JP5964757B2 - 生物学的活性型組換えヒトg−csfを得るための方法 - Google Patents

生物学的活性型組換えヒトg−csfを得るための方法 Download PDF

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Description

本発明は、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、特に組換えヒトG−CSF(rhG−CSF)を高度に活性かつ純粋な形態で生産するための手順に関する。これは、封入体中に含まれる可溶化したG−CSFを適切なレドックス系において周囲温度にてリフォールディングし、精製プロセスにおいて少なくとも1つの逆相(RP)クロマトグラフィーステップを使用することにより達成される。
G−CSF(顆粒球コロニー刺激因子)は、主に単核細胞および線維芽細胞により放出される造血サイトカインであり、顆粒球系の前駆細胞の増殖および分化ならびに機能的に成熟した好中球の活性化を刺激する。前記特性のために、G−CSFは、例えば化学療法もしくは放射線治療後の正常な血液細胞集団の再構成において、または感染性病原体に対する免疫応答を刺激するためのような、様々な医療分野で用いられるようになってきた。したがって、病院では、G−CSFは、抗腫瘍療法において、特に化学療法の結果としての好中球減少症の治療において主に用いられ、骨髄移植においておよび感染症の治療においてさらに用いられる。組換えG−CSFを用いた最初の市販のG−CSF製剤は、Amgenから商標名Neupogen(登録商標)で製造され、流通されている。
ヒトG−CSFは、その天然に存在する形態で、約20,000ダルトンの分子量を有し、5個のシステイン残基を有する糖タンパク質である。これらの残基のうちの4個が2つの分子内ジスルフィド架橋を形成し、これらはタンパク質の活性について非常に重要である。G−CSFの組換え型は、医薬品を製造するために主に用いられ、これは、例えば、CHO(チャイニーズハムスター卵巣)細胞のようなほ乳動物細胞または大腸菌(E. coli)のような原核細胞における発現によって得ることができる。組換えタンパク質が原核生物で発現される場合、タンパク質は、多くの場合、宿主細胞内で少なくとも部分的に不活性な不溶性凝集体(屈折体、封入体IB)の形態で産生される。そのようなタンパク質を使用できる前に、それらを自身の活性形態に変換しなければならない。
前記封入体の形成は、それらの活性な立体配置を維持するために好適な手段の助けを借りて中程度の速度での遠心分離による封入体の単離後にタンパク質の可溶化および復元の必要性につながる。
封入体に由来する組換えタンパク質の復元のためのプロセスは、公知であり、例えば欧州特許第0114506号明細書、国際公開第84/03711号パンフレット、米国特許第4,530,787号明細書および欧州特許第0241022号明細書に記載されている。加えて、変性タンパク質の可溶化および復元に関する一般的技術は、欧州特許第0512097号明細書、欧州特許第0364926号明細書、欧州特許第0219874号明細書および国際公開第01/87925号パンフレットに記載され、さらにタンパク質化学に関する科学文献や標準的研究から抜粋することができる。
欧州特許第0500108号明細書は、還元グルタチオン(GSH)および酸化グルタチオン(GSSH)レドックスシャッフリング系を用いた封入体由来の不活性形態のヒト組換えG−CSFを活性化するための方法、およびある条件下におけるG−CSFの再活性化動態の分析を記載する。しかし、下流精製プロセスは開示されていない。
欧州特許第0719860号明細書では、G−CSF含有封入体をN−ラウロイルサルコシン(サルコシル)で可溶化し、続いて硫酸銅を用いた空気酸化により、リフォールディングが達成された。この方法の短所は、副反応、例えばアミノ酸側鎖上のスーパーオキシドラジカルの形成である。さらに、リフォールディングプロセスは時間がかかり、標準化リフォールディングパラメータを得るのが困難である。最後に、クロマトグラフィーステップを含む変性剤の除去は、総タンパク質収率の約20%の損失につながる。得られたG−CSFをその後、アニオン交換クロマトグラフィーおよびカチオン交換クロマトグラフィーにより精製する。
欧州特許第1630173号明細書および欧州特許第1837346号明細書は、還元グルタチオン(GSH)および酸化グルタチオン(GSSH)レドックスシャッフリング系を用いて封入体からヒト組換えG−CSFを得る方法を記載し、ここでは、リフォールディングステップを低温にて半日以上実施する。したがって、工業規模では、このプロセスは、大量のタンパク質溶液を何時間にもわたって冷却するために、エネルギーとひいてはコストがかかる。結果として得られたG−CSFをその後、カチオン交換クロマトグラフィーにより精製する。
国際公開第2007/009950号パンフレットでは、欧州特許第1630173号明細書で教唆されているG−CSFの精製法が、カチオン交換クロマトグラフィーおよび疎水性相互作用クロマトグラフィーをその間の中間ステップなしに連続して実施するクロマトグラフィーステップに関してさらに詳細に記載されている。特に、クロマトグラフィー精製手順は、それぞれ疎水性相互作用クロマトグラフィーの前後に実施される連続した2つのカチオン交換クロマトグラフィーステップを含む。
しかし、精製されたG−CSFを治療等級で提供するための手段および方法は先行技術ではよく知られていたが、G−CSFを封入体から、特に商業的規模で得るための今までに利用可能なプロセスは、一般的に、時間や労力や費用がかかる。この技術的問題は、特許請求の範囲で特徴付けられ、以下でさらに記載される実施形態により解決される。加えて、以下でさらに記載するように、これらの実施形態は、構造的G−CSFアイソフォーム、したがって非常に均一なG−CSF調製物の分離を提供する。
本発明は、G−CSF産生組換え細胞から顆粒球コロニー刺激因子(rhG−CSF)を回収し、精製するための方法を提供する。前記方法は、封入体からの組換えタンパク質を可溶化し、可溶化物をリフォールディング緩衝液内に中程度の温度、好ましくは>10℃で単に希釈することによってG−CSF分子をリフォールディングし、そしてクロマトグラフィーによりリフォールディングされたG−CSFを精製することを含み、ここで、少なくとも1つクロマトグラフィーステップは、逆相(RP)クロマトグラフィーを含んでいた。この方法は、一般的に、(a)封入体中に含まれるG−CSFを、変性剤および還元剤を含有する可溶化緩衝液で可溶化し、(b)可溶化物を、還元型グルタチオンおよび酸化型グルタチオンを含有するリフォールディング緩衝液で温度>10℃にて希釈することにより、G−CSFをリフォールディングし;そして(c)リフォールディングされたG−CSFを、好ましくは逆相(RP)クロマトグラフィーを含む少なくとも1つクロマトグラフィーステップにより精製することにより、特徴づけられる。
特に、1つの態様において、本発明は、10℃を越える温度にて半日未満以内で、有利には室温にて、すなわち20±2℃にて3〜4時間以内で実施される好適なレドックス系におけるリフォールディングプロセスに基づく。G−CSF分子の効率的かつ正確な復元は、これらの条件下で達成することができるという事実の他に、上述の先行技術で記載される以前の方法の欠点を回避することができる。したがって、本発明の方法は、実施するのが容易であり、時間があまりかからず、エネルギーを消費する冷却システムを伴わない。
