JP2006506332A - インターロイキン−4およびその突然変異蛋白質の精製法 - Google Patents

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Abstract

本発明は概括的に、インターロイキン−4およびその誘導体が不溶性蛋白質凝集体、いわゆる封入体として発現される大腸菌(Escherichia coli)培地からインターロイキン−4もしくは関連バリアントを精製する方法に関する。

Description

本発明は概括的に、インターロイキン−4およびその誘導体が不溶性の蛋白質凝集体、いわゆる封入体として発現される、大腸菌(Escherichia coli)培地からのインターロイキン−4もしくは関連バリアントの精製法に関する。
ヒトインターロイキン−4(hIL−4)は約10.5の塩基性pIをもつ15.000ダルトンのポリペプチドであり、ハツカネズミのIL−4(mIL−4)は6.5の中性pIをもつ13.600ダルトンのポリペプチドである。インターロイキン−4はリンパ細胞および骨髄細胞の増殖、成熟、生存および分化を誘発し、調整するサイトカインの1族に属する(非特許文献1参照)。hIL−4およびmIL−4の完全なアンタゴニスト、部分的および選択的アゴニストはSebaldおよびGrunewald他により記載されている(特許文献1、非特許文献2および特許文献2参照)。改善された折り畳み収率をもたらすヒトIL−4の突然変異蛋白質が近年記載された(非特許文献3参照)。
hIL−4のcDNAは不溶性封入体として大腸菌中に発現された(特許文献3、非特許文献4および非特許文献5参照)。高レベルの生物学的活性を有する組換えヒトIL−4はこの源から単離することができることが示された。しかし、発現率、精製総収率および復元収率がこれらの系(system)の商業的使用に十分ではない。
活性ヒトIL−4もしくは関連バリアントの臨床使用には細胞成分もしくはそれぞれの発現系の汚染物により汚染されていない高純度の物質が必要である。従って、高収率および高純度の最適化大腸菌発現系からの活性IL−4もしくは関連突然変異蛋白質の精製が必要である(特許文献4参照)。
組換えバクテリアもしくはその他の宿主細胞においては,異種蛋白質を十分量発現させることができるので、組換えDNA法により、ヒト由来の生物学的活性ポリペプチドの大量生産が選択されるべき方法になった。
本発明は大量のIL−4もしくはそのバリアントを含む不溶性封入体を精製することおよび更に、可溶化分子を正確に折り畳まれた、生物学的に活性な高純度のポリペプチドに精製することに関する。
遺伝子組換えされた生物薬剤は具体的には、例えば核酸、宿主細胞の蛋白質、エンドトキシン、脂質、多糖類他のような様々な宿主細胞の汚染物を含む、細胞を含まない培養液の上澄み液から精製される。他の分子から、特にジスルフィド−アイソフォーム、アミノ酸ミス対合物を含む誘導体、酸化形態およびホルミル化分子のような、非常に密接に関連し、分離が困難なものから、インターロイキン−4もしくはその突然変異蛋白質を選択的に精製するための効果的方法が当該技術分野に必要である。
凝集した不溶性形態、いわゆる「封入体(inclusion bodies)」中に標的蛋白質を発現する大腸菌細胞からのインターロイキン−4の精製は最初にKasteleinおよびvan Kimmenadeにより記載された(特許文献5参照)。低細胞密度の発酵体から誘導される細胞が音波処理により分解され、遠心分離後、残留ペレットを酸化還元グルタチオンを含む5Mのグアニジウム−HCl中に溶解された。250mg/Lの最終蛋白質濃度までの10倍希釈により構造復元を達成した。次に形成された沈殿物を遠心分離除去し、上澄みを再度リン酸塩バッファー生理食塩水に対して透析した。新規の沈殿物を除去するために再度遠心分離が必要であった。次に蛋白質を8g/Lまで濃縮するために限外濾過を使用し、それにより再度沈殿物を形成した。最後に、復元され、濃縮されたインターロイキン−4をサイズ排除樹脂上のみのクロマトグラフィーにかけた。ヒトインターロイキン−4の生物学的活性の測定のためのアッセイもまた、引用された記事に記載された。明らかに復元段階およびその後の段階は激しい沈殿をこおむり、関与するクロマトグラフィー段階は密接に関連したアイソフォームを分離することはできない。更に、精製されたインターロイキン−4は酸化物質およびその他の関連生成物により汚染された。Van Kimmenadeおよび共同研究者は最終生成物のエンドトキシンおよび宿主細胞蛋白質含量に関する数字を与えなかった。しかし、限外濾過およびゲル濾過は核酸、エンドトキシンおよび宿主細胞蛋白質に関して高い清浄化因子(clearance factors)をもたらさないことは一般に知られている。従って、生成物は医薬として許容できる品質(quality)をもたらすことは期待できない。
ハツカネズミのIL−4はLevineおよび共同研究者により大腸菌からの封入体から単離された(非特許文献6参照)。その方法は復元段階および2回のその後のクロマトグラフィー段階(カチオン交換、ゲル濾過)を伴う。しかし、ハツカネズミIL−4は異なるアイソフォームのみならずまたN−末端延長部(extension)を含んだ。エンドトキシンもしくは核酸のような宿主細胞不純物の除去はLevineおよび共同研究者により記載されなかった。従ってその方法はこれらの汚染物間を十分に区別することができず、大腸菌の封入体からの医薬品級のヒトIL−4もしくはその突然変異蛋白質の精製に応用することはできない。
従って、変性インターロイキン−4もしくはその突然変異蛋白質を単離し、インターロイキン−4もしくはその突然変異蛋白質を効果的に復元してジスルフィド架橋を形成し、そしてクロマトグラフィーおよび濾過によりインターロイキン−4をその密接に関連したアイソフォーム、誘導体および宿主細胞汚染物から分離するための改善法を提供することが本発明の目的である。
その均一性の著しい改善をもたらすインターロイキン−4を精製する方法を提供することが更なる目的である。
これらの目的は当業者には明白であろう。
Sebald W(1998):米国特許第5,723,118号明細書(国際公開第93/10235号パンフレット)、1998年3月3日公開 Shanafelt A et al.(1997)、国際公開第97/47744号パンフレット、1996年6月14日公開 Kastelein RA,van Kimmenade A(1987):欧州特許出願第0301835号明細書、1987年7月29日公開 Apeler H,Wehlmann H(1999)Plasmids,their construction and their use in the manufacture of Inerleukin−4 and Interleukin−4 muteins.欧州特許出願第00100129.6号明細書.1999年1月7日公開 Kastelein RA,van Kimmenade A(1987):欧州特許出願第0301835号明細書,1987年7月29日公開 Callard R,Gearing A(1994):The cytokine facts book.Academic Press,London,San Diego Grunewald SM,Kunzmann S,Schnarr B,Ezernieks J,Sebald W,Duschl A(1997):The Journal of Biological Chemistry 272(3):1480−1483 Domingues H,Peters J,Schneider KH,Apeler H,Sebald W,Oshkinat H,Serrano L(2000):J.Biotechnol.84:217−230 van Kimmenade A,Bond MW,Schumacher JH,Laquoi C,Kastelein RA(1988)Eur.J.Biochem.173:109−114 Jayaram B,Bevos R,Guisez Y,Fiers W(1989)Gene 79:345−354 Levine AD,Rangwala SH,Horn NA,Peel MA,Matthews BK,Leimgruber RM,Manning LA,Bishop BF,Olins PO(1995):J.Biol.Chem.270(13):7445−7452
1アスペクトにおいて本発明は、大腸菌細胞を効果的に分解し、次に遠心分離とクロスフロー微量濾過の組み合わせにより、放出された凝集インターロイキン−4もしくはその突然変異蛋白質を精製して、インターロイキン−4をその生構造に効果的に復元するための出発物質として使用することができる高純度の封入体調製物をもたらすための方法を提供する。
もう1つのアスペクトにおいて、本発明は比較的高蛋白質濃度のインターロイキン−4もしくはその突然変異蛋白質を復元して高い復元率を与える方法を提供する。蛋白質の回収率は概括的に90%を超える。
組換えインターロイキン−4の単離は様々な異なる宿主細胞汚染物からの蛋白質の分離を伴う。工程の各段階は十分な分離を起こさせる特別なバッファーを伴う。通常のクロマトグラフィー媒質を使用して通常のように同時精製する、いくつかのインターロイキン−4バリアントの存在は特別な最終的クロマトグラフィー段階および条件を必要とする。これらの物質は主として、インターロイキン−4もしくはその突然変異蛋白質のジスルフィド−コンホーマー(conformers)、メチオニン−スルホキシドバリアント、N−末端部に部分的に切断されたホルミル−メチオニン残基をもつバリアント、誤って取り込まれたアミノ酸をもつバリアントおよび、可能なこれらのバリアントのすべての種類の組合わせから成る。
本発明において、様々な密接に関連したバリアントからインターロイキン−4もしくはその突然変異蛋白質を好ましく分離するための条件が特定される。この方法を使用して、組換えインターロイキン−4およびその突然変異蛋白質を高純度で、商業的に魅力的な収率で単離することができる。
詳細な説明
A.定義
本明細書で使用される「IL−4」は、天然の配列のもしくはバリアント形態のイヌ、ヒツジ、ブタ、ウマ、ニワトリ、マウス、ラットおよび好ましくはヒトを含むあらゆる種からのそして、天然の、合成のもしくは組換えで生産されようと、あらゆる源からのインターロイキン−4を表わす。IL−4は好ましくは組換えにより生産される。好ましい方法において、IL−4はクローン生産され、そのDNAは例えば、Apeler & Wehlmannにより1999年に記載の方法により発現される(Apeler H,Whelmann H(1999) Plasmids,their construction and their use in the manufacture of Interleukin−4 and Interleukin−4 muteins(プラスミド、それらの構造並びにインターロイキン−4およびインターロイキン−4突然変異蛋白質の製造におけるそれらの使用).欧州特許出願第00100129.6号明細書、1999年1月7日公開、を参照されたい)。
