JP2005294535A - ダイアタッチフィルム付きicチップの製造方法 - Google Patents

ダイアタッチフィルム付きicチップの製造方法 Download PDF

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JP2005294535A JP2004107582A JP2004107582A JP2005294535A JP 2005294535 A JP2005294535 A JP 2005294535A JP 2004107582 A JP2004107582 A JP 2004107582A JP 2004107582 A JP2004107582 A JP 2004107582A JP 2005294535 A JP2005294535 A JP 2005294535A
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Taihei Sugita
大平 杉田
Masateru Fukuoka
正輝 福岡
Munehiro Hatakei
宗宏 畠井
Satoshi Hayashi
聡史 林
Kazuhiro Shimomura
和弘 下村
Giichi Kitajima
義一 北島
Yasuhiko Oyama
康彦 大山
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

【課題】 簡便かつ高効率のダイアタッチフィルム付きICチップの製造方法を提供する。
【解決手段】 気体発生剤を含有する粘着剤層が形成された両面粘着テープを介して、ウエハを支持板に固定する工程1と、ウエハを研削する工程2と、ウエハの回路が形成されていない側の面にダイアタッチフィルムを貼り付ける工程3と、ウエハをダイシングして個々のICチップに分割する工程4と、粘着剤層に刺激を与えて、ICチップを両面粘着テープから剥離する工程5と、ダイアタッチフィルムが貼付されたICチップを取り上げる工程6とを有するダイアタッチフィルム付きICチップの製造方法であって、工程1において、両面粘着テープの刺激により気体を発生する気体発生剤を含有する粘着剤層とウエハの回路が形成されている側の面とを貼り合わせるダイアタッチフィルム付きICチップの製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ダイアタッチフィルムが貼付されたICチップを簡便かつ高い効率で製造する
ことができるダイアタッチフィルム付きICチップの製造方法に関する。
半導体集積回路(ICチップ)は、通常棒状の純度の高い半導体単結晶をスライスしてウ
エハとした後、フォトレジストを利用してウエハ表面に所定の回路パターンを形成して、
次いでウエハ裏面を研削機により研削して、ウエハの厚さを100〜600μm程度まで
薄くし、最後にダイシングしてチップ化することにより製造されている。このようにして
得られたICチップは、更に、金属リードフレーム、テープ基板、有機硬質基板等にダイ
ボンディングされて、半導体装置に組み込まれる。
ICチップをダイボンディングするには液状エポキシ接着剤等のダイアタッチ材が用いら
れていたが、作業性や信頼性に劣ることから近年では、液状ダイアタッチ材の代わりにフ
ィルム状接着剤からなるダイアタッチフィルムを用いることが提案されている。しかし、
個々のICチップにダイアタッチフィルムを貼付するのは極めて煩雑であり、新たな装置
等を開発する必要もあるという問題があった。
これに対して、特許文献1には、ガラス転移温度90℃以上の熱可塑性ポリイミド樹脂、
及び熱硬化性樹脂を含有するダイボンディング用接着剤、及び光透過性基材からなり、多
数の半導体素子が形成されたウエハ裏面に50℃以下の低温で貼付けすることができるダ
イシングシート機能つきダイアタッチフィルムが開示されている。更に、特許文献1には
、このダイアタッチフィルムを用いて、(A)ダイシングシート機能つきダイアタッチフ
ィルムでシリコンウエハ裏面とを50℃以下で貼り合わせる工程、(B)該シリコンウエ
ハをダイシングし個片ダイに切り離す工程、(C)ダイシング後にダイアッタチフィルム
面に紫外線を照射して粘接着層の光透過性基材との接触界面を硬化させる工程、(D)粘
接着層を紫外線硬化させた後、裏面にダイアタッチフィルムを残存させたダイを光透過性
基材から剥離し取り出すピックアップ工程、(E)該ダイを、リードフレームまたは基板
に、ダイアタッチフィルムを介して加熱接着する工程とを含んでなる半導体装置の製造方
法が記載されている。
特許文献1に記載された半導体装置の製造方法は、ダイシングフィルムとダイアタッチフ
ィルムとを複合したフィルムを貼り合わせ、ダイシングした後に基材(ダイシングフィル
ム)のみを剥がし取り、ダイアタッチフィルムが貼付されたICチップを得ようとするも
のである。この方法によれば、従来からICチップの製造に用いられている装置のみで操
作を行い、ダイアタッチフィルム付きICチップを作製することができる。しかしながら
、この方法でも、ダイシング後の個々のICチップから基材(ダイシングフィルム)のみ
を剥がし取る操作が極めて煩雑であるという問題があった。
また、近年、ICチップの用途が広がるにつれて、ICカード類に用いたり、積層して使
用したりすることができる厚さ50μm以下、例えば25〜30μm程度の極めて薄いI
Cチップも要求されるようになってきており、近い将来には更に薄いものも求められるよ
