JP2006527265A - レクチン含有天然物の腸溶性コーティング用組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明は宿り木を始めとするレクチンが含有された天然物を主成分として、腸溶性のコーティング製剤を製造することができる効果的な組成物を提供する。また、本発明はレクチンを主成分として、腸溶性マイクロカプセルを製造することができる効果的な組成物を提供する。胃腸管内の環境で不安定であるため経口投与し難い宿り木およびレクチンが含有された天然物を主成分として腸溶性の製剤を製造することにより、薬効成分の生体利用率を高め治療効果も高めることができるものである。

Description

本発明は宿り木を始めとするレクチンが含有された天然物を対象として、腸溶性コーティング製剤を製造することができる効果的なコーティング用組成物に関する。
また、本発明はレクチンを主成分として、腸溶性マイクロカプセルを製造することができる効果的な組成物を提供することに関する。
レクチン(Lectin)は宿り木、山茱萸、月見草、隠元(三度豆)、豌豆、麦門冬、牧丹、商陸(山牛蒡の根)、木瓜(花梨の実)、芍薬、ほおずき、うど(独活:土当帰)、かずら(蔓:地錦)、あかざ(藜)、グアールグン(guallugun)、椎茸、半夏(烏柄杓)、つげ(─楊木)、アカシアなどの各種植物と、あかひとで、白蛤、どじょう(泥鰌)などの各種海洋天然物に広く分布されている。現在、かなり多数のレクチンが商品化されており、concanavalin A(Con A)や隠元(三度豆)のレクチン(PHA)、ricin abrinなどは、諸研究に多く用いられている。レクチンは糖と結合する蛋白質または糖蛋白質であって一分子内に糖との結合部位を二つ以上有しており、血球凝集性物質であって赤血球などの諸細胞を凝集させ、糖化合物を沈澱させる。従って、レクチン成分は生物化学的および免疫学的性質が非常に多様であるため疾病の治療・診断および生命科学研究の道具などに多く用いられている物質である(Chung等、薬学会誌40(4):387−393、1996)。
レクチンが有する役割のうちでも免疫学的・生物学的側面から重要視されている特性としては、腫瘍細胞の選択的凝集能力、人の血液に対する特異性、休止期状態のリンパ球を刺激・分裂させるマイトゼン活性(mitogenic activity)などを挙げることができる。2〜6個の糖結合部位を有するレクチンは、B−鎖(binding chain)が細胞表面の収容体(特定炭水化物)に結合するとA−鎖(active chain)が細胞内部に浸透して真核細胞のリボソーム(ribosomes)を不活性化させ蛋白質合成を阻害させて活性を現わす。また、B−鎖の細胞膜表面の特定炭水化物との結合力は抗原と抗体の親和力と類似であり、このようなレクチンの結合特異性は免疫調節や抗癌効果にも直接的な役割をすると知られている。また正常的なリンパ球とは異なり、癌性変化が起ったリンパ癌細胞ではレクチンにより凝集反応が起こるという事実が報告されており、このような事実は、癌性変化による細胞膜構造の変化を研究するにレクチンが利用されるコートができるという背景になった。また、レクチンをリンパ球に与えたとき、既に分化が完了したリンパ球がリンパ芽球(lymphoblast)に変わりながら分裂・増殖する現象が観察された。
レクチンが有する多様な生理活性のうち人体内の免疫反応に係る幾つかの内容を見れば、先ず、リンパ芽球に対するマイトゼンとしての役割である。レクチンはその種類によってTまたはB細胞を刺激・分裂させ、その機構はT細胞の場合、レクチンが大食細胞を刺激することにより分泌されるインターロイキン−1(interleukin−1、IL−1)が補助T細胞を活性化させ、これによってIL−2が作用してT細胞が増殖され、B細胞の場合にはレクチンが直接作用して増殖されるか、または補助T細胞によって遊離されるインタフェロン−γ(interferon−γ、IFN−γ)、IL−4、IL−5、IL−6などの影響により増殖されるものと知られている。
次には、抗腫瘍作用を挙げることができる。腫瘍細胞の抗原として調剤した単細胞群の抗体にレクチンを作用させたとき、腫瘍細胞の蛋白質合成が阻害されて成長が阻害され(Vieta等、Science 219、644、1983)、大食細胞や多型核の白血球がレクチン存在下で腫瘍細胞を溶解させて抗腫瘍効果を現わすなどの報告がある(Ohkuma等、Cancer Res., 45, 4397、1985)。
また、T細胞あるいは大食細胞にレクチンを適用してこれら細胞らから遊離されるサイトカイン(IFN−γ、IL−2、TNF−α)により抗癌効果を現わす機構などが報告されている(Tamura等、FEBS Lett.175、325−328、1984)。
その外に、レクチンのインシュリン類似効果(insulinomimetic activity)を挙げるコートができる。レクチンが脂肪細胞(adipocyte)のインシュリン受容体に結合して糖輸送と代射を促進、脂肪合成(lipogenesis)とピルベ−ト脱水素酵素(pyruvate dehydrogenase)の活性促進、グリコーゲン(glycogen)合成とMg−ATPase活性促進、脂肪分解(lipolysis)抑制とアデニルサイクラーゼ(adenyl cyclase)の活性阻害などを起こすことなどが報告されている(Suya等、J. Biochem.,92,1251−1257,1982)。
以上の通り、天然物に広く分布されているレクチンは多様な生理活性を有しているにも拘わらず、経口投与時にレクチン蛋白質は小腸から速かにアミノ酸に分解された後、全身循環系に吸収されるので、効能が殆ど失われる(Pusztai A.Lectins. Toxicants in plant origin, Vol III, 1987)。
レクチンが含有された天然物のうち宿り木(Viscum album)は、久しい前から癌治療剤として用いられて来たのであり、副作用が殆どないながらも優れた抗癌効果を発揮するものと知られている(Hajto等、Cancer Research 50:3322−3326, 1990., Jassen等、Drug Research 43(11)1221−1227, 1993., Am.Soc. for Biochem. And Molc.Biol.267(33)23722−23727,1992)。
この植物は直接的な癌細胞の殺害および免疫活性化などの複合作用により効果を発揮するが、体液性および細胞性免疫体系を刺激し、大食細胞および自然殺害(naturalkiller,NK)細胞の活性を増加させて腫瘍細胞の成長を抑制し、癌患者の生存率を増進させる効果があるものと報告されでいる(Jassen等、Drug Research 43(11)1221−1227,1993)。
