JP2007015906A - ガラス光学素子成形装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】成形型に貼り付いたガラス光学素子を容易に、かつ、確実に剥離することができ、該ガラス光学素子の取り出しも容易であるガラス光学素子成形装置を提供する。
【解決手段】本ガラス光学素子成形装置においては、ガラスブランクを上型1の凸状成形面1aと下型2の凹状の成形面2aとにより押圧してガラス光学素子であるガラスレンズ19が成形されるが、成形直後の状態では、ガラスレンズ19の上側光学面は、凸状成形面に貼り付いた状態にある。そこで、上型を支持する上軸3の上方に配される型支持機構部を介して上軸3と上型1とを下型2に対してP1 方向に傾斜駆動させることにより保持リング18内に嵌入状態にあるガラスレンズ19と上型1の凸状成形面1aとの間にわずかな隙間を生じさせて、ガラスレンズ19の貼り付き状態を解放し、確実なレンズ離型がなされる。
【選択図】図4

Description

本発明は、一対の型によりガラス素材を押圧してガラス光学素子を成形するガラス光学素子成形装置に関する。
鏡面仕上げを行った成形面をもつ一対の成形型によりガラス素材を加熱軟化した状態でプレス成形によりガラスレンズ等の光学素子を製造するガラス光学素子成形装置がある。このガラス光学素子成形装置においては、成形後、所定温度に冷却した成形光学素子を安定して確実に成形型から離型し、該光学素子をオートローダーで搬出できるようにする必要がある。
ところが、ガラス光学素子成形装置においては、上記上下型の成形面の素材及び形状、並びに成形素材の組成及び離型温度によっては、成形光学素子が型の成形面に貼りつき、光学素子の自動取出しが行えなくなる。特に、型形状が凸形状である場合に、ガラスと型の熱膨張率の相違により、貼り付き(オプティカルコンタクトによる貼り付きの状態)が起きやすい。そして、凸形状の型は、上下型のうち上型に用いられることが多く、上型成形面へ貼りついた光学素子を強制的に離型した場合、所定外の時や場所に落下したり、該光学素子を破損する可能性もあり、生産性上の問題があった。
そこで、上記離型を確実に行えるプレス成形装置(ガラス光学素子成形装置)として特許文献1、あるいは、2に開示されたものがある。このプレス成形装置は、上,下型の移動軸が同一線上になるように規制し得る胴型と、成形面に密着したガラス成形体(光学素子)をその周縁部を押圧することで離型させる強制離型手段と、さらに、上記強制離型手段がガラス成形体の周縁部と接触し、ガラス成形体を成形面から剥離させるために、前記強制離型手段を上型または下型に対して相対的に移動させるための移動手段を有する装置である。
上記移動手段としては、例えば、圧縮バネ等のバネ部材が適用され、上記強制離型手段は、上記上型に対して上記バネ部材を介して付勢された状態で取り付けられており、型開き時に上記バネ部材の付勢力によって上記光学素子の周縁部を押圧して、離型させるものである。なお、上記バネ部材は、各種のバネ形状のものが適用できるが、その材質としてガラス成形が可能な温度に耐える耐熱性をもつ材料、例えば、ジルコニア等のセラミックスを用いる必要がある。
特許文献1は、特開2001−192215号公報である。 特許文献2は、特開2004−196636号公報である。
しかしながら、上述した特許文献1,2に開示されたプレス成形装置においては、上記強制離型手段に組み込まれる上記バネ部材が高耐熱性のある高価なバネ部材であり、さらに、ジルコニア等の上記バネ部材は、金属のバネ部材に比較して耐久性の問題がある。
