JP2007012704A - 粘着テープの剥離方法及び粘着テープ剥離装置 - Google Patents

粘着テープの剥離方法及び粘着テープ剥離装置 Download PDF

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【課題】半導体ウエハや半導体チップに貼り付けた粘着テープを、半導体ウエハや半導体チップを破損したり、糊残りしたりすることなく、容易かつ確実に剥離することができる粘着テープの剥離方法及び粘着テープ剥離装置を提供する。
【解決手段】光硬化型粘着剤層21を有する粘着テープ2が貼付された半導体ウエハ1又は半導体チップ1に光を照射することにより、前記光硬化型粘着剤層21を硬化させ、前記半導体ウエハ1又は前記半導体チップ1から前記粘着テープ2を剥離する粘着テープの剥離方法であって、前記粘着テープ2が貼付された半導体ウエハ1又は半導体チップ1を冷却しながら光を照射する粘着テープの剥離方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体ウエハや半導体チップに貼り付けた粘着テープを、半導体ウエハや半導体チップを破損したり、糊残りしたりすることなく、容易かつ確実に剥離することができる粘着テープの剥離方法及び粘着テープ剥離装置に関する。
ICやLSI等の半導体チップは、通常、純度の高い棒状の半導体単結晶等をスライスして半導体ウエハとした後、フォトレジストを利用して半導体ウエハ表面に所定の回路パターンを形成し、次いで半導体ウエハ裏面を研削機により研削して、厚さを100〜300μm程度まで薄くした後、最後にダイシングしてチップ化することにより、製造されている。
ここで、研削時には、ウエハ表面に粘着シート類(研削用テープ)を貼り付けて、ウエハの破損を防止したり研削加工を容易にしたりしている。また、ダイシング時には、ウエハ裏面側に粘着シート類(ダイシングテープ)を貼り付けて、ウエハを接着固定した状態でダイシングし、形成されたチップをダイシングテープのフィルム基材側よりニードルで突き上げてピックアップし、ダイパッド上に固定させている。
このような研削用テープやダイシングテープとして用いる粘着テープには、研削やダイシングの際に半導体ウエハや半導体チップが位置ずれしたりするのを確実に防止するために高い粘着力が求められる。一方、研削やダイシングの後には、半導体ウエハや半導体チップを破損したり、糊残りしたりすることなく、容易に粘着テープを剥離できることが求められている。
これに対して、光硬化型粘着剤層を有する粘着テープを研削用テープやダイシングテープとして用いる方法が提案されている(例えば、特許文献1)。光硬化型粘着剤は、例えば、紫外線等の光により架橋する架橋成分を含有する粘着剤からなるものであり、光を照射することにより粘着剤層の全体が架橋、硬化して、ゴム状領域のtanδの減少が著しくなり、粘着力が大きく低下する。従って、このような粘着テープを用いれば、研削やダイシング時には高い粘着力で確実に接着できる一方、光を照射することにより半導体ウエハや半導体チップを破損したり、糊残りしたりすることなく、容易に粘着テープを剥離できるとされている。
図2に、従来、光硬化型粘着剤層を有する粘着テープを研削用テープやダイシングテープとして用いた場合に、粘着テープを剥離する方法を示す模式図を示した。該模式図において、半導体ウエハ又は半導体チップの他、粘着テープの剥離に用いる装置は全て断面図として表現されている。
図2において、半導体ウエハ又は半導体チップ1は、光硬化型粘着剤層21を介して粘着テープ2に固定されている。紫外線発生器6において発生した光は、紫外線出光口5に導かれ、マスク4で照射範囲を絞って粘着テープ2に固定された半導体ウエハ又は半導体チップ1に照射される。紫外線を照射された光硬化型粘着剤層21は、架橋反応が生じて粘着力が低下することから、容易に半導体ウエハ又は半導体チップ1から粘着テープ2を剥離することができる。
しかしながら、実際には、紫外線を照射した後にも、設計した程には光硬化型粘着剤層の粘着力が低下せずに、半導体ウエハや半導体チップから粘着テープを剥離できなかったり、糊残りが生じたりすることがあった。
特公平1−56112号公報
本発明は、上記現状に鑑み、半導体ウエハや半導体チップに貼り付けた粘着テープを、半導体ウエハや半導体チップを破損したり、糊残りしたりすることなく、容易かつ確実に剥離することができる粘着テープの剥離方法及び粘着テープ剥離装置を提供することを目的とする。
