JP2007009355A - 織機の電動開口装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】作業者が織機上で入力した製織条件に適した開口運動条件を自動設定できるようにする。
【解決手段】複数の綜絖枠2を各々モータ3で駆動する電動開口装置1は製織パターン、織機回転数、緯糸種、緯糸密度、織物幅を含む要素からなる製織条件を設定する設定器5と、各綜絖枠2を駆動するために複数の製織条件と製織条件に関連付けられドウェル期間および位相を含む複数の要素からなる開口運動条件とからなる開口運動条件データベースを保存する記憶器7と、設定された製織条件と開口運動条件データベースとに基づいて、設定された製織条件に対応する開口運動条件が存在する場合は直ちにその開口運動条件を抽出し、また対応する条件が存在しない場合は、関連する開口運動条件から設定された製織条件に対応する開口運動条件を補間演算する演算器8と、この抽出または補間演算された開口運動条件に基づいてモータ3の回転を制御する制御器6とからなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、織機の電動開口装置において、入力された製織条件に適した開口運動条件を自動的に設定する装置に関する。
製織において、緯糸の打ち込み程度を決定づける筬打ち時の綜絖枠の開口量、緯入れの安定性を決める緯入れ期間での開口量、および織機回転数による開口装置に対する負荷が重要視され、このことを踏まえて開口運動条件、詳細には開口タイミングやドウェルをいかに的確に設定するかが重要である。
過去の多くの織機では、電動開口装置ではなく、織機の主軸と同期する機械的に綜絖枠を駆動する開口装置が用いられていることから、電動開口装置におけるドウェルの概念もないため、作業者が上記のことを考慮して開口タイミングやドウェルを的確に設定するのは困難でかつ時間も掛かる。
特開昭63−21953号公報(特許第2643124号公報)
したがって、本発明の課題は、作業者が織機上で製織条件を入力するだけで、入力された製織条件に適した開口運動条件を自動設定できるようにすることである。
上記の課題のもとに、本発明は、複数の綜絖枠を各々専用のモータにより駆動する織機の電動開口装置において、製織パターン、織機回転数、緯糸種、緯糸密度、織物幅を含む複数の要素からなる製織条件を設定する設定器と、各綜絖枠を駆動するために複数の製織条件と製織条件に関連付けられた少なくともドウェル期間およびドウェル位相を含む複数の要素からなる開口運動条件とからなる開口運動条件データベースを保存する記憶器と、設定された製織条件と開口運動条件データベースとに基づいて、設定された製織条件に対応する開口運動条件が存在する場合はその開口運動条件を抽出し、また対応する開口運動条件が存在しない場合は、関連する製織条件から、設定された製織条件に対応する開口運動条件を補間演算する演算器と、この抽出または補間演算された開口運動条件に基づいてモータの回転を制御する制御器とによって、織機の電動開口装置を構成している(請求項1)。
ここで、「製織パターン」は開口パターンと同意で詳細には織物組織のことであり、また「開口運動条件を求める」とは、製織条件に対応する開口運動条件を開口運動条件データベースから抽出することに加えて、設定された製織条件と同一の条件がデータベースにない場合には、開口運動条件について補間演算を行い、足りないデータを演算により補うことも含む。
記憶器には、さらに複数の開口運動条件と、開口運動条件下で綜絖枠を駆動した時におけるモータへの負荷とからなる負荷データベースを保存し、演算器が、抽出または補間演算された開口運動条件と負荷データベースとに基づいて、抽出または補間演算された開口運動条件に対応する負荷が存在する場合はその負荷を抽出し、また対応する負荷が存在しない場合は、関連する開口運動条件から、抽出または補間演算された開口運動条件に対応する負荷を補間演算し、この抽出または補間演算された負荷が負荷の許容値を超えた場合には、製織条件の修正を促す旨の表示を行う(請求項2)。
