JP2007017815A - 多モード干渉導波路型光スイッチ - Google Patents

多モード干渉導波路型光スイッチ Download PDF

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Abstract

【課題】印加電圧又は電流変化に対してディジタル型にスイッチングするトレランスの広い多モード干渉導波路型光スイッチを提供する。
【解決手段】入力光が入射する入力単一モード導波路102と、該入力単一モード導波路からの出射光が入射する多モード長方形のスラブ導波路103と、該スラブ導波路上において導波方向に平行に配置されて形成され、注入電流を流すか又は印加電圧を加えることによって下部のスラブ導波路103の屈折率を低下させる2つの電極105a、105bと、前記スラブ導波路103からの出射光が入射して出力光を出射する複数の出力単一モード導波路104a、104bとを備える。
【選択図】図1d

Description

本発明は、光通信ネットワークノードにおけるスイッチング処理回路に適用して好適な多モード干渉導波路型光スイッチに関する。
従来の典型的な多モードスラブ導波路を利用する光スイッチの構成を図13及び図14に示す。これらの構成は、各々、特許文献1「光スイッチ」、特許文献2「多モード干渉導波路型光スイッチ」にて公開されている。
図13の構成では、多モード干渉器上に2本の平行電極が構成され、電極に電圧を印可したり、電流を注入したりすることによって、電極下の導波路の屈折率を変調しスイッチング動作を行う。201は多モード干渉導波路で、202aと202bの2つの部分からなる。203は入力導波路、204は出力導波路、205a、205bは電極である。従来技術では、電圧印加部の屈折率が増大し、両電極に電圧を印可すると光信号は電極下部に閉じ込められてスイッチはバー動作(対向する入出力導波路間が結合される。)し、電圧を印可しない状態ではクロス結合する多モード干渉導波路として動作する。この構成の問題点は、光の導波する全領域に渡って屈折率を変化させる必要があり、電極面積が広くなるために、スイッチングに必要な電力が増えたり、キャパシタンスの増加に伴うスイッチング時間の増大を引き起こしたりすることである。また、本従来技術では、電極下部の屈折率を増大させることを利用しているが、半導体中の電流注入によるプラズマ効果及びPLZT(ランタンドープジルコン酸チタン酸鉛)等材料の電気光学効果は、電流ないし電圧印可によって屈折率が低下するので、この従来技術の構成では利用できない。
図14の構成においては、多モード干渉器中央部に2つに分割された電極を持ち、電極下の導波路の屈折率を変調して、光閉じ込め状態を変化させてスイッチングすることが述べられている。ここで、206は多モード干渉導波路で、207aと207bの2つの部分からなる。208は入力導波路、209は出力導波路、210a、210bは電極である。本従来技術では、電極に電圧を印可することにより、多モード干渉導波路206の電極下部の屈折率が低下し、多モード干渉導波路207aと多モード干渉導波路207bの2つの部分に光学的に分離される。すなわち、電圧を印可しない場合はクロス結合する多モード干渉導波路として動作し、電圧を印可すると対向する入出力間で結合する2つの多モード干渉導波路として動作する。この構成では、バー状態では、多モード干渉導波路の片側が電圧印加によって屈折率変化させたことによる光閉じ込めで、もう片方の側面は導波路側面と外部との屈折率差を用いた光閉じ込め効果が利用されている。そのため、導波光の伝搬方向に対して非対称性が強く、屈折率変化量のトレランスが小さくなり、クロストーク及び消光比特性を高めることが難しい。また、スイッチングに必要な屈折率変化は、入力導波路端で励振される最高次モードの伝搬角によって決められる。スイッチングに必要な電圧変化はほぼ必要とされる屈折率変化に比例する。すなわち、スイッチング電圧が高くなってしまう問題点がある。また、電極面積が広く、スイッチングに必要な電力が増えたり、キャパシタンスの増加に伴うスイッチング時間の増大を引き起こしたりすることは考慮されていないし、有限の電極幅を見込んだ設計が行われていない。
特開平7−110498号公報 特開2001−183710号公報
以上を鑑みて、本発明では、以下の改善を試みた。
(1) 電極面積を小さくすることによって、小電力、かつ、高速動作のスイッチを実現する。
(2) 対称的なスイッチ構成にすることによって屈折率が位置的に対称的に変化して、印加電圧又は電流変化に対してディジタル型にスイッチングするトレランスの広い光スイッチを構成することが可能になる。
(3) テーパ導波路によって断熱的に、すなわち、入力テーパ導波路中で高次モードを励振しないように、モードフィールドを広げ、多モード導波路で励振されるモードを低次モード側に推移させることによって、多モード干渉導波路中で励振される高次モードを制限し、伝搬角を低減し、スイッチングに必要な電圧を低減することが可能である。
(4) 屈折率が電流注入、電圧印可によって低減する材料を利用して光スイッチを構成できるようになる。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記の通りである。
(図1、8、9、12参照)
本発明の多モード干渉導波路型光スイッチは、
入力光が入射する入力単一モード導波路と、
該入力単一モード導波路からの出射光が入射する多モード長方形のスラブ導波路と、
該スラブ導波路上において導波方向に平行に配置されて形成され、注入電流を流すか又は印加電圧を加えることによって下部のスラブ導波路の屈折率を低下させる2つの電極と、
前記スラブ導波路からの出射光が入射して出力光を出射する複数の出力単一モード導波路と
を備えることを特徴とする。
(図1参照)
また、
前記入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と、第1の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とが、
第1の電極の内側の側面に沿う直線と、
前記スラブ導波路の第1の電極から遠い方の側面に沿う直線と、
前記入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端を通り、導波方向に垂直な直線と、
第1の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端を通り、導波方向に垂直な直線と
から構成される長方形の中心に対して点対称の位置にあり、
かつ、
前記入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と、第2の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とが、
第2の電極の内側の側面に沿う直線と、
前記スラブ導波路の第2の電極から遠い方の側面に沿う直線と、
前記入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端を通り、導波方向に垂直な直線と、
第2の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端を通り、導波方向に垂直な直線と
から構成される長方形の中心に対して点対称の位置にあることを特徴とする。
