JP2007029664A - ファセットカット宝石取付用チェーン状装身具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 平面視においてほぼ円形の開口部12bを有する容器形状を呈し、周壁12は開口部12bへ連続しかつ当該開口部に向かって拡大する円錐状部を含み、前記開口部12bヘ分散するように複数の宝石押え爪13が形成された多数の宝石保持器1と、宝石保持器1相互を連鎖状に連結する多数の連結片2とを備えたことを最も主用な特徴とする。
【選択図】 図3
Description
この種のチェーン状装身具は、前述のように多数の宝石保持器にそれぞれ宝石を保持させるので、多くの需要者に購入してもらうためには価格の面からサイズの大きい宝石を使用することができない。例えば、ダイヤモンドを使用して大衆向けのネックレスを製造する場合、ダイヤモンドのサイズは最大限直径3mm程度であり、好ましくは直径2.0mm以下のダイヤモンドを使用する。
したがって、銀,プラチナ,金その他の貴金属で加工される宝石保持器や連結片も非常に小さくかつ製造コストの面から加工性のよい構造とする必要がある一方、宝石をできるだけ目立たせる必要があるので、宝石保持器を含むチェーン状装身具には構造上種々の工夫がなされている。
図13はチェーン状装身具の部分縦断面図、図14は図13のチェーン状装身具のネックレスとしての使用状態を示す部分正断面図である。符号4は円形の開口部を有する円筒状の容器形状を呈するように加工された宝石保持器であり、隣合う宝石保持器4相互は平面視においてH状を呈する連結片5により連鎖状の連結されている。
各宝石保持器4には、周壁の下部へ直径方向に一対の連結孔40が形成されており、図13のように、隣合う宝石保持器4,4の連結孔40,40へ連結片5を通し、当該連結片5の両端部両側に突出した抜け止め片50,50が対応する宝石保持器4の内周面における連結孔40の両側部へ係止される状態で宝石保持器1相互を連結している。
宝石保持器4相互を図13の状態に連結するには、宝石保持具4を平たくした状態の板金をプレスにより有底円筒状の容器形状に成形する前に、連結片5を図示の状態に配置してからプレス成形を行う。
以上の構成により、それぞれ宝石を保持した多数の宝石保持器4が連鎖状に連結されたチェーン状装身具は、環状に連結して例えばネックレスとして使用する場合、各宝石3のクラウンが正面を向き、上部の首に掛けられた部分と下部の垂れ下がった部分では、各宝石保持器4と連結片5の端部とが関節のように作動して図14で示すように全体が円弧状を呈するように屈折する。すなわち、例えば装身具が垂れ下がった部分では、重力により、一つの宝石保持器4の連結孔40,40の中心を結ぶ線に対して直角な線yと、当該宝石保持器4とそれに隣接する宝石保持器4の相互の中心を結ぶ線y’とが形成する90°未満の屈折角θによって、垂れ下がり部分の全体はほぼ円弧状を呈する。
前記宝石受具6は、宝石3を安定的に確実に宝石保持器4内へ取り付けるためと、宝石保持器4の下部内周領域に連結片5の各抜け止め片50の十分な作動空間を形成するために設けられたものである。すなわち、例えば宝石保持器6の底部中心に受孔を形成し、この受孔に宝石のキューレット部を案内し、当該宝石を宝石保持器の開口部へ形成した押え爪で底部方向へ押える構造を採用する(後記特許文献1図1参照)と、宝石保持器の下部内周領域が狭小となり、連結片の両端部の十分な作動空間が得られない。
すなわち、宝石3を図13の状態に保持させるには、宝石保持器4,宝石3及び宝石受具6との三部材の寸法合わせが必要であり、これらは非常に小サイズであるから金型設計や加工の費用が嵩む。また、宝石受具6を宝石保持器4内へ挿入する工程を要するのでそのコストも必要になる。
