JP2007016114A - エポキシ樹脂の製造法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、その硬化物において優れた耐熱性を示し、各種複合材料用、接着剤等に有用な結晶状エポキシ樹脂粉末の効率的な製造方法を提供することを目的とする
【解決手段】
80℃以上の融点を有する芳香族エポキシ樹脂において、その原料フェノール化合物をエピハロヒドリンを用い、グリシジル化反応を行った後、得られたエピハロヒドリン反応液を段階的に水溶液に変換し、エポキシ樹脂結晶を析出させることを特徴とするエポキシ樹脂の製造法。

Description

本発明は融点の高い結晶性を有するエポキシ樹脂の製造法に関する。
エポキシ樹脂は種々の硬化剤で硬化させることにより、一般的に機械的性質、耐水性、耐薬品性、耐熱性、電気的性質などに優れた硬化物となり、接着剤、塗料、積層板、成形材料、注型材料などの幅広い分野に利用されている。従来工業的に最も使用されているエポキシ樹脂としてはビスフェノールAにエピクロルヒドリンを反応させて得られる化合物が知られている。半導体封止材などの用途においては耐熱性が要求されるためクレゾールノボラック型エポキシ樹脂が広く利用されている。また、表面実装方式が一般的になり、半導体パッケージも半田リフロー時に直接高温に晒されることが多くなるため封止材全体としての吸水率や線膨張率を下げる為に、高フィラー充填が効果的な方法として提案されている。高フィラー充填を可能にするためにはエポキシ樹脂の溶融粘度が低いことが必要条件となる。この様な要求を満たすために最近ではテトラメチルビフェノールのエポキシ化物などが広く用いられている。このエポキシ化合物は結晶性を有する分子がほぼ単分子の化合物であるため溶融状態において極めて低い溶融粘度を示す。
また、エポキシ樹脂を使用する上での問題点として、その貯蔵安定性が挙げられる。すなわち、エポキシ樹脂の使用方法としては硬化剤等と別々に保管しておき、使用時に混合する二液型と、はじめから硬化剤などと混合した状態で保管する一液型がある。一液型のほうが作業性の面では有利であるが、貯蔵時にエポキシ樹脂と硬化剤が徐々に反応してしまい、液状組成物の場合は粘度が、固形組成物の場合は流動性などが変化してしまうといった問題が指摘されている。
また近年その硬化条件の簡便さ、作業性から感光性樹脂組成物が多く使用されるようになっている。しかしながら単純に光で硬化させるだけではその耐湿性、耐熱性の低さから電気・電子材料に求められる高度な信頼性を達成できず、近年特に光・熱硬化性樹脂が注目されている。例えばソルダーレジストや穴埋めインキ、オーバーコート剤、各種接着剤等の分野においてはその成分にエポキシ樹脂を添加し、光で一次硬化させた後、さらに加熱して二次硬化させるエポキシ樹脂組成物が使用されてきている。このような分野においては二次硬化までのエポキシ樹脂の保存安定性が重要となる。このようなことからも結晶性エポキシ樹脂が注目されている。
近年、耐熱性を有し、さらには貯蔵安定性の優れるエポキシ樹脂としてテトラキスフェノールエタンやフルオレン骨格を有するフェノール化合物をグリシジル化することにより得られる結晶型エポキシ樹脂が提案されているが(特許文献1,2,3)その製造法については工業的に効率の良い方法の開発が望まれている。具体的には特許文献1においてはテトラキスフェノールエタン型エポキシ樹脂、特許文献2においてはフルオレン型エポキシ樹脂の結晶の製造法が記載されているが、いずれも反応終了後水洗し、油層から過剰のエピクロルヒドリン、反応溶剤などを加熱減圧下で除去した後、有機溶剤を加え冷却し、結晶を析出させるという製造法を行っている。しかしながら過剰のエピクロルヒドリン、反応溶剤などを加熱減圧下で除去する工程の最中に反応釜に結晶が析出してしまう等の問題があり、溶剤の除去が困難な上、結晶が析出するとまもなく撹拌ができなくなるため、装置の破損を招く。また温度差による再結晶法では完全に結晶が析出することはなく、また再結晶の時間等により、その結晶の純度、および収率が安定することが難しく製造上の効率が芳しくない。
またエピハロヒドリンを含む反応液から直接晶析を行う場合、結晶内部にエピハロヒドリンを取り込んでしまう場合が多い。環境への配慮から、エピハロヒドリンの製品への混入は好ましくなく、さらにはそれ自身がハロゲンの供給源となり、電気信頼性の低下につながる恐れがある。したがって、エピハロヒドリンの残存量の低下が必須となる。
特開2004−10877号 特開2004−35762号 特開2004−43533号
本発明は、その硬化物において優れた耐熱性を示し、各種複合材料用、接着剤、塗料等に有用なエポキシ樹脂の効率的な製造方法を提供することを目的とする。
即ち、本発明は、
(1)
