JP2006213823A - 耐熱性エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

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政隆 中西
Takao Sunaga
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Abstract

【課題】
本発明は、耐熱性に優れた硬化物を与えるエポキシ樹脂組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】
フェノール−グリオキザール型多官能エポキシ樹脂であって、式(1)
【化1】
Figure 2006213823

で表される化合物の含有量が50%(高速液体クロマトグラフィーによる面積%)以上であるエポキシ樹脂及び酸無水物系のエポキシ樹脂硬化剤を含有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は高信頼性半導体封止用等の電気・電子部品絶縁材料用、及び積層板(プリント配線板、ビルドアップ基板)やCFRP(炭素繊維強化プラスチック)、さらには光学材料を始めとする各種複合材料、接着剤、塗料等に有用な硬化物を与える高耐熱性のエポキシ樹脂組成物に関するものである。
エポキシ樹脂は種々の硬化剤で硬化させることにより、一般的に機械的性質、耐水性、耐薬品性、耐熱性、電気的性質などに優れた硬化物となり、接着剤、塗料、積層板、成形材料、注型材料などの幅広い分野に利用されている。従来工業的に最も使用されているエポキシ樹脂としてはビスフェノールAにエピクロルヒドリンを反応させて得られる化合物が知られている。半導体封止材などの用途においては耐熱性が要求されるためクレゾールノボラック型エポキシ樹脂が広く利用されている。最近では例えば自動車のエンジン周囲に半導体など電気・電子部品を搭載されることが増えてきている。この様な用途においては180℃前後の高温下に長時間晒される為、使用される樹脂には極めて高い耐熱性が要求される。このような耐熱性の高い硬化物を与えるエポキシ樹脂としては、例えば特許文献1に記載されたフェノール−グリオキザール型エポキシ樹脂が知られている。しかしながら、特許文献1に具体的に記載されたエポキシ樹脂組成物は、高耐熱性を有するものの、前記したような高い温度領域における耐熱性については、不充分であった。
特開平9−3162号公報
本発明は耐熱性に優れた硬化物を与えるエポキシ樹脂組成物を提供することを目的とする。
(1)フェノール−グリオキザール型多官能エポキシ樹脂であって、式(1)
Figure 2006213823
で表される化合物の含有量が50%(高速液体クロマトグラフィーによる面積%)以上であるエポキシ樹脂及び酸無水物系のエポキシ樹脂硬化剤を含有するエポキシ樹脂組成物、
(2)上記(1)に記載のエポキシ樹脂組成物を硬化してなる硬化物、
に関する。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、その硬化物においてガラス転移温度およびその線膨張率に関して従来の樹脂組成物に比べ大幅に改善が認められることから、種々の耐熱性を熱望する自動車、および電子電気分野に有用である。
本発明のエポキシ樹脂組成物は式(1)
Figure 2006213823
の構造を有する化合物を50%(高速液体クロマトグラフィー(HPLC)による面積%、以下同様)以上含有するフェノール−グリオキザール型多官能エポキシ樹脂(以下、エポキシ樹脂Aという)を含有することを必須とするが、他のエポキシ樹脂と併用することも可能である。他のエポキシ樹脂を併用する場合、該多官能エポキシ樹脂は全エポキシ樹脂中で、好ましくは50重量%以上、より好ましくは80重量%以上を占める割合で使用する。本発明で使用する、フェノール−グリオキザール型多官能エポキシ樹脂は、通常フェノールとグリオキザールの縮合物であり、下記式(2)で表される化合物の含有割合が80%(HPLCによる面積%、以下同様)以上、好ましくは90%以上、特に好ましくは93%以上であるものを、特許文献1に記載の方法に準じてグリシジル化して得ることができる。なお、式(2)の化合物の含有割合は、その上限値が99%程度のものまで入手可能であるが、製造コスト等を考慮に入れて98%未満のものを使用することもできる。
Figure 2006213823