この植物にはレクチン(分子量60kD程度)、ビスコトキシン、多糖類など各種の活性成分が含有されているが、抗癌活性に最も重要な成分はレクチンである(Bussing等、Cancer
Lett.,94:199−205,1995, Cancer Lett.,99:59−72,1996,Jung等、Cancer Letters 51:103−108,1990)。
抗癌剤による抗癌効果は、癌細胞の非正常的な増殖を抑制するか癌細胞を死に導くことにより現われる。宿り木の癌細胞と白血球細胞に対する強力な細胞毒性効果は、アポプトシス(apoptosis)の誘導結果であり、宿り木の成分のうちレクチン(lectin)のみアポプトシスによる殺害過程を誘導したと報告されたことがある(Bussing等、Cancer Lett.,94:199−205,1995, Cancer Lett.,99:59−72,1996)。
ヨーロッパ産の変種である韓国産の宿り木(Viscum album、L. var.coloratum)は、ヨ−ロッパ産に比べてその効能が優秀であると知られているが、ヨ−ロッパ産に比べては研究が未備な状態である(Park等、薬学会誌、38(4)418−424、1994、薬学会誌、39(1)24−30、1995、Arch.Pharm.Res.:20(4):306−312、1997、Arch.Pharm.Res.:21(4)429−435、1998、Foods and Biotechnology:8(4)232−237,1999)。
本発明者は韓国産から効果的にレクチンを分離したが、ヨ−ロッパ産レクチンと類似の細胞毒性効果があるものが現われ、レクチンを除去した抽出物分画は活性が殆どないものが現われた(Park等、Food Sci. and Biotechnol.:8 391−396、1999、Foods and Biotechnology:8(4)232−237、1999)。
また、
韓国産の宿り木(Viscum album L. var. coloratum)由来のレクチン蛋白質の遺伝子およびそのアミノ酸序列を分析し、カラムクロマトグラフィーによりレクチンを純粋に分離し、その分離したレクチン蛋白質が生体免疫機能を増強させ細胞免疫能を誘導する抗癌機能があることを確認し、酵素結合レクチン検出法(ELLA)を利用した宿り木レクチンの定量法を開発して特許を出願した(特許文献1)。また、安定性があり活性が強化された薬物を開発する中に、宿り木を蒸溜水で抽出した水抽出物に精製されたレクチンを添加して抗癌活性を強化させた製剤が副作用が少なく、皮膚癌を含む各種の癌と癌の転移抑制に優れた効果を現わすことを確認した。また、アポブトシスによる細胞毒性、新生血管形成抑制、テロメラーゼ活性抑制により抗癌作用をするレクチンとして強化された宿り木の抽出物およびこれを含む抗癌剤用組成物を開発し、薬剤を皮膚癌・口腔癌などの患部に直接投与することにより抗癌効果を発揮することができる薬物を開発して出願した(韓国特許第2001−0061118号)。
しかし、主な抗癌成分がレクチンであるにも拘わらず、現在生産されている宿り木の薬物は諸成分が複合的に含有されている水抽出物であり、臨床的でも複合抽出物がレクチンの単一成分より効果がもっと優れたものと知られている。複合抽出物が主成分であるレクチンの単一成分より効果が優秀なことは、ビスコトキシン、アルカロイド(alkaloid)などレクチン以外に宿り木に含有されている活性成分との相乗効果のためであると推測されている。特に、分子量が5kDであるビスコトキシンも優れた抗癌効果を有しているものが明らかとなった(Schaller等、Phytotherapy Res. 10,473−477,1996)。
尚、複合抽出物に含有されているレクチンが純粋に精製された形態の単一成分よりずっと安定性が高いことも重要な要因であると推測されている。
このように宿り木は副作用が殆どないながらも優れた抗癌効果を発揮することができる。
従って、若し経口投与が可能であれば、癌の予防および治療のために広く用いられることができるであろう。宿り木のレクチン(ML−1)を皮下注射より10倍−100倍ほど高い容量(0.05〜3mg/kg体重)で経口投与したとき、腸内でパイア小節(peyer's patch)のM−細胞と強力に結合して癌細胞の成長を抑制させ、TNF−αおよびIL−1βなどのサイトカイン(cytokine)分泌を促進させるものと報告されている(Pusztai等、J.Nutr.Biochem.,9:31−36,1998)。
しかし、レクチンの破壊を考慮した高容量の薬物の投与は、経済的な問題があるだけでなく、臨床的に用いられている複合抽出物を経口投与したとき、ビスコトキシンなど腸で破壊されない他の物質の過剰摂取に因る副作用が生ずる可能性が高い。従って、宿り木の製剤は癌の予防および治療のために広範に用いられることができるにも拘わらず、注射剤としてのみ開発されているので広く用いられなくなっている。
医薬品を開発するときに最も多く選択される投与経路は経口投与であり、薬物が薬効を現わすためには投与された薬物が生体障壁(barrier)を通過して全身循環血に到逹しなければならない。 経口投与されたの製剤は食道を通過した後、消化器官内を通過しながら崩解して薬物を放出する。人の消化器官は全体長さが数メ−トルに至るのでこれを通過するにかなりの時間がかかる。その間に消化管のpHは酸性・中性を経て弱アルカリ性に変わり、薬物は多様な消化酵素および消化管内の内容物と接触するようになる。その途中に薬物は製剤から分子状態で放出されて消化管粘膜(上皮細胞層)を経て吸収される。消化管内での薬物は大部分胃腸管の腸間膜血管(mescentric vein)を通じて肝臓へ行き初回通過効果を受ける。従って、薬物が消化管内で安定性に問題があるか粘膜透過性が低いため経口投与剤として開発し難い場合が多い。特に、インシュリン、インタフェロンなどの蛋白質またはペプチド、レクチンなどの糖蛋白質成分は、経口投与時に小腸でアミノ酸あるいは小さいペプチドで消化される。小腸の上皮細胞内に入ったペプチドは、細胞内のアミノペプチダ−ゼ(aminopeptidase)により速かにアミノ酸に分解された後、アミノ酸輸送系により全身循環系に吸収される。従って、このような成分は経口投与時に効能が殆ど喪失されるものとして知られている。
