JP2007016074A - 粘接着シート、粘接着シートの製造方法及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

粘接着シート、粘接着シートの製造方法及び半導体装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 反りが十分小さくシート品として提供可能であるとともに、ダイシング・ダイボンディングテープとして優れた機能を発揮できる粘接着シート、その製造方法及び半導体装置の製造方法を提供すること。
【解決手段】 粘接着シートは、支持基材と、支持基材上に設けられた粘接着層とを備え、支持基材及び粘接着剤層は所定温度T1の熱履歴を受けることにより互いが貼り付けられている粘接着シートであって、支持基材が、50mN/m以下の表面自由エネルギー、及び、25℃において2000MPa以下の弾性率を有し、且つ、支持基材の所定温度T1(℃)における線膨張係数をα1(ppm/℃)、支持基材の常温T2(℃)における線膨張係数をα2(ppm/℃)とした場合、下記一般式(I)を満たすものである。
[(T1×α1)−(T2×α2)]≦7000ppm …(I)
【選択図】 図1

Description

本発明は、粘接着シート、粘接着シートの製造方法及び半導体装置の製造方法に関する。
従来、半導体装置の製造において、半導体素子と半導体素子搭載用支持部材との接合に用いる接着剤層には銀ペーストが主に使用されている。しかし、近年の半導体素子の小型化・高性能化に伴い、使用される支持部材にも小型化、細密化が要求されるようになってきている。そして、銀ペーストでは、はみ出しや半導体素子の傾きに起因するワイヤボンディング時における不具合の発生、接着剤層の膜厚の制御困難性、及び接着剤層のボイド発生等などのため、上記要求に対処しきれなくなってきている。
そこで、上記要求に対処するべく、近年、支持基材上にフィルム状の粘接着層を備えるウエハ貼着用粘接着シート(ダイシング・ダイボンディングテープ)が種々提案されている(例えば、特許文献1及び2を参照)。このような粘接着シートはウエハ固定機能と半導体素子接着機能とを併せ持ち、以下のようにして使用される。先ず、粘接着シートを半導体ウエハの回路面とは反対側の面(裏面)全体に貼り付けた後に、ダイサーにて半導体ウエハ及び粘接着シートを個片化する(ダイシング工程)。このダイシング工程後、チップ裏面に粘接着層が残存している状態で支持基材からチップをピックアップし、リードフレーム等にマウントした後、加熱などにより粘接着層を硬化させ接着を行う。
上記の粘接着シートを用いることで、銀ペーストを使用する場合の問題を解消できるとともに接着剤の塗布工程を簡略化することが可能となるため、半導体装置の生産性の更なる向上が期待されている。
ところで、上記の粘接着シートは以下の方法により製造されている。先ず、保護フィルム(以下、「剥離基材」という場合もある)上に、粘接着層形成用のワニスを塗工し、これを乾燥させて粘接着層を形成する。次に、形成された粘接着層上に、支持基材を所定の温度及び圧力をかけて貼り合わせること(以下、これを「熱転写」という場合もある)により、剥離基材(保護フィルム)/粘接着層/支持基材の積層構造を有する粘接着シートを得ることができる。このような方法で作製された粘接着シートは、剥離基材上に形成された粘接着層が熱と圧力をかけられて支持基材に転写されているため、支持基材と粘接着層との密着力が向上し、使用時に剥離基材を粘接着層からスムーズに剥離できる点において優れている。
特公平7−15087号明細書 特開平10−8001号公報
しかしながら、上記の方法で製造される従来の粘接着シートは、以下の理由により実用に供するには必ずしも十分なものではない。すなわち、従来の粘接着シートはシート品として提供する場合、シートの反りが大きいためウエハラミネート時にフィルムがカールしやすく、シワや空気の巻き込みが発生してウエハラミネートを十分に行うことができない等の問題が生じる虞がある。このような問題が生じると半導体装置の生産性を十分に向上させることが困難となる。また一方で、ダイシング・ダイボンディングテープに要求される特性として、ダイシング工程においてはチップの脱落を十分に抑制できるダイシング性を有しつつ、粘接着層付きのチップを支持基材から容易にピックアップできるピックアップ性が必要とされているが、従来の粘接着シートでは、ダイシング性を確保しようとするとピックアップ性が不十分となる場合があった。
従って、粘接着シートを用いて半導体装置の生産性を向上させる上では、粘接着シートのダイシング性及びピックアップ性の双方を十分確保しつつシートの反りを抑制することが望ましいが、このような観点からの検討は未だ十分になされていないのが実情である。
そこで、本発明は、上記実情に鑑み、反りが十分小さくシート品として提供可能であるとともに、ダイシング・ダイボンディングテープとして優れた機能を発揮できる粘接着シート、その製造方法及び半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の粘接着シートは、支持基材と、支持基材上に設けられた粘接着層とを備え、支持基材及び粘接着剤層は所定温度T1の熱履歴を受けることにより互いが貼り付けられている粘接着シートであって、支持基材が、50mN/m以下の表面自由エネルギー、及び、25℃において2000MPa以下の弾性率を有し、且つ、支持基材の所定温度T1(℃)における線膨張係数をα1(ppm/℃)、支持基材の常温T2(℃)における線膨張係数をα2(ppm/℃)とした場合、下記一般式(I)を満たすものであることを特徴とする。
[(T1×α1)−(T2×α2)]≦7000ppm …(I)
ここで、上記「所定温度T1」は、粘接着層に支持基材を熱転写して貼り付けることによって本発明の粘接着シートを製造する場合の転写時にかかる温度を採用する。そして、かかる転写温度の設定方法は、粘接着シートがダイシング機能を満足する特性を有することを基準とする。ダイシング機能を満足する特性とは、ウエハに粘接着シートをラミネートした後に、1cm幅に切り込みをいれて切り出される、粘接着層が付着した半導体素子について、粘接着層と支持基材との界面の90°ピール接着強度を引張り速度:300m/分の条件で測定することにより確認する。このようにして測定される90°ピール接着強度が20N/m以上となる温度が転写温度に設定される。また、上記「常温T2」は、通常25℃を採用するが、本発明の粘接着シートが使用される環境下の温度を採用してもよい。
また、本発明において、「支持基材の表面自由エネルギー」は、接触角計(協和界面化学(株)製:CA−Z型)を用いて、水及びヨウ化メチレンに対する接触角θを23〜28℃の温度にて実測し、これらの値を用い下記式(1)〜(3)により算出した値である。
Figure 2007016074


[式中、θは水に対する接触角(deg)を、θはヨウ化メチレンに対する接触角(deg)を、γは表面自由エネルギー(mN/m)を、γは表面自由エネルギーの分散成分を、γは表面自由エネルギーの極性成分をそれぞれ示す。]
また、本発明において、「支持基材の線膨張係数」は、サンプル厚み:80〜120μm、サンプルサイズ:4mm×20mmのサイズに裁断したものを測定用試料とし、この試料を、EXSTRA6000(製品名、セイコーインスツルメンツ株式会社製)を用い、測定温度:−20〜180℃、昇温速度:10℃/分で測定したときの、荷重5.0gにて引張モードにより測定して得られた値である。
また、本発明において、「支持基材の25℃における弾性率」は、1cm×5cmの支持基材を測定用試料とし、この試料の両側1cmずつを固定し、(株)オリエンテック製のテンシロンを用いて測定温度:25℃、測定速度:100mm/分の条件で引っ張り強度測定を行い、横軸:伸び(%)、縦軸:応力(MPa)の関係を求め、測定用試料を1mm伸ばしたとき(3.3%)の点Aに対応する応力Bと原点とを結んだ直線の傾きである。
本発明の粘接着シートによれば、上記構成を有することにより、シート品として提供する場合であってもシートの反りが十分に抑制されているとともにダイシング性及びピックアップ性の双方を高い水準で両立させることができるため、半導体装置の生産性の向上を図ることができる。
本発明の粘接着シートにおいて、上記所定温度T1が30℃以上であることが好ましい。支持基材がかかる所定温度T1において上記一般式(I)を満足するとともに、30℃以上の熱履歴を受けて支持基材及び粘接着剤層が互いに貼着されることにより、本発明の粘接着シートは、シート品として提供する場合であっても反りが十分に抑制されるとともに、支持基材と粘接着層との密着力が向上することで優れたダイシング機能と使用時には剥離基材をよりスムーズに粘接着層から剥離できる利点を有することができる。