(図8、9参照)
また、
前記入力単一モード導波路が2本あり、前記出力単一モード導波路が2本あり、
第1の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と、第2の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とが、
及び、
第2の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と、第1の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とが、
前記スラブ導波路の中心に対して点対称の位置にあり、
かつ、
第1の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と、第2の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とが、
及び、
第2の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と、第1の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とが、
第1の電極の内側の側面に沿う直線と、
第2の電極の内側の側面に沿う直線と、
第1の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と第2の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とを通る直線と、
第1の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と第2の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とを通る直線と、
から構成される長方形の中心に対して点対称の位置にあることを特徴とする。
(図2、3、4、5、6、7、10参照)
また、本発明の多モード干渉導波路型光スイッチは、
入力光が入射する入力単一モード導波路と、
該入力単一モード導波路からの出射光が入射する多モード長方形のスラブ導波路と、
該スラブ導波路上において導波方向に平行に配置されて形成され、注入電流を流すか又は印加電圧を加えることによって下部のスラブ導波路の屈折率を低下させる4つの電極と、
前記スラブ導波路からの出射光が入射して出力光を出射する複数の出力単一モード導波路と
を備えることを特徴とする。
(図2、4参照)
また、
前記入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と、第1の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とが、
第1の電極の内側の側面に沿う直線と、
第3の電極の内側の側面に沿う直線と、
前記入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端を通り、導波方向に垂直な直線と、
第1の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端を通り、導波方向に垂直な直線と
から構成される長方形の中心に対して点対称の位置にあり、
かつ、
前記入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と、第2の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とが、
第2の電極の内側の側面に沿う直線と、
第4の電極の内側の側面に沿う直線と、
前記入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端を通り、導波方向に垂直な直線と、
第2の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端を通り、導波方向に垂直な直線と
から構成される長方形の中心に対して点対称の位置にあることを特徴とする。
(図3参照)
また、
前記入力単一モード導波路が入力単一モード導波路アレイあり、
前記出力単一モード導波路が複数の出力単一モード導波路アレイであり、
前記入力単一モード導波路アレイの中心線と前記スラブ導波路の接続端と、第1の出力単一モード導波路アレイの中心線と前記スラブ導波路の接続端とが、
第1の電極の内側の側面に沿う直線と、
第3の電極の内側の側面に沿う直線と、
前記入力単一モード導波路アレイの中心線と前記スラブ導波路の接続端を通り、導波方向に垂直な直線と、
第1の出力単一モード導波路アレイの中心線と前記スラブ導波路の接続端を通り、導波方向に垂直な直線と
から構成される長方形の中心に対して点対称の位置にあり、
かつ、
前記入力単一モード導波路アレイの中心線と前記スラブ導波路の接続端と、第2の出力単一モード導波路アレイの中心線と前記スラブ導波路の接続端とが、
第2の電極の内側の側面に沿う直線と、
第4の電極の内側の側面に沿う直線と、
前記入力単一モード導波路アレイの中心線と前記スラブ導波路の接続端を通り、導波方向に垂直な直線と、
第2の出力単一モード導波路アレイの中心線と前記スラブ導波路の接続端を通り、導波方向に垂直な直線と
から構成される長方形の中心に対して点対称の位置にあることを特徴とする。
(図5参照)
また、
前記入力単一モード導波路が2本あり、前記出力単一モード導波路が2本あり、
第1の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と、第2の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とが、
及び、
第2の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と、第1の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とが、
第1の電極の内側の側面に沿う直線と、
第4の電極の内側の側面に沿う直線と、
第1の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と第2の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とを通る直線と、
第1の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と第2の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とを通る直線と、
から構成される長方形の中心に対して点対称の位置にあり、
かつ、
第1の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と、第1の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とが、
第1の電極の内側の側面に沿う直線と、
第2の電極の内側の側面に沿う直線と、
第1の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と第2の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とを通る直線と、
