JP2006502178A - バルサルタンの製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、バルサルタン、アンギオテンシンレセプターブロッカー(ARB;また、アンギオテンシンIIレセプターアンタゴニストまたはATレセプターアンタゴニストとも呼ばれる)およびそれらの塩の製造方法、新規中間体および製造工程に関する。

Description

発明の詳細な説明
本発明は、アンギオテンシンレセプターブロッカー(ARB;また、アンギオテンシンIIレセプターアンタゴニストまたはATレセプターアンタゴニストとも呼ばれる)およびそれらの塩の製造方法、新規中間体および製造工程に関する。ARBは、たとえば、高血圧および関連疾患および状態の処置に使用され得る。
ARBのクラスは、異なる構造的特徴を有する化合物を含んでなり、非ペプチド性化合物が本質的に好適である。たとえば、バルサルタン(EP 443983参照)、ロサルタン(EP 253310参照)、カンデサルタン(459136参照)、エプロサルタン(EP 403159参照)、イルベサルタン(EP 454511参照)、オルメサルタン(EP 503785参照)、およびタソサルタン(EP 539086参照)、または、それぞれの場合において、医薬上許容されるそれらの塩を含んでなる群から選択される化合物が挙げられ得る。
これらすべてのARBは、以下の共通の構造的要素:
Figure 2006502178
を含んでなる。
テトラゾール環の形成が、これらの化合物の製造の決定的な工程である。この構造的特徴を有するARBの製造方法は、HNもしくは適当なそのアルカリ金属塩、たとえばアジ化ナトリウムと、または有機スズアジド、たとえばトリブチルスズアジドと、またはシリルアジドと反応する、対応するシアノ誘導体から出発することによる当該テトラゾール環の形成を含む。テトラゾール環系を形成するためのアジドの使用は、大規模製造プロセスにおいて安全に反応を進行させる高度のシステムを必要とする。したがって、1つの目的は、対応するARBの製造の最終工程においてアジドを使用しない代替法を開発することである。
本発明の目的は、(1)アジドを用いる製造工程を必要とせず、(2)高い収率をもたらし、(3)たとえば有機スズ化合物を本質的に回避することにより環境汚染を最小限に抑え、(4)式(I)の化合物の製造のための反応順序においてより少ない反応工程を用いることにより経済的に魅力的であり、(5)鏡像異性的に純粋な標的生成物および高い結晶性の生成物を与える、式(I)の化合物の合成を提供することである。さらに、テトラゾール環系は反応順序の比較的早い段階で形成されるので、(6)痕跡量のスズ成分での最終生成物(および後期中間体)のコンタミネーションの危険がずっと少ない。通常、テトラゾール環は、対応するシアノ誘導体を有機スズ化合物、たとえばトリブチルスズアジドと反応させることにより形成される。環境面の理由で、重金属スズおよびとりわけ有機スズ化合物は、特別の注意を持って取り扱われるべきである。さらに、(7)本発明の別の目的は、より大規模で行うことができ、したがって対応する製造方法のために用いることができる方法を提供すること、ならびに、たとえばラセミ化および任意の鏡像異性体の分離を避けることである。
驚くべきことに、本発明の方法は上記の目的を満たすことが見いだされた。
本発明は、式(I)
Figure 2006502178
で示される化合物またはその塩の製造方法であって、
(a)式(IIa)
Figure 2006502178
〔式中、Rは、水素またはテトラゾール保護基である。〕
で示される化合物またはその塩を、式
Figure 2006502178
〔式中、Rは、水素またはカルボキシ保護基を表す。〕
で示される化合物またはその塩と、還元的アミノ化の条件下で反応させること;および
(b)得られる式(IIc)
Figure 2006502178
で示される化合物またはその塩を、式(IId)
Figure 2006502178
〔式中、Rは、活性化基である。〕
で示される化合物でアシル化すること;および、
(c)Rおよび/またはRが水素でない場合、得られる式(IIe)
Figure 2006502178
で示される化合物またはその塩中の保護基(複数も可)を除去すること;および
(d)得られる式(I)の化合物またはその塩を単離すること;および、所望により得られる式(I)の遊離酸をその塩に変換すること、または得られる式(I)の化合物の塩を式(I)の遊離酸に変換すること、または得られる式(I)の化合物の塩を別の塩に変換することを含んでなる方法に関する。
上記または下記の種々の反応は、たとえば、適当な溶媒もしくは希釈剤またはこれらの混合物の不存在下または慣用的には存在下で行われ、当該反応は、必要に応じて、冷却しながら、室温で、または加温しながら、たとえば約−80℃から反応媒体の沸点まで、好ましくは約−10℃から約+200℃の範囲の温度で、そして必要ならば、密閉容器中で、加圧して、不活性ガス雰囲気下でおよび/または無水条件下で行われる。
非保護テトラゾール環および非保護カルボキシ基の両方は酸性であるので、RおよびRの一方または両方が水素である式(IIa)、(IIb)、(IIc)および(IIe)の化合物は、塩基で塩を形成し得るが、式(IIb)および(IIc)の化合物は、また、酸で塩を形成し得る。
対応するテトラゾール保護基(R)は、当分野において既知のものから選択される。とりわけ、Rは、tert−C−C−アルキル、たとえばtert−ブチル;フェニルによりモノ−、ジまたはトリ置換されたC−C−アルキル、たとえばベンジルまたはベンズヒドリルまたはトリチル(ここで、当該フェニル環は、非置換であるか、または1もしくはそれ以上、たとえば2もしくは3の残基、たとえば、tert−C−C−アルキル、ヒドロキシ、C−Cアルコキシ、C−C−アルカノイル−オキシ、ハロゲン、ニトロ、シアノ、およびトリフルオロメチル(CF)からなる群から選択されるものにより置換されている。);ピコリニル;ピペロニル;クミル;アリル;シンナモイル;フルオレニル;シリル、たとえばトリ−C−C−アルキル−シリル、たとえば、トリメチル−シリル、トリエチルシリルまたはtert−ブチル−ジメチル−シリル、またはジ−C−C−アルキル−フェニル−シリル、たとえば、ジメチル−フェニル−シリル;C−C−アルキル−スルホニル;アリールスルホニル、たとえばフェニルスルホニル(ここで、当該フェニル環は、非置換であるか、または1もしくはそれ以上、たとえば2もしくは3の残基、たとえば、C−C−アルキル、ヒドロキシ、C−C−アルコキシ、C−C−アルカノイル−オキシ、ハロゲン、ニトロ、シアノ、およびCFからなる群から選択されるものにより置換されている。);C−C−アルカノイル、たとえばアセチルまたはバレロイル(valeroyl);およびエステル化カルボキシ、たとえばC−C−アルコキシ−カルボニル、たとえば、メトキシ−、エトキシ−またはtert−ブチルオキシ−カルボニル;およびアリルオキシカルボニルからなる群から選択される。