JP2010144616A - ローリングダイヤフラムポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】ポンプ構造の見直しや工夫により、ローリングダイヤフラムの姿勢を維持して良好に機能させるための減圧手段を小型化、或いは簡略化させて装置の大型化や効率低下を解消又は抑制できるローリングダイヤフラムポンプを提供する。
【解決手段】ピストン2とシリンダ1とに跨って支持される第1ローリングダイヤフラム3、ポンプ室4、シリンダ1とピストン2とローリングダイヤフラム3とで囲まれて形成される減圧室26を有するローリングダイヤフラムポンプにおいて、ピストン2に支持される第2内周部71a及びピストン外周の第2折返部71bを経てシリンダ1に支持される第2外周部71cを有する第2ローリングダイヤフラム71が、ローリングダイヤフラム3の背面側に離れて設けられ、減圧室26が、シリンダ1とピストン2とローリングダイヤフラム3と第2ローリングダイヤフラム71とで囲まれて形成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体や液晶プロセス、中でも半導体製造工程でのレジスト塗布工程においてレジスト液を吐出するポンプとして好適なローリングダイヤフラムポンプに関するものである。
ローリングダイヤフラムポンプは、シリンダ内に収容されて往復駆動されるピストンにローリングダイヤフラムの内周部が取付けられ、その外周部がシリンダに取付けられており、シリンダ内においてローリングダイヤフラムによって密閉され、かつ、ピストンの移動によって容積変化するポンプ室(圧力室)に流体の吸込口及び吐出口をそれぞれ開口して構成されている。そこで、流体の吸込口及び吐出口に、それぞれ逆止弁を介して流体タンク及び吐出流体供給部に連なるように構成すれば、ピストンの往復駆動に伴ってポンプ室の容積が変化し、容積が拡大する過程で吸込口から流体が吸込まれ、縮小する過程で吐出口から流体が吐出される。
例えば、特許文献1において開示されるもののように、ローリングダイヤフラムポンプにおいては、良好なポンピングによる高い吐出精度に寄与できるように、薄膜状のローリングダイヤフラムが所定の姿勢(折返し反転姿勢)を安定的に維持できるような工夫が為されている。即ち、ローリングダイヤフラムの背部側(反ポンプ室側)に、ローリングダイヤフラムの背面とシリンダとピストンとで囲まれる減圧室を設け、シリンダを貫いて連通される減圧発生手段によって減圧室を減圧することにより、ローリングダイヤフラムが常にシリンダの内壁面に吸付くようになって上記反転姿勢が常時かつ明確に維持されるのである。
減圧室は、ローリングダイヤフラムがシリンダ内周壁及びピストン外周壁に隙間無く沿う姿勢を維持するために、ポンプ室よりも常に低圧となるように減圧されるところであり、そのためには減圧室を常に減圧状態に保てるように真空発生器等の減圧手段を常時駆動する構成が採られている。従って、ローリングダイヤフラムの姿勢を維持できる利点がある反面、減圧手段を常時駆動しなければならない新たな不利が生じるものである。また、シリンダ内で往復移動するピストンを持つ構造では、一般的に摺動型のシールが用いられて減圧室の漏れを皆無にすることは困難であるから、その漏れを見越したパワーのある減圧手段を用いて減圧室からエアを常時吸引する構成が採られている。
従って、従来のローリングダイヤフラムポンプでは、減圧室を減圧するための装置、いわばポンプの補助装置としての減圧手段がその機能の割には大きなものになって装置の大型化やを招くとか、減圧手段の常時駆動によるポンプや装置全体としての効率低下を伴うといった不利があり、改善の余地が残されているものであった。
特開2007−023935号公報
本発明の目的は、ポンプ構造の見直しや工夫により、ローリングダイヤフラムの姿勢を維持して良好に機能させるための減圧手段を小型化、或いは簡略化させて装置の大型化や効率低下を解消又は抑制できるローリングダイヤフラムポンプを提供する点にある。
