JPH097946A - 多結晶シリコン膜の製造方法 - Google Patents

多結晶シリコン膜の製造方法

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JPH097946A
JPH097946A JP15915995A JP15915995A JPH097946A JP H097946 A JPH097946 A JP H097946A JP 15915995 A JP15915995 A JP 15915995A JP 15915995 A JP15915995 A JP 15915995A JP H097946 A JPH097946 A JP H097946A
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film
poly
amorphous
impurity
concentration
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Shinya Yamazaki
信也 山崎
Masahito Hashimoto
雅人 橋本
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】Poly−Si膜の形成と同時に、追加的熱処
理を付加することなく、片持ち梁状のビームとした場合
に反りが発生しないPoly−Si膜を得る。 【構成】非晶質シリコン膜6の成膜終了側の不純物濃度
が成膜開始側の不純物濃度よりも高い状態で熱処理をす
ることにより、この非晶質シリコン膜6を多結晶化す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、膜厚方向の応力分布
のアンバランスが緩和された多結晶シリコン膜の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】多結晶シリコン膜(以下、単にPoly
−Si膜という。)の強度や疲労特性等の機械的特性を
評価する場合、評価しようとするPoly−Si膜の作
製工程に準じて形成したPoly−Si膜から片持ち梁
状のビーム110を形成し、このビーム110を用いて
機械的特性の評価を行っていた(図9参照)。
【0003】ここに、例えば、機械的特性評価の対象と
して、図8に示すサーフィスマイクロマシニング型G
(加速度)センサのPoly−Si膜106がある。こ
のセンサのセンシング部102は、非晶質Si膜とフォ
スホ−シリケート ガラス(Phospho−sili
cate glass)膜(以下、単にPSG膜とい
う。)とを交互に形成し、その後に熱処理してP拡散と
結晶化アニールを行い、さらにPSG膜のエッチングを
行うことで製造され、加速度の作用により上下にたわみ
うる両持ち梁状をなすPoly−Si膜106を中層に
有するPoly−Si膜104、106、108の3層
構造とされる。
【0004】このPoly−Si膜106の機械的特性
を評価する場合、図10に示すように、Si基板112
上に、熱酸化層114、PSG膜116、非晶質Si膜
118、PSG膜120の順に形成し、アニールとPS
G膜116、120のエッチングを経てPoly−Si
膜119からなる片持ち梁状ビーム122を得る。な
お、PSG膜116のエッチング時に、脚122aの部
分を残す。ところが、この片持ち梁状ビーム122は、
上方あるいは下方に反ってしまって、評価が不可能であ
った。この対策として、Poly−Si膜を、N2 雰囲
気下で1100℃、20分間、熱処理する技術があり
(Sensors and Actuators,4(1983) 447-454 "Policryst
arine and Amorphas Silicon Micromechanical Beams:A
nnealing and Mechanical Properties" )、Poly−
Si膜119の成膜後に、追加してこの熱処理を行う
と、片持ち梁状のビーム122の反りは発生しなくな
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この追
加的熱処理は、評価しようとするPoly−Si膜10
6の本来の作製工程においては不要な後工程である一
方、片持ち梁状ビームの形成に際してかかる熱処理を付
加しては、実際のセンシング部102におけるPoly
−Si膜106の機械的特性の評価は不可能となる。
