JP3911232B2 - 摩擦撹拌接合装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の被接合部材が当接されて設けられる被接合物を部分的に固相撹拌して、各被接合部材を接合する摩擦撹拌接合装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数の被接合部材3a,3bを接合する従来の技術として、抵抗スポット溶接がある。図14は、抵抗スポット溶接の動作を説明するための図である。図14において、図14(1)〜図14(3)の順に動作が行なわれる。図14(1)に示すように、抵抗スポット溶接では、まず被接合部材3a,3bが重ね合されて設けられる被接合物3の両側に、2つの電極端子1,2を互いに対向させてそれぞれ配置する。次に図14(2)に示すように、2つの電極端子1,2を互いに近接させ、各電極端子1,2によって被接合物3を協働して挟持する。次に図14(3)に示すように、電極端子1,2の間に電流を流し、被接合物3を通電する。
【0003】
被接合物3は、電流が流れることによって発熱する。これによって重なり合う互いの被接合部材3a,3bが溶融して、各被接合部材3a,3bが接合される。電極端子1,2は、2つの被接合部材3a,3bが当接した状態で通電するように制御される。
【0004】
また複数の被接合部材3a,3bを接合する他の従来の技術として、摩擦撹拌接合がある。図15は、従来の技術の摩擦撹拌接合の動作を説明するための図である。図15において、図15(1)〜図15(3)の順に動作が行なわれる。図15(1)に示すように、従来の摩擦撹拌接合では、まず被接合物3a,3bが重ね合されて設けられる被接合物3の一方側に接合ツール4を配置し、被接合物3の他方側であって、接合ツール4に対向する位置に裏当て部材5を配置する。次に図15(2)に示すように、接合ツール4を回転させ、接合ツール4および裏当て部材5を互いに近接させる。図15(3)に示すように、接合ツール4を回転させながら被接合物3に挿入することによって、摩擦熱によって各被接合部材3a,3bを非溶融の状態で部分的に軟化して、各被接合部材3a,3bの流動化した部分を撹拌して各被接合部材3a,3bを接合する(たとえば特許文献1、特許文献2参照)。
摩擦撹拌接合は、抵抗スポット溶接に比べて、溶融電流、冷却水および供給空気が不必要であり、設備費用が安価となる。また各被接合部材3a,3bを接合するために必要とするエネルギ消費量が少ない。
【0005】
【特許文献1】
特許第2712838号公報
【特許文献2】
特開2001−314983号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述する抵抗スポット溶接をするためのスポット溶接装置は、同一形状の2つの電極端子1,2によって被接合物3を挟持した状態で通電する。したがって被接合物3の位置がずれて、いずれか一方の電極端子が、先に被接合物3に当接することがあっても、各電極端子1,2がともに被接合物3に当接した状態で接合が行なわれる。これによって抵抗スポット溶接では、被接合物3の位置ずれに起因する接合不良が少ない。しかし抵抗スポット溶接は、摩擦撹拌接合に比べて設備費用が増加し、エネルギ消費量が大きいという問題がある。
【0007】
また上述する摩擦撹拌接合をするための摩擦撹拌接合装置は、被接合物3の位置が接合ツールの移動方向にずれている場合には、裏当て部材5よりも接合ツール4が先に被接合物3に当接することがある。この場合、被接合物3が裏当て部材5によって支持されない状態で、接合ツール5が被接合物3に当接する。これによって接合ツール4が被接合物3に没入する没入量が増加し、接合不良が生じるという問題がある。
【0008】
従来の摩擦撹拌接合装置は、予め定める挟持位置に配置される被接合物3に接合ツール4および裏当て部材5が同時に当接するように制御されている。また被接合物3の位置ずれを解消する機構について何ら具備されていない。
【0009】
たとえば正常な位置よりも接合ツール側に被接合物3がずれる場合には、裏当て部材5よりも先に接合ツール4が被接合物3に当接する。この場合、接合ツール4の被接合物3への加圧力が過大となり、没入量が増加して接合不良が生じる。特に、被接合物3の位置ずれが著しく大きいときには、被接合物3が大きく変形した状態で接合が行なわれ、接合不良が生じる。また正常な位置よりも裏当て部材側に被接合物3がずれる場合には、接合ツール4よりも先に裏当て部材5が被接合物3に当接し、接合ツール4の被接合物3への加圧力が不足する。このように従来の技術では、保持される被接合物3の接合ツールの移動方向の位置ずれに起因する接合不良を防ぐことができないという問題がある。図16は、正常な位置よりも裏当て部材側に被接合物3がずれた状態で摩擦攪拌接合された被接合物3を示す図である。図16に示すように、被接合物3がずれて固定される場合には、接合ツール4の被接合物3への加圧力が不足し、接合ツールが被接合物に充分に没入せず、充分に接合されない接合部分6が形成され、良好な接合品質を得ることができない。
【0010】
したがって本発明の目的は、被接合物の位置ずれに起因する接合不良を防止するために、摩擦撹拌接合を行う摩擦撹拌接合装置を提供することである。
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ロボットアームに連結される基台と、
基台に支持され、複数の被接合部材が重ね合されて設けられる被接合物を部分的に固相撹拌する接合ツールを保持するツール保持具と、
被接合物を接合ツールと反対側から支持する裏当て部材と、
基台に一体に固定される基部と、裏当て部材を保持する裏当て保持部と、外力が与えられたときに基部に対して裏当て保持部が変位可能に基部と裏当て保持部とを連結する連結とを有する裏当て支持手段と、
基台に対して被接合物に近接および離反する方向へ、ツール保持具を変位駆動するツール変位駆動手段とを含むことを特徴とする摩擦撹拌接合装置である。
【0022】
本発明に従えば、基台がロボットによって移動されて、摩擦撹拌接合が行なわれる設定位置に移動される。基台とともに基部が設定位置に移動されるまでに、裏当て部材が被接合物に当接された場合、裏当て部材は、被接合物を設定位置に向かって押圧する。このとき裏当て保持部は裏当て部材を介して被接合物から反力が与えられる。反力が与えられた裏当て保持部は、基部に対して相対的に変位する。したがって裏当て部材が被接合物に当接した状態で、裏当て保持部から基部が相対的に離反し、その基部が予め設定される設定位置まで変位する。
【0023】
基部が設定位置まで変位すると、ツール変位駆動手段によってツール保持具を変位させ、ツール保持具に装着される接合ツールを被接合物に没入させて、被接合物を部分的に固相撹拌して複数の被接合部材を接合する。
【0024】
このように基部に対して裏当て保持部を変位させることによって、保持される被接合物の位置と設定位置との位置関係がばらつく場合であっても、被接合物と裏当て部材とが当接した状態で、基部を設定位置に移動させることができる。これによって接合ツールが裏当て部材よりも先に被接合物に当接することを防止することができ、被接合物の位置ずれに起因する接合不良を解消することができる。
【0025】