このような場合、薬物の胃腸管内の安定性を高めてやることにより吸収性を改善するコートができる。このために、先ず投与した後、最初に留まる胃内で胃酸に分解されないようにしなければならない。腸での分解問題を克服するための試図としてカプセル化された物質が胃ででくわす酸性およびペプシン媒介蛋白質分解を避けることができるように色々な腸溶性製剤が開発された。腸溶性製剤(錠剤・顆粒剤)は、胃の低いpHや中性pHでは溶けないが腸に到逹するとアルカリ性の腸液により初めて溶ける性質を有している高分子物質でコーティングした製剤であって、小腸内で選択的に薬物を放出するように設計されている。また、腸での分解問題を克服するための試図として蛋白質分解酵素阻害剤(例えば、aprotinin, soybean trypsin inhibitor, bestatinなど)を併用することも試みられている(Drug Delivery Rev.,4:171,1990)。
一般的に、組職間隙中にある低分子物質(分子量5000以下)は、毛細血管壁を自由に通過するコートができるので、大部分血管系に移行して消失される。これに比べて高分子物質や微粒子、親油性が高いためキロミクロン(chylomicron)を形成して嵩が大きくなった物質は、血管壁を透過するコートができないため各種の粘膜を通過した後、粘膜下組職でリンパ系を経て全身に運ばれる。腸管粘膜には腸管細胞以外に極少数のパイア小節(Peyer's patch)が存在し、ここにはM(microfold)−細胞とリンパ組織などが存在する。しかし、リンパの流量は血流量の1/200〜1/500で非常に少ないため消化管からリンパ管へ良く吸収される薬物は稀である。ビタミンAやコレステロ−ルなどの脂肪性物質、ビタミンB12およびその誘導体、レクチン含有製剤、リボゾ−ムおよび超微細粒子(直径が10μm以下)などの特殊な剤型の薬物は、パイア小節(Peyer's patch)にあるM−細胞を経由してリンパ系へ移行されて肝臓を経ることなく直接循環血流に入る。従って、このような性質を有する物質は吸収障壁の透過性のみ付与してやればリンパ指向性運搬体として活用することができる。
薬物が若しリンパ系に吸収されることができれば、腸管リンパと胸管リンパを経て(肝臟を通過せずに)全身循環に入るので、肝臟での初回通過を避けることができる。従って、レクチンは腸管粘膜のリンパ系の吸収障壁透過性を付与してやり、パイア小節(Peyer's patch)にあるM−細胞を経由してリンパ系へ移行されて肝臓を経ることなく直接循環血流へ入るコートができるので、リンパ指向性運搬体として活用されることができる。特に、リンパ系は癌の転移や細菌感染の拡大経路になるので、経路の途中で関門の役割をしているリンパ節に病巣が形成され易い。従って、この病巣を治療または診断するために抗癌剤・抗菌制などの化学療法剤や放射線診断試薬をリンパ系に選択的に送らなければならないとき、レクチンを有用に利用することができるであろう。
薬物は適用に便利で薬理効果が最適に発現されうる剤型(formulation)に加工された後、諸経路を通じて生体に投与される。投与された薬物は剤型から放出された後に吸収・分布・代謝・排泄の過程を経ながら、生体内で薬理効果を現わすようになる。生体内で薬物が安定的で効果的に発現されて意図した作用部位に選択的に作用されうるようにするためには薬物の生体内挙動を各種の技術で制御する必要がある。このように薬物の副作用を減らし効能および効果を極大化させて必要な量の薬物を効率的に伝達し得るように設計した剤型を薬物伝達システム(Drug Delivery System:DDS)と言う。放出制御システムは経口投与のためのカプセル型、マトリックス型、経口および注射用のマイクロカプセル(microcapsule)、マイクロスフェア(microsphere)、微小粒子、ナノ粒子、 そして、リポソーム(liposomes)または移植体(implants)などの多様な形態がある(J.Kost.,1995)。
マイクロカプセルは製造された形態および大きさによって多様に定義される。即ち、マイクロカプセルは固体または液体薬物が中心核に位置した球形粒子を言い、マイクロスフェアは高分子物質のうち固体または液体薬物が分散しているもので多核のマイクロカプセルであると言える。また、微小粒子はマイクロカプセルとマイクロスフェアを全て包括する概念であって、高分子マトリックスや脂質などの微粒子を薬物運搬体として用いる微粒子性の薬物運搬体を意味する。このうち粒子直径が1μm以下のものをナノスフェア(またはナノ粒子)と呼ぶ。
以下、本明細書では他に特定しない限り、これらの用語は前記のような意味で用いられる。
リポソームは生体細胞膜と類似の構造を有するので、生体膜の機能、薬物伝達システムなどに応用されている。リポソームは燐脂質という生体構成成分で成っているため体内での分解が可能であり、細胞毒性がなく、親水性部分と疎水性部分が同時に存在して水溶性薬物と脂溶性薬物全てを捕獲することができる。また、リポソーム内に薬物を捕獲して薬物の不活性化を防止することができ、ペプチド性薬物の生体利用率を高めることができ、薬物を殆ど全ての投与経路に投与することができ、特定組織に標的が可能であるため薬物の治療効果を高めることもできる。リポソームは形態によって二重膜が多層に重なっている多重膜リポソーム(multilamellar vesicles、MLV)と単一膜で構成された単膜リポソーム(unilamellar vesicles)に分けられ、単膜リポソームは大きさによって小単膜リポソーム(small unilamellar vesicles、SUV)と大単膜リポソーム(large unilamellar vesicles、LUV)などに分けられる。SUVの場合20〜50nmの大きさを有し、LUVは100〜1000nmの大きさを有する。
固形脂質性ナノ粒子(solid−lipid nanoparticles:SLN)は、ナノ型微細粒子型の経口用薬物システムであって、脂質性物質らを活用して製造される。SLNは高分子性の微細粒子やリポソームなどと比較するとき、封入薬物の化学的安定性を増加させて放出を制御するコートができ、粒子間の凝集が少ないという特徴がある。
マイクロカプセル化とは、微細な固体粒子や溶液を多様なコーティング物質で取り囲むか或は混合した形態で大きさが0.1μmから数100μmに微細に加工する技術である。即ち、マイクロカプセルは薬物、被膜物質、添加剤および溶媒を特定方法で反応或は操作して形成される微細粒子を言う。マイクロカプセル化には固体・液体または気体までも顯微鏡的な大きさの粒子に封入することができる。
