JP2006510782A - 重合大環状オリゴマーナノ複合材料組成物 - Google Patents

重合大環状オリゴマーナノ複合材料組成物 Download PDF

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Abstract

本発明は、有機化クレイ充填剤を含む大環状オリゴマーから得られるポリマーに関する。本発明はまた、このような組成物の製造方法に関する。更に、本発明は、有機化クレイ充填ポリマー組成物から製造される製品に関する。

Description

本発明は有機化クレイ充填剤を含む大環状オリゴマーから得られるポリマーに関する。本発明はまた、このような組成物の製造方法に関する。更に、本発明は、有機化クレイ充填ポリマー組成物から製造される製品に関する。
強度、靭性、高光沢度及び耐溶剤性のような望ましい性質を有するポリマー組成物を形成する大環状オリゴマーが開発されている。好ましい大環状オリゴマーには、特許文献1(引用することによって本明細書中に組み入れる)に開示されたような大環状ポリエステルオリゴマーがある。このような大環状ポリエステルオリゴマーは、他のポリマー及びポリマー前駆体に比較して低い粘度を示し、それにより、複合材料への使用において良好な含浸及び浸潤が容易になるので、ポリマー複合材料の優れたマトリックスであるという点で望ましい性質を有する。更に、このような大環状オリゴマーは、従来の加工技術を用いた加工が容易である。大環状オリゴマーから製造されたポリマーは、化学的性質、物理的性質及び電気的性質の独特の組合せを特徴とする。更に詳しくは、それらは化学的に安定であり、高い衝撃強さを示す。それにもかかわらず、一部の用途では、このようなポリマー組成物は、ポリマーが高温に暴露される用途に許容され得る加熱撓み温度を有さない。従って、層状クレイ小板がポリマーマトリックス中に分散された、このような材料のナノ複合材料が開発されている。このような組成物は、特許文献2に開示されており、この特許を引用することによって本明細書中に組み入れる。このような技術の進歩にもかかわらず、大環状オリゴマーから製造されたナノ複合材料は、当業者がそれらの使用に際して要求する、望ましい特性パラメーターを全て満足させることができているるわけではない。
米国特許第5,498,651号 米国特許第5,530,052号
現在入手できるポリマー組成物よりも更に高い加熱撓み温度を有するポリマー組成物が必要とされている。更に、このような組成物には、改善された延性と共により高いモジュラスが要求される。往々にして、ポリマー組成物への充填剤の添加は、ポリマー組成物から製造される製品の脆性を増大させる。延性が改善されたナノ複合材料が必要とされている。ポリマーマトリックス中へのクレイ小板の良好な分散を得ることは困難な場合が多い。ポリマーマトリックス中へのクレイ小板の分散が改善されたナノ複合材料組成物を開発することが望ましい。また、高い加熱撓み温度を含む又は示し且つ従来の方法及び装置を用いて製造できる熱可塑性材料に固有の利点を示す製品を前記熱可塑性材料から製造するのが望ましい。
本発明は、
a)大環状オリゴマーから得られるポリマー、
b)クレイ小板並びに
c)C5又はそれ以上の炭素鎖を有する少なくも1つの配位子及び少なくとも1個の活性水素原子を有する官能基を含む少なくとも1つの配位子を有する1種のオニウム化合物の残基
を含み、前記官能基が、大環状オリゴマーの開環時に形成される官能基と反応性であり、前記オニウム化合物の一部が、クレイ小板とイオン結合し且つ大環状オリゴマーから得られるポリマーに共有結合している組成物である。
更に別の実施態様において、本発明の組成物は、2個又はそれ以上のポリマー鎖に結合した多官能価連鎖延長化合物の残基を更に含み、前記多官能価連鎖延長剤は、大環状オリゴマーの開環によって形成される官能基と反応する2つ又はそれ以上の官能基を含む。多官能価連鎖延長化合物を含ませることによって、著しく高い分子量を有するポリマーが得られる。別の実施態様において、本発明は、大環状オリゴマーの開環によって形成される官能基と反応性の2個又はそれ以上の官能基を有する多官能価ポリマーから得られる1種又はそれ以上の多官能価ポリマーの残基を更に含むこのようなポリマー組成物に関する。更に別の実施態様において、本発明は、組成物の靭性を改善するために、ゴムを更に含むポリマー組成物に関する。
更に別の実施態様において、本発明は、
a)イオン交換能があるクレイ小板を、C5又はそれ以上の炭素鎖を有する少なくとも1つの配位子及び活性水素含有官能基を含む少なくとも1つの配位子を有する1種又はそれ以上のオニウム化合物と、クレイ小板のイオン交換によってクレイ小板の表面においてクレイ表面の陰イオン部位とオニウム化合物の陽イオン部位との間にイオン結合を形成するような条件下で接触させ、
b)イオン交換されたクレイ小板中に存在する水を実質的に全て除去し、
c)イオン交換されたクレイ小板を大環状オリゴマーと、大環状オリゴマーが重合されり温度より低い温度において大環状オリゴマーが会合クレイ(associated clay)小板間の間隔を増加させる(インターカレート)ような条件下で接触させ、
d)大環状オリゴマーが開環し且つ重合されると共にクレイ小板が剥離される(ポリマーマトリックス中にランダムに分散する)温度に暴露しながら、組成物を、大環状オリゴマーを重合させることができる触媒と接触させる
ことを含む組成物の製造方法である。
更に別の実施態様において、本発明は、大環状オリゴマーの重合用触媒を添加する前に、2個又はそれ以上の活性水素含有官能基を有する多官能価ポリマーを組成物に添加する方法に関する。更に別の実施態様においては、大環状オリゴマーの重合前に、多官能価連鎖延長化合物を組成物に添加する。更に別の実施態様においては、大環状オリゴマーの重合後に、コアシェルゴムを組成物に添加する。
本発明の組成物は、優れた加熱撓み温度、剛性、靭性、耐熱性及び延性を示す。本発明の組成物はまた、ポリマーマトリックス中へのナノ複合材料の優れた分散を示す。本発明の組成物はまた、従来の方法及び装置を用いて種々の有用な製品を製造するために加工できる。
一般に、本発明は、大環状オリゴマーから得られたクレイ小板(clay platelet)強化熱可塑性複合材料に関する。更に詳しくは、クレイは、ポリマーマトリックス中に分散されて、一般にナノ複合材料と称される配合(formulation)を形成する、極めて小さい小板粒子である。ポリマーマトリックスは、大環状オリゴマーが開環されて重合可能な反応性基を形成した後に、大環状オリゴマーの重合によって形成される。本発明において使用するクレイ小板は、少なくとも1つの、炭素数5又はそれ以上の比較的長い炭素鎖並びに大環状オリゴマー及び/又は開環された大環状オリゴマーと反応性の官能基を含む少なくとも1つの他の配位子(ligand)を含むオニウム化合物と、イオン交換によって反応する。従って、形成される組成物は、このようなオニウム化合物にイオン結合されたクレイ小板を有し、このようなオニウム化合物は更に、大環状オリゴマーから得られたポリマーマトリックスの一部に共有結合される。好ましくは、クレイ小板は完全に剥離される。本明細書中で使用する「剥離(exfoliation)」は、クレイ小板がポリマーマトリックス中にランダムに分散されることを意味する。製造されたままの状態では、クレイ小板はクレイ会合層の連続である。表面積の極めて大きい強化用化合物によるポリマーマトリックスの強化というナノ複合材料の最大利点を得るためには、クレイ小板を部分的に又は完全に解離させ、それらをポリマーマトリックス中にランダムに分散させることが必要である。このようなランダム分散を達成する方法をしばしば、剥離と称する。好ましくは、個々のクレイ小板間の平均距離は30オングストローム又はそれ以上、より好ましくは35オングストローム又はそれ以上、更に好ましくは40オングストローム又はそれ以上、更に好ましくは50オングストローム又はそれ以上である。ポリマーマトリックス中へのナノ複合材料粒子の分布の改良により、組成物のモジュラス及び剛性が改良される。好ましくは、ナノ複合材料の量及びその分散レベルは、ポリマー組成物が10%又はそれ以上、より好ましくは100%又はそれ以上、最も好ましくは400%又はそれ以上のモジュラスの増加を示すものである。