また、本発明の粘接着シートにおいて、上記支持基材が、常温T2(℃)において20%以上の降伏伸びを有するものであることが好ましい。かかる粘接着シートによれば、上記の降伏伸びを有する支持基材を備えることにより、ピックアップ時に滑らかなエキスパンドを行うことが可能となりチップとチップの間の距離を均一に開けることができ、その結果、ピックアップ性が更に向上する効果が得られる。
なお、本発明において、「降伏伸び」とは、引張り特性における、降伏点における伸び率を百分率で表した値を表す値である。より具体的には、上記弾性率を求める際に測定される伸び−応力の関係において、応力の第一ピーク値Cに対応する伸びDの値を支持基材の降伏伸びとする。
また、本発明の粘接着シートにおいて、上記粘接着層が、(A)官能基を有し重量平均分子量が100000以上である高分子、(B)エポキシ樹脂、(C)フェノール系エポキシ樹脂硬化剤、(D)紫外線照射により得られる硬化物のガラス転移温度が250℃以上である光反応性モノマー、(E)波長200〜450nmの紫外線照射により塩基とラジカルとを発生する光開始剤を含有してなることが好ましい。
なお、本発明において、重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定し、標準ポリスチレンを用いた検量線により換算した値を示す。また、上記「硬化物のガラス転移温度」は、(D)成分としての光反応性モノマーに上記(E)光開始剤を添加し、照度:15〜100mW/cmで照射量300mJとなるように紫外線照射して得られた硬化物を5×5mm程度の大きさに成形したものを測定用試料とし、この測定用試料を「EXSTRA6000」(製品名、セイコーインスツルメンツ株式会社製)を用いて圧縮モードにより測定した値である。
かかる粘接着シートによれば、上記構成を有する粘接着層を備えることにより、半導体装置の製造において、ダイシング性及びピックアップ性の双方をさらに高水準で両立させることができるとともに、半導体素子搭載用の支持部材に半導体素子をより確実に接着させることができる。これにより、半導体装置の生産性をさらに向上させることが可能となる。また、耐リフロークラック性が良好なフィルムとなる。
さらに、上記(B)成分及び上記(C)成分の含有量が、上記(A)成分の含有量100質量部に対して、合計で125質量部以下であることが好ましい。これにより、耐リフロークラック性をより一層向上させることができる。
本発明の粘接着シートにおいて、上記粘接着層が熱硬化性であり、粘接着層の硬化後の熱時弾性率が1MPa以上であり、且つ、粘接着層の硬化後の熱時接着力が1.5MPa以上であることが好ましい。
なお、本発明において、上記の「熱時弾性率」は、粘接着層に対して照度:15〜100mW/cmで照射量300mJとなるように紫外線照射し、175℃で5時間加熱して硬化させた粘接着シートを4mm×30mmのサイズに裁断したものを測定用試料とし、この試料を動的粘弾性測定装置(レオロジ社製、「DVE−V4」)を用い、引張荷重をかけて、周波数10Hz、昇温速度10℃/分の条件で−50℃から300℃まで測定したときの温度265℃における値を意味する。また、上記の「熱時接着力」は、以下のようにして求めた値を意味する。すなわち、粘接着シートを貼り付けた半導体ウエハをダイシング装置上に固定して、10mm/秒の速度で3.2mm×3.2mmにダイシングした後、粘接着層に対して照度:15〜100mW/cmで照射量300mJとなるように紫外線照射する。次いで、粘接着層付き半導体チップを支持基材からピックアップした後、このチップを有機基板(PSR−4000、SR−AUS5、0.2mmt)に180℃、2MPa、30秒の条件でダイボンディングし、175℃で5時間加熱して粘接着層を硬化させたものを測定用試料とする。この試料を、265℃の熱板上で30秒間保持した後に、速度:50μm/秒、高さ:50μmの測定条件でチップと有機基板との熱時接着力を「Series4000」(製品名、Dage社製)を用いて測定する。このとき得られた値を上記の「熱時接着力」とする。
本発明の粘接着シートにおいて、粘接着層の熱時弾性率及び熱時接着力が上記条件を満たすことにより、耐リフロークラック性がさらに良好となるため、かかる粘接着シートを用いることにより半導体装置の生産性をより一層向上させることができる。
また、本発明は、支持基材と、粘接着層と、剥離基材と、をこの順に備える粘接着シートの製造方法であって、粘接着層の構成成分を含む粘接着層形成用塗工液を調製する塗工液調製工程と、剥離基材上に粘接着層形成用塗工液を塗布して塗膜を形成する塗膜形成工程と、塗膜から溶媒を除去して粘接着層を形成する粘接着層形成工程と、形成された粘接着層上に支持基材を所定温度T1(℃)で熱転写することにより貼り付ける熱転写工程とを備え、支持基材が、50mN/m以下の表面自由エネルギー、及び、25℃において2000MPa以下の弾性率を有し、且つ、支持基材の所定温度T1(℃)における線膨張係数をα1(ppm/℃)、支持基材の常温T2(℃)における線膨張係数をα2(ppm/℃)とした場合、下記一般式(I)を満たすものであることを特徴とする粘接着シートの製造方法を提供する。
[(T1×α1)−(T2×α2)]≦7000ppm …(I)
本発明の粘接着シートの製造方法によれば、シート品として提供する場合であってもシートの反りが十分に抑制されているとともに、ダイシング性及びピックアップ性の双方を両立できる粘接着シートを得ることができる。したがって、かかる粘接着シートを半導体装置の製造に利用することにより半導体装置の生産性の向上を図ることができる。
また、本発明は、上記本発明の粘接着シートの粘接着層を半導体ウエハに貼り付ける貼り付け工程と、半導体ウエハ及び粘接着層をダイシングすることにより、粘接着層が付着した半導体素子を得るダイシング工程と、粘接着層が付着した前記半導体素子を前記支持基材からピックアップするピックアップ工程と、半導体素子を、粘接着層を介して半導体素子搭載用の支持部材に接着する接着工程とを備えることを特徴とする半導体装置の製造方法を提供する。
本発明の半導体装置の製造方法によれば、上述の本発明の粘接着シートを用いることにより、半導体装置の生産性の向上が実現可能となる。すなわち、反りが十分に抑制された本発明の粘接着シートを用いることにより、ウエハラミネートの際にはフィルムのカールを十分抑制でき、シワや空気の巻き込みによるウエハラミネート不良を十分防止できる効果、上記ダイシング工程においてはチップ飛びを十分低減できる効果、上記ピックアップ工程においてはチップがピックアップされない不良を十分低減できる効果、及び、上記接着工程においては半導体素子と半導体素子搭載用の支持部材との接着性を十分確保できる効果が得られ、その結果、信頼性に優れる半導体装置を歩留まりよく製造することができる。
本発明によれば、反りが十分小さくシート品として提供可能であるとともに、ダイシング・ダイボンディングテープとして優れた機能を発揮できる粘接着シート、その製造方法、及び、生産性に優れる半導体装置の製造方法を提供することができる。
(粘接着シート)
図1は、本発明の粘接着シートの好適な一実施形態を示す模式断面図である。図1に示される粘接着シート1は、支持基材10と、支持基材10上に設けられた粘接着層20と、粘接着層20上に設けられた保護フィルム(剥離基材)30とから構成されている。
本実施形態の粘接着シート1は、支持基材10と粘接着剤層20とが、所定温度T1(℃)の熱履歴を受けることにより貼り合わされている。そして、支持基材10が、50mN/m以下の表面自由エネルギー、及び、25℃において2000MPa以下の弾性率を有し、且つ、支持基材の所定温度T1(℃)における線膨張係数をα1(ppm/℃)、支持基材の常温T2(℃)における線膨張係数をα2(ppm/℃)とした場合、下記一般式(I)を満たすものであることが必要である。
[(T1×α1)−(T2×α2)]≦7000ppm …(I)
ここで、上記「所定温度T1」は、粘接着層に支持基材を熱転写して貼り付けることによって本実施形態の粘接着シートを製造する場合の転写時にかかる温度を採用する。そして、かかる転写温度の設定方法は、粘接着シートがダイシング機能を満足する特性を有することを基準とする。ダイシング機能を満足する特性とは、ウエハに粘接着シートをラミネートした後に、1cm幅に切り込みをいれて切り出される、粘接着層が付着した半導体素子について、粘接着層と支持基材との界面の90°ピール接着強度を引張り速度:300m/分の条件で測定することにより確認する。このようにして測定される90°ピール接着強度が20N/m以上となる温度が転写温度に設定される。本実施形態においては、90°ピール接着強度が30N/m以上となる温度を転写温度として設定することが好ましい。
また、上記「常温T2」は、通常25℃を採用するが、本発明の粘接着シートが使用される環境下の温度を採用してもよい。
