JP2006511640A - 接着剤 - Google Patents

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Abstract

遷移金属触媒ラジカル重合によって得られるアクリルブロックコポリマーから得られる星形熱可塑性エラストマーを開示する。エラストマーは、Tが約−65℃から約−20℃であるモノマー又はモノマー混合物から得られるコアアームと、Tが約70℃から約160℃であるモノマー又はモノマー混合物から得られるシェルアームを含む。コアコポリマーは2以上の多分散性を有し、最終的なコポリマーは3から10の多分散性を有する。

Description

本発明は、分枝状アクリルポリマー、それらの製造方法及びそれらの例えば接着剤(例えば感圧接着剤(PSA)及び/又はホットメルト接着剤)としての使用に関する。本発明の分枝状アクリルポリマーの特別の実施形態は、例えば遷移金属触媒を用いるラジカル重合により得られる星形熱可塑性エラストマーアクリルブロックコポリマーである。このようなコポリマーは高度に多分散することができ、また、低ガラス転移温度を有するポリマー鎖分枝の内部コアと、高ガラス転移温度を有するポリマー鎖分枝の外殻シェルと、を含む。
ポリアクリレート接着剤は、従来使用されていたゴム接着剤の価値ある代替物として1960年代はじめに出現した。ポリアクリレートは、非常に良好な耐久性、良好な耐候性、及び極性物質に対する良好な粘着性等の多くの有用な特性を示す。アクリルモノマーは反応性で、かつ汎用性が高いので、穏和な条件下で重合でき、追加のカップリングを必要としない接着剤を生成する。
溶媒の排出を低減するため、有機溶媒中にアクリルポリマーを含む溶液は、水中に連続相として分散したアクリルポリマーに、大部分の用途について次第に置き換えられた。しかし、いくつかの用途については、水に浮遊する接着剤等の現在の水ベースのアクリルエマルジョンは、例えば水分に敏感であり、処理に高エネルギーを要し、接着力が不十分であり、寸法安定性が低く、並びに衝撃及びガソリンに対する耐久性が乏しいため、いまだに不十分である。
温熱又はホットメルト接着剤は、実質的に溶媒がないため揮発性の有機化合物(VOC)の排出が実質的に少なく、溶媒ベースの接着剤のいくつかの望ましい特性を有する。ホットメルト接着剤は、典型的には3つの炭化水素区分(例えばスチレン−ブタジエン又はイソプレン−スチレン)からなる、ブロックコポリマーを含む熱可塑性エラストマー(TPE)を主に含む。これらの3ブロックコポリマーは、リビングアニオン重合により得られる。TPEは破壊時の最大伸びが大きい、引張強度が高い等の望ましい特性を有する。TPEの放射状の構造は粘性が低下する反面、凝集力が増大すると考えられている。TPEはまた多くの欠点を有する。TPEは非常に厳しい条件で合成しなければならず、使用することのできるモノマーの範囲及び官能性が制限される。TPEを使用できる温度の上限が低い。これらのポリマーにおける不飽和の中間ブロックの存在は、酸化及び/又はUVに対する耐性が低く、耐用期間が短くなる。この対策としてポリマーを水素化するのは高価である。
従来のアクリレートポリマーは、ホットメルト接着剤として使用した場合には不十分である。冷却後のポリアクリレートは従来のホットメルト接着剤と比較して凝集力が低く、粘性が高い。
使用されているUV硬化性アクリレートポリマーは、化学的な架橋を形成するために照射され、十分な凝集力を保証している。しかし、いくつかの利点にもかかわらず、UV硬化性アクリルポリマーは他の欠点を示している。例えば最終的な接着剤で、硬化により、稠度(consistency)が不足するかもしれない。UV硬化過程が遅く、原材料が高価である。UV硬化性であるための要件は、処方に添加することのできる他の成分(粘着付与剤等)の量及びタイプを制限する。アクリルポリマーは非極性物質に対する粘着性が乏しく、接着力を改善するためにUV硬化性処方及び/又はポリマーを改良する余地も限定されている。
PSAとして用いるのに適した高凝集力及び良好な耐久性は、完全に硬化したアクリルポリマーにより理論上予測することが可能であるが、これは実際的な場合が不明である。このようなアクリルブロックコポリマーの合成は、従来のフリーラジカル重合を用いるのが不可能でないにしても非常に困難である。制御されたラジカル重合(CRP)のより最近の技術は、水酸基及び/又はエポキシ基等の官能基を有する明確に規定されたアクリルブロックコポリマーを従来のイオン重合法より緩和された条件下で調製することが可能である。しかし、完全に硬化されたアクリルTPEトリ−ブロックコポリマーが調製されるCRPであっても依然として不十分である。それらは依然として乏しい機械的及び流体力学的特性を示し;質の劣ったPSAであり、及び粘着付与剤によって調製するのが困難である。
現在の使用状況ではCRPも多くの制約を有する。例えば、2段プロセスの厳しい条件下では高純度のモノマー及び溶媒を使用しなければならないと考えられていた。第1段階において、低Tポリマーのためにモノマーを約90%変換する。また、第1段階で得られた低Tポリマー中の不純物が最終生成物に実質的な欠陥を導入し、特性を損なうと考えられてきた。重合における多くの標準的な作業はこの従来の偏見を確認し、第2段階で用いる前にポリマーを単離し、精製しなければならないことを要求している。これは高価で、かつ困難である。精製した低Tポリマーは第2段階において、高Tポリマーを得るために、モノマーをさらに重合するためのマクロ開始剤として用いられる。2段プロセスは狭い多分散性(polydispersity)を有する最終生成物を生成し、またCRPについて、最終製品の多分散性の理論的な上限は、反応機構に依存して1.6から2.0の間であると考えられていた。従来はまた、アクリルブロックコポリマー内の異なるブロック間の良好な相分離を達成するためには、多分散性の狭い精製した生成物を使用することが必要であると考えられていた。
このように、これらの理由のために、接着剤における使用に十分な性能を有する「完全に」硬化したアクリルトリ−ブロックコポリマーはCRPによっては合成することができず、多くの重大な欠点にもかかわらず、リビングアニオン重合等のイオン重合によって合成しなければならないと当技術分野において広く考えられていた。例えば、イオン重合によって得られるポリマーの多分散性は、典型的には1.1より小さい。また、このようなアクリルコポリマーのTPEは、よく知られているトリブロック炭化水素ベースのコポリマーに比べてPSAの効果が小さいとも考えられていた。
このように、接着剤として使用するのに適したアクリルTPEブロックコポリマーを得るためにラジカル重合を用いることには重大な技術的偏見がある。
したがって、PSAとして使用可能なアクリルブロックコポリマーを製造するために、低Tモノマーを中間で精製をせずに、1つの容器による重合方法を用いることができるという出願人の発見は非常に驚くべきことである。先行技術のポリマーと異なり、本発明のコポリマーは、PSAとして用いるのに適していると考えられてきたものより不純であり、多分散性が大きい。
