JP2007008012A - 印刷装置、スティックスリップ対応方法、プログラム、および印刷システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 印刷装置は、印刷ヘッドと、印刷ヘッドを移動させるためのモータと、印刷ヘッドを所定の方向に沿って案内するためのガイド部と、印刷ヘッドの移動速度を検出する速度検出部と、印刷ヘッドがスティックスリップ動作を行っているか否かを判定する判定部と、速度検出部により検出された移動速度の単位時間当たりの変化量に基づきモータを制御する制御部とを備える。制御部は、印刷ヘッドを前記ガイド部に沿って所定の速度以下にて定速移動させるべくモータを制御する際に、印刷ヘッドがスティックスリップ動作を行っていると判定されていない場合には、前記変化量が所定の上限値を超えたときに当該所定の上限値に基づき制御信号を生成し、印刷ヘッドがスティックスリップ動作を行っていると判定された場合には、前記変化量が前記所定の上限値を超えても前記所定の上限値とは関係なく前記変化量に基づき制御信号を生成する。
【選択図】 図9
Description
(A)媒体に対して印刷を施す印刷ヘッドと、
(B)前記印刷ヘッドを移動させるためのモータと、
(C)前記印刷ヘッドを所定の方向に沿って案内するためのガイド部と、
(D)前記印刷ヘッドの移動速度を検出する速度検出部と、
(E)前記印刷ヘッドがスティックスリップ動作を行っているか否かを判定する判定部と、
(F)前記速度検出部により検出された前記移動速度の単位時間当たりの変化量に基づき制御信号を生成して前記モータを制御するモータ制御部であって、
前記印刷ヘッドを前記ガイド部に沿って所定の速度以下にて定速移動させるべく前記モータを制御する際に、
前記判定部により前記印刷ヘッドがスティックスリップ動作を行っていると判定されていない場合には、前記変化量が所定の上限値を超えたときに当該所定の上限値に基づき前記制御信号を生成し、
前記判定部により前記印刷ヘッドがスティックスリップ動作を行っていると判定された場合には、前記変化量が前記所定の上限値を超えても前記所定の上限値とは関係なく前記変化量に基づき前記制御信号を生成するモータ制御部と、
(G)を備えたことを特徴とする印刷装置である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
(B)前記印刷ヘッドを移動させるためのモータと、
(C)前記印刷ヘッドを所定の方向に沿って案内するためのガイド部と、
(D)前記印刷ヘッドの移動速度を検出する速度検出部と、
(E)前記印刷ヘッドがスティックスリップ動作を行っているか否かを判定する判定部と、
(F)前記速度検出部により検出された前記移動速度の単位時間当たりの変化量に基づき制御信号を生成して前記モータを制御するモータ制御部であって、
前記印刷ヘッドを前記ガイド部に沿って所定の速度以下にて定速移動させるべく前記モータを制御する際に、
前記判定部により前記印刷ヘッドがスティックスリップ動作を行っていると判定されていない場合には、前記変化量が所定の上限値を超えたときに当該所定の上限値に基づき前記制御信号を生成し、
前記判定部により前記印刷ヘッドがスティックスリップ動作を行っていると判定された場合には、前記変化量が前記所定の上限値を超えても前記所定の上限値とは関係なく前記変化量に基づき前記制御信号を生成するモータ制御部と、
(G)を備えたことを特徴とする印刷装置。
(B)前記印刷ヘッドを移動させるためのモータと、
(C)前記印刷ヘッドを所定の方向に沿って案内するためのガイド部と、
(D)前記印刷ヘッドの移動速度を検出する速度検出部と、
(E)前記印刷ヘッドがスティックスリップ動作を行っているか否かを判定する判定部と、
(F)前記速度検出部により検出された前記移動速度の単位時間当たりの変化量に基づき制御信号を生成して前記モータを制御するモータ制御部であって、
前記印刷ヘッドを前記ガイド部に沿って所定の速度以下にて定速移動させるべく前記モータを制御する際に、
前記判定部により前記印刷ヘッドがスティックスリップ動作を行っていると判定されていない場合には、前記変化量が所定の上限値を超えたときに当該所定の上限値に基づき前記制御信号を生成し、
前記判定部により前記印刷ヘッドがスティックスリップ動作を行っていると判定された場合には、前記変化量が前記所定の上限値を超えても前記所定の上限値とは関係なく前記変化量に基づき前記制御信号を生成するモータ制御部と、
(G)を備え、
(H)前記モータ制御部には、前記速度検出部により検出された前記移動速度に基づき前記変化量を算出する演算部が設けられ、
(I)前記モータ制御部には、前記変化量が前記所定の上限値を超えたときに前記変化量として当該所定の上限値を前記制御信号を生成するために出力するリミッターが設けられ、
(J)前記モータ制御部は、前記判定部により前記印刷ヘッドがスティックスリップ動作を行っていると判定された後、前記速度検出部により検出された前記移動速度が所定時間以上、所定の許容範囲内に保持されていた場合には、前記変化量が所定の上限値を超えたときに当該所定の上限値に基づき前記制御信号を生成し、
(K)前記判定部は、前記速度検出部により検出された前記移動速度に基づき、前記印刷ヘッドがスティックスリップ動作を行っているか否かを判定し、
