JP2007023935A - ローリングダイヤフラムポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】 フッ素樹脂からなるローリングダイヤフラム3を採用して、ポンプの耐薬品性及び定量性を確保しながら、フッ素樹脂からなるローリングダイヤフラム3に亀裂や孔等が生じ難く、且つ、ポンプの吐出量及び吐出速度を変更調節することができ、例えば、半導体のレジスト液塗布用ポンプ等、半導体や液晶プロセス用ポンプとして使用できる耐久性及び汎用性に優れたローリングダイヤフラム(定量)ポンプを提供する。
【解決手段】 ローリングダイヤフラムポンプは、シリンダ1、ピストン2及びローリングダイヤフラム3により画成され、液体の吸込口6及び吐出口7が開口された圧力室4を備える。そして、ポンプ駆動源としてリニアアクチュエータ8を備え、この出力軸18をピストン2に結合すると共に、ピストン2とシリンダ1間にピストン2の往復移動を許容して回転を規制する回り止め手段19,20を設け、ピストン2を往復駆動する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ローリングダイヤフラムポンプに関し、特に半導体や液晶プロセスに好適に使用可能なローリングダイヤフラムポンプに関する。
ローリングダイヤフラムポンプは、シリンダ内に収容されて往復駆動されるピストンに、ローリングダイヤフラムの内周部が取付けられ、その外周部がシリンダに取付けられ、このローリングダイヤフラム、シリンダ、及びピストンにより画成された圧力室に、流体の吸込口及び吐出口をそれぞれ開口し、流体の吸込口及び吐出口は、それぞれ逆止弁を介して流体タンク及び吐出流体供給部に連なっている。ピストンを往復駆動すると、圧力室の容積が変化し、容積が拡大する過程で吸込口から流体が吸込まれ、縮小する過程で吐出口から流体が吐出される。
このポンプには、ゴムからなるローリングダイヤフラムが用いられ、液圧や空気圧シリンダがポンプ駆動源として用いられる(例えば、「特許文献1」参照。)。
特開昭61−197779号公報
例えば、半導体のレジスト液塗布用ポンプ等、半導体や液晶プロセス用ポンプとして従来のローリングダイヤフラムポンプを適用することはできなかった。その理由は、ゴムからなるローリングダイヤフラムを用いているため、レジスト液等によりゴムからなるローリングダイヤフラムに劣化を生じる上に、ゴムからなるローリングダイヤフラムの伸縮性によりポンプの定量性を確保し難いことにある。そこで、ゴムからなるローリングダイヤフラムに代えてポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂からなるローリングダイヤフラムを採用することで、ローリングダイヤフラムに耐食性や耐薬品性が得られると共に、ローリングダイヤフラムに伸縮性がなくポンプの定量性も確保し易くなるので、ローリングダイヤフラムポンプの半導体や液晶プロセス用ポンプとしての使用が期待できる。
しかしながら、ポンプ駆動源として液圧や空気圧シリンダ等を用いた場合には、ローリングダイヤフラムに回転モーメント(ねじり力)が働かず、ローリングダイヤフラムをフッ素樹脂で成形しても亀裂や孔等を生じ難いが、この場合、ピストンの往復運動を一定の2位置間でしか行えないため、一定の吐出量及び吐出速度(吐出圧)は得られるとしても、それらを制御することはできず、汎用面で問題を生じる。一方、ポンプ駆動源としてモータ部の回転運動を直線運動に変換して出力するリニアアクチュエータを用いることにより、ピストンのストロークを制御できて、吐出量及び吐出速度を変更調節することができるが、この場合、ローリングダイヤフラムに回転モーメントが働き、フッ素樹脂からなるローリングダイヤフラムでは亀裂や孔等を生じ易く、耐久性に問題を生じる。このため、ローリングダイヤフラムポンプの半導体や液晶プロセス用ポンプへの適用は現在に至っても実現されていない。
