JP2007002914A - 軌道輪分割形転がり軸受 - Google Patents
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Abstract
【課題】 クランクケース等の分割型ハウジングの割り面に、組立誤差に起因して生じた位置ズレに対して、軸受の円滑な作動の確保及び異音等の発生防止を図る。
【解決手段】 外輪11は、分割面11aで円周方向に2分割(図中、上下に2分割)されており、各外輪11b,11cのそれぞれの両端部には、他の部位よりも肉厚tの薄い肉厚減少部20,21が、円周方向に沿って肉厚tをなだらかに変化するように(肉厚t1→t2)形成されている。また、外輪11の一方11bの各肉厚減少部20と外輪11の他方11cの各肉厚減少部21とが、外輪11の分割面11aでそれぞれ合わせられ、分割面11aを挟んで連続された状態において、当該連続された肉厚減少部20,21は、各外輪11b,11cの曲率半径より小さい曲率半径を有する円弧形状を形成しており、かつ、連続された肉厚減少部20,21の円周方向に沿う長さLは、ころ12の円周方向に沿う配置間隔P未満である。
【選択図】 図1
【解決手段】 外輪11は、分割面11aで円周方向に2分割(図中、上下に2分割)されており、各外輪11b,11cのそれぞれの両端部には、他の部位よりも肉厚tの薄い肉厚減少部20,21が、円周方向に沿って肉厚tをなだらかに変化するように(肉厚t1→t2)形成されている。また、外輪11の一方11bの各肉厚減少部20と外輪11の他方11cの各肉厚減少部21とが、外輪11の分割面11aでそれぞれ合わせられ、分割面11aを挟んで連続された状態において、当該連続された肉厚減少部20,21は、各外輪11b,11cの曲率半径より小さい曲率半径を有する円弧形状を形成しており、かつ、連続された肉厚減少部20,21の円周方向に沿う長さLは、ころ12の円周方向に沿う配置間隔P未満である。
【選択図】 図1
Description
本発明は、外輪が円周方向に2分割された軌道輪分割形転がり軸受に関し、詳しくは、例えば自動車、船舶等のエンジンにおいて、クランクシャフトをクランクケースに支持させるサポート軸受として使用される軌道輪分割形ラジアル針状ころ軸受に関する。
一般に、自動車、船舶等のエンジンにおいては、クランクシャフトを支持するクランクケースが、分割型ハウジングであるため、クランクシャフトをクランクケースに回転自在に支持するサポート軸受としては、2分割された軌道輪分割形軸受が使用される。軌道輪分割形軸受としては、摩擦低減の観点から、滑り軸受に代わり、軌道輪分割形ころ軸受等の転がり軸受が使用されることがある。
従来から、外輪が円周方向に2分割された軌道輪分割形ころ軸受は知られている(例えば、特許文献1参照)。図3は、特許文献1で開示されている割り型軸受を示す斜視図である。
図3を参照すると、割り型軸受100において、外輪101は、内径面をころの転走面とする鍔無し型であり、軸方向に沿う2箇所の割り面101aで円周方向に2分割される。外輪101の外径面には、環状溝102が、割り面101aの両側の外輪分割体101b,101cに跨って形成されており、環状溝102には、連結部材が嵌合されることにより、各外輪分割体101b,101cが一体に締結される。
外輪101の割り面101aは、自然割り工程により形成される。すなわち、真円状の一体型の外輪を切断し、切削代不要の自然割れにより2分割され、各外輪分割体101b,101cとされる。
このような自然割れにより2分割された外輪101では、分割による円周方向長さの減少を伴わず、各外輪分割体101b,101c同士のズレが調整されるが、各外輪分割体101b,101cのつなぎ目において、ミクロン単位で段差が発生することは避けられない。
ところで、エンジンのクランクケースのような分割型ハウジングでは、組立誤差に起因して割り面に位置ズレを生じてしまう恐れがある。