さらに表示器を備え、演算器が、抽出または補間演算された開口運動条件と負荷データベースと負荷の許容値とに基づいて、負荷が許容値以下となる推奨開口運動条件が存在する場合はその推奨開口運動条件を抽出し、また対応する推奨開口運動条件が存在しない場合は、関連する開口運動条件から、抽出または補間演算された開口運動条件に対応する推奨開口運動条件を補間演算し、この抽出または補間演算された推奨開口運動条件を表示器により表示する(請求項3)。
また、演算器が、抽出または補間演算された開口運動条件と負荷データベースと負荷の許容値とに基づいて、負荷が許容値以下となる推奨開口運動条件が存在する場合はその推奨開口運動条件を抽出し、また対応する推奨開口運動条件が存在しない場合は、関連する開口運動条件から、抽出または補間演算された開口運動条件に対応する推奨開口運動条件を補間演算し、さらに、この抽出または補間演算された推奨開口運動条件を自動設定する(請求項4)。
製織パターン、織機回転数、緯糸種、緯糸密度、織物幅を含む入力された製織条件に基づいて、緯糸の打ち込み程度や緯入れの安定性といった製織性を左右するドウェル期間、ドウェル位相を含む開口運動条件が決定されるので、熟練していない作業者でも的確にかつ短時間で開口運動条件を設定することができる(請求項1)。
製織条件の修正を促す旨の表示を行うことによって、電動開口装置に対する負荷を考慮して開口運動条件を設定できるので、未然に電動開口装置の破損を防止でき、電動開口装置に対して安全性の高い開口運動条件を容易に設定することができる(請求項2)。
負荷が許容値以下となる推奨開口運動条件が、織機を稼動させることなく自動的に算出され、表示され、または、自動設定されるから、作業者による開口運動条件の調整がより簡易に、かつ短時間で行える(請求項3および請求項4)。
図1は本発明に係る織機の電動開口装置1を示している。織機の電動開口装置1は、複数の綜絖枠2、各々の綜絖枠2を駆動する専用のモータ3および運動変換機構4を有している。各モータ3は、サーボモータにより構成されており、各モータ3の回転は、運動変換機構4より綜絖枠2の開口方向の往復上下運動に変換され、対応の綜絖枠2に開口運動として伝達される。なお、運動変換機構4は、モータ3の一方向の回転運動を綜絖枠2の往復上下運動に変換するクランク機構により構成されている。
また織機の電動開口装置1は、各モータ3を制御するために、設定器5、制御器6、記憶器7、演算器8および表示器9を備えている。これらの設定器5、制御器6、記憶器7、演算器8および表示器9は、それぞれ単一の機能の回路として構成されるほか、産業用コンピュータの入出力、記憶、演算機能を利用してプログラムとともに1つのユニットとしても構成できる。
設定器5は、キーボードやタッチパネルなどの入力手段により構成されており、製織パターン、織機回転数、緯糸種、緯糸密度、織物幅を含む複数の要素からなる製織条件を設定するときに用いる。なお上記の「製織パターン」は開口パターンと同意で、詳細には織物組織のことである。
記憶器7は、綜絖枠2を駆動するために、複数の製織条件と、その製織条件に関連付けられた少なくともドウェル期間およびドウェル位相とを含む複数の要素からなる開口運動条件とからなる開口運動条件データベースを保存する。綜絖枠2を駆動するための開口運動条件の要素とは、上記のように、少なくともドウェル期間およびドウェル位相を含むが、その他、上死点と下死点との中間位置(クロスポイント)、開口量、織物幅、組織(開口パターン)、織機回転数をいう。
また、演算器8は、設定された製織条件と記憶器7に保存された開口運動条件データベースとに基づいて、設定された製織条件に対応する開口運動条件を求める。ここで「開口運動条件を求める」とは製織条件に対応する開口運動条件を開口運動条件データベースから抽出することに加えて、設定された製織条件と同一の条件がデータベースにない場合に、足りないデータを演算により補う補間演算をすることも含まれる。
