JP2007002096A - 反射体用樹脂組成物及びそれからなる反射体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 LED封止時の熱処理による反射体の反射率低下を抑制し、反射体の吸水率を小さくできる反射体用樹脂組成物を提供する。
【解決手段】 (1)シンジオタクチック構造を有するスチレン系重合体:30〜99重量%及び(2)白色顔料:1〜70重量%を含む反射体用樹脂組成物。シンジオタクチック構造を有するスチレン系重合体を使用することにより、封止工程による反射体の反射率の低下を抑制できる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、反射体用樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、発光ダイオードの反射体の材料となる反射体用樹脂組成物、及びこれを使用した反射体並びに発光ダイオードに関する。
1990年代以降、発光ダイオード(LED)の進歩は目覚しく、高出力化とともに多色化が進んでいる。なかでも、白色LEDは従来の白色電球、ハロゲンランプ、HIDランプ等を代替する次世代の光源として期待されている。実際、LEDは長寿命、省電力、温度安定性、低電圧駆動等の特長が評価され、ディスプレイ、行き先表示板、車載照明、信号灯、非常灯、携帯電話、ビデオカメラ等に応用されている。
かかる発光装置は、通常、合成樹脂をリードフレームと一体成形してなる反射体(板)にLEDを固定し、エポキシ樹脂やシリコーン樹脂等の封止材料で封止することにより製造されている。LED反射体用材料には、LEDが発する光を効率よく取出すために、高い光反射率が要求される。また、封止工程やはんだ付け工程等、高温に曝される機会もあるため、高い耐熱性が必要である。
さらに、急激なヒートサイクルを受けてもリードフレームとの間に剥離が生じないよう、熱膨張率が低いことが望ましく、また、LEDは湿気に弱いため、反射体は吸水率が低いことが求められる。
これらは、LED以外の発光装置用反射体でも必要な物性である。
LED反射体用の樹脂組成物としては、例えば、芳香族ポリエステルや芳香族ポリエステルアミドに酸化チタン等の白色顔料を配合した樹脂組成物(特許文献1参照)、ポリアミドと酸化チタン含む樹脂組成物(特許文献2参照)、ポリアミドとチタン酸カリウム繊維を含む反射板用樹脂組成物(特許文献3参照)がある。
ところで、LEDの封止工程では、封止材により異なるが、通常100〜200℃で数時間の熱処理が施される。しかしながら、上記文献で開示されている材料では、封止時の熱処理で着色し反射率が大きく低下するという問題があった。
また、ポリアミドやポリエステルは吸水率が高く、反射体材料として用いた場合、湿気を吸ってLEDにダメージを与える可能性がある。
特開昭62−179780号公報 特開平2−288274号公報 特開2002−294070号公報
本発明は上述の問題に鑑みなされたものであり、LED封止時の熱処理による反射体の反射率低下を抑制し、反射体の吸水率を小さくできる反射体用樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究したところ、組成物を構成する樹脂として、シンジオタクチック構造を有するスチレン系重合体を使用した場合に、封止工程による反射体の反射率の低下を抑制できることを見出し、本発明を完成させた。
本発明によれば、以下の反射体用樹脂組成物、反射体、発光ダイオード及びその製造方法が提供される。
1.下記(1)及び(2)を含む反射体用樹脂組成物。
(1)シンジオタクチック構造を有するスチレン系重合体:30〜99重量%
(2)白色顔料:1〜70重量%
2.前記白色顔料が二酸化チタン、アルミナ、酸化亜鉛、二酸化ケイ素、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、チタン酸カリウム、マイカ、カオリン及びタルクからなる群から選択される一種又は二種以上の化合物である1記載の反射体用樹脂組成物。
3.前記(1)シンジオタクチック構造を有するスチレン系重合体を30〜80重量%、及び前記(2)白色顔料を1〜60重量%含み、さらに、アスペクト比が5以上である無機化合物を5〜40重量%含む1又は2記載の反射体用樹脂組成物。
