JP2007001766A - 乗用コンベアのオイルパン清掃具 - Google Patents
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Abstract
【課題】反転した踏段と機械室床上面との間隙が狭隘である乗用コンベアであっても、踏段の取り外しをせずに塵埃を残さずオイルパン清掃を行うことができる乗用コンベアのオイルパン清掃具の提供。
【解決手段】板状掻き出し具1と連結器2と支持軸3とハンドル棒4と筋交い5と櫛状切れ込み6垂直突起や水平ブラシを具備し、板状掻き出し具1を乗客コンベアの反転した踏段と機械室床上面の狭隘な間隙に挿入してオイルパンに堆積したゴミを、櫛状切れ込み6や垂直突起や水平ブラシに絡み付けることで掻き出す。
【選択図】図1
【解決手段】板状掻き出し具1と連結器2と支持軸3とハンドル棒4と筋交い5と櫛状切れ込み6垂直突起や水平ブラシを具備し、板状掻き出し具1を乗客コンベアの反転した踏段と機械室床上面の狭隘な間隙に挿入してオイルパンに堆積したゴミを、櫛状切れ込み6や垂直突起や水平ブラシに絡み付けることで掻き出す。
【選択図】図1
Description
本発明は、エスカレータや移動歩道などの乗用コンベアのオイルパン清掃の省力化に好適な乗用コンベアのオイルパン清掃具に関する。
エスカレータや移動歩道などの乗用コンベアは移送面に乗客の衣服からの繊維ゴミや乗客の髪の毛が落下することが多い。また、一般的に乗客が土足で利用することから、塵埃の付着は免れない。また、移送面には乗客の衣服からの繊維ゴミや乗客の髪の毛や塵埃のみならず、乗客が投げ捨てたタバコの吸殻が落下する場合がある。移送面の踏面の表面に付着および落下したゴミや吸殻や塵埃は、その殆どが移送面が反転する上端もしくは下端、すなわち乗降口で落下する。また、上述したゴミや吸殻や塵埃は無端状に連結された踏段のすき間から入り込むこともある。最終的にゴミや吸殻や塵埃は機械油と混ざってオイルパンに堆積する。これらの堆積物は可燃性であるため、防災上の観点から定期的な清掃が必要となる。
ところで、オイルパンの清掃は乗用コンベアの供給電源を切り、機種や設置の際の制約の理由から、踏段を取り外して行う必要がある。このため、清掃中は乗用コンベアを供することができないだけでなく、作業者の負担は多大なものとなる。そこで、乗用コンベアの踏段を取り外さずにオイルパン清掃を行うことができる清掃具が望まれてきた。
この種の装置としては、操作部とブラシ装着部とを一体的に設けるとともに、前記操作部に把手部を備え、この把手部の左右移動に連動してブラシ装着部を移動させ機械室床上面に堆積したごみ、塵埃の清掃を行う清掃装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平07−267567号公報(段落番号0007、図1)
ところで、上述した従来のエスカレータのオイルパン清掃具は、踏段が機械室内を反転した際に通過する踏段と機械室床上面の間隙が極度に狭隘な(例えば5mm)エスカレータに対しては構造上、適用できない。本発明は上述した従来技術における課題を克服すべくなされたもので、この目的は、狭隘な間隙部分に対して挿入可能とすることで、踏段を取り外さずに、機械室床上面を清掃することのできる乗用コンベアの清掃装置を提供することにある。また第2の目的は、無加工の板状掻き出し具に対して飛躍的な清掃性能を得ることにある。また第3の目的は、乗用コンベアのオイルパン清掃作業時に板状掻き出し具の櫛状切れ込み部における安易な曲損を防止することにある。また、清掃の際に清掃部先端が浮いてしまうので塵埃が残ってしまうことについて考慮されていない。このことから第4の目的は、清掃部先端が浮かない構造を備えることにある。
上記目的を達成するため、本発明は、無端状に連結され、2箇所の乗降口で方向転換し、かつ両乗降口間を循環走行する複数の踏段と、これらの踏段の両側に立設された欄干と、前記踏段の下方に延設されたオイルパンと、前記乗降口の下方に設けられた機械室とを備えた乗用コンベアにあって、前記機械室の床面を清掃する乗客コンベアの清掃装置において、前記機械室の床面の踏段との狭隘部に挿入可能な板状かつ伸縮可能な板状掻き出し具と、この板状掻き出し具に連結された支持軸と、支持軸に連結されたハンドル棒とを備えた構成としている。