分割型ハウジングの割り面に位置ズレを生じた場合、上述した割り型軸受100を含め、図4に示すような従来の軌道輪分割形転がり軸受110では、分割面111aで2分割された各外輪分割体111b,111cのつなぎ目において、ミクロン単位で発生する段差が重畳されてしまう。このため、図5に示すように、ころ112又は保持器の分割部と各外輪分割体111b,111cの端部エッジとの衝突(図5中、符号Aで示す円内参照)が生じる恐れがあり、軌道輪分割形転がり軸受110の円滑な作動を確保することができず、異音等の発生を招くという問題があった。
分割型ハウジングの割り面に位置ズレを生じた場合、上述した割り型軸受100を含め、図4に示すような従来の軌道輪分割形転がり軸受110では、分割面111aで2分割された各外輪分割体111b,111cのつなぎ目において、ミクロン単位で発生する段差が重畳されてしまう。このため、図5に示すように、ころ112又は保持器の分割部と各外輪分割体111b,111cの端部エッジとの衝突(図5中、符号Aで示す円内参照)が生じる恐れがあり、軌道輪分割形転がり軸受110の円滑な作動を確保することができず、異音等の発生を招くという問題があった。
また、図6に示すように、分割型ハウジングの割り面の位置ズレ量(ズレ方向は矢印C方向)が、外輪111ところ112とのラジアル方向の隙間より大きい場合には、当該ラジアル隙間が前記位置ズレ量に相殺されてしまう。このため、ころ112が、分割型ハウジングの割り面の位置(=外輪111の分割面111aの位置)で拘束された状態となり、回転不具合を起こすという問題もあった。
このような不具合を回避する軌道輪分割形転がり軸受として、従来、図7及び図8に示すように、肉厚減少部を有する軌道輪分割形転がり軸受120がある。
すなわち、軌道輪分割形転がり軸受120の外輪121の分割面121aで2分割された各外輪分割体121b,121cにおいて、分割面121a側の端部の肉厚t2が、その他の部位の肉厚t1よりも小さく形成され、肉厚減少部130,131を構成している。肉厚減少部130,131により、各外輪分割体121b,121cの分割面121a付近における外輪121ところ122とのラジアル方向の隙間が拡大される(図8中、符号Dで示す円内参照)。これにより、分割型ハウジングの割り面位置でのころ122の拘束が回避される。
特開平6―81846号公報(第2頁、第1図)
すなわち、軌道輪分割形転がり軸受120の外輪121の分割面121aで2分割された各外輪分割体121b,121cにおいて、分割面121a側の端部の肉厚t2が、その他の部位の肉厚t1よりも小さく形成され、肉厚減少部130,131を構成している。肉厚減少部130,131により、各外輪分割体121b,121cの分割面121a付近における外輪121ところ122とのラジアル方向の隙間が拡大される(図8中、符号Dで示す円内参照)。これにより、分割型ハウジングの割り面位置でのころ122の拘束が回避される。
上述した図7及び図8に示す軌道輪分割形転がり軸受120では、各外輪分割体121b,121cの分割面121aにおいて、肉厚減少部130,131が、円周方向に沿って肉厚をなだらかに変化するように形成されることにより、分割面121a付近のころ122が拘束を受けなくなり、ころ122と各外輪分割体121b,121cの端部エッジとの衝突が回避される。
しかし、図9及び図10に示すように、各外輪分割体121b,121cの分割面121a付近における外輪121ところ122とのラジアル方向の拡大された隙間CLの範囲内で、ころ122が自由に運動可能となるため、ころ122と外輪121の軌道面(内周面)との衝突音が発生してしまうという問題があった。
また、各外輪分割体121b,121cの肉厚減少部130,131が円周方向に長い程、外輪121の軌道面に衝突するころ122の数が多くなり(図10では4個、符号Eで示す円内参照)、衝突音が更に大きくなるという問題もあった。
更に、各外輪分割体121b,121cの肉厚減少部130,131が円周方向に長いと、軌道輪分割形転がり軸受120が支持するクランクシャフト等のシャフトの振れが発生し易くなり、ころ122の振動とシャフトの振動が重なって更に大きな振動・騒音を発生させるという問題もあった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、クランクケース等の分割型ハウジングの割り面に、組立誤差に起因して位置ズレが生じた場合でも、外輪の分割面における転動体と外輪の端部エッジとの衝突を回避させることができるとともに、外輪軌道面への転動体の衝突に伴う振動・騒音の発生を防止することができ、円滑な作動の確保及び異音等の発生防止を図ることができる軌道輪分割形転がり軸受を提供することを目的とする。