4.前記アスペクト比が5以上である無機化合物がガラス繊維、チタン酸カリウムウィスカー、炭化ケイ素ウィスカー、ホウ酸アルミニウムウィスカー、炭酸カルシウムウィスカー、ワラストナイト、ガラスフレーク及びナノクレイからなる群から選択される一種又は二種以上の化合物である1〜3のいずれかに記載の反射体用樹脂組成物。
5.上記1〜4のいずれかに記載の反射体用樹脂組成物からなる反射体。
6.160℃で3時間の熱処理の前後での波長450nmにおける反射率の低下が10%以下である5記載の反射体。
7.JIS K7209に準拠して測定した吸水率が0.12%以下である5又は6記載の反射体。
8.上記5〜7のいずれかに記載の反射体と、前記反射体上に形成した発光素子と、前記発光素子を覆う封止部と、を含む発光ダイオード。
9.前記封止部がエポキシ系樹脂、アクリル系樹脂又はシリコーン系樹脂からなる8に記載の発光ダイオード。
10.150℃以上の温度に加熱し熱硬化型樹脂を硬化させ、封止部を形成する工程を含む8又は9に記載の発光ダイオードの製造方法。
本発明の反射体用樹脂組成物では、LED封止時の熱処理による、反射体の反射率の低下を小さくでき、また、反射体の吸水性を低くできる。
以下、本発明の反射体用樹脂組成物等を具体的に説明する。
本発明の反射体用樹脂組成物は、下記の(1)及び(2)の成分を含む。
(1)シンジオタクチック構造を有するスチレン系重合体:30〜99重量%
(2)白色顔料:1〜70重量%
成分(1)のシンジオタクチック構造を有するスチレン系重合体とは、核磁気共鳴法(NMR法)により定量されるタクティシティーが、ダイアットで85%以上もしくはペンタッドで50%以上のシンジオタクティシティーを有するものを意味する。
このようなスチレン系重合体の具体例としては、ポリスチレンをはじめ、ポリ(メチルスチレン)、ポリ(ジメチルスチレン)、ポリ(t−ブチルスチレン)等のポリ(アルキルスチレン)、ポリ(クロロスチレン)、ポリ(ブロモスチレン)、ポリ(フルオロスチレン)、ポリ(o−メチル−p−フルオロスチレン)等のポリ(ハロゲン化スチレン)、ポリ(クロロメチルスチレン)等のポリ(ハロゲン置換アルキルスチレン)、ポリ(メトキシスチレン)、ポリ(エトキシスチレン)等のポリ(アルコキシスチレン)、ポリ(カルボキシメチルスチレン)等のポリ(カルボキシエステルスチレン)、ポリ(ビニルベンジルプロピルエーテル)等のポリ(アルキルエーテルスチレン)、ポリ(トリメチルシリルスチレン)等のポリ(アルキルシリルスチレン)、ポリ(ビニルベンゼンスルホン酸エチル)、ポリ(ビニルベンジルメトキジホスファイド)等が挙げられる。また、これらの混合物、さらにはこれらを主成分とする共重合体等でもよい。
このように本発明における高度のシンジオタクチック構造を有するスチレン系重合体とは、上述の如く必ずしもそれが単一化合物である必要はない。シンジオタクティシティーが、上記範囲に存する限り、アイソタクチック若しくはアタクチック構造のスチレン系重合体との混合物や共重合体鎖中に組込まれたものであってもよい。また、このスチレン系共重合体は、分子量の異なるものの混合物であってもよく、重合度は少なくとも5以上、好ましくは10以上のものである。重合度が5未満であると、強度が不十分となる場合がある。
シンジオタクチック構造を有するスチレン系重合体は、各種の方法により製造することができるが、好ましくは特開昭62−187708号公報に記載された方法を挙げることができる。
成分(2)の白色顔料としては、二酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナ、二酸化ケイ素、酸化アンチモン、酸化セリウム、酸化スズ、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、チタン酸カリウム、チタン酸カリウムリチウム、チタン酸マグネシウムカリウム、亜鉛華、タルク、マイカ、カオリン等、公知の白色顔料を使用できる。なかでも、二酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナ、二酸化ケイ素、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、チタン酸カリウム、タルク、マイカ、カオリンが好ましく、さらに好ましい化合物は二酸化チタン、酸化亜鉛、チタン酸カリウムである。