このように構成した請求項1記載に係る発明によれば、機械室床上面に本発明に係わるオイルパン清掃具を差し入れ、板状掻きだし部分を踏段と機械室床上面との間の間隙に挿入する。その状態で乗降口の床面から上方に突出したオイルパン清掃具の支持棒とハンドルを握り、板状掻き出し具を回転させる。なお、作業者から遠方方向にあるゴミや吸殻や塵埃を掻き集めようとする場合は、当該乗用コンベアの機構上支障のない範囲で板状掻き出し具を伸長させて使用する。この動作により踏段と下部機械室との間の間隙にあるゴミや吸殻や塵埃が、機械室床上面の作業者の近傍部分に掻き集めることができる。したがって、踏段を取り外さずにオイルパン清掃を行うことができ、作業者の労力を大幅に軽減することができる。
また、第2の目的を達成するために、本発明の請求項2記載に係る発明は、上述の板状掻き出し具の先端に櫛状の切れ込みを加工している。
このように構成した請求項2記載に係る発明によれば、質量の軽い綿埃や繊維くず、髪の毛などを櫛部分に絡めて掻き集めることができる。
また、本発明の請求項3記載に係る発明は、上述の板状掻き出し具に垂直方向に突起を加工している。
このように構成した請求項3記載に係る発明によれば、上述の板状掻き出し具を乗り越えようとするゴミや吸殻や塵埃を極力逃がさずに掻き集めることができる。
また、本発明の請求項4記載に係る発明は、上述の板状掻き出し具に水平方向にブラシを付加している。
このように構成した請求項4記載に係る発明によれば、体積の小さな塵埃をブラシに含ませて掻き集めることができる。
また、第3の目的を達成するために、本発明の請求項5記載に係る発明は、上述の板状掻き出し具の先端に設ける櫛状の切れ込み加工を互いに千鳥になるように配置している。
このように構成した請求項5記載に係る発明によれば、相対する板状掻き出し具の櫛状切れ込み部に掛かる、機械的な曲げ応力に対して強固な構造にすることができる。
また、第4の目的を達成するために、請求項6記載に係る発明は、板状かつ伸縮可能な掻き出し具と、この板状掻き出し具に連結された支持軸との接触角度90度を超える構成としてある。
このように構成した請求項6記載に係る発明によれば、オイルパン清掃具を垂直に下ろすことで先端部に力が加わるため、先端部が浮くことが無くなるので塵埃が残らない。
以上のように、本発明によれば乗用コンベアの踏段を取り外さずにオイルパン清掃を行うことができる。これによって、作業効率を高めて作業時間の短縮を図ることができる。
結果的に、例えば踏段に投げ捨てられた火のついた煙草から堆積した塵埃に引火する危険を回避するための清掃作業の頻度を容易に高めることができ、乗用コンベアの安全性を増すことができる。また、清掃作業に伴い乗用コンベアを供することができない時間を大幅に短縮することができ、顧客満足度向上に効果がある。また同時に作業費の低減効果も得られる。
また、清掃中オイルパン清掃具を垂直に下ろすことで先端部に力が加わるため、先端部が浮くことが無くなるので塵埃が残らない。
以下、本発明に係る乗用コンベアのオイルパン清掃具の実施形態を図に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施形態を示す乗用コンベアのオイルパン清掃具の斜視図である。図2は乗用コンベアの側面図である。図3は本発明の一実施形態に係わる清掃具を使った作業の状態を示す概略説明図である。
図1に示す本発明に係わるオイルパン清掃具は、板状掻き出し具1と連結器2と支持軸3とハンドル棒4と筋交い5と、ゴミや吸殻や塵埃を効率的に掻き出すための櫛状切れ込み、垂直突起、水平ブラシ6から構成される。一方、図2に示す乗用コンベアには、踏段8、機械室9がある。また、機械室9には機械室床上面10にゴミや吸殻や塵埃7が堆積している様子を図示している。実際にオイルパン清掃を行う場合、オイルパン清掃具を図3に示すように機械室9の機械室床上面10に対して、板状掻き出し具1を挿入する。作業者100は機械室のカバーに腰掛けて、本発明に係わるオイルパン清掃具の支持軸3とハンドル棒4を操作することでゴミや吸殻や塵埃7を掻き集める。