さらに、本発明の方法は、G−CSFの産生および回収の操作中に、60℃で分析的逆相−高圧液体クロマトグラフィー(RP−HPLC)を適用することにより見ることができるようになるだけの、少なくとも1つのG−CSFアイソフォーム(主な形態よりも若干疎水性が低いことが明らかになる)が形成されるという意外な観察に基づく(図3を参照)。誤って折り畳まれたこの追加的なG−CSFアイソフォームの構造的性質を詳細に調査し、後述するようにさらに特徴付けた。全調製物中の当該追加的なG−CSFアイソフォームの最大含有量は、全G−CSFタンパク質収率の7%までを占める可能性があった。CD分光法を用いた詳細な分析により、このG−CSFアイソフォームが、α−ヘリックス構造の含有量がより高い(アイソフォームについては66%、G−CSF基準については52%)点で対象のG−CSF基準と異なることが明らかになった。このさらなるアイソフォームの1つの特徴的な特性は、G−CSF標準試料および本発明のG−CSF調製物の主フラクションと比較して低い疎水性であり、その理由のために、それを調製物から分離することができ、したがってほぼ完全に除去することができる。その結果、RPクロマトグラフィーステップおよび特にRP−HPLCを本発明の方法内にプロセスステップとして組み入れることは、改善された、すなわち高度に精製されたG−CSF調製物をもたらし、これはこのアイソフォームおよびさらなる生成物に関連する不純物が実質的になく、すなわち低疎水性G−CSFアイソフォーム含有量が全G−CSFタンパク質の1%未満にとどまる。この状況において、RPクロマトグラフィーは、本発明による方法の好ましい実施形態ではない疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)から区別される。したがって、G−CSFの精製に関して、RPおよびRP−HPLCは、それぞれ、これまでのところ分析目的にのみ用いられてきた;例えば、国際公開第2007/009950号パンフレットを参照のこと。前述のクロマトグラフィー原理もまた、専門家の間では明確に区別されている(例えば、Bioanalytik, F. Lottspeich, H. Zorbas (ed.), Heidelberg, Berlin, Germany, Spektrum Akad. Verlag 1998を参照のこと)。例えば、HICは、典型的には水で溶出されるが、RPは溶媒で溶出され、この場合、溶出は、より高濃度の溶媒、例えばアセトニトリルまたはエタノールへの勾配で行われる。好ましくは、クロマトグラフィーステップは、カチオン交換(CEX)クロマトグラフィーの適用の後に、適切な条件下でのRP−高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)を含む。
この状況において、封入体からG−CSFを得るための先行技術の方法では、G−CSFのアイソフォームも同様に形成されるが、先行技術で用いられる分析的RP−HPLCの条件下では、アイソフォームは明らかでなかったので、今までは検出されなかったと考えるのが賢明である。さらに、そのようなG−CSFアイソフォームの存在は知られていなかったので、探す理由がなかった。
したがって、本発明の方法、特に分取RPクロマトグラフィーステップおよびRP−HPLCステップは、それぞれ、G−CSF、特に、前述の文書で記載されているものなどの好適なレドックス系での可溶化/復元後の封入体から得られるG−CSFのための精製プロセスで実施することができる。さらに、先行するカチオン交換(CEX)クロマトグラフィーステップと組み合わせて、これらの2つのクロマトグラフィーステップは、結果として得られるG−CSFを薬剤として使用するために十分な等級でヒト組換えG−CSFを精製するために十分である。したがって、本発明の方法は、好ましくは、図1で概説し、実施例で説明するように実施することができるが、治療等級のG−CSFに到達するためには、CEXクロマトグラフィーおよびその後のRP−HPLCで十分であり、他の精製ステップは変更又は省略可能であることを当業者は理解するであろう。
要約すると、技術的複雑さならびにエネルギーコストを低レベルに保ちつつ最小の製造プロセスステップで実施可能な、純粋で生物学的に活性型のヒト組換えG−CSFを得る方法が提供され、ここで、結果として得られるG−CSF調製物は、市販の基準製品と実質的に類似し、追加的なG−CSFアイソフォームを含まない。
本発明の方法にしたがって得られるG−CSF調製物は、純度に関してRP−HPLCクロマトグラフィーを利用しない先行技術の方法に従って得られたものと比較すると有利である。すなわち、G−CSFタンパク質分子に関してより均一である。さらに、本発明のG−CSF調製物の均一性のために、本発明のG−CSF調製物のインビボ活性が、これまでに市販されている組換えG−CSF製品に対して改善され或いは少なくとも類似していると考えることが賢明である。これはさらに、薬物動態学的特性および薬力学的特性等が市場品と類似していることを示唆する。本発明の方法にしたがって得られるG−CSFは、したがって、ヒト医療における使用に特に適している。
加えて、本発明のG−CSF調製物は、さらなる誘導体化に特に適している。なぜなら、このように化学的に修飾された生成物は、G−CSF調製物の高純度および均一性を保持しているからである。したがって、さらなる実施形態において、本発明の方法は、前記方法にしたがって、例えばポリエチレングリコール(PEG)のような水溶性ポリマーをG−CSFに共有結合させることにより得られるG−CSFの化学修飾をさらに含む。
さらに、前記事項を考慮して、本発明は、組換えG−CSFまたはその誘導体および薬学的に許容される添加剤、例えば緩衝液、塩および安定剤の医薬組成物の製造法に関し、前記方法は、本明細書中や特に実施例中で開示される、G−CSFを得るための方法を含む。好ましくは、精製された、生物学的に活性型のG−CSFまたはその誘導体、例えばペグ化G−CSFを、10mM酢酸(pH4.0)、0.0025%のポリソルベート80および50g/lのソルビトール中に配合する。そのようにして得られた医薬組成物もまた本発明の対象である。
本発明の方法によるG−CSFの単離および精製手順を示すフローチャートスキーム。例示されるように、本発明の1つの好ましい実施形態において、生物学的に活性型のヒトG−CSFを封入体から精製し、得るプロセスは次のステップ:(a)発酵および回収a.封入体において高密度で蓄積するrhG−CSFを過剰発現した、rhG−CSF産生組換え細胞の培養;b.封入体の単離;c.変性緩衝液中で還元剤の使用による封入体の可溶化とそれに続くろ過;d.リフォールディング緩衝液を供給し、可溶化混合物を前記リフォールド緩衝液中にワンステップ希釈プロセスで移すことにより達成されるリフォールディング(ここで、酸化型グルタチオンおよび還元型グルタチオン(GSH/GSSH)に基づくレドックス系を弱アルカリ性アルギニン塩酸塩緩衝液中で使用し、ステンレス鋼タンク中で10℃を越える温度で少なくとも3時間インキュベートして、生物学的に活性型の可溶性rhG−CSFを生成させる)、及びその後のろ過;(b)可溶性rhG−CSFの精製a.緩衝液を交換し、変性剤の濃度を減少させ、そしてリフォールディングされたG−CSFを、好ましくはMWCO 10kDaの孔サイズを用いることによって濃縮する、限外ろ過およびダイアフィルトレーションステップ、及びその後のろ過;b.凝集種ならびに宿主タンパク質およびDNAを除去し、緩衝液を交換し、そして容積減少によりG−CSFフラクションを濃縮するためのカチオン交換クロマトグラフィー;c.不溶性不純物を除去するための精密ろ過ステップ;d.G−CSFの主フラクションの前に溶出する低疎水性G−CSFアイソフォームを除去するための、例えばJupiter C4により実施される、周囲温度にて好適な条件下でのRP−HPLC精製ステップ;ならびにG−CSFの酸化および還元誘導体の除去e.精製されたG−CSFを濃縮し、そして好ましくはMWCO 5kDaの孔サイズを用いることによりG−CSFを所望の処方中に調節するための、限外ろ過およびダイアフィルトレーションステップ(例えば、接線流ろ過)、及びその後のろ過;f.精製されたG−CSFの、好ましくは2〜8℃での保存を含む。個々のプロセスおよび精製ステップは、明細書の詳細な説明の記載および実施例でさらに説明する。 封入体から単離された精製rhG−CSFのウェスタンブロット分析。精製G−CSFタンパク質を4〜20%のTris−グリシンSDS−PAGEにより分離し、ブロットした。ウェスタンブロットを一次抗G−CSF抗体とともにインキュベートし、そして二次レポーター抗体を用いて展開させた。スロットにつきそれぞれ0.1μgのタンパク質をロードした。3、7、9および13、空のレーン;2、8および14、分子量マーカー(Magic Mark XP);4〜6、実施例で示されるような方法により得られるG−CSF;10〜12、基準としてのNeupogen(登録商標)。レーン10〜12と比較してレーン4〜6で示されるように、Neupogen(登録商標)およびG−CSFは約18kDaで流れる。その結果、本発明の方法により得られるG−CSFは、見かけ上、余分なバンドがなく、Neupogen(登録商標)に匹敵する。 本発明の方法によるRP−HPLC分取精製ステップ前後のrhG−CSF調整物の分析的RP−HPLC分析。リフォールディングおよびCEXクロマトグラフィーによる精製後に、RP−HPLC分取クロマトグラフィー精製ステップの前(A)および後(B)でG−CSF試料を採取し、試料の組成を決定するために、60℃で分析的RP−HPLC分析に供した。G−CSF★はG−CSFの低疎水性アイソフォームを表し、一方、G−CSFは主フラクションを表す。試料をRP−HPLC精製ステップ前に採取する(A)において、主フラクションピークの前にさらなるピークが見られる(矢印)ことに注目。試料をRP−HPLC精製ステップ後に採取する(B)では、主ピークが見られるが、(A)で矢印により強調した、低疎水性G−CSFアイソフォームに対応する第2のピークは、ほぼ完全に消失している。