【0006】そこで、本発明の目的は、かかる追加的熱
処理を付加しなくても、片持ち梁状のビームとした場合
に反りが発生しないPoly−Si膜を得ることができ
る方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】上記した課題を
解決するため、本発明者らは、非晶質Si膜の成膜開始
側よりも成膜終了側で不純物濃度が高くなる状態での熱
処理により、結晶化されたPoly−Si膜を片持ち梁
状とした際の反りを防止できることを見いだし、以下の
発明を完成した。すなわち、請求項1に記載の発明は、
非晶質シリコン膜の成膜終了側の不純物濃度が成膜開始
側の不純物濃度よりも高い状態で熱処理をすることによ
り、この非晶質シリコン膜を多結晶化する多結晶シリコ
ン膜の製造方法である。また、請求項2に記載の発明
は、低濃度不純物膜を形成する工程と、非晶質シリコン
膜を形成する工程と、高濃度不純物膜を形成する工程
と、熱処理する工程とを順に実施する多結晶シリコン膜
の製造方法である。
【0008】非晶質Si膜の成膜時には、成膜開始側の
方が成膜終了側よりも成膜温度(500℃程度)に置か
れる時間が長くなり、一層の非晶質Si膜であっても、
膜厚方向に熱履歴が異なる状態に形成されるのが通常で
ある。本発明者らの研究によれば、図1に示すように、
例えば上下に同一のP濃度の不純物膜1、3を形成し
(図1(a)(b))、非晶質Si膜2を熱処理(結晶
化及びP拡散)して多結晶化したPoly−Si膜4を
形成し(図1(c))、不純物膜1、3を除去すると、
上向きに反る(図1(d)参照)傾向があることを確認
した。これは、図1(c)に示すように、Poly−S
i膜4の成膜終了側(上層側)で引張応力が大きく、成
膜開始側(下層側)で引張応力が小さいことが原因であ
ると考えられる。
【0009】このようなPoly−Si膜4の膜厚方向
における引張応力の大小は、前述した熱履歴に応じたグ
レインサイズの相違によるものと考えることができる。
グレインサイズが大きいほど引張応力が大きく、グレイ
ンサイズが小さいほど引張応力が小さいからである(図
3参照)。すなわち、非晶質Si膜2では、本来グレイ
ンがないため、結晶成長するためには結晶核が必要とな
り、結晶核が多いほど、グレインサイズが小さく、結晶
核が少ないほど、グレインサイズが大きくなる。そし
て、結晶核は、アニール温度が高く、アニール時間が長
い程、多く生成されることから、非晶質Si膜成膜時の
熱履歴がアニール時にも影響して、成膜温度に置かれて
いた時間の長い成膜開始側で結晶核が多くなり、成膜時
間に置かれた時間の短い成膜終了側で結晶核が少なくな
る。この結果、成膜終了側でグレインサイズが大きくな
り(図1(e)参照)、成膜開始側で小さくなり(図1
(f)参照)、膜厚方向で引張応力の大小が存在するこ
とになると考えられる(図1(c)参照)。
【0010】本発明では、かかる熱履歴の相違によるP
oly−Si膜の内部応力のアンバランスをなくするた
めに、非晶質Si膜の成膜開始側よりも成膜終了側で不
純物濃度が高い状態で熱処理する。この結果、成膜終了
側での引張応力を小さくして、Poly−Si膜の形成
と同時にPoly−Si膜における応力分布のアンバラ
ンスが緩和される。このようなPoly−Si膜の作製
工程に準じて片持ち梁状のビームを形成すると、追加的
熱処理をしなくても反りのない平坦なビームとなり、そ
のまま機械的特性の評価が可能である。なお、片持ち梁
状のビームの構造は、図9に示す他、Poly−Si膜
自体の一端が脚部を構成してビームをなす状態も含まれ
る。
【0011】図2に示すように、例えば、低濃度の不純
物膜5、非晶質Si膜6、高濃度の不純物膜7の順で形
成し(図2(a)(b))、熱処理することにより、P
oly−Si膜8の形成と同時に応力分布のアンバラン
スが緩和され(図2(c))、不純物膜5、7を除去後
のPoly−Si膜8は反りのないものとなる(図2
(d))。すなわち、この状態での熱処理により、不純
物膜7の不純物濃度を不純物膜5と同じ低濃度として熱
処理した場合よりも成膜終了側のグレインサイズを小さ
くすることができ、この結果、成膜終了側のグレインサ
イズは成膜開始側のグレインサイズとほぼ同じとなり
(図2(e)及び(f)参照)、Poly−Si膜8の
引張応力の大小は解消される。なお、図4のグラフ図
は、非晶質Si膜をアニールして得たPoly−Si膜
