JP2994077B2 - 方向性結合器型光機能素子およびその駆動方法 - Google Patents

方向性結合器型光機能素子およびその駆動方法

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JP2994077B2
JP2994077B2 JP13116391A JP13116391A JP2994077B2 JP 2994077 B2 JP2994077 B2 JP 2994077B2 JP 13116391 A JP13116391 A JP 13116391A JP 13116391 A JP13116391 A JP 13116391A JP 2994077 B2 JP2994077 B2 JP 2994077B2
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    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/29Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the position or the direction of light beams, i.e. deflection
    • G02F1/31Digital deflection, i.e. optical switching
    • G02F1/313Digital deflection, i.e. optical switching in an optical waveguide structure
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規構造の方向性結合器
型光機能素子とその駆動方法に関し、更に詳しくは、光
スイッチ,光偏波スプリッタ,光変調器,光合分波器な
どに用いて高消光比特性を実現することができる方向性
結合器型光機能素子とその駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、導波路型の方向性結合器構造を有
する各種の光機能素子が開発され、それを用いた光スイ
ッチ,光偏波スプリッタ,光変調器,光合分波器などが
提案されている。従来の2入力・2出力方向性結合器型
の光機能素子例の平面パターンを図6に示す。
【0003】図6において、互いに等しい路幅Wを有す
る2本の光導波路A,Bがエバネッセント結合可能な間
隔Gを置いて互いに近接して平行配置されることによ
り、長さLの結合部C0 が構成されている。結合部C0
における光導波路A,Bのそれぞれ入射端A1 ,B1
よび出射端A2 ,B2 には、路幅がWで曲率半径Rの曲
線光導波路D1 ,D2 ,D3 ,D4 がそれぞれ光接続さ
れて入射側リード部C1 ,出射側リード部C2を形成し
ている。更に、曲線光導波路D1 ,D2 ,D3 ,D4
は、それぞれ、路幅がWの直線光導波路E1 ,E2 ,E
3 ,E4 が互いの路幅中心間の距離GF の間隔で光接続
されている。そして、結合部C0 における光導波路A,
Bの上には、電極F1 ,F2 ,F3 ,F4 が装荷されて
いる。これら電極F1 〜F4 は、ここから所定の電気信
号を導入することにより、それぞれの直下に位置する光
導波路の伝搬定数を必要な値に制御するための伝搬定数
制御手段として機能する。
【0004】ここで、直線皮下導波路E1 を入射ポート
にすると、出射側リード部C2 に接続する直線光導波路
3 ,E4はそれぞれスルーポートとクロスポートにな
る。また直線光導波路E2 を入射ポートにすると、直線
光導波路E3 ,E4 はそれぞれクロスポートとスルーポ
ートになる。上記したこれらの素子を現在実施段階に入
りつつあるファイバ通信システムに組込むためには、漏
話による誤り発生を防止することが必要になる。したが
って、低漏話、すなわち高消光比特性を有する素子が必
要になる。
【0005】ところで、図6で示した素子の場合、電極
1 ,F2 ,F3 ,F4 から適当な電気信号を導入する
ことによって、理論的には、完全なクロス状態を実現す
ることは可能である。しかしながら、スルー状態の場合
は、入射側リード部C1 ,出射側リード部C2 におい
て、わずかではあるが結合が生ずるため、完全なスルー
状態を実現することができず、その消光比は15〜30
dB程度である。
【0006】このように、従来の素子は、スルー状態ま
たはクロス状態のいずれかの状態で消光比が低くなり、
両方の状態で高い消光比特性を示すということはない。
そして、光機能素子における消光比特性は、スルー状態
またはクロス状態の消光比のうち低い消光比で規定され
るので、結局、素子全体の消光比としては低い値しか得
られないことになる。
【0007】ここでいう消光比とは、スルーポートの出
力パワーを|r|2 とし、クロスポートの出力パワーを
|s|2 としたとき、次式: 101og10( |r|2 /|s|2 ) で算出される値をいう。上記した構造の光機能素子にお
いても、比較的高い消光比特性を有するものとしては、
例えば、P. GranestrandらがTech Dig. IGWO’86
で発表した消光比27dB程度の光スイッチや、H. M.