本発明は、概要、基準G−CSFと比較して低疎水性のG−CSFアイソフォームの含有量が最少化した、高度に精製された均一なG−CSF調製物の大規模製造法に関する。さらに詳細には、本発明は、G−CSF産生組換え細胞、例えば大腸菌からG−CSFを得る方法であって、封入体からの組換えG−CSFタンパク質の可溶化と、可溶化物をリフォールディング緩衝液内で周囲温度にて、好ましくは>10℃にて希釈することによるG−CSF分子のリフォールディングと、クロマトグラフィーによるリフォールディングされたG−CSFの精製とを含む方法に関し、ここで、少なくとも1つクロマトグラフィーステップは、逆相(RP)クロマトグラフィーを含む。言い換えると、本発明の方法は、次のステップ:
(a)封入体中に含まれるG−CSFを、変性剤および還元剤を含有する可溶化緩衝液で可溶化するステップ;
(b)可溶化物を、還元型グルタチオンおよび酸化型グルタチオンを含有するリフォールディング緩衝液で10℃を超える温度にて希釈することによりG−CSFをリフォールディングするステップ;および
(c)逆相(RP)クロマトグラフィーを含む少なくとも1つクロマトグラフィーステップによりリフォールディングされたG−CSFを精製するステップ
を含む、生物学的に活性型のヒトG−CSFを封入体から得るための方法に関する。
本発明によれば、「生物学的に活性型のヒトG−CSF」という用語は、本発明による方法により精製され、造血前駆細胞の分化および増殖の増強ならびに造血系の成熟細胞の活性化が可能である、G−CSF調製物を意味すると理解される。したがって、本発明による方法によって得られるG−CSFは、G−CSFの投与が有利である適応症の治療に好適である。「生物学的に活性型のヒトG−CSF」という用語はさらに、そのアミノ酸配列が野生型配列と比べて改変されているが、野生型G−CSFと類似した生物学的活性を有する、G−CSFの変異体および修飾体も包含すると理解される。G−CSFコンジュゲートについても同じことがいえる。典型的には、G−CSFはヒト組換えG−CSFである。好ましくは、精製されるG−CSFは、大腸菌細胞において産生されるヒトメチオニル(Met)G−CSFである。
「低疎水性アイソフォーム」という用語は、本明細書中で用いられる場合、例えばエドマン分解および等電点電気泳動法(IEF)ゲルにより、または質量分析法により明らかにされるように、同じ質量、等電点ならびにジスルフィド架橋を含む同じペプチドマッピングを有するG−CSF調製物/フラクションを指す。さらに、脂質付加物もイソアスパラギン酸塩も質量分析法により検出することができない。低疎水性G−CSFアイソフォームは、α−ヘリックス構造のより高い含有量を示す(アイソフォームについては66%、G−CSF基準については52%)、近紫外領域(OD260〜320nm)におけるG−CSF基準と比較したCDスペクトルにおけるその差で特徴付けることができる。加えて、対象のG−CSFおよびそのアイソフォームの疎水性における差は、60℃での分析的RP−HPLCにより証明することができる。これらの差のために、低疎水性アイソフォームは、60℃で適用されるRP−HPLCクロマトグラフィーにおいてG−CSF基準よりも早いフラクション中に溶出される。したがって、本発明によるG−CSFアイソフォームは、低疎水性であり、60℃で適用されたRP−HPLCにおいて異なるフラクション中に溶出するというその顕著な特性により定義することができ、この場合、G−CSFアイソフォームは、対象G−CSFの主ピークの前に溶出される(図3を参照)。試料を特性化するための技術には、SDS−PAGE、IEF、UV、CD、蛍光分光法およびNMRが含まれていた(上記および実施例も参照のこと)。全ての情報をまとめると、低疎水性G−CSFアイソフォームは、若干改変された3D構造を有するフォールディング変異体として最もよく説明され、これは誤って折り畳まれた形態と見なされる。その除去は、より効率的かつ安全な製剤をもたらすはずである。
前述のように、本発明のG−CSF調製物は、低疎水性G−CSFアイソフォームを実質的に含まない。低疎水性G−CSFアイソフォームが「実質的に含まない」または「最小量」の低疎水性G−CSFアイソフォームを有するという用語は、本発明のG−CSF調製物が、典型的には5%未満の低疎水性G−CSFアイソフォーム、好ましくは1%未満、有利には0.2%未満の低疎水性G−CSFアイソフォームを含有することを意味する。
本発明によれば、「封入体」という用語は、不正確に折り畳まれた、または部分的に正しく折り畳まれた組換え発現タンパク質由来の細胞内不溶性のコンパクトな凝集体を指し、これは、細胞溶解物の遠心分離により粒状フラクションとして単離することができる。
「可溶化」という用語は、本明細書中で用いられる場合、封入体を形成するG−CSFが、変性剤、例えばカオトロピック剤および還元剤での処理により溶解するようになり、それによりナイーブなタンパク質中には存在しない分子間および分子内相互作用が破壊され、これにより組換えG−CSFのモノマー分散液が得られることを意味する。
本発明によれば、「変性剤」という用語は、タンパク質をデフォールディングすることができ、したがって天然のタンパク質コンフォメーションの減少または喪失をもたらす薬剤をさす。可溶化緩衝液中での使用に関して、好適なカオトロピック剤または変性剤は、尿素、グアニジン−HCL、アルギニン、チオシアン酸ナトリウム、pHエクストリーム(希釈された酸または塩基)、界面活性剤(例えば、SDS、Sacrosyl)、塩(塩化物、硝酸塩、チオシアン酸塩、トリクロロ酢酸塩)、化学誘導体化(亜硫酸分解物、塩基と無水シトラコン酸に関する反応)、溶媒(2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールもしくはアルコール、DMSO、DMS)または強アニオン交換樹脂、例えばQ−Sepharoseである。
尿素の適切な濃度は、1〜9mol/l、好ましくは5−9mol/lである。グアニジン−HClの適切な濃度は、1〜8mol/l、好ましくは4〜8mol/lである。本発明による好ましい実施形態において、変性剤はグアニジン−HClであり、好ましくはこの場合、グアニジン−HClの濃度は6.0mol/lである(実施例も参照のこと)。
典型的には、本発明の方法における可溶化緩衝液は、変性剤に加えて還元剤を含有する。好適な還元剤は、還元型グルタチオン(GSH)、ジチオトレイトール(DTT)、ジチオエリトリトール(DTE)、システイン、β−メルカプトエタノールである。好ましくは、本発明の方法における還元剤はDTTである。本発明の1つの実施形態において、可溶化緩衝液中の還元剤の濃度は1〜100mmol/l、好ましくは1〜10mmol/lであり、実施例にしたがって調節することができる。本発明によれば、可溶化緩衝液の好適な緩衝液成分は、トリス(ヒドロキシメチル)−アミノメタンまたはホスフェートであり得、これは、ジスルフィド架橋の還元を可能にするためには塩基性pH値を示さなければならない。
効率的かつ完全な可溶化を確実にするために、適切な比の封入体および可溶化緩衝液が必要とされる。本発明によれば、封入体1グラムあたり10〜100mlの可溶化緩衝液を使用し、封入体1グラムあたり、好ましくは1〜80ml、最も好ましくは1〜40ml、さらに好ましくは>20ml/g、典型的には>30mlを使用する。