工程1)原料フェノール化合物(ただし、下記式(1)
Figure 2007016114
で表される化合物を80%(高速液体クロマトグラフィー(HPLC)による面積%)以上含有するフェノール化合物と他のフェノール化合物との混合物を除く)
をエピハロヒドリンと反応させ、グリシジル化し、次いで必要によりエピハロヒドリンの一部を加熱減圧下に回収し、反応液を得る
工程2)前記反応液に水溶性溶剤を添加し、水溶性溶剤混合液を得る
工程3)前記水溶性溶剤混合液に水を添加し、目的とするエポキシ樹脂の結晶分散液を得る
工程4)前記結晶分散液をろ過し、エポキシ樹脂を得る
工程を含むことを特徴とする結晶状エポキシ樹脂の製造法。
(2)フェノール化合物が式(1)
Figure 2007016114
もしくは式(2)
Figure 2007016114
(式(2)中Rはフェニル基またはハロゲン原子を示す)
で表される化合物を80%(高速液体クロマトグラフィー(HPLC)による面積%)以上含有するフェノール化合物であることを特徴とする請求項1に記載の結晶状エポキシ樹脂の製造法、
に関する。
本発明のエポキシ樹脂の製造法は従来の手法に比べ収率もよく、かつ安全に、簡便に結晶を粉末状で取り出すことが可能である、工業的に有用な製造法である。本発明の製造方法により得られるエポキシ樹脂は、電気・電子材料、成型材料、注型材料、積層材料、塗料、接着剤、レジスト、光学材料などの広範囲の用途にきわめて有用である。
本発明の製法により得られる、結晶状エポキシ樹脂は、テトラキスフェノールエタン型のフェノール化合物のエポキシ化物、ビスフェノールフルオレン型フェノール化合物のエポキシ化物、ビフェノール類のエポキシ化物、ハイドロキノン類のエポキシ化物等が挙げられる。これらエポキシ樹脂の融点は通常80℃以上、好ましくは100℃以上であるものが好ましい。
本発明のエポキシ樹脂に使用される原料フェノール化合物としては、例えばビフェノール類、ハイドロキノン類、テトラキスフェノールエタン類、ビスフェノールフルオレン類、などが用いられ、一般に融点が200℃以上のフェノール化合物が挙げられる。
これらフェノール化合物のうち、テトラキスフェノールエタン類またはビスフェノールフルオレン類が好ましく、中でも下記式(1)または(2)で表される化合物の純度が80%(高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により250〜300nmのうちいずれかの波長で測定される面積%)以上含有するフェノール化合物であることが好ましい。
Figure 2007016114
Figure 2007016114
(式(2)中Rはフェニル基またはハロゲン原子を示す)
このようなフェノール化合物の製造方法としては、ケトン類やアルデヒド類とフェノール類との縮合反応により製造する、もしくはフェノール類を金属触媒存在下カップリングさせることが一般的である。具体的な製造方法としては、例えば特許文献4に高純度テトラキスフェノールエタンの合成法が記載されており、特許文献5では高純度なビスフェノール型フルオレンの合成法記載されている。また、特許文献6、7ではビフェノール類、特許文献8ではハイドロキノン類の合成法が記載されている。また具体的製品としてはテトラキスフェノールエタン類;TEP−DFシリーズ、TEOC−DF、TE25X−DF、TE26X−DF、TE3M6B−DF(旭有機材工業株式会社)、Tek−P、TekP−E、TekOC−E、Tek26X−E(本州化学工業株式会社)など、ビスフェノールフルオレン類;BPFL(JFEケミカル株式会社)、BisP−FL、BisOC−FL、Bis25X−FL、Bis26X−FL、BisOPP−FL、BisFP−FL(本州化学工業株式会社)など、びフェノール類;DOQ−O(三光株式会社)、3,3’,5,5’−テトラメチルビフェノールなど、ハイドロキノン類;3,5−ジ−t−ブチルハイドロキノンなどが挙げられる。
特許3381819号 特開2003−221352号 特開2003-327554号 特開平11-236343号 特開2003−104926号
本発明における工程1)は、前記フェノール化合物とエピハロヒドリンとの反応をアルカリ金属水酸化物の共存下で行う。
この反応において、アルカリ金属水酸化物はその固形物を利用してもよく、その水溶液を使用してもよい。水溶液を使用する場合は該アルカリ金属水酸化物の水溶液を連続的に反応系内に添加すると共に減圧下、または常圧下連続的に水及びエピハロヒドリンを留出させ、更に分液し水は除去しエピハロヒドリンは反応系内に連続的に戻す方法でもよい。アルカリ金属水酸化物の使用量は用いるフェノール化合物の水酸基1当量に対して通常0.9〜2.5モルであり、好ましくは0.95〜2.0モルである。
