JP4956029B2 - 摩擦攪拌接合装置および摩擦攪拌接合方法 - Google Patents

摩擦攪拌接合装置および摩擦攪拌接合方法 Download PDF

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Description

本発明は、摩擦攪拌接合装置および摩擦攪拌接合方法に関するものである。
近年、接合時の熱影響による歪みや変形の少ない接合技術として、摩擦攪拌接合技術が広く適用されてきている。摩擦攪拌接合とは、2つの被接合材の当接部分(接合部)に対し、回転ツールを回転させながら押圧することで挿入し、回転ツールの回転力によって当接部分の周辺を塑性流動させて、被接合材同士を接合する技術である。
摩擦攪拌接合装置としては、例えば、以下のものが知られている(特許文献1参照)。
特許文献1に記載された摩擦攪拌接合装置は、相対向する位置に、接合ツールと受け台が固定されたC字形状の保持アームを有している。この摩擦攪拌接合装置は、保持アームが多関節ロボットのアーム(以下、「ロボットアーム」という。)の先端に取り付けられており、ロボットアームを介して、三次元的に移動可能になっている。一方、被接合材は、下面に送りローラが取り付けられたワークテーブル上にセットされている。摩擦攪拌接合装置は、受け台の上面を送りローラに当接させて反力を受けられるように調整した後、回転ツールを回転させながら被接合材に挿入し、この状態で被接合材の接合線に沿って移動させられることで、被接合材同士を接合する。
特開2002−103061号公報(段落0027〜0033)
しかしながら、従来技術に係る摩擦攪拌接合装置では、受け台がワークテーブルの送りローラで送られる構成を採用しているため、接合作業時には、送りローラの送り方向にしか移動することができなかった。そのため、被接合材の接合方向を変えるときは、その都度、被接合材の向きを変えてワークテーブルにセットし直す作業が必要であり、少量生産時の効率を上げることができないという問題があった。
また、回転ツールが多関節ロボット側に取り付けられていることで、回転ツールにより発生する反力をロボットアーム自体の剛性で受けるとなると、多関節ロボットに大きな負荷が掛かるという問題があった。さらに、保持アームの受け台で被接合材の下側からの反力を出す場合、長い距離を接合するには充分な反力が得られないという問題があった。
そこで、本発明は、少量生産時の効率を向上させるとともに、回転ツールからの反力に充分に耐えることができる摩擦攪拌接合装置および摩擦攪拌接合方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、先端にプローブを有する回転ツールと、この回転ツールを保持する保持装置と、前記回転ツールに対向するように前記保持装置に取り付けられ、前記回転ツールの回転軸と平行な回転軸周りに回転する軸部本体と、前記軸部本体の前記回転ツール側の端部に取り付けられたローラホルダと、前記ローラホルダに回転自在に支持されるローラと、接合される2つの被接合材が固定され、前記回転ツールと前記ローラとの間に配置されるワーク台と、を備える摩擦攪拌接合装置であって、前記ワーク台は、多関節ロボットに取り付けられ、前記保持装置に対して独立して移動可能に構成されていることを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、接合される2つの被接合材が固定されたワーク台を多関節ロボットで移動させ、ワーク台を回転ツールとローラとの間に配置させる。そして、ワーク台の下面にローラを当接させて、ワーク台の下面をローラで支持した状態で、回転ツールを回転させながら被接合材に押圧し、挿入する。そして、回転ツールが被接合材の接合線に沿うように、ワーク台を多関節ロボットにより移動させる。このようにワーク台が多関節ロボットにより移動可能に構成されていることで、予め定められた(プログラミングされた)接合線に沿って2つの被接合材を接合することができる。また、ワーク台を多関節ロボットに取り付けることで移動可能に構成し、回転ツールからの反力は、多関節ロボットではなく保持装置が受ける構成としたので、回転ツールからの反力については保持装置で充分耐えることができる。
