JP2007030017A - 摩擦撹拌点接合方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 被接合金属部材間における接合強度を十分に確保しつつ、摩擦撹拌点接合操作による不均一なバリの発生を阻止乃至は効果的に抑制し得るようにした摩擦撹拌点接合方法を提供する。
【解決手段】複数の被接合金属部材の各板状部を重ね合わせた状態にて載置し、所定の加圧力にて押し付け、摩擦撹拌点接合操作を行なう摩擦撹拌点接合方法であって、加圧力を負荷せしめた場合に発生する支持台のたわみ量データと、重合せ部の厚さデータとから決定される仮設定位置にまで、回転治具を移動せしめた後、仮設定位置においてサーボモータの位置制御を解除すると共に、サーボモータのトルクを制御し、そのトルク制御開始から一定時間経過した後に前記回転治具の移動距離を測定し、その得られた移動距離と前記仮設定位置とから接合操作開始位置を求めた後、かかる接合操作開始位置を基準として、前記重合せ部に対する摩擦撹拌点接合操作を実施する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、摩擦撹拌点接合方法に係り、特に、摩擦撹拌接合用回転治具及び支持台が装置本体に取り付けられていると共に、かかる支持台が装置本体に片持ち構造にて支持されてなる構造の摩擦撹拌接合装置を用いて、支持台に載置された被接合金属部材に対して摩擦撹拌点接合操作を実施する際に、有利に採用され得る摩擦撹拌点接合方法に関するものである。
従来から、自動車の製造工程においては、そのボデー部材や各種部品が、複数の金属板部材を重ね合わせて、それらをリベットや抵抗スポット溶接の如き点接合にて連結して、一体化することにより、製造されてきており、また、そのような点接合により金属板部材の連結形式は、鉄道車両を始めとする各種車両や、航空機等の輸送機分野において、また、家電製品や建材等の分野においても、広く採用されてきている。
一方、特許文献1等において、接合時の入熱が少なく、軟化や歪みの程度が少ない接合手法として、摩擦熱を利用して、金属部材を接合せしめるようにした摩擦撹拌接合法が提案されるに至り、更に、そのような摩擦撹拌接合法を採用して、複数の金属板部材の重合せ部位を点接合せしめる技術が検討され、それによって、従来の抵抗スポット溶接やリベットによる接合よりも、継手品質が良く、良好な接合状態が安定して得られるとして、各種の摩擦撹拌点接合方法(Friction Stir Spot Welding)が、提案されている(特許文献2〜4等参照)。
ところで、近年、各種部品がオートメーション化された製造工程にて製造されているところ、例えば、自動車の製造工程等において、上述の摩擦撹拌点接合方法に従ってボデー部材等を製造する場合には、摩擦撹拌接合用回転治具(以下、単に回転治具ともいう)と、金属部材が載置される支持台とが一体の基台(装置本体)に設けられ、且つ、その支持台が基台(装置本体)に片持ち構造にて支持されてなる構造を呈する摩擦撹拌接合装置が主として用いられている(特許文献5を参照)。そして、そのような構造の摩擦撹拌接合装置は、多関節ロボット等の各種産業用ロボットにおけるロボットアームの先端部に組み付けられ、かかる状態下において、摩擦撹拌接合装置により摩擦撹拌点接合が実施されている。
しかしながら、特許文献5(特開2004−136346号公報)に記載されている如き、支持台が基台(装置本体)に片持ち構造にて支持されてなる構造を有する摩擦撹拌接合装置にあっては、摩擦撹拌接合操作の際の回転治具の加圧力により、支持台を片持ち支持する基台(装置本体)においてたわみが発生し、その結果、摩擦撹拌接合操作の開始前とその接合操作中とでは、支持台の位置が異なるという問題を内在するものであった。このようにして発生するたわみは、被接合金属部材への回転治具の没入深さに影響を与え、被接合金属部材間の接合品質を悪化させる要因となるものである。
そのような摩擦撹拌接合操作時における回転治具の加圧力によって生ずるたわみ量を考慮した摩擦撹拌接合方法としては、特許文献6(特開2004−136365号公報)において、以下の如き方法が提案されている。即ち、複数の被接合部材が重ね合わされて設けられる被接合物を部分的に固相撹拌して、各接合部材を接合する摩擦撹拌接合方法であって、接合ツールが被接合物に与える加圧力に起因するたわみ量と、接合ツールの位置とを取得することによって、接合ツールと接合ツールに対して反対側の被接合物の背表面との距離であるツール間距離を算出し、そのツール間距離が予め定める目標ツール間距離になるまで、接合ツールを回転させながら予め定める一定加圧力にて被接合物に没入させて、被接合物を軟化させて流動させる摩擦撹拌工程と、ツール間距離が目標ツール間距離に達した後、接合ツールを被接合物から離脱させる離脱工程とを含むことを特徴とする摩擦撹拌接合方法が、提案されている。そこにおいては、かかる方法に従えば、接合ツール(回転治具)が、予め定められたツール間距離(回転治具と支持台との距離)となるまで被接合物に没入せしめられることとなるところから、被接合物の接合品質を均一にすることが出来るとされている。