Mak らが電子情報通信学会1990秋季全国大会C−2
16で発表した消光比28dB程度の光偏波スプリッタ
などが知られている。
【0008】また、H. M. Mak らは、電子情報通信学会
1991春季全国大会C−224において、図7で示し
たような構造の素子を提案した。この素子は長さLの結
合部C0 を、p1 ,p2 ,p3 がp1 +p2 +p3 <1
(ただし、p1 ≠0)を満足する小数またはゼロである
としたとき、長さp1 ×Lの前段部分結合部C3 ,長さ
(1−p1 −p2 −p3 )×L/2の前段電極付き部分
結合部C4 ,長さp2 ×Lの中央部分結合部C5 ,前記
前段電極付き部分結合部と同じ長さの後段電極付き部分
結合部C6 ,長さp3 ×Lの後段部分結合部C7 で構成
したものである。
【0009】この素子の場合は、理論上は、少なくとも
40dB程度の消光比を得ることができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】図7で示した素子は、
たしかに理論上は高消光比を実現することができるが、
それは、上記した各部分結合部の寸法パタメータ等が理
論値と略同一になっている場合のときに限られる。しか
しながら、実際に素子を製造するときには、これら各部
分結合部等は計算上の理論値通りの寸法精度で作製でき
るとは限らず、微妙に理論値からはずれることがある。
【0011】このような問題が起こると、各部分結合部
における光導波路間の実際の結合状態は、計算上求めら
れる理論的な結合状態から逸脱することになり、クロス
状態やスルー状態における消光比の低下は不可避とな
る。本発明は、図7で示した素子において、製造時にお
ける上記した寸法パラメータの精度のばらつきが引き起
こす問題を解決し、クロス状態,スルー状態のいずれに
おいても、消光比特性が30dB以上である新規構造の
方向性結合器型光機能素子の提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明においては、伝搬定数制御手段が装荷さ
れ、互いに等しい値の伝搬定数を有する2本の光導波路
を平行配置した結合部を備え、前記2本の光導波路の入
射端はそれぞれ曲線または直線の光導波路を光接続して
入射側リード部を形成し、また前記2本の光導波路の出
射端はそれぞれ曲線または直線の光導波路と光接続して
出射側リード部を形成している2入力・2出力方向性結
合器型光機能素子において、前記入射側リード部および
前記出射側リード部の各光導波路にモード結合抑圧手段
が装荷されていることを特徴とする方向性結合器型光機
能素子が提供され、また、上記光機能素子の前記伝搬定
数制御手段に必要な駆動用電気信号を導入し、前記入射
側リード部の2本の光導波路のうち、光が入射していな
い光導波路のモード結合抑圧手段を動作し、かつ前記出
射側リード部の2本の光導波路のうち、クロスポート側
の光導波路のモード結合抑圧手段を動作して、高消光比
のスルー状態を実現することを特徴とする上記方向性結
合器型光機能素子の駆動方法、および、上記光機能素子
の前記伝搬定数制御手段に必要な駆動用電気信号を導入
し、前記入射側リード部の2本の光導波路のうち、光が
入射していない光導波路のモード結合抑圧手段を動作
し、かつ前記出射側リード部の2本の光導波路のうち、
スルーポート側の光導波路のモード結合抑圧手段を動作
して、高消光比のクロス状態を実現することを特徴とす
る上記方向性結合器型光機能素子の駆動方法が提供され
る。
【0013】本発明の光機能素子の基本構成を平面パタ
ーン図として図1に示す。図から明らかなように、本発
明の光機能素子の平面パターンは、入射側リード部
1 、出射側リード部C2 が後述するような構成をとる
ことを除いては、図6で示した従来の2入力・2出力方
向性結合器型光機能素子と変わることはない。まず、結
合器C0 においては、等幅(路幅W)の2本の光導波路
A,Bが微小間隔Gで平行配置され、これら2本の光導
波路A,Bの入射端A1 ,B1 には路幅W,曲率半径R
で曲線光導波路D1 ,D2 が光接続されて入射側リード
部C1を構成し、これら光導波路D1 ,D2 にはそれぞ
れ直線光導波路E1 ,E2 が路幅中心間の距離Gf で光
接続されて入射ポートになっている。光導波路A,光導