ナノ複合材料のような充填剤によるポリマーマトリックスの剛化に関連する問題の1つは、充填剤の存在が組成物の靭性に悪影響を与える可能性があることである。本発明の一実施態様においては、開環された大環状オリゴマーと反応性の少なくとも2個の官能基を有するポリマー鎖を含む多官能価ポリマーを組成物に添加する。この実施態様において、多官能価ポリマーの分子量は好ましくは2000(重量平均分子量)又はそれ以上、より好ましくは5000又はそれ以上、最も好ましくは10,000又はそれ以上である。
多官能価ポリマーを含む、大環状オリゴマーを基材とするポリマーの総分子量は好ましくは20,000(重量平均分子量)又はそれ以上、より好ましくは80,000又はそれ以上、最も好ましくは120,000又はそれ以上である。
好ましくは、このポリマーは低いガラス転移温度を有する。好ましくは、所望の延性が得られるように、ポリマーとその量を選択する。このようなポリマー複合材料は、好ましくは50%又はそれ以上、より好ましくは200%又はそれ以上、最も好ましくは500%又はそれ以上の延性増加を示す。延性は好ましくは50インチ/lbs又はそれ以上、より好ましくは150インチ/lbs又はそれ以上、最も好ましくは300インチ/lbs又はそれ以上である。多官能価ポリマーが低いガラス転移温度を示す場合には、ポリマー複合材料は、共有結合によって結合された2つの相を示すことができる。一方の相は主に、大環状オリゴマーから得られたポリマーを含み、他方の相は主に、低ガラス転移温度ポリマー相を含む。クレイ小板強化剤は、大環状オリゴマー相中に見出すことができる。
一定の条件下では、形成されたポリマーは、一部の用途に要求されるよりも低い分子量を有するおそれがある。本発明の一実施態様において、ポリマー組成物は更に、大環状オリゴマー鎖の2つ又はそれ以上の末端と反応する働きをする多官能価連鎖延長化合物を更に含み、その結果、ポリマーマトリックス中に分子量のより高いポリマーを形成する。
別の実施態様において、ポリマーマトリックスは、望ましい用途に充分な延性を持たないおそれがある。得られるポリマー組成物の靭性を改良するために、組成物にゴムを添加して、靭性を改良することができる。一般に、靭性は落槍衝撃を測定することによって測定する。靭性は、好ましくは50インチ/lbs又はそれ以上、より好ましくは150インチ/lbs又はそれ以上、最も好ましくは300インチ/lbs又はそれ以上の落槍衝撃(ASTM D3763−99)によって示される。
本発明に使用できる大環状オリゴマーは、適度な条件下で開環及び重合されて熱可塑性ポリマーマトリックスを形成できる任意の大環状オリゴマーを含む。本明細書中で使用する「大環状分子(macrocyclic molecule)」は、共有結合して環を形成する8個又はそれ以上の原子を含む少なくとも1つの環を分子構造内に有する環状分子を意味する。本明細書中において使用する「オリゴマー」は、同一又は異なる式の2つ又はそれ以上の同定可能な構造反復単位を含む分子を意味する。大環状オリゴマーは、コオリゴマー又はマルチオリゴマー、即ち、1つの環状分子内に2つ又はそれ以上の異なる構造反復単位を有するオリゴマーであることもできる。本明細書中において、「開環(decyclization)」は、シクロ環構造を破壊して、少なくとも2つの末端基を有する構造を形成することを意味する。本発明においては、このような開環は一般に、重合を起こすことができる1つ又はそれ以上の、好ましくは2つ又はそれ以上の反応性官能基を有する化合物の形成を引き起こす。
好ましい大環状オリゴマーとしては、大環状ポリカーボネート、ポリエステル、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンエーテル−ポリカーボネートコオリゴマー、ポリエーテルイミド−ポリカーボネートコオリゴマー並びにそれらから製造されるブレンド、組成物及びコオリゴマーが挙げられ、より好ましくは大環状オリゴマーとしては、大環状ポリエステル、ポリカーボネート又はポリフェニレンエーテル、それらのブレンド、組成物又はコオリゴマーが挙げられ、更に好ましくは大環状オリゴマーは大環状ポリエステルである。好ましくは、大環状ポリエステルオリゴマーは、式:
Figure 2006510782
[式中、R4は、それぞれ別個に、アルキレン、シクロアルキレン、モノ又はポリオキシアルキレン基であり、Aは、それぞれ別個に、二価芳香族又は脂環式基である]
に対応する構造反復単位を含む。Aは、好ましくは、メタ又はパラ結合された単環式芳香族又は脂環式基である。Aは、より好ましくは、C6−C10単環式芳香族又は脂環式基である。
4は、好ましくは、C2−C8アルキレン又はモノ若しくはポリオキシアルキレン基である。更に好ましくは、大環状ポリエステルオリゴマーは、グリコールテレフタレート、イソフタレート及びそれらの混合物を含み、より好ましい大環状オリゴマーは、1,4−ブチレンテレフタレート、1,3−プロピレンテレフタレート、1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、エチレンテレフタレート、1,2−エチレン2,6−ナフタレンジカルボキシレート又は前記大環状オリゴマーの2種又はそれ以上を含む大環状コオリゴマーを含んでなる。
製造するポリマー組成物の性質、例えば靭性を調整するために、コモノマーを大環状オリゴマーに添加することができる。コモノマーは、任意のポリエーテル又はポリエステル基材ポリオールであることができる。好ましいポリオールには、ポリテトラヒドロフラン、ポリアルキレンオキシド基材ポリオール及びポリカプロラクトンがある。使用するコモノマーは好ましくは、ポリマーマトリックス中にミクロ相分離ゴム粒子を形成するのに充分な分子量を有する。コモノマーの使用量は、製造するポリマー組成物に望ましい延性、軟度及び/又は靭性を得るのに充分なものである。好ましくは、コモノマーは1重量%又はそれ以上、より好ましくは10重量%又はそれ以上の量で使用できる。好ましくは、コモノマーは、60重量%又はそれ以下、より好ましくは30重量%又はそれ以下、最も好ましくは25重量%又はそれ以下の量で使用できる。
大環状オリゴマーから得られるポリマーは、ポリマー組成物中に、ポリマー組成物100重量部に基づき、50重量部又はそれ以上、より好ましくは65重量部又はそれ以上、最も好ましくは75重量部又はそれ以上の量で存在する。大環状オリゴマーから得られるポリマーは、ポリマー組成物中に、ポリマー組成物100重量部に基づき、99重量部又は以下、より好ましくは95重量部又はそれ以下、最も好ましくは80重量部又はそれ以下の量で存在する。本明細書中で使用する「ポリマー組成物」は、有機化クレイ及び他の補助添加剤を含む、製造されたポリマー組成物の全量を意味する。この関連において「〜から得られる」とは、得られるポリマーが、列挙した反応体、例えば大環状オリゴマーから製造されることを意味する。このようなポリマーは、それらを得る化合物の残基を含む。本明細書中で使用する「残基」は、ポリマー組成物が、列挙した反応体、例えば大環状オリゴマーに由来する反復単位を含むことを意味する。
本明細書中で使用する「オニウム化合物」とは、負に帯電した対イオン及び正に帯電した窒素、燐又は硫黄化合物を含む塩を意味する。本発明において、有用なオニウム化合物は、炭素数5又はそれ以上の炭素鎖を有する少なくとも1つの配位子及び大環状オリゴマーの開環時に形成される官能基と反応できる活性水素原子含有官能基を含む少なくとも1つの他の配位子を有するオニウム化合物である。更に、オニウム化合物は、クレイ小板上のイオン交換部位に結合された単純な陽イオンとイオン交換可能でなければならず、典型的には、クレイ小板のイオン交換部位に結合されたイオンはナトリウム又はカルシウムイオンである。オニウム化合物は、好ましくは、大環状オリゴマーの開環によって得られる官能基と反応できる活性水素原子を有する2つの配位子を含む。好ましいオニウム化合物としては、アンモニウム、ホスホニウム及びスルホニウムに基づく化合物が挙げられる。オニウム化合物中の陰イオン性対イオンは、オニウム化合物と共に塩を形成し且つオニウム化合物をクレイ小板の表面にイオン結合させるように設計された陰イオン交換反応の条件下において置換されることができる任意の陰イオンであることができる。好ましくは、オニウム化合物は式:
Figure 2006510782
[式中、R1はそれぞれ独立して、C5又はそれ以上の直鎖、脂環式又は分岐鎖ヒドロカルビル基であり、
2は、それぞれ独立に、場合によっては、1個又はそれ以上のヘテロ原子を含むC1−C20ヒドロカルビル基であり;