ここでいくつかの先行技術文献について検討する。
EP 0243120(デュポン)は、基移動重合(GTP)により製造されたポリマーを記載している。上記のように、これらのポリマーは2.0の理論上の最大多分散性を有する。
米国特許第5399620号(BASF)は、2より小さい多分散性を有する、星形ポリマーを含むブロックコポリマーの製造方法を記載している。該ポリマーは制御されないフリーラジカル重合により調製され、100,000ダルトンより小さい分子量を有する(2頁、39から40行参照)。
米国特許第6288173号(PPGインダストリーズ)は、原子移動ラジカル重合(ATRP)により製造されたポリマーを記載している。使用したシラン移動剤は官能性(例えば水酸基)モノマーと相溶化しておらず、この参照文献はまた、A又はBブロックを形成するモノマーの1つがアミン官能性モノマーであることを必要としている。これに対して、本発明のコポリマーは、一般の官能基を含むことができ、一般の官能性モノマーから製造することができる。
米国特許第6310175号(日本触媒)は、星形ブロックコポリマーを記載している。これらは、従来の中心メルカプタン鎖移動剤により制御されるフリーラジカル重合によって調製される。該ポリマーは、硬いコア(高T)及び柔軟な外殻層(低T)を有し、柔軟なコアと硬いシェル(殻)を有する本発明のポリマーとは反対である。
国際公開第98/40415号(カーネギーメロン大学)は、開始剤、開始剤とともに可逆性のレドックスサイクルに関与する第1遷移金属化合物を形成するゼロ酸化状態の遷移金属、及びシグマ−又はパイ−結合により遷移金属に配位するリガンドの存在下で重合を行う原子又は基移動ラジカル重合の制御されたフリーラジカル重合法を記載している。この方法は、本発明のブロックコポリマーとは異なる形態のブロックコポリマーを生成する。
国際公開第2000/39233号(3M)は、リビングアニオン重合又は制御されたラジカル重合により得られる、線形又は放射状のアクリルブロックコポリマーと混合された粘着付与剤を含む種々のホットメルト接着剤を記載している。コポリマーは2.0より小さい多分散性を有する明確に規定された物質であり、それらは少なくとも2つのAブロック及び1つのBブロックを有する。接着剤組成物は、硬化工程を必要とせずに広い処方上の許容範囲及び適切な凝集力を有する。
国際公開第2000/43344号(チバ)は、少なくとも3官能性アルファ−ハロカルボン酸エステル開始剤及び酸化性遷移金属錯体触媒の存在下、原子移動重合により調製される分枝状のポリマー又はコポリマーを開示している。2つの異なるモノマーを含むコポリマーを製造する場合、2つの異なる工程で行われ、第1工程で得られたポリマーの精製を伴う。
本出願人は、ある分枝状アクリルポリマーが容易に調製可能であり、その上本明細書で検討した問題のいくつか又はすべてを解決するのに有用な、有利な特性を有することを偶然に発見した。
その結果、1つ又は複数のコアポリマーを含む1つ又は複数のコアアーム(core arm)及び1つ又は複数のシェルポリマーを含む1つ又は複数のシェルアーム(shell arm)を有するアクリルコポリマーを含む分枝状ポリマーが、本発明に従って広範に提供される。ここで、上記アクリルコポリマーは(任意選択的に遷移金属を触媒した)ラジカル重合によって得られるか、又は得ることができ、かつ約3から約10の多分散性を有し、かつ(a)該又は各コアポリマーが少なくとも約2の多分散性及び約−65℃から約−20℃のT、並びに(b)該又は各シェルポリマーが約70℃から約160℃のTを有する。
本出願人は、本発明のアクリル星形ブロックコポリマーが単純な鎖ポリマーに比べて改善された特性、例えば改善された耐熱性、予期していなかった高凝集力及び/又は低粘性を示し得ることを発見した。本発明のポリマーは、高性能の接着剤を提供するため、任意選択的に粘着付与剤とともに処方することができ、2つの別の不相溶化アクリルポリマーからなる処方を調製するために相溶化剤(compatibilising agent)として作用することもできる。
本発明の別の観点においては、分枝状ポリマー(本発明の分枝状ポリマーのようなもの)を生産するための方法であって:
(a)(i)重合開始剤(ii)1つ又は複数の第1アクリレートポリマー前駆体;(iii)リガンド(任意選択的にアミン);及び(iv)金属触媒(任意選択的に遷移金属塩及び/又は錯体);を混合し、反応混合物を形成する工程:
ここで、少なくとも1つの重合開始剤及び/又は第1アクリレートポリマー前駆体はポリマーのコアアームを形成する反応が可能な少なくとも3つの活性官能基を含む;
(b)ポリマー前駆体の全重量の少なくとも約91%が重合されるまで反応混合物中のポリマー前駆体を重合し、ポリマーのコアアームを含むアクリレートポリマーを製造する工程;
(c)反応混合物に、反応混合物を精製することなく、ポリマーのシェルアームを形成することが可能な1つ又は複数の第2アクリレートポリマー前駆体を加える工程;
(d)(i)第2ポリマー前駆体の全重量の少なくとも約95%が重合され:及び/又は(ii)シェルポリマーの少なくとも1つのアームのMが少なくとも約5キロダルトン(好ましくは少なくとも約7キロダルトン)に達するまで、ポリマー前駆体をさらに重合し、ポリマーのシェルアームを含むアクリレートコポリマーを製造する工程;
(e)反応混合物からコポリマーを収集し精製する工程;
を含む方法。
本発明の好ましい方法は、中間体の精製又は単離工程なしに1つの反応容器内で行われる。
本発明の別の実施形態においては、本発明の分枝状ポリマー及び任意選択的にポリマーの重量から計算された、約5から約150phrの粘着付与剤を含む接着剤組成物を提供する。
粘着付与剤に加えて、本発明のポリマーはPSA等の接着剤として用いるための適切な他の成分が処方されていてもよい。
本発明の接着剤(溶媒ベースのPSA及び/又は溶媒のないホットメルトPSAであってもよい)は、ステンレススチールに対して従来技術のスチレン−イソプレン−スチレン(SIS)接着剤と同等の凝集力を有し、かつSAFT(shear adhesion failure test:剪断粘着面破壊試験)により測定される、高温に対する良好な耐性を有することが見出された。本発明の接着剤は、ポリエチレン等の非極性表面に対して改善された凝集力、粘着力(adhesion)及び/又は粘着性(tack)を示すことも可能である。それらの破壊時の伸長は2500%より大きい。破壊時の強度が大きく、破壊時の伸長が大きい等のそれらの機械的特性は、モノマーの性質及び比率を変えることにより容易に調整することができる。
分枝状ポリマーは、ポリマーであってその分子が分枝鎖であり、即ち、境界単位(boundary unit)の間に少なくとも1つの分枝中間点を有する鎖である。分枝点は枝が接続する鎖上の点である。そこから‘n’個の直鎖を生じる分枝点は、‘n’官能性分枝点、例えば5−官能性分枝点と呼ばれる。代わりに、トリ官能性、テトラ官能性、ペンタ官能性等の用語、例えばペンタ官能性分枝点の用語を用いることができる。ネットワークにおける分枝点は接合点(junction point)と呼ぶことができる。分枝(又は側鎖又はペンダント鎖)は、マクロ分子鎖からのオリゴマー又はポリマー側枝である。オリゴマー分枝は短鎖分枝と呼ぶことができる。ポリマー分枝は長鎖分枝と呼ぶことができる。
