JP2010017923A - 感熱記録体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 感熱記録性を損なうことなく、感熱記録される面に、ユーザー側の意向に応じてオフセット印刷又はフレキソ印刷できるように、オフセット印刷適性、フレキソ印刷適性の双方を付与する。
【解決手段】 支持体上に、ロイコ染料、呈色剤及びバインダー樹脂を含有する感熱記録層が設けられ、該感熱記録層が設けられている側の最表面層として、顔料及びバインダー樹脂を含有する保護層が設けられた感熱記録体において、前記感熱記録層中に、ホウ酸を、感熱記録層全固形分に対して0.05〜1.5質量%含有し、前記保護層中に、疎水性モノマーとポリカルボン酸との水溶性コポリマーのアルカリ塩を、保護層全固形分に対して0.1〜4.8質量%含有し、前記感熱記録層及び前記保護層の少なくとも一方のバインダー樹脂が、ポリビニルアルコール系樹脂である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ロイコ染料と呈色剤との発色反応を利用した感熱記録体に関し、特に感熱記録される側の面に、オフセット印刷またはフレキソ印刷することができる感熱記録体に関する。
ロイコ染料と呈色剤との発色反応を利用し、熱により記録像を得るようにした感熱記録体は、比較的安価であり、また記録機器がコンパクトで且つその保守も容易なため、ファクシミリや各種計算機等のアウトプット、科学計測機器のプリンター等の記録媒体としてだけでなくPOSラベル、ATM、CAD、ハンディーターミナル、各種チケット用紙等の各種プリンターの記録媒体として広範囲に使用されている。
一般に、感熱記録体は、紙やプラスチックフィルム等の支持体に、ロイコ染料および呈色剤を含有した感熱記録層が設けられ、さらに、感熱記録層を保護する保護層が設けられている。
保護層は、感熱記録層の感熱記録により得られた印字部を、水、油や可塑剤から保護したり、感熱記録層がアルコールなどで発色するのを防止するために設けられており、一般に、カオリン、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウムやシリカ等の顔料をバインダー樹脂で感熱記録層上に接着することにより構成されている。バインダー樹脂としては、透明性、接着性、強度等の観点から、通常、ポリビニルアルコールや澱粉等の水溶性樹脂を主成分として用いている。
ところで、チケットやスーパー等で使用されている食品ラベル等に用いられる感熱記録体では、感熱により発色画像が現れる面に、予め汎用事項がプレ印刷されていることがある。プレ印刷としては、印刷画像が鮮明で、大量印刷に適していることから、通常、オフセット印刷が行われる。また、近年、フレキソ印刷も行われるようになっている。このようにプレ印刷される感熱記録体としては、本来の感熱記録性だけでなく、オフセット印刷適性、フレキソ印刷適性に優れていることも求められる。
オフセット印刷は、非画像部分に水を付けてインキが付かないようにした版を用いて、版からブランケットに移したインキを改めて用紙に転写する印刷方式である。ブランケットから転移されたインキは水を含んでいるため、印刷される用紙は水を素早く吸収することによってインキと水を分離し、鮮明な印刷画像を確保している。
しかしながら、感熱記録体の被印刷部となる保護層は、前述のように、溶剤の吸収性はあまりなく、またバインダー樹脂として水溶性樹脂を用いているため、オフセット印刷に用いられる親油性のインキよりも、優先的にインキに含まれている水の方に濡れてしまう傾向にある。先に保護層が水に濡れてしまうことにより、保護層の表面に水の膜が形成されて、疎水性のインキが保護層表面に転移しなくなる、いわゆる水負け現象が起こりやすくなる。その結果、鮮明な印刷画像が得られなくなる。
このようなことから、オフセット印刷適性を確保できる保護層が検討されている。例えば、特開平4−82777号公報(特許文献1)では、保護層表面のインキのぬれ性がオフセット印刷に重要であることに着目し、良好にインキが転移する保護層、いわゆる印刷時の水負けが起こりにくい保護層として、下式で示されるPの値を40dyne/cm以下とすることが提案されている。
P=γcosθ−γcosθ
θ:保護層表面の水による接触角
γ:水の表面張力
θ:保護層表面のアマニ油による接触角
γ:アマニ油の表面張力
また、特開平4−14481号公報(特許文献2)では、水による接触角が濡れやすさの指標となることに着目して、保護層表面の水による接触角を45°以上とし、濡れにくい表面を有する保護層とすることで、オフセット印刷に用いられる親油性インキが、被印刷面である保護層表面に転移されやすくすることを提案している。
特許文献1、2のいずれも、保護層のオフセット印刷適性の検討にとどまっており、保護層のフレキソ印刷適性までは検討していない。フレキソ印刷は、凸版印刷方式の1種で、ゴムや樹脂製の比較的軟らかい版を用いて、刷版凸部にインキを転移し、被印刷体に再転移する印刷方式である。一般に、オフセット印刷よりも濃度の高い、力強い印刷ができること、さらには、水性インキが使えて、環境に優しいことから、プレ印刷をフレキソ印刷で行おうとするユーザーの要求が高まってきている。
しかしながら、顔料を水に分散させてなる水系インキが、被印刷面である保護層表面に十分転移されるためには、保護層表面がある程度の濡れやすさを有すること、保護層として、ある程度、水系インキを保持できることが求められる。その反面、顔料も水とともに、保護層、さらにはその下の中間層や感熱記録層にまで浸透されやすい状態になると、保護層表面又は保護層内に残留するインキ成分(顔料)の量が少なくなり、結局、フレキソ印刷の特徴である高濃度印刷が損なわれてしまうといった問題を生じることになる。
フレキソ印刷適性を充足させる感熱記録体としては、例えば、特開2003−94816号公報(特許文献3)で提案されている。これは、支持体の一方の面に感熱記録層を設け、他方の面にフレキソ印刷されるバック層を設けたものである。このバック層は、無機顔料及びPVA等の水溶性樹脂を主成分とするもので、バック面の液体吸収性試験方法における水の転移量を接触時間1000msのときに10ml/m以上としたもので、また平滑度を王研式平滑度計で100s以下とし、また無機顔料の吸油量(JIS K 5101)を50ml/100g以下としている。バック層の構成を、無機顔料100部に対して水溶性樹脂量を20〜50重量部を用いることで、バック層の吸水性を上げている。また、無機顔料の吸油量を特定範囲とすることで、インクの染み込み過剰による滲み現象を防止している。
特許文献3で提案されているバック層は、吸水性を上げることでフレキソ印刷性を付与するものであるため、このようなバック層を感熱記録される部分と同じ側の面に積層される保護層として用いると、油や可塑剤に対するバリア性が著しく低下することになってしまう。
