JP2008262159A - 光導波路用粘接着剤樹脂組成物およびこれを用いた光導波路用粘接着シート、ならびにこれらを用いた光学装置 - Google Patents

光導波路用粘接着剤樹脂組成物およびこれを用いた光導波路用粘接着シート、ならびにこれらを用いた光学装置 Download PDF

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Abstract

【課題】透明性と耐熱性を両立した光導波路用粘接着剤樹脂組成物、および光導波路用粘接着シートならびにこれを用いて製造した光学装置を提供する。
【解決手段】(A)官能基を含む重量平均分子量が10万以上である高分子量成分、(B)エポキシ樹脂、(C)フェノール系エポキシ樹脂硬化剤、(D)紫外線照射によって得られる硬化物のTgが250℃以上である光反応性モノマー、(E)波長200〜450nmの紫外線照射により塩基とラジカルを発生する光開始剤を含有する樹脂組成物であって、その硬化物の全光線透過率と波長700〜1600nmにおける光線透過率が80%以上である光導波路用粘接着剤樹脂組成物、該接着剤樹脂組成物と支持基材からなる光導波路用粘接着シート、並びに該粘接着剤樹脂組成物又は該接着フィルムを用いて光導波路を接着してなる光学装置である。
【選択図】図2

Description

本発明は、光導波路用粘接着剤樹脂組成物および光導波路用粘接着シートならびにそれを用いた光学装置に関する。
電子素子間や配線基板間の高速・高密度信号伝送において、従来の電気配線による伝送では、信号の相互干渉や減衰が障壁となり、高速・高密度化の限界が見え始めている。これを打ち破るため電子素子間や配線基板間を光で接続する技術、いわゆる光インタコネクションが検討されている。
これら光インタコネクションに用いられる光導波路用粘接着剤については、透明性、高耐熱性、高信頼性に加え、粘接着層の膜厚制御や取り扱い性、可撓性などが課題となっていた。例えば、フッ素含有エポキシ樹脂が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、はんだ耐熱性に劣り、さらに材料が液状であるために膜厚制御や取り扱いが困難であり、また硬化後の弾性率が高く、可撓性も劣るため、光導波路用粘接着剤として満足できるものではない。
特許第2618682号公報
本発明は、上記した従来技術の問題に鑑み、透明性と耐熱性を両立した光導波路用粘接着剤樹脂組成物、および光導波路用粘接着シートならびにこれを用いて製造した光学装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討を進めた結果、以下の方法により上記課題を解決し得ることを見出した。
すなわち、本発明は、
(1)(A)官能基を含む重量平均分子量が10万以上である高分子量成分、(B)エポキシ樹脂、(C)フェノール系エポキシ樹脂硬化剤、(D)紫外線照射によって得られる硬化物のTgが250℃以上である光反応性モノマー、(E)波長200〜450nmの紫外線照射により塩基とラジカルを発生する光開始剤を含有する樹脂組成物であって、その硬化物の全光線透過率と波長700〜1600nmにおける光線透過率が80%以上である光導波路用粘接着剤樹脂組成物、
(2)最高温度265℃のリフロー試験を3回実施後、前記硬化物の全光線透過率と波長700〜1600nmにおける光線透過率が80%以上である上記(1)に記載の光導波路用粘接着剤樹脂組成物、
(3)最高温度265℃のリフロー試験を3回実施し、その前後における、前記硬化物の屈折率変化が±0.005以内である上記(1)または(2)に記載の光導波路用粘接着剤樹脂組成物、
(4)最高温度265℃のリフロー試験を3回実施後、前記硬化物の碁盤目テープ法による接着性の評価点数が8点以上である上記(1)〜(3)のいずれかに記載の光導波路用粘接着剤樹脂組成物、
(5)前記粘接着剤樹脂組成物を用いてなる接着剤付き光導波路の繰り返し曲げ試験において、曲率半径5mmで10万回曲げ試験を実施後、光導波路に機械的破断が発生しない上記(1)〜(4)のいずれかに記載の光導波路用粘接着剤樹脂組成物、
(6)(A)官能基を含む重量平均分子量が10万以上である高分子量成分が、グリシジル基含有反復単位を0.5〜6質量%含有するグリシジル基含有(メタ)アクリル共重合体である上記(1)〜(5)のいずれかに記載の光導波路用粘接着剤樹脂組成物、
(7)(A)官能基を含む重量平均分子量が10万以上である高分子量成分100質量部に対し、(B)エポキシ樹脂を5〜250質量部、(D)紫外線照射によって得られる硬化物のTgが250℃以上である光反応性モノマーを5〜100質量部、(E)波長200〜450nmの紫外線照射により塩基とラジカルを発生する光開始剤を0.1〜20質量部含有し、(C)フェノール系エポキシ樹脂硬化剤を、該エポキシ樹脂のエポキシ基1個当たりフェノール性水酸基の当量比が0.5〜1.5の範囲で含有する、上記(1)〜(6)のいずれかに記載の光導波路用粘接着剤樹脂組成物、
(8)上記(1)〜(7)のいずれかに記載の粘接着剤樹脂組成物と支持基材からなる光導波路用粘接着シート、および
(9)光導波路を、上記(1)〜(7)のいずれかに記載の光導波路用粘接着剤樹脂組成物、または上記(8)に記載の光導波路用粘接着シートを用いて接着してなる光学装置、
を提供するものである。
本発明によれば、透明性と耐熱性に優れた光導波路用粘接着剤およびこれを用いた光導波路用粘接着シート、ならびにこれらを用いた光学装置を提供することができる。
本発明の光導波路用粘接着剤樹脂組成物としては、(A)官能基を含む重量平均分子量が10万以上である高分子量成分、(B)エポキシ樹脂、(C)フェノール系エポキシ樹脂硬化剤、(D)紫外線照射によって得られる硬化物のTgが250℃以上である光反応性モノマー及び(E)波長200〜450nmの紫外線照射により塩基とラジカルを発生する光開始剤を含有してなるものである。また、本発明の粘接着シートは、前記粘接着剤樹脂組成物と支持基材からなるものである。
以下、本明細書において、(A)及び(C)〜(E)成分を、それぞれ(A)高分子量成分、(C)エポキシ樹脂硬化剤、(D)光反応性モノマー及び(E)光開始剤又は光塩基発生剤と略記することがあり、光導波路用粘接着剤樹脂組成物を粘接着剤樹脂組成、及び光導波路用粘接着シートを粘接着シートと略記することがある。
本発明の粘接着剤樹脂組成物の硬化物は、全光線透過率と波長700〜1600nmにおける光線透過率が80%以上であり、最高温度265℃のリフロー試験を3回実施した後の前記光線透過率が、80%以上であることが好ましい。80%以上であると、十分な透明性が保持できるため、鉛フリーリフロープロセスが適用でき、粘接着剤樹脂組成物の適用範囲を広げることができる。以上の観点から、これらの光線透過率は、83%以上であることがより好ましく、85%以上であることがさらに好ましい。また、光線透過率は、全光線透過率と波長700〜1600nmにおける光線透過率であり、実施例記載の方法により測定することができる。光インタコネクションでは、光源として波長850nm〜1300nmのレーザーが広く検討されており、本波長を含む近赤外領域の光線透過率が特に重要である。なお、最高温度265℃のリフロー試験とは、IPC/JEDEC J−STD−020Bに準じた条件で実施する鉛フリーはんだリフロー試験のことを意味するものである。
