JP2007015080A - 微小電気機械式装置、およびその作製方法 - Google Patents

微小電気機械式装置、およびその作製方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は低コストで作製される微小構造体及びこれを有する装置を提供することを課題とする。
【解決手段】 本発明は、絶縁基板上に薄膜でなるシリコン層を用いて微小構造体を形成することを特徴とする。このようなシリコン層は、微小構造体を制御する半導体素子にも適用することができ、これらを絶縁基板上に一体形成することができる。シリコン層は、金属を用いて結晶化された多結晶シリコン層が好ましい。そして本発明は、このように形成された微小構造体を有するマイクロマシンを提供することができる。
【選択図】図6

Description

本発明は、絶縁基板上に形成された微小電気機械式装置およびその作製方法に関する。
近年、MEMSと呼ばれる微小機械システムの研究が盛んに進められている。MEMS(Micro Electro Mechanical System)は、微小電気機械システムの略称であり、単にマイクロマシンと呼ばれることもある。マイクロマシンとは、一般的には、半導体微細加工技術を用いて「立体構造を有し可動する微小構造体」および「半導体素子を有する電子回路」を集積化した微細デバイスを指す。上記微小構造体は半導体素子と異なり、構造が立体的で可動部を有する。そして、スイッチ、可変容量、またはアクチュエータ等の機能を有する事を特徴とする。
マイクロマシンは、電子回路によって自らの微小構造体を制御することができるため、従来のコンピュータを用いた装置のように中央処理制御型ではなく、センサによって得た情報を電子回路によって処理してアクチュエータ等を介して行動を起こすという一連の動作を行う、自律分散型のシステムを構築する事ができると考えられている。
マイクロマシンについては数多くの研究がなされている。例えば、製造プロセスはウェハー製造やプラスチックアセンブリの施設と両立できなかったことを課題として、改良式MEMSウェハーレベルパッケージが提案されている(特許文献1参照)。
また、薄膜状の結晶化処理された機械的装置、MEMSと呼ばれる電気機械的装置に関する文献がある(特許文献2参照)。特許文献2には薄膜の出発材料として、アモルファス材料、ナノ結晶材料、マイクロ結晶材料、多結晶材料が列挙され、その材料としてシリコン、ゲルマニウム、シリコンゲルマニウム、異方性誘電体材料、異方性圧電体材料、銅、アルミニウム、タンタル、及びチタンが列挙されている。そしてアモルファスの薄膜状シリコン層がガラス基板の表面に形成され、結晶化される。結晶化において、望ましい機械的特性を生じる内部の結晶性を達成するため、レーザ照射を制御することが記載されている。
特開2001−144117号公報 特開2004−1201号公報
特許文献1に記載されるように、マイクロマシンを構成する微小構造体は、シリコンウエハを用いた半導体素子作製のプロセスにより作製されている。特に、微小構造体を作製するのに十分な厚さや強度を有する材料を得るために、実用化されているマイクロマシンは、シリコンウエハを用いて作製されるものが主流である。
また微小な構造を有するマイクロマシンの量産性を鑑み、作製コストの低減が望まれている。そのため、微小構造体と微小構造体を制御する半導体素子を一体形成する方法が望まれる。しかし、微小構造体と半導体素子とを一体形成する場合には、犠牲層のエッチング等、半導体素子の作製工程とは異なるプロセスが必要であり、工程が複雑なものとなる。
また特許文献2には、アモルファスの薄膜状シリコン層がガラス基板の表面に形成し、これを用いたカンチレバーが記載されているのみである。
そこで本発明は低コストで作製される微小構造体及びこれを有する装置を提供することを課題とする。
上記課題を鑑み本発明は、絶縁基板上に薄膜でなるシリコン層を用いて微小構造体を形成することを特徴とする。このようなシリコン層は、微小構造体を制御する半導体素子にも適用することができ、これらを絶縁基板上に一体形成することができる。シリコン層は、金属を用いて結晶化された多結晶シリコン層が好ましい。そして本発明は、このように形成された微小構造体を有するマイクロマシン(以下、半導体装置、又は微小電気機械式装置と表記する)を提供することができる。
以下に、本発明の具体的な構成を記載する。
本発明の一形態は、絶縁表面上に設けられた第1層と、第1の層上に回動自在に設けられ、金属を用いて結晶化された多結晶シリコン層を含む第2の層と、を有する微小構造体を含むことを特徴とする微小電気機械式装置である。
本発明の別形態は、絶縁表面上に設けられた第1層と、第1の層上に回動自在となるように十字状に設けられ、金属を用いて結晶化された多結晶シリコン層を含む第2の層と、第1の層上であって第2の層の十字の先に設けられ、金属を用いて結晶化された多結晶シリコン層を含む第3の層と、を有する微小構造体を含むことを特徴とする微小電気機械式装置である。
本発明の別形態は、絶縁表面上に設けられた第1層と、第1の層上に回動自在に設けられ、金属を用いて結晶化された多結晶シリコン層を含む第2の層と、第1層と、第2層との間に設けられた空間と、を有する微小構造体を含むことを特徴とする微小電気機械式装置である。
本発明の別形態は、絶縁表面上に設けられた第1層と、第1の層上に回動自在となるように十字状に設けられ、金属を用いて結晶化された多結晶シリコン層を含む第2の層と、第1の層上であって第2の層の十字の先に設けられ、金属を用いて結晶化された多結晶シリコン層を含む第3の層と、第1層と、第2層との間に設けられた空間と、を有する微小構造体を含むことを特徴とする微小電気機械式装置である。
本発明において空間は、第1層と第2層との間に設けられた犠牲層を除去することにより設けられたことを特徴とする。そのため、犠牲層は、金属、金属化合物、シリコン酸化物又はシリコン窒化物を有する層を含み、犠牲層はウエットエッチングまたはドライエッチングにより除去されるため多結晶シリコンに対して十分な選択比を持つ。
本発明の別形態は、絶縁表面上に設けられた第1層と、第1の層上に回動自在に設けられ、金属を用いて結晶化された多結晶シリコン層を含む第2の層と、を有し、第2層は絶縁表面又は第1層に接しない部分を有し、回動自在である微小構造体を含むことを特徴とする微小電気機械式装置である。
本発明の別形態は、絶縁表面上に設けられた第1層と、第1の層上に回動自在に設けられ、金属を用いて結晶化された多結晶シリコン層を含む第2の層と、第2層上に回動自在に設けられ、金属を用いて結晶化された多結晶シリコン層を含む第4層と、を有する微小構造体を含むことを特徴とする微小電気機械式装置である。
本発明の別形態は、絶縁表面上に設けられた第1層と、第1の層上に回動自在に設けられ、金属を用いて結晶化された多結晶シリコン層を含む第2の層と、第2層上に回動自在に設けられ、金属を用いて結晶化された多結晶シリコン層を含む第4層と、を有し
第2層と、第4層との間に設けられた空間を有する微小構造体を含むことを特徴とする微小電気機械式装置である。
本発明の別形態は、絶縁表面上に設けられた第1層と、第1の層上に回動自在に設けられ、金属を用いて結晶化された多結晶シリコン層を含む第2の層と、第2層上に設けられ、金属を用いて結晶化された多結晶シリコン層を含み、開口部が設けられた第5層と、を有し、第5層上に設けられた属を用いて結晶化された多結晶シリコン層を含む第6層と、を有し、第4層は第3層の開口部に位置する軸であり、第4層の底面で第2層に固定され、且つ第4層の上部は、第3層に設けられた開口部より大きい面積を有する微小構造体を含むことを特徴とする微小電気機械式装置である。
本発明の別形態は、絶縁表面上に設けられた第1層と、第1の層上に回動自在に設けられ、金属を用いて結晶化された多結晶シリコン層を含む第2の層と、第2層上に設けられ、金属を用いて結晶化された多結晶シリコン層を含み、開口部が設けられた第5層と、を有し、第5層上に設けられた属を用いて結晶化された多結晶シリコン層を含む第6層と、を有し、第6層は第5層の開口部に位置する軸であり、第6層の底面で第2層に固定され、且つ第6層の上部は、第5層に設けられた開口部より大きい面積を有し、第5層は、軸によって回動自在である微小構造体を含む
ことを特徴とする微小電気機械式装置である。
本発明において、多結晶シリコン層の結晶化には熱結晶化又はレーザ結晶化が用いられたことを特徴とする。
本発明の微小電気機械式装置の作製方法の一形態は、絶縁表面上に、非晶質シリコンを有する層を形成し、非晶質シリコンを、金属を用いて結晶化して多結晶シリコンとし、多結晶シリコンを回動自在な構造となるようにパターニングし、多結晶シリコンを有する層の上方又は下方に空間を形成することを特徴とする。
本発明の作製方法の別形態は、絶縁表面上に、非晶質シリコンを有する層を形成し、非晶質シリコンを、金属を用いて結晶化して多結晶シリコンとし、多結晶シリコンを回動自在な構造となるようにパターニングし、多結晶シリコンを有する層上に導電層又は絶縁層を有する層を形成し、導電層又は絶縁層を有する層を除去することを特徴とする。