第1の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と第2の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とを通る直線と、
から構成される長方形の中心に対して点対称の位置にあり、
かつ、
第2の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と、第2の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とが、
第3の電極の内側の側面に沿う直線と、
第4の電極の内側の側面に沿う直線と、
第1の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と第2の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とを通る直線と、
第1の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と第2の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とを通る直線と、
から構成される長方形の中心に対して点対称の位置にあることを特徴とする。
(図6、7参照)
また、
前記入力単一モード導波路が2本あり、前記出力単一モード導波路が2本あり、
第1の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と、第2の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とが、
及び、
第2の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と、第1の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とが、
第1の電極の内側の側面に沿う直線と、
第4の電極の内側の側面に沿う直線と、
第1の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と第2の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とを通る直線と、
第1の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と第2の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とを通る直線と、
から構成される長方形の中心に対して点対称の位置にあり、
かつ、
第1の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と、第2の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とが、
及び、
第2の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と、第1の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とが、
第2の電極の内側の側面に沿う直線と、
第3の電極の内側の側面に沿う直線と、
第1の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と第2の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とを通る直線と、
第1の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と第2の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とを通る直線と、
から構成される長方形の中心に対して点対称の位置にあることを特徴とする。
(図10参照)
また、
前記入力単一モード導波路が2本あり、前記出力単一モード導波路が2本あり、
第1の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と、第2の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とが、
及び、
第2の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と、第1の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とが、
前記スラブ導波路の中心に対して点対称の位置にあり、
かつ、
第1の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と、第1の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とが、
第1の電極の内側の側面に沿う直線と、
第2の電極の内側の側面に沿う直線との間に配置され、
かつ、
第2の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と、第2の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とが、
第3の電極の内側の側面に沿う直線と、
第4の電極の内側の側面に沿う直線との間に配置されることを特徴とする。
(図12参照)
また、前記入力単一モード導波路と前記スラブ導波路間、及び/又は、前記スラブ導波路と前記出力単一モード導波路間にテーパ導波路を備えることを特徴とする。
また、前記スラブ導波路中にニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、ニオブ酸ストロンチウムバリウム、又は、PLZT(ランタンドープジルコン酸チタン酸鉛)を有する層を備えることを特徴とする。
また、前記スラブ導波路中に量子閉じこめシュタルク効果、フランツケルディシュ効果、又は、注入キャリアによるプラズマ効果を有する層を備えることを特徴とする。
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下記の通りである。
(1) 電極面積を小さくすることによって、小電力、かつ、高速動作のスイッチを提供できる。
(2) 全反射面を対称的な構成にすることによって、消光比が高く、クロストークの少ないディジタル型光スイッチを構成することが可能である。
(3) 小型に光スイッチを構成するための基本的デザインが明らかにされている。
(4) 駆動電圧を低減するために、多モード干渉導波路中の高次モードを低減するテーパ導波路を利用する構成が明らかにされている。
(5) 電流注入によって屈折率が低下する半導体中のプラズマ効果、PLZT等の電気光学効果を利用する光スイッチを構成することが可能になる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
実施の形態1