中のP濃度と応力との関係を示す。このグラフ図からも
明らかなように、アニールに際しての非晶質Si膜のP
濃度が高ければ、応力が低減されている。
【0012】このように本発明では非晶質Si膜の熱処
理に際して、非晶質Si膜の一方の膜表面側(成膜開始
側)の不純物濃度が低く、他方の膜表面側(成膜終了
側)で不純物濃度が高い状態となっている。しかし、必
ずしも、濃度が連続的に変化する濃度勾配が形成されて
いる必要はなく、Poly−Si膜の成膜開始側である
一の膜表面側と成膜終了側である他の膜表面側との濃度
を比較した場合に、成膜終了側で不純物濃度がより高け
ればよい。
【0013】成膜開始側と終了側の不純物濃度を違える
ためには、図2に例示した濃度の違う不純物膜で非晶質
Si膜はさんで、アニールする他、非晶質Si膜の膜厚
内において不純物濃度を違えるようにしてもよい。例え
ば、非晶質Si膜の成膜終了側の不純物濃度が成膜開始
側の不純物濃度よりも高い状態は、図5(a)に示すよ
うに、非晶質Si膜Sの成膜終了側Aにのみ不純物を含
む膜Rを形成したり、図5(b)に示すように、成膜終
了側Aに気相拡散やイオン注入によりP等の不純物を導
入して形成できる。この他、図5(c)に示すように不
純物を含む膜Rにさらに、不純物を導入したりして形成
することができる。さらには、図5(d)に示すよう
に、非晶質Si膜SS1、低濃度不純物膜L、非晶質S
i膜SS2、高濃度不純物膜H,非晶質Si膜SS3の
順に成膜し、さらに、この最上層の非晶質Si膜SS3
に、気相拡散等により不純物を導入したり、図5(e)
に示すように、低濃度不純物膜L、非晶質Si膜S、高
濃度不純物膜Hの順に成膜したりして形成することがで
きる。また、これらの方法を適宜、必要に応じて組み合
わせることができる。
【0014】また、非晶質Si膜の成膜終了側の不純物
濃度が成膜開始側の不純物濃度よりも高い状態で熱処理
するとは、非晶質Si膜の成膜開始側に比して成膜終了
側により多くの不純物が存在する状態で結晶化すること
であり、熱処理は、不純物膜からの不純物や注入された
不純物の拡散を兼ねる。なお、不純物が気相拡散により
導入される場合では、気相拡散は熱処理を兼ねる。非晶
質Si膜の成膜終了側の不純物濃度は成膜開始側の不純
物濃度の約10倍が好ましい。低濃度不純物膜、非晶質
Si膜、高濃度不純物膜の順に形成して熱処理する場合
には、高濃度不純物膜の不純物濃度は、低濃度不純物膜
の約10倍が好ましい。
【0015】本発明における不純物としては、リン、ホ
ウ素、砒素等の元素を挙げることができる。また、これ
らの一種あるいは2種以上を組み合わせて用いることも
できる。また、成膜終了側と成膜開始側の不純物は、必
ずしも一致する必要はなく、異なる不純物とすることが
できる。かかる不純物を含む不純物膜としては、一般に
不純物拡散源として用いられる膜を用いることができ、
具体的には、前記不純物元素を含むSi酸化膜であるP
SG,AsSG(arseno−silicate g
lass)膜、BSG(boro−silicate
glass)膜、さらには、ホウ素添加PSG膜、砒素
添加PSG膜等を挙げることができる。
【0016】本発明の方法によって形成されたPoly
−Si膜においては、一方の膜表面側(成膜開始側)で
不純物濃度が低く、他方の膜表面側(成膜終了側)で不
純物濃度が高い状態となっている。すなわち、Poly
−Si膜の膜厚方向に不純物濃度の高低、あるいは勾配
が形成されている。
【0017】
【発明の効果】本発明の方法によれば、非晶質Si膜の
成膜終了側の不純物濃度が成膜開始側の不純物濃度より
も高い状態で熱処理するため、Poly−Si膜の形成
と同時に内部応力のアンバランスが緩和され、反りの発
生しないPoly−Si膜を得ることができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明を具現化した実施例について具
体的に説明する。 (実施例1)本実施例では、機械特性の評価を要するP
oly−Si膜の片持ち梁状のビームの作製に際し、本
発明を適用した場合について説明する。図6には、本実
施例のビーム作製工程が図示されている。まず、Si基
板10上に熱酸化膜・SiN膜12を順に成膜して、後
に形成するPSG膜14からSi基板10への不純物
(本実施例では、リン(P))の拡散を防止を図った
(図6(a)参照)。
【0019】そして、図6(b)に示すように、この熱
