JP2007015163A - 感熱記録体 - Google Patents

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剛 飯田
Tsuyoshi Kano
剛志 鹿野
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Abstract

【課題】 サーマルヘッドへの粕付着が少なく、スティッキングが良好で、しかもアルコール等に対するバリアー性が高く、更に記録感度の高い感熱記録体に関するものである。
【解決手段】 支持体上に、ロイコ染料と呈色剤を含有する感熱記録層、顔料と接着剤を主成分として含有する保護層とを順次設けた感熱記録体において、前記顔料として合成マイカ、合成スメクタイトから選ばれる少なくとも一種の合成層状ケイ酸塩と、粒子径3〜70nmの無定形シリカ一次粒子が凝集してなる平均粒子直径30〜1000nmの二次粒子とを用いることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、ロイコ染料と呈色剤との発色反応を利用した感熱記録体に関するものである。
ロイコ染料と呈色剤との発色反応を利用し、熱により記録像を得るようにした感熱記録体はよく知られている。このような感熱記録体は比較的安価であり、また記録機器がコンパクトで且つその保守も容易なため、ファクシミリや各種計算機などのアウトプット、科学計測機器のプリンターなどの記録媒体としてだけでなくPOSラベル、ATM、CAD、ハンディーターミナル、各種チケット用紙などの各種プリンターの記録媒体として広範囲な場所で使用されている。
しかしながら、感熱記録体は油やフィルムなどの可塑剤、アルコール、水などと接触すると、画像が消色したり、地肌部が発色したりする問題を生じる。そのため、従来から感熱記録層上に、例えばポリビニルアルコールやデンプンなどの水溶性樹脂と、炭酸カルシウムやシリカなどの顔料で構成される保護層を設けることが行われている。
また、炭酸カルシウムやシリカなどの顔料は、ヘッド粕の発生を防止するために用いられており、例えばヘッド磨耗がなく、ヘッド粕の少ない感熱記録体として、感熱記録層上に、樹脂及びモース硬度2.0以下のフィラーを主成分とする保護層を設けることが提案されている。(特許文献1参照)
さらに、感熱記録体は医療事務や図書館等にも用いられる。その際、印字時に大きな音(スティッキング時に発生する音)が発生することは問題であり、スティッキングのない感熱記録体が求められている。また、医療現場では消毒用にアルコールが用いられているが、アルコールのついた手で感熱記録体を触ると、地肌カブリが起こるため、バリアー性の高い感熱記録体が求められている。
スティッキングは、印字エネルギーによりサーマルヘッドに密着している材料が溶融、または軟化しヘッドに貼り付くために起こる現象であり、用紙が搬送されるときに音が発生したり、印字が飛んでしまったりする。かかる問題を改善するために耐熱性の高い材料を使用すると、成膜性が悪化しバリアー性が悪化するという問題がある。また、印字エネルギーにより溶融や軟化した材料を吸収するために、炭酸カルシウムやシリカ等の多孔性顔料を使用すると、スティッキングは改善するものの、顔料の隙間からアルコール等が染み込みやすくバリアー性が不十分であるという問題がある。さらに多孔性顔料を使用してバリアー性を持たせるために、塗布量を多くすると感度が著しく低下する。そのため、スティッキングやバリアー性および記録感度のバランスを高い位置で持たせることは非常に困難であった。
また、合成マイカや合成スメクタイト等の合成層状ケイ酸塩は、高アスペクト比であるため高いバリアー性を持っており、いくつかの特許文献が提案されている。(特許文献2、3、4、5参照)
しかしながら、合成層状ケイ酸塩は板状結晶であり、できる細孔が非常に小さいため、スティッキングが起こりやすく、スティッキングとバリアー性をもたせることは困難であった。
特開平5−147354号公報(請求項1) 特開平2−072992号公報(請求項1) 特開平2−214689号公報(請求項1) 特開平6−210959号公報(請求項1) 特開2004−237583号公報(請求項2、3)
本発明は、特にサーマルヘッドへの粕付着が少なく、スティッキングが良好で、しかもアルコール等に対するバリアー性が高く、更に記録感度の高い感熱記録体を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討の結果、保護層において特定の顔料を使用することにより、サーマルヘッドへの粕付着が少なく、スティッキング、バリヤー性及び記録感度を改善させ得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、以下の感熱記録体を提供するものである。