波路Bのそれぞれの出射端A2 ,B2 には居率半径がR
で路幅Wの曲線光導波路D3 ,D4 が光接続されて出射
側リード部C2 を構成し、更にこれら曲線光導波路
3 ,D4 には、路幅Wの直線光導波路E3 ,E4 が路
幅中心間の距離GF でそれぞれ光接続されて、スルーポ
ート(E3 )とクロスポート(E4 )を構成している。
【0014】なお本発明においては、入射側リード部C
1 および出射側リード部C2 は図のような曲線光導波路
で構成することに限定されることなく、例えば、入射端
1 ,B1 や出射端A2 ,B2 から直線光導波路E1
2 やE3 ,E4 までを微小テーパ角θから成る直線光
導波路を介装して構成してもよい。これら各光導波路
は、いずれも電気光学効果を発現する材料や電気信号を
導入してその屈折率制御が可能な構造の材料で構成され
ていて、しかも、自然状態においては、互いの伝搬定数
は等しくなっている。例えばGaAs/AlGaAsの
ような半導体材料をMOCVD法で多層に積層して形成
することができる。
【0015】結合部C0 では、各光導波路A,Bに電極
1 ,F2 ,F3 ,F4 を反転Δβ構造に装荷すること
により、これらで伝搬定数制御手段を構成している。す
なわち、これらの電極から所定の電気信号を導入するこ
とにより、その直下に位置する光導波路の伝搬定数を変
化させることができるようになっている。例えば、各光
導波路A,Bが半導体材料で構成されている場合には、
図2で示したように、電極F1 と電極F4 ,電極F2
電極F3 をそれぞれリードf1 ,f2 で接続すればよ
い。
【0016】本発明の光機能素子は、入射側リード部C
1 の各光導波路D1 とD2 および出射側リード部C2
各光導波路D3 ,D4 に、それぞれ電極F5 ,F6 ,F
7 ,F8 を装荷することにより、モード結合抑圧手段が
構成されている。すなわち、電極F5 ,F6 または電極
7 ,F8 のいずれかから例えば所定の順方向電流を注
入すると、その電極直下に位置する光導波路D1
2 、光導波路D3 ,D4 においては、プラズマ効果や
バンドフィリング効果が発現して屈折率低下が引き起こ
されるため、光導波路D1 ,D2 または光導波路D3
4 間における結合が非対称になり、結果として、光導
波路D1 ,D2 または光導波路D3 ,D4 間の光のモー
ド結合は抑圧される。
【0017】上記した順方向電流の注入値を変化させる
と、このモード結合の抑圧状態も変化し、例えばより一
層大きな順方向電流を注入していくと、あるレベルで光
導波路が等価的に存在しなくなる状態、すなわちモード
結合がゼロの状態を得ることができる。このときの状態
は、モード結合抑圧の状態の極限状態であり、モードカ
ットオフ状態と呼ぶ。
【0018】
【作用】本発明の光機能素子においては、入射リード部
1 と出射リード部C2 は対称になっているので、結合
部C0 の電極F1 〜F4 に適当な電気信号を導入して駆
動させると、理論的には、完全なクロス状態を得ること
ができる。しかしながら、入射側リード部C1 と出射リ
ード部C2 においては、それぞれ、わずかではあるが結
合を生じているため、スルー状態における消光比特性は
劣化する。したがって、スルー状態で高消光比を得るた
めには、前記した結合を除去することが必要になる。
【0019】本発明の光機能素子の場合、上記した状態
において、入射リード部C1 の光導波路D1 ,D2 のう
ち、光が入射していない光導波路(これを光導波路D2
とする)のモード結合抑圧手段(図では、電極F6 )を
動作して入射側リード部C1 における結合を除去し、か
つ、出射側リード部C2 のクロスポート(図では、光導
波路E4 )と接続する光導波路D4 のモード結合抑圧手
段(電極F8 )を動作して出射側リード部C2 における
結合を除去する。このように駆動することにより、入射
側リード部C1 ,出射側リード部C2 のわずかな結合は
完全に除去されるので、結合部C0 の電極駆動により、
高消光比のスルー状態が得られるようになる。
【0020】また、何らかの理由で入射側リード部C1
と出射側リード部C2 が非対称になっている場合におい
て、高消光比のクロス状態を得る場合には、前記したス
ルー状態のときと同じように、まず、入射リード部C1
の光導波路D1 ,D2 のうち、光が入射していない光導