請求項2に係る発明は、先端にプローブを有する回転ツールと、この回転ツールを保持する保持装置と、前記回転ツールに対向するように前記保持装置に取り付けられ、前記回転ツールの回転軸と平行な回転軸周りに回転する軸部本体と、前記軸部本体の前記回転ツール側の端部に取り付けられたローラホルダと、前記ローラホルダに回転自在に支持されるローラと、前記回転ツールと前記ローラとの間に配置されるワーク台とを備えた摩擦攪拌接合装置を用いて2つの被接合材を接合する摩擦攪拌接合方法であって、前記ローラが接合方向に回転するように前記軸部本体を回転させて前記ローラの向きを調整する調整工程と、2つの前記被接合材が固定された前記ワーク台を前記回転ツールと前記保持装置の間に配置する配置工程と、前記ワーク台の下面を前記ローラで支持した状態で、前記被接合材に対し前記回転ツールを回転させながら押圧挿入する挿入工程と、前記回転ツールの回転により発生する摩擦熱によって前記被接合材における前記回転ツールの周辺を塑性流動させる流動工程と、前記回転ツールが前記被接合材の接合線に沿うように、前記ワーク台を多関節ロボットにより移動させて2つの前記被接合材を接合する接合工程と、を備えることを特徴とする。
請求項2に係る発明によれば、回転ツールが被接合材の接合線に沿うように、ワーク台を多関節ロボットにより移動させることで、予め定められた(プログラミングされた)接合線に沿って2つの被接合材を接合することができる。また、ワーク台を多関節ロボットに取り付けることで移動可能に構成し、回転ツールからの反力は、多関節ロボットではなく保持装置が受ける構成としたので、回転ツールからの反力については保持装置で充分耐えることができる。
本発明に係る摩擦攪拌接合装置および摩擦攪拌接合方法によれば、多関節ロボットによってワーク台を移動させることで、任意の方向に2つの被接合材を移動させて接合することができるため、少量生産時の効率を向上させることができる。また、回転ツールは保持装置により保持されているため、回転ツールからの反力は保持装置で充分に耐えることができる。
次に、本発明の実施の形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。参照する図面において、図1は、本実施形態に係る摩擦攪拌接合装置の斜視図である。
[摩擦攪拌接合装置]
図1に示すように、摩擦攪拌接合装置1は、多関節ロボット10に把持されるワーク台Tと、多関節ロボット10の近傍に配置される保持装置20と、この保持装置20に取り付けられる回転ツール30と、この回転ツール30を駆動する駆動部40と、保持装置20に取り付けられるローラ部材50と、制御部60(図2参照)とから構成される。
以下、説明の便宜上、保持装置20、回転ツール30、駆動部40、およびローラ部材50を合わせて、装置本体Eと称する場合がある。
多関節ロボット10は、ワーク台Tを三次元的に移動させるための移動装置であり、ターンテーブル11と、このターンテーブル11側から先端部に向かって相互に連結された第1アーム12と、第2アーム13と、第3アーム14(ロボットアーム)と、を備えている。
ターンテーブル11は、設置面に設置された基台15に対して略垂直な軸周りに回転可能に構成されている。第1アーム12は、ターンテーブル11に枢支された関節16aを介して、ターンテーブル11に取り付けられており、関節16a周りに回動自在になっている。第2アーム13は、第1アーム12に枢支された関節16bを介して取り付けられており、関節16b周りに回動自在になっている。また、第3アーム14は、関節16cを介して第2アーム13に取り付けられており、関節16c周りに回動自在になっているとともに、関節16cに対して略垂直な軸周りに自転可能になっている。そして、第3アーム14の先端には、ワーク台Tが取り付けられている。