ポリマー鎖は、マクロ分子、オリゴマー分子又はブロックの全部又は一部を示し、2つの境界構成単位間の構成単位の直線状又は分枝状の配列を含み、それぞれは、マクロ分子の末端基、分枝点又は別に指定された特徴的な特性のいずれかであってよい。環状のマクロ分子は末端基を有しないが、それでも鎖とみなされる。分枝点は境界単位の間にいくつでも存在してよい。
本発明の好ましい分枝状ポリマーは、樹枝状ポリマー(dendritic polymer)及び/又は星形コポリマー、より好ましくは星形コポリマーを含む。樹枝状ポリマーは、骨格成長により「樹形」の形状に生成した結晶形態を有するポリマーを示す。星形コポリマーは、異なる構成又は配置特性を有する鎖が中央部分を介して結合しているコポリマーを示す。樹枝状ポリマー又は星形コポリマーは、開始剤及び/又はポリマー前駆体から得ることができ、開始剤及び/又はポリマー前駆体は、3つ、好ましくは4つ又はそれより多くの官能基の少なくとも1つを有する。
好都合なことに、本発明の分枝状ポリマーは、星形熱可塑性エラストマーのアクリルブロックコポリマーである。本発明のコポリマーは、低Tのポリマーアームの内部コア及び高Tのポリマーアームの外部シェルを含むのが望ましい。
星形コポリマーを製造するため、星形の多官能性重合開始剤を用いることができる。いかなる反応機構にも制約されるものではないが、重合が進行するときに、ラジカルのカップリングにより星のアームが分枝状になると考えられる。或いは、単一官能性の開始剤をトリ−又はテトラ−アクリレート等の多官能性の(メタ)アクリレートの混合物とともに用いて星形の構造を得ることができる。
本発明の大きなエラストマー鎖及び/又はコポリマー鎖は、特徴的な部分を含み、例えば、ブロックコポリマー中のA/B型ブロックの特徴的な部分及び/又は星形ポリマー中のコア若しくはシェルアームの特徴的な部分である。大きなポリマーのこのような下位区分又は部分のTは、全体のポリマーのTと分けて測定できないことが理解されている。このような場合、本明細書に記載された下位区分のTは、ポリマーの下位区分のための反復単位を形成することができるそれらのポリマー前駆体及び/又はポリマー前駆体の混合物の重合により得られる又は得ることができるホモポリマー又はコポリマーに対応するTである。
好ましくはコアポリマーは約−50から約−30℃のTを有する。
好ましくはシェルポリマーは約100から約150℃のTを有する。
本発明のポリマーは、1つ又は複数の適切なポリマー前駆体により調製することができる。ポリマー前駆体は、有機及び/又は無機であってよく、また、いかなる適切な1つ又は複数の(コ)モノマー、(コ)ポリマー〔ホモポリマーを含む〕及びそれらの混合物を含有してもよい。(コ)モノマー、(コ)ポリマー及びそれらの混合物は、本明細書に示すように直接結合を介して別の該又は各ポリマー前駆体とともに鎖を延長し及び/又は架橋するために、該又は各ポリマー前駆体と結合を形成することのできる部分を有する。
本発明のポリマー前駆体は、適切な重合性の官能基を有する1つ又は複数のモノマー、オリゴマー、ポリマー;それらの混合物及び/又はそれらの組合せを含有してもよい。
モノマーは、重合することのできる実質的に低分子量(例えば千ダルトンより小さい)の単一分散性化合物である。
ポリマーは、重合法により調製される高分子量(例えば何千ダルトン)のマクロ分子の多分散性混合物であり、マクロ分子は、小単位(モノマー、オリゴマー及び/又はポリマーであってよい)の多重反復を含み、(もし特性が分子構造の詳細に決定的に依存していなければ)1つ又は少数の単位を添加又は除去することはマクロ分子の特性において無視し得る影響である。
オリゴマーは、モノマーとポリマーの中間の分子量を有する分子の多分散性混合物であり、該分子はその1つ又は少数の除去が分子の特性を顕著に変える少数のモノマー単位を含む。
ポリマーという用語は文脈によりオリゴマーを包含してもしなくてもよい。本発明の及び/又は本発明で用いられるポリマー前駆体は、直接合成により又は(ポリマー前駆体がそれ自体ポリマーである場合は)重合により調製することができる。重合性ポリマーがそれ自体本発明の及び/又は本発明で用いられるポリマー前駆体として使用される場合、このようなポリマー前駆体は好ましくは低多分散性であり、より好ましくは実質的に単分散性であり、副反応、副生成物の数及び/又はこのポリマー前駆体から形成されるポリマー材料における多分散性が最小限に抑制されている。ポリマー前駆体は通常の温度及び圧力で実質的に反応性を有しなくてよい。
ポリマー及び/又はオリゴマーの繰り返し単位上の置換基は、本明細書に記載された用途のために処方され及び/又は組み込まれたポリマー及び/又は樹脂により材料の相溶性が向上するように選択することができる。このように置換基の大きさ及び長さは、物理的もつれ具合又は樹脂内部の配置を最適化するために選択することができ、又はそれらは適切な他の樹脂と化学的に反応及び/又は架橋することのできる他の反応性の構成要素を含有してもしなくてもよい。
好ましくは本発明の方法に用いられるポリマー前駆体は、本発明のコポリマーを得るために1つ又は複数の多官能性(メタ)アクリレートを、特に単官能性開始剤を使用する場合に含む。適切な多官能性(メタ)アクリレートは、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、エトキシル化及びプロポキシル化トリメチロールプロパントリアクリレート、グリセリルプロポキシル化トリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ−アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ−アクリレート、アルコキシル化テトラ−アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ−アクリレート又はジペンタエリスリトールヘキサ−アクリレートから選択することができる。
好ましい本発明の星形アクリルコポリマーは、少なくとも3つのシェルアーム、及び好ましくは4つ又はそれより多くのアームを有するシェルポリマーを含む。
コアポリマー(1つ又は複数のコアアームを含む)は、好ましくは約60から約250キロダルトン、より好ましくは約120から約200キロダルトンの理論的数平均分子量(M)を有する。
シェルポリマー(好ましくは少なくとも3つのシェルアームを含む)は好ましくは約20から約80キロダルトン、より好ましくは約30から約60キロダルトンのMを有する。
シェルポリマーからなる本発明のコポリマーの質量%(シェルポリマー及びコアポリマーの全質量に占めるシェルポリマーの全質量の比率として計算される)は、好ましくは約10%から約50%であり、より好ましくは約15%から約30%である。