支持基材10は、上記の条件を満たすものであればよく、その材質については特に限定されない。本実施形態で用いる支持基材10としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリメチルペンテンフィルムなどのプラスチックフィルム等が挙げられる。また、上記のフィルムは、光透過性が高いことが好ましく、具体的には、200〜450nmの波長域における最小光透過率が50%以上であることが好ましい。
本実施形態において、支持基材10の表面自由エネルギーは、ピックアップ性を十分良好な水準にする観点から50mN/m以下であることが必要であるが、好ましくは20〜50mN/mであり、より好ましくは30〜45mN/mである。支持基材10の表面自由エネルギーが20mN/mより小さいと、支持基材と粘接着層との界面の密着力が低いため、保護フィルム30を剥がす際に粘接着層/支持基材界面の一部が剥離する可能性が高くなる。
なお、上記支持基材の表面自由エネルギーは、接触角計(協和界面化学(株)製:CA−Z型)を用いて、水及びヨウ化メチレンに対する接触角θを23〜28℃の温度にて実測し、これらの値を用い下記式(1)〜(3)により算出することができる。
Figure 2007016074


[式中、θは水に対する接触角(deg)を、θはヨウ化メチレンに対する接触角(deg)を、γは表面自由エネルギー(mN/m)を、γは表面自由エネルギーの分散成分を、γは表面自由エネルギーの極性成分をそれぞれ示す。]
本実施形態の粘接着シート1は、使用時に剥離基材を粘接着層からスムーズに剥離できるよう支持基材と粘接着層との密着力を向上させる目的で、剥離基材上に形成された粘接着層が支持基材に熱転写されている。この熱転写の観点から、支持基材10は、25℃において2000MPa以下の弾性率を有することが必要である。支持基材の弾性率が2000MPaを超えると、支持基材10と粘接着剤層20とを熱により貼り合わせる場合、剥離基材側に形成された粘接着層20を支持基材10側に転写させることが十分にできない。本実施形態においては、支持基材の25℃における弾性率が10〜2000MPaであることが好ましい。弾性率が10MPaを下回ると、支持基材としての機能を十分維持することが困難となる傾向にある。さらに、転写性およびダイシング性をより一層向上させる観点から、支持基材の弾性率は100〜500MPaであることがより好ましい。
なお、上記支持基材の25℃における弾性率は、1cm×5cmの支持基材を測定用試料とし、この試料の両側1cmずつを固定し、(株)オリエンテック製のテンシロンを用いて測定温度:25℃、測定速度:100mm/分の条件で引っ張り強度測定を行い、横軸:伸び(%)、縦軸:応力(MPa)の関係を求め、測定用試料を1mm伸ばしたとき(3.3%)の点Aに対応する応力Bと原点とを結んだ直線の傾きから算出できる。
上記支持基材の線膨張係数α1及び線膨張係数α2は、サンプル厚み:80〜120μm、サンプルサイズ:4mm×20mmのサイズに裁断したものを測定用試料とし、この試料を、EXSTRA6000(製品名、セイコーインスツルメンツ株式会社製)を用い、測定温度:−20〜180℃、昇温速度:10℃/分で測定したときの、荷重5.0gにて引張モードにより測定して得られた値である。
また、本実施形態においては、上記[(T1×α1)−(T2×α2)]が5000ppm以下であることが好ましく、3000ppm以下であることがより好ましい。
さらに、上記T1が30℃以上であることが好ましく、40℃以上であることがより好ましい。
また、本実施形態の粘接着シートにおいて上記支持基材が、常温T2(℃)において5〜100%の降伏伸びを有するものであることが好ましく、20〜80%の降伏伸びを有するものであることがより好ましい。
なお、上記支持基材の降伏伸びとは、引張り特性における、降伏点における伸び率を百分率で表した値を表す値である。より具体的には、上記弾性率を求める際に測定される伸び−応力の関係において、応力の第一ピーク値Cに対応する伸びDの値を意味する。
支持基材の常温T2(℃)における降伏伸びが5%未満であると、良好なエキスパンド性を得ることが困難となり、ピックアップ性が不十分となる傾向にある。
支持基材10は、厚みが5〜250μmであることが好ましく、50〜150μmであることがより好ましく、70〜120μmであることが特に好ましい。この厚みが5μmより薄いとダイシング時に支持基材まで切込みを入れた場合に支持基材が切れ易くなる傾向にあり、250μmより厚いと経済的に不利となる傾向にある。
次に、粘接着層20について説明する。
本実施形態の粘接着シート1が備える粘接着層20は、(A)官能基を有し重量平均分子量(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定し、標準ポリスチレンを用いた検量線により換算した値)が100000以上である高分子、(B)エポキシ樹脂、(C)フェノール系エポキシ樹脂硬化剤、(D)紫外線照射により得られる硬化物のガラス転移温度が250℃以上である光反応性モノマー、(E)波長200〜450nmの紫外線照射により塩基とラジカルとを発生する光開始剤を含有してなる。以下、粘接着層20に含まれる各成分について詳細に説明する。
<(A)成分>
官能基を有し重量平均分子量が100000以上である高分子としては、半導体素子と半導体素子搭載用支持部材との接着性向上の点で、グリシジル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、カルボキシル基、水酸基、エピスルフィド基などの官能基を含有するものが好ましく、中でも架橋性の点でグリシジル基を含有するものが好ましい。具体的には、原料モノマーとして少なくともグリシジルアクリレート又はグリシジルメタクリレートを重合させて得られる重量平均分子量が10万以上であるグリシジル基含有(メタ)アクリル共重合体を挙げることができる。
また、上記(A)成分は、耐リフロー性の点で、上記(B)成分であるエポキシ樹脂と非相溶であることが好ましい。ただし、相溶性は(A)高分子量成分の特性のみでは決定しないので、両者が相溶しない組み合わせを選択することになる。本実施形態において、上記グリシジル基含有(メタ)アクリル共重合体とは、グリシジル基含有アクリル共重合体とグリシジル基含有メタクリル共重合体の両方を示す語句である。
上記の共重合体としては、例えば、(メタ)アクリルエステル共重合体、アクリルゴムなどが挙げられ、アクリルゴムを用いることがより好ましい。アクリルゴムは、アクリル酸エステルを主成分とし、主として、ブチルアクリレート及びアクリロニトリルなどの共重合体や、エチルアクリレート及びアクリロニトリルなどの共重合体などからなるゴムである。共重合体モノマーとしては、例えば、ブチルアクリレート、エチルアクリレートアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、アクリロニトリル等を挙げることができる。
官能基としてグリシジル基を選択する場合、共重合体モノマー成分としてグリシジルアクリレート又はグリシジルメタクリレート等を使用することが好ましい。このような重量平均分子量が100000以上であるグリシジル基含有(メタ)アクリル共重合体は、上記のモノマーから適宜モノマーを選択して製造することができる。また、商業的に入手可能な市販品(例えば、ナガセケムテックス(株)製、商品名「HTR−860P−3」及び「HTR−860P−5」等)を用いてもよい。
(A)成分において、高分子を構成する成分の種類によっても異なるが、高分子に含まれる官能基の数は架橋密度に影響するので、上記高分子を複数のモノマーの共重合体として得る場合、原料として使用する官能基含有モノマーの量は、共重合体中に0.5〜6.0質量%含まれるように設定することが好ましい。
(A)成分としてグリシジル基含有(メタ)アクリル共重合体を使用する場合、原料として使用するグリシジルアクリレート又はグリシジルメタクリレート等のグリシジル基含有モノマーの量は、共重合体に0.5〜6.0質量%含まれるように設定することが好ましく、0.5〜5.0質量%がより好ましく、0.8〜5.0質量%が特に好ましい。共重合体におけるグリシジル基含有モノマーの含有量をかかる範囲とすることで、グリシジル基の緩やかな架橋によって接着力を十分確保できるとともにゲル化を防止することができる。また、(B)エポキシ樹脂と非相溶になるため、粘接着層が応力緩和性に優れるようになる。
また、上記グリシジル基含有(メタ)アクリル共重合体には、グリシジルアクリレート又はグリシジルメタクリレート等以外に他の官能基が組み込まれていてもよい。その場合の混合比率は、グリシジル基含有(メタ)アクリル共重合体のガラス転移温度を考慮して決定することが好ましい。具体的には、かかる重合体のガラス転移温度が−10℃以上となるように混合比率を設定することが好ましい。重合体のガラス転移温度が−10℃以上であると、Bステージ状態での粘接着層のタック性が適当であり、取り扱い性に問題を生じないため好ましい。