マイクロカプセルの製造工程で蛋白質は過度なストレスに露される。蛋白質は分子量が大きく三次元的構造に因りその力価(activity)と物理的な特性が大いに左右されるので、一般化学合成薬物に比べて容易に変性される。従って、蛋白質医薬品のマイクロカプセル製造工程は、熱、切断ストレス(shear stress)、甚だしいpH変化、有機溶媒、凍結と乾燥への過度な露出を排除しなければならない。また、貯蔵期間にマイクロカプセル化された蛋白質が水化されることがあり、このような環境で蛋白質は一層容易に変性・凝集および不活性化されることがある。従って、蛋白質或はペプチドをマイクロカプセル化するときには、生分解性重合体で作られなければならなく、工程過程が蛋白質或はペプチドの変性を起こしてはならなく、マイクロカプセル化効率が十分に高くなければならない。また、なるべく製造方法が簡単で有機溶媒の使用を最小化して製造方法が産業的に大量化が可能でなければならない。
マイクロカプセル化の技術は非常に多様であり、方法によってコア(core)物質形態も異なり最終的な粒子の大きさも異なる。マイクロカプセル化に用いられる物質には多様な合成および天然高分子があり、そのうち生体内で分解される高分子には、アルブミン、ゼラチン、コラ−ゲン、フィブリノ−ゲン、アルギン酸塩、澱粉、ポリアミノ酸、ポリラクチド(PLA)、ポリグリコリド(PGA)、ポリβ−ハイドロキシブチル酸(PHB)、ポリカプロラクトン、ポリアンハイドライド、ポリオルトエステル等、このような物質らの共重合物であるPLGAなどがある。マイクロカプセル化方法には気中懸濁法、相分離法、空気噴射法、オリフィス/遠心法、超臨界法、パンコーティング法、溶媒蒸発法、噴霧乾燥/凝固法、界面重合法、溶融冷却法などがある。
多重乳化溶媒蒸発法は、蒸溜水や緩衝溶液に溶かした薬物(inner water phase:IWP)と、水と混合されなく揮発性が強い有機溶媒に溶解されている高分子溶液(organic solvent:OS)で構成される。IWPを有機溶媒状に乳化させて一次乳状液(primary emulsion:W/O)を作った後、この乳状液を乳化剤が含まれている液状(outer water phase:OWP)に注ぎながら撹拌して二次乳状液(W/O/W)を作る。作られた多重乳状液(multiple
emulsion)を継続攪拌して有機溶媒を蒸発させて高分子の沈澱を誘発させることにより固体の薬物保有微小粒子(drug−loaded microparticle)を形成する。OWPでの乳化剤の存在は球形の微小粒子の形成に重要な役割をする。乳化剤は有機溶媒の除去の間に微細粒子らの凝固(coagulation)を防止する役割をする。乳化剤としては一般的にポリビニールアルコ−ル(PVA)を用いるが、ポリビニールピロリドン、アルギン酸塩、メチルセルロース、ゼラチンなども用いられる。有機溶媒の除去は正常の気圧下でまたは減圧状態で行うことができる。
医薬品を開発するときに最も多く選択される投与経路は経口投与である。しかし、薬物が消化管内で安定性に問題があるか粘膜透過性が低いため経口投与剤として開発し難い場合が多い。例えば、インシュリン、インタフェロンなどの蛋白質またはペプチド、レクチンなどの糖蛋白質成分は経口投与時に小腸でアミノ酸あるいは小さいペプチドで消化される。即ち、経口投与された製剤は食道を通過した後、消化器官を通過しながら崩解されて薬物を放出する。その間に消化管のpHは酸性・中性を経て弱アルカリ性に変わり、薬物は多様な消化酵素および消化管内の内容物と接触するようになる。小腸の上皮細胞内に入ったペプチドは、細胞内のアミノペプチダーゼにより速かにアミノ酸に分解された後、アミノ酸の輸送系により全身循環系に吸収される。従って、蛋白質成分は経口投与時に小腸で速かにアミノ酸に分解された後、全身循環系に吸収されるので、効能が殆ど喪失される。
従って、レクチン蛋白質が主成分である各種の天然物質を経口投与し得るならば、疾病治療のために広範に用られるにも拘わらず、広く用いられない実情である。
このような場合、薬物の胃腸管内の安定性を高めてやることにより吸収性を改善することができる。このために、先ず、投与した後、最初に留まる胃内で胃酸に分解されないようにしなければならない。腸での分解問題を克服するための試みとしてカプセル化された物質が胃ででくわす酸性およびペプシン媒介蛋白質分解を避けられるように色々な腸溶性製剤が開発された。腸溶性製剤(錠剤・顆粒剤)は胃の低いpHや中性pHでは溶けないが、腸に到逹するとアルカリ性腸液により初めて溶ける性質を有している高分子物質でコーティングした製剤であって、小腸内で選択的に薬物を放出するように設計されている。腸溶性コーティング(enteric coating)は圧縮錠の外にも薬物粒子・顆粒などにも適用されることができ、被覆の厚さも多様にすることができる。腸溶性コーティング剤はシェラック、ハイドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ポリビニールアセテートフタレート、セルロースアセテートフタレート、ゼイン(Zein)、ユドラジト(Eudragit)L100、S100、アルギン酸塩、ゼラチン、澱粉など、腸で溶ける特殊の被膜物質を一つまたは二つ以上を複合してコーティングする。製剤にコーティングする方法は多様であり、ファンコーティング器や流動層コーティング器を用い、または噴霧/噴射して膜を被覆し、または靜電気を利用した粉末コーティング技術、ドライコーティング、ホット−メルトコーティングなどを一つまたは二つ以上を複合して利用する。
韓国特許第2000−83383号
本発明の技術的課題は、宿り木を始めとするレクチンが含有された天然物を主成分として、腸溶性コーティング製剤を製造するコートができる効果的な組成物を提供し、また、レクチンを主成分として腸溶性マイクロカプセルを製造することができる効果的な組成物を提供することである。
従って、本発明は胃臟管内の環境で不安定であるため経口投与し難い宿り木およびレクチンが含まれた天然物を主成分として錠剤または顆粒化し、製造された錠剤または顆粒を低温でコーティング基剤と可塑剤を用いてコーティングすることにより腸溶性製剤を製造する方法を提供する。また、レクチンが含まれたマイクロカプセルを製造した後、腸溶性の二重マイクロカプセルを製造する方法を提供する。
本発明は賦形剤としてマンニトール115g、アビセル(Avicel)pH101 18g、カルシウム−フォスフェートジベイシック17gを、結合液としてハイドロキシプロピルメチルセルロース20g、水100ml、エタノール100mlを、コーティング液としてゼイン−DP25g、シェラック35g、80%エタノール180mlを含むことを特徴とするレクチン含有天然物の腸溶性コーティング用組成物に関する。
また、本発明はPLGA/CH2Cl24ml、1%ポリビニールアルコ−ル50ml、界面活性剤Span80 2ml、食用油48ml、1〜4%アルギン酸ナトリウム溶液8mlおよび0.02〜0.2MCaCl溶液60mlを含むことを特徴とするレクチンのマイクロカプセル製造用組成物に関する。