また本発明は、連結部は、基部に対する裏当て保持部の位置が、自然状態における基準位置に復帰する方向のばね力を、裏当て保持部に与えるばね力発生部分を有することを特徴とする。
【0026】
本発明に従えば、裏当て部材を支持する裏当て保持部は、ばね力発生部分によって、基準位置に復帰する方向のばね力が与えられる。基部が裏当て保持部を基準位置から移動させて設定位置に向かうことによって、裏当て部材は、裏当て保持部を介して基準位置に復帰する方向の力が与えられる。この力が与えられた裏当て部材は、被接合物を押圧する。裏当て部材が被接合物を押圧することによって、被接合物に裏当て部材を確実に当接させることができる。
【0027】
また本発明は、連結部は、阻止解除可能に、基部に対する裏当て保持部の変位を阻止するロック部分を有することを特徴とする。
【0028】
本発明に従えば、基部が設定位置に移動した状態で、基部と裏当て保持部との変位を阻止することによって、裏当て部材と接合ツールとによって被接合物を確実に挟持することができる。これによって被接合物を裏当て部材によって確実に支持することができ、さらに確実に接合不良を防止することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に関連する実施の一形態である保持装置20を示す斜視図である。また図2は、保持装置20を示す断面図である。保持装置20は、摩擦撹拌接合にあたって、接合される複数の被接合部材22a,22bが重ね合わされて設けられる被接合物22を保持する。保持装置20が各被接合部材22a,22bを保持した状態で、後述する摩擦撹拌接合装置41によって各被接合部材22a,22bが接合される。摩擦撹拌接合は、たとえばアルミ合金製の薄厚および中厚製品の製造に用いられ、たとえばプレス成形される自動車ボディの接合に用いられる。
【0030】
摩擦撹拌接合は、複数の被接合部材22a,22bが互いに重ね合されて設けられる被接合物22の被接合部材22a,22bを非溶融状態で接合する。なお本発明において被接合部材22a,22bが重ね合わされる状態は、複数の被接合部材22a,22bの間に隙間が形成される場合も含む。
【0031】
摩擦撹拌接合は、円筒状の接合ツール21を予め定める基準軸線L1まわりに回転させるとともに接合ツール21を基準軸線L1に沿って変位移動させる。保持装置20に保持される被接合物22に、回転する接合ツール21を押付けて、接合ツール21と被接合物22とに摩擦熱を生じさせる。これによって被接合物22を軟化させ、接合ツール21を被接合物22内に没入させる。接合ツール21は、少なくとも各被接合部材22a,22bが互いに対向する対向部分19a,19bを含む領域である撹拌領域に没入するまで変位駆動される。
【0032】
被接合物22に没入した接合ツール21によって、被接合部材22a,22bを流動化して撹拌し、各被接合部材22a,22bが混ざり合う接合領域を形成する。次に接合ツール21を被接合物22から離脱させることによって、流動する接合領域が冷却されて固体化し、各被接合部材22a,22bを接合することができる。
【0033】
なお本発明において、接合ツール21に対して被接合物22の反対側に裏当て部材23が配置される。裏当て部材23は、被接合物22を接合ツール21の反対側から支持する。また裏当て部材23と接合ツール21とによって被接合物22を挟持した状態で、接合ツール21が被接合物22に没入する。
【0034】
図1に示すように、保持装置20は、床または壁などの予め定める位置に設けられる基部24と、被接合物22を保持する保持部25と、基部24と保持部25とを連結する連結部26とを含んで構成される。連結部26は、保持部25に外力が与えられたとき、基部24に対する保持部25の位置が変位可能に設けられる。
【0035】
保持部25は、被接合物22の2つ以上の挟持部分を挟持する。保持部25は、被接合物22の2つの挟持部分をそれぞれ挟持する2つの保持部分25a,25bと2つの保持部分25a,25bを結合する結合部分29とを有する。
【0036】
各保持部分25a,25bは、被接合物22の厚み方向両側に配置され、互いに対向する2つの挟持片27と、それら2つの挟持片27を連結する支持体28とをそれぞれ備える。支持体28は、略C字状に形成され、その周方向両端部28a,28bにそれぞれ1対の挟持片27が連結される。対向する1対の挟持片27は、互いに近接および離反する方向に変位可能であって、対向する1対の挟持片27が協働して被接合物22を挟持する。挟持片27が被接合物22を挟持する方向は、保持される被接合物22に対して接合ツール21が没入および離脱する方向となる第1方向Aである。なお本実施の形態では、第1方向Aは、被接合物22の厚み方向となる。
【0037】
また保持部25は、各挟持片27の少なくとも一方を第1方向Aに変位駆動する変位駆動手段を有する。変位駆動手段によって挟持片27が第1方向Aに変位駆動し、対向する2つの挟持片27の間隔を調整することによって、被接合物22の挟持および挟持解除が実現される。変位駆動手段は、モータまたはエアシリンダなどによって実現される。また挟持片27の間隔が手動で調整されてもよい。
【0038】
結合部分29は、第1方向Aに垂直な第2方向Bに延びる。結合部分29の第2方向両端部29a,29bには、2つの保持部分25a,25bがそれぞれ連なる。また結合部分29は、その第2方向B中間部分29cで連結部26に連なる。
【0039】
連結部26は、保持部25と一体に設けられ、結合部分29に連なる可動部分30と基部24に一体に設けられる固定部分31とが設けられる。可動部分30と固定部分31とは、互いに嵌合する嵌合体がそれぞれ設けられる。それぞれの嵌合体によって、可動部分30および固定部分31は、相対的に第1方向Aに変位可能であって、第1方向Aに交差する方向に変位することが阻止される。たとえば可動部分30には可動部分嵌合体としてレール32が設けられ、固定部分31には固定部分嵌合体としてレールガイド33が設けられる。
【0040】
さらに可動部分30と固定部分31とは、ばね力発生部分34によって連結される。ばね力発生部分34は、たとえばコイルばねによって実現される。ばね力発生部分34は、基準位置から移動した位置にある保持部25に、基準位置に復帰する力を与える。基準位置は、保持部25に重力以外の外力が与えられない自然状態での保持部25の位置である
【0041】
図3は、本発明に関連する実施の一形態である摩擦撹拌接合設備40を示す側面図である。本発明に関連する摩擦撹拌接合設備40は、被接合物22を保持する保持装置20と、接合ツール21によって各被接合部材22a,22bを接合する摩擦撹拌接合装置41と、摩擦撹拌接合装置41を保持装置20に保持される被接合物22に近接および離反する方向に変位駆動する接合装置駆動装置であるロボットアーム39とを含む。
【0042】
摩擦撹拌接合装置41は、接合ツール21を着脱自在に装着するツール保持具42と、ツール保持具42を予め定める基準軸線L1まわりに回転駆動するツール回転駆動手段43と、接合ツール21を基準軸線L1に沿って変位駆動するツール変位駆動手段44と、ツール保持具42に対向する位置に設けられ、ツール保持具42と反対側から被接合物22を支持するための支持ツール23を有する裏当て支持手段45と、ロボットアーム39に連結される基台46とを含んで構成される。