(L)前記モータ制御部が前記印刷ヘッドを前記ガイド部に沿って所定の速度以下にて定速移動させるべく前記モータを制御する際とは、前記印刷ヘッドを当該印刷ヘッドに設けられた開口部を閉塞するキャッピング装置まで移動させる際であり、
(M)前記モータ制御部が前記印刷ヘッドを前記ガイド部に沿って所定の速度以下にて定速移動させるべく前記モータを制御する際とは、前記印刷ヘッドに設けられた光学センサにより、印刷しようとする媒体の幅を検出するために前記印刷ヘッドを前記ガイド部に沿って移動させる際であり、
(N)前記モータ制御部が前記印刷ヘッドを前記ガイド部に沿って所定の速度以下にて定速移動させるべく前記モータを制御する際とは、前記印刷ヘッドに搭載されたカートリッジを交換するために前記印刷ヘッドを所定位置まで移動させる際であり、
(O)前記印刷ヘッドは、前記媒体に対して印刷を施すために前記媒体に向けてインクを吐出するノズルを備えていることを特徴とする印刷装置。
前記モータにより移動する前記印刷ヘッドの移動速度を検出するステップと、
前記印刷ヘッドがスティックスリップ動作を行っているか否かを判定するステップと、
検出された前記移動速度の単位時間当たりの変化量に基づき前記制御信号を生成するステップであって、前記印刷ヘッドがスティックスリップ動作を行っていると判定されていない場合には、前記変化量が所定の上限値を超えたときに当該所定の上限値に基づき前記制御信号を生成し、前記印刷ヘッドがスティックスリップ動作を行っていると判定された場合には、前記変化量が前記所定の上限値を超えても前記所定の上限値とは関係なく前記変化量に基づき前記制御信号を生成するステップと、
を有することを特徴とするスティックスリップ対応方法。
前記モータにより移動する前記印刷ヘッドの移動速度を検出するステップと、
前記印刷ヘッドがスティックスリップ動作を行っているか否かを判定するステップと、
検出された前記移動速度の単位時間当たりの変化量に基づき前記制御信号を生成するステップであって、前記印刷ヘッドがスティックスリップ動作を行っていると判定されていない場合には、前記変化量が所定の上限値を超えたときに当該所定の上限値に基づき前記制御信号を生成し、前記印刷ヘッドがスティックスリップ動作を行っていると判定された場合には、前記変化量が前記所定の上限値を超えても前記所定の上限値とは関係なく前記変化量に基づき前記制御信号を生成するステップと、
を実行することを特徴とするプログラム。
前記印刷装置は、媒体に対して印刷を施す印刷ヘッドと、
前記印刷ヘッドを移動させるためのモータと、
前記印刷ヘッドを所定の方向に沿って案内するためのガイド部と、
前記印刷ヘッドの移動速度を検出する速度検出部と、
前記印刷ヘッドがスティックスリップ動作を行ったか否かを判定する判定部と、
前記速度検出部により検出された前記移動速度の単位時間当たりの変化量に基づき制御信号を生成して前記モータを制御するモータ制御部であって、前記印刷ヘッドを前記ガイド部に沿って所定の速度以下にて定速移動させるべく前記モータを制御する際に、前記判定部により前記印刷ヘッドがスティックスリップ動作を行っていると判定されていない場合には、前記変化量が所定の上限値を超えたときに当該所定の上限値に基づき前記制御信号を生成し、前記判定部により前記印刷ヘッドがスティックスリップ動作を行っていると判定された場合には、前記変化量が前記所定の上限値を超えても前記所定の上限値とは関係なく前記変化量に基づき前記制御信号を生成するモータ制御部と、
を備えていることを特徴とする印刷システム。
本発明に係る印刷装置の実施の形態について、インクジェットプリンタ1を例にして説明する。図1〜図4は、そのインクジェットプリンタ1を示したものである。図1は、そのインクジェットプリンタ1の外観を示す。図2は、そのインクジェットプリンタ1の内部構成を示す。図3は、そのインクジェットプリンタ1の搬送部の構成を示す。図4は、そのインクジェットプリンタ1のシステム構成を示す。
次にこのインクジェットプリンタ1のシステム構成について説明する。このインクジェットプリンタ1は、図4に示すように、バッファメモリ122と、イメージバッファ124と、コントローラ126と、メインメモリ127と、通信インターフェース129と、キャリッジモータ制御部128と、搬送制御部130と、ヘッド駆動部132とを備えている。
図5は、ヘッド21の下面部に設けられたインクのノズルの配列を示した図である。ヘッド21の下面部には、同図に示すように、イエロ(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色ごとにそれぞれ複数のノズル♯1〜♯180からなるノズル列、即ちシアンノズル列211C、マゼンダノズル列211M、イエロノズル列211Y、およびブラックノズル列211Kが設けられている。
<エンコーダの構成>
図6は、リニア式エンコーダ51の構成を概略的に示したものである。リニア式エンコーダ51は、リニア式エンコーダ符号板464と、検出部466とを備えている。リニア式エンコーダ符号板464は、図2に示すように、インクジェットプリンタ1内部のフレーム側に取り付けられている。一方、検出部466は、キャリッジ41側に取り付けられている。キャリッジ41がガイドレール46に沿って移動すると、検出部466がリニア式エンコーダ符号板464に沿って相対的に移動する。これによって、検出部466は、キャリッジ41の移動量を検出する。