また、例えば前記宝石受具6を省略してコストの低減を図るため、宝石3を受けるための受部を宝石保持器4の開口部へ内側方向にやや突入するようにプレス成形によって形成しようとすると、雄金型を抜くとき(叉は成形後の宝石保持器を雄金型から抜くとき)に、内側方向ヘ突入した受部が邪魔になって金型が抜けず、結果として受部を成形することができない。
さらに、身体への着用中の装身具を真正面よりややそれた位置から見た場合に宝石保持器4が目立ち易く、それだけ視覚的に宝石3の存在感が相対的に小さくなる。
本発明の他の目的は、宝石をより目立たせることができる宝石取付用チェーン状装身具を提供することにある。
すなわち、その第1のチェーン状装身具は、平面視においてほぼ円形の開口部12bを有する容器形状を呈し、周壁12は開口部12bへ連続しかつ当該開口部12bに向かって拡大する円錐状部を含み、前記開口部12bヘ分散するように複数の宝石押え爪13が形成された多数の宝石保持器1と、宝石保持器1相互を連鎖状に連結する多数の連結片2とを備えたことを最も主用な特徴としている。
前記宝石保持器1は、その周壁全体が開口部12bに向かって拡大する円錐状部であるのが加工上望ましい。
このように、宝石受具を必要としないため、材料費及び加工費がより低廉となり、製造コストを低減させることができる。また、宝石3のガードル部のサイズに多少のバラツキがあってもそれを吸収することができる。
また、容器形状の宝石保持器1は開口部12bと連続し開口部に向かって拡大する円錐状部を有するので、例えばプレス加工によって開口部12bヘ内周方向へ突入する宝石受部その他の必要な部分を加工することができる。
さらに、身体への装身具の着用状態で真正面よりそれた位置から当該装身具を見た場合、宝石保持器1の底部方向の部分は外径が小さくなっているので視覚的に目立つ度合いが小さく、それだけ宝石3の目立つ度合いが相対的に大きくなる。
その他の点についても、第2のチェーン装身具は前記第1のチェーン状装身具と同様な効果を奏する。
さらに、宝石保持器1は断面円弧状を呈するお碗形状に形成されているため、装身具全体は視覚的に温かみのある印象を与えることができるとともに、例えば宝石保持器1をプレスにより成形した場合でもダイキャストで鋳造したもののように、高級感のある印象を与えることができる。
第1実施形態
図1〜図4は本発明に係るチェーン状装身具の第1実施形態を示す図で、図1は宝石保持器を成形する前(展開状態)の板金の平面図、図2は成形された宝石保持器を示す図で、(a)図は宝石保持器を成形した状態の平面図(例えば装身具を身に着けた状態では正面図)、(b)図は前記(a)図の宝石保持器の側面図、図3(c)図は第1実施形態のチェーン状装身具の部分平面図、図3(d)図は(c)図のチェーン状装身具の矢印A−Aに沿う断面図、図4は第1実施形態のチェーン状装身具の身体への着用状態における部分正面図である。
対の周壁形成部12aを分離するように、180°の角度間隔で外周縁から底板形成部11aに達するまで延び、かつ中心方向の先端部に拡大した孔形成部10aを有する孔形成用のスリット10bが形成されている。
板金1aの外周部において、スリット10bの両側隅角部には先端がやや(0.1mm〜板金1aの厚みの1/2程度)浮上した受部形成片15aがそれぞれ形成されている。
なお、この受部形成片15aは、後述のように板金1aをプレスにより宝石保持器1を成形したとき宝石受部15を構成するものであるが、必ずしも前記スリット10bに沿った外周部に形成する必要はなく、切り欠き部14aのV字をより深く形成し、当該切り欠き部14aの外周部両側へ形成してもよい。また、受部形成片15aはスリット10bや切り欠き部14aの外周部の両側でなく一方の側部ヘ形成しても実施することができる。