コアアームを形成するポリマーは低Tを有し、及び好ましくは1つ又は複数のモノマー(任意選択的に1つ又は複数の水酸基及びエポキシ基によって置換されている):C1〜10アルキルアクリレート、アミルアクリレート、ステアリルアクリレート、ラウリルアクリレート、及び/又はそれらの混合物及び/又はそれらの誘導体から得られる及び/又は得ることができる適切なポリマー部分を含む。
より好ましくはコアアームモノマーは、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、sec−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、アミルアクリレート、ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、ノニルアクリレート、デシルアクリレート、ステアリルアクリレート、ラウリルアクリレート及び/又はそれらの混合物から選択される。
シェルアームを形成するポリマーは高Tを有し、及び好ましくはC1〜10アルキルアクリレート、アミルアクリレート、ステアリルアクリレート、ラウリルアクリレート、及び/又はそれらの混合物及び/又はそれらの誘導体(任意選択的に1つ又は複数の水酸基及びエポキシ基によって置換されている)から選択される1つ又は複数のモノマーから得られる及び/又は得ることができる適切なポリマー部分を含む。
より好ましくはシェルアームモノマーは、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、tert−ブチルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート及び/又はそれらの混合物から選択される。
両方の場合において、グリシジルメタクリレート、tert−ブチルアクリレート、tert−ブチルメタクリレート、ヒドロキシ(メタ)アクリレート、スチレン誘導体等の他のいかなる型のモノマーもコア及び/又はシェルアームを形成するポリマーに容易に組み込むことができる。
本発明に用いられるモノマーは、t−ブチルアクリレート等の潜在的官能性モノマーを含有してもよい。
好ましくは本発明のコポリマーは、2相又は3相以上の多相コポリマーシステムを形成するコアアーム及びシェルアームを含有し、任意選択的に少なくとも2つの上記相の間の界面に勾配域を含む。コア相に存在するポリマーの量とシェル相に存在するポリマーの量の間のそれぞれの比は原子間力顕微鏡(AFM)を用いて、例えばタッピングAFMを用いた本発明のコポリマー膜のミクロ相画像の目視検査又は他の分析により、定量的に測定することができる。本発明のポリマーのシェル相に対するコア相の比は、任意選択的に約1から約10、好ましくは約2から約6である。
好ましくはコポリマーはアクリルモノマーのみから誘導され、即ち、完全なアクリルポリマーである。
コア及び/又はシェルアームのいずれか又は両方を製造するためにtert−ブチルアクリレートを用いる場合、任意選択的に重合が完結した後、tert−ブチル基を遊離させ、及びコポリマー鎖に沿ったカルボキシルアクリル酸基を除外するためにコポリマーを加熱(例えば真空下約200℃)することができる。
いかなる反応機構にも制約されるものではないが、本発明の多くのコポリマーにおいて、コアアーム中の低Tポリマーブロックとシェルアーム中の高Tポリマーブロックの間は明確に分離されていないと考えられる。これは少なくとも91%から95%(好ましくは>95%)のコアモノマーが重合した後、高Tのシェルポリマーを形成するモノマーが低Tのコアポリマーに添加される本発明の方法によると考えられる。本出願人は本発明の多くのコポリマーに対して、コアアーム中の低Tポリマーブロックとシェルアーム中の高Tポリマーブロックとの間に勾配域が存在し、これが好ましい特徴であると考えている。
本発明のコポリマーの合成に用いる方法は、好ましくは任意選択的に遷移金属触媒を用いるラジカル重合であり、より好ましくは原子移動ラジカル重合(ATRP)、例えばChemical Reviews,2001,101,2921〜2990,Matyjaszewski及びXiaに記載されている方法である。
ペンタエリスリトール及び2−ブロモイソブチリルブロマイドの完全な縮合生成物、ペンタエリスリトール及び2−ブロモプロパノイルブロマイドの完全な縮合生成物等の、多くのトリ官能性又は多官能性開始剤をATRPに用いることができる。これらの開始剤はテトラ官能性である。ハロゲン化アルカン、ハロゲン化ベンジル、アルファ−ハロエステル、アルファ−ハロケトン、アルファ−ハロニトリル及び/又はスルホニルハライドもATRP開始剤として用いることができる。
本発明の方法に用いることができる好ましい触媒(及び/又は触媒前駆体)は金属、それらの塩及び/又は錯体を含み、より好ましくは遷移金属、それらの塩及び/又は錯体であり、最も好ましくはCu(0)、Cu(I)Br、Cu(I)Cl、Fe(II)Br、Fe(II)Cl、Ru[II]の塩及び/又は錯体、Ni[II]の塩及び/又は錯体及び/又はそれらの適切な混合物である。
本明細書で用いる遷移金属という用語は、周期表の3族から12族中のすべての金属(例えば貴金属、銅及び亜鉛を含む)及びすべての適切な酸化状態を含む。
金属触媒は、任意選択的に1つ又は複数の:一座、二座又は多座−窒素−ベースリガンド、ポリアミンリガンド(好ましくはN,N,N’,N’,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン等の2,2’−ビピリジン誘導体)及び/又はリン−ベースリガンド(好ましくはトリフェニルホスフィン及び/又はトリシクロヘキシルホスフィン)と組合せてもよい。
本発明の方法の1つの実施態様においては、低Tのコアアームを形成する未精製のモノマーを溶媒(典型的にはトルエン)及び反応物質とともに反応容器中に入れる。反応混合物に窒素を約45分間通して連続的に発泡させることにより脱気する。次に低Tモノマーの重合を典型的には溶媒中固体濃度60%で開始する。反応温度は約90℃から約110℃であり、反応はモノマーからポリマーに転化したパーセントが少なくとも91%から95%、好ましくは95%より高くなるまで8から16時間続ける。高Tシェルポリマー(あらかじめ上記と同じ条件により脱気した)のためのすべてのモノマーを未精製のコアポリマーを含む反応混合物に同時に加える。第2重合は12から16時間後に最終的なモノマーの転化が95%より高くなった時点で止める。次にアルコール等のコポリマーに対する非溶媒を反応混合物に加える。コポリマーが沈殿し、ろ過して集め、乾燥する。
代わりに、超臨界流体抽出を残存モノマー、溶媒及び遷移金属触媒を除去するために採用することができる。高密度相COを本発明の方法を用いて調製したATRPポリマーを精製するのに用いることができる。反応性成分残渣(アクリル化/メタクリル化モノマー)、残存溶媒(トルエン)の抽出、遷移金属触媒の抽出(共溶媒(co−solvent)を用いる)はCO抽出技術に適合する。
触媒としてCu(I)を用いる場合、金属銅Cu(0)の添加(Cu(I)塩に対して重量で約10%)が、反応混合物中に残存する酸素により形成される不活性なCu(II)塩を活性なCu(I)塩に再生する。Cu(0)の添加は、シェルポリマーを製造する第2工程重合でより顕著な効果を奏するが、両方の工程でモノマーの転化率の向上と反応時間の短縮をもたらす。