ワーク台Tは、被接合材W1,W2が固定される板状の台である。ワーク台Tは、例えば、ハイス鋼などの剛性の高い部材で形成されており、後記する回転ツール30の押圧力に充分に耐えられるようになっている。ワーク台Tに被接合材W1,W2を固定する固定手段は、図示は省略するが、公知の固定手段を適用することができる。例えば、被接合材W1,W2の長手方向両端部を高剛性部材で覆い、この高剛性部材をワーク台Tにボルト止めして固定する手段等が挙げられる。
このようにワーク台Tが取り付けられた多関節ロボット10では、周知の多関節ロボットと同様に、図示しない油圧系統による関節16a,関節16b,関節16c、およびターンテーブル11の駆動によって、各アーム12〜14が動作し、第3アーム14の先端に取り付けられたワーク台Tが、三次元的に移動可能になっている。つまり、ワーク台Tは、後記する保持装置20に対して独立して移動可能に構成されている。
図2は、本実施形態に係る装置本体および制御部の図である。なお、本実施形態においては、図2の状態を基準に上下方向を定めて、以下説明する。
図2に示すように、装置本体Eは、保持装置20と、この保持装置20に取り付けられる回転ツール30と、この回転ツール30を駆動する駆動部40と、保持装置20に取り付けられるローラ部材50と、から構成される。
保持装置20は、正面視略コ字状に形成された基台であり、例えば、ハイス鋼等の剛性の高い材質で形成される。保持装置20には、上側に回転ツール30、下側にローラ部材50が配置されており、回転ツール30とローラ部材50とは相対向するようになっている。
回転ツール30は、被接合材W1,W2を接合する工具であり、円柱状の胴部31と、この胴部31の先端に同軸上に突出したプローブ32とから構成される。胴部31は、後記する駆動部40と結合している。プローブ32は、胴部31よりも小径のピン状部材であり、その外周面にはネジが切られている。プローブ32の長さは、被接合材W2の厚みと略同程度である。胴部31とプローブ32とは、被接合材W1,W2よりも硬質で、かつ、接合時に発生する摩擦熱に耐えうる耐熱性を有する材質から形成される。
駆動部40は、保持装置20の上部内側に配置されており、回転ツール30を被接合材W1,W2に向けて進退移動させる加圧駆動部41と、回転ツール30を回転させる回転駆動部42とから構成される。
加圧駆動部41は、保持装置20の上部に固定されたマウントブラケットB1に取り付けられており、サーボモータ41aと、ボールネジ41bと、スライドガイドレール41cと、スライドテーブル41dとを備えている。
サーボモータ41aは、駆動ベルトVを介して、ボールネジ41bに回転力を伝達するようになっている。ボールネジ41bは、サーボモータ41aからの回転力を直動力に変換し、スライドテーブル41dに伝達する機構である。スライドガイドレール41cは、スライドテーブル41dを案内するレールであり、マウントブラケットB1と支持部B2の間にボールネジ41bと平行に取り付けられている。スライドテーブル41dは、ボールネジ41bに螺合する図示しないナットを介して支持されているとともに、ボールネジ41bとスライドガイドレール41cに跨って取り付けられている。このスライドテーブル41dには、回転駆動部42を介して、前記した回転ツール30が取り付けられている。
加圧駆動部41では、サーボモータ41aを駆動することで、ボールネジ41bが回転し、この回転力が直動力としてスライドテーブル41dに伝達されて、スライドテーブル41dがスライドガイドレール41cに沿って一方向に移動するようになっている。また、ボールネジ41bを逆回転させることで、スライドテーブル41dは反対向きに移動するようになっている。これにより、回転ツール30を被接合材W1,W2に向けて進退移動させることができる。
回転駆動部42は、サーボモータで構成され、スライドテーブル41dに取り付けられている。回転駆動部42であるサーボモータの回転軸は、回転ツール30に結合されており、回転駆動部42を駆動することで、回転ツール30を回転させることができる。