請求項1に係る発明は、シリンダ1、前記シリンダ1に収容されて駆動往復移動されるピストン2、前記ピストン2に支持される内周部3c及びピストン外周の折返部3dを経てシリンダ1に支持される外周部3eを有するローリングダイヤフラム3、前記シリンダ1内において前記ローリングダイヤフラム3によって仕切られ、かつ、前記ピストン2の移動によって容積変化するポンプ室4、及び前記ローリングダイヤフラム3の背面側において前記シリンダ1と前記ピストン2と前記ローリングダイヤフラム3とで囲まれて形成される減圧室26を有して成るローリングダイヤフラムポンプにおいて、
前記ピストン2に支持される第2内周部71b及びピストン外周の第2折返部71bを経てシリンダ1に支持される第2外周部71dを有する第2ローリングダイヤフラム71が、前記ローリングダイヤフラム3の背面側に離れて設けられ、前記減圧室26が、前記シリンダ1と前記ピストン2と前記ローリングダイヤフラム3と前記第2ローリングダイヤフラム71とで囲まれて形成されていることを特徴とするものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のローリングダイヤフラムポンプにおいて、前記シリンダ1が、前記ポンプ室形成側に配備されるシリンダ先端部1Aと、前記シリンダ先端部1Aの基端側に配備されるシリンダ基端部1Bとを有して構成され、前記第2外周部71dが前記シリンダ先端部1Aと前記シリンダ基端部1Bとの間に介装支持されていることを特徴とするものである。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載のローリングダイヤフラムポンプにおいて、前記ピストン2が、これを往復移動させる動力を受けるピストン基端部2Bと、前記ローリングダイヤフラム3を支持するピストン先端部2Aと、これらピストン基端部2Bとピストン先端部2Aとを一体化させる連結手段rとを有して構成され、前記第2内周部71bが前記ピストン基端部2Bとピストン先端部2Aとの間に介装支持されていることを特徴とするものである。
請求項4に係る発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載のローリングダイヤフラムポンプにおいて、前記第2ローリングダイヤフラム71がゴム製であり、前記第2折返部71cをその径内側において導き案内する内周ガイド部材80が設けられていることを特徴とするものである。
請求項5に係る発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載のローリングダイヤフラムポンプにおいて、前記第2ローリングダイヤフラム71がフッ素樹脂製であり、前記第2内周部71bがシール手段73を介して前記ピストン基端部2Bとピストン先端部2Aとの間に介装支持されていることを特徴とするものである。
請求項6に係る発明は、請求項1〜5の何れか一項に記載のローリングダイヤフラムポンプにおいて、前記第2折返部71cが前記減圧室26に向かう状態で折り返されていることを特徴とするものである。
請求項1の発明によれば、詳しくは実施形態の項で説明するが、減圧室用の第2ローリングダイヤフラムを設けたことによって減圧室の気密性が向上し、減圧手段を常時駆動しなくても減圧室を所定の低圧状態に維持することが可能になり、真空発生器やエア吸引機等の減圧手段の駆動時間を従来のものに比べて大幅に減らすことが可能になる。その結果、ポンプ構造の工夫により、ローリングダイヤフラムの姿勢を維持するための減圧装置の小型化や簡略化かが図れて、装置の大型化や効率低下を解消又は抑制できるローリングダイヤフラムポンプを提供することができる。この場合、請求項6のように、第2折返部が減圧室に向かう状態で折り返される構造とすれば、周囲より低圧となる減圧室の負圧に耐え易い構成となって好都合である。