1)本発明の軌道輪分割形転がり軸受は、外輪及び内輪間に複数の転動体を円周方向に沿って所定の間隔をあけて配置され、外輪が分割面で円周方向に2分割された軌道輪分割形転がり軸受において、2分割された外輪がそれぞれ、一定の曲率半径を有する半円状に形成されるとともに、各外輪のそれぞれの両端部には、他の部位よりも肉厚の薄い肉厚減少部が形成されており、外輪の一方の各肉厚減少部と外輪の他方の各肉厚減少部とが、外輪の分割面でそれぞれ合わせられ、分割面を挟んで連続された状態で、当該連続された肉厚減少部の円周方向に沿う長さは、転動体の円周方向に沿う配置間隔以下であることを特徴とする。
この軌道輪分割形転がり軸受では、2分割された外輪がそれぞれ、一定の曲率半径を有する半円状に形成されるとともに、各外輪のそれぞれの両端部には、他の部位よりも肉厚の薄い肉厚減少部が形成されることにより、外輪の分割面付近において、外輪と転動体とのラジアル隙間が増大する。したがって、エンジンのクランクケース等の分割型ハウジングの割り面に、組立誤差に起因して位置ズレが生じた場合でも、外輪の分割面におけるころと外輪の端部エッジとの衝突が回避される。
また、外輪の一方の各肉厚減少部と外輪の他方の各肉厚減少部とが、外輪の分割面でそれぞれ合わせられ、分割面を挟んで連続された状態で、当該連続された肉厚減少部の円周方向に沿う長さは、転動体の円周方向に沿う配置間隔以下であるので、肉厚減少部を同時に通過する転動体の数が確実に1個以下となり、肉厚減少部通過に伴う転動体の振動が、他の転動体の振動と同時に発生することはなく、外輪軌道面への転動体の衝突に伴う振動及び騒音の発生が抑制される。
これらにより、円滑な作動及び異音等の発生防止に優れた軌道輪分割形転がり軸受が得られる。
これらにより、円滑な作動及び異音等の発生防止に優れた軌道輪分割形転がり軸受が得られる。
2)本発明の軌道輪分割形転がり軸受は、前記1)記載の軌道輪分割形転がり軸受において、前記2分割された各外輪の肉厚減少部がそれぞれ、円周方向に沿って肉厚をなだらかに変化するように形成されており、外輪の一方の各肉厚減少部と外輪の他方の各肉厚減少部とが、外輪の分割面でそれぞれ合わせられた状態で、分割面を挟んで連続された肉厚減少部は、各外輪の曲率半径より小さい曲率半径を有する円弧形状を形成することを特徴とする。
この軌道輪分割形転がり軸受では、2分割された外輪がそれぞれ、一定の曲率半径を有する半円状に形成されるとともに、各外輪のそれぞれの両端部には、他の部位よりも肉厚の薄い肉厚減少部が形成され、更に各外輪の肉厚減少部がそれぞれ、円周方向に沿って肉厚をなだらかに変化するように形成されている。そして、外輪の一方の各肉厚減少部と外輪の他方の各肉厚減少部とが、外輪の分割面でそれぞれ合わせられ、分割面を挟んで連続された状態で、当該連続された肉厚減少部が、各外輪の曲率半径より小さい曲率半径を有する円弧形状を形成することにより、外輪の分割面に近づくに従って、外輪と転動体とのラジアル隙間が連続的に増大する。
したがって、エンジンのクランクケース等の分割型ハウジングの割り面に、組立誤差に起因して位置ズレが生じた場合でも、外輪の分割面における転動体と外輪の端部エッジとの衝突が回避され、円滑な作動及び異音等の発生防止に優れた軌道輪分割形転がり軸受が得られる。
本発明の軌道輪分割形転がり軸受によれば、クランクケース等の分割型ハウジングの割り面に、組立誤差に起因して位置ズレが生じた場合でも、軸受の円滑な作動の確保及び異音等の発生防止を図ることができるとともに、外輪軌道面への転動体の衝突に伴う振動及び騒音の発生等を抑制させることができる。
以下、本発明を図示実施形態により説明する。
図1は、本発明の一実施形態である軌道輪分割形ラジアル針状ころ軸受の外輪及びころを示す要部概略断面図である。また図2は、図1の軌道輪分割形ラジアル針状ころ軸受の外輪に対するころの円周方向に沿う動きを示す要部概略断面図であり、図2(a)は、ころ中心が外輪の分割線と一致していない状態を、図2(b)は、ころ中心が外輪の分割線と一致した状態をそれぞれ示す。