また、必要とする付勢力として上記光学素子を型から引き離すに十分な強い付勢力を有することが要求されるが、上記光学素子の外径を10mm程度とした場合、大気圧による静圧として8N程度が上記光学素子に作用し、その光学素子を確実に離型させるためには、上記光学素子の収縮による吸着力を加算した非常に大きな離型力で上記光学素子を押圧する必要がある。例えば、バネ部材を圧縮コイルバネとしてそのコイル外径を25mm、内径を12.5mm、自由長を25mmとした場合、上記静圧を超える力を上記光学素子に与えるためには、撓み量8mmを必要とする。このように上記バネ部材の撓み量も考慮した状態では、大きな配設スペースを必要とし、型まわりが大型化するなどの問題もある。
本発明は、上述の問題を解決するためになされたものであり、成形型に貼り付いたガラス光学素子を容易に剥離することできるガラス光学素子成形装置を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に記載のガラス光学素子成形装置は、一対の型によりガラス素材を押圧してガラス光学素子を成形するガラス光学素子成形装置において、上記一対の型の一方の型を上記一対の型の型開閉移動軸に対し傾斜可能なように支持し、かつ、上記一対の型を開閉可能なように支持する型支持手段と、上記一対の型を相対的に離反、接近させるように型開閉方向に駆動する型開閉駆動手段と、上記一対の型の―方の型を上記一対の型の他方の型に対して傾けるための型傾斜駆動手段とを有する。
本発明の請求項2に記載のガラス光学素子成形装置は、請求項1に記載のガラス光学素子成形装置において、さらに、上記一対の型の外周に嵌合して上記一対の型の軸同士を軸合わせする軸合わせ手段と、上記一対の型が上記ガラス光学素子を成形するときは、上記軸合わせ手段により上記一対の型を軸合わせし、上記ガラス光学素子を上記一対の型から取り出すときは、上記軸合わせ手段と上記一対の型の一方の型との嵌合を外すように上記軸合わせ手段を駆動する軸合わせ駆動手段とを有する。
本発明の請求項3に記載のガラス光学素子成形装置は、請求項1、または、2に記載のガラス光学素子成形装置において、上記一対の型の上記一方の型は、凸面の光学形成面を有する。
本発明の請求項4に記載のガラス光学素子成形装置は、請求項1、または、2に記載のガラス光学素子成形装置において、上記一対の型の他方の型の周囲に嵌合してガラス光学素子を上記他方の型上に保持し、ガラス光学素子の周囲を拘束する保持部材を有する。
本発明によれば、一対の型によりガラス素材を押圧してガラス光学素子を成形するガラス光学素子成形装置において、成形型に貼り付いたガラス光学素子を容易に、かつ、確実に剥離することができ、該ガラス光学素子の取り出しも容易であるガラス光学素子成形装置を提供することができる。
以下、図を用いて本発明の実施形態について説明する。
図1〜4は、本発明の一実施形態としてのガラス光学素子成形装置の主要部と各成形工程中の状態における断面図である。図1は、成形前(型閉め前の加熱状態)の断面図を示し、図2は、押圧成形終了(型閉め)時の断面図を示し、図3は、押圧成形後、スリーブを降下させ、離型動作を開始する直前の状態での断面図を示し、図4は、離型させるために上型を傾けた状態を示す型まわりの断面図である。
本実施形態のガラスレンズ成形装置30は、ガラス素材であるガラスブランク19Aを加熱軟化させた状態にて一対の成形型で押圧し、冷却後に上記成形型間を開いて所望の面形状、例えば、一方が凸面のガラス光学素子のガラスレンズ19を得る成形装置である。
このガラスレンズ成形装置30は、成形型を含む成形部と、型まわりを密閉するための密閉炉部と、上記成形部,上記密閉炉部を支持する架台部とを有しており、さらに、ガラスブランク19Aおよびガラスレンズ19の搬送装置(図示せず)が装備されている。
図1〜3に示すように上記成形部は、一対の型である上型1,下型2と、上型1,下型2に嵌合し、上下方向(型押圧方向であるY方向と一致する)に駆動される軸合わせ手段であるスリーブ5と、下型の外周に嵌合して支持され、ガラスブランクおよびガラスレンズの外周を拘束し、保持する保持部材としての保持リング18と、一対の型のうちの一方の型である上型1を支持し、上下方向(Y方向)に駆動される上軸3と、下型2を支持し、後述するステージ23に固定支持される下軸4と、型支持手段である型支持機構部および型傾斜駆動手段である傾斜駆動モータ15とを有してなる。