しかしながら、特許文献6にて提案されている摩擦撹拌接合方法について、本願発明者等が詳細に検討したところ、かかる摩擦撹拌接合方法に従えば、被接合物の接合強度については確かに均一化を図ることが可能であるものの、被接合物の厚さが異なる部位に対して摩擦撹拌接合操作を実施した場合、回転治具の没入によって生ずる摩擦撹拌部の大きさに大小が生じ、この摩擦撹拌部の大小に起因して、被接合物の各部位毎に、異なる大きさのバリを生ずる恐れのあることが認められたのである。
なお、本発明に関連する先行技術文献情報としては、以下のものがある。
特許第2712838号公報 特開2001−321967号公報 特開2001−314983号公報 特開2002−120077号公報 特開2004−136346号公報 特開2004−136365号公報
ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景にして為されたものであって、その解決すべき課題とするところは、被接合金属部材間における接合強度を十分に確保しつつ、摩擦撹拌点接合操作による不均一なバリの発生を阻止乃至は効果的に抑制し得るようにした摩擦撹拌点接合方法を提供することにある。
そして、本発明にあっては、上記した摩擦撹拌(点)接合方法に係る課題の解決のために、支持台上に、複数の被接合金属部材の各板状部を重ね合わせた状態にて載置し、その重合せ部の所定の接合部位に対して、サーボモータにて作動制御される摩擦撹拌接合用回転治具を高速回転させつつ、所定の加圧力にて押し付け、摩擦撹拌点接合操作を行なう摩擦撹拌点接合方法であって、予め求められた、前記加圧力を負荷せしめた場合に発生する前記支持台のたわみ量データと、前記重合せ部の厚さデータとから決定される仮設定位置に至るまで、前記サーボモータの位置制御によって、前記回転治具を移動せしめた後、該仮設定位置において、該サーボモータの位置制御を解除すると共に、前記加圧力を発生せしめるように該サーボモータのトルクを制御し、そのトルク制御開始から一定時間経過した後に前記回転治具の移動距離を測定し、その得られた移動距離と前記仮設定位置とから接合操作開始位置を求めた後、かかる接合操作開始位置を基準として、前記重合せ部に対する摩擦撹拌点接合操作を実施することを特徴とする摩擦撹拌点接合方法を、その要旨とするものである。
なお、そのような本発明に従う摩擦撹拌点接合方法にあっては、好ましくは、前記支持台及び前記摩擦撹拌接合用回転治具が、該回転治具の軸方向において対向位置するように装置本体に組み付けられていると共に、該支持台が、該装置本体に片持ち構造にて支持された状態下において、実施される。
また、本発明の摩擦撹拌点接合方法における他の好ましい態様の一つにおいては、前記摩擦撹拌接合用回転治具として、前記重合せ部に差し込まれるロッド状のプローブと、該プローブの周りに外嵌されて同軸的に位置し、該重合せ部における該プローブが差し込まれる側の面に回転状態下において当接せしめられるショルダ面を有する円筒状のショルダ部材とを備えたものであって、該プローブと該ショルダ部材とが、別体にて構成され、別個に軸方向に移動可能とされた複動式構造とされていると共に、各々が別個のサーボモータにて作動制御されるものが、用いられる。
さらに、本発明に係る摩擦撹拌点接合方法の別の好ましい態様の一つにおいては、前記移動距離が予め入力された許容移動距離より大きな場合には、前記重合せ部に対する摩擦撹拌点接合操作の開始が阻止されることとなる。
このように、本発明に従う摩擦撹拌点接合方法にあっては、所定の加圧力(摩擦撹拌点接合操作時における回転治具の加圧力)を支持台に対して負荷せしめた場合のたわみ量データと、(予め入力された)厚さデータとから決定される仮設定位置に、更に、かかる仮設定位置に移動せしめられた回転治具において、所定の加圧力を発生せしめるようにサーボモータのトルクを制御した際の回転治具の移動距離(厚さデータの補正量。これについては後述する。)を考慮して、接合操作開始位置を求め、この接合操作開始位置を基準として摩擦撹拌点接合操作が実施されるものであるところから、摩擦撹拌点接合操作時において、摩擦撹拌接合用回転治具の、被接合金属部材の重合せ部の表面(支持台側とは反対側の面)からの差し込み量を一定とすることが可能ならしめられ、以て、被接合金属部材間における接合強度を十分に確保しつつ、摩擦撹拌点接合操作による不均一なバリの発生は効果的に抑制乃至は阻止され得るようになるのである。
しかも、本発明の摩擦撹拌点接合方法においては、上記した厚さデータの補正量を測定するための特別の手段は何ら必要とされないのであり、摩擦撹拌接合用回転治具の作動を制御するサーボモータにおいて、その制御モードを切り替えるという簡易な手法によって、上述の如き優れた効果を享受し得るのである。