酸化膜・SiN膜12上に、P含有量が3.0wt%であ
るPSG膜14を、CVD法により2μm厚となるよう
に堆積させた。さらに、580℃以下の成膜温度で、非
晶質Si膜16を2μm厚となるように堆積させた。
【0020】その後、非晶質Si膜16をパターニング
し、ドライエッチングにより所定の形状にした(図6
(c)参照)。次に、高濃度不純物膜として、P含有量
が29.0wt%であるPSG膜18を2μm厚となるよ
うに堆積させた(図6(d)参照)。この後、950℃
で90分間、N2 雰囲気下で熱処理することにより、P
の拡散と非晶質Si膜16の結晶化アニールを行い、P
oly−Si膜20を形成した。この後、HF(フッ化
水素)によるエッチングを経て、片持ち梁状のPoly
−Si膜20からなるビーム22を作製した。得られた
ビーム22は、応力分布のアンバランスが緩和されてい
るため、反りがなく平坦であった。なお、同様のPol
y−Si膜20の作製工程により両持ち梁状のビームを
作製した場合でも、このビームでは引張応力が保持され
ているため、ビームが圧縮応力によってたわむことはな
かった。
【0021】(実施例2)この実施例は、サーフィスマ
シニング型Gセンサのセンシング部の作製について本発
明を適用したものである。このセンシング部において
は、図8に示したように、3層のPoly−Si膜10
4、106、108により形成されており、Poly−
Si膜106、108にPをドーピングすることによ
り、電極として使用するものである。このセンシング部
の作製について図7に基づいて説明する。
【0022】まず、図7(a)示すように、Si基板3
0上に膜厚500nmの熱酸化膜32を形成し、さら
に、膜厚250nmのSiN膜34を形成した。この
後、SiN膜34をパターニングし、成膜温度500℃
で非晶質Si膜36を膜厚400nmとなるように堆積
し、さらに1PSG膜38を、表1に示す条件で膜厚2
μmとなるように堆積し、パターニングして所定の形状
とした。なお、表1には、2PSG膜42、3PSG膜
46の成膜条件も併せて示す。本実施例では、1PSG
膜38、2PSG膜42、3PSG膜46は、それぞれ
順に約10倍づつ不純物が高濃度となっている(表1中
の成膜条件の項目の「PH3 」「P2O5濃度」を参照)。
【0023】
【表1】
【0024】次に、図7(b)に示すように、1PSG
膜38上に成膜温度500℃で非晶質Si膜40を2μ
mの膜厚となるように堆積し、Si基板30裏面のエッ
チングの後、非晶質Si膜40を所定の形状のパターニ
ングした。さらに、図7(c)に示すように、表1の条
件に従って2PSG膜42を膜厚2μmとなるように成
膜し、パターニングした。この後、図7(d)に示すよ
うに、成膜温度500℃で非晶質Si膜44を膜厚2μ
mとなるように堆積するとともに、Si基板30の裏面
エッチングを行い、非晶質Si膜44を所定の形状にパ
ターニングした。そして、図7(e)に示すごとく、表
1に示す条件で3PSG膜46を膜厚500nmとなる
ように成膜した。なお、1PSG膜38、2PSG膜4
2、3PSG膜46は、それぞれ部分的に連続している
ように形成した。
【0025】これらの膜を、N2 雰囲気下、950℃、
1.5時間熱処理して、非晶質Si膜36、42、44
の結晶化と、Pの拡散を行い、非晶質Si膜36、4
2、44をPoly−Si膜37、41、45とした。
なお、この場合の熱処理条件では、Poly−Si膜3
7、41、45には引張応力が作用した状態である。さ
らに、1PSG膜38、2PSG膜42、3PSG膜4
6をHFで同時にエッチングして除去し、Poly−S
i膜37、41、45間に空間部を形成した(図7
(f)参照)。さらにAl配線パターニングを経てセン
シング部を形成した。
【0026】このセンシング部によれば、各Poly−
Si膜37、41、45では、内部応力のアンバランス
は緩和されている。したがって、このようなセンシング
部の作製工程によれば、Poly−Si膜41、45を
片持ち梁状として機械的特性の評価が可能である。
【0027】また、このように非晶質Si膜の膜厚方向
に濃度勾配を付与すると、1100℃という高温の熱処
理を行わなくとも、膜厚方向の応力分布のアンバランス
が緩和できる。したがって、非晶質Si膜からPoly
−Si膜を形成する場合、Poly−Si膜に圧縮応力
でなく引張応力が作用する状態が形成可能である。一般
に、1100℃以上の高温の熱処理では、結晶化後のP