つぎに、本発明に係わるオイルパン清掃具を用いて機械室床上面に堆積したゴミや吸殻や塵埃7を掻き集める様子を図4、図5、図6、図7、図8、図9を用いて説明する。
図4は機械室9の床面の左側に本発明に係わるオイルパン清掃具を挿入した様子を示している。オイルパン清掃具の板状掻き出し具1の先端は踏段8と機械室床上面の狭隘な間隙に矢印方向に挿入する。その後、板状掻き出し具1は図5に示すように右に平行移動し、支持軸3を中心軸に据えて図示の如く円弧状に約90度回転させる。その結果、図6に示すようにゴミや吸殻や塵埃7は作業者100の近傍かつ上部に踏段8が無い機械室床上面10に掻き集められる。作業者100は一旦、このゴミや吸殻や塵埃7を箒やチリトリ(図示せず)により回収する。さらに図7に示すようにそれまでとは反対の機械室9の床面の右側に本発明に係わるオイルパン清掃具を挿入する。その後、板状掻き出し具1は同様に図8に示すように左に平行移動し、支持軸3を中心軸に据えて図示の如く円弧状に約90度回転させる。最後に図9の如く残りのゴミや吸殻や塵埃7が作業者100の近傍かつ上部に踏段8が無い機械室床上面10に掻き集められるので、同じように箒やチリトリ(図示せず)により回収する。
図10は本発明の他の実施形態を示す乗用コンベアのオイルパン清掃具の斜視図である。図11は図10に係わる清掃具を使った作業の状態を示す概略説明図である。
図10に示す本発明に係わるオイルパン清掃具は、板状掻き出し具1と連結器2と支持軸3とハンドル棒4と連結ピン11とゴミや吸殻や塵埃を効果的に掻き出すための櫛状切れ込み、垂直突起、水平ブラシ6から構成される。実際にオイルパン清掃を行う場合、オイルパン清掃具11を図11に示すように機械室9の機械室床上面10に対して、板状掻き出し具1を挿入する。この際、板状掻き出し具1と、この板状掻き出し具1に連結ピン11で連結された支持軸3との接触角度が90度を超える構造になっているため、垂直に下ろすことで先端部が最初に接触して板状書き出し具1の先端部に力が加わり、先端部が浮くことが無くなるので塵埃7が残らない。
なお、連結ピン11を取外すことにより、ハンドル棒4と支持軸3と板状掻き出し具1とを分離することができることから、分離すれば持運びの際にコンパクト化が図れる。
1 板状掻き出し具
2 連結器
3 支持軸
4 ハンドル棒
2 連結器
3 支持軸
4 ハンドル棒
Claims (6)
- エスカレータや移動歩道のオイルパンに堆積した塵埃を清掃する作業で用いる清掃具において、狭隘部分に挿入するため、板状かつ伸縮可能な掻き出し具と、この板状掻き出し具に連結された支持軸と、支持軸に連結されたハンドル棒から構成されたことを特徴とする乗用コンベアのオイルパン清掃具。
- 請求項1に関わる乗用コンベアのオイルパン清掃具において、板状掻き出し具に水平方向に櫛状の切れ込みを加工したことを特徴とする乗用コンベアのオイルパン清掃具。
- 請求項1に関わる乗用コンベアのオイルパン清掃具において、板状掻き出し具に垂直方向に突起を加工したことを特徴とする乗用コンベアのオイルパン清掃具。
- 請求項1に関わる乗用コンベアのオイルパン清掃具において、板状掻き出し具に水平方向にブラシを付加したことを特徴とする乗用コンベアのオイルパン清掃具。
- 請求項2に関わる乗用コンベアのオイルパン清掃具において、板状掻き出し具の水平方向に、相対する櫛状の切れ込みを互いに千鳥になるように配置したことを特徴とする乗用コンベアのオイルパン清掃具。
- 請求項1に関わる乗用コンベアのオイルパン清掃具において、板状かつ伸縮可能な掻き出し具と、この板状掻き出し具に連結された支持軸との接触角度90度を超えることを特徴とする乗用コンベアのオイルパン清掃具。
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2006
- 2006-02-22 JP JP2006045826A patent/JP2007001766A/ja active Pending
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