挙げられ得る好適な保護基の例は、tert−ブチル、ベンジル、p−メトキシベンジル、2−フェニル−2−プロピル、ジフェニルメチル、ジ(p−メトキシフェニル)メチル、トリチル、(p−メトキシフェニル)ジフェニルメチル、ジフェニル(4−ピリジル)メチル、ベンジルオキシメチル、メトキシメチル、エトキシメチル、メチルチオメチル、2−テトラヒドロピラニル、アリル、トリメチルシリルおよびトリエチルシリルである。
対応するカルボキシ保護基(R)は、当分野において既知のものから選択される。とりわけ、Rは、C−C−アルキル、たとえばメチル、エチルまたはtert−C−C−アルキル、とりわけtert−ブチル;フェニルによりモノ−、ジまたはトリ置換されたC−C−アルキル、たとえばベンジルまたはベンズヒドリル(ここで、当該フェニル環は、非置換であるか、または1もしくはそれ以上、たとえば2もしくは3の残基、たとえば、C−C−アルキル、ヒドロキシ、C−C−アルコキシ、C−C−アルカノイル−オキシ、ハロゲン、ニトロ、シアノ、およびCFからなる群から選択されるものにより置換されている。);ピコリニル;ピペロニル;アリル;シンナミル;テトラヒドロフラニル;テトラヒドロピラニル;メトキシエトキシ−メチル、およびベンジルオキシメチルからなる群から選択される。挙げられ得る保護基の好適な例は、ベンジルである。
活性化基Rは、たとえば、ペプチドの分野において使用されている活性化基、たとえばハロゲン、たとえば塩素、フッ素または臭素;C−C−アルキルチオ、たとえばメチル−チオ、エチル−チオまたはtert−ブチル−チオ;ピリジル−チオ、たとえば2−ピリジル−チオ;イミダゾリル、たとえば1−イミダゾリル;ベンゾチアゾリル−オキシ、たとえばベンゾチアゾリル−2−オキシ−;ベンゾトリアゾール−オキシ、たとえばベンゾトリアゾリル−1−オキシ−;C−C−アルカノイルオキシ、たとえばブチロイルオキシまたはピバロイルオキシ;または2,5−ジオキソ−ピロリジニル−1−オキシである。
前記および後記において使用される一般用語は、特記しない限り以下の意義を有する:
−C−アルキルは、たとえばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルまたは対応するペンチル、ヘキシルもしくはヘプチル残基である。C−C−アルキル、とりわけメチル、エチルまたはtert−ブチルが好適である。
−C−アルコキシは、たとえばメトキシ、エトキシ、n−プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、n−ブチルオキシ、イソブチルオキシ、sec−ブチルオキシ、tert−ブチルオキシまたは対応するペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、もしくはヘプチルオキシ残基である。C−C−アルコキシが好適である。メトキシ、エトキシおよびtert−ブトキシがとりわけ好適である。
−Cアルカノイル−オキシ中のC−C−アルカノイルは、特にアセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリルまたはピバロイルである。C−Cアルカノイルが好適である。アセチルまたはピバロイルがとりわけ好適である。
ハロゲンは、特に塩素、フッ素または臭素であり、そしてより広い意味で、ヨウ素を含む。塩素が好適である。
工程(a):
工程(a)の反応において、還元的アミノ化は、還元剤の存在下で行われる。適当な還元剤は、水素化ホウ素(これは、錯体の形態であってもよい。)または水素化触媒の存在下の水素もしくは水素ドナーの両方である。さらに、還元剤は適当なセレニドまたはシランである。
適当な水素化ホウ素または錯体水素化ホウ素は、たとえば、水素化ホウ素アルカリ金属、たとえば水素化ホウ素ナトリウムまたは水素化ホウ素リチウム;水素化ホウ素アルカリ土類金属、たとえば水素化ホウ素カルシウム;水素化シアノホウ素アルカリ金属、たとえば水素化シアノホウ素ナトリウムまたは水素化シアノホウ素リチウム、トリ−(C−C−アルコキシ)−水素化ホウ素アルカリ金属、たとえばトリメトキシ−エトキシ−水素化ホウ素ナトリウム;テトラ−C−C−アルキルアンモニウム−(シアノ)水素化ホウ素、たとえばテトラブチルアンモニウム−水素化ホウ素またはテトラブチルアンモニウム−シアノ水素化ホウ素である。
水素または水素ドナーでの還元的アミノ化に適した触媒は、たとえば、ニッケル、たとえばラネーニッケル、および貴金属またはそれらの誘導体、たとえば酸化物、たとえばパラジウム、白金または酸化白金(所望により、これを支持体、たとえば炭素または炭酸カルシウムに適用してもよく、たとえば炭素担持プラチナ)である。水素または水素ドナーでの水素化は、好ましくは、1〜約100気圧の圧力で、そして、約−80℃〜約200℃の室温、特に室温から約100℃の温度で行われ得る。
好適な水素ドナーは、たとえば、所望により第三級アミン、たとえばトリエチルアミンの存在下で、2−プロパノールおよび、所望により塩基、または、最も好ましくは、ギ酸もしくはその塩、たとえばアルカリ金属塩、またはそのトリ−C−C−アルキル−アンモニウム塩、たとえば、そのナトリウムもしくはカリウム塩を含む系である。さらなる水素ドナーは、他のアルコール、たとえばエタノール、2−メトキシエタノール、ベンジルアルコール、ベンズヒドロール、ペンタン−2−オール、1,2−エタンジオール、2,3−ブタンジオールまたはシクロヘキサンジオール、ヒドラジン、シクロヘキセン、シクロヘキサジエン、インダン、テトラリン、インドリン、テトラヒドロキノリン、ヒドロキノン、次亜リン酸(hypophosphinic acid)またはその適当な塩、たとえばそのナトリウム塩、水素化ホウ素ナトリウム、糖、アスコルビン酸、リモネン、またはシランを含む。水素ドナー、とりわけ2−プロパノールまたはギ酸は、また、溶媒として使用され得る。