第1の実施の形態を図1aに示す。図1aにおいて、101は光導波路基板、102は入力導波路(入力単一モード導波路)、103は多モード干渉導波路、104a、104bは出力導波路(出力単一モード導波路)、105a、105bは電極である。また、図中の線分A−A’における断面を図1bに示す。本実施の形態ではPLZT導波路の場合の構造を示すが、材料系はPLZTに限定されない。ここで、101aは半導体ニオブドープチタン酸ストロンチウム基板、101bは導波路層で、PLZTコア106とPLZTクラッド107から構成され、108はITO(インジウム・チン・オキサイド)電極、109は金電極である。また、107trは、電界がコア層に集中するように設けられた分離溝である。組成を制御して比屈折率差0.5%程度の導波路を構成することが可能である。半導体ニオブドープチタン酸ストロンチウム基板101aは裏面電極も兼ねている。また、導波路に電圧を印可すると、dn/dV=-0.0003程度、屈折率が変化する。
スイッチの動作の説明に先立って、多モード干渉導波路の結像特性について簡単に説明する。図1cに示すように、導波路幅Wの多モード干渉導波路端に光を入射すると、多数のモードが励振されるが、距離Z2の位置で入射プロファイルと同一プロファイルで結像する。これは、多数の励振されたモードが多モード干渉導波路側面で全反射を繰り返す間に、モード間の位相差が2πの整数倍となるからである。また、Z2の丁度半分の距離Z1の位置で反転したプロファイルに結像する。これは、モード間の位相差がπの奇数倍となるからである。Z1とZ2は次式で示される。
ここで、nは多モードスラブ導波路の実効屈折率であり、λは入射光波長である。光学的な導波路幅はWと異なるので、(1)及び(2)式は近似的に成り立つ式であるが、導波路の比屈折率差が大きいときに精度は高くなる。比屈折率差が小さい場合、(1)及び(2)式で与えられる距離よりも結像距離が長くなる。実際の設計では、ビーム伝搬法などで正確な導波路長を数値計算して求める必要がある。また、入射光プロファイルが多モード導波路中心線に対して対称で有る場合、(3)式に示す距離Z3の位置で入射プロファイルと同一強度プロファイルで結像する。
また、周期的に繰り返し同じ間隔で結像を繰り返す。
図1dにおいて、多モード干渉導波路の長さL1は、図中の長さWを多モード干渉導波路の幅とした場合のZ1を用いて、L1=Z1に設定されている。(Z1の整数倍とすることも可能である。)電極105aに電圧を印可すると電極下部のコア部分の屈折率が低下し、破線S2と多モード干渉導波路側面の境界線S4が多モード干渉導波路の全反射側面として働く。厳密には、光が電極下部にしみだすことと反射による位相変化が生じることを考慮すると反射面の位置は僅かにこの境界線からずれているが、以下の概要の説明ではその点は省略する。すなわち入力導波路102から入射した光は、破線S3と方形導波路を2分割する破線Pとの交点Q1に対して対称な位置、すなわち、出力導波路104bの位置に結像し、出力される。逆に、図1eに示すように、電極105bに電圧を印可すると、破線S3と多モード干渉導波路側面の境界線S1が多モード干渉導波路の全反射側面として働く。入力導波路102から入射した光は、破線S2と方形導波路を2分割する破線Pとの交点Q2に対して対称な位置、すなわち、出力導波路104aの位置に結像し、出力される。このようにして1×2光スイッチとして動作する。光を反対向きに入力すれば2×1スイッチとして動作し、2個の1×2光スイッチと2個の2×1スイッチを接続すれば、2×2スイッチを構成できることは言うまでもない。
実施の形態2
第2の実施の形態を、図2a、図2bに示す。本実施の形態では、第1の実施の形態と異なり、屈折率制御用の上面電極を4個(105c〜105f)に増やしている点である。第1の実施の形態では全反射側面として機能する箇所が、片側が電圧印可によって生じる屈折率段差の生じている箇所で、もう一方の側は導波路構造によって設けられた屈折率段差の箇所であり、同一の構成でなく非対称であった。しかしながら、本実施の形態では全反射側面が両面とも電圧印可に伴う屈折率変化によって生じ、完全に対称の構成となっている。電極105d、105fに電圧を印可すると、破線S6と破線S8が多モード干渉導波路の全反射側面として働く。入力導波路102から入射した光は、破線S7と方形導波路を2分割する破線Pとの交点Q1に対して対称な位置、すなわち、出力導波路104bの位置に結像し、出力される。また、電極105c、105eに電圧を印可すると、破線S5と破線S7が多モード干渉導波路の全反射側面として働く。入力導波路102から入射した光は、破線S6と方形導波路を2分割する破線Pとの交点Q2に対して対称な位置、すなわち、出力導波路104aの位置に結像し、出力される。本実施の形態では、対称構成になっているため、スイッチング動作時の消光比が高く、クロストークも低減される。また、ある電圧以上の電圧を印可してもスイッチング状態の変動が僅かであるため、動作電圧に対してトレランスの大きいディジタル型スイッチとして機能する。図2cに具体的な導波路パラメータを用いて設計した導波路の概形を示す。この設計では、PLZT導波路のパラメータを利用している。図2dは、ビーム伝搬法を用いて計算した入力光の導波状態を示す。図2d左図は、方形のスラブ導波路内で伝搬する光の強度を示したものである。図で白い部分が光強度が強いことを意味している。入力側(Z=0)から、出射した光が、出力側(Z=4573μm)で集光していることが分かる。図2d右図は、x=10μmの位置における光強度(任意単位)を示している。Z=4573μmで集光して、約45%の光が出力されることが分かる。図2eは、光スイッチング特性を示す。横軸のdnは電極105d、105fの下部の屈折率変化量を表す。この図には書かれていないが、電極105c、105eの下部の屈折率変化量は−1×10^(−3)+dnと仮定している。縦軸は出力導波路104a、104bへの結合効率を示している。屈折率が変化するに従って、出力導波路が切り替わることが分かる。
実施の形態3
第3の実施の形態を、図3a〜図3cに示す。本実施の形態は、複数の入力を同時に切り替えるスイッチ構成である。スイッチングのメカニズムは第2の実施の形態と同様であるが、電極105d、105fに電圧を印可すると、破線S6と破線S8が多モード干渉導波路の全反射側面として働く。入力導波路110a、110bから入射した光は、破線S7と方形導波路を2分割する破線Pとの交点Q1に対して対称な位置、すなわち、出力導波路111b、111aの位置に結像し、出力される。また、電極105c、105eに電圧を印可すると、破線S5と破線S7が多モード干渉導波路の全反射側面として働く。入力導波路110a、110bから入射した光は、破線S6と方形導波路を2分割する破線Pとの交点Q2に対して対称な位置、すなわち、出力導波路111d、111cの位置に結像し、出力される。入出力導波路本数を3本以上に増やすことが出来ることは言うまでもない。
実施の形態4
第4の実施の形態を、図4a〜図4cに示す。本実施の形態は、第2の実施の形態と同様の効果を有するが、電極と出力導波路の配置が異なる。出力導波路を近接して配置できることが特徴である。ここで、112は入力導波路、113a、113bは出力導波路、105g〜105jは電極である。電極105h、105jに電圧を印可すると出力導波路113aから、電極105g、105iに電圧を印可すると出力導波路113bから光が出力される。
実施の形態5
