JP2001183710A - 多モード干渉導波路型光スイッチ - Google Patents

多モード干渉導波路型光スイッチ

Info

Publication number
JP2001183710A
JP2001183710A JP36964699A JP36964699A JP2001183710A JP 2001183710 A JP2001183710 A JP 2001183710A JP 36964699 A JP36964699 A JP 36964699A JP 36964699 A JP36964699 A JP 36964699A JP 2001183710 A JP2001183710 A JP 2001183710A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
multimode interference
waveguide
refractive index
optical switch
interference waveguide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP36964699A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomomoto Yazaki
智基 矢崎
Masakatsu Hotta
昌克 堀田
Shinsuke Tanaka
信介 田中
Yuichi Matsushima
裕一 松島
Katsuyuki Uko
勝之 宇高
Shuichi Nagai
秀一 永井
Mikito Yagi
幹人 八木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Waseda University
KDDI Corp
Original Assignee
Waseda University
KDDI Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Waseda University, KDDI Corp filed Critical Waseda University
Priority to JP36964699A priority Critical patent/JP2001183710A/ja
Publication of JP2001183710A publication Critical patent/JP2001183710A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Integrated Circuits (AREA)
  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】コンパクトで多機能、かつ偏光依存性が極めて
小さく、広波長域で動作する高機能光スイッチを提供す
ることを目的とする。 【解決手段】複数の固有モードを導波可能であり、該横
モードの干渉により伝搬距離に応じて光分布が変化する
多モード干渉導波路が、光信号を空間的に振り分けるた
めに用いられている多モード干渉導波路型光スイッチに
おいて、前記多モード干渉導波路は、屈折率が部分的に
変調可能な領域を有することを特徴とする構成を有して
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光信号を空間的に
振り分ける光空間スイッチに関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ファイバ通信において、超高速な光信
号の特性を劣化させずに空間的なスイッチングを行う光
スイッチは、光クロスコネクトや光交換などを実現する
上で重要なデバイスである。これまでに光スイッチとし
て、反射器の機械的な移動により光路を切り換える空間
ビーム切替方式や方向性結合器やマッハツェンダー干渉
計型、さらに交差導波路反射型などといった導波路型光
スイッチが検討されてきた。空間ビーム切替型は構成が
単純でスイッチングが確実であるが、スイッチング速度
が数ミリ秒と遅く、また、機械的な安定性に問題があ
り、さらに、装置サイズが大きくなるという欠点があっ
た。他方、導波路型は一般的に素子サイズが小さく、ま
た集積化が容易なため多チャンネルにも対応可能であ
り、現在はこの方式のデバイスが主流となっている。上
述の導波路型光スイッチングにおいては、交差導波路反
射型は交差部における導波路幅が広くなるため、消光比
特性やクロストーク特性に問題があり、現在はほとんど
検討されていない。
【0003】他方、図8及び図9にそれぞれ示す方向性
結合器型やマッハツェンダー干渉計型光スイッチは、動
作が確実であったり超高速な動作が実現できるため、主
にニオブ酸リチウム(LiNbO3 :LN)を用いて精
力的に検討されてきており、光スイッチのみならず超高
速光変調器などとしても実用化されている。いずれのデ
バイスも導波路幅が数μm以下の2本の単一モード導波
路を用い、一方の導波路の屈折率を電気光学効果の原理
により変調することにより、導波路内の伝搬光の位相を
変調し、それらの合波時に干渉させて、位相差に応じて