ローラ部材50は、接合作業時、被接合材W1,W2を押圧する回転ツール30による荷重を、ワーク台Tの下面側から支持するとともに、その移動を案内するものである。ローラ部材50は、いわゆるキャスタであり、回転軸部材51と、この回転軸部材51に取り付けられるキャスターローラ52とを有している。
回転軸部材51は、軸部本体51aと、この軸部本体51aの上部に設けられるローラホルダ51bとを有する。軸部本体51aは、回転ツール30の回転軸と同一軸上に(軸方向に一致した向きに)、かつ、回転自在に保持装置20に取り付けられている。回転軸部材51は、回転ツールの軸方向に一致していることで、回転ツール30による荷重を直線的に受けることができる。また、回転軸部材51を回転させることで、キャスターローラ52をあらゆる方向に向けることができる。ローラホルダ51bは、U字状の部材であり、その内側でキャスターローラ52を支持するようになっている。
キャスターローラ52は、回転軸部材51に直交するローラ軸52aと、このローラ軸52aと一体に形成されるローラ本体52bとを有している。ローラ軸52aは、その両端部をローラホルダ51bに支持されている。ローラ本体52bは、ローラ面が回転ツール30に対向する円筒状の部材であり、その中心をローラ軸52aが貫通している。ローラ本体52bは、ローラ軸52aの軸周りに回転し、ワーク台Tの移動を案内する。このローラ本体52bの幅は、回転ツール30による荷重に応じて、適宜設計するとよい。
制御部60は、ロボット制御部61と、ツール回転制御部62と、加圧制御部63と、主制御部64とで主に構成されている。なお、この制御部60は、装置本体Eとは別構成とする。
ロボット制御部61は、主制御部64からの指令によって、ワーク台Tの移動を制御するため、多関節ロボット10の関節16a、関節16b、および関節16c、ならびにターンテーブル11を駆動する油圧系統(図示せず)の油圧に対する制御を行う。
ツール回転制御部62は、主制御部64からの指令によって、回転駆動部42におけるサーボモータの回転速度、回転方向等の回転条件を設定するものである。この回転条件は、プローブ32の送り速度や、被接合材W2の材質、厚み等に応じて設定される。ちなみに、ツール回転制御部62によるサーボモータの回転は、図示しないインバータ等を介して行われる。
加圧制御部63は、主制御部64からの指令によって、加圧駆動部41のサーボモータ41aの回転速度、回転方向等の回転条件を設定するものである。この回転条件は、被接合材W2内へのプローブ32の押し込み量、被接合材W2にプローブ32が接近または離反する際の速度等に応じて設定される。ちなみに、加圧制御部63によるサーボモータ41aの回転は、図示しないインバータ等を介して行われる。
主制御部64は、摩擦攪拌接合装置1が起動した際に、予め設定されたタイミングで回転駆動部42と加圧駆動部41の各サーボモータが所定の回転条件で回転するように、ツール回転制御部62と加圧制御部63に指令信号を出力するように構成されている。また、主制御部64は、予め定められた接合線L1(図4参照)に沿って、回転ツール30が被接合材W1,W2に対し相対移動するように、換言すると、ワーク台Tが所定の動きとなるように、ロボット制御部61に指令信号を出力するように構成されている。
[被接合材W1,W2]
次に、ワークである被接合材W1,W2について説明する。被接合材W1,W2は、例えば、それぞれアルミニウム合金からなる部材である。被接合材W1は、断面台形状、かつ、長尺状に形成された部材であり、被接合材W2は、被接合材W1の上面を覆う形状にプレス加工された薄板状の部材である。これら被接合材W1,W2は、重ね合わされた状態で、ワーク台Tの上にセット(固定)され、装置本体Eによって接合される。
[摩擦攪拌接合装置の動作]