本発明の粘接着剤樹脂組成物の硬化物は、最高温度265℃のリフロー試験を3回実施し、その前後における屈折率変化が、±0.005以内であることが好ましい。この範囲にあれば、光学的な安定性を確保できるため、鉛フリーリフロープロセスが適用でき、粘接着剤樹脂組成物の適用範囲を広げることができる。以上の観点から、屈折率変化は±0.003以内であることがより好ましく、±0.001以内であることがさらに好ましい。なお、屈折率は、実施例記載の方法により測定することができる。
本発明の粘接着剤樹脂組成物の硬化物は、最高温度265℃のリフロー試験を3回実施した後の碁盤目テープ法による接着性の評価点数が8点以上であることが好ましい。8点以上であると、十分な接着性が保持できるため、鉛フリーリフロープロセスが適用でき、粘接着剤樹脂組成物の適用範囲を広げることができる。この観点から、接着性の評価点数は10点であることがさらに好ましい。なお、碁盤目テープ法は、JIS−K5400に準じ行う接着性の試験方法のことを意味する。
本発明の粘接着剤樹脂組成物は、該接着剤組成物を用いてなる粘接着剤樹脂組成物を使用した接着剤付き光導波路の繰り返し曲げ試験において、曲率半径5mmで10万回曲げ試験を実施後、光導波路に機械的破断が発生しないことが好ましい。光導波路に機械的破断が発生しないと、長期間安定した光伝送を行うことができ、例えば携帯電話のヒンジ部など、常に可動する部分に適用することができる。機器の小型化のためには、より小さい曲率半径においても光導波路に機械的破断が発生しないことが求められ、この観点から、曲率半径3mmで機械的破断が発生しないことがより好ましく、2mmであることがさらに好ましい。機械的破断は、拡大鏡下、顕微鏡下、又は目視での観察で確認することができる。
なお、ここで光導波路とは、光の伝搬、分岐、反射、屈折、増幅、減衰などを制御するものであれば特に限定はないが、一般的には屈折率の高いコアとこれを覆う屈折率の低いクラッドから構成される。本発明では、可撓性を有するフレキシブル光導波路を製造し得るとの観点から、可撓性を有するポリマー光導波路が好適に使用される。
上記粘接着剤樹脂組成物及び粘接着シートは、次のような利点を有する。すなわち、
(1)(A)高分子量成分と(B)エポキシ樹脂とを用いることで、これらは好ましくは非相溶であり、いわゆる海島構造を取りやすく、低弾性、接着性、作業性及び高温時信頼性が得られること、
(2)(C)エポキシ樹脂硬化剤と(D)光反応性モノマーを用いることにより耐熱性、耐リフロー性に優れること、
(3)(C)エポキシ樹脂硬化剤及び(D)光反応性モノマーの存在下で(E)光開始剤を使用するため、光が当たらない状態では(B)エポキシ樹脂、及び(D)光反応性モノマーがほとんど反応せず、保存安定性に優れる上に、光を照射すれば光反応が促進され、またエポキシ樹脂の硬化促進剤が発生するため、加熱するとスムーズにエポキシ樹脂の硬化が進むという、反応性と保存安定性とを両立した粘接着剤樹脂組成物及び粘接着シートを得ることができること、である。
以下、各成分についてより具体的に説明する。
(A)官能基を含む重量平均分子量が10万以上である高分子量成分としては、接着性向上の点で、グリシジル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、カルボキシル基、水酸基、エピスルフィド基などの官能基を含有するものが好ましく、中でも架橋性の点でグリシジル基が好ましい。具体的には、原料モノマーとして、グリシジルアクリレート又はグリシジルメタクリレート(以下、総称して、「グリシジル(メタ)アクリレート」という)を含有し、かつ重量平均分子量が10万以上であるグリシジル基含有(メタ)アクリル共重合体を挙げることができる。また、耐リフロー性の点で、(B)エポキシ樹脂と非相溶であることが好ましい。ただし、相溶性は(A)高分子量成分の特性のみでは決定しないので、両者が相溶しない組み合わせを選択することになる。本発明において、上記グリシジル基含有(メタ)アクリル共重合体とは、グリシジル基含有アクリル共重合体とグリシジル基含有メタクリル共重合体の両方を示す語句である。
このような共重合体としては、例えば、(メタ)アクリルエステル共重合体、アクリルゴムなどを使用することができ、アクリルゴムがより好ましい。アクリルゴムは、アクリル酸エステルを主成分とし、主として、ブチルアクリレートとアクリロニトリルなどの共重合体や、エチルアクリレートとアクリロニトリルなどの共重合体などからなるゴムである。共重合体モノマーとしては例えば、ブチルアクリレート、エチルアクリレート、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、アクリロニトリル等を挙げることができる。
官能基としてグリシジル基を選択する場合、共重合体モノマー成分としてグリシジル(メタ)アクリレート等を使用することが好ましい。このような重量平均分子量が10万以上であるグリシジル基含有(メタ)アクリル共重合体は、上記モノマーから適宜モノマーを選択して製造することもできるし、市販品(例えばナガセケムテックス株式会社製HTR−860P−3、HTR−860P−5等)もある。
(A)高分子量成分において、官能基の数は架橋密度に影響するので、用いる樹脂によっても異なるが、高分子量成分を複数のモノマーの共重合体として得る場合は、原料として使用する官能基含有モノマーの量としては、共重合体の0.5〜6.0質量%含まれることが好ましい。
(A)成分としてグリシジル基含有アクリル共重合体を使用する場合、原料として使用するグリシジル(メタ)アクリレート等のグリシジル基含有モノマーの量、及びグリシジル基含有反復単位の量は、共重合体の0.5〜6.0質量%が好ましく、0.5〜5.0質量%がより好ましく、0.8〜5.0質量%が特に好ましい。グリシジル基含有反復単位の量がこの範囲にあると、グリシジル基の緩やかな架橋が起こるため接着力が確保できるとともに、ゲル化を防止することができる。また、(B)エポキシ樹脂と非相溶になるため、応力緩和性に優れるようになる。
グリシジル(メタ)アクリレート等に他の官能基を組み込んでモノマーとすることもできる。その場合の混合比率は、グリシジル基含有(メタ)アクリル共重合体のガラス転移温度(以下「Tg」という)を考慮して決定し、Tgは−10℃以上であることが好ましい。Tgが−10℃以上であると、Bステージ状態での粘接着層のタック性が適当であり、取り扱い性に問題を生じないからである。