本発明は、光硬化型粘着剤層を有する粘着テープが貼付された半導体ウエハ又は半導体チップに光を照射することにより、前記光硬化型粘着剤層を硬化させ、前記半導体ウエハ又は前記半導体チップから前記粘着テープを剥離する粘着テープの剥離方法であって、前記粘着テープが貼付された半導体ウエハ又は半導体チップを冷却しながら光を照射する粘着テープの剥離方法である。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、鋭意検討の結果、光を照射したにもかかわらず、光硬化型粘着剤層の粘着力が充分に低下せずに、半導体ウエハや半導体チップから粘着テープを剥離できなかったり、糊残りが生じたりする原因が、光の照射により発生した熱にあることを突き止めた。光硬化型粘着剤層を硬化させるための光としては、取扱い等の面から紫外線が用いられることが一般的であるが、高エネルギーの紫外線を照射された部位にはかなりの高熱が発生する。とりわけ、近年では、確実に光硬化型粘着剤層を硬化させようとしたり、製造効率を上げようとしたりして、高照度の紫外線を連続して照射することが行われていた。その結果、照射部位の光硬化型粘着剤層においては、架橋反応は起こるものの、高温により粘着剤層の表面の一部が軟化して半導体ウエハや半導体チップへの密着性が増加し、その後冷却されたときに半導体ウエハや半導体チップに更に接着してしまっていたものと考えられる。
本発明者らは、更に鋭意検討の結果、粘着テープが貼付された半導体ウエハ又は半導体チップを冷却しながら光を照射することにより、照射部位の温度上昇を抑えて粘着剤層の表面が軟化することを防止することができ、その結果、確実に粘着テープを剥離することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の粘着テープの剥離方法の対象となる光硬化型粘着剤層を有する粘着テープとしては特に限定されず、従来公知のものを用いることができる。具体的には、例えば、分子内にラジカル重合性の不飽和結合を有してなるアクリル酸アルキルエステル系及び/又はメタクリル酸アルキルエステル系の重合性ポリマーと、ラジカル重合性の多官能オリゴマー又はモノマーとを主成分とし、必要に応じて光重合開始剤を含んでなる光硬化型粘着剤を用いたもの等が挙げられる。
このような光硬化型粘着剤からなる粘着剤層は、光の照射により粘着剤層の全体が均一にかつ速やかに重合架橋して一体化するため、重合硬化による弾性率の上昇が著しくなり、粘着力が大きく低下する。
上記重合性ポリマーは、例えば、分子内に官能基を持った(メタ)アクリル系ポリマー(以下、官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーという)をあらかじめ合成し、分子内に上記の官能基と反応する官能基とラジカル重合性の不飽和結合とを有する化合物(以下、官能基含有不飽和化合物という)と反応させることにより得ることができる。
上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーは、常温で粘着性を有するポリマーとして、一般の(メタ)アクリル系ポリマーの場合と同様に、アルキル基の炭素数が通常2〜18の範囲にあるアクリル酸アルキルエステル及び/又はメタクリル酸アルキルエステルを主モノマーとし、これと官能基含有モノマーと、更に必要に応じてこれらと共重合可能な他の改質用モノマーとを常法により共重合させることにより得られるものである。上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーの重量平均分子量は通常20万〜200万程度である。
上記官能基含有モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸等のカルボキシル基含有モノマー;アクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル等のヒドロキシル基含有モノマー;アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル等のエポキシ基含有モノマー;アクリル酸イソシアネートエチル、メタクリル酸イソシアネートエチル等のイソシアネート基含有モノマー;アクリル酸アミノエチル、メタクリル酸アミノエチル等のアミノ基含有モノマー等が挙げられる。
上記共重合可能な他の改質用モノマーとしては、例えば、酢酸ビニル、アクリロニトリル、スチレン等の一般の(メタ)アクリル系ポリマーに用いられている各種のモノマーが挙げられる。
上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーに反応させる官能基含有不飽和化合物としては、上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーの官能基に応じて上述した官能基含有モノマーと同様のものを使用できる。例えば、上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーの官能基がカルボキシル基の場合はエポキシ基含有モノマーやイソシアネート基含有モノマーが用いられ、同官能基がヒドロキシル基の場合はイソシアネート基含有モノマーが用いられ、同官能基がエポキシ基の場合はカルボキシル基含有モノマーやアクリルアミド等のアミド基含有モノマーが用いられ、同官能基がアミノ基の場合はエポキシ基含有モノマーが用いられる。