本発明の目的は、フッ素樹脂からなるローリングダイヤフラムを採用して、ローリングダイヤフラムの耐食性及び耐薬品性、ポンプの定量性を確保しながら、フッ素樹脂からなるローリングダイヤフラムに亀裂や孔等を生じ難く、且つ、ポンプの吐出量及び吐出速度を変更調節することができ、例えば、半導体のレジスト液塗布用ポンプ等、半導体や液晶プロセス用ポンプとして適用できる耐久性及び汎用性に優れたローリングダイヤフラム(定量)ポンプを提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、シリンダ内に収容されて往復駆動されるピストンと、このピストンにその内周部が取付けられ、ピストン外周の折返部を経てその外周部がシリンダに取付けられたローリングダイヤフラムと、これらシリンダ、ピストン及びローリングダイヤフラムにより画成された圧力室と、圧力室にそれぞれ連通する流体の吸込口及び吐出口とを備えたローリングダイヤフラムポンプにおいて、ポンプ駆動源としてモータ部の回転運動を直線運動に変換して出力するリニアアクチュエータを備え、このリニアアクチュエータの出力軸をピストンに結合すると共に、ピストンとシリンダ間にこのピストンの往復移動を許容して回転を規制する回り止め手段を設けたものである。
上記構成によれば、ピストンは、これとシリンダ間に設けた回り止め手段により、往復移動が許容されて回転が規制されているため、リニアアクチュエータによりピストンを往復駆動(直動)させることができる。このため、ピストンストロークを制御でき、ポンプの吐出量及び吐出速度を変更調節することができるようになる。そして、ピストンの回り止め手段により、ローリングダイヤフラムに回転モーメントが働くことがなく、フッ素樹脂からなるローリングダイヤフラムを採用してもこれに亀裂や孔等を生じ難くなる。
本発明において、ピストンの回り止め手段は、シリンダに開口形成された長孔と、ピストンにその一端が取付けられ、シリンダの長孔を通してその他端がシリンダ外に突出されたピストンと一体に動作する係合ピンとで構成することが望ましい。また、シリンダ外に突出された係合ピンによりピストンの所定の位置を検知するセンサを備えることが望ましい。
上記構成を採用することにより、ピストンのストローク制御(ポンプの吐出量及び吐出速度制御)を行う際の、ピストンの基準位置を回り止め手段を利用してセンサにより検知することができるようになる。このため、ピストン位置検知用の専用部品が不要となり、部品点数の削減を図ることができ、ポンプの小型化及びコスト低下を図ることができる。
また本発明においては、シリンダとピストンの摺動面間にシール部材を設けると共に、シリンダに、圧力室の容積を拡大する側のピストンストローク終端位置におけるローリングダイヤフラムの折返部の背後近傍に位置する空気吸出口を設け、シリンダ内に、圧力室と反対側に負圧室を備えることが望ましい。
この構成を採用することにより、ローリングダイヤフラムの内周部をピストンの外周面に、また外周部をシリンダの内周面に、それぞれ密着させることができるようになる。このため、フッ素樹脂からなるローリングダイヤフラムを採用してもこのローリングダイヤフラムの内周部及び外周部の横断面形状が、例えば、多角形に変形してしわを生じるのを防止できるようになる。このことによっても、フッ素樹脂からなるローリングダイヤフラムに亀裂や孔等が生じ難くなる。また、空気吸出口をローリングダイヤフラムの折返部の背後近傍に設けることにより、ポンプ起動と略同時に上記機能を応答性よく発揮させることができ、フッ素樹脂からなるローリングダイヤフラムに亀裂や孔等を生じるのを効果的に抑えることができる。さらに、シリンダとピストンの摺動面間に設けたシール部材の摺動粉等を空気吸出口から吸塵して排出することができるようになる。このため、ローリングダイヤフラムの内周部とピストンの外周面との間やローリングダイヤフラムの外周部とシリンダの内周面との間に前記摺動粉等が入り込み付着堆積するのを防止でき、このことによっても、フッ素樹脂からなるローリングダイヤフラムに亀裂や孔等が生じ難くなる。この機能についても、空気吸出口をローリングダイヤフラムの折返部の背後近傍に設けることにより、効果的に発揮させることができ、フッ素樹脂からなるローリングダイヤフラムに亀裂や孔等を生じるのを効果的に抑えることができる。
本発明によれば、フッ素樹脂からなるローリングダイヤフラムを採用して、ポンプの耐薬品性及び定量性を確保しながら、フッ素樹脂からなるローリングダイヤフラムに亀裂や孔等が生じ難く、且つ、ポンプの吐出量及び吐出速度を変更調節することができ、例えば、半導体のレジスト液塗布用ポンプ等、半導体や液晶プロセス用ポンプとして適用できる耐久性及び汎用性に優れたローリングダイヤフラム(定量)ポンプを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の実施の形態を示すローリングダイヤフラムポンプの吸込状態の縦断面図、図2は同ローリングダイヤフラムポンプの吐出状態の縦断面図である。