本反応には反応を簡便に進行させるため、必要に応じて4級アンモニウム塩を触媒として添加してもかまわない。用いることのできる4級アンモニウム塩としてはテトラメチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、トリメチルベンジルアンモニウムクロライド等が挙げられる。4級アンモニウム塩の使用量としてはフェノール化合物の水酸基1当量に対し通常0.1〜15重量部であり、好ましくは0.2〜10重量部である。
使用できるエピハロヒドリンとしては、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン、エピヨードヒドリン、β―メチルエピクロロヒドリン、α−メチルエピクロロヒドリン、γ―メチルエピクロロヒドリンが挙げられる。エピハロヒドリンの使用量はフェノール化合物の水酸基1当量に対し通常0.8〜12モル、好ましくは0.9〜11モルである。エピハロヒドリンとしては工業的にはエピクロロヒドリン誘導体が使用しやすい。この際、フェノール化合物の溶解性を高めるためにメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノールなどのアルコール類などを添加して反応を行うことが好ましい。
アルコール類を使用する場合、その使用量はエピハロヒドリンの量に対し通常2〜30重量%、好ましくは4〜20重量%である。
反応温度は通常30〜90℃であり、好ましくは35〜80℃である。反応時間は通常0.5〜10時間であり、好ましくは1〜8時間である。
これらのグリシジル化反応の反応液を水洗によって精製し、エポキシ樹脂のエピハロヒドリン溶液を得ることができる。この溶液に対し、以下の工程を行うことにより、エポキシ樹脂結晶を簡便に効率よく取り出すことができる。
次いで必要により加熱減圧下、過剰なエピハロヒドリン等を一部回収する。エピハロヒドリン等の回収量としては樹脂濃度が40〜90重量%となる範囲が好ましく、50〜80重量%となる範囲が特に好ましい。また、加熱温度は通常40〜140℃、好ましくは50〜110℃である。
工程2)前記工程1)で得られた反応液に水溶性溶剤を加え、水溶性溶剤混合液とする。この工程により、工程3)の晶析工程における水とエピクロルヒドリンとの分離を避けることができる。なお、この段階で目的とするエポキシ樹脂の一部が析出する場合がある。
ここで用いられる水溶性溶剤としてはジメチルスルホキシド、N,N’−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、アセトン、ジグライム、トリグライム等の非プロトン性極性溶剤、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、t−ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、等のアルコール類等が挙げられる。本工程では前記に示した水溶性溶剤を必須要素とするが、この際、他の溶剤についても併用が可能である。併用可能な溶剤としては酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸ブチル等のエステル系の有機溶剤、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系有機溶剤、トルエン、キシレン等の芳香族系有機溶剤等が挙げられる。これら溶剤の使用量としては理論収量に対し、通常20〜500重量%、好ましくは50〜300重量%である。
工程3)
工程2)で得られた水溶性溶剤混合液に水を加え、結晶を十分析出させる。
ここで使用する水はどのような水でも問題は無いが、好ましくは塩素イオン濃度を低く抑えた水を使用する。また使用する水の温度は0〜70℃、好ましくは15〜50℃である。あまりに高温の水は分散した結晶の融着を招きかねないので注意が必要である。またこの水の温度等によって得られるエポキシ樹脂の粒径を調節することができる。通常平均粒子径は5〜300ミクロン程度であるが、水の温度と使用する水溶性溶剤の組合せ等を変えることで500ミクロン以上の粒径に調節することも可能である。ろ過性、乾燥性のことを考慮すると20〜250ミクロン程度に調節することが好ましい。
工程4)
工程3)で得られた結晶分散水溶液より、ろ過によって目的とするエポキシ樹脂の結晶を取り出す。このとき、より純度を上げるために、メタノール、エタノール等の有機溶剤、さらには水で洗浄することは好ましい。得られた結晶を乾燥することで目的とするエポキシ樹脂結晶粉末を得ることができる。
このようにして得られる結晶状エポキシ樹脂は残留エピハロヒドリン量が少なく、環境、電気信頼性にも優れ、耐熱性が求められる半導体封止材料、エポキシ樹脂の高度な保存安定性が求められる光−熱硬化型エポキシ樹脂組成物に用いられる。