図1は、本発明の一実施形態である軌道輪分割形ラジアル針状ころ軸受の外輪及びころを示す要部概略断面図である。また図2は、図1の軌道輪分割形ラジアル針状ころ軸受の外輪に対するころの円周方向に沿う動きを示す要部概略断面図であり、図2(a)は、ころ中心が外輪の分割線と一致していない状態を、図2(b)は、ころ中心が外輪の分割線と一致した状態をそれぞれ示す。
図1及び図2を参照すると、軌道輪分割形ラジアル針状ころ軸受10は、図示しないエンジンのクランクケースに装着された外輪11と、外輪11の内周面(軌道面)とエンジンのクランクシャフトのジャーナル部との間に介装される多数のころ12と、各ころ12をそれぞれ周方向に沿って等間隔に保持する保持器(図示しない)とから構成されている。軌道輪分割形ラジアル針状ころ軸受10は、図示しないエンジンのクランクシャフトのジャーナル部を、クランクケースに回転自在に支持させるクランクシャフトのサポート軸受である。
外輪11は、分割面11aで円周方向に2分割(図1及び図2中、上下に2分割)されており、2分割された外輪11b,11cがそれぞれ、一定の曲率半径を有する半円状に形成される。
各外輪11b,11cのそれぞれの両端部には、他の部位の肉厚t1よりも肉厚の薄い肉厚減少部20,21が、円周方向に沿って肉厚tをなだらかに変化する(肉厚t1→t2)ように形成されている。すなわち肉厚減少部20,21は、肉厚t1の境界部22を起点として、最小の肉厚t2となる分割面11aとの境界部23まで、肉厚差δとなるように肉厚tをなだらかに変化される。
また、外輪11の一方11bの各肉厚減少部20と外輪11の他方11cの各肉厚減少部21とが、外輪11の分割面11aでそれぞれ合わせられ、分割面11aを挟んで連続された状態(図1に示す状態)において、当該連続された肉厚減少部20,21は、各外輪11b,11cの曲率半径より小さい曲率半径を有する円弧形状を形成している。
したがって、外輪11の分割面11aに近づくに従って、外輪11の内周面ところ12及び保持器とのラジアル隙間が連続的に増大する。すなわち、図1及び図2中の垂直方向の隙間より水平方向(分割面11aに沿う方向)の隙間が大きくなり、軸受中心O及び分割面11aを通る中心線(図1及び図2中、水平線)上で最大の隙間となる。これにより、エンジンのクランクケース等の分割型ハウジングの割り面に、組立誤差に起因して位置ズレが生じた場合でも、外輪11の分割面11aにおけるころ12又は保持器の分割部と外輪11の端部エッジとの衝突が回避される。
また、外輪11の一方11bの各肉厚減少部20と外輪11の他方11cの各肉厚減少部21とが、外輪11の分割面11aでそれぞれ合わせられ、分割面11aを挟んで連続された状態において、当該連続された肉厚減少部20,21の円周方向に沿う長さLは、ころ12の円周方向に沿う配置間隔(ピッチ)P未満である、すなわち長さL<配置間隔Pである。
したがって、肉厚減少部20,21を同時に通過するころ12の数が確実に1個以下となり、肉厚減少部20,21通過に伴うころ12の振動が、他のころ12の振動と同時に発生することはない。これにより、外輪11の軌道面(内周面)へのころ12の衝突に伴う振動及び騒音の発生が抑制される。
以上のように上記実施形態によれば、2分割された外輪11b,11cがそれぞれ、一定の曲率半径を有する半円状に形成されるとともに、各外輪11b,11cのそれぞれの両端部には、他の部位よりも肉厚tの薄い肉厚減少部20,21が形成される。
また、各外輪11b,11cの肉厚減少部20,21がそれぞれ、円周方向に沿って肉厚tをなだらかに変化する(肉厚t1→t2)ように形成されており、外輪11の一方11bの各肉厚減少部20と外輪11の他方11cの各肉厚減少部21とが、外輪11の分割面11aでそれぞれ合わせられ、分割面11aを挟んで連続された状態で、当該連続された肉厚減少部20,21は、各外輪11b,11cの曲率半径より小さい曲率半径を有する円弧形状を形成する。