開始剤と、低Tポリマー及び高Tポリマーを製造するのに用いられるモノマーとの比は、種々のブロックの長さを決定し、それにより低Tコアブロックポリマーと高Tシェルブロックポリマーとの比も決定する。モノマーと開始剤とのモル比は好ましくは約300から約1800であり、より好ましくは約600から約1200である。開始剤と銅触媒との理論的なモル比は、テトラ官能性開始剤について1:4であるが、銅塩の量を低減すると約1.2から約1.3にモル比が低下する。銅に対するリガンドの理論的なモル比は1である。
本発明によるコポリマーは、このように使用することができるが、粘着付与剤等の添加剤と混合して接着剤処方を形成することもできる。粘着付与剤の好ましい量は、コポリマーの重量に基づいて計算され、約5から約150phr、より好ましくは約25から約150phrである。粘着付与剤は好ましくは選択的相溶性であり、より好ましくは低Tコア内の軟質ブロックコポリマーに相溶性であるが、高Tシェル内の硬質ブロックコポリマーに不相溶性である。
適切な粘着付与剤は、以下のいずれか及び/又はそれらの混合物を含むことができる:水素化ロジンエステル、例えば市販品:Foral(登録商標)85E(グリセロール、ジ−及びトリエステルの混合物に基づく)及びForal(登録商標)105E(ペンタエリスリトール、トリ−及びテトラエステルに基づく)、ハイドロアビエチルアルコールのフタル酸エステル、例えば市販品Cellolyn(登録商標)21E;及び/又はテルペンフェノール樹脂、ポリテルペン、及び/又は水素化若しくは非水素化炭化水素樹脂、例えば市販品Escorez(登録商標)1310、2420及び/又は5380;Regalrez(登録商標)1018;Regalite(登録商標)1010;Piccotac(登録商標)95、212及び/又は6095−;及び/又はNorsolene(登録商標)S115。
可塑剤も本発明の処方に、コポリマーの重量に基づいて計算された量、約5から約25phrで、任意選択的に粘着付与剤と組合せて添加することができる。適切な可塑剤は以下のいずれか及び/又はそれらの混合物を含むことができる:炭化水素オイル(芳香族、パラフィン系、又はナフテン系)例えば市販品Edelex(登録商標)945及び956、及び/又はOil8777、炭化水素樹脂、フタル酸エステル、及び/又はそれらの組合せ。
Cellolyn(登録商標)21E、Foral(登録商標)85E及び105E;Piccotac(登録商標)95、212及び6095−E、Regalite(登録商標)1010及びRegalrez(登録商標)1018はイーストマンケミカル社の商標であり、Escorez(登録商標)1310、2420及び5380はエクソンモービル社の商標であり、Norsolene(登録商標)S115はサートマー(Sartomer)社の商標であり、及びEdelex(登録商標)945及び956並びにOil8777はシェル社の商標である。
本発明のコポリマーは、自動車、建設、医療、個人的な手入れ、食物及び飲料、電気(配線及びケーブル)、電気製品、スポーツ及びレジャー分野における種々の用途に用いることができる。それらはテープ及びラベル用(感圧)接着剤、密閉剤、被覆剤、消音化合物として、パイプラインの保護、アスファルト道路の補修、履物用途、食品包装用途としても有用である。
本発明の更なる側面は特許請求の範囲に記載されている。
ここで、本発明を説明するために限定的でない例を記載する。以下の一般の方法は、表に記載した各例の詳細において用いた。
ATRPを用いる例示されたコポリマーの調製方法
臭化銅(CuBr)を乾燥したガラス管に加えた。脱気したシリンジを用い、リガンドN,N,N’,N’,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン(PMDETA、トルエン中0.1M)及びコアポリマー用の脱気したモノマー、溶媒(トルエン及び/又はドデカン)及び開始剤ペンタエリスリトールの2−ブロモイソブチレート(PEEiBr)を管に加えた。管をゴムの隔壁で密封し、凝固−脱気−解凍(freeze−pump−thaw)サイクルを3回実施した。次に管をオイルバスに浸漬し、温度自動調節器により90℃に維持した。モノマーの転化が少なくとも91%から95%(好ましくはそれ以上)に到達したときに、シェルポリマー用の脱気したモノマーを同時に加えた。シェルモノマーの転化が十分な高率に達するまで90℃で反応を維持した。コポリマーをトルエンで希釈し、メタノール中に沈殿させ、ろ過して集め、真空下80℃で数時間乾燥した。
上記のように調製した不純なコポリマーは、CuBr PMDETA触媒、芳香族溶媒(トルエン)及び(メタ)アクリレートモノマーを含有していた。不純なコポリマーをソックスレー抽出用円筒濾紙に加え、抽出セル中に搭載した。次に極性抽出共溶媒(メタノール又は水)を抽出セルに加え、不活性固体上に吸着させた。抽出セルを従来の超臨界抽出用装置に設置し、COで300barに加圧し、65℃に加熱した。CO圧を制御された方法により数時間で連続的に減圧し、セルの内容物は減圧したCOをドライアイスで冷却した収集管に通すことにより抽出した。銅の存在について収集管の内容物を検査し、銅がCO−極性共溶媒混合物により抽出されたことを示す陽性の結果を得た。対照として、本質的に同じ方法で極性共溶媒(メタノール又は水)を添加せずに抽出を行い、銅について検査し、陰性の結果を得た。共溶媒の使用は、残存モノマー及び溶媒についても迅速な抽出をもたらす。
以下の表において、ガスクロマトグラフィーにより測定された、反応物の量、転化率、異なる段階の反応時間及び多分散性を示す。多分散性は、カラムの溶出液にTHFを使用し、ポリスチレン標準物質により検量する、サイズ排除クロマトグラフィーにより測定した。
以下の略語を使用した:nBuA=n−ブチルアクリレート;tBuA=tert−ブチルアクリレート;2−EHA=2−エチルヘキシルアクリレート;HBA=ヒドロキシ官能化アクリレート;IBMA=イソボルニルメタクリレート;MA=メチルアクリレート;MMA=メチルメタクリレート;PEEiBr=ペンタエリスリトールの2−ブロモイソブチレート;及びPMDETA=N,N,N’,N’,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン。ブロックの長さは理論上の分子量である。
以下の表中のデータは、これまでに記載された方法と組合せて、本発明のコポリマー(コポリマー1から10のそれぞれ)を調製するのに用いることができる。
Figure 2006511640
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例示された本発明のコポリマーの特性を表1にまとめる。
Figure 2006511640