(A)成分として、上記グリシジル基含有モノマーを重合させて得られるグリシジル基含有アクリル共重合体を使用する場合、その重合方法としては特に制限はなく、例えば、パール重合、溶液重合などの方法を使用することができる。
本実施形態において、(A)成分の重量平均分子量は100000以上であるが、300000〜3000000であることが好ましく、400000〜2500000がより好ましく、500000〜2000000であることが特に好ましい。重量平均分子量がこの範囲にあると、粘接着層の強度、可とう性及びタック性を良好にバランスさせることが容易となるとともに粘接着層のフロー性が良好となるため、配線の回路充填性を十分確保できる。
<(B)成分>
(B)成分として用いるエポキシ樹脂としては、硬化して接着作用を有するものであれば特に限定されず、例えばエポキシ樹脂ハンドブック(新保正樹編、日刊工業新聞社)等に記載されるエポキシ樹脂を広く使用することができる。具体的には、例えば、ビスフェノールA型エポキシなどの二官能エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂やクレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂などを使用することができる。また、多官能エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、複素環含有エポキシ樹脂又は脂環式エポキシ樹脂など、一般に知られているものを適用することができる。
ビスフェノールA型エポキシ樹脂としては、油化シェルエポキシ(株)製のエピコート807,815,825,827,828,834,1001,1004,1007及び1009、ダウケミカル社製のDER−330,301及び361、東都化成(株)製のYD8125及びYDF8170等が挙げられる。フェノールノボラック型エポキシ樹脂としては、油化シェルエポキシ(株)製のエピコート152及び154、日本化薬(株)製のEPPN−201、ダウケミカル社製のDEN−438等が挙げられる。また、o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂としては、日本化薬(株)製のEOCN−102S,103S,104S,1012,1025及び1027、東都化成(株)製のYDCN701,702,703及び704等が挙げられる。多官能エポキシ樹脂としては、油化シェルエポキシ(株)製のEpon1031S、チバスペシャリティーケミカルズ社製のアラルダイト0163、ナガセ化成(株)製のデナコールEX−611,614,614B,622,512,521,421,411及び321等が挙げられる。アミン型エポキシ樹脂としては、油化シェルエポキシ(株)製のエピコート604、東都化成(株)製のYH−434、三菱ガス化学(株)製のTETRAD−X及びTETRAD−C、住友化学(株)製のELM−120等が挙げられる。複素環含有エポキシ樹脂としては、チバスペシャリティーケミカルズ社製のアラルダイトPT810、UCC社製のERL4234,4299,4221及び4206等が挙げられる。これらのエポキシ樹脂は、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
本実施形態においては、粘接着層に高接着力を付与する観点から、ビスフェノールA型エポキシ樹脂及びフェノールノボラック型エポキシ樹脂が好ましい。
既に述べたように、(B)エポキシ樹脂は、(A)成分と相溶しないものであることが好ましい。
<(C)成分>
粘接着層20に含まれるフェノール系エポキシ樹脂硬化剤は、エポキシ樹脂と組み合わせることによって、硬化後の粘接着層の高温高圧下における耐衝撃性を優れたものとし、厳しい熱吸湿下においても十分な接着物性を保持することを可能とする。
かかるフェノール系エポキシ樹脂硬化剤としては、例えば、フェノールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂又はクレゾールノボラック樹脂などのフェノール樹脂等が挙げられる。より具体的には、例えば、「フェノライトLF2882」、「フェノライトLF2822」、「フェノライトTD−2090」、「フェノライトTD−2149」、「フェノライトVH−4150」、「フェノライトVH4170」(以上、大日本インキ化学工業(株)製、商品名)等が挙げられ、これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
<(D)成分>
本実施形態の粘接着シート1において、粘接着層20が(D)紫外線照射によって得られる硬化物のガラス転移温度が250℃以上である光反応性モノマーを含むことにより、紫外線照射後の粘接着層の耐熱性が向上するため、熱時接着力及び耐リフロークラック性が良好になる。本実施形態においては、上記硬化物のガラス転移温度が、鉛フリーハンダ対応の260℃以上である光反応性モノマーを粘接着層に含有させることが好ましい。一方、上記硬化物のガラス転移温度が高すぎる光反応性モノマーは、紫外線照射後の粘接着シートの常温貼り付け性が劣るようになる傾向があるので、かかるガラス転移温度の上限としては350℃程度である。
ここで、(D)成分のガラス転移温度を測定する方法としては、(D)成分としての光反応性モノマーに後述する(E)光開始剤を添加し、照度:15〜100mW/cmで照射量300mJとなるように紫外線照射して得られた硬化物を5×5mm程度の大きさに成形したものを測定用試料とし、この測定用試料を「EXSTRA6000」(製品名、セイコーインスツルメンツ株式会社製)を用いて圧縮モードにより測定した値である。
上記(D)成分の具体例としては、例えば、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、イソシアヌル酸EO変性トリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート及びペンタエリスリトールテトラアクリレートなどのような多官能アクリレート等が挙げられる。これらの光反応性モノマーは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。紫外線照射後の残存モノマーをより低減させる観点から、多官能であるもののなかでも、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートやジペンタエリスリトールペンタアクリレートなどが好ましい。より具体的には、「A−DPH」及び「A−9300」(以上、新中村化学社製、商品名)等が挙げられる。
なお複数の(D)成分を使用する場合、硬化物のガラス転移温度は複数の光反応性モノマーの混合物を上記測定方法で測定したときに得られる値であり、それぞれのモノマーの硬化物のガラス転移温度が250℃以上であることを要しない。
<(E)成分>
本実施形態において用いる波長200〜450nmの紫外線照射により塩基とラジカルとを発生する光開始剤(以下、「光塩基発生剤」という場合もある)は、一般的にはα−アミノケトン化合物と呼ばれるものである。このような化合物は、例えば、J.Photopolym.Sci.Technol.,Vol.13,No1,2001等に記載されているもので、紫外線を照射すると下記一般式(II)のように反応する。
Figure 2007016074

本実施形態の粘接着シートは、粘接着層に上記の光開始剤を含むことにより、室温での保存安定性と、接着性とを高水準で両立することが可能となる。このような効果が得られる理由としては、本発明者らは以下のとおり推察する。すなわち、α−アミノケトン化合物は、紫外線照射する前は、ラジカルが存在しないため光反応性モノマーの重合反応は起きない。また、立体障害のため熱硬化性樹脂の硬化も促進しない。しかし、紫外線が照射されると、α−アミノケトン化合物の解離が起こり、ラジカルの発生に伴い、光反応性モノマーの重合反応が起こる。また、α−アミノケトン化合物の解離により、立体障害が低下し活性化したアミンが存在するようになる。そのため、アミンが熱硬化性樹脂の硬化促進作用を有するようになり、以後加熱により硬化促進作用が働くと類推される。このような作用により、紫外線照射する以前には、ラジカルや活性化したアミンが存在しないため室温での保存安定性に非常に優れ、紫外線照射後には、優れた接着性を発揮できる粘接着シートが実現可能になるものと考えられる。
上記光塩基発生剤としては、例えば、2−メチル−1(4−(メチルチオ)フェニル−2−モルフォリノプロパン−1−オン(Ciba Speciality Chemicals社製、商品名「イルガキュア907」)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1−オン(Ciba Speciality Chemicals社製、商品名「イルガキュア369」)、ヘキサアリールビスイミダゾール誘導体(ハロゲン、アルコキシ基、ニトロ基、シアノ基等の置換基がフェニル基に置換されても良い)及びベンゾイソオキサゾロン誘導体等が挙げられる。