適当なセレニドは、たとえば、非置換または置換されたセレノフェノールである。適当な置換基には、たとえばハロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシル、C−C12−アルカノイル、C−C12−アルカノイルオキシ、およびカルボキシから選択される、たとえば1、2または3の置換基が含まれる。反応媒体に完全に溶け、そしてさらに有機可溶性副生成物を生じ得るシランが好適である。トリ−C−C−アルキル−シラン、とりわけトリエチルシランおよびトリ−イソプロピル−シランがとりわけ好適である。商品として入手可能なセレニドが好適である。
適当なシランは、たとえば、C−C12−アルキル、とりわけC−C−アルキル、およびC−C30−アシル、とりわけC−C−アシルからなる群から選択される置換基によりトリ置換されたシランである。商品として入手可能なシランが好適である。
還元的アミノ化は、好ましくは、酸性、中性または好ましくは塩基性条件下で行われる。適当な塩基には、たとえば、水酸化アルカリ金属または炭酸アルカリ金属、たとえば水酸化ナトリウム、水酸化カリウムまたは炭酸カリウムが含まれる。さらに、アミン塩基、たとえば、トリ−C−C−アルキルアミン、たとえばトリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−ブチルアミンまたはエチル−ジイソプロピルアミン、ピペリジン、たとえばN−メチルピペリジン、またはモルホリン、たとえばN−メチル−モルホリンが使用され得る。好適な塩基としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウムおよび炭酸カリウムが挙げられる。水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウムまたはトリ−n−プロピルアミンがとりわけ好適である。
還元的アミノ化は、適当な不活性溶媒または水を含む溶媒の混合物中で行われる。不活性溶媒は、慣用的に、式(IIa)および(IIb)の対応出発物質と反応しない。水素化ホウ素アルカリ金属、たとえば水素化ホウ素ナトリウムまたは水素化ホウ素リチウム;水素化ホウ素アルカリ土類金属、たとえば水素化ホウ素カルシウム;水素化シアノホウ素アルカリ金属、たとえば水素化シアノホウ素ナトリウムまたは水素化シアノホウ素リチウムが還元剤として使用される場合、たとえば、極性溶媒、たとえば、アルコール、たとえばメタノール、エタノール、イソプロパノールまたは2−メトキシエタノール、またはグリムが好適である。トリ−(C−C−アルコキシ)−水素化ホウ素アルカリ金属、たとえばトリメトキシ−エトキシ−水素化ホウ素ナトリウム;テトラ−C−C−アルキルアンモニウム−(シアノ)水素化ホウ素、たとえばテトラブチルアンモニウム−水素化ホウ素またはテトラブチルアンモニウム−シアノ水素化ホウ素が還元剤として使用される場合、たとえば、炭化水素、たとえばトルエン、エステル、たとえば酢酸エチルまたは酢酸イソプロピル、エーテル、たとえばテトラヒドロフランまたはtert−ブチルメチルエーテルが好適である。還元系として水素または水素ドナーが、それぞれ水素化触媒の存在下で使用される場合、極性溶媒が好適である。還元的アミノ化は、また、たとえば有機溶媒と水の混合物中で、単相性および二相性の両方で行われ得る。二相系において、相間移動触媒、たとえばテトラブチルアンモニウムハライド、たとえばブロミド、またはベンジルトリメチルアンモニウムハライド、たとえばクロリドを添加してもよい。
およびRの両方が保護基を表し、そして式(IIb)の化合物が遊離塩基である場合、塩基の存在は必要とされない。しかしながら、Rが水素であり、そしてRが保護基である場合、1モル当量以下の塩基を添加してもよい。ラセミ化を避けるために、反応を、好ましくは当量未満の塩基を用いることにより行う。RおよびRの各々が水素である場合、反応を穏和な条件下で、好ましくは−10℃〜20℃の温度にて1当量のまたは1当量を超える塩基を用いて行っても、ラセミ化は観察されない。
本発明は、同様に、式(I)の化合物の製造のための中間体として使用され得る式(IIa)の新規化合物に関する。
本発明は、同様に、式(I)の化合物の製造のための中間体として使用され得る式(IIb)の新規化合物に関する。
式(IIb)の化合物と式(IIa)の化合物の反応は、式(IIc')
Figure 2006502178
で示される直ちに形成されるイミン(シッフ塩基)をもたらし、これは一定の条件下で単離され得るか、または単離されずに還元に付され得る。
還元的アミノ化は、2工程の反応、すなわち、水の除去によるイミンの形成、続いて、還元工程である。前記除去は平衡反応であり、これは、水を連続的に除去することにより、たとえば共沸的除去により、イミンを形成させることを目的とし得る。さらに、水スカベンジャー(water scavenger)を用いて、フリーの水(free water)を除去または不活性化してもよく、これは、吸収または吸着のような物理的プロセスによりまたは化学的反応により行われ得る。適当な水スカベンジャーとしては、有機酸の無水物、アルミノケイ酸塩、たとえばモレキュラー・シーブ、他のゼオライト、細かく粉砕したシリカゲル、細かく粉砕したアルミナ、無機酸の無水物、たとえば無水リン酸(P)、無機硫酸塩、たとえば硫酸カルシウム、硫酸ナトリウム、および硫酸マグネシウム、および他の無機塩、たとえば塩化カルシウムが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
工程(a)が式(IIc')の化合物を最初に製造することおよび単離することを介して行われる場合、Rおよび/またはRが水素であれば、式(IIa)の化合物を、たいてい塩基の存在下で、式(IIb)の化合物と反応させる。次いで、式(IIc')の化合物を、式(IIc')の化合物を上記のような対応する還元剤で還元することにより対応する式(IIc)の化合物に変換し得る。
式(IIc')の中間体イミンを、たとえば、溶媒の除去により、たとえば蒸留により、とりわけ水の共沸的除去により単離し得る。
好適な態様において、還元的アミノ化は、式(IIc')の化合物を単離することなく行われる。
還元的アミノ化は、最も好ましくは、とりわけRおよびRが水素である場合、フリーの水を除去することなく、そして水酸化ナトリウムのような塩基、メタノールのような溶媒および水素化ホウ素ナトリウムのような還元剤を用いて行われる。
イミン構造エレメントを考慮して、式(IIc')の化合物は、その対応するE異性体および対応するZ異性体の両方を含む。E異性体が好適である。