本発明により得られるエポキシ樹脂は、硬化剤と混合して、エポキシ樹脂組成物として使用することができる。以下、本発明により得られるエポキシ樹脂を含有するエポキシ樹脂組成物(以下、本発明のエポキシ樹脂組成物という)について説明する。
本発明のエポキシ樹脂組成物において、上記のようにして得られたエポキシ樹脂(以下、本発明のエポキシ樹脂という)は、単独でまたは他のエポキシ樹脂と併用して使用することが出来る。併用する場合、本発明のエポキシ樹脂の全エポキシ樹脂中に占める割合は30重量%以上が好ましく、特に40重量%以上が好ましい。
本発明のエポキシ樹脂と併用し得る他のエポキシ樹脂のとしては、ノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂などが挙げられる。具体的には、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、フルオレンビスフェノール、テルペンジフェノール、4,4’−ビフェノール、2,2’−ビフェノール、3,3’,5,5’−テトラメチル−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジオール、ハイドロキノン、レゾルシン、ナフタレンジオール、トリス−(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、フェノール類(フェノール、アルキル置換フェノール、ナフトール、アルキル置換ナフトール、ジヒドロキシベンゼン、ジヒドロキシナフタレン等)とホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、o−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシアセトフェノン、o−ヒドロキシアセトフェノン、ジシクロペンタジエン、フルフラール、4,4’−ビス(クロルメチル)−1,1’−ビフェニル、4,4’−ビス(メトキシメチル)−1,1’−ビフェニル、1,4−ビス(クロロメチル)ベンゼン、1,4−ビス(メトキシメチル)ベンゼン等との重縮合物及びこれらの変性物、テトラブロモビスフェノールA等のハロゲン化ビスフェノール類、アルコール類から誘導されるグリシジルエーテル化物、脂環式エポキシ樹脂、グリシジルアミン系エポキシ樹脂、グリシジルエステル系エポキシ樹脂等の固形または液状エポキシ樹脂が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらは単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
本発明のエポキシ樹脂組成物が含有しうる硬化剤としては、例えばアミン系化合物、酸無水物系化合物、アミド系化合物、フェノール系化合物などが挙げられる。用いうる硬化剤の具体例としては、ジアミノジフェニルメタン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ジアミノジフェニルスルホン、イソホロンジアミン、トリフルオロボラン−アミン錯体等のアミン系化合物、ジシアンジアミド、リノレン酸の2量体とエチレンジアミンより合成されるポリアミド樹脂等のアミド系化合物;無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸等の酸無水物系化合物;ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、フルオレンビスフェノール、テルペンジフェノール、4,4’−ビフェノール、2,2’−ビフェノール、3,3’,5,5’−テトラメチル−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジオール、ハイドロキノン、レゾルシン、ナフタレンジオール、トリス−(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、フェノール類(フェノール、アルキル置換フェノール、ナフトール、アルキル置換ナフトール、ジヒドロキシベンゼン、ジヒドロキシナフタレン等)とホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、o−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシアセトフェノン、o−ヒドロキシアセトフェノン、ジシクロペンタジエン、フルフラール、4,4’−ビス(クロロメチル)−1,1’−ビフェニル、4,4’−ビス(メトキシメチル)−1,1’−ビフェニル、1,4’−ビス(クロロメチル)ベンゼン、1,4’−ビス(メトキシメチル)ベンゼン等との重縮合物及びこれらの変性物、テトラブロモビスフェノールA等のハロゲン化ビスフェノール類、テルペンとフェノール類の縮合物等のフェノール系化合物;イミダゾール、グアニジン誘導体などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらは単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよいが、好ましくはフェノール系化合物、アミン系化合物、更に好ましくはフェノール系化合物が挙げられる。