好ましいIL−4バリアントは1998年3月3に公開の米国特許第5,723,118号(国際公開第93/10235号パンフレット)に記載のものである。
本明細書で使用される「バッファー」はその酸−塩基共役成分の作用によりpHの変化に抵抗する緩衝溶液を表わす。本発明の復元アスペクトのためのバッファーは約6〜9、好ましくは、6.5〜8のpH範囲を有する。この範囲内にpHを調整するであろうバッファーの例はクエン酸塩−NaOH、TRIS−Hlもしくはトリエタノールアミン−HClのようなGOOD−バッファーおよび、好ましくはリン酸塩バッファーである。
本発明のセラミックヒドロキシアパタイトクロマトグラフィーアスペクトのためのバッファーは約5〜9、好ましくは6〜8のpH範囲を有する。この範囲内にpHを調整するであろうバッファーの例は好ましくはリン酸塩バッファーである。溶離がリン酸塩濃度の直線的増加により実施されない場合は、塩、好ましくはNaClもしくはKClを5mMから塩の溶解度限度までの範囲内の濃度でバッファーに添加する。
本発明の金属キレート親和性クロマトグラフィーアスペクトのためのバッファーは6〜9、好ましくは7〜8のpH範囲を有する。この範囲内にpHを調整するであろうバッファーの例はリン酸塩およびその他の非キレート形成成分、いわゆる非−GOODバッファー(例えばグリシン−NaOH、N−エチルモルホリノ−HClもしくは2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール−HCl)である。
本明細書で使用される「修飾試薬(modifier reagents)」は例えばトリフルオロ酢酸、アンモニウム塩、リン酸塩、酢酸およびNaClのような、逆相クロマトグラフィーに使用されるイオン対試薬を表わす。
本明細書で使用される用語「リン酸塩」は好ましくは、アルカリ土類もしくはアルカリ金属元素もしくはアンモニウムカチオンからのカチオンを有し、かつリン酸アニオンを有する塩を表わす。このような塩の例にはリン酸ナトリウム、リン酸カルシウム、リン酸アンモニウム、リン酸マグネシウムおよびリン酸カリウムが含まれる。本明細書でもっとも好ましい塩はリン酸ナトリウムおよびカリウムである。
本明細書で使用される「アルコール」および「アルコール溶媒」はアルコールに対して一般に使用される用語の意味で、好ましくは1〜10個の炭素原子をもつアルコール、より好ましくはメタノール、エタノール、イソ−プロパノール、n−もしくはt−プロパノール並びにグリセロール、プロピレングリコール、エチレングリコール、ポリプロピレングリコールおよびポリエチレングリコール、そしてもっとも好ましくはエタノールもしくはイソプロパノールを意味する。これらの溶媒は水溶液に添加される時に溶液の極性を減少することにより溶液の疎水性を増加する溶媒である。
「極性の非プロトン性溶媒」はアルコールの代わりにもしくはそれに加えて使用することができるジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチルピロリドン(NMP)、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン、アセトニトリル(ACN)、他のような分子である。本明細書でもっとも好ましい極性非プロトン性溶媒はアセトニトリルである。
B.発明の実施法
本発明の方法は最初に不溶性凝集体(aggregates)、いわゆる「封入体(inclusion bodies)」として、あらゆる適切な方法により適当な単離バッファー中の原核生物の宿主細胞から変性(non−native)インターロイキン−4を精製することを伴う。このような適当な方法は例えば、大部分の宿主蛋白質を可溶化するために適したイオン強度をもつが凝集インターロイキン−4が実質的に不溶性であるバッファーに細胞を暴露し、そして封入体を放出し、例えば遠心分離もしくは微量濾過による回収を可能にさせるように細胞を分解すること、である。この方法は周知であり、例えば米国特許第4,511,503号明細書に記載されている。
端的には、細胞をバッファー(具体的にはpH5〜9、好ましくはpH6〜8、約0.01〜2Mの、好ましくは0.1〜0.2Mのイオン強度を使用して)中に懸濁させる。十分なイオン強度値を維持するためには塩化ナトリウムを含むあらゆる適当な塩が有用である。次にこのバッファー中に懸濁される間に細胞を例えば、機械的方法、例えば、Manton−Gaulinプレス法、フレンチプレス法、Bran & Luebbeホモジナイザーもしくはマイクロフリューダイザー、もしくは音波オシレーターのような一般に使用される方法を使用する分解により、または化学的もしくはリゾチームを使用する酵素的方法によりまたはこれらの方法のあらゆる組み合わせにより分解する。
細胞を分解後、懸濁液を具体的には遠心分離して封入体をペレットにする。1態様において、この段階は約500〜15.000×g、好ましくは約12.000×gで、容量および遠心分離機のデザインに応じる十分な時間、通常約10〜30分間、標準の遠心分離機中で実施される。生成されるペレットは実質的にすべての封入体を含むが、分解が完全でない場合には細胞壁フラグメントおよび未分解細胞が沈殿する。細胞分解の完全性は少容量の分解バッファー中にペレットを再懸濁させ、この懸濁液を位相差顕微鏡、レーザー回折(例えばMastersizer2000)によりアッセイすることにより、もしくは周知の方法に従う染料法により総可溶性蛋白質を測定することにより(例えばBradford他(1976):Anal.Biochem.72:248−254)アッセイすることができる。破壊細胞もしくは完全細胞の存在または放出された可溶性蛋白質の不完全性は更なる分解が必要であることを示す。懸濁液を再度遠心分離し、ペレットを回収し、再懸濁し、そして分析する。
適した封入体洗浄バッファーのpH範囲は具体的にはpH7〜10、好ましくはpH8〜9である。この後者の範囲内のpHを呈するであろうバッファーの例にはグリシン、CAPSO(3−[シクロヘキシルアミノ]−2−ヒドロキシ−1−プロパン−スルホン酸)、AMP(2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール)、CAPS(3−[シクロヘキシルアミノ]−1−プロパン−スルホン酸)、CHES(2−[N−シクロヘキシルアミノ]−エタンスルホン酸)およびTRIS−HCL(トリス−[ヒドロキシメチル」アミノメタン塩酸)が含まれる。本明細書で好ましいバッファーは好ましくは50〜500mMの濃度、より好ましくは100〜200mMの濃度で、約7〜10、好ましくは約8〜9のpHのTRIS−HCLである。洗浄バッファー中に含まれる更なる物質は、大腸菌細胞の外壁でリポ多糖類(LPS)を架橋することが知られている、例えばエチレンジアミン四酢酸(EDTA)、エチレングリコール−O,O’−ビス−(2−アミノエチル)−N,N,N’,N’−四酢酸(EGTA)、ニトリロ酢酸(NTA)もしくはトランス−1,2−ジアミノ−シクロヘキサン−N,N,N’,N’−四酢酸(CDTA)錯体形成Ca2+−イオンのようなキレート物質である(Witholt他(1976):Biochim.Biophys.Acta 443(3):534−544)。更に、非イオン性洗浄剤(例えばTriton X−100、Tween−シリーズ、ドデシルマルトシド他)、イオン界面活性剤(例えばSDS、CTAC、CTAB、コール酸およびその誘導体)もしくはもっとも好ましくは双性イオン洗浄剤(例えばZwittergent−シリーズ、CHAPS、CHAPSO、デスオキシコレート)のような、封入体表面に結合された脂質もしくは細胞壁フラグメント中に含まれる脂質を効果的に可溶化させる適した洗浄剤が洗浄バッファーに含まれなければならない。これらの界面活性剤の濃度は洗浄剤−ミセルおよび混合された洗浄剤−脂質−ミセルの形成を確保するために十分に高くなければならず、それぞれの界面活性剤の臨界ミセル濃度(CMC)に左右される。洗浄バッファー中の界面活性剤の濃度は好ましくはCMC−値より十分に上、もっとも好ましくは2倍上でなければならない。封入体もしくは細胞壁フラグメントと結合した脂質を効果的に可溶化するためには、もっとも好ましくは、Zwittergent 3−14を0.01%〜5%の間、好ましくは0.1%〜1%の間の濃度で使用することができる。更に、例えばNaCl、KCl、NaSOのような塩を洗浄バッファー中に含むことは、使用される洗浄剤に応じてインターロイキン−4の回収率の喪失をもたらすかも知れないが(10〜40%の喪失)、外膜の蛋白質の除去の効率を高めるために洗浄バッファー中に例えばNaCl、KCl、NaSOのような塩を含むことができる。更に、封入体中に存在するあらゆる共有結合のシスチン橋を減少するために、例えばジチオスレイトール、メルカプトエタノールもしくはシステインのようなメルカプタンを0.1〜10mM、好ましくは0.1〜1mMの濃度で洗浄バッファー中に含むことができる。核酸は封入体中の蛋白質含量の0.5%までを表わすことができ(Valax & Georgiou(1993):Biotechnol.Prog.9(5):539−547)、従ってRNAseもしくは好ましくはDNAseを洗浄バッファー中に含むことができる。例えば、0.5〜8M、好ましくは2〜4Mの濃度の尿素もしくは0.5〜4M、好ましくは2〜4Mの濃度のグアニジニウム塩酸のようなその他のカオトロピック物質も洗浄バッファーに添加することができる。
更に、封入体の範囲内の密度をもつ細胞デブリ並びに、エンドトキシン、核酸、蛋白質もしくは低分子量汚染物のような可溶性宿主細胞不純物を除去するためにはクロスフロー微量濾過(micro−filtration)による封入体の更なる精製が必要かも知れない。この目的のために、0.1μm〜0.65μm、好ましくは0.22〜0.45μm、もっとも好ましくは0.45μmの排除限界をもつ膜を使用することができる。適した膜の材料には、表面修飾を伴うもしくは伴わないポリスルホンおよびポリエーテルスルホン膜、テフロン(PVDF)膜、ナイロン膜、PTFE膜および好ましくはセルロースもしくはセルロースアセテート膜およびそれらの誘導体が含まれる。適した装置には、直線もしくはコイル状繊維を含む中空繊維系、膜の層の発生を最小にするために膜が回転する動力学的膜濾過ユニット、膜の層の形成が振動の影響により最小にされる振動膜濾過ユニット、スクリーンを伴わない(開放チャンネル)カセットシステム、およびもっとも好ましくは異なるタイプのデザインのスクリーンを備えたカセットシステムが含まれる。例えば0.45μmのカットオフ(cut−off)をもつHydrosartスーパーワイドチャンネルカセットを使用することができる(特許出願第01/04634号、ドイツ特許出願第100 22 258号明細書を参照されたい)。クロスフロー微量濾過に使用される洗浄バッファーは前記のものと同様である。