さらに、本発明の1つの実施形態において、キレート剤は、例えばエチレンジアミンテトラアセテート(EDTA)であるか、またはジメチルアミノエタノール(DMAE)を可溶化および/またはリフォールディング緩衝液に添加して、水溶液中で金属イオンと錯体形成する。一旦EDTAと結合すると、これらの金属イオンは、界面活性剤の作用を妨害しないか、または還元剤を酸化する能力を有する傾向がある。加えて、金属依存性プロテアーゼは、キレート剤により阻害される。本発明の好ましい実施形態において、可溶化緩衝液および/またはリフォールディング緩衝液は、EDTA二ナトリウムを、好ましくは0.5〜10mMの濃度で含有する。
本発明によれば、効率的かつ完全な可溶化を確実にするためには、本発明の方法における可溶化時間は、1〜10時間、好ましくは4〜8時間、最も好ましくは6±1時間または5.5〜6.5時間である。さらに好ましい実施形態において、可溶化プロセスは、10℃を越える周囲温度で、好ましくは15〜30℃、最も好ましくは20±2℃で、すなわち、リフォールディングプロセスと同じかまたは類似した温度で実施される(上記および実施例を参照のこと)。
本発明にしたがって、宿主細胞片を可溶化されたG−CSFから除去して、リフォールディングプロセスを妨害するかく乱物質がないことを確実にすべきである。したがって、可溶化物を好ましくはろ過に供した後、リフォールディング緩衝液で希釈する。例えば、可溶化されたG−CSFタンパク質を、宿主細胞片、凝集した折り畳まれていないタンパク質、二量体、多量体および/またはG−CSFの折り畳まれていないタンパク質から、1.5μmフィルターを通したろ過により分離する。
G−CSFタンパク質における分子内ジスルフィド結合形成は、レドックス対を含むリフォールディング緩衝液の添加により促進される。「レドックス対」は、還元型および酸化型チオール試薬の混合物を指し、例えば、還元型グルタチオンおよび酸化型グルタチオン(GSH/GSSG)、システイン/シスチン、システアミン/シスタミン、DTT/GSSG、およびDTE/GSSGならびに前述のレドックス対成分のいずれか1つの混合物が挙げられる(例えば、Clark, Cur. Op. Biotech. 12 (2001), 202−207を参照のこと)。本発明の1つの実施形態において、レドックス対はGSH/GSSGであり、ここで、還元型グルタチオンおよび酸化型グルタチオンの濃度は、それぞれ0.1〜20mmol/l、好ましくは0.5〜10mmol/l、最も好ましくは0.2〜10mmol/lである(実施例も参照のこと)。
生物学的に活性型のG−CSFを達成するためのリフォールディングは、中性または塩基性pHの緩衝液中で実施することができる。好ましくは、リフォールディングプロセスは、約8のpH値で実施される。リフォールディング緩衝液は、リフォールディングを増強するための他の添加剤、例えばL−アルギニンまたはアルギニン塩酸塩(0.4〜1mol/l);PEG;低濃度の変性剤、例えば尿素(1〜2mol/l)およびグアニジン−HCl(0.5〜1.5mol/l);ならびに界面活性剤(例えば、Chaps、SDS、CTAB、ラウリルマルトシド、ポリソルベート80/Tween80(コピーライト)、およびTriton X−100)を含み得る。本発明の1つの好ましい実施形態において、リフォールディング緩衝液はアルギニン−HClをさらに含有する。
既知リフォールディング戦略のうち、希釈は依然として最も簡単な方法である。工業規模の適用において、希釈は、通常、封入体中で発現された組換えタンパク質のリフォールディングに用いられる。典型的には、希釈は、可溶化したタンパク質を含有する溶液を、最適レベルの希釈に達するために必要な量で可溶化剤を含有する希釈剤と混合/希釈することにより1ステップで実施される。可溶化剤の濃度がある閾値レベルよりも低い場合、タンパク質はその生物学的に活性型の3次元コンフォメーションを回復し始める。特定のタンパク質および選択されたフォールディング条件によって、リフォールディングは数ミリ秒から数秒の範囲内で開始する。この初期バースト相では、タンパク質は非常に凝集しやすい。凝集を最小限に抑えるために、タンパク質濃度をかなり低く、好ましくは2mg/ml未満に保たなければならない。この初期リフォールディング相後、タンパク質はよりコンパクトな構造を形成し、最後に、凝集しにくい天然のタンパク質コンフォメーションになる。ジスルフィド結合の形成をはじめとする完全なリフォールディングは、G−CSFについては数時間以内に達成することができる。効率的かつ完全な復元を確実にするためには、適切な比の可溶化物とリフォールディング緩衝液が必要となる。本発明によれば、可溶化物をリフォールディング緩衝液で1:100、好ましくは1:40、最も好ましくは1:20の比で希釈する(実施例も参照のこと)。
「リフォールディング緩衝液で希釈する」という用語は、本発明の方法にしたがって用いられる場合、原則として、可溶化物をあらかじめ決められた量のリフォールディング緩衝液中に希釈し、リフォールディング緩衝液を可溶化物試料中に注ぐことを含む。好ましくは、可溶化物を撹拌下でリフォールディング緩衝液に添加する。本発明の好ましい実施形態において、希釈プロセスは約1時間持続する。
前述のように、本発明の方法では、好適なレドックス系におけるリフォールディングプロセスは、周囲温度、すなわち通常、10℃を超える温度にて半日未満以内で、有利には室温、すなわち20±2℃にて3〜4時間以内で実施することができる。周囲温度は、10℃から30℃の間で変化し得、好ましくは15℃〜25℃、さらに好ましくは17℃〜23℃、特に好ましくは19℃〜21℃である。リフォールディングの時間は、実施例で示される状態に対応させることができる。したがって、約20±2℃でのリフォールディングプロセスが約3〜4時間持続する間、同じ時間枠またはそれより1もしくは2時間長いかもしくは短い時間枠のいずれかを、リフォールディングプロセスが18℃未満または22℃以上で実施されるかどうかに依存して、用いることができる。いずれにせよ、リフォールディングプロセスの期間は12時間未満である。
本発明の方法を使用して、封入体由来の全G−CSFタンパク質含有量の70%を生物学的に活性型のG−CSFにリフォールディングし得る。
リフォールディングプロセスは、リフォールディング緩衝液のpHを酸性pHまで低下させることによって停止させることができる。本発明の1つの好ましい実施形態において、酢酸を用いて、pHを3.0〜6.5、好ましくは3.5〜5.5、最も好ましくは4.0に低下させる。
G−CSFタンパク質がリフォールディングされたら、表面活性剤(tenside)または界面活性剤をタンパク質試料に添加することができる。本発明の好ましい実施形態において、非イオン性界面活性剤、好ましくはポリソルベート20または80、最も好ましくはポリソルベート80(Tween 80(コピーライト))をリフォールディングされたG−CSFタンパク質の試料に、G−CSFのさらなる使用に応じて、0.001〜1%、好ましくは0.05〜0.1%の終濃度で、最も好ましくは0.05〜0.06%または0.01%の終濃度で添加する。
多くの場合、フォールディング中に形成されるタンパク質凝集体であることが多い高分子粒子を除去するために、さらなる処理の前にリフォールディングセットアップをろ過に供すのが有利であろう。本発明の方法の1つの好ましい実施形態において、リフォールディングされたタンパク質溶液を、フィルターカスケードを通して、好ましくは10μmおよび1.2μmのフィルターカスケードを通してろ過する。ろ過後、溶液をホールディングステップで保存することができ、この場合、22±2℃などの周囲温度が好ましい(図1および本発明の添付の実施例6における表1も参照のこと)。
リフォールディング後に得られるG−CSFのより高い生成物濃度を達成するために、G−CSFタンパク質を透析またはダイアフィルトレーションして、レドックス対および/または他の不要な緩衝液成分を除去することができる。したがって、ろ過プロセスをここで適用して、細胞片、不溶性夾雑タンパク質および核酸沈殿物を除去する。このステップは、細胞片、夾雑タンパク質および沈殿物を経済的に除去する便利な手段を提供する。フィルターまたはフィルタースキームを選択する際に、上流の変化または変動が起こる場合には、ロバスト性能を確実にする必要性がある。良好な清澄化性能とステップ収率との間のバランスを維持することは、種々のろ過媒体を有する多種多様なフィルター型の検討を必要とする。好適なフィルター型は、セルロースフィルター、再生セルロース繊維、無機ろ過助剤(例えば、珪藻土、パーライト、ヒュームドシリカ)と組み合わせたセルロース繊維、無機ろ過助剤および有機樹脂と組み合わせたセルロース繊維、またはそれらの任意の組み合わせ、およびポリマーフィルター(例としては、これらに限定されるものではないが、ナイロン、ポリプロピレン、ポリエーテルスルホンが挙げられる)を利用して、有効な除去を達成することができる。1つの実施形態において、ろ過、例えば限外ろ過およびダイアフィルトレーションステップは、5〜10kDaのUF膜および約8×緩衝液交換を用いて実施され、この場合、緩衝液は、酢酸ナトリウムおよび非イオン性界面活性剤、例えば、ポリソルベート80(pH4)により交換される。
