JP2004221336A - ダイボンドダイシング一体型フィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】支持フィルム(11)上に接着剤層(12)が設けられてなるダイボンドフィルム(1)の接着剤層(12)を有する面と、
基材フィルム(21)上に粘着剤層(22)が設けられてなるダイシングフィルム(2)の粘着剤層(22)を有する面とが、対向するように積層された構造を有してなるダイボンドダイシング一体型フィルムであって、
上記支持フィルム(11)の25℃における長手方向引っ張り弾性率をA1[GPa]、上記基材フィルム(21)の25℃における長手方向引っ張り弾性率をB1[GPa]としたとき、0.5≦B1/A1≦2.0の関係を満たすダイボンドダイシング一体型フィルム。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体素子接着用ダイボンドフィルム(1)と、半導体ウェハをチップ状にダイシングする際に使用される半導体ウェハ固定用粘着フィルムであるダイシングフィルム(2)とを貼り付けて作製するダイボンドダイシング一体型フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器の小型化に伴い、これに搭載する半導体装置は基板への高密度実装が要求されるようになり、小型化・軽量化が進むと共に、CSP(チップサイズ半導体装置)と呼ばれる小型半導体装置の開発が進められ、半導体素子の接着部材としては高信頼性、作業性の観点から、フィルム状接着剤(以下、ダイボンドフィルムという)が用いられるようになった。
【0003】
ダイボンドフィルムの使用方法の一つとしてウェハ裏面貼り付け方式が挙げられる。これはまず半導体ウェハの裏面にダイボンドフィルムを貼り付け、次にこのダイボンドフィルムの他面にダイシングフィルムを貼り付け、その後上記ウェハ側からダイシングによって半導体素子を個片化し、個片化したダイボンドフィルム(1)付き半導体素子をピックアップしそれを支持部材に接合、加熱硬化、ワイヤボンド、樹脂封止などの工程を経ることにより半導体装置が得られる。
【0004】
このウェハ裏面貼り付け方式のダイボンドフィルムと共に用いられるダイシングフィルムは、基材フィルムの上に粘着剤層が設けられたものが一般的で、その粘着剤の特性から、感圧型ダイシングフィルムとUV型ダイシングフィルム(放射線硬化型ダイシングフィルムともいう)に大別される。
【0005】
前者の感圧型ダイシングフィルムは、一般に、ポリ塩化ビニル系やポリオレフィン系の基材に粘着剤を塗布したフィルムである。これには、ウェハダイシング時のダイシングソウの回転により各素子が飛散しないような十分な粘着力と、ピックアップ時に各素子に粘着層が付着することなく、また素子を傷つけずにピックアップできる程度の低い粘着力が同時に求められる。この低い粘着力を得るために、素子と粘着剤の接触面積を小さくすることが考えられ、これはダイシングフィルムを下から押し上げ拡張することにより、各素子の端部が粘着層から離れることで達成できる。しかしながら粘着力の制御には、感圧型ダイシングフィルムの十分な拡張性が必要となり、また薄ウェハ化に伴いその粘着力の制御は繊細さを増し、ピックアップ時のチッピングは大きな課題として挙げられている。
【0006】
これに対し後者のUV型ダイシングフィルムは、ダイシング時には高粘着力を有するものの、ピックアップする前に紫外線(UV)等を照射することにより低粘着力になる。そのため、上記感圧型ダイシングフィルムが有する課題が改善されることにより、ダイシングフィルムとして広く採用されるに至っている。
【0007】
このようなUV型ダイシングフィルムを用いた場合のウェハ裏面貼り付け方式における次なる課題は、上記ダイシング工程までにダイボンドフィルムの貼り付けとダイシングフィルムの貼り付けという二つの貼り付け工程があるため、作業性の低下が懸念されていることである。そのためダイボンドフィルムとダイシングフィルムの機能を併せ持つダイボンドダイシング一体型フィルムの開発がされている(例えば、特許文献1参照)。
【0008】
【特許文献1】特開2002−226796号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようなダイボンドダイシング一体型フィルムの作製方法の一つに貼り付け方式がある(図1参照)。これは、支持フィルム(11)上に接着剤層(12)を設け、必要に応じて接着剤層(12)を半導体ウェハの形状に合わせて所定の形状に成形を施したダイボンドフィルム(1)と、基材フィルム(21)上に粘着剤層(22)を設けたダイシングフィルム(2)を予め準備しておき、それらを接着剤層面と粘着剤層面が対向するように貼り合わせてダイボンドダイシング一体型フィルム(3)を製造する。このようにして作成されたダイボンドダイシング一体型フィルム(3)は、一般に、支持フィルム(11)には引っ張り弾性率が高く、高耐熱性を有した材料が使用されているのに対し、基材フィルム(21)には従来感圧型ダイシングフィルムで使用されている、引っ張り弾性率が低い材料が使われている。