洗浄した封入体ペレットを遠心分離器からもしくはクロスフロー微量濾過装置から回収後、物質を液化ガス、例えば液体窒素もしくは二酸化炭素中に凍結することにより長期間保存することができる。この目的のために、いくつかの方法が商業的に使用可能である(例えばMesser Griesheim,Krefeld,Germany;Integrated Biosystems,Benice,USA)。この封入体懸濁液を液体窒素もしくは液体二酸化炭素のいずれかを含む撹拌容器中に一定の流量でポンプで送る。液体ガスと封入体懸濁液の接触時に液滴が即座に凍結する。最終的に凍結封入体のペレットをふるいにより容器から取り出し、共融点より下の温度で保存することができる。
極低温ペレット系から得た後に、インターロイキン−4を下記のように活性形態に適切に復元させる。
変性インターロイキン−4を含む封入体極低温ペレットは急速解凍され、次に適当なアニオンもしくはカチオン洗浄剤またはカオトロピック塩(例えば、尿素、KSCN、NaJ、MgClもしくはもっとも好ましくはグアニジウム塩のような)の添加によりアルカリ性バッファー中に可溶化される。洗浄剤の例は例えばナトリウムドデシルスルフェート、ナトリウムテトラデシルスルフェート、ラウリルサルコシン、コール酸およびその誘導体、タウロコール酸およびその誘導体並びにtert−オクチルフェニルプロパンスルホン酸(TOPPS)(アニオン界面活性剤)またはセチルトリメチルアンモニウムクロリドもしくはブロミド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミドおよびテトラデシルトリメチルアンモニウムブロミド(カチオン界面活性剤)であり、それらは0.1%〜10%、好ましくは0.5%の低濃度で封入体を効果的に可溶化させる。アルカリ性バッファー中でインターロイキン−4の可溶化を起させるような封入体濃度、インキュベート時間およびインキュベート温度の条件下でインキュベートを実施する。
バッファー中のインターロイキン−4の可溶化の度合いの測定は、混濁度測定により、SDS−PAGE上で高速度遠心分離(12.000×g、30分間)後の上澄みとペレット間のインターロイキン−4分別物を分析することにより、蛋白質アッセイ(BCA−アッセイ(Pierce))によりもしくはRP−HPLCにより適切に実施される。
可溶化のためのアルカリ性バッファーのpH範囲は具体的には少なくとも約8であり、好ましい範囲は約7〜10である。この後者の範囲内のpHを与えるであろうバッファーの例にはグリシン、CAPSO(3−[シクロヘキシルアミノ]−2−ヒドロキシ−1−プロパン−スルホン酸)、AMP(2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール)、CAPS(3−[シクロヘキシルアミノ]−1−プロパン−スルホン酸)、CHES(2−[N−シクロヘキシルアミノ]−エタンスルホン酸)およびTRIS−HCL(トリス−[ヒドロキシメチル」アミノメタン塩酸)が含まれる。本明細書で好ましいバッファーは好ましくは200mMの濃度で、約7〜10の、好ましくは約8〜9のpHのTRIS−HCLである。
可溶化のためのバッファー溶液中のインターロイキン−4の濃度はインターロイキン−4が実質的に可溶化され、完全に変性されるであろうようなものでなければならない。カオトロピック剤もしくは洗浄剤の残留濃度をできるだけ低く保つために、復元前により濃縮した可溶化蛋白質溶液を生成することが望ましい。従って、インターロイキン−4の好ましい濃度は少なくとも10g/L、より好ましい範囲は20〜30g/Lである。可溶化後、システイン−SH基をスルヒドリル−還元剤(メルカプトエタノール、ジチオスレイトール(DTT)もしくはL−システインのような)の添加により還元するかまたはスルファイトおよび酸化剤(例えば、ヨードソベンゾエートもしくは好ましくはテトラチオネートのような)の添加により化学的に誘導することができる(Kella & Kinsell(1985):J.Biochem.Biophys.Methods 11:251−263;Kella et al.(1988):J.Prot.Chem.7:535−548)。
折りたたみのためには、インターロイキン−4を例えば10g/Lの濃度まで8Mのグアニジニウム塩酸中に可溶化し、50倍および100倍モル過剰のスルファイトおよびテトラチオネートの添加によりスルフィト分解し、4Mグアニジニウム塩酸を含む可溶化バッファーに対して透析もしくはダイアフィルトレーションして、過剰な誘導試薬を除去し、例えば50mg/Lまで希釈することができる。透析に対しては、3500ダルトンのカットオフを伴うバッグ(例えばSpectrapor)を使用することができる。ダイアフィルトレーションに対しては3〜10kD、好ましくは5〜10kDの範囲内のカットオフを伴う限外濾過膜を使用することができる。適した膜材料には表面修飾を伴うもしくは伴わないポリスルホンおよびポリエーテルスルホン膜、並びに好ましくはセルロースもしくはセルロースアセテート膜およびそれらの誘導体が含まれる。適した装置には直線もしくはコイル状繊維を含む中空繊維装置、スクリーンを伴わないカセット装置(開放チャンネル)、およびもっとも好ましくは異なるタイプのデザインのスクリーンを備えたカセット装置が含まれる。例えばHydrosart 10kDスクリーンチャンネル膜(Sartorius,Goettingen,ドイツ)を使用することができる。
インターロイキン−4を前記のように可溶化し、化学的に誘導後に、復元前に、固定化金属キレート親和性クロマトグラフィー(IMAC)により、固定化合成リガンド上親和性クロマトグラフィーによりもしくは中速度逆相クロマトグラフィー(RP−MPLC)により分子を更に精製することができる。これらのクロマトグラフィー段階は前記のクロスフロー限外濾過段階の代わりに使用することができる。
IMACの場合には、可溶化インターロイキン−4封入体(前記参照)をバッファーで希釈して3M以上の最終グアニジニウム塩酸濃度を達成する。3M未満では、変性インターロイキン−4分子は沈殿する傾向がある。可溶化およびIMACによる更なる精製のために好ましいバッファーは例えばリン酸塩であるが、例えばグリシン−NaOH、N−エチルモルホリノ−HClもしくは2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール−HClのような、6〜9、もっとも好ましくはpH7〜8の好ましいpH範囲内に緩衝する他の非キレート成分(いわゆる非GOODバッファー)もその代わりに使用することができる。
IMACは充填床もしくは拡大床(expanded bed)(STREAMLINE−IMAC)、双方の操作法で実施することができる。非変性インターロイキン−4はα−ヘリカル(His(59)−X−X−X−Asp)、β−ストランド(His(1)−X−Cys,His(75)−X−His)およびβ−ターン(His(2)−X−X−Asp)モーティブ(motives)中に幾つかのヒスチジン−残基を含み、文献から、非変性のインターロイキン−4がIMACに結合されていることが知られたが(Naveh他(1991):米国特許第5,034,133号、Schering提供)、グアニジン−変性インターロイキン−4もまたIMAC−樹脂に結合することは驚くべきことである。結合力の減少する順に並べた変性インターロイキン−4(4Mのグアニジニウム塩酸、リン酸塩バッファー、もっとも好ましくはpH7)の結合に適する金属イオンはCu>Ni>Co>Znである。変性インターロイキン−4に選択的に結合するためには好ましくはNi−イオンが使用される。IMAC−樹脂の動力学的結合能は約10〜12g蛋白質/樹脂1Lである。拡大床(xpanded−bed)の操作法は蛋白質精製と残留細胞壁フラグメントおよび他の非蛋白質汚染物の除去の組み合わせを可能にする。適当な金属イオンを充填したIMAC−樹脂に結合した変性インターロイキン−4の溶離は、直線状もしくは段階的勾配の、適当な置換物(displacer)(例えばヒスチジン、ヒスタミン、IMACのその他の文献で周知の置換物のような)により、またはもっとも好ましくは10mM〜1000mM、好ましくは10〜100mMの濃度のイミダゾール、もっとも好ましくは10〜50mMのイミダゾールにより達成することができる。画分を含む生成物を合わせる。IMAC後の変性インターロイキン−4の純度はSDS−PAGE分析(Coomassie−stain)により判定すると概括的に約90%であり、インターロイキン−4の平均回収率は80%より良い。
次に、インターロイキン−4を復元して、その生物学的に活性な形態を形成する。インターロイキン−4を復元し、正しいジスルフィド橋を形成するためには幾つかの経路がある:
1.マトリックス補助復元
クロマトグラフィー樹脂に結合した蛋白質の復元は確立された方法である(Las他(1984):米国特許第5739281号、14/04/1998公開;国際公開第9418227号、18/08/1994公開、Denzyme,デンマーク)。一般に使用されるイオン交換マトリックス補助復元の主要な欠点は、樹脂に対する蛋白質の複数地点の結合であり、それが蛋白質の低い柔軟性をもたらし、それが正しい三次元構造の形成を妨げる可能性がある。更に、Lasおよび共同研究者により開示された特許に従うと(前記参照)カオトロープの濃度が変わると、インターロイキン−4は樹脂上に定量的に沈殿し、それがカラムの閉塞をもたらす。