上記多官能オリゴマー又はモノマーとしては、分子量が1万以下であるものが好ましく、より好ましくは加熱又は光の照射による粘着剤層の三次元網状化が効率よくなされるように、その分子量が5,000以下でかつ分子内のラジカル重合性の不飽和結合の数が2〜20個のものである。このようなより好ましい多官能オリゴマー又はモノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート又は上記同様のメタクリレート類等が挙げられる。その他、1,4−ブチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、市販のオリゴエステルアクリレート、上記同様のメタクリレート類等が挙げられる。これらの多官能オリゴマー又はモノマーは、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記光重合開始剤としては、例えば、250〜800nmの波長の光を照射することにより活性化されるものが挙げられ、このような光重合開始剤としては、例えば、メトキシアセトフェノン等のアセトフェノン誘導体化合物;ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインエーテル系化合物;ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジエチルケタール等のケタール誘導体化合物;フォスフィンオキシド誘導体化合物;ビス(η5−シクロペンタジエニル)チタノセン誘導体化合物、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、クロロチオキサントン、ドデシルチオキサントン、ジメチルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシメチルフェニルプロパン等の光ラジカル重合開始剤が挙げられる。これらの光重合開始剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記光硬化型粘着剤層は、アゾ化合物やアジド化合物等の光を照射することにより気体を発生する気体発生剤を含有していてもよい。このような気体発生剤を含有する光硬化型粘着剤層に光を照射すれば、架橋、硬化により粘着力が低下することに加え、気体発生剤から発生した気体が、粘着剤層と被着体との界面の少なくとも一部を剥離することから、粘着テープの剥離がより容易かつ確実となる。
上記光硬化型粘着剤層が気体発生剤を含有する場合には、確実に気体発生剤から気体が発生するように、剥離時には特に高強度の光(紫外線)を照射することになる。本発明の粘着テープの剥離方法は、このように高強度の紫外線を照射する場合に特に有効である。
上記半導体ウエハ又は半導体チップとしては特に限定されず、例えば、従来公知の方法により調製されたものを用いることができ、例えば、半導体単結晶等をスライスして得たウエハの表面にフォトレジストを利用して回路パターンを形成した後、所定の厚さにまで研削したもの等;これをダイシングしてなる半導体チップ等が挙げられる。
本発明の粘着テープの剥離方法が行われるのは特に限定されないが、例えば、半導体ウエハを上記粘着テープを研削用テープとして用いて支持板等に固定した状態で研削した後や、研削後の半導体ウエハを上記粘着テープをダイシングテープとして用いて固定した状態でダイシングを行った後に、不要となった粘着テープを半導体ウエハや半導体チップから剥離する際が考えられる。
本発明の粘着テープの剥離方法においては、粘着テープが貼付された半導体ウエハ又は半導体チップを冷却しながら光を照射する。冷却の方法としては特に限定されないが、例えば、放熱板を用いる方法が好適である。
具体的には、例えば、粘着テープが貼付された半導体ウエハ又は半導体チップの半導体ウエハ又は半導体チップ側に、放熱板を密着した状態で光を照射する方法(以下、実施態様1ともいう);粘着テープが貼付された半導体ウエハ又は半導体チップの粘着テープ側に、放熱板を密着した状態で光を照射する方法(以下、実施態様2ともいう)等が挙げられる。また、粘着テープが貼付された半導体ウエハ又は半導体チップの側面に、放熱板を密着した状態で光を照射してもよい(以下、実施態様3ともいう)。
このように放熱板を密着した状態で光を照射することにより、光の照射により発生した熱は、放熱板を伝導して速やかに拡散されることから、照射部位が冷却されて温度上昇を抑えて粘着剤層の表面が溶解することを防止することができる。
なお、実施態様1〜3の粘着テープを剥離する方法は、それぞれ単独で行ってもよく、必要に応じて組み合わせて行ってもよい。