請求項2の発明のように、第2ローリングダイヤフラムの第2外周部を、シリンダ先端部とシリンダ基端部との間に介装支持させるという合理的な構成を採ったり、請求項3のように、第2ローリングダイヤフラムの第2内周部を、ピストン先端部とピストン基端部との間に介装支持させるという合理的な構成を採ることができて好都合である。
請求項4の発明のように、第2ローリングダイヤフラムをゴム製とすれば、ピストンやシリンダに対するシール手段を省略できる利点があり、請求項5のように、第2ローリングダイヤフラムをフッ素樹脂製とすれば、高温にも安定で、撥水性に優れ、摩擦係数が小さく、耐薬品性も極めて高く、電気絶縁性も高い点で好ましい。
以下に、本発明によるローリングダイヤフラムポンプの実施の形態を、図面を参照しながら説明する。図1は実施例1によるローリングダイヤフラムポンプとその駆動構造を示す断面図、図2はポンプ装置の内部構造を示す一部切欠きの側面図、図3は液体ポンプシステムを示す模式図、図4は実施例2によるローリングダイヤフラムポンプ等の構造を示す断面図である。
〔実施例1〕
ローリングダイヤフラムポンプ70、及びそれを有する液体ポンプシステムAを図3に示す。このシステムAは、薬液タンク31と、ポンプ装置Pと、フィルタ32と、ノズル33と、吸入側弁27と、吐出側弁28と、吸入側流路29と、吐出側流路30とを有して構成されている。ポンプ装置Pの吸入部6と薬液タンク31とに亘る吸入側流路29の途中に吸入側弁27が配備され、ポンプ装置Pの吐出部7とノズル33とに亘る吐出側流路30には、吐出側弁28とフィルタ32とが配備されている。
吸入側及び吐出側の各弁27,28は、開弁状態と閉弁状態とがエア圧によって切換えられるように作動する二位置切換型のエアオペレイトバルブに構成されている。吐出側流路30に配備される複数の流体機器、即ち吐出側弁28、フィルタ32、及びとノズル33のうち、吐出側流路30の終端に配備されるノズル(液体吐出部)33を除いて最も液体流れ方向下流側に配備される流体機器がフィルタ32に設定されている。尚、34は薬液eの塗布対象(液体供給対象)としてのウェハである。
ポンプ装置Pについて説明する。ポンプ装置Pは、図2,図3に示すように、ローリングダイヤフラムポンプ70、ポンプ70を往復駆動するリニアアクチュエータ8、ピストン基準位置検知用のセンサ21、アスピレータ(減圧手段の一例)35等を備えて構成されている。ローリングダイヤフラムポンプ70は、図1〜図3に示すように、シリンダ1、ピストン2、ポンピング用の第1ローリングダイヤフラム(ローリングダイヤフラム)3、ポンプ室4、減圧室26、ポンプ室4に連通する液体の吸入部(吸込口)6及び吐出部(吐出口)7、減圧用の第2ローリングダイヤフラム71等を有して構成されている。ローリングダイヤフラムポンプ70は、これを貫通する取付ボルト44を用いてリニアアクチュエータ8に一体的に連結されている。
つまり、シリンダ1、シリンダ1に収容されて駆動往復移動されるピストン2、ピストン2に支持される内周部3c及びピストン外周の折返部3dを経てシリンダ1に支持される外周部3eを有するローリングダイヤフラム3、シリンダ1内においてローリングダイヤフラム3によって仕切られ、かつ、ピストン2の移動によって容積変化するポンプ室4、ピストン2に支持される第2内周部71b及びピストン外周の第2折返部71cを経てシリンダ1に支持される第2外周部71dを有してローリングダイヤフラム3の背面側に離れて設けられる第2ローリングダイヤフラム71、シリンダ1とピストン2とローリングダイヤフラム3と第2ローリングダイヤフラム71とで囲まれて形成される減圧室26等を有するダブルローリングダイヤフラム構造のポンプAに構成されている。
