JP2008262159A - 光導波路用粘接着剤樹脂組成物およびこれを用いた光導波路用粘接着シート、ならびにこれらを用いた光学装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)官能基を含む重量平均分子量が10万以上である高分子量成分、(B)エポキシ樹脂、(C)フェノール系エポキシ樹脂硬化剤、(D)紫外線照射によって得られる硬化物のTgが250℃以上である光反応性モノマー、(E)波長200〜450nmの紫外線照射により塩基とラジカルを発生する光開始剤を含有する樹脂組成物であって、その硬化物の全光線透過率と波長700〜1600nmにおける光線透過率が80%以上である光導波路用粘接着剤樹脂組成物、該接着剤樹脂組成物と支持基材からなる光導波路用粘接着シート、並びに該粘接着剤樹脂組成物又は該接着フィルムを用いて光導波路を接着してなる光学装置である。
【選択図】図2
Description
これら光インタコネクションに用いられる光導波路用粘接着剤については、透明性、高耐熱性、高信頼性に加え、粘接着層の膜厚制御や取り扱い性、可撓性などが課題となっていた。例えば、フッ素含有エポキシ樹脂が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、はんだ耐熱性に劣り、さらに材料が液状であるために膜厚制御や取り扱いが困難であり、また硬化後の弾性率が高く、可撓性も劣るため、光導波路用粘接着剤として満足できるものではない。
すなわち、本発明は、
(1)(A)官能基を含む重量平均分子量が10万以上である高分子量成分、(B)エポキシ樹脂、(C)フェノール系エポキシ樹脂硬化剤、(D)紫外線照射によって得られる硬化物のTgが250℃以上である光反応性モノマー、(E)波長200〜450nmの紫外線照射により塩基とラジカルを発生する光開始剤を含有する樹脂組成物であって、その硬化物の全光線透過率と波長700〜1600nmにおける光線透過率が80%以上である光導波路用粘接着剤樹脂組成物、
(2)最高温度265℃のリフロー試験を3回実施後、前記硬化物の全光線透過率と波長700〜1600nmにおける光線透過率が80%以上である上記(1)に記載の光導波路用粘接着剤樹脂組成物、
(3)最高温度265℃のリフロー試験を3回実施し、その前後における、前記硬化物の屈折率変化が±0.005以内である上記(1)または(2)に記載の光導波路用粘接着剤樹脂組成物、
(4)最高温度265℃のリフロー試験を3回実施後、前記硬化物の碁盤目テープ法による接着性の評価点数が8点以上である上記(1)〜(3)のいずれかに記載の光導波路用粘接着剤樹脂組成物、
(5)前記粘接着剤樹脂組成物を用いてなる接着剤付き光導波路の繰り返し曲げ試験において、曲率半径5mmで10万回曲げ試験を実施後、光導波路に機械的破断が発生しない上記(1)〜(4)のいずれかに記載の光導波路用粘接着剤樹脂組成物、
(6)(A)官能基を含む重量平均分子量が10万以上である高分子量成分が、グリシジル基含有反復単位を0.5〜6質量%含有するグリシジル基含有(メタ)アクリル共重合体である上記(1)〜(5)のいずれかに記載の光導波路用粘接着剤樹脂組成物、
(7)(A)官能基を含む重量平均分子量が10万以上である高分子量成分100質量部に対し、(B)エポキシ樹脂を5〜250質量部、(D)紫外線照射によって得られる硬化物のTgが250℃以上である光反応性モノマーを5〜100質量部、(E)波長200〜450nmの紫外線照射により塩基とラジカルを発生する光開始剤を0.1〜20質量部含有し、(C)フェノール系エポキシ樹脂硬化剤を、該エポキシ樹脂のエポキシ基1個当たりフェノール性水酸基の当量比が0.5〜1.5の範囲で含有する、上記(1)〜(6)のいずれかに記載の光導波路用粘接着剤樹脂組成物、
(8)上記(1)〜(7)のいずれかに記載の粘接着剤樹脂組成物と支持基材からなる光導波路用粘接着シート、および
(9)光導波路を、上記(1)〜(7)のいずれかに記載の光導波路用粘接着剤樹脂組成物、または上記(8)に記載の光導波路用粘接着シートを用いて接着してなる光学装置、
を提供するものである。
以下、本明細書において、(A)及び(C)〜(E)成分を、それぞれ(A)高分子量成分、(C)エポキシ樹脂硬化剤、(D)光反応性モノマー及び(E)光開始剤又は光塩基発生剤と略記することがあり、光導波路用粘接着剤樹脂組成物を粘接着剤樹脂組成、及び光導波路用粘接着シートを粘接着シートと略記することがある。