特開平4−82777号公報 特開平4−14481号公報 特開2003−94816号公報
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、感熱記録性を損なうことなく、感熱記録される面に、ユーザー側の意向に応じて、オフセット印刷又はフレキソ印刷できるように、オフセット印刷適性及びフレキソ印刷適性の双方を充足できる感熱記録体を提供することにある。
すなわち、本発明の感熱記録体は、支持体上に、ロイコ染料、呈色剤及びバインダー樹脂を含有する感熱記録層が設けられ、該感熱記録層が設けられている側の最表面層として、顔料及びバインダー樹脂を含有する保護層が設けられた感熱記録体において、前記感熱記録層中に、ホウ酸を、感熱記録層全固形分に対して0.05〜1.5質量%含有し、前記保護層中に、疎水性モノマーとポリカルボン酸との水溶性コポリマーのアルカリ塩を、保護層全固形分に対して0.1〜4.8質量%含有し、前記感熱記録層及び前記保護層の少なくとも一方のバインダー樹脂が、ポリビニルアルコール系樹脂であることを特徴とする。
前記保護層表面の、水に対する0.1秒後の接触角(ASTM D5725に基づく)が50〜120°であることが好ましい。
前記保護層は、ポリビニルアルコール系バインダー樹脂を、保護層全固形分に対して、20〜70質量%含有していることが好ましく、前記感熱記録層は、ポリビニルアルコール系バインダー樹脂を、感熱記録層全固形分に対して、2〜18質量%含有していることが好ましい。
また、本発明の感熱記録体は、前記感熱記録層及び前記保護層に界面活性剤が含有されていて、前記感熱記録層及び前記保護層は、同時多層カーテン塗布方式で塗布されたもの、または感熱記録層用塗液がカーテン方式で塗布され、さらに感熱記録層が湿潤状態時に保護層用塗液がカーテン方式で塗布されたものであることが好ましい。
さらに、本発明の感熱記録体は、前記感熱記録層と前記保護層との間に、顔料およびポリビニルアルコール系バインダー樹脂を含有する中間層が設けられていてもよい。
また、本発明の感熱記録体は、前記保護層が、オフセット印刷またはフレキソ印刷されたプレ印刷部分を有していてもよい。
本発明の感熱記録体は、感熱記録性、感熱記録された部分の印字濃度を保持しつつ、感熱記録される面における水負け現象を抑制してオフセット印刷適性を付与し、さらに水系インキの浸透が抑制されていてフレキソ印刷適性にも優れている。
本発明の感熱記録体は、支持体上に、ロイコ染料、呈色剤及びバインダー樹脂を含有する感熱記録層が設けられ、該感熱記録層が設けられている側の最表面層として、顔料及びバインダー樹脂を含有する保護層が設けられた感熱記録体において、前記感熱記録層中に、ホウ酸を、感熱記録層全固形分に対して0.05〜1.5質量%含有し、前記保護層中に、疎水性モノマーとポリカルボン酸との水溶性コポリマーのアルカリ塩を、保護層全固形分に対して、0.1〜4.8質量%含有し、前記感熱記録層及び前記保護層の少なくとも一方のバインダー樹脂が、ポリビニルアルコール系樹脂である。
以下、各層について、順に説明する。
〔支持体〕
本発明の感熱記録体に用いられる支持体は、特に限定せず、従来より感熱記録体の分野で用いられている公知の支持体を用いることができる。具体的には、紙、表面に顔料、ラテックス等を塗工したコーテッド紙、ポリオレフィン系樹脂から作られた複層構造の合成紙、プラスチックフィルム、或いはこれらの複合体シート等から選ぶことができる。
〔感熱記録層〕
本発明の感熱記録層は、ロイコ染料、呈色剤、バインダー樹脂、およびホウ酸を含有する。
ロイコ染料としては、単独または2種以上混合して使用することができるが、例えば、トリフェニルメタン系、フルオラン系、フェノチアジン系、オーラミン系、スピロピラン系、インドリルフタリド系等のロイコ染料が好ましく用いられる。ロイコ染料の具体例として例えば、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、クリスタルバイオレットラクトン、3−(N−エチル−N−イソペンチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o,p−ジメチルアニリノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−(p−トルイジノ)フルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジ(n−ペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチルフルオラン、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、3−(N−エチル−N−ヘキシルアミノ)−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン、及び3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレン−9−スピロ−3’−(6’−ジメチルアミノ)フタリド等が挙げられる。
このようなロイコ染料は、感熱記録層中、感熱記録層全固形分に対して、5〜20質量%含有されることが好ましい。
呈色剤としては、単独または2種以上混合して使用することができる。呈色剤の具体例として例えば、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−アリルオキシジフェニルスルホン、4,4’−イソプロピリデンジフェノール、4,4’−シクロヘキシリデンジフェノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,3’−ジアリル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−メチルジフェニルスルホン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、2,2’−[4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ]ジエチルエーテル、1,4−ビス〔α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル〕ベンゼン等のフェノール性化合物、N−p−トリルスルホニル−N’−フェニルウレア、4,4’−ビス〔(4−メチル−3−フェノキシカルボニルアミノフェニル)ウレイド〕ジフェニルメタン、N−p−トリルスルホニル−N’−3−(p−トリルスルホニルオキシ)フェニルウレア、4,4’−ビス〔(4−メチル−3−フェノキシカルボニルアミノフェニル)ウレイド〕ジフェニルスルホン、N−p−トリルスルホニル−N’−p−ブトキシフェニルウレア等の分子内にスルホニル基とウレイド基を有する化合物、4−〔2−(p−メトキシフェノキシ)エチルオキシ〕サリチル酸亜鉛、4−〔3−(p−トリルスルホニル)プロピルオキシ〕サリチル酸亜鉛、5−〔p−(2−p−メトキシフェノキシエトキシ)クミル〕サリチル酸等の芳香族カルボン酸の亜鉛塩等が挙げられる。
このような呈色剤は、感熱記録層中、感熱記録層全固形分に対して5〜40質量%程度含有されることが好ましい。
さらに、増感剤が含有されていることが好ましい。増感剤として、例えば、ステアリン酸アミド、ステアリン酸メチレンビスアミド、ステアリン酸エチレンビスアミド、p−ベンジルビフェニル、p−トリルビフェニルエーテル、ジ(p−メトキシフェノキシエチル)エーテル、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−メトキシフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−クロロフェノキシ)エタン、1,2−ジフェノキシエタン、1−(4−メトキシフェノキシ)−2−(3−メチルフェノキシ)エタン、2−ナフチルベンジルエーテル、1−(2−ナフチルオキシ)−2−フェノキシエタン、1,3−ジ(ナフチルオキシ)プロパン、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ジ−p−メチル−ベンジル、シュウ酸ジ−p−クロルベンジル、テレフタル酸ジブチル、テレフタル酸ジベンジル、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等が挙げられる。これらは、単独または2種以上組み合わせ用いてもよい。
このような増感剤は、感熱記録層中、感熱記録層全固形分に対して、5〜40質量%含有されることが好ましい。
さらに、顔料が含有されていてもよい。顔料としては、例えば炭酸カルシウム、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、硫酸バリウム、クレー、焼成クレー、タルク、及び表面処理された炭酸カルシウムやシリカ等の無機系微粉末、並びに尿素−ホルマリン樹脂、スチレン−メタクリル酸共重合体、ポリスチレン樹脂等の有機系の微粉末等が挙げられる。このような顔料は、感熱記録層中、感熱記録層全固形分に対して、5〜50質量%程度含有されることが好ましい。
感熱記録層に用いられるバインダー樹脂としては、上記ロイコ染料、呈色剤、さらに必要に応じて含有される顔料、増感剤を結着するものであればよいが、好ましくはポリビニルアルコール系樹脂が用いられる。
PVA系樹脂としては、ポリビニルアルコールの他、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、ジアセトン変性ポリビニルアルコール等の各種変性ポリビニルアルコールを用いることができる。塗液の安定性、耐水性の観点から、重合度は300〜2500程度のPVA系樹脂が好ましく用いられる。
感熱記録層におけるPVA系バインダー樹脂は、感熱記録層全固形分に対して2〜18質量%程度が好ましく、2.5〜15質量%程度含有されることが好ましい。
感熱記録層で用いられるバインダーとしては、PVA系バインダーの他に、澱粉及びその誘導体、メトキシセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、及びエチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリル酸アミド−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド−アクリル酸エステル−メタクリル酸3元共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、及びカゼイン等の水溶性高分子材料、並びにポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレート、エチレン−酢酸ビニル共重合体、及びスチレン−ブタジエン−アクリル系共重合体等の疎水性重合体のラテックス等を用いることができる。
感熱記録層におけるバインダー樹脂の含有率は、一般に、感熱記録層全固形分に対して5〜30質量%程度であることが好ましい。
本発明の感熱記録層には、さらにホウ酸が含有される。ホウ酸は、アルカリ性の環境下においてポリビニルアルコールと架橋反応を起こし、増粘、ゲル化する。従って、感熱記録層用塗液は、中性〜酸性に調整しておくことが好ましい。
ホウ酸は、感熱記録層の全固形分に対して0.05〜1.5質量%程度が好ましく、0.05〜1.2質量%程度がより好ましい。0.05質量%未満であると所望の効果が得られず、1.5質量%を超えるとゲル化反応性により塗液が増粘し、ひどい場合には、感熱記録層に含まれているポリビニルアルコール系樹脂とゲル化してしまい、塗工できなくなってしまう。
感熱記録層には、上記成分の他、さらに必要に応じて、滑剤、消泡剤、濡れ剤、防腐剤、蛍光増白剤、分散剤、増粘剤、着色剤、帯電防止剤、界面活性剤等、公知の助剤を含有してもよい。
特に、感熱記録層の形成を、カーテン塗布方式で行う場合には、界面活性剤を含有させて表面張力を下げることが好ましい。
感熱記録層は、以上のような成分を水に分散、溶解させてなる感熱記録層用塗液を、塗工することにより形成される。感熱記録層用塗液は、ロイコ染料液、呈色剤液、増感剤液、バインダー水溶液を別々に調製し、これらの溶液、分散液の混合後、ボールミル等の分散機で粉砕分散した後、必要に応じて増感剤、顔料、各種助剤と混合攪拌して調製する。ホウ酸は、各成分溶液のいずれかに含有させてもよいが、各成分溶液を混合して、中性〜酸性とした溶液に添加することが好ましい。
塗工量は特に限定しないが、一般に、乾燥後質量で、1.5〜10g/m程度、特に2〜8g/m程度とするのは好ましい。
〔保護層〕
本発明の感熱記録体を構成する保護層は、顔料及びバインダー樹脂を含有し、さらに疎水性モノマーとポリカルボン酸の水溶性コポリマー(以下、この水溶性コポリマーを「疎水性ポリカルボン酸コポリマー」と略記することがある)がアルカリ塩として含有されている。すなわち、顔料、バインダー樹脂、疎水性ポリカルボン酸コポリマーのアルカリ塩を、水性媒体に分散させた塗液を、塗工、乾燥することにより、保護層が形成される。
顔料は、感熱記録の際に、保護層が熱エネルギーで粘着性となってサーマルヘッドにバインダー樹脂が付着することを防止している。本発明の保護層に用いられる顔料の種類は、特に限定せず、従来より公知の顔料を使用することができる。例えば、カオリン、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、焼成カオリン、酸化チタン、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、無定形シリカ、コロイダルシリカ、合成層状雲母、尿素−ホルマリン樹脂フィラー等のプラスチックピグメント等が挙げられる。