図7は、この検出部466の構成を模式的に示したものである。この検出部466は、発光ダイオード452と、コリメータレンズ454と、検出処理部456とを備えている。検出処理部456は、複数(例えば4個)のフォトダイオード458と、信号処理回路460と、例えば2個のコンパレータ462A、462Bとを有している。
図8A及び図8Bは、キャリッジモータ42の正転時及び逆転時における検出部466の2つの出力信号の波形を示したタイミングチャートである。図8A及び図8Bに示すように、キャリッジモータ42の正転時及び逆転時のいずれの場合も、パルスENC−AとパルスENC−Bとは位相が90度だけ異なっている。キャリッジモータ42が正転しているとき、即ち、キャリッジ41がガイドレール46に沿って移動しているときは、図8Aに示すように、パルスENC−AはパルスENC−Bよりも90度だけ位相が進み、キャリッジモータ42が逆転しているときは、図8Bに示すように、パルスENC−AはパルスENC−Bよりも90度だけ位相が遅れる。そして、パルスENC−A及びパルスENC−Bの1周期Tは、キャリッジ41がリニア式エンコーダ符号板464のスリット間隔を移動する時間に等しい。
キャリッジモータ制御部128の構成について詳しく説明する。図9は、キャリッジモータ制御部128の回路構成の一例を示したブロック構成図である。キャリッジモータ制御部128は、同図に示すように、位置演算部331と、減算器332と、ゲイン333と、速度演算部334と、減算器335と、比例要素336Aと、積分要素336Bと、微分要素336Cと、加算器337と、リミッター342と、PWM回路338と、加速制御部339Aと、タイマ339Bとを有する。
減算器332は、コントローラ126から送られてくる目標位置と、位置演算部331により検出された検出位置との位置偏差を演算する。ゲイン333は、減算器332から出力される位置偏差にゲインKpを乗算し、目標速度Vtを出力する。ゲインKpは、位置偏差に応じて決定される。
速度演算部334は、リニア式エンコーダ51の出力パルスのパルス周期を計測し、このパルス周期に基づいてキャリッジモータ42の回転速度Vcを演算する。なお、この速度演算部334は、ヘッド21(印刷ヘッド)の移動速度を検出する「速度検出部」に相当する。
減算器335は、ゲイン333から出力される目標速度Vtと、速度演算部334により検出された検出速度Vcとの速度偏差ΔVを演算する。
QP(j)=ΔV(j)×Gp ……(1)
QI(j)=QI(j−1)+ΔV(j)×Gi ……(2)
QD(j)={ΔV(j)−ΔV(j−1)}×Gd ……(3)
ΣQ(j)=QP(j)+QI(j)+QD(j)………(4)
図10Aは、PWM回路338に入力されるデューティ信号の時間変化のグラフである。図10Bは、キャリッジモータ42の速度変化のグラフである。以下、これらの図を用いて、キャリッジモータ42の駆動について説明する。
次に前述したインクジェットプリンタ1の印刷動作について説明する。ここでは、「双方向印刷」を例にして説明する。図11は、インクジェットプリンタ1の印刷動作の処理手順の一例を示したフローチャートである。以下で説明される各処理は、コントローラ126が、メインメモリ127からプログラムを読み出して、当該プログラムに従って、キャリッジモータ制御部128や搬送制御部130、ヘッド駆動部132などを各々制御することにより実行される。
このようなインクジェットプリンタ1にあっては、長期間にわたり使用されなかったりした場合などに、キャリッジ41(印刷ヘッド)がガイドレール46に沿ってうまく滑らなくなり、キャリッジ41の移動速度が周期的に速くなったり遅くなったり、またキャリッジ41が動いたり停まったりする動作を繰り返す、いわゆるスティックスリップ動作(しゃくとり動作ともいう)を行ってしまうことがあった。
このようなスティックスリップ動作をキャリッジ41が行うのは、キャリッジモータ制御部128がキャリッジモータ42を介してキャリッジ41を所定の速度以下にて定速移動させようとした場合である。つまり、キャリッジ41が所定の速度を上回る速度にて定速移動する場合、即ち例えば、キャリッジ41が、印刷実行時等において非常に高速で移動する場合には、スティックスリップ動作はほとんど発生しない。ここでいう所定の速度とは、キャリッジ41がスティックスリップ動作を行う可能性のある上限の速度のことをいう。
キャリッジ41がスティックスリップ動作を行うような所定の速度以下で定速移動する場合としては、例えば、次の(1)〜(4)の場合がある。
キャリッジ41に搭載されたインクカートリッジ48(図2参照)がユーザー等により交換される場合である。インクカートリッジ48がユーザー等により交換される場合には、インクカートリッジ48がユーザー等により交換し易いように所定の位置までキャリッジ41を移動させる必要がある。この場合に、ユーザー等が不用意にキャリッジ41と接触しないようにするために、キャリッジ41を所定の速度以下にてゆっくりと低速移動させる必要がある。