シンジオタクチック構造を有するスチレン系重合体の含有量は、樹脂組成物全体に対して30〜99重量%である。好ましくは、40〜95重量%である。30重量%未満であると、強度が不十分となる場合がある。95重量%を越えると、熱処理による反射率が低下が増大する場合が有る。
白色顔料の好ましい含有量は、樹脂組成物全体に対して1〜70重量%であり、さらに好ましくは3〜60重量%である。1重量%未満であると反射率が低くなる場合がある。70重量%を越えると成形性が低下する場合がある。
本発明の樹脂組成物では、アスペクト比が5以上の無機化合物を含有させることが好ましい。これにより、反射体の線膨張率を低くすることができる。例えば、成形時の流動方向の線膨張率を5×10−5−1以下にすることができる。より好ましくは、アスペクト比は10以上である。
アスペクト比が5以上の無機化合物としては、ガラス繊維、チタン酸カリウムウィスカー、炭化ケイ素ウィスカー、ホウ酸アルミニウムウィスカー、炭酸カルシウムウィスカー、ワラストナイト、ガラスフレーク及びナノクレイ等が挙げられる。好ましい化合物は、ガラス繊維、チタン酸カリウムウィスカー、ワラストナイト、ガラスフレーク、ナノクレイである。
無機化合物を配合量は5〜30重量%とすることが好ましい。5重量%未満であると線膨張率の低下効果が不足する場合がある。30重量%を越えると成形性が低下する場合がある。
本発明の樹脂組成物では、必要に応じて、各種添加剤(結晶核剤、酸化防止剤、光安定剤、滑剤、可塑剤、耐電防止剤、離型剤等)を配合することができる。また、他の熱可塑性樹脂や相溶化剤を配合してもよい。
例えば、熱可塑性樹脂としては、ポリフェニレンエーテルやポリエチレン、ポリプロピレン、ポリペンテン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリフェニレンスルフィド等のポリチオエーテル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリメタクリル酸メチル、エチレン−アクリル酸共重合体、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−塩素化ポリエチレン−スチレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、塩化ビニル樹脂、塩素化ポリエチレン、フッ素化ポリエチレン、ポリアセタール、熱可塑性ポリウレタンエラストマー、ポリブタジエン、スチレン系エラストマー(SBR、SBS、SEBS、SEPS等)、スチレン−無水マレイン酸共重合体等が挙げられる。
相溶化剤としては、特に限定しないが、ポリフェニレンエーテル系重合体の変性体が好ましい。特に、ポリ(2,6−ジメチレンフェニレン−1,4−エーテル)系の材料で、無水マレイン酸、マレイン酸、フマール酸、マレイミド、マレイン酸ヒドラジド、アミノ基、カルボン酸基、水酸基、エポキシ基等が導入されたものが好ましい。
本発明の樹脂組成物は、上記の各必須成分及び所望により用いられる添加成分を所定の割合で配合し、例えば、バンバリーミキサー、単軸スクリュー押出機、二軸スクリュー押出機等により適当な温度、例えば270〜320℃の範囲の温度で十分に混練することにより、調製することができる。
本発明の樹脂組成物は、各種成形方法によって所望の形状に成形できる。例えば、上記組成物をペレット状に造粒したものを、射出成形機等に投入することにより成形できる。
本発明の樹脂組成物は、特に、各種発光素子が発する光を反射する反射体用の原料として好適である。即ち、本発明の樹脂組成物を成形して得られる反射体は、優れた耐熱性を有し、発光素子の封止工程による加熱を受けても反射率の低下が小さい。この結果、具体的には、160℃で3時間の熱処理を行った際の波長450nmの光の反射率の低下を10%以下(より好ましくは8%以下)にできる。尚、この熱処理の条件は、発光素子の封止工程における加熱条件を考慮して設定したものである。
また、反射体の吸水率も0.12%以下(より好ましくは、0.1%以下)とすることができる。反射体の吸水率は、JIS K7209に準拠して測定した値である。
続いて、本発明の反射体を使用した発光ダイオードの一例について、図面を用いて説明する。
図1は、本発明の反射体の一実施形態を示す概略図であり、(a)は上面図を、(b)は断面図を示す。
反射体11は、リードフレーム12と一体成形して作製される。リードフレーム12は、発光素子に電圧を印加するために導電性を有し、2つに分離して反射体11に組み込まれている。