上記顔料のうち、カオリン、無定形シリカ、炭酸カルシウムが好ましく用いられる。カオリン及び/または炭酸カルシウムを有することにより、ASTM D5725に基づく水に対する0.1秒後の接触角を高くすることができ、インキ転移性を高めることができる。カオリン及び/または炭酸カルシウムの含有量は、保護層全固形分量に対して5〜70質量%程度が好ましく、10〜65質量%程度がより好ましい。
無定形シリカは、印刷インクとの親和性に優れているので、保護層の顔料として好ましく用いられる。すなわち、保護層に無定形シリカを含有させることにより、保護層上に転移されたインクを保護層内に捕獲することができる。このことは、印刷インクの定着性を高めるのに役立つ。また、感熱記録の際に、プレ印刷された印刷部が、サーマルヘッドの熱で溶融する場合があるが、溶融した印刷インク成分を保護層が吸収することでサーマルヘッドへのインク付着を防止し、スティッキングの抑制に役立つ。
本発明に用いられる無定形シリカとしては、粒子径3〜70nm(好ましくは5〜50nm、さらに好ましくは7〜40nm)の無定形シリカ一次粒子が凝集してなる平均粒子直径30〜1300nm(好ましくは40〜900nm、さらに好ましくは50〜700nm)の二次粒子の無定形シリカを用いることが好ましい。このような特定の粒径の二次粒子となった無定形シリカは、保護層のバリア性に優れ、透明性も高いため記録感度が向上し、またインキが吸着されることによる印刷濃度の低下が少なくて済むという利点がある。なお、コロイダルシリカは、実質的に一次粒子からなっており、該一次粒子の凝集物である二次粒子が実質上存在しないという点で、無定形シリカと異なっている。
以上のような無定形シリカの保護層中の含有量は、保護層の全固形分に対して1〜40質量%程度とすることが好ましく、より好ましくは2〜30質量%程度である。無定形シリカの含有量が高くなりすぎると、バリア性が低下するおそれがある。
バインダー樹脂としては、ポリビニルアルコール系樹脂を用いることが好ましい。ポリビニルアルコール系樹脂は、感熱記録層に含まれているホウ酸とアルカリ条件下で反応してゲル化することにより、感熱記録層との界面で、インキ浸透防止の作用効果を得ることができる。本発明においては、感熱記録層又は保護層のいずれか一方に、バインダー樹脂としてPVA系樹脂が用いられていれば、感熱記録層と保護層との界面でゲル化が起こってインキ浸透を防止することができるが、ポリビニルアルコール系樹脂は、可塑剤や油等に対するバリア性が高いので、感熱記録部分の耐久性、耐油性の観点から、保護層のバインダー樹脂として用いられることが、より好ましい。
ポリビニルアルコール系樹脂のうち、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、ジアセトン変性ポリビニルアルコール等の各種変性ポリビニルアルコールが好ましく用いられる。このような変性ポリビニルアルコールは、変性によりポリビニルアルコールに耐水性を付与したものである。変性ポリビニルアルコールを用いることにより、オフセット印刷の湿し水によって保護層が剥離してしまうことを防止するでき、また、フレキソ印刷を行う場合、水系インキの媒体となる水によって保護層が剥離してしまうことを防止できる。
また、ポリビニルアルコール樹脂の重合度は、800〜3500であることが好ましい。また、ケン化度は、88〜99.7%程度が好ましい。かかる範囲であれば、水に対して膨潤しにくく、耐水性が良好で、水系インキに含まれる水分散媒に対して溶解することを防止できるとともに、塗料としての塗工安定性を確保できる。
ポリビニルアルコール系樹脂の含有比率は、保護層の全固形分に対して20〜70質量%であることが好ましく、20〜60質量%がより好ましい。ポリビニルアルコール系樹脂の含有率が高くなりすぎると、保護層の親水性が高くなりすぎて、顔料や疎水性ポリカルボン酸コポリマーを所定量含有させても、オフセット印刷の場合、水負けにより、インキ転移性を確保できない傾向にあるからである。
保護層に用いられるバインダー樹脂としては、ポリビニルアルコール系樹脂以外のバインダー樹脂を用いることもできる。
他のバインダー樹脂としては、澱粉及びその誘導体、メトキシセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、及びエチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリル酸アミド−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド−アクリル酸エステル−メタクリル酸3元共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、及びカゼイン等の水溶性高分子材料、並びにポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレート、エチレン−酢酸ビニル共重合体、及びスチレン−ブタジエン−アクリル系共重合体等の疎水性重合体のラテックス等を用いることができる。これらのうち、アクリル系バインダー樹脂が好ましく用いられる。水不溶性のアクリル系バインダー樹脂は、オフセット印刷インキとの密着性が良好で、印刷濃度の向上に役立つ。
アクリル系バインダー樹脂を含有する場合、保護層全固形分に対するアクリル樹脂の含有率は3〜50質量%が好ましく、4〜40質量%がより好ましい。アクリル樹脂の含有率が高くなりすぎると、可塑剤等に対するバリア性が低下する傾向にある。
本発明にかかる保護層には、さらに、疎水性モノマーとポリカルボン酸との水溶性コポリマー(疎水性ポリカルボン酸水溶性コポリマー)のアルカリ塩が含まれる。
上記疎水性モノマーとしては、スチレン、ビニルトルエン、ビニルベンゼン等の芳香族ビニル化合物や、酢酸ビニル等のカルボン酸のビニルエステル、塩化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニルなどのビニル基含有化合物;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル等の(メタ)アクリル酸のアルキルエステル;ブタジエン、イソブチレン等のジエン系化合物などを用いることができる。