熱転移温度(T)は、TA Q10装置を用いて示差走査熱量測定法により測定した。熱記憶の影響を除くために、最初のDSCスキャン後、試料(約10mg)を急冷した。試料は、ガラス転移温度を測定するため、20℃/分の温度傾斜を用いる第2加熱に供した。実験方法及びデータ処理はASTM3418の標準のガイドラインに従う。
上記のコポリマーの種々の物理的性質を単独又は粘着付与剤との以下の異なる比率での配合により試験した。
コポリマーについての流体力学的測定及び粘性データを円錐平板の幾何配置(平板直径:25mm;円錐角度:2°、円錐平板の間隙:50μm)で構成されたPaar・PhysicaUDS200レオメーターを用いて剪断(shear)速度範囲1−1000秒−1で測定した。測定は等温条件にて種々の温度で実施した。
コポリマーの粘着特性は、ポリエステル基質(厚さ23μm)を溶媒としてトルエンが処方されたコポリマーの薄膜で被覆することにより調製した試料において試験した。処方を自動バーナイフコータ(バー速度=3、バーの高さ=固体40%のポリマー溶液について120から125μm)を用いて30+/−3g/mの被膜重量で基質に塗布した。塗布後の被膜を室温で5分間乾燥し、次いで110℃でさらに3分間乾燥した。2つのシリンダの間を被覆したポリエステル及び紙を通し、それぞれの試料に同じ圧力を加えることにより、最後に被膜をシリコーンを被覆した紙に塗布した。乾燥した接着剤被膜は室温条件であらかじめ24時間なじませた後、23℃及び相対湿度50%で試験した。
以下の接着剤処方を試験した:
組成物A
比較用の接着剤処方を知られているコポリマー及び以下の成分から調製した。
100phrのブロックコポリマースチレン−イソプレン−スチレン(SIS)(Kraton社から商品名D1161として商業的に入手可能である);
125phrの炭化水素樹脂粘着付与剤、イーストマン社から商標Piccotac(登録商標)212として商業的に入手可能、
25phrの炭化水素オイル可塑剤、シェル社から商標Edelex956として商業的に入手可能、及び
3phrのUV吸収剤、チバ社から商標Irganox(登録商標)1010として商業的に入手可能。
組成物B
組成物Bは国際公開第00/39233号(3M)の37頁の例7Fとして記載された従来技術のPSA処方を示す。これはリビングアニオン重合により製造された全アクリルトリブロックコポリマー及びMMA/IOA/MMA型(IOAはイソ−オクチルアクリレートモノマーから形成されるポリマーブロックを示す)を含む。例7Fの処方は、2つの粘着付与剤:イーストマンケミカル社から商標Foral(登録商標)105(86phr)として入手可能なロジンエステル;及びイーストマンケミカル社から商標Regalrez(登録商標)1018(46phr)として入手可能な水素化炭化水素樹脂の混合物を有するMMA/IOA/MMAコポリマー(50%w/w)を含む。
(例1〜8d)
これらは、表2に示す以下のいくつか又はすべての成分から調製した:グリセロールのジ−及びトリエステルの混合物を含む水素化ロジンエステル粘着付与剤、イーストマンケミカル社から商標Foral(登録商標)85Eとして商業的に入手可能;ハイドロアビエチルアルコールのフタル酸エステル、イーストマンケミカル社から商標Cellolyn(登録商標)21Eとして商業的に入手可能;炭化水素オイル可塑剤、シェル社から商標Edelex(登録商標)945として商業的に入手可能;及び/又は添加剤、バイエル社から商標Desmodur(登録商標)T81として商業的に入手可能。
Figure 2006511640
例示されたPSAの試験方法は、以下のFINAT(Finat Technical Guide,第4版,1995)に記載された工業標準試験を使用した。
試験(i)=FTM8に従って試験された、鉄の剪断、1インチ、1kg、アルミニウム面;数分間(in minutes)のデータ。
試験(ii)=FTM8に従って試験された、鉄の剪断、0.25インチ、1kg、PET面;数分間のデータ。
試験(iii)=FTM1に従って20分後に試験されたステンレススチールにおける粘着性、N(25mm)−1のデータ。
試験(iv)=FTM1に従って24時間後に試験されたステンレススチールにおける粘着性、N(25mm)−1のデータ。
試験(v)=FTM1に従う20分後のポリエチレン(PE)フィルムにおける粘着性、N(25mm)−1のデータ。
試験(vi)=FTM1に従って24時間後に試験されたPEフィルムにおける粘着性、N(25mm)−1のデータ。
試験(vii)=FTM9に従うステンレススチールの環、N(25mm)−1のデータ。
試験(viii)=FTM9に従うPEフィルムの環、N(25mm)−1のデータ。
試験(ix−a)=FTM5に従う0.5℃での剪断接着破壊試験(SAFT:Shear adhesion failure test)、℃におけるデータ。
試験(ix−b)=FTM5に従う0.5℃での剪断接着破壊試験(SAFT)、数分間におけるデータ。
これらの試験の結果は以下の表に示す。ここで以下の略語を使用した:NS=滑らない;SS=スリップスティック(ジッピンング);MT=混合した移動(mixed transfer);CF=凝集破壊(cohesive failure);AT=接着転写(adhesive transfer);AFS=接着破壊、基質側。‘−’は入手可能なデータがない、又は測定されていないことを示す。
Figure 2006511640
Figure 2006511640
表13及び表14から、n−ブチルアクリレート;メチルメタクリレート及びイソボルニルメタクリレートモノマーから誘導された本発明の処方された全アクリルブロックコポリマーの特性と、先行技術参照物質の処方されたSIS(組成物A)及び国際公開第00/39233号(3M)に記載の組成物Bとを比較することができる。組成物Aは高凝集性(高剪断値)及び良好な耐熱性(87℃の高SAFT値)を有する。
例1、2、3及び4aは同一のモノマー成分を有し、表4は本発明の方法の各工程中のモノマーの転化(重合)パーセントについて、処方された材料の剪断力への影響を示す。高剪断は例4a>例3>例2>例1の順で観察された。
このデータから、高Tモノマーが添加される前の本発明の方法の第1工程の間に:好ましくは約95%より多くのn−ブチルアクリレートモノマーが転化され、及び/又は好ましくは約94%より多くのイソボルニルメタクリレート及び/又はメチルアクリレートモノマーが転化されることが分かる。
より好ましくはn−ブチルアクリレートモノマーの最終転化率は最終生成物において99%より高い。
モノマーの転化率が低い場合、明確に規定されない末端ブロックが得られることを本出願人は見出した。いかなる反応機構にも制約されるものではないが、ブロックコポリマーの末端ブロックは、未反応のnBuAと新たに添加されたMMA及びIBMAモノマーの間の共重合により得られる軟質ブロックと硬質ブロックとの間の勾配域の存在に依存して材料の内部強度に関与すると考えられる。シェルアーム用高Tブロックコポリマーを形成するモノマーの転化率が約91%より低い場合(及び/又は高Tシェルポリマーの少なくとも1つのアームの分子量が鎖のもつれが顕著となる分子量より小さい場合、例えばPMMAについて典型的には>7キロダルトンである場合)、シェルアーム中の末端ブロックの長さは、望ましい範囲まで材料を強化するのに十分な勾配域を形成するのに短すぎると考えられる。さらに、熱可塑性領域全体のTは、残存するnBuAと第2工程で添加されたMMA及びIBMAとの間の共重合より顕著に低下する。典型的には、この勾配域はDSCにより検出することができる。