また、前記摩擦撹拌接合用回転治具が、前記重合せ部に差し込まれるロッド状のプローブと、該プローブの周りに外嵌されて同軸的に位置し、該重合せ部における該プローブが差し込まれる側の面に回転状態下において当接せしめられるショルダ面を有する円筒状のショルダ部材とを備えたものであって、該プローブと該ショルダ部材とが、別体にて構成され、別個に軸方向に移動可能とされた複動式構造とされていると共に、各々が別個のサーボモータにて作動制御されるものである場合には、一の板組における重ね合せ部の厚さとは異なる厚さを有する他の一の板組についても、回転治具を交換することなく、同一の回転治具にて摩擦撹拌点接合操作を実施することが可能である。
さらに、回転治具においてトルク制御に切り替えた際の移動距離が、予め入力された許容移動距離より大きな場合には、重合せ部に対する摩擦撹拌点接合操作の開始が阻止されることにより、所謂、から打ちによる回転治具等の損傷が有利に回避され得るのである。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明することとする。
先ず、図1には、本発明に従う摩擦撹拌点接合方法を有利に実施し得る摩擦撹拌点接合装置の一例が、概略的に示されている。そこにおいて、摩擦撹拌点接合装置10は、摩擦撹拌接合用回転治具12及び支持台14が、かかる回転治具12の軸方向において対向して、装置本体16に組み付けられている。
より詳細には、図1において上下方向に延びる回転治具12は、ロッド状のプローブ18と円筒状のショルダ部材20とが、プローブ18を中心にして、その外側にショルダ部材20が外挿されてなる形態において、同軸的に配置されてなる構造を呈している。また、そのショルダ部材20における被接合金属部材に当接乃至は押圧される先端面が、ショルダ面20aとされている。そして、プローブ18及びショルダ部材20における、少なくとも被接合金属部材に接する部分は、そのような被接合金属部材(重合せ部)の材質よりも硬い材質の材料にて形成されており、例えば、被接合金属部材がアルミ材の場合にあっては、鋼材にて形成されることとなる。なお、それらプローブ18とショルダ部材20との間には、軸方向への移動や軸回りの回転を許容するために、僅かなクリアランス(間隙)が設けられている。
また、かかる回転治具12には、回転治具12(プローブ18及びショルダ部材20)の回転を制御する回転用サーボモータ22が取り付けられており、プローブ18及びショルダ部材20が、制御装置34からの指令に応じて、同一の回転数にて、各々の軸回りに高速回転せしめられ得るようになっている。
さらに、プローブ18及びショルダ部材20には、それぞれ、プローブ用サーボモータ24及びショルダ部材用サーボモータ26が取り付けられており、これらサーボモータによって、プローブ18とショルダ部材20とが同期して、或いは、プローブ18とショルダ部材20とが別個独立に、軸方向に往復移動(突き出し作動及び引き込み作動)が可能とされている。
上述した3つのサーボモータ22、24、26は、取付けブラケット28上に、下方から回転用サーボモータ22,プローブ用サーボモータ24、ショルダ部材用サーボモータ26の順に並べて、且つ、回転治具12が取付けブラケット28の下辺より突出した状態となるような位置において、設置されている。そして、かかる取付けブラケット28は、略コ字状を呈する装置本体16の上方のアーム部たる第一アーム部30の先端部に組み付けられているのであり、これにより、回転治具12(プローブ18及びショルダ部材20)は、装置本体16と一体的なものとなっているのである。
その一方、複数の被接合金属部材の各板状部が重ね合わされた状態にて載置される支持台14は、装置本体16の下方のアーム部たる第二アーム部の上面側に、取付けブラケット28から突出する回転治具12と対向するように組み付けられており、装置本体16に片持ち構造にて支持されている。
そして、そのような構造を呈する摩擦撹拌点接合装置12にあっては、装置本体16の所定部位(図示せず)において、各種部品等の製造ラインにて一般的に用いられている各種産業用ロボットのアーム先端部に組み付け可能とされているのである。
摩擦撹拌点接合装置12における3つのサーボモータ22、24、26の作動は、制御装置34にて制御される。この制御装置34は、図2に示される如き構成を有しているのであり、具体的には、入力部36と、プログラマブルシーケンサ38と、表示部40と、プログラマブルシーケンサ38と各サーボモータとの間を介する3つのサーボモータ用ドライバ(回転用サーボモータドライバ42、プローブ用サーボモータドライバ44、ショルダ部材用サーボモータドライバ46)とを備えた構成とされている。そして、プログラマブルシーケンサ38においては、入力部36より予め入力された各種設定値や、サーボモータドライバを介して入力される、支持台14の〈たわみ量−加圧力〉データ、並びにトルク制御に切り替えた後の回転治具12の移動距離データ(これらについては後程、詳述する)等を元にして、予め設定されたプログラムに基づいて、回転用サーボモータドライバ42に対しては回転数の指令を、プローブ用サーボモータ44及びショルダ部材用サーボモータドライバ46に対しては速度、トルク及び位置の中から何れか一つ又は二つの指令を出す。なお、かかる図2に示された制御装置34にあっては、回転用サーボモータ22の回転数情報、プローブ用サーボモータ24及びショルダ部材用サーボモータ26の速度、トルク及び位置情報が、各サーボモータドライバが入力されるようになっており、これらの情報は、必要に応じて、表示部40に表示される。