本発明は、また、Rが水素またはテトラゾール保護基であり、そしてRが水素またはカルボキシ保護基である式(IIc')の化合物に関する。対応する化合物は、式(I)の化合物の製造のための中間体として使用され得る。RおよびRの少なくとも一方が水素を表すか、またはRおよびRの両方が水素を表す式(IIc')の化合物が好適である。
式(IIa)および(IIb)の化合物は部分的に既知であり、そしてそれ自体公知の方法で製造され得る。
本発明の別の実施態様は、式
Figure 2006502178
で示される化合物またはその塩の製造方法であって、
(i)式
Figure 2006502178
〔式中、Halは、ハロゲンである。〕
で示される化合物またはその塩を、式
Figure 2006502178
〔式中、R、RおよびRは、互いに独立して、水素もしくはC−C−アルキル、たとえばメチルもしくはエチルを表し、そしてRは、C−C−アルキルを表すか、またはRおよびRは一体となってC−C−アルキレン、たとえばエチレン、プロピレン、ブチレンを形成するか、またはRおよびRは一体となってC−C−アルキレンを形成する。〕
で示される化合物と、酸の存在下で反応させること;ならびに
(ii)式
Figure 2006502178
で示される化合物を、式
Figure 2006502178
〔式中、Xは、ハロゲン、たとえばヨウ素、臭素もしくは塩素を表し、そしてRおよびR'は、互いに独立して、C−C−アルキル、たとえばメチルもしくはエチルを表すか、またはC−C−アルキレン、たとえばエチレン、プロピレン、ブチレンもしくは1,2−ジメチルエチレンもしくは2,2−ジメチルプロピレンを形成する。〕
で示される化合物と、遷移金属触媒の存在下で反応させること;ならびに
(iii)得られる式
Figure 2006502178
で示される化合物から、好ましくは水の存在下で、酸での処置により、連続的または単一工程で保護基を除去すること、
(iv)式(IIa')の化合物またはその塩を得ること
を含んでなる方法である。
本発明の態様における上記の反応工程(i)−(iv)は、たとえば、適当な溶媒もしくは希釈剤またはこれらの混合物の不存在下または慣用的には存在下で行われ、当該反応は、必要に応じて、冷却しながら、室温で、または加温しながら、たとえば約−80℃から反応媒体の沸点まで、好ましくは約−10℃から約+200℃の範囲の温度で、そして必要ならば、密閉容器中で、加圧して、不活性ガス雰囲気下でおよび/または無水条件下で行われる。
工程(i)は、たとえば、0.0001〜0.1当量、好ましくは0.001〜0.04当量のブレンステッド酸、たとえば硫酸、塩酸、リン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、パラ−トルエンスルホン酸、カンファー−10−スルホン酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、O,O'−ジベンゾイル酒石酸などの存在下で行われる。
当該反応は、無水酸性条件下で十分に安定な溶媒中、たとえば酢酸エチル、酢酸イソプロピル、芳香族溶媒、たとえばトルエンもしくはキシレン、またはエーテル性溶媒、たとえばtert−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ブチルエーテルもしくは1,2−ジメトキシエタン、またはニトリル、たとえばアセトニトリル中で行われる。好適な溶媒はトルエンである。
反応温度は15℃〜反応媒体の沸点であり、好ましくは30〜60℃である。
工程(ii)は、たとえば、慣用的遷移金属触媒、たとえば、対応する慣用的に使用されるプラチナもしくはパラジウム触媒パラジウム、たとえばジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)により行われる。
工程(iii)は、たとえば、得られる式(IVe)の化合物を水または水および適当な有機溶媒の混合物に溶かし、その後、上昇した温度にて酸で処理することにより行われる。生成物の結晶化は、全部または一部の有機溶媒を留去すること、水を添加すること、混合物を冷却すること、またはこれらの手段の組合せにより達成される。適当な有機溶媒は、エーテル、たとえばテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ブチルエーテル、ニトリル、たとえばアセトニトリル、アルコール、たとえばメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、酢酸イソプロピル、トルエン、キシレン、酢酸またはギ酸である。メタノールおよびエタノールが好適な溶媒である。適当な酸はブレンステッド酸、たとえば硫酸、塩酸、リン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、パラ−トルエンスルホン酸、安息香酸、酢酸、ギ酸である。好適な酸は、硫酸および塩酸である。使用される酸の量は、出発物質に対して0.05〜6.0当量、好ましくは0.1〜1.5当量である。
単離工程(iv)は、慣用的単離方法にしたがって、たとえば得られる式(IIa')の化合物を反応混合物から結晶化させることにより、所望または必要ならば、後処理後、とりわけ抽出することにより、または反応混合物のクロマトグラフィーにより行われる。
式(IVd)の化合物は、式
Figure 2006502178
〔式中、Xは、ハロゲン、たとえば臭素である。〕
で示される化合物を、マグネシウムと、グリニャード条件下、とりわけ無水条件下、好ましくは1,2−ジブロモ−エタンのような活性化剤の存在下で反応させ、式
Figure 2006502178
で示される化合物を形成させ、これをZn(X)〔Xは、ハロゲン、とりわけ塩素である。〕で処理することにより製造される。
本明細書の冒頭で述べたように、たいていのアンギオテンシンIIレセプターアンタゴニストは、構造的特徴としてテトラゾール環を含む。かかる化合物の製造のための製造順序において、テトラゾール環のための保護基の使用が必要とされる。
たとえば、有機金属試薬からテトラゾール環を保護するためのトリフェニルメチル基が使用される。トリフェニルメチル基は、後で、酸性条件下ではずされる。トリフェニルメチル基の不利な点は、その分子量が大きいことと考えられており、2−フェニル−2−プロピル テトラゾール保護基が、任意のさらなる変換の前のメタレーション(metallation)を可能にするために使用される。この保護基の除去は、腐食性および毒性の試薬、たとえば三フッ化ホウ素エーテラート、または脱保護の工程を触媒する遷移金属を必要とし、これらは不利な点とみなされる。
