態の冷蔵庫を示す右側面図 本発明の実施形態の冷蔵庫を示す右側面断面図 本発明の実施形態の冷蔵庫の温度切替室を示す右側面断面図 本発明の実施形態の冷蔵庫の中段部を示す正面断面図 本発明の実施形態の冷蔵庫の冷気の流れを示す冷気回路図 本発明の実施形態の冷蔵庫の高温側に切り替えた際の動作を示すフローチャート
符号の説明
1 冷蔵庫
2 冷蔵室
3 温度切替室
4 製氷室
5 野菜室
6 冷凍室
9 扉
12 導入通風路
13 温度切替室吐出ダンパ
14、18、28 温度切替室送風機
15 第1ヒータ
17 冷却器
16、24 温度センサ
19、21 戻り通風路
20 温度切替室戻りダンパ
22 冷凍室ダンパ
25 チルド室ダンパ
30 温度ヒューズ
31、32 冷気通路
33 背面板
34 第2ヒータ
35 圧縮機
37 プレート
38 ダクト
39 吐出し口フィン

Claims (8)

  1. 冷却器による冷却と第1、第2ヒータによる加熱とによって、貯蔵物を冷却保存する低温側と加熱食品を保温する高温側とに室内温度を切り替えできる温度切替室を備えたことを特徴とする冷蔵庫。
  2. 第1ヒータの容量が第2ヒータの容量よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。
  3. 第1ヒータが熱輻射式ヒータから成るとともに、第2ヒータが熱伝導式ヒータから成ることを特徴とする請求項2に記載の冷蔵庫。
  4. 前記温度切替室の底面を金属製のプレートにより形成し、前記プレートに第2ヒータを取り付けたことを特徴とする請求項3に記載の冷蔵庫。
  5. 前記温度切替室を低温側から高温側に昇温する昇温期間で第1ヒータを駆動し、高温側で保温する保温期間で第1ヒータを停止して第2ヒータを駆動したことを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれかに記載の冷蔵庫。
  6. 高温側の前記温度切替室内の空気を循環する温度切替室送風機を備え、前記昇温期間で前記温度切替室送風機を駆動するとともに、前記保温期間で前記温度切替室送風機を停止したことを特徴とする請求項5に記載の冷蔵庫。
  7. 前記昇温期間は、第1ヒータの通電率を大きくして前記温度切替室送風機を高回転で駆動させる急速昇温モードと、第1ヒータの通電率を小さくして前記温度切替室送風機を低回転で駆動する保湿モードとを備えることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の冷蔵庫。
  8. 前記温度切替室の扉の開閉を検知する開閉検知手段を有し、第1ヒータの駆動中に前記扉が開いたときに第1ヒータを停止して前記扉が閉じたときに第1ヒータの駆動を再開するとともに、第2ヒータの駆動中に前記扉が開いたときに第2ヒータの駆動を継続することを特徴とする請求項2〜請求項7のいずれかに記載の冷蔵庫。
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