JP3878554B2 - 装身具 - Google Patents
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Description
しかし、上記構成では、宝石がケーシングから抜け出さないように透明ガラスが必要となり、宝石の輝きを損なう虞れがあった。
更に、後者では、上記欠点に加えて、宝石の下端が受溝から抜け出ないようにするために宝石の下部の略角錐形状の角度を小さくし、受溝の幅を狭めると共に深さにを深く設定する必要があり、これに適用できる宝石の形状が限定される欠点があった。
前記カバー部に、前記受部の上方位置で宝石が抜け出ない大きさで外部から宝石が見えるように貫通した開口部を形成し、前記宝石は、その上面がカバー部の開口部から突出しないように開口部の内側に配置されており、前記台部またはカバー部から前記宝石の下部側に向かって突出して、前記宝石が前記受部を支点にして揺動した際に前記宝石の下部の側面に衝合して前記宝石の揺動を止めて斜めの姿勢に保持する下部規制部を設け、前記宝石を繰り返し揺動可能に保持してなることを特徴とする。
下部規制部は、台部またはカバー部から前記宝石の下部側に向かって突出して、前記宝石が前記受部を支点にして揺動した際に前記宝石の下部の側面に衝合して前記宝石の揺動を止めて斜めの姿勢に保持する構成でもよい。
このカバー部はドーナツ状のリングを用いてもよい。
またカバー部は、開口部を有するプレートからなって、上記開口部が台部に向かって幅狭となる蟻溝状に形成されているものでもよい。
受部は、台部に形成された凹溝部からなっているものでもよい。
また受部は、台部と別体に形成された凹部からなっており、台部上に固定されているものでもよい。
これに使用する宝石は、その下部の略角錐形状(断面が略V形状)の断面角度が狭いものに限らず広いものでも使用することができ、適用範囲を広げることができる。
カバー部はそれ自体が装飾用として用いられ、またリングを用いることもできるので、使用者の趣味感を高めることができる。
第1図に示す装身具としての指輪1は参考例を示すもので、使用者の着用する指のサイズに合わせた大きさの取付手段としてのリング部2と、該リング部2に一体に取り付けられた装飾本体部3とからなっており、下部規制部を省略している。
上記装飾本体部3は、宝石4を載置する台部5と、該宝石4が抜けでないように規制するカバー部10とからなっている。
そして、図面で明瞭なように、前記宝石4は、その上面がカバー部10の後述の開口部11から突出しないように開口部11の内側の装飾本体部3内に収納されている。
この受部6は、宝石4の支点位置を一定の範囲で位置決めして、宝石4を上記支点位置で揺動可能に支持している。
しかし、受部6が宝石4の揺動範囲を規制する機能の全部または一部を有するものとしてもよい。
また、受部6内での支点位置はほぼ一定位置であることが望ましいが、宝石4の揺動時において支点位置が受部6内で自在に変位してもよい。
また、本図示例ではカバー部10に形成された開口部11の最小の開口面から内側(図中下側)に連なる蟻溝状の周壁が上部規制部12’となっており、前記宝石4が台部5上に倒れないように、宝石4が斜めに傾くと衝合して宝石4の揺動範囲を規制するようになっている。
従って、その円形断面で挟まれて形成される開口部11の中央が最小幅となり、上方または下方に向かって開口幅が漸次広がる形状となっているので、その内周側で中央より下方の周壁が上部規制部12’となって蟻溝を形成している。
そして前記受部6は開口部11の中心軸と同軸位置に設定されている。
本参考例では、宝石4が前記受部6を中心にその全周方向のいずれの方向に傾動した際にも、前記上部規制部12’に衝合して、宝石4は斜めの姿勢で保持される。
また、同時に、宝石4の揺動時に宝石4の下端が受部6から抜けでようとすると前記カバー部10または上部規制部12’に宝石4が衝合して抜け出ることことがない間隔に配置されることが好ましい。
従って、上記カバー部10の開口部11から、宝石4の揺動を直視することができ、宝石4の輝き度合を損なうことがない。
図示例では、台部5とカバー部10とは相互に固着されておらず、台部5は取付手段としてのリング部2に固着され、カバー部10は翡翠などの宝石からなってリング部2の上部に形成された係止爪部2aによってカバー部10を係止しており、それが固定手段9となっている。
そして、リング部2はその両端部が上方へ延びてカバー部10をネジ止めするボルトなどの固定手段9を用いて固定している。
カバー部10は、本実施例の場合、中央に円形の貫通孔からなる開口部11が形成された厚肉の楕円形状の盤体からなっている。
この開口部11には、上部の開口に連接して内方へ向かって拡開する段差状の周壁からなる上部規制部12’が一体に形成されており、蟻溝を形成している。