このローリングダイヤフラムポンプにおいて、シリンダ1内には、ピストン2が軸方向に移動自在に収容され、このピストン2には、後述するポンプ駆動源と回り止め手段によって往復運動が与えられる。ピストン2は、シリンダヘッド側と反対側の略半部がシリンダ内径と略同径に形成され、シリンダヘッド側の略半部が、シリンダ1との間に所定の隙間を形成すべく、シリンダ内径より小径に形成され、大径部2aと小径部2bを備えた段付き構造を有し、大径部2aの外周面でシリンダ1の内周面に沿って軸方向に摺動案内されている。なお、大径部2aと小径部2bのそれぞれの外周面は、大径部2aから小径部2bに向かって順次縮径する傾斜面(テーパー面)2cにより繋がれている。
このローリングダイヤフラムポンプに備えられているローリングダイヤフラム3は、図3にも示すように、ピストン2の小径部2bの先端面に同軸的に設けられた有底のネジ孔2dに螺合するネジ軸部3aと、ネジ軸部3aの頭部側の一端外周面から半径方向に突出形成され、ピストン2の小径部2bの先端面外縁部に密着接合するフランジ部3bと、フランジ部3aの端部からピストン2の小径部bの先端部外周面に沿って軸方向に延設され、ピストン2の小径部2bの先端部外周面に密着する薄膜状のローリングダイヤフラム内周部3cと、このローリングダイヤフラム内周部3cの端部からU字状の折返部3dを経てシリンダ1のシリンダヘッド側の内周面に沿って軸方向に延設され、シリンダ1のシリンダヘッド側の内周面に密着する薄膜状のローリングダイヤフラム外周部3eと、このローリングダイヤフラム外周部3eの端部から半径方向に延出され、シリンダ1とその一端のシリンダヘッド(ポンプヘッド)1aとの間に挟持するリング部3fと、ネジ軸部3aの頭部側の一端面に突出して設けられ、ネジ孔2dにネジ軸3aを螺合する際にレンチ等の工具を嵌合させるための二面切欠き構造の頭部3gとを有し、このローリングダイヤフラム3(ピストン2)、シリンダ1により、シリンダ1内のシリンダヘッド側に、圧力室4が画成されている。なお、シリンダ1とリング部3fとの接合面間にはシール部材であるフッ素ゴムからなるOリング5が設けられている。また、図3にはピストン2が吸込工程でのストローク終端位置に移動した時のローリングダイヤフラム3を示し、ローリングダイヤフラム外周部3eがローリングダイヤフラム内周部3cに対して大きく捲れ上がった状態になっている。この図3に示す状態が成形時の形態になるローリングダイヤフラム3を、ローリングダイヤフラムポンプに備えている。
シリンダヘッド1aには、圧力室4に連通する流体の吸込口6及び吐出口7が開口され、吸込口6が、図示しない吸込側エアオペバルブを設けた管路を介して液体タンクに連通接続され、吐出口7が、図示しない吐出側エアオペバルブを設けた管路を介して吐出液供給部に連通接続されている。なお、吐出時は吐出側エアオペバルブのみ開き、吸入側エアオペバルブは閉じられ、吸込時は吐出側エアオペバルブは閉じ、吸入側エアオペバルブのみ開かれる。
以上の構成において、後述するポンプ駆動源と回り止め手段によってピストン2に往復運動が与えられ、ピストン2がシリンダ1内で往復駆動されると、圧力室4の容積が拡大するピストン2の吸込工程(図1,図2において右行工程)で、圧力室4に液体タンク内の液体が吸込まれ、圧力室4の容積が縮小するピストン2の吐出工程(図1,図2において左行工程)で、圧力室4内の液体が吐出液供給部に供給される。したがって、ピストン1の往復駆動によって、吐出液供給部に液体タンク内の液体を供給することができる。
以上のように構成されたローリングダイヤフラムポンプにおいて、少なくとも接液部、つまりシリンダヘッド1aとローリングダイヤフラム3が、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂で成形されており、これによって、接液部に耐食性や耐薬品性を付与すると共に、ローリングダイヤフラム3に伸縮性がなくポンプの定量性を確保し易くして、このローリングダイヤフラムポンプを、例えば、半導体のレジスト液塗布用ポンプ(レジスト液をこの貯留タンクからレジスト噴出口に一定の吐出量及び吐出速度で供給するポンプ)等、半導体や液晶プロセス用ポンプとして使用できるように構成している。