シリンダ1は、シリンダヘッド1a側の先端シリンダ部1Aと、リニアアクチュエータ8側の基端シリンダ部1Bとから成り、それら両者1A,1Bの間にOリング(シール手段の一例)72を介して第2ローリングダイヤフラム71の厚肉の外リング部71eが挟持支持されている。つまり、第2外周部71cが、これに連続される外リング部71eを介してシリンダ先端部1Aとシリンダ基端部1Bとの間に介装支持される構造である。尚、各図において、シリンダヘッド1aは合成樹脂製としてのハッチングが施されているが、これは例であって他の材料(金属等)製でも良い。
ピストン2は、第1ローリングダイヤフラム3を螺装する先端ピストン部2Aと、出力用ネジ軸18に螺合される基端ピストン部2Bとの螺着一体化によって形成されており、それら両者2A,2Bの間にOリング(シール手段の一例)73を介して第2ローリングダイヤフラム71の厚肉の内リング部71aが挟持支持されている。つまり、第2内周部71aが、これに連続される内リング部71aを介してピストン基端部2Bとピストン先端部2Aとの間に介装支持される構造である。
ローリングダイヤフラムポンプ70において、シリンダ1内には、ピストン2が軸方向に移動自在に収容され、このピストン2には、後述するポンプ駆動源と回り止め手段によって往復運動が与えられる。ピストン2は、第1ローリングダイヤフラム3を螺装する先端ピストン部2Aと、出力用ネジ軸18に螺合される基端ピストン部2Bとの螺着一体化によって形成されており、それら両者2A,2Bの間にOリング73を介して第2ローリングダイヤフラム71の内リング部71aが挟持支持されている。
全体として直胴状のピストン2は、前述したように移動方向で基端寄りの中間部においてピストン先端部2Aとピストン基端部2Bに分割されており、ピストン先端部2Aは、第1ローリングダイヤフラム3のネジ軸部3aを収容螺装する先端筒部2bと、中実筒状の基端部2aと、突出ねじ部2cとを有して形成されている。ピストン基端部2Bは、出力用ネジ軸18に螺合可能な支持部2dと、突出ねじ部2cに螺合する雌ねじ2fを内周部に備える当接筒部2eとを有して形成されている。つまり、突出ねじ部2cと雌ねじ2fとによって連結手段rが構成されている。
シリンダヘッド1aとによってポンプ室4を画成するローリングダイヤフラム3は、ネジ軸部3aと、厚肉のフランジ部3bと、内周部3cと、外周部3eと、厚肉のリング部3fと、頭部3gとを有してPTFE等のフッ素樹脂で形成されている。ネジ軸部3aは、ピストン先端部2Aの先端面に同軸的に設けられた有底のネジ孔2gに螺合されている。フランジ部3bは、ネジ軸部3aの頭部側の一端外周面から半径方向に突出形成され、ピストン先端部2Aの先端面外縁部に密着接合されている。内周部3cは、フランジ部3bの端部からピストン先端部2Aの先端部外周面に沿って軸方向に延設され、ピストン先端部2Aの先端部外周面に密着する薄膜状のものである。
外周部3eは、内周部3cの端部からU字状の折返部3dを経て先端シリンダ部1Aのシリンダヘッド側の内周面に沿って軸心C方向に延設され、先端シリンダ部1Aのシリンダヘッド側の内周面に密着する薄膜状のものである。折返部3dは、ピストン2の往復移動方向の軸心(ポンプ軸心)Cに沿う方向で減圧室26側(反シリンダヘッド1a側)に凸となるように折り返されている。リング部3fは、外周部3eの端部から半径方向に延出され、先端シリンダ部1Aとその一端のシリンダヘッド(ポンプヘッド)1aとの間に挟持されている。頭部3gは、ネジ軸部3aの頭部側の一端面に突出して設けられ、ネジ孔2gにネジ軸3aを螺合する際にレンチ等の工具を嵌合させるための二面切欠き構造のものに形成されている。
先端シリンダ部1Aとリング部3fとの接合面間には、シール部材としてフッ素ゴムから成るOリング5が設けられており、前記接合面間は、シリンダヘッド1aに形成されているリップシール部(図示省略)をリング部3fの表面に押当てることでシールされている。また、図1の紙面における軸心Cの下側にはピストン2が吸込工程でのストローク終端位置に移動したときの、即ち吸入死点状態のローリングダイヤフラムポンプ70が示され、外周部3eが内周部3cに対して大きく捲れ上がった状態になっている。尚、吸入死点状態が成形時の形態になるローリングダイヤフラム3を用いても良い。