本発明は宿り木を始めとするレクチンが含有された天然物を主成分として、腸溶性コーティング製剤を製造することができる効果的な組成物を提供する。
また、本発明はレクチンを主成分として、腸溶性マイクロカプセルを製造することができる効果的な組成物を提供する。
宿り木およびレクチンが含有された天然物の乾燥粉末、水抽出物粉末、圧縮錠、顆粒などに対して腸溶性コーティングを施したが、この際、腸溶性コーティング剤はシェラック、ハイドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HPMCP、Pharmacoat606、Pharmacoat645)、ポリビニールアセテートフタレート、セルロースアセテートフタレート、ゼイン(Zein)、ユドラジト(Eudragit)L100、S100、アルギン酸塩、ゼラチン、澱粉など、腸で溶ける特殊の被膜物質を一つまたは二つ以上複合してコーティングするコートができる。コーティングする方法は多様でファンコーティング器や流動層コーティング器を用い、または噴霧/噴射して膜を被覆するか靜電気を利用した粉末コーティング技術、ドライコーティング、ホット−メルトコーティングなどを一つまたは二つ以上を複合して用いることができる。
本発明で宿り木およびレクチンが含有された天然物の含量は、全体コーティング顆粒の 1〜95重量%が望ましい。本発明でコーティング液は適当な溶媒にコーティング基剤および可塑剤を溶解して製造される。コーティングに用いられるコーティング基剤としては、メタクリル酸−アクリル酸エチル共重合体類(ユドラジト(Eudragit、登録商標)E−100、ユドラジトL−30D;ロ−ムアンドハス(Rohm & Hass)社、ドイツ)、玉蜀黍蛋白抽出物[ゼイン−DP(Zein−DP、登録商標)]およびこれを人為的に加工した類似物質、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸、シェラック類、カボポル類(カーボマー(登録商標))、カルボキシビニールポリマー、ハイドロキシプロピルメチルセルロースフタレート類、ハイドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネート、ハイドロキシプロピルメチルアセテートスクシネート、カルボキシメチルセルロース、セルロースアセテートフタレート類、ハイドロキシプロピルセルロース類、エチルセルロース類、メチルセルロース類、ポリビニールアセテートフタレート、大豆蛋白、小麦蛋白、大豆蛋白または小麦蛋白の加工物質、キチン、キチン酸、キチンまたはキチン酸の加工物質、寒天、カラギーナン、ペクチン、グアーゴム、ローカストビーンゴム、キサンタンゴム、ゼランゴム、アラビアゴム、コリコート(Kollicoat)MAE 30 DP(BASF社)、炭素数6〜12の重鎖脂肪酸類のうち選択された何れか一つまたは二つ以上を混合して用いることができる。コーティング液製造のためのコーティング基剤の使用量は全体コーティング顆粒に対して
1〜50 重量%が望ましい。
本発明の放出制御型コーティング顆粒のコーティングで用いられる可塑剤は、ポリエチレングリコ−ル類、グリセリン脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類、プロピレングリコ−ル、グリセリン、クエン酸トリエチル、トリアセチン、セチルアルコ−ル、ステアリルアルコ−ルのうちから選択された何れか一つまたは二つ以上を混合して用いることができ、可塑剤の使用量は全体コーティング顆粒に対して0.5〜50 重量%が望ましい。前記コーティング基剤および可塑剤の使用量範囲を脱した場合、コーティング顆粒の崩解が遅くれて速やかな薬効発現を期待することができなく安定的なコーティング膜を得られなくなる。
本コーティングに用いられた溶媒には、水、エタノール、アルコ−ル(メタノール、イソプロピルアルコ−ル)、アセトン、アセトニトリル、メチルランクロライド、エチルエーテル、核酸、クロロホルム、1,4−ジオキサン、テトラハイドロフラン、ジメチルスルフォキシド、エチルアセテート、メチルアセテートのうちから選択された何れか一つまたは二つ以上を混合して用いることができる。
本発明に用いられる賦形剤には澱粉・乳糖・未結晶セルロース類、硬質無水硅酸、カルシウムフォスフェートジベイシック、Ac−di−sol、PVP(polyvinylpyrolidon)K−30などがあり、使用量は全体コーティング顆粒の0.5〜90重量%が望ましい。
顆粒の製造には流動層組立器、高速ミキサ−、円筒型顆粒器を用いる。コーティングに用いられた装置は一名“流動層組立器(Fluid bed coater)”または CF−顆粒器、またはこれと類似の装置で本発明では流動層組立器Granulex−40(日本のフレウンドカンパニー(Freund Co.)を用い、これと類似の装置によっても前記製剤の製造が可能である。
本発明による腸溶性コーティング顆粒の製造のための装置の温度条件は、流入空気の温度は35〜70℃の範囲である。また、全工程の装置内の顆粒温度は25〜60℃を維持するのが望ましい。その理由は、段階別装置内の顆粒や原料混合物の温度が25℃以下では、吸湿された顆粒同士の凝集を防止するコートができなく、60℃以上の温度では工程中に投入前の顆粒または装置内の形成中の顆粒が壊れる可能性があるからである。この際、温度は季節によって常温が変わるので、これに合わせて調整されるが、例えば、梅雨期や冬には前記温度範囲のうちやや高い温度がコーティングするに適合であり、夏には前記温度範囲のうちやや低い温度でもコーティングが可能である。
一方、本発明のレクチン蛋白質のマイクロカプセル化方法は、二重乳濁液方法を利用する。高分子物質としては生体で分解される高分子物質が用いられる。例えば、アルブミン、ゼラチン、コラ−ゲン、フィブリノ−ゲン; ポリラクチド(PLA)およびポリグリコリド(PGA)のようなハイドロキシ酸;ポリラクチドコグリコリド(PLGA)、PEG、ポリβ−ハイドロキシブチル酸(PHB)、ポリカプロラクトン、ポリアンハイドライド、ポリオルトエステル、ポリウレタン、ポリ(ブチル酸)、ポリ(バレリル酸)およびポリ(ラクチド−コ−カプロラクトン)などとそれらの誘導体、そして、これらの共重合体および混合物が用いられる。ここで、用いられる“誘導体”の用語は化学基、例えば、アルキル、アルキレンの置換・付加・水酸化・酸化および当業者により通常的に行われる他の変形を有する高分子を含む。一般的に、生分解性高分子物質らは非酵素的および酵素的加水分解の全てにより、そして表面またはバルク侵蝕により生体内で分解される。