本発明のエポキシ樹脂組成物において硬化剤の使用量は、エポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対して0.7〜1.2当量が好ましい。エポキシ基1当量に対して、0.7当量に満たない場合、あるいは1.2当量を超える場合、いずれも硬化が不完全となり良好な硬化物性が得られない恐れがある。
本発明のエポキシ樹脂組成物においては、硬化促進剤を使用しても差し支えない。用い得る硬化促進剤の具体例としては2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾ−ル類、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等の第3級アミン類、トリフェニルホスフィン等のホスフィン類、オクチル酸スズ等の金属化合物等が挙げられる。硬化促進剤を用いる場合は、エポキシ樹脂100重量部に対して0.1〜5.0重量部が必要に応じ用いられる。
本発明のエポキシ樹脂組成物には、必要に応じて無機充填剤を添加することができる。無機充填剤としては、結晶シリカ、溶融シリカ、アルミナ、ジルコン、珪酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化ホウ素、ジルコニア、フォステライト、ステアタイト、スピネル、チタニア、タルク等の粉体またはこれらを球形化したビーズ等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらは単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。これら無機充填剤の含有量は、本発明のエポキシ樹脂組成物中において0〜95重量%を占める量が用いられる。更に本発明のエポキシ樹脂組成物には、シランカップリング剤、ステアリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の離型剤、顔料等の種々の配合剤、各種熱硬化性樹脂等を添加することができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、各成分を均一に混合することにより得られる。本発明のエポキシ樹脂組成物は従来知られている方法と同様の方法で容易にその硬化物とすることができる。例えば本発明のエポキシ樹脂と硬化剤並びに必要により硬化促進剤、無機充填材及び配合剤とを必要に応じて押出機、ニ−ダ、ロ−ル等を用いて均一になるまで充分に混合してエポキシ樹脂組成物を得、そのエポキシ樹脂組成物を溶融後注型あるいはトランスファー成型機などを用いて成型し、さらに80〜200℃で2〜10時間加熱することにより硬化物を得ることができる。
また本発明のエポキシ樹脂組成物をトルエン、キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等の溶剤に溶解させ、ガラス繊維、カ−ボン繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、アルミナ繊維、紙などの基材に含浸させ加熱半乾燥して得たプリプレグを熱プレス成型して硬化物を得ることもできる。この際の溶剤は、本発明のエポキシ樹脂組成物と該溶剤の混合物中で通常10〜70重量%、好ましくは15〜70重量%を占める量を用いる。
本発明のエポキシ樹脂組成物で半導体素子(半導体チップ)を封止することによって製造することができる半導体装置としては、例えばDIP(デュアルインラインパッケージ)、QFP(クワッドフラットパッケージ)、BGA(ボールグリッドアレイ)、CSP(チップサイズパッケージ)、SOP(スモールアウトラインパッケージ)、TSOP(シンスモールアウトラインパッケージ)、TQFP(シンクワッドフラットパッケージ)等が挙げられる。また光半導体分野においては発光ダイオード(LED)、フォトトランジスタ、CCD(荷電結合素子)、UV−EPROMなどのEPROM等の光半導体素子(半導体チップ)を封止した物が挙げられる。
次に本発明のエポキシ樹脂を含有する光硬化性樹脂組成物につき説明する。
本発明のエポキシ樹脂は、光−熱硬化性樹脂組成物における信頼性を向上させるための硬化剤として使用することができる。