出力を変化させるのである。ちなみに、この位相変調及
び干渉を別々に行うのがマッハツェンダー干渉計型であ
り、同時進行で行うのが方向性結合器型光スイッチとい
える。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】いずれも導波特性が単
純であるため、動作が確実であるという特徴を有してい
る反面、構造的に1×1もしくは2×2に限定され、機
能が限定される。また、マッハツェンダー干渉計型は3
dBカップラもしくはY型分岐器が2個必要であり、そ
のためデバイスサイズが大きくなりがちであり、他方、
方向性結合器型は素子長がより短くてすむが、それでも
数mmの長さが必要となる。さらに、必要なスイッチン
グ電圧や最適素子長などが偏光により異なり、素子特性
にも偏光依存性が現れたり、波長依存性も大きいという
欠点があった。素子特性に偏光依存性があると、光ファ
イバ通信のように、入力光の偏光状態がランダムに変化
する場合に、出力に揺らぎが生じ、実用上重大な障害と
なる。また、素子サイズはなるべく小さく、一つの素子
で種々の機能が得られる方が高集積化により多チャンネ
ルへの対応が可能となり、また柔軟な特性を有するデバ
イスを実現することができる。
【0005】本発明は、前記の従来技術の問題点を解決
するためになされたもので、コンパクトで多機能、かつ
偏光依存性が極めて小さく、広波長域で動作する高機能
光スイッチを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明は、複数の固有横モードを導波可能であり、
該横モードの干渉により伝搬距離に応じて光分布が変化
する多モード干渉導波路が、光信号を空間的に振り分け
るために用いられている多モード干渉導波路型光スイッ
チにおいて、前記多モード干渉導波路は、屈折率が部分
的に変調可能な領域を有することを特徴とする構成を有
している。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明は、多モード干渉(MM
I)導波路内の定められた領域の屈折率を変調する機構
を導入したことに特徴がある。どの領域に屈折率変調領
域を設けるかにより種々の光スイッチング特性が達成さ
れるが、例えば、MMI導波路の中央に導波路の全長一
杯の長さの領域の屈折率を変調する場合には1×2また
は2×2の光スイッチが、また、導波路の半分の長さの
場合には3dB分岐が、さらに複数の領域の屈折率を組
み合わせて変調する場合にはn×nの光スイッチを実現
することができる。この多機能光スイッチング動作は、
MMI導波路の偏光依存性や波長依存性が極めて小さい
という特徴がそのまま生かされるので、実用性の優れた
高機能光スイッチングデバイスを実現することができ
る。
【0008】以下に本発明を図面を用いて詳細に説明す
る。本発明の理解を容易にするために、まず、多モード
干渉導波路の基本的な性質について説明を行う。図1に
均一屈折率を有する受動導波路からなる最も単純な多モ
ード干渉導波路における光の伝搬特性を示す。材料は例
として、InGaAsPを用いた場合について説明す
る。1はn−InP基板、2はInGaAsP導波路
層、3はp−InPクラッド層で、導波路構造としてリ
ッジ構造について示した。図1(a)は2×2構造で非
対称入力、(b)は1×2構造で対称入力の場合であ
る。多モード干渉導波路は、文字通り複数の横モード
(多モード)が存在し得る導波路幅を有しており、単一
モードである入力光が複数の横モードを励振することに
より、それら横モードが導波路内を伝搬するに従って干
渉し合い、周期的に固有の強度分布を示す。いま、基本
モード及び1次高次モードの伝搬定数差による結合長を
Lπ(=π/(β0 −β1 ))とおくと、図1(a)の
非対称入力の場合には、6Lπを周期として、また図1
(b)の対称入力の場合には3/4Lπを周期として入
力光と同一の光強度分像を結ぶこととなる。ここに、多
モード干渉導波路の幅をW、等価屈折率をn、入射光の
波長をλとすると、Lπ=4nW2 /3λで与えられ
る。従って、所望の光強度分布が得られるように導波路
長を設定し、適正な位置に出力導波路を設けることによ
り、クロスポートやストレートポートからの光出力や、
さらに3dBカプラのようなパワー分岐器として機能さ
せることができる。ちなみに、図1(a)は導波路長を
6Lπに設定した場合で、入力光と同一の出力がストー
レートポートより、(b)は(3/4)Lπ×2.5に
設定した場合で、3dBカプラとして機能させた例につ
いて示してある。
【0009】本発明は、上述の多モード干渉導波路内の
部分的な領域の屈折率を変調することにより、出力導波
路間で光スイッチングを達成させるものであり、以下に
本発明の実施例を図面を用いて詳細に説明する。以下で
は材料として、特に断りがない場合には、図1に示すI
nGaAsP/InPについて述べられている。
【0010】以下本発明の実施例を図面を用いて詳細に
説明する。
【0011】(実施例1)本発明による多モード干渉型
光スイッチの第1の実施例として、斜視図を図2(a)
に、また平面模式図を図2(b)に示す。ここに、1は