制御器6は、織機主軸10に連結されているエンコーダ12から織機主軸10の回転角度の信号を入力とし、その回転角度に同期する状態で、複数の綜絖枠2に対して演算器8によって求められた開口運動条件に基づいて各モータ3の回転を制御する。なお、各モータ3の実際の回転は、エンコーダ11によって検出され、制御器6の各モータ3の制御部にフイードバックされる。
また、表示器9は、製織パターンや開口運動条件などを表示するが、その具体的な機能は後述の各実施例に応じて行われる。
上記のようにして開口運動条件が演算器8に与えられると、製織パターン、織機回転数、緯糸種、緯糸密度、織物幅を含む入力された製織条件に基づいて、緯糸の打ち込み程度や緯入れの安定性といった製織性を左右するドウェル期間、ドウェル位相を含む開口運動条件が決定されるので、熟練していない作業者でも的確にかつ短時間で適切な開口運動条件が設定できる。
また、記憶器7には、さらに複数の開口運動条件と、その開口運動条件下で綜絖枠2を駆動した時におけるモータ3への負荷とからなる負荷データベースとが保存され、演算器8は、抽出または補間演算された開口運動条件と負荷データベースとに基づいて、抽出または補間演算された開口運動条件に対応する負荷が存在する場合はその負荷を抽出し、また対応する負荷が存在しない場合は、関連する開口運動条件から、抽出または補間演算された開口運動条件に対応する負荷を補間演算し、この抽出または補間演算された負荷が許容値を超えた場合は、製織条件の修正を促す旨の表示を行う機能を有している。この機能によって、織機の電動開口装置1に対する負荷を考慮して開口運動条件を設定できるので、織機の電動開口装置1の過負荷状態やその破損が未然に防止でき、織機の電動開口装置1に対して安全性の高い開口運動条件の設定が容易できるようになる。
さらに演算器8は、求められた開口運動条件と負荷データベースと負荷の許容値とに基づいて、負荷が許容値以下となる推奨開口運動条件を抽出または補間演算する機能を有しており、表示器9はそのときの推奨開口運動条件を表示する。また演算器8は、抽出または補間演算された推奨開口運動条件を制御器6に自動設定することもできる。推奨開口運動条件は、数値またはグラフ(開口曲線;織機主軸10の回転角度に対応した綜絖枠の上下位置の変化)により表示される。このような機能によると、負荷が許容値以下となる推奨開口運動条件が織機を稼動させることなく、自動的に算出されるので、作業者による開口運動条件の調整がより簡易に、かつ短時間で行えることになる。
実施例1は、図1の構成による織機の電動開口装置1において、製織パターン、織機回転数、緯糸種、緯糸密度、織物幅の複数の要素からなる製織条件を設定器5により入力することによって、設定された製織条件に対応する各綜絖枠2毎の開口運動条件を求め、求められた開口運動条件に基づいて各モータ3の回転を制御する例である。
実施例1の実施のために、記憶器7には、複数の製織条件で実織した開口運動条件データベース、すなわち各製織条件下に対応する少なくともドウェル期間およびドウェル位相を含む複数の開口運動条件データベースが蓄積され、保存されている。
図2は、1つの開口運動条件データベースを例とし、表・マップ形式として示している。図2の開口運動条件データベースの表において、上段の枠のように、基本的な要素、すなわち開口量の設定値として100mm、織物幅の設定値として1900mm、製織パターンとして図4の製織パターン、緯糸種として綿糸、その番手30Sが与えられる。また下段の表のように他の要素の開口運動条件として織機回転数(rpm)500〜900rpmを横軸に、緯糸密度(ピック/インチ)を縦軸にとって、表中に、上死点ドウェル期間/下死点ドウェル期間、クロスポイントが主軸回転角度(°)によりそれぞれ記載されている。なお図2では、開口運動条件データベース全体の中の一部である20通りの製織条件にそれぞれ対応する開口運動条件として、上死点ドウェル期間/下死点ドウェル期間、クロスポイントが示されている。