したがって、外輪11の分割面11aに近づくに従って、外輪11ところ12及び保持器とのラジアル隙間を連続的に増大させることができる。これにより、エンジンのクランクケース等の分割型ハウジングの割り面に、組立誤差に起因して位置ズレが生じた場合でも、外輪11の分割面11aにおけるころ12又は保持器の分割部と外輪11の端部エッジとの衝突を回避させることができる。
更に、外輪11の一方11bの各肉厚減少部20と外輪11の他方11cの各肉厚減少部21とが、外輪11の分割面11aでそれぞれ合わせられ、分割面11aを挟んで連続された状態で、当該連続された肉厚減少部20,21の円周方向に沿う長さLは、ころ12の円周方向に沿う配置間隔P未満(長さL<配置間隔P)である。
したがって、当該連続された肉厚減少部20,21を同時に通過するころ12の数を、確実に1個以下とすることができ、肉厚減少部20,21通過に伴うころ12の振動が他のころ12の振動と同時に発生することを防止することができるとともに、外輪11の軌道面へのころ12の衝突に伴う振動及び騒音の発生を抑制させることができる。
これらにより、軌道輪分割形ラジアル針状ころ軸受10の円滑な作動を確保することができるとともに、異音等の発生を防止することができる。したがって、軌道輪分割形ラジアル針状ころ軸受10により支持されたクランクシャフトのスムーズな回転を確保することができ、エンジンの低騒音化及び長寿命化を図ることができるとともに、省燃費化及び高速回転化を実現することができる。また、クランクケースの位置ズレ許容量を増大させることができ、エンジン組立工程の低コスト化を図ることができる。
本発明により得られる軌道輪分割形転がり軸受は、高い回転性能及び大きな負荷容量を要求されるエンジンのクランクシャフトのサポート軸受として好適に用いられる。
本発明は、クランクシャフトのサポート軸受のみに制限されず、いずれの分割型ハウジングにも適用することができ、いずれも本発明の範囲内であることは言うまでもない。
10 軌道輪分割形転がり軸受(軌道輪分割形ラジアル針状ころ軸受)
11 外輪
11a 分割面
11b 2分割された外輪の一方
11c 2分割された外輪の他方
12 ころ
20,21 肉厚減少部
22 境界部(肉厚減少部の起点)
23 境界部(肉厚減少部の最小肉厚の部位)
t 肉厚
t1 肉厚減少部における起点の肉厚
t2 肉厚減少部における最小の肉厚
δ 肉厚減少部における最大及び最小の肉厚差
L 外輪の分割面を挟んで連続された肉厚減少部の円周方向に沿う長さ
P ころの円周方向に沿う配置間隔(ピッチ)
11 外輪
11a 分割面
11b 2分割された外輪の一方
11c 2分割された外輪の他方
12 ころ
20,21 肉厚減少部
22 境界部(肉厚減少部の起点)
23 境界部(肉厚減少部の最小肉厚の部位)
t 肉厚
t1 肉厚減少部における起点の肉厚
t2 肉厚減少部における最小の肉厚
δ 肉厚減少部における最大及び最小の肉厚差
L 外輪の分割面を挟んで連続された肉厚減少部の円周方向に沿う長さ
P ころの円周方向に沿う配置間隔(ピッチ)
Claims (2)
- 外輪及び内輪間に複数の転動体を円周方向に沿って所定の間隔をあけて配置され、外輪が分割面で円周方向に2分割された軌道輪分割形転がり軸受において、
2分割された外輪がそれぞれ、一定の曲率半径を有する半円状に形成されるとともに、各外輪のそれぞれの両端部には、他の部位よりも肉厚の薄い肉厚減少部が形成されており、
外輪の一方の各肉厚減少部と外輪の他方の各肉厚減少部とが、外輪の分割面でそれぞれ合わせられ、分割面を挟んで連続された状態で、当該連続された肉厚減少部の円周方向に沿う長さは、転動体の円周方向に沿う配置間隔以下であることを特徴とする軌道輪分割形転がり軸受。 - 前記2分割された各外輪の肉厚減少部がそれぞれ、円周方向に沿って肉厚をなだらかに変化するように形成されており、
外輪の一方の各肉厚減少部と外輪の他方の各肉厚減少部とが、外輪の分割面でそれぞれ合わせられ、分割面を挟んで連続された状態で、当該連続された肉厚減少部は、各外輪の曲率半径より小さい曲率半径を有する円弧形状を形成することを特徴とする請求項1記載の軌道輪分割形転がり軸受。
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