【0043】
ツール保持具42は、ツール回転駆動手段43によって基準軸線L1まわりに回転するとともにツール変位駆動手段44によって基準軸線L1に沿って移動する。ツール保持具42に装着される接合ツール21は、ツール保持具42とともに基準軸線L1まわりに回転するとともに基準軸線L1に沿って移動する。
【0044】
裏当て支持手段45は、略L字状に形成される。裏当て支持手段45は、基準軸線L1に略平行に延びる第1形成部分47と、第1形成部分47の基準軸線方向一端部47aに屈曲して連なる第2形成部分48とを有する。
【0045】
第1形成部分47の基準軸線方向他端部47bは、基台46に固定される。第2形成部分48は、第1形成部分47の基準軸線方向一端部47aから基準軸線L1に向かって延びて、裏当て部材23が設けられる。裏当て部材23は、第2形成部分48からツール保持具42に向かって基準軸線L1に沿って突出する。裏当て部材23は、基準軸線L1に同軸な円柱状に形成され、ツール保持具42に装着される接合ツール21と同軸に配置される。
【0046】
基台46には、ツール保持具42を支持する部分と、裏当て部材支持手段47の基準軸線方向他端部47bとが固定される。また基台46は、ロボットアーム39の先端部39aに連結される。基台46とロボットアーム39とが連結されることによって、摩擦撹拌接合装置41は、保持装置20によって保持される被接合物22に近接および離反する方向に変位移動することができる。
【0047】
ツール変位駆動手段44がツール保持具42を基準軸線L1に沿って変位駆動することによって、裏当て部材23とツール保持具42との間の間隔は調整可能に構成される。また摩擦撹拌接合装置40は、ツール回転駆動手段43およびツール変位駆動手段44を制御する制御手段51を有し、制御手段51によってツール回転駆動手段43およびツール変位駆動手段44が制御される。
【0048】
ロボットアーム39は、複数のアームがアクチュエータによって駆動される多関節型ロボットである。各アームを駆動するアクチュエータは、ロボットアーム39の制御手段29によって制御される。またロボットアーム39は、ティーチングによって操作者から予め移動する位置である教示位置が教示される。教示位置は、ロボットアーム39の制御手段29に記憶される。
【0049】
摩擦撹拌接合装置40およびロボットアーム39は、それぞれの制御手段29,51によって各手段を制御する。また各制御手段29,51は、ロボットアーム39および摩擦撹拌接合装置40と共通して設けられる1つの制御手段49であってもよい。
【0050】
図4は、摩擦撹拌接合動作を説明するための図であり、図4(1)〜図4(4)の順で動作が進む。ロボットアーム39を動作するためのアクチュエータ、ツール回転駆動手段43およびツール変位駆動手段44を共通して制御する場合の制御手段49の動作を以下に説明する。
【0051】
保持装置20に被接合物22が保持され、摩擦撹拌接合を行うための準備が完了すると制御手段49は動作を開始する。被接合物22は、保持装置20に保持されて、ばね力発生部分34によって基準位置P1に位置する。
【0052】
基準位置P1は、接合時に被接合物22が接合ツール21と裏当て部材23とによって被接合物22が挟持される位置である挟持位置Q1よりも第1方向一方A1に配置されるように設定される。
【0053】
基準位置P1に保持される被接合物22は、被接合物22の形状誤差、保持不良などによってその第1方向一方A1側の表面位置R1が変化する。表面位置R1が変化したとしても、挟持位置Q1が表面位置R1よりも第1方向他方A2に配置するように挟持位置Q1は設定される。
【0054】
たとえば表面位置R1のずれ幅は2〜3mm程度であって、正常な状態での表面位置R1と挟持位置Q1との距離は、10mmに設定される。
【0055】
まず摩擦撹拌接合のための準備が完了すると制御手段49は、ロボットアーム39を駆動させ、摩擦撹拌接合装置40を被接合物22に向かって移動させる。制御手段49は、接合ツール21と裏当て部材23との間の距離を被接合物22の厚み寸法よりも大きくなるように、ツール変位駆動手段44を制御する。
【0056】
制御手段49は、保持される被接合物22の第1方向A両側に接合ツール21と裏当て部材23とがそれぞれ位置する第1教示位置にロボットアーム39を移動させる。この第1教示位置は、操作者によって予め教示されている。次に制御手段49は、摩擦撹拌接合が行なわれる位置である第2挟持位置にロボットアーム39を移動させる。この第2挟持位置も、操作者によって予め教示されている。なお第2挟持位置は、第1挟持位置よりも第1方向他方A2に設定される。
【0057】
ロボットアーム39が移動することによって、図4(1)に示すように、裏当て部材23の端面35が被接合物22の第1方向一方A1側の面50に当接する。ロボットアーム39は、裏当て部材23が被接合物22に当接した後も、第2挟持位置に向かって移動する。すなわち摩擦撹拌接合装置41の裏当て部材23が、摩擦撹拌接合が行なわれる位置に変位駆動されるまでの移動経路中に被接合物22が配置される。
【0058】
このとき被接合物22は、裏当て部材23から第1方向他方A2に向かう外力が与えられる。被接合物22に外力が与えられると被接合物22を保持する保持部25が基部24に対して変位する。これによって被接合物22は、裏当て部材23に当接した状態で、裏当て部材23とともに移動する。被接合物22は、ばね力発生部分34によって基準位置P1に復帰する力が与えられ、裏当て部材23を第1方向一方A1に向かって押圧する。これによって裏当て部材23と被接合物22とは、当接した状態で移動する。
【0059】
図4(2)に示すように、ロボットアーム39が第2挟持位置まで移動すると、制御手段49は、ロボットアーム39の移動を停止させる。このとき裏当て部材23とともに移動する被接合物22は、挟持位置Q1まで移動し、摩擦撹拌接合装置40と被接合物22との位置決めが完了する。
【0060】
摩擦撹拌接合装置20と被接合物22との位置決めが完了すると、制御手段49は、ツール回転駆動手段43を制御して予め定める回転速度で接合ツール21を回転させ、ツール変位駆動手段44を制御して接合ツール21を第1方向一方A1すなわち被接合物22に向かって移動させる。
【0061】
このとき被接合物22は、保持部25を介して、ばね力発生部分43からばね力が与えられ、裏当て部材23を第1方向一方A1に押圧するので、裏当て部材23が被接合物22に当接した状態で、接合ツール21が被接合物22に当接する。
【0062】
接合ツール21は、被接合物22に回転接触することによって、接合ツール21と被接合物22との間で摩擦熱を生じる。摩擦熱によって被接合物22が軟化する。図4(3)に示すように、接合ツール21は、被接合物22を加圧しているので、接合ツール21が被接合物22に徐々に没入する。接合ツール21は、被接合物22の流動化した領域を撹拌して被接合部材22a,22bを部分的に混ぜ合わせる。
【0063】
接合ツール21の変位駆動を開始してから所定時間が経過すると制御手段49は、接合ツール21を裏当て部材23から離反する方向に変位駆動し、接合ツール21を被接合物22から離脱させる。接合ツール21が予め定める初期位置に移動させると、制御手段49は、接合ツール21の回転を停止する。