なお、紫外線照射により生じるラジカル及びアミンの構造によって光反応性モノマーやエポキシ樹脂の硬化速度が変化するので、熱による硬化速度を調節する場合、粘接着層に含まれる上記(B)〜(D)成分に応じて(E)光塩基発生剤を適宜選択することが好ましい。
上記塩基発生剤のほかに、光フリース転位、光クライゼン転位、クルチウス転位、スチーブンス転位によって塩基を発生させる方法を用いることができる。
上記塩基発生剤は、分子量500以下の低分子化合物として用いるほか、高分子の主鎖及び側鎖に導入した化合物を用いても良い。この場合の分子量としては、粘接着層の粘接着性及び流動性を向上させる観点から、重量平均分子量1000〜100000が好ましく、より好ましくは5000〜30000である。
粘接着層における上記(B)エポキシ樹脂の含有量は、(A)成分100質量部に対して、5〜50質量部が好ましい。(B)成分の含有量がかかる範囲にあると、粘接着層の弾性率及び成型時のフロー性抑制を十分確保でき、高温での取り扱い性を良好にできる。さらに、上記(B)エポキシ樹脂の含有量は、(A)成分100質量部に対して10〜50質量部がより好ましく、20〜40質量部が特に好ましい。
また、粘接着層における上記(C)成分の含有量は、(B)エポキシ樹脂のエポキシ基1個当たりフェノール性水酸基の当量比が0.5〜1.5の範囲となるように設定することが好ましく、当量比が0.8〜1.2の範囲となるように設定することがより好ましい。かかる当量比で(C)成分を含有させることにより、硬化後の粘接着層の高温高圧下における耐衝撃性を優れたものとし、厳しい熱吸湿下においても十分な接着物性を保持する効果がより確実に得られる。また、(C)成分の含有量が上記の条件を満足することにより、エポキシ樹脂の硬化(橋かけ)を十分なレベルまで進行させることができ、硬化物のガラス転移温度を十分高めることがより確実にできる。これにより、硬化した粘接着層の耐湿性及び高温での接続信頼性を十分確保でき、その結果、吸湿時の耐電食性がより確実に向上する。
また、粘接着層における上記(D)成分の含有量は、上記(A)成分100質量部に対して、5〜100質量部が好ましい。かかる含有量が5質量部未満であると、紫外線照射による光反応性モノマーの重合反応が不十分となる傾向にあり、粘接着シートのピックアップ性が不十分となる傾向にある。また、かかる含有量が5質量部未満であると、紫外線照射後の粘接着層の耐熱性を十分向上させることが困難となる傾向にあり、熱時接着力及び耐リフロークラック性を十分向上させることが困難となる傾向にある。一方、粘接着層における上記(D)成分の含有量が上記(A)成分100質量部に対して100重量部より多くなると、(A)成分の低弾性が機能しにくくなり、フィルムが脆くなることで耐湿性や高温の電気特性などが劣る傾向にある。本実施形態においては、更に上記(D)成分の含有量が、(A)成分100質量部に対して10〜70質量部がより好ましく、20〜50質量部が特に好ましい。
また、粘接着層における上記(E)成分の含有量は、(A)成分100質量部に対して、0.1〜20質量部が好ましい。かかる含有量が0.1質量部より少ないと、上記(B)エポキシ樹脂及び(D)光反応性モノマーを十分に反応させることが困難となり残存モノマーが残りやすく、これにより耐リフロークラック性が劣る傾向にある。一方、かかる含有量が20質量部より多いと、重合反応によって分子量を十分に増加させることが困難となり、低分子量成分が多く存在する傾向にある。この場合、耐リフロー性に影響を及ぼす可能性がある。本実施形態においては、更に上記(E)成分の含有量が、(A)成分100質量部に対して0.5〜15質量部がより好ましく、1〜5質量部が特に好ましい。
また、粘接着層における上記(B)成分及び上記(C)成分の含有量が、上記(A)成分100質量部に対して、合計で125質量部以下であることが好ましい。これにより、耐リフロークラック性をより一層向上させることができる。
本実施形態の粘接着シート1において、粘着剤層20は、上記(A)〜(E)成分以外に、その他の成分を必要に応じて更に含むことができる。以下、その他の成分について説明する。
本実施形態の粘接着シート1が備える粘接着層20には、可とう性や耐リフロークラック性を向上させる目的で、(F)エポキシ樹脂と相溶性がある高分子量樹脂を添加することができる。
このような高分子量樹脂としては、上記(A)成分と非相溶になるものが耐リフロークラック性をより確実に向上させることができるため、接続信頼性向上の観点から好ましく、例えば、フェノキシ樹脂、高分子量エポキシ樹脂、超高分子量エポキシ樹脂などが挙げられる。これらは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することもできる。
粘接着層に上記(F)成分を含有させることにより、上記(B)エポキシ樹脂が(A)成分と相溶性がある場合であっても、(B)エポキシ樹脂が上記(A)成分よりも上記(F)成分と相溶しやすい場合、結果的に(B)エポキシ樹脂と(A)成分とを非相溶にすることが可能となる場合がある。このような作用によって、耐リフロークラック性をより確実に向上させることができる。
粘接着層におけるエポキシ樹脂と相溶性がある高分子量樹脂の含有量は、上記(B)成分及び上記(C)成分の合計100質量部に対して、40質量部以下とすることが好ましい。この範囲であると、硬化後の粘接着層のガラス転移温度を十分高い値に確保できる。
また、粘接着層20には、その取り扱い性向上、熱伝導性向上、溶融粘度の調整及びチキソトロピック性付与などを目的として、無機フィラーを添加することができる。無機フィラーとしては、特に制限はなく、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、ほう酸アルミウイスカ、窒化ほう素、結晶性シリカ、非晶性シリカ等が挙げられる。なお、フィラーの形状は特に制限されるものではない。これらのフィラーは、単独で又は二種類以上を組み合わせて使用することができる。
上記の無機フィラーの中でも、熱伝導性向上のためには、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ほう素、結晶性シリカ、非晶性シリカ等が好ましい。また、溶融粘度の調整やチキソトロピック性の付与の目的には、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、結晶性シリカ、非晶性シリカなどが好ましい。
粘接着層における無機フィラーの含有量は、粘接着層100質量部に対して1〜40質量部が好ましい。含有量が1質量部未満であると、上記の添加効果が得られにくくなる傾向にあり、40質量部を超えると、粘接着層の貯蔵弾性率の上昇、接着性の低下、ボイド残存による電気特性の低下等の問題が発生し易くなる傾向にある。
また、粘接着層20には、異種材料間の界面結合を良くするために、各種カップリング剤を添加することができる。カップリング剤としては、例えば、シラン系、チタン系、アルミニウム系等が挙げられる。
上記シラン系カップリング剤としては、特に制限はなく、例えば、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。これらは、単独で又は二種類以上を組み合わせて使用することができる。商業的に入手可能なものとしては、例えば、「A−189」及び「A−1160」(日本ユニカー社製、商品名)が挙げられる。
粘接着層における上記カップリング剤の含有量は、その添加効果、耐熱性及びコストの観点から、上記(A)成分100質量部に対して、0.01〜10質量部が好ましい。
また、粘接着層20には、イオン性不純物を吸着して、吸湿時の絶縁信頼性をよくするために、イオン捕捉剤を更に添加することができる。このようなイオン捕捉剤としては、特に制限はなく、例えば、トリアジンチオール化合物及びビスフェノール系還元剤等の、銅がイオン化して溶け出すのを防止するため銅害防止剤として知られる化合物、ジルコニウム系、アンチモンビスマス系マグネシウムアルミニウム化合物等の無機イオン吸着剤などが挙げられる。
粘接着層における上記イオン捕捉剤の含有量は、その添加効果、耐熱性及びコストの観点から、上記(A)成分100質量部に対して、0.1〜10質量部が好ましい。
また、本実施形態の粘接着シート1が備える粘接着層20は、熱硬化性であり、硬化後の熱時弾性率が1MPa以上であり、且つ、硬化後の熱時接着力が1.5MPa以上であることが好ましい。これにより、接続信頼性を更に向上させることが可能となるため、かかる粘接着シートを用いることにより半導体装置の生産性をより一層向上させることができる。