反射体の大きさは数ミリ程度でとても小さい。例えば、3辺(縦×横×高さ)がそれぞれ3mm程度である場合がある。
図2は、本発明の発光ダイオードの一実施形態の概略断面図である。
発光ダイオードは、リードフレーム12と一体成形された反射体11と、リードフレーム12上に形成した発光素子(チップ)13及び金ワイヤー14と、素子を覆う封止部15とを含む。
反射体11は、発光素子13が発した光を、発光ダイオードの外部に効率よく光を反射するものである。発光素子13は、リードフレーム12を介して電圧を印加することにより発光する素子である。封止部15は、発光素子13を外部環境から保護するものである。
本発明の発光ダイオードにおいて、発光素子13は公知の半導体発光素子を問題なく使用できる。発光色も限定されない。
リードフレーム12としては、銅、銀、鉄、パラジウム等が使用できる。
封止部15としては、エポキシ系樹脂、シリコーン系樹脂、アクリル系樹脂、フェノール系樹脂、ウレタン系樹脂、ジアリルフタレート系樹脂等が使用できる。これらは、液状(オリゴマー状)の熱硬化型樹脂を硬化することにより形成できる。なかでも高透明、かつ高耐久性であるエポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂が好ましい。これらの樹脂の特性を十分に発揮させるためには、できるだけ硬化度を高くする必要がある。そのためには、高い温度で硬化処理する必要があるが、本発明の反射体を使用することにより熱処理による反射体の反射性能の劣化を低減できる。
本発明の発光ダイオードは、上述した本発明の反射体を用いる他は、公知の方法により製造できる。具体的には、リードフレーム12上に発光素子13を固定した後、熱硬化型樹脂を発光素子13を覆うように供給し、加熱硬化させることにより形成できる。
本発明の製造方法では、熱硬化型樹脂を150℃以上(250℃以下)の温度に加熱し硬化させ、封止部を形成する工程を有する。本発明の反射体は、封止工程時の加熱に対し十分な抵抗力を備えているため、封止工程時の加熱で生じる反射率の低下が小さい。従って、高い温度で封止部を反射体上に形成しても、優れた反射性を保持したまま、発光ダイオードを製造することができる。
以下、本発明を実施例によってさらに具体的に説明する。
合成例
[シンジオタクチックポリスチレンの合成]
反応容器に、溶媒としてトルエン320Lと、触媒成分であるメチルアルミノキサンをアルミニウム原子として13.35モル、及びテトラエトキシチタン0.134モルを加え、次いでこれにスチレン150kgを加えた。
次いで、55℃に昇温して2時間重合反応を行なった。反応終了後、得られた生成物を水酸化ナトリウム−メタノール混合溶液で洗浄し、触媒成分を分解除去した。次に、これを乾燥して重合体21kgを得た。
この重合体を、メチルエチルケトンを溶媒としてソックスレー抽出し、抽出残分95重量%を得た。
このようにして得た重合体は、重量平均分子量が400000であり、融点が270℃であった。また、この重合体は同位体炭素の核磁気共鳴(13C−NMR)による分析からシンジオタクチック構造に基因する145.35ppmに吸収が認められ、そのピーク面積から算出したペンタッドでのシンジオタクティシティーは98%のものであった。
実施例1〜6
表1に示す割合で配合し、ドライブレンドした後、内径30mmの二軸押出機のホッパーに投入し、バレル温度285℃で溶融混練し、ペレットに成形した。
得られたペレットを70℃で一昼夜乾燥後、バレル温度280℃、金型温度120℃で射出成形し、5cm角で3mm厚の角板状の反射体を数枚得た。
Figure 2007002096
この反射体について、ジェットオーブンを使用した熱処理を行なった。条件は、160℃にセットしたジェットオーブンに投入し3時間、又は190℃にセットしたジェットオーブンに投入し5時間とした。
熱処理前後の反射体について、反射率の変化を評価した。また、反射体の吸水率、線膨張係数を測定した。尚、測定方法は以下の通りである。測定結果を表2に示す。
(1)反射率の測定
以下の方法で、初期反射率、及び、熱処理後の反射率を測定した。
(株)島津製作所製・自記分光光度計UV−2400PCに(株)島津製作所製・マルチパーパス大形試料室ユニットMPC−2200形を取りつけ、波長700〜300nmの範囲で反射率(%)を測定し、450nmにおける反射率を評価した。尚、レファレンスとして硫酸バリウムを使用した。図2に比較例2の測定例を示す。