うになると考えられている。このような極薄の半導体ウエハは、従来の厚さが100〜6
00μm程度のウエハに比べて反りが大きく衝撃により割れやすくなることから取扱い性
に劣り、従来の厚さの半導体ウエハと同様の方法で加工しようとすると、破損してしまう
場合があった。このような厚さ50μm以下の極薄の半導体ウエハからダイアタッチフィ
ルム付きICチップを製造する方法も重要な課題となっていた。
特開2003−347321号公報
本発明は、上記現状に鑑み、ダイアタッチフィルムが貼付されたICチップを簡便かつ高
い効率で製造することができるダイアタッチフィルム付きICチップの製造方法を提供す
ることを目的とする。
本発明は、基材の一方の面に刺激により気体を発生する気体発生剤を含有する粘着剤層が
形成された両面粘着テープを介して、回路が形成されたウエハを支持板に固定する工程1
と、前記支持板に固定した状態で前記ウエハを研削する工程2と、前記研削されたウエハ
の回路が形成されていない側の面にダイアタッチフィルムを貼り付ける工程3と、前記ウ
エハを前記支持板に固定した状態で、ダイアタッチフィルム側からダイシングして個々の
ICチップに分割する工程4と、前記刺激により気体を発生する気体発生剤を含有する粘
着剤層に刺激を与えて、ダイアタッチフィルムが貼付されたICチップを上記両面粘着テ
ープから剥離する工程5と、前記ダイアタッチフィルムが貼付されたICチップを取り上
げる工程6とを有するダイアタッチフィルム付きICチップの製造方法であって、前記工
程1において、前記両面粘着テープの刺激により気体を発生する気体発生剤を含有する粘
着剤層と前記ウエハの回路が形成されている側の面とを貼り合わせるダイアタッチフィル
ム付きICチップの製造方法である。
以下に本発明を詳述する。
図1に本発明のダイアタッチフィルム付きICチップの製造方法の好ましい1実施態様を
示す模式図を示した。以下、この図1を参照しながら本発明のダイアタッチフィルム付き
ICチップの製造方法を説明する。
本発明のダイアタッチフィルム付きICチップの製造方法は、基材の一方の面に刺激によ
り気体を発生する気体発生剤を含有する粘着剤層が形成された両面粘着テープを介して、
回路が形成されたウエハを支持板に固定する工程1を有する。ウエハを支持板に固定する
ことにより、ウエハの取扱い性が向上し、ウエハを50μm以下の極薄にまで研削した場
合でもウエハが破損したりすることなく、極めて容易に取扱うことができ、良好にICチ
ップへの加工を行うことができる。
上記ウエハとしては特に限定されず、例えば、シリコン、ガリウム砒素等の半導体からな
るものが挙げられる。
上記支持板としては特に限定されないが、後述する気体発生剤から気体を発生させる刺激
が光である場合には透明であることが好ましく、例えば、ガラス板;アクリル、オレフィ
ン、ポリカーボネート、塩化ビニル、ABS、ポリエチレンテレフタレート(PET)、
ナイロン、ウレタン、ポリイミド等の樹脂からなる板状体等が挙げられる。
上記支持板の厚さの好ましい下限は500μm、好ましい上限は3mmであり、より好ま
しい下限は1mm、より好ましい上限は2mmである。また、上記支持板の厚さのばらつ
きは、1%以下であることが好ましい。
上記両面粘着テープは、基材の一方の面に刺激により気体を発生する気体発生剤を含有す
る粘着剤層(以下、気体発生層ともいう)が形成されたものである。
これにより、上記両面粘着テープは、刺激が与えられると、気体発生層中の気体発生剤か
ら気体が発生し、発生した気体が気体発生層と被着体との間の少なくとも一部を剥がすこ
とにより、粘着力が低下して容易に剥離することができる。
なお、他方の面の粘着剤層については、研削工程やダイシング工程においてウエハを充分
に固定できる程度の接着力を有するものであれば特に限定されない。
上記気体発生剤から気体を発生させる刺激としては、例えば、光、熱、超音波による刺激
が挙げられる。なかでも光又は熱による刺激が好ましい。上記光としては、例えば、紫外
線、可視光線等が挙げられる。上記刺激として光による刺激を用いる場合には、気体発生
剤を含有する粘着剤は、光が透過又は通過できるものであることが好ましい。
上記刺激により気体を発生する気体発生剤としては特に限定されないが、例えば、アゾ化
合物、アジド化合物が好適に用いられる。
上記アゾ化合物としては、例えば、2,2’−アゾビス(N−シクロヘキシル−2−メチ
ルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス[N−(2−メチルプロピル)−2−メチル
プロピオンアミド]、2,2’−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)
、2,2’−アゾビス[N−(2−メチルエチル)−2−メチルプロピオンアミド]、2
,2’−アゾビス(N−ヘキシル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス
(N−プロピル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス(N−エチル−2
−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[1,1−ビス(
ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス
{2−メチル−N−[2−(1−ヒドロキシブチル)]プロピオンアミド}、2,2’−
アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、2,2’−
アゾビス[N−(2−プロペニル)−2−メチルプロピオンアミド]、2,2’−アゾビ
ス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン2−イル)プロパン]ジハイドロクロライド、
2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン2−イル)プロパン]ジハイドロクロライ
ド、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン2−イル)プロパン]ジサルフェイト
ジハイドロレート、2,2’−アゾビス[2−(3,4,5,6−テトラハイドロピリミ
ジン−2−イル)プロパン]ジハイドロクロライド、2,2’−アゾビス{2−[1−(
2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリン2−イル]プロパン}ジハイドロクロライド
、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン2−イル)プロパン]、2,2’−アゾ
ビス(2−メチルプロピオンアミジン)ハイドロクロライド、2,2’−アゾビス(2−
アミノプロパン)ジハイドロクロライド、2,2’−アゾビス[N−(2−カルボキシア
シル)−2−メチル−プロピオンアミジン]、2,2’−アゾビス{2−[N−(2−カ
ルボキシエチル)アミジン]プロパン}、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンア
ミドオキシム)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、ジメチル
2,2’−アゾビスイソブチレート、4,4’−アゾビス(4−シアンカルボニックアシ
ッド)、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタノイックアシッド)、2,2’−アゾビ
ス(2,4,4−トリメチルペンタン)等が挙げられる。
これらのアゾ化合物は、主に波長365nm程度の紫外線領域の光を照射することにより
窒素ガスを発生する。
上記アゾ化合物は、10時間半減期温度が80℃以上であることが好ましい。10時間半
減期温度が80℃未満であると、本発明の粘着テープは、キャストにより粘着剤層を形成
して乾燥する際に発泡を生じてしまったり、経時的に分解反応を生じて分解残渣がブリー
ドアウトしてしまったり、経時的に気体を発生して貼り合わせた被着体との界面に浮きを
生じさせてしまったりすることがある。10時間半減期温度が80℃以上であれば、耐熱
性に優れていることから、高温での使用及び安定した貯蔵が可能である。
10時間半減期温度が80℃以上であるアゾ化合物としては、下記一般式(1)で表され
るアゾアミド化合物等が挙げられる。下記一般式(1)で表されるアゾアミド化合物は、
耐熱性に優れていることに加え、後述するアクリル酸アルキルエステルポリマー等の粘着
性を有するポリマーへの溶解性にも優れ、気体発生層中に粒子として存在しないものとす
ることができる。
Figure 2005294535
式(1)中、R及びRは、それぞれ低級アルキル基を表し、Rは、炭素数2以上の
飽和アルキル基を表す。なお、RとRは、同一であっても、異なっていてもよい。
上記一般式(1)で表されるアゾアミド化合物としては、例えば、2,2’−アゾビス(
N−シクロヘキシル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス[N−(2−
メチルプロピル)−2−メチルプロピオンアミド]、2,2’−アゾビス(N−ブチル−
2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス[N−(2−メチルエチル)−2−
メチルプロピオンアミド]、2,2’−アゾビス(N−ヘキシル−2−メチルプロピオン
アミド)、2,2’−アゾビス(N−プロピル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2
’−アゾビス(N−エチル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス{2−
メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオン
アミド}、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[2−(1−ヒドロキシブチル)]プ
ロピオンアミド}、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プ
ロピオンアミド]、2,2’−アゾビス[N−(2−プロペニル)−2−メチルプロピオ
ンアミド]等が挙げられる。なかでも、2,2’−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプ
ロピオンアミド)及び2,2’−アゾビス[N−(2−プロペニル)−2−メチルプロピ
オンアミド]は、溶剤への溶解性に特に優れていることから好適に用いられる。
上記アジド化合物としては、例えば、3−アジドメチル−3−メチルオキセタン、テレフ
タルアジド、p−tert−ブチルベンズアジド;3−アジドメチル−3−メチルオキセ
タンを開環重合することにより得られるグリシジルアジドポリマー等のアジド基を有する