(A)官能基を含む重量平均分子量が10万以上である高分子量成分として、上記モノマーを重合させて、グリシジル基含有アクリル共重合体を使用する場合、その重合方法としては特に制限はなく、例えば、パール重合、溶液重合などの方法を使用することができる。
本発明において、(A)高分子量成分の重量平均分子量は10万以上であるが、30万〜300万であることが好ましく、40万〜250万がより好ましく、50万〜200万であることが特に好ましい。重量平均分子量がこの範囲にあると、シート状又はフィルム状としたときの強度、可撓性、及びタック性が適当であり、また、フロー性が適当のため被着体の凹凸に対する追従性が確保できる。なお、本発明において、重量平均分子量とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定し、標準ポリスチレン検量線を用いて換算した値を示す。
本発明に使用する(B)エポキシ樹脂は、硬化して接着作用を有するものであれば特に限定されず、例えばエポキシ樹脂ハンドブック(新保正樹編、日刊工業新聞社)等に記載されるエポキシ樹脂を広く使用することができる。具体的には、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂などの二官能エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂やクレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂などを使用することができる。また、多官能エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、複素環含有エポキシ樹脂又は脂環式エポキシ樹脂など、一般に知られているものを適用することができる。
このようなエポキシ樹脂として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂としては、油化シェルエポキシ株式会社製エピコート807,815,825,827,828,834,1001,1004,1007,1009、ダウケミカル社製DER−330,301,361、東都化成株式会社製YD8125,YDF8170等が挙げられる。フェノールノボラック型エポキシ樹脂としては、油化シェルエポキシ株式会社製エピコート152,154、日本化薬株式会社製EPPN−201、ダウケミカル社製DEN−438等が、また、o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂としては、日本化薬株式会社製EOCN−102S,103S,104S,1012,1025,1027、東都化成株式会社製YDCN701,702,703,704等が挙げられる。多官能エポキシ樹脂としては、油化シェルエポキシ株式会社製Epon1031S、チバスペシャリティーケミカルズ社製アラルダイト0163、ナガセ化成株式会社製デナコールEX−611,614,614B,622,512,521,421,411,321等が挙げられる。アミン型エポキシ樹脂としては、油化シェルエポキシ株式会社製エピコート604、東都化成株式会社製YH−434、三菱ガス化学株式会社製TETRAD−X,TETRAD−C、住友化学株式会社製ELM−120等が挙げられる。複素環含有エポキシ樹脂としては、チバスペシャリティーケミカルズ社製アラルダイトPT810等の、UCC社製ERL4234,4299,4221,4206等が挙げられる。これらのエポキシ樹脂は、単独で又は2種類以上を組み合わせても、使用することができる。また、本発明において、高接着力を付与するためには、ビスフェノールA型エポキシ樹脂及びフェノールノボラック型エポキシ樹脂が好ましい。
本発明における(B)エポキシ樹脂の使用量は、(A)高分子量成分100質量部に対して、5〜250質量部が好ましい。(B)エポキシ樹脂の使用量がこの範囲内にあると、弾性率及び成型時のフロー性抑制が確保でき、また高温での取り扱い性も十分に得られる。(B)エポキシ樹脂の使用量は、10〜100質量部がより好ましく、20〜50質量部が特に好ましい。既に述べたように、(B)エポキシ樹脂は、(A)高分子量成分と相溶しないことが好ましい。
本発明に使用する(C)フェノール系エポキシ樹脂硬化剤は、エポキシ樹脂と組み合わせることによって、高温高圧下において耐衝撃性が優れ、厳しい熱吸湿下においても充分な接着物性を保持することができるため有効である。
このような(C)成分としては、例えば、フェノールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂又はクレゾールノボラック樹脂などのフェノール樹脂等を挙げることができる。より具体的には、例えば、大日本インキ化学工業株式会社製、商品名:フェノライトLF2882、フェノライトLF2822、フェノライトTD−2090、フェノライトTD−2149、フェノライトVH−4150、フェノライトVH4170等が挙げられ、これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
本発明において耐湿信頼性を付与するためには、(C)成分の使用量は、(B)エポキシ樹脂のエポキシ基1個当たりフェノール性水酸基の当量比が0.5〜1.5の範囲であることが好ましく、0.8〜1.2であることがより好ましい。当量比がこの範囲内であれば、樹脂が十分に硬化(橋かけ)し、硬化物の耐熱性や耐湿性などを向上させることができる。
本発明に使用する(D)紫外線照射によって得られる硬化物のTgが250℃以上である光反応性モノマーは、後述する粘接着シートの紫外線照射後の耐熱性を向上させ、熱時接着力及び耐リフロー性を向上させることができる。(D)光反応性モノマーのTgを測定する方法としては、(D)光反応性モノマーに光開始剤を添加し紫外線照射した硬化物を5×5mm程度の大きさに成形しサンプルを作製する。作製したサンプルをセイコーインスツルメンツ株式会社製:EXSTRA6000によって圧縮モードにより測定してTgを決定する。Tgが250℃以上であると、耐熱性が優れ、耐リフロークラック性評価における250℃以上の熱に耐えうる。そのため、耐リフロークラック性が良好である。Tgとしては、さらに好ましくは、鉛フリーハンダ対応の260℃以上である。またTgがあまり高すぎるものは紫外線照射後の粘接着シートの常温貼り付け性が劣るようになる傾向があるので、上限としては、350℃が好ましい。