なお、上記粘接着層の熱時弾性率は、粘接着層に対して照度:15〜100mW/cmで照射量300mJとなるように紫外線を照射し、175℃で5時間加熱して硬化させた粘接着シートを4mm×30mmのサイズに裁断したものを測定用試料とし、この試料を動的粘弾性測定装置(レオロジ社製、「DEV−V4」)を用い、引張荷重をかけて、周波数10Hz、昇温速度10℃/分の条件で−50℃から300℃まで測定したときの温度265℃における値を意味する。また、上記念接着層の熱時接着力は、以下のようにして求めた値を意味する。すなわち、粘接着シートを貼り付けた半導体ウエハをダイシング装置上に固定して、10mm/秒の速度で3.2mm×3.2mmにダイシングした後、粘接着層に対して照度:15〜100mW/cmで照射量300mJとなるように紫外線を照射する。次いで、粘接着層付き半導体チップを支持基材からピックアップした後、このチップを有機基板(PSR−4000、SR−AUS5、0.2mmt)に180℃、2MPa、30秒の条件でダイボンディングし、175℃で5時間加熱して粘接着層を硬化させたものを測定用試料とする。この試料を、265℃の熱板上で30秒間保持した後に、速度:50μm/秒、高さ:50μmの測定条件でチップと有機基板との熱時接着力を(Dage社製、「Series4000」)を用いて測定する。このとき得られた値を上記の熱時接着力とする。
粘接着層20の厚みは、特に制限はないが、3〜250μmであることが好ましい。厚みが3μmより薄いと応力緩和効果が乏しくなる傾向にあり、250μmより厚いと経済的に不利となる上に、半導体装置の小型化に対応しにくくなる傾向にある。
保護フィルム30としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート等の耐熱性及び耐溶剤性を有する重合体フィルムを用いることができる。市販のものとして、例えば、帝人社製の「A−31」等のポリエチレンテレフタレートフィルム等が挙げられる。
保護フィルムは、厚みが10〜100μmであることが好ましく、30〜75μmであることがより好ましく、35〜50μmであることが特に好ましい。この厚みが10μm未満では塗工の際、保護フィルムが破れる傾向があり、100μmを超えると廉価性に劣る傾向がある。
<粘接着シートの製造方法>
図2(a)〜(c)は、粘接着シート1の製造方法の好適な一実施形態を説明するための断面図である。本実施形態の粘接着シートの製造方法は、上記した粘接着層20の構成成分を含む粘接着層形成用塗工液を調製する塗工液調製工程と、塗工用基材上に粘接着層形成用塗工液を塗布して塗膜を形成する塗膜形成工程と、塗膜から溶媒を除去して粘接着層を形成する粘接着層形成工程と、形成された粘接着層上に支持基材を所定温度T1(℃)で加熱加圧しながら貼り付ける(積層する)熱転写工程とを備える。
なお、本実施形態においては、塗工用基材として上述の保護フィルム30を用いる。
また、支持基材として、50mN/m以下の表面自由エネルギー、及び、25℃において2000MPa以下の弾性率を有し、且つ、支持基材の所定温度T1(℃)における線膨張係数をα1(ppm/℃)、支持基材の常温T2(℃)における線膨張係数をα2(ppm/℃)とした場合、下記一般式(I)を満たすものを用いることが必要である。
[(T1×α1)−(T2×α2)]≦7000ppm …(I)
より具体的には、上述した支持基材10を用いることができる。
塗工液調製工程では、粘接着層20の構成成分を所定の溶媒に公知の混合手段により溶解・分散させることにより粘接着層形成用塗工液を調製する。用いる溶媒は、特に限定されないが、粘接着層形成時の揮発性などを沸点から考慮して決めることが好ましい。具体的には、例えば、メタノール、エタノール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレン等の比較的低沸点の溶媒は粘接着層形成時に粘接着層の硬化が進みにくい点で好ましい。また、塗工性を向上させるなどの目的では、例えば、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、シクロヘキサノンなどの比較例高沸点の溶媒を使用することが好ましい。これらの溶媒は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
塗膜形成工程では、上記で得られた粘接着層形成用塗工液を保護フィルム30上に公知の塗工手段により塗布する。塗工手段としては、例えば、ナイフコート法、ロールコート法、スプレーコート法、グラビアコート法、バーコート法、カーテンコート法などが挙げられる。
上記の塗工液調製工程、塗膜形成工程及び粘接着層形成工程を経ることによる、図2(a)に示されるように、保護フィルム30上に粘接着層20が形成される。
次に、図2(b)に示されるように、上記で形成された粘接着層20上に支持基材10を加熱加圧しながら貼り付ける(積層する)熱転写工程を行う。
なお、本実施形態では、粘接着層20上に支持基材10を積層した積層体がロールに巻取られる直前に、ロール手段5により支持基材10に粘接着層20を転写する加熱転写が行われているが、例えば、加熱することなく上記積層体をロールに巻取り、その後あらためてその積層体を加熱ロールに通すことによっても熱転写を行うことができる。
熱転写の温度(所定温度T1(℃))は、シートの反りの抑制及び支持基材と粘接着層との密着力向上を両立させる観点から、30℃〜80℃が好ましく、30〜50℃がより好ましく、30〜40℃が特に好ましい。
上記熱転写工程を経て、図2(c)に示される反りが十分抑制された粘接着シート1が作製される。
なお、支持基材10を塗工用基材として用い、支持基材10上に粘接着層を形成した後、熱転写工程を経てもかまわない。
次に、粘接着シート1を用いて半導体装置(半導体パッケージ)を製造する方法について説明する。
<半導体装置(半導体パッケージ)の製造方法>
図3(a)〜(f)及び図4は、粘接着シート1を用いる半導体装置の製造方法の好適な一実施形態を説明するための断面図である。本実施形態の半導体装置の製造方法は、上述の粘接着シート1の粘接着層を半導体ウエハに貼り付ける貼り付け工程(ウエハラミネート工程)と、半導体ウエハ及び粘接着層をダイシングすることにより粘接着層が付着した半導体素子を得るダイシング工程と、粘接着層に放射線を照射する放射線照射工程と、粘接着層が付着した半導体素子を支持基材からピックアップするピックアップ工程と、半導体素子を粘接着層を介して半導体素子搭載用の支持部材に接着する接着工程とを備える。以下、図面を参照しながら、各工程について説明する。
(貼り付け工程)
先ず、粘接着シート1を所定の装置に配置して保護シート30を剥がす。このとき、反りが十分抑制されているとともに粘接着層と支持基材との密着性に十分優れる本発明に係る粘接着シート1を用いることにより、粘接着シートを装置に配置する際の作業性が良好となるとともに保護シート30を容易に剥がすことができる。続いて、図3(a)及び(b)に示されるように、半導体ウエハWの主面Wsに、粘接着層20を介して粘接着シート1を貼り付ける。また、半導体ウエハWの回路面は、主面Wsとは反対側の面であることが好ましい。この貼り付け工程においては、粘接着シート1のカールが十分抑制されているので、シワや空気の巻き込みの発生に起因するウエハラミネート不良を十分防止することが可能となる。
(ダイシング工程)
次に、図3(c)に示されるように、半導体ウエハW及び粘接着層20をダイシングする。このとき、支持基材10を途中までダイシングするとしてもよい。このように、粘接着シート1は、ダイシングシートとしても機能する。
(放射線照射工程)
次に、図3(d)に示されるように、粘接着層20に放射線を照射することにより粘接着層20を硬化させ、粘接着層20と支持基材10との間の接着力を低下させる。ここで、使用される放射線としては、例えば、紫外線、電子線、赤外線等が挙げられる。本実施形態においては、波長200〜450nmの紫外線を用いることが好ましく、その照射条件としては、照度:15〜100mW/cmで照射量300mJとなるように照射することが好ましい。
(ピックアップ工程)
放射線を照射した後、図3(e)に示されるように、支持基材10をエキスパンド(拡張)することにより、切断により得られた各半導体素子50を互いに離間させつつ、支持基材10側からニードル42で突き上げられた粘接着層付き半導体素子50を吸引コレット44で吸引してピックアップする。なお、粘接着付き半導体素子50は、半導体素子Waと粘接着層20aとを有する。また、半導体素子Waは半導体ウエハWを分割して得られるものであり、粘接着層20aは粘接着層20を分割して得られるものである。ピックアップ工程では、必ずしもエキスパンドを行わなくてもよいが、エキスパンドすることによりピックアップ性をより向上させることができる。なお、本実施形態にかかる粘接着シートにおいて、支持基材が、常温T2(℃)において20%以上の降伏伸びを有するものであれば、ピックアップ時に滑らかなエキスパンドを行うことが可能となりチップとチップの間の距離を均一に開けることができ、その結果、ピックアップ性が更に向上する効果が得られる。
