JP2007016074A - 粘接着シート、粘接着シートの製造方法及び半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 粘接着シートは、支持基材と、支持基材上に設けられた粘接着層とを備え、支持基材及び粘接着剤層は所定温度T1の熱履歴を受けることにより互いが貼り付けられている粘接着シートであって、支持基材が、50mN/m以下の表面自由エネルギー、及び、25℃において2000MPa以下の弾性率を有し、且つ、支持基材の所定温度T1(℃)における線膨張係数をα1(ppm/℃)、支持基材の常温T2(℃)における線膨張係数をα2(ppm/℃)とした場合、下記一般式(I)を満たすものである。
[(T1×α1)−(T2×α2)]≦7000ppm …(I)
【選択図】 図1
Description
[(T1×α1)−(T2×α2)]≦7000ppm …(I)
[式中、θ1は水に対する接触角(deg)を、θ2はヨウ化メチレンに対する接触角(deg)を、γは表面自由エネルギー(mN/m)を、γdは表面自由エネルギーの分散成分を、γpは表面自由エネルギーの極性成分をそれぞれ示す。]
[(T1×α1)−(T2×α2)]≦7000ppm …(I)
図1は、本発明の粘接着シートの好適な一実施形態を示す模式断面図である。図1に示される粘接着シート1は、支持基材10と、支持基材10上に設けられた粘接着層20と、粘接着層20上に設けられた保護フィルム(剥離基材)30とから構成されている。
[(T1×α1)−(T2×α2)]≦7000ppm …(I)
[式中、θ1は水に対する接触角(deg)を、θ2はヨウ化メチレンに対する接触角(deg)を、γは表面自由エネルギー(mN/m)を、γdは表面自由エネルギーの分散成分を、γpは表面自由エネルギーの極性成分をそれぞれ示す。]
官能基を有し重量平均分子量が100000以上である高分子としては、半導体素子と半導体素子搭載用支持部材との接着性向上の点で、グリシジル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、カルボキシル基、水酸基、エピスルフィド基などの官能基を含有するものが好ましく、中でも架橋性の点でグリシジル基を含有するものが好ましい。具体的には、原料モノマーとして少なくともグリシジルアクリレート又はグリシジルメタクリレートを重合させて得られる重量平均分子量が10万以上であるグリシジル基含有(メタ)アクリル共重合体を挙げることができる。
(B)成分として用いるエポキシ樹脂としては、硬化して接着作用を有するものであれば特に限定されず、例えばエポキシ樹脂ハンドブック(新保正樹編、日刊工業新聞社)等に記載されるエポキシ樹脂を広く使用することができる。具体的には、例えば、ビスフェノールA型エポキシなどの二官能エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂やクレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂などを使用することができる。また、多官能エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、複素環含有エポキシ樹脂又は脂環式エポキシ樹脂など、一般に知られているものを適用することができる。
粘接着層20に含まれるフェノール系エポキシ樹脂硬化剤は、エポキシ樹脂と組み合わせることによって、硬化後の粘接着層の高温高圧下における耐衝撃性を優れたものとし、厳しい熱吸湿下においても十分な接着物性を保持することを可能とする。
本実施形態の粘接着シート1において、粘接着層20が(D)紫外線照射によって得られる硬化物のガラス転移温度が250℃以上である光反応性モノマーを含むことにより、紫外線照射後の粘接着層の耐熱性が向上するため、熱時接着力及び耐リフロークラック性が良好になる。本実施形態においては、上記硬化物のガラス転移温度が、鉛フリーハンダ対応の260℃以上である光反応性モノマーを粘接着層に含有させることが好ましい。一方、上記硬化物のガラス転移温度が高すぎる光反応性モノマーは、紫外線照射後の粘接着シートの常温貼り付け性が劣るようになる傾向があるので、かかるガラス転移温度の上限としては350℃程度である。
本実施形態において用いる波長200〜450nmの紫外線照射により塩基とラジカルとを発生する光開始剤(以下、「光塩基発生剤」という場合もある)は、一般的にはα−アミノケトン化合物と呼ばれるものである。このような化合物は、例えば、J.Photopolym.Sci.Technol.,Vol.13,No1,2001等に記載されているもので、紫外線を照射すると下記一般式(II)のように反応する。