(D)光反応性モノマーの具体例としては、例えば、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド(EO)変性トリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレートのような多官能アクリレート等が挙げられ、これらの光反応性モノマーは、単独で又は2種類以上を組み合わせても、使用することができる。紫外線照射後の残存モノマーの観点から、多官能アクリレートの中で、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートやジペンタエリスリトールペンタアクリレートなどが好ましい。具体的には新中村化学株式会社製、商品名:A−DPH、A−9300等がある。
なお、複数の(D)光反応性モノマーを使用する場合、そのTgはその混合物を上記測定方法で測定したときのTgであり、それぞれのモノマーのTgが250℃以上であることを要しない。
本発明における(D)光反応性モノマーの使用量は、(A)高分子量成分100質量部に対して、5〜100質量部が好ましい。この使用量が5質量部以上であれば、紫外線照射による光反応性モノマーの重合反応が起こりやすくなるために粘接着シートの支持基材からの剥離性が向上する傾向がある。逆に100質量部以下であれば、高分子量成分の低弾性が機能し、フィルムが脆くならず、硬化物の耐熱性や耐湿性などが向上する傾向がある。したがって、10〜70質量部がより好ましく、20〜50質量部が特に好ましい。
本発明における(E)波長200〜450nmの紫外線照射により塩基とラジカルを発生する光開始剤は、一般的にはα−アミノケトン化合物と呼ばれるものである。このような化合物は、例えば、J.Photopolym.Sci.Technol,Vol.13,No12001等に記載されているもので、紫外線を照射すると次式のように反応する。
Figure 2008262159
α−アミノケトン化合物は、紫外線照射する前は、ラジカルが存在しないため光反応性モノマーの重合反応は起きない。また、立体障害のため熱硬化性樹脂の硬化も促進しない。しかし、紫外線照射により、α−アミノケトン化合物の解離が起こり、ラジカルの発生に伴い、光反応性モノマーの重合反応が起こる。また、α−アミノケトン化合物の解離により、立体障害が低下し活性化したアミンが存在するようになる。そのため、アミンが熱硬化性樹脂の硬化促進作用を有するようになり、以後加熱により硬化促進作用が働くと類推される。このような作用により、紫外線照射する以前には、ラジカルや活性化したアミンが存在しないため、室温での保存安定性に非常に優れている粘接着シートを提供することができる。また、紫外線照射により生じるラジカル及びアミンの構造によって光反応性モノマーやエポキシ樹脂の硬化速度が変化するので、用いる(B)〜(D)成分によって(E)光塩基発生剤を決定することができる。
前記(E)光塩基発生剤としては、例えば、2−メチル−1(4−(メチルチオ)フェニル−2−モルフォリノプロパン−1−オン(Ciba Speciality Chemicals社製イルガキュア907)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1−オン(Ciba Speciality Chemicals社製社製イルガキュア369)、ヘキサアリールビスイミダゾール誘導体(ハロゲン、アルコキシ基、ニトロ基、シアノ基等の置換基がフェニル基に置換されても良い)、ベンゾイソオキサゾロン誘導体等を用いることができる。
前記塩基発生剤のほかに、光フリース転位、光クライゼン転位やクルチウス転位、スチーブンス転位によって塩基を発生させる方法を用いることができる。
前記塩基発生剤は、分子量500以下の低分子化合物として用いるほか、高分子の主鎖及び側鎖に導入した化合物を用いても良い。この場合の分子量としては、粘接着剤としての粘接着性、流動性の観点から重量平均分子量1000〜100000が好ましく、より好ましくは5000〜30000である。
本発明の粘接着剤樹脂組成物において、(E)光塩基発生剤の使用量は、(A)高分子量成分100質量部に対して、0.1〜20質量部であることが好ましい。0.1質量部以上であれば、反応性良好で残存モノマーが少なくなり、20質量部以下であれば、重合反応による分子量増加が上手に機能し、低分子量成分が少なく、耐リフロー性に影響を及ぼす可能性が低減される。従って、より好ましくは0.5〜15質量部であり、さらに好ましくは、1〜5質量部である。
次に、上記(A)〜(E)成分以外に、粘接着層に含有させることのできる成分について説明する。本発明の粘接着剤樹脂組成物には、可撓性や耐リフロークラック性を向上させる目的で、(F)エポキシ樹脂と相溶性がある高分子量樹脂を添加することができる。このような高分子量樹脂としては、(A)高分子量成分と非相溶になるものが信頼性向上の観点で好ましく、例えばフェノキシ樹脂、高分子量エポキシ樹脂、超高分子量エポキシ樹脂などが挙げられる。これらは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することもできる。(B)エポキシ樹脂として(A)高分子量成分と相溶性があるものを使用するとき、(F)エポキシ樹脂と相溶性がある高分子量樹脂を使用すると、(B)エポキシ樹脂は、該(F)成分とより相溶しやすいため、結果的に(B)エポキシ樹脂と(A)高分子量成分とを非相溶にすることが可能となる場合がある。
(F)エポキシ樹脂と相溶性がある高分子量樹脂の使用量は、(B)エポキシ樹脂及び(C)エポキシ樹脂硬化剤の合計100質量部に対して、40質量部以下とすることが好ましい。この範囲であると、エポキシ樹脂層のTgを確保できる。
また、本発明の粘接着剤樹脂組成物には、その取り扱い性向上、熱伝導性向上、溶融粘度の調整及びチキソトロピック性付与などを目的として、無機フィラーを添加することもできる。無機フィラーとしては、特に制限はなく、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、ほう酸アルミウイスカ、窒化ほう素、結晶性シリカ、非晶性シリカ等が挙げられ、フィラーの形状は特に制限されるものではない。これらのフィラーは単独で又は二種類以上を組み合わせて使用することができる。
中でも、熱伝導性向上のためには、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ほう素、結晶性シリカ、非晶性シリカ等が好ましい。また、溶融粘度の調整やチキソトロピック性の付与の目的には、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、結晶性シリカ、非晶性シリカなどが好ましい。また、フィルムの熱時流動性向上のためにナノフィラーを用いることがより好ましい。
無機フィラーの使用量は、粘接着層100質量部に対して1〜40質量部が好ましい。この配合量が1質量部以上であれば、添加効果が得られ、40質量部以下であれば、接着剤層の貯蔵弾性率の上昇、接着性の低下、ボイド残存による透明性の低下等の問題を起こす傾向がある。
また、本発明の粘接着剤樹脂組成物には、異種材料間の界面結合を良くするために、各種カップリング剤を添加することもできる。カップリング剤としては、例えば、シラン系、チタン系、アルミニウム系等が挙げられる。