項1:支持体上に、ロイコ染料と呈色剤を含有する感熱記録層、顔料と接着剤を主成分として含有する保護層とを順次設けた感熱記録体において、前記顔料として合成マイカ、合成スメクタイトから選ばれる少なくとも一種の合成層状ケイ酸塩と、粒子径3〜70nmの無定形シリカ一次粒子が凝集してなる平均粒子直径30〜1000nmの二次粒子とを用いることを特徴とする感熱記録体。
項2:前記合成層状ケイ酸塩が、保護層の全固形分に対して0.5〜15質量%含有される請求項1記載の感熱記録体。
項3:前記無定形シリカの二次粒子が、保護層の全固形分に対して10〜40質量%含有される請求項1記載の感熱記録体。
項4:前記保護層の接着剤として、平均重合度が1700以上8000以下のポリビニルアルコールを用いる請求項1から3のいずれか一項に記載の感熱記録体。
項5:前記保護層の乾燥後の塗布量が0.3〜3.0g/mである請求項1から4のいずれか一項に記載の感熱記録体。
本発明の感熱記録体は、サーマルヘッドへの粕付着が少なく、スティッキングが良好で、しかもアルコール等に対するバリアー性が高く、更に記録感度が高いという効果を有するものである。
以下、本発明について、更に詳細に説明する。
本発明は、支持体上に、ロイコ染料と呈色剤を含有する感熱記録層、顔料と接着剤を主成分として含有する保護層とを順次設けた感熱記録体において、前記保護層中の顔料として合成マイカと合成スメクタイトから選ばれる合成層状ケイ酸塩と粒子径3〜70nmの無定形シリカ一次粒子が凝集してなる平均粒子直径30〜1000nmの二次粒子を用いることを特徴とする感熱記録体である。
本発明者らは、保護層中の顔料として、合成マイカ、合成スメクタイトから選ばれる少なくとも一種の合成層状ケイ酸塩と、特定の粒子径を持ったシリカとを併用すると、高感度であり、サーマルヘッドへの粕付着が少なく、スティッキングが良好で、バリアー性が良好なものが得られることがわかり、発明するに至った。
本発明の合成層状ケイ酸塩は、アスペクト比が高いため少量の添加でバリアー性が非常に向上する利点がある。
合成層状ケイ酸塩は合成マイカまたは合成スメクタイトから選ばれ、合成マイカとしては例えば、フッ素金雲母(KMgAlSi10)、K四珪素雲母(KMg2.5Si10)、Na四珪素雲母(NaMg2.5Si10)、Naテニオライト(NaMgLiSi10)、Liテニオライト(LiMgLiSi10)等が挙げられる。また、合成スメクタイトとして例えば、Naヘクトライト(Na0.33Mg2.67Li0.33Si10(OH)、Na0.33Mg2.67Li0.33Si10)、Liヘクトライト(Li0.33Mg2.67Li0.33Si10(OH)、Li0.33Mg2.67Li0.33Si10)、サポナイト(Na0.33Mg2.67AlSi10(OH))等が挙げられる。
本発明で使用する合成層状ケイ酸塩の平均粒子径は、0.5〜30μmであり、好ましくは1〜25μmであり、より好ましくは2〜20μmである。0.5μm未満は市場で入手困難であり、30μmを超えると保護層の表面強度が低下する恐れがある。なお、平均粒子径とは、島津レーザ回折式粒度分布測定装置(商品名:SALD−2000)での50%平均粒子径である。
また、平均粒子厚は1〜100nmであり、より好ましくは2〜50nmである。1nm未満は市場で入手困難であり、100nmを超えるとバリアー性が低下する恐れがある。なお、平均粒子厚とは、電子顕微鏡観察による。
保護層中の合成層状ケイ酸塩の含有量は、保護層の全固形分に対して0.5〜15質量%含有することが好ましく、より好ましくは1〜10質量%である。0.5質量%未満では、所望の効果が得られ難く、15質量%を超えると、スティッキングが悪化する恐れがある。
本発明の保護層において、特定の粒子径をもった無定形シリカ一次粒子が凝集してなる特定の平均粒子直径をもった二次粒子は、バリアー性を悪化させずに、サーマルヘッドの熱で溶融または軟化した保護層成分を吸収することでスティッキングが抑制される。また透明性が高いため記録感度が向上する利点がある。
本発明で使用する無定形シリカ一次粒子の粒子径は、3〜70nmであり、好ましくは5〜50nmであり、より好ましくは7〜40nmである。一次粒子の粒子径は、下記計算式から算出できる。
比表面積(m/g)=(一次粒子1つの表面積)×(1g当りの一次粒子の個数)
一次粒子の粒子径(nm)=3000/比表面積(m/g)