2−メチル−2−プロピル基を用いることによる有機金属試薬に対するテトラゾール環の保護は、別の態様である。除去のために、この基は厳しい酸性条件を必要とし、このことは、化合物または生成物中の反応しやすい官能基に適合しない。
あるいは、2−シアノエチル テトラゾール保護基が使用される。たいていの有機金属試薬に対するこの保護基の低い安定性、および脱保護中の非常に毒性の副生成物の形成は不利な点とみなされる。
テトラゾール環は、また、(フェニルメチル)オキシメチル基により保護され得る。しかしながら、形成された2つの異性体の1つのタイプは、低い温度においてさえ、有機金属試薬に対して安定でない。
本発明の目的は、(1)上記の不利な点を有さず、(2)高い収率で容易に導入され、(3)分子量が小さく、(4)有機金属試薬、たとえばアリール亜鉛化合物およびアリールマグネシウム化合物の存在下で安定であり、(5)反応しやすい官能基、たとえばホルミル基と適合性の酸性条件下にて高い収率で容易に除去される保護基を用いることによる、式(IIa')の化合物またはその塩の合成を提供することである。
驚くべきことに、すぐ上に記載した方法は、上記の目的を満たすことが見いだされた。たとえば、当業者は、式(IVd)の化合物のテトラゾール環の対応する保護基がかかる金属有機カップリング反応において安定であると考えられないので、式(IVc)の化合物が式(IVd)の化合物とのカップリングに使用できるとは予想しないであろう。当業者は、式(IVd)のテトラゾールの対応する保護基がはずれると予測するであろう。さらに、当業者は、式(IVe)のテトラゾールの対応する保護基が上で概説した穏和な条件下で容易にはずれると予測するであろう。
したがって、本発明の別の実施態様は、式(IVa)、(IVb)、(IVc)、(IVd)、(IVd')、(IVd'')、および(IVe)の新規化合物、とりわけ式(IVe)の化合物である。
本発明のこの観点の好適な実施態様は、式
Figure 2006502178
〔式中、RおよびR'は、互いに独立して、C−C−アルキル、たとえばメチルもしくはエチルを表すか、または一体となってC−C−アルキレン、たとえばエチレン、プロピレン、ブチレンもしくは1,2−ジメチルエチレンもしくは2,2−ジメチルプロピレンを形成するか、またはR、RおよびRは、互いに独立して、水素もしくはC−C−アルキル、たとえばメチルもしくはエチルを表し、そしてRは、C−C−アルキルを表すか、またはRおよびRは一体となってC−C−アルキレン、たとえばエチレン、プロピレン、ブチレンを形成するか、またはRおよびRは一体となってC−C−アルキレンを形成する。〕
で示される化合物に関する。
好適な式(IVe)の化合物は、RおよびR'は、互いに独立して、C−C−アルキル、たとえばメチルもしくはエチルを表すか、または一体となってC−C−アルキレン、たとえばエチレン、プロピレン、ブチレンもしくは1,2−ジメチルエチレンもしくは2,2−ジメチルプロピレンを形成するか、またはR、RおよびRは、互いに独立して、水素もしくはC−C−アルキル、たとえばメチルもしくはエチルを表し、そしてRは、C−C−アルキルを表すか、またはRおよびRは一体となってC−C−アルキレン、たとえばエチレン、プロピレン、ブチレンを形成する化合物である。
およびR'が、互いに独立して、C−C−アルキル、たとえばメチル、エチルもしくはプロピルを表すか、または
、RおよびRが、水素を表し、そしてRがC−C−アルキルを表す式(IVe)の化合物がさらに好適である。
およびR'が、互いに独立して、C−C−アルキル、たとえばメチル、エチルもしくはプロピルを表し、そして
およびRが、水素を表し、そしてRおよびRが一体となってC−C−アルキレン、たとえばエチレンもしくはプロピレンを形成する式(IVe)の化合物が最も好適である。
作業実施例において具体的に記載した式(IVe)の化合物がとりわけ好適である。
本発明の別の実施態様において、反応工程(a)を、式
Figure 2006502178
で示される対応するヒドロキシメチル誘導体の慣用的酸化による式(IIa)の化合物の形成と、

Figure 2006502178
〔式中、Rは、たとえば、ヒドロキシ、C−C−アルコキシもしくはハロゲン、たとえば塩素を表す。〕
で示されるカルボン酸の対応する誘導体の慣用的還元と;または

Figure 2006502178
〔式中、RおよびR'は、互いに独立して、C−C−アルキル、たとえばメチルもしくはエチルを表すか、または一体となってC−C−アルキレン、たとえばエチレン、プロピレンもしくはブチレンもしくは1,2−ジメチルエチレンを表す。〕
で示されるアセタールの慣用的加水分解を組み合わせることができる。
本発明は、また、反応工程(a)、とりわけ還元的アミノ化の還元工程に関する。たとえば、水素化ホウ素を用いて、および極性溶媒中、所望により水の存在下で、好ましくは低級(とりわけ無水)アルカノール、たとえばメタノール、エタノール、イソプロパノールもしくはグリム中で塩基性条件下にて反応が行われる場合、得られる式(IIc)または(IIc')の化合物は、それぞれ、驚くべきことに、本質的に鏡像異性的に純粋な形態で得られ得る。塩基性条件下では、通常、少なくとも部分的にはラセミ化が起こるものと予想される。これとは対照的に、驚くべきことに、たとえば、それぞれ、95%以上、好ましくは98%以上および最も好ましくは99%以上の式(IIc)または(IIc')の化合物の鏡像体過剰率(ee)が達成され得る。
工程(a)は、好ましくは穏和な条件下、とりわけ約−10℃から約室温の温度範囲で、好ましくは約−5℃〜+5℃の温度範囲で行われる。
工程(b):
反応工程(b)において、アシル化が、たとえば、適当な塩基の不存在下または存在下で行われる。
適当な塩基は、たとえば、水酸化アルカリ金属もしくは炭酸アルカリ金属、モルホリンもしくはピペリジンアミン、非置換もしくは置換ピリジン、アニリン、ナフタレンアミン、トリ−C−C−アルキルアミン、塩基性ヘテロ環もしくはテトラ−C−C−アルキル−アンモニウムヒドロキシドである。挙げることができる例としては、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、トリ−プロピル−アミン、トリ−ブチル−アミンもしくはエチルジイソプロピルアミン、N−メチル−モルホリンもしくはN−メチル−ピペリジン、ジメチル−アニリンもしくはジメチルアミノ−ナフタレン、ルチジン、コリジン、またはベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシドが挙げられる。好適な塩基は、トリ−C−C−アルキルアミン、たとえばエチル−ジイソプロピル−アミンもしくはピリジンである。