ダイアフィルトレーションは、膜を通してより小さな分子を洗い流す分画プロセスであり、目的のより大きな分子が保留物中に残る。これは、塩の除去もしくは交換、界面活性剤の除去、結合分子からの遊離分子の分離、低分子量材料の除去、またはイオン性もしくはpH環境の迅速な変更のための便利かつ効率的な技術である。プロセスは、典型的にはスラリー濃度を一定に維持しつつ、スラリーから目的の生成物を除去するために、精密ろ過膜を使用する。
前述のように、本発明の方法において必須のクロマトグラフィー精製ステップは、逆相(RP)クロマトグラフィー、特に工業規模の逆相−高圧液体クロマトグラフィー(RP−HPLC)ステップを含む。60℃での分析的RP−HPLCにより、リフォールディングプロセス後に得られるG−GSF試料中の低疎水性G−CSFアイソフォーム汚染物質を可視化することが可能であり、これは、66%のαヘリックス含有量および図3で示される溶出プロファイルにより特徴づけられる。従来技術で記載されているように、G−CSFを精製するために様々なイオン交換または疎水性クロマトグラフィーステップが実施されてきたが、工業規模での精製ステップとしてRP−HPLCは想定されなかった。
逆相(RP)クロマトグラフィーを実施するための手段および方法は、当業者に周知である。好ましくは、逆相(RP)クロマトグラフィーステップは、逆相−高圧液体クロマトグラフィー(RP−HPLC)である。典型的には、RP−HPLCは、メチル基、ブチル基、フェニル基、プロピル基および/またはオクチル基を官能基として含有する樹脂を用い、有機溶媒含有移動相システムを使用して実施される。本発明の方法の好ましい実施形態において、RP−HPLCは、市販のC4逆相クロマトグラフィー材料を用いて実施する。例示的逆相材料は:Grace Davisonから入手可能なVydac 214TPB1015, C4;DAISO Fine Chem.社から入手可能なDaisopak SP−300−15−C4−BIO;YMC Europe社から入手可能なYMC Gel Butyl Spharisch C4, 15μ, 300A;Phenomenexから入手可能なJupiter 15μ, C4, 300Aである。
本発明の方法の特に好ましい実施形態において、Jupiter C4クロマトグラフ用樹脂をRP−HPLCで使用し、Source 15 RPCまたはSource 30 RPCクロマトグラフ用樹脂(供給元GE Healthcare)をRPクロマトグラフィーで使用する。Jupiter C4は、シリカゲル粒子から構成され、その表面はC4−アルキル鎖を有する。本発明によれば、Jupiter C4クロマトグラフ用樹脂が最も好ましく用いられる(実施例も参照のこと)。
タンパク性不純物からのG−CSFの分離は、疎水性相互作用の強度の差に基づく。溶出は、水よりも極性の低い溶媒、例えばアセトニトリル、エタノールまたはメタノールの水中勾配で、好ましくは希トリフルオロ酢酸の存在下でアセトニトリルを用いて実施する。それにより、G−CSFの低疎水性アイソフォームは、異なるフラクション内で溶出されることにより、G−CSFから分離することができる。通常、全G−CSF調製物の低疎水性アイソフォームは、G−CSF標準よりも早いフラクション中に溶出される。G−CSFおよび低疎水性G−CSFアイソフォームは、有機溶媒の直線的勾配、例えば水、すなわち注射用水(WFI)中0〜90%のアセトニトリルで約0.1%のTFAを含むもので溶出させることができる。好ましくは、RP−HPLCを実施例で記載するように実施する。溶出液を好ましくは、ポリソルベート80を含有する緩衝液であらかじめ満たしたバイアル中に集める(上記および実施例も参照のこと)。
上述し、実施例で説明するように、本発明の方法において、RPクロマトグラフィーステップは、典型的には、イオン交換クロマトグラフィーの後に行われる。したがって、本発明の好ましい実施形態において、G−CSFは、宿主細胞タンパク質、特にエンドトキシンおよび宿主細胞DNAのようなすべての汚染物質を除去するために、単一のイオン交換クロマトグラフィーを用いて精製する。原則として、カチオン交換クロマトグラフィーまたはアニオン交換クロマトグラフィーを用いることができる。
本発明の方法の特に好ましい実施形態において、カチオン交換クロマトグラフィー(CEX)は、リフォールディングされたG−CSFが限外ろ過またはダイアフィルトレーションされた後に実施する。実施例で示すように、選択された材料を用いるCEXクロマトグラフィーステップ(CM Sepharose(登録商標)FF)を実施し、これにより特に高い流速および良好な生成物回収が可能になる。酸性環境では正に荷電するという事実のために、G−CSFは強力なバインダーであり、酸性化pHの直線的塩化ナトリウム勾配で、所望の緩衝液中高濃度の小容積で溶出される。したがって、本発明にしたがって、CEXステップを、RPクロマトグラフィーの前、特にRP−HPLCの前に、緩衝液交換、G−CSFの濃縮およびG−CSF凝集体の除去のために使用する。カチオン交換クロマトグラフィーを実施するための手段および方法は当業者に周知である(上記背景の部分で記載する先行技術または供給元GE Healthcareも参照のこと)。例えば、従来の市販のマトリックスを使用することができる。ここで、G−CSFは、その正の全電荷のために特定のpH範囲内でカチオン交換マトリックスと結合し、一方、ほとんどの汚染物質、例えば宿主細胞に由来する核酸、リポポリサッカライドおよびタンパク質ならびにG−CSFのイオン異性体および異なるpH値を有するG−CSFの改変された形態は、結合することができず、フロースルー中で見られるか、または洗浄により除去される。好適なカチオン交換マトリックスとしては、これらに限定されるものではないが、カルボキシメチル(CM)セルロース、AG 50 W、Bio−Rex 70、カルボキシメチル(CM)Sephadex、スルホプロピル(SP)Sephadex、カルボキシメチル(CM)セファロースCL−6B、CMセファロースHP、Hyper D−Sセラミック(Biosepra)およびスルホネート(S)Sepharose、SP Sepharose FF、SP Sepharose HP、SP Sepharose 15 XL、CM Sepharose FF、TSKゲルSP 5PW、TSKゲルSP−5PW−HR、Toyopearl SP−650M、Toyopearl SP−650S、Toyopearl SP−650C、Toyopearl CM−650M、Toyopearl CM−650Sなど、スルホプロピルマトリックス、特に製品SP Sepharose XLおよびSP Sepharose FF(Fast Flow)およびS−Sepharose FF、(Amersham Biosciences、Freiburg、Germany(現在は、GE Healthcare)により入手可能)が挙げられる。1つの実施形態において、カチオン交換材料は、スルホプロピルカチオン交換材料である。本発明の方法の好ましい実施形態において、イオン交換クロマトグラフィーはカチオン交換クロマトグラフィー(CEX)であり、CM−Sepharose FFで実施される(実施例6および7も参照のこと)。
カチオン交換クロマトグラフィーに好適な緩衝液としては、マレイン酸塩、マロン酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、酢酸、酢酸塩、リン酸塩、REPES、BistrisおよびBicin緩衝液が挙げられる。好ましい実施形態において、酢酸を緩衝液成分として使用する。好ましくは、緩衝液の濃度は、10〜100mM、好ましくは20mM〜50mMにある。本発明によれば、表面活性剤も緩衝液中に含まれ、好ましくはポリソルベート20または80、最も好ましくはポリソルベート80が用いられる(これもまた上記参照)。G−CSF調製物の精製は、6.0以下、好ましくは5.5以下の緩衝液のpH値を使用することにより実施される。その後、G−CSFが結合しているカラムの洗浄は、通常、酢酸、ポリソルベート80(pH5.5)から構成される、5カラム容積(CV)の平衡緩衝液により実施される。