二重乳化溶媒蒸発工程を利用してレクチンをマイクロカプセル化する方法を具体的に説明すると次の通りである。
レクチン溶液を高分子溶液(例えば、PLGA/DCM溶液)に添加して1次乳化液を作り、これを乳化剤(例えば、1%PVA溶液)に徐々に添加して2次乳化液を作る。以後撹拌して高分子を凝固させた後、遠心分離で粒子を回収し、蒸溜水で3回洗滌してマイクロカプセルを得る。
前記レクチン放出制御製剤は、薬剤学的に許容可能な賦形剤や運搬体または補助剤を付加的に含むことができる。上記レクチン放出制御製剤は、肺を通じた吸入投与剤;経口投与型製剤;注射剤;経皮吸收剤などの諸形態に製造することができる。また、既に知られている剤型化技術により本発明のマイクロカプセル(例えば、crystal/PLGA)を利用したレクチンの放出制御製剤を製造することができる。
また、逆相蒸発(reverse−phase evaporation、REV)方法、即ち、エ−テルに溶解させたフォスファチジルコリンなどの燐脂質溶液と緩衝溶液に溶解させたレクチン溶液を超音波処理した後、エ−テルを蒸発させてリポソームを製造することができる。
尚、レクチンが含まれた腸溶性二重マイクロカプセルは、前記で製造したマイクロカプセル、あるいはリポソームを胃液には安定で腸液では膨脹・崩壊されるアルギン酸塩でコーティングして製造することができる。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明する。しかし、次の実施例によって本発明の範囲が限定されるのではなく、本発明の属する技術分野で通常の知識を有する者により本発明の技術思想と後記する特許請求の範囲の均等範囲内で多様な修正および変形が可能であるのは勿論である。
また、本発明の具体的な方法を実施例と実験例を挙げて詳細に説明するが、本発明の権利範囲はこれに限定されるものではない。
レクチン含有天然物の粉末、水抽出物および水抽出物粉末、レクチンの製造
宿り木、山茱萸、月見草、隠元(三度豆)、豌豆、麦門冬、牧丹、商陸(山牛蒡の根)、木瓜(花梨の実)、芍薬、ほおずき、うど(独活:土當歸)、かずら(蔓:地錦)、あかざ(藜)、グアールグン(guallugun)、椎茸、半夏(烏柄杓)、つげ(一楊木)、アカシアなどの各種植物とあかひとで、白蛤、泥鰌などの各種海洋天然物の粉末、水抽出物と水抽出物粉末およびレクチンは類似の方法で製造することができ、本発明では宿り木を例に挙げて説明する。
宿り木新芽の三節の葉・実および茎を分類して細く刻んだ後、蒸溜水で洗浄して凍結・乾燥するか或は35℃以下の低温で通風下に乾燥した。粉末はロ−ル粉砕器、ボ−ルミルなどの各種製粉機や粉砕器などを用いて 35℃以下の低温を維持しながら製造した。また、新鮮な宿り木を液体窒素に冷凍させて同一の方法により粉砕して製造した。粒子の大きさは必要によって多様に調節した。乾燥粉末1mgには92ngのレクチン(VCA)が含有されていることを確認した。
本発明者により開発された抽出方法(韓国特許第2000−83383号および第2001−0061118号)により宿り木から抽出物を製造した。それぞれの宿り木新芽の三節の葉・実および茎を分類して細く刻み蒸留水で洗浄した後、−70℃で保管した。蒸溜水を試料重量の10倍に添加しながら低速粉砕機で粉砕し、4℃で24時間撹拌した。ガ−ゼで濾過した後、12,000rpmで30分間遠心分離して得た上澄液を空隙の大きさを異にする膜濾過器により順次に濾過(20μm、0.45μmおよび0.22μm)して菌を除去した後、最終濃度が100mg/mlになるように滅菌された燐酸塩緩衝液(PBS)で調節して原液として用いた。この際、濃度の表示100mg/mlは新鮮な宿り木100mgから抽出した溶液1mlを意味する。そして、酵素結合レクチン検出法(ELLA)を利用して宿り木の水抽出物中のレクチンを定量した結果、1mg/ml濃度のVCE1mlには30ngのレクチン(VCA)が含有されているのを確認した。また、膜濾過器により順次に濾過(20μum、0.45μmおよび0.22μm)した液を凍結・乾燥して茶色の粉末を得た。
本発明者により開発された精製方法(韓国特許第2000−83383号および第2001−0061118号)によりアシアロフェチュイン−セファロース(asialofetuin−Sepharose)4Bを利用して韓国産の宿り木(Viscum album L. var. coloratum) レクチン(VCA)を抽出・精製した。レクチンの濃度はBCA方法を利用した蛋白質測定法を利用し、レクチン活性は血球凝集反応を利用して確認した。
顆粒工程
< 実施例2−1>
レクチンが含有された天然物の水抽出物およびレクチン溶液が含まれたコーティング用シード顆粒は、セルロース、澱粉、砂糖、ゼラチンを30:30:30:10の割合で混合した後、前記の通り製造した宿り木の水抽出物溶液またはレクチン溶液を加えてミキサ−(Waring blender)で良く混合して製造した。濡れた固まりを4℃の真空で乾燥して、適宜な大きさの微粒子が形成されるように粉碎した後、適宜な大きさの篩にかけて4℃の真空で保管した.
<実施例2−2>
実施例1により製造したレクチンが含有された天然物の粉末または水抽出物エキス粉末150gと、賦形剤としてマンニトール115g、アビセル(Avicel)pH101、18g、カルシウム−フォスフェートジベイシック17gを混合して流動層組立機で浮遊させながら、結合液(ハイドロキシプロピルメチルセルロース20g、水100ml、エタノール100ml)を噴射させてコーティング用シード顆粒を製造した。シード顆粒製造用賦形剤は、マンニトール+澱粉+乳糖+水、または葡萄糖+PV K−30+アビセル+水、または乳糖+マンニトール+Ac−di−sol+ハイドロキシプロピルセルロース+70%エタノール、または澱粉+乳糖+アルギン酸ナトリウム+水、またはマンニトール+白糖などを適切な割合で混合して用いることができる。装置内の宿り木と賦形剤の温度は25〜50℃の範囲を脱しないようにした.
流入空気と排気温度は35〜70℃、ローターの回転数は100〜350rpmの範囲内で工程を進行した。
腸溶性コーティング
工程
< 実施例3−1> 腸溶性顆粒コーティング 工程
実施例2の顆粒工程で製造された顆粒をシ−ドとして流動層組立機で浮遊させながらコーティング液(ゼイン−DP25g、シェラック35g、80%エタノール180ml)を噴射させてコーティングした。流動層組立機装置内の生成物の温度は25〜60℃の範囲を脱しないようにした。流入空気と排気温度は35〜70℃、ローターの回転数は100〜350rpmの範囲内で工程を進行した.