グアニジン変性インターロイキン−4は、もっとも恐らくは樹脂に対するインターロイキン−4の単一点もしくは複数点結合により、金属キレート樹脂に結合することが示されたので、IMAC−補助復元は可能である。インターロイキン−4がマトリックス(例えばキレート−セファロースFFもしくは、好ましくはSTREAMLINE−IMAC(双方ともPharmaciaから)のような)に結合された後に、適当な減少する勾配のグアニジニウム塩酸および適当な酸化還元シャフリング系が適用されて、インターロイキン−4をその生物学的活性形態に復元させる。勾配の形態は直線状に減少する勾配もしくは好ましくはギザギザのプロファイルをもつ減少勾配であるかも知れない。後者のタイプの勾配においては、直線状の減少の次にカオトロープの険しい、段階的なより僅かな上昇が続き、次に再度直線状減少が続く。酸化還元シャフリング系は適当には例えば、グルタチオン−に基づく系、システイン系もしくは2−メルカプトイミダゾール系である。他のメルカプタンは樹脂上に結合される金属を妨げる傾向がある。好ましいグルタチオンの酸化形態および還元形態の比率は1:50〜50:1、好ましくは40:1の範囲内で変動することができる。
IMACに基づくマトリックス補助復元系を使用して、インターロイキン−4はShen他(1996):European Journal of Biochemistry 240(1):252−261,Wang他(1997):Proceedings of the national academy of sciences of the United States 94(5):1657−1662により記載されたように、インターロイキン−4受容体のα−鎖(IL−4Rα)に対するインターロイキン−4の親和性の測定により決定されるようなその生物学的活性形態に復元させることができる。結合親和性を反映する結合定数(Kon:4.67E+07[M−1−1])および解離定数(koff:3.81E−11[M−1])は対照基準物質(kon:4.14E+07[M−1−1];koff:4.68E−11[M−1])に匹敵した。
2.透析もしくはダイアフィルトレーションによる復元
復元バッファーに対する透析もしくはダイアフィルトレーションの前に、可溶化され、そして好ましくはスルフィト分解された封入体を、0.01g/L〜0.5g/L、好ましくは0.05g/L〜0.3g/L、もっとも好ましくは0.2g/L〜0.3g/Lに蛋白質濃度を調整するために、希釈バッファー(例えば4Mのグアニジニウム塩酸、0.6Mのアルギニン塩酸、例えば50mMのリン酸塩バッファー、pH7)で希釈することができる。次にスルファイト保護基を例えばβ−メルカプトエタノール、還元グルタチオン、2−メルカプトイミダゾールもしくは好ましくはシステインのようなメルカプタンの添加により除去する。透析は3.5kDと10kDの間にカットオフを伴う透析バッグを使用して実施する。2倍のバッファーは0.1〜1.5M、好ましくは0.4〜1Mで添加されたアルギニンを含む20倍容量の復元バッファーに対して交換する。ダイアフィルトレーションは大規模復元の場合に透析の代わりに使用することができる。この目的のためには、1〜30kD、もっとも好ましくは5〜10kDの好ましいカットオフを伴う適した膜を使用する。この方法に適する限外濾過膜は例えば、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、セルロースおよび、もっとも好ましくはセルロース−アセテート誘導体である。ダイアフィルトレーションは4容量の復元バッファー(前記参照)に対して実施される。
可溶性蛋白質に関する復元収率は概括的に80%を超える。
3.希釈による復元
この場合には、異なる操作法を相互の代わりに使用することができる:
a)カオトロープ剤の存在下での変性インターロイキン−4の還元、
b)希釈後のインターロイキン−4の還元、
c)希釈中のインターロイキン−4の還元。
操作法は正しく折り畳まれたインターロイキン−4の最終収率および総蛋白質の最終回収率を規定することが見いだされた。他方で、システイン塩酸およびシステイン塩基はほぼ同様な復元収率を与える。システインの濃度は好ましくは0.1mMと10mMの間、より好ましくは0.4mMと2mMの間である。最初の蛋白質濃度は、回収された、誤って折り畳まれたコンホーマー(conformer)に対する、正しく折り畳まれたものの比率がRP−HPLCもしくはBaiCore−アッセイにより測定されて、最大になるようなものである。正しく折り畳まれたコンホーマーの最大収率をもたらすインターロイキン−4の好ましい濃度は約10mg/L〜1g/L、好ましくは50mg/L〜500mg/Lの間、より好ましくは250mg/L〜400mg/Lの間の範囲内にある。方法3cは最大量の正しく折り畳まれたインターロイキン−4(概括的に約30〜35%)および総蛋白質の最大回収率(概括的に約100%)をもたらす。
4.人工的シャペロン系
一連の酵素の構造復元に対し人工的シャペロン系が記載された(Gellman他(1994):米国特許第5 563 057号、1994年10月出願、Res.Foundations;Sivakama他(1999):FEBS Letts.443(2):215−219)。変性インターロイキン−4を含む適当な洗浄剤複合体、第2段階において蛋白質−洗浄剤−複合体から洗浄剤を取り除く適当な「ストリッピング」剤および酸化還元系(前記参照)をインターロイキン−4の構造復元を達成するための最適な濃度で選択しなければならない。適切な洗浄剤はイオン性、非イオン性から双性イオン洗浄剤までにわたる。前記のように、インターロイキン−4封入体は更に人工的シャペロン系による構造復元期間中にも使用することができる一連の洗浄剤中で効果的に可溶化させることができる。グアニジニウム塩が封入体を可溶化するために使用される場合には、例えばナトリウムドデシルスルフェートのようなアニオン洗浄剤はグアニジニウム−アルキル塩の沈殿のために使用することができない。
好ましい洗浄剤はカチオン性および双性イオン洗浄剤であり、より好ましいものは双性イオン洗浄剤であり、更により好ましいものはCHAPS、CHAPSO、Zwittergent 3−8〜Zwittergent 3−16であり、もっとも好ましいものはZwittergent 3−14である。変性インターロイキン−4を効果的に可溶化する好ましい濃度はそれぞれの洗浄剤のCMC以上に位置する。例えばZwittergent 3−14(CMC0.2〜0.4mM)は0.1〜10mMで、より好ましくは0.5〜5mM、もっとも好ましくは1〜4mMで変性インターロイキン−4を可溶化する。
適した「ストリッピング」剤は洗浄剤の臨界ミセル濃度(CMC)に影響を与え(effect)、それにより洗浄剤−蛋白質相互作用に影響を与えるあらゆる化合物である。これらの化合物は好ましくは、両親媒性を示し、それにより1分子中で親水性および疎水性部分を露出する。このような人工的シャペロン系において環式デキストリン(例えばχ−もしくは好ましくはα−、β−シクロデキストリンのような)、または線状デキストリン(例えばデキストリン−15、デキストリン−20もしくは好ましくはデキストリン−10のような)を好ましく使用することができる。
更に、構造復元中にインターロイキン−4の凝集動態に影響を与えるその他の化合物を人工的シャペロン系に添加することができる。適した化合物は好ましくは、10mMとそれぞれの塩の溶解限度の間の濃度の塩(例えば、NaCl、KCl、NaSO、(NHSO、MgCl、KI、KSCN、グアニジニウム−塩、尿素もしくはその誘導体のような)である。その他の適した化合物には、アミノ酸(例えばアルギニンもしくはロイシンのような)、ベタインもしくはスルホベタイン、ポリ(エチレン)−グリコールまたは低分子量アルコールが含まれる。アミノ酸、ベタインおよびスルホベタインの場合には、濃度の好ましい範囲は0.05と1Mの間である。ポリ(エチレン)−グリコールは0.1mM〜10mMの間、好ましくは0.5〜1mMの間の濃度で添加することができる。
蛋白質濃度は0.01〜1g/L、好ましくは0.1〜0.5g/Lの範囲内にある。
5.その他の方法
構造復元は具体的には約+0℃〜45℃で、好ましくは約20〜40℃で、より好ましくは約23〜37℃で、更により好ましくは約25〜30℃で、少なくとも約1時間実施される。
構造復元のための出発物質として、還元された可溶化インターロイキン−4を使用する場合には、酸化を実施するために空気もしくは酸素ガスのような酸素源を混入するかまたは構造復元バッファー中に導入する。酸素は、インターロイキン−4もしくは他のあらゆる試薬が構造復元バッファーに添加される前を含むすべての時点で構造復元バッファー中に存在することができる。
導入される酸素源の量は、もしあるとすれば、例えば使用される容器の種類、インターロイキン−4の濃度、酸素源の種類、存在する重金属の種類および量、存在する還元剤の種類および量並びに存在する残留カオトロープ剤の種類および量並びに構造復元バッファーのpHによるであろう。概括的に酸素は撹拌装置を使用して能動的に(例えば、ヘッドスペース中の空気として)導入されるであろう。あるいはまた、空気はスパージャーにより導入することができる。構造復元バッファー中に存在する酸素の量は好ましくは、約1〜48時間、より好ましくは約1〜24時間、もっとも好ましくは約1〜18時間にインターロイキン−4のシステイン残基の酸化を可能にするのに十分でなければならない。大規模の構造復元にはより高い酸素散布率が必要である。
構造復元のための出発物質としてスルフィト分解された、可溶化インターロイキン−4を使用する場合には、望ましくない酸化反応を抑制するために、適当な金属キレート剤(例えばエチレンジアミン四酢酸(EDTA)、エチレングリコール−O,O’−ビス−(2−アミノエチル)−N,N,N’,N’−四酢酸(EGTA)、ニトリロ酢酸(NTA)もしくはトランス−1,2−ジアミノ−シクロヘキサン−N,N,N’,N’−四酢酸(CDTA)のような)を構造復元バッファーに添加することができる。この場合、ジスルフィド橋を形成するためのシステインの酸化に酸素供給は必要ではない。
インターロイキン−4の凝集を最小にするために、構造復元中にインターロイキン−4の凝集動態に影響を与えるその他の化合物を構造復元バッファーに添加することができる。適した化合物および/もしくは化合物の組み合わせ物は別の発明に記載されている(Peters J(2001):欧州特許第01127373.7号、2001年11月22日認可)。