第5の実施の形態を、図5a〜図5cに示す。本実施の形態は、2×2スイッチであり、114a、114bは入力導波路、115a、115bは出力導波路、116a〜116dは電極である。本実施の形態では、多モード干渉導波路の幅と長さは次の関係式を満たすように設定される。なお、第1の実施の形態で説明したようにこれらの式は近似式であるので、正確な長さの決定には、ビーム伝搬法等による数値計算が不可欠である。
(a) d6≠W2/2の場合(入出力導波路がS9とS10の中心線上にない場合)
これらの式を利用して、次式を得ることが出来る。
すなわち、W3をパラメータとして導波路幅と長さを決定できる。重要な点は、W3は有限の幅が必要である点であり、従来技術では考慮されていない。なお、回路を小型化するためには、k=1,l=3とすればよい。
(b) d6=W2/2の場合(入出力導波路がS9とS10の中心線上にある場合)
これらの式を利用して、次式を得ることが出来る。
なお、回路を小型化するためには、k’=1,l’=17とすればよい。
全電極に電圧を印可した場合、図5bに示すように、多モード干渉導波路はS9とS10に囲まれた部分と、S11とS12に囲まれた部分との2つの多モード干渉導波路に分割され、入力導波路114aから入射された光は出力導波路115aから出力され、入力導波路114bから入射された光は出力導波路115bから出力される。また、図5cに示すように、電極116a、116dに電圧を印可した場合、入力導波路114aから入射された光は出力導波路115bから出力され、入力導波路114bから入射された光は出力導波路115aから出力される。
実施の形態6
第6の実施の形態を、図6a、図6bに示す。本実施の形態は、2×2スイッチであり、117a、117bは入力導波路、118a、118bは出力導波路、119a〜119dは電極である。本実施の形態では、多モード干渉導波路の幅と長さは次の関係式を満たすように設定される。
すなわち、次式を得ることが出来る。
W4>W5であるので、回路を小型化するためには、p=3,q=1とすればよい。
電極119a、119dに電圧を印可した場合、図6aに示すように、S13とS16に囲まれた部分が多モード干渉導波路として機能し、入力導波路117aから入射された光は出力導波路118aから出力され、入力導波路117bから入射された光は出力導波路118bから出力される。また、図6bに示すように、S14とS15に囲まれた部分が多モード干渉導波路として機能し、電極119b、119cに電圧を印可した場合、入力導波路117aから入射された光は出力導波路118bから出力され、入力導波路117bから入射された光は出力導波路118aから出力される。
実施の形態7
第7の実施の形態を、図7a、図7bに示す。本実施の形態は、2×2スイッチであり、120a、120bは入力導波路、121a、121bは出力導波路、122a〜122dは電極である。本実施の形態では、多モード干渉導波路の幅と長さは次の関係式を満たすように設定される。
すなわち、次式を得ることが出来る。
W7>W6であるので、回路を小型化するためには、p’=1,q’=1とすればよい。
電極122a、122dに電圧を印可した場合、図7aに示すように、S17とS20に囲まれた部分が多モード干渉導波路として機能し、入力導波路120aから入射された光は出力導波路121bから出力され、入力導波路120bから入射された光は出力導波路121aから出力される。また、図7bに示すように、電極122b、122cに電圧を印可した場合、入力導波路120aから入射された光は出力導波路121aから出力され、入力導波路120bから入射された光は出力導波路121bから出力される。
実施の形態8
第8の実施の形態を、図8a、図8bに示す。本実施の形態は、2×2スイッチであり、123a、123bは入力導波路、124a、124bは出力導波路、125a、125bは電極である。本実施の形態では、多モード干渉導波路の幅と長さは次の関係式を満たすように設定される。
すなわち、次式を得ることが出来る。
W8>W9であるので、回路を小型化するためには、p=3,q=1とすればよい。
電極125a、125bに電圧を印可しない場合、図8aに示すように、S21とS24に囲まれた部分が多モード干渉導波路として機能し、入力導波路123aから入射された光は出力導波路124aから出力され、入力導波路123bから入射された光は出力導波路124bから出力される。また、電極125a、125bに電圧を印可した場合、図8bに示すように、S22とS23に囲まれた部分が多モード干渉導波路として機能し、入力導波路123aから入射された光は出力導波路124bから出力され、入力導波路123bから入射された光は出力導波路124aから出力される。
実施の形態9
第9の実施の形態を、図9a、図9bに示す。本実施の形態は、2×2スイッチであり、126a、126bは入力導波路、127a、127bは出力導波路、128a〜128dは電極である。本実施の形態では、多モード干渉導波路の幅と長さは次の関係式を満たすように設定される。
すなわち、次式を得ることが出来る。
W11>W10であるので、回路を小型化するためには、p’=1,q’=1とすればよい。
電極128a、128dに電圧を印可しない場合、図9aに示すように、S25とS28に囲まれた部分が多モード干渉導波路として機能し、入力導波路126aから入射された光は出力導波路127bから出力され、入力導波路126bから入射された光は出力導波路127aから出力される。また、図9bに示すように、電極128a、128bに電圧を印可した場合、入力導波路126aから入射された光は出力導波路127aから出力され、入力導波路126bから入射された光は出力導波路127bから出力される。図9cに具体的な導波路パラメータを用いて設計した導波路の概形を示す。この設計では、PLZT導波路のパラメータを利用している。図9dでは、ビーム伝搬法を用いて計算した光スイッチング特性を示す。横軸のdnは電極128a、128bの下部の屈折率変化量を表す。縦軸は出力導波路127a、127bへの結合効率を示している。屈折率が変化するに従って、出力導波路が切り替わることが分かる。
実施の形態10
第10の実施の形態を、図10a、図10bに示す。本実施の形態は、2×2スイッチであり、129a、129bは入力導波路、130a、130bは出力導波路、131a〜131dは電極である。本実施の形態では、多モード干渉導波路の幅と長さは次の関係式を満たすように設定される。
電極131a〜131dに電圧を印可しない場合、図10aに示すように、S29とS32に囲まれた部分が多モード干渉導波路として機能し、入力導波路129aから入射された光は出力導波路130bから出力され、入力導波路129bから入射された光は出力導波路130aから出力される。また、図10bに示すように、電極131a〜131dに電圧を印可した場合、入力導波路129aから入射された光は、電極131aと電極131bの部分の屈折率が低下するので両電極の間のWgの幅に閉じこめられ、出力導波路130aから出力される。入力導波路129bから入射された光は、電極131cと電極131dの部分の屈折率が低下するので両電極の間のWgの幅に閉じこめられ、出力導波路130bから出力される。
実施の形態11