そして、かかる構造の摩擦撹拌点接合装置12を用いて、本発明に係る摩擦撹拌点接合方法により、複数の被接合金属部材の板状部の重合せ部に対する摩擦撹拌点接合操作を実施する場合には、装置の一般的なキャリブレーション(calibration )が実施された後に、先ず、支持台14の〈たわみ量−加圧力〉データが測定される。
すなわち、支持台14上に載置された複数の被接合金属部材に対して、摩擦撹拌接合用回転治具12を所定の加圧力にて押しつけて、摩擦撹拌点接合操作を実施すると、その際の加圧力は、被接合金属部材のみならず、支持台14にまで及ぶことは明らかである。そこにおいて、支持台14に加圧力が負荷せしめられると、支持台14は、上述したように、装置本体16に片持ち構造にて支持されてなるものであるところから、加圧力は装置本体16(特に、支持台14を支える第二アーム部32)に影響を及ぼし、装置本体16が撓んで、その結果、支持台14が、回転治具12の軸方向下方に沈み込む(支持台14がたわむ)こととなる。このような支持台14のたわみ(軸方向下方への沈み込み)は、重合せ部への回転治具12(プローブ18)の差し込み量に影響を与え、場合によっては十分な差し込み量を確保できず、その結果、摩擦撹拌点接合操作による被接合金属部材間の接合が十分な強度を発揮し得ない恐れがある。従って、本発明に従う摩擦撹拌点接合方法においては、負荷せしめられた加圧力と、それにより発生する支持台14のたわみ量との関係を、支持台14の〈たわみ量−加圧力〉データとして、先ず把握することとしたのである。
支持台14の〈たわみ量−加圧力〉データは、具体的には、以下のようにして測定されて、求められる。
すなわち、その上に何も載置していない状態の支持台14の上方に、回転治具12の先端部を位置せしめた状態において、先ず、ショルダ部材20が、所定の加圧力:a1 にて下降するように、ショルダ部材用サーボモータ26のトルク制御を開始する。このトルク制御の開始と同時に、ショルダ部材20の先端面(ショルダ面20a)の、その軸方向における位置の観察も開始する。ショルダ面20aの位置の変化量が急激に低下した時点(ショルダ面20aが支持台14の表面に当接したと考えられる時点)より所定時間経過後に、ショルダ面20aの位置:b1 を測定する。かかる測定の後、ショルダ部材20が所定の加圧力:a2 (但し、a2>a1)にて下降するように、ショルダ部材用サーボモータ26のトルク制御を切り替え、その切り替え時から所定時間経過後に、再度、ショルダ面20aの位置:b2 を測定し、このb2 と、先に測定したb1 とから、加圧力がa2 である場合の支持台14のたわみ量を算出する。この作業を、複数回、繰り返し、得られた結果を、図3に示されている如きグラフ化し、これを、支持台14の〈たわみ量−加圧力〉データとして、制御装置34におけるプログラマブルシーケンサ38内に、蓄積するのである。なお、得られた〈たわみ量−加圧力〉データに基づいて、加圧力を0に収束させた場合のショルダ面20aの位置:b0 を算出することが可能である。本実施形態においては、かかる位置:b0 を算出するためのプログラムを、予めプログラマブルシーケンサ38に記憶させておき、かかるプログラムに従って算出された位置:b0 を、ショルダ部材20の当接位置データとして、〈たわみ量−加圧力〉データと共に、プログラマブルシーケンサ38内に蓄積する。
そして、プログラマブルシーケンサ38においては、入力部36より、摩擦撹拌点接合操作時における加圧力が入力されると、得られた〈たわみ量−加圧力〉データに基づいて、支持台14にて発生するたわみ量データが算出されるようになっているのである。
なお、上述したような、〈たわみ量−加圧力〉データの取得、ショルダ部材当接位置の算出、及びそれらの蓄積は、プログラマブルシーケンサ38によるプログラム制御によって、有利に実行可能である。また、〈たわみ量−加圧力〉データを取得する際の、トルク制御切り替え時からショルダ面20aの位置測定に至るまでの時間は、摩擦撹拌点接合装置(10)の特性、特に、制御装置(34)の性能等を考慮して、適宜に設定されることとなる。