ポリマー等が挙げられる。これらのアジド化合物は、主に波長365nm程度の紫外線領
域の光を照射することにより窒素ガスを発生する。
これらの気体発生剤のうち、上記アジド化合物は衝撃を与えることによっても容易に分解
して窒素ガスを放出することから、取扱いが困難であるという問題がある。更に、上記ア
ジド化合物は、いったん分解が始まると連鎖反応を起こして爆発的に窒素ガスを放出しそ
の制御ができないことから、爆発的に発生した窒素ガスによって被着体が損傷することが
あるという問題もある。このような問題から上記アジド化合物の使用量は限定されるが、
限定された使用量では充分な効果が得られないことがある。
一方、上記アゾ化合物は、アジド化合物とは異なり衝撃によっては気体を発生しないこと
から取扱いが極めて容易である。また、連鎖反応を起こして爆発的に気体を発生すること
もないため被着体を損傷することもなく、紫外線の照射を中断すれば気体の発生も中断で
きることから、用途に合わせた接着性の制御が可能であるという利点もある。従って、上
記気体発生剤としては、アゾ化合物を用いることがより好ましい。
上記気体発生剤は、上記気体発生層中に粒子として存在しないことが好ましい。なお、本
明細書において、気体発生剤が粒子として存在しないとは、電子顕微鏡により上記気体発
生層を観察したときに気体発生剤を確認することができないことを意味する。上記気体発
生層中に気体発生剤が粒子として存在すると、気体を発生させる刺激として光を照射した
ときに粒子の界面で光が散乱して気体発生効率が低くなってしまったり、気体発生層の表
面平滑性が悪くなったりすることがある。
上記気体発生剤を粒子として存在しないようにするには、通常、上記気体発生層を構成す
る粘着剤に溶解する気体発生剤を選択するが、粘着剤に溶解しない気体発生剤を選択する
場合には、例えば、分散機を用いたり、分散剤を併用したりすることにより気体発生層中
に気体発生剤を微分散させる。気体発生層中に気体発生剤を微分散させるためには、気体
発生剤は、微小な粒子であることが好ましく、更に、これらの微粒子は、例えば、分散機
や混練装置等を用いて必要に応じてより細かい微粒子とすることが好ましい。即ち、電子
顕微鏡により上記気体発生層を観察したときに気体発生剤を確認することができない状態
まで分散させることがより好ましい。
上記両面粘着テープでは、上記気体発生剤から発生した気体は気体発生層の外へ放出され
ることが好ましい。これにより、上記両面粘着テープの接着面に紫外線等を照射すると気
体発生剤から発生した気体が接着面の少なくとも一部を剥がし接着力を低下させるため、
容易に剥離することができる。この際、気体発生剤から発生した気体の大部分は気体発生
層の外へ放出されることが好ましい。上記気体発生剤から発生した気体の大部分が気体発
生層の外へ放出されないと、気体発生層が気体発生剤から発生した気体により全体的に発
泡してしまい、接着力を低下させる効果を充分に得ることができず、糊残りを生じさせて
しまうことがある。なお、糊残りを生じさせない程度であれば、気体発生剤から発生した
気体の一部が気体発生層中に溶け込んでいたり、気泡として気体発生層中に存在していた
りしてもかまわない。
上記気体発生層を構成する粘着剤は、刺激により架橋して弾性率が上昇するものであるこ
とが好ましい。このような粘着剤を用いれば、剥離時に刺激を与えて弾性率を上昇させる
ことにより、粘着力が低下して剥離をより容易にすることができる。更に、剥離の際に気
体を発生させるのに先立って架橋させれば気体発生層全体の弾性率が上昇し、弾性率が上
昇した硬い硬化物中で気体発生剤から気体を発生させると、発生した気体の大半は外部に
放出され、放出された気体は、気体発生層の接着面の少なくとも一部を剥がし接着力を低
下させる。
上記粘着剤を架橋させる刺激は、上記気体発生剤から気体を発生させる刺激と同一であっ
てもよいし、異なっていてもよい。刺激が異なる場合には、剥離の際、気体発生剤から気
体を発生させる刺激を与える前に架橋成分を架橋させる刺激を与える。また、刺激が同一
である場合でも、通常は気体発生剤から気体が発生し、それが気体発生層から放出される
までにはタイムラグがあることから、架橋反応による弾性率の上昇が先行する。
このような粘着剤としては、例えば、分子内にラジカル重合性の不飽和結合を有してなる
アクリル酸アルキルエステル系及び/又はメタクリル酸アルキルエステル系の重合性ポリ
マーと、ラジカル重合性の多官能オリゴマー又はモノマーとを主成分とし、必要に応じて
光重合開始剤を含んでなる光硬化型粘着剤や、分子内にラジカル重合性の不飽和結合を有
してなるアクリル酸アルキルエステル系及び/又はメタクリル酸アルキルエステル系の重
合性ポリマーと、ラジカル重合性の多官能オリゴマー又はモノマーとを主成分とし、熱重
合開始剤を含んでなる熱硬化型粘着剤等からなるものが挙げられる。
このような光硬化型粘着剤又は熱硬化型粘着剤等の後硬化型粘着剤からなる気体発生層は
、光の照射又は加熱により気体発生層の全体が均一にかつ速やかに重合架橋して一体化す
るため、重合硬化による弾性率の上昇が著しくなり、粘着力が大きく低下する。また、弾
性率の上昇した硬い硬化物中で気体発生剤から気体を発生させると、発生した気体の大半
は外部に放出され、放出された気体は、気体発生層の接着面の少なくとも一部を剥がし接
着力を低下させる。
上記重合性ポリマーは、例えば、分子内に官能基を持った(メタ)アクリル系ポリマー(