図2(a)〜(c)は、粘接着シート1の製造方法の好適な一実施形態を説明するための断面図である。本実施形態の粘接着シートの製造方法は、上記した粘接着層20の構成成分を含む粘接着層形成用塗工液を調製する塗工液調製工程と、塗工用基材上に粘接着層形成用塗工液を塗布して塗膜を形成する塗膜形成工程と、塗膜から溶媒を除去して粘接着層を形成する粘接着層形成工程と、形成された粘接着層上に支持基材を所定温度T1(℃)で加熱加圧しながら貼り付ける(積層する)熱転写工程とを備える。
[(T1×α1)−(T2×α2)]≦7000ppm …(I)
図3(a)〜(f)及び図4は、粘接着シート1を用いる半導体装置の製造方法の好適な一実施形態を説明するための断面図である。本実施形態の半導体装置の製造方法は、上述の粘接着シート1の粘接着層を半導体ウエハに貼り付ける貼り付け工程(ウエハラミネート工程)と、半導体ウエハ及び粘接着層をダイシングすることにより粘接着層が付着した半導体素子を得るダイシング工程と、粘接着層に放射線を照射する放射線照射工程と、粘接着層が付着した半導体素子を支持基材からピックアップするピックアップ工程と、半導体素子を粘接着層を介して半導体素子搭載用の支持部材に接着する接着工程とを備える。以下、図面を参照しながら、各工程について説明する。
先ず、粘接着シート1を所定の装置に配置して保護シート30を剥がす。このとき、反りが十分抑制されているとともに粘接着層と支持基材との密着性に十分優れる本発明に係る粘接着シート1を用いることにより、粘接着シートを装置に配置する際の作業性が良好となるとともに保護シート30を容易に剥がすことができる。続いて、図3(a)及び(b)に示されるように、半導体ウエハWの主面Wsに、粘接着層20を介して粘接着シート1を貼り付ける。また、半導体ウエハWの回路面は、主面Wsとは反対側の面であることが好ましい。この貼り付け工程においては、粘接着シート1のカールが十分抑制されているので、シワや空気の巻き込みの発生に起因するウエハラミネート不良を十分防止することが可能となる。
次に、図3(c)に示されるように、半導体ウエハW及び粘接着層20をダイシングする。このとき、支持基材10を途中までダイシングするとしてもよい。このように、粘接着シート1は、ダイシングシートとしても機能する。
次に、図3(d)に示されるように、粘接着層20に放射線を照射することにより粘接着層20を硬化させ、粘接着層20と支持基材10との間の接着力を低下させる。ここで、使用される放射線としては、例えば、紫外線、電子線、赤外線等が挙げられる。本実施形態においては、波長200〜450nmの紫外線を用いることが好ましく、その照射条件としては、照度:15〜100mW/cm2で照射量300mJとなるように照射することが好ましい。
放射線を照射した後、図3(e)に示されるように、支持基材10をエキスパンド(拡張)することにより、切断により得られた各半導体素子50を互いに離間させつつ、支持基材10側からニードル42で突き上げられた粘接着層付き半導体素子50を吸引コレット44で吸引してピックアップする。なお、粘接着付き半導体素子50は、半導体素子Waと粘接着層20aとを有する。また、半導体素子Waは半導体ウエハWを分割して得られるものであり、粘接着層20aは粘接着層20を分割して得られるものである。ピックアップ工程では、必ずしもエキスパンドを行わなくてもよいが、エキスパンドすることによりピックアップ性をより向上させることができる。なお、本実施形態にかかる粘接着シートにおいて、支持基材が、常温T2(℃)において20%以上の降伏伸びを有するものであれば、ピックアップ時に滑らかなエキスパンドを行うことが可能となりチップとチップの間の距離を均一に開けることができ、その結果、ピックアップ性が更に向上する効果が得られる。
粘接着層付き半導体素子50をピックアップした後、図3(f)に示されるように、粘接着層付き半導体素子50を、熱圧着により、粘接着層20aを介して半導体素子搭載用の支持部材60に接着する。
<粘接着層形成用塗工液−1の調製>