【0064】
次に制御手段49は、ロボットアーム39を第1教示位置に移動させる。摩擦撹拌接合装置40が第1方向一方A1に移動し、裏当て部材23と被接合物22との当接状態が解除されると、被接合物22から離反し、接合動作が完了する。
【0065】
このような制御手段49の動作は、予め教示されており、ロボットアーム39、ツール回転駆動手段43およびツール変位駆動手段44は、教示される動作に応じて順次駆動する。たとえばロボットが移動する第1挟持位置および第2挟持位置は、予め操作者がティーチングによって制御手段49に挟持する。
【0066】
上述する動作は、ロボットアーム39の制御と、ツール回転駆動手段43およびツール変位駆動手段44の制御とを1つの制御手段49によって制御する形態を例示したが、ロボットアーム39の制御とツール回転駆動手段43およびツール変位駆動手段44の制御とをそれぞれの制御手段29,51で個別に制御してもよい。
【0067】
摩擦撹拌接合にあたって、以上のような保持装置20を用いることによって、被接合物22の表面位置R1にずれが生じる場合であっても、被接合物22と裏当て部材23とを当接させた状態で、被接合物22を挟持位置Q1に配置することができる。これによって、接合ツール21よりも先に裏当て部材23を被接合物22に当接させることができ、接合不良を防止することができる。
【0068】
被接合物22の形状誤差および保持ずれなどによって、最も第1方向他方A2側にずれるであろう表面位置である最大保持ずれ表面位置R1よりも、第1方向他方側A2に挟持位置Q1を設定することによって、被接合物22の位置ずれによる接合不良を解消し、接合品質がばらつくことを防止することができる。
【0069】
また第2挟持位置の教示精度が低い場合であっても、裏当て部材23を被接合物22に当接させた状態で、接合ツール21を被接合物22に接合させることができる。これによって第2挟持位置を正確に挟持位置を設定する必要がなく、挟持位置を設定するために作業時間を短縮することができる。
【0070】
また摩擦撹拌接合装置41を支持するロボットアーム39が、移動時の慣性力によって第2挟持位置P2で急停止できない場合であっても、被接合物22を移動させることができるので、被接合物が損傷することがない。またロボットアームの移動速度を向上させることができ、作業時間を短縮することができる。
【0071】
またばね力発生部分34によって、移動する被接合物22にばね力を与えることによって、裏当て部材23に被接合物22を確実に当接させて、被接合物22を挟持位置Q1に移動させることができることができる。たとえば被接合物22が移動される方向が鉛直上向き以外の方向であっても、被接合物22と裏当て部材23とを当接させて挟持位置Q1に配置させることができる。これによって接合ツール21が被接合物22に当接する前に、裏当て部材23と被接合物22を確実に当接させることができる。
【0072】
また摩擦撹拌接合における接合条件、たとえば接合ツール21の回転速度、加圧力および接合時間などを被接合物22の位置ずれに応じて変更する必要がなく、接合ツール21の制御が容易である。また摩擦撹拌接合装置41およびロボットアーム39は、複雑な制御を行う必要なく、従来の制御法および装置を用いることができるので安価に接合不良を防止することができる。
【0073】
また挟持位置Q1に移動された被接合物22に与えられる最大ばね力は、被接合部材22a,22bの接合に影響を与えないばね力に設定されることが好ましい。たとえばこの最大ばね力は、100N以下に設定される。
【0074】
以上のような保持装置20は、本発明に関連する実施の一形態であって、構成を変更することができる。たとえば基準位置P1に復帰する力を与えることができるならば、コイルばねを用いなくてもよい。たとえば第1方向Aが鉛直方向に延び、基準位置P1よりも挟持位置Q1のほうが上方にある場合には、自重によって被接合物22は、基準位置P1に向かう力が与えられる。このように被接合物22に基準位置P1に復帰する方向の力が与えられてもよい。
【0075】
図5は、本発明に関連する実施の他の形態である保持装置120を示す断面図である。保持装置120は、図1に示す保持装置20とほぼ同様の構成を示し、ばね力発生部分について、コイルばねに換えてエアダンパ20が用いられる。
【0076】
保持装置120は、予め定める位置に設けられる基部124と、被接合物22を保持する保持部125と、基部124と保持部125とを連結する連結部126とを含んで構成される。連結部126は、保持部125に外力が与えられたとき、基部124に対して保持部125の位置が変位可能に設けられる。
【0077】
保持部125は、被接合物22の少なくとも2つ以上の部分を挟持する。保持部125は、被接合物22を厚み方向両側から挟持する2つの保持部分125a,125bとを有する。各保持部分125a,125bは、対向する2つの挟持片127と各挟持片127を支持する支持部をそれぞれ備える。支持部は、略C字状に形成され、周方向両端部にそれぞれ挟持片127が連結される。対向する2つの挟持片127は、被接合物22を保持した場合において被接合物22の厚み方向に平行に延びる第1方向Aに相互に近接および離反可能に形成され、協働して被接合物22を挟持する。
【0078】
連結部26は、エアダンパ134a,134bによって実現され、基部124と保持部125とを連結する。本実施の形態では、2つのエアダンパ134a,134bが設けられ、一方のエアダンパ134aが一方の保持部分125aを支持し、他方のエアダンパ134bが他方の保持部分125bを支持する。また各エアダンパ134a,134は、基部124に支持される。
【0079】
エアダンパ134a,134bは、それぞれ支持する保持部分125a,125bを、第1方向Aに直線変位可能であって、第1方向Aに交差する方向に変位することが阻止される。
【0080】
上述するほかの構成については、図1に示す保持装置20と同様であって、説明を省略する。また保持装置120は、図1に示す保持装置と同様の効果を得ることができる。さらにエアダンパ134a,134bを用いることによって第1方向以外の方向に保持部125が変位することを防止することができ、図1に示す保持装置20に比べてガイドレールおよびガイドを必要としない。
【0081】
なおばね力発生部分は、上述するようにコイルばね、エアダンパ以外の構成であってもよい。たとえば油圧、磁力および真空吸着などに変更することが可能である。また保持部25と基部24との間にスポンジやウレタンなどの可撓性および弾発性を有する材料を挟んで、基準位置P1に復帰する力を与えてもよい。
【0082】
図6は、本発明に関連する実施のさらに他の形態である保持装置220を示す断面図である。保持装置220は、ロボットアームによって実現される。予め定める位置に設けられる基部となるベース部224と、被接合物22を保持する保持部となるロボットハンド部225と、ベース部224とロボットハンド部225とを連結し、ロボットハンド部225をベース部224に対して変位駆動する連結部226であるアーム部226とを含んで構成される。アーム部226は、ロボットハンド部225に外力が与えられたとき、ベース部224に対してロボットハンド部225の位置が変位可能に設けられる。