成形による宝石保持器1は、図2(a)図のように平面視においてほぼ円形の開口部12bを有する容器形状を呈し、周壁12は開口部12bへ連続しかつ当該開口部12bに向かって急角度(宝石保持器1のサイズによって異なるが、概ね4〜9°程度が好ましく、この実施形態では6,7°である)で拡大する円錐状部に形成される。成形により、板金1aの各スリット部10bの孔形成部10aは連結孔10を形成し、スリット部10bの他の部分は幅の狭いスリット10bとして残り、当該スリット10bの上端(開口部12b側端部)両側部には、前記受部形成片15aの部分が開口部12bから内周方向へ僅かに突入した宝石受部15を構成する。
開口部12bと一体な各宝石押え爪13は周壁12とほぼ同じ角度で立上がり、開口部12bには前記切り欠き14aに対応して一対の相対するV字状の凹部14{図3(b)図}が形成される。
なお、前記成形によりスリット部10bの孔形成部10a以外の部分は幅の狭いスリットとなるが、スリット10bの両側が接触してスリット10bが残らないように構成しても差し支えない。
宝石保持器1を前述のように成形するとき使用する金型の中、雌型は保持器1の外形形状とほぼ同様であるが、雄型(中型)は保持器1の底部内径とほぼ同径の円柱状である。
連結片2の抜け止め片20,20を含む端部の幅(一方の抜け止め片20の突出端部から他方の抜け止め片20の突出端部までの距離)は、当該連結片2の端部が宝石保持器1内で変位しても連結孔10から外部へ脱出しない程度に当該連結孔10の幅よりも十分に広くなっている。
宝石保持器1相互が連結された状態では、連結片2の抜け止め片20,20は対応する連結孔10を経て対応する宝石保持器1内に配置され、底板11の上面に接触し、当該連結片2が対応する連結孔10から脱出する方向へ動く時、当該宝石保持器1の内周面における連結孔10の両側部へ係止されることにより、当該連結片2が抜け止めされるように構成されている。
各連結片2の端部の両抜け止め片20,20は、連結孔10の両側における宝石保持器1の内周面と対応する部分が、当該部分の内周面(抜け止め片20,20が連結孔10の両側における宝石保持器1の内周面と抜け止め状に接触するときの当該内周面との接触面)の円弧の大きさと同じかやや大きい円弧で先端方向に向かって徐々に拡大する状態に形成されている。
次いで、途中まで開いた宝石保持器1の各連結孔10から両連結片2の対応する抜け止め片20,20を宝石保持器1の内部に差し入れ、この状態で当該宝石保持器1をプレスにより図3(d)図の状態に再成形する。この操作を順次行うことにより、多数の宝石保持器1を図3(c),(d)図で示すように連鎖状に連結する。
このように、一旦最終形態に成形した宝石保持器1を所定量拡開して連結片2の端部を宝石保持器1内へ差し入れた後、再成形することにより、最初から同様な状態に加工するよりも部材に無理な力が加わらず円滑に連結加工することができる。
第1に、宝石保持器1の周壁12は開口部12bへ連続しかつ当該開口部12bに向かって拡大する円錐状部に形成されているので、前記のように板金1aの外周部へやや浮上がった受部形成片15aを形成しておき、プレス成形により前記容器形状の宝石保持器1を成形したとき、宝石受部15が雄金型と干渉しないように各宝石受部15を円滑に加工することができる。
したがって、図13の装身具のように宝石受具6を使用しなくても宝石3を安定かつ確実に保持させることができるので、材料費や加工費がより低減され、より廉価なコストで製造することができる。また、宝石3のガードル部のサイズに多少のバラツキがあってもそのバラツキを吸収することができる。
前記屈折角θの大小は、宝石保持器1の連結孔10の幅と連結片2の主部の幅の差に負うところが大きいが、宝石保持器1及び連結片2は小サイズであるので前記両者の差を大きくするのには限界がある。例えば、第1実施形態の装身具において、宝石保持器1,連結片2及び宝石3のサイズは実物の約20倍(設計上のサイズは、例えば宝石保持器1の底部内径:1.3mm,開口部内径:1.6mm,周壁高さ:1.5mmである。)に記載したものである。したがって、前記屈折角θをより小さくするには、他の部分の構成に配慮しなければならない。