次に、摩擦攪拌接合装置1の動作について適宜図面を参照しながら説明する。参照する図面において、図3は、摩擦攪拌接合装置の正面図であり、(a)は接合作業開始直後の摩擦攪拌接合装置、(b)は接合作業中の摩擦攪拌接合装置を示す図である。また、図4は、接合作業中の摩擦攪拌接合装置の要部拡大斜視図である。以下、図4に示す接合線L1に沿って、被接合材W1,W2を接合する場合について説明する。なお、制御部60においては、ワーク台Tが所定の動きとなるように、被接合材W1,W2の形状に基づいて、多関節ロボット10に動きが予めティーチングされている。
まず、多関節ロボット10(図1参照)を操作し、ワーク台Tを移動させる。具体的には、図3(a)に示すように、ワーク台Tの上にセットされた被接合材W1,W2を、回転ツール30とローラ部材50の間に挟み込むようにワーク台Tを位置決めする。そして、ローラ部材50のローラ本体52bを、ワーク台Tの下面側に当接させる。この際、ローラ本体52bの向きを接合方向に回転するように合わせておく。
そして、回転駆動部42を駆動して、回転ツール30を回転させながら、加圧駆動部41を駆動する。これにより、図3(a)に示すように、回転ツール30は回転しながら下降し、プローブ32で、被接合材W1,W2を押圧する。被接合材W1,W2は、回転ツール30の回転により発生する摩擦熱で軟化し、回転ツール30のプローブ32が、上側に配置された被接合材W2内に徐々に挿入され、被接合材W1との当接部分近傍に到達する(図4参照)。この際、ワーク台Tは、その下側に配置されたローラ部材50で支持される。このように、ローラ部材50で支持されることで、下側からの充分な反力が得られる。なお、この摩擦攪拌接合装置1では、被接合材W1,W2の表面に対する回転ツール30の負荷が増大したとしても、加圧駆動部41で反力が調整されるように構成されている。
そして、図3(b)に示すように、回転ツール30のプローブ32を被接合材W2内に挿入した状態で、ワーク台Tを移動させる。具体的には、接合線L1(図4参照)に沿ってプローブ32が相対移動するように、ワーク台Tが取り付けられた多関節ロボット10を動作させる。この際、被接合材W1,W2の当接部分は常に垂直荷重を受けることができるように、多関節ロボット10を介してワーク台Tの傾きを調整する。また、被接合材W2に対するプローブ32の挿入量を一定量に保つように、加圧駆動部41を介して回転ツール30の上下の移動量も調整する。
このように、プローブ32が回転しながらワーク台Tに対して相対移動することで、ワーク台Tに固定された被接合材W1,W2の互いの当接部分近傍は摩擦熱によって塑性流動化し、接合線L1に沿って接合される。なお、被接合材W1,W2に対する回転ツール30の加圧力は、例えば、圧力センサで回転ツール30に作用する反力を検出し、この検出値に基づきサーボモータ41aを制御する。
以上によれば、本実施形態において以下の効果を得ることができる。
本実施形態に係る摩擦攪拌接合装置1では、回転ツール30が被接合材W1,W2の接合線L1に沿うように、ワーク台Tを多関節ロボット10で移動させる。このようにワーク台Tが多関節ロボット10により移動可能に構成されていることで、予め定められた(プログラミングされた)接合線L1に沿って2つの被接合材W1,W2を接合することができる。
また、ワーク台Tを多関節ロボット10に把持させることで移動可能に構成し、回転ツール30からの反力は、多関節ロボットではなく保持装置20が受ける構成としたので、回転ツール30からの反力については保持装置20で充分耐えることができる。
また、ワーク台Tは、保持装置20に対して任意の方向に移動可能であるため、この摩擦攪拌接合装置1では、被接合材W1,W2の向きをセットし直すことなく、三次元方向のあらゆる接合方向(二以上の接合方向)に容易に対応することができる。これにより、少量生産時の効率を向上させることができる。
以上、本実施形態に係る摩擦攪拌接合装置1について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく、種々の形態で実施することができる。
図5は、変形例に係る装置本体の図である。