このように式(2)の化合物が特定の割合であるフェノールとグリオキザールの縮合物は、例えば特開平7−76538号公報に記載された手法により得ることができるし、市販品を入手することも可能である。エポキシ樹脂A中の式(1)の化合物濃度は50%以上であるが、通常80%未満であり、60〜75%が好ましい。エポキシ樹脂A中の式(1)の化合物以外の成分は、式(1)の化合物の異性体や、式(1)の化合物等のエポキシ基が開環して結合した、2量体、3量体等である。エポキシ樹脂Aにおいて、式(1)の化合物濃度が50%未満であると、得られる硬化物の耐熱性が悪くなり好ましくない。
本発明のエポキシ樹脂組成物において、エポキシ樹脂Aと併用できる他のエポキシ樹脂の具体例としては、ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ビフェノール、ビスフェノールAD等)、フェノール類(フェノール、アルキル置換フェノール、芳香族置換フェノール、ナフトール、アルキル置換ナフトール、ジヒドロキシベンゼン、アルキル置換ジヒドロキシベンゼン、ジヒドロキシナフタレン等)と各種アルデヒド(ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アルキルアルデヒド、ベンズアルデヒド、アルキル置換ベンズアルデヒド、ヒドロキシベンズアルデヒド、ナフトアルデヒド、グルタルアルデヒド、フタルアルデヒド、クロトンアルデヒド、シンナムアルデヒド等)との重縮合物、フェノール類と各種ジエン化合物(ジシクロペンタジエン、テルペン類、ビニルシクロヘキセン、ノルボルナジエン、ビニルノルボルネン、テトラヒドロインデン、ジビニルベンゼン、ジビニルビフェニル、ジイソプロペニルビフェニル、ブタジエン、イソプレン等)との重合物、フェノール類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトフェノン、ベンゾフェノン等)との重縮合物、フェノール類と芳香族ジメタノール類(ベンゼンジメタノール、α,α,α',α'−ベンゼンジメタノール、ビフェニルジメタノール、α,α,α',α'−ビフェニルジメタノール等)との重縮合物、フェノール類と芳香族ジクロロメチル類(α,α'−ジクロロキシレン、ビスクロロメチルビフェニル等)との重縮合物、ビスフェノール類と各種アルデヒドの重縮合物、アルコール類等をグリシジル化したグリシジルエーテル系エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、グリシジルアミン系エポキシ樹脂、グリシジルエステル系エポキシ樹脂等が挙げられるが、通常用いられるエポキシ樹脂であればこれらに限定されるものではない。これらは単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
本発明のエポキシ樹脂組成物には硬化剤として、酸無水物系化合物が用いられる。具体的には無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、等の酸無水物が挙げられるが、酸無水物であればこれらに限定されるものではない。これらは単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。また酸無水物系化合物と他の硬化剤、例えばアミン系化合物、アミド系化合物、フェノ−ル系化合物を併用してもかまわない。他の硬化剤を併用する場合、酸無水物系硬化剤は、全硬化剤中で占める割合が、30重量%以上である範囲で使用する。併用しうる硬化剤の具体例としては、ジアミノジフェニルメタン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ジアミノジフェニルスルホン、イソホロンジアミン等のアミン系化合物;ジシアンジアミド、リノレン酸の2量体とエチレンジアミンとより合成されるポリアミド樹脂等のアミド系化合物;ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ビフェノール、ビスフェノールAD等)、フェノール類(フェノール、アルキル置換フェノール、芳香族置換フェノール、ナフトール、アルキル置換ナフトール、ジヒドロキシベンゼン、アルキル置換ジヒドロキシベンゼン、ジヒドロキシナフタレン等)と各種アルデヒド(ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アルキルアルデヒド、ベンズアルデヒド、アルキル置換ベンズアルデヒド、ヒドロキシベンズアルデヒド、ナフトアルデヒド、グルタルアルデヒド、フタルアルデヒド、クロトンアルデヒド、シンナムアルデヒド等)との重縮合物、フェノール類と各種ジエン化合物(ジシクロペンタジエン、テルペン類、ビニルシクロヘキセン、ノルボルナジエン、ビニルノルボルネン、テトラヒドロインデン、ジビニルベンゼン、ジビニルビフェニル、ジイソプロペニルビフェニル、ブタジエン、イソプレン等)との重合物、フェノール類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトフェノン、ベンゾフェノン等)との重縮合物、フェノール類と芳香族ジメタノール類(ベンゼンジメタノール、α,α,α',α'−ベンゼンジメタノール、ビフェニルジメタノール、α,α,α',α'−ビフェニルジメタノール等)との重縮合物、フェノール類と芳香族ジクロロメチル類(α,α'−ジクロロキシレン、ビスクロロメチルビフェニル等)との重縮合物、ビスフェノール類と前記各種アルデヒドの重縮合物、及びこれらの変性物等のフェノール系化合物;イミダゾ−ル、BF−アミン錯体、グアニジン誘導体などが挙げられるがこれらに限定されることはない。
本発明のエポキシ樹脂組成物において硬化剤(酸無水物系化合物と必要により他の硬化剤、以下同様)の使用量は、エポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対して0.5〜1.5当量が好ましく、0.6〜1.2当量が特に好ましい。エポキシ基1当量に対して、0.5当量に満たない場合、あるいは1.5当量を超える場合、いずれも硬化が不完全になり良好な硬化物性が得られない恐れがある。
また本発明のエポキシ樹脂組成物には、硬化促進剤を含有させても差し支えない。用いうる硬化促進剤としては、例えば、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール類;2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、トリエチレンジアミン、トリエタノールアミン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等の第3級アミン類;、トリフェニルホスフィン、ジフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン等の有機ホスフィン類;オクチル酸スズなどの金属化合物;テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート、テトラフェニルホスホニウム・エチルトリフェニルボレート等のテトラ置換ホスホニウム・テトラ置換ボレート、2−エチル−4−メチルイミダゾール・テトラフェニルボレート、N−メチルモルホリン・テトラフェニルボレート等のテトラフェニルボロン塩などが挙げられる。硬化促進剤を使用する場合の使用量はエポキシ樹脂100重量部に対して0.01〜15重量部が必要に応じ用いられる。
更に、本発明のエポキシ樹脂組成物には、必要に応じて無機充填剤やシランカップリング材、離型剤、顔料等の種々の配合剤、各種熱硬化性樹脂を添加することができる。無機充填剤としては、結晶シリカ、溶融シリカ、アルミナ、ジルコン、珪酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化ホウ素、ジルコニア、フォステライト、ステアタイト、スピネル、チタニア、タルク等の粉体またはこれらを球形化したビーズ等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらは単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
更に本発明のエポキシ樹脂組成物には、必要に応じて公知の添加剤を配合することが出来る。用いうる添加剤の具体例としては、ポリブタジエン及びこの変性物、アクリロニトリル共重合体の変性物、ポリフェニレンエーテル、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリイミド、ベンズイミダゾール、ポリエステル、ベンゾオキサジン、フッ素樹脂、マレイミド系化合物、シアネート系化合物、シリコーンゲル、シリコーンオイル、並びにシリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、石英粉、アルミニウム粉末、グラファイト、タルク、クレー、酸化鉄、酸化チタン、窒化アルミニウム、アスベスト、マイカ、ガラス粉末、ガラス繊維、ガラス不織布または、カーボン繊維等の無機充填材、シランカップリング剤のような充填材の表面処理剤、離型剤、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等の着色剤が挙げられる。