アシル化は、適当な不活性溶媒中または溶媒の混合物中で行われる。当業者であれば、十分に、適当な溶媒または溶媒系を選択することができる。たとえば、芳香族炭化水素、たとえばトルエン、エステル、たとえば酢酸エチルまたは酢酸エチルおよび水の混合物、ハロゲン化炭化水素、たとえば塩化メチレン、ニトリル、たとえばアセトニトリルもしくはプロピオニトリル、エーテル、たとえばテトラヒドロフランもしくはジオキサン、1,2−ジメトキシ−エタン、アミド、たとえばジメチルホルムアミド、または炭化水素、たとえばトルエンが溶媒として使用される。
式(IIc)の化合物のアシル化において、Rが水素であれば、そのカルボキシル基がアシル化されて混合酸無水物を形成し得る。この中間体は、主に塩基性条件下で、ラセミ化する傾向が強い。しかしながら、ラセミ化は、式(IId)の化合物、とりわけハライドを、適当な不活性溶媒(たとえばジメトキシエタン、テトラヒドロフランもしくはアセトニトリル)中で式(IIc)の化合物に最初に添加し、次いで式(IId)の化合物に対して化学量論的量以下の塩基、とりわけピリジンをゆっくりと添加することにより避けることができる。反応混合物中の少量、好ましくは2当量の水は、ラセミ化をさらに抑制し得る。
当該反応は、また、常に反応混合物を酸性に維持しながら、式(IId)の化合物および塩基、たとえばピリジンの同時的添加または代替的添加により行われ得る。
本発明は、また、Rが、水素またはテトラゾール保護基であり、そしてRが、水素またはカルボキシ保護基である式(IIc)の化合物に関する。ただし、Rがエチルであり、そしてRがトリチルである式(IIc)の化合物を除くものとする;これは、たとえば、式(I)の化合物の製造のための中間体として使用され得る。
本発明は、また、反応工程(b)に関する。得られる式(IIe)の化合物は、本質的に鏡像異性的に純粋な形態で得られ得る。たとえば、それぞれ、95%以上、好ましくは98%以上および最も好ましくは99%以上の式(IIc)または(IIc')の化合物の鏡像体過剰率(ee)が達成され得る。
が保護基を表し、そしてRが水素または保護基、たとえば、2当量の式(IId)の化合物、たとえば対応するそのハライド、および塩基の両方である場合、たとえばエチル−ジイソプロピル−アミンまたはトリ−n−プロピルアミンを、適当な溶媒、たとえばトルエンに溶かした対応する式(IIc)の化合物に添加する。驚くべきことに、ラセミ化は観察されない。
通常、Rが水素または保護基である対応する式(IIc)の化合物において、主に、塩基または酸の存在下で、そして上昇した温度にて、少なくとも部分的なラセミ化が予想される。しかしながら、本発明にしたがって適用された条件下では、ラセミ化は観察されない。
通常、Rが水素である対応する式(IIc)の化合物において、ラセミ化が予想される。しかしながら、塩基の存在下で、ラセミ化は観察されない。
が水素であり、そしてRが保護基である場合、テトラゾール環を、また、アシル化してもよい。しかしながら、反応混合物を、たとえば水またはアルコール、たとえばメタノールでクエンチした場合、Rが水素である対応する化合物が得られ得る。
式(IId)の化合物は既知であるか、またはそれ自体公知の方法にしたがって製造され得る。
工程(c):
保護基、テトラゾールおよびカルボキシ保護基の両方の除去は、当分野において既知の方法にしたがって行われ得る。
たとえば、ベンジルエステルは、とりわけ、適当な水素化触媒の存在下での水素化により、対応する酸に変換され得る。適当な触媒には、たとえば、ニッケル、たとえばラネーニッケル、および貴金属またはそれらの誘導体、たとえば酸化物、たとえばパラジウムまたは酸化白金(所望により、これを支持体、たとえば炭素または炭酸カルシウムに適用してもよい。)が含まれる。水素化は、好ましくは、1〜約100atmの圧力で、そして約−80℃〜約200℃の室温にて、特に室温から約100℃にて行われ得る。
トリチルまたはtert−ブチル基の除去は、それぞれ、とりわけ穏和な条件下にて、酸で対応する保護化合物を処理することにより達成され得る。
工程(d):
式(I)の化合物の単離工程(d)は、慣用的単離方法にしたがって、たとえば得られる式(I)の化合物を反応混合物から結晶化させることにより、所望または必要ならば、後処理後、とりわけ抽出することにより、または反応混合物のクロマトグラフィーにより行われる。
式(I)の酸の、塩への変換は、それ自体公知の方法で行われる。したがって、たとえば、式(I)の化合物の塩基との塩は、当該酸形態を塩基で処理することにより得られる。他方、塩基との塩は、慣用的方法で酸(遊離化合物)に変換され得、そして塩基との塩は、たとえば、適当な酸性剤で処理することにより変換され得る。
本発明は、また、作業実施例の部分に記載した新規化合物に関する。
以下の実施例は上記の本発明を説明する;しかしながら、これらは、如何なる方法においてもその範囲を制限することを意図していない。
作業実施例:
実施例1:
a)3−メチル−2{[1−[2'−(1H−テトラゾール−5−イル)−ビフェニル−4−イル]−メタ−(E/Z)−イリデン]−アミノ}−酪酸の製造
Figure 2006502178
30%水酸化ナトリウム水溶液(4.2ml;31.5mmol)を、pH 11に達するまで、水(20ml)中のL−バリン(2.43g;20.8mmol)および2'−(1H−テトラゾール−5−イル)−ビフェニル−4−カルボアルデヒド(5g;19.6mmol)の撹拌懸濁液に室温にて添加する。得られる溶液を、室温にて15分間撹拌する。透明溶液を真空中で60℃にて蒸発させ、そして残った水を、10mlの1−ブタノールを用いて、共沸除去する。
1H NMR (CD3OD, 300MHz):
δ=8.21 (CH=N, s), 7.67 (C6H5-CH, d), 7.40-7.60 (4 C6H5-CH, m), 7.18 (C6H5-CH, d), 3.42 (CH, d), 2.31 (CH, m), 0.98 (CH3, d), 0.82 (CH3, d).