3はC1−C20アルキレン又はシクロアルキレン部分であり;
Xは窒素、燐又は硫黄であり;
Zは活性水素含有官能基であり;
aは、それぞれ別個に、0、1又は2の整数であり;
bは1〜3の整数であり、
a+bの合計は、Xが5である場合には3であり、XがN又はPである場合には4である]
に相当する。より好ましくは、XはNである。より好ましくは、R1はC10−C20炭化水素鎖、最も好ましくはC12−C18アルキル基である。より好ましくは、R2はC1−C10ヒドロカルビル、最も好ましくはC1−C3アルキルである。より好ましくは、R3はC1−C10アルキレン、最も好ましくはC1−C3アルキレンである。より好ましくは、Zは第一若しくは第二アミン、チオール、ヒドロキシル、酸塩化物若しくはカルボン酸、カルボン酸エステル又はグリシジル基、更に好ましくは第一アミン又はヒドロキシル基、最も好ましくはヒドロキシル基である。より好ましくは、Yは、それぞれ別個に、ハロゲン又は硫酸エステル(例えば、硫酸アルキル(好ましくは硫酸メチル))、最も好ましくは塩素又は臭素である。より好ましくは、aは0又は1、最も好ましくは1の整数である。最も好ましくは、bは2又は3である。
好ましくは、オニウム化合物は、ポリマーマトリックス中へのクレイ小板の分散を有意に増大させるのに充分な量で存在する。充分な量のオニウム化合物が存在して、存在するクレイ小板中のイオン交換可能な陽イオン(通常はナトリウムイオン)を実質的に全て置換するのが好ましい。これに関連して使用される「実質的に全て」とは、場合によってはクレイ小板が交換されていない陽イオンを含み得ることを意味する。好ましくは、他の陽イオンと交換されたオニウム化合物の量は、有機化クレイ上の交換可能な陽イオンの50%又はそれ以上、より好ましくは75%又はそれ以上、最も好ましくは90%又はそれ以上である。本発明において有用な好ましいオニウム化合物には、第四アンモニウム塩及びアミン塩酸塩がある。
一実施態様において、本発明の組成物は、オニウム化合物の混合物を含むことができ、混合物中の少なくとも1種のオニウム化合物は、活性水素原子を有する官能基を含む少なくとも1つの配位子を有し(活性水素オニウム化合物)、少なくとも1種のオニウム化合物は反応性官能基を含まない(非官能性オニウム化合物)。一般に、非官能性オニウムは当業界でよく知られており、陰イオン性対イオンを有するアンモニウム、ホスホニウム及びスルホニウムに基づく塩を含む。好ましくは、非官能性オニウム上の配位子は、ヒドロカルビル又はヘテロ原子を含むヒドロカルビル部分であり、配位子は活性水素原子を含まない。
好ましくは、非官能性オニウム非官能性化合物は、式:
Figure 2006510782
[式中、Xは、それぞれ独立に、N又はPであり、これがSである場合には、スルホニウムはより少ない配位子を有するので、(R23でなければならず;
2’は、それぞれ別個に、場合によっては、1個又はそれ以上のヘテロ原子を含むC1−C20ヒドロカルビル基であり;
Yは負に荷電した対イオンであり;
cは、XがN又はPである場合には4であり、Xが5である場合には3である]
に相当する。好ましい非イオン性オニウム化合物は、米国特許第5,530,052号及び同第5,707,439号に開示されており、これらの特許を引用することによって本明細書中に組み入れる。
活性水素含有オニウム化合物の存在は、ポリマーマトリックス中へのクレイ小板の分散を改良する。他方、活性水素含有オニウム化合物の存在は、大環状オリゴマーから得られるマトリックスポリマーの分子量を比較的低くする可能性がある。ポリマー組成物の耐熱性を最適化するためには、比較的高レベルの活性水素含有オニウム化合物を使用できる。ポリマー組成物の分子量を最適化するためには、比較的高レベルの非官能性オニウム化合物を使用できる。非官能性オニウム化合物及び活性水素含有オニウム化合物を共に使用すると、分子量とポリマーマトリックス中へのクレイ小板の分散とがバランスのとれた状態にすることができる。これら2種のオニウム化合物の相対量は、分子量及びクレイ小板分散の望ましいバランスが得られるように選ぶことができる。オニウム化合物混合物総量中の活性水素含有オニウム化合物の割合は、好ましくは1重量%又はそれ以上、より好ましくは10重量%又はそれ以上、最も好ましくは20重量%又はそれ以上で且つ好ましくは10重量%又はそれ以下、より好ましくは90重量%又はそれ以下、更に好ましくは50重量%又はそれ以下、最も好ましくは30重量%又はそれ以下である。
好ましくは、非官能性オニウム化合物の割合は、99重量%又はそれ以下、より好ましくは90重量%又はそれ以下、最も好ましくは80重量%又はそれ以下である。好ましくは、非官能性オニウム化合物の割合は、0重量%又はそれ以上、より好ましくは10重量%又はそれ以上、更に好ましくは50重量%又はそれ以上、最も好ましくは70重量%又はそれ以上である。
本発明において有用なクレイ小板は、本明細書中に記載したオニウム化合物によって陽イオン交換することができる層状鉱物又は合成類似体である。クレイは、好ましくは、天然又は合成カオリナイト、ハロイサイト、サーペンティン、モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、ヘクトライト、スチーブンサイト、サポナイト、イライト、ケニヤアイト、マガディアイト、マスコバイト、ソーコナイト、バーミキュライト、ボルコンスコアイト、パイロフィライト、マイカ、緑泥石又はスメクタイトを含む。本発明に使用する層状鉱物に関しては、それが前述の陽イオン及び/又はオニウム化合物によって陽イオン交換されることができること以外には制限がない。本発明に使用できる層状鉱物の例としては、カオリナイト群、マイカ群、バーミキュライト群、イライト群、及びモンモリロナイト群のものが挙げられる。好ましくはカオリナイト類としては、カオリナイト、ハロイサイト、ディッカイト、ナクライトなどを挙げることができる。好ましいモンモリロナイト類としては、モンモリロナイト、ノントロナイト、バイデライト、ヘクトライト、サポナイトなどが挙げられる。イライト群の好ましい鉱物としては、ハイドロマイカ、フェンジャイト、ブランマライト、グローコナイト、セラドナイトなどが挙げられる。より好ましくは、好ましい層状鉱物としては、マスコバイト、バーミキュライト、バイデライト、サポナイト、ヘクトライト及びモンモリロナイトのような2:1層状珪酸塩鉱物としばしば称されるものが挙げられ、モンモリロナイトが最も好ましい。前記クレイの他に、これらから製造された混合物もまた、副成分鉱物、例えば石英、黒雲母、リモナイト、含水マイカ、長石などと同様に使用できる。前記層状鉱物は、種々の方法で合成的に製造することができ、合成ヘクトライト、サポナイト、モンモリロナイト、マイカ及びそれらのフッ素化類似体として知られる。しかし、ほとんどの場合、それらは天然のものであるか、市販されている。それらは、典型的には、多数の方法で、例えば珪酸塩の加水分解及び水和、タルクとアルカリフルオロシリケートとの気固反応、酸化物及びフッ化物の高温溶融、フッ化物及び水酸化物の熱水反応、シェール風化並びに酸性白土、腐植土及び無機酸の、主要な珪酸塩への作用によって製造される。
使用するクレイ小板は好ましくは、0.01ミクロン又はそれ以上、最も好ましくは0.05ミクロン又はそれ以上の最大長さ寸法を有する。使用するクレイ小板は好ましくは100ミクロン又はそれ以下、より好ましくは20ミクロン又はそれ以下、更に好ましくは5ミクロン又はそれ以下、最も好ましくは2ミクロン又はそれ以下の最大長さ寸法を有する。好ましくは、クレイ小板は10又はそれ以上、より好ましくは100又はそれ以上、最も好ましくは500又はそれ以上のアスペクト比を有する。本明細書中で使用する「アスペクト比」は、小板の最大寸法の長さ÷最小寸法(好ましくは小板厚さ)を意味する。クレイ小板は、前記の望ましいレベルまでモジュラス及び加熱撓み温度を改善するのに充分な量で組成物中に存在する。より好ましくは、有機化クレイ小板は、ポリマー組成物100重量部に基づき、1重量部又はそれ以上、より好ましくは2重量部又はそれ以上、最も好ましくは5重量部又はそれ以上の量で存在する。より好ましくは、有機化クレイ小板は、ポリマー組成物100重量部に基づき、30重量部又はそれ以下、より好ましくは25重量部又はそれ以下、更に好ましくは15重量部又はそれ以下、最も好ましくは10重量部又はそれ以下の量で存在する。