シリンダヘッド1aには、ポンプ室4に連通する流体の吸込部6及び吐出部7が開口されている。吸込部6が、吸込側弁27を設けた吸入側流路29を介して薬液タンク31に連通接続され、吐出部7が、吐出側弁28及びフィルタ32を設けた吐出側流路30を介してノズル33に連通接続されている。尚、前述したように、吐出時は吐出側弁28のみ開き、吸入側弁27は閉じられ、吸込時は吐出側弁28は閉じ、吸入側弁27のみ開かれる。
減圧室用の第2ローリングダイヤフラム71は、ピストン先端部2Aとピストン基端部2Bとの間にOリング73を介して挟持支持される厚肉の内リング部71a、ピストン先端部2Aの外周面に沿う第2内周部71b、ピストン外周の第2折返部71c、シリンダ先端部1Aの内周面に支持される第2外周部71d、及びシリンダ先端部1Aとシリンダ基端部1Bとの間にOリング72を介して挟持支持される厚肉の外リング部71eを有してPTFE等のフッ素樹脂によって形成されている。第2折返部71cは、その断面形状がポンプ軸心Cに沿う方向で減圧室26側(シリンダヘッド1a側)に凸となるように、即ち、減圧室に向かう状態で折り返されている。
以上の構成によるローリングダイヤフラムポンプ70においては、後述するポンプ駆動源と回り止め手段によってピストン2に往復運動が与えられ、ピストン2がシリンダ1内で往復駆動されると、ポンプ室4の容積が拡大するピストン2の吸込工程(図1の軸心Cの下側)で、ポンプ室4に薬液タンク31内の薬液eが吸込まれ、ポンプ4の容積が縮小するピストン2の吐出工程(図の軸心Cの上側)で、ポンプ4内の薬液eがノズル33に供給される。従って、ピストン1の往復駆動によって、ノズル33に薬液タンク31内の薬液eを供給することができる。
減圧室26が、一対のローリングダイヤフラム3,71を用いたダブルローリングダイヤフラム構造であって、シール手段に摺動部が存在しない構成とされているので、ピストンとシリンダとがOリングを介して相対摺動する従来構造のものに比べて、機密性が大きく向上する。故に、アスピレータ35を常時駆動しなくても減圧室26を所定の低圧状態に維持することが可能になり、真空発生器やエア吸引機等の減圧手段35の駆動時間を従来のものに比べて大幅に減らすことが可能になリ、第1ローリングダイヤフラム3の姿勢を維持するための減圧装置の小型化や簡略化かが図れて、装置の大型化や効率低下を解消又は抑制できるローリングダイヤフラムポンプPを実現できている。
ポンプ装置Pには、ピストン2のストローク制御により、ポンプ吐出量及び吐出速度を変更調節することができるように、ポンプ駆動源としてリニアアクチュエータ8が設けられている。リニアアクチュエータ8は、多相(例えば、5相)ステッピングモータ部と、モータ部の回転運動を直線運動に変換して出力する直動機構部とを有して構成されており、ピストン基端部2Bに螺着されるピストンロッドとして機能する出力用ネジ軸18がを往復直線駆動させる。尚、リニアアクチュエータ8は公知構造のものであり、詳細な説明や図示は省略する。
ピストン2とシリンダ1間に、ピストン2の往復移動を許容して回転を規制する回り止め手段が設けられている。回り止め手段は、具体的には、シリンダ基端部1Bの側壁に軸線に沿って開口形成された長孔19と、ピストン基端部2Bの先端側外周面に一端がねじ込み固定されて、ピストン基端部2Bの先端側外周面から半径方向に突出状に取付けられ、シリンダ1の長孔19を通して他端がシリンダ基端部1B外に突出された係合ピン20とで構成されている。係合ピン20は、ピストン2と一体に往復移動する。