b1)(S)−3−メチル−2−((2'−(1H−テトラゾール−5−イル)−ビフェニル−4−イルメチル)−アミノ)−酪酸の製造
Figure 2006502178
2.0M水酸化ナトリウム水溶液(約100ml;200mmol)を、pH 11に達するまで、水(100ml)中のL−バリン(11.8g;100mmol)および2'−(1H−テトラゾール−5−イル)−ビフェニル−4−カルボアルデヒド(25.1g;100mmol)の撹拌懸濁液に室温にて添加する。得られる透明溶液を真空中で60℃にて蒸発させ、そして残りの水を、1−ブタノールを用いて共沸除去する。残渣(泡状固体としてのイミン)を無水エタノール(300ml)に溶かし、そして水素化ホウ素ナトリウム(3.78g;100mmol)を0〜5℃にて溶液に分割して添加する。反応混合物を0〜5℃にて30分間撹拌し、そして、反応が終了していれば(HPLC)、水(100ml)および2.0M塩酸(80ml;160mmol)の添加によりクエンチする。有機溶媒(エタノール)を、真空中で50℃にて透明溶液(pH 7)から除去する。残りの水性濃縮物を、2.0M塩酸(約70ml;140mmol)のゆっくりとした添加により40℃にてpH 2に調節する。当該添加中に、所望の生成物が沈澱する。これを濾過により回収し、水で洗浄し、そして真空中で乾燥する。粗生成物を50℃にてメタノール中に懸濁させ、そしてスラリーを室温まで冷却する。(S)−3−メチル−2−((2'−(1H−テトラゾール−5−イル)−ビフェニル−4−イル−メチル)−アミノ)−酪酸を濾過により回収し、そして真空中で乾燥する。
b2)あるいは、(S)−3−メチル−2−((2'−(1H−テトラゾール−5−イル)−ビフェニル−4−イル−メチル)−アミノ)−酪酸は、たとえば以下のように製造され得る:
10M水酸化ナトリウム水溶液(約41ml;410mmol)を、pH 11に達するまで、水(200ml)中のL−バリン(24.8g;210mmol)および2'−(1H−テトラゾール−5−イル)−ビフェニル−4−カルボアルデヒド(50g;200mmol)の撹拌懸濁液に室温にて添加する。得られる透明溶液を真空中で60℃にて蒸発させ、そして残りの水を、1−ブタノールを用いて共沸除去する。残渣(泡状固体としてのイミン)をメタノール(600ml)に溶かし、そして水素化ホウ素ナトリウム(3.13g;80mmol)を、0〜5℃にて分割して溶液に添加する。反応混合物を0〜5℃にて30分間撹拌し、そして反応が終了していれば(HPLC)、水(300ml)および2.0M塩酸(160ml;320mmol)の添加によりクエンチする。有機溶媒(メタノール)を真空中で50℃にて透明溶液(pH 7)から除去する。残った水性濃縮物を、40℃での2.0M塩酸(約90ml)のゆっくりとした添加によりpH 2に調節する。添加中に、所望の生成物が沈澱する。これを濾過により回収し、水で洗浄し、そして真空中で乾燥する。粗生成物を50℃にてメタノール中で懸濁させ、そして数分間撹拌する。次いで、スラリーを室温まで冷却する。(S)−3−メチル−2−((2'−(1H−テトラゾール−5−イル)−ビフェニル−4−イル−メチル)−アミノ)−酪酸を濾過により回収し、そして真空中で乾燥する。
鏡像体過剰率(HPLCによる):ee>99.9%
b3)あるいは、(S)−3−メチル−2−((2'−(1H−テトラゾール−5−イル)−ビフェニル−4−イル−メチル)−アミノ)−酪酸は、たとえば以下のように製造され得る:
水酸化ナトリウム(1.71g;41.89mmol)を、15mlのメタノール中のL−バリン(2.48g;21mmol)の撹拌懸濁液に分割して添加する。この混合物を室温にて30分間撹拌する。次いで、2'−(1H−テトラゾール−5−イル)−ビフェニル−4−カルボアルデヒド(5g;20mmol)を添加する。この混合物は、数分後に透明な溶液になる。次いで、混合物を−5℃に冷却し、そして水素化ホウ素ナトリウム(0.315g;8mmol)を当該溶液に分割して添加する。添加の間、温度を0〜5℃に維持する。得られる混合物を0℃にて2時間撹拌し−反応の終了をHPLCにより追跡し−次いで、pHが2〜2.5になるまで、水(10ml)および37%塩酸(5.3g)の添加によりクエンチする。実施例1 b2)にしたがってさらなる後処理および結晶化を行う。
鏡像体過剰率(HPLCによる):ee>99.9%
b4)あるいは、(S)−3−メチル−2−((2'−(1H−テトラゾール−5−イル)−ビフェニル−4−イル−メチル)−アミノ)−酪酸は、たとえば以下のように製造され得る:
50mlのスチールオートクレーブ中で、3−メチル−2{[1−[2'−(1H−テトラゾール−5−イル)−ビフェニル−4−イル]−メタ−(E/Z)−イリデン]−アミノ}−酪酸(1.5g;3.2mmol)および5%Pt/C(7.5mg、5% wt/wt)をアルゴン下で負荷する。次いで、15mlのメタノールを添加し、そしてオートクレーブを密閉し、そしてアルゴンおよび水素をフラッシュする。圧力を5バールに設定し、そして反応液を室温にて撹拌する。反応の終了をHPLCにより追跡する。次いで、オートクレーブをアルゴンでフラッシュし、そして触媒を濾取する。さらなる後処理および結晶化を実施例1 b2)と同様に行う。
b5)あるいは、(S)−3−メチル−2−((2'−(1H−テトラゾール−5−イル)−ビフェニル−4−イル−メチル)−アミノ)−酪酸は、たとえば以下のように製造され得る:
2'−(1H−テトラゾール−5−イル)−ビフェニル−4−カルボアルデヒド(0.79g;3.2mmol)およびL−バリン(0.4g;3.4mmol)を15mlのメタノール中に懸濁させる。次いで、水酸化ナトリウム(0.27g;6.72mmol)を添加し、そして反応混合物を、透明溶液が得られるまで室温にて撹拌する。5%Pt/C(15.8mg;2wt/wt%)を添加する。オートクレーブを密閉し、そしてアルゴンおよび水素をフラッシュする。圧力を5バールに設定し、そして反応液を60℃にて撹拌する。反応の終了をHPLCにより追跡する。次いで、オートクレーブをアルゴンでフラッシュし、そして触媒を濾取する。さらなる後処理および結晶化を実施例1 b2)と同様に行う。
鏡像体過剰率(HPLCによる):ee>99.9%.