【0010】
このような多層構造を含む相異なる2種類のフィルムを貼り付ける場合、シワや浮きなどが生じないように、各フィルムに十分な張力を与える必要がある。この時、各フィルムに使用される基材の引っ張り特性が大きく異なると、貼り付け時に反りが生じ、その反りがその後の巻き取り時の巻きズレ不具合を引き起こすことを見いだした。
【0011】
本発明は、このように貼り付け方式によって作製されるダイボンドダイシング一体型フィルムにおいて、ダイボンドフィルムとダイシングフィルムとの貼り付け時に生じる反りを低減し、その後の巻き取り時の巻きズレ不具合が発生しないダイボンドダイシング一体型フィルムを提供することを目的とする。
【0012】
すなわち、請求項1記載の発明は、貼り付け時の反り低減し、その後の巻き取り時に巻きズレ不具合が生じないダイボンドダイシング一体型フィルムを提供するものである。
請求項2又は3記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に奏し、さらに貼り付け時の反りを低減できるダイボンドダイシング一体型フィルムを提供するものである。
請求項4記載の発明は、貼り付け時の反り低減し、その後の巻き取り時に巻きズレ不具合が生じないダイボンドダイシング一体型フィルムを提供するものである。
請求項5又は6記載の発明は、請求項4記載の発明の効果を奏し、さらに貼り付け時の反りを低減できるダイボンドダイシング一体型フィルムを提供するものである。
請求項7記載の発明は、請求項1〜6の発明の効果を奏し、貼り付け時の反りをより低減できるダイボンドダイシング一体型フィルムを提供するものである。請求項8及び9記載の発明は、請求項1〜7の発明の効果を奏し、さらに作業性に優れたダイボンドダイシング一体型フィルムを提供するものである。
請求項10記載の発明は、請求項1〜9の発明の効果を奏し、より作業性に優れたダイボンドダイシング一体型フィルムを提供するものである。
請求項11記載の発明は、請求項1〜10の発明の効果を奏し、貼り付け時の反りをより低減できるダイボンドダイシング一体型フィルムを提供するものである。
請求項12記載の発明は、請求項1〜11の発明の効果を奏し、より信頼性に優れたダイボンドダイシング一体型フィルムを提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ダイボンドフィルム(1)、及びダイシングフィルム(2)に使われている支持フィルム(11)と基材フィルム(21)の、それぞれの引っ張り弾性率の差又は引っ張り伸び率の差を小さくすることによって、ダイボンドフィルムとダイシングフィルムとの貼り付け時に生じる反りを低減し、その後の巻き取り時の巻きズレ不具合が発生しないダイボンドダイシング一体型フィルムを提供するものである。
【0014】
すなわち本発明は、支持フィルム(11)の25℃における長手方向引っ張り弾性率をA1[GPa]、支持フィルム(21)の25℃における長手方向引っ張り弾性率をB1[GPa]としたときの、0.5≦B1/A1≦2.0の関係を満たすダイボンドダイシング一体型フィルムに関する。
また本発明は、上記A1とB1が0.01〜10GPaであるダイボンドダイシング一体型フィルムに関する。
【0015】
また本発明は、支持フィルム(11)の25℃における長手方向引っ張り伸び率をA2、支持フィルム(21)の25℃における長手方向引っ張り伸び率をB2としたとき、0.005≦B2/A2≦200の関係を満たすダイボンドダイシング一体型フィルムに関する。
また本発明は、上記A2とB2が10〜2000%である上記ダイボンドダイシング一体型フィルムに関する。
【0016】
また本発明は、支持フィルム(11)の膜厚が1〜100μmであり、さらに支持フィルム(11)が離型処理をされており、その離型処理がシリコン系離型剤による離型処理である上記ダイボンドダイシング一体型フィルムに関する。
また本発明は、接着剤層(12)が、半導体ウェハの形状に合わせて成形されてなる上記ダイボンドダイシング一体型フィルムに関する。
【0017】
また本発明は、基材フィルム(21)の膜厚が25〜200μmである上記ダイボンドダイシング一体型フィルムに関する。
また本発明は、粘着層(22)が、放射線重合性化合物、又は熱硬化性化合物を含有する粘着層を有してなる上記ダイボンドダイシング一体型フィルムに関する。
【0018】
【発明の実施の形態】