また、ニードル42による突き上げも必要に応じて行うことが好ましい。さらに、極薄ウエハに対しても十分なピックアップ性を確保する観点から、例えば、2段又は3段ピックアップ法を行ってもよい。
また、本実施形態においては、吸引コレット44以外の方法によって半導体素子50のピックアップを行うこともできる。
(接着工程)
粘接着層付き半導体素子50をピックアップした後、図3(f)に示されるように、粘接着層付き半導体素子50を、熱圧着により、粘接着層20aを介して半導体素子搭載用の支持部材60に接着する。
粘接着付き半導体素子50を粘接着層20aを介して支持部材60上に搭載した後、再び、接着層付き半導体素子50を、熱圧着により、粘接着層20aを介して半導体素子Waに接着するとしてもよい。これにより、複数の半導体素子Waを支持部材50上に搭載することができる。この場合、粘接着層20aの熱履歴は大きくなるが、本実施形態に係る粘接着層20aによれば、半導体素子Waと支持部材60との接着性を十分維持することができ、また、支持部材60の表面60aに形成された凹凸の凹部に対して粘接着層20aを十分良好に充填可能である。
続いて、図4に示されるように、必要に応じて半導体素子Waと支持部材60とをワイヤボンディング70により電気的に接続することが好ましい。このとき、半導体素子Wa、粘接着層20a及び支持部材60は、例えば、170℃で15〜60分程度加熱される。さらに、ワイヤボンディングにより接続した後、必要に応じて半導体素子Waを樹脂封止することが好ましい。このとき、樹脂封止材80を支持部材60の表面60aに形成するが、支持部材60の表面60aとは反対側の面にも樹脂封止材を形成するとしてもよい。
また、樹脂封止する際に粘接着層20aは半硬化の状態であることが好ましい。これにより、樹脂封止する際に支持部材60の表面60aに形成された凹凸の凹部に粘接着層20aをより良好に充填することができる。なお、半硬化の状態とは、粘接着層20aが完全には硬化していない状態を意味する。
以上の工程を経ることにより、粘接着シート1を用いて半導体装置100を製造することができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1)
<粘接着層形成用塗工液−1の調製>
先ず、シクロヘキサノンに、HTR−860P−3(帝国化学産業(株)製商品名、グリシジル基含有アクリルゴム、分子量:100万、Tg:−7℃)100質量部、YDCN−703(東都化成(株)製商品名、o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、エポキシ当量:210)5.4質量部、YDCN−8170C(東都化成(株)製商品名、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、エポキシ当量:157)16.2質量部、プライオーフェンLF2882(大日本インキ化学工業(株)製商品名、ビスフェノールAノボラック樹脂)15.3質量部、NUCA−189(日本ユニカー(株)製商品名、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン)0.1質量部、NUCA−1160(日本ユニカー(株)製商品名、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン)0.3質量部、A−DPH(新中村化学工業(株)製商品名、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)30質量部、及び、イルガキュア369(チバスペシャリティーケミカルズ社製商品名、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1−オン:I−369)1.5質量部を加えて攪拌混合し、さらに真空脱気することにより接着剤ワニスを得た。このワニスを「粘接着層形成用塗工液−1」とした。
<粘接着シートの作製>
次に、上記で得られた粘接着層形成用塗工液−1を、保護フィルムとしての厚さ38μmの表面離型処理ポリエチレンテレフタレート(帝人(株)製、テイジンテトロンフィルム:A−31)上に塗布し、80℃で30分間加熱乾燥することにより粘接着層を形成した。そして、形成した粘接着層上に、厚さ100μmの光透過性の軟質ポリオレフィンフィルム(ロンシール社製、商品名「POF−120A」)(以下、これを「支持基材−1」という)を積層し、加熱されたロールを用いて温度40℃、速度2.0m/分、線圧0.5〜5kgf/cmの条件で加熱圧着することにより、保護フィルム(表面離型処理ポリエチレンテレフタレート)、粘接着層及び光透過性の支持基材の3層構成を有する実施例1の粘接着シートを作製した。なお、上記加熱圧着での温度が転写温度T1である。
(実施例2)
支持基材として、軟質ポリオレフィンフィルム「POF−120A」の代わりに、厚さ100μmの光透過性のポリエチレン系フィルム(オカモト(株)社製、商品名「フィッシュアイ」)(以下、これを「支持基材−2」という)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例2の粘接着シートを作製した。
(比較例1)
支持基材として、軟質ポリオレフィンフィルム「POF−120A」の代わりに、厚さ100μmの低密度ポリエチレンテレフタレート/酢酸ビニル/低密度ポリエチレンテレフタレートの三層フィルム(サーモ(株)製、商品名「FHF−100」)(以下、これを「支持基材−3」という)を用い、加熱圧着の条件を温度60℃とした、すなわち転写温度T1を60℃としたこと以外は実施例1と同様にして、比較例1の粘接着シートを作製した。
(比較例2)
支持基材として、軟質ポリオレフィンフィルム「POF−120A」の代わりに、水添加ポリプロピレン(日合商事社製、商品名「ダイナソフト」)(以下、これを「支持基材−4」という)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、比較例2の粘接着シートを作製した。
(比較例3)
支持基材として、軟質ポリオレフィンフィルム「POF−120A」の代わりに、ポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人(株)製、商品名「G2」)(以下、これを「支持基材−5」という)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、比較例3の粘接着シートを作製した。
(比較例4)
支持基材として、軟質ポリオレフィンフィルム「POF−120A」の代わりに、厚さ90μmのポリプロピレン/APAO系軟質ポリオレフィン/ポリプロピレン(グンゼ社製、商品名「DDD」)(以下、これを「支持基材−6」という)を用い、加熱圧着の条件を温度60℃、すなわち転写温度T1を60℃としたこと以外は実施例1と同様にして、比較例4の粘接着シートを作製した。
(実施例3)
実施例1の粘接着層形成用塗工液−1の調製において、YDCN−703、YDCN−8170C、及びプライオーフェンLF2882の配合量をそれぞれ、55質量部、18質量部、及び、52質量部に変更し、これら(B)成分及び(C)成分の合計を125質量部としたこと以外は実施例1と同様にして接着剤ワニスを得た。このワニスを「粘接着層形成用塗工液−2」とした。そして、粘接着層形成用塗工液−1の代わりに粘接着層形成用塗工液−2を用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例3の粘接着シートを作製した。
(実施例4)
実施例1の粘接着層形成用塗工液−1の調製において、光反応性モノマーとしてA−DPHの代わりにBPE−200(新中村化学工業(株)製商品名、2.2−ビス〔4−(メタクリロキシジエトキシ)フェニル〕プロパン)を用いたこと以外は実施例1と同様にして接着剤ワニスを得た。このワニスを「粘接着層形成用塗工液−3」とした。そして、粘接着層形成用塗工液−1の代わりに粘接着層形成用塗工液−3を用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例4の粘接着シートを作製した。
<支持基材の特性>
支持基材1〜6について、以下に示す方法で、表面自由エネルギー、線膨張係数、25℃における弾性率、及び降伏伸びを算出した。得られた結果を表1に示す。
[表面自由エネルギー]
接触角計(協和界面化学(株)製:CA−Z型)を用いて、水及びヨウ化メチレンに対する接触角θを23〜28℃の温度にて実測し、これらの値を用い下記式(1)〜(3)により表面自由エネルギー(mN/m)を算出した。
Figure 2007016074