インターロイキン−4を構造復元後、個別のもしくはあらゆる組み合わせの以下の方法がより高い純度を得るために適した精製法の例である:親和性、金属キレート、イオン交換もしくはヒドロキシアパタイトカラム上の分別、沈殿、限外濾過、逆相低速度、中速度もしくは高速度クロマトグラフィー、S−Sepharose FF、SP−Sepharose FF、CM−Sepharose FF、Source 30 S、Source 15 S、Mono S(Pharmacia)、EMD Fractogel S(E.Merck)、Hyper−D CM、Hyper−D S(Biosepra)、Macroprep High−S(BioRad)、Toyopearl 650−S(TosoHaas)のようなイオン交換樹脂上クロマトグラフィー、Ultrogel Hydroxiapatite(Biosepra)、セラミックヒドロキシアパタイト(BioRad)、ヒドロキシアパタイト(Merck)のようなヒドロキシアパタイト樹脂上クロマトグラフィー、SDS−PAGE、例えばSephadex G−75、Superdex 75、Superdex 200(Pharmacia)、Biosec(E.Merck)を使用するゲル濾過、C4−、C8−もしくはC18−リガンド、例えばVydac C8、Vydac C18、YMC C4、Bakerbond C18、Zorbax C18を含むシリカ基剤の逆相樹脂上クロマトグラフィー、Source 15 RPC、Source 30 RPC(Pharmacia)、Amberchrome CG−1000、Amberchrome CG−300 HR、Amberchrome CG−300 SD(TosoHaas)、小孔もしくは中孔もしくは大孔RPC−樹脂(Polymer−Labs)、PRP−3(Hamilton)のようなポリマー基剤の逆相樹脂(ポリスチレンジビニルベンゼンコポリマー)上クロマトグラフィー。
好ましい態様において、構造復元プールは約2.5〜8、好ましくは3〜5、より好ましくは3にpH調整され、デプスフィルターにより精製され、そして低速度逆相カラム上に直接充填される。充填バッファーは好ましくは、約0.1%〜1%の、塩酸、硫酸、トリフルオロ酢酸、酢酸もしくは、より好ましくはリン酸のような酸を含む。溶離バッファーは好ましくは約50〜100%(v/v)、好ましくは70〜80%のアルコール性もしくは極性非プロトン性溶媒および約0.1%〜1%の、塩酸、硫酸、トリフルオロ酢酸、酢酸もしくはより好ましくはリン酸のような酸を含んで成る。溶媒は好ましくはメタノール、エタノール、イソプロパノール、1−もしくは2−プロパノール、t−ブタノール、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン、ジオキサンまたはアセトニトリルである。更により好ましくは溶媒はエタノールである。
次にカラムを好ましくは約3のpHのバッファーで洗浄して、未結合の不純物を除き、インターロイキン−4を直線状勾配もしくは増加する百分率の溶離バッファーで溶離する。より好ましくは勾配は1段階(20%溶離バッファー)および直線状増加部分(20〜90%溶離バッファー)から成る。
親和性もしくはIMACもしくは好ましくは中速逆相カラムのいずれかからのプールはpH5.5〜9、好ましくは6〜8、より好ましくは6.5〜7.5に調整し、デプスフィルターし、好ましくはUltrogelヒドロキシアパタイト、通常のヒドロキシアパタイトもしくはより好ましくはセラミックヒドロキシアパタイトのようなヒドロキシアパタイトカラム上に適用される。好ましくはリン酸塩バッファーである出発バッファーで洗浄後、カラムを増加するリン酸塩勾配で溶離する。溶離バッファーは300〜1000mMのリン酸塩、好ましくは500〜800mM、より好ましくは500mMを含む。勾配の第1の部分は階段溶離(18%溶離バッファー)を伴い、そして第2の部分は60%までの直線状増加の溶離バッファーを伴う。最後にカラムを100%の溶離バッファーで洗浄する。
本発明の好ましい態様において、中速逆相クロマトグラフィー後のプールをスルホン酸リガンドもしくはスルホプロピルリガンドを含むポリマーのカチオン交換樹脂(例えばSource S、TosoHaasのTSK SP−5PW−HR、Polymer−LabsのPL−SCX、BioRadのMacroprep S、Perkin ElmerのPoros HS、BiopepraのHyper D Sもしくは同様の樹脂)上に直接適用する。カラムを希リン酸バッファー(pH3)で洗浄し、生成物を同一バッファー中で塩化ナトリウムの勾配(1Mまで)を適用して溶離する。
前記のもののような部分的に精製された工程プール(process pool)で出発して、インターロイキン−4およびそのバリアントの混合物を逆相液体クロマトグラフィーカラム上に充填する。充填溶媒は好ましくは塩酸、硫酸、リン酸、酢酸もしくはより好ましくはトリフルオロ酢酸のような希酸である。カラムは好ましくは約5〜40μm、より好ましくは約10〜20μmの粒径および約100〜5000Åの孔径を有する媒質を充填する。シリカの逆相媒質の場合には、C4−、C8−もしくはC18−アルキルの側鎖を使用することができる。より好ましくは、ポリスチレンジビニルベンゼンコポリマー基剤の合成逆相媒質が使用される。
カラム上に充填されるインターロイキン−4の量は概括的に約0.01〜40gの蛋白質/1Lの樹脂、より好ましくは約0.02〜20gの蛋白質/1Lの樹脂、そしてもっとも好ましくは1〜12gの蛋白質/1Lの樹脂である。本発明の工程の第2段階において、インターロイキン−4は約2〜7、好ましくは約2〜4のpHでカラムから溶離される。溶離バッファーは好ましくは約50〜100%(v/v)、好ましくは70〜80%のアルコール性もしくは非極性、非プロトン性の溶媒および約0.1%〜1%の、塩酸、硫酸、リン酸、酢酸もしくはより好ましくはトリフルオロ酢酸のような酸を含んで成る。溶媒は好ましくはメタノール、エタノール、イソプロパノール、1−もしくは2−プロパノール、t−ブタノール、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン、ジオキサンまたはアセトニトリルである。溶媒はより好ましくはエタノールである。
次にカラムを好ましい3のpHのバッファーで洗浄して未結合不純物を除き、インターロイキン−4を直線状勾配もしくは増加百分率の溶離バッファーで溶離する。勾配は1段(20%溶離バッファー)および直線状増加部分(20〜90%溶離バッファー)から成る。
溶離温度は、より高いもしくはより低い温度を使用することはできるが、概括的に約20℃〜60℃である。温度は好ましくは約20℃〜30℃に維持される。
インターロイキン−4をカラムから溶離後、以下のように医薬組成物に適切に調製される。溶出液はpH3〜8、より好ましくは約3〜5にpH−調整され、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、セルロースおよびより好ましくはセルロース−アセテートおよびその誘導体のような適した限外濾過膜をとおして濾過する。蛋白質の濃度は残留物容量の最終濃縮中に約1〜60g/L、好ましくは約5〜20g/Lまでに調整する。調製物バッファーは医薬として許容できる担体、すなわち使用される用量および濃度で受益者に無毒であり、調製物の他の成分と相容性であるものから成る。調製物は例えばポリペプチドに有害であることが周知の酸化剤およびその他の化合物を含まない。最終調製物は液体もしくは凍結乾燥した固体であることができる。
治療的投与に使用することができるインターロイキン−4は滅菌でなければならない。滅菌は滅菌濾過膜(例えば0.2ミクロンカットオフ膜)をとおす濾過により容易に達成される。治療的インターロイキン−4組成物は概括的に滅菌アクセス口を有する容器、例えば皮下注射針により貫通できるストッパーを備えた静脈内溶液ギャブもしくはバイアル中にいれる。
インターロイキン−4は通常、1回量もしくは複数回用量の容器、例えば水溶液として、もしくは再製造のための凍結乾燥調製物として密封されたアンプルもしくはバイアル中に保存されるであろう。凍結乾燥調製物の1例として、5mLのバイアルに滅菌濾過したインターロイキン−4水溶液(20mg/ml)1mLを充填し、生成される混合物を適当な凍結乾燥プログラムを使用して凍結乾燥する。次に注射用静菌水を使用して凍結乾燥インターロイキン−4を再製造することにより注射液を調製する。
本発明は、本発明を具体的に示すことを意図し、その範囲を限定することを意図しない以下の実施例についてより完全に理解されるであろう。すべての文献および特許の引用は引用により明白に取り入れられている。
C.実施例
酵素によるおよび機械的処理(高圧ホモジナイゼーション)を使用する方法による細胞分解
IL−4の封入体を含む50gの湿った大腸菌細胞を250mLの分解バッファー(0.1Mトリス−HClバッファー、pH7.5、5mMEDTA)中で洗浄し、遠心分離(8000g、15分間)する。細胞ペレットを250mLの分解バッファー中に再懸濁させ、リゾチーム12mg(〜1mgリゾチーム/1g細胞乾燥重量)を添加し、室温で30分間インキュベートする。次に前以て処理された懸濁液を60〜70mL/分の流量で、500〜1000バールのホモジナイズ圧で実験室規模のホモジナイザー(例えばStansted,Bran & Luebbe,Manton Gaulin)中でホモジナイズする(3〜5サイクル)。分解効率を説明の節で言及されたいずれかの手段により監視する。具体的には85%を超える細胞が分解される。
遠心分離および/もしくはクロスフロー微量濾過による封入体の精製
放出されたIL−4封入体を含む分解細胞の懸濁液(実施例1)を遠心分離(8000g、15分)し、封入体のペレットを250mLのIB洗浄バッファー(0.1Mトリス−HClバッファー、pH7.5、5mMのEDTA、0.1%Zwittergent3−14)中に再懸濁させる。この洗浄手順を更に3〜5回繰り返す。洗浄したIBを遠心分離により回収する(前記参照)。
更に、IL−4を含む封入体をクロスフロー微量濾過により洗浄することができる。この目的のためには、適当な微量濾過スクリーンチャンネル膜(例えばHydrosart、0.45μ、Sartorius AG、Goettingen)、広巾チャンネル膜(Sartorius AG,Goettingen;Pall,Eschborn)もしくはコイル状中空繊維モジュール(Millipore GmbH,Eschborn)を備えた適当なクロスフロー装置を使用することができる。精製された封入体はSDS−PAGEにより判定されると>80%の純度である。
IL−4の可溶化および化学的修飾(modification)
洗浄IB(実施例2)を125mLの可溶化バッファー(7MのグアニジンHCl、5mMのEDTA、0.2Mのトリス−HCl、pH7)中に再懸濁させる。ジスルフィド橋のスルフィト分解を4gのナトリウムスルファイト(室温で撹拌しながら240分間インキュベート)および1.3gのカリウムテトラチオネート(室温で撹拌しながら30分間インキュベート)を添加することにより実施する。スルフィト分解後、不溶性物質を遠心分離(8000g、15分間)により除き、過剰のスルファイトおよびテトラチオネートを適当な限外濾過膜(例えばHydrosart 10kD、Sartorius,Goettingen)を使用して、GuHCl−透析バッファー(4Mのグアニジン−HCl、5mMのEDTA、50mMのリン酸塩、pH7)に対するダイアフィルトレーションにより除去する。