上記ポリカルボン酸としては、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸等の二重結合をもつ不飽和ジカルボン酸、不飽和トリカルボン酸などの不飽和ポリカルボン酸、またはこれらの無水物が用いられる。これらは、単独で用いても良いし、2種以上組み合わせて用いてもよい。カルボン酸無水物は、共重合後、酸或いは塩基で加水分解すればよい。
疎水性ポリカルボン酸コポリマーのアルカリ塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、アンモニウム塩等が挙げられる。これらのうち、アンモニウム塩は、サーマルヘッドを摩耗させにくいので好ましく用いられる。
本発明で用いられる疎水性ポリカルボン酸コポリマーは、上記ポリカルボン酸と上記疎水性モノマーとの水溶性コポリマーで、質量比で、ポリカルボン酸ユニット:疎水性モノマーユニット=40:60〜99.8:0.2の範囲で含有され、疎水性ポリカルボン酸としての水溶性を損なわないように、構成されている。
疎水性ポリカルボン酸の水溶性を損なわない範囲であれば、ポリカルボン酸の一部を、(メタ)アクリル酸等のエチレン性不飽和モノカルボン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸等の不飽和ポリカルボン酸のモノアルキルエステルで代替えしてもよい。エチレン性不飽和モノカルボン酸及び/又は不飽和ポリカルボン酸のモノアルキルエステルによる代替えは、ポリカルボン酸の20質量%未満とすることが好ましい。
以上のような疎水性ポリカルボン酸コポリマーのアルカリ塩を保護層に含有することにより、オフセット印刷インキの転移性を向上することができる。機構は明らかではないが、疎水性ポリカルボン酸コポリマーを用いることで、フレキソ印刷性を損なうことなく、オフセット印刷における水負け現象を抑制して、オフセット印刷のインキ転移性の向上を図ることができる。
以上のような疎水性ポリカルボン酸コポリマーのアルカリ塩は、保護層全固形分量に対して、0.1〜4.8質量%含有されることが好ましく、0.1〜4.5質量%がより好ましく、0.1〜4.2質量%が最も好ましい。0.1質量%未満では、オフセット印刷適性(インキ転移性)の改善効果を得ることができない。一方、4.8質量%を超えると接触角が上がりすぎて、オフセット印刷適性(特にインキ密着性)に劣ったり、フレキソ印刷における水系インキの転移性を損なうおそれがある。
オフセット印刷適性に、疎水性ポリカルボン酸コポリマーのアルカリ塩が効果的である理由は、よく分かっていないが、保護層表面に疎水性ポリカルボン酸コポリマーの疎水性基が集まり、保護層表面の水を弾いてインキと水との分離を促進させることにより水負け現象を防止し、その結果として優れたインキ転移性が得られるものと推定される。
保護層には、さらに公知の助剤、例えば、滑剤、消泡剤、濡れ剤、防腐剤、蛍光増白剤、分散剤、増粘剤、着色剤、帯電防止剤、架橋剤、界面活性剤等の各種助剤が適宜含有されていてもよい。
特に、保護層をカーテンコート方式で形成する場合には、層の表面張力を低減させておくことが好ましいことから、界面活性剤を含有しておくことが好ましい。なお、界面活性剤を含有させる場合、保護層の接触角が下がる傾向にあるが、この場合、疎水性ポリカルボン酸水溶性コポリマーのアルカリ塩の含有量を調節することで、所望の接触角に調整することができる。
保護層は、以上のような成分を、溶媒としての水等の水性媒体中に溶解、分散してなる保護層用塗液を、塗工、乾燥することにより形成される。保護層用塗液は疎水性ポリカルボン酸コポリマーの水溶液、顔料分散液、ポリビニルアルコール系樹脂等のバインダー溶液、及び各種助剤と混合攪拌して調製する。
塗工量は、特に限定しないが、一般には、乾燥後、0.2〜5g/m程度、特に0.3〜3.5g/m程度とするのが好ましい。
以上のような成分を含有する保護層用塗液を塗工して形成される保護層は、通常、ASTM D5725に基づく水に対する0.1秒後の接触角が50〜120°であり、好ましくは60〜110°である。接触角が低すぎると、オフセット印刷時に水負け現象が起こりやすく、濃く鮮明な印刷画像が得られにくい。
〔中間層〕
本発明の感熱記録体は、必要に応じて、さらに感熱記録層と保護層との間に中間層を設けてもよい。
中間層は、バインダー樹脂を主成分として、必要に応じて、各種公知の顔料、助剤が含まれる。
中間層で用いられるバインダー樹脂としては、耐油性、耐可塑剤に優れるポリビニルアルコール系バインダーが好ましく用いられる。特に、感熱記録層にPVA系バインダーが含まれていない場合には、感熱記録層中のホウ酸と反応して、バインダーやインキの浸透を防止できるゲル化層が形成されるためには、PVA系樹脂バインダーを含む必要がある。
中間層に用いられるPVA系バインダーとしては、保護層で用いられるようなPVA系樹脂バインダーが好ましく、具体的には、重合度800〜3500のポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコールが挙げられる。
中間層に用いられるバインダー樹脂としては、PVA系バインダー樹脂の他に、澱粉及びその誘導体、メトキシセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、及びエチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリル酸アミド−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド−アクリル酸エステル−メタクリル酸3元共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、及びカゼイン等の水溶性高分子材料、並びにポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレート、エチレン−酢酸ビニル共重合体、及びスチレン−ブタジエン−アクリル系共重合体等の疎水性重合体のラテックス等を用いることができる。
中間層に用いられる顔料、助剤としては、保護層で用いられるような無機顔料、有機顔料、助剤を用いることができる。また、同時多層カーテン塗布法等により、感熱記録層や保護層と同時に塗工する場合には、表面張力を低下させるために、界面活性剤を含有することが好ましい。
さらに、中間層用塗液は、感熱記録層に含まれるホウ酸とのゲル化反応促進のために、アルカリ性となるように調製しておくことが好ましい。
中間層用塗液の塗布量は、乾燥重量で、0.1〜5.0g/m程度、好ましくは0.1〜3.0g/m程度である。
〔下塗り層〕
支持体と感熱記録層との間に、必要に応じて下塗り層を設けることも可能である。この場合、下塗り層を構成する成分としては、公知の顔料、接着剤、各種助剤等を用いることができるが、特に顔料として焼成カオリン、及び有機微小中空粒子または有機発泡性粒子を併用すると、記録感度が向上し、スティッキングも優れているため好ましく用いられる。