本発明のエポキシ樹脂を含有する光硬化性樹脂組成物は、本発明のエポキシ樹脂とエチレン性不飽和基を有する化合物を含有し、好ましくはアルカリ水溶液可溶性樹脂(A)、架橋剤(B)、光重合開始剤(C)を含有する感光性樹脂組成物に本発明のエポキシ樹脂を加えることで調製する。
本発明のエポキシ樹脂を含有する光硬化性樹脂組成物において、本発明のエポキシ樹脂の含有量は内割りで通常1〜50重量%、好ましくは2〜30重量%である。
エポキシ樹脂を含有する光硬化性樹脂組成物の好ましい態様である前記成分(A)〜(C)成分を含有する樹脂組成物のそれぞれの成分につき具体的に説明するがそれぞれ詳細には以下記載のとおりである。具体例で記載しているが、本発明のエポキシ樹脂を含有する光硬化性樹脂組成物における各成分は、本発明のエポキシ樹脂とエチレン性不飽和基を有する化合物を含有する限り、以下の各成分に限定されない。
アルカリ水溶液可溶性樹脂(A);
例えば分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物(a)と分子中にエチレン性不飽和基を有するモノカルボン酸化合物(b)とを反応させて得られるエポキシカルボキシレート化合物と、多塩基酸無水物(c)との反応生成物等であり、具体的にはKAYARAD CCR−1159H、KAYARAD PCR−1169H、KAYARAD TCR−1310H、KAYARAD ZFR−1401H、KAYARAD ZAR−1395H(いずれも日本化薬株式会社製)等が挙げられる。
架橋剤(B);
エチレン性不飽和基を有する化合物、例えばアクリレート、メタアクリレート化合物等が挙げられ、具体的にはKAYARAD HX−220、KAYARAD HX−620、KAYARAD DPHA、KAYARAD DPCA−60(いずれも日本化薬株式会社製)等が挙げられる。
光重合開始剤(C);
例えばベンゾイン類、アセトフェノン類、アントラキノン類、チオキサントン類、ケタール類、ベンゾフェノン類、ホスフィンオキサイド類等が挙げられ、具体的にはKAYACURE DETX-S(日本化薬株式会社製)、イルガキュア 907(チバスペシャリティーケミカル)等が挙げられる。
さらに必要に応じて各種の添加剤、例えば、タルク、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、シリカ、クレーなどの充填剤、アエロジルなどのチキソトロピー付与剤;フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、酸化チタンなどの着色剤、シリコーン、フッ素系のレベリング剤や消泡剤;ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテルなどの重合禁止剤などを組成物の諸性能を高める目的で添加することが出来る。
本発明のエポキシ樹脂を含有する光硬化性樹脂組成物は必要に応じて溶剤を含有させることができる。使用可能な溶剤としては、例えば、アセトン、エチルメチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、ベンゼン、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル等のグリコールエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、グルタル酸ジアルキル、コハク酸ジアルキル、アジピン酸ジアルキル等のエステル類、γ−ブチロラクトン等の環状エステル類、石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサ等の石油系溶剤、などが挙げられるがこれらは単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
本発明のエポキシ樹脂を含有する光硬化性樹脂組成物は、電子部品の層間の絶縁材、光部品間を接続する光導波路やプリント基板用のソルダーレジスト、カバーレイ等のレジスト材料として有用である他、カラーフィルター、印刷インキ、封止剤、塗料、コーティング剤、接着剤等としても使用できる。
本発明のエポキシ樹脂を含有する光硬化性樹脂組成物は、紫外線等のエネルギー線照射により硬化させることができる。紫外線等のエネルギー線照射により硬化は常法により行うことができる。例えば紫外線を照射する場合、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノン灯、紫外線発光レーザー(エキシマーレーザー等)等の紫外線発生装置を用いればよい。