【0083】
保持装置220は、さらにロボットハンド部225に与えられる外力を検出する検出手段234と、アーム部226を制御する制御手段232とをさらに備える。
【0084】
制御手段232が検出手段234から外力の値を与えられることによって、外力の値に応じてアーム部226を駆動する。これによって裏当て部材23を被接合物22に当接させた状態で、被接合物22を基準位置P1から挟持位置Q1まで変位させることができる。アーム部226によって被接合物を3次元的に移動可能であるので、複雑な方向であっても被接合物22を移動させることができる。検出手段234は、圧力センサ、近接センサ、接触センサなどによって実現することができる。またアーム部226を駆動するためのフィードバック電流値を検出することによって外力を検出してもよい。以上のような保持装置220は、図1に示す効果と同様の効果を得ることができ、被接合物22の位置ずれに起因する接合不良を防止することができる。
【0085】
図7は、本発明の実施の形態である摩擦撹拌接合装置300を示すブロック図である。摩擦撹拌接合装置300は、上述する摩擦撹拌接合装置41と類似の構成を示し、前述の構成に対応する構成については、同様の参照符号を付して説明を省略する。
【0086】
摩擦撹拌接合装置300は、図3に示す摩擦撹拌接合装置40に対して、裏当て支持手段345の構成が異なる。裏当て支持手段345は、基準軸線L1に略平行に延びる第1形成部分347と、第1形成部分347の基準軸線方向一端部347aに屈曲して連なる第2形成部分348とを有する。
【0087】
第1形成部分347の基準軸線方向他端部347bは、基台46に固定される。第2形成部分348は、第1形成部分347の基準軸線方向一端部347aから基準軸線L1に垂直に延びて、裏当て部材23が設けられる。裏当て部材23は、第2形成部分348からツール保持具42に向かって突出する。
【0088】
裏当て支持手段345のうち、裏当て部材23を保持する部分が裏当て保持部302となる。また裏当て支持手段345のうち、基台46と一体に固定される部分が基部301となる。また裏当て支持手段345のうち、基部301と裏当て保持部302とを連結する部分が連結部303となる。
【0089】
連結部303は、裏当て保持部302に基準軸線L1方向の外力が与えられたとき、基部301に対して裏当て保持部302が変位可能に基部301と裏当て保持部302とを連結する。具体的には連結部303は、裏当て保持部302に外力が与えられた場合に伸縮する伸縮機構を有する。
【0090】
連結部303は、自然状態における基準位置から裏当て保持部302が基部301に対して変位すると、基準位置に復帰する方向のばね力を裏当て保持部302に与えるばね力発生部分308と、基部301に対する裏当て保持部302の変位を阻止するロック部分309とをさらに有する。また、ロック部分309は、裏当て保持部302の変位を阻止する状態と、変位を阻止する状態を解除して、変位を許容する状態とに切換え可能である。基準位置は、重力以外の外力が与えられない自然状態での裏当て保持部302の位置である。
【0091】
摩擦撹拌接合装置300は、図3に示す接合設備40と同様にロボットアーム39に変位駆動される。また被接合物22は、保持装置によって予め定められる固定位置に保持される被接合物22に対して変位駆動される。すなわち本発明の摩擦撹拌接合設備として、図7に示す摩擦撹拌接合装置300と、接合装置駆動装置であるロボットアーム39と、被接合物22を予め定める固定位置に保持する保持装置とを含む。
【0092】
図8は、連結部303付近を拡大して示す断面図である。連結部303は、基部301と一体に設けられる固定部分304と、裏当て保持部302と一体に設けられる可動部分305とが設けられる。可動部分305と固定部分304とは、互いに嵌合する嵌合部分がそれぞれ設けられる。可動部分305は嵌合部分によって変位方向が規制される。可動部分305は、固定部分304に対して基準軸線L1に平行な第3方向Cに沿って直線変位可能であって、第3方向Cに交差する方向に変位することが阻止される。これによって可動部分305に一体に固定される裏当て保持部302は、固定部分304に一体に固定される基部301に対して、第3方向Cに変位可能に構成される。
【0093】
可動部分305が固定部分304から遠ざかることによって連結部分303は伸張し、可動部分305が固定部分304に近づくことによって連結部分303は縮退する。たとえば可動部分305の嵌合部分としてレールガイド306が設けられ、固定部分304の嵌合部分としてレール307が設けられる。レール307がレールガイド306によって案内されることによって、固定部分304に対して可動部分305が変位可能となる。
【0094】
ばね力発生部分308は、たとえばコイルばねによって実現される。コイルばねは、その伸縮方向一端部308aが可動部分305に固定され、伸縮方向他端部308bが固定部分304に固定される。
【0095】
ばね力発生部分308は、摩擦撹拌接合前であって、裏当て保持部302が被接合物22を保持した状態である自然状態から、可動部分305に外力が与えられ可動部分305が変位したとき、可動部分305の基準位置である可動部分基準位置に復帰するばね力を可動部分305に与える。いいかえると可動部分305に一体に固定される裏当て保持部302が、裏当て保持部302の基準位置である保持部基準位置から変位したとき、ばね力発生部分308から可動部分305を介して、保持部基準位置に復帰するばね力が与えられる。すなわち裏当て保持部302が外力によって保持部基準位置から第3方向一方C1に変位した場合、ばね力発生部分308は、裏当て保持部302を基準位置に復帰する第3方向他方C2に向かう力を与える。
【0096】
またロック部分309は、可動部分305の固定部分304に対する変位を阻止するために、可動部分305を固定部分304に係止する。ロック部分309は、固定部分304に設けられ、可動部分305を押圧する係止片310と係止片310を変位させる係止片変位駆動手段312とを有する。係止片変位駆動手段312によって、係止片310を可動部分305に押圧し、係止変310と可動部分305との摩擦抵抗力によって、可動部分305が固定部分304から変位することを阻止する。
【0097】
具体的には、ロック部分309は、螺退および螺進可能に固定部分304に螺着する係止片310と、係止片310に螺着するナット部材311と、ナット部材311を回転させるナット回転モータ313と、係止片310がレールガイド306を挿通するための長孔314が形成される長孔部315とを含んで構成される。長孔314は、可動部分305が変位する変位距離以上の長さで第3方向Cに延びる。
【0098】
係止片310は、固定部分304を挿通するとともに、レールガイド306の長孔314を挿通する挿通部316と、挿通部316の一端部に連なり、固定部分304と反対側のレールガイドの一表面318に当接し、長孔314に対して係止片310が抜け止めされる形状に形成される当接部317とを含む。挿通部316は、外ねじが形成され、内ねじが形成される固定部分304の内ねじ部に螺着する。ナット部材311は、挿通部316の他端部に螺着する。
【0099】