上述したような、支持台14の〈たわみ量−加圧力〉データ(及びショルダ部材20の当接位置)の取得と前後して、後述する摩擦撹拌点接合操作を実施する際に必要とされる種々の設定値についても、プログラマブルシーケンサ38内にデータとして蓄積される。本実施形態においては、a)重合せ部の接合部位における厚さ(以下、単に厚さデータともいう)、b)摩擦撹拌点接合操作時における加圧力(以下、単に加圧力ともいう)、c)ショルダ部材20(及びプローブ18)の仮設定位置からの許容移動距離(以下、単に許容移動距離ともいう)、d)摩擦撹拌点接合操作開始前の待機時間(以下、単に待機時間ともいう)、e)プローブ18の押出し時における、ショルダ面20aからの出代(以下、単にプローブ押出し出代ともいう)、f)プローブ18の後退時における、ショルダ面20aからの出代(以下、単にプローブ後退出代ともいう)、g)重合せ部表面からのショルダ部材20の押込み量(以下、単にショルダ部材の押込み量ともいう)が、設定値として、入力部36より、プログラマブルシーケンサ38に入力されることとなる。なお、これら以外の各種データについても、本願発明を実施するために必要なものであれば、如何なるものであっても入力可能であることは、言うまでもないところである。
そして、上述の如く、制御装置34内のプログラマブルシーケンサ38に、支持台14のたわみ量データと、ショルダ部材20の当接位置データとが蓄積され、且つ、入力部36より各種設定値が入力された後に、摩擦撹拌点接合装置10を用いて、本発明に従う摩擦撹拌点接合方法が実施されることとなる。かかる摩擦撹拌点接合方法は、例えば、図1に示されるように、支持台14上に金属板48、50が載置された状態において、図4に示される如き工程に従って、実施されることとなる。
具体的には、図1において、支持台14の上には、摩擦撹拌点接合せしめられる被接合金属部材の板状部を構成する2枚の金属板48、50が、上下方向に重ね合わせられた状態で載置され、そして、従来と同様にして、位置固定にクランプされている。なお、それら2枚の金属板48、50は、何れも、摩擦撹拌接合が可能な金属材質のものであって、例えば、アルミニウムやアルミニウム合金、銅、銅合金、鉄若しくはその合金等からなるものであり、また、それら金属板48、50には、同材質のものや、異なる材質のものが適宜に選択されることとなる。
先ず、摩擦撹拌点接合操作のスタート時点においては、金属板48、50の重合せ部における所定の接合部位の上方に、プローブ18の先端面とショルダ部材20のショルダ面20aとが面一とされた回転治具12を位置せしめた状態において、回転用サーボモータ20により、プローブ18及びショルダ部材20の回転を開始する。
次いで、そのようにプローブ18及びショルダ部材20が回転せしめられている状態下において、ショルダ部材20を、ショルダ部材用サーボモータ26の位置制御によって、また、プローブ18を、プローブ用サーボモータ24の、ショルダ部材20との相対位置を保持するような位置制御によって、各々、プログラマブルシーケンサ38において求められた仮設定位置にまで移動させる。この仮設定位置は、プログラマブルシーケンサ38において、先ず、〈たわみ量−加圧力〉データ及び前述の「b)摩擦撹拌点接合操作時における加圧力」とから、かかる加圧力によって支持台14に生ずるたわみ量データが算出され、そうして得られたたわみ量データと前述の「a)厚さデータ」とから求められることとなる。
そして、本発明に従う摩擦撹拌点接合方法においては、回転しているプローブ18及びショルダ部材20が仮設定位置に到達すると、プローブ用サーボモータ24については位置制御を維持する一方、ショルダ部材用サーボモータ26については、位置制御を解除すると共に、ショルダ部材20が、プログラマブルシーケンサ38に入力された「b)摩擦撹拌点接合操作時における加圧力」と同じ加圧力を発生するように、トルク制御に切り替えられるのである。
そこにおいて、仮設定位置は、上述したように、「b)摩擦撹拌点接合操作時における加圧力」によって支持台14に生ずるたわみ量データと、入力された「a)厚さデータ」とから求められたものであるところから、ショルダ部材20が「b)加圧力」と同じ加圧力を発生するように、ショルダ部材用サーボモータ26をトルク制御に切り替えると、金属板48、50の重合せ部における所定の接合部位の厚さが、設定値として入力された「a)厚さデータ」の値と同一である場合には、ショルダ部材20の位置は変化しない。ショルダ部材20が、金属板48、50を介して支持台14に対して作用せしめる、「b)加圧力」と同じ大きさの加圧力と、支持台14が、金属板48、50を介してショルダ部材20に対して作用せしめるたわみ復元力とが、釣り合った状態となっているからである。
しかしながら、重合せ部における接合部位の実際の厚さが、入力された「a)厚さデータ」とは異なる場合には、以下のような挙動をとることとなる。