上記シラン系カップリング剤としては、特に制限はなく、例えば、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシランなどを使用することができ、単独で又は二種類以上を組み合わせて使用することができる。具体的には日本ユニカー株式会社製NUCA−189、NUCA−1160がある。
上記カップリング剤の使用量は、その効果や耐熱性及びコストの面から、(A)官能基を含む重量平均分子量が10万以上である高分子量成分100質量部に対して、0.01〜10質量部とするのが好ましい。
本発明の粘接着剤樹脂組成物には、イオン性不純物を吸着して、耐湿信頼性を向上させるために、さらにイオン捕捉剤を添加することもできる。このようなイオン捕捉剤としては、特に制限はなく、例えば、トリアジンチオール化合物、ビスフェノール系還元剤等の、銅がイオン化して溶け出すのを防止するため銅害防止剤として知られる化合物、ジルコニウム系、アンチモンビスマス系マグネシウムアルミニウム化合物等の無機イオン吸着剤などが挙げられる。
上記イオン捕捉剤の使用量は、添加による効果や耐熱性、コスト等の点から、(A)官能基を含む重量平均分子量が10万以上である高分子量成分100質量部に対して、0.1〜10質量部が好ましい。
本発明の粘接着シートは、前記粘接着剤樹脂組成物を溶剤に溶解あるいは分散してワニスとし、基材フィルム上に塗布、加熱し溶剤を除去することによって得ることができる。
すなわち、図1に示すように、まず保護フィルム3(離型シートともいう)上に、粘接着剤樹脂組成物を有機溶剤等に溶解させてワニス化したものを、ナイフコート法、ロールコート法、スプレーコート法、グラビアコート法、バーコート法、カーテンコート法等、一般に周知の方法に従って、塗工し、乾燥させて粘接着層1を形成する。その後、支持基材2を積層し、離型シート(保護フィルム3)、粘接着層1及び支持基材2からなる粘接着シート4を得ることができる。または、支持基材上に直接、粘接着剤樹脂組成物を同様の方法で塗工し、乾燥させて、粘接着シートを得ることができる。この場合、必要に応じ保護フィルムを積層してもよい。
本発明の粘接着シートに用いる保護フィルムまたは支持基材としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリメチルペンテンフィルムなどのプラスチックフィルム、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル等が挙げられる。ここで、後述するように、紫外線を粘接着シートに照射し、紫外線重合性を有する粘接着剤を重合硬化せしめ、粘接着剤と支持基材界面の接着力を低下させて支持基材の剥離を可能にする。そのため、支持基材は紫外線透過性を有するものが好ましい。
また、上記ワニス化するための溶剤としては、有機溶媒であれば特に限定されないが、フィルム作製時の揮発性などを沸点から考慮して決めることができる。具体的には、例えば、メタノール、エタノール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレン等の比較的低沸点の溶媒はフィルム作製時にフィルムの硬化が進まない点で好ましい。また、塗膜性を向上させるなどの目的では、例えば、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、シクロヘキサノンなどの比較的高沸点の溶媒を使用することが好ましい。これらの溶媒は、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
無機フィラーを添加した際のワニスの製造には、無機フィラーの分散性を考慮して、らいかい機、3本ロール、ボールミル及びビーズミルなどを使用するのが好ましく、また、これらを組み合わせて使用することもできる。また、無機フィラーと低分子量の原料をあらかじめ混合した後、高分子量の原料を配合することによって、混合する時間を短縮することもできる。また、ワニスとした後、真空脱気等によってワニス中の気泡を除去することもできる。
粘接着剤の厚みは、特に制限はないが、3〜200μmが好ましい。3μmより薄いと応力緩和効果が乏しくなる傾向があり、200μmより厚いと経済的でなくなる上に、光学装置の小型化の要求に応えられない。以上の観点から、粘接着剤の厚さは、5〜50μmがより好ましく、8〜30μmがさらに好ましく、10〜25μmが特に好ましい。
支持基材の厚みは、特に制限はないが、5〜250μmが好ましい。5μm以上であれば作業性が向上し、250μm以下であれば、経済的であり好ましい。以上の観点から、支持基材の厚さは、10〜200μmがより好ましく、20〜150μmがさらに好ましく、25〜125μmが特に好ましい。
粘接着層と支持基材の合計の厚みとしては通常10〜250μmである。支持基材は粘接着層と同じかやや厚めに設定すると作業性がよく、具体的な組み合わせとしては粘接着層/支持基材(μm)が、5/25、10/30、10/50、25/50、50/50、50/75等があり、使用する条件や装置等によって適宜決定することができる。
また、本発明の粘接着シートは、所望の厚さを得るため、熱時の流動性を向上させるために、粘接着シートの粘接着層側に、別途作製した粘接着剤を2枚以上貼り合わせることもできる。この場合には、粘接着層同士の剥離が発生しないような貼り合わせ条件が必要である。
以上説明したような構成の粘接着シートに紫外線照射すると、紫外線照射後には基材の接着力は大きく低下し、被着体に接着層を保持したまま、該粘接着シートの支持基材から容易に剥離することができる。
前記粘接着剤樹脂組成物、または前記粘接着シートを用いて、光導波路を接着してなる光学装置を作製することができる。
以下、光学装置の作製例について、粘接着シートを用いた場合を例に、図2および図3によって説明する。
(図2の説明)
まず保護フィルム3がある場合はこれを剥がし、被接着部材21と粘接着シートの粘接着剤面(接着剤層1)を貼り合せる(図2−A(a))。次に、放射線を粘接着シートに照射し、放射線により重合する性質を有する粘接着シートを重合硬化せしめた後、粘接着シートの支持基材2を剥離する(図2−A(b))。放射線としては、例えば、紫外線、電子線、赤外線等が挙げられる。ここでは紫外線を利用した例について述べる。粘接着シートへの紫外線照射は、支持基材面から行い、照度と照射量は粘接着剤の組成によっても異なるが、照度が通常3〜100mW/cm2程度で、照射量が通常80〜1000mJ/cm2程度で、光反応性モノマーがほぼ重合する程度の照射量が目安である。この際、粘接着シートの支持基材は紫外線透過性である必要がある。
続いて、粘接着剤を保持した被接着部材と光導波路11を積層した後、粘接着剤を加熱硬化して、目的とする光学装置40を製造する(図2−A(c))。