n−InP基板、2はInGaAsP導波路層、3はp
−InPクラッド層であり、導波路構造はリッジ構造で
ある。これらの半導体多層構造は、有機金属気相成長
(MO−CVD)法や分子線エピタキシャル成長(MB
E)法などで作製される。本実施例は、多モード干渉導
波路4の幅がW、長さLが3Lπに対応する2×2構造
であり、無変調時には透過光がクロス側に出力される構
造である。素子寸法の具体例として、波長λ=1.55
μm、多モード干渉導波路の屈折率をnMMI =3.21
9、クラッドの屈折率をnc =3.058、多モード干
渉導波路幅がW=12μmの場合、素子長はL=129
6μmとなる。また、本発明の特徴として、多モード干
渉導波路の部分領域5の屈折率変調用に素子の長手方向
のちょうど中央部、すなわち入力端より(3/2)Lπ
の位置に、長さ及び幅がそれぞれl1 及びw1 の電極7
が形成されている。同時に基板側に対向する電極6が形
成されている。
【0012】本実施例での部分的屈折率変調領域5の位
置並びに寸法は、以下のように選ばれている。まず位置
であるが、長さL=3Lπの素子長のちょうど中央は、
図1(a)よりわかるように非対称に入力された入力光
inが2つのピークに分割される位置に対応する。すな
わちこのピークの一方の位相が少なくともπだけ変化で
きるように、屈折率変調の手段と屈折率変化量が考慮さ
れて屈折率変調領域5の寸法が設定されている。ここで
は屈折率変調を達成する手段として電流注入による方法
をとるとすれば、電流密度として数kA/cm2 の電流
注入により、屈折率n1 について約−1%の変化が得ら
れることが知られている。この実験事実を考慮すると、
πの位相変化を得る屈折率変調領域5の長さはl1 =2
4μmとなる。ちなみに、屈折率変調領域5の幅は1つ
のピークの光強度分布がカバーされるw1 =6μmであ
る。
【0013】本実施例の動作は次の通りである。すなわ
ち、部分屈折率変調領域5への電流注入がない場合に
は、多モード干渉導波路長が3Lπであるため、Port1
からの入力光Pinはクロス側のPort4からP1 として出
力される。次に屈折率変調領域5へ電流を注入すると、
この部分を通過する光が位相変調を受けるわけである
が、上述のように素子の中央は2つのピークを有する光
電界分布となる。すなわち、単一横モードの入力光が多
モード導波路において複数の固有モードに分配される
が、この中央部分では等価的に一定の位相関係の偶モー
ドと奇モードが存在すると考えることができる。ここで
それらのモード分布の半分の領域の位相をπ変化させる
と、偶モードと奇モードが反転し、素子の後半部分の光
の伝搬が前半部分と同様の位相の推移で伝搬することと
なる。従って、入力光と同一側のポートであるPort3、
すなわち、ストレート側からの出力P2 へスイッチさせ
ることができる。
【0014】本実施例の動作は、動作原理は異なるが図
9に示す2×2マッハツェンダ干渉計型光スイッチの一
方の導波路の屈折率をπだけ変化させることにより、ク
ロスからストレートへスイッチさせることと同様に考え
ることができる。さらに、図8の示す方向性結合器の動
作に例えることもできる。これらの従来例に比べて本実
施例の特徴は、コンパクトな素子長で同様の2×2の動
作が得られるばかりでなく、以下の実施例で示すよう
に、多ポート構造への拡張や、単純なスイッチングばか
りでなく種々の機能的な光スイッチングを実現可能であ
ることにある。
【0015】(実施例2)本発明による第2の実施例と
して、3ポートに拡張した多モード干渉光スイッチの実
施例について述べる。図3は、部分屈折率変調領域5を
4つ5−1,5−2,5−3,5−4のように設けた多
モード干渉導波路型光スイッチの平面模式図である。こ
れらの部分屈折率変調領域5−1,5−2,5−3,5
−4には対応する電極7−1,7−2,7−3,7−4
が設けられて多モード干渉導波路4の長さLは3Lπで
あり、無変調時に非対称ポート入力光がクロス側に、ま
た対称ポート入力光が中央から出力される構造となって
いる。例えば、多モード干渉導波路の幅をW=12μm
とすると、L=1296μmである。本発明の特徴であ
る部分屈折率変調領域5−1,5−2,5−3,5−4
は、図のようにそれぞれ入力端よりL/8,L/2,5
L/8の位置に形成されており、これらの位置は多モー
ド干渉の結果光強度分布が2つのピークとなる位置であ
る。それぞれ領域の大きさは実施例1と同様に、現実的
な電流注入量である数kA/cm2 により、伝搬光の位
相が少なくともπの変化が達成可能な長さと電界分布の
1つのピークをカバーする幅を有し、例えば、長さはl
1 =l2 =l3 =l4 =24μm、幅はw1 =w2 =w
3 =w4 =6μmである。
【0016】まず非対称ポート入力であるPort1より光
が入力する場合について説明する。上述のように無変調
時には、図4(c)に示すようにクロス側のPort6より
出力される。ここで変調領域5−3の屈折率n3 を減少
させ、位相を−π変化させると光出力は図4(a)のよ
うにPort4にスイッチさせることができる。次に、変調
領域5−3及び5−4の屈折率を減少させ、位相をそれ
ぞれ−π/2及び−π変化させると、図4(b)のよう
に中央のポートであるPort5より光出力を得ることがで
きる。すなわち、1×3の光スイッチとして機能させる
ことができる。同様の機能がPort3からの光入力に対し
ても得られることは言うまでもない。次に対称ポートで
ある中央のPort2より光入力した場合の動作について述
べる。無変調時には、素子長が3Lπのため4回同一像
を結像して中央のポートPort5より出力される(図5
(b))。次に、変調領域5−1及び5−3の屈折率n
1 及びn3 を減少させ、それぞれの位相を−π及び−π
/2だけ変化させることによりPort4から(図5
(a))、また変調領域5−1及び5−2の屈折率n1
及びn2 を減少させ、それぞれの位相を−π及び−π/
2だけ変化させることによりPort6から(図5
(c))、それぞれ光出力を得ることができる。すなわ
ち、対称入力である中央のポートからの光入力に対して
もやはり1×3光スイッチとして機能させることができ
る。
【0017】これまでは1入力1出力の光スイッチング
の動作であったが、同一の電極構造で1入力2出力、す
なわち例えば3dBカップラとして機能させることもで
きる。その動作を図6に示す。非対称入力であるPort1
からの入力に対しては変調領域5−2の部分の位相を−
π/2だけ変化させることによりPort4及びPort6から
等量の出力が(図6(a))、また、対称入力であるPo
rt2からの入力については変調領域5−1及び5−3の
部分の位相をいずれも−πだけ変化させることによりや
はりPort4及びPort6から等量の出力を(図6(b))
得ることができる。これらの特性はいずれの場合も−2
0dB以下の低クロストークを達成することができる。
【0018】以上の本発明の第2の実施例では、横方向
に2ピークの光強度分布を形成する部分の一方のピーク
の導波路部分の屈折率を変調することにより、多モード
間の干渉を変調し、特定のポート間で光スイッチングを
行わせるものであるが、ごく限られた部分屈折率変調領
域5のパターンしか説明しなかった。しかしながら、本
発明は多モード干渉導波路の特定の部分の屈折率を変調
し、機能的な光スイッチングを実現可能であることが大
きな特徴であり、この趣旨に則れば上記で説明した変調
領域パータンにとらわれず、他の領域の屈折率を変調す
ることにより、さらに機能性の高い光スイッチングを達
成することが可能である。また、ポート数については2
×2及び3×3構造について説明したが、これにとらわ
れることなく、さらに多くのポート数や入力と出力で非
対称なポート数の構造に適用可能であることは言うまで
もない。
【0019】(実施例3)本発明による多モード干渉導
波路の屈折率変調領域を導波路の長手方向の全長もしく
は数分の一程度の長さで形成した実施例を図7に示す。
上述の他の実施例とは、多モード干渉導波路に部分的な
屈折率変調領域が形成されているという点では同じであ
るが、本実施例においては屈折率変調によって光の位相
を変調するというより、むしろ光の閉じ込めを変調する
点で異なる。
【0020】図7は屈折率変調領域が多モード干渉導波
路の中央に長手方向全長にわたり形成された多モード干
渉型光スイッチの構造図である。1はn−InP基板、
2はInGaAsP導波路層、3はp−InPクラッド
層であり、導波路構造としてリッジ構造について示し
た。これらの半導体多層構造は、有機金属気相成長(M
O−CVD)法や分子線エピタキシャル成長(MBE)
法などで作製される。多モード干渉導波路の長さLは3
Lπであり、多モード干渉導波路幅がW=12μmの場
合素子長はL=1296μmとなる。従って、無変調時
には単一モード導波路であるPort1からの入力光はクロ
ス側のPort4より出力される。幅w5 が4μmの屈折率
変調領域が5−5及び5−6とそれぞれの長さが(3/
2)Lπずつと半分に分かれている理由は後述するが、
対応する両電極7−5,7−6に同様の電流を注入する
ことにより、全長にわたり屈折率を減少させ、その結果
多モード干渉導波路を2本の導波路に分離することがで
きる。その結果、Port1からの入力光は延長上の分離さ
れた一方の導波路をそのまま直進し、Port3から出力さ
れる。すなわち、電流注入によりPort3とPort4の間で
光スイッチングを行わせることができ、2×2の光スイ
ッチとして機能させることができる。
【0021】次に、長さ(3/2)Lπの部分屈折率変
調領域の一方、例えば変調領域5−5に電流を注入した
場合、Port1からの入力光が上述のように直進し、その
部分を通過後は残りの(3/2)Lπの長さの多モード
干渉導波路を伝搬することとなる。この長さに対して
は、図1(a)に示すように2つのピークからなる光強
度分布で出力される。従って、Port3及びPort4より等
量の光強度で出力される3dBカプラとして機能させる
ことができる。同様の機能は、反対に変調領域5−6の
屈折率を減少することによっても達成することができ
る。すなわち、2つの変調領域5−5,5−6を同時
に、もしくはどちらか一方に電流を注入することによ
り、同一のデバイスで光スイッチもしくは3dBカプラ