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、上記各成分を均一に混合することにより得られる。そして、本発明のエポキシ樹脂組成物は従来知られている方法と同様の方法で容易にその硬化物とすることができる。例えば、エポキシ樹脂と硬化剤、並びに必要により硬化促進剤、無機充填剤、配合剤及び各種熱硬化性樹脂とを必要に応じて押出機、ニーダ、ロール等を用いて均一になるまで充分に混合することより本発明のエポキシ樹脂組成物を得て、そのエポキシ樹脂組成物を溶融注型法あるいはトランスファー成型法やインジェクション成型法、圧縮成型法などによって成型し、更に80〜200℃で2〜10時間に加熱することにより本発明の硬化物を得ることができる。なお、本発明のエポキシ樹脂組成物を構成する各成分を混合する際に硬化剤をの融点以上、エポキシ樹脂の融点未満で混合し、硬化剤中にエポキシ樹脂の固体が分散している形にすると、本発明の効果が顕著に現れ好ましい。
また本発明のエポキシ樹脂組成物は、溶剤と混合してワニスとしても扱うことも可能である。該ワニスはガラス繊維、カ−ボン繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、アルミナ繊維、紙などの基材に含浸させ加熱乾燥して得たプリプレグを熱プレス成形することにより、本発明の硬化物とすることができる。この場合の溶剤は、本発明のエポキシ樹脂組成物と溶剤の合計重量中で通常5〜70重量%、好ましくは10〜70重量%程度を占める割合で使用する。ただし、本発明のエポキシ樹脂組成物におけるエポキシ樹脂Aにおいて前記式(1)に示されるエポキシ樹脂の純度が高い場合、溶剤への溶解は結晶の析出、および沈降による不均一化を招きかねないことから、エポキシ樹脂組成物と溶剤の混合はあまり好ましくない。なお、結晶が析出しても場合、結晶の沈降を防ぐことができれば問題は無く、例えばエポキシ樹脂組成物と溶剤の混合物の粘度がE型粘度計で10Pa・s(25℃)以上程度になるように溶剤の使用量等を調整すればよい。
該ワニスに用いられる溶剤としては、例えばγ−ブチロラクトン類、N−メチルピロリドン(NMP)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルイミダゾリジノン等のアミド系溶剤;テトラメチレンスルホン等のスルホン類;ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルモノアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテル等のエーテル系溶剤;低級アルキレングリコールモノ又はジ低級アルキルエーテル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、好ましくは2つのアルキル基が同一でも異なってもよいジ低級アルキルケトン;トルエン、キシレンなどの芳香族系溶剤等が挙げられる。これらは単独であっても、2種以上の混合溶媒であってもよい。
本発明のエポキシ樹脂組成物及びその硬化物は光学部品材料をはじめ各種用途に使用できる。ここで光学用材料とは、可視光、赤外線、紫外線、X線、レーザーなどの光をその材料中を通過させる用途に用いる材料一般を意味する。より具体的には、ランプタイプ、SMDタイプ等のLED用封止材の他、以下のようなものが挙げられる。例えば表示装置分野では、液晶ディスプレイ分野における基板材料、導光板、プリズムシート、偏向板、位相差板、視野角補正フィルム、接着剤、偏光子保護フィルムなどの液晶用フィルムなどの液晶表示装置周辺材料等、また次世代フラットパネルディスプレイとして期待されるカラーPDP(プラズマディスプレイ)の封止材、反射防止フィルム、光学補正フィルム、ハウジング材、前面ガラスの保護フィルム、前面ガラス代替材料、接着剤等、またLED表示装置に使用されるLEDのモールド材、LEDの封止材、前面ガラスの保護フィルム、前面ガラス代替材料、接着剤、またプラズマアドレス液晶(PALC)ディスプレイにおける基板材料、導光板、プリズムシート、偏向板、位相差板、視野角補正フィルム、接着剤、偏光子保護フィルム等、また有機EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイにおける前面ガラスの保護フィルム、前面ガラス代替材料、接着剤、またフィールドエミッションディスプレイ(FED)における各種フィルム基板、前面ガラスの保護フィルム、前面ガラス代替材料、接着剤等が挙げられる。また、光記録分野では、VD(ビデオディスク)、CD/CD−ROM、CD−R/RW、DVD−R/DVD−RAM、MO/MD、PD(相変化ディスク)、光カード用のディスク基板材料、ピックアップレンズ、保護フィルム、封止材、接着剤などが挙げられる。