本発明の作製方法の別形態は、絶縁表面上に、導電層又は絶縁層を有する層を形成し、犠牲層上に非晶質シリコンを有する層を形成し、非晶質シリコンを、金属を用いて結晶化して多結晶シリコンとし、多結晶シリコンを回動自在な構造となるようにパターニングし、導電層又は絶縁層を有する層を除去することを特徴とする。
本発明の作製方法の別形態は、絶縁表面上に、第1層を形成し、第1層上に、多結晶シリコンを有する第2層を形成し、第2層上に、導電層又は絶縁層を有する層を形成し、導電層又は絶縁層を有する層上に、非晶質シリコンを有する第3層を形成し、非晶質シリコンを、金属を用いて結晶化して多結晶シリコンとし、多結晶シリコンを回動自在な構造となるようにパターニングし、導電層又は絶縁層を有する層を除去することを特徴とする。
本発明の作製方法の別形態は、絶縁表面上に、第1層を形成し、第1層上に、多結晶シリコンを有する第2層を形成し、第2層上に、導電層又は絶縁層を有する層を形成し、導電層又は絶縁層を有する層上に、非晶質シリコンを有する第3層を形成し、非晶質シリコンを、金属を用いて結晶化して多結晶シリコンとし、多結晶シリコンを回動自在な構造となるようにパターニングし、第3層に開口部を形成し、開口部を介してエッチング剤を導入して導電層又は絶縁層を有する層を除去することを特徴とする。
本発明の作製方法の別形態は、絶縁表面上に、第1層を形成し、第1層上に、多結晶シリコンを有する第2層を形成し、第2層上に、導電層又は絶縁層を有する層を形成し、導電層又は絶縁層を有する層上に、非晶質シリコンを有する第3層を形成し、非晶質シリコンを、金属を用いて結晶化して多結晶シリコンとし、多結晶シリコンを回動自在な構造となるようにパターニングし、導電層又は絶縁層を有する層を除去することによって、第2層と、絶縁表面又は第1層とが接していない部分を形成することを特徴とする。
本発明において、金属を除去せずに、シリコンと金属との合金を形成してもよい。
また本発明の微小電気機械式装置は、微小構造体と、微小構造体を制御する半導体素子とを絶縁基板上に一体形成することができる。
本発明は、金属を用いて結晶化した多結晶シリコンを、微小構造体の構造層に用いることで、外力や応力に耐えうる、さらに導電性を制御できる微小構造体を提供することができる。また本発明は、金属を用いて結晶化した多結晶シリコンを構造層に用いることにより、微小構造体と、半導体素子とが一体形成された半導体装置を提供することができる。その結果、シリコンウェハに形成される微小構造体より、低コストな微小構造体を提供することができる。
本発明の実施の形態について、図面を用いて以下に説明する。ただし、本発明は以下の説明に限定されない。本発明の趣旨およびその範囲から逸脱することなくその形態および詳細を様々に変更し得ることは、当業者であれば容易に理解されるからである。したがって、本発明は以下に示す実施の形態および実施例の記載内容のみに限定して解釈されるものではない。なお、図面を用いて本発明の構成を説明するにあたり、同じものを指す符号は異なる図面間でも共通して用いる。
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の微小構造体およびその作製方法について、図面を用いて説明する。図面において、(A)には上面図を示し、(B)には上面図O−Pにおける断面図を示す。
まず、絶縁表面を有する基板(以下、絶縁基板という)101を用意する(図1(A)参照)。絶縁性基板とは、ガラス基板、石英基板、プラスチック基板等である。プラスチック基板に微小構造体を形成することにより、柔軟性が高く、薄型な半導体装置を形成することができる。またガラス基板を研磨等により薄くすることによって、薄型な半導体装置を形成することもできる。さらに本発明の微小構造体は、金属等の導電性基板や、シリコン等の半導体性基板上に絶縁性を有する層を形成した基板に形成することも可能である。
絶縁基板101上に下地膜102を形成する(図1(A)参照)。下地膜102はシリコンを有する酸化物(シリコン酸化物)やシリコンを有する窒化物(シリコン窒化物)、例えば酸化シリコン層、窒化シリコン層または酸化窒化シリコン層などの絶縁層を単層または積層構造で形成することができる。本実施の形態では下地膜102として2層構造を用いる場合を説明するが、下地膜102は単層構造または3層以上の積層構造を用いてもよい。
下地膜102の一層目としては、CVD法を用い、SiH4、NH3、N2O及びH2を反応ガスとして形成される酸化窒化シリコン層を10〜200nm(好ましくは50〜100nm)形成することができ、本実施の形態では、膜厚50nmの酸化窒化シリコン層を形成する。次いで下地膜102のニ層目としては、CVD法を用い、SiH4及びN2Oを反応ガスとして形成される酸化窒化シリコン層を50〜200nm(好ましくは100〜150nm)の厚さに積層形成することができ、本実施の形態では膜厚100nmの酸化窒化シリコン層を形成する。
次に、微小構造体を構成する第1の構造層103を形成する。第1の構造層103は薄膜な半導体層を用いて形成することができる。本実施の形態では第1の構造層103はシリコンを含む半導体材料を有する層(シリコン層)を用いて形成する。そしてシリコン層を形成し、所定の形状にパターニングして第1の構造層103を形成する(図1(A)(B)参照)。本実施の形態では、シリコン層を円状にパターニングする。円状にパターニングすることにより、回動自在な構造層を提供することができる。勿論、円状に限ることなく回動する構造体を提供することができる。
シリコン層は、シリコンを有する半導体材料から形成することができる。シリコンを有する半導体材料には、シリコン材料、ゲルマニウムを0.01〜4.5atomic%程度に有するシリコンゲルマ材料がある。
また、構造層に導電性が必要な場合は、燐や砒素、硼素等の不純物元素を添加することも可能である。このような不純物元素を添加して、不純物領域を形成してもよい。不純物領域は、フォトリソグラフィ法によりレジストマスクを形成し、不純物元素を添加して形成することができる。不純物元素を添加する方法は、イオンドープ法またはイオン注入法で行うことができる。N型を付与する不純物元素として、典型的にはリン(P)または砒素(As)を用い、p型を付与する不純物元素としては、ボロン(B)を用いる。n型不純物領域、およびp型不純物領域には、1×1020〜1×1021/cm3の濃度範囲でn型を付与する不純物元素が添加された不純物領域を形成することができる。このような導電性を有する構造体は、微小構造体を静電力で制御する半導体装置に好適である。勿論、微小構造体を電磁力により制御してもよい。
不純物領域を形成した後、不純物元素を活性化するために加熱処理を行ってもよい。加熱処理は、上述した条件で行えばよい。
このように構造層をシリコン層からなる薄膜によって形成することにより、ウエハを用いて形成する場合と比較して、非常に薄く形成することができる。またこのような構造層は、絶縁基板上に形成することができるため、生産コストを削減することができる。
次に犠牲層104を形成し、所定の形状にパターニングする(図1(A)(B))参照)。本実施の形態では、十字状となるようにパターニングする。犠牲層104は、チタン(Ti)アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)等の金属、シリコンを有する酸化物やシリコンを有する窒化物、又は当該金属とシリコンとの化合物である金属化合物を材料とし、スパッタリング法やCVD法等を用いて形成することができる。パターニングには、フォトリソグラフィ法を用いてレジストマスクを形成し、異方性のドライエッチングを行う。
このような犠牲層を除去することによって空間が設けられることとなる。すなわち犠牲層とは、後の工程で除去される層を指す。そのため、犠牲層は除去される材料であればよく、導電性材料であっても、絶縁性材料であってもよい。
犠牲層104の膜厚は、犠牲層104の材料や、微小構造体の構造および動作方法、犠牲層を除去するためのエッチング方法等、様々な要因を考慮して決定することができる。例えば、犠牲層104が薄すぎればエッチング剤が拡散せずにエッチングされず、またエッチング後に、犠牲層103上に形成される構造層が座屈するといった現象も生じる。さらに、微小構造体を静電力で動作させる場合、犠牲層が厚すぎると駆動できなくなる恐れがある。そのため、静電力による駆動を行う場合、犠牲層104は例えば0.5μm以上3μm以下の厚さを有し、1μm以上2.5μm以下を有すると好ましい。
このような膜厚を有する犠牲層は、一度に厚く形成することが難しい。特に、犠牲層に用いる材料に、内部応力の大きいものを利用すると一度に厚く形成することが難しくなる。このような場合には、成膜やパターニングを繰り返し、犠牲層を厚く形成することが可能である。すなわち犠牲層は、単層構造であっても、積層構造であってもよい。
特に、犠牲層104に無機材料からなる絶縁層を用いる場合、被形成面の表面を酸化、又は窒化するとよい。このような酸化、又は窒化する手段として、高密度プラズマ処理がある。高密度プラズマ処理とは、プラズマ密度が1×1011cm-3以上、好ましくは1×1011cm-3から9×1015cm-3以下であり、マイクロ波(例えば周波数2.45GHz)といった高周波を用いたプラズマ処理である。このような条件でプラズマを発生させると、低電子温度が0.2eVから2eVとなる。このように低電子温度が特徴である高密度プラズマは、活性種の運動エネルギーが低いため、プラズマダメージが少なく、欠陥の少ない膜を形成することができる。