と機能を変えることができる多機能光スイッチが実現可
能である。
【0022】本実施例では、2×2光スイッチとして機
能させるために変調領域5−5および5−6の幅w5
4μmとしたが、屈折率の減少量が少ない場合にはモー
ドの閉じ込めが不十分であり、クロストークが劣化する
場合も考えられる。その場合には、変調領域5−5,5
−6を多モード干渉導波路幅の半分以上に相当する8μ
mとし、Port4側の端に寄せることにより一層クロスト
ーク特性を改善させることも可能である。但し、この場
合は1×2構造となる。
【0023】本発明の実施例として2×2及び3×3構
造についてのみ説明したが、本発明の多モード干渉導波
路の適当な部分の屈折率を変調するという趣旨に基づ
き、4×4以上の多ポート構造や多段接続構造などに適
用することができる。さらに、また、InGaAaP/
InPリッジ構造を例として説明したが、材料としてG
aAs/AlGaAsなどの他の半導体やさらにニオブ
酸リチウムやガラスなどの誘電体にも適用することがで
きる。その際に、屈折率変化を達成する手段として、本
実施例で述べた電流注入のみならず、用いる材料に応じ
て電圧印加やヒータ加熱によっても実現することができ
る。また、導波路構造もリッジ構造以外のあらゆる導波
路構造に適用可能である。
【0024】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の部
分屈折率変調多モード干渉導波路型光スイッチは、コン
パクトで極めて多機能な光スイッチを実現することがで
きるため、少ないデバイス数で高度な機能の達成が可能
な多チャンネル光スイッチ集積回路を作製することがで
きるとともに、これをキーデバイスとして通信や放送と
融合したマルチメディア対応の次世代大容量光ファイバ
通信や光クロスコネクト、高度波長多重通信システムな
どの構築に大きな効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】多モード干渉導波路内の光伝搬の原理を説明す
るための図である。
【図2】本発明による部分屈折率変調多モード干渉型光
スイッチの第1の実施例の斜視図(a)及び平面図
(b)である。
【図3】本発明による部分屈折率変調多モード干渉型光
スイッチの第2の実施例の平面図である。
【図4】本発明による部分屈折率変調多モード干渉型光
スイッチの第2の実施例を、非対称光入力の場合につい
て示す平面図である。
【図5】本発明による部分屈折率変調多モード干渉型光
スイッチの第2の実施例を、対称光入力の場合について
示す平面図である。
【図6】本発明による部分屈折率変調多モード干渉型光
スイッチの第2の実施例を、3dBカプラ動作の場合に
ついて示す平面図である。
【図7】本発明による部分屈折率変調多モード干渉型ス
イッチの第3の実施例を示す斜視図である。
【図8】光スイッチの第1の従来例の斜視図である。
【図9】光スイッチの第2の従来例の斜視図である。
【符号の説明】
1 n−InP基板 2 InGaAsP導波路層 3 p−InPクラッド層 4 多モード干渉導波路 5,5−1,5−2,5−3,5−4 屈折率変調領域 6 基板側電極 7,7−1,7−2,7−3,7−4,7−5,7−6
部分屈折率変調領域の電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀田 昌克 埼玉県上福岡市大原2−1−15 株式会社 ケイディディ研究所内 (72)発明者 田中 信介 埼玉県上福岡市大原2−1−15 株式会社 ケイディディ研究所内 (72)発明者 松島 裕一 埼玉県上福岡市大原2−1−15 株式会社 ケイディディ研究所内 (72)発明者 宇高 勝之 東京都新宿区戸塚町1−104 学校法人 早稲田大学内 (72)発明者 永井 秀一 東京都新宿区戸塚町1−104 学校法人 早稲田大学内 (72)発明者 八木 幹人 東京都新宿区戸塚町1−104 学校法人 早稲田大学内 Fターム(参考) 2H047 NA02 RA08 TA13 2K002 AA02 AB04 BA08 CA13 CA22 DA03 DA11 EA05 EA27 FA02 HA01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の固有横モードを導波可能であり、
    該横モードの干渉により伝搬距離に応じて光分布が変化
    する多モード干渉導波路が、光信号を空間的に振り分け
    るために用いられている多モード干渉導波路型光スイッ
    チにおいて、 前記多モード干渉導波路は、屈折率が部分的に変調可能
    な領域を有することを特徴とする多モード干渉導波路型
    光スイッチ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の多モード干渉型光スイ
    ッチにおいて、上記屈折率変調領域の長さが該多モード
    干渉導波路中を伝搬する光波に対して2π程度またはそ
    れ以下の位相変化を与える長さであることを特徴とする
    多モード干渉導波路型光スイッチ。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の多モード干渉型光スイ