可溶化され化学的に修飾されたIL−4の金属−キレート親和性精製
S−スルホン化IL−4(実施例3)の金属−キレート親和性クロマトグラフィー(IMAC)をSTREAMLINEカラム(Amersham Biosciences,スウェーデン)および適当なゲル(例えばSTREAMLINE−IMAC−ゲル;Amersham Biosciences,スウェーデン)上で実施することができる。充填操作法でゲル容量を3Lに調節する。最大圧を1バールに設定する。流量を充填操作法において150cm/時間、そして拡大操作法においては300cm/時間に調節する。IMAC−バッファーA(4MのグアニジンHCl、50mMの二ナトリウム水素リン酸塩、0.5MのNaCl、pH7.0)中でクロマトグラフィーを実施する。STREAMLINE−IMACゲルの動力学的結合能は約10g蛋白質/ゲル1Lである。IL−4の溶離のためには、IMAC−バッファーB(4MグアニジニウムHCl、50mMのリン酸二水素ナトリウム、0.5MのNaCl、50mMのイミダゾール、pH7.0)を使用する。ニッケルイオンのストリッピングをIMAC−バッファー(4MのグアニジンHCl、0.5MのNaCl、50mMのEDTA、pH7.0)を使用して実施する。IL−4の結合の前にSTREAMLINE−IMACにニッケルイオンを充填する(蒸留水中8.5g/1lのニッケル−アセテート四水和物)。イミダゾール−プールの画分を含む生成物を合わせると、SDS−PAGE分析(Coomassie染色)により判定されると約90%の生成物純度をもたらす。IL−4の平均回収率は概括的に80%を超える。
化学的に修飾されたIL−4の復元
スルフィト分解したIL−4の構造復元を異なる方法を使用して実施することができる:
1.透析による構造復元
実験室規模
構造復元バッファーに対する透析による構造復元の前に、可溶化され、スルフィト分解された封入体(実施例3)をGuHCl−希釈バッファー(4Mのグアニジン−HCl、0.6Mアルギニン−HCl、50mMのリン酸塩バッファー、pH7)で7.5倍に希釈すると、1.8Lの最終容量および0.2〜0.3g/Lの蛋白質濃度をもたらす。次に1.21g/LのL−システインを添加する(2.2g、30分間、撹拌)ことによりスルファイト保護基を除去する。36Lの構造復元バッファー(50mMのリン酸塩バッファー、pH6.5、0.6Mのアルギニン−HCl)に対して10℃で2倍の透析(16時間および6時間)により復元を実施する。濾過された(Sartobran 300、0.22μ、Sartorius,Goettingen)透析物の容量は1.87Lである。可溶性蛋白質に関する復元収率は概括的に80%を超える。30〜40mg/Lの正確に折り畳んだIL−4 R121D Y124Dの復元収率を得る。
大規模
大規模透析は特別に設計されたステンレス−鋼のタンクを使用して実施することができる。2基のタンク(各約300L容量)をポンプにより連結した。第2のポンプはバッファー貯蔵タンク中にバッファーを配送した。タンクの入り口は底部にあり、他方、出口は上部に配置された。透析バッグをタンク中に浮かべてバッファー溶液中につるすためにタンク内に2本のステンレス鋼の棒を使用した。バルク容量のバッファーを1200−Lの撹拌タンク中に保存し、2基のタンク中に連続的にポンプで送った。バッファーを10℃に維持した。復元の96時間中、温度およびポンプの動態をオンラインでモニターした。
変性された、スルフィト分解されたIL−4(実施例3)を200mg/Lの最終蛋白質濃度(Bradfordアッセイ)に希釈する。次に、L−システインを15mMの最終濃度(1.8g/l、システイン残留物に比較すると約180倍過剰)まで添加する。蛋白質懸濁液を透析バッグ中に充填し(約1m)、それをプラスチックのクリップを使用して閉める。透析バッグをバッファーのための入り口および出口並びに透析バッグを固定するための金属棒を備えたステンレス鋼のタンク中に吊るす。透析バッファー(120mMのNaCl、2mMのKCl、3mMのリン酸二水素ナトリウム、7mMのリン酸水素二ナトリウム、pH7.1)を使用して、20倍容量(1250L)の、希釈され、変性された化学修飾されたIL−4に対する透析により復元を実施する。透析2日後、バッファーを交換し、透析を更に48時間継続する。可溶性蛋白質に関する復元収率は概括的に80%を超える。30〜40mg/Lの正確に折り畳んだIL−4のR121D Y124Dの復元収率を得る。
2.ダイアフィルトレーションによる構造復元
ダイアフィルトレーションによる構造復元を5〜10kDのカットオフ膜(例えばHydrosart 10kD、Sartorius,ドイツもしくはOmegaスクリーン−チャンネル5kD、Filtron,ドイツ)を使用して実施する。50mMのリン酸塩もしくは4Mのグアニジニウム塩酸(GuHCl)を含むトリス−HClバッファー(pH7)中に溶解されたスルフィト分解IL−4(実施例3)をダイアフィルトレーション装置に適用する。GuHClの除去は50mMのリン酸塩もしくはTRIS−HCl(pH7)および0.6MのL−アルギニンを含む復元バッファー6容量に対するダイアフィルトレーションにより実施する。可溶性蛋白質に関する復元収率は概括的に80%を超える。野生型IL−4および異なる突然変異蛋白質に関する詳細についてはDomingues他(2000):J.Biotechnol.84:217−230を参照されたい。
3.希釈による構造復元
この場合は、異なる操作法を代わりに使用することができる:
a)カオトロープ剤、例えばグアニジニウム塩酸の存在下での変性IL−4およびその突然変異蛋白質の還元、
b)希釈後のIL−4およびその突然変異蛋白質の還元、
c)希釈中のIL−4およびその突然変異蛋白質の還元。
操作法は正しく折り畳まれたIL−4の最終収率および総蛋白質の最終回収率を規定することが見いだされた。他方で、L−システイン塩酸およびL−システイン塩基はほぼ同等な復元率を与える。方法3cは最大量の正しく折り畳まれたIL−4(それぞれの突然変異蛋白質に基づいて概括的に10〜35%)および最大の総蛋白質回収率(約100%)をもたらす。
復元法3cは50〜250mg/Lの最終蛋白質濃度まで0.6MのL−アルギニン−HCl、pH7.5、0.4〜2.4mMのL−システイン(蛋白質濃度に応じて)および1mMのETDAから成る復元バッファー中にS−スルホン化IL−4(実施例3参照)を希釈することにより実施する。復元混合物を室温で穏やかに撹拌し、復元反応速度を時間間隔をおいて採取された試料のRP4−HPLC分析によりモニターする。24時間後、復元反応は完了し、更に処理する。
4.人工的シャペロンを使用する復元
実施例1、実施例2および実施例3に記載のように調製されたS−スルホン化IL−4は以下の復元バッファー:50mMのリン酸塩、pH7.5、1mMのEDTA、2mMのZwittergent 3−14、1.2mMのL−システイン、0.2MのL−アルギニンもしくは0.4MのL−シジンまたは0.4Mのナトリウムもしくはアンモニウムサルフェート、中に希釈することによる人工的シャペロンを使用して最良に復元することができる。最終蛋白質濃度は10と1000mg/L、好ましくは50〜500mg/Lの間で変動することができる。蛋白質−洗浄剤−複合体の形成は3時間実施される。次に、β−シクロデキストリンを復元混合物に添加すると、6(12mM)のβ−シクロデキストリン/洗浄剤のモル比を与える。復元反応はβ−CD−添加の4時間後に終結する(総復元時間:7〜8時間)。復元は実施例9に記載のようにRP4−HPLCによりモニターされる。可溶性蛋白質の総回収率は85%より良い。総復元率は約18%である。45mg/Lの正しく折り畳んだIL−4のR121D Y124Dの復元収量が得られる。
復元IL−4の濃縮
IL−4の復元中に生成された比較的高い容量を更なる工程段階をとおして濃縮しなければならない。原則的に、これは限外濾過によりもしくはクロマトグラフィーにより実施することができる。双方の方法に対して以下の節に例を与える。
a)限外濾過/ダイアフィルトレーション
復元IL−4の濃縮は例えばHydrosart 10kD(Sartorius,Goettingen)もしくはOmega 5kD(Filtron,ドイツ)のような限外濾過膜(カットオフ:5〜10kD)を備えた適切な濾過装置を使用して実施する。約300mg/Lの最終蛋白質濃度に容量を減少後、生成物溶液を4容量の復元バッファーに対してダイアフィルトレーションする(実施例5.1参照)。蛋白質の回収率は概括的に90%以上である。
b)中速度逆相クロマトグラフィー
カラム(例えば100mLの床容量)にポリマー基材の逆相樹脂(例えばSource 30 RPC(Amersham Biosciences,スウェーデン)、CG−1000(TosoHaas、ドイツ)のような)もしくはもう1種の同等な大きい空隙のポリマーRPC樹脂(例えば、Polymer−Labs large pore、10〜25μもしくは50〜75μの粒径、4000Åまでの孔径)を充填する。カラムをバッファーA(トリフルオロ酢酸もしくはHPOのような0.1%の酸)で平衡にする。デプスフィルターした(例えばSeitz Bio40/20カスケード、IL−4の定量的回収)復元用混合物をカラムに充填しそして洗浄後、直線状勾配のエタノール(1カラム容量の溶離剤B20〜50%、7カラム容量の溶離剤B50〜80%)もしくは適当なその他の有機溶媒を使用して生成物を溶離する。生成物を含む画分を分析的逆相HPLCにより分析し、正しく折り畳んだアイソフォームに関して50%を超える純度に従ってプールする。主要プール中のIL−4の回収率は具体的には88%まで良好である。主要プール中のIL−4の純度は分析的RP4−HPLCにより判定されると概括的に>50%である。
[実施例7a]セラミックヒドロキシアパタイトによる部分的に精製されたIL−4の中速度クロマトグラフィーによる精製