上記密閉炉部は、密閉炉27と、密閉炉27内に固定支持され、型,ガラスブランク加熱用熱源の1つである複数のランプヒータ28と、密閉炉27と後述するチルトベース14との間に配されるベローズ29とを有してなる。
上記架台部は、天板21と、ステージ23と、ステージ23の下方に配されるベース板24と、該天板,ステージ,ベース板とを支持する支柱部材22と、上軸3を上下方向(Y方向)に駆動するための型開閉駆動手段であるエアーシリンダ20と、スリーブ5を上下方向に駆動するための軸合わせ駆動手段としてのスリーブ駆動機構部およびエアーシリンダ6とを有してなる。
エアーシリンダ20は、天板21の上面部に取り付けられ、下方側に突出し、上下方向に進退する駆動軸11を有している。また、エアーシリンダ6は、ベース板24上に取り付けられ、上方側に突出し、上下方向に進退する駆動軸7を有している。
上記スリーブ駆動機構部は、エアーシリンダ6の駆動軸7に取り付けられる2本の支持ロッド8と、支持ロッド8に固着され、スリーブ5の下端部を支持するリング状のスリーブ支持部材9とを有してなる。支持ロッド8は、ステージ23の貫通穴部23aを貫通して支持され、その貫通穴部23aにはシール用のOリング25が装着されている。
上記スリーブ駆動機構部において、エアーシリンダ6により駆動軸7を上下駆動した場合、支持ロッド8を介してスリーブ5が上下方向に移動する。
上述した成形部において、上型1,下型2は、ガラスブランク19Aよりガラスレンズ19を成形するに足る温度領域で十分な強度を有する超硬合金、例えば、WC合金やSiC等によって形成される。上型1,下型2の先端部にはそれぞれ凸面状の光学成形面1a,凹面状の光学成形面2aが形成されている。また、それぞれの内部には、型,ブランク加熱用のカートリッジヒータおよび型温度検出制御用の熱電対(図示せず)が埋め込まれている。なお、型開閉時における上下型1,2の中心軸を型開閉移動軸心O1 (Y方向と平行であって、固定支持される下型2の軸心と同一)とする。
下型2は、架台部のステージ23の上面に固定支持される下軸4に固着されるが、上型1は、後で詳しく説明するように型閉め、型開き時に上軸3を介してエアーシリンダ20により上下方向に駆動され、さらに、離型動作時に上記型支持機構部により上軸3を介して型移動開閉軸心O1 に対して傾斜シフト駆動される。
上軸3,下軸4は、上型1,下型2をそれぞれの成形面の裏面と各軸の端面とを当接させた状態で固定支持する。なお、上軸3,下軸4には、型冷却用の冷却水が通る流路(図示せず)が形成されている。
スリーブ5は、円筒形状の超硬合金、または、セラミックス材料で形成され、上型1および下型2の外径部に摺動可能な状態で精密嵌合(すなわち、隙間5μmまたはそれ以下の極めて隙間の少ない嵌合状態)している。スリーブ5は、上述したスリーブ駆動機構部によって上下方向にスライド駆動されるが、スリーブ5が上昇位置にあって上,下型1,2に嵌合している状態では、図2に示すように上型1と下型2の軸同士の軸合わせがなされる。同時に、上型1,下型2、および、ガラスブランク19Aを保温すると同時にランプヒータ28の照射熱が効率よく型側に伝達される。また、離型動作時には図3に示すようにスリーブ5は、上記スリーブ駆動機構部により下方向にスライド駆動され、上型1のまわりが開放される。また、型開き時,型開放時には、図3の状態よりもスリーブ5は、さらに降下し、下型2の成形面2aおよび保持リング18の周囲が開放される状態となる。
型傾斜駆動手段としての型傾斜駆動モータ15は、密閉炉27の上面部に配されており、型傾斜駆動モータ15の駆動軸16には、偏心軸部17が設けられる。
型支持手段としての上記型支持機構部は、駆動軸11の下方先端部に固設される吊り具12と、上軸3の上部に固設されるチルトベース14とからなる。