一部の用途では、本発明のポリマー組成物は充分な分子量を有さないかもしれない。従って、ポリマーの分子量を増加させるために、多官能価連鎖延長化合物を組成物に添加してポリマー鎖を結合させることによって分子量を増加させることができる。大環状オリゴマーの開環の結果として形成される官能基と反応するであろう2個又はそれ以上の官能基を有する任意の多官能価化合物を使用できる。好ましくは、官能基は、グリシジルエーテル(エポキシ化合物)、イソシアネート部分、エステル部分又は活性水素含有化合物を含む。より好ましくは、官能基はイソシアネート又はエポキシであり、エポキシ官能基が最も好ましい。好ましくは、多官能価化合物は2〜4、より好ましくは2〜3、最も好ましくは2の官能価を有する。本明細書中で使用する「官能価」への言及は理論的官能価を意味する。当業者ならば、化合物の混合物中の官能基の実際の平均数は、製造時の化合物の不完全な転化、副生成物などのために理論値よりも大きい場合や小さい場合があり得ることがわかるであろう。ポリマーに添加するカップリング剤の量は、所望の性質を得るのに望ましい分子量を達成するのに充分な量でなければならない。好ましくは、グリシジルエーテルに基づくカップリング剤は、脂肪族又は芳香族グリシジルエーテルである。好ましいイソシアネートカップリング剤としては芳香族又は脂肪族ジイソシアネートが挙げられる。より好ましいイソシアネートカップリング剤としては芳香族ジイソシアネートが挙げられる。カップリング剤、反応性官能価は、理論的には、重合された大環状オリゴマー中の反応性基対ポリマー末端基のモル当量比を0.25:1又はそれ以上とする量で、最も好ましくは0.5とする量で存在する。実際には、カップリング剤を消費する副生物の存在のために、これより高いレベルが要求されることが多い。
別の実施態様において、組成物は、2個又はそれ以上の活性水素原子を含有する官能基の残基を有する多官能価ポリマーの残基を更に含み、前記多官能価ポリマーは、大環状オリゴマーから得られるポリマーに結合する。本明細書中で使用する「多官能価」は、各ポリマー鎖に対して官能基が少なくとも2個又はそれ以上、好ましくは2〜4個、より好ましくは2〜3個、最も好ましくは2個存在することを意味する。好ましくは、ポリマーは、大環状オリゴマーから得られるポリマーのガラス転移温度より著しく低いガラス転移温度を有するように選ぶ。好ましくは、多官能価活性水素含有ポリマーは、製造されるポリマー組成物の延性を改良するように選ぶ。好ましくは、多官能価活性水素含有ポリマーは、500又はそれ以上、より好ましくは1000又はそれ以上、更に好ましくは5000又はそれ以下、最も好ましくは10,000の重量平均分子量を有する。好ましくは、多官能価活性水素含有ポリマーは、100,000又はそれ以下、より好ましくは50,000又はそれ以下、更に好ましくは30,000又はそれ以下、最も好ましくは20,000又はそれ以下の重量平均分子量を有する。多官能価活性水素含有ポリマーは、本発明の所望の結果をもたらす任意の主鎖を含むことができる。好ましくは、主鎖はアルキレン主鎖、シクロアルキレン主鎖、又はモノ若しくはポリオキシアルキレンに基づく主鎖である。主鎖に好ましいのは、ポリオキシアルキレン鎖中の酸素の間のアルキレン基を基材とする、ポリオキシアルキレンに基づく主鎖である。好ましくは、アルキレン基はC2−C4アルキレン基、即ちエチレン、プロピレン若しくはブチレン又はそれらの混合物である。アルキレン基の混合物を用いる場合には、アルキレン基は、同様なアルキレン基のブロック中に配置されることもできるし、ランダムに配置されることもできる。好ましい活性水素官能基はアミン及びヒドロキシル基であり、ヒドロキシル基が最も好ましい。活性水素原子を有する官能基を含む多官能価ポリマーの残基は、組成物中に存在するポリマー100重量部当たり、5重量部又はそれ以上、より好ましくは10重量部又はそれ以上、最も好ましくは15重量部又はそれ以上の量で存在する。活性水素原子を有する官能基を含む多官能価ポリマーの残基は、組成物中に存在するポリマー100重量部に基づき、40重量部又はそれ以下、より好ましくは30重量部又はそれ以下、最も好ましくは25重量部又はそれ以下の量で存在する。活性水素含有官能基を有する多官能価ポリマーは、好ましくは、ポリエーテルポリオール又はポリエステルポリオールである。
本発明の更に別の実施態様において、耐衝撃性改良剤を更に含むことができる。ポリマー組成物の耐衝撃性及び靭性を改良する任意の耐衝撃性改良剤を使用できる。耐衝撃性改良剤の例としては、コアシェル改良剤、オレフィン性強化剤、モノビニリデン芳香族化合物及びアルカジエンのブロックコポリマー、エチレン−プロピレンジエンモノマーに基づくポリマーが挙げられる。耐衝撃性改良剤は、官能基化されていなくてもよいし、極性官能基で官能化されていてもよい。当業者に知られた任意のコアシェルゴムを組成物に添加することができる。コアシェルゴムは、好ましくは、コアシェルゴム表面に官能基を有する、官能基化コアシェルゴムである。大環状オリゴマーと又は開環された大環状オリゴマーから得られる官能基と反応する任意の官能基を使用できる。好ましくは、グリシジルエーテル部分又はグリシジルアクリレート部分を含む官能基を使用できる。好ましくは、組成物は、ポリマー組成物の靭性を改善する充分な量のコアシェルゴムを含む。コア−シェルゴムは一般に、種々の重量比のゴムコアを、一般には30〜90重量%のコアを含む。コアは、エラストマー性のコアシェルゴムの中心を意味する。好ましくは、コアシェルゴム改良剤からのゴムコアは、ポリマー組成物100重量部に基づき、5〜35重量部、好ましくは10〜30重量部、最も好ましくは15〜25重量部で存在する。好ましくは、コアシェルゴムは、シェル中の官能基の0重量%又はそれ以上、最も好ましくは0.5重量%又はそれ以上を含む表面を有する。好ましくは、コアシェルゴムは、シェル中の官能基の10重量%又はそれ以下、最も好ましくは5重量%又はそれ以下を含む表面を有する。シェル上の官能基への言及において、「重量%」は、シェル層中の官能性モノマーの重量比に基づく。
本発明の組成物の製造の第1工程は、オニウム化合物を、クレイ小板と会合した、イオン交換可能な陽イオンによってイオン交換することである。一般に、クレイ小板及びオニウム化合物は水溶液中で、クレイ小板と会合した陽イオンによってオニウム化合物がイオン交換されるような条件下で接触させる。一般に、クレイ小板は、ナトリウム及びカリウムイオンを会合しており、オニウムはこれらの陽イオンの取って代わる。好ましくは、イオン交換は高温において、好ましくは10℃又はそれ以上、より好ましくは60℃又はそれ以上の温度において実施する。好ましくは、イオン交換は90℃又はそれ以下、より好ましくは80℃又はそれ以下の温度で実施する。接触時間は、反応器中の温度及び剪断速度によって決まるが、接触は、一般に、24時間又はそれ以下接触させれば充分なイオン交換をもたらすことができる。
充分な剪断及び適切な形状の反応器があれば、許容され得るイオン交換は、わずか数秒で達成できる。一般に、時間の上限は経済性によって制御されるが、実際的には、60分間又はそれ以下の後に、より好ましくは30分間又はそれ以下の後に、充分な量のイオン交換が起こる。イオン交換工程の完了後、イオン交換されたクレイ小板を、濾過又は遠心分離を含む適当な方法によって反応液から単離し、場合によっては洗浄して、微量の塩を除去し、次いで水を全て除去するまで充分に乾燥させる。場合によっては、反応液は、噴霧乾燥などのような適当な方法によって直接乾燥させることができる。水の存在は、大環状オリゴマーの重合時に深刻な問題を引き起こすおそれがあるので、水を除去するのが好ましい。乾燥工程は、交換されたクレイを粉末の形態に変換した後に実施できる。