また、光学機器分野では、スチールカメラのレンズ用材料、ファインダプリズム、ターゲットプリズム、ファインダーカバー、受光センサー部等またビデオカメラの撮影レンズ、ファインダー等、またプロジェクションテレビの投射レンズ、保護フィルム、封止材、接着剤等、また光センシング機器のレンズ用材料、封止材、接着剤、フィルム等が挙げられる。また、光部品分野では、光通信システムにおける光スイッチ周辺のファイバー材料、レンズ、導波路、素子の封止材、接着剤等、また光コネクタ周辺の光ファイバー材料、フェルール、封止材、接着剤等、また光受動部品、光回路部品ではレンズ、導波路、LEDの封止材、CCDの封止材、接着剤等、また光電子集積回路(OEIC)周辺の基板材料、ファイバー材料、素子の封止材、接着剤等が挙げられる。また、光ファイバー分野では、装飾ディスプレイ用照明・ライトガイド等、工業用途のセンサー類、表示・標識類等、また通信インフラ用および家庭内のデジタル機器接続用の光ファイバー等、また半導体集積回路周辺材料では、LSI、超LSI材料用のマイクロリソグラフィー用のレジスト材料等が挙げられる。また、次世代の光・電子機能有機材料としては、有機フォトリフラクティブ素子、光−光変換デバイスである光増幅素子、光演算素子、有機太陽電池周辺の基板材料、ファイバー材料、素子の封止材、接着剤等が挙げられる。また、これら光学材料以外の用途として、自動車・輸送機分野では、自動車用のランプリフレクタ、ベアリングリテーナー、ギア部分、耐蝕コート、スイッチ部分、ヘッドランプ、エンジン内部品、電装部品、各種内外装品、駆動エンジン、ブレーキオイルタンク、自動車用防錆鋼板、インテリアパネル、内装材、保護・結束用ワイヤーネス、燃料ホース、自動車ランプ、ガラス代替品等、また鉄道車輌用の複層ガラス等、また航空機の構造材の靭性付与剤、エンジン周辺部材、保護・結束用ワイヤーネス、耐蝕コート等が挙げられる。また、建築分野では、内装・加工用材料、電気カバー、シート、ガラス中間膜、ガラス代替品、太陽電池周辺材料等が挙げられる。また、農業用分野では、ハウス被覆用フィルム等が挙げられる。
更に、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂が使用される一般の用途が挙げられ、例えば、接着剤、塗料、コーティング剤、成形材料(シート、フィルム、FRP等を含む)、絶縁材料(プリント基板、電線被覆等を含む)、封止剤の他、他樹脂等への添加剤等が挙げられる。
接着剤としては、土木用、建築用、自動車用、一般事務用、医療用の接着剤の他、電子材料用の接着剤が挙げられる。これらのうち電子材料用の接着剤としては、ビルドアップ基板等の多層基板の層間接着剤、ダイボンディング剤、アンダーフィル等の半導体用接着剤、BGA補強用アンダーフィル、異方性導電性フィルム(ACF)、異方性導電性ペースト(ACP)等の実装用接着剤等が挙げられる。
封止剤としては、コンデンサ、トランジスタ、ダイオード、発光ダイオード、IC、LSIなど用のポッティング、ディッピング、トランスファーモールド封止、IC、LSI類のCOB、COF、TABなど用のといったポッティング封止、フリップチップなどの用のアンダーフィル、QFP、BGA、CSPなどのICパッケージ類実装時の封止(補強用アンダーフィルを含む)などを挙げることができる。本発明のエポキシ樹脂組成物は特に耐熱性の高い、線膨張変化の少ないものであることから、BGAなどの表面実装等の分野に好適である。
次に本発明を実施例により更に具体的に説明するが、以下において部は特に断わりのない限り重量部である。以下本発明を合成例、実施例により更に詳細に説明する。尚、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。また実施例において、エポキシ当量、軟化点、融点、成分含有率は以下の条件で測定した。
・軟化点
JIS K−7234に準じた方法で測定した。
・融点:DSC法
Seiko Instruments Inc.製 EXSTAR6000
測定試料 2mg〜5mg 昇温速度 10℃/min.