すなわち、重合せ部における接合部位の実際の厚さが、入力された「a)厚さデータ」より厚い場合には、かかる「a)厚さデータ」に基づいて求められた仮設定位置は、ショルダ部材20における「b)加圧力」と同じ大きさの加圧力と、支持台14におけるたわみによる復元力とが釣り合う位置より、回転治具12の軸方向において支持台14側にずれている。このため、そのような釣り合い位置を超えた位置(仮設定位置)にまで移動せしめられたショルダ部材20(及びプローブ18)にあっては、「b)加圧力」(図5(a)中のX1 )よりも大きな、支持台14からのたわみ復元力(図5(a)中のY1 )が作用して、支持台14とは反対側に押し戻されることとなる(図5(a)を参照)。
その一方、重合せ部における接合部位の実際の厚さが、入力された「a)厚さデータ」より薄い場合には、かかる「a)厚さデータ」に基づいて求められた仮設定位置は、ショルダ部材20における「b)加圧力」と同じ大きさの加圧力と、支持台14からのたわみ復元力とが釣り合う位置より、回転治具12の軸方向において支持台14とは反対側にずれている。このため、ショルダ部材20は、そのような釣り合い位置にまで到達していないこととなり、支持台14からのたわみ復元力(図5(b)中のY2 )よりも大きな、ショルダ部材20における「b)加圧力」(図5(b)中のX1 )によって、支持台14側に押しつけられ、移動することとなるのである(図5(b)を参照)。
そして、上述した、ショルダ部材用サーボモータ26の制御切り替えから一定時間経過後に、ショルダ部材20(及びプローブ18)の移動距離を測定する。ここで、「一定時間」とは、ショルダ部材20(及びプローブ18)の移動が終了するまでの時間を意味するものであるが、この時間は摩擦撹拌点接合装置ごとに異なり、また、摩擦撹拌点接合操作を行なう際の様々な条件にも左右され得ることから、本発明の摩擦撹拌点接合方法を、同一の摩擦撹拌点接合装置(10)において、繰り返し同じ条件にて実施して、その接合実績から総合的に判断して、適宜に定められることとなる。
次いで、そのようにして測定されたショルダ部材20(及びプローブ18)の移動距離と、設定値として入力された「c)ショルダ部材20(及びプローブ18)の仮設定位置からの許容移動距離」とを対比する。
そこにおいて、測定された移動距離が、「c)許容移動距離」より大きな場合には、摩擦撹拌点接合操作の開始を阻止するような構成とすることにより、例えば、プローブ18を空打ちすることによるプローブ18及び支持台14の損傷を有利に防止することが可能である。
その一方、測定された移動距離が、「c)許容移動距離」より小さい場合には、かかる移動距離と仮設定位置とから接合操作開始位置が求められる。この接合操作開始位置は、前述した移動距離測定時において、プローブ18及びショルダ部材20が存在する位置と一致する。即ち、ショルダ部材20における「b)加圧力」と同じ大きさの加圧力と、支持台14からのたわみ復元力とが釣り合う位置である。かかる接合開始位置において、プローブ18及びショルダ部材20を回転せしめながら、一定時間待機し、その後にプローブ18の押し出し(差し込み)を開始すると、支持台14はそれ以上たわむことがないのであり、以て、設定した「e)プローブ押出し出代」の分だけ、プローブ18が金属板48の表面から差し込まれることとなり、安定した摩擦撹拌点接合操作の実施が可能ならしめられるのである。
また、上記の接合操作開始位置の決定と共に、測定された移動距離を、予め入力された「a)厚さデータ」に対する補正分として考慮し、新たな「検出厚さデータ」として、以後の摩擦撹拌点接合操作において使用されることとなる。具体的には、本実施形態においては、後述するように、プローブ18の後退と同時に、或いはその後退の後に、ショルダ部材20が押し込まれるが、その際のショルダ部材20の押し込み開始位置は、新たに得られた「検出厚さデータ」に基づいて、決定されることとなる。
接合操作開始位置にあるプローブ18及びショルダ部材20は、回転状態下にて、所定時間、接合操作開始位置にて待機せしめられる。これにより、プローブ18の先端面及びショルダ部材20のショルダ面20aが押し付けられている金属板48は、効果的に摩擦発熱せしめられることとなる。
なお、接合操作開始位置におけるプローブ18及びショルダ部材20の待機時間は、本実施形態においては、様々な接合条件を考慮して定められたものが、「d)摩擦撹拌点接合操作開始前の待機時間」として、予め設定値としてプログラマブルシーケンサ38に入力されているが、本発明は、これに限られるものではない。例えば、支持台14側に温度センサーを取り付けて、かかるセンサーが感知する温度に応じて、待機時間を変更するように、制御装置34(或いは図示しない他の制御装置)にて制御することも可能である。
これ以後は、従来と同様な摩擦撹拌接合操作が実施される。具体的には、接合操作開始位置にてプローブ18及びショルダ部材20を所定時間、待機せしめて、金属板48を効果的に軟化せしめた後、回転治具12よりプローブ18の押出しが開始される。先の接合操作開始位置におけるプローブ18及びショルダ部材20の待機により軟化した金属板48に対して、プローブ18が差し込まれることにより、このプローブ18による摩擦発熱作用が加わって、2枚の金属板48、50に跨る摩擦撹拌部が形成される。