次の工程は、クレイ小板のインターカレーションの実施である。「インターカレーション」は、クレイ小板を互いに遊離させる材料とクレイ小板を接触させることによる、クレイ小板の膨潤を意味する。本発明において、クレイ小板は、溶融大環状オリゴマーと接触させることによってインターカレートするか膨潤させる。大環状オリゴマーは、大環状オリゴマーの開環及び重合温度より充分に低い温度においてクレイ小板と接触させなければならない。大環状オリゴマーが溶融された形態であり且つ開環及び重合温度より低い任意の温度を使用できる。目下検討中の系に関しては、接触温度は好ましくは130℃又はそれ以上、より好ましくは140℃又はそれ以上、最も好ましくは150℃又はそれ以上である。好ましくは、クレイ小板及び大環状オリゴマーの接触温度は、190℃又はそれ以下、より好ましくは180℃又はそれ以下、最も好ましくは170℃又はそれ以下の温度である。好ましくは、大環状オリゴマーは、クレイ小板との接触前に乾燥させる。接触は、好ましくは、不活性雰囲気中で、例えば窒素又はアルゴンの存在下で行う。材料は、クレイ小板をインターカレートするのに充分な時間接触させる。好ましくは、オリゴマーとクレイ小板は、2分間又はそれ以上、より好ましくは10分間又はそれ以上、最も好ましくは15分間又はそれ以上接触させる。この接触は、好ましくは、60分間又はそれ以下、より好ましくは40分間それ以下、最も好ましくは25分間又はそれ以下行う。
好ましくは、インターカレートされた、30オングストローム(intercalated 30 angstroms)又はそれ以上、最も好ましくは40オングストローム又はそれ以上である。
一実施態様において、インターカレートされたクレイ大環状オリゴマー組成物はその後、組成物の重合のために触媒と接触させる。別の実施態様においては、オニウム化合物との接触前に又は接触と共に、触媒をクレイ小板に添加することができる。
大環状オリゴマー中に含まれる官能基に応じて、適当な大環状オリゴマーに関して触媒を選択する。触媒を添加し、組成物を好ましくは、混合物全体に触媒を分散させる時間の間、混合する。その後、混合物を、混合物の温度を、大環状オリゴマーが開環及び重合させる温度まで上昇させる条件に暴露する。触媒の選択の要因となるは、大環状オリゴマーの性質であり、当業者ならば、種々の大環状オリゴマーに適当な触媒がわかるであろう。好ましい一実施態様において、大環状オリゴマーはエステル含有大環状オリゴマーである。この実施態様においては、錫又はチタネートを基材とするエステル交換触媒を使用できる。このような触媒の例は、米国特許第5,498,651号及び第5,547,984号に記載されており、これらの開示を引用によって本明細書中に組み入れる。本発明において使用する触媒は、大環状オリゴマーのエステル交換重合を触媒できるものである。1種又はそれ以上の触媒を同時に又は連続して使用することができる。大環状オリゴマーを重合させるための最先端の方法と同様に、有機錫及び有機チタネート化合物は好ましい触媒であるが、他の触媒も使用できる。
本発明に使用できる錫化合物の類の実例としては、以下のものが挙げられる。モノアルキル錫ビドロキシドオキシド、モノアルキル錫クロリドジヒドロキシド、ジアルキル錫オキシド、ビストリアルキル錫オキシド、モノアルキル錫トリスアルコキシド、ジアルキル錫ジアルコキシド、トリアルキル錫アルコキシド、式:
Figure 2006510782
を有する錫化合物及び式:
Figure 2006510782
を有する錫化合物が挙げられる[式中、R2はC1−C4第一アルキル基であり、R3はC1−C10アルキル基である]。
本発明に使用できる有機錫化合物の具体例としては、以下のものが挙げられる。ジブチル錫ジオキシド、1,1,6,6−テトラ−n−ブチル−1,6−ジスタンナ−2,5,7−10−テトラオキサシクロデカン、n−ブチル錫クロリドジヒドロキシド、ジ−n−ブチル錫オキシド、ジブチル錫ジオキシドジ−n−オクチル錫オキシド、n−ブチル錫トリ−n−ブトキシド、ジ−n−ブチル錫ジ−n−ブトキシド、2,2−ジ−n−ブチル−2−スタンナ−1,3−ジオキサシクロヘプタン及びトリブチル錫エトキシド。例えば、米国特許第5,348,985号(Pearceら)を参照されたい。更に、米国特許第6,420,047号(引用によって本明細書中に組み入れる)に記載された錫触媒を重合反応に使用することができる。
本発明に使用できるチタネート化合物としては、米国特許第6,420,047号(引用によって本明細書中に組み入れる)に記載されたチタネート化合物が挙げられる。実例としては、テトラアルキルチタネート(例えばテトラ(2−エチルヘキシル)チタネート、テトライソプロピルチタネート及びテトラブチルチタネート)、イソプロピルチタネート、チタネートテトラアルコキシドが挙げられる。他の実例としては、(a)式:
Figure 2006510782
[式中、各R4は独立してアルキル基であるか、又は2つのR4基が一緒になって二価脂肪族炭化水素基を形成し、R5はC2−C10二価又は三価脂肪族炭化水素基であり、R6はメチレン又はエチレン基であり、nは0又は1である]
を有するチタネート化合物、(b)式:
Figure 2006510782
[式中、各R7は独立してC2−C3アルキレン基であり、ZはO又はNであり、R8はC1−C6アルキル基又は未置換若しくは置換フェニル基であるが、ZがOである場合には、m−n−o、ZがNである場合にはm=0又は1且つm+n=1]
の少なくとも1つの部分を有するチタン酸エステル化合物、及び(c)式:
Figure 2006510782
[式中、各R9は独立してC2−C6アルキレン基であり、qは0又は1である]
の少なくとも1つの部分を有するチタン酸エステル化合物が挙げられる。
触媒レベルは、速く且つ完全な重合を可能にし且つ高分子量のポリマーを生成する最低レベルでなければならない。目下検討中の系に関しては、エステル交換触媒対大環状オリゴマーのモル比は、0.01モル%又はそれ以上、より好ましくは0.1モル%又はそれ以上、更に好ましくは0.2モル%又はそれ以上の範囲であることができる。エステル交換触媒対大環状オリゴマーのモル比は10モル%又はそれ以下、より好ましくは2モル%又はそれ以下、更に好ましくは1モル%又はそれ以下、最も好ましくは0.6モル%又はそれ以下である。
エステル交換又は重合反応は、好ましくは150℃又はそれ以上、より好ましくは170℃又はそれ以上、最も好ましくは190℃又はそれ以上の温度で起こる。好ましくは、重合温度は300℃又はそれ以下、より好ましくは250℃又はそれ以下、更に好ましくは230℃又はそれ以下、最も好ましくは210℃又はそれ以下である。好ましい実施態様において、クレイをインターカレートし且つ/又は大環状オリゴマーを剪断条件下で重合させる。「剪断条件」は、機械的エネルギーを混合物に作用させることを意味する。機械的エネルギーの好ましいレベルは、ポリマーマトリックスを分解させることなく、ポリマーマトリックス中へのクレイの分散を改良するものである。機械的エネルギーは、押出、混練又は混合のような種々の手段で、そして押出機又は他の混合装置中でインターカレーション及び/又は重合工程を実施することによって提供することができる。
多官能価活性水素含有ポリマーは、インターカレーション工程の間又は重合用触媒の導入の直前に添加することができ、触媒は、大環状オリゴマーと共にイオン交換クレイ小板を含んでから添加されることができる。大環状オリゴマーの重合用触媒の存在及び/又は高温は、開環後の大環状オリゴマーと反応する多官能価活性水素含有ポリマーの反応を駆動するのに充分なものである。
重合工程は好ましくは、不活性乾燥雰囲気下で、例えば無水の窒素又はアルゴンの存在下で実施する。
重合の完了後、前記の多官能価連鎖延長剤を組成物と接触させることができる。その後、組成物を、大環状オリゴマーから得られるポリマーの官能性末端と連鎖延長剤が反応する温度に暴露することができる。追加の触媒は必要なく、前記の高温を重合に使用する。
別の実施態様においては、重合された大環状オリゴマーを更に重合させて、分子量を増加させる。一実施態様においては、これを固相重合(solid state polymerization)によって行う。固相重合においては、クレイ小板が分散された重合大環状オリゴマーを、重合塊が更なる重合によって増成される温度に暴露する。好ましくは、このような温度は、170℃又はそれ以上、より好ましくは180℃又はそれ以上、最も好ましくは195℃又はそれ以上で且つ好ましくは220℃又はそれ以下、より好ましくは210℃又はそれ以下、最も好ましくは205℃又はそれ以下である。固相重合は好ましくは非酸化性環境下で、例えば窒素又はアルゴン雰囲気下で実施する。好ましくは、この方法は、真空下及び/又は流動条件下で実施して、重合不活性ガス中で発生した揮発性成分を除去する。重合塊は、所望の分子量を達成するのに充分な時間、固相重合条件に暴露する。好ましくは、重合された大環状オリゴマーを、1時間又はそれ以上、より好ましくは2時間又はそれ以上で且つ好ましくは12時間又はそれ以下、更に好ましくは10時間又はそれ以下、最も好ましくは4時間又はそれ以下の間、重合条件に暴露する。好ましくは、大環状オリゴマーは、60,000又はそれ以上、より好ましくは80,000又はそれ以上、最も好ましくは100,000又はそれ以上の重量平均分子量まで増成する。分子量は、ポリスチレン基準に基づく。好ましくは、追加触媒は固相増成に使用しない。