以下、官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーという)をあらかじめ合成し、分子内に上
記の官能基と反応する官能基とラジカル重合性の不飽和結合とを有する化合物(以下、官
能基含有不飽和化合物という)と反応させることにより得ることができる。
上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーは、常温で粘着性を有するポリマーとして、
一般の(メタ)アクリル系ポリマーの場合と同様に、アルキル基の炭素数が通常2〜18
の範囲にあるアクリル酸アルキルエステル及び/又はメタクリル酸アルキルエステルを主
モノマーとし、これと官能基含有モノマーと、更に必要に応じてこれらと共重合可能な他
の改質用モノマーとを常法により共重合させることにより得られるものである。上記官能
基含有(メタ)アクリル系ポリマーの重量平均分子量は通常20万〜200万程度である
上記官能基含有モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸等のカルボキシル
基含有モノマー;アクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル等のヒド
ロキシル基含有モノマー;アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル等のエポキシ
基含有モノマー;アクリル酸イソシアネートエチル、メタクリル酸イソシアネートエチル
等のイソシアネート基含有モノマー;アクリル酸アミノエチル、メタクリル酸アミノエチ
ル等のアミノ基含有モノマー等が挙げられる。
上記共重合可能な他の改質用モノマーとしては、例えば、酢酸ビニル、アクリロニトリル
、スチレン等の一般の(メタ)アクリル系ポリマーに用いられている各種のモノマーが挙
げられる。
上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーに反応させる官能基含有不飽和化合物として
は、上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーの官能基に応じて上述した官能基含有モ
ノマーと同様のものを使用できる。例えば、上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマー
の官能基がカルボキシル基の場合はエポキシ基含有モノマーやイソシアネート基含有モノ
マーが用いられ、同官能基がヒドロキシル基の場合はイソシアネート基含有モノマーが用
いられ、同官能基がエポキシ基の場合はカルボキシル基含有モノマーやアクリルアミド等
のアミド基含有モノマーが用いられ、同官能基がアミノ基の場合はエポキシ基含有モノマ
ーが用いられる。
上記多官能オリゴマー又はモノマーとしては、分子量が1万以下であるものが好ましく、
より好ましくは加熱又は光の照射による気体発生層の三次元網状化が効率よくなされるよ
うに、その分子量が5,000以下でかつ分子内のラジカル重合性の不飽和結合の数が2
〜20個のものである。このようなより好ましい多官能オリゴマー又はモノマーとしては
、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラア
クリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアク
リレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジペンタエリス
リトールヘキサアクリレート又は上記同様のメタクリレート類等が挙げられる。その他、
1,4−ブチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート
、ポリエチレングリコールジアクリレート、市販のオリゴエステルアクリレート、上記同
様のメタクリレート類等が挙げられる。これらの多官能オリゴマー又はモノマーは、単独
で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記光重合開始剤としては、例えば、250〜800nmの波長の光を照射することによ
り活性化されるものが挙げられ、このような光重合開始剤としては、例えば、メトキシア
セトフェノン等のアセトフェノン誘導体化合物;ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾイ
ンイソブチルエーテル等のベンゾインエーテル系化合物;ベンジルジメチルケタール、ア
セトフェノンジエチルケタール等のケタール誘導体化合物;フォスフィンオキシド誘導体
化合物;ビス(η5−シクロペンタジエニル)チタノセン誘導体化合物、ベンゾフェノン
、ミヒラーケトン、クロロチオキサントン、ドデシルチオキサントン、ジメチルチオキサ
ントン、ジエチルチオキサントン、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−
ヒドロキシメチルフェニルプロパン等の光ラジカル重合開始剤が挙げられる。これらの光
重合開始剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記熱重合開始剤としては、熱により分解し、重合硬化を開始する活性ラジカルを発生す
るものが挙げられ、例えば、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、