これにより宝石4は、カバー部10の上部規制部12’から外れて台部5上に倒れることはなく、また開口部11から抜け落ちることもなく、少なくとも宝石4の一部が上部規制部12’に接した斜めの姿勢に保持される。
その他の構成は前記参考例と同様であるので同一構成には同一符号を付して説明を省略する。
第3図は、カバー部10の外周に沿って下方へ突出する周壁10aの内壁面に突部からなる下部規制部12を設けた装飾本体部3の実施例を示す。
この装飾本体部3では、カバー部10の周壁10aの内壁面に、別体からなるリング状の下部規制部12を固着した構成からなっている。
また、この実施例では受部6は受具6A内に形成されており、台部5上に固定されている。
この受具6Aは台部5上に突設されるが、台部5に凹部を形成し、該凹部に受具6を嵌合固着して上面を台部6と同一面に形成してもよい。
この受部6に支持される宝石4は、その下端を支点として揺動し、前記下部規制部12に宝石4の下部4cが衝合する位置で宝石4の揺動を止めて、宝石4を斜めの姿勢に確実に保持することができる。
この発明では下部規制部12を設けて上記不都合を解消した点に特徴がある。
なお、図示例では受部6は球面状の溝を有しており、その溝の範囲内で宝石4の下端が支承され、該下端を支点として揺動しうる。
またこの実施例の装飾本体部3では、台部5とカバー部10とを一定位置に拘束する固定手段9が必要となり、模式的に点線で示している。
本実施例では下部規制部12は宝石4の下部4cと衝合するように配置される必要がある。
その他の構成は前記参考例の構成と同様であるので説明を省略する。
この下部規制部12は、第10図に例示したように、受部6を中心に等間隔(図示例では90度間隔)に台部5上に柱部を突出したものでも、あるいは第11図に例示したように円筒部を突設したものでもよい。
下部規制部12が台部5に一体成形されず、別体からなる環状体の場合には、下部規制部12となる環状体を受部5に固定することができる。
これにより、宝石4は、その受部6上で下端を支点として揺動し、前記下部規制部12に宝石4の下部4c側が衝合する揺動角度で宝石4の揺動を止めて斜めの姿勢に確実に保持することができる。
その他の構成は前記実施例と同様であるので、その説明を省略する。
第5図に示す装飾本体部3の実施例では、台部5上に受部6を設けず扁平面としている。
宝石4は、その下端が台部5上を変位して任意に個所を支点として揺動するが、下部規制部12で揺動角度が規制されて、常に斜めの姿勢に保持されるようになっている。
これにより宝石4は繰り返し揺動することができる。
その他の構成は前記実施例と同様であるので、その説明を省略する。
また、カバー部10は下面を開放した略箱形となって、前記台部5に外嵌固定されており、それが固定手段9となっている。
この場合は、下部規制部12が台部5と一体になって箱形を形成している。
その他の構成は前記実施例と同様であるので、その説明を省略する。
この上部規制部12’は、リング状でなくてもよく、受部6を中心にカバー部10の内壁面に沿って周方向に略等間隔に複数設けられた突部であってもよい。
この場合、上部規制部12’は予め形成しておきカバー部10に固定することができるので、宝石4の形状に応じて最適の規制部を選ぶことができるので、カバー部10に上部規制部を一体に形成して規制部の形状が固定される第2図や第3図に示した参考例より適応力に優れる。
またこの参考例の装飾本体部3では、台部5とカバー部10とを一定位置に拘束する固定手段9が必要となり、模式的に点線で示している。
上部規制部12’は宝石4の頭部4aの側面と衝合する。
その他の構成は前記参考例と同様であるので説明を省略する。
図示例でこの板体はカバー部10と共に台部5に固定部材9で中途位置に固定されるが、この固定方法は特に限定されるものではない。
なお、この実施例では台部5上に受部を設けない構成とした。
その他の構成は前記実施例と同様であるので、その説明を省略する。
また、この実施例では、台部5の上面5bを宝石4の揺動支点となる個所、図示例では受部6に向かって漸次幅狭となる略すり鉢状に形成しているので、装飾本体部3が一般に水平姿勢に保持される商品の場合に、揺動した宝石4の下端は上記台部6の上面5bで揺動支点位置となる受部6まで滑って戻ることができる。
また、図示例で受部6は、孔からなっており、宝石4の下端が係止しない程度に嵌合して揺動支点とすることができる。
この場合、受部を設けなくてもよく、またカバー部10や上部規制部12の形状も他の実施例の構成に置き換えて実施しうる。
その他の構成は前記実施例と同様であるので、その説明を省略する。
ここで装飾本体部3は、台部5は上面が開口する略箱型からなり周壁5aの内周側の段部を下部規制部12としており、開口部11を有するカバー部10と固定部材9を介して一体に固着されており、また前記台部5の中央には受部6が形成されている。
この台部5の下部にはカフスボタンの取付手段としての掛止部2が一体に形成されている。