実施例6bに従って調製された主要プールの希釈後(蒸溜水で1:5)、塩基性リン酸塩(例えばKHPO)によりpHを6.5(±0.5)に調整する。生成される溶液をデプスフィルター(例えばSeitz Bio40/20)をとおして濾過し、IL−4の定量的な回収を得る。出発物質が実施例6aに従って調製された場合は、5mMのリン酸塩バッファー(pH6.5(±0.5))で溶液の伝導度を<5mS/cmに調整する。前記リン酸塩バッファーで前以て平衡化されたセラミックヒドロキシアパタイトを充填されたカラム(14cmφ×10.5cm高さ;タイプ−ICHA、BioRad、ドイツ)をとおして200cm/時間の流量で溶液をポンプで送る。OD280信号が基底線に到達するまで、約3カラム容量の5mMのリン酸塩バッファー(pH6.5(±0.5))でカラム中の未結合蛋白質を洗浄する。直線状勾配のリン酸塩(20カラム容量)を使用することにより200cm/時間の流量で生成物を溶離する。1Lの画分を収集し、IL−4を含むものを分析的RP4−HPLCにより同定し、合わせる。主要プール中のIL−4の回収率は具体的には85%までも良好である。CHAプール中のIL−4の純度は分析的RP4−HPLCにより判定されると>70%である。
[実施例7b]カチオン交換クロマトグラフィーによる一部精製されたIL−4の中速度クロマトグラフィー精製
実施例6に従って調製されたIL−4のプールされた活性溶液の伝導度を脱イオン水で<5mS/cmに調整する。20mMのリン酸塩バッファー(pH3)で前以て平衡化されたSource 15 S(Amersham Biosciences,15μ粒径;カラムディメンション:14cmφ×10cm高さ)を充填されたカラムをとおして溶液を200cm/時間の流量でポンプで流す。OD280信号が基底線に到達するまで、約3カラム容量の20mMのリン酸塩バッファー(pH3)でカラム中の未結合蛋白質を洗浄する。直線状NaCl勾配(20カラム容量)を使用することにより200cm/時間の流量で生成物を溶離する。1Lの画分を収集し、IL−4を含むものを分析的RP4−HPLCにより同定し、合わせる。主要プール中のIL−4の回収率は具体的には75%までも良好である。カチオン交換プール中のIL−4の純度は分析的RP4−HPLCにより判定されると>70%である。
IL−4の最終クロマトグラフィー精製
実施例7aもしくは実施例7bからのIL−4の活性プールを濾過し(例えばSartobran 300、0.22μ)、HPLCバッファーA(0.1%TFA/水)で前以て平衡化されたSource 15 RPCカラム(Amersham Biosciences,15μ粒径;カラムディメンション:3.2cm×12cm)上に適用する。次に未結合物質を溶離(3カラム容量)し、勾配(16%エタノール、0.1CV、16〜40%エタノール、3CV、40〜64%エタノール、7CV)を使用して225cm/時間の流量でIL−4を溶離する。画分(10mL)をHPLCバッファーAで適当に希釈し、分析的RP4−HPLCを使用して正しく折り畳んだ蛋白質を分析する。主要プール中のIL−4の回収率は具体的には87%までも良好である。RPCプール中のIL−4の純度は分析的RP4−HPLCにより判定されると概括的に>80%である。
分析法
正しく折り畳んだIL−4およびその突然変異蛋白質を含む画分を決定するために使用されるアッセイはすべて通常のものである。精製IL−4の測定における280nmのUV吸収に対してA280光学密度単位(OD)はアミノ酸組成分析により1.6mgに等しく、Lowryの方法により2.0mgに等しい。アミノ酸置換物(replacement)に応じて、異なる突然変異蛋白質に異なる因子を適用しなければならない。Lowryの方法はLowry他(1951)J.Biol.Chem.193:265−275に記載されている。分析的RP4−HPLCを1.0ml/分の流量でYMCイソ−ブチルC4カラム(5μ、200Å、4.6×250mm)上で実施する。検出波長は210nmである。バッファーAは0.1%TFAであり、バッファーBは70%アセトニトリルを含む0.1%TFAである。勾配は以下:0〜2分、40%B;2〜19.5分、40〜85%B;19.5〜20分、85%〜100%B;20〜21分、100%B、21〜22分、100〜40%B、22〜25分、40%B(再平衡)、のように実施する。その他のIL−4突然変異蛋白質は僅かに異なる溶離動態を示す。アミノ酸置換物に応じて、IL−4突然変異蛋白質は野生型IL−4に比較してより早くもしくはより遅く溶離するかも知れない。
方法#1を使用して生成された最終IL−4 R121D Y124Dの生化学的特徴付け
実施例1、2、3、4、5.1、6a、7aおよび8に記載の方法を使用して、IL−4のR121D Y124Dの最終生成物を調製し、生化学的に特徴を調べた。C−およびN−末端配列分析並びにアミノ酸分析により分子の同定が示された。第1サイクルの%−PTH−メチオニンとして表わされる平均均一度は94%であった。マトリックス支援レーザー脱離分光分析(MALDI)を使用して分子量を測定した。IL−4R121D Y124D突然変異蛋白質の平均分子量は14.995ダルトン(STD:±3、n=7)に決定し、予測分子量(14.998ダルトン)およびMALDI法の精度に良好に一致した。逆相(C18−樹脂)高速液体クロマトグラフィー(RP18−HPLC)を高度分解法として使用して、最終生成物の純度を測定し、90%であった。Superdex−75樹脂(Amersham Biosciences,スウェーデン)および中性pHの希釈リン酸塩バッファー中0.6MのNaClを使用してゲル透過クロマトグラフィーを実施した。ダイマー/オリゴマーの量は1%より十分少なく、比較的小さい分解生成物の量は検出限界(0.04%)より下であった。エンドトキシン含量は薬局方LALアッセイに従って測定した。平均エンドトキシン含量は0.24EU/mg(STD:±0.34,n=10)であった。最終生成物の染色体のDNA−含量は閾値DNAアッセイ(Molecular Devices,USA)の検出限界(8pgDNA/蛋白質1mg)より下であった。方法#1から誘導されたIL−4 R121D Y124Dの完全な拮抗作用はインビボで(Shanafelt AB,Forte CP,Kasper JJ,SanchezPescador L,Wetzel M,Gundel R,Greve JM(1998):Proc.Natl.Acad.Sci.USA 95(16),9454−9458;Morton M,Harris P,Xu J,Gorina S,Roczniak S,Fitch N,Gundel R(1999):Am.J.Respir.Crit.Care Med.159(3.Suppl.):A660およびHarris P,Lindell D,Fitch N,Gundel R(1999):Am.J.Respir.Crit.Care Med.159(3.Suppl.):A230)そしてインビトロで受容体結合アッセイ(Shen et al.(1996):Europ.J.Biochem.240:252−261,Wang et al.(1997):Proc.Natl.Acad.Sci.US94:1657−1662)およびルシフェラーゼリポーター細胞培養アッセイ双方を使用して示された。konは4.3E+07[M−1−1]でありkoffは4.9E−11[M−1]であった。IL−4のR121D Y124DのIC50値は6nMであった。
方法#2を使用して生成された最終IL−4 R121D Y124Dの生化学的特徴付け
実施例1、2、3、5.3c、6b、7aおよび8に記載の方法を使用してもまた、IL−4 R121D Y124Dの最終生成物を調製し、生化学的に特徴を調べた。C−およびN−末端配列分析並びにアミノ酸分析により分子の同定が示された。第1サイクルの%−PTH−メチオニンとして表わされる平均均一度は94.6%であった。マトリックス支援レーザー脱離分光分析(MALDI)を使用して分子量を測定した。IL−4 R121D Y124D突然変異蛋白質の平均分子量は14.999ダルトン(STD:±6、n=11)に決定され、それは予測分子量(14.998ダルトン)およびMALDI法の精度に良好に一致した。逆相(C18−樹脂)高速液体クロマトグラフィー(RP18−HPLC)を高度分解法として使用して、最終生成物の純度を測定し、92%であった。Superdex−75樹脂(Amersham Biosciences,スウェーデン)および中性pHの希釈リン酸塩バッファー中0.6MのNaClを使用してゲル透過クロマトグラフィーを実施した。ダイマー/オリゴマーの量は<0.2%より十分下であり、比較的小さい分解生成物の量は検出限界(0.04%)より下であった。エンドトキシン含量は薬局方LALアッセイに従って測定した。平均エンドトキシン含量は0.03EU/mg(STD:±0.013,n=11)であった。最終生成物の染色体のDNA−含量は閾値DNAアッセイ(Molecular Devices,USA)の検出限界(8pgDNA/蛋白質1mg)より下であった。方法#2から誘導されたIL−4のR121D Y124D調製物の拮抗作用は受容体結合アッセイ(Shen et al.(1996):Europ.J.Biochem.240:252−261,Wang et al.(1997):Proc.Natl.Acad.Sci.US 94:1657−1662)およびルシフェラーゼレポーター細胞培養アッセイ双方により決定された。konは4.1E+07[M−1−1]でありkoffは4.7E−11[M−1]であった。IL−4 R121D Y124DのIC50値は4nMであった。
ルシフェラーゼレポーター細胞培養アッセイ
レポーター遺伝子細胞株、D2−49細胞をBL−2細胞、Burkittリンパ腫細胞株中へのIμ/Luc.遺伝子の安定な導入(stable introduction)により確立した。D2−49細胞を10%コウシ胎児血清(Hyclone,Utah,USA)、100μg/1mlのストレプトマシン(Gibco BRL,New York,USA)、100IU/1mlのペニシリン(Gibco BRL,New York,USA)および800μg/1mlのG418(Gibco BRL,New York,USA)を補給されたRPMI 1640培地中で培養した。D2−49細胞を3〜4日毎に継代培養した。ルシフェラーゼの導入のために、3×10細胞/mlの密度の細胞懸濁液100μlを96ウェルプレートのウェルに入れ、別記されない限り組換えヒトIL−4を伴ってもしくは伴わずに24時間培養した。
ATPとのルシフェリンの混合物はルシフェラーゼに反応してグロータイプの蛍光信号を発生する原理に基づきルシフェラーゼレベルを測定した。すなわち、特定の実験条件下で、D2−49細胞の培養後、LucLiteTM溶液(Packard,Connecticut,USA)を細胞懸濁液に添加した。発生された蛍光の強度をマイクロプレートシンチレーションおよび蛍光計測器、TopCountTM(Packard,Connecticut,USA)により即座に測定した。