    ッチにおいて、上記屈折率変調領域が複数あることを特
    徴とする多モード干渉導波路型光スイッチ。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の多モード干渉型光スイ
    ッチにおいて、上記屈折率変調領域の長さが該多モード
    干渉導波路の全長もしくはその数分の一程度の長さであ
    ることを特徴とする多モード干渉導波路型光スイッチ。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の多モード干渉型光スイ
    ッチにおいて、該多モード干渉導波路の全長もしくはそ
    の数分の一程度の長さにわたる屈折率変調領域が、該多
    モード干渉導波路に接続する複数の入力導波路の間に形
    成されていることを特徴とする多モード干渉導波路型光
    スイッチ。
JP36964699A 1999-12-27 1999-12-27 多モード干渉導波路型光スイッチ Pending JP2001183710A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36964699A JP2001183710A (ja) 1999-12-27 1999-12-27 多モード干渉導波路型光スイッチ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36964699A JP2001183710A (ja) 1999-12-27 1999-12-27 多モード干渉導波路型光スイッチ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001183710A true JP2001183710A (ja) 2001-07-06

Family

ID=18494968

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP36964699A Pending JP2001183710A (ja) 1999-12-27 1999-12-27 多モード干渉導波路型光スイッチ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001183710A (ja)

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6571038B1 (en) * 2000-03-01 2003-05-27 Lucent Technologies Inc. Multimode interference coupler with tunable power splitting ratios and method of tuning
EP1378776A1 (en) * 2002-07-01 2004-01-07 Agilent Technologies, Inc. Optical attenuator using a multi-mode waveguide with a perturbation element
WO2004104662A1 (ja) * 2003-05-23 2004-12-02 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 光デバイス及び光デバイスの製造方法、ならびに光集積デバイス
JP2005506572A (ja) * 2001-10-20 2005-03-03 キネティック リミテッド 光フィルタ
JP2005221999A (ja) * 2004-02-09 2005-08-18 Fuji Xerox Co Ltd 光変調器及び光変調器アレイ
WO2007007438A1 (ja) * 2005-07-08 2007-01-18 Keio University 多モード干渉導波路型光スイッチ
JP2007304427A (ja) * 2006-05-12 2007-11-22 Fuji Xerox Co Ltd 光スイッチング素子
JP2008107518A (ja) * 2006-10-25 2008-05-08 Fuji Xerox Co Ltd 光分岐結合器および光通信システム
JP2008139671A (ja) * 2006-12-04 2008-06-19 Fuji Xerox Co Ltd 光変調器
WO2010100489A1 (en) 2009-03-03 2010-09-10 Oclaro Technology Plc Improved optical waveguide splitters
WO2012099275A1 (ja) * 2011-01-21 2012-07-26 日本電気株式会社 光カプラと分岐制御方法
JP2017504062A (ja) * 2013-12-20 2017-02-02 ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッド 偏光子及び偏光変調システム