なお、ここで光導波路とは、光の伝搬、分岐、反射、屈折、増幅、減衰などを制御するものであれば特に限定はないが、一般的には屈折率の高いコアとこれを覆う屈折率の低いクラッドから構成される。本発明では、可撓性を有するフレキシブル光導波路を製造し得るとの観点から、可撓性を有するポリマー光導波路が好適に使用される。
(1)(A)高分子量成分と(B)エポキシ樹脂とを用いることで、これらは好ましくは非相溶であり、いわゆる海島構造を取りやすく、低弾性、接着性、作業性及び高温時信頼性が得られること、
(2)(C)エポキシ樹脂硬化剤と(D)光反応性モノマーを用いることにより耐熱性、耐リフロー性に優れること、
(3)(C)エポキシ樹脂硬化剤及び(D)光反応性モノマーの存在下で(E)光開始剤を使用するため、光が当たらない状態では(B)エポキシ樹脂、及び(D)光反応性モノマーがほとんど反応せず、保存安定性に優れる上に、光を照射すれば光反応が促進され、またエポキシ樹脂の硬化促進剤が発生するため、加熱するとスムーズにエポキシ樹脂の硬化が進むという、反応性と保存安定性とを両立した粘接着剤樹脂組成物及び粘接着シートを得ることができること、である。
(A)官能基を含む重量平均分子量が10万以上である高分子量成分としては、接着性向上の点で、グリシジル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、カルボキシル基、水酸基、エピスルフィド基などの官能基を含有するものが好ましく、中でも架橋性の点でグリシジル基が好ましい。具体的には、原料モノマーとして、グリシジルアクリレート又はグリシジルメタクリレート(以下、総称して、「グリシジル(メタ)アクリレート」という)を含有し、かつ重量平均分子量が10万以上であるグリシジル基含有(メタ)アクリル共重合体を挙げることができる。また、耐リフロー性の点で、(B)エポキシ樹脂と非相溶であることが好ましい。ただし、相溶性は(A)高分子量成分の特性のみでは決定しないので、両者が相溶しない組み合わせを選択することになる。本発明において、上記グリシジル基含有(メタ)アクリル共重合体とは、グリシジル基含有アクリル共重合体とグリシジル基含有メタクリル共重合体の両方を示す語句である。
また、本発明の粘接着シートは、所望の厚さを得るため、熱時の流動性を向上させるために、粘接着シートの粘接着層側に、別途作製した粘接着剤を2枚以上貼り合わせることもできる。この場合には、粘接着層同士の剥離が発生しないような貼り合わせ条件が必要である。
以下、光学装置の作製例について、粘接着シートを用いた場合を例に、図2および図3によって説明する。
まず保護フィルム3がある場合はこれを剥がし、被接着部材21と粘接着シートの粘接着剤面(接着剤層1)を貼り合せる(図2−A(a))。次に、放射線を粘接着シートに照射し、放射線により重合する性質を有する粘接着シートを重合硬化せしめた後、粘接着シートの支持基材2を剥離する(図2−A(b))。放射線としては、例えば、紫外線、電子線、赤外線等が挙げられる。ここでは紫外線を利用した例について述べる。粘接着シートへの紫外線照射は、支持基材面から行い、照度と照射量は粘接着剤の組成によっても異なるが、照度が通常3〜100mW/cm2程度で、照射量が通常80〜1000mJ/cm2程度で、光反応性モノマーがほぼ重合する程度の照射量が目安である。この際、粘接着シートの支持基材は紫外線透過性である必要がある。
粘接着フィルムを貼り付ける方法としては、接着フィルムを光導波路や被接着部材の所望の位置に熱圧着する方法が一般的ではあるが、これに限定されるものではない。ここで被接着部材としては、目的とする光学装置に用いるものであれば特に限定はないが、例えばガラスエポキシ基板、ポリイミドなどを用いた有機配線基板、アルミナ基板、窒化アルミ基板などのセラミック配線基板、シリコンなどの半導体ウェハ、銅、アルミニウムなどの金属、石英などのガラス材料などが挙げられる。なお、ここでは粘接着シートを先に被接着部材と貼り合わせ、次いで光導波路と接着する例を示したが、図2−Bに示すように、この順序を入れ替えても良い。
まず保護フィルム3がある場合はこれを剥がし、粘接着シートの粘接着剤面(接着剤層1)に光導波路11を積層する(図3(a))。次に、ダイシング等により光導波路を目的とする形状に加工する(図3(b))。次いで、図2の説明と同様にして放射線を粘接着シートに照射し、放射線により重合する性質を有する粘接着シートを重合硬化せしめた後、支持基材を剥離する(図3(c))。続いて、粘接着剤を保持した光導波路を別の被接着部材21に積層した後、粘接着剤を加熱硬化して、目的とする光学装置40を製造する(図3(d))。なお、ここでは粘接着シートを先に光導波路に積層し、ついで別の被接着部材に接着する例を示したが、この順序を入れ替えても良い。