本発明のエポキシ樹脂を含有する光硬化性樹脂組成物の硬化物は、例えばレジスト膜、ビルドアップ工法用の層間絶縁材や光導波路としてプリント基板、光電子基板や光基板のような電気・電子・光基材に利用される。これらを使用した具体的な物品としては、例えば、コンピューター、家電製品、携帯機器等が挙げられる。
具体的には例えばプリント基板を構成するプリント配線板を製造する場合は、液状の樹脂組成物を使用する場合、まず、プリント配線板に、スクリーン印刷法、スプレー法、ロールコート法、静電塗装法、カーテンコート法等の方法により5〜160μmの膜厚で本発明の組成物を塗布し、塗膜を通常50〜110℃、好ましくは60〜100℃で乾燥させることにより、塗膜が形成させる。その後、ネガフィルム等の露光パターンを形成したフォトマスクを通して塗膜に直接または間接に紫外線等の高エネルギー線を通常10〜2000mJ/cm程度の強さで照射し、未露光部分を後述する現像液を用いて、例えばスプレー、揺動浸漬、ブラッシング、スクラッビング等により現像する。その後、必要に応じてさらに紫外線を照射し、次いで通常100〜200℃、好ましくは140〜180℃の温度で加熱処理をすることにより、金メッキ性に優れ、耐熱性、耐溶剤性、耐酸性、密着性、屈曲性等の諸特性を満足する永久保護膜を有するプリント配線板が得られる。
上記、現像に使用される、アルカリ水溶液としては水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム等の無機アルカリ水溶液やテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラエチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラブチルアンモニウムハイドロオキサイド、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の有機アルカリ水溶液が使用できる。
次に本発明を実施例により更に具体的に説明するが、以下において部は特に断わりのない限り重量部である。
実施例1
温度計、滴下ロート、冷却管、撹拌器を取り付けたフラスコに窒素ガスパージを施しながらグリオキザールとフェノールとの縮合物{内1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン含有量98面積%(HPLC UV274nmで検出) 旭有機材工業株式会社製 TEP−DF}99.5部、エピクロルヒドリン740部、メタノール148部を仕込み撹拌下で還流温度まで昇温し、溶解させた。次いでフレーク状水酸化ナトリウム40部を100分かけて分割添加し、その後、更に還流温度で1時間反応させた。反応終了後、水250部を加えて水洗を行い生成した塩などを除去した後、徐々に温度、減圧度を上げ、約70℃、約−0.08MPaとし、樹脂濃度が約60重量%になるまでエピクロロヒドリン等を留去した(工程1)。得られた懸濁液にジメチルスルホキシド100部を加え、さらにメタノールを200部加えた(工程2)。さらに25℃のイオン交換水200部を加えることで結晶分散水溶液を得た(工程3)。これをろ過、さらに熱風乾燥機を使用し、100℃で48時間乾燥した(工程4)。その結果目的とするエポキシ樹脂結晶粉末が149部(原料仕込み比より算出した収率は96%)得られた。詳細なデータを表1に示す。
実施例2
実施例1において、工程3のジメチルスルホキシド100部と、メタノール200部の代わりに、溶剤としてアセトン200部を使用した以外は実施例1と同様に反応を行った。詳細なデータを表1に示す。
実施例3
実施例1において、工程2におけるジメチルスルホキシド100部と、メタノール200部の代わりに、溶剤として酢酸エチル100部、メタノール200部を使用した以外は実施例1同様に反応を行った。詳細なデータを表1に示す。
実施例4
実施例1において、工程2におけるジメチルスルホキシド100部と、メタノール200部の代わりに、溶剤としてN−メチルピロリドン80部、メタノール150部を使用した以外は実施例1と同様に反応を行った。詳細なデータを表1に示す。
実施例5
実施例1において工程2におけるジメチルスルホキシド100部と、メタノール200部の代わりに、溶剤としてトルエン80部、メタノール200部を使用した以外は実施例1同様に反応行った。詳細なデータを表1に示す。
実施例6
実施例1において、グリオキザールとフェノールとの縮合物の純度を98%から94%に変えた以外は実施例1と同様に反応を行った。詳細なデータを表1に示す。
実施例7