ナット部材311をナット回転モータ313によって回転させることによって、ナット部材311に螺着する係止片310を固定部分304に対して、螺進および螺退することができる。係止片310を螺退して、その当接部317をレールガイドの一表面318に押圧することによって、可動部分305の固定部分304に対する変位を阻止することができる。また係止片310を螺進して、その当接部317をレールガイドの一表面318から離反させることによって、可動部分305の固定部分304に対する変位を許容することができる。当接部317とガイドレールの位置表面318は互いに摩擦力を高めるために凹凸が形成されてもよい。
【0100】
図9は、摩擦撹拌接合装置300の動作を説明するための図であり、図9(1)〜図9(4)の順に動作が進む。摩擦撹拌接合装置300は、ロボットアーム39によって予め定める教示位置に変位駆動される。摩擦撹拌接合装置300およびロボットアーム39は、1つの制御手段349によって制御される。この制御手段349は、ロボットアーム39および摩擦撹拌接合装置300のいずれが有してもよい。
【0101】
制御手段349は、接合開始前の状態である初期状態において、ロック部分309を制御し、ロック状態を解除して、基部301に対する裏当て保持部302の変位を許容する。また被接合物22の厚み寸法よりも接合ツール21と裏当て部材23との間の間隔が大きくなるように接合ツール変位駆動手段44を制御する。
【0102】
次に、被接合物22の第1方向両側A1,A2に接合ツール21と裏当て部材23とが配置されるように、ロボットアーム39を予め定められる第1教示位置P2に移動させる。第1方向Aは、被接合物22に対して接合ツール21が没入および離脱する方向であって、本実施の形態では被接合物22の厚み方向である。図9(1)に示すように、第1教示位置P2にロボットアーム39が移動した場合には、被接合物22の第1方向一方側A1に裏当て部材23が配置され、第1方向他方側A2に接合ツール21が配置される。
【0103】
次に、制御手段249は、ロボットアーム39を第2教示位置Q2に移動させる。第2教示位置Q2は、第1教示位置P2よりも第1方向他方側A2に配置される。摩擦撹拌接合装置300は、ロボットアーム39が第2教示位置Q2に達する前に、図9(2)に示すように、裏当て部材23が被接合物22の第1方向一方側A1の面に当接する。すなわち摩擦撹拌接合装置300が、摩擦撹拌接合が行なわれる位置に変位駆動されるまでの移動中に、裏当て部材23が被接合物22に当接される。
【0104】
ロボットアーム39が第2教示位置Q2に移動することによって、摩擦撹拌接合装置300は、裏当て部材23が被接合物22に当接した状態からさらに第1方向他方側A2に変位駆動される。このとき被接合物22に当接する裏当て部材23は、外力として被接合物22から反力F1が与えられる。これによって連結部分303が伸張し、基部301に対して裏当て保持部302が変位する。すなわち裏当て部材23を保持する裏当て保持部302と被接合物22との位置関係が変化しない状態で、残余の部分である基部301が第1方向他方側A2に移動する。
【0105】
図9(3)に示すようにロボットアーム39が第2教示位置Q2に移動すると制御手段349がツール回転駆動手段43、ツール変位駆動手段44およびロック部分309の制御動作を開始する。図10は、摩擦撹拌接合装置位置決め完了後の制御手段349の動作を示すフローチャートである。
【0106】
制御手段349は、ステップa0でロボットアーム39が第2教示位置Q2に移動したことを確認すると、ステップa1に進み、動作を開始する。ステップa1では、基部301に対する裏当て保持部302の変位を阻止するようにロック部分309を制御し、基部301と裏当て保持部302との変位が阻止されるとステップa2に進む。
【0107】
ステップa2では、接合が開始され、予め定める回転速度で接合ツール21を回転させるとともに接合ツール21を第1方向一方側A1に向かって変位させる。接合開始から予め定める接合時間が経過するとステップa3に進む。ステップa2では、図9(4)に示すように、接合ツール21は、回転しながら被接合物22に埋没し、摩擦熱によって被接合物22を部分的に軟化して、流動化する領域を撹拌して被接合物22の各被接合部材22a,22bを混ぜ合わせる。
【0108】
ステップa3では、制御手段349は、接合ツール21を第1方向他方側A2に向かって変位させ、被接合物22から離脱させる。接合ツール21が被接合物22から離脱することによって流動する領域を冷却して固体化し、各被接合部材22a,22bを接合する。制御手段349は、接合ツール21が被接合物22から離脱するとその回転を停止し、接合ツール21を初期位置まで移動させ、ステップa4に進む。
【0109】
ステップa4では、制御手段349がロック部分309を制御し、裏当て保持部301の基部302に対する変位のロックを解除し、ステップa5に進み、制御手段の動作を終了する。
【0110】
ロボットアーム39は、第2教示位置Q2から第1方向一方に変位して第1教示位置P2に移動し、裏当て部材23と被接合物22との当接状態を解除して裏当て部材から離反する。
【0111】
上述する動作は、ロボットアーム39の制御と、ツール回転駆動手段43およびツール変位駆動手段44の制御とを1つの制御手段349によって制御する形態を例示したが、ロボットアーム39の制御とツール回転駆動手段43およびツール変位駆動手段44の制御とをそれぞれの制御手段で個別に制御してもよい。
【0112】
以上のように本発明の摩擦撹拌接合装置300によれば、裏当て保持部302が連結部303によって変位可能に構成される。これによって裏当て保持部302に保持される裏当て部材23が被接合物22に当接した状態で、基部301を固相撹拌するための位置まで移動させることができる。これによって被接合物22の位置とロボットアームの第2教示位置とがずれている場合であっても、裏当て部材23よりも先に接合ツール21が被接合物22に当接することをなくすことができ、接合不良を解消して接合品質を均一化することができる。
【0113】
またばね力発生部分308によって、移動する被接合物22にばね力を与えることによって、裏当て部材23に被接合物22を確実に当接させて、裏当て部材23を第2教示位置Q2に移動させることができることができる。これによって
接合ツール21が被接合物22に当接する前に、裏当て部材23と被接合物22を確実に当接させることができる。
【0114】
またロボットアーム39が第2教示位置Q2に移動した状態で、基部301と裏当て保持部302との変位を阻止することによって、接合ツール21によって加圧される被接合物22を裏当て部材23によって確実に支持することができ、さらに確実に接合不良を防止することができる。
【0115】
図1に示す保持装置20は、ロボットアーム39が第2教示位置に移動するとともに、裏当て部材23に当接して被接合物22が変位する。これに対して図7に示す摩擦撹拌接合装置300は、ロボットアーム39が第2教示位置Q2に移動するとともに、被接合物22に当接して裏当て部材23が変位する。したがって図1に示す保持装置20と図7に示す摩擦撹拌接合装置300とは、被接合物22と裏当て部材23の相対的な関係は同様である。これによって図7に示す摩擦撹拌接合装置300は、図1に示す保持装置20と同様の効果を得ることができる。たとえば第2教示位置を正確に設定する必要がなく、教示位置を設定するために作業時間を短縮することができる。またロボットアーム39および摩擦撹拌接合装置300に複雑な制御を行う必要がない。