粘接着フィルムを貼り付ける方法としては、接着フィルムを光導波路や被接着部材の所望の位置に熱圧着する方法が一般的ではあるが、これに限定されるものではない。ここで被接着部材としては、目的とする光学装置に用いるものであれば特に限定はないが、例えばガラスエポキシ基板、ポリイミドなどを用いた有機配線基板、アルミナ基板、窒化アルミ基板などのセラミック配線基板、シリコンなどの半導体ウェハ、銅、アルミニウムなどの金属、石英などのガラス材料などが挙げられる。なお、ここでは粘接着シートを先に被接着部材と貼り合わせ、次いで光導波路と接着する例を示したが、図2−Bに示すように、この順序を入れ替えても良い。
(図3の説明)
まず保護フィルム3がある場合はこれを剥がし、粘接着シートの粘接着剤面(接着剤層1)に光導波路11を積層する(図3(a))。次に、ダイシング等により光導波路を目的とする形状に加工する(図3(b))。次いで、図2の説明と同様にして放射線を粘接着シートに照射し、放射線により重合する性質を有する粘接着シートを重合硬化せしめた後、支持基材を剥離する(図3(c))。続いて、粘接着剤を保持した光導波路を別の被接着部材21に積層した後、粘接着剤を加熱硬化して、目的とする光学装置40を製造する(図3(d))。なお、ここでは粘接着シートを先に光導波路に積層し、ついで別の被接着部材に接着する例を示したが、この順序を入れ替えても良い。
以上の説明では、粘接着シートを用い、被接着部材に予め作製しておいた光導波路を接着する方法を述べた。これらの方法に加え、粘接着シートを被接着部材に先に積層し、この上に光導波路層、具体的には下部クラッド層、コア層、上部クラッド層を順じ積み上げていく方法でも、前記粘接着シートを用いて光導波路を接着してなる光学装置を作製することができる。この方法によれば、被接着部材上にビルドアップで光導波路を作製できるため、光導波路のパターン精度や位置合わせ精度において有利である。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1
[粘接着シート1の作製]
(A)高分子量成分として、HTR−860P−3(帝国化学産業株式会社製商品名、グリシジル基含有アクリルゴム、分子量100万、Tg−7℃)100質量部、(B)エポキシ樹脂として、YDCN−703(東都化成株式会社製商品名、o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、エポキシ当量210)5.4質量部、YDCN−8170C(東都化成株式会社製商品名、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、エポキシ当量157)16.2質量部、(C)エポキシ樹脂硬化剤として、フェノライトLF2882(大日本インキ化学工業株式会社製商品名、ビスフェノールAノボラック樹脂、水酸基当量118g/eq)15.3質量部、シランカップリング剤として、NUCA−189(日本ユニカー株式会社製商品名、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン)0.1質量部、及びNUCA−1160(日本ユニカー株式会社製商品名、3‐ウレイドプロピルトリエトキシシラン)0.3質量部、(D)光反応性モノマーとして、A−DPH(新中村化学工業株式会社製商品名、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)30質量部、(E)光塩基発生剤として、イルガキュア369(チバスペシャリティーケミカルズ社製商品名、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1−オン:I−369)1.5質量部、有機溶剤としてシクロヘキサノンを加えて攪拌混合し、真空脱気した。この粘接着剤樹脂組成物ワニスを、厚さ75μmの表面離型処理ポリエチレンテレフタレート(帝人株式会社製、テイジンテトロンフィルム:A−31)上に塗布し、80℃で30分間加熱乾燥し粘接着シートを得た。この粘接着シートに、厚さ80μmの紫外線透過性の支持基材(サーモ株式会社製、低密度ポリエチレンテレフタレート/酢酸ビニル/低密度ポリエチレンテレフタレート三層フィルム:FHF−100)をあわせてラミネートすることにより保護フィルム(前記表面離型処理ポリエチレンテレフタレート)、粘接着層、及び紫外線透過性の支持基材からなる粘接着シート1を作製した。
上記粘接着シート1を、160℃で1時間硬化させた粘接着剤樹脂組成物の貯蔵弾性率を動的粘弾性測定装置(レオロジ社製、DVE−V4)を用いて測定(サンプルサイズ:長さ20mm、幅4mm、膜厚80μm、昇温速度5℃/min、引張りモード、10Hz、自動静荷重)した結果、25℃で400MPa、260℃で5MPaであった。
実施例2
[粘接着シート2の作製]
粘接着成分の(E)光塩基発生剤として、イルガキュア369をイルガキュア907(チバスペシャリティーケミカルズ社製商品名、2−メチル−1(4−(メチルチオ)フェニル−2−モルフォリノプロパン−1−オン:I−907)に変えた以外は実施例1と同様の操作により、粘接着シート2を作製した。上記粘接着シート2を、160℃で1時間硬化させた粘接着剤樹脂組成物の貯蔵弾性率を動的粘弾性測定装置(レオロジ社製、DVE−V4)を用いて測定(サンプルサイズ:長さ20mm、幅4mm、膜厚80μm、昇温速度5℃/min、引張りモード、10Hz、自動静荷重)した結果、25℃で400MPa、260℃で5MPaであった。
[光導波路形成用樹脂フィルムの作製]
〔クラッド層形成用樹脂フィルムの作製〕
バインダポリマとして、フェノキシ樹脂(商品名:フェノトートYP−70、東都化成株式会社製)50質量部、光重合性化合物として、アリサイクリックジエポキシカルボキシレート(商品名:KRM−2110、分子量:252、旭電化工業株式会社製)50質量部、光重合開始剤として、トリフェニルスルホニウムヘキサフロロアンチモネート塩(商品名:SP−170、旭電化工業株式会社製)4質量部、増感剤として、SP−100(商品名、旭電化工業株式会社製)0.4質量部、有機溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート40質量部を広口のポリ瓶に秤量し、メカニカルスターラ、シャフト及びプロペラを用いて、温度25℃、回転数400rpmの条件で、6時間撹拌し、クラッド層形成用樹脂ワニスを調合した。その後、孔径2μmのポリフロンフィルタ(商品名:PF020、アドバンテック東洋株式会社製)を用いて、温度25℃、圧力0.4MPaの条件で加圧濾過し、さらに真空ポンプ及びベルジャーを用いて減圧度50mmHgの条件で15分間減圧脱泡した。