t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパ
ーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオ
キサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド等が挙
げられる。なかでも、熱分解温度が高いことから、クメンハイドロパーオキサイド、パラ
メンタンハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド等が好適である。これ
らの熱重合開始剤のうち市販されているものとしては特に限定されないが、例えば、パー
ブチルD、パーブチルH、パーブチルP、パーメンタH(以上いずれも日本油脂製)等が
好適である。これら熱重合開始剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されても
よい。
上記後硬化型粘着剤には、以上の成分のほか、粘着剤としての凝集力の調節を図る目的で
、所望によりイソシアネート化合物、メラミン化合物、エポキシ化合物等の一般の粘着剤
に配合される各種の多官能性化合物を適宜配合してもよい。また、可塑剤、樹脂、界面活
性剤、ワックス、微粒子充填剤等の公知の添加剤を加えることもできる。
上記両面粘着テープの基材としては、可とう性を有するものであれば特に限定されないが
、上記気体発生剤から気体を発生させる刺激が光であり、基材側から光を照射することに
より剥離を行う場合には、例えば、アクリル、オレフィン、ポリカーボネート、塩化ビニ
ル、ABS、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ナイロン、ウレタン、ポリイミド
等の透明な樹脂からなるシート、網目状の構造を有するシート、孔が開けられたシート等
を用いることが好ましい。
上記基材の厚さとしては特に限定されないが、好ましい下限は10μm、好ましい上限は
300μmである。10μm未満であると、上記両面粘着テープの自立性が不足しハンド
リングが困難になることがあり、300μmを超えると、上記両面粘着テープを剥離する
際に不具合が生じることがある。
上記両面粘着テープを製造する方法としては特に限定されず、例えば、上記基材上に、上
記気体発生剤等を含有する粘着剤等をドクターナイフやスピンコーター等を用いて塗工す
る方法等が挙げられる。
本発明のダイアタッチフィルム付きICチップの製造方法では、上記工程1において、上
記両面粘着テープの気体発生層とウエハの回路が形成されている側の面とを貼り合わせる
。このような構成を採ることにより、後述する工程において、刺激を与えることにより上
記気体発生層とICチップとの界面にて剥離させることができ、裏面にダイアタッチフィ
ルムが貼付されたICチップを得ることができる。
図1に示した本発明の実施態様では、ウエハ1は、両面粘着テープ3を介して支持板2に
固定されている(図1a)。ここで、両面粘着テープ3のウエハ1と貼り合わせる側の粘
着剤層32には上記気体発生剤が含まれる。また、ウエハ1の支持板と貼り合わせた側の
面には回路が形成されている。
本発明のダイアタッチフィルム付きICチップの製造方法は、上記支持板に固定した状態
でウエハを研削する工程2を有する。
上記研削の方法としては特に限定されず、通常のICチップの製造方法において用いられ
る方法を用いることができ、例えば、支持板を固定し、高速回転する研削用砥石を用いて
切削水をかけながら完成時のチップの厚さにまでウエハを研削する方法等が挙げられる。
上記工程2により、ウエハ1は両面粘着テープ3を介して支持板2に固定された状態のま
ま、所定の厚さにまで研削される(図1b)。
本発明のダイアタッチフィルム付きICチップの製造方法は、上記研削されたウエハの回
路が形成されていない側の面にダイアタッチフィルムを貼り付ける工程3を有する。
図1に示した本発明の実施態様では、ダイアタッチフィルム4は、研削されたウエハ1の
研削された側の面に貼り付けられている(図1c)。
上記ダイアタッチフィルムとしては特に限定されず、例えば、住友ベークライト社製の「
SUMILITE IBF−3021」等の市販の製品を用いることができる。
本発明のダイアタッチフィルム付きICチップの製造方法は、ウエハを支持板に固定した
状態で、ダイアタッチフィルム側からダイシングして個々のICチップに分割する工程4
を有する。
上記ダイシングの方法としては特に限定されず、従来公知の方法を用いることができる。
図1に示した本発明の実施態様では、分割されたダイアタッチ付きICチップが、両面粘
着テープ3を介して支持板2に固定されている(図1d)。
本発明のダイアタッチフィルム付きICチップの製造方法は、上記刺激により気体を発生
する気体発生剤を含有する粘着剤層に刺激を与えて、ダイアタッチフィルムが貼付された
ICチップを上記両面粘着テープから剥離する工程5を有する。上述のように上記両面粘
着テープの気体発生層には上記気体発生剤が含有されていることから、刺激を与えること
により発生した気体が気体発生層とICチップとの界面に放出され接着面の少なくとも一
部を剥がし接着力を低下させるため、容易にICチップを剥離することができる。このと
き、充分な強度の刺激、例えば、刺激が光である場合には、波長365nmにおける照射
強度が500mW/cm以上である高強度の紫外線を照射することにより、気体を短時
間に大量に発生することができ、剥離圧力が高まり、ICチップを気体発生層から自発的