先ず、シクロヘキサノンに、HTR−860P−3(帝国化学産業(株)製商品名、グリシジル基含有アクリルゴム、分子量:100万、Tg:−7℃)100質量部、YDCN−703(東都化成(株)製商品名、o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、エポキシ当量:210)5.4質量部、YDCN−8170C(東都化成(株)製商品名、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、エポキシ当量:157)16.2質量部、プライオーフェンLF2882(大日本インキ化学工業(株)製商品名、ビスフェノールAノボラック樹脂)15.3質量部、NUCA−189(日本ユニカー(株)製商品名、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン)0.1質量部、NUCA−1160(日本ユニカー(株)製商品名、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン)0.3質量部、A−DPH(新中村化学工業(株)製商品名、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)30質量部、及び、イルガキュア369(チバスペシャリティーケミカルズ社製商品名、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1−オン:I−369)1.5質量部を加えて攪拌混合し、さらに真空脱気することにより接着剤ワニスを得た。このワニスを「粘接着層形成用塗工液−1」とした。
次に、上記で得られた粘接着層形成用塗工液−1を、保護フィルムとしての厚さ38μmの表面離型処理ポリエチレンテレフタレート(帝人(株)製、テイジンテトロンフィルム:A−31)上に塗布し、80℃で30分間加熱乾燥することにより粘接着層を形成した。そして、形成した粘接着層上に、厚さ100μmの光透過性の軟質ポリオレフィンフィルム(ロンシール社製、商品名「POF−120A」)(以下、これを「支持基材−1」という)を積層し、加熱されたロールを用いて温度40℃、速度2.0m/分、線圧0.5〜5kgf/cmの条件で加熱圧着することにより、保護フィルム(表面離型処理ポリエチレンテレフタレート)、粘接着層及び光透過性の支持基材の3層構成を有する実施例1の粘接着シートを作製した。なお、上記加熱圧着での温度が転写温度T1である。
支持基材として、軟質ポリオレフィンフィルム「POF−120A」の代わりに、厚さ100μmの光透過性のポリエチレン系フィルム(オカモト(株)社製、商品名「フィッシュアイ」)(以下、これを「支持基材−2」という)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例2の粘接着シートを作製した。
支持基材として、軟質ポリオレフィンフィルム「POF−120A」の代わりに、厚さ100μmの低密度ポリエチレンテレフタレート/酢酸ビニル/低密度ポリエチレンテレフタレートの三層フィルム(サーモ(株)製、商品名「FHF−100」)(以下、これを「支持基材−3」という)を用い、加熱圧着の条件を温度60℃とした、すなわち転写温度T1を60℃としたこと以外は実施例1と同様にして、比較例1の粘接着シートを作製した。
支持基材として、軟質ポリオレフィンフィルム「POF−120A」の代わりに、水添加ポリプロピレン(日合商事社製、商品名「ダイナソフト」)(以下、これを「支持基材−4」という)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、比較例2の粘接着シートを作製した。
支持基材として、軟質ポリオレフィンフィルム「POF−120A」の代わりに、ポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人(株)製、商品名「G2」)(以下、これを「支持基材−5」という)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、比較例3の粘接着シートを作製した。
支持基材として、軟質ポリオレフィンフィルム「POF−120A」の代わりに、厚さ90μmのポリプロピレン/APAO系軟質ポリオレフィン/ポリプロピレン(グンゼ社製、商品名「DDD」)(以下、これを「支持基材−6」という)を用い、加熱圧着の条件を温度60℃、すなわち転写温度T1を60℃としたこと以外は実施例1と同様にして、比較例4の粘接着シートを作製した。