第1実施形態のチェーン状装身具において、各連結片2の端部の両抜け止め片20,20は、連結孔10の両側における宝石保持器1の内周面と対応する部分が、当該部分の内周面(抜け止め片20,20が連結孔10の両側における宝石保持器1の内周面と抜け止め状に接触するときの当該内周面との接触面)の円弧の大きさと同じかやや大きい円弧で先端方向に向かって徐々に拡大する状態に形成されている。
このように構成したことにより、各宝石保持器1が下位の部材(宝石保持器1,連結片2及び宝石3。以下同じ。)の重力を受けて当該下位の部材の方向へ回動するときより円滑に回動し、その結果屈折角度θがより小さくなるのである。例えば、図14で示す従来のチェーン状装身具は、身体への装着状態において屈折角θは平均85°を大きく超えるが、第1実施形態のチェーン状装身具では図4で示す屈折角θは平均85°以下(屈折角θの実際の平均は83〜85°)になる。
前記屈折角θの平均が大きいと身体への装着状態における垂れ下がり部分の円弧が大きくなり、身体の動きに応じて変化する円弧の大きさの変化量が小さくなり、装身具としての見栄えがそれだけ劣ることになる。また、屈折角θの平均値が大きいと身体への装着状態における垂れ下がり部の円弧をより小さくするためには、宝石保持具をより小サイズに設計して密に連結しなければならず、製造コストがそれだけ嵩むことになる。
図5の(e)図は本発明に係るチェーン状装身具の第2実施形態における宝石保持器の平面図、図5の(f)図は(e)図の宝石保持器の側面図、図6は図5の宝石保持器を連結片により多数連鎖状に連結したチェーン装身具の部分断面図である。
図1のように裁断した板金1aを使用し、これをプレス成形により宝石保持器1を加工する。成形に使用する金型の中、雌金型の内部形状は宝石保持器1の外形形状とほぼ対応しているが、雄金型は先端部が球面状に形成され宝石保持器1の開口部12bの内径よりも必要量小さな外形の円柱状のものである。
宝石保持器1のその他の構成や、多数の宝石保持器1を連結片2により順次連鎖状に連結する要領は第1実施形態のチェーン状装身具と同様である。
この実施形態においても、宝石保持器1へ宝石3をとり付けるとき、図6の二点鎖線で示すように宝石3のパビリオンの外周部を宝石受部15に支持させる。
したがって、図13の装身具のように宝石受具6を使用しなくても宝石3を安定かつ確実に保持させることができるので、材料費や加工費がより低減され、より廉価なコストで製造することができる。また、宝石3のガードル部のサイズに多少のバラツキがあってもそのバラツキを吸収することができる。
また、宝石保持器1は断面円弧状を呈するお碗形状に形成されているため、装身具全体は視覚的に温かみのある印象を与えることができるとともに、例えば宝石保持器1をプレスにより成形した場合でもダイキャストで鋳造したもののように、高級感のある印象を与えることができる。
その他の作用・効果は第1実施形態のチェーン状装身具と同様であるのでそれらの説明は省略する。
図7は変形した連結片を含む第3実施形態を示す図で、(g)図は連結片の平面図、(h)図は(g)図の矢印B−Bに沿う断面図である。
連結片2の各抜け止め片20を含む両端部分、すなわち成形した宝石保持器1の周壁12を拡開{図2の(b)図}して連結孔10から連結片2の端部を指し込むのに必要な端部の長さ部分はフラットに形成されているが、他の部分である軸状部(主部)の中央部分は、装身具を組み立てるときに正面側へ断面凸円弧状を呈するように形成されている。
連結片2をこのように形成することにより、連結片2の強度を向上させることができるとともに、正面から見た場合に一つの丸い金属線の状態を呈するので高級感を与えることができる。