比表面積は、無定形シリカの質量当りの表面積であり、上記の式からもわかるようにその値が大きいほど一次粒子径が小さくなる。一次粒子径が小さくなると、一次粒子から形成される細孔が小さくなり、毛管圧が高くなる。したがって溶融または軟化した成分が速やかに吸収されスティッキングが抑制されるものと考えられる。また一次粒子から形成される二次粒子が嵩高になり、溶融または軟化した成分を十分吸収できる容量が確保できる。しかし一次粒子径が3nm未満であると、形成される細孔が小さすぎて溶融または軟化した成分を吸収できず、スティッキングが発生する恐れがある。また70nmを超えると毛管圧が低下し、溶融または軟化した成分が速やかに吸収されないためスティッキングが発生する恐れがある。ここで、無定形シリカの比表面積とは、微細顔料を105℃にて乾燥し、得られた粉体試料の窒素吸脱着等温線を、Coulter社製のSA3100型を用いて、200℃で2時間真空脱気した後測定し、比表面積をt法により算出したものである。
また、二次粒子の平均粒子直径は30〜1000nmであり、好ましくは40〜700nmであり、より好ましくは、50〜500nmである。平均粒子直径が30nm未満であると、形成される細孔の容積が小さすぎて溶融または軟化した成分を浸透できず、スティッキングが発生する恐れがある。また、1000nmを超えると粒子径が大きすぎることによってバリアー性が低下したり、透明性が低下して記録感度が低下する恐れがある。ここで、二次粒子の平均粒子直径とは、5%シリカ分散液をホモミキサーにて5000rpmで30分間撹拌分散した直後に、分散液をフィルム上に乾燥後の重量が3g/m程度になるように塗布、乾燥してサンプルとし、電子顕微鏡(SEMとTEM)で観察し、1万〜40万倍の電子顕微鏡写真を撮り、5cm四方中の二次粒子のマーチン径を測定して平均したものである。
粒子径3〜70nmの無定形シリカ一次粒子が凝集してなる平均粒子直径30〜1000nmの二次粒子の製造方法は、特に限定しないが、例えば、一般市販の合成無定形シリカなどの塊状原料や、液相での化学反応によって得られた沈殿物を機械的手段で粉砕する方法や、金属アルコキシドの加水分解によるゾル−ゲル法、気相での高温加水分解等の方法によって得ることができる。機械的手段としては、超音波、高速回転ミル、ローラミル、容器駆動媒体ミル、媒体撹拌ミル、ジェットミル、サンドグラインダー、ナノマイザーなどが挙げられる。
保護層中の特定の無定形シリカの含有量は、保護層の全固形分に対して10〜40質量%含有することが好ましく、より好ましくは12.5〜37.5質量%である。10質量%未満では、所望の効果が得られ難く、40質量%を超えると、バリアー性が悪化する恐れがある。
その他保護層中には、本発明の所望の効果を失わない限りにおいて、公知の顔料を添加することも可能で、例えばカオリン、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、焼成カオリン、酸化チタン、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、コロイダルシリカ、尿素−ホルマリン樹脂フィラー、プラスチックピグメントなどが挙げられる。
接着剤としては、種々の分子量のポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、デンプン及びその誘導体、メトキシセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、およびエチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリル酸アミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸3元共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、およびカゼインなどの水溶性高分子材料、並びに、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、スチレン/ブタジエン共重合体、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレート、エチレン/酢酸ビニル共重合体、およびスチレン/ブタジエン/アクリル系共重合体などの疎水性重合体のラテックスなどが挙げられる。もちろん、2種類以上の接着剤を併用してもよい。
特に平均重合度が1700以上8000以下のポリビニルアルコールや変性ポリビニルアルコールを用いると、保護層の皮膜強度が向上したり、保護層と感熱記録層との密着性が向上するため好ましく用いられる。平均重合度が1700未満だと、保護層の皮膜強度や保護層と感熱記録層との密着性改良効果が少なく、8000を超えると保護層用塗液の粘度があがり、塗工適性に難がある。
接着剤は保護層の全固形分に対して20〜80質量%が好ましく、25〜75質量%がより好ましい。20質量%未満ではバリアー性が低下し、80質量%を超えるとスティッキングが発生する恐れがある。