波路(これを光導波路D2 とする)のモード結合抑圧手
段(図では、電極F6 )を動作して入射側リード部C1
における結合を除去し、かつ、出射側リード部C2 のス
ルーポート(図では、光導波路E3 )と接続する光導波
路D3 のモード結合抑圧手段(電極F7 )を動作して、
出射側リード部C2 における結合を除去する。このよう
に駆動することにより、入射側リード部C1 ,出射側リ
ード部C2 のわずかな結合はいずれも完全に除去される
ので、結合部C0 の電極駆動により、高消光比のクロス
状態が得られるようになる。
【0021】なお、上記したモード結合抑圧手段を動作
させるときには、光のモード結合をゼロにするように、
すなわちモードカットオフ状態が実現するような状態に
動作させると、上記した入射側リード部C1 と出射側リ
ード部C2 におけるわずかな結合を完全に除去すること
ができ、消光比特性を一層高めることができて有効であ
る。
【0022】
【実施例】実施例1 図3の平面パターン図で示すような光機能素子を製造し
た。図において、結合部C0 の長さは6.0mm、光導波路
A,Bの間隔Gは3.5μm、入射ポートE1 と入射ポー
トE2 の路幅中心間の距離Gf 、スルーポートE3 とク
ロスポートE4 の路幅中心間の距離GF はいずれも25
0μm、入射側リード部C1 ,出射側リード部C2 をそ
れぞれ構成する、曲線光導波路D1 ,D2 とD3 ,D4
の曲率半径R0 ,R1 はいずれも50μm、路幅Wは7
μmである。各電極間のギャップgは3.0μmである。
【0023】この結合部C0 ならびに入射側リード部C
1 と出射側リード部C2 は、それぞれ、図3のIV−IV線
に沿う断面図である図4、V−V線に沿う断面図である
図5で示したような構成になっている。すなわち、Au
GeNi/Auから成る下部電極1の上に、MOCVD
法によって、n+ GaAsから成る基板2,n+ GaA
sから成る厚み0.5μmのバッファ層3,n+ GaAl
Asから成る厚み3.0μmの下部クラッド層4,n-
aAsから成る厚み1.0μmのコア層5がこの順序で積
層されている。更にこのコア層5の上には、n- GaA
lAsから成るクラッド6a,p- GaAlAsから成
るクラッド6b,p+ GaAsから成るキャップ6cが
順次MOCVD法で積層されて上部クラッド層6を形成
し、その上面はSiO2 膜のような絶縁膜7で被覆され
ることにより、路幅がWである2本の光導波路A,Bが
間隔Gでリッジ状に形成されている。
【0024】なお、各光導波路の高さhは、いずれの光
導波路においても1.0μmとした。電極F1 ,F2 ,F
3 ,F4 が装荷される個所は、図4で示したように、光
導波路A,Bを被覆する絶縁膜7の一部をスリット状に
除去して窓7a,7bを形成し、ここからキャップ6c
の上面にTi/Pt/Auを例えば、蒸着して電極
3 ,F4 (F1 ,F2 )を形成する。そして電極F3
と電極F2 をリードf1 で、電極F4 と電極F1 をリー
ドf2 でそれぞれ接続することにより反転Δβ構造と
し、伝搬定数制御手段を構成する(図3)。
【0025】入射側リード部C1 および出射側リード部
2 においては、図5で示したように、光導波路D1
2 およびD3 ,D4 を被覆する絶縁膜7の一部をスリ
ット状に除去して窓7a,7bを形成し、ここからキャ
ップ6cの上面にTi/Pt/Auを蒸着して電極
5 ,F6 およびF7 ,F8 を形成する。そして、これ
らの各電極F5 ,F6 ,F7 ,F8 は、それぞれ独立し
て電気信号の導入システムと接続され、電極F5 は光導
波路D3 のモード結合抑圧手段,電極F6 は光導波路D
4 のモード結合抑圧手段,電極F7 は光導波路D3 のモ
ード結合抑圧手段,電極F8 は光導波路D4 のモード結
合抑圧手段として構成されている。
【0026】このようにして形成された光導波路におい
ては、クラッド6aとクラッド6bの界面がpn接合界
面6dになっている。したがって今、電極F1 ,F2
3 ,F4 から所定の電気信号を導入すると、pn接合
界面では電気光学効果、プラズマ効果やバンドフィリン
グ効果などが発現して電極直下に位置するコア層5の屈
折率が変化して、光導波路A,B間に伝搬定数差Δβが
生じ、光の結合状態が変化する。