キャリッジ41がキャッピング装置35(図2参照)が設けられた位置まで移動する場合である。印刷を行わないとき(待機時など)などには、ヘッド21のノズル♯1〜♯180の目詰まりを防止するために、キャリッジ41がキャッピング装置35の設置位置まで移動してヘッド21のノズル♯1〜♯180を封止する動作が行われる。このような場合に、キャリッジ41を所定の速度以下にてゆっくりと低速移動させる。
電源が投入されたときに、キャリッジ41がキャッピング装置35から離れて、印刷処理の実行準備、例えば、ヘッド21のノズル♯1〜♯180のクリーニング等を行うために、イニシャル動作を開始する。このような場合に、キャリッジ41を所定の速度以下にてゆっくりと低速移動させる。
キャリッジ41に設けられた光学センサ(図示外)により、インクジェットプリンタ1がこれから印刷しようとする媒体Sの幅を検出するために、キャリッジ41がガイドレール46に沿って移動する。このとき、媒体Sの幅を精度良く調べるために、キャリッジ41が所定の速度以下にてゆっくりと低速移動する。
このようなスティックスリップ動作をキャリッジ41が行った場合、キャリッジ41を目標位置にて停止させることができず、目標位置周辺にてキャリッジ41を行ったり来たりしたりするなどの不具合が生じることがあった。また、このようなスティックスリップ動作が発生した場合、ユーザーが故障ではないかと不安に思うなどの問題が発生する場合があった。このようなことから、キャリッジ41がスティックスリップ動作を行ったときには、これを速やかに検知して対応する必要がある。
キャリッジ41の移動速度に基づき、キャリッジ41がスティックスティック動作を行ったか否か判定する。この判定方法の1つとして、キャリッジ41の移動速度が所定のしきい値V0を超えたときに、キャリッジ41がスティックスリップ動作を行っていると判定する方法がある。キャリッジ41がスティックスリップ動作を行った場合には、図13Aに説明するように、キャリッジ41の移動速度は、キャリッジ41が動き出すと、急激に上昇する。このときのキャリッジ41の移動速度は、本来のキャリッジ41の移動速度よりもずっと速い速度にまで達する。このことから、適当な所定のしきい値V0を設定して、キャリッジ41の移動速度が、この所定のしきい値V0を超えたか否かを調べることで、キャリッジ41がスティックスリップ動作を行ったか否か簡単にチェックすることができる。
キャリッジモータ制御部128がキャリッジモータ42を制御するために生成する制御信号に基づき、キャリッジ41がスティックスリップ動作を行ったか否かを判定する。ここで、制御信号としては、例えば、キャリッジモータ制御部128のPWM回路338(図9参照)に入力されるデューティ信号に基づき判定をする。
ここでは、キャリッジ41の加速度に基づき、キャリッジ41がスティックスリップ動作を行ったか否かを判定する。ここで、加速度は、キャリッジモータ制御部128の速度演算部334(図9参照)により取得する。つまり、速度演算部334は、リニア式エンコーダ51からの出力に基づき検出したキャリッジ41の移動速度を所定の時間間隔にて周期的に出力する。コントローラ126は、速度演算部334から周期的に送られてきたキャリッジ41の移動速度の差分からキャリッジ41の加速度を取得し、この差分に基づき、キャリッジ41がスティックスリップ動作を行ったか否かを判定する。
ここでは、キャリッジ41の移動開始から移動終了までの間に、キャリッジ41の移動速度が所定の許容下限値以下になった時間を計測するタイマーの計測時間に基づき、キャリッジ41がスティックスリップ動作を行ったか否かを判定する。
本実施形態にかかるインクジェットプリンタ1では、このようにしてキャリッジ41がスティックスリップ動作を行っていると判定された場合に、キャリッジ41のスティックスリップ動作を抑制するために、次のような対応策を実行する。
このようにしてキャリッジ41がスティックスリップ動作を行っていると判定されたことにより、キャリッジモータ制御部128のリミッター342の制限機能をオフして対応した後、キャリッジ41の移動速度Vcが安定した場合には、リミッター342の制限機能を再びオンにしても良い。つまり、キャリッジ41の移動速度Vcが安定した場合には、キャリッジ41がスティックスリップ動作を行う虞が低下したと判断し、キャリッジ41がスティックスリップ動作を行っていると判定される前の元の制御方式に戻す。
以上本実施形態のインクジェットプリンタ1にあっては、キャリッジ41がスティックスリップ動作を行っていると判定された場合には、キャリッジモータ制御部128の微分要素336Cから出力される微分成分QDが所定の上限値を超えて加算器337に入力されないようにするためのリミッター342の制限機能をオフにする。これによって、キャリッジ41がスティックスリップ動作を行うのを抑制することができる。したがって、キャリッジ41がスティックスリップ動作を行っても、これにスムーズに対応することができる。