上記で得られたクラッド層形成用樹脂ワニスを、ポリアミドフィルム(商品名:ミクトロン、東レ株式会社製、厚さ:12μm)のコロナ処理面上に塗工機(マルチコーターTM−MC、株式会社ヒラノテクシード製)を用いて塗布し、80℃、10分、その後100℃、10分乾燥し、次いで保護フィルムとして離型PETフィルム(商品名:A31、帝人デュポンフィルム株式会社、厚さ:25μm)を離型面が樹脂側になるように貼り付け、クラッド層形成用樹脂フィルムを得た。このとき樹脂層の厚さは、塗工機のギャップを調節することで、任意に調整可能であり、本実施例では硬化後の膜厚が、下部クラッド層30μm、上部クラッド層80μmとなるように調節した。
〔コア層形成用樹脂フィルムの作製〕
バインダポリマとして、フェノキシ樹脂(商品名:フェノトートYP−70、東都化成株式会社製)26質量部、光重合性化合物として、9,9−ビス[4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン(商品名:A−BPEF、新中村化学工業株式会社製)36質量部、およびビスフェノールA型エポキシアクリレート(商品名:EA−1020、新中村化学工業株式会社製)36質量部、光重合開始剤として、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド(商品名:イルガキュア819、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製)2質量部、有機溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート40質量部を用いたこと以外は、上記クラッド層形成用樹脂フィルムの作製例と同様の方法および条件でコア層形成用樹脂ワニスを調合した後、加圧濾過さらに減圧脱泡した。
上記で得られたコア層形成用樹脂ワニスを、PETフィルム(商品名:コスモシャインA1517、東洋紡績株式会社製、厚さ:16μm)の非処理面上に、上記製造例と同様な方法で塗布乾燥し、次いで保護フィルムとして離型PETフィルム(商品名:A31、帝人デュポンフィルム株式会社、厚さ:25μm)を離型面が樹脂側になるように貼り付け、コア層形成用樹脂フィルムを得た。本実施例では硬化後の膜厚が50μmとなるよう、塗工機のギャップを調整した。
[光導波路の作製]
上記で得られた下部クラッド層形成用樹脂フィルムの保護フィルムである離型PETフィルム(A31)を剥離し、紫外線露光機(株式会社オーク製作所製、EXM−1172)にて樹脂側(基材フィルムの反対側)から紫外線(波長365nm)を1J/cm2照射し、次いで80℃で10分間加熱処理することにより、下部クラッド層32を形成した(図4(a)参照)。
次に、該下部クラッド層32上に、ロールラミネータ(日立化成テクノプラント株式会社製、HLM−1500)を用い圧力0.4MPa、温度50℃、ラミネート速度0.2m/minの条件で、上記コア層形成用樹脂フィルムをラミネートし、次いで平板型ラミネータとして真空加圧式ラミネータ(株式会社名機製作所製、MVLP−500)を用い、500Pa以下に真空引きした後、圧力0.4MPa、温度50℃、加圧時間30秒の条件にて加熱圧着して、コア層33を形成した(図4(b)参照)。
次に、幅50μmのネガ型フォトマスクを介し、上記紫外線露光機にて紫外線(波長365nm)を0.6J/cm2照射し(図4(c)参照)、次いで80℃で5分間露光後加熱を行った。その後、支持フィルムであるPETフィルムを剥離し、現像液(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/N,N−ジメチルアセトアミド=8/2、質量比)を用いて、コアパターン36を現像した(図4(d)参照)。続いて、洗浄液(イソプロパノール)を用いて洗浄し、100℃で10分間加熱乾燥した。
次いで、上記と同様なラミネート条件にて、上部クラッド層として上記クラッド層形成用樹脂フィルムをラミネートした。さらに、紫外線(波長365nm)を両面に合計で25J/cm2照射後、160℃で1時間加熱処理することによって、上部クラッド層37を形成し基材フィルムが外側に配置されたフレキシブル光導波路を作製した(図4(e)参照)。さらにポリアミドフィルム剥離のため、該フレキシブル光導波路を85℃/85%の高温高湿条件で100時間処理し、基材フィルムを除去したフレキシブル光導波路を作製した(図4(f)参照)。その後、ダイシングソー(株式会社ディスコ製、DAD−341)を用いて導波路長5cmのフレキシブル光導波路を切出した。
なお、コア層及びクラッド層の屈折率をMetricon社製プリズムカプラー(Model 2010)で測定したところ、波長830nmにて、コア層が1.584、クラッド層が1.550であった。また、作製した光導波路の伝搬損失を、光源に850nmの面発光レーザー((EXFO社製、FLS−300−01−VCL)を、受光センサに株式会社アドバンテスト製、Q82214を用い、カットバック法(測定導波路長10、5、3、2cm、入射ファイバ;GI−50/125マルチモードファイバ(NA=0.20)、出射ファイバ;SI−114/125(NA=0.22))により測定したところ、0.1dB/cmであった。
[粘接着シートの評価]
(1)接着性の評価
〔試験サンプルの作製〕
上記実施例1及び2で得られた粘接着シートの保護フィルム剥離後、各種部材(ガラスエポキシ基板(商品名:MCL−E−679F、厚さ0.6mm、日立化成工業株式会社製)、ポリイミドフィルム(商品名:カプトンEN、厚さ25μm、東レ・デュポン株式会社製)、銅箔(商品名:GTS−35、厚さ35μm、光沢面使用、古河サーキットフォイル株式会社製)、アルミニウム箔(商品名:AIN30H−H、光沢面使用、厚さ30μm、竹内金属箔株式会社製)、シリコン基板(厚さ0.625mm、三菱マテリアル株式会社製)、酸化膜付きシリコン基板(厚さ0.625μm、酸化膜1μm付き、三菱マテリアル株式会社製)に、60℃、0.5MPa、送り速度0.2m/minの条件で、前記粘接着シートをロールラミネートした。その後、支持体フィルムを剥がし、80℃、0.5MPa、送り速度0.5mの条件で、上記で作製したフレキシブル光導波路をロールラミネートした。続いて180℃で1時間加熱硬化し、接着性評価用の試験サンプルを作製した。
〔評価方法及び結果〕
碁盤目テープ法(JIS−K5400に準拠)によりリフロー試験前後の接着性(剥離マス目数)を調べた。結果を表1に示す。なお、リフロー試験は、リフロー試験機(古河電気工業(製)、サラマンダXNA−645PC)を用いて、IPC/JEDEC J−STD−020Bに準じた条件で最高温度265℃の鉛はんだフリーリフロー試験を3回行った。詳細なリフロー条件を表2に、およびリフロー炉内の温度プロファイルを図5に示す。以下のリフロー試験においても、同様に行った。
(2)透過率の評価
〔試験サンプルの作製〕
厚さ1mmのスライドガラスに、保護フィルムを剥離した粘接着シートを60℃、0.5MPa、送り速度0.5m/minの条件でロールラミネートし、その後紫外線照射し基材フィルムを剥離した後、180℃で1時間加熱硬化し、透過率評価用の試験サンプルを作製した。