このようなプラズマ処理を可能とする成膜室に、第1の構造層103まで形成された基板を配置し、プラズマ発生用の電極、所謂アンテナと被形成体との距離を20mmから80mm、好ましくは20mmから60mmとして成膜処理を行う。このような高密度プラズマ処理は、低温プロセス(基板温度400℃以下)の実現が可能となる。そのため、耐熱性の低いガラスは勿論、プラスチックを絶縁基板101として適用することができる。
このような絶縁層の成膜雰囲気は窒素雰囲気、又は酸素雰囲気とすることができる。窒素雰囲気とは、代表的には、窒素と希ガスとの混合雰囲気、又は窒素と水素と希ガスとの混合雰囲気である。希ガスは、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノンの少なくとも1つを用いることができる。また酸素雰囲気とは、代表的には、酸素と希ガスとの混合雰囲気、酸素と水素と希ガスとの混合雰囲気、又は一酸化二窒素と希ガスとの混合雰囲気である。希ガスは、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノンの少なくとも1つを用いることができる。
このように形成される犠牲層は、他の被膜に与えるダメージが少なく、緻密なものとなる。また高密度プラズマ処理により形成された絶縁層は、当該絶縁層と接触する界面状態を改善することができる。例えば高密度プラズマ処理を用いて犠牲層104を形成すると、被形成面との界面状態を改善することができる。このような絶縁層を、構造層上に犠牲層として形成することによって、微小構造体に与えるダメージを少なくすることができる。
ここでは、犠牲層の形成に高密度プラズマ処理を用いる場合を説明したが、半導体層に高密度プラズマ処理を施してもよい。高密度プラズマ処理によって、半導体層表面の改質を行うことができる。その結果、界面状態を改善でき、半導体素子の電気特性を向上させることができる。
さらに、犠牲層104のみではなく、下地膜102にも高密度プラズマ処理を用いることができる。
そして犠牲層104上に第2の構造層105を形成する。第2の構造層105は、シリコン層から形成し、所定の形状にパターニングする(図1(B)参照)。本実施の形態では、十字方向に伸びた4つのT字状(先端の幅が広くなっている形状)の第2の構造層105を有し、T字状の構造層の先に第2の構造層105の一部が設けられるようにパターニングする(図1(A)参照)。言い換えると、十字状の第2の構造層105と、その外側の領域に第2の構造層105と同一材料で形成される構造層が設けられている。
T字状の先に設けられた第2の構造層105の一部は、十字状に伸びた第2の構造層105が回動するための電力を供給する電極として機能させることができる。電極として機能する第2の構造層105と、T字状の第2の構造層105との近接する領域は、上面からみるとそれぞれ円弧を有する。
このような第2の構造層105の形状は、言い換えると、中心に設けられる円の第1の領域と、その外側に設けられた第2の領域と、第1の領域と第2の領域とをつなぐ領域とを有すると表記できる。
これを図1(B)に示す断面図でみると、第2の構造層105は、犠牲層104の両端領域の上方において、開口部を有する構造となっており、開口部では、犠牲層104の一部が露出する(図1(B)参照)。
但し本発明において、第2の構造層105は、図1に示す構造に限定されず、可動することができればよい。
第2の構造層105は、第1の構造層103と同様な材料、同様な結晶構造有するものを用いることができる。本実施の形態では、第1の構造層103と同様に、薄膜なシリコン層を用いて形成する。
第2の構造層105に導電性が必要な場合は、第1の構造層103と同様に不純物元素を添加し、不純物領域を形成してもよい。このような不純物領域を形成した後、不純物元素の活性化を行ってもよい。活性化手段は、結晶化手段と同様である。
第2の構造層105は、必要な厚さを得るために、第1の構造層103と同様に積層構造とすることも可能である。
このような第2の構造層105の材料および膜厚は、第1の構造層103との密着性、犠牲層104の厚さ、第2の構造層105の材料、微小構造体の構造、または犠牲層エッチングの方法等、様々な要因を考慮して決定することができる。また、第2の構造層105を厚く成膜すると内部応力に分布が生じ、反りや座屈の原因となる。逆に、第2の構造層105の厚さが薄いと、犠牲層エッチング時に用いる溶液の表面張力によって微小構造体が座屈する恐れがある。これらを考慮して、第2の構造層105の膜厚を決定することができ、第2の構造層105の膜厚は1μm以上とすることが好ましい。
また第2の構造層105の材料として内部応力の分布差が大きい材料を用いると第2の構造層105に反りが生じる恐れがあるが、第2の構造層105の反りを利用して微小構造体を構成することも可能である。
次に、犠牲層104をエッチングにより除去する(図2(A)(B)参照)。エッチング方法には、ウエットエッチング法、またはドライエッチング法がある。犠牲層104のエッチングは、犠牲層の材料によって適したエッチング剤及びエッチング方法により行うことができる。そして第2の構造層105に設けられた開口部に、エッチング剤を導入して犠牲層を除去することができる。
例えば、犠牲層がタングステン(W)である場合、28%のアンモニアと31%の過酸化水素水を1:2で混合した溶液に20分程度漬けることで行う。犠牲層が二酸化シリコンの場合は、フッ酸49%水溶液1に対してフッ化アンモニウムを7の割合で混合したバッファードフッ酸を用いる。
ウエットエッチング後の乾燥に際しては、毛管現象による微小構造体の座屈を防ぐため、粘性の低い有機溶媒(例えばシクロヘキサン)を用いてリンスを行う、若しくは低温低圧の条件で乾燥させる、またはこの両者を組み合わせた処理を行うことができる。
また、犠牲層は、大気圧など高圧の条件において、F2やXeF2を用いてドライエッチングを行うことができる。毛管現象による微小構造体の座屈を防ぐため、微小構造体表面に撥水性を持たせるプラズマ処理を行うこともできる。
このような工程を用いて犠牲層104を除去することによって、微小構造体106を作製することができる。
微小構造体106は、犠牲層104を除去することによって、基板または基板に接合している第1の構造層103に対して、第2の構造層105が固定されていない構造、または静電力等により接していない構造となる。すなわち第2の構造層105は、静電力により第1の構造層103に固定されない状態で維持され、回動することができる。このような構造を歯車構造と表記できる。歯車構造により、第2の構造層105は可動することができる。特に本実施の形態のように回動する構造は、回転体と表記できる。
また、微小構造体106を静電力で可動させる場合、下地膜102の下に共通電極や制御電極等として用いる導電層110を形成してもよい(図11(A)参照)。また、下地膜102を積層構造にしている場合、下地膜102の間に導電層110を形成することも可能である(図11(B)参照)。導電層110は、タングステン等の金属や導電性を有する物質を材料として、CVD法やスパッタリング法等により形成することができる。また、必要に応じて所定の形状にパターニングして、選択的に形成することができる。例えば、歯車構造からなる微小構造体を制御するための電極の下方のみに、導電層110を形成する。このような導電層110を下部電極と表記できる。
また、微小構造体106を静電力で可動させる場合、微小構造体106の作製と同時に、第1の構造層103と接合する導電層を形成してもよい。このような導電層は、金属材料以外に、Siを材料とし、電極に使用する部分のみドーピングやシリサイド化で伝導性を高めたものを用いることができる。
このように作製された第2の構造層105は、基板や他の層に固定されていないため、基板に対して独立に、可動することが可能である。例えば、第2の構造層105は回動運動や平行移動が可能、つまり可動することができる。
以上説明した微小構造体106を構成する層において、上面からみて角を有するパターンの場合、角の部分が丸みを帯びた形状となるようにパターニングすることが好ましい。これは、後に除去される犠牲層についても同様である。
図12には、図2(A)に相当する上面図であって、第2の構造層105のパターンの角に丸みを帯びさせた状態を示す。このように角をとって丸みを帯びた状態にパターニングすることによって、ゴミの発生を抑え歩留まりを向上させることができる。また破壊の原因となる亀裂が入りにくくなる。