図1に、本発明の実施態様1〜3の粘着テープを剥離する方法を示す模式図を示した。該模式図において、半導体ウエハ又は半導体チップの他、粘着テープの剥離に用いる装置は全て断面図として表現されている。
図1(a)は、本発明の実施態様1の粘着テープを剥離する方法を示す。即ち、粘着テープ2に固定された半導体ウエハ又は半導体チップ1の光硬化型粘着剤層21とは反対側に、放熱板3を密着させた状態で光を照射する。通常半導体ウエハ又は半導体チップ1は極めて熱伝導性に優れることから、実施態様1の粘着テープを剥離する方法によれば、特に光の照射により発生した熱を速やかに放熱板に伝導して拡散させることができる。
図1(b)は、本発明の実施態様2の粘着テープを剥離する方法を示す。即ち、粘着テープ2に固定された半導体ウエハ又は半導体チップ1の粘着テープ2に、放熱板3を密着させた状態で光を照射する。実施態様2の粘着テープを剥離する方法によれば、粘着テープ2から剥離した半導体ウエハ又は半導体チップ1を、コレット等を用いて直接ピックアップすることができることから、作業効率に優れる。また、マスク4を、アルミニウム等の熱伝導性の高い材質からなるものとすることにより、光の照射により発生した熱の拡散の効率を高めることができる。
図1(c)は、本発明の実施態様3の粘着テープを剥離する方法を示す。即ち、粘着テープ2に固定された半導体ウエハ又は半導体チップ1の側面に、放熱板3を密着させた状態で光を照射する。なお、図1(c)において、放熱板3は、粘着テープ2に固定された半導体ウエハ又は半導体チップ1の側面の一部にのみ密着されていてもよいし、粘着テープ2に固定された半導体ウエハ又は半導体チップ1の側面全体を取り囲むようにして密着されていてもよい。実施態様3の粘着テープを剥離する方法によれば、粘着テープ2から剥離した半導体ウエハ又は半導体チップ1を、コレット等を用いて直接ピックアップすることができることから、作業効率に優れる。
光硬化型粘着剤層を有する粘着テープが貼付された半導体ウエハ又は半導体チップから前記粘着テープを剥離する剥離装置であって、前記光硬化型粘着剤層を有する粘着テープが貼付された半導体ウエハ又は半導体チップに光を照射する光照射手段と、前記光硬化型粘着剤層を有する粘着テープが貼付された半導体ウエハ又は半導体チップを冷却する冷却手段とを有する粘着テープ剥離装置もまた、本発明の1つである。
上記光照射手段としては特に限定されず、例えば、図1に示されたような、紫外線発生器6と、紫外線発生器6で発生した紫外線を紫外線出光口5に導く光ファイバ等と、紫外線出光口5に接続された照射範囲を絞るためのマスク4とからなるもの等が挙げられる。
上記冷却手段としては特に限定されず、例えば、図1に示されたような、放熱板等が挙げられる。
上記放熱板は、熱伝導率が0.5W・m−1・K−1以上である。0.5W・m−1・K−1未満であると、充分に熱を拡散させることができず、照射部位の温度上昇を抑制することができない。好ましくは、1.0W・m−1・K−1以上である。
また、特に上記実施態様2による場合には、上記放熱板は、光硬化型粘着剤層を硬化させる波長の光の透過を妨げないように透明であることが好ましい。
このような熱伝導率を有し透明な放熱板としては特に限定されないが、例えば、ガラス、水晶、サファイア等からなるものが挙げられる。
本発明によれば、半導体ウエハや半導体チップに貼り付けた粘着テープを、半導体ウエハや半導体チップを破損したり、糊残りしたりすることなく、容易かつ確実に剥離することができる粘着テープの剥離方法及び粘着テープ剥離装置を提供することができる。
以下に実施例を挙げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
(実施例1)
(1)粘着テープの調製
下記の化合物を酢酸エチルに溶解させ、紫外線を照射して重合を行い、重量平均分子量70万のアクリル共重合体を得た。
得られたアクリル共重合体を含む酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、2−イソシアナトエチルメタクリレート3.5重量部を加えて反応させ、更に、反応後の酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、U324A(新中村化学社製)40重量部、光重合開始剤(イルガキュア651)5重量部、ポリイソシアネート0.5重量部を混合し粘着剤(1)の酢酸エチル溶液を調製した。
ブチルアクリレート 79重量部
エチルアクリレート 15重量部
アクリル酸 1重量部
2−ヒドロキシエチルアクリレート 5重量部
光重合開始剤 0.2重量部
(イルガキュア651、50%酢酸エチル溶液)
ラウリルメルカプタン 0.01重量部