G−CSFを、緩衝液の変更によって、カチオン交換クロマトグラフィーの場合にはpH値の増加によるか、またはイオン強度の増加によって、カラムから溶出させることができる。好ましくは、溶出は、イオン強度を増加させることにより、好ましくは直線的塩化ナトリウム勾配を使用することにより、実施される。カチオン交換クロマトグラフィーに好適な条件は、関連する文献、例えばマニュアル“Ion Exchange Chromatography − Principles and Methods” by Amersham Biosciences, Freiburg, Germany (現在はGE Healthcare), 2002および実施例7に準ずることができる。
本発明の方法の特に好ましい実施形態において、精製プロセスは:
(i)限外ろ過/ダイアフィルトレーションステップ;
(ii)カチオン交換(CEX)クロマトグラフィーステップ:
(iii)精密ろ過ステップ;
(iv)逆相(RP)クロマトグラフィーステップ;および
(v)限外ろ過/ダイアフィルトレーションステップ
を含む。
この実施形態をさらに図1で示し、実施例で説明する。最初の(i)ステップである限外ろ過/ダイアフィルトレーションでは、緩衝液を酢酸ナトリウム、ポリソルベート80(酸性pH)により交換する。最後に、10μmおよび1.2μmのフィルターカスケードを通して溶液をろ過する。ろ過後、溶液を22±2℃で保存することができる(ホールドステップ)。クロマトグラフィー精製ステップは、細胞培養成分、細菌細胞不純物ならびにプロセス関連および生成物関連不純物を除去し、さらなるプロセスのために一貫したG−CSF含有量を保証するように設計される。本発明による高度に精製されたG−CSFの濃縮は、その後のろ過およびクロマトグラフィーステップで実施される(これもまた図1を参照のこと)。本発明の方法のさらなる実施形態において、ステップ(ii)カチオン交換クロマトグラフィー(CEX)から得られるG−CSF調製物を精密ろ過ステップ(iii)に供し、ここで、可溶性不純物を細胞ホモジネートから除去する。低疎水性アイソフォームのない純粋なG−CSF調製物を得るために、ステップ(iv)RP−HPLCをさらに実施する。その後、最終の限外ろ過/ダイアフィルトレーションステップを最終仕上げステップとして実施し、G−CSFをその所望の緩衝液中に配合する。これは、小さい最終容積の調製物を得る必要性に対応する。すなわち、RP−HPLCプール中のG−CSFの濃度は、強く増大させなければならず、そしてRP−HPLCプールを好適な緩衝液中に配合して、精製されたG−CSFをさらに安定化させなければならない。
本発明による各種精製ステップを実施した後、G−CSF純度は高く、それぞれRP−HPLCおよびSDS−PAGEゲル電気泳動により測定して、全タンパク質の少なくとも98%またはさらには99%を越える純度に達する(図2も参照のこと)。さらに、本発明による精製されたG−CSF調製物の二量体/多量体含有量は、典型的には<2%、好ましくは<1%であり、一方、宿主細胞DNAの残りの汚染物は、それぞれ、≦100ppmまたは≦200ppmの宿主細胞タンパク質である。さらに、1つの好ましい実施形態において、エンドトキシンによる汚染は≦5EU/mgであり、総バイオバーデンは<1CFU/10mlである。さらに、残留トリフルオロ酢酸(TFA)およびアセトニトリルの最終含有量は、それぞれ、≦30ppmおよび≦410ppmである。
本発明の方法にしたがって得られるG−CSF調製物の高純度および均一性のために、本発明のG−CSF調製物は、さらなる誘導体化に特に適している。したがって、さらなる実施形態において、本発明の方法は、前記方法にしたがって得られるG−CSFの、例えばポリエチレングリコール(PEG)などの水溶性ポリマーをG−CSFに共有結合させることによる化学修飾をさらに含む。タンパク質に対するポリエチレングリコール(PEG)共役は、ヒトの体内での持続時間が長い分子を産生するための重要な技術である。10〜30kDaのPEG部分のG−CSFに対する付着は、(1)タンパク質をより可溶性にすることによりタンパク質沈殿を防止し、そして(2)PEG−G−CSF溶解度がPEG基の周りの水分子の有利な溶媒和によって媒介されるという事実のために、G−CSFよりも凝集速度を低下させる能力を有し得る。
「水溶性」という用語は、水中で検出可能な程度の溶解性を有する分子を指す。例示的水溶性ポリマーとしては、ペプチド、サッカライド、ポリ(エーテル)、ポリ(アミン)、ポリ(カルボン酸)などが挙げられる。水溶性ポリマーのポリマー骨格は、ポリ(エチレングリコール)(すなわち、PEG)であり得る。
G−CSFに共有結合する「水溶性ポリマー」という用語は、G−CSFポリペプチドと少なくとも1つのポリマーとの間のコンジュゲートを指し、コンジュゲートは、ポリマーの官能基とポリペプチドの官能基との間の共有結合により形成される。コンジュゲートは、1以上のポリマー分子を含み得る。いくつかの好適なポリマー分子またはポリマーとしては、ポリ(アルキレングリコール)、例えばPEGおよびPPG、ヒドロキシアルキルデンプン、例えばヒドロキシエチルデンプン(HES)が挙げられる。好ましい実施形態において、前記水溶性ポリマーはポリエチレングリコール(PEG)である。そのようなペグ化G−CSFとしては、モノペグ化G−CSFおよび2以上のPEG分子で修飾されたG−CSFが挙げられる。さらに好ましい実施形態において、前記共有結合ポリマーは、約10〜30kDa、好ましくは20kDaである。G−CSFの化学修飾法、特にペグ化は、当業者に周知であり、例えば、国際公開第2008/124406号パンフレットに記載されている。
本発明はさらに、前記定義のような本発明の方法により得られるG−CSFの調製物に関する。したがって、本発明のG−CSF調製物は、治療用途に特に適している。この状況において、本発明はさらに、医薬組成物を製造するためのプロセスに関し、このプロセスは、前記定義のG−CSFを調製し、単離し、そしてそのようにして調製され、単離されたG−CSFと薬学的に許容される担体との混合物を提供することを含む。
好ましい実施形態は、組換えG−CSFおよび薬学的に許容される添加剤、例えば緩衝液、塩および安定剤の医薬組成物の製造方法であり、前記方法は、前述の本発明のG−CSFを得るための方法を含む。本発明にしたがって得られるG−CSFは、(i)直接使用することができるか、または(ii)例えば、前記定義もしくは国際公開第2008/124406号パンフレット参照のペグ化など、さらに処理することができるかのいずれかであり、次いで凍結乾燥物の形態で、または液体形態で保存することができる。
医薬組成物の活性成分としてのG−CSFを典型的な方法で静脈内、動脈内、腹腔内、胸骨内、経皮、経鼻、吸入剤、局所、直腸、経口、眼内または皮下経路により投与することができる。投与方法は、特に限定されないが、非経口投与が好ましく、皮下または静脈内投与がさらに好ましい。
組換え発現されたG−CSFの処方において好適なアジュバントは、例えば、糖や糖アルコールなどの安定剤、アミノ酸および例えばポリソルベート20/80などの表面活性剤、ならびに好適な緩衝物質である。本発明のG−CSF処方のさらなる実施形態については、例えば、国際公開第2009/027437号パンフレットおよび国際公開第/2008/124406号パンフレット(その開示内容は、参照により本明細書中に組み込まれる)を参照のこと。処方の例は、“ROTE LISTE 2004”の商品Neupogen(登録商標)およびGranocyteも参照のこと。本発明の方法の好ましい実施形態において、精製された生物学的に活性型のG−CSFを10mMの酢酸(pH4.0)、0.0025%ポリソルベート80および50g/lのソルビトール中に配合する。