また、第1の構造層103上に、低摩擦層111を形成することもできる。(図6(A)(B)参照)。犠牲層除去後、第2の構造層105は浮いているわけではなく、重力によって第1の構造層103上に置かれた状態となり、第1の構造層103と、第2の構造層105とに摩擦が生じうる。重力以外にも、静電力やファンデルワールス力によって、近接する層にふれることとなる。そこで低摩擦層を設けることにより、回動体と、それに接する層との摩擦を低減することができる。低摩擦層111は、CVD法またはスパッタリング法等を用いて形成された窒化シリコンや炭化シリコン等のシリコンを含む材料、又はダイヤモンドライクカーボン(DLC)を用いることもできる。例えば、CVD法により115nmの厚さで酸化窒化シリコン層(組成比Si=32%、O=59%、N=7%、H=2%)で形成する。窒化シリコンは、摩擦が少なく、摩耗しにくいため、回動する第2の構造層105と、第1の構造層103との間の摩擦を低減し、抵抗を少なくすることができる。また低摩擦層111によって、回動する微小構造体106の保護することもできる。特に、DLCを用いた低摩擦層111は緻密であるため、保護機能が高く好ましい。
本発明は、絶縁基板上に形成された構造層に薄膜を用いることを特徴としており、その他の構成には限定されるものではない。例えば、上記の工程では犠牲層104の上に第2の構造層105を形成しているが、犠牲層104の上に絶縁層を形成し、その後第2の構造層105を形成することも可能である。
このように、犠牲層104と、第2の構造層105との間に絶縁層を形成することで、犠牲層104を除去する際に、絶縁層によって第2の構造層105を保護し、第2の構造層105のダメージを低減することができる。
以上説明した、微小構造体106を作製する方法においては、第1の構造層103、第2の構造層105の材料、犠牲層104の材料、および犠牲層を除去するエッチング剤の適当な組み合わせを決定することができる。例えば、エッチング剤を特定のものに決めた場合、第1の構造層103、第2の構造層105の材料に比べて、エッチングレートが大きい材料を用いて犠牲層104を構成すればよい。
このように本発明は、絶縁基板上に歯車構造からなる微小構造体を作製することができる。その結果、シリコンウェハに形成される微小構造体より、低コストな微小構造体を提供することができる。
(実施の形態2)
上記実施の形態で示した、第1の構造層や第2の構造層に適用するシリコン層には、結晶状態を有するもの、非晶質状態を有するものを用いることができる。そこで本実施の形態では、構造層に金属を用いて結晶化された多結晶シリコンを用いる場合について説明する。
まず第1の構造層103や第2の構造層105を形成する被形成面上に、非晶質シリコン層を形成し、金属を用いて結晶化する。
加熱処理には、加熱炉、レーザ照射、若しくはランプから発する光の照射(以下、ランプアニールと表記する)、又はそれらを組み合わせて用いることができる。
加熱処理として、レーザ照射を用いる場合、連続発振型のレーザビーム(CWレーザビーム)やパルス発振型のレーザビーム(パルスレーザビーム)を用いることができる。レーザビームとしては、Arレーザ、Krレーザ、エキシマレーザ、YAGレーザ、Y23レーザ、YVO4レーザ、YLFレーザ、YAlO3レーザ、ガラスレーザ、ルビーレーザ、アレキサンドライトレーザ、Ti:サファイヤレーザ、銅蒸気レーザまたは金蒸気レーザのうち一種または複数種から発振されるものを用いることができる。このようなレーザビームの基本波、及び当該基本波の第2高調波から第4高調波のレーザビームを照射することで、大粒径の結晶を得ることができる。例えば、Nd:YVO4レーザ(基本波1064nm)の第2高調波(532nm)や第3高調波(355nm)を用いることができる。このときレーザのエネルギー密度は0.01〜100MW/cm2程度(好ましくは0.1〜10MW/cm2)が必要である。そして、走査速度を10〜2000cm/sec程度として照射する。
なお連続発振の基本波のレーザビームと連続発振の高調波のレーザビームとを照射するようにしてもよいし、連続発振の基本波のレーザビームとパルス発振の高調波のレーザビームとを照射するようにしてもよい。複数のレーザビームを照射することにより、エネルギーを互いに補うことができる。
またパルス発振型のレーザビームであって、半導体層がレーザ光によって溶融してから固化するまでに、次のパルスのレーザ光を照射できるような発振周波数でレーザを発振させるレーザビームを用いることもできる。このような周波数でレーザビームを発振させることで、走査方向に向かって連続的に成長した結晶粒を得ることができる。具体的なレーザビームの発振周波数は10MHz以上であって、通常用いられている数十Hz〜数百Hzの周波数帯よりも著しく高い周波数帯を使用する。
その他の加熱処理として加熱炉を用いる場合には、非晶質半導体層を400〜550℃で2〜20時間かけて加熱する。このとき、徐々に高温となるように温度を400〜550℃の範囲で多段階に設定するとよい。最初の400℃程度の加熱工程により、非晶質半導体層の水素等が出てくるため、結晶化の際の膜荒れを低減することができる。
さらに、結晶化を促進させる金属、例えばニッケル(Ni)を非晶質半導体層上に形成すると、加熱温度を低減することができ好ましい。金属としては、鉄(Fe)、ルチニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、銅(Cu)、金(Au)、コバルト(Co)等の金属を用いることもできる。
さらに加熱炉に加えて、上記のようなレーザ照射を行って、多結晶シリコン層を形成してもよい。
このように形成された多結晶シリコンは、金属を用いた結晶化することで、結晶構造が単結晶を用いた場合とほぼ同じであり、金属を用いない結晶化によって作製される多結晶シリコンに比べて靭性が高くすることができる。これは、金属を用いた結晶化により結晶粒界が連続している多結晶シリコンを作ることができるからである。結晶粒界が連続している多結晶シリコンは、金属を用いない結晶化によって得られる多結晶シリコンと異なり、結晶粒界で共有結合が途切れることが無い。そのため、結晶粒界が欠陥となって起こる応力集中が起こらず、結果として金属を用いずに形成された多結晶シリコンに比べて破壊応力が高くなる。さらに、結晶粒界が連続していることによって電子の移動度が大きいため、微小構造体を静電力(静電引力)で制御する場合の材料として適している。勿論電磁力により、微小構造体を制御してもよい。
さらに、構造層は、結晶化を助長させる金属を含むことにより、導電性を有することができる。
また、金属にニッケルを用いる場合、シリコン層では、ニッケルシリサイドが形成されうる。ニッケルシリサイドのようなシリコン合金は一般に強度が高いことが知られている。そのため、加熱処理時に用いる金属をシリコン層中の全体または選択的に残しておき、適当な熱処理を加えることで、さらに硬く、導電性の高い微小構造体を作製することができる。
上記のような結晶化に用いた金属を残したニッケルシリサイドを有する層(ニッケルシリサイド層)と、多結晶シリコン層とを積層させることで、導電性に優れ、しなやかな構造層を得ることができる。また、非晶質シリコン層とニッケルシリサイド層とを積層することで、導電性に優れ、硬い材料にすることができる。
なおこのようなシリサイド層は、ニッケル以外にタングステン、チタン、モリブデン、タンタル、コバルト、白金によっても形成することができる。それぞれ、タングステンシリサイド層、チタンシリサイド層、モリブデンシリサイド層、タンタルシリサイド層、コバルトシリサイド層、白金シリサイド層となる。このうち、コバルトや白金は、加熱温度を低下させるための金属として用いることもできる。
なお、上記金属は半導体装置の汚染源となるため、結晶化した後に除去することも可能である。この場合、金属を用いた結晶化の後、シリコン層上にゲッタリングシンクとなる層を形成し、加熱することにより、金属を除去又は低減させることができる。加熱処理により金属がゲッタリングシンクへ移動するからである。ゲッタリングシンクには、多結晶半導体層や不純物元素が添加された半導体層を用いることができる。例えば、半導体層上にアルゴン等の不活性元素が添加された多結晶半導体層を形成し、これをゲッタリングシンクとして適用することができる。不活性元素を添加することによって、多結晶半導体層にひずみを生じさせることができ、ひずみにより効率的に金属を捕獲することができる。またリン等の元素を添加した半導体層を形成することによって、金属を捕獲することもできる。
また構造層は、必要な厚さを得るために、積層構造とすることも可能である。たとえば、非晶質シリコン層の形成と、加熱処理による結晶化を繰り返すことによって多結晶シリコン層の積層構造を形成することができる。この加熱処理によって、先に形成された多結晶シリコンの層内の応力を緩和し、膜剥がれや基板の変形を防ぐことができる。また、さらに膜内の応力を緩和するために、シリコン層のパターニングも含めて繰り返すこともできる。このようなパターニングを含めた作製方法は、内部応力の大きい材料を構造層に用いる場合に好適である。
上記のように、金属を用いて結晶化を行う場合、金属を用いずに行う結晶化に比べて低温で結晶化することができるため、微小構造体を形成する基板に使用できる材料の幅が広がる。例えば、半導体層を加熱のみで結晶化させる場合、1000℃程度の温度で1時間程度の加熱を行う必要があり、熱に被弱なガラス基板を用いることができない。しかしながら、本実施の形態のように上記金属を用いて結晶化することによって、ゆがみ点が593℃であるガラス基板等を用いることが可能になる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、微小構造体と、微小構造体を制御する半導体素子を同一基板上に一体形成する工程について説明する。図面において、上側には上面図を示し、下側には上面図O−Pにおける断面図を示す。