図2は、本発明のダイボンドダイシング一体型フィルムの製造に使用する貼り付け装置の一例である。ダイボンドフィルム(1)、ダイシングフィルム(2)、ダイボンドダイシング一体型フィルム(3)、上巻き出し部(4)、下巻き出し部(5)、巻き取り部(6)、貼り付け用ニップロール(7)からなる。
【0019】
本発明のダイボンドダイシング一体型フィルムの第1の態様としては、支持フィルム(11)の25℃における長手方向引っ張り弾性率をA1、基材フィルム(21)の25℃における長手方向引っ張り弾性率をB1としたときの、B1/A1の値を0.50〜2.00の範囲とし、これにより貼り付け時の反りを低減することができる。反り低減の効果をより優れたものにできる点で、B1/A1の値は0.75〜1.25の範囲がより好ましく、0.95〜1.05の範囲が特に好ましい。
【0020】
本発明のダイボンドダイシング一体型フィルムの第2の態様としては、支持フィルム(11)の25℃における長手方向引っ張り伸び率をA2[%]、基材フィルム(21)の25℃における長手方向引っ張り伸び率をB2[%]としたときの、B2/A2の値を0.005〜200の範囲とし、これにより貼り付け時の反りを低減することができる。反り低減の効果をより優れたものにできる点で、0.05〜10.0の範囲がより好ましく、0.50〜2.00の範囲が特に好ましい。
【0021】
本発明のダイボンドダイシング一体型フィルムは、上記A1が0.01〜10GPaであることが好ましいが、より高弾性であることが好ましく、具体的には0.1〜7.5GPaがより好ましく、1.0〜5.0GPaが特に好ましい。
【0022】
また、本発明のダイボンドダイシング一体型フィルムは、引っ張りによる状態変化が小さくなる点から上記A2が低いことが好ましいが、低すぎると基材としての柔軟性に欠ける点から、10〜2000%であることが好ましく、50〜1000%がより好ましく、100〜500%が最も好ましい。
【0023】
また、本発明のダイボンドダイシング一体型フィルムは、作業性の点から支持フィルム(11)の厚みが5〜100μmであることが好ましいが、厚すぎると巻き取り時に原反が分厚くなりすぎてしまう点と、薄すぎると基材に腰が無くなり取り扱いが困難になる点から、10〜90μmがより好ましく、25〜75μmが最も好ましい。
【0024】
また、本発明のダイボンドダイシング一体型フィルムは、支持フィルム(11)がダイボンドフィルム(1)との間において離型処理を施してあることが好ましく、シリコン系離型剤を使用した離型処理であることがより好ましい。
【0025】
このような基材としては、宇部興産からポリイミド樹脂のユーピレックス(製品名)、帝人デュポンフィルムからポリエステル樹脂のピューレックス(製品名)、東レから同じくポリエステル樹脂のルミラー(製品名)等があるが、中でもシリコン系離型剤で離型処理がなされているピューレックス(製品名)が好ましい。
【0026】
本発明のダイボンドダイシング一体型フィルムは、上記B1が0.01〜10GPaであることが好ましいが、高弾性であることが好ましく、0.1〜7.5GPaがより好ましく、1〜5GPaが最も好ましい。
【0027】
また、本発明のダイボンドダイシング一体型フィルムは、上記B2が低いことが好ましいが、低すぎると拡張性に欠ける点から、10〜2000%であることが好ましく、50〜1000%がより好ましく、100〜500%が最も好ましい。
【0028】
また、本発明のダイボンドダイシング一体型フィルムは、基材フィルム(21)の厚みが、25〜200μmであることが好ましいが、厚すぎると巻き取り時に原反が分厚くなりすぎてしまう点と、薄すぎるとダイシングソウが突き抜けてしまう可能性がある点から、50〜150μmがより好ましく、70〜100μmが最も好ましい。
【0029】
また、本発明のダイボンドダイシング一体型フィルムは、基材フィルム(21)が粘着層を有していることが好ましく、それは放射線重合性化合物、又は熱硬化性化合物を含有してなることがより好ましい。
【0030】
このような粘着層としては主にアクリル系樹脂が使われ、放射線重合性化合物としてはアクリル酸、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、メチルメタアクリレート、エチルメタアクリレート、ブチルメタアクリレートの共重合体や、アクリレート系オリゴマーなどが挙げられ、熱硬化性化合物としてはグリシジルアクリレート、グリシジルメタアクリレートなどが挙げられる。
【0031】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0032】
(実施例1)