また、ピストン2のストローク制御により、ポンプの吐出量及び吐出速度を変更調節することができるように、このローリングダイヤフラムポンプには、ポンプ駆動源として、リニアアクチュエータ8を備えている。このリニアアクチュエータ8は、多相(例えば、5相)ステッピングモータ部9と、このモータ部9の回転運動を直線運動に変換して出力する直動機構部10とで構成されている。モータ部9は、中空状の回転軸11と、この回転軸11の外周面に取付けられた回転子12と、この回転子12の周囲に設けられた固定子13とを備えている。回転軸11は、ベアリング14により支持された小径部11aと、スラスト荷重及びラジアル荷重の両方を受けるベアリング15により支持された大径部11bとを備える段付き構造を有し、小径部11aに回転子12を取付けると共に、大径部11b内に後述するネジナット16が配設されている。なお、ベアリング15のインナーは、大径部11bの端部外周面に螺合するロックナット17により大径部11bに固定されている。この構成において、モータ部9は、図示しない固定子巻線への通電に伴って回転軸11が回転子12と共に回転する。
回転軸11の中空部には、出力用ネジ軸(ボールネジ軸)18が同軸的に貫通され、大径部11b内には、出力用ネジ軸18に螺合されたネジナット(ボールネジナット)16が挿入されている。このネジナット16は、回転軸11の大径部11b側の開口端から半径方向に突出するフランジ部16aを有し、このフランジ部16aをボルト18を介してロックナット17に固定されている。この構成において、ネジナット16は、回転軸11と共に回転することができる。
出力用ネジ軸18は、後述する回り止め手段によりその軸線を中心とする回転が規制されることで、ネジナット16の回転に伴って軸方向に直線運動する。したがって、このリニアアクチュエータ8では、回転軸11の回転運動が、出力用ネジ軸18の直線運動に変換される。
そして、リニアアクチュエータ8はシリンダ1のシリンダヘッド側と反対側端部に同軸的に取付けられ、出力用ネジ軸18の一端が、ピストン2の大径部2a側の先端に同軸的にネジ結合で一体連結されている。つまりリニアアクチュエータ8の出力用ネジ軸18がピストンロッドとしての役目を果たすように構成されている。
ところで、ピストン2は、ローリングダイヤフラム3を介してシリンダ1に繋がれているため、ローリングダイヤフラム3でも、ピストン2とこれに結合された出力用ネジ軸18の同一軸線を中心とする回転を規制することができるが、この場合、ローリングダイヤフラム3に回転モーメント(ねじり力)が働き、フッ素樹脂からなるローリングダイヤフラム3に亀裂や孔等が生じてしまう。
そのため、本実施の形態では、ローリングダイヤフラムポンプにおけるピストン2とシリンダ1間に、このピストン2の往復移動を許容して回転を規制する回り止め手段が設けられている。この回り止め手段は、具体的には、シリンダ1の側壁に軸線に沿って開口形成された長孔19と、ピストン2の大径部2aの先端側外周面に一端がねじ込み固定されて、ピストン2の大径部2aの先端側外周面から半径方向に突出状に取付けられ、シリンダ1の長孔19を通して他端がシリンダ1外に突出された係合ピン20とで構成されている。この構成において、係合ピン20は、ピストン2と一体に往復移動する。
以上の構成において、ピストン2は、この軸線を中心とする回転が規制されて長孔19の範囲内で軸方向に往復移動可能となり、このピストン2に一体に結合された出力用ネジ軸18及びフッ素樹脂からなるローリングダイヤフラム3の軸線を中心とする回転も同時に規制され、フッ素樹脂からなるローリングダイヤフラム3に回転モーメントを与えることなく、このフッ素樹脂からなるローリングダイヤフラム3に亀裂や孔等が生じるのを防止しながら、リニアアクチュエータ8によりピストン2を往復駆動できる。このため、ピストンストロークを制御でき、ポンプの吐出量及び吐出速度を変更調節することができる。