図8及び図9は本発明に係るチェーン状装身具の第4実施形態を示す図で、図8は宝石保持器を成形する前(展開状態)の板金の半裁平面図、図9は成形された宝石保持器を示す図で、(i)図は宝石保持器を成形した状態の平面図、(j)図は前記(i)図の矢印C−Cに沿う半裁断面図である。
板金1aを前記のように構成するには、金属素条から板金1aよりも平面形状がやや大きい図示しないブランク材を打抜き、当該ブランク材の宝石押え爪に相当する部分をプレスにより薄肉に加工した後、図8の形状の板金1aをプレスにより加工する。
すなわち、板金1aの各宝石押え爪13の上面は薄肉に加工されて僅かに下がった段部15bが形成されているので、プレス成形された宝石保持器1の各宝石押え爪13の内側には、図9のように同じレベル位置に段部からなる宝石受部15が形成される。これらの各宝石受部15へ(j)図の二点鎖線で示すように宝石3のパビリオンの外周部を支持させ、各宝石押え爪13を内側へ曲げて宝石3のファセット部を押さえ、当該宝石3を宝石保持器1へ保持させる。
この実施形態の装身具の他の構成や作用効果は、第1実施形態の装身具と同様であるのでそれらの説明は省略する。
なお、図8の板金1aをプレス成形することにより、宝石保持器1を図5の宝石保持器1と同様なお碗形状に成形することができる。
図10は第5実施形態のチェーン状装身具の宝石保持器1を示す断面図であり、宝石保持器1は図1の板金1aに受部形成片15aを形成せずにプレス成形したもので、したがって、この宝石保持器1の開口部12bには図2の宝石保持器1におけるような宝石受部15は形成されていない。
図10の宝石保持器1へ宝石3を保持させるには、宝石保持器1の周壁12の開口部12bの内縁の直径が、ファセットカットされた宝石3のガードル部(上方部であるクラウンと下方部であるパビリオンの境界部の最大外縁部)よりも僅かに大きくなるように宝石保持具1を設計する。
したがって、宝石受具がなくても宝石3は宝石保持器1内へ安定かつ確実に保持されるから、材料費や加工費がより低減され、より廉価なコストで製造することができる。また、宝石3のガードル部のサイズに多少のバラツキがあってもそのバラツキを吸収することができる。
前記のように、周壁12の開口部12bの内縁部よりもやや底部寄り位置を宝石受部115とすることにより、宝石押え片13を宝石保持器1の内側へ曲げるときに宝石3のファセット部を傷付けるのを防止することができる。
この実施形態のチェーン状装身具の他の構成や作用効果は、第1実施形態のものと同様であるのでそれらの説明は省略する。
図11は第6実施形態のチェーン状装身具の宝石保持器1を示す断面図であり、宝石保持器1は図1の板金1aに受部形成片15aを形成せずに図5の宝石保持器1と同様に、全体が断面お碗形状を呈するようにプレス成形したものである。したがって、この宝石保持器1の開口部12bには図5の宝石保持器1におけるような宝石受部15は形成されていない。
宝石保持器1の開口部12bの内縁よりもやや下がった部分が宝石受部15となるように設計し、宝石3のガードル部を前記宝石受部15へ支持させ、この状態で各宝石押え爪13を内側へ曲げ加工することにより当該宝石3を保持器1へ保持させる。
したがって、宝石受具がなくても宝石3は宝石保持器1内へ安定かつ確実に保持されるから、材料費や加工費がより低減され、より廉価なコストで製造することができる。また、宝石3のガードル部のサイズに多少のバラツキがあってもそのバラツキを吸収することができる。
前記のように、周壁12の開口部12bの内縁部よりもやや底部寄り位置を宝石受部15とすることにより、宝石押え片13を宝石保持器1の内側へ曲げるときに宝石3のファセット部を傷付けるのを防止することができる。