実施例1
[粘接着シート1の作製]
(A)高分子量成分として、HTR−860P−3(帝国化学産業株式会社製商品名、グリシジル基含有アクリルゴム、分子量100万、Tg−7℃)100質量部、(B)エポキシ樹脂として、YDCN−703(東都化成株式会社製商品名、o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、エポキシ当量210)5.4質量部、YDCN−8170C(東都化成株式会社製商品名、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、エポキシ当量157)16.2質量部、(C)エポキシ樹脂硬化剤として、フェノライトLF2882(大日本インキ化学工業株式会社製商品名、ビスフェノールAノボラック樹脂、水酸基当量118g/eq)15.3質量部、シランカップリング剤として、NUCA−189(日本ユニカー株式会社製商品名、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン)0.1質量部、及びNUCA−1160(日本ユニカー株式会社製商品名、3‐ウレイドプロピルトリエトキシシラン)0.3質量部、(D)光反応性モノマーとして、A−DPH(新中村化学工業株式会社製商品名、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)30質量部、(E)光塩基発生剤として、イルガキュア369(チバスペシャリティーケミカルズ社製商品名、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1−オン:I−369)1.5質量部、有機溶剤としてシクロヘキサノンを加えて攪拌混合し、真空脱気した。この粘接着剤樹脂組成物ワニスを、厚さ75μmの表面離型処理ポリエチレンテレフタレート(帝人株式会社製、テイジンテトロンフィルム:A−31)上に塗布し、80℃で30分間加熱乾燥し粘接着シートを得た。この粘接着シートに、厚さ80μmの紫外線透過性の支持基材(サーモ株式会社製、低密度ポリエチレンテレフタレート/酢酸ビニル/低密度ポリエチレンテレフタレート三層フィルム:FHF−100)をあわせてラミネートすることにより保護フィルム(前記表面離型処理ポリエチレンテレフタレート)、粘接着層、及び紫外線透過性の支持基材からなる粘接着シート1を作製した。
[粘接着シート2の作製]
粘接着成分の(E)光塩基発生剤として、イルガキュア369をイルガキュア907(チバスペシャリティーケミカルズ社製商品名、2−メチル−1(4−(メチルチオ)フェニル−2−モルフォリノプロパン−1−オン:I−907)に変えた以外は実施例1と同様の操作により、粘接着シート2を作製した。上記粘接着シート2を、160℃で1時間硬化させた粘接着剤樹脂組成物の貯蔵弾性率を動的粘弾性測定装置(レオロジ社製、DVE−V4)を用いて測定(サンプルサイズ:長さ20mm、幅4mm、膜厚80μm、昇温速度5℃/min、引張りモード、10Hz、自動静荷重)した結果、25℃で400MPa、260℃で5MPaであった。
〔クラッド層形成用樹脂フィルムの作製〕
バインダポリマとして、フェノキシ樹脂(商品名:フェノトートYP−70、東都化成株式会社製)50質量部、光重合性化合物として、アリサイクリックジエポキシカルボキシレート(商品名:KRM−2110、分子量:252、旭電化工業株式会社製)50質量部、光重合開始剤として、トリフェニルスルホニウムヘキサフロロアンチモネート塩(商品名:SP−170、旭電化工業株式会社製)4質量部、増感剤として、SP−100(商品名、旭電化工業株式会社製)0.4質量部、有機溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート40質量部を広口のポリ瓶に秤量し、メカニカルスターラ、シャフト及びプロペラを用いて、温度25℃、回転数400rpmの条件で、6時間撹拌し、クラッド層形成用樹脂ワニスを調合した。その後、孔径2μmのポリフロンフィルタ(商品名:PF020、アドバンテック東洋株式会社製)を用いて、温度25℃、圧力0.4MPaの条件で加圧濾過し、さらに真空ポンプ及びベルジャーを用いて減圧度50mmHgの条件で15分間減圧脱泡した。