【0027】この素子において、入射ポートE0 に波長
1.3μmのTEモード光を励起し、電極F1 〜F4 に逆
バイアス電圧を印加して電気光学効果のみを発現せしめ
た場合、理論計算によると、クロス状態では60dB以
上、スルー状態では30dB以上のスイッチング特性が
得られる。しかしながら、実際には、逆バイアス電圧印
加して結合部C0 を駆動した場合、クロス状態における
駆動電圧が−7Vのときは消光比30dB以上である
が、しかしスルー状態では、駆動電圧が−15Vのとき
は消光比20dB程度であり、とくにスルー状態での消
光比劣化が大きくなった。
【0028】そこで入射側ポートE1 に光を入射し、駆
動電圧が−7Vの前記クロス状態において、電極F6
電極F7 から適当な値の順方向電流を注入して光導波路
2 と光導波路D3 をモードカットオフの状態にした。
その結果、この光機能素子は、消光比が30dB以上の
クロス状態で駆動した。また入射側ポートE1 に光を入
射し、駆動電圧が−15Vの前記スルー状態において、
電極F6 と電極F8 から適当な値の順方向電流を注入し
て光導波路D2 と光導波路D4 をモードカットオフの状
態にした。その結果、この光機能素子は、消光比が30
dB以上のスルー状態で駆動した。
【0029】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
方向性結合器型光機能素子は、伝搬定数制御手段が装荷
され、互いに等しい値の伝搬定数を有する2本の光導波
路を平行配置した結合部を備え、前記2本の光導波路の
入射端はそれぞれ曲線または直線の光導波路を光接続し
て入射側リード部を形成し、また前記2本の光導波路の
出射端はそれぞれ曲線または直線の光導波路と光接続し
て出射側リード部を形成している2入力・2出力方向性
結合器型光機能素子において、前記入射側リード部およ
び前記出射側リード部の各光導波路にモード結合抑圧手
段が装荷されていることを特徴とするので、前記結合部
の伝搬定数制御手段を駆動させて、全体の素子をクロス
状態またはスルー状態に保持しつつ、前記モード結合抑
圧手段を動作することにより、入射側リード部と出射側
リード部で発生するわずかな結合を除去することが可能
となり、その結果、クロス状態,スルー状態のいずれに
おいても30dB以上の高消光比特性を実現することが
できる。
【0030】また、上記した高消光比実現のメカニズム
は素子の設計パラメータに無依存である。したがって、
本発明の光機能素子の製造は寸法精度の点で容易とな
り、その工業的価値は大である。なお、実施例では光ス
イッチとして駆動させる場合を説明したが、本発明の光
機能素子は、例えば電極から順方向電流の注入と逆電圧
の印加を同時に行なってTEモード光とTMモード光の
分離を行なう光偏波スプリッタとして使用することもで
きる。更に、光変調器や光合分波器として使用したとき
に、高消光比特性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光機能素子の基本構成を示す平面パタ
ーン図である。
【図2】電極の接続例を示す平面パターン図である。
【図3】実施例の光機能素子を示す平面パターン図であ
る。
【図4】図3のIV−IV線に沿う断面図である。
【図5】図3のV−V線に沿う断面図である。
【図6】従来の2入力・2出力方向性結合器の平面パタ
ーン図である。
【図7】電子情報通信学会1991年春季全国大会C−
224で発表された光機能素子の平面パターン図であ
る。
【符号の説明】
1 下部電極 2 基板 3 バッファ層 4 下部クラッド層 5 コア層 6 上部クラッド層 6a,6b クラッド 6c キャップ 6d pn接合界面 7 絶縁膜 7a,7b 窓 A 光導波路 A1 光導波路Aの入射端 A2 光導波路Aの出射端 B 光導波路 B1 光導波路Bの入射端 B2 光導波路Bの出射端 D1 ,D2 ,D3 ,D4 曲線光導波路 E1 ,E2 直線光導波路(入射ポート) E3 直線光導波路(スルーポート) E4 直線光導波路(クロスポート) C0 結合部 C1 入射側リード部 C2 出射側リード部 F1 ,F2 ,F3 ,F4 電極(伝搬定数制御手段) F5 ,F6 ,F7 ,F8 電極(モード結合抑圧手段) f1 ,f2 リード g ギャップ h 光導波路の高さ W 光導波路の路幅 G 光導波路A,Bの間隔 Gf 直線光導波路E1 ,E2 の路幅中心間の間隔 GF 直線光導波路E3 ,E4 の路幅中心間の間隔 R0 ,R1 曲線光導波路D1 ,D2 ,D3 ,D4 の曲