開口運動条件データベースの製織条件、および開口運動条件の各パラメータは以下の通りじある。
1)製織条件
・製織パターン(図4)…開口方向の切り替わりタイミングや開口状態を保持する場合に負荷が高くなる。
・織機回転数
・緯糸種…緯糸の種類(綿糸、ウール、合繊、化繊、撚糸等)とその太さ(番手)(例えば30S等)
・緯糸密度…1インチあたりの緯糸本数(単位:ピック/インチ)
・開口量(機械的あるいは糸種により決まるので、入力項目に含めずに予め設定されてて もよい。)
・織物幅(機械的あるいは織物により決まるので、入力項目に含めずに予め設定されてい もよい。)
2)開口運動条件
・ドウェル期間(図5での上ドウェル期間・下ドウェル期間)…上ドウェルおよび下ドウェルでのそれぞれのドウェルの期間。なお、上ドウェル期間内の上死点θuおよび下ドウェル期間内の下死点θdについて、その前後にそれぞれ異なる角度を設定することもできる。例えば30° 30°/90° 90°(上前ドウェル 上後ドウェル/下前ドウェル 下後ドウェル)と表現する。図2のドウェル期間はそれぞれのドウェルに対して前後合わせた期間を示している。
・ドウェル位相(図5での上ドウェル位相・下ドウェル位相)…上ドウェルおよび下ドウェルのそれぞれの織機の主軸回転角度における位置を主軸回転角度により表す。例えば、上ドウェルおよび下ドウェルのそれぞれのドウェルの開始角度をドウェル位相としてもよい。また、本実施例ではドウェル位相としてクロスポイントである主軸回転角度θc(開口タイミング)を用いている。また、クロスポイントθcを用いる場合は、クロスポイントθcの180°前方(θc−180°)が上死点θu、クロスポイントθcの180°後方(θc+180°)が下死点θdと定義される。なお、上ドウェルおよび下ドウェルのそれぞれのドウェルの開始角度および終了角度を用いることにより、ドウェル期間及びドウェル位相を同時に定義することもできる。
図2において、開口量、織物幅、製織パターン、緯糸種が上段の枠の内容と異なる場合は補間係数をドウェル期間、クロスポイントの値に乗ずることにより、この1つのデータベースからあらゆる製織条件における、ドウェル期間、クロスポイントを求めることができる。なお、図2のデータベースのドウェル期間、クロスポイントは、製織条件を入力することにより決定される緯入れ期間が考慮されて設定されている。
図2以外の開口運動条件データベースの構成として図3に基づいて下記のようにしてもよい。図3の(a)は、開口量、織物幅、製織パターン、緯糸種毎の各値において対応するドウェル期間、クロスポイントのデータベースをそれぞれ複数記憶させたものである。補正係数を用いることによりデータベースを多く用意しておいた方が演算精度が向上する。また、図3の(b)は、開口量、織物幅、製織パターン、緯糸種、緯糸密度、織機回転数の各値に対応させて対となるドウェル期間、クロスポイントを可能な限り多く記憶させた例である。
さて、開口運動条件は、次のようにして設定される。まず作業者は、設定器5を操作し、今から製織を行う織物の製織条件において、綜絖枠2を特定しながら例えば枠番1について以下のように入力する。
・製織パターン…図4の製織パターン設定画面を見ながら設定する。図4で、縦軸がピック数、横軸が綜絖枠2の数(枚数)を示す。製織パターンで■が上死点、□が下死点に綜絖枠2が位置することを示す。Cは糸番号(糸種)を示す。図4では綜絖枠2の枚数を16枚とし、15ピックを1リピートとして製織パターンを設定している。
・織機回転数…600rpm
・糸種…緯糸:綿糸、30S
・緯糸密度…20ピック/インチ