また、保護層に滑剤としてステアリン酸亜鉛を添加すると、少量でバリアー性を低下させずにスティッキングを改善することができ、好ましく用いられる。ステアリン酸亜鉛の、保護層の全固形分に対する含有比率は、1〜7.5質量%が好ましい。1質量%未満であるとスティッキング効果が不十分であり、7.5質量%を超えるとバリアー性が低下したり、サーマルヘッドヘのカス付着が多くなる恐れがある。もちろん所望の効果を失わない限りにおいて、他の滑剤を併用してもよい。
本発明の保護層は、低塗布量でもサーマルヘッドへの粕付着が少なく、スティッキングが良好で、しかもアルコール等のバリアー性が高いため、記録感度の高いものが得られる。乾燥後の塗布量は0.3〜3.0g/mが好ましく、0.4〜2.5g/mがより好ましい。0.3g/m未満ではスティッキングやバリアー性が低下する恐れがあり、3.0g/mを超えると記録感度が低下する恐れがある。
その他、保護層中に公知の助剤、例えば、消泡剤、濡れ剤、防腐剤、蛍光増白剤、分散剤、増粘剤、着色剤、帯電防止剤などの各種助剤を適宜添加してもよい。
本発明の感熱記録層は、各種公知のロイコ染料、呈色剤、増感剤、顔料、接着剤、各種助剤などが使用できる。
ロイコ染料としては、単独または2種以上混合することができるが、例えば、トリフェニルメタン系、フルオラン系、フェノチアジン系、オーラミン系、スピロピラン系、インドリルフタリド系などのロイコ染料が好ましく用いられる。ロイコ染料の具体例として例えば、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、クリスタルバイオレットラクトン、3−(N−エチル−N−イソペンチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o,p−ジメチルアニリノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−(p−トルイジノ)フルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(N−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(N−ブチル)アミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジ(N−ペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチルフルオラン、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、および3−(N−エチル−N−ヘキシルアミノ)−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオランなどが挙げられる。
呈色剤としては、単独または2種以上混合することができる。呈色剤の具体例として例えば、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−アリルオキシジフェニルスルホン、4,4’−イソプロピリデンジフェノール、4,4’−シクロヘキシリデンジフェノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,3’−ジアリル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−メチルジフェニルスルホン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,4−ビス〔α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル〕ベンゼンなどのフェノール性化合物、N−p−トリルスルホニル−N’−フェニルウレア、4,4’−ビス〔(4−メチル−3−フェノキシカルボニルアミノフェニル)ウレイド〕ジフェニルメタン、N−p−トリルスルホニル−N’−p−ブトキシフエニルウレアなどの分子内にスルホニル基とウレイド基を有する化合物、4−〔2−(p−メトキシフェノキシ)エチルオキシ〕サリチル酸亜鉛、4−〔3−(p−トリルスルホニル)プロピルオキシ〕サリチル酸亜鉛、5−〔p−(2−p−メトキシフェノキシエトキシ)クミル〕サリチル酸などの芳香族カルボン酸の亜鉛塩化合物などが挙げられる。