コアシェル改良剤は、重合完了後に、押出機のような高剪断環境において添加する。
大環状オリゴマーの重合準備完了後、クレイ小板を剥離する(これは一般に、ポリマーマトリックス中へのランダム分散を意味する)のが好ましい。従って、好ましくは、小板は互いに解離させ、ポリマーマトリックス中への小板のランダム分散が自由に行えるようにする。好ましくは、重合後のクレイには検出できる秩序はほとんどないか全くない。得られるポリマー組成物を用いて、成形品を製造できる。このような製品は、当業界で一般に知られた方法によって、例えば射出成形、圧縮成形、熱成形、ブロー成形、樹脂トランスファー成形、共有された同時係属中の出願米国特許出願第60/435,900号(Near Net Shape Prepreg)に開示されたような溶射技術を用いた複合材料の製造によって成形できる。この特許出願を引用によって本明細書中に組み入れる。本発明のポリマー複合材料又は非重合インターカラントは更に、ガラス繊維又はガラスマットの含浸に使用して、複合材料を形成することもできるし、あるいは安定剤、カラーコンセントレートなどのような、成形用に一般に使用される他の添加剤を更に含むことができる。
本発明の組成物の利点は、このような組成物を、射出成形装置中で従来の成形組成物に比較して比較的低い圧力で成形できることである。
一般に、製品は、本発明の組成物を、その溶融温度に暴露し、それらを金型中に射出又は流し込み、次いで圧力を適用して、適当な形状の部品を形成することによって成形する。本発明の組成物は、自動車用に使用される高耐熱性のボディーパネル、燃料タンク、パワートレーンコンポーネント及び構造部品の製造に使用できる。
以下の実施例は、説明のためにのみ記載するのであって、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。特に断らない限り、全ての部及び百分率は重量基準である。
PBTナノ複合材料の製造
実施例1
(ビス(2−ヒドロキシエチル)、メチル、獣脂アンモニウムクロリド95ミリ当量/クレイ100gでインターカレートされたCLOISITE 30A(モンモリロナイトクレイ)(Southern Clay Products)1.5gを、100mLの2つ口丸底フラスコに入れた。フラスコの排気及び窒素パージを3回行った。2mmHgで85℃において20時間加熱することによってクレイを乾燥させた。CBT(ポリブチレンテレフタレート)環状オリゴマー(Cyclics Corporationから入手可能)30gをクレイに添加し、混合物について排気/窒素パージを3回行い、次いで混合物を真空下で1時間85℃において加熱した。次に、混合物を160℃で1時間加熱し、底面層間距離(basal d−spacing)が46オングストロームのインターカレートされたクレイを生成した。メルトを真空下で20分間加熱し、次いで真空を開放し、チタン(IV)イソプロポキシド0.09gをトルエン中25%溶液として添加した。温度を190℃に上昇させ、材料を45分間加熱して、ポリブチレンテレフタレートナノ複合材料を生成した。広角X線散乱のデータは、クレイ構造を示さず、透過電子顕微鏡法は、クレイが主に単独の小板及び2〜4層のスタックとして分散されていることを示した。実施例1においては、組成物は、最小剪断力で製造した(実験室用かま中で製造した)。
実施例2〜4及び比較例1〜6
以下の点を除いては実施例1に記載したのと同様な方法を実施した。これらの例の全てにおいて、使用した触媒はブチル錫ジヒドロキシクロリドであった。実施例2及び3においては、組成物は、反応後剪断を用いて反応させた(実験室用かま中で製造し、押出した)。比較例1においては、組成物は、未反応クレイから反応後剪断を用いて形成した(実験室用かま中で製造してから、押出した)。比較例2及び3においては、予備重合された高Mwポリブチレンテレフタレート(PBT)を反応性クレイと共に押出した。比較例4においては、高Mw予備重合PBTを非反応性クレイと共に押出した。比較例4においては、高分子量PBT及びクレイをドライブレンドすることによって複合材料を生成し、次いで混合物を二軸スクリュー押出機で押出した。比較例5及び6においては、有機化クレイを含まない非改質PBTを試験した。CLOISITE 30Bはビス(2−ヒドロキシエチル)、メチル、獣脂アンモニウムクロリド95ミリ当量/クレイ100gがインターカレートされたモンモリロナイトクレイである(Southern Clay Products)。SOMASIF MEEは、ビス(2−ヒドロキシエチル)、メチル、ココアルキルアンモニウムクロリドがインターカレートされたフルオロマイカ有機化クレイである。Claytone APAは非反応性クレイである。
加熱撓み温度(成形された組成物が変形する温度)を66psiの荷重下で(ASTM−D648)この試験に従って測定した。サンプルはまた、ASTM−D638試験に従って引張弾性率について試験した。結果を表Iにまとめる。CBTは、環状ブチレンテレフタレートである。VALOX 315及びVALOX 195は、高分子量ポリブチレンテレフタレートである。
Figure 2006510782
これらの例は、反応性部位を有するポリマーマトリックス中のクレイの存在が試験された性質を改良したことを示している。「反応性部位を有する」は、クレイが、大環状オリゴエステルと反応性の反応性部位を有するアンモニウム陽イオンでイオン交換されたことを意味する。クレイが分散されたCBTを重合させることによって製造された複合材料は、ポリエステルとクレイとを混合することによって製造された複合材料よりも優れた性質を示す。
実施例5
(ビス(2−ヒドロキシエチル)、メチル、獣脂アンモニウムクロリド95ミリ当量/クレイ100gでインターカレートされたCLOISITE 30B(モンモリロナイトクレイ)(Southern Clay Products)15gを、1000mLの2つ口丸底フラスコに入れ、110℃、2mmHgで16時間乾燥させ、乾燥CBT環状オリゴマー(Cyclics Corporationから入手可能)285gを、IRGANOX 101(Ciba−Geigyから入手可能)0.57gと共にクレイに添加した。CBT環状オリゴマーは、110℃、2mmHgで16時間加熱することによって予め乾燥させてあった。混合物の排気/窒素パージを3回行い、次いで混合物をオーバーヘッドスターラーから撹拌しながら45分間60℃において加熱した。得られたクレイは、環状ブチレンテレフタレートがインターカレートされ、32オングストロームの底面層間距離を有していた。メルトを真空下で10分間加熱し、次いで真空を開放し、0.4モル%のSn(872.4mg)をブチル錫クロリドジヒドロキシド(Sigma−Aldrich)の形態で添加した。混合物を5分間混合させた。フラスコを250℃の浴に移し、材料を撹拌しながら15分間加熱して、ポリブチレンテレフタレートナノ複合材料を生成した。ナノ複合材料を室温に冷却し、次いでペレットに粉砕した。CBTの分子量をGPCによって測定した。ポリスチレン基準を用いて、Mnは25,500、Mwは56,600であった。
実施例6
SOMASIF MEE(ビス(2−ヒドロキシエチル)、メチル、ココアルキルアンモニウムクロリド/クレイ100gでインターカレートされたフルオロマイカ有機化クレイ)(Co−op Chemical Company,Limited)30g及びPBT環状オリゴマー270gと共に、実施例5の方法を用いた。得られたCBTはMn=12,800、Mw=25,500の分子量を有していた。
実施例7
実施例5において製造したナノ複合材料を110℃、2mmHgにおいて16時間乾燥させ、次いで30gを、ビスフェノールAジグリシジルエーテル0.67ミリモル(0.2275g)と共に100mLの1つ口丸底フラスコ中に入れた。混合物の排気/窒素パージを3回行った。次いで、フラスコを35分間、撹拌しながら250℃の浴に入れた。メルトを真空下で10分間加熱し、次いで真空を開放し、サンプルを除去して冷却した。次に、得られた材料をGPCによって分析し、Mnは33,500と割り出され、Mwは102,000であった。