・開口量…100mm(枠番毎に開口量が異なるとき、枠番毎に開口量を入力する。または枠番を指定してもよい。)
・織物幅…190mm
作業者がこれらのパラメータを設定器5により入力すると、演算器8は、記憶器7に保存されている図2の開口運動条件データベースから入力された製織条件に対応する開口運動条件の値を抽出する。もし、開口運動条件データベースに保存されている製織条件に合致しない場合は、互いに近似する製織条件から補間演算を行って、開口運動条件の値を求める。
即ち、あらかじめ記憶器7に保存されている開口運動条件データベースの製織条件の少なくとも1つの要素を元に、設定された製織条件の要素に対応する補間係数を算出し、開口運動条件データベースの開口運動条件と補間係数とに基づいて、例えば開口運動条件と補間係数とを掛け合わせることにより、設定された製織条件に対応する開口運動条件を補間演算する。
詳細には、例えば図2の開口運動条件データベースにおいて、上段の枠の製織条件が入力されたものと一致し、織機回転数が800〜900の間の値の場合、図2のAのドウェル期間およびクロスポイントの値と、図2のBのドウェル期間およびクロスポイントの値の隣り合う2つのデータ間において、A、Bの各値と入力された織機回転数に対する割合による補完演算によりドウェル期間およびクロスポイントを算出する。また、緯糸密度に対しても、例えば緯糸密度が15〜20までの間(B、C間)においても同様である。
また、図2の上段の枠の製織条件に対する補間演算によると、例えばドウェル期間は、補正係数a、補正係数b、補正係数c、補正係数dを用いて、式〔ドウェル期間=表の近似する値×a×b×c×d〕から求められる。ここで各補正係数は経験的に設定される値である。補正係数aは開口量Lと関係しており、a=L/100により求められ、補正係数bは織物幅Sと関係しており、b=S/190により求められ、補正係数cは製織パターンCと関係しており、綜絖枠2の立ち上がり回数と立ち下がり回数との合計によって決定される値であり、さらに補正係数dは緯糸の種類および太さにより決定される値である。このように補間演算の導入によって、表中に適合するデータが無くても、1つの表(データベース)から対応できることになる。
開口運動条件が開口運動条件データベースに基づいて抽出するか、または補間演算により求められたときに、演算器8はその開口運動条件を制御器6に転送し、そこに自動設定する。自動設定の後に、製織が開始されると、制御器6は、入力された製織条件に対応する開口運動条件に基づいて、複数のモータ3の回転を制御し、各綜絖枠2に開口運動を与える。
なお、図2の開口運動条件データベースは、ドウェル期間とクロスポイント(ドウェル位相)とを1つのデータベースとしてまとめてあるが、ドウェル期間とクロスポイントとのそれぞれを別々のデータベースとして構成してもよい。
また、演算器8が開口運動条件を算出した後、製織開始前に、必要に応じて表示器9は求められた開口運動条件を表示する。図6は各綜絖枠2毎に、開口曲線に対応させてドウェル期間(上前ドウェル・上ドウェル、下前ドウェル・下ドウェル)、クロスポイントを表示した例である。この例の場合に、作業者は求められた開口運動条件を表示器9の表示内容から確認し、表示内容の開口運動条件によって、または必要に応じて開口運動条件を修正してから、製織を開始させる。また、図2のようにドウェル期間を前後合わせた期間で用いた場合、図6の表示では前後に同じ値を振り分ける。なお図6では、ドウェル位相としてクロスポイントを設定するようになっているが、クロスポイントではなく各ドウェルの開始角度を設定してもよい。
実施例2は、実施例1での製織条件に加えて、モータ負荷の許容値も入力し、開口運動条件に対応する負荷データベースを用いて、求められた開口運動条件に対応する綜絖枠2を駆動するモータ3に掛かる負荷を求め、求められた負荷が許容値を超えた場合に、製織条件の修正を促す旨の表示を行う例である。