本発明の方法にしたがって得られるG−CSFの活性をバイオアッセイにより測定し、標準である市販のG−CSFの活性と比較する。このために、1.5g/lの炭酸ナトリウム、4.5g/lのグルコース、10mMのHepesおよび1.0mMのピルビン酸ナトリウムを含有し、2mMのグルタミン、10%のFCS、0.05mMの2−メルカプトエタノールおよび60ng/mlのG−CSFを追加したRPMI 1640培地(Bachern, Heidelberg, Germany)中でG−CSFに反応するマウス細胞系NFS−60を培養する。活性試験のために、細胞を、G−CSFを含まない培地で2回洗浄し、96ウェルプレート中に2×10細胞/ウェルの濃度で入れ、3日間、37℃および4.5%COで、精製されたG−CSFおよび標準の濃度をそれぞれ変えてインキュベートする。その後、細胞をXTT試薬で着色し、450nmでの吸収をマイクロタイタープレートリーダーで測定する。
本発明によれば、本発明にしたがって精製されたG−CSFで処理した細胞は、標準で処理した細胞とちょうど同じくらいまたはそれ以上に増殖することを証明することができる。特に、データから、本発明の方法にしたがって得られる精製されたG−CSFは、NFS−60増殖アッセイにおいてWHO−標準試料の80〜125%の生物学的活性により特徴付けられることが示される。
本発明の医薬組成物は、無菌かつパイロジェンフリーであることを特徴とする。本明細書中で用いられる場合、「医薬組成物」は、ヒトおよび動物への使用のための処方を包含する。本発明の医薬組成物を調製するための方法は、当該技術分野における技術範囲内である。例えばRemington’s Pharmaceutical Science, 17th ed., Mack Publishing Company, Easton, Pa. (1985)および最新版Remington: The Science and Practice of Pharmacy (2000) by the University of Sciences in Philadelphia, ISBN 0−683−306472で開示されているとおりであり、両文書の全開示は、参照により本明細書中に組み込まれる。
これらや他の実施形態は、本発明の説明および実施例により開示され、含まれる。本発明にしたがって用いられる材料、方法、使用および化合物のいずれか1つに関するさらなる文献は、公共図書館およびデータベースから、例えば電子デバイスを用いて検索することができる。例えば、公開データベース“Medline”を利用することができ、これはアメリカ国立衛生研究所の全米バイオテクノロジー情報センターおよび/または国立医学図書館が主催している。さらなるデータベースおよびウェブアドレス、例えば欧州分子生物学研究所(EMBL)の一部門である欧州バイオインフォーマティクス研究所(EBI)のものは、当業者には公知であり、インターネット検索エンジンを用いて得ることもできる。バイオテクノロジーにおける特許情報ならびに遡及検索およびカレント・アウェアネスに有用な関連する特許情報源の概説は、Berks, TIBTECH 12 (1994), 352−364で記載されている。
前記開示は、本発明を一般的に記載する。特に明記しない限り、本明細書中で用いられる用語は、Oxford Dictionary of Biochemistry and Molecular Biology, Oxford University Press, 1997, revised 2000 and reprinted 2003, ISBN 0 19 850673 2で提供されているような定義を与えられている。本明細書の本文全体にわたっていくつかの文書が引用されている。すべての引用された参考文献(本出願全体にわたって引用される文献、交付済特許、公開された特許出願および製造業者の仕様書、使用説明書などを包含する)の内容は、参照により本明細書中に明らかに組み込まれる。しかし、引用された文書が本発明に関して実際の先行技術であることを認めるものではない。
以下の具体的な実施例を参照することによってさらに完全な理解を得ることができるが、これらは本明細書中で説明の目的のためだけに提供され、本発明の範囲を制限することを意図しない。特に、実施例は、本発明の好ましい実施形態に関する。
特に別段の定めのない限り、本明細書中で用いられるすべての技術的および科学的用語は、当業者(例えば、分子遺伝学、核酸化学、ハイブリダイゼーション技術、タンパク質化学および生化学)により通常理解されるのと同じ意味を有する。標準的技術が、分子、遺伝子および生化学的方法(一般的には、Sambrook et al., Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 2nd ed. (1989) Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, N.Y.およびAusubel et al., Short Protocols in Molecular Biology (1999) 4th Ed, John Wiley & Sons, Inc.およびCurrent Protocols in Molecular Biologyと題される全版(参照により本明細書中に組み込まれる)を参照のこと)および化学的方法に用いられる。
出発物質
G−CSFを、pBR322由来の発現ベクターである03−221C−pHIP中で発現させる。大腸菌宿主株BNN93を、産生用にこのプラスミドで形質転換した。BNN93は大腸菌K12誘導体である。G−CSF合成を、30℃から42℃への温度シフトにより誘発されるラムダプロモーターにより調節し、その結果、封入体中で一次不溶性G−CSFが過剰発現される。
発酵
1,000mlのカナマイシンを含まない複合培地で希釈したワーキングセルバンク(WCB)の1つのバイアルの内容物を用いて、予備発酵のための「希釈したワーキングセルバンク」を生成させる。希釈は、クリーンルームグレードBで層流フード(LAF)グレードA中で実施する。前培養物を、20Lの予備発酵槽中に直接無菌的に移す。培養は、30±1℃で開始し、OD6000.3〜0.6に達するまで250rpmで6〜12時間撹拌する。カナマイシンを含まない複合培地であらかじめ満たした1000Lの発酵槽中に、完全発酵ブロスを移す。培養物を、30±1℃にて≧200rpmで撹拌しながらインキュベートして、5〜7のOD600に達するまでpO≧30%およびpH7.0±0.2を9〜11時間保証する。
封入体におけるG−CSF発現
G−CSFの発現は、温度を42℃まで上昇させ、6.75〜7.25時間、≧200rpmで撹拌しながらさらにインキュベートして、pO≧30%を確実にすることによって誘発する。細菌細胞を室温でディスクセパレーターにより150L/hにて採取し、その結果、約100Lの濃縮された細胞懸濁液を得る。
封入体の単離
濃縮された細胞懸濁液を200Lに希釈し、高圧ホモジナイザーを用いて20mMのリン酸ナトリウム、pH8.0中に300L/hで3回引き続いて通過させることにより、500バールで均質化する。放出された封入体を続いて17,000rpmにて50L/hでの円筒篭型遠心分離により採取する。18mMのリン酸ナトリウム、2%(w/v)のTriton X−100、5mMのEDTA、pH8.0中で10分間再懸濁させた後、封入体を17,000rpmにて50L/hで再度遠心分離する。結果として得られたペレットを18mMのリン酸ナトリウムpH8.0で10分間洗浄し、続いて17,000rpmにて50L/hでさらに遠心分離する。ペレットを注射用水(WFI)中に再懸濁させ、3つの等しいアリコートに分注する。封入体を次いで<−15℃で保存する(ホールドステップ)。
封入体の可溶化およびG−CSFのリフォールディング
1,000リットルの発酵から得られる全封入体量の3分の1を解凍した後、封入体を25mMのTris、6MのGuHCl、1mMのEDTA、pH8.0中で5.5〜6.5時間、撹拌しながらインキュベートすることにより可溶化し、続いて1.5μmのフィルターを用いたろ過、例えば深層ろ過(清澄化ろ過)を行う。G−CSFを次いで、25mMのTris、0.8Mのアルギニン、1mMのグルタチオン(還元型)1mMのグルタチオン(酸化型)、10mMのEDTA、pH8.0中に20±2℃で希釈することによりリフォールディングする。これに続いて、ポリソルベート80を0.01%(w/v)の終濃度になるまで添加し、酢酸でpH4.0に調節する。リフォールディング後、限外ろ過およびダイアフィルトレーションステップを実施し(MWCO 10kDa、8.4m、約8×緩衝液交換)、この場合、緩衝液を10mMの酢酸ナトリウム、0.01%(w/v)のポリソルベート80、pH4.0により交換する。最後に、10μmおよび1.2μmのフィルターカスケードを通して溶液をろ過する。ろ過後、溶液を22±2℃で保存する(ホールドステップ)。