設定した「e)プローブ押出し出代」分だけプローブ18を押し出した後、設定した「f)プローブ後退出代」分だけショルダ部材20のショルダ面20aから突出した状態となるまで、プローブ18を後退させる。かかるプローブ18の後退により、所謂プローブ穴が発生することを防止するために、プローブ18の後退と同時に、或いは後退の後に、ショルダ部材20を、予め設定した「f)ショルダ部材の押し込み量」分だけ押し込む。なお、このショルダ部材20の押し込みの際の基準となる押し込み開始位置は、上述したように、既に得られた「検出厚さデータ」に基づいて、決定されることとなる。
ショルダ部材20を「f)ショルダ部材の押し込み量」分だけ押し込んだ状態にて所定時間待機した後に、ショルダ部材20を後退させ、回転用サーボモータ22を停止して、プローブ18及びショルダ部材20の回転を停止させることにより、摩擦撹拌点接合操作が終了する。
以上、本発明の代表的な実施形態について詳述してきたが、それは、あくまでも例示に過ぎないものであって、本発明は、そのような実施形態に係る具体的な記述によって、何等限定的に解釈されるものでないことが、理解されるべきである。
例えば、本発明を有利に実施することが出来る摩擦撹拌点接合装置としては、図1に示したものの他に、図6に示す如き構造のものであっても、本発明を有利に実施することが出来る。
具体的には、図6に示されている摩擦撹拌点接合装置52は、図1に示した摩擦撹拌点接合装置10と同様に、装置本体54は、その下部において、横方向に延びるアーム部56を有しており、かかるアーム部56の上面には、被接合金属部材(金属板58、60)を載置するための支持台62が配置されている。
一方、装置本体54の上部においては、装置本体54の内部に設置された上下移動手段(図示せず)に一方の端部が直結された連結部材の他方の端部が、装置本体54から突出した状態において、取付けブラケット66に取り付けられているのであり、かかる取付けブラケット66(及びそこに組み付けられている回転駆動装置74等)は、上下移動装置によって、装置本体54に対して相対的に上下運動することが可能ならしめられている。この取付けブラケット66には、摩擦撹拌点接合用回転治具68を構成するプローブ70及びショルダ部材72を回転せしめるための回転駆動装置74と、プローブ70をその軸方向に往復移動(突き出し作動+引き込み作動)せしめるためのプローブ移動装置76と、ショルダ部材72をプローブ70と同期して、或いは別個に、軸方向に往復移動せしめるためのショルダ部材移動装置78とが組み付けられている。
そして、摩擦撹拌点接合装置52に用いられている摩擦撹拌点接合用回転治具68は、ロッド状のプローブ70と円筒状のショルダ部材72と同じく円筒状の押圧部材82とが、プローブ70を中心にして、その外側にショルダ部材72を外挿し、更にショルダ部材72の外側に、押圧部材82を外挿せしめてなる形態において、同軸的に配置されてなる構造にて構成されている。
そこにおいて、押圧部材82は、バリ押え機能を有するものであると共に、保持筐体80の内部において配設された圧縮コイルばね(図示せず)によって、押圧部材82が図6に示される状態から軸方向上方に移動せしめられた時に、下方への所定の付勢力が生ぜしめられ得るようになっている。なお、この押圧部材82は、プローブ70やショルダ部材72とは異なり、摩擦撹拌点接合操作中において、回転させられることはなく、静止状態を保持し得るようになっている。
そのようなバリ押え機能を有する押圧部材(82)を有する摩擦撹拌点接合用回転治具を用いることにより、或いは、かかる回転治具を備えた摩擦撹拌点接合装置を用いることにより、摩擦撹拌点接合操作によるバリの発生がより効果的に抑制せしめられ得るのであるが、かかる押圧部材を有する回転治具を備えた摩擦撹拌点接合装置を用いて、本発明に従う摩擦撹拌点接合方法を実施する場合には、既に説明した工程に加えて、更に、以下の工程を追加して実施することにより、より優れた効果を享受することが可能である。具体的には、所謂プローブ穴を埋めるべく、ショルダ部材を回転させながら、摩擦撹拌接合部分に所定の差し込み量にて差し込んだ後に、回転治具を被接合金属部材から引き離す際に、プローブの先端面及びショルダ部材のショルダ面が面一となっている状態からプローブのみを少し突き出すことにより、ショルダ部材と被接合金属部材(ワーク)との間の固着や、押圧部材と被接合金属部材(ワーク)との間の固着を上手く剥がしつつ、回転治具の全体を効果的に離脱せしめることが出来る。