エポキシ樹脂としてクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量220、東都化成株式会社製YDCN−703を使用)15g、硬化剤として低吸水性フェノール樹脂(三井化学株式会社製XLC−LL使用)13g、エポキシ基含有アクリル系共重合体(ナガセケムテック株式会社製HTR−860P−3を使用)77g、硬化促進剤として1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール(四国化成株式会社製 キュアゾ−ル2PZ−CNを使用)0.1g、カップリング剤としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(日本ユニカー株式会社製のNUC A−189を使用)0.5g、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン(日本ユニカー株式会社製のNCU A−1160を使用)0.9g、無機物フィラーとして白色シリカ(株式会社アドマテックス製 SO−C2を使用)12gからなる組成物を用い、これらを有機溶剤シクロヘキサノンに溶解、混合し、揮発分約15%の混合溶液を作製した。この混合溶液を、厚さ50μmのポリエステル樹脂基材(帝人デュポンフィルム株式会社製のピューレックスA635)上に塗工し、接着剤層(12)が50μm厚みになるように第一乾燥炉90℃/5分、第二乾燥炉140℃/5分の条件で加熱乾燥し、ダイボンドフィルム(1)を作製した。
【0033】
次に、アクリル系粘着剤(アクリル系共重合体、ブチルメタアクリレート:2−ヒドロキシエチルメタアクリレート:メタアクリル酸ジメチルアミノエステル=80:10:10)100g、重量平均分子量約8000のウレタンアクリレート系オリゴマー100g、硬化剤(2,6−トリレンジイソシアナート)5g、UV硬化開始剤(ベンゾフェノン)4gを混合して放射線硬化型粘着剤を調製した。この粘着剤を、厚さ75μmのポリエステル樹脂基材(帝人デュポンフィルム株式会社製のテトロンS)上に、上記の放射線硬化型粘着剤(22)を、粘着層の厚さが10μmとなるように塗布、続いて乾燥し、ダイシングフィルム(2)を作製した。
【0034】
これらのダイボンドフィルム(1)、及びダイシングフィルム(2)を、幅300mm、長さ100mに裁断し、図2に示した貼り付け装置によって貼り付けを行い、外径約9cmの巻き芯に巻き取って、ロール状のダイボンドダイシング一体型フィルム(3)を得た。貼り付け時の張力は上巻き出し部、下巻き出し部、巻き取り部とも3kgとした。
【0035】
(実施例2)
エポキシ樹脂としてクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量220、東都化成株式会社製YDCN−703を使用)15g、硬化剤として低吸水性フェノール樹脂(三井化学株式会社製XLC−LL使用)13g、エポキシ基含有アクリル系共重合体(ナガセケムテック株式会社製HTR−860P−3を使用)77g、硬化促進剤として1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール(四国化成株式会社製 キュアゾ−ル2PZ−CNを使用)0.1g、カップリング剤としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(日本ユニカー株式会社製のNUC A−189を使用)0.5g、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン(日本ユニカー株式会社製のNCU A−1160を使用)0.9g、無機物フィラーとして白色シリカ(株式会社アドマテックス製 SO−C2を使用)12gからなる組成物を用い、これらを有機溶剤シクロヘキサノンに溶解、混合し、揮発分約15%の混合溶液を作製した。この混合溶液を基材上に塗工し、接着剤層(12)が50μm厚みになるように第一乾燥炉90℃/5分、第二乾燥炉140℃/5分の条件で加熱乾燥しダイボンド層を作製した。このダイボンド層の塗工基材を剥がし、熱貼り付けにより厚さ50μmのポリエチレンフィルム(タマポリ株式会社製のNF−13)を貼り合わせ、ダイボンドフィルム(1)を作製した。
【0036】
アクリル系粘着剤(アクリル系共重合体、ブチルメタアクリレート:2−ヒドロキシエチルメタアクリレート:メタアクリル酸ジメチルアミノエステル=80:10:10)100g、重量平均分子量約8000のウレタンアクリレート系オリゴマー100g、硬化剤(2,6−トリレンジイソシアナート)5g、UV硬化開始剤(ベンゾフェノン)4gを混合して放射線硬化型粘着剤を調製した。この粘着剤を、厚さ80μmのポリオレフィン基材(グンゼ株式会社製のDDD)上に、上記の放射線硬化型粘着剤を、粘着層(22)の厚さが10μmとなるように塗布、続いて乾燥し、ダイシングフィルム(2)を作製した。
【0037】
これらのダイボンドフィルム(1)、及びダイシングフィルム(2)を、幅300mm、長さ100mに裁断し、図2に示した貼り付け装置によって貼り付けを行い、外径約9cmの巻き芯に巻き取って、ロール状のダイボンドダイシング一体型フィルム(3)を得た。貼り付け時の張力は上巻き出し部、下巻き出し部、巻き取り部とも1.5kgとした。