図21は、リミッター344が他の位置に配置された場合の一例について説明したものである。ここでは、リミッター344は、微分要素336Cの入力側に設置されている。そして、リミッター344は、速度演算部334から出力される回転速度Vc(キャリッジ41の移動速度)が所定の上限値を超えて入力されないように制限をするようになっている。リミッター344からの出力は、減算器346に入力される。この減算器346は、微分要素336Cに入力される速度偏差ΔVを計算するためのものである。この減算器346により、ゲイン333から出力される目標速度Vtから、リミッター344からの出力、即ち速度演算部334により検出された検出速度Vcが減算されて速度偏差ΔVが算出される。このようにして算出された速度偏差ΔVは、微分要素336Cに入力される。なお、比例要素および積分要素に入力される速度偏差ΔVは、別の減算器により演算され、速度演算部334から出力される回転速度Vc(キャリッジ41の移動速度)がリミッター344により制限されていない。
図22は、キャリッジモータ制御部350の他の構成例について説明したものである。このキャリッジモータ制御部350は、図22に示すように、通常速度制御部352と、低速制御部354と、制御選択部356と、PWM回路338とを備えている。ここで、通常速度制御部352は、キャリッジ41を通常速度で移動させるための制御部である。また、低速制御部354は、キャリッジ41を先に説明したように所定の速度以下にて低速移動させるための制御部である。これら通常速度制御部352および低速制御部354については、後で詳しく説明する。
ここで、通常速度制御部352は、例えば、図9にて説明したような、PID制御にてキャリッジモータ42の制御を行うような制御部により構成される。具体的には、例えば、図9に用いて説明したように、リニア式エンコーダ51の出力パルスに基づきキャリッジモータ42の回転位置を演算する位置演算部331と、コントローラ126から送られてくる目標位置と、位置演算部331により検出された検出位置との位置偏差を演算する減算器332と、減算器332から出力される位置偏差にゲインKpを乗算して目標速度Vtを出力するゲイン333と、リニア式エンコーダ51の出力パルスに基づきキャリッジモータ42の回転速度Vcを演算する速度演算部334と、ゲイン333から出力される目標速度Vtと、速度演算部334により検出された検出速度Vcとの速度偏差ΔVを演算する減算器335と、速度偏差ΔVに定数Gpを乗算し、比例成分QPを出力する比例要素336Aと、速度偏差に定数Giを乗算したものを積算し、積分成分QIを出力する積分要素336Bと、現在の速度偏差ΔV(j)(ここで、jは時刻を示す)と、1つ前の速度偏差ΔV(j−1)との差に定数Gdを乗算し、微分成分QDを出力する微分要素336Cと、これら各演算要素336A、336B、336Cの演算出力QP、QIおよびQDを加算する加算器337とを備えている。そして、この加算器337の加算結果が、図22に示すように、通常速度制御部352から出力されてPWM回路338に入力される。
図23は、低速制御部354の一例について説明したものである。この低速制御部354は、同図に示すように、ホールド制御部360と、タイマ割込制御部362と、エンコーダ割込制御部364と、周期カウンタ366と、位置カウンタ368と、制御選択部370と、タイマカウンタ372と、第一選択部374と、微分速度制御部376と、第二選択部378とを備えている。
このようなキャリッジモータ制御部350において、リミッター342が設置されるのは、低速制御部354(図22参照)である。リミッター342は、この低速制御部354において、例えば、周期カウンタ366からの出力が微分速度制御部376に入力される経路に設けることができる。すなわち、図23に示すポイント「A」の位置にリミッター342を設けることができる。このようにポイント「A」にリミッター342が設けられれば、微分速度制御部376に入力される周期カウンタ366の出力に対して所定の上限値を超えないように制限をすることができる。また、リミッター342は、例えば、微分速度制御部376の出力が第二選択部に入力される経路に設けることができる。すなわち、図23に示すポイント「B」の位置にリミッター342を設けることができる。このようにポイント「B」の位置にリミッター342を設ければ、微分速度制御部376からの出力に対して所定の上限値を超えないように制限をすることができる。
次に、本発明に係る印刷システムの一実施形態として、印刷装置としてインクジェットプリンタ1を備えた場合を例に説明する。図24は、印刷システムの一実施形態の外観構成を示したものである。この印刷システム300は、コンピュータ140と、表示装置304と、入力装置306とを備えている。コンピュータ140は、パーソナルコンピュータなどをはじめとする各種コンピュータにより構成される。
以上、一実施形態に基づき、本発明に係るプリンタ等の印刷装置について説明したが、上記の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更または改良され得るとともに、本発明には、その等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に係る印刷装置に含まれるものである。
前述した実施の形態では、印刷ヘッド(ヘッド21)が、インクを吐出するノズル♯1〜♯180を有し、各ノズル♯1〜♯180からそれぞれインクを吐出して印刷をするようになっていたが、ここでいう印刷ヘッドにあっては、必ずしもこのようなヘッド21に限らない。つまり、媒体に対して印刷を施すのであれば、どのような形態の印刷ヘッドであっても構わない。