LucLiteキット(Packard,Connecticut,米国)、ルシフェラーゼ(Sigma,Missouri,米国)、IL−2(Genzyme,Cambridge,米国)、IL−5(Pepro Tech EC Ltd.,London,英国)、IL−6(Genzyme)、IL−13(Serotec,Oxford,英国)、IFN−(Genzyme)およびジメチルスルホキシド(Sigma)は購入した。
ハツカネズミのインターロイキン−4 Q116D Y119Dの精製
mIL−4 Q116D Y119Dの封入体を含む360gの湿った大腸菌−細胞を1800mLの分解バッファー(0.1Mトリス−HClバッファー、pH7.5、5mMのEDTA)中で洗浄し、遠心分離(8000g、15分間)する。細胞ペレットを1800mLの分解バッファー中に再懸濁し、86mgのリゾチーム(〜1mgリゾチーム/細胞乾燥重量1g)を添加し、室温で30分間インキュベートする。7.2gのMgCl(×6HO)を添加し、撹拌溶解する。次に18μLのBenzonasesuspension(Merck,Darmstadt;0.25U/mL)を添加し、懸濁液を室温で更に30分間撹拌する。懸濁液を8000×gで15分間遠心分離し、ペレットを1800mLの蒸留水中に再懸濁させる(浸透圧衝撃)。説明の項に挙げたいずれかの方法により分解効率をモニターする。具体的には85%を超える細胞が分解される。
放出された封入体を更に、8000×gで15分間の遠心分離および洗浄バッファー(50mMトリス−HCl、pH7.5、5mMのEDTA、0.1%のZwittergent 3−14)中への再懸濁を伴う繰り返しの遠心分離および洗浄段階(3回)により精製する。
洗浄したIBの180g(湿潤重量)を180mLの可溶化バッファー(7MのグアニジニンHCl、5mMのEDTA、0.2Mのトリス−HCl、pH7)中に再懸濁させる。総蛋白質含量をBCA−アッセイ(Pierce)を使用して2.2gに決定する。
ジスルフィド橋のスルフィト分解を、ナトリウムスルファイト4g(室温で240分間インキュベート)およびカリウムテトラチオネート1.3g(室温で30分間インキュベート)を添加することにより実施する。スルフィト分解後、不溶性物質を遠心分離(8000g、15分間)により除き、適当な限外濾過膜(例えばHydrosart 10kD、Sartorius,Goettingen)を使用して、過剰スルファイトおよびテトラチオネートをGuHCl−透析バッファー(4Mグアニジン−HCl、5mMのEDTA、50mMのリン酸塩、pH7)に対するダイアフィルトレーションにより除く。総蛋白質含量はBCA−アッセイ(Pierce)を使用して1.6g(73%段階収率)に決定する。S−スルホン化mIL−4 Q116D Y119Dの純度は分析的RP4−HPLCにより25%(ピーク面積パーセント)に決定された。
構造復元は、0.6MのL−アルギニン−HCl、pH7.5、0.8mMのL−システイン(蛋白質濃度に応じて)および1mMのETDAから成る復元バッファー6.35L中にS−スルホン化mIL−4 Q116D Y119D(88mL)を250mg/Lの最終蛋白質濃度まで希釈することにより実施する。復元混合物を室温で穏やかに撹拌し、間隔をおいて採取された試料のRP4−HPLC分析により復元反応速度をモニターする。24時間後、復元反応は終結し、更に処理する。正しく折り畳んだ、未誘導mIL−4 Q116D Y119Dの300mgが形成され(19%総復元収率)、総蛋白質回収量は1.6g(100%段階収率)である。
復元混合物を25%HClの添加によりpH3に調整し、デプスフィルター(例えばSeitz Bio40/20)をとおして濾過し、定量的回収を得る。次に濾液を0.1%リン酸で平衡にさせたAmberchrome CG−1000(TosoHaas)を前以て充填された逆相カラム上に適用する。150cm/時間の流量で14g蛋白質/樹脂1Lの容量(capacity)まで樹脂を充填する。カラムを3カラム容量(CV)の0.1%リン酸で洗浄する。次に5CVの20%溶離剤B(0.1%リン酸、80%エタノール)でカラムをとおして洗浄する。次に7CVの20%〜90%の直線勾配の溶離剤Bを適用する。カラム容量の25%画分を採取し、RP4−HPLCによりmIL−4 Q116D Y119Dにつき分析する。20%を超える純度をもつ生成物を含む画分をプールすると主要プールを与える。主要プール内に、合計で、正しく折り畳んだ、未誘導mIL−4のQ116D Y119Dの288mgを見いだす(96%段階収率)。
主要プールをKHPO(1M)の添加によりpH6.0に調整し、定量的回収のためにデプスフィルター(例えばSeitz Bio40/20)する。
5mMのリン酸塩バッファー(pH6)で前以て平衡にしたセラミックヒドロキシアパタイト(タイプI、80μ粒径、BioRad)を充填したカラム上で200cm/時間の流量で中間精製を実施する。10g蛋白質/樹脂1Lの容量までカラムを充填する。OD280信号が基底線に到達するまで、約3カラム容量の5mMのリン酸塩バッファー(pH6)でカラム中の未結合蛋白質を洗浄する。生成物を直線状勾配の0.5Mリン酸塩(20カラム容量)を使用することにより200cm/時間の流量で溶離する。画分サイズはカラム容量の25%である。>50%(ピーク面積パーセント)の純度のmIL−4 Q116D Y119Dを含む画分を分析的RP4−HPLCにより同定し、合わせる。CHAプール中のmIL−4 Q116D Y119Dの純度は分析的RP4−HPLCにより判定されると>70%である。mIL−4 Q116D Y119Dの247mgの段階収量を主要画分中に得る(86%)。
CHA主要プールを濾過し(例えばSartobran 300、0.22μ)、HPLCバッファーA(0.1%TFA/水)で前以て平衡にさせたSource 15 RPCカラム(Amersham Biosciences,15μm粒径)上に適用する。次に未結合物質を溶離し(3カラム容量)、勾配(16%エタノール、0.1CV、16〜40%エタノール、3CV、40〜64%エタノール、7CV)を使用して225cm/時間の流量でIL−4を溶出する。画分(10mL)をHPLCバッファーAで適当に希釈し、分析的RP4−HPLCを使用して正しく折り畳んだ蛋白質につき分析する。RPCプール中のmIL−4 Q116D Y119Dの純度を分析的RP4−HPLCにより判定すると>84%である。主要画分中のmIL−4 Q116D Y119Dの225mgの段階収量を得る(91%)。従って最初の総蛋白質使用量(2.2g)に対応する精製mIL−4 Q116D Y119Dの最終総収率は10%である。
最終RPC主要プールを水で希釈し、0.22μフィルターで滅菌濾過し、分注し、凍結乾燥する。生成物を24カ月間を超えて<−18℃で安定に保存する。
最終mIL−4 Q116D Y119D調製物の蛋白質化学的分析を文献記載の標準法を使用して実施した。最初の15アミノ酸残基のN−末端配列により同一性を確認した。純度は第1サイクル中でPTH−メチオニン95%であった。アミノ酸分析により0.5%未満の誤って取り込まれたノルロイシンを認めた。mIL−4 Q116D Y119D(BioRad)の結合定数のインビトロアッセイは正確な三次元構造(koff:1.69×10−3[s−1],Kon:4.34×10[M−1−1]、n=9;mIL−4対照:koff:0.89×10−3[s−1]),kon:7.51×10[M−1−1],n=6)を示した。mIL−4 Q116D Y119D突然変異蛋白質の生物学的機能性(functionality)はまたインビボでも示された(Nelde A,Grunewald S,Broecker EB,Sebald W,Duschl A(2002):Allergy,出版)。
薬局方LALアッセイにより決定されたエンドトキシン含量は<0.03EU/蛋白質1mgであった。

Claims (10)

  1. (a)封入体中に発現させること、
    (b)細胞を分解し、封入体を分離すること、
    (c)そのように得られた封入体を洗浄すること、
    (d)変性により封入体を可溶化させること、
    (e)発現生成物を復元すること、および
    (f)発現生成物を精製すること、
    を含んで成り、(c)で封入体が封入体の表面に結合された脂質もしくは細胞壁断片中に含まれる脂質を効果的に可溶化させる洗浄剤を含むバッファーで洗浄されることを特徴とする、組換え体発現によるインターロイキン−4もしくはインターロイキン−4の突然変異蛋白質の調製法。
  2. 封入体を洗浄するための洗浄剤が非イオン洗浄剤、イオン界面活性剤もしくは双性イオン洗浄剤である請求項1記載の方法。
  3. 洗浄剤がCHAPS、CHAPSO、デスオキシコレートおよびzwittergentシリーズ(N−アルキル−N,N−ジメチル−3−アンモニオ−1−プロパンスルホネート)の群から選択される双性イオン洗浄剤である請求項1記載の方法。
  4. 封入体のための洗浄バッファーが7と10の間のpHを維持するバッファーである請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 洗浄バッファーが更にキレート物質を含む請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. キレート形成物質がエチレンジアミン四酢酸(EDTA)、エチレングリコール−O,O’−ビス−(2−アミノエチル)−N,N,N’,N’−四酢酸(EGTA)、ニトリロ酢酸(NTA)もしくはトランス−1,2−ジアミノ−シクロヘキサン−N,N,N’,N’−四酢酸(CDTA)の群から選択される請求項5記載の方法。
  7. 組換え蛋白質がインターロイキン4 R121D Y124Dである請求項1〜6記載の方法。
  8. 復元(e)が場合により人工的シャペロンの存在下で透析、ダイアフィルトレーションもしくは希釈により実施される請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 復元(e)が人工的シャペロンの存在下で実施される請求項8記載の方法。
  10. 精製(f)がクロマトグラフィーにより実施される請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
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