に剥離させ、剥離したICチップが気体発生層からあたかも浮いたような状態にすること
が可能である(以下、これを自己剥離ともいう)。このような自己剥離したICチップは
、後述する工程6において極めて容易にピックアップすることができる。
このような高強度の紫外線は、紫外線ランプ等の通常の光源から照射してもよいが、通常
、これほどの高強度の実現は困難である。この場合には、光源から発した紫外線を集光す
る方法により高強度紫外線を得ることができる。上記集光する手段としては、例えば、集
光ミラーや集光レンズを用いる方法等が挙げられる。
図1に示した本発明の実施態様では、紫外線照射装置5を用いて、刺激により気体を発生
する気体発生剤を含有する粘着剤層32に対して支持板2側から紫外線を照射している(
図1e)。
また、後述する工程6と組み合わせて、吸引手段を用いてICチップを吸引する直前に、
若しくは、吸引手段を用いてICチップを吸引した状態で刺激を与えてもよい。このよう
な方法を用いた場合には、上記気体発生層から気体が発生する際にも一定の剥離力がかか
っていることから、ICチップと気体発生層とが不規則な剥離をして未剥離部分が生じる
のを防止することができ、その結果、容易にダイアタッチフィルム付きICチップを取り
上げることができる。
本発明のダイアタッチフィルム付きICチップの製造方法は、前記ダイアタッチフィルム
が貼付されたICチップを取り上げる工程6を有する。ダイアタッチフィルムが貼付され
たICチップを取り上げる方法としては特に限定されず、例えば、吸引パッド等の吸引手
段や水等の液体を付着させた吸着治具による吸着手段、緩衝機構を有したピンセット等に
よりチップを挟み込んで取り上げる手段等が挙げられる。工程5においてICチップと気
体発生層との接着力は充分に低減しているので、容易にダイアタッチフィルムが貼付され
たICチップを取り上げることができる。また、工程5において自己剥離が生じている場
合には、更に容易に取り上げることができる。
図1に示した本発明の実施態様では、吸引パッド6を用いてダイアタッチフィルム4が貼
付されたICチップ1を取り上げている(図1f)。
このようにして得られたICチップには、ダイアタッチフィルムが貼付されていることか
ら、そのままダイボンディング工程に供することができる。
本発明のダイアタッチフィルム付きICチップの製造方法によれば、ダイアタッチフィル
ムが貼付されたICチップを簡便かつ高い効率で製造することができる。また、本発明の
ダイアタッチフィルム付きICチップの製造方法では、ウエハに負担がかかりやすい研削
工程及びダイシング工程においてウエハを支持板に固定しており、また、上記両面粘着テ
ープから剥離して取り上げる際にも不必要な応力がかからないことから、50μm未満の
極薄のダイアタッチフィルム付きICチップであっても高い歩留りで製造することができ
る。更に、本発明のダイアタッチフィルム付きICチップの製造方法に用いる装置は、い
ずれも従来のICチップの製造方法に用いていたものをそのまま流用できることから、新
たに装置を開発する必要もなく、極めて低コストに本製造方法を導入することができる。
本発明によれば、ダイアタッチフィルムが貼付されたICチップを簡便かつ高い効率で製
造することができるダイアタッチフィルム付きICチップの製造方法を提供することがで
きる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限
定されるものではない。
(実施例1)
<粘着剤の調製>
下記の化合物を酢酸エチルに溶解させ、紫外線を照射して重合を行い、重量平均分子量7
0万のアクリル共重合体を得た。
得られたアクリル共重合体を含む酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、2
−イソシアナトエチルメタクリレート3.5重量部を加えて反応させ、更に、反応後の酢
酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、U324A(新中村化学社製)40重
量部、光重合開始剤(イルガキュア651)5重量部、ポリイソシアネート0.5重量部
を混合し粘着剤(1)の酢酸エチル溶液を調製した。
ブチルアクリレート 79重量部
エチルアクリレート 15重量部
アクリル酸 1重量部
2−ヒドロキシエチルアクリレート 5重量部
光重合開始剤 0.2重量部
(イルガキュア651、50%酢酸エチル溶液)
ラウリルメルカプタン 0.01重量部
また、粘着剤(1)の酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、2,2’−ア
ゾビス−(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)30重量部、及び、2,4−ジエ
チルチオキサントン3.6重量部を混合して、気体発生剤を含有する粘着剤(2)を調製
した。
<両面粘着テープの作製>
厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの一方の面にコロナ処理
を施し、これを基材とした。
粘着剤(1)の酢酸エチル溶液を、基材のコロナ処理を施した側の面に乾燥皮膜の厚さが
約30μmとなるようにドクターナイフで塗工し110℃、5分間加熱して塗工溶液を乾
燥させた。乾燥後の粘着剤層は乾燥状態で粘着性を示した。次いで、粘着剤(1)層の表
面を離型処理が施されたPETフィルムでカバーした。