〔評価方法及び結果〕
HITACHI製分光光度計「U−3410」を用い、リフロー試験前後の波長700〜1600nmにおける光線透過率を測定した。また、全光線透過率を、JIS−K7105に準じ、日本電色工業株式会社製色差・濁度測定器「COH−300A」を用いて測定した。結果を表1に示した。
(3)屈折率の評価
〔試験サンプルの作製〕
(2)の透過率評価用試験サンプルと同様にして、屈折率測定用の試験サンプルを作製した。
〔評価方法及び結果〕
Metricon社製プリズムカプラ(Model2010)を用い、リフロー試験前後の波長830nmにおける屈折率を測定し、結果を表1に示した。なお、リフロー試験後の屈折率変化は、実施例1、2とも、0.001であることがわかった。
(4)光導波路の接着後の挿入損失評価
〔試験サンプルの作製〕
被接着部材としてシリコン基板(厚さ0.625mm、三菱マテリアル株式会社製)を用い、上述の接着サンプルの作製に示した方法で光導波路をシリコン基板に接着した。これをダイシングソー(DISCO社製ダイシングソー「DAD−341」)にて導波路長10cmとなるように加工し、挿入損失評価用の試験サンプルを作製した。
〔評価方法及び結果〕
光源に850nmの面発光レーザー((EXFO社製、FLS−300−01−VCL)を、受光センサに株式会社アドバンテスト製、Q82214を用い、カットバック法(測定導波路長10、5、3、2cm、入射ファイバ;GI−50/125マルチモードファイバ(NA=0.20)、出射ファイバ;SI−114/125(NA=0.22))により、リフロー試験前後の光導波路の挿入損失を測定した。結果を表1に示した。
(5)繰り返し曲げ試験
〔試験サンプルの作製〕
被接着部材としてポリイミドフィルム(商品名:カプトンEN、厚さ25μm、東レ・デュポン株式会社製)を用い、上述の接着サンプルの作製に示した方法で光導波路をポリイミドフィルムに接着した。これをダイシングソー(DISCO社製ダイシングソー「DAD−341」)にて導波路長10cm、幅5mmとなるように加工した。
(評価方法及び結果)
屈曲耐久試験機(大昌電子株式会社製)を用い、曲率半径2mm、屈曲回数2回/秒の条件で10万回繰り返し折り曲げ試験を行い、試験終了後のサンプルを倍率200倍の顕微鏡下で観察した。その結果、10万回終了後においても、光導波路のコア及びクラッドに破断は見られなかった。また、ポリイミド/接着剤/光導波路いずれの界面においても剥離せず、ポリイミドフィルムに光導波路を接着した光学装置が良好な屈曲性を有していた。
Figure 2008262159
Figure 2008262159
以上、表1に示したように、いずれの評価においても、良好な結果が得られ、本発明の粘接着シートが良好な透明性及び耐熱性を有していることに加え、ポリイミドフィルムに光導波路を接着した光学装置が良好な屈曲性を有していることがわかった。
本発明の粘接着剤樹脂組成物および粘接着シートは、上記構成により優れた透明性、耐熱性に加え、優れた屈曲性を有するものである。このため、光インタコネクション等の幅広い分野に適用できる。
本発明の粘接着シートを示す断面模式図である。 本発明の粘接着シートの使用方法の一例を示す断面模式図である。 本発明の粘接着シートの使用方法の一例を示す断面模式図である。 光導波路作製工程の一例を示す断面模式図である。 本発明の粘接着シートの評価に用いたリフロー試験の温度プロファイルである。 実施例1の粘接着フィルムの、波長700〜1600nmにおけるリフロー試験前後での光線透過率である。 実施例2の粘接着フィルムの、波長700〜1600nmにおけるリフロー試験前後での光線透過率である。
符号の説明
1;粘接着層
2;支持基材
3;保護フィルム
4;粘接着シート
11;光導波路
21;被接着部材
31、38;基材フィルム(クラッド層用)
32;下部クラッド層
33;コア層
34;基材フィルム(コア層形成用)
35;フォトマスク
36;コアパターン
37;上部クラッド層
40;光学装置

Claims (9)

  1. (A)官能基を含む重量平均分子量が10万以上である高分子量成分、(B)エポキシ樹脂、(C)フェノール系エポキシ樹脂硬化剤、(D)紫外線照射によって得られる硬化物のTgが250℃以上である光反応性モノマー、(E)波長200〜450nmの紫外線照射により塩基とラジカルを発生する光開始剤を含有する樹脂組成物であって、その硬化物の全光線透過率と波長700〜1600nmにおける光線透過率が80%以上である、光導波路用粘接着剤樹脂組成物。
  2. 最高温度265℃のリフロー試験を3回実施後、前記硬化物の全光線透過率と波長700〜1600nmにおける光線透過率が80%以上である、請求項1に記載の光導波路用粘接着剤樹脂組成物。
  3. 最高温度265℃のリフロー試験を3回実施し、その前後における、前記硬化物の屈折率変化が±0.005以内である、請求項1または2に記載の光導波路用粘接着剤樹脂組成物。
  4. 最高温度265℃のリフロー試験を3回実施後、前記硬化物の碁盤目テープ法による接着性の評価点数が8点以上である、請求項1〜3のいずれかに記載の光導波路用粘接着剤樹脂組成物。
  5. 前記粘接着剤樹脂組成物を用いてなる接着剤付き光導波路の繰り返し曲げ試験において、曲率半径5mmで10万回曲げ試験を実施後、光導波路に機械的破断が発生しない、請求項1〜4のいずれかに記載の光導波路用粘接着剤樹脂組成物。
  6. (A)官能基を含む重量平均分子量が10万以上である高分子量成分が、グリシジル基含有反復単位を0.5〜6質量%含有するグリシジル基含有(メタ)アクリル共重合体である、請求項1〜5のいずれかに記載の光導波路用粘接着剤樹脂組成物。
  7. (A)官能基を含む重量平均分子量が10万以上である高分子量成分100質量部に対し、(B)エポキシ樹脂を5〜250質量部、(D)紫外線照射によって得られる硬化物のTgが250℃以上である光反応性モノマーを5〜100質量部、(E)波長200〜450nmの紫外線照射により塩基とラジカルを発生する光開始剤を0.1〜20質量部含有し、(C)フェノール系エポキシ樹脂硬化剤を、該エポキシ樹脂のエポキシ基1個当たりフェノール性水酸基の当量比が0.5〜1.5の範囲で含有する、請求項1〜6のいずれかに記載の光導波路用粘接着剤樹脂組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の粘接着剤樹脂組成物と支持基材からなる光導波路用粘接着シート。
  9. 請求項1〜7のいずれかに記載の粘接着剤樹脂組成物、または請求項8に記載の粘接着シートを用いて、光導波路を接着してなる光学装置。
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