第14図は装身具1の一例としてのネックレスに装飾本体部3を装着した実施例を示すもので、取付手段として装飾本体部3にリングを固着し、チェーンを前記リングに通した構成からなっている。
なお、図示例では開口部を略矩形にしてある。
なお、図示例では開口部11を略楕円形にしてある。
また、この実施例で示すように、装飾部本体3の台部5は、装飾部本体3に形成された凹部、あるいは装身具の基部に一体に形成された凹部であってもよい。
そして、この凹部からなる台部5の上面はカバー部10で塞いで宝石4が開口部11から抜けでないようにし、また、台部5またはカバー部10には下部規制部12を設けて前記宝石4の揺動範囲を規制する構成からなっている。
この場合に取付手段は、リングやフック、チェーン、ピンや係止具、バンドなどの公知の取付手段が用いられる。
また宝石は、天然石でも人造石でもよく、要するに下端が略角錐形状に形成されていればよい。
また、宝石の下部は略角錐形状からなるが、下端はここを支点として揺動可能であれば、平面や湾曲面などであってもよい。
また、前記各実施例や参考例に示した構成は、それに限定されるものではなく、各要素を適宜に組み合わせて用いることができる。
その他、要するにこの発明の要旨を変更しない範囲で種々設計変更しうること勿論である。
2 リング部
3 装飾本体部
4 宝石
5 台部
6 受部
9 固定手段
10 カバー部
11 開口部
12’ 上部規制部
12 下部規制部
Claims (10)
- 身体の一部または着衣部に着脱可能な形状に形成された取付手段と、該取付手段に取り付けられた装飾本体部とからなって、該装飾本体部が、中途部が最大径となり下部が略角錐形状に形成された宝石の下端を揺動支点として支持する受部を有する台部と、上記宝石の上方を覆うカバー部とを有する装身具において、
前記カバー部に、前記受部の上方位置で宝石が抜け出ない大きさで外部から宝石が見えるように貫通した開口部を形成し、
前記宝石は、その上面がカバー部の開口部から突出しないように開口部の内側に配置されており、
前記台部またはカバー部から前記宝石の下部側に向かって突出して、前記宝石が前記受部を支点にして揺動した際に前記宝石の下部の側面に衝合して前記宝石の揺動を止めて斜めの姿勢に保持する下部規制部を設け、前記宝石を繰り返し揺動可能に保持してなることを特徴とする装身具。 - 台部に、宝石の下端を揺動可能に支持する凹状の受部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の装身具。
- カバー部が、断面略円形で環状のドーナツ状のリングからなっていることを特徴とする請求項1または2に記載の装身具。
- 下部規制部が、宝石の揺動支点位置を中心にして周方向に略等間隔に複数突設された突部または一連の環状体からなって、揺動する宝石の下部と衝合し宝石を斜めの姿勢で保持することを特徴とする請求項1または2に記載の装身具。
- 身体の一部または着衣部に着脱可能な形状に形成された取付手段と、該取付手段に取り付けられた装飾本体部とからなって、該装飾本体部が、中途部が最大径となり下部が略角錐形状に形成された宝石の下端を揺動支点として支持する受部を有する台部と、上記宝石の上方を覆うカバー部とを有する装身具において、
前記カバー部に、前記受部の上方位置で宝石が抜け出ない大きさで外部から宝石が見えるように貫通した開口部を形成し、
前記宝石は、その上面がカバー部の開口部から突出しないように開口部の内側に配置されており、
前記カバー部と台部との間に横向きに配置されて固定された下部規制部材を設け、該下部規制部材が宝石の下部を嵌挿する下部開口を有しており、該下部開口の口縁部は前記宝石が前記受部を支点にして揺動した際に前記宝石の下部の側面に衝合して前記宝石の揺動を止めて斜めの姿勢に保持する下部規制部となり、前記宝石を繰り返し揺動可能に保持してなることを特徴とする装身具。 - 台部の上面が、宝石の揺動支点位置に向かって漸次下降傾斜するすり鉢状に形成されていることを特徴とする請求項1または5に記載の装身具。
- 受部が、宝石の揺動支点位置を一定の範囲で位置決めしうるように略球面状の凹部からなっており、宝石の揺動時に上記支点位置が受部内で変位しうるようになっていることを特徴とする請求項1または5に記載の装身具。
- 受部を形成した受具が台部に固定されてなることを特徴とする請求項2に記載の装身具。
- 装身具の取付手段が、指輪、カフスボタン、ネクタイピン、装飾ピン、ペンダント、ブレスレット、アンクレット、ピアス、イヤリング、バンドを構成する取付手段のいずれか1つからなることを特徴とする請求項1または5に記載の装身具。
- カバー部が取付手段の上部に固定されており、台部がカバー部と離間した下方位置に隙間を隔てて前記取付手段に固定されていることを特徴とする請求項1または5に記載の装身具。
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