その他にも、本発明が実施される摩擦撹拌点接合装置としては、上述したような構造を呈するものに限られるものではなく、従来より公知の各種摩擦撹拌点接合装置の何れをも用いることが可能である。また、図1に示された摩擦撹拌点接合装置10の回転治具12、及び図6に示された摩擦撹拌点接合装置52の回転治具68は、何れも、プローブ18とショルダ部材20とが、それぞれ別体に構成されて、別個に軸方向に移動可能とされた複動式構造とされているが、本発明の摩擦撹拌点接合方法を実施する場合には、従来より摩擦撹拌接合方法において一般的に用いられている回転治具(工具)、例えば、ロッド形状の工具本体の先端に、ピン形状の硬質プローブを一体的に設けてなるピン型工具(回転工具)等であっても、使用することが出来る。
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において、実施され得るものであり、また、そのような実施の態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、何れも、本発明の範疇に属するものであることは、言うまでもないところである。
本発明に従う摩擦撹拌点接合方法を有利に実施することが出来る摩擦撹拌点接合装置の一例を示す、部分断面説明図である。 図1の摩擦撹拌点接合装置に組み付けられている制御装置34のブロック説明図である。 摩擦撹拌点接合装置における加圧力と発生するたわみ量との関係を表すグラフである。 本発明に係る摩擦撹拌点接合方法の各工程を示すフローチャートである。 本発明に係る摩擦撹拌点接合方法の一工程において生じ得る現象を説明するための模式図である。 本発明に従う摩擦撹拌点接合方法を有利に実施することが出来る摩擦撹拌点接合装置の他の一例を示す、部分断面説明図である。
符号の説明
10 摩擦撹拌点接合装置 12 摩擦撹拌点接合用回転治具
14 支持台 16 装置本体
18 プローブ 20 ショルダ部材
20a ショルダ面 22 回転用サーボモータ
24 プローブ用サーボモータ 26 ショルダ部材用サーボモータ
28 取付けブラケット 30 第一アーム部
32 第二アーム部 34 制御装置
36 入力部 38 プログラマブルシーケンサ
40 表示部 42 回転用サーボモータドライバ
44 プローブ用サーボモータドライバ
46 ショルダ部材用サーボモータドライバ
48 金属板 50 金属板
52 摩擦撹拌点接合装置 54 装置本体
56 アーム部 58 金属板
60 金属板 62 支持台
64 連結部材 66 取付けブラケット
68 摩擦撹拌点接合用回転治具 70 プローブ
72 ショルダ部材 74 回転駆動装置
76 プローブ移動装置 78 ショルダ部材移動装置
80 保持筐体 82 押圧部材

Claims (4)

  1. 支持台上に、複数の被接合金属部材の各板状部を重ね合わせた状態にて載置し、その重合せ部の所定の接合部位に対して、サーボモータにて作動制御される摩擦撹拌接合用回転治具を高速回転させつつ、所定の加圧力にて押し付け、摩擦撹拌点接合操作を行なう摩擦撹拌点接合方法であって、
    予め求められた、前記加圧力を負荷せしめた場合に発生する前記支持台のたわみ量データと、前記重合せ部の厚さデータとから決定される仮設定位置に至るまで、前記サーボモータの位置制御によって、前記回転治具を移動せしめた後、該仮設定位置において、該サーボモータの位置制御を解除すると共に、前記加圧力を発生せしめるように該サーボモータのトルクを制御し、そのトルク制御開始から一定時間経過した後に前記回転治具の移動距離を測定し、その得られた移動距離と前記仮設定位置とから接合操作開始位置を求めた後、かかる接合操作開始位置を基準として、前記重合せ部に対する摩擦撹拌点接合操作を実施することを特徴とする摩擦撹拌点接合方法。
  2. 前記支持台及び前記摩擦撹拌接合用回転治具が、該回転治具の軸方向において対向位置するように装置本体に組み付けられていると共に、該支持台が、該装置本体に片持ち構造にて支持されていることを特徴とする請求項1に記載の摩擦撹拌点接合方法。
  3. 前記摩擦撹拌接合用回転治具が、前記重合せ部に差し込まれるロッド状のプローブと、該プローブの周りに外嵌されて同軸的に位置し、該重合せ部における該プローブが差し込まれる側の面に回転状態下において当接せしめられるショルダ面を有する円筒状のショルダ部材とを備えたものであって、該プローブと該ショルダ部材とが、別体にて構成され、別個に軸方向に移動可能とされた複動式構造とされていると共に、各々が別個のサーボモータにて作動制御されるものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の摩擦撹拌点接合方法。
  4. 前記移動距離が予め入力された許容移動距離より大きな場合において、前記重合せ部に対する摩擦撹拌点接合操作の開始が阻止されるように構成した請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の摩擦撹拌点接合方法。
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