以上の構成において、ピストン2は、軸線Cを中心とする回転が規制されて長孔19の範囲内で軸方向に往復移動可能となり、ピストン2に一体に結合された出力用ネジ軸18、並びに第1及び第2ローリングダイヤフラム3,71の軸線Cを中心とする回転も同時に規制されている。故に、各ダイヤフラム3,71に回転モーメントを与えることがなく、亀裂や孔等が生じるのを防止しながら、リニアアクチュエータ8によりピストン2を往復駆動することができる。これにより、ピストンストロークを制御でき、ポンプの吐出量及び吐出速度を変更調節することができる。
また、このポンプ装置Pには、ピストン2のストローク制御(ポンプの吐出量及び吐出速度制御)を行う際の、ピストン2の基準位置を検知するためのセンサ21が備えられている。このセンサ21は、例えば、係合ピン20の位置を検出すべく、先端部がコ字状に分岐形成されたセンサ台22の先端一端部に取付けられた発光素子(図示省略)と、センサ台22の先端他端部に取付けられ、発光素子(図示省略)と所定の間隔を設けて対向配置された受光素子(図示省略)とで光電式に構成されている。
図1〜図3に示すように、アスピレータ(真空発生器であって減圧手段の一例)35と減圧室26とは、減圧室26の減圧動作は許容し、かつ、減圧室26の増圧動作は阻止する逆止弁Vを介して連通されている。具体的には、アスピレータ35と空気吸出口25とを連通接続させる減圧流路76に、空気吸出口25に直結される状態で逆止弁Vが介装されている。減圧室26は、アスピレータ35による吸気作用によってその圧力が、ポンプ室4の圧力より十分低くされ、かつ、その減圧状態が維持可能である。
ポンプ装置Pには、ポンプ室4の容積が最大となる下死点状態(図1の軸心Cに関する下側に描かれている状態)からポンプ室4の容積が最小となる上死点状態(図1の軸心Cに関する上側に描かれている状態)に向けてピストン2が移動する吐出動作の開始前に、アスピレータ35の減圧動作(真空引き)を終了させる間欠制御手段77が装備されている。具体的には、図3に示すように、制御装置38に含まれる間欠制御手段77及び記憶部78を介してセンサ21とアスピレータ35とを(電気的に)連係接続することで成る減圧制御装置79が構成されている。尚、制御装置38は、ポンプ装置Pを構成するケーシング内に装備されても良い。
本発明によるローリングダイヤフラムポンプ70によれば、次にような作用や効果が得られる。減圧室として、シリンダとピストンとをシール手段を介して摺動させる部分を持つ従来のローリングダイヤフラムポンプでは、その摺動部分から磨耗粉(ごみ:パーティクル)が発生するおそれがあったが、それが皆無になる。それによって減圧室26のエア漏れが解消され、完全にシールできるようになる。第2ローリングダイヤフラム71は転動移動するものであって、従来のようなシール手段を伴う摺動部分が無いから、摺動抵抗が少なくなって駆動系に負荷を掛けることなくポンプ駆動させることができる。またそれによって寿命も改善される。
〔実施例2〕
実施例2によるローリングダイヤフラムポンプAは、図4に示すように、第2ローリングダイヤフラム71がゴム製であり、第2折返部71bをその径内側において導き案内する内周ガイド部材(スペーサー)80が設けられていることを特徴としている。この第2ローリングダイヤフラム71及びその周へ構造が異なる以外は実施例1によるローリングダイヤフラムポンプAと同じである。
実施例2の第2ローリングダイヤフラム71の内リング部71aは、内周部71b等と同じ厚さ、即ち薄肉であり、外リング部71eは厚肉に形成されている。内周ガイド部材80は、ピストン先端部2Aの根元部分に外嵌される筒周部80Aと、中心孔付のフランジ部80Bとを有して成り、半割り断面形状がL字形を呈している。ピストン先端部2Aとピストン基端部2Bとの間には、内リング部71aとフランジ部80Bとが一緒に介装されて支持されている。