実施例1の粘接着層形成用塗工液−1の調製において、YDCN−703、YDCN−8170C、及びプライオーフェンLF2882の配合量をそれぞれ、55質量部、18質量部、及び、52質量部に変更し、これら(B)成分及び(C)成分の合計を125質量部としたこと以外は実施例1と同様にして接着剤ワニスを得た。このワニスを「粘接着層形成用塗工液−2」とした。そして、粘接着層形成用塗工液−1の代わりに粘接着層形成用塗工液−2を用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例3の粘接着シートを作製した。
実施例1の粘接着層形成用塗工液−1の調製において、光反応性モノマーとしてA−DPHの代わりにBPE−200(新中村化学工業(株)製商品名、2.2−ビス〔4−(メタクリロキシジエトキシ)フェニル〕プロパン)を用いたこと以外は実施例1と同様にして接着剤ワニスを得た。このワニスを「粘接着層形成用塗工液−3」とした。そして、粘接着層形成用塗工液−1の代わりに粘接着層形成用塗工液−3を用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例4の粘接着シートを作製した。
支持基材1〜6について、以下に示す方法で、表面自由エネルギー、線膨張係数、25℃における弾性率、及び降伏伸びを算出した。得られた結果を表1に示す。
接触角計(協和界面化学(株)製:CA−Z型)を用いて、水及びヨウ化メチレンに対する接触角θを23〜28℃の温度にて実測し、これらの値を用い下記式(1)〜(3)により表面自由エネルギー(mN/m)を算出した。
[式中、θ1は水に対する接触角(deg)を、θ2はヨウ化メチレンに対する接触角(deg)を、γは表面自由エネルギー(mN/m)を、γdは表面自由エネルギーの分散成分を、γpは表面自由エネルギーの極性成分をそれぞれ示す。]
サンプル厚み:80〜120μm、サンプルサイズ:4mm×20mmのサイズに裁断したものを測定用試料とし、この試料を、EXSTRA6000(製品名、セイコーインスツルメンツ株式会社製)を用い、測定温度:−20〜180℃、昇温速度:10℃/分で測定したときの、荷重5.0gにて引張モードにより測定することで、転写温度T1における線膨張係数α1(ppm/℃)及び常温T2(25℃)における線膨張係数α2(ppm/℃)を算出した。
1cm×5cmの大きさに切出したものを試験片とし、この試験片の両側1cmをテンシロン((株)オリエンテック製)に固定し、温度:25℃、測定速度:100mm/minで引張強度の測定を行った。そして、測定により得られた伸び(%)(横軸)と応力(MPa)(縦軸)との関係から、測定サンプルを1mm伸ばしたとき(3.3%)の点Aに対応する応力Bを結んだ直線の傾きを算出し、この値を支持基材の25℃における弾性率(MPa)とした。
上記の弾性率を算出したときの測定において、応力の第一ピーク値Cに対応する伸びDの値(伸び率)を支持基材の降伏伸び(%)とした。
実施例1〜4及び比較例1〜4の粘接着シートについて、以下に示す方法により、粘接着層の熱時接着力及び熱時弾性率を測定、並びに、反り性、ダイシング性及びピックアップ性の評価を行った。
熱時接着力は半導体ウエハをダイシング装置上に固定して、10mm/secの速度で3.2mm×3.2mmにダイシングした後に、照度:15〜100mW/cm2で照射量300mJとなるように紫外線照射し、粘接着層付き半導体チップを支持基材からピックアップした後、有機基板(PSR−4000、SR−AUS5、0.2mmt)に180℃−2MPa−30secの条件でダイボンディングし、175℃、5時間の後硬化を加え評価サンプルを得た。その評価サンプルを265℃の熱板上で30sec保持した後、速度:50μm/秒、高さ:50μmの測定条件でチップと有機基板との熱時接着力を「Series4000」(製品名、Dage社製)により測定した。
熱時弾性率は、粘接着層に対して照度:15〜100mW/cm2で照射量300mJとなるように紫外線照射し、175℃、5時間加熱して硬化させた粘接着シートを4mm×30mmのサイズに裁断したものを測定用試料とし、この試料を動的粘弾性測定装置(レオロジ社製、「DVE−V4」)を用い、引張荷重をかけて、周波数10Hz、昇温速度10℃/分の条件で−50℃から300℃まで測定したときの温度265℃の値を熱時弾性率とした。
粘接着シートを塗工方向に30cm、塗工方向と垂直方向に1cmのサイズに切断し、手を放したときの巻数によって反り性を評価した。なお、評価は下記の判定基準に基づいて行った。
○:反り巻数が0で実用上障害とならないもの。
×:反り巻数が1以上で実用上障害となりうるもの。