図16(A)には、微小構造体を形成する第1の領域と、微小構造体を制御する半導体素子を形成する第2の領域とを示す。第1及び第2の領域において、絶縁基板101上に下地膜102を形成する。本実施の形態では、積層構造を有する下地膜102を形成するが、これに限定されないことは上記実施の形態と同様である。また絶縁基板101や下地膜102は、上記実施の形態を参照して作製することができる。
下地膜102上に、半導体層103を形成し、所定の形状にパターニングする。このようにパターニングされた半導体層103は、第1の領域では第1の構造層103aとして機能し、第2の領域では半導体素子の半導体層103bとして機能する。第1の構造層103aは、円状となるようにパターニングする。半導体層103の材料やパターニング形状等は、上記実施の形態を参照することができる。本発明は微小構造体の構造層と、半導体素子の半導体層を同一工程で作製することができる。
その後、半導体層103上に、絶縁層104を形成する。絶縁層104を所定の形状にパターニングする(図16(B)参照)。パターニングされた絶縁層104は、第1の領域では犠牲層104aとして機能し、第2の領域ではゲート絶縁層104bとして機能する。犠牲層104aは、十字状となるようにパターニングする。絶縁層104の材料やパターニング形状等は、上記実施の形態を参照して作製することができ、ゲート絶縁膜104bを考慮すると絶縁層104には、シリコンを有する酸化物又はシリコンを有する窒化物を用いるとよい。本発明は微小構造体の犠牲層と、半導体素子のゲート絶縁層を同一工程で作製することができる。
次に、絶縁層104上に導電層105を形成する。導電層105を所定の形状にパターニングする(図16(C)参照)。パターニングされた導電層105は、第1の領域では第2の構造層105aとして機能し、第2の領域ではゲート電極105bとして機能する。第2の構造層105aは、上記実施の形態と同様に十字方向に伸びた4つのT字状を有し、T字状の先にも第2の構造層105が設けられるようにパターニングする。T字状の先に設けられた第2の構造層105は、十字状に伸びた第2の構造層105が回動するための電力を供給する電極として機能することができる。導電層105の材料やパターニング形状等は、上記実施の形態を参照して作製することができ、ゲート電極105bを考慮するとシリコン(Si)、チタン(Ti)アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)等から選ばれる一または二以上の導電性材料を用いるとよい。なおシリコンを用いる場合、結晶性を有する構造とし導電性をもたせる。本発明は微小構造体の第2の構造層と、半導体素子のゲート電極を同一工程で作製することができる。
その後、第2の構造層105bに開口部を設ける。そして開口部にエッチング剤を導入して、犠牲層104aを除去する。エッチング剤には、上記したバッファードフッ酸等を用いることができる。バッファードフッサンを用いる場合、エッチングの選択比を考慮すると、犠牲層104aは酸化シリコン、第2の構造層105bは結晶性を有するシリコンを用いると好ましい。このとき第2の領域の半導体素子上には、エッチングされないようマスクを形成する。マスクは無機材料又は有機材料を用いて形成することができる。選択的に設けられたマスクは、インクジェット法を代表とする液滴吐出法によって形成することができる。
その後、半導体素子を保護するための保護絶縁層を形成することができる。また半導体素子のゲート電極の側面に、サイドウォールとして機能する絶縁層を設けてもよい。サイドウォールにより、ゲート長が短くなるにつれて生じる短チャネル効果を防止することができる。このような保護絶縁層やサイドウォールは、微小構造体に形成してもよい。一方、微小構造体に形成したくない場合、第1の領域のみ選択的にマスクを形成しておけばよい。このようなマスクを形成する場合、犠牲層の除去は、マスクを除去した後に行う方がよい。犠牲層を除去し、空間が生じた後に、マスクを形成すると、構造体が破壊する恐れがあるからである。
このように形成された半導体素子によって電気回路を形成することができ、微小構造体の制御を行うことができる。このような微小構造体を有する半導体装置は、作製コストを削減することができる。また従来のように電気回路を別途形成し、微小構造体と電気的に接続する構成と比べ、本発明の微小電気機械式装置の作製方法により量産性を向上させることができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、上記実施の形態とは異なり、歯車構造を軸で固定した微小構造体について、図3を用いて説明する。図面において、(A)には上面図を示し、(B)には上面図O−Pにおける断面図を示す。
図3(A)に示すように、上記実施の形態と同様に絶縁基板101上に下地膜102、第1の構造層103、第1の犠牲層104を形成する。これらの作製方法は、上記実施の形態を参照することができる。
その後、第1の犠牲層104上に、第2の構造層105として多結晶シリコンを有する層を形成する、なお、多結晶シリコンを有する層は、上記実施の形態を参照することができる。第2の構造層105を所定の形状にパターニングし、その後開口部を設ける。開口部は、上記実施の形態と同様に、断面図において、第1の犠牲層104の両端領域の上方に設けられている(図3(B)参照)。さらに本実施の形態では、第2の構造層105は、回動自在となるようにパターニングする。また第2の構造層105には、図3(A)(B)に示すように、軸を設ける領域も形成する。本実施の形態では、軸を中心に設けるため、第2の構造層105の中心に開口部を形成する。なお軸を設ける位置は必ずしも中心ではなく、ローターにしたい場合などは故意に中心をはずすこともある。
次に、第2の構造層105を覆うように第2の犠牲層108を形成する(図4(A)参照)。なお第2の犠牲層108の作製方法等は、第1の犠牲層104と同様とすることができる。このとき第2の犠牲層108は、第2の構造層105の開口部を充填するように設けられる。また軸を形成するための開口部は、その直径が長いため、第2の犠牲層108が完全に充填されることなく、開口部に添うように形成されることがある。
その後、第2の構造層105に設けた軸用の開口部において、第1の構造層103が露出するよう、第1の犠牲層104および第2の犠牲層108を所定の形状にパターニングする(図4(B)参照)。このようなパターニングはフォトリソ及びドライエッチにより行うことができる。ドライエッチは、異方的にエッチングすることが可能であり、第1の犠牲層104および第2の犠牲層108を所定の形状にエッチングすることができる。
その後、第2の犠牲層108上に、第2の構造層105に設けられた軸用の開口部の内部を充填するように、第3の構造層109を形成する(図4(C)参照)。第3の構造層109は、第2の構造層105と同様に作製することができる。例えば、第3の構造層109に、金属を用いて結晶化されたシリコン層を用いることができる。
このとき、軸用の開口部の底面で第3の構造層109は第1の構造層103と接合する。
このように設けられた第3の構造層109は、第2の構造層105より上部において、第2の構造層105に設けられた軸用の開口部よりも大きい面積を有し、開口部の内部では第2の犠牲層108によって第2の構造層105とは接することなく、隔てられている。そして第3の構造層109は、第2の構造層105が回動する場合の軸として機能する。以下、このような軸の構造をT字軸と表記する。
次に、第1の犠牲層104、第2の犠牲層108をエッチングにより除去する(図5(A)(B)参照)。第1の犠牲層104、第2の犠牲層108のエッチングの条件等は、上記実施の形態を参照することができる。第1の犠牲層104及び第2の犠牲層108は同一工程で除去することができる。このように犠牲層が除去されると、そこに空間が生じる。このような空間により、微小構造体は可動することができる。このようにして、T字軸を中心として回動する微小構造体106を形成することができる。
また、微小構造体106を静電力で可動させる場合、下地膜102の下に共通電極や制御電極等として使用することができる導電層110を形成してもよいことは上記実施の形態と同様である。そのため、図11(A)の下部電極構造を、本実施の形態の微小構造体に適用することができる。
また、下地膜102を積層構造にしている場合、下地膜102の間に下部電極110を形成することも上記実施の形態と同様である。そのため、図11(B)の下部電極構造を、本実施の形態のT字軸を有する微小構造体に適用することができる。
また上記実施の形態と同様に、微小構造体106を構成する層が、上面からみて角を有するパターンの場合、角の部分が丸みを帯びた形状にパターニングすることが好ましい。これは、後に除去される犠牲層104についても同様である。そのため、図12に示す角に角をとって丸みを帯びた状態でパターニングする工程も、本実施の形態のT字軸を有する微小構造体に適用することができる。その結果、ゴミの発生を抑え歩留まりを向上させることができる。