〔感熱記録体〕
本発明の感熱記録体は、支持体上に、感熱記録層、保護層を設けたもので、さらに必要に応じて支持体と感熱記録層との間に下塗り層、感熱記録層と保護層との間に中間層を設けることにより形成される。
下塗り層、感熱記録層、中間層、保護層は、この順に逐次形成してもよいし、同時に多層形成してもよい。複数層を同時に形成することで、乾燥工程が省け、生産性が向上する。本発明の感熱記録体を形成するための感熱記録層用塗液、中間層用塗液、保護層用塗液は、界面で混ざり合いにくいので、同時多層塗布あるいは塗布した層が湿潤状態にある状態で、次に積層されるべき層を続いて塗布することができる。
逐次に形成する塗工方法としては、例えば、エアナイフコーティング、バリバーブレードコーティング、ピュアブレードコーティング、グラビアコーティング、ロッドコーティング、ショートドウェルコーティング、カーテンコーティング、ビードコーティング等の従来公知の塗布方法がいずれも採用できる。
多層を同時に形成する塗工方法としては、同時多層カーテンコーティング方法、同時ビードコーティング方法などがある。
上記塗工方法のうち、高速塗工が可能であるという理由から、カーテンコート法が好ましく用いられる。具体的には、同時多層カーテンコート法、感熱記録層用塗液をカーテン方式で塗布し、さらに感熱記録層が湿潤状態のうちに(中間層が存在する場合には中間層用塗液を塗布し、中間層が湿潤状態のうちに)保護層用塗液をカーテン方式で塗布することが好ましい。この場合、各層の表面張力を下げるために、各層用塗液には、界面活性剤が含まれていることが好ましい。
以上のような構成を有する本発明の感熱記録体では、感熱記録層に含まれるホウ酸と保護層に含まれる疎水性ポリカルボン酸コポリマーのアルカリ塩とが反応して、感熱記録層と保護層との接触界面ですばやくゲル化することから、同時多層による塗布方式であっても、感熱記録層用塗液及び保護層用塗液それぞれを構成する塗液が混じり合ったりすることを防止できる。従って、感熱記録層、保護層を、同時多層塗布することにより形成しても、特性に影響を与えないばかりか、生産性の向上に役立つ。
さらに、同時多層コーティングした場合に、感熱記録層に含まれるホウ酸と保護層に含まれる疎水性ポリカルボン酸コポリマーのアルカリ塩とが反応して形成される界面付近は、レべリングをほとんどすることなく形成されるため、若干、平滑性の劣った凹凸のある接触境界面が形成されることになる。境界面の凹凸は、保護層表面の凹凸に反映されることになるが、フレキソ印刷の場合、若干の凹凸は、インキののりやすさの点からは好ましく、印刷濃度の向上を期待できる。
また、感熱記録層と保護層の間に別の保護層となる中間層を設けてもよい。本発明に係る、疎水性ポリカルボン酸コポリマーを所定量含有する保護層が最表層となっていればよい。中間層を介層させる場合であっても、感熱記録層、中間層、保護層を同時多層カーテン塗布方式で形成できる。
さらに、支持体の裏面に、適宜目的に応じて、インクジェット適性を有する層、帯電防止層、バリア層などを設けてもよい。
以上のような構成を有する感熱記録体は、感熱記録される面、すなわち保護層表面が、耐油性、耐可塑剤性のために、PVA系バインダー樹脂を用いているにもかかわらず、水に対する0.1秒後の接触角が高く、オフセット印刷に対しても、水負けが抑制され、紫外線硬化型の疎水性インキが均一に転移することができ、印刷むらなどを防止できる。また、感熱記録層と保護層(中間層が設けられている場合には中間層)との界面において、瞬時にゲル化反応がおこり、これにより保護層のポリビニルアルコール系バインダーの浸透が抑制され、保護層の緻密性を保持でき、ひいては、水系インキの保護層、感熱記録層への浸透を防止できる。従って、フレキソ印刷で用いられる水系インクの水媒体が保護層に吸収されても、インキが感熱記録層にまで浸透したりすることを防止でき、水系インキに含まれる顔料を保護層にとどめることができるので、フレキソ印刷の特徴である高濃度印刷を達成することができる。
以上のような感熱記録体は、オフセット印刷、フレキソ印刷性に優れているので、予め、最表層の保護層に印刷がされていてもよい。
以下に実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、勿論これらに限定されるものではない。また、例中の「部」及び「%」は、特に断らない限り、それぞれ「質量部」及び「質量%」を示す。
〔測定評価方法〕
(1)感熱記録部濃度
感熱評価機(商品名:TH−PMD、大倉電気社製)を用いて、0.24mJ/dotで各感熱記録体を発色させ、記録部の濃度をマクベス濃度計(商品名:RD−914、マクベス社製)のビジュアルモードで測定した。数値が大きいほど、感熱記録濃度が大きいことを示している。
(2)保護層のバリア性
ラベルプリンター(商品名:HP3600、寺岡精工社製)を用いて、印字速度80mm/秒、設定サーマルヘッド抵抗値617Ω(サーマルヘッド抵抗値617Ω)で各感熱記録体を発色させ、記録部に、サラダ油1滴垂らした後、1日後の記録部の濃度をマクベス濃度計(商品名:RD−914、マクベス社製)のビジュアルモードで測定した。数値が大きいほど、記録部の耐油性が確保されていることを示している。
(3)接触角
動的接触角測定機(商品名:FIBRO DAT1100、FIBRO systemab製)を用い、白紙部の純水滴下後0.1秒後の接触角(°)を測定した。
(4)オフセット印刷適性(インキ転移性)
感熱記録体の保護層に、RI印刷機を用いてオフセット印刷を行った。UVインク(商品名:ベストキュアーUV NVR 紅、T&K社製)0.25gに水0.5ccを加え、インキ練りローラーで1分間インキと水を練りインキを乳化させたものを用いて印刷した後、UV照射して、印刷部のベタ均一性を以下のように評価した。
○:一面に印刷されている。
×:印刷部が斑状に印刷されている。
(5)フレキソ印刷適性
水系フレキソインク(商品名:THERMOKETT TC Flexo Ink,Yellow、XSYS社製)を用いて、各感熱記録体に0番バーで塗布し、60℃のオーブンで1時間、乾燥した後、印刷部の濃度をマクベス濃度計(商品名:RD−914、マクベス社)のイエローフィルターで測定した。数値が大きいほど、保護層に、インキがとどまっていること、すなわち、フレキソ印刷適性に優れていることを示す。
〔下塗り層用塗液の調製〕
感熱記録体の作成において、下記2種類の下塗り層用塗液を用いた。
(1)下塗り層用塗液U1の調製
焼成クレー(商品名:アンシレックス、エンゲルハード社製)85部を水320部に分散して得られた分散物に、スチレン−ブタジエン共重合物エマルジョン(固形分濃度50%)40部と、酸化澱粉の10%水溶液50部とを混合攪拌して下塗り層用塗液U1を得た。
(2)下塗り層用塗液U2の調製