前述した実施の形態では、「モータ」としてキャリッジモータ42が、プーリ44と、タイミングベルト45とを介してキャリッジ41を移動させていたが、「印刷ヘッド」を移動させるための「モータ」にあっては、必ずしもこのようなモータに限らない。つまり、媒体に対して印刷を施す印刷ヘッドを移動させるためのモータであれば、どのようなモータであっても構わない。
前述した実施の形態では、印刷ヘッド(ヘッド21、キャリッジ41)を所定の方向に沿って案内する「ガイド部」として、印刷ヘッド(ヘッド21、キャリッジ41)を横方向に直線状に案内するガイドレール46が開示されていたが、「ガイド部」にあっては、必ずしもこのようなガイドレール46のみとは限らない。つまり、印刷ヘッド(ヘッド21、キャリッジ41)を所定の方向に沿って案内するためのガイド部であれば、どのようなタイプのガイド部であっても構わない。
前述した実施の形態では、「モータ制御部」としてキャリッジモータ制御部128を例にして、モータ(キャリッジモータ42)に対してPID制御を実行するモータ制御部について説明したが、ここでいう「モータ制御部」にあっては、必ずしもこのようなモータ制御部に限らない。つまり、「モータ」を制御する制御部であれば、モータを制御する制御方式はどのような方式であっても構わない。例えば、PID制御等以外の他の方式によりモータを制御するモータ制御部であっても構わない。
前述した実施の形態では、印刷装置としては、前述したようなインクジェットプリンタ1の場合を例にして説明したが、このような印刷装置に限らず、他の方式によりインクを吐出するインクジェットプリンタであっても良い。
また、この他に、印刷装置としては、前述したインクジェットプリンタ1以外に、媒体に対して印刷を施し、かつ所定の方向に沿って移動可能に設けられた印刷ヘッドを備えた印刷装置であれば、どのようなタイプの印刷装置であっても構わない。
使用するインクについては、顔料インクであっても良く、また染料インクなど、その他各種インクであっても良い。
インクの色については、前述したイエロ(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の他に、ライトシアン(LC)やライトマゼンダ(LM)、ダークイエロ(DY)をはじめ、例えば、レッドやバイオレット、ブルー、グリーンなど、その他の色のインクを使用しても良い。
媒体については、普通紙やマット紙、カット紙、光沢紙、ロール紙、用紙、写真用紙、ロールタイプ写真用紙等をはじめ、これらの他に、OHPフィルムや光沢フィルム等のフィルム材や布材、金属板材などであっても構わない。すなわち、印刷対象となり得るものであれば、どのような媒体であっても構わない。
5 操作ボタン、6 表示ランプ、7 排紙トレイ、8 給紙トレイ、
13 給紙ローラ、14 プラテン、15 搬送モータ、17A 搬送ローラ、
17B 排紙ローラ、18A フリーローラ、18B フリーローラ、21 ヘッド、
31 ポンプ装置、35 キャッピング装置、41 キャリッジ、
42 キャリッジモータ、44 プーリ、45 タイミングベルト、
46 ガイドレール、48 インクカートリッジ、49 カートリッジ装着部、
51 リニア式エンコーダ、53 紙検知センサ、60 タイマー、
122 バッファメモリ、124 イメージバッファ、126 コントローラ、
127 メインメモリ、128 キャリッジモータ制御部、
129 通信インターフェース、130 搬送制御部、132 ヘッド駆動部、
134 ロータリ式エンコーダ、140 コンピュータ、
211Y イエロノズル列、211C シアンノズル列、
211M マゼンダノズル列、211K ブラックノズル列、
331 位置演算部、332 減算器、333 ゲイン、334 速度演算部、
335 減算器、336A 比例要素、336B 積分要素、336C 微分要素、
337 加算器、338 PWM回路、339A 加速制御部、339B タイマ、
340 ドライバ、342 リミッター、344 リミッター、346 減算器、
350 キャリッジモータ制御部、352 通常速度制御部、354 低速制御部、
356 制御選択部、360 ホールド制御部、362 タイマ割込制御部、
364 エンコーダ割込制御部、366 周期カウンタ、368 位置カウンタ、
370 制御選択部、372 タイマカウンタ、374 第一選択部、
376 微分速度制御部、378 第二選択部、452 発光ダイオード、
454 コリメータレンズ、456 検出処理部、458 フォトダイオード、
460 信号処理回路、462A コンパレータ、462B コンパレータ、
464 リニア式エンコーダ符号板、466 検出部
Claims (16)
- (A)媒体に対して印刷を施す印刷ヘッドと、
(B)前記印刷ヘッドを移動させるためのモータと、
(C)前記印刷ヘッドを所定の方向に沿って案内するためのガイド部と、
(D)前記印刷ヘッドの移動速度を検出する速度検出部と、
(E)前記印刷ヘッドがスティックスリップ動作を行っているか否かを判定する判定部と、