また上記実施の形態と同様に、第1の構造層103上に、低摩擦層を形成することもできる。そのため、図6(A)(B)に示す低摩擦層111を有する構造を、本実施の形態のT字軸を有する微小構造体に適用することができる。その結果、第1の構造層103と、第2の構造層105との摩擦を低減することができる。また低摩擦層にDLC等の緻密な膜を用いる場合、微小構造体を保護する機能を高めることもできる。
また上記実施の形態と同様に、微小構造体106を構成する第1の構造層103、第2の構造層105、T字軸109に適用することができる、金属を用いて結晶化された半導体層の導電性を高めるため、当該金属を残すことができる。また半導体素子に適用する、金属を用いて結晶化された半導体層は、当該金属が半導体素子の動作に不具合を生じさせることがあるため、選択的に当該金属を除去してもよい。
また上記実施の形態と同様に、微小構造体106を構成する第1の構造層103、第2の構造層105、T字軸109に適用する半導体層に含まれる金属を除去した場合であっても、微小構造体106を駆動させるにあたって第1の構造層103、第2の構造層105、及びT字軸109のいずれかに導電性が必要な場合は、p型又はn型となる不純物元素を添加することができる。この不純物元素の添加は、半導体素子の不純物領域を形成する際の不純物元素の添加工程と同時に行うことができる。このような導電性を持たせた構造層は、静電力で制御する微小構造体の構成に好適である。
なお、本実施の形態は上記実施の形態と自由に組み合わせて行うことができる。
(実施の形態5)
本発明において、微小構造体には様々な性質を持つシリコンやシリコンの化合物を積層させることができる。様々な性質を持つシリコン層は、その結晶状態が非晶質、微結晶、多結晶等のいずれかを選択することによって、強度等の性質が異なるシリコンとなる。さらに多結晶であっても、結晶方向の異動による性質の違いを有するシリコン層となる。このような性質の異なるシリコン層を積層した構造例を以下に示す。
図14(A)には、T字軸を有する微小構造体であって、第1の構造層103を積層構造とした例を示す。すなわち、下層の第1の構造層103a上に、上層の第1の構造層103bを積層した構造である。
図14(B)には、T字軸を有する微小構造体であって、第2の構造層105を積層構造とした例を示す。すなわち、下層の第1の構造層105a上に、上層の第1の構造層105bを積層した構造である。
図14(C)には、T字軸を有する微小構造体であって、T字軸109を積層構造とした例を示す。すなわち、下層のT字軸109a上に、上層のT字軸109bを積層した構造である。
図14(A)から(C)に示したような積層構造において、例えば下層には多結晶シリコンを用い、上層には非晶質シリコンを用いることができる。また本実施の形態において、3層以上の積層構造となるようにしてもよい。例えば、非晶質シリコンを多結晶シリコンで挟むような積層構造であってもよい。
多結晶シリコンは、金属を用いて結晶化したものを用いるとよい。さらに多結晶であっても、レーザ照射の方向や金属添加領域によって、結晶方向を異ならせることができる。このような結晶方向が異なる多結晶シリコン層を積層させてもよい。
またシリコン層とシリコンの化合物を有する層とを積層させてもよい。化合物としては、酸化シリコンや窒化シリコンがある。
さらに、金属を用いた結晶化を用いる場合、選択的に金属を塗布することで、部分的に結晶化を行うこともできる。たとえば、構造層のうち、その下方に犠牲層がある部分のみに金属を塗布し、結晶化すると、選択的に結晶化されたシリコンを形成することができる。
本発明は単層構造であっても、このように領域に応じて結晶状態を異ならせたシリコン層を適用することができる。
上記のような選択的な結晶化は、選択的にレーザを照射することで達成することもできる。さらに、レーザ条件を変化させることにより、選択的に結晶化させてもよい。本発明は、このような結晶状態の異なるシリコンを用いて、微小構造体を形成することができる。
このように本発明は、積層構造であってその結晶状態が異なる構造層等を容易に作製することができ、所望の性質を有する微小構造体の作製が可能である。
またさらに、金属を全面に添加しレーザ照射や加熱処理を行った場合、シリコンの結晶成長方向が基板に対して垂直方向に進み、金属を選択的に添加しレーザ照射や加熱処理を行った場合、結晶成長方向は基板に対して平行方向に進む。この結晶成長方向の異なる層を2層以上積層することで、さらに靭性に優れた材料を得ることができる。結晶成長方向が異なる膜が積層しているため、一つの層で破壊が起きても、結晶成長方向の違う層には亀裂が伝播しにくい。その結果として破壊が起こりにくく、強度の高い構造層を作製することができる。このように多結晶シリコンであっても、結晶成長方向を異ならせたものを積層して構造層に適用することができる。
本発明において、図14(A)から(C)に示した積層構造は自由に組み合わせることができる。
本実施の形態では、T字軸を有する微小構造体を用いて説明したが、実施の形態1で示したような微小構造体にであっても、積層構造を用いることができる。具体的には、実施の形態1で示した微小構造体において、第1の構造層103、第2の構造層105を積層構造とすることができる。このように本実施の形態の積層構造は、上記実施の形態と自由に組み合わせることができる。
(実施の形態6)
本実施の形態では、上記実施の形態とは異なり、歯車型または櫛歯型の微小構造体を、電極を兼ねた部品を用いて固定し、微小構造体を静電力でつり上げて駆動させる微小構造体について、図7から図9を用いて説明する。図面において、上側には上面図を示し、下側には上面図O−Pにおける断面図を示す。
図7(A)に示すように、絶縁基板201上に下地膜202、第1の構造層203、第1の犠牲層204を形成する。これらの作製方法は、上記実施の形態を参照することができる。また本実施の形態では2層積層された下地膜202を用いるが単層であっても、3層以上の積層構造を有してもよい。第1の構造層203及び第1の犠牲層204は、所定の形状となるようにパターニングする。本実施の形態ではそれぞれ矩形状とし、第1の犠牲層204は、第1の構造層203より小さくなるようにパターニングする。
次いで図7(B)に示すように、第1の犠牲層204および第1の構造層203上に、第2の構造層205として多結晶シリコンを有する層を形成する。第2の構造層205は、所定の形状となるようにパターニングする。本実施の形態では、矩形状となり、第1の犠牲層204よりも小さくなるようにパターニングする。多結晶シリコンを有する層の作製方法は、上記実施の形態を参照することができ、本実施の形態では金属を用いて結晶化された多結晶シリコン層を用いる。
そして、第1の犠牲層204を除去するため、第2の構造層205に開口部を形成する。本実施の形態では、第2の構造層205において、当該開口部を第1の犠牲層204の両端上方に設けるが、これに限定されない。即ち、犠牲層を除去することができるように、第2の構造層205に開口部を設ければよい。
さらに、微小構造体が可動できるような形状に、第2の構造層205をパターニングする。本実施の形態では、櫛形となるように第2の構造層205をパターニングする(図8(A)参照)。これら第2の構造層205のパターニングは、同一工程にて行うことができる。
第2の構造層205は櫛形以外に、ローターや歯車として機能する形状、又はスライダーとして機能する形状にパターニングすることができる。すなわち、第2の構造層205は、可動することができるようにパターニングすればよく、その構造に限定されるものではない。
次に、第2の構造層205を覆い、開口部に充填するように第2の犠牲層206を形成する(図8(B)参照)。また第2の犠牲層206は、第1の犠牲層104と同様に作製することができる。第2の犠牲層206は、所定の形状となるようにパターニングする。本実施の形態では、第2の構造層205よりも小さくなるようにパターニングする。
その後、第2の犠牲層206および第2の構造層205を覆うように、第3の構造層207を形成する(図9(A)参照)。第3の構造層207は、所定の形状となるようにパターニングする。本実施の形態では、第2の犠牲層206の両端のみを覆い、矩形状となるように第3の構造層207をパターニングする。このような第3の構造層207は、金属を用いて結晶化された多結晶シリコン等や導電体といった導電性を有する材料から形成することができる。そして第3の構造層207は、第2の構造層205が可動するための電力を供給する電極として機能することができる。
次に、第1の犠牲層204、第2の犠牲層206をエッチングにより除去する(図9(B)参照))。第1の犠牲層204、第2の犠牲層206のエッチング条件等は、上記実施の形態を参照することができる。第1の犠牲層204及び第2の犠牲層206は同一工程で除去することができる。これら犠牲層が除去されると、空間が形成される。空間により、第2の構造層205は並進運動することができる。このようにして、可動することが可能な微小構造体208を形成することができる。