バインダポリマとして、フェノキシ樹脂(商品名:フェノトートYP−70、東都化成株式会社製)26質量部、光重合性化合物として、9,9−ビス[4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン(商品名:A−BPEF、新中村化学工業株式会社製)36質量部、およびビスフェノールA型エポキシアクリレート(商品名:EA−1020、新中村化学工業株式会社製)36質量部、光重合開始剤として、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド(商品名:イルガキュア819、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製)2質量部、有機溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート40質量部を用いたこと以外は、上記クラッド層形成用樹脂フィルムの作製例と同様の方法および条件でコア層形成用樹脂ワニスを調合した後、加圧濾過さらに減圧脱泡した。
上記で得られた下部クラッド層形成用樹脂フィルムの保護フィルムである離型PETフィルム(A31)を剥離し、紫外線露光機(株式会社オーク製作所製、EXM−1172)にて樹脂側(基材フィルムの反対側)から紫外線(波長365nm)を1J/cm2照射し、次いで80℃で10分間加熱処理することにより、下部クラッド層32を形成した(図4(a)参照)。
(1)接着性の評価
〔試験サンプルの作製〕
上記実施例1及び2で得られた粘接着シートの保護フィルム剥離後、各種部材(ガラスエポキシ基板(商品名:MCL−E−679F、厚さ0.6mm、日立化成工業株式会社製)、ポリイミドフィルム(商品名:カプトンEN、厚さ25μm、東レ・デュポン株式会社製)、銅箔(商品名:GTS−35、厚さ35μm、光沢面使用、古河サーキットフォイル株式会社製)、アルミニウム箔(商品名:AIN30H−H、光沢面使用、厚さ30μm、竹内金属箔株式会社製)、シリコン基板(厚さ0.625mm、三菱マテリアル株式会社製)、酸化膜付きシリコン基板(厚さ0.625μm、酸化膜1μm付き、三菱マテリアル株式会社製)に、60℃、0.5MPa、送り速度0.2m/minの条件で、前記粘接着シートをロールラミネートした。その後、支持体フィルムを剥がし、80℃、0.5MPa、送り速度0.5mの条件で、上記で作製したフレキシブル光導波路をロールラミネートした。続いて180℃で1時間加熱硬化し、接着性評価用の試験サンプルを作製した。
碁盤目テープ法(JIS−K5400に準拠)によりリフロー試験前後の接着性(剥離マス目数)を調べた。結果を表1に示す。なお、リフロー試験は、リフロー試験機(古河電気工業(製)、サラマンダXNA−645PC)を用いて、IPC/JEDEC J−STD−020Bに準じた条件で最高温度265℃の鉛はんだフリーリフロー試験を3回行った。詳細なリフロー条件を表2に、およびリフロー炉内の温度プロファイルを図5に示す。以下のリフロー試験においても、同様に行った。
〔試験サンプルの作製〕
厚さ1mmのスライドガラスに、保護フィルムを剥離した粘接着シートを60℃、0.5MPa、送り速度0.5m/minの条件でロールラミネートし、その後紫外線照射し基材フィルムを剥離した後、180℃で1時間加熱硬化し、透過率評価用の試験サンプルを作製した。
〔評価方法及び結果〕
HITACHI製分光光度計「U−3410」を用い、リフロー試験前後の波長700〜1600nmにおける光線透過率を測定した。また、全光線透過率を、JIS−K7105に準じ、日本電色工業株式会社製色差・濁度測定器「COH−300A」を用いて測定した。結果を表1に示した。
〔試験サンプルの作製〕
(2)の透過率評価用試験サンプルと同様にして、屈折率測定用の試験サンプルを作製した。
〔評価方法及び結果〕
Metricon社製プリズムカプラ(Model2010)を用い、リフロー試験前後の波長830nmにおける屈折率を測定し、結果を表1に示した。なお、リフロー試験後の屈折率変化は、実施例1、2とも、0.001であることがわかった。
〔試験サンプルの作製〕
被接着部材としてシリコン基板(厚さ0.625mm、三菱マテリアル株式会社製)を用い、上述の接着サンプルの作製に示した方法で光導波路をシリコン基板に接着した。これをダイシングソー(DISCO社製ダイシングソー「DAD−341」)にて導波路長10cmとなるように加工し、挿入損失評価用の試験サンプルを作製した。
〔評価方法及び結果〕
光源に850nmの面発光レーザー((EXFO社製、FLS−300−01−VCL)を、受光センサに株式会社アドバンテスト製、Q82214を用い、カットバック法(測定導波路長10、5、3、2cm、入射ファイバ;GI−50/125マルチモードファイバ(NA=0.20)、出射ファイバ;SI−114/125(NA=0.22))により、リフロー試験前後の光導波路の挿入損失を測定した。結果を表1に示した。