吊り具12にはチルトベース14に当接する当接面12bと、下方内側に配される3つの爪部12aとが設けられ、左側下方に突出する回り止め軸12dが固着されている。
チルトベース14は、ベース部材上部に配され、球面からなる凸部14bと、ベース部材上側に設けられる溝部14aと、上記ベース部材の左右対向位置に配される軸穴14cおよびP0 方向に沿った切り欠き部14dを有している。なお、凸部14bにはボール部材を適用することも可能である。
溝部14aは吊り具12の爪部12aと遊びのある状態で係合しており、上軸3が吊り具12とチルトベース14を介して駆動軸11により吊り下げ、あるいは、当接面12bと凸部14bが当接する押圧状態で連結支持される。なお、溝部14aと爪部12との遊び量は、型傾斜時における上軸3の所定の傾斜シフトを許容する量とする。
チルトベース14の軸穴14cには、駆動軸16の偏心軸部17が回動,摺動可能な状態で嵌入する。また、チルトベース14の切り欠き部14dには、吊り具12の回り止め軸12dが摺動可能な状態で嵌入する。
上述した型支持機構部において、後述する離型動作状態時にてスリーブ5が降下し、かつ、吊り具12を上方にわずかに移動させて、吊り具の当接面12bとチルトベースの凸部14bとの間に上型の傾斜を許容する隙間(遊び)を持たせた状態にあるとき、偏心軸部17が回転駆動される。その回転駆動によりチルトベース14は、左端側が回り止め軸12dで支持された状態で軸心O1 に略直交する左方向(図3のP0 方向)に移動する。上述のように当接面12bと凸部14bに隙間があり、かつ、溝部14aと爪部12との遊びがあり、さらに、上軸3に固着されている上型1の成形面1aまわりは、成形されたガラスレンズ19の凹面部によって水平方向の移動が規制されていることから、上型1,上軸3,チルトベース14がそれぞれ一体の状態でP1 方向に傾き、型移動開閉軸心O1 に対して上型1の軸心O2 が微小角度だけ傾斜することになる(図4)。
上記密閉炉部において、密閉炉27は、成形工程中の初期の型移動期間には、上軸3の鍔部3aにより上軸3と移動に連動して下方向(Y方向)に密閉炉下端部がステージ23に当接するまで降下する。上記当接状態では、密閉炉27の内部は密閉された状態に保たれ、窒素ガス充填可能となる。なお、密閉炉27の密閉状態を得るために密閉炉27の下端部のステージ23との当接面にはシール部材(図示せず)が配されている。
型開き状態のもとでの加熱期間経過後の型閉め期間には、上軸が降下するが、その上軸3の降下時、密閉炉27の上軸3との連動状態は絶たれ(上軸3の鍔部3aが密閉炉27の下面から離れる)、密閉炉27は停止したまま上記密閉状態が保たれる。
また、上述したように離型動作時には上軸3が傾斜駆動されるが、その上軸3の傾斜駆動時、密閉炉27に対して上軸3を左右方向に相対傾斜移動可能とするために密閉炉27に上軸を挿通する逃げ穴27aが設けられている。該逃げ穴部27aにより密閉炉27の密閉状態を保持するために密閉炉27とチルトベース14との間には、ベローズ29が配されている。
なお、密閉炉27は、上記架台部に対して上下方向(Y方向)と直交する方向には移動しないようにガイド支持されているものとする。
次に、上述した構成を有するガラスレンズ成形装置30によるガラスレンズ19の成形工程について説明する。
まず、スリーブ5を下方に、かつ、密閉炉27と共に上軸3を上方にそれぞれ移動させて、下型2の保持リング18の周囲を開放状態とする。搬送装置(図示せず)によりガラスブランク19Aを保持リング18の内周部18a内に挿入して載置する。
エアーシリンダ6を駆動し、スリーブ5を上方に移動させて、上型1にも嵌入させ、下型2と上型1とを軸合わせ状態とする。そこで、エアーシリンダ20により駆動軸11を降下させ、吊り具12の爪部12aでチルトベース14を吊り下げた状態で上軸3を降下させる。上軸3の降下に伴って密閉炉27も降下し、図1に示すようにステージ23に当接させて炉内を密閉状態とし、上軸3を一旦停止させる。