温度計、滴下ロート、冷却管、撹拌器を取り付けたフラスコに窒素ガスパージを施しながらビスフェノールフルオレン175部{内9、9’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン含有量99面積%(HPLC UV274nmで検出)}、エピクロルヒドリン740部、メタノール148部を仕込み撹拌下で還流温度まで昇温し、溶解させた。次いでフレーク状水酸化ナトリウム40部を100分かけて分割添加し、その後、更に還流温度で1時間反応させた。反応終了後、水250部を加えて水洗を行い生成した塩などを除去した後、徐々に温度、減圧度を上げ、約70℃、約−0.08MPaとし、樹脂濃度が約60重量%になるまでエピクロロヒドリン等を留去した(工程1)。得られた懸濁液にアセトン100部を加え、さらにメタノールを200部加えた(工程2)。さらに25℃のイオン交換水200部を加えることで結晶分散水溶液を得た(工程3)。これをろ過、さらに熱風乾燥機を使用し、100℃で48時間乾燥した(工程4)。その結果目的とするエポキシ樹脂結晶粉末が224部(原料仕込み比より算出した収率は96%)得られた。詳細なデータを表1に示す。
実施例8
実施例7において、ビスフェノールフルオレン175部を9、9’−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン251部に変えた以外は実施例7と同様に行った。詳細なデータを表1に示す。
実施例9
実施例7において、ビスフェノールフルオレン175部を3、3’−ジフェニル−4、4’−ビフェノール169部に変えた以外は実施例7と同様に反応を行った。詳細なデータを表1に示す。
実施例10
実施例7において、ビスフェノールフルオレン175部を2、5−ジ−tert−ブチルハイドロキノン111部に変えた以外は実施例7と同様に反応を行った。詳細なデータを表1に示す。
比較例1
温度計、滴下ロート、冷却管、撹拌器を取り付けたフラスコに窒素ガスパージを施しながらグリオキザールとフェノールとの縮合物{内1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン含有量98面積%(HPLC UV274nmで検出) 旭有機材工業株式会社製 TEP−DF}99.5部、エピクロルヒドリン740部、メタノール148部を仕込み撹拌下で還流温度まで昇温し、溶解させた。次いでフレーク状水酸化ナトリウム40部を100分かけて分割添加し、その後、更に還流温度で1時間反応させた。反応終了後、水250部を加えて水洗を行い生成した塩などを除去した後、徐々に温度、減圧度を上げ、約70℃、約−0.08MPaとし、樹脂濃度が約50重量%になるまでエピクロロヒドリン等を留去した。そのまま室温で20時間、冷蔵室(4℃)で24時間放置し、十分に結晶が析出したことを確認し、ろ過、100℃で48時間乾燥した。その結果目的とするエポキシ樹脂結晶粉末が97部得られた。詳細なデータを表1に示す。
比較例2
特許文献2に記載の方法に準じてグリオキザールとフェノールとの縮合物{内1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン含有量98面積%(HPLC UV274nmで検出) 旭有機材工業株式会社製 TEP−DF}99.5部を使用し、エポキシ樹脂を製造した。詳細なデータを表1に示す。
Figure 2007016114
*DSC法で測定。外挿点を融点として記載した。
以上の結果より本発明の製造方法簡便にかつ安定的に、収率良く製造でき、さらにはエピハロヒドリンの少ない結晶状の粉体エポキシ樹脂を得ることのできる効率の良い手法であるといえる。

Claims (2)

  1. 工程1)原料フェノール化合物(ただし、下記式(1)
    Figure 2007016114
    で表される化合物を80%(高速液体クロマトグラフィー(HPLC)による面積%)以上含有するフェノール化合物と他のフェノール化合物との混合物を除く)をエピハロヒドリンと反応させ、グリシジル化し、次いで必要によりエピハロヒドリンの一部を加熱減圧下に回収し、反応液を得る
    工程2)前記反応液に水溶性溶剤を添加し、水溶性溶剤混合液を得る
    工程3)前記水溶性溶剤混合液に水を添加し、目的とするエポキシ樹脂の結晶分散液を得る
    工程4)前記結晶分散液をろ過し、エポキシ樹脂を得る
    工程を含むことを特徴とする結晶状エポキシ樹脂の製造法。
  2. フェノール化合物が式(1)
    Figure 2007016114
    もしくは式(2)
    Figure 2007016114
    (式(2)中Rはフェニル基またはハロゲン原子を示す)
    で表される化合物を80%(高速液体クロマトグラフィー(HPLC)による面積%)以上含有するフェノール化合物であることを特徴とする請求項1に記載の結晶状エポキシ樹脂の製造法。
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