(F)前記速度検出部により検出された前記移動速度の単位時間当たりの変化量に基づき制御信号を生成して前記モータを制御するモータ制御部であって、
前記印刷ヘッドを前記ガイド部に沿って所定の速度以下にて定速移動させるべく前記モータを制御する際に、
前記判定部により前記印刷ヘッドがスティックスリップ動作を行っていると判定されていない場合には、前記変化量が所定の上限値を超えたときに当該所定の上限値に基づき前記制御信号を生成し、
前記判定部により前記印刷ヘッドがスティックスリップ動作を行っていると判定された場合には、前記変化量が前記所定の上限値を超えても前記所定の上限値とは関係なく前記変化量に基づき前記制御信号を生成するモータ制御部と、
(G)を備えたことを特徴とする印刷装置。 - 前記モータ制御部には、前記速度検出部により検出された前記移動速度に基づき前記変化量を算出する演算部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
- 前記モータ制御部には、前記変化量が前記所定の上限値を超えたときに前記変化量として前記所定の上限値を出力するリミッターが設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の印刷装置。
- 前記モータ制御部は、前記判定部により前記印刷ヘッドがスティックスリップ動作を行っていると判定された後、前記速度検出部により検出された前記移動速度が所定時間以上、所定の許容範囲内にある場合には、前記変化量が前記所定の上限値を超えたときに前記所定の上限値に基づき前記制御信号を生成することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の印刷装置。
- 前記判定部は、前記速度検出部により検出された前記移動速度に基づき、前記印刷ヘッドがスティックスリップ動作を行っているか否かを判定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の印刷装置。
- 前記判定部は、前記制御信号に基づき、前記印刷ヘッドがスティックスリップ動作を行っているか否かを判定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の印刷装置。
- 前記印刷ヘッドの加速度を検出する加速度検出部を備え、
前記判定部は、前記加速度検出部により検出された前記加速度に基づき、前記印刷ヘッドがスティックスリップ動作を行っているか否かを判定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の印刷装置。 - 前記印刷ヘッドの移動開始から移動終了までの間に、前記印刷ヘッドの移動速度が所定の許容下限値以下になった時間を計測するタイマーを備え、
前記判定部は、前記タイマーの計測時間に基づき、前記印刷ヘッドがスティックスリップ動作を行っているか否かを判定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の印刷装置。 - 前記モータ制御部が前記印刷ヘッドを前記ガイド部に沿って所定の速度以下にて定速移動させるべく前記モータを制御する際とは、前記印刷ヘッドを当該印刷ヘッドに設けられた開口部を閉塞するキャッピング装置まで移動させる際であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の印刷装置。
- 前記モータ制御部が前記印刷ヘッドを前記ガイド部に沿って所定の速度以下にて定速移動させるべく前記モータを制御する際とは、前記印刷ヘッドに設けられた光学センサにより、印刷しようとする媒体の幅を検出するために前記印刷ヘッドを前記ガイド部に沿って移動させる際であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の印刷装置。
- 前記モータ制御部が前記印刷ヘッドを前記ガイド部に沿って所定の速度以下にて定速移動させるべく前記モータを制御する際とは、前記印刷ヘッドに搭載されたカートリッジを交換するために前記印刷ヘッドを所定位置まで移動させる際であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の印刷装置。
- 前記印刷ヘッドは、前記媒体に対して印刷を施すために前記媒体に向けてインクを吐出するノズルを備えていることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の印刷装置。
- (A)媒体に対して印刷を施す印刷ヘッドと、
(B)前記印刷ヘッドを移動させるためのモータと、
(C)前記印刷ヘッドを所定の方向に沿って案内するためのガイド部と、
(D)前記印刷ヘッドの移動速度を検出する速度検出部と、
(E)前記印刷ヘッドがスティックスリップ動作を行っているか否かを判定する判定部と、
(F)前記速度検出部により検出された前記移動速度の単位時間当たりの変化量に基づき制御信号を生成して前記モータを制御するモータ制御部であって、
前記印刷ヘッドを前記ガイド部に沿って所定の速度以下にて定速移動させるべく前記モータを制御する際に、
前記判定部により前記印刷ヘッドがスティックスリップ動作を行っていると判定されていない場合には、前記変化量が所定の上限値を超えたときに当該所定の上限値に基づき前記制御信号を生成し、