この実施形態のチェーン状装身具の他の構成や作用効果は、第2実施形態の装身具のそれと同様であるのでそれらの説明は省略する。
図12は本発明に係るチェーン状装身具の第3実施形態における宝石保持器の断面図である。
宝石保持器1は、基本的には図10の宝石保持器1とほぼ同様に形成されているが、周壁12の一対の連結孔10の上端より上方の部分を上方に徐々に拡大するような円錐状部に形成したものであり、開口部12bの内縁部叉はその近傍を宝石受部15となるように構成している。
この実施形態のチェーン状装身具の他の構成や作用効果は、第5実施形態のチェーン状装身具をほぼ同様であるのでそれらの説明は省略する。
第1実施形態及び第5実施形態のチェーン状装身具において、宝石保持器1の底板11は下方へ凸となるような円弧状に加工することができる。
1a 板金
10 連結孔
10a 孔形成部
10b スリット
11 底板
11a 底板形成部
12 周壁
12a 周壁形成部
12b 開口部
13 宝石押え片
14 凹部
14a 切り欠き部
15 宝石受部
15a 受部形成片
15b 段部
2 連結片
20 抜け止め片
3 宝石
Claims (7)
- 平面視においてほぼ円形の開口部(12b)を有する容器形状を呈し、周壁(12)は開口部(12b)へ連続しかつ当該開口部(12b)に向かって拡大する円錐状部を含み、前記開口部(12b)ヘ分散するように複数の宝石押え爪(13)が形成された多数の宝石保持器(1)と、宝石保持器(1)相互を連鎖状に連結する多数の連結片(2)とを備えた、ファセットカット宝石取付用チェーン状装身具。
- 前記宝石保持器(1)は、その周壁(12)全体が開口部に向かって拡大する円錐状部である、請求項1に記載のファセットカット宝石取付用チェーン状装身具。
- 平面視においてほぼ円形の開口部(12b)を有する容器形状を呈し、縦断面において円弧状を呈するお碗形状に形成され、開口部(12b)ヘ分散するように複数の宝石押え爪(13)が形成された多数の宝石保持器(1)と、宝石保持器(1)相互を連鎖状に連結する多数の連結片(2)とを備えた、ファセットカット宝石取付用チェーン状装身具。
- 前記各宝石保持器(1)は、外周縁へ分散するように複数の宝石押え爪(13)が形成され、180°の角度間隔で外周縁から中心方向へ延びかつ中心方向の先端部へ拡大した孔形成部(10a)を有するスリット(10b)が形成された板金(1a)を、プレス成形により全体が前記容器形状を呈しかつ前記各スリット部(10b)の孔形成部(10a)が対の連結孔(10)を形成するように成形することにより構成され、
前記各連結片(2)は幅の狭い主部の両端部両側に抜け止め片(20,20)が突出した金属板からなり、
隣接する宝石保持器(1)相互は、前記連結片(2)の対応する抜け止め片(20,20)が当該宝石保持器(1)の内周面における連結孔(10)の両側部へ係止される状態で連鎖状に連結されている、請求項1〜3のいずれかに記載のファセットカット宝石取付用チェーン状装身具。 - 前記各連結片(2)の端部の両抜け止め片(20,20)は、前記宝石保持器(1)の内周面と対応する部分が先端方向に向かって徐々に拡大する状態に形成されている、請求項4に記載のファセットカット宝石取付用チェーン状装身具。
- 前記各宝石保持器(1)の開口部(12b)には、所定の角度間隔で外周方向から当該宝石保持器(1)の内側方向へ僅かに突入する宝石受部(15)が形成されている、請求項1〜5のいずれかに記載のファセットカット宝石取付用チェーン状装身具。
- 前記各宝石押え爪(13)の内側には当該宝石保持器(1)の底部から同じレベル位置に宝石受部(15)を構成する段部が形成されている、請求項1〜5のいずれかに記載のファセットカット宝石取付用チェーン状装身具。
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