本実施の形態は、第1の実施の形態の光スイッチをInP系半導体導波路を用いて構成するための導波路断面構造である。ここで、140はAu/AuGeNi電極層、141はn-InP基板、142はn-InPバッファ層、143はn-InP下部クラッド層、144はInP/InGaAsP-量子多重井戸層、145はp- InP上部クラッド層、146はp-InGaAsコンタクト層、147はAu/AuZnNi電極層である。InP/InGaAsP-量子多重井戸層144の代わりに、InGaAs/InAlAs-量子多重井戸層、InGaAsPバルク層なども利用可能である。逆バイアスでは、量子多重井戸構造の場合は量子閉じこめシュタルク効果によって、バルク構造の場合はフランツケルディシュ効果によって屈折率が変化する。順バイアスでは、注入キャリアによるプラズマ効果によって屈折率が低下する。また、これらの導波路は、本発明の他の実施の形態に適用可能であることは言うまでもない。また、順方向バイアスの場合、導波損失をキャンセルさせるために、InP/InGaAsP-量子多重井戸層144に代えて単一量子井戸構造を利用することが特に有効である。
実施の形態12
本実施の形態は、第1の実施の形態の光スイッチにおいて、単一モード入出力導波路と多モード干渉導波路間にテーパ導波路148を挿入した形態である。テーパ導波路において断熱的にモードフィールド径を拡げることによって多モード干渉導波路で励振される高次モードを抑圧することが可能になる。これによって、多モード干渉導波路側面において全反射させるために必要な屈折率変化量を低減し、スイッチングに必要な印可電圧を下げることが可能になる。また、本発明の他の実施の形態に適用可能であることは言うまでもない。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。
第1の実施の形態を説明する図である。 第1の実施の形態を説明する図である。 第1の実施の形態を説明する図である。 第1の実施の形態を説明する図である。 第1の実施の形態を説明する図である。 第2の実施の形態を説明する図である。 第2の実施の形態を説明する図である。 第2の実施の形態を説明する図である。 第2の実施の形態を説明する図である。 第2の実施の形態を説明する図である。 第3の実施の形態を説明する図である。 第3の実施の形態を説明する図である。 第3の実施の形態を説明する図である。 第4の実施の形態を説明する図である。 第4の実施の形態を説明する図である。 第4の実施の形態を説明する図である。 第5の実施の形態を説明する図である。 第5の実施の形態を説明する図である。 第5の実施の形態を説明する図である。 第6の実施の形態を説明する図である。 第6の実施の形態を説明する図である。 第7の実施の形態を説明する図である。 第7の実施の形態を説明する図である。 第8の実施の形態を説明する図である。 第8の実施の形態を説明する図である。 第9の実施の形態を説明する図である。 第9の実施の形態を説明する図である。 第9の実施の形態を説明する図である。 第9の実施の形態を説明する図である。 第10の実施の形態を説明する図である。 第10の実施の形態を説明する図である。 第11の実施の形態を説明する図である。 第12の実施の形態を説明する図である。 第1の従来技術を説明する図である。 第2の従来技術を説明する図である。
符号の説明
101:光導波路基板、102:入力単一モード導波路、103:多モード干渉導波路、104a、104b:出力単一モード導波路、105a、105b:電極、
101a:半導体ニオブドープチタン酸ストロンチウム基板、101b:導波路層、
106:PLZTコア、107:PLZTクラッド、107tr:分離溝
108:ITO(インジウム・チン・オキサイド)電極、109:金電極、
105c〜105f:電極、110a、110b:入力導波路、
111a〜111d:出力導波路、112:入力導波路、113a、113b:出力導波路、105g〜105j:電極、114a、114b:入力導波路、
115a、115b:出力導波路、116a〜116d:電極、
117a、117b:入力導波路、118a、118b:出力導波路、
119a〜119d:電極、120a、120b:入力導波路、
121a、121b:出力導波路、122a〜122d:電極、
123a、123b:入力導波路、124a、124b:出力導波路、
125a、125b:電極、126a、126b:入力導波路、
127a、127b:出力導波路、128a、128b:電極、
129a、129b:入力導波路、130a、130b:出力導波路、
130a〜130d:電極、
140:Au/AuGeNi電極層、141:n-InP基板、142:n-InPバッファ層、
143:n-InP下部クラッド層、144:InP/InGaAsP-量子多重井戸層、
145:p- InP上部クラッド層、146:p-InGaAsコンタクト層、
147:Au/AuZnNi電極層、148:テーパ導波路
201:多モード干渉導波路、202a、202b:多モード干渉導波路の一部、
203:入力導波路、204:出力導波路、205a、205b:電極、
206:多モード干渉導波路、207a、207b:多モード干渉導波路の一部、
208:入力導波路、209:出力導波路、210a、210b:電極

Claims (12)

  1. 入力光が入射する入力単一モード導波路と、
    該入力単一モード導波路からの出射光が入射する多モード長方形のスラブ導波路と、
    該スラブ導波路上において導波方向に平行に配置されて形成され、注入電流を流すか又は印加電圧を加えることによって下部のスラブ導波路の屈折率を低下させる2つの電極と、
    前記スラブ導波路からの出射光が入射して出力光を出射する複数の出力単一モード導波路と
    を備えることを特徴とする多モード干渉導波路型光スイッチ。
  2. 前記入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と、第1の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とが、
    第1の電極の内側の側面に沿う直線と、
    前記スラブ導波路の第1の電極から遠い方の側面に沿う直線と、
    前記入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端を通り、導波方向に垂直な直線と、
    第1の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端を通り、導波方向に垂直な直線と
    から構成される長方形の中心に対して点対称の位置にあり、
    かつ、
    前記入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と、第2の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とが、
    第2の電極の内側の側面に沿う直線と、
    前記スラブ導波路の第2の電極から遠い方の側面に沿う直線と、
    前記入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端を通り、導波方向に垂直な直線と、
    第2の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端を通り、導波方向に垂直な直線と
    から構成される長方形の中心に対して点対称の位置にあることを特徴とする請求項1記載の多モード干渉導波路型光スイッチ。
  3. 前記入力単一モード導波路が2本あり、前記出力単一モード導波路が2本あり、