増感剤としては、単独または2種以上混合することができる。増感剤の具体例として例えば、ステアリン酸アミド、ステアリン酸メチレンビスアミド、ステアリン酸エチレンビスアミド、4−ベンジルビフェニル、p−トリルビフェニルエーテル、ジ(p−メトキシフェノキシエチル)エーテル、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−メトキシフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−クロロフェノキシ)エタン、1,2−ジフェノキシエタン、1−(4−メトキシフェノキシ)−2−(3−メチルフェノキシ)エタン、2−ナフチルベンジルエーテル、1−(2−ナフチルオキシ)−2−フェノキシエタン、1,3−ジ(ナフチルオキシ)プロパン、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ジ−p−メチル−ベンジル、シュウ酸ジ−p−クロルベンジル、テレフタル酸ジブチル、テレフタル酸ジベンジル、2−(2‘ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾールなどが挙げられる。
顔料としては、例えば炭酸カルシウム、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、硫酸バリウム、クレー、焼成クレー、タルク、及び表面処理された炭酸カルシウムやシリカ等の無機系微粉末、並びに尿素−ホルマリン樹脂、スチレン−メタクリル酸共重合体、ポリスチレン樹脂等の有機系の微粉末などが挙げられる。
接着剤としては、種々の分子量のポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、デンプン及びその誘導体、メトキシセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、及びエチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリル酸アミド−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド−アクリル酸エステル−メタクリル酸3元共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、及びカゼインなどの水溶性高分子材料、並びに、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレート、エチレン−酢酸ビニル共重合体、及びスチレン−ブタジエン−アクリル系共重合体などの疎水性重合体のラテックスなどが挙げられる。
その他、各種助剤としては、滑剤、消泡剤、濡れ剤、防腐剤、蛍光増白剤、分散剤、増粘剤、着色剤、帯電防止剤など公知のものを用いることができる。
本発明の感熱記録層において、上記ロイコ染料の感熱発色層中の含有率は、一般に5〜20質量%であり、顕色剤の含有率は一般に5〜40質量%である。増感剤が含まれる場合、増感剤の含有率は10〜40質量%であることが好ましい。滑剤類、顔料は、それぞれ5〜20質量%、10〜50質量%の含有率で含まれることが好ましく、接着剤の含有率は一般に5〜20質量%程度である。
本発明の感熱記録体に用いられる支持体としては、紙、表面に顔料、ラテックスなどを塗工したコーテッド紙、ポリオレフィン系樹脂から作られた複層構造の合成紙、プラスチックフィルム、或いはこれらの複合体シートなどから選ぶことができる。なお、本発明において、支持体と感熱記録層との間に、必要に応じて下塗層を設けることも可能である。この場合、下塗層を構成する成分としては、公知の顔料、接着剤、架橋剤、各種助剤などを用いることができる。また、感熱記録層と保護層の間に別の保護層を設けたり、支持体の裏面に裏面層を設けたりすることもできる。
本発明の感熱記録体は、一般的に知られている方法により作成することができる。例えば、感熱記録層用塗液はロイコ染料、呈色剤を別々に接着剤水溶液と共に、ボールミルなどの分散機に粉砕分散した後、必要に応じて増感剤、顔料、各種助剤と混合攪拌して調製する。また保護層用塗液はシリカ分散液、合成層状ケイ酸塩分散液、アクリル樹脂、他の接着剤、及び各種助剤と混合攪拌して調製する。ついで、支持体上に感熱記録層用塗液及び保護層用塗液を順次、公知の方法で塗布、乾燥すればよい。
以下に実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、勿論これらに限定されるものではない。また、例中の「部」及び「%」は、特に断らない限り、それぞれ「質量部」及び「質量%」を示す。また、実施例や比較例で使用したシリカの平均二次粒子径の測定およびシリカ分散液の調製は以下の方法でおこなった。
(平均二次粒子径)
5%シリカ分散液をホモミキサーにて5000rpmで30分間撹拌分散した直後に、分散液をフィルム上に乾燥後の重量が3g/m程度になるように塗布、乾燥してサンプルとし、電子顕微鏡(SEMとTEM)で観察し、1万〜40万倍の電子顕微鏡写真を撮り、5cm四方中の二次粒子のマーチン径を測定して平均したものである。
(シリカ分散液Aの調製)