つまり、図4に示す第2ローリングダイヤフラム71は、円環状の内リング部71aと、筒周部80Aの外周面に沿う第2内周部71bと、第2折返し部71cと、シリンダ先端部1Aの付根部分の内周面に沿う第2外周部71dと、外リング部71eとを有して構成されている。第2折返し部71cは、ピストン2の往復移動方向の軸心(ポンプ軸心)Cに沿う方向で減圧室26側に凸となるように折り返されている。第1及び第2ローリングダイヤフラム3,71、及び円環状の減圧室26を設ける構成上、ピストン2の外径はシリンダ1の内径よりも十分小さいものに設定されている。
実施例2の第2ローリングダイヤフラム71がゴム製であって自己シール性を有しているので、実施例1の場合では必要であったシール用のOリング72,73が不要となる利点がある。従って、厚肉の外リング部71e自信の軸心P方向へ圧縮させて、シリンダ先端部1Aとシリンダ基端部1Bとが面でもってしっかりと剛結される利点もある。また、ゴム製の第2ローリングダイヤフラム71は廉価に入手できる利点もある。
実施例1によるローリングダイヤフラムポンプ等の構造を示す断面図 ポンプ装置の内部構造を示す一部切欠きの側面図 液体ポンプシステムを示す模式図 実施例2によるローリングダイヤフラムポンプ等の構造を示す断面図
符号の説明
1 シリンダ
1A シリンダ先端部
1B シリンダ基端部
2 ピストン
2A ピストン先端部
2B ピストン基端部
3 ローリングダイヤフラム
3c 内周部
3d 折返部
3e 外周部
4 ポンプ室
26 減圧室
71 第2ローリングダイヤフラム
71b 第2内周部
71c 第2折返部
71d 第2外周部
72 シール手段
80 内周ガイド部材
r 連結手段

Claims (6)

  1. シリンダ、前記シリンダに収容されて駆動往復移動されるピストン、前記ピストンに支持される内周部及びピストン外周の折返部を経てシリンダに支持される外周部を有するローリングダイヤフラム、前記シリンダ内において前記ローリングダイヤフラムによって仕切られ、かつ、前記ピストンの移動によって容積変化するポンプ室、及び前記ローリングダイヤフラムの背面側において前記シリンダと前記ピストンと前記ローリングダイヤフラムとで囲まれて形成される減圧室を有して成るローリングダイヤフラムポンプであって、
    前記ピストンに支持される第2内周部及びピストン外周の第2折返部を経てシリンダに支持される第2外周部を有する第2ローリングダイヤフラムが、前記ローリングダイヤフラムの背面側に離れて設けられ、前記減圧室が、前記シリンダと前記ピストンと前記ローリングダイヤフラムと前記第2ローリングダイヤフラムとで囲まれて形成されているローリングダイヤフラムポンプ。
  2. 前記シリンダが、前記ポンプ室形成側に配備されるシリンダ先端部と、前記シリンダ先端部の基端側に配備されるシリンダ基端部とを有して構成され、前記第2外周部が前記シリンダ先端部と前記シリンダ基端部との間に介装支持されている請求項1に記載のローリングダイヤフラムポンプ。
  3. 前記ピストンが、これを往復移動させる動力を受けるピストン基端部と、前記ローリングダイヤフラムを支持するピストン先端部と、これらピストン基端部とピストン先端部とを一体化させる連結手段とを有して構成され、前記第2内周部が前記ピストン基端部とピストン先端部との間に介装支持されている請求項1又は2に記載のローリングダイヤフラムポンプ。
  4. 前記第2ローリングダイヤフラムがゴム製であり、前記第2折返部をその径内側において導き案内する内周ガイド部材が設けられている請求項1〜3の何れか一項に記載のローリングダイヤフラムポンプ。
  5. 前記第2ローリングダイヤフラムがフッ素樹脂製であり、前記第2内周部がシール手段を介して前記ピストン基端部とピストン先端部との間に介装支持されている請求項1〜3の何れか一項に記載のローリングダイヤフラムポンプ。
  6. 前記第2折返部が前記減圧室に向かう状態で折り返されている請求項1〜5の何れか一項に記載のローリングダイヤフラムポンプ。
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