〔試験サンプルの作製〕
被接着部材としてポリイミドフィルム(商品名:カプトンEN、厚さ25μm、東レ・デュポン株式会社製)を用い、上述の接着サンプルの作製に示した方法で光導波路をポリイミドフィルムに接着した。これをダイシングソー(DISCO社製ダイシングソー「DAD−341」)にて導波路長10cm、幅5mmとなるように加工した。
屈曲耐久試験機(大昌電子株式会社製)を用い、曲率半径2mm、屈曲回数2回/秒の条件で10万回繰り返し折り曲げ試験を行い、試験終了後のサンプルを倍率200倍の顕微鏡下で観察した。その結果、10万回終了後においても、光導波路のコア及びクラッドに破断は見られなかった。また、ポリイミド/接着剤/光導波路いずれの界面においても剥離せず、ポリイミドフィルムに光導波路を接着した光学装置が良好な屈曲性を有していた。
2;支持基材
3;保護フィルム
4;粘接着シート
11;光導波路
21;被接着部材
31、38;基材フィルム(クラッド層用)
32;下部クラッド層
33;コア層
34;基材フィルム(コア層形成用)
35;フォトマスク
36;コアパターン
37;上部クラッド層
40;光学装置
Claims (9)
- (A)官能基を含む重量平均分子量が10万以上である高分子量成分、(B)エポキシ樹脂、(C)フェノール系エポキシ樹脂硬化剤、(D)紫外線照射によって得られる硬化物のTgが250℃以上である光反応性モノマー、(E)波長200〜450nmの紫外線照射により塩基とラジカルを発生する光開始剤を含有する樹脂組成物であって、その硬化物の全光線透過率と波長700〜1600nmにおける光線透過率が80%以上である、光導波路用粘接着剤樹脂組成物。
- 最高温度265℃のリフロー試験を3回実施後、前記硬化物の全光線透過率と波長700〜1600nmにおける光線透過率が80%以上である、請求項1に記載の光導波路用粘接着剤樹脂組成物。
- 最高温度265℃のリフロー試験を3回実施し、その前後における、前記硬化物の屈折率変化が±0.005以内である、請求項1または2に記載の光導波路用粘接着剤樹脂組成物。
- 最高温度265℃のリフロー試験を3回実施後、前記硬化物の碁盤目テープ法による接着性の評価点数が8点以上である、請求項1〜3のいずれかに記載の光導波路用粘接着剤樹脂組成物。
- 前記粘接着剤樹脂組成物を用いてなる接着剤付き光導波路の繰り返し曲げ試験において、曲率半径5mmで10万回曲げ試験を実施後、光導波路に機械的破断が発生しない、請求項1〜4のいずれかに記載の光導波路用粘接着剤樹脂組成物。
- (A)官能基を含む重量平均分子量が10万以上である高分子量成分が、グリシジル基含有反復単位を0.5〜6質量%含有するグリシジル基含有(メタ)アクリル共重合体である、請求項1〜5のいずれかに記載の光導波路用粘接着剤樹脂組成物。
- (A)官能基を含む重量平均分子量が10万以上である高分子量成分100質量部に対し、(B)エポキシ樹脂を5〜250質量部、(D)紫外線照射によって得られる硬化物のTgが250℃以上である光反応性モノマーを5〜100質量部、(E)波長200〜450nmの紫外線照射により塩基とラジカルを発生する光開始剤を0.1〜20質量部含有し、(C)フェノール系エポキシ樹脂硬化剤を、該エポキシ樹脂のエポキシ基1個当たりフェノール性水酸基の当量比が0.5〜1.5の範囲で含有する、請求項1〜6のいずれかに記載の光導波路用粘接着剤樹脂組成物。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の粘接着剤樹脂組成物と支持基材からなる光導波路用粘接着シート。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の粘接着剤樹脂組成物、または請求項8に記載の粘接着シートを用いて、光導波路を接着してなる光学装置。
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JP2010164770A (ja) * | 2009-01-15 | 2010-07-29 | Hitachi Chem Co Ltd | 光導波路 |
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- 2007-12-14 JP JP2007323784A patent/JP2008262159A/ja active Pending
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