その密閉状態で密閉炉27内を真空状態として窒素ガスで置換し、カートリッジヒータやランプヒータ28に通電し、上型1,下型2,スリーブ5、および、ガラスブランク19Aの加熱を開始する。この加熱期間中、上下型1,2は型閉め前の型開き状態を保っている。
上記加熱により型温度がねらいの温度(ガラスブランク転移点を上回る温度、例えば、500°C〜600°C)に到達したら駆動軸11の降下を開始させる。上型1の成形面1aがガラスブランク19Aの上面に当接すると、吊り具12の当接面12bがチルトベース14の凸部14bに当接し、上軸3,上型1を介して、上型1と下型2によるガラスブランク19Aの押圧成形が開始される。
上型1の降下によってガラスブランク19Aが所定の厚みまで押圧された型閉め状態に到達して上型1の降下を停止させる(図2)。保持リング18の内部でガラスブランク19Aは、ガラスレンズ19として上下面が上,下型の成形面1a,2aにより転写された状態となる。
上記押圧成形動作によりガラスレンズ19の形状が決まった後、カートリッジヒータおよびランプヒータ28の通電を停止させ、上下軸3,4の冷却流路に冷却水(純水)を通して型,ガラスレンズの強制冷却を行う。
上,下型温度が所定の温度(転移点以下)まで下がったとき、型による押圧保持を終了し、離型動作に入る。
その離型動作においては、まず、スリーブ5を降下させ、上型1の最外径部より下方に逃げた上型傾斜可能な状態とする(図4)。さらに、エアーシリンダ20により駆動軸11をわずかに上昇させ、吊り具12の爪部12aでチルトベース14を溝部14aを介して吊り下げた状態とする。そのわずかな上昇動作によって前述したように吊り具12の当接面12bとチルトベース14の凸部14bとの間にわずかな隙間を持たせる。その隙間は、上型1,上軸3を所定角度傾斜させるに足る隙間とする。まだこの状態では、成形されたガラスレンズ19は、上型1の成形面1aに貼り付いた状態であるが、ガラスレンズ19の外径は、保持リング18の内周部18aに嵌り込んだ状態で保持されている。
そこで、傾斜駆動モータ15により駆動軸16の偏心軸部17を回動駆動させる。偏心軸部17の回動によりチルトベース14は、左方に移動する。また、上型1の下方の水平方向の移動がガラスレンズ19で規制されていることから、図4に示すように上型1と上軸3とは、上型1の下方部近傍を中心にしてP1 方向に傾き、下型2の軸心、すなわち、型開閉移動軸心O1 に対して上型1の軸心O2 がわずかな角度で交差する状態となる。その傾斜により上型1の成形面1aとガラスレンズ19の上面と間の左方に隙間(ミクロン以下の隙間でもよい)ができ、その隙間部に窒素ガスが侵入して型成形面とガラスレンズ成形面とのオプティカルコンタクトの状態が破壊され、型離れした状態が得られる。
その後、エアーシリンダ20により駆動軸11を駆動して吊り具12を上昇させる。その上昇駆動により上軸3は、吊り具12の爪部12aに吊り下げられた状態で上方に所定量移動し、上型1も同様に上昇移動するが、密閉炉27を未だ引き上げない密閉状態で一時停止させる(型開き状態)。そのとき、ガラスレンズ19は、上型1から離型され、保持リング18内に残された状態のままである。
上記一時停止状態で上,下型1,2の型温度が型部材の酸化しない温度(200°C付近)まで下がるのを待って、再度上軸3を上昇させ、型開放状態とする。同時に密閉炉27は、上軸の鍔部3aによりランプヒータ28とともに吊り下げられて上昇し、開放状態となる。傾斜駆動モータ15により駆動軸16の偏心軸部17を逆方向に回動させ、チルトベース14を傾斜しない初期位置に戻す。
その型開放状態で搬送装置を下型2の上方に挿入し、ガラスレンズ19を吸着して保持リング18から取り出し、本成形装置30の外に取り出し、ガラスレンズ19の成形工程の一サイクルが終了する。