また、粘着剤(1)の酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、2,2’−アゾビス−(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)30重量部、及び、2,4−ジエチルチオキサントン3.6重量部を混合して、気体発生剤を含有する粘着剤(2)を調製した。
粘着剤(1)の酢酸エチル溶液を、片面にコロナ処理を施した厚さ75μmの透明なポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に乾燥皮膜の厚さが約15μmとなるようにドクターナイフで塗工し110℃、5分間加熱して塗工溶液を乾燥させた。乾燥後の粘着剤層は乾燥状態で粘着性を示した。次いで、粘着剤(1)層の表面に離型処理が施されたPETフィルムを貼り付けた。その後、40℃、3日間静置養生を行い、気体非発生タイプの粘着テープを得た
粘着剤(2)の酢酸エチル溶液を、片面にコロナ処理を施した厚さ75μmの透明なポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に乾燥皮膜の厚さが約15μmとなるようにドクターナイフで塗工し110℃、5分間加熱して塗工溶液を乾燥させた。乾燥後の粘着剤層は乾燥状態で粘着性を示した。次いで、粘着剤(2)層の表面に離型処理が施されたPETフィルムを貼り付けた。その後、40℃、3日間静置養生を行い、気体発生タイプの粘着テープを得た。
(2)半導体チップの製造と粘着テープの剥離
得られた2種類の粘着テープをダイシングテープとして用い、その各々について、回路が形成された厚さ50μmのシリコンウエハに常温常圧で貼り付けた。次いで、シリコンウエハを5mm×5mmにダイシングして半導体チップを得た。
厚さ1mmのパイレックス(R)ガラス板(熱伝導率:1.2W・m−1・K−1)、水晶板(熱伝導率:6.0W・m−1・K−1)、サファイア板(熱伝導率:47W・m−1・K−1)の3種類の放熱板を準備した。
得られた粘着テープが貼付された半導体チップを図1(a)に示した粘着テープ剥離装置に配置した。
この状態で半導体チップに紫外線を照射強度3000mW/cmの強度で1秒間照射した後、ニードルで突き上げる方法により10個の半導体チップを取り上げ、半導体チップを破損したりすることなくピックアップできた半導体チップの率(ピックアップ率)を求めた。また、熱電対を粘着テープの粘着剤層中に置いて、紫外線照射時の最高温度を測定した。
結果を表1に示した。
(実施例2)
得られた粘着テープが貼付された半導体チップを図1(b)に示した粘着テープ剥離装置に配置して剥離を行った以外は、実施例1と同様にして半導体チップの製造と粘着テープの剥離を行った。
(比較例1)
放熱板を用いなかった以外は実施例1と同様にして半導体チップの製造と粘着テープの剥離を行った。
Figure 2007012704
本発明によれば、半導体ウエハや半導体チップに貼り付けた粘着テープを、半導体ウエハや半導体チップを破損したり、糊残りしたりすることなく、容易かつ確実に剥離することができる粘着テープの剥離方法及び粘着テープ剥離装置を提供することができる。
従来の粘着テープを剥離する方法を示す模式図である。 本発明の実施態様1〜3の粘着テープを剥離する方法を示す模式図である。
符号の説明
1 半導体ウエハ又は半導体チップ
2 粘着テープ
21 光硬化型粘着剤層
3 放熱板
4 マスク
5 紫外線出光口
6 紫外線発生器

Claims (4)

  1. 光硬化型粘着剤層を有する粘着テープが貼付された半導体ウエハ又は半導体チップに光を照射することにより、前記光硬化型粘着剤層を硬化させ、前記半導体ウエハ又は前記半導体チップから前記粘着テープを剥離する粘着テープの剥離方法であって、前記粘着テープが貼付された半導体ウエハ又は半導体チップを冷却しながら光を照射することを特徴とする粘着テープの剥離方法。
  2. 粘着テープが貼付された半導体ウエハ又は半導体チップの半導体ウエハ又は半導体チップ側に、熱伝導率が0.5W・m−1・K−1以上である放熱板を密着した状態で光を照射することを特徴とする請求項1記載の粘着テープの剥離方法。
  3. 粘着テープが貼付された半導体ウエハ又は半導体チップの粘着テープ側に、熱伝導率が0.5W・m−1・K−1以上である透明放熱板を密着した状態で光を照射することを特徴とする請求項1記載の粘着テープの剥離方法。
  4. 光硬化型粘着剤層を有する粘着テープが貼付された半導体ウエハ又は半導体チップから前記粘着テープを剥離する剥離装置であって、
    前記光硬化型粘着剤層を有する粘着テープが貼付された半導体ウエハ又は半導体チップに光を照射する光照射手段と、前記光硬化型粘着剤層を有する粘着テープが貼付された半導体ウエハ又は半導体チップを冷却する冷却手段とを有する
    ことを特徴とする粘着テープ剥離装置。

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