    第1の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と、第2の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とが、
    及び、
    第2の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と、第1の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とが、
    前記スラブ導波路の中心に対して点対称の位置にあり、
    かつ、
    第1の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と、第2の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とが、
    及び、
    第2の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と、第1の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とが、
    第1の電極の内側の側面に沿う直線と、
    第2の電極の内側の側面に沿う直線と、
    第1の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と第2の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とを通る直線と、
    第1の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と第2の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とを通る直線と、
    から構成される長方形の中心に対して点対称の位置にあることを特徴とする請求項1記載の多モード干渉導波路型光スイッチ。
  4. 入力光が入射する入力単一モード導波路と、
    該入力単一モード導波路からの出射光が入射する多モード長方形のスラブ導波路と、
    該スラブ導波路上において導波方向に平行に配置されて形成され、注入電流を流すか又は印加電圧を加えることによって下部のスラブ導波路の屈折率を低下させる4つの電極と、
    前記スラブ導波路からの出射光が入射して出力光を出射する複数の出力単一モード導波路と
    を備えることを特徴とする多モード干渉導波路型光スイッチ。
  5. 前記入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と、第1の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とが、
    第1の電極の内側の側面に沿う直線と、
    第3の電極の内側の側面に沿う直線と、
    前記入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端を通り、導波方向に垂直な直線と、
    第1の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端を通り、導波方向に垂直な直線と
    から構成される長方形の中心に対して点対称の位置にあり、
    かつ、
    前記入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と、第2の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とが、
    第2の電極の内側の側面に沿う直線と、
    第4の電極の内側の側面に沿う直線と、
    前記入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端を通り、導波方向に垂直な直線と、
    第2の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端を通り、導波方向に垂直な直線と
    から構成される長方形の中心に対して点対称の位置にあることを特徴とする請求項4記載の多モード干渉導波路型光スイッチ。
  6. 前記入力単一モード導波路が入力単一モード導波路アレイあり、
    前記出力単一モード導波路が複数の出力単一モード導波路アレイであり、
    前記入力単一モード導波路アレイの中心線と前記スラブ導波路の接続端と、第1の出力単一モード導波路アレイの中心線と前記スラブ導波路の接続端とが、
    第1の電極の内側の側面に沿う直線と、
    第3の電極の内側の側面に沿う直線と、
    前記入力単一モード導波路アレイの中心線と前記スラブ導波路の接続端を通り、導波方向に垂直な直線と、
    第1の出力単一モード導波路アレイの中心線と前記スラブ導波路の接続端を通り、導波方向に垂直な直線と
    から構成される長方形の中心に対して点対称の位置にあり、
    かつ、
    前記入力単一モード導波路アレイの中心線と前記スラブ導波路の接続端と、第2の出力単一モード導波路アレイの中心線と前記スラブ導波路の接続端とが、
    第2の電極の内側の側面に沿う直線と、
    第4の電極の内側の側面に沿う直線と、
    前記入力単一モード導波路アレイの中心線と前記スラブ導波路の接続端を通り、導波方向に垂直な直線と、
    第2の出力単一モード導波路アレイの中心線と前記スラブ導波路の接続端を通り、導波方向に垂直な直線と
    から構成される長方形の中心に対して点対称の位置にあることを特徴とする請求項4記載の多モード干渉導波路型光スイッチ。
  7. 前記入力単一モード導波路が2本あり、前記出力単一モード導波路が2本あり、
    第1の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と、第2の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とが、
    及び、
    第2の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と、第1の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とが、
    第1の電極の内側の側面に沿う直線と、
    第4の電極の内側の側面に沿う直線と、
    第1の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と第2の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とを通る直線と、
    第1の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と第2の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とを通る直線と、
    から構成される長方形の中心に対して点対称の位置にあり、
    かつ、
    第1の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と、第1の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とが、