上述した本実施形態のガラスレンズ成形装置30によれば、成形後の状態で保持リング18に嵌り込んで保持され、ガラスレンズ19が上型1の成形面に貼り付いた状態にあるとき、上型1をわずかに傾斜させることによって、上記貼り付き状態を解放させることができ、ガラスレンズ19を傷つけることなく確実に離型させることができる。また、上型1を傾斜させるための上記型支持機構部を上軸3の上方部に配することにより簡単な機構部により上型を傾斜させることが可能である。
そして、本実施形態のガラスレンズ成形装置30は、成形型に貼り付いたガラス光学素子を容易に、かつ、確実に剥離することができ、該ガラス光学素子の取り出しも容易であるガラス光学素子成形装置として利用が可能である。
この発明は、上記各実施の形態に限ることなく、その他、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々の変形を実施し得ることが可能である。さらに、上記各実施形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組合せにより種々の発明が抽出され得る。
本発明によるガラス光学素子成形装置は、成形型に貼り付いたガラス光学素子を容易に剥離することができるガラス光学素子成形装置として利用が可能である。
本発明の一実施形態としてのガラス光学素子成形装置であるガラスレンズ成形装置の成形前(型閉め前の加熱状態)における主要部の断面図である。 図1のガラスレンズ成形装置の押圧成形終了(型閉め)時における主要部の断面図である。 図1のガラスレンズ成形装置の押圧成形後、スリーブを降下させ、離型動作を開始する直前の状態での断面図を示す。 図1のガラスレンズ成形装置において、離型させるために上型を傾けた状態を示す型まわりの断面図である。
符号の説明
1 …上型(一対の型の一方)
1a…凸面状の成形面(凸面の光学成形面)
2 …下型(一対の型)
5 …スリーブ(軸合わせ手段)
6 …エアーシリンダ(軸合わせ駆動手段)
12 …吊り具(型支持手段)
14 …チルトベース(型支持手段)
15 …型傾斜駆動モータ(型傾斜駆動手段)
17 …偏心軸部(型傾斜駆動手段)
18 …保持リング(保持部材)
19 …ガラスレンズ(ガラス光学素子)
19A…ガラスブランク(ガラス素材)
20 …エアーシリンダ(型開閉駆動手段)
O1 …型開閉移動軸心

Claims (4)

  1. 一対の型によりガラス素材を押圧してガラス光学素子を成形するガラス光学素子成形装置において、
    上記一対の型の一方の型を上記一対の型の型開閉移動軸心に対し傾斜可能なように支持し、かつ、上記一対の型を開閉可能なように支持する型支持手段と、
    上記一対の型を相対的に離反、接近させるように型開閉方向に駆動する型開閉駆動手段と、
    上記一対の型の―方の型を上記一対の型の他方の型に対して傾けるための型傾斜駆動手段と、
    を有したことを特徴とするガラス光学素子成形装置。
  2. さらに、上記一対の型の外周に嵌合して上記一対の型の軸同士を軸合わせする軸合わせ手段と、
    上記一対の型が上記ガラス光学素子を成形するときは、上記軸合わせ手段により上記一対の型を軸合わせし、上記ガラス光学素子を上記一対の型から取り出すときは、上記軸合わせ手段と上記一対の型の一方の型との嵌合を外すように上記軸合わせ手段を駆動する軸合わせ駆動手段と、
    を有したことを特徴とする請求項1に記載のガラス光学素子成形装置。
  3. 上記一対の型の上記一方の型は、凸面の光学形成面を有することを特徴とする請求項1、または、2に記載のガラス光学素子成形装置。
  4. 上記一対の型の他方の型の周囲に嵌合してガラス光学素子を上記他方の型上に保持し、ガラス光学素子の周囲を拘束する保持部材を有することを特徴とする請求項1、または、2に記載のガラス光学素子成形装置。
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