焼成クレー(商品名:アンシレックス、エンゲルハード社製)60部を水320部に分散して得られた分散物に、微小中空粒子(商品名:AE852、JSR社製、固形分濃度26%)96部、スチレン−ブタジエン共重合物エマルジョン(固形分濃度50%)40部、酸化澱粉の10%水溶液50部とを混合攪拌して下塗り層用塗液U2を得た。
〔感熱記録層用塗液の調製〕
(1)感熱記録層用塗液H1の調製
(1−1)ロイコ染料分散液
3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン10部、メチルセルロースの5%水溶液5部、及び水15部からなる組成物をサンドミルで平均粒子径が0.5μmとなるまで粉砕してロイコ染料分散液を得た。
(1−2)呈色剤分散液
N−p−トルエンスルホニル−N’−3−(p−トルエンスルホニルオキシ)フェニルウレア10部、メチルセルロースの5%水溶液5部、及び水15部からなる組成物をサンドミルで平均粒子径が1.0μmとなるまで粉砕して呈色剤分散液を得た。
(1−3)増感剤分散液
1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン20部、メチルセルロースの5%水溶液5部、及び水55部からなる組成物をサンドミルで平均粒子径が1.0μmとなるまで粉砕して増感剤分散液を得た。
(1−4)感熱記録層用塗液H1の調製
上記で調製したロイコ染料分散液30部、呈色剤分散液60部、増感剤分散液60部、SBRラテックス(固形分濃度50%)20部、水酸化アルミニウム30部、ポリビニルアルコール(商品名:PVA110、重合度:1000、クラレ社製)の15%水溶液67部、5%ホウ酸水溶液10部、および水58部からなる組成物を混合撹拌して感熱記録層用塗液H1を得た。
このようにして調製された感熱記録層用塗液H1を用いて得られる感熱記録層に含まれる全固形分に対する主な成分の固形分含有率は、下記の通りである。
ロイコ染料: 10.4%
呈色剤: 20.7%
増感剤: 15.5%
PVA: 10.4%
ホウ酸: 0.5%
(2)感熱記録層用塗液H2
感熱記録層用塗液H1に、さらに界面活性剤として、ジ(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム水溶液(商品名:SNウェットOT−70、濃度70%、サンノプコ社製)0.35部を添加して、感熱記録層用塗液H2を得た。感熱記録層用塗液H2を用いて得られる感熱記録層に含まれる全固形分に対する主な成分の固形分含有率は、下記のとおりである。
ロイコ染料: 10.4%
呈色剤: 20.7%
増感剤: 15.5%
PVA: 10.4%
ホウ酸: 0.5%
(3)感熱記録層用塗液H3
感熱記録層用塗液H2において、ホウ酸水溶液を用いなかった以外は、同様にして調製して、感熱記録層用塗液H3を得た。すなわち、感熱記録層用塗液H3中のホウ酸の含有率は、0%である。
(4)感熱記録層用塗液H4
感熱記録層用塗液H2において、5%ホウ酸水溶液の配合量を40部に変更した以外は、同様に調製して、感熱記録層用塗液H4を得た。このようにして調製された感熱記録層用塗液H4を用いて得られる感熱記録層に含まれる全固形分に対するホウ酸の含有率は、2%である。
〔保護層用塗液〕
(1)保護層用塗液P1
アセトアセチル変性ポリビニルアルコール(商品名:ゴーセファイマーZ−200、重合度:1100、ケン化度:99%以上、日本合成化学工業社製)の10%水溶液400部、アクリル樹脂(商品名:AM2250、アクリル酸アルキルエステルとアクリロニトリルとの共重合体、固形分濃度50%の水性エマルジョン、昭和高分子社製)30部、50%カオリンの水分散液(商品名:UW90、ヒューバー社製)62.5部、無定形シリカ水分散液(商品名:EM2512、グレースデビソン社製、一次粒子径:20nm、二次粒子径:300nm、固形分濃度20%)、ステアリン酸亜鉛の30%分散液11.7部、疎水性ポリカルボン酸の水溶性コポリマーのアルカリ塩(マレイン酸55質量%とイソブチレン45質量%のコポリマーのアンモニウム塩)の20質量%水溶液7.5部からなる組成物を混合攪拌して保護層用塗液を得た。この保護層用塗液を用いて構成される保護層の全固形分に対する各成分の固形分含有比率は以下のようになる。
アセトアセチル変性ポリビニルアルコール: 38.1%
アクリル樹脂AM2250: 14.3%
カオリン: 38.1%
シリカ: 4.8%
ステアリン酸亜鉛: 3.3%
マレイン酸/イソブチレンコポリマーのアンモニウム塩: 1.4%
(2)保護層用塗液P2
保護層用塗液P1において、さらに界面活性剤として、ジ(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム水溶液(商品名:SNウェットOT−70、濃度70%、サンノプコ社製)0.35部を添加して、保護層用塗液P2を得た。保護層用塗液P2を用いて構成される保護層の全固形分に対する固形分含有比率は、P1と同じである。
(3)保護層用塗液P3
保護層用塗液P2において、疎水性ポリカルボン酸コポリマーのアルカリ塩として、ロームアンドハース社製のオロタン165A、20%水溶液7.5部を使用した。
保護層用塗液P3を用いて構成される保護層全固形分に対する疎水性ポリカルボン酸の水溶性コポリマーの含有率は、1.6%である。
(4)保護層用塗液P4
保護層用塗液P2において、疎水性ポリカルボン酸コポリマーのアルカリ塩として、荒川化学社製のポリマロン482の20%水溶液5部を使用した。
保護層用塗液P4を用いて構成される保護層全固形分に対する疎水性ポリカルボン酸の水溶性コポリマーの含有率は、1.0%である。
(5)保護層用塗液P5
保護層用塗液P2において、64%カオリン分散液に代えて、64%水酸化アルミニウム水分散液(商品名:ハイジライトH−42M、昭和電工社製)を用いた以外は、P2と同様にして調製した。
(6)保護層用塗液P6
保護層用塗液P2において、疎水性ポリカルボン酸コポリマーのアルカリ塩を含有させなかった以外は、P2と同様にして調製した。
〔感熱記録体No.1〜9の作製と評価〕
(1)感熱記録体No.1:
48g/mの原紙の一面上に、乾燥後の塗布量が8.0g/mになるように、ブレードコーターで下塗り層用塗液U1を塗布乾燥して、下塗り層を形成した。
次いで、下塗り層上に、乾燥後の塗布量が3.5g/mとなるように、ロッドコーターで感熱記録層用塗液H1を塗布乾燥して、感熱記録層を形成し、さらに、当該感熱記録層上に、乾燥後の塗布量が2g/mとなるように、ロッドコーターで保護層用塗液P1を塗布可能して、保護層を形成した。その後、スーパーカレンダーによって平滑処理し、表面の平滑度が、王研式平滑度計で1500〜2500秒の感熱記録体を得た。