記憶器7には、実施例1での開口運動条件データベースとは別に、複数の開口運動条件で実織することによって、各綜絖枠2を駆動した時におけるモータ3への実際の各負荷を蓄積した負荷データベースが保存されている。
図7は負荷データベースを表・マップ形式として示している。負荷データベースにおいても他の要素のマップを複数記憶してもよい。なお、実際の負荷ではなく、計算上の理論値を負荷として使用してもよい。
また、負荷データベースの開口運動条件には、実施例1でのパラメータの他に、負荷に関する要素である下記のパラメータが追加されている。これらのパラメータは製織条件として入力する。
1)製織条件の追加パラメータ
・経糸種…経糸の太さ(番手)、例えば20S
・経糸本数…経糸本数が多いほどモータ3に対する負荷が大きくなる。
・運転時の目標経糸張力値…経糸張力が大きいほどモータ3に対する負荷が大きくなる。・綜絖枠フレーム重量…重量が重いほどモータ3に対する負荷が大きくなる。
まず作業者は、設定器5を操作し、モータ3の負荷の許容値(言い換えると実効トルク、即ち定格トルクに対する割合)を入力する。一般的に設定する許容値は80%〜90%程度であり、これらの許容値は織機の停止時に変更可能である。なお、負荷の許容値は織機出荷時に定数として予め設定されていてもよい。
設定器5によりモータ3の負荷の許容値を例えば「80%」を入力し、製織条件として実施例1のものと同様に入力することによって、演算器8は、開口運動条件データベースから入力された製織条件に対応する開口運動条件の値を抽出または補間演算をする。補間演算は実施例1と同様に行う。
さらに演算器8は、求められた開口運動条件に合致する負荷の値を負荷データベースから抽出または補完・補間演算をする。求められた負荷が負荷の許容値を超えた場合は、演算器8は表示器9に製織条件の修正を促すようにエラー表示をさせる。この時、求められた負荷と負荷の許容値とを同時に表示させてもよい。
図8は表示器9による表示の一例である。図8において、綜絖枠2の枠番毎に推定負荷が表示される。この図8の例では8フレーム目の負荷が90%で負荷の許容値「80%」を超えているため、「×」を表示して作業者に製織条件または開口運動条件を修正するように促す。×表示ではなく、赤色等色分けして示してもよい。×のエラー表示を見た作業者は、負荷の許容値に収まるように製織条件または開口運動条件を修正することになる。
求められた負荷が負荷の許容値を超えた場合は、織機に備えているエラーランプを点灯させてもよく、または警報を鳴らしてもよい。この場合は表示器9を用いなくてもよい。
さらに開口運動条件データベースと負荷データベースと負荷の許容値とに基づいて、負荷が許容値以下となる推奨開口運動条件を自動的に求めてもよい。この場合、設定器5により製織条件を入力すると、演算器8は記憶器7に保存されている負荷データベースから、入力された負荷の許容値と開口運動条件データベースから求められた開口運動条件とに合致し、負荷が許容値以下となる推奨開口運動条件を抽出または補間演算をする。詳細には図7の負荷データベースにおいて、織機回転数、ドウェルの優先順序で、設定された1ランク下の織機回転数またはドウェルに対する負荷の値と負荷の許容値とを比較し負荷の許容値以下になるまで織機回転数→ドウェルの順に1ランクずつ徐々に下げていくことにより行う。または実施例1のように補間係数を用いてもよい。
なお、推奨開口運動条件が求められることによって、例えばドウェルのみが修正され場合は、結果的に製織条件が変更されない。また、同様に例えば織機回転数が修正されて結果的に製織条件が変更されてもよい。
また、ドウェル期間およびドウェル位相は、製織条件として設定器5により入力可能としてもよい。
本発明は、織機のすべての電動開口装置1に利用できる。実際の利用に当たり、必要に応じてモータ3の駆動回路中または回転部分に負荷センサが取り付けられ、図示しない織機の制御装置は、織機の稼動時(製織中)に、モータ3の負荷を計測し、計測した負荷が演算により求められた負荷よりも機械的な要因などにより上回ったときに、異常信号を発する。このようにすると、織機の電動開口装置1での機械的な故障を早期に検出でき、管理上有利である。