コーティング基剤として玉蜀黍蛋白抽出物[ゼイン−DP(Zein−DP、登録商標)]およびこれを人為的に加工した類似物質、大豆蛋白、小麦蛋白、大豆蛋白または小麦蛋白の誘導体およびその加工物質、メタクリル酸−アクリル酸エチル共重合体類(polymethacrylic acid copolymer類;ユドラジト(Eudragit、登録商標)E−100、ユドラジト L 30D、RS30D、ロ−ムアンドハス(Rohm & Hass)社、ドイツ)、ハイドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HPMCP)、ハイドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネート(HPMCAP)、ハイドロキシプロピルメチルアセテートスクシネート(HPMCAS)、セルロースアセテートフタレート類(CAP)、ポリビニールアセテートフタレート、アルギン酸塩類、シェラック類、カボポル類[カボマー(登録商標)、カルボキシビニールポリマー]、カルボキシメチルセルロース、ハイドロキシプロピルセルロース類、エチルセルロース類、メチルセルロース類、キチン、キチン酸、キチンまたはキチン酸の加工物質、寒天、カラギーナン、ペクチン、グアーゴム、ロカストビーンゴム、キサンタンゴム、ゼランゴム(Gellan gum)、アラビアゴム、コリコート(Kollicoat)MAE 30DP(BASF社)、炭素数6〜12のMCT重鎖脂肪酸類のうちから選択された何れ一つまたは二つ以上を混合して用いるコートができる。コーティング液製造のためのコーティング基剤の使用量は、全体コーティング顆粒に対して1〜50重量%が望ましい。
前記明示した組成中の一つで一次にコーティングされた顆粒を他のコーティング液組成で更にコーティングして二重コーティング顆粒を製造した。
< 実施例3−2> 腸溶性錠剤コーティング工程
植物の乾燥粉末あるいは抽出粉末およびレクチン乾燥粉末と賦形剤粉末を48メッシュの篩に通過させて適切な割合になるように秤量し、1錠当り滑沢剤としてマグネシウムステアレ−ト5mg加えて均等に混合した後、錠剤機で圧縮して錠剤を製造した。賦形剤としては乾式法の直打製造が容易な諸ハイドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)誘導体とECおよびMCなどを用いた。
コーティング基剤として玉蜀黍蛋白抽出物[ゼイン−DP(Zein−DP、登録商標)]およびこれを人為的に加工した類似物質、大豆蛋白、小麦蛋白、大豆蛋白または小麦蛋白の誘導体およびその加工物質、メタクリル酸−アクリル酸エチル共重合体類(ユドラジト(Eudragit、登録商標)E−100、ユドラジト L 30D、RS30D、ロ−ムアンドハス(Rohm & Hass)社、ドイツ)、ハイドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HPMCP)、ハイドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネート(HPMCAP)、ハイドロキシプロピルメチルアセテートスクシネート(HPMCAS)、セルロースアセテートフタレート類(CAP)、ポリビニールアセテートフタレート、アルギン酸塩類、シェラック類、カボポル類(カボマ−(登録商標)、カルボキシビニールポリマ−)、カルボキシメチルセルロース、ハイドロキシプロピルセルロース類、エチルセルロース類、メチルセルロース類、キチン、キチン酸、キチンまたはキチン酸の加工物質、寒天、カラギナン、ペクチン、グアーゴム、ロカストビーンゴム、キサンタンゴム、ゼランゴム(Gellan gum)、アラビアゴム、コリコート(Kollicoat)MAE 30 DP(BASF社)、炭素数6〜12の重鎖脂肪酸類のうちから選択された何れか一つまたは二つ以上を混合して用いるコートができる。コーティング液製造のためのコーティング基剤の使用量は、全体コーティング錠剤に対して1〜50重量%が望ましい。
レクチンが含まれた腸溶性二重マイクロカプセルの製造
<実施4−1>
二重乳状−有機溶媒蒸発工程を利用したマイクロカプセル化
0.1N酢酸溶液に溶解させたレクチン溶液をガラス試験管に準備した4mlのPLGA/CH2Cl2溶液に注ぎ組織破砕機を用いて乳状液を50mlのポリビニールアルコ−ル(1%)溶液に漸次に注ぎ二重乳状液を作った。3時間攪拌して二重乳状液のCH2Cl2を除去した後、2,300rpmで5分間遠心分離して上澄液を除去し、蒸留水で3回洗浄してマイクロカプセルを得た。
<実施例4−2>
リポソーム(LUV)の製造
フォスファチジルコリン(PC)/ジエチルエ−テル溶液1mlに適切な濃度のレクチン溶液3mlを添加し、超音波機で低温で混合物が1相になるまで均質化した。窒素気体を通過させて有機溶媒(diethyl ether)を完全に除去し、リポソームに封入されていない物質はセファデックスG−25コラムを通過させて除去した。遠心分離して得たリポソーム沈澱物を燐酸緩衝溶液2mlで稀釈し、トリトン(Triton)X−100を処理してリポソームを破壊した後、レクチン量を測定した結果、68%の捕獲効率があった。
<実施例4−3>
アルギン酸塩二重マイクロカプセルの製造
界面活性剤スパン(Span)80 2mlと食用油48mlを5分間混合し、アルギン酸ナトリウム溶液(1〜4%)8mlと、実施例4−1で得たマイクロカプセルあるいは実施例4−2で得たリポソームを0.15M NaCl溶液に稀釈したものとを良く混合した。二つの層がエマルジョン化されたとき、CaCl2溶液(0.02〜0.2M)を穏やかに撹拌しながら水/オイルエマルジョンが壊れるまで60mlずつ速やかに添加し、30分間撹拌しながら放置した。アルギン酸塩ナトリウム二重マイクロカプセルが形成されると遠心分離して上澄液を除去し、沈澱したマイクロカプセルは水、アセトン、水で繰り返し洗滌した後に室温で乾燥した。乾燥したアルギン酸二重マイクロカプセル0.05gを燐酸緩衝液(pH7.4)10mlに入れ、37℃で撹拌した後、濾過した濾液のレクチンの量を測定した結果、59%の捕獲効率があった。
実験例 1 : 宿り木腸溶性コーティング顆粒の粒度分布
実施例2の顆粒工程のうち、レクチンが含有された宿り木粉末または水抽出物エキス粉末150gと、賦形剤としてマンニトール115g、アビセル(Avicel)pH101 18g、カルシウム−フォスフェートジベイシック17gを混合して結合液(ハイドロキシプロピルメチルセルロース20g、水100ml、エタノール100ml)を噴射させて製造した顆粒をシ−ドとして流動層組立機で浮遊させながら、コーティング液1(ゼイン−DP25g、シェラック35g、80%エタノール180ml)を噴射させて製造したコーティング顆粒1の粒度分布を測定した。また、一次にコーティングされた顆粒をコーティング液2(ユドラジト L30 165ml、水30ml、トリエチル酢酸5g)で更にコーティングして製造した二重コーティング顆粒2の粒度分布を測定し、30〜40メッシュのコーティング顆粒が80%以上分布する均質のコーティング顆粒を得ることができた(表1)。
Figure 2006527265
実験例 2 : 腸溶性コーティング顆粒および腸溶性コーティング錠剤の人工胃液、人工腸液、水での溶出率