US10082623B2 (en) 2014-10-02 2018-09-25 Nec Corporation Rib type optical waveguide and optical multiplexer / demultiplexer using same
JP2019008256A (ja) * 2017-06-28 2019-01-17 日本電信電話株式会社 干渉計導波路
CN112034636A (zh) * 2020-08-20 2020-12-04 绍兴庞纳微电子科技有限公司 具有分段式电极的多模干涉光调制器
CN114966991A (zh) * 2022-06-09 2022-08-30 西湖大学 一种片上集成的波长选择开关及波长选择开关网络
CN115308847A (zh) * 2022-07-11 2022-11-08 宁波大学 一种基于相变材料的双模干涉2×2光波导开关
JP7388223B2 (ja) 2020-02-12 2023-11-29 富士通株式会社 光通信素子及び光ニューラルネットワーク

Cited By (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6571038B1 (en) * 2000-03-01 2003-05-27 Lucent Technologies Inc. Multimode interference coupler with tunable power splitting ratios and method of tuning
JP2005506572A (ja) * 2001-10-20 2005-03-03 キネティック リミテッド 光フィルタ
EP1378776A1 (en) * 2002-07-01 2004-01-07 Agilent Technologies, Inc. Optical attenuator using a multi-mode waveguide with a perturbation element
US6868222B2 (en) 2002-07-01 2005-03-15 Agilent Technologies, Inc. Optical attenuator using a perturbation element with a multi-mode waveguide
WO2004104662A1 (ja) * 2003-05-23 2004-12-02 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 光デバイス及び光デバイスの製造方法、ならびに光集積デバイス
KR101228225B1 (ko) * 2003-05-23 2013-01-31 파나소닉 주식회사 광디바이스, 광디바이스의 제조방법 및 광집적 디바이스
US7266277B2 (en) 2003-05-23 2007-09-04 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Optical device, optical device manufacturing method, and optical integrated device
JP2005221999A (ja) * 2004-02-09 2005-08-18 Fuji Xerox Co Ltd 光変調器及び光変調器アレイ
US7860358B2 (en) 2005-07-08 2010-12-28 Keio University Multimode interference waveguide type optical switch
WO2007007438A1 (ja) * 2005-07-08 2007-01-18 Keio University 多モード干渉導波路型光スイッチ
JP2007304427A (ja) * 2006-05-12 2007-11-22 Fuji Xerox Co Ltd 光スイッチング素子
JP2008107518A (ja) * 2006-10-25 2008-05-08 Fuji Xerox Co Ltd 光分岐結合器および光通信システム
JP2008139671A (ja) * 2006-12-04 2008-06-19 Fuji Xerox Co Ltd 光変調器
WO2010100489A1 (en) 2009-03-03 2010-09-10 Oclaro Technology Plc Improved optical waveguide splitters
US8743371B2 (en) 2009-03-03 2014-06-03 Oclaro Technology Limited Optical waveguide splitters
WO2012099275A1 (ja) * 2011-01-21 2012-07-26 日本電気株式会社 光カプラと分岐制御方法
US10067363B2 (en) 2013-12-20 2018-09-04 Huawei Technologies Co., Ltd Polarizer and polarization modulation system