粘着剤(2)の酢酸エチル溶液を、表面に離型処理が施されたPETフィルムの上に乾燥
皮膜の厚さが約30μmとなるようにドクターナイフで塗工し110℃、5分間加熱して
溶剤を揮発させ塗工溶液を乾燥させた。乾燥後の粘着剤層は乾燥状態で粘着性を示した。
次いで、粘着剤(2)層の表面を離型処理が施されたPETフィルムを貼り付けた。その
後、40℃、3日間静置して養生を行った。
次いで、粘着剤(1)層を設けた基材の粘着剤(1)層のない面と、粘着剤(2)層を設
けた離型処理が施されたPETフィルムの粘着剤(2)層の面とを貼り合わせた。これに
より両面に粘着剤層が設けられ、その表面が離型処理が施されたPETフィルムで保護さ
れた両面粘着テープを得た。その後、40℃、3日間静置して養生を行った。
<ダイアタッチフィルム付きICチップの製造>
(シリコンウエハとガラス板との貼り合わせ)
両面粘着テープの粘着剤(2)層を保護するPETフィルムを剥がし、直径20cm、厚
さ約750μmのシリコンウエハの回路が形成されている側の面に貼り付けた。次に、両
面粘着テープの粘着剤(1)層を保護するPETフィルムを剥がし、真空貼り合わせ機を
用いて直径20.4cmのガラス板に貼り付けた。
なお、このガラス板の表面には予めコロナ処理を施しておいた。
(研削工程)
ガラス板で補強されたシリコンウエハを研削装置に取り付け、シリコンウエハの厚さが約
50μmになるまで研削した。
(ダイアタッチフィルム貼り付け工程)
研削装置からシリコンウエハを取り外し、ダイアタッチフィルム(住友ベークライト社製
、「SUMILITE IBF−3021」)をシリコンウエハの上に貼り付けた。
(ダイシング工程)
シリコンウエハをダイシング装置に取りつけ、ダイアタッチフィルム側からダイアタッチ
フィルムごとカッター刃を切り入れICチップの大きさに切断した。
(UV照射工程)
分割されたダイアタッチフィルム付きICチップの1つに支持板側から波長365nmに
おける照度が600mW/cmとなるように高強度紫外線を1.0秒間照射した。なお
、紫外線の照射には、光ファイバの先端から高強度の紫外線が点状に出光する高強度紫外
線照射装置(スポットキュア、ウシオ電機社製)を用いた。この紫外線照射により、IC
チップは両面粘着テープから自己剥離した。
(ピックアップ工程)
自己剥離して両面粘着テープ上に浮いているダイアタッチフィルム付きICチップを吸引
パッドで吸着して取り上げた。取り上げは極めてスムーズに行うことができた。
本発明によれば、ダイアタッチフィルムが貼付されたICチップを簡便かつ高い効率で製
造することができるダイアタッチフィルム付きICチップの製造方法を提供することがで
きる。
本発明のダイアタッチフィルム付きICチップの製造方法の好ましい1実施態様を示す模式図である。
符号の説明
1 ウエハ/ICチップ
2 支持板
3 両面粘着テープ
31 基材
32 気体発生層(ウエハ側)
33 粘着剤層(支持板側)
4 ダイアタッチフィルム
5 紫外線照射装置
6 吸引パッド

Claims (1)

  1. 基材の一方の面に刺激により気体を発生する気体発生剤を含有する粘着剤層が形成された
    両面粘着テープを介して、回路が形成されたウエハを支持板に固定する工程1と、
    前記支持板に固定した状態で前記ウエハを研削する工程2と、
    前記研削されたウエハの回路が形成されていない側の面にダイアタッチフィルムを貼り付
    ける工程3と、
    前記ウエハを前記支持板に固定した状態で、ダイアタッチフィルム側からダイシングして
    個々のICチップに分割する工程4と、
    前記刺激により気体を発生する気体発生剤を含有する粘着剤層に刺激を与えて、ダイアタ
    ッチフィルムが貼付されたICチップを前記両面粘着テープから剥離する工程5と、
    前記ダイアタッチフィルムが貼付されたICチップを取り上げる工程6とを有するダイア
    タッチフィルム付きICチップの製造方法であって、
    前記工程1において、前記両面粘着テープの刺激により気体を発生する気体発生剤を含有
    する粘着剤層と前記ウエハの回路が形成されている側の面とを貼り合わせる
    ことを特徴とするダイアタッチフィルム付きICチップの製造方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007123362A (ja) * 2005-10-25 2007-05-17 Disco Abrasive Syst Ltd デバイスの製造方法
JP2008001817A (ja) * 2006-06-23 2008-01-10 Denki Kagaku Kogyo Kk 粘着剤、粘着剤を用いた粘着シート、粘着シートを用いた多層粘着シート、及び多層粘着シートを用いた電子部品の製造方法。
US7767551B2 (en) 2006-10-06 2010-08-03 Panasonic Corporation Method for fabricating semiconductor chip
JP2014101495A (ja) * 2012-10-25 2014-06-05 Central Glass Co Ltd 接着性組成物およびその接着方法、および接着後の剥離方法
JP2015118976A (ja) * 2013-12-17 2015-06-25 株式会社ディスコ デバイスウェーハの加工方法

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