作製した感熱記録体について、上記測定方法に従って、感熱記録濃度、保護層のバリア性、接触角、オフセット印刷適性、フレキソ印刷適性を測定評価した。結果を表1に示す。
(2)感熱記録体No.2:
感熱記録層用塗液及び保護層用塗液として、感熱記録層用塗液H2及び保護層用塗液P2を使用し、塗工方法を同時多層カーテンコート法を採用して、感熱記録層及び保護層を同時形成した以外は、No.1と同様にして、感熱記録体を作製した。表面の平滑度を、王研式平滑度計で測定したところ、1000〜2000秒であった。作製した感熱記録体について、上記測定方法に従って、記録濃度、バリア性、接触角、オフセット印刷適性、フレキソ印刷適性を測定評価した。結果を表1に示す。
(3)感熱記録体No.3〜9
下塗り用塗液、感熱記録層用塗液、又は保護層用塗液を、表1に示すように変更した以外は、感熱記録体No.2と同様にして、感熱記録体を作製した。
作製した感熱記録体について、上記測定方法に従って、記録濃度、バリア性、接触角、オフセット印刷適性、フレキソ印刷適性を測定評価した。結果を表1に示す。
(4)感熱記録体No.10
64%カオリン分散液(商品名:UW−90、前出)45部、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール(商品名:Z−200、前出)の10%水溶液700部、ジ(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム水溶液(商品名:SNウェットOT−70、濃度70%、サンノプコ社製)0.7部からなる組成物を混合攪拌して、中間層用塗液を調製した。
48g/mの原紙の一面上に、乾燥後の塗布量が8.0g/mになるように、ブレードコーターで下塗り層用塗液U1を塗布乾燥して、下塗り層を形成した。
次いで、下塗り層上に、感熱記録層用塗液H2、上記で調製した中間層用塗液、保護層用塗液P2を、スライドホッパー型カーテン塗布装置を用いて多層同時塗工することにより、下塗り層側から順に、感熱記録層、中間層、保護層を積層形成した。なお、各層の固形分塗布量は、感熱記録層3.5g/m、中間層1.0g/m、保護層1.5g/mである。
Figure 2010017923
No.1〜6、および10は、本発明実施例に該当し、いずれも感熱記録濃度、保護層のバリア性、オフセット印刷性、フレキソ印刷性を満足することができた。
No.9は、保護層が疎水性ポリカルボン酸コポリマーのアルカリ塩を含有しなかった場合であり、接触角が低くなり、水に対する濡れ性が大きくなりすぎたために、オフセット印刷性を満足することができなかった。また、保護層のPVA系バインダー樹脂が感熱記録層に浸み込んだことにより、保護層の緻密性が若干低下し、フレキソ印刷のインキ成分が浸透したためか、印刷濃度がうすくなる傾向にあった。
一方、No.7は、保護層に疎水性ポリカルボン酸コポリマーのアルカリ塩は含有されているが、感熱記録層に、ホウ酸が含有されていない場合である。保護層表面の接触角が60°以上で、濡れにくさをある程度達成し、これによりオフセット印刷性も確保できた。しかしながら、保護層と感熱記録層との界面で浸透を防止できるゲル化層が形成されず、保護層に含まれるPVA系バインダー樹脂が若干感熱記録層側に浸み込んでしまったためか、保護層のバリア性が低下し、感熱記録部の耐油性が低下していた。さらに、フレキソ印刷の場合も、インキが保護層に十分とどまらず、印刷濃度が薄くなった。感熱記録体の断面を観察したところ、感熱記録層が黄色味がかっておりインキが感熱記録層まで浸透したと思われる。
なお、No.8は、感熱記録層にホウ酸を含有する場合であるが、ホウ酸の含有率が高く、塗液粘度が高くなりすぎて、塗工が困難であり、感熱記録体を形成できなかった。
No.10は中間層が介層された場合であるが、実施例と同様に、感熱記録濃度、バリア性、オフセット印刷性、フレキソ印刷性を満足することができた。No.10は、中間層が介在していること以外はNo.2と同じであるが、中間層の介在により、接触角が若干低下する傾向にあった。
本発明の感熱記録体は、オフセット印刷性、フレキソ印刷性の双方に優れているので、予め印刷が必要な汎用事項を感熱記録面にプレ印刷しておく感熱記録体として有用であり、しかもユーザーが、オフセット印刷、フレキソ印刷のいずれかを選択することができ、仕様範囲が広い。

Claims (7)

  1. 支持体上に、ロイコ染料、呈色剤及びバインダー樹脂を含有する感熱記録層が設けられ、該感熱記録層が設けられている側の最表面層として、顔料及びバインダー樹脂を含有する保護層が設けられた感熱記録体において、
    前記感熱記録層中に、ホウ酸を、感熱記録層全固形分に対して0.05〜1.5質量%含有し、
    前記保護層中に、疎水性モノマーとポリカルボン酸との水溶性コポリマーのアルカリ塩を、保護層全固形分に対して0.1〜4.8質量%含有し、
    前記感熱記録層及び前記保護層の少なくとも一方のバインダー樹脂が、ポリビニルアルコール系樹脂であることを特徴とする感熱記録体。
  2. 前記保護層表面の、水に対する0.1秒後の接触角(ASTM D5725に基づく)が50〜120°である請求項1に記載の感熱記録体。
  3. 前記保護層は、ポリビニルアルコール系バインダー樹脂を、保護層全固形分に対して、20〜70質量%含有している請求項1または2に記載の感熱記録体。
  4. 前記感熱記録層は、ポリビニルアルコール系バインダー樹脂を、感熱記録層全固形分に対して、2〜18質量%含有している請求項1〜3のいずれかに記載の感熱記録体。
  5. 前記感熱記録層及び前記保護層には、界面活性剤が含有されていて、
    前記感熱記録層及び前記保護層は、同時多層カーテン塗布方式で塗布されたもの、または感熱記録層用塗液がカーテン方式で塗布され、さらに感熱記録層が湿潤状態時に保護層用塗液がカーテン方式で塗布されたものである請求項1〜4のいずれかに記載の感熱記録体。
  6. 前記感熱記録層と前記保護層との間には、顔料およびポリビニルアルコール系バインダー樹脂を含有する中間層が設けられている請求項1〜5のいずれかに記載の感熱記録体。
  7. 前記保護層は、オフセット印刷またはフレキソ印刷されたプレ印刷部分を有している請求項1〜6のいずれかに記載の感熱記録体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013000885A (ja) * 2011-06-10 2013-01-07 Oji Holdings Corp 感熱記録体の製造方法
JP2017001194A (ja) * 2015-06-05 2017-01-05 大阪シーリング印刷株式会社 感熱記録体ならびに感熱記録体の製造方法

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