JP2017504062A (ja) * 2013-12-20 2017-02-02 ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッド 偏光子及び偏光変調システム
US10082623B2 (en) 2014-10-02 2018-09-25 Nec Corporation Rib type optical waveguide and optical multiplexer / demultiplexer using same
JP2019008256A (ja) * 2017-06-28 2019-01-17 日本電信電話株式会社 干渉計導波路
JP7388223B2 (ja) 2020-02-12 2023-11-29 富士通株式会社 光通信素子及び光ニューラルネットワーク
CN112034636A (zh) * 2020-08-20 2020-12-04 绍兴庞纳微电子科技有限公司 具有分段式电极的多模干涉光调制器
CN114966991A (zh) * 2022-06-09 2022-08-30 西湖大学 一种片上集成的波长选择开关及波长选择开关网络
CN115308847A (zh) * 2022-07-11 2022-11-08 宁波大学 一种基于相变材料的双模干涉2×2光波导开关
CN115308847B (zh) * 2022-07-11 2023-10-24 宁波大学 一种基于相变材料的双模干涉2×2光波导开关

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001183710A (ja) 多モード干渉導波路型光スイッチ
Soref Tutorial: Integrated-photonic switching structures
Leuthold et al. Multimode interference couplers with tunable power splitting ratios
US4070094A (en) Optical waveguide interferometer modulator-switch
US6529646B1 (en) Optical modulator
US5533151A (en) Active cladding optical modulator using an electro-optic polymer on an inorganic waveguide
CN110286444B (zh) 一种基于相变材料的可重构微环光开关
US11678091B2 (en) Reduced crosstalk photonic switch
US7155088B2 (en) Optical modulator and optical modulator array
JP2003530592A (ja) 予め決められた周波数チャープを有する光変調器
US5263102A (en) Polarization-independent optical switches/modulators
US5661825A (en) Integrated optical circuit comprising a polarization convertor
KR20010080374A (ko) 링공진기가 부착된 광도파로형 파장필터 및1×n광도파로형 파장필터
US6643419B2 (en) Ultra-high speed, active polymer-silica hybrid, single control voltage MMI-based 1-by-N packet switch and WG-based WDM packet router/TDM converter and methods of making same
EP1308772A2 (en) A multimode interference (MMI) device
CA2359387C (en) Digital optical switch
WO2019235392A1 (ja) 光スイッチ装置
JPH05224245A (ja) ハイブリッド光回路およびマトリクス光スイッチ
Jia et al. Design and optimization of novel ultra-compact SOI multimode interference optical switch
JP7356050B2 (ja) 光スイッチ装置
CN218122296U (zh) 一种多模式切换的1×3光开关
Osgood jr et al. Integrated Optical Switches
JP4494182B2 (ja) 光強度変調器
US6879740B2 (en) Optical space switch
Ciminelli et al. Photonic switches

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040706

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040906

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050405