前記実施形態では、ローラ部材50の回転軸部材51を回転ツール30の回転軸の同一軸線上に設けたが(図2参照)、回転ツール30のツール中心線A1とキャスターローラ52のローラ中心線A2をオフセットさせてもよい。具体的には、回転軸部材51のローラホルダ51cにおいて、前記実施形態よりもローラ軸52aを保持装置20の内側で保持するようにしてもよい。これによれば、ローラ部材50が進行方向に常に追従することができる。これにより、複雑な形状でも、接合を高品質に行うことができる。
前記実施形態では、被接合材W1,W2を同一種類の材料でアルミニウム合金としたが、アルミニウム合金以外の同一材料や、互いに異種の材料を接合する場合にも、本実施形態に係る摩擦攪拌接合装置1を適用することができる。
前記実施形態では、被接合材W1,W2を重ね合わせて接合する場合について説明したが、被接合材の端面を突き合わせて接合する場合にも、本実施形態に係る摩擦攪拌接合装置1を適用することができる。
前記実施形態では、ローラ部材50として、回転体であるローラ本体52bを軸支したものを用いたが、図6に示す参考例のように、ボールベアリングタイプのローラ部材53を用いることもできる。
図1は、本実施形態に係る摩擦攪拌接合装置の斜視図である。 本実施形態に係る装置本体および制御部の図である。 摩擦攪拌接合装置の正面図であり、(a)は接合作業開始直後の摩擦攪拌接合装置、(b)は接合作業中の摩擦攪拌接合装置を示す図である。 接合作業中の摩擦攪拌接合装置の要部拡大斜視図である。 変形例に係る装置本体の図である。 参考例に係るローラ部材の図である。
符号の説明
1 摩擦攪拌接合装置
W1 被接合材
W2 被接合材
10 多関節ロボット
11 ターンテーブル
12 第1アーム
13 第2アーム
14 第3アーム
15 基台
20 保持装置
30 回転ツール
31 胴部
32 プローブ
40 駆動部
50 ローラ部材
60 制御部
61 ロボット制御部
62 ツール回転制御部
63 加圧制御部
64 主制御部
E 装置本体
T ワーク台

Claims (2)

  1. 先端にプローブを有する回転ツールと、
    この回転ツールを保持する保持装置と、
    前記回転ツールに対向するように前記保持装置に取り付けられ、前記回転ツールの回転軸と平行な回転軸周りに回転する軸部本体と、
    前記軸部本体の前記回転ツール側の端部に取り付けられたローラホルダと、
    前記ローラホルダに回転自在に支持されるローラと、
    接合される2つの被接合材が固定され、前記回転ツールと前記ローラとの間に配置されるワーク台と、
    を備える摩擦攪拌接合装置であって、
    前記ワーク台は、多関節ロボットに取り付けられ、前記保持装置に対して独立して移動可能に構成されていることを特徴とする摩擦攪拌接合装置。
  2. 先端にプローブを有する回転ツールと、この回転ツールを保持する保持装置と、前記回転ツールに対向するように前記保持装置に取り付けられ、前記回転ツールの回転軸と平行な回転軸周りに回転する軸部本体と、前記軸部本体の前記回転ツール側の端部に取り付けられたローラホルダと、前記ローラホルダに回転自在に支持されるローラと、前記回転ツールと前記ローラとの間に配置されるワーク台とを備えた摩擦攪拌接合装置を用いて2つの被接合材を接合する摩擦攪拌接合方法であって、
    前記ローラが接合方向に回転するように前記軸部本体を回転させて前記ローラの向きを調整する調整工程と、
    2つの前記被接合材が固定された前記ワーク台を前記回転ツールと前記保持装置の間に配置する配置工程と、
    前記ワーク台の下面を前記ローラで支持した状態で、前記被接合材に対し前記回転ツールを回転させながら押圧挿入する挿入工程と、
    前記回転ツールの回転により発生する摩擦熱によって前記被接合材における前記回転ツールの周辺を塑性流動させる流動工程と、
    前記回転ツールが前記被接合材の接合線に沿うように、前記ワーク台を多関節ロボットにより移動させて2つの前記被接合材を接合する接合工程と、
    を備えることを特徴とする摩擦攪拌接合方法。
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