実施例8
実施例6において製造したナノ複合材料を、110℃、2mmHgにおいて16時間乾燥し、次いで30gをビスフェノールAジグリシジルエーテル1.16ミリモル(0.3956g)と共に100mLの1つ口丸底フラスコ中に入れた。混合物の排気/窒素パージを3回行った。次いで、フラスコを35分間、撹拌しながら250℃の浴に入れた。メルトを真空下で10分間加熱し、次いで真空を開放し、サンプルを除去して冷却した。次に、得られた材料をGPCによって分析し、Mnは43,300と割り出され、Mwは181,000であった。
実施例9
他のナノ複合材料及びビスフェノールAグリシジルエーテルレベルを用いて、実施例7及び8を繰り返した。ナノ複合材料、ビスフェノールAグリシジルエーテルレベル及び分子量を表IIにまとめる。
Figure 2006510782
DER 332(ビスフェノールAを基材とするジグリシジルエーテル)の代わりに、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート0.67ミリモル(0.1693g)を用いた以外は、実施例7の方法に従った。次いで、得られた材料をGPCによって分析し、Mnが27,400と割り出され、Mwは75,100であった。
実施例10
ビスフェノールAジグリシジルエーテルの代わりに、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート1.14ミリモル(0.2880g)を用いた以外は、実施例11の方法に従った。次いで、得られた材料をGPCによって分析し、Mnが39,100と割り出され、Mwは229,000であった。
実施例11
ビスフェノールAジグリシジルエーテルの代わりに、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート1.14ミリモル(0.2880g)を用いた以外は、実施例8の方法に従った。次いで、得られた材料をGPCによって分析し、Mnが39,100と割り出され、Mwは229,000であった。
実施例12
他のナノ複合材料及び他の量の3,4−エポキシシクロヘキシルメチル3,4−エポキシヘキサンカルボキシレートを用いて、実施例10及び11を繰り返した。実施例10〜12の結果を表IIIにまとめる。
Figure 2006510782
実施例13
ビスフェノールAジグリシジルエーテルの代わりに、メチレンビス(フェニルイソシアネート)1.98ミリモル(0.4956g)を用いた以外は、実施例7の方法に従った。次いで、得られた材料をGPCによって分析し、Mnが47,100と割り出され、Mwは112,000であった。
実施例14
ビスフェノールAジグリシジルエーテルの代わりに、メチレンビス(フェニルイソシアネート)3.47ミリモル(0.8680g)を用いた以外は、実施例11の方法に従った。次いで、得られた材料をGPCによって分析し、Mnが27,100と割り出され、Mwは74,400であった。
実施例15
異なるナノ複合材料及び/又は異なる量のメチレンビス(フェニルイソシアネート)を用いて、実施例13及び14の方法を繰り返した。実施例13〜15の結果を表IVにまとめる。
Figure 2006510782
実施例16
ビスフェノールAジグリシジルエーテルの代わりに、HQ−DGE(ヒドロキノンジグリシジルエーテル)0.66ミリモル(0.1469g)を用いた以外は、実施例7の方法に従った。次いで、得られた材料をGPCによって分析し、Mnが39,000と割り出され、Mwは108,000であった。
実施例17
ビスフェノールAジグリシジルエーテルの代わりに、HQ−DGE 1.16ミリモル(0.2572g)を用いた以外は、実施例11の方法に従った。次いで、得られた材料をGPCによって分析し、Mnが40,700と割り出され、Mwは239,000であった。
実施例18
ナノ複合材料及び/又はHQ−DGEの量を変えた以外は、実施例16及び17を繰り返した。実施例16〜18の結果を表Vにまとめる。
Figure 2006510782
実施例19
ナノ複合材料強化PBT−ブロック−ポリプロピレンオキシド
ポリプロピレングリコールMw〜12,000(Acclaimポリオール12200)6.08gを、Irgafos 168(トリス(2,3−t−tert−ブチルフェニル)ホスフィット,Ciba Geigy)並びにIrganox 1010(テトラキス(メチレン(3,5−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート)メタン及びペンタエリスリトールの3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸とのトリエステル,Ciba Geigy)と共に100mLの2つ口丸底フラスコ中に入れ、次に、CLOISITE 30(ビス(2−ヒドロキシエチル)、メチル、獣脂アンモニウムヒドロクロリド95ミリ当量/クレイ100gでインターカレートされたモンモリロナイトクレイ)1.0285g、次いでPBT環状オリゴマー(Cyclics Corporationから入手可能)24.02gを添加した。フラスコを25℃の真空オーブン中に入れ、2mmHgにおいて16時間乾燥させた。混合物の排気/窒素パージを3回行った。次いで、混合物を油浴中で160℃において38分間、オーバーヘッドスラーラーによって混合しながら加熱して、底面層間距離が32オングストロームの、インターカレートされたクレイを生成した。得られたメルトを真空下で7分間加熱し、次いで真空を開放し、混合を再び、16分間行った。ブチル錫クロリドジヒドロキシド(0.1346g)を添加し、混合物を5分間混合した。フラスコを250℃の塩浴に移し、材料を10分間、撹拌しながら加熱して、ポリブチレンテレフタレートブロックコポリマーナノ複合材料を生成した。フラスコを取り出し、冷ました。単離したポリマーは、Mn=23,000及びMw=43,000であった。
実施例20
ポリオールの代わりに、ポリカプロラクトン(6.00g)を用い且つIrganox及びIrgafosを省いて、実施例15の方法を用いて別のコポリマーを製造した。GPCによるMwが43,000で、Mnが17,300のコポリマーナノ複合材料が得られた。
比較例7
クレイを省いて、実施例15の方法によって、PBTをまた製造した。これにより、GPCによるMwが88,100で、Mnが16,200のブロックコポリマーナノ複合材料が得られた
実施例19、実施例20及び比較例7からのサンプルを、透過電子顕微鏡法(TEM)によって調べた。ポリマーマトリックスは、ポリエステルの連続領域中にポリオールの相分離不連続領域を示した。実施例19及び20のポリマーマトリックスのTEM分析は、ポリマーマトリックス中に分散されたクレイを示した。
実施例21
CBTオリゴマー(グレードXB0,Cyclics Corporationによって供給)94.6部を、有機化クレイ5部及び触媒0.4部と混合した。有機化クレイ(アルキル第四アンモニウムベントナイト)は、Southern Clay Productsから供給され、グレート名はCLOISITE 30Bであった。ジヒドロキシ官能化有機改質剤は、メチル−獣脂アルキルービスヒドロキシエチルアンモニウムクロリド(Tallow(C18〜65%;C16〜30%;C14〜5%)であり、95meq/クレイ100gの濃度で存在した。ジスタノキサン触媒は、1,1,6,6−テトラブチル−1,6−ジ−スタナ−2,5,7,10−テトラオキサシクロデカンであった。材料は粉末として供給し、物理的に一緒に混合し、90℃において真空中で一晩乾燥させ、反応性押出の供給原料として用いた。
この実施例は、Krupp Werner Pfleiderer Corporation製の同方向完全噛合形2軸スクリュー押出機(Model ZSK−25,Machine Number 181234)を用いた。これは、長さ対直径の比が60であるスクリュー直径25mmの巨大配合機である。この押出機は、2穴式3mmストランドダイ、水浴及び樹脂をペレットの形態で生成するペレタイザーが装着していた。
材料を、スクリュー式粉体供給装置を用いて押出機中にスターブフィードした。押出条件を表VIに要約する。
Figure 2006510782