率半径
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−235030(JP,A) 特開 昭63−142333(JP,A) 特開 平2−308125(JP,A) 特開 昭57−200016(JP,A) 特開 平4−238326(JP,A) 特開 昭62−59933(JP,A) 特開 平3−13906(JP,A) 特開 昭60−217346(JP,A) 特開 昭59−93428(JP,A) 1990年電子情報通信学会秋季全国大会 講演論文集 [分冊4]通信・エレクト ロニクス p.4−258麦漢明et.a l.,「C−216半導体方向性結合器光 モードスプリッタ」 1991年電子情報通信学会秋季全国大会 講演論文集 [分冊4]通信・エレクト ロニクス p.4−241麦漢明et.a l.,「C−224 高消光比方向性結合 型光機能素子」 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02F 1/00 - 1/035 G02F 1/29 - 1/313 G02B 6/12 - 6/14

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 伝搬定数制御手段が装荷され、互いに等
    しい値の伝搬定数を有する2本の光導波路を平行配置し
    た結合部を備え、前記2本の光導波路の入射端はそれぞ
    れ曲線または直線の光導波路を光接続して入射側リード
    部を形成し、また前記2本の光導波路の出射端はそれぞ
    れ曲線または直線の光導波路と光接続して出射側リード
    部を形成している2入力・2出力方向性結合器型光機能
    素子において、前記入射側リード部および前記出射側リ
    ード部の各光導波路にモード結合抑圧手段が装荷されて
    いることを特徴とする方向性結合器型光機能素子。
  2. 【請求項2】 前記光導波路は、いずれも電気光学効果
    またはバンドフィリング効果を発現する材料から成る請
    求項1の方向性結合器型光機能素子。
  3. 【請求項3】 請求項1の光機能素子の前記伝搬定数制
    御手段に必要な駆動用電気信号を導入し、前記入射側リ
    ード部の2本の光導波路のうち、光が入射していない光
    導波路のモード結合抑圧手段を動作し、かつ前記出射側
    リード部の2本の光導波路のうち、クロスポート側の光
    導波路のモード結合抑圧手段を動作して、高消光比のス
    ルー状態を実現することを特徴とする方向性結合器型光
    機能素子の駆動方法。
  4. 【請求項4】 請求項1の光機能素子の前記伝搬定数制
    御手段に必要な駆動用電気信号を導入し、前記入射側リ
    ード部の2本の光導波路のうち、光が入射していない光
    導波路のモード結合抑圧手段を動作し、かつ前記出射側
    リード部の2本の光導波路のうち、スルーポート側の光
    導波路のモード結合抑圧手段を動作して、高消光比のク
    ロス状態を実現することを特徴とする方向性結合器型光
    機能素子の駆動方法。
  5. 【請求項5】 前記モード結合抑圧手段を、モード結合
    がゼロになる状態で動作させる請求項3または4の方向
    性結合器型光機能素子の駆動方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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1990年電子情報通信学会秋季全国大会講演論文集 [分冊4]通信・エレクトロニクス p.4−258麦漢明et.al.,「C−216半導体方向性結合器光モードスプリッタ」
1991年電子情報通信学会秋季全国大会講演論文集 [分冊4]通信・エレクトロニクス p.4−241麦漢明et.al.,「C−224 高消光比方向性結合型光機能素子」

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