【0116】
図11は、本発明の実施の他の形態の摩擦撹拌装置400の動作を説明するための図であり、図11(1)〜図11(4)の順に動作が進む。摩擦撹拌接合装置400は、図7に示す摩擦撹拌接合装置300に対して、裏当て支持手段445の構成が異なり、他の構成については同様である。裏当て支持手段445は、ロボットアーム39に連結される基台46に一体に設けられる基部401と、裏当て部材23およびツール保持具42を保持する裏当て保持部402と、基部401と裏当て保持部402とを連結する連結部403とを含む。裏当て保持部402は、略C字状に形成され、周方向一端部に裏当て部材が設けられ、周方向他端部にツール保持具42が設けられる。
【0117】
連結部403は、裏当て保持部402に基準軸線L1方向の外力が与えられたとき、基部401に対して裏当て保持部402が変位可能に基部401と裏当て保持部402とを連結する。連結部403は、自然状態における基準位置から裏当て保持部402が基部401に対して変位すると、基準位置に復帰する方向のばね力を裏当て保持部402に与えるばね力発生部分と、阻止解除可能に基部401に対する裏当て保持部402の変位を阻止するロック部分とをさらに有する。連結部403の構成については、図8に示す構成と同様であるので、説明を省略する。このように裏当て保持部402がツール保持具を保持する場合も図9と同様に被接合物の教示位置に対するずれに起因する接合不良を解消することができる。
【0118】
摩擦撹拌接合装置400は、接合開始前の状態である初期状態において、制御手段によって、ロック部分を制御し、基部401に対する裏当て保持部402の変位を許容し、かつ被接合物22の厚み寸法よりも接合ツール21と裏当て部材23との間の間隔が大きくなるように制御される。
【0119】
まず、制御手段によって、被接合物22の第1方向両側A1,A2に接合ツール21と裏当て部材23とが配置されるように、ロボットアーム39が第1教示位置P2に変位駆動される。図11(1)に示すように、第1教示位置P2では、被接合物22の第1方向一方側A1に裏当て部材23が配置され、第1方向他方側A2に接合ツール21が配置される。
【0120】
次に制御手段が、ロボットアーム39を第1方向他方側A2に変位駆動し、第2教示位置Q2に移動させる。摩擦撹拌接合装置400は、第2教示位置Q2に達する前に、図11(2)に示すように、裏当て部材23が被接合物22の第1方向一方側A1の面に当接する。
【0121】
摩擦撹拌接合装置400は、ロボットアーム39によって裏当て部材23が被接合物22に当接した状態からさらに第1方向他方側A2に変位駆動される。このとき被接合物22に当接する裏当て部材23は、外力として被接合物22から反力F1が与えられる。これによって連結部分403が伸張し、基部401に対して裏当て保持部402が変位する。
【0122】
図11(3)に示すようにロボットアーム39の先端部が第2教示位置Q2に移動すると制御手段が摩擦撹拌接合動作を開始する。摩擦撹拌接合装置400の摩擦撹拌接合動作は、図10に示す摩擦撹拌接合装置300の動作と同一である。制御手段によって、接合ツール21を被接合物22に没入させて、被接合物22を固相撹拌する。接合開始から所定時間経過すると接合ツール21を被接合物22から離脱させ、接合ツール21を初期位置に戻し、接合動作が完了する。
【0123】
接合動作が完了すると、ロボットアーム39は、第2教示位置Q2から第1方向一方に変位して第1教示位置P2に移動し、裏当て部材23と被接合物22との当接状態を解除して裏当て部材から離反する。上述するほかの構成については、図7に示す摩擦撹拌接合装置300と同様であって、説明を省略する。また摩擦撹拌接合装置400は、図7に示す摩擦撹拌接合装置300と同様の効果を得ることができる。さらに摩擦撹拌接合装置400は、ロボットアーム39との連結される部分の構成を変えるだけでよいので、従来の摩擦撹拌接合装置を流用することができ、安価に実現することができる。
【0124】
図12は、本発明の実施のさらに他の形態の摩擦撹拌接合装置500を示す側面図であり、図13は、摩擦撹拌接合装置500を示す断面図である。摩擦撹拌接合装置500は、図7に示す摩擦撹拌接合装置300に対して、裏当て支持手段545の構成が異なり、他の構成については同様である。同様の構成については説明を省略する。
【0125】
裏当て支持手段545は、ロボットアーム39に一体に設けられる基部501と、裏当て部材23およびツール保持具42を保持する裏当て保持部502と、基部501と裏当て保持部502とを連結する連結部503とを含む。裏当て保持部502は、基台46に連結される。
【0126】
連結部503は、裏当て保持部502に基準軸線L1方向の外力が与えられたとき、基部501に対して裏当て保持部502が変位可能に基部501と裏当て保持部502とを連結する。連結部503は、自然状態における基準位置から裏当て保持部502が基部501に対して変位すると、基準位置に復帰する方向のばね力を裏当て保持部502に与えるばね力発生部分508と、阻止解除可能に基部501に対する裏当て保持部502の変位を阻止するロック部分509とをさらに有する。
【0127】
連結部503は、外力が裏当て保持部502に与えられたときに、基部501に対して裏当て保持部502を角変位可能に構成される。連結部503は、基部501と一体に設けられる固定部分504と、裏当て保持部502と一体に設けられる可動部分505とが設けられる。可動部分505と固定部分504とは、互いに嵌合する嵌合部分がそれぞれ設けられる。可動部分505は、固定部分504に対して基準軸線L1に垂直な方向と平行に延びる回転軸線L2まわりに角変位可能であって、その他の方向に変位することが阻止される。これによって裏当て保持部502は、基部501に対して、回転軸線L2まわりに角変位可能に構成される。裏当て部材23が被接合物22に当接して変位する変位量は小さいので、このような回転機構であっても、被接合物22の位置ずれを解消することができる。
【0128】
ばね力発生部分508は、たとえばコイルばねによって実現される。コイルばねは、その伸縮方向一端部が可動部分505に固定され、伸縮方向他端部が固定部分504に固定される。ばね力発生部分508は、摩擦撹拌接合前であって、裏当て保持部502が被接合物22を保持した状態である自然状態から、可動部分505に外力が与えられ可動部分505が回転軸線まわりに角変位したとき、可動部分505の基準位置である可動部分基準位置に復帰するばね力を可動部分505に与える。いいかえると可動部分505に一体に固定される裏当て保持部502が、裏当て保持部502の基準位置である保持部基準位置から変位したとき、ばね力発生部分508から可動部分505を介して、保持部基準位置に復帰するばね力が与えられる。すなわち裏当て保持部502が外力によって保持部基準位置から回転軸線L1まわりの一方に角変位した場合、ばね力発生部分508は、裏当て保持部502を基準位置に復帰する回転軸線L1まわりの他方に向かう力を与える。
【0129】