c)(S)−3−メチル−2−{ペンタノイル−[2'−(1H−テトラゾール−5−イル)−ビフェニル−4−イルメチル]−アミノ}−酪酸の製造
Figure 2006502178
1,2−ジメトキシエタン(116g)中の(S)−3−メチル−2−((2'−(1H−テトラゾール−5−イル)−ビフェニル−4−イルメチル)−アミノ)−酪酸(17.6g;50.0mmol)の懸濁液を−5℃に冷却し、そして塩化バレロイル(valeroylchloride)(9.9ml;80mmol)を添加し、続いて1,2−ジメトキシエタン(60ml)で希釈したピリジン(6.0ml;75mmol)をゆっくりと添加する。[1]反応の終了後、反応混合物をメタノール(18ml)でクエンチする。最後に、水(50ml)を室温にて添加し、1時間撹拌後、混合物を、0℃での10%炭酸ナトリウム水溶液(約116ml、120mmol)の添加によりpH 7.5に調節する。有機溶媒を真空中で50℃にて除去する。酢酸エチル(125ml)を、残った水性濃縮物に添加し、そして当該二相系を、2.0M HCl(約98ml)の添加により0〜5℃にてpH 2に調節する。有機相を分離し、そして真空中で45℃にて濃縮する(水は、共沸除去される)。生成物の結晶化が45℃で始まり、そしてシクロヘキサン(102ml)の添加後に、−5℃に冷却することにより終了する。固体を濾過により回収し、そして50℃での乾燥後、(S)−3−メチル−2−{ペンタノイル−[2'−(1H−テトラゾール−5−イル)−ビフェニル−4−イルメチル]−アミノ}−酪酸を白色の粉末として得る。
融点:108−110℃
鏡像体過剰率(HPLCによる):ee>99.5%
[1]あるいは、ピリジンおよび塩化バレロイルを交互に添加してもよい:1,2−ジメトキシエタン(126g)中の(S)−3−メチル−2−((2'−(1H−テトラゾール−5−イル)−ビフェニル−4−イルメチル)−アミノ)−酪酸(25.5g;72.6mmol)の懸濁液を、−10℃に冷却し、そして塩化バレロイル(8.75g;72.6mmol)を15分かけて添加し、続いて、ピリジン(5.6g)および水(1.5g)の混合物(7.16g)を61分かけてゆっくりと添加する。30分間撹拌後、塩化バレロイル(5.3g;43.5mmol)を8分かけて添加し、続いて、ピリジン(3.4g)および水(0.9g)の混合物(4.3g)を30分かけてゆっくりと添加する。各ピリジンの添加後、pHをサンプリングにより制御する(水で加水分解される)。サンプルのpHは、常に、2.5以下でなければならない。反応液を25分間撹拌し、次いで水(25.6g)を30分かけて添加する。混合物をさらに30分間撹拌し、次いで30分かけて23℃まで加温し、そしてさらに2時間撹拌する。pHの調節、蒸留による有機溶媒の除去、さらなる後処理および結晶化を、上記の実施例1 c)において記載したように行う。
実施例2:
本実施例は、以下の反応スキームにより説明することができる:
Figure 2006502178
a)(S)−3−メチル−2−{[2'−(1H−テトラゾール−5−イル)−ビフェニル−4−イル−メチル]−アミノ}−酪酸 ベンジルエステルの製造
トルエン(40ml)中のL−バリン−ベンジルエステル トシル酸塩(6.38g、16.8mmol)を、水(40ml)中の炭酸ナトリウム(2.36g、22.0mmol)の溶液で抽出する。有機相(L−バリンベンジルエステル遊離塩基を含む)を分離し、そして2'−(1H−テトラゾール−5−イル)−ビフェニル−4−カルボアルデヒド(4.13g、16.0mmol)およびトリ−n−プロピル−アミン(3.20ml、16.8mmol)を室温にて添加する。得られた溶液を真空中で50℃にて蒸発させる(水を共沸除去する)。残渣のオイル(中間体イミンを含む)を無水エタノール(40ml)に溶かし、そして水素化ホウ素ナトリウム(0.68g、17.6mmol)を、0〜5℃にて分割して10分以内に添加する。得られる溶液を0〜5℃にて30分間撹拌する。反応の終了後、反応混合物を水(10ml)でクエンチし、そして室温での2M塩酸(16ml、32mmol)の添加によりpH 6〜7に調節する。エタノールを、真空中で50℃にて反応混合物から蒸発させ、そして残渣の水性混合物をトルエン(60ml)で抽出する。有機相を、蒸発により元の容積の約50%まで真空中50℃にて濃縮する(水およびエタノールは共沸除去される)。(S)−3−メチル−2−{[2'−(1H−テトラゾール−5−イル)−ビフェニル−4−イル−メチル]−アミノ}−酪酸 ベンジルエステルを含む得られる濃縮物(35ml)を、この後のアシル化工程のための出発物質としてそのまま使用する。
b)(S)−3−メチル−{2−ペンタノイル−[2'−(1H−テトラゾール−5−イル)−ビフェニル−4−イル−メチル]−アミノ}−酪酸 ベンジルエステルの製造
先の工程からのトルエン(35ml)中の(S)−3−メチル−2−{[2'−(1H−テトラゾール−5−イル)−ビフェニル−4−イル−メチル]−アミノ}−酪酸 ベンジルエステル(約7.0g、16.0mmol)の溶液を、トルエン(35ml)で希釈する。当該透明溶液を無水条件下で0〜5℃に冷却し、そしてN−エチル−ジイソプロピルアミン(6.1ml、35.2mol)および塩化バレロイル(4.1ml、33.6mmol)をこの温度にて添加する。反応混合物を30分以内に50℃まで加熱し、そして50℃にて約1時間撹拌し、そして反応の終了後、50℃でのメタノール(10ml)の添加によりクエンチする。透明溶液を50℃にて約30分間撹拌し、そして最終的に室温まで冷却する。水(30ml)を添加し、そして得られる二相系を、2.0M塩酸(約11ml、22mmol)の添加によりpH 2に調節する。有機相を分離し、水(30ml)で抽出し、そして蒸発により元の容積の約50%まで真空中50℃にて濃縮する(水およびメタノールを共沸除去する)。トルエン(