また、このローリングダイヤフラムポンプには、ピストン2のストローク制御(ポンプの吐出量及び吐出速度制御)を行う際の、ピストン2の基準位置を検知するためのセンサ21が備えられている。このセンサ21は、図4にも示すように、先端部がコ字状に分岐形成されたセンサ台22の先端一端部に取付けられた発光素子21aと、センサ台22の先端他端部に取付けられ、発光素子21aと所定の間隔を設けて対向配置された受光素子21bとで光電式に構成されている。センサ21は、ピストン2の吸入工程でのストローク終端位置のやや手前位置で、シリンダ1外に突出された係合ピン20の先端部が発光素子21aと受光素子21bの間を通過し、発光素子21aから受光素子21bに向かって照射される光を遮るように、シリンダ1外に固定設置され、この遮光位置をピストン2の基準位置として検知するように構成されている。
以上の構成において、ピストン2のストローク制御(ポンプの吐出量及び吐出速度制御)を行う際の、ピストン2の基準位置を回り止め手段の係合ピン20を利用してセンサ21により検知することができる。このため、ピストン2の位置検知用の専用部品が不要となり、部品点数の削減を図ることができ、ポンプの小型化及びコスト低下を図ることができる。なお、ピストン2の基準位置を回り止め手段の係合ピン20を利用して検知するためのセンサは、上記光電式のセンサ21以外の、各種センサの他、リミットスイッチ等のスイッチ類を使用してもよい。
また、ポンプ駆動源として高精度な位置制御を行うことができるリニアアクチュエータ8を備えたローリングダイヤフラムポンプは、ピストン2の吐出工程終了直後に、吐出側エアオペバルブのみ開いたまま、ピストン2を吐出方向とは逆の吸込方向にわずかに移動させることにより、吐出側管路先端のノズルからの液のぼた落ちを防止する機能(サックバック機能)を備えることができる。このため、通常のポンプでは、ポンプとは別にサックバックバルブを用意しなければならないが、このローリングダイヤフラムポンプではそれが不要となり、ポンプシステムを構築する上で、部品点数の削減を図ることができると共に、通常のポンプとは別置きで使用されているサックバックバルブでは、サックバック量を調整するために、サックバックバルブに付いているネジでその都度手動で調整する必要があったが、このローリングダイヤフラムポンプはポンプ自身にサックバック機能を備えているため、サックバック量、サックバック速度共調整可能であり、サックバック機能が安定する。サックバック量は次の吐出工程にて吐出量に影響を与えるため、サックバック量が安定することになれば、吐出量もより安定することになり、高精度な定量吐出を実現できる。
さらに、このローリングダイヤフラムポンプにおいて、シリンダ1とピストン2の摺動面間、つまりシリンダ1の内周面とピストン2の大径部2aの外周面との間には、ピストン2の大径部2aの外周面で、傾斜面2cに隣接して設けられた環状のパッキン溝2eを介してシール部材であるフッ素ゴムからなるOリング23と、このOリング23の外周に配設されたポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂からなるスリッパーリング24とが設けられ、またシリンダ1の側壁には、ピストン2の吸込工程でのストローク終端位置におけるローリングダイヤフラム3の折返部3dの背後(図1,図2において右側)近傍に位置する空気吸出口25が設けられている。これにより、シリンダ1内には、圧力室5と反対側に、ローリングダイヤフラム3、Oリング23、シリンダ1の内周面、ピストン2の小径部2bにより画成されて、空気吸出口25に連通する負圧室26が備えられている。この負圧室26は、空気吸出口25に接続される図示しないアスピレータ(真空発生器)による吸気作用により、圧力が、圧力室4の圧力より十分低く維持されている。
以上の構成において、ローリングダイヤフラム3は、ローリングダイヤフラム内周部33cをピストン3の小径部2bの先端部外周面に、またローリングダイヤフラム外周部3eをシリンダ1のシリンダヘッド側の内周面に、それぞれ密着させることができるため、フッ素樹脂からなるローリングダイヤフラム3の内周部3c及び外周部3eの横断面形状が、例えば、多角形に変形してしわを生じるのを防止できる。このことによっても、フッ素樹脂からなるローリングダイヤフラム3に亀裂や孔等が生じ難くなる。また、空気吸出口25がローリングダイヤフラム3の折返部3dの背後近傍に設けることにより、ポンプ起動と略同時に上記機能を応答性よく発揮させることができ、フッ素樹脂からなるローリングダイヤフラム3に亀裂や孔等を生じるのを効果的に抑えることができる。