既に記載した通り、設定器5、制御器6、記憶器7、演算器8および表示器9は、それぞれ単一の機能の機器として構成されるほか、産業用コンピュータの入出力、記憶、演算機能を利用してプログラムとともに1つのユニットとしても構成できる。
本発明に係る織機の電動開口装置1の要部の説明図である。 開口運動条件データベースの説明図である。 開口運動条件データベースの説明図である。 製織パターンの表示例の説明図である。 開口曲線の説明図である。 設定画面の説明図である。 負荷データベースの説明図である。 設定画面の説明図である。
符号の説明
1 織機の電動開口装置
2 綜絖枠
3 モータ
4 運動変換機構
5 設定器
6 制御器
7 記憶器
8 演算器
9 表示器
10 織機主軸
11 エンコーダ
12 エンコーダ

Claims (4)

  1. 複数の綜絖枠(2)を各々専用のモータ(3)により駆動する織機の電動開口装置(1)において、
    製織パターン、織機回転数、緯糸種、緯糸密度、織物幅を含む複数の要素からなる製織条件を設定する設定器(5)と、各綜絖枠(2)を駆動するために複数の製織条件と、製織条件に関連付けられた少なくともドウェル期間およびドウェル位相を含む複数の要素からなる開口運動条件とからなる開口運動条件データベースを保存する記憶器(7)と、設定された製織条件と開口運動条件データベースとに基づいて、設定された製織条件に対応する開口運動条件が存在する場合は、その開口運動条件を抽出し、また対応する開口運動条件が存在しない場合は、関連する製織条件から設定された製織条件に対応する開口運動条件を補間演算する演算器(8)と、この抽出または補間演算された開口運動条件に基づいてモータ(3)の回転を制御する制御器(6)とからなる織機の電動開口装置(1)。
  2. 記憶器(7)には、さらに複数の開口運動条件と、開口運動条件下で綜絖枠(2)を駆動した時におけるモータ(3)への負荷とからなる負荷データベースを保存し、演算器(8)が、抽出または補間演算された開口運動条件と負荷データベースとに基づいて、抽出または補間演算された開口運動条件に対応する負荷が存在する場合はその負荷を抽出し、また対応する負荷が存在しない場合は、関連する開口運動条件から、抽出または補間演算された開口運動条件に対応する負荷を補間演算し、この抽出または補間演算された負荷が許容値を超えた場合は、製織条件の修正を促す旨の表示を行うことを特徴とする請求項1記載の織機の電動開口装置(1)。
  3. さらに表示器(9)を備え、演算器(8)が、抽出または補間演算された開口運動条件と負荷データベースと負荷の許容値とに基づいて、負荷が許容値以下となる推奨開口運動条件が存在する場合はその推奨開口運動条件を抽出し、また対応する推奨開口運動条件が存在しない場合は、関連する開口運動条件から、抽出または補間演算された開口運動条件に対応する推奨開口運動条件を補間演算し、この抽出または補間演算された推奨開口運動条件を表示器(9)により表示することを特徴とする請求項2記載の織機の電動開口装置(1)。
  4. 演算器(8)が、抽出または補間演算された開口運動条件と負荷データベースと負荷の許容値とに基づいて、負荷が許容値以下となる推奨開口運動条件が存在する場合はその推奨開口運動条件を抽出し、また対応する推奨開口運動条件が存在しない場合は、関連する開口運動条件から、抽出または補間演算された開口運動条件に対応する推奨開口運動条件を補間演算し、さらに、この抽出または補間演算された推奨開口運動条件を自動設定することを特徴とする請求項2記載の織機の電動開口装置(1)。
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