表中のデータは、明確に規定された末端ブロックを有するコポリマーを含む例4aが良好な全体としてのPSAの特性、特に凝集性を示すことも記載している。例4aは極性及び非極性基質の両方に高い粘着性レベルを有する組成物Aより、全体としてのPSAの性能が優れている。
PSAの特性は、処方に用いる粘着付与剤の量及び型を変更することによりさらに改善することができる。例えば、100phrのCellolyn(登録商標)21Eが処方された例4bにおいて、剪断レベル(試験(i))は10,000分より高くに改善される。極性基質上での剥離の間に接着転写が観察されるが、非常に高レベルの粘着性が高密度ポリエチレン基質において達成され、粘着力は組成物Aと同等に良好である。さらに、ステンレススチール(極性基質)及びポリエチレン(低表面エネルギー)において組成物Aと比較して非常に高い粘着性が観察される。
いかなる反応機構にも制約されるものではないが、本出願人は改善されたSAFT値及び凝集力レベルが、低T及び高Tの領域間の相分離の改善により得られ、このことが粘着付与剤との選択的相溶性を可能にすると考えている。
このことを評価するために、弾性マトリックス中のn−ブチルアクリレートを2−エチルヘキシルアクリレート及びメチルアクリレート(それらの溶解性パラメータに基づく)の混合物で置換え、イソボルニルメタクリレートを硬質領域から除去した。これらの新たな処方の特性を試験した。その結果を表15に示す。
Figure 2006511640
データは、熱可塑性シェル領域がメチルメタクリレートモノマーのみから得られるコポリマー5、6又は7のみを含むときに凝集力(剪断)を改善し得ることを示す。これらの処方の相分離はAFM画像及び機械的分析により向上していることが示された。
文献は、区分間の低多分散性及び非混和性が明確に画定されたマイクロ領域の形態(topologies)の契機となることを教示している(Bredas等,Chem.Mater.,1998,10,4101〜4014)。したがって、本出願人が、本発明の高度に多分散性の全アクリルブロックコポリマーについて、弾性のあるマトリックス及び熱可塑性マイクロ領域の間の優れたマイクロ相分離を観察したことは、それでもなお驚くべきことである。
2HEA/MA及びMMAモノマーから誘導されたコポリマー5の種々の処方に基づいた例5a及び5bは、nBuA、MMA、IBMAのコポリマーに基づいた処方よりも、改善された特性を示す。より厳しい剪断試験の値(試験(ii)1kg×0.25インチ)はこれらの処方の高レベルの凝集力を裏付けている。改善されたSAFTも、これらのシステムによって示されている。
例6は、コポリマー6を用いる、より好ましい本発明の処方であり、ジッピングを減らすためにエラストマーブロックのTが低減されたコポリマー5の修正版、及びPMMAブロックの長さが凝集力を維持し又は向上させるために増加したコポリマー5の修正版を用いる。例6の処方に5phrの可塑剤(Edelex945)のみを添加することにより、良好な剪断力レベルとともにきれいな剥離が得られ、別のスリップスティックとして環状仮留試験が剥離試験中に観察される。
例7aから7dは所与のベースポリマーの粘着付与剤レベルの影響を評価するために調製し、試験した。このデータを表16に示す。
Figure 2006511640
エラストマー領域のTのさらなる低下により、ジッピング効果を顕著に低減することが分かる。極性(ステンレススチール)又は非極性(高密度ポリエチレン)の基質への粘着力は、添加された粘着付与剤(Foral(登録商標)85E)のレベルに伴いほとんど直線的に増加する。両方の基板における良好な粘着性の値が、75から100phrのForal(登録商標)85Eを含む処方により達成される。アクリルベースPSAについて粘着付与剤のレベルの増加による剪断力の向上(試験(ii))が観察されることは驚くべきことである。
例7(特に例7c及び7d)において、エラストマー領域に対する粘着付与剤の選択的相溶性は以下の分析により支持される。
Figure 2006511640
高温耐性の改善された処方を得るために、例8aから8dを調製した。これらはヒドロキシ官能性アクリレート(HBA)とMMAとのコポリマー(コポリマー8)を用い、熱可塑性領域が次いでポリイソシアネートにより化学的に架橋するのを可能にする。データは、架橋剤の添加量によりSAFT値の進化が直線的であることを示す。
Figure 2006511640
このデータは、本発明の星形全アクリルブロックコポリマーを有する処方が、極性及び非極性基質の両方において、組成物A及び組成物B等の従来技術の処方と比べて改善された粘着性及びSAFT値を示すことを表している。本発明の材料のさらなる利点は、リビングアニオン重合により製造される材料(組成物B等)と比較したそれらの合成の容易さである。
本発明の全アクリルブロックコポリマーは、さもなければ互いに非相溶性の2つのアクリルポリマー間の相溶化剤としても使用することができる。これは一緒に処方化すると、曇ったフィルムを形成する2つの非相溶性のポリマー1及びポリマー2によりコポリマー7を処方化するときに見られる。
ポリマー1は、−26.5℃の低T及び20.9の多分散性を有する、2EHA、MA、AA、HBAモノマーから得られた高分子量(5.1×10ダルトンのM)アクリルコポリマーである。
ポリマー2は、7.8×10ダルトンのM、103℃の高T及び3.7の多分散性を有する、MMA及びIBAモノマーから得られたメタクリルコポリマーである。
AAAIはアルミニウムアセチルアセトネート架橋剤を表す。
Figure 2006511640
Figure 2006511640
AAAIにより架橋する場合、ポリマー1は適度な性能を有するPSAとして作用する。10%のコポリマー7の添加は、完全に相溶化した混合物を与えるが、元の材料の性質に大きく影響を与えず、剪断のみが低下する。しかし、コポリマー7の存在によりポリマー1とポリマー2の間の均一な混合物(視覚的に完全に透明なフィルム)が得られる。ポリマー2は硬化剤として作用し、他のPSA特性を大きく損なうことなく、凝集力並びに例9b及び9cのSAFTを顕著に向上する。このことは本発明のコポリマーが、さもなければ非相溶性の2つのアクリルポリマー間の相溶化剤として作用し、高T(メタ)アクリルポリマー及び低T(メタ)アクリルポリマーは処方の凝集性及び粘着性特性が、それらが従来のアクリルPSAにおいて相互に関連するとき、分離可能であることを示す。
処方化又は非処方化した本発明のコポリマー及び組成物Aの粘度を測定した結果を以下に示す。
Figure 2006511640

表21は本発明の処方化した全アクリル熱可塑性エラストマー(例4c等)の粘度が組成物Aの粘度より低いことを示している。

Claims (25)