・エポキシ当量
JIS K−7236に準じた方法で測定し、単位はg/eq.である。
・エポキシ樹脂の成分含有率
測定機器:HPLC
カラム:Intersil ODS−2,5μm,2.1x250mm 40℃
溶剤:アセトニトリル/水
タイムプログラム:0min 50%/50%, 20min 90%/10% gradient,40min 90%/10%
流速:0.2ml/min
合成例1
温度計、冷却官、撹拌器を取り付けたフラスコに窒素ガスパージを施しながらTEP−DF(旭有機材工業株式会社製、式(2)の化合物の含有量 99%(HPLC UV274nmで検出))300部、エピクロルヒドリン1110部、メタノール240部を仕込み溶解させた。更に70℃に加熱しフレーク状水酸化ナトリウム120部を100分かけて分割添加し、その後、更に70℃で60分間反応させた。反応終了後、水450部で二回洗浄した後、得られた有機層から加熱減圧下過剰のエピクロロヒドリン等を樹脂濃度が約50重量%になる程度まで留去し、ここにメタノールを1000部加え、1時間還流加熱を行った。10℃まで冷却後、ろ過し、加熱減圧下乾燥した。結晶状のエポキシ樹脂としてエポキシ樹脂(EP1)431部が得られた。得られたエポキシ樹脂のエポキシ当量は166g/eq.、融点は171℃、式(1)の化合物の含有割合は72%であった。
実施例1
温度計、冷却官、撹拌器を取り付けたフラスコに窒素ガスパージを施しながら合成例1で合成されたエポキシ樹脂(EP1)166部、無水メチルナジック酸(日本化薬株式会社製;商品名カヤハードMCD)94.5部を仕込み、60℃で均一にエポキシ樹脂を分散した。これを室温まで冷却した後、2E4MZ(四国化成株式会社製、イミダゾール系硬化剤)を2.5部加え、さらに均一に分散させ本発明のエポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物を注型法により成型、120℃で2時間、150度で3時間、180度で2時間硬化させた。
比較例1
実施例1においてエポキシ樹脂をビスフェノールA型エポキシ樹脂(日本化薬株式会社製;商品名RE−310S)180部に変えた以外は同様の操作を行い比較用の硬化物を得た。
比較例2(特許文献1記載の硬化物)
温度計、冷却官、撹拌器を取り付けたフラスコに窒素ガスパージを施しながら合成例1で合成されたエポキシ樹脂(EP1)166部を200℃で溶融し、樹脂化した後、80℃まで冷却し、さらにフェノールノボラック(明和化成工業株式会社製;商品名H−1、軟化点80℃)105部を仕込み、100℃に昇温してフェノールノボラックに均一にエポキシ樹脂を分散させた後、室温まで冷却した。得られた樹脂混合物を粉砕し、トリフェニルホスフィン1.7部を加えロールで均一に混練した。得られたエポキシ樹脂組成物をトランスファー成型機で、175℃で成型し、160℃で2時間、180℃で5時間かけて硬化させた。
試験例
実施例1、比較例1及び比較例2で得られた硬化物につき熱機器分析(TMA)測定及び動的粘弾性DMA測定を行なった。結果をTMAは線膨張変化を指標に、またDMAは弾性率を指標に図1、図2にそれぞれ示す。
図1の結果を見ると明らかなように、通常比較例1のようにガラス転移点でその線膨張率が大きく変化する点が存在するが、本発明の硬化物の場合250℃という高温下においてもその線膨張率は大幅に変化することが無く、ほぼ一定であった。また同様にエポキシ樹脂が、実施例1と同じEP1で、硬化剤が異なる比較例2の硬化物においても、その線膨張率の変化は少ないものの明確に転移点が見られる。
図2より、比較例1では温度の上昇に伴い、弾性率の大幅な低下が認められるのに対し、実施例1では弾性率の低下は小さく、高温時の弾性率が高い。
以上の結果から、本発明のエポキシ樹脂組成物は非常に耐熱性の優れた硬化物を与える。したがって、本発明のエポキシ樹脂組成物は、高度な耐熱性を必要とする成形材料、注型材料、積層材料、塗料、接着剤などの用途にきわめて有用である。
実施例1、比較例1及び比較例2において得られた硬化物のTMA測定における、温度に対する線膨張率変化を示した図。横軸は温度(℃)、縦軸は線膨張率(ppm)をそれぞれ示す。◆;実施例1 ○;比較例1 ●;比較例2 実施例1及び比較例1において得られた硬化物のDMA測定における弾性率を示した図。横軸は温度(℃)、縦軸は弾性率(Mpa)をそれぞれ示す。◆;実施例1 ○;比較例1

Claims (2)

  1. フェノール−グリオキザール型多官能エポキシ樹脂であって、式(1)
    Figure 2006213823
    で表される化合物の含有量が50%(高速液体クロマトグラフィーによる面積%)以上であるエポキシ樹脂及び酸無水物系のエポキシ樹脂硬化剤を含有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
  2. 請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物を硬化してなる硬化物
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