さらに、シリンダ1とピストン2の摺動面間に設けたシール部材であるOリング23外周のスリッパーリング24の摺動粉等を空気吸出口25から吸塵して排出することができるため、ローリングダイヤフラム内周部3cとピストン2の小径部2bの先端部外周面との間やローリングダイヤフラム外周部3eとシリンダ1のシリンダヘッド側の内周面との間に前記摺動粉等が入込み付着堆積するのを防止できる。このことによっても、フッ素樹脂からなるローリングダイヤフラム3に亀裂や孔等が生じ難くなる。この機能についても、空気吸出口25をローリングダイヤフラム3の折返部3dの背後近傍に設けることにより、効果的に発揮させることができ、フッ素樹脂からなるローリングダイヤフラム3に亀裂や孔等を生じるのを効果的に抑えることができる。
以上のように構成された本実施の形態のローリングダイヤフラムポンプは、フッ素樹脂からなるローリングダイヤフラム3を採用して、ポンプの耐薬品性及び定量性を確保しながら、フッ素樹脂からなるローリングダイヤフラム3に亀裂や孔等が生じ難く、且つ、ポンプの吐出量及び吐出速度を変更調節することができ、例えば、半導体のレジスト液塗布用ポンプ等、半導体や液晶プロセス用ポンプとして使用できる耐久性及び汎用性に優れたローリングダイヤフラム(定量)ポンプになっている。
以上、本実施の形態は本発明の好適な実施の形態の一例を示したが、本発明はそれに限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々変形実施することができる。
例えば、本実施の形態では、半導体のレジスト液供給ポンプを使用例としたが、その他の種々の液体定量供給用ポンプとして使用することができ、特に腐食性を有する液体定量供給用ポンプとして好適である。また図示の構造のリニアアクチュエータ8と構造が異なるリニアアクチュエータをポンプ駆動源として使用してもよい。
本発明の実施の形態を示すローリングダイヤフラムポンプの吸込状態の縦断面図である。 同ローリングダイヤフラムポンプの吐出状態の縦断面図である。 押しタイプのローリングダイヤフラムの縦断面図である。 ピストンの基準位置検知部の説明図である。
符号の説明
1 シリンダ
2 ピストン
3 ローリングダイヤフラム
3c ローリングダイヤフラム内周部
3d ローリングダイヤフラム折返部
3e ローリングダイヤフラム外周部
4 圧力室
6 吸込口
7 吐出口
8 リニアアクチュエータ(ポンプ駆動源)
18 出力用ネジ軸18
19 長孔(回り止め手段)
20 係合ピン(回り止め手段)
21 センサ(ピストンの基準位置検知用)
23 Oリング(シール部材)
25 空気吸出口
26 負圧室

Claims (4)

  1. シリンダ内に収容されて往復駆動されるピストンと、このピストンにその内周部が取付けられ、ピストン外周の折返部を経てその外周部がシリンダに取付けられたローリングダイヤフラムと、これらシリンダ、ピストン及びローリングダイヤフラムにより画成された圧力室と、圧力室にそれぞれ連通する流体の吸込口及び吐出口とを備えたローリングダイヤフラムポンプにおいて、ポンプ駆動源としてモータ部の回転運動を直線運動に変換して出力するリニアアクチュエータを備え、このリニアアクチュエータの出力軸をピストンに結合すると共に、ピストンとシリンダ間にこのピストンの往復移動を許容して回転を規制する回り止め手段を設けたことを特徴とするローリングダイヤフラムポンプ。
  2. ピストンの回り止め手段は、シリンダに開口形成された長孔と、ピストンにその一端が取付けられ、シリンダの長孔を通してその他端がシリンダ外に突出されたピストンと一体に動作する係合ピンとで構成する請求項1記載のローリングダイヤフラムポンプ。
  3. シリンダ外に突出された係合ピンによりピストンの所定の位置を検知するセンサを備える請求項2記載のローリングダイヤフラムポンプ。
  4. シリンダとピストンの摺動面間にシール部材を設けると共に、シリンダに、圧力室の容積を拡大する側のピストンストローク終端位置におけるローリングダイヤフラムの折返部の背後近傍に位置する空気吸出口を設け、シリンダ内に、圧力室と反対側に負圧室を備える請求項1乃至請求項3の何れか1記載のローリングダイヤフラムポンプ。
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