市販シリカ(商品名:ファインシールX−45、平均二次粒子径4500nm、平均一次粒子径12nm、比表面積260m/g、トクヤマ社製)をサンドグラインダーにより水分散粉砕した後、ナノマイザー(商品名:ナノマイザー、吉田機械興業社製)を用いて、粉砕分散を繰り返し、二次粒子の平均粒子直径が300nmの10%シリカ分散液Aを得た。
(シリカ分散液Bの調製)
市販シリカ(商品名:ファインシールX−45、平均二次粒子径4500nm、平均一次粒子径12nm、比表面積260m/g、トクヤマ社製)を攪拌機により水分散し、二次粒子の平均粒子直径が4500nmの10%シリカ分散液Bを得た。
実施例1
(下塗層用塗液の調製)
焼成クレー(商品名:アンシレックス、エンゲルハード社製)85部を水320部に分散して得られた分散物に、スチレン−ブタジエン共重合物エマルジョン(固形分50%)40部と、酸化でんぷんの10%水溶液50部とを混合攪拌して下塗層用塗液を得た。
(ロイコ染料分散液の調製・A液調製)
3−(N−エチル−N−イソペンチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン10部、メチルセルロースの5%水溶液5部、及び水15部からなる組成物をサンドミルで平均粒子径が1.5μmとなるまで粉砕してロイコ染料分散液・A液を得た。
(呈色剤分散液の調製・B液調製)
3,3’−ジアリル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン10部、メチルセルロースの5%水溶液5部、及び水15部からなる組成物をサンドミルで平均粒子径が1.5μmとなるまで粉砕して呈色剤分散液・B液を得た。
(増感剤分散液の調製・C液調製)
1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン20部、メチルセルロースの5%水溶液5部、及び水55部からなる組成物をサンドミルで平均粒子径が1.5μmとなるまで粉砕して増感剤分散液・C液を得た。
(感熱記録層用塗液の調製)
A液25部、B液50部、C液50部、酸化デンプンの20%水溶液30部、軽質炭酸カルシウム10部、ポリビニルアルコールの10%水溶液の50部、及び水10部からなる組成物を混合撹拌して感熱記録層用塗液を得た。
(保護層用塗液の調製)
アセトアセチル変性ポリビニルアルコール(商品名:ゴーセファイマーZ−200、平均重合度:1000、日本合成化学工業社製)の10%水溶液を450部、アクリル樹脂(商品名:AM2250、固形分濃度50%、昭和高分子社製)を40部、シリカ分散液Aを250部、合成層状ケイ酸塩(成分:Naヘクトライト、商品名:NHT−ゾルB、固形分濃度5%、平均粒子径4μm、平均粒子厚3nm、トピー工業社製)100部、ステアリン酸亜鉛の25%分散液を20部からなる組成物を混合攪拌して保護層用塗液を得た。
(感熱記録体の作製)
48g/mの原紙の片面上に、乾燥後の塗布量が9.0g/mになるように下塗り層用塗液を塗布乾燥し、更に下塗り層上に乾燥後の塗布量が5.0g/mとなるように感熱記録層用塗液を塗布乾燥した。次に、感熱記録層上に乾燥後の塗布量が1.5g/mとなるように保護層用塗液を塗布乾燥した。その後スーパーカレンダーによって処理し、その表面の平滑度が王研式平滑度計で1000〜4000秒の感熱記録体を得た。
実施例2
実施例1の保護層用塗液において、合成層状ケイ酸塩(Naヘクトライト)の代わりに、合成層状ケイ酸塩(成分:Na四珪素雲母、商品名:NTS−14、固形分濃度15%、平均粒子径15μm、平均粒子厚30nm、トピー工業社製)34部を用いた以外は実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
実施例3
実施例1の保護層用塗液において、シリカ分散液A300部の代わりに、市販シリカ分散液(商品名:サイロジェット703A、濃度20%、平均二次粒子径300nm、平均一次粒子径11nm、比表面積280m/g、グレースデビゾン社製)150部を用いた以外は実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
実施例4
実施例1の保護層用塗液において、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール(商品名:ゴーセファイマーZ−200、平均重合度:1000、日本合成化学工業社製)の10%水溶液の代わりに、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール(商品名:ゴーセファイマーZ−410、平均重合度:2300、日本合成化学工業社製)の10%水溶液を用いた以外は実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
実施例5