またロック部分509は、可動部分505の固定部分504に対する角変位を阻止するために、可動部分505を固定部分504に係止する。ロック部分509は、可動部分50に設けられ、可動部分505を押圧する係止片510と係止片510を固定部分504に当接および当接解除可能に変位させる係止片変位駆動手段512とを有する。
【0130】
係止片変位駆動手段512によって、係止片510を固定部分504に押圧し、係止変310と固定部分504との摩擦抵抗力によって、可動部分505が固定部分504から変位することを阻止する。ロック部分309の構成は、図7に示すロック部分309と同様であり、詳細な説明は書略する。以上のように基部501に対して裏当て保持部502が回転変位する構成であっても、図7に示す摩擦撹拌接合装置300と同様の効果を得ることができる。
【0131】
またさらに他の実施の形態として、ロボットアームの剛性を低く制御してロボットアーム自体を連結部分としてもよい。またさらに他の実施の形態として、摩擦撹拌接合装置は、被接合物22と裏当て部材が当接したことを検出する当接検出手段を有してもよい。この検出手段は、たとえば圧力センサ、近接センサ、接触センサによって実現される。またロボットアームを駆動するモータのフィードバック電流に基づいて裏当て部材が当接したことを検出してもよい。この場合、裏当て部材23が被接合物22に当接したことを制御手段が判断すると、ロボットの移動を停止し、摩擦撹拌接合動作を行う。
【0132】
以上のような本発明の実施の形態は、本発明の実現手段としての一例であり、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で構成を変更して適用してもよい。基準軸線L1は、鉛直方向に交差する方向に延びてもよい。これによってロボットアーム39によって変位駆動される摩擦撹拌接合装置は、鉛直方向に交差する方向に重なる被接合部材22a,22bを互いに接合することができる。
【0133】
また本発明は、スポット接合に用いられるとしたが、被接合物22に埋没した状態で、基準軸線L1に対して交差する方向に連続的に移動する連続摩擦撹拌接合であってもよい。また被接合物22を構成する複数の被接合部材22a,22bの枚数は、2枚に限定されない。また重ね合わせのほか複数の被接合物22a,22bが突き合された状態で接合されてもよい。また複数の被接合部材22a,22bは、アルミ合金に限定されず、接合ツール21よりも軟質であり、摩擦熱によって流動化する材料であればよい。各被接合部材22a,22bが異なる材質から成ってもよい。
【0134】
【0135】
【0136】
【0137】
【0138】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明によれば、裏当て保持部が連結部によって基部に対して変位可能に構成される。これによって裏当て保持部に保持される裏当て部材が被接合物に当接した状態で、基部を固相撹拌するための設定位置まで移動させることができる。これによって設定位置と保持される被接合物との位置がずれている場合であっても、裏当て部材よりも先に接合ツールが被接合物に当接することをなくすことができ、接合不良を解消して接合品質を均一化することができる。
【0139】
また請求項2記載の本発明によれば、ばね力発生部分によって、移動する被接合物にばね力を与えることによって、裏当て部材に被接合物を確実に当接させて、裏当て部材を教示位置に移動させることができることができる。これによって接合ツールが被接合物に当接する前に、裏当て部材と被接合物を確実に当接させることができる。接合不良をより確実になくすことができる。
【0140】
また請求項3記載の本発明によれば、基部が教示位置に移動した状態で、基部と裏当て保持部との変位を阻止することによって、裏当て保持部に保持される裏当て部材と接合ツールとによって被接合物を確実に挟持することができ、接合ツールによって加圧される被接合物を裏当て部材によって確実に支持することができ、さらに確実に接合不良を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に関連する実施の一形態である保持装置20を示す斜視図である。
【図2】 保持装置20を示す断面図である。
【図3】 本発明に関連する実施の一形態である摩擦撹拌接合設備40を示す側面図である。
【図4】 摩擦撹拌接合動作を説明するための図である。
【図5】 本発明に関連する実施の他の形態である保持装置120を示す断面図である。
【図6】 本発明に関連する実施のさらに他の形態である保持装置220を示す断面図である。
【図7】 本発明の実施の形態である摩擦撹拌接合装置300を示すブロック図である。
【図8】 連結部303付近を拡大して示す断面図である。
【図9】 摩擦撹拌接合装置300の動作を説明するための図である。
【図10】 摩擦撹拌接合装置位置決め完了後の制御手段349の動作を示すフローチャートである。
【図11】 本発明の実施の他の形態の摩擦撹拌装置400の動作を説明するための図である。
【図12】 本発明の実施のさらに他の実施の形態の摩擦撹拌接合装置500を示す側面図である。
【図13】 摩擦撹拌接合装置500を示す断面図である。
【図14】 抵抗スポット溶接の動作を説明するための図である。
【図15】 従来の技術の摩擦撹拌接合の動作を説明するための図である。
【図16】 位置ずれがある状態で接合された被接合物3を示す図である。
【符号の説明】
1 接合ツール
22 被接合物
22a,22b 被接合部材
23 裏当て部材
9 ロボットアーム
00,400,500 摩擦撹拌接合装置
42 ツール保持具
43 ツール回転駆動手段
44 ツール変位駆動手段
45 裏当て支持手段
46 基台
49 制御手段
01,401,501 基部
302,402,502 裏当て保持部
303,403,503 連結部
308,408,508 ばね力発生部分
309,409,509 ロック部分
L1 基準軸線
L2 回転軸線
A 第1方向
B 第2方向
C 第3方向
2 第1教示位置
Q2 第2教示位置

Claims (3)

  1. ロボットアームに連結される基台と、
    基台に支持され、複数の被接合部材が重ね合されて設けられる被接合物を部分的に固相撹拌する接合ツールを保持するツール保持具と、
    被接合物を接合ツールと反対側から支持する裏当て部材と、
    基台に一体に固定される基部と、裏当て部材を保持する裏当て保持部と、外力が与えられたときに基部に対して裏当て保持部が変位可能に基部と裏当て保持部とを連結する連結とを有する裏当て支持手段と、
    基台に対して被接合物に近接および離反する方向へ、ツール保持具を変位駆動するツール変位駆動手段とを含むことを特徴とする摩擦撹拌接合装置。
  2. 連結部は、基部に対する裏当て保持部の位置が、自然状態における基準位置に復帰する方向のばね力を、裏当て保持部に与えるばね力発生部分を有することを特徴とする請求項1記載の摩擦撹拌接合装置。
  3. 連結部は、阻止解除可能に、基部に対する裏当て保持部の変位を阻止するロック部分を有することを特徴とする請求項2記載の摩擦撹拌接合装置。
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