oly−Si膜には圧縮応力が残留してしまうからであ
る。ここに、本実施例では、熱処理温度は、950℃で
あり、熱処理後のPoly−Si膜41においては、引
張応力が作用した状態となっている。したがって、両持
ち梁状のビームとした場合、加速度がかかった状態にお
いてのみ上下にたわむことができ、加速度がかからない
状態ではたわむことなく平坦性が維持されるようになっ
ている。このため、本実施例の方法によれば,Gセンサ
のセンシング部に必要な特性を備えた両持ち梁状をなす
Poly−Si膜41を形成することができる。
【0028】本実施例のように、1100℃より低い温
度での熱処理でPoly−Si膜に引張応力を保持させ
るには、予め結晶化前の非晶質Si膜に引張応力が付与
されていることが必要である。通常、580℃以下の低
温成膜により、引張応力の非晶質Si膜となる。非晶質
Si膜の引張応力を保持するための熱処理の温度は、1
000℃以下が好ましく、また800℃以上が好まし
い。より好ましくは、900〜1000℃である。
【0029】なお、本発明は、Poly−Si膜の製造
方法として記載したが、本発明方法により作製されたP
oly−Si膜は以下の特徴を有している。すなわち、
本発明によるPoly−Si膜は、膜厚方向に不純物の
濃度勾配を有する膜であり、また、片持ち梁状ビームの
形態を取ることもある。このようなPoly−Si膜
は、内部応力のアンバランスが緩和されており、片持ち
梁状のビームで反りが発生しないため、機械的特性の評
価が可能となり、機械特性評価の必要なPoly−Si
膜として適している。さらに、本発明により熱処理が引
張応力が残存される条件でなされているPoly−Si
膜は、膜厚方向に不純物の濃度勾配を有するとともに引
張応力が作用する膜であり、また、両持ち梁状ビームの
形態を取ることもある。このようなPoly−Si膜
は、片持ち梁状ビームでの機械的特性評価が可能である
とともに、両持ち梁状での平坦性が保持されるため、G
センサや圧力センサ等のセンシング部用Poly−Si
膜に適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】非晶質Si膜の膜厚方向に不純物の濃度勾配の
ない状態で熱処理してPoly−Si膜の片持ち梁状の
ビームを作製する工程を示す図(a)〜(d)と、Po
ly−Si膜の成膜終了側のグレインサイズを示す図
(e)と成膜開始側のグレインサイズ(f)とを示す図
である。
【図2】非晶質Si膜の膜厚方向に不純物の濃度勾配の
ある状態で熱処理してPoly−Si膜片持ち梁状のビ
ームを作製する工程を示す図(a)〜(d)と、Pol
y−Si膜の成膜終了側のグレインサイズを示す図
(e)と成膜開始側のグレインサイズ(f)とを示す図
である。
【図3】Poly−Si膜のグレインサイズと応力との
関係を示すグラフ図である。
【図4】Poly−Si膜中のP濃度ど応力との関係を
示すグラフ図である。
【図5】非晶質Si膜の成膜終了側の不純物濃度が成膜
開始側よりも高い状態とするための手段を示した図であ
る。
【図6】実施例1における片持ち梁状のビームの作製工
程を示す図である。
【図7】実施例2におけるマイクロサーフィスマシニン
グ型Gセンサのセンシング部の作製工程を示す図であ
る。
【図8】マイクロサーフィスマシニング型Gセンサのセ
ンシング部の構造の概略を示す図である。
【図9】Poly−Si膜の機械的特性を評価する場合
の片持ち梁状のビームを示す図である。
【図10】Gセンサのセンシング部の作製工程に準じた
片持ち梁状のビームを作製工程を示す図である。
【符号の説明】
5…低濃度の不純物膜 6…非晶質Si膜 7…高濃度の不純物膜 8…Poly−Si膜

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非晶質シリコン膜の成膜終了側の不純物濃
    度が成膜開始側の不純物濃度よりも高い状態で熱処理を
    することにより、この非晶質シリコン膜を多結晶化する
    多結晶シリコン膜の製造方法。
  2. 【請求項2】低濃度不純物膜を形成する工程と、非晶質
    シリコン膜を形成する工程と、高濃度不純物膜を形成す
    る工程と、熱処理する工程とを順に実施する多結晶シリ
    コン膜の製造方法。
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