実施例1の保護層用塗液において、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール(商品名:ゴーセファイマーZ−200、平均重合度:1000、日本合成化学工業社製)の10%水溶液の代わりに、ポリビニルアルコール(商品名:PVA−135、平均重合度:3500、クラレ社製)の10%水溶液を用いた以外は実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
比較例1
実施例1の保護層用塗液において、シリカ分散液A300部の代わりに、シリカ分散液B300部を用いた以外は実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
比較例2
実施例1の保護層用塗液において、シリカ分散液Aを使用せず、合成層状ケイ酸塩(成分:Naヘクトライト、前出)を600部用いた以外は実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
比較例3
実施例1の保護層用塗液において、合成層状ケイ酸塩(成分:Naヘクトライト、前出)の代わりに、タルク(商品名:ハイミクロンHE−5、平均粒子径1.6μm、平均粒子厚300nm、竹原化学社製)の15%分散液を用いた以外は実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
かくして得られた8種類の感熱記録体について以下の評価を行い、その結果を表1に示した。
(記録濃度)
感熱評価機(商品名:バーラベ300、サトー社製)を用い、印字パターン ベタ印字、速度 4インチ/秒、ストローブ 2400で各感熱記録体を印字させ、記録部の濃度をマクベス濃度計(商品名:RD−914、マクベス社製)のビジュアルモードで測定した。
(ヘッド粕)
感熱評価機(商品名:バーラベ300、サトー社製)を用い、印字パターン ベタ印字、速度 4インチ/秒、ストローブ 4000で各感熱記録体を5m印字し、サーマルヘッドの粕付着状況を目視観察し、以下のように評価した。
○:付着は全く見られず、問題なし。
△:極僅かに付着が見られたが、実用上問題なし。
×:多くの付着が見られ、実用上問題になる。
(スティッキング)
感熱評価機(商品名:バーラベ300、サトー社製)を用い、印字パターン ベタ印字、速度 4インチ/秒、ストローブ 2400で各感熱記録体を印字させて音の発生状況を観察し、以下のように評価した。
○:スティックの音は聞こえなかった。
△:極僅かスティックの音が聞こえたが、実用上問題なし。
×:大きいスティックの音が聞こえ、実用上問題になる。
(バリアー性)
100%エタノール液を、感熱記録体表面に綿棒で塗布し、感熱記録体表面の発色レベルを以下のように評価した。
○:全く発色せず、問題なし。
△:若干発色したが、実用上問題なし。
×:一面に発色し、実用上問題になる。
(印刷適性)
RI印刷適性評価機(明製作所社製)を用い、インクタックグレード13の印刷インキで印刷し、感熱記録体における表面強度レベルを肉眼で観察し評価した。
◎:白抜けが全くなく、非常に良好。
○:白抜けがわずかにあるが、実用上問題ない。
×:白抜けが多く、実用上問題になる。
Figure 2007015163

Claims (5)

  1. 支持体上に、ロイコ染料と呈色剤を含有する感熱記録層、顔料と接着剤を主成分として含有する保護層とを順次設けた感熱記録体において、前記顔料として合成マイカ、合成スメクタイトから選ばれる少なくとも一種の合成層状ケイ酸塩と、粒子径3〜70nmの無定形シリカ一次粒子が凝集してなる平均粒子直径30〜1000nmの二次粒子とを用いることを特徴とする感熱記録体。
  2. 前記合成層状ケイ酸塩が、保護層の全固形分に対して0.5〜15質量%含有される請求項1記載の感熱記録体。
  3. 前記無定形シリカの二次粒子が、保護層の全固形分に対して10〜40質量%含有される請求項1記載の感熱記録体。
  4. 前記保護層の接着剤として、平均重合度が1700以上8000以下のポリビニルアルコールを用いる請求項1から3のいずれか一項に記載の感熱記録体。
  5. 前記保護層の乾燥後の塗布量が0.3〜3.0g/mである請求項1から4のいずれか一項に記載の感熱記録体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013107294A (ja) * 2011-11-21 2013-06-06 Oji Holdings Corp 感熱記録体
JP2014136363A (ja) * 2013-01-17 2014-07-28 Oji Holdings Corp 感熱記録体

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