空間により、第2の構造層205は、第1の構造層203や第3の構造層207から隔てられている。そして第3の構造層207に電圧を印加することにより、第2の構造層205固定されることなく、浮上した状態で駆動することができる。このように浮上した状態で駆動させることで、第2の構造層205が第1の構造層203と接触する面での摩擦を大幅に低減することができ、低電力での駆動が可能になる。また、摩耗による微小構造体の消耗を避けることができる。
また、微小構造体208を静電力で可動させる場合、上記実施の形態と同様に、下地膜202の下に共通電極や制御電極等として使用することができる導電層を形成してもよい。そのため、図11(A)の下部電極構造を、本実施の形態の微小構造体に適用することができる。
また、下地膜102を積層構造にしている場合、上記実施の形態と同様に、下地膜202の間に下部電極を形成することもでき、図11(B)の下部電極構造を、本実施の形態の微小構造体に適用することができる。
また上記実施の形態と同様に、微小構造体208を構成する層が、上面からみて角を有するパターンの場合、角の部分が丸みを帯びた形状にパターニングすることが好ましい。これは、後に除去される犠牲層104についても同様である。本実施の形態の微小構造体に、角の部分が丸みを帯びた形状を適用した上面図を図13に示す。角の部分に丸みを帯びることにより、ゴミの発生を抑え歩留まりを向上させることができる。
また上記実施の形態と同様に、第1の構造層203上に、低摩擦層を形成することもできる。そのため、図6(A)(B)に示す低摩擦層111を有する構造を、本実施の形態の微小構造体に適用することができる。また第2の構造層205と第3の構造層207との間に、低摩擦層を設けてもよい。その結果、第1の構造層203と第2の構造層205、又は第2の構造層205と第3の構造層207とのの摩擦を低減することができる。また低摩擦層にDLC等の緻密な膜を用いる場合、微小構造体を保護する機能を高めることもできる。
このような可動する微小構造体を複数組み合わせることにより、多彩な機能を持つ微小構造体の作製が可能となる。
また上記実施の形態と同様に、微小構造体208を構成する第1の構造層203、第2の構造層205、第3の構造層207の導電性を高めるため、金属を用いて結晶化されたシリコン層に当該金属を残すことができる。なお金属によって動作に不具合が生じる場合、当該金属を除去してもよい。金属元素の除去は、上記実施の形態と同様にゲッタリングシンクを用いることができる。
また、微小構造体208を構成する第1の構造層203、第2の構造層205、第3の構造層207に含まれる金属を除去した場合であっても、微小構造体208を駆動させるにあたって微小構造体208を構成する第1の構造層203、第2の構造層205、及び第3の構造層207のいずれかに導電性が必要なとき、p型又はn型となる不純物元素を添加することができる。この不純物元素の添加は、半導体素子の不純物領域を形成する際の不純物元素の添加工程と同時に行うことができる。このような導電性を持たせた構造層は、静電力で制御する微小構造体の構成に好適である。
なお、本実施の形態は上記実施の形態と自由に組み合わせて行うことができる。
(実施の形態7)
本実施の形態では、本発明の微小構造体を有する微小電気機械式装置の構成例、およびその作製方法について図面を用いて説明する。
本発明の微小構造体を有する微小電気機械式装置は、マイクロマシンの分野に属するものであり、マイクロメートルからミリメートル単位の大きさを有する。また、ある機械装置の部品として組み込まれるために作製される場合は、組み立て時に扱いやすいよう、メートル単位の大きさを有する場合もある。
まず図10に、本発明の微小構造体を有する微小電気機械式装置の概念図を示す。
本発明の微小電気機械式装置11は、半導体素子を有する電気回路部12、および微小構造体によって構成されている構造体部13と組み合わせて使用することができる。電気回路部12は、微小構造体を制御する制御回路14や、外部の制御装置10と通信を行うインターフェース15等を有する。また構造体部13は、微小構造体により、センサ16やアクチュエータ17、スイッチ等を有する。アクチュエータとは、信号(主に電気信号)を物理量に変換する構成要素である。
また、電気回路部12は、構造体部13が得た情報を処理するための中央演算処理装置等を有することも可能である。
外部の制御装置10は、微小電気機械式装置11を制御する信号を送信する、微小電気機械式装置11が得た情報を受信する、または微小電気機械式装置11に駆動電力を供給する等の動作を行う。
本発明の微小構造体を有する微小電気機械式装置は、上記構成例のみに限定されることはない。
そして本発明はこのような回路を構成する半導体素子と、微小構造体とを同一基板上に一体形成することができる。一体形成することにより、回路等と微小構造体との接続不良を低減することができる。
なお従来、ミリメートル単位以下といった微小なものを扱う場合、微小な対象物の構造を拡大し、人間やコンピュータがその情報を得て情報処理および動作の決定を行い、そして、その動作を縮小して微小な対象物に伝えるというプロセスを必要としていた。しかし、本発明の微小構造体を有する半導体装置は、人間やコンピュータが上位概念的な命令を伝えるだけで、微小なものを扱うことが可能になる。すなわち、人間やコンピュータが目的を決定して命令を伝えると、微小構造体を有する半導体装置はセンサ等を用いて対象物の情報を得て情報処理を行い、行動を取ることができる。
上記例では、対象物が微小なものであると仮定した。これは例えば、対象物自体はメートル単位の大きさを有するが、その対象物から発せられる微小な信号(例えば、光や圧力の微小な変化)等を含むとしている。
(実施の形態8)
本実施の形態では、上記したような微小構造体の利用形態について説明する。
図15には、歯車形状を有する微小構造体501と、歯に合わせて溝が設けられたスライダー形状502を有する微小構造体を示す。いずれの微小構造体も、絶縁基板上に形成することができる。
歯車形状を有する微小構造体が静電力や電磁力により回動すると、それに合わせてスライダー形状を有する微小構造体が移動する。このように複数の微小構造体を組み合わせることによって、特定方向に可動させることができる。そして、これら微小構造体と一体形成された半導体素子により、微小構造体の移動距離等を制御することができる。
このような微小構造体及び半導体素子を有する半導体装置は、小さな細胞を扱うマニピュレータとして用いることができる。
本発明の微小構造体の作製工程を説明する図。 本発明の微小構造体の作製工程を説明する図。 本発明の微小構造体の作製工程を説明する図。 本発明の微小構造体の作製工程を説明する図。 本発明の微小構造体の作製工程を説明する図。 本発明の微小構造体の作製工程を説明する図。 本発明の微小構造体の作製工程を説明する図。 本発明の微小構造体の作製工程を説明する図。 本発明の微小構造体の作製工程を説明する図。 本発明の微小構造体を有する微小電気機械式装置を説明するブロック図。 本発明の微小構造体の構造を説明する図。 本発明の微小構造体の上面を説明する図。 本発明の微小構造体の上面を説明する図。 本発明の微小構造体の構造を説明する図。 本発明の微小構造体の構造を説明する図。 本発明の微小構造体を有する微小電気機械式装置の作製工程を説明する図。

Claims (32)

  1. 絶縁表面上に設けられた第1層と、
    前記第1の層上に回動自在に設けられ、金属を用いて結晶化された多結晶シリコン層を含む第2の層と、を有する微小構造体を含む
    ことを特徴とする微小電気機械式装置。
  2. 絶縁表面上に設けられた第1層と、
    前記第1の層上に回動自在となるように十字状に設けられ、金属を用いて結晶化された多結晶シリコン層を含む第2の層と、
    前記第1の層上であって前記第2の層の十字の先に設けられ、金属を用いて結晶化された多結晶シリコン層を含む第3の層と、を有する微小構造体を含む
    ことを特徴とする微小電気機械式装置。
  3. 絶縁表面上に設けられた第1層と、
    前記第1の層上に回動自在に設けられ、金属を用いて結晶化された多結晶シリコン層を含む第2の層と、
    前記第1層と、前記第2層との間に設けられた空間と、を有する微小構造体を含む
    ことを特徴とする微小電気機械式装置。
  4. 絶縁表面上に設けられた第1層と、
    前記第1の層上に回動自在となるように十字状に設けられ、金属を用いて結晶化された多結晶シリコン層を含む第2の層と、
    前記第1の層上であって前記第2の層の十字の先に設けられ、金属を用いて結晶化された多結晶シリコン層を含む第3の層と、
    前記第1層と、前記第2層との間に設けられた空間と、を有する微小構造体を含む
    ことを特徴とする微小電気機械式装置。
  5. 請求項3又は4において、
    前記空間は、前記第1層と第2層との間に設けられた犠牲層を除去することにより設けられた
    ことを特徴とする微小電気機械式装置。
  6. 請求項5において、
    前記犠牲層は、金属、金属化合物、シリコン酸化物又はシリコン窒化物を有する層を含み、
    前記犠牲層はウエットエッチングまたはドライエッチングにより除去されるため前記多結晶シリコンに対して十分な選択比を持つ