(2)吸水率の測定
JIS K7209に準拠して測定した。
(3)線膨張係数
以下の装置を用いて、MD方向(樹脂の流動方向)の線膨張係数を25〜130℃の範囲で測定した。結果を表2に示す。
測定装置:TMA120の熱機械分析装置(商品名:SSC5200Hディスクステーション、セイコーインスツルメンツ(株)製)
Figure 2007002096
比較例1〜3
表1に示す割合で配合し、ドライブレンドした後、内径30mmの二軸押出機のホッパーに投入し、バレル温度330℃で溶融混練し、ペレットとした。
得られたペレットを120℃で一昼夜乾燥後、バレル温度330℃、金型温度130℃で射出成形し、5cm角で3mm厚の角板を数枚得た。
得られた角板について、実施例1と同様にして評価した。結果を表2に示す。
実施例7〜12
実施例1〜6に示す樹脂組成物をそれぞれ射出成形し、図1に示すようなリードフレームと反射体の一体成形品を製造した。この成形品に発光素子(日亜化学社製、NCCU033)を搭載し、金ワイヤーをボンディング後、シリコーン系封止剤(日本ペルノックス社製、XJL−0012A/XJL−0012B=100/5(質量比))を成形品の凹部に投入し、160℃、3時間の条件で封止剤を硬化させた(図2参照)。こうして得られた電子部品に通電し、目視により輝度を調べた。表3に評価結果を示す。
Figure 2007002096
比較例4〜6
比較例1〜3に示す樹脂組成物を用いて、それぞれ射出成形した以外は、実施例7〜12と同様にして電子部品を作製し、輝度を調べた。表3に評価結果を示す。
本発明の反射体用樹脂組成物は、LED反射体の材料として好適である。また、本発明の反射体を使用した発光ダイオードはディスプレイ、行き先表示板、車載照明、信号灯、非常灯、携帯電話、ビデオカメラ等に好適に使用できる。
本発明の反射体の一実施形態を示す概略図であり、(a)は上面図を、(b)は断面図を示す。 本発明の発光ダイオードの一実施形態を示す概略断面図である。 比較例2の反射率測定で得られたチャートである。
符号の説明
11 反射体
12 リードフレーム
13 発光素子
14 金ワイヤー
15 封止部

Claims (10)

  1. 下記(1)及び(2)を含む反射体用樹脂組成物。
    (1)シンジオタクチック構造を有するスチレン系重合体:30〜99重量%
    (2)白色顔料:1〜70重量%
  2. 前記白色顔料が二酸化チタン、アルミナ、酸化亜鉛、二酸化ケイ素、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、チタン酸カリウム、マイカ、カオリン及びタルクからなる群から選択される一種又は二種以上の化合物である請求項1記載の反射体用樹脂組成物。
  3. 前記(1)シンジオタクチック構造を有するスチレン系重合体を30〜80重量%、及び前記(2)白色顔料を1〜60重量%含み、
    さらに、アスペクト比が5以上である無機化合物を5〜40重量%含む請求項1又は2記載の反射体用樹脂組成物。
  4. 前記アスペクト比が5以上である無機化合物がガラス繊維、チタン酸カリウムウィスカー、炭化ケイ素ウィスカー、ホウ酸アルミニウムウィスカー、炭酸カルシウムウィスカー、ワラストナイト、ガラスフレーク及びナノクレイからなる群から選択される一種又は二種以上の化合物である請求項1〜3のいずれかに記載の反射体用樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の反射体用樹脂組成物からなる反射体。
  6. 160℃で3時間の熱処理の前後での波長450nmにおける反射率の低下が10%以下である請求項5記載の反射体。
  7. JIS K7209に準拠して測定した吸水率が0.12%以下である請求項5又は6記載の反射体。
  8. 請求項5〜7のいずれかに記載の反射体と、
    前記反射体上に形成した発光素子と、
    前記発光素子を覆う封止部と、を含む発光ダイオード。
  9. 前記封止部がエポキシ系樹脂、アクリル系樹脂又はシリコーン系樹脂からなる請求項8に記載の発光ダイオード。
  10. 150℃以上の温度に加熱し熱硬化型樹脂を硬化させ、封止部を形成する工程を含む請求項8又は9に記載の発光ダイオードの製造方法。
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