粘接着シートを厚さ280μmのシリコンウエハ上に貼付け、粘接着シート付きシリコンウエハをダイシング装置上に載置した。次いで、半導体ウエハをダイシング装置上に固定して、20mm/secの速度で3.2mm×3.2mmにダイシングした後に、粘着力が弱いために粘接着シート上から剥離する半導体チップの個数を計測することにより評価した。
○:チップ飛びが5%未満である
×:チップ飛びが5%以上である
半導体ウエハをダイシング装置上に固定して、20mm/secの速度で3.2mm×
3.2mmにダイシングした後に、フュージョン社製露光機(AEL―1B/M)を使用
して、照度50mW/cm2の地点に照射体を置き、粘接着シートの基材フィルム側から
8秒照射し、粘接着層付き半導体チップを光透過性の支持基材からピックアップが可能であるかを評価した。
○:90%以上のチップがピックアップ可能
△:ダイシングしたチップの50%を超え90%未満がピックアップ可能なもの
×:ダイシングしたチップのピックアップ可能なチップが50%以下のもの
Claims (8)
- 支持基材と、該支持基材上に設けられた粘接着層と、を備え、
前記支持基材及び前記粘接着剤層は所定温度T1(℃)の熱履歴を受けることにより互いが貼り付けられている粘接着シートであって、
前記支持基材が、50mN/m以下の表面自由エネルギー、及び、25℃において2000MPa以下の弾性率を有し、且つ、
前記支持基材の前記所定温度T1(℃)における線膨張係数をα1(ppm/℃)、前記支持基材の常温T2(℃)における線膨張係数をα2(ppm/℃)とした場合、下記一般式(I)を満たすものである、粘接着シート。
[(T1×α1)−(T2×α2)]≦7000ppm …(I) - 前記所定温度T1が30℃以上である、請求項1に記載の粘接着シート。
- 前記支持基材が、常温T2(℃)において20%以上の降伏伸びを有するものである、請求項1又は2に記載の粘接着シート。
- 前記粘接着層が、
(A)官能基を有し重量平均分子量が100000以上である高分子、
(B)エポキシ樹脂、
(C)フェノール系エポキシ樹脂硬化剤、
(D)紫外線照射により得られる硬化物のガラス転移温度が250℃以上である光反応性モノマー、
(E)波長200〜450nmの紫外線照射により塩基とラジカルとを発生する光開始剤、
を含有してなる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の粘接着シート。 - 前記(B)成分及び前記(C)成分の含有量が、前記(A)成分の含有量100質量部に対して、合計で50質量部以下である、請求項4に記載の粘接着シート。
- 前記粘接着層が熱硬化性であり、前記粘接着層の硬化後の熱時弾性率が1MPa以上であり、且つ、前記粘接着層の硬化後の熱時接着力が1.5MPa以上である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の粘接着シート。
- 支持基材と、粘接着層と、剥離基材と、をこの順に備える粘接着シートの製造方法であって、
粘接着層の構成成分を含む粘接着層形成用塗工液を調製する塗工液調製工程と、
剥離基材上に前記粘接着層形成用塗工液を塗布して塗膜を形成する塗膜形成工程と、
前記塗膜から溶媒を除去して粘接着層を形成する粘接着層形成工程と、
形成された前記粘接着層上に支持基材を所定温度T1(℃)で熱転写することにより貼り付ける熱転写工程と、
を備え、
前記支持基材が、50mN/m以下の表面自由エネルギー、及び、25℃において1000MPa以下の弾性率を有し、且つ、前記支持基材の前記所定温度T1(℃)における線膨張係数をα1(ppm/℃)、前記支持基材の常温T2(℃)における線膨張係数をα2(ppm/℃)とした場合、下記一般式(I)を満たすものである、粘接着シートの製造方法。
[(T1×α1)−(T2×α2)]≦7000ppm …(I) - 請求項1〜6のうちのいずれか一項に記載の粘接着シートの粘接着層を半導体ウエハに貼り付ける貼り付け工程と、
前記半導体ウエハ及び前記粘接着層をダイシングすることにより、前記粘接着層が付着した半導体素子を得るダイシング工程と、
前記粘接着層が付着した前記半導体素子を前記支持基材からピックアップするピックアップ工程と、
前記半導体素子を、前記粘接着層を介して半導体素子搭載用の支持部材に接着する接着工程と、
を備える、半導体装置の製造方法。
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