前記判定部により前記印刷ヘッドがスティックスリップ動作を行っていると判定された場合には、前記変化量が前記所定の上限値を超えても前記所定の上限値とは関係なく前記変化量に基づき前記制御信号を生成するモータ制御部と、
(G)を備え、
(H)前記モータ制御部には、前記速度検出部により検出された前記移動速度に基づき前記変化量を算出する演算部が設けられ、
(I)前記モータ制御部には、前記変化量が前記所定の上限値を超えたときに前記変化量として当該所定の上限値を出力するリミッターが設けられ、
(J)前記モータ制御部は、前記判定部により前記印刷ヘッドがスティックスリップ動作を行っていると判定された後、前記速度検出部により検出された前記移動速度が所定時間以上、所定の許容範囲内にある場合には、前記変化量が前記所定の上限値を超えたときに前記所定の上限値に基づき前記制御信号を生成し、
(K)前記判定部は、前記速度検出部により検出された前記移動速度に基づき、前記印刷ヘッドがスティックスリップ動作を行っているか否かを判定し、
(L)前記モータ制御部が前記印刷ヘッドを前記ガイド部に沿って所定の速度以下にて定速移動させるべく前記モータを制御する際とは、前記印刷ヘッドを当該印刷ヘッドに設けられた開口部を閉塞するキャッピング装置まで移動させる際であり、
(M)前記モータ制御部が前記印刷ヘッドを前記ガイド部に沿って所定の速度以下にて定速移動させるべく前記モータを制御する際とは、前記印刷ヘッドに設けられた光学センサにより、印刷しようとする媒体の幅を検出するために前記印刷ヘッドを前記ガイド部に沿って移動させる際であり、
(N)前記モータ制御部が前記印刷ヘッドを前記ガイド部に沿って所定の速度以下にて定速移動させるべく前記モータを制御する際とは、前記印刷ヘッドに搭載されたカートリッジを交換するために前記印刷ヘッドを所定位置まで移動させる際であり、
(O)前記印刷ヘッドは、前記媒体に対して印刷を施すために前記媒体に向けてインクを吐出するノズルを備えていることを特徴とする印刷装置。 - 媒体に対して印刷を施す印刷ヘッドを当該印刷ヘッドを所定の方向に沿って案内するガイド部に沿って所定の速度以下にて定速移動させるべく制御信号を生成してモータを制御するステップと、
前記モータにより移動する前記印刷ヘッドの移動速度を検出するステップと、
前記印刷ヘッドがスティックスリップ動作を行っているか否かを判定するステップと、
検出された前記移動速度の単位時間当たりの変化量に基づき前記制御信号を生成するステップであって、前記印刷ヘッドがスティックスリップ動作を行っていると判定されていない場合には、前記変化量が所定の上限値を超えたときに当該所定の上限値に基づき前記制御信号を生成し、前記印刷ヘッドがスティックスリップ動作を行っていると判定された場合には、前記変化量が前記所定の上限値を超えても前記所定の上限値とは関係なく前記変化量に基づき前記制御信号を生成するステップと、
を有することを特徴とするスティックスリップ対応方法。 - 媒体に対して印刷を施す印刷ヘッドを当該印刷ヘッドを所定の方向に沿って案内するガイド部に沿って所定の速度以下にて定速移動させるべく制御信号を生成してモータを制御するステップと、
前記モータにより移動する前記印刷ヘッドの移動速度を検出するステップと、
前記印刷ヘッドがスティックスリップ動作を行っているか否かを判定するステップと、
検出された前記移動速度の単位時間当たりの変化量に基づき前記制御信号を生成するステップであって、前記印刷ヘッドがスティックスリップ動作を行っていると判定されていない場合には、前記変化量が所定の上限値を超えたときに当該所定の上限値に基づき前記制御信号を生成し、前記印刷ヘッドがスティックスリップ動作を行っていると判定された場合には、前記変化量が前記所定の上限値を超えても前記所定の上限値とは関係なく前記変化量に基づき前記制御信号を生成するステップと、
を実行することを特徴とするプログラム。 - コンピュータと、このコンピュータに接続可能な印刷装置とを具備した印刷システムであって、
前記印刷装置は、媒体に対して印刷を施す印刷ヘッドと、
前記印刷ヘッドを移動させるためのモータと、
前記印刷ヘッドを所定の方向に沿って案内するためのガイド部と、
前記印刷ヘッドの移動速度を検出する速度検出部と、
前記印刷ヘッドがスティックスリップ動作を行っているか否かを判定する判定部と、
前記速度検出部により検出された前記移動速度の単位時間当たりの変化量に基づき制御信号を生成して前記モータを制御するモータ制御部であって、前記印刷ヘッドを前記ガイド部に沿って所定の速度以下にて定速移動させるべく前記モータを制御する際に、前記判定部により前記印刷ヘッドがスティックスリップ動作を行っていると判定されていない場合には、前記変化量が所定の上限値を超えたときに当該所定の上限値に基づき前記制御信号を生成し、前記判定部により前記印刷ヘッドがスティックスリップ動作を行っていると判定された場合には、前記変化量が前記所定の上限値を超えても前記所定の上限値とは関係なく前記変化量に基づき前記制御信号を生成するモータ制御部と、
を備えていることを特徴とする印刷システム。
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