[式中、θは水に対する接触角(deg)を、θはヨウ化メチレンに対する接触角(deg)を、γは表面自由エネルギー(mN/m)を、γは表面自由エネルギーの分散成分を、γは表面自由エネルギーの極性成分をそれぞれ示す。]
[線膨張係数]
サンプル厚み:80〜120μm、サンプルサイズ:4mm×20mmのサイズに裁断したものを測定用試料とし、この試料を、EXSTRA6000(製品名、セイコーインスツルメンツ株式会社製)を用い、測定温度:−20〜180℃、昇温速度:10℃/分で測定したときの、荷重5.0gにて引張モードにより測定することで、転写温度T1における線膨張係数α1(ppm/℃)及び常温T2(25℃)における線膨張係数α2(ppm/℃)を算出した。
[25℃における弾性率]
1cm×5cmの大きさに切出したものを試験片とし、この試験片の両側1cmをテンシロン((株)オリエンテック製)に固定し、温度:25℃、測定速度:100mm/minで引張強度の測定を行った。そして、測定により得られた伸び(%)(横軸)と応力(MPa)(縦軸)との関係から、測定サンプルを1mm伸ばしたとき(3.3%)の点Aに対応する応力Bを結んだ直線の傾きを算出し、この値を支持基材の25℃における弾性率(MPa)とした。
[降伏伸び]
上記の弾性率を算出したときの測定において、応力の第一ピーク値Cに対応する伸びDの値(伸び率)を支持基材の降伏伸び(%)とした。
<粘接着シートの評価>
実施例1〜4及び比較例1〜4の粘接着シートについて、以下に示す方法により、粘接着層の熱時接着力及び熱時弾性率を測定、並びに、反り性、ダイシング性及びピックアップ性の評価を行った。
[粘接着層の熱時接着力]
熱時接着力は半導体ウエハをダイシング装置上に固定して、10mm/secの速度で3.2mm×3.2mmにダイシングした後に、照度:15〜100mW/cmで照射量300mJとなるように紫外線照射し、粘接着層付き半導体チップを支持基材からピックアップした後、有機基板(PSR−4000、SR−AUS5、0.2mmt)に180℃−2MPa−30secの条件でダイボンディングし、175℃、5時間の後硬化を加え評価サンプルを得た。その評価サンプルを265℃の熱板上で30sec保持した後、速度:50μm/秒、高さ:50μmの測定条件でチップと有機基板との熱時接着力を「Series4000」(製品名、Dage社製)により測定した。
[粘接着層の熱時弾性率]
熱時弾性率は、粘接着層に対して照度:15〜100mW/cmで照射量300mJとなるように紫外線照射し、175℃、5時間加熱して硬化させた粘接着シートを4mm×30mmのサイズに裁断したものを測定用試料とし、この試料を動的粘弾性測定装置(レオロジ社製、「DVE−V4」)を用い、引張荷重をかけて、周波数10Hz、昇温速度10℃/分の条件で−50℃から300℃まで測定したときの温度265℃の値を熱時弾性率とした。
[反り性の評価]
粘接着シートを塗工方向に30cm、塗工方向と垂直方向に1cmのサイズに切断し、手を放したときの巻数によって反り性を評価した。なお、評価は下記の判定基準に基づいて行った。
○:反り巻数が0で実用上障害とならないもの。
×:反り巻数が1以上で実用上障害となりうるもの。
[ダイシング性の評価]
粘接着シートを厚さ280μmのシリコンウエハ上に貼付け、粘接着シート付きシリコンウエハをダイシング装置上に載置した。次いで、半導体ウエハをダイシング装置上に固定して、20mm/secの速度で3.2mm×3.2mmにダイシングした後に、粘着力が弱いために粘接着シート上から剥離する半導体チップの個数を計測することにより評価した。
○:チップ飛びが5%未満である
×:チップ飛びが5%以上である
[ピックアップ性の評価]
半導体ウエハをダイシング装置上に固定して、20mm/secの速度で3.2mm×
3.2mmにダイシングした後に、フュージョン社製露光機(AEL―1B/M)を使用
して、照度50mW/cmの地点に照射体を置き、粘接着シートの基材フィルム側から
8秒照射し、粘接着層付き半導体チップを光透過性の支持基材からピックアップが可能であるかを評価した。
○:90%以上のチップがピックアップ可能
△:ダイシングしたチップの50%を超え90%未満がピックアップ可能なもの
×:ダイシングしたチップのピックアップ可能なチップが50%以下のもの
Figure 2007016074

表1に示されるように、実施例1〜4の粘接着シートは、シート品として提供する場合であってもシートの反りが十分に抑制されているとともにダイシング性及びピックアップ性の双方を高い水準で両立させることができることがわかった。従って、本願の粘接着シートによれば、半導体装置の生産性の向上を図ることができる。
本発明の粘接着シートの好適な一実施形態を示す模式断面図である。 本発明の粘接着シートの製造方法の好適な一実施形態を示す断面図である。 本発明の半導体装置の製造方法の好適な一実施形態を示す断面図である。 本発明の半導体装置の製造方法の好適な一実施形態を示す断面図である。
符号の説明
1…粘接着シート、5…ロール、10…支持基材、20…粘接着層、30…保護フィルム(剥離基材)、50…粘接着層付き半導体素子、60…支持部材、70…ワイヤボンディング、80…樹脂封止材、100…半導体装置、W…半導体ウエハ。

Claims (8)

  1. 支持基材と、該支持基材上に設けられた粘接着層と、を備え、
    前記支持基材及び前記粘接着剤層は所定温度T1(℃)の熱履歴を受けることにより互いが貼り付けられている粘接着シートであって、
    前記支持基材が、50mN/m以下の表面自由エネルギー、及び、25℃において2000MPa以下の弾性率を有し、且つ、
    前記支持基材の前記所定温度T1(℃)における線膨張係数をα1(ppm/℃)、前記支持基材の常温T2(℃)における線膨張係数をα2(ppm/℃)とした場合、下記一般式(I)を満たすものである、粘接着シート。
    [(T1×α1)−(T2×α2)]≦7000ppm …(I)
  2. 前記所定温度T1が30℃以上である、請求項1に記載の粘接着シート。
  3. 前記支持基材が、常温T2(℃)において20%以上の降伏伸びを有するものである、請求項1又は2に記載の粘接着シート。
  4. 前記粘接着層が、
    (A)官能基を有し重量平均分子量が100000以上である高分子、
    (B)エポキシ樹脂、
    (C)フェノール系エポキシ樹脂硬化剤、
    (D)紫外線照射により得られる硬化物のガラス転移温度が250℃以上である光反応性モノマー、
    (E)波長200〜450nmの紫外線照射により塩基とラジカルとを発生する光開始剤、
    を含有してなる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の粘接着シート。
  5. 前記(B)成分及び前記(C)成分の含有量が、前記(A)成分の含有量100質量部に対して、合計で50質量部以下である、請求項4に記載の粘接着シート。
  6. 前記粘接着層が熱硬化性であり、前記粘接着層の硬化後の熱時弾性率が1MPa以上であり、且つ、前記粘接着層の硬化後の熱時接着力が1.5MPa以上である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の粘接着シート。
  7. 支持基材と、粘接着層と、剥離基材と、をこの順に備える粘接着シートの製造方法であって、
    粘接着層の構成成分を含む粘接着層形成用塗工液を調製する塗工液調製工程と、
    剥離基材上に前記粘接着層形成用塗工液を塗布して塗膜を形成する塗膜形成工程と、
    前記塗膜から溶媒を除去して粘接着層を形成する粘接着層形成工程と、
    形成された前記粘接着層上に支持基材を所定温度T1(℃)で熱転写することにより貼り付ける熱転写工程と、
    を備え、
    前記支持基材が、50mN/m以下の表面自由エネルギー、及び、25℃において1000MPa以下の弾性率を有し、且つ、前記支持基材の前記所定温度T1(℃)における線膨張係数をα1(ppm/℃)、前記支持基材の常温T2(℃)における線膨張係数をα2(ppm/℃)とした場合、下記一般式(I)を満たすものである、粘接着シートの製造方法。
    [(T1×α1)−(T2×α2)]≦7000ppm …(I)
  8. 請求項1〜6のうちのいずれか一項に記載の粘接着シートの粘接着層を半導体ウエハに貼り付ける貼り付け工程と、
    前記半導体ウエハ及び前記粘接着層をダイシングすることにより、前記粘接着層が付着した半導体素子を得るダイシング工程と、
    前記粘接着層が付着した前記半導体素子を前記支持基材からピックアップするピックアップ工程と、
    前記半導体素子を、前記粘接着層を介して半導体素子搭載用の支持部材に接着する接着工程と、
    を備える、半導体装置の製造方法。
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