材料を乾燥させ(90℃において真空中で一晩)、標準試験片金型を装着した90トンのToyo射出成形機を用いて射出形成した。関連した成形条件を表VIIに示す。
生成された材料を、American Gold製の真空オーブン(Model DP−41)中で固相増成した。設定温度は210℃であったが、樹脂の実際の温度は約185℃と測定された。オーブンは高真空下で操作し、増成時間は8.0時間であった。
続いて、増成された樹脂を、標準試験片金型を装着した28トンのArburg射出成形機を用いて射出成形した。関連する成形条件を表に示す。増成されなかった成形サンプルと増成された成形サンプルの性質を表VIIに記載する。
Figure 2006510782
実施例22
SOMASIF ME−100フルオロマイカクレイ(ナトリウム型,イオン交換能120meq/100g,Co−Op Chemical Company)303.9gを12Lバッフル付き反応器中で、混合物をオーバーヘッドスターラーによって400rpmで撹拌しながら、7200gDI(脱イオン)水にゆっくりと添加した。これを一晩撹拌し、それによってクレイを水和させた。翌日、反応器を断熱材で覆い、80℃まで加熱し、混合速度を600rpmに増加させた。その温度に達した後、ETHOQUAD T12/PG(プロピレングリコール中獣脂アルキル、ビスヒドロキシエチル、メチルアンモニウムクロリド,Akzo Nobel製)19.40gとARQUAD DMHTB(イソプロパノール中、ジメチル、水素化獣脂アルキル、ベンジルアンモニウムクロリド,Akzo Nobel製)168.27gのエタノール500g中溶液を反応器に添加した。これを高温で4時間混合し、次いで加熱を止め、速度を500rpmに低下させ、一晩混合した。次いで、スターラーを止め、Fisherbrand定性P5濾紙(Fisher Scientific)を備えたブフナー漏斗中にクレイ溶液を注ぐことによって濾過プロセスを開始した。この漏斗は、真空ラインに接続された大きいフラスコの上部に配置され、アスピレーターによって真空が供給された。クレイから水を引いた後、2Lのすすぎ用水を適用し、クレイをすすいだ。各すすぎ用水の導電率を測定し、系中に依然として存在する塩の量を求めた。すすぎを、少なくとも3回、又は濾液の導電率が200ミクロジーメンス未満/cmになるまで繰り返した。水によるすすぎが完了した後、クレイのケークをエタノール2Lずつで2回洗浄して、有機化クレイ上に依然として吸収されている可能性のある過剰の第四アンモニウム化合物を全て除去した。次に、クレイのケークを2つの9×13×2の金属パン上に置き、表面積を増加させるために広げた。次いで、パンをフード中に置き、エタノールを2日間蒸発させた。次に、パンを50℃の対流式オーブン中に一晩入れて、クレイを乾燥させた。乾燥後、次に、クレイを粗粉砕機中で粉砕してから1/2インチアルミナ粉砕媒体を含むボールミルジャー中に入れた。2時間のボールミル粉砕後、クレイを120メッシュの篩を通して篩い分けして、所望の微粉を得た。
CBT及び有機化クレイを高真空下で90℃において一晩乾燥させた。乾燥CBT 380g及び乾燥有機化クレイ20gを、撹拌パドルが取り付けられた1000mLの2つ口丸底フラスコ中に入れた。フラスコを160℃の溶融塩浴中に浸漬し、窒素パッド下で100rpmにおいて45分間混合させた。発泡を抑え且つ系のガス抜きをするために、わずかな真空を引いてから、高真空に増加させた。ブチル錫ジクロリド1.165gを添加し、混合物を5分間撹拌した。フラスコを250℃の溶融塩浴に移し、粘度の増加のためにモーターが撹拌できなくなるまで100rpmにおいて撹拌した。高温浴中で10分後、フラスコを取り出し、室温まで冷ました。
種々の量の活性水素含有オニウム化合物(官能性)及び非官能性のニウム化合物を用いた3つの他のサンプルについて、この方法を繰り返した。
各サンプルの分子量を、GPCによってポリスチレン基準を用いて測定した。プラックを各サンプルから成形し、ASTM D−64888に従って加熱撓み温度(DTUL)について試験した。結果を表VIIIにまとめる。
Figure 2006510782

Claims (12)

  1. a)大環状オリゴマーから得られるポリマー、
    b)クレイ小板並びに
    c)C5又はそれ以上の炭素鎖を有する少なくも1つの配位子及び活性水素原子を有する1個又はそれ以上の官能基を含む少なくとも1つの配位子を有する1種又はそれ以上のオニウム化合物の残基
    を含んでなり、前記官能基が大環状オリゴマーの開環時に形成される官能基と反応性であり、1種又はそれ以上の前記オニウム化合物の一部がクレイ小板とイオン結合し且つ大環状オリゴマーから得られるポリマーに共有結合している組成物。
  2. 前記大環状オリゴマーが大環状ポリカーボネート、ポリエステル、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンエーテル−ポリカーボネート−コオリゴマー、ポリエーテルイミド−ポリカーボネートコオリゴマー並びにそれらから製造されたブレンド、組成物及びコオリゴマーを含む請求項1に記載の組成物。
  3. 前記大環状オリゴマーがグリコールテレフタレート、イソフタレート及びそれらの混合物を含む大環状ポリエステルオリゴマーである請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 前記クレイがアミン化合物によってイオン交換することができる層状鉱物である請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
  5. 前記クレイが、ポリマー組成物の重量に基づき、約1〜約30重量部の量で存在する請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
  6. 前記組成物が更に2つ又はそれ以上のポリマー鎖に結合した多官能価連鎖延長化合物の残基を含み、前記多官能価連鎖延長化合物が大環状オリゴマーの開環によって形成される官能基と反応性の2個又はそれ以上の官能基を含む請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
  7. 前記組成物が更に活性水素原子を有する2個又はそれ以上の官能基の残基を有する多官能価ポリマーの残基を含み、前記多官能価ポリマーが大環状オリゴマーから得られるポリマーに結合している請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物。
  8. 活性水素原子を有する官能基を含む多官能価ポリマーの残基が、組成物中に存在するポリマー100重量部当たり、約5〜約49重量部の量で存在する請求項11に記載の組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の組成物を、組成物の分子量が増加するように、約170〜220℃の温度に約1〜12時間暴露することを含んでなる方法。
  10. 前記組成物が更に非官能性オニウム化合物を含む請求項1〜9のいずれか1項に記載の組成物。
  11. a)イオン交換能があるクレイ小板を、C5又はそれ以上の炭素鎖を有する少なくとも1つの配位子及び活性水素含有官能基を含む少なくとも1つの配位子を有する1種又はそれ以上のオニウム化合物と、クレイ小板のイオン交換によってクレイ小板表面に及びクレイ小板層の間の、クレイ表面の陰イオン部位と1種又はそれ以上のオニウム化合物の陽イオン部位との間にイオン結合を形成するような条件下で接触させ、
    b)イオン交換されたクレイ小板中に存在する水を実質的に全て除去し、
    c)イオン交換されたクレイ小板を大環状オリゴマーと、大環状オリゴマーが重合される温度より低い温度において、大環状オリゴマーが会合クレイ小板間の間隔を増加させるような条件下で接触させ、
    d)前記組成物を、大環状オリゴマーを重合させることができる触媒と接触させ、そして、
    e)前記組成物を、大環状オリゴマーが開環し且つ重合される共に、クレイ小板が剥離される温度に暴露する
    ことを含んでなる請求項1〜10のいずれか1項に記載の組成物の調製方法。
  12. 前記重合組成物を、その分子量が増加するように、約170〜220℃の温度に約1〜12時間更に暴露する請求項9に記載の方法。
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