  1. 1つ又は複数のコアポリマーを含む1つ又は複数のコアアーム、及び、
    1つ又は複数のシェルポリマーを含む1つ又は複数のシェルアーム、
    を有するアクリルコポリマーを含み、
    前記アクリルコポリマーは(任意選択的に金属を触媒とした)ラジカル重合によって得られる及び/又は得ることができ、かつ約3から約10の多分散性を有し、かつ、
    (a)前記又は各コアポリマーが少なくとも約2の多分散性及び約−65℃から約−20℃のTを有し、(b)前記又は各シェルポリマーが約70℃から約160℃のTを有する、分枝状ポリマー。
  2. 遷移金属触媒ラジカル重合によって得られた100キロダルトンより大きい理論的数平均分子量(M)を有する星形熱可塑性エラストマーアクリルブロックコポリマーである、請求項1に記載の分枝状ポリマー。
  3. アミン官能性エチレン性不飽和ラジカル重合性モノマーによって得られた領域を実質的に含まない、請求項1又は2に記載のコポリマー。
  4. 遷移金属触媒ラジカル重合によって得られる又は得ることができる、請求項1から3までのいずれか一項に記載のコポリマー。
  5. 前記コアアームが約60から約250キロダルトンのMを有し、かつ前記シェルアームが約20から約80キロダルトンのMを有する、請求項1から4までのいずれか一項に記載のコポリマー。
  6. コポリマー中のシェルアームの質量%が約10%から約50%である、請求項1から5までのいずれか一項に記載のコポリマー。
  7. 前記コアアームの全部又は一部が得られる又は得ることのできるポリマー前駆体が、以下のモノマー:C1〜10のアルキルアクリレート、アミルアクリレート、ステアリルアクリレート、ラウリルアクリレート及び/又はそれらの混合物及び/又はそれらの誘導体から選択される、請求項1から6までのいずれか一項に記載のコポリマー。
  8. 前記モノマーが、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、sec−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、アミルアクリレート、ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、ノニルアクリレート、デシルアクリレート、ステアリルアクリレート、ラウリルアクリレート及び/又はそれらの混合物から選択される、請求項7に記載のコポリマー。
  9. 前記モノマーが、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、tert−ブチルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート及び/又はそれらの混合物から選択される、請求項8に記載のコポリマー。
  10. 前記コアアーム及び/又は前記シェルアームが、グリシジルメタクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシ(メタ)アクリレート、スチレン及び/又はそれらの混合物及び/又はそれらの誘導体から選択される、1つ又は複数のモノマーから得られる及び/又は得ることができるポリマー部分をさらに含む、請求項1から9までのいずれか一項に記載のコポリマー。
  11. (a)(i)重合開始剤(ii)1つ又は複数の第1アクリレートポリマー前駆体;(iii)リガンド(任意選択的にアミン);及び(iv)金属触媒(任意選択的に遷移金属塩及び/又は錯体)を混合して反応混合物を形成する工程:
    ここで、少なくとも1つの重合開始剤及び/又は第1アクリレートポリマー前駆体は、ポリマーのコアアームを形成する反応が可能な少なくとも3つの活性官能基を含む;
    (b)ポリマー前駆体の全重量の少なくとも約91%が重合されるまで反応混合物中のポリマー前駆体を重合してポリマーのコアアームを含むアクリレートポリマーを製造する工程;
    (c)反応混合物に、反応混合物を精製することなく、ポリマーのシェルアームを形成することが可能な1つ又は複数の第2アクリレートポリマー前駆体を加える工程;
    (d)(i)第2ポリマー前駆体の全重量の少なくとも約95%が重合され:及び/又は(ii)シェルポリマーの少なくとも1つのアームのMが少なくとも約5キロダルトン(好ましくは少なくとも約7キロダルトン)に達するまで、さらなるポリマー前駆体を重合して、ポリマーのシェルアームを含むアクリレートコポリマーを製造する工程;
    (e)反応混合物からコポリマーを収集し精製する工程、
    を含む、請求項1から10までのいずれか一項に記載の分枝状ポリマーの製造方法。
  12. 工程(b)において、前記ポリマー前駆体の約95重量%より多くが重合される、請求項11に記載の方法。
  13. 工程(d)の後、前記コポリマーが(任意選択的にアクリル酸中で加熱することにより)加水分解されて前記コアアーム及び/又は前記シェルアームに存在し得るtert−ブチルアクリレート基が除去される、請求項11又は12に記載の方法。
  14. 1つ又は複数のシェルアームを有するアクリレートポリマーと1つ又は複数のコアアームを有するアクリレートコポリマーの多相混合物を製造する、請求項11から13までのいずれか一項に記載の方法。
  15. 同じポリマー鎖上にコアアーム及びシェルアームを有するアクリレートコポリマーを製造する、請求項11から14までのいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記遷移金属錯体が原子移動ラジカル重合用触媒であり、かつ銅(I)の少なくとも1つの金属錯体を含む、請求項11から15までのいずれか一項に記載の方法。
  17. Cu(0)をも前記反応混合物に添加する、請求項11から16までのいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記コポリマーの非溶媒を前記反応混合物に加えることにより前記コポリマーを精製する、請求項11から17までのいずれか一項に記載の方法。
  19. 極性共溶媒の存在下、超臨界CO抽出により前記コポリマーを精製する、請求項11から17までのいずれか一項に記載の方法。
  20. 請求項1から10までのいずれか一項に記載の分枝状コポリマーを含む接着剤組成物。
  21. 前記コポリマーの重量から計算した、約5から約150phrの粘着付与剤をさらに含む、請求項20に記載の接着剤。
  22. 約25から約150phrの粘着付与剤を含む、請求項21に記載の接着剤。
  23. 感圧接着剤又はホットメルト接着剤である、請求項20から22までのいずれか一項に記載の接着剤。
  24. 2つ以上の相溶性のないアクリルポリマーと、相溶化剤として請求項1から10までのいずれか一項に記載の1つ又は複数のポリマーとを含む組成物。
  25. 請求項1から10までのいずれか一項に記載のポリマーの、2つ以上の相溶性のないアクリルポリマーに対する相溶化剤としての使用。
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