実験例1で用いた腸溶性コーティング顆粒1および2、そして実施例3−2で製造した宿り木の腸溶性コーティング錠剤の人工胃液、人工腸液、水での溶出率を測定した。各溶出媒質でレクチンの放出率が30%以上に到逹する時間で計算した。初期 15分ごとに1時間サンプルを取り、以後は毎30分ごとにサンプルを取って分析し、大韓薬典第7改正の溶出試験法第1法である回転検体通法を利用した。即ち、コーティング顆粒1および2を1gずつ人工胃液(pH1.2、NaCl−HCl緩衝溶液)と人工腸液(pH6.8、燐酸緩衝溶液)100mlに夫々入れ、37℃で100rpmで撹拌しながら、時間別に試料を取ってフィルター(millipore)濾過膜を通過させて出た液のレクチン濃度をBCA方法を利用して測定した。水での溶出率は撹拌しなく常温で一定時間放置した後に試料を採取して測定した。溶出試驗結果は表2に示した。
腸溶性コーティング顆粒1、2の場合、人工胃液で3時間の間に全然流出されなく、人工腸液では 30分以内に全体が流出された。腸溶性コーティング顆粒1、2の場合、水では50%以上放出されるに夫々1週間以上が所要された。従って、コーティング顆粒をシロップ、液剤、飲料、牛乳、ヨ−グルトなどに適用が可能であるのが分かった。腸溶性コーティング錠剤の場合、人工胃液で50%以上放出されるに5.5時間が要され、人工腸液では1時間が要された。
実験例3 : アルギン酸塩二重マイクロカプセルの表面構造および粒子分布図
実施例4−3で製造した宿り木レクチンが含有されたアルギン酸塩二重マイクロカプセルの大きさをライトスキャッタリング粒子分析機を利用して測定した結果、平均粒子の大きさは塩化カルシウム及びアルギン酸ナトリウムの濃度が低いほど小さかった(表2)。
4%アルギン酸ナトリウム溶液と0.2MCaCl2溶液で作られたアルギン酸塩二重マイクロカプセルを室温で完全に乾燥して走査電子顕微鏡(SEM)を用いて表面構造を測定した結果、マイクロカプセル粒子は球形に見えた(図1)。
Figure 2006527265
実験例 4 : アルギン酸塩二重マイクロカプセルからのレクチンの溶出
実施例4−3で製造した宿り木レクチンが含有されたアルギン酸塩二重マイクロカプセルの人工胃液・人工腸液での溶出率を測定した。毎30分ごとにサンプルを取って分析し、大韓薬典第7改正の溶出試験法の第1法である回転検体通法を利用した。即ち、アルギン酸塩二重マイクロカプセル1gずつプロテア−ゼとリパ−ゼを一定量を加えた人工胃液(pH1.4、NaCl−HCl緩衝溶液)と人工腸液(pH7.4、燐酸緩衝溶液)100mlにそれぞれ入れて、37℃で50rpmで撹拌しながら、時間別に試料を取ってフィルタ−(millipore)濾過膜を通過させて出た濾液(liposome)は、トリトン(Triton)X−100を処理して破壊した後、レクチンの濃度をBCA方法を利用して測定した。人工胃液で6時間経過後アルギン酸塩二重マイクロカプセルからのレクチンの放出率は31%であり、人工腸液で6時間経過後レクチンの放出率は85%であった。
実験例 5 : In vitroの各種癌細胞株に対する腸溶性コーティング製剤の抗癌活性
実験例2の人工腸液で6時間処理した宿り木の腸溶性コーティング顆粒から溶出された液と、実験例4の人工腸液で6時間処理したアルギン酸塩二重マイクロカプセルから溶出された液の各種癌細胞に対する抗癌活性を測定するためにMTT分析を実施した(表3)。試料の濃度はコーティング顆粒の場合には顆粒製造時に用いられた新鮮な宿り木の重量に換算し、アルギン酸塩二重マイクロカプセルの場合にはリポソーム製造時に用いられたレクチンの量に換算した。癌細胞の一定量を96穴プレ−トに入れて多様な濃度の試料を添加し、48時間後にMTT法による細胞の成長を調査して、各腫瘍細胞株の成長を50%抑制した試料の濃度であるIC50(inhibitory concentration)値で示した。
実験結果、表3に示した通り、腸溶性コーティング顆粒の場合、コーティング前よりIC50の濃度が高いコートから見て製造過程および溶出過程で若干の活性損失があるものと判断されるが、口腔癌・咽頭癌・子宮頸部癌・胃癌・肝臓癌・乳房癌・血液癌などには留意すべき抗癌効果があることを示した。また、アルギン酸塩二重マイクロカプセルの場合にも類似にマイクロカプセル化以前よりIC50の濃度が高いことから見て製造過程および溶出過程で若干の活性損失があるものと判断されるが、かなり強力な抗癌活性を発揮するものである。

Figure 2006527265
本発明は宿り木を始めとするレクチンが含有された天然物を主成分として腸溶性コーティング製剤を製造するコートができる効果的な組成物を提供し、また、レクチンを主成分として腸溶性マイクロカプセルを製造するコートができる効果的な組成物を提供するが、胃腸管内の環境では不安定であるため経口投与し難い宿り木およびレクチンが含有された天然物を主成分として腸溶性の製剤を製造することにより、薬効成分の生体利用率を高め治療効果を高めるコートができるので、これは医薬産業上非常に有用な発明である。
アルギン酸塩の二重マイクロカプセルの表面構造を示した写真である。 宿り木レクチンが含まれたアルギン酸塩の二重マイクロカプセルからのレクチンの溶出率を示したグラフである。

Claims (5)

  1. 賦形剤としてマンニトール115g、アビセル(Avicel)pH101 18g、カルシウム−フォスフェートジベイシック17gを、結合液としてハイドロキシプロピルメチルセルロース20g、水100ml、エタノール100mlを、コーティング液としてゼイン−DP25g、シェラック35g、80%エタノール180mlを含むことを特徴とするレクチン含有天然物の腸溶性コーティング用組成物。
  2. 賦形剤としてマンニトール+澱粉+乳糖+水、または葡萄糖+PV K−30+アビセル+水、または乳糖+マンニトール+Ac−di−sol+ハイドロキシプロピルセルロース+70%エタノール、または澱粉+乳糖+アルギン酸ナトリウム+水、またはマンニトール+白糖を用いることを特徴とする請求項1記載のレクチン含有天然物の腸溶性コーティング用組成物。
  3. コーティング液製造のためのコーティング基剤として玉蜀黍蛋白抽出物およびこれを人為的に加工した類似物質、大豆蛋白、小麦蛋白、大豆蛋白または小麦蛋白の誘導体およびその加工物質、メタクリル酸−アクリル酸エチル共重合体類、ハイドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HPMCP)、ハイドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネート(HPMCAP)、ハイドロキシプロピルメチルアセテートスクシネート(HPMCAS)、セルロースアセテートフタレート類(CAP)、ポリビニールアセテートフタレート、アルギン酸塩類、シェラック類、カボポル類、カルボキシメチルセルロース、ハイドロキシプロピルセルロース類、エチルセルロース類、メチルセルロース類、キチン、キチン酸、キチンまたはキチン酸の加工物質、寒天、カラギーナン(Carrageenan)、ペクチン(Pectin)、グアーゴム(Guar gum)、ローカストビーンゴム(Locust bean gum)、キサンタンゴム(Xanthan gum)、ゼランゴム(Gellan gum)、アラビアゴム(Arabic gum)、コリコート(Kollicoat)MAE 30 DP、炭素数6〜12の重鎖脂肪酸類のうちから一つまたは二つ以上選択されるコーティング基剤を用いることを特徴とする請求項1記載のレクチン含有天然物の腸溶性コーティング用組成物。
  4. レクチンを含有する天然物は宿り木であることを特徴とする請求項1記載の腸溶性コーティング用組成物。
  5. PLGA/CH2Cl24ml、1%ポリビニールアルコール50ml、界面活性剤Span80 2ml、食用油48ml、1〜4%ソジウムアルジネート溶液 8mlおよび0.02〜0.2MCaCl2溶液60mlを含むことを特徴とするレクチンの腸溶性マイクロカプセル製造用組成物。
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