    第1の電極の内側の側面に沿う直線と、
    第2の電極の内側の側面に沿う直線と、
    第1の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と第2の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とを通る直線と、
    第1の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と第2の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とを通る直線と、
    から構成される長方形の中心に対して点対称の位置にあり、
    かつ、
    第2の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と、第2の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とが、
    第3の電極の内側の側面に沿う直線と、
    第4の電極の内側の側面に沿う直線と、
    第1の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と第2の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とを通る直線と、
    第1の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と第2の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とを通る直線と、
    から構成される長方形の中心に対して点対称の位置にあることを特徴とする請求項4記載の多モード干渉導波路型光スイッチ。
  8. 前記入力単一モード導波路が2本あり、前記出力単一モード導波路が2本あり、
    第1の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と、第2の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とが、
    及び、
    第2の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と、第1の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とが、
    第1の電極の内側の側面に沿う直線と、
    第4の電極の内側の側面に沿う直線と、
    第1の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と第2の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とを通る直線と、
    第1の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と第2の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とを通る直線と、
    から構成される長方形の中心に対して点対称の位置にあり、
    かつ、
    第1の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と、第2の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とが、
    及び、
    第2の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と、第1の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とが、
    第2の電極の内側の側面に沿う直線と、
    第3の電極の内側の側面に沿う直線と、
    第1の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と第2の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とを通る直線と、
    第1の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と第2の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とを通る直線と、
    から構成される長方形の中心に対して点対称の位置にあることを特徴とする請求項4記載の多モード干渉導波路型光スイッチ。
  9. 前記入力単一モード導波路が2本あり、前記出力単一モード導波路が2本あり、
    第1の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と、第2の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とが、
    及び、
    第2の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と、第1の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とが、
    前記スラブ導波路の中心に対して点対称の位置にあり、
    かつ、
    第1の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と、第1の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とが、
    第1の電極の内側の側面に沿う直線と、
    第2の電極の内側の側面に沿う直線との間に配置され、
    かつ、
    第2の入力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端と、第2の出力単一モード導波路と前記スラブ導波路の接続端とが、
    第3の電極の内側の側面に沿う直線と、
    第4の電極の内側の側面に沿う直線との間に配置されることを特徴とする請求項4記載の多モード干渉導波路型光スイッチ。
  10. 前記入力単一モード導波路と前記スラブ導波路間、及び/又は、前記スラブ導波路と前記出力単一モード導波路間にテーパ導波路を備えることを特徴とする請求項1乃至9いずれかに記載の多モード干渉導波路型光スイッチ。
  11. 前記スラブ導波路中にニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、ニオブ酸ストロンチウムバリウム、又は、PLZT(ランタンドープジルコン酸チタン酸鉛)を有する層を備えることを特徴とする請求項1乃至10いずれかに記載の多モード干渉導波路型光スイッチ。
  12. 前記スラブ導波路中に量子閉じこめシュタルク効果、フランツケルディシュ効果、又は、注入キャリアによるプラズマ効果を有する層を備えることを特徴とする請求項1乃至10いずれかに記載の多モード干渉導波路型光スイッチ。
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