【0038】
(比較例1)
基材フィルム(21)を、厚さ80μmのポリオレフィン基材とした以外は実施例1と同様にしてダイボンドダイシング一体型フィルムを得た。
(比較例2)
基材フィルム(21)を、厚さ75μmのポリエステル樹脂基材とした以外は実施例2と同様にしてダイボンドダイシング一体型フィルムを得た。
【0039】
上記のようにして得られた幅300mm、長さ100m巻きのダイボンドダイシング一体型フィルムの両端部面位置において、その凹凸間の最大差が5mm未満である場合を巻きズレ無しとして○、5mm以上である場合を巻きズレ有りとして×、とした。その結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
表1より実施例1,2は巻きズレが生じないことが分かった。これに対し、比較例1、2は巻きズレが大きく、貼り付け時の基材の引っ張り特性の違いによる反りが大きかったと考えられる。
【0042】
【発明の効果】
本発明のダイボンドダイシング一体型フィルムは、半導体素子接着用ダイボンドフィルム(1)と、半導体ウェハをチップ状にダイシングする際に使用される半導体ウェハ固定用粘着フィルムであるダイシングフィルム(2)との貼り付け工程において、基材の引っ張り弾性率の差によって生じる反りを低減し、巻きとり時の巻きズレ不具合を生じないダイボンドダイシング一体型フィルムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のダイボンドダイシング一体型フィルムの半製品及び完成品の断面模式図である。
【図2】本発明のダイボンドダイシング一体型フィルムの貼り付け装置の一例を示す模式図である。
【符号の説明】
1 ダイボンドフィルム
11 支持フィルム
12 接着剤層
2 ダイシングフィルム
21 基材フィルム
22 粘着剤層
3 ダイボンドダイシング一体型フィルム
4 上巻き出し部
5 下巻き出し部
6 巻き取り部
7 貼り付け用ニップロール
Claims (12)
- 支持フィルム(11)上に接着剤層(12)が設けられてなるダイボンドフィルム(1)の接着剤層(12)を有する面と、
基材フィルム(21)上に粘着剤層(22)が設けられてなるダイシングフィルム(2)の粘着剤層(22)を有する面とが、対向するように積層された構造を有してなるダイボンドダイシング一体型フィルムであって、
上記支持フィルム(11)の25℃における長手方向引っ張り弾性率をA1[GPa]、上記基材フィルム(21)の25℃における長手方向引っ張り弾性率をB1[GPa]としたとき、0.5≦B1/A1≦2.0の関係を満たすダイボンドダイシング一体型フィルム。 - A1が0.01〜10GPaである請求項1に記載のダイボンドダイシング一体型フィルム。
- B1が0.01〜10GPaである請求項1又は2に記載のダイボンドダイシング一体型フィルム。
- 支持フィルム(11)上に接着剤層(12)が設けられてなるダイボンドフィルム(1)の接着剤層(12)を有する面と、
基材フィルム(21)上に粘着剤層(22)が設けられてなるダイシングフィルム(2)の粘着剤層(22)を有する面とが、対向するように積層された構造を有してなるダイボンドダイシング一体型フィルムであって、
上記支持フィルム(11)の25℃における長手方向引っ張り伸び率をA2[%]、基材フィルム(21)の25℃における長手方向引っ張り伸び率をB2[%]としたとき、0.005≦B2/A2≦200の関係を満たすダイボンドダイシング一体型フィルム。 - A2が10〜2000%である請求項4に記載のダイボンドダイシング一体型フィルム。
- B2が10〜2000%である請求項4又は5に記載のダイボンドダイシング一体型フィルム。
- 支持フィルム(11)の膜厚が1〜100μmである請求項1〜6のいずれかに記載のダイボンドダイシング一体型フィルム。
- 支持フィルム(11)が離型処理をされたものである請求項1〜7のいずれかに記載のダイボンドダイシング一体型フィルム。
- 離型処理が、シリコン系離型剤による離型処理である請求項8記載のダイボンドダイシング一体型フィルム。
- 接着剤層(12)が、所定の形状に成形されてなる請求項1〜11のいずれかに記載のダイボンドダイシング一体型フィルム。
- 基材フィルム(21)の膜厚が25〜200μmである請求項1〜6のいずれかに記載のダイボンドダイシング一体型フィルム。
- 粘着剤層(22)が、放射線重合性化合物又は熱硬化性化合物を含有してなる請求項1〜10のいずれかに記載のダイボンドダイシング一体型フィルム。
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