G−CSF精製
クロマトグラフィー精製ステップは、細胞培養化合物、細菌細胞不純物、プロセス関連および生成物関連不純物を除去し、製剤処方の調製のためまたはその後のペグ化のために一貫したG−CSF含有量を保証するために設計される(以下の実施例を参照のこと)。本発明のプロセスの概要を図1に示し、下記表1に記載する。カチオン交換およびRP−HPLCクロマトグラフィーの実施のさらに詳細な説明を実施例7により表2および3で提供する。
各プロセスステップで使用する緩衝液組成
Figure 0005964757
Figure 0005964757
カチオン交換クロマトグラフィーおよび逆相−高圧液体クロマトグラフィー
ダイアフィルトレーションした濃縮物をカチオン交換(CM Sepharose(登録商標)FF)カラム上にロードする。ロード後、カラムを5カラム容積(CV)の平衡緩衝液(20mMの酢酸、0.004%(w/v)のポリソルベート80、pH5.5)で洗浄し、結合したG−CSFをCMカラムから、直線的塩化ナトリウム勾配を用いて、20mMの酢酸、pH5.5、0.004%(w/v)のポリソルベート80および約50〜80mg/mlのソルビトールを含有するバッグ中に溶出させる。溶出プロファイルをUV検出(280nm、260nmおよび215nm)によりモニタリングし、伝導率を測定することにより勾配を制御する。溶出されたG−CSFを、伝導率および吸光度プロファイルによって同定する。G−CSFプールフラクションの濃度を、UV280吸光度により測定し、≦1.6mg/mLまで希釈する。
カチオン交換クロマトグラフィー:CM sepharose(登録商標)−FFを実施するためのパラメータ
Figure 0005964757
0.45〜0.22μmのフィルターユニットでろ過した後、溶液をRP−HPLCカラムにかけ、酸性化(TFA)アセトニトリルの水中勾配を用いて、フラクションを溶出させる。溶出プロファイルをUV検出(280nm)によりモニタリングする。RP−HPLCプールを分析的RP−HPLC(60℃)純度データに基づいて規定し、プールを、10mMの酢酸、0.0025%(w/v)のポリソルベート80、50mg/mlのソルビトール、pH4.0での接線流ろ過による、限外ろ過及びダイアフィルトレーションする(MWCO 5kDa、4.8m、約8×緩衝液交換)。
逆相クロマトグラフィー:Jupiter C4を実施するためのパラメータ
Figure 0005964757
充填、保存および輸送
ダイアフィルトレーションろ液を同じ緩衝液で1.0±0.1mg/mlのタンパク質濃度まで希釈し、次いで5±3℃で保存(ホールドステップ)するために、1つの使い捨てのバッグ(プレフィルターは、ろ過前にLAF中で最終容器に連結され、最終フィルターは、50Lの一次包装バッグにあらかじめ組み立てられ、照射により滅菌され、ろ過および充填後に密封することにより無菌的に遮断される)中に直接二重ろ過した(カスケード中の2つの0.22μmフィルター)。

Claims (30)

  1. 生物学的に活性型のヒトG−CSFを封入体から得るための方法であって、以下のステップ:
    (a)封入体中に含まれるG−CSFを、変性剤および還元剤を含有する可溶化緩衝液で可溶化するステップ;
    (b)可溶化物を、還元型グルタチオンおよび酸化型グルタチオンを含有するリフォールディング緩衝液で、10℃から30℃の間の温度にて希釈することにより、G−CSFをリフォールディングするステップ;および
    (c)逆相(RP)クロマトグラフィーを含む少なくとも1つクロマトグラフィーステップによりリフォールディングされたG−CSFを精製するステップ
    を含む、方法。
  2. 変性剤がグアニジン−HClである、請求項1記載の方法。
  3. グアニジン−HClの濃度が4.0〜8.0mol/lである、請求項2記載の方法。
  4. 還元剤がDTTである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 可溶化緩衝液中の還元剤の濃度が1〜100mmol/lである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記濃度が1〜10mmol/lである、請求項5記載の方法。
  7. 封入体1グラムあたり10〜100mlの可溶化緩衝液を使用する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 可溶化緩衝液および/またはリフォールディング緩衝液が、キレート剤をさらに含有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. キレート剤がEDTA二ナトリウムである、請求項8記載の方法。
  10. 可溶化時間が、1〜10時間である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 可溶化時間が、4〜8時間である、請求項10記載の方法。
  12. 可溶化時間が、6±0.5時間である、請求項11記載の方法。
  13. リフォールディング緩衝液が、アルギニン−HClをさらに含有する、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 還元型グルタチオンおよび酸化型グルタチオンの濃度が、それぞれ0.2〜10mmol/lである、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 可溶化物を1:20の比にてリフォールディング緩衝液で希釈する、請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。
  16. リフォールディングを20±2℃で少なくとも3時間実施する、請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 可溶化物を、リフォールディング緩衝液で希釈する前にろ過に供する、請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法。
  18. 逆相(RP)クロマトグラフィーステップがRP高圧液体クロマトグラフィー(RP−HPLC)である、請求項1〜17のいずれか1項に記載の方法。
  19. Jupiter C4、Source 15 RPCまたはSource 30 RPCクロマトグラフ用樹脂を使用する、請求項1〜18のいずれか1項に記載の方法。
  20. Jupiter C4クロマトグラフ用樹脂を逆相高圧液体クロマトグラフィー(RP−HPLC)で使用する、請求項19記載の方法。
  21. RPクロマトグラフィーステップに先行してイオン交換クロマトグラフィーを行う、請求項1〜20のいずれか1項に記載の方法。
  22. イオン交換クロマトグラフィーがカチオン交換(CEX)クロマトグラフィーである、請求項21記載の方法。
  23. ステップ(c)が:
    (i)限外ろ過/ダイアフィルトレーションステップ;
    (ii)CEXクロマトグラフィーステップ;
    (iii)精密ろ過ステップ;
    (iv)RPクロマトグラフィーステップ;および
    (v)限外ろ過/ダイアフィルトレーションステップ
    を含む、請求項1〜22のいずれか1項に記載の方法。
  24. 水溶性ポリマーをG−CSFに共有結合させることをさらに含む、請求項1〜23のいずれか1項に記載の方法。
  25. 水溶性ポリマーがポリエチレングリコール(PEG)である、請求項24記載の方法。
  26. ポリマーの分子量が10〜30kDaである、請求項24または25記載の方法。
  27. ポリマーの分子量が20kDaである、請求項26記載の方法。
  28. 生物学的に活性型の組換えヒトG−CSFならびに薬学的に許容される添加剤からなる医薬組成物の製造法であって、請求項1〜27のいずれか1項に記載の生物学的に活性型のヒトG−CSFを得るための方法を含む、方法。
  29. 薬学的に許容される添加剤が、緩衝液、塩および安定剤からなる群より選択される、請求項28記載の方法。
  30. 精製された生物学的に活性型のG−CSFを、10mMの酢酸(pH4.0)、0.0025%のポリソルベート80および50g/lのソルビトール中に配合する、請求項29記載の方法。
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