    ことを特徴とする微小電気機械式装置。
  7. 絶縁表面上に設けられた第1層と、
    前記第1の層上に回動自在に設けられ、金属を用いて結晶化された多結晶シリコン層を含む第2の層と、を有し、
    前記第2層は前記絶縁表面又は前記第1層に接しない部分を有し、回動自在である微小構造体を含む
    ことを特徴とする微小電気機械式装置。
  8. 絶縁表面上に設けられた第1層と、
    前記第1の層上に回動自在に設けられ、金属を用いて結晶化された多結晶シリコン層を含む第2の層と、
    前記第2層上に回動自在に設けられ、金属を用いて結晶化された多結晶シリコン層を含む第4層と、を有する微小構造体を含む
    ことを特徴とする微小電気機械式装置。
  9. 絶縁表面上に設けられた第1層と、
    前記第1の層上に回動自在に設けられ、金属を用いて結晶化された多結晶シリコン層を含む第2の層と、
    前記第2層上に回動自在に設けられ、金属を用いて結晶化された多結晶シリコン層を含む第4層と、を有し
    前記第2層と、前記第4層との間に設けられた空間を有する微小構造体を含む
    ことを特徴とする微小電気機械式装置。
  10. 絶縁表面上に設けられた第1層と、
    前記第1の層上に回動自在に設けられ、金属を用いて結晶化された多結晶シリコン層を含む第2の層と、
    前記第2層上に設けられ、金属を用いて結晶化された多結晶シリコン層を含み、開口部が設けられた第5層と、を有し、
    前記第5層上に設けられた属を用いて結晶化された多結晶シリコン層を含む第6層と、を有し、
    前記第4層は前記第3層の開口部に位置する軸であり、前記第4層の底面で前記第2層に固定され、且つ前記第4層の上部は、前記第3層に設けられた開口部より大きい面積を有する微小構造体を含む
    ことを特徴とする微小電気機械式装置。
  11. 絶縁表面上に設けられた第1層と、
    前記第1の層上に回動自在に設けられ、金属を用いて結晶化された多結晶シリコン層を含む第2の層と、
    前記第2層上に設けられ、金属を用いて結晶化された多結晶シリコン層を含み、開口部が設けられた第5層と、を有し、
    前記第5層上に設けられた属を用いて結晶化された多結晶シリコン層を含む第6層と、を有し、
    前記第6層は前記第5層の開口部に位置する軸であり、前記第6層の底面で前記第2層に固定され、且つ前記第6層の上部は、前記第5層に設けられた開口部より大きい面積を有し、
    前記第5層は、前記軸によって回動自在である微小構造体を含む
    ことを特徴とする微小電気機械式装置。
  12. 請求項1乃至11のいずれか一において、
    前記第2層は、前記多結晶シリコンと、非晶質シリコンとを積層した構造を有する
    ことを特徴とする微小電気機械式装置。
  13. 請求項1乃至12のいずれか一において、
    前記第3層は、前記多結晶シリコンと、非晶質シリコンとを積層した構造を有する
    ことを特徴とする微小電気機械式装置。
  14. 請求項11乃至13のいずれか一において、
    前記第6層は、前記多結晶シリコンと、非晶質シリコンとを積層した構造を有する
    ことを特徴とする微小電気機械式装置。
  15. 請求項1乃至14のいずれか一において、
    前記第2層は、前記多結晶シリコンが積層した構造を有し、
    前記多結晶シリコンの結晶方向が異なる
    ことを特徴とする微小電気機械式装置。
  16. 請求項1乃至15のいずれか一において、
    前記第3層は、前記多結晶シリコンが積層した構造を有し、
    前記多結晶シリコンの結晶方向が異なる
    ことを特徴とする微小電気機械式装置。
  17. 請求項11乃至16のいずれか一において、
    前記第4層は、前記多結晶シリコンが積層した構造を有し、
    前記多結晶シリコンの結晶方向が異なる
    ことを特徴とする微小電気機械式装置。
  18. 請求項1乃至17のいずれか一において、
    前記第1層より下方に下部電極を有する
    ことを特徴とする微小電気機械式装置。
  19. 請求項1乃至18のいずれか一において、
    前記結晶化には熱結晶化又はレーザ結晶化が用いられた
    ことを特徴とする微小電気機械式装置。
  20. 請求項1乃至19のいずれか一において、
    前記結晶化に用いられる金属は、Ni、Fe、Ru、Rh、Pd、Pd、Os、Ir、Pt、Cu、及びAuのいずれか1つ又は複数である
    ことを特徴とする微小電気機械式装置。
  21. 絶縁表面上に、非晶質シリコンを有する層を形成し、
    前記非晶質シリコンを、金属を用いて結晶化して多結晶シリコンとし、
    前記多結晶シリコンを回動自在な構造となるようにパターニングし、
    前記前記多結晶シリコンを有する層の上方又は下方に空間を形成する
    ことを特徴とする微小電気機械式装置の作製方法。
  22. 絶縁表面上に、非晶質シリコンを有する層を形成し、
    前記非晶質シリコンを、金属を用いて結晶化して多結晶シリコンとし、
    前記多結晶シリコンを回動自在な構造となるようにパターニングし、
    前記多結晶シリコンを有する層上に導電層又は絶縁層を有する層を形成し、
    前記導電層又は絶縁層を有する層を除去する
    ことを特徴とする微小電気機械式装置の作製方法。
  23. 絶縁表面上に、導電層又は絶縁層を有する層を形成し、
    前記犠牲層上に非晶質シリコンを有する層を形成し、
    前記非晶質シリコンを、金属を用いて結晶化して多結晶シリコンとし、
    前記多結晶シリコンを回動自在な構造となるようにパターニングし、
    前記導電層又は絶縁層を有する層を除去する
    ことを特徴とする微小電気機械式装置の作製方法。
  24. 絶縁表面上に、第1層を形成し、
    前記第1層上に、多結晶シリコンを有する第2層を形成し、
    前記第2層上に、導電層又は絶縁層を有する層を形成し、
    前記導電層又は絶縁層を有する層上に、非晶質シリコンを有する第3層を形成し、
    前記非晶質シリコンを、金属を用いて結晶化して多結晶シリコンとし、
    前記多結晶シリコンを回動自在な構造となるようにパターニングし、
    前記導電層又は絶縁層を有する層を除去する
    ことを特徴とする微小電気機械式装置の作製方法。
  25. 絶縁表面上に、第1層を形成し、
    前記第1層上に、多結晶シリコンを有する第2層を形成し、
    前記第2層上に、導電層又は絶縁層を有する層を形成し、
    前記導電層又は絶縁層を有する層上に、非晶質シリコンを有する第3層を形成し、
    前記非晶質シリコンを、金属を用いて結晶化して多結晶シリコンとし、
    前記多結晶シリコンを回動自在な構造となるようにパターニングし、
    前記第3層に開口部を形成し、前記開口部を介してエッチング剤を導入して前記導電層又は絶縁層を有する層を除去する
    ことを特徴とする微小電気機械式装置の作製方法。
  26. 絶縁表面上に、第1層を形成し、
    前記第1層上に、多結晶シリコンを有する第2層を形成し、
    前記第2層上に、導電層又は絶縁層を有する層を形成し、
    前記導電層又は絶縁層を有する層上に、非晶質シリコンを有する第3層を形成し、
    前記非晶質シリコンを、金属を用いて結晶化して多結晶シリコンとし、
    前記多結晶シリコンを回動自在な構造となるようにパターニングし、
    前記導電層又は絶縁層を有する層を除去することによって、前記第2層と、前記絶縁表面又は前記第1層とが接していない部分を形成する
    ことを特徴とする微小電気機械式装置の作製方法。
  27. 請求項22乃至26のいずれか一において、
    ウエットエッチングまたはドライエッチングにより、前記導電層又は絶縁層を有する層を除去する
    ことを特徴とする微小電気機械式装置の作製方法。
  28. 請求項22乃至27のいずれか一において、
    前記導電層又は絶縁層を有する層は、金属、金属化合物、シリコン、シリコン酸化物又はシリコン窒化物を有することを特徴とする微小電気機械式装置の作製方法。
  29. 請求項21乃至28のいずれか一において、
    前記結晶化には熱結晶化又はレーザ結晶化を用いる
    ことを特徴とする微小電気機械式装置の作製方法。
  30. 請求項21乃至29のいずれか一において、
    前記金属を前記非晶質シリコンの一部に塗布することによって、選択的に結晶化された多結晶シリコンを形成する
    ことを特徴とする微小電気機械式装置の作製方法。
  31. 請求項21乃至30のいずれか一において、
    前記レーザを前記非晶質シリコンの一部に照射することによって、選択的に結晶化された多結晶シリコンを形成する
    ことを特徴とする微小電気機械式装置の作製方法。
  32. 請求項21乃至31のいずれか一において、
    前記金属を除去せずに、前記シリコンと前記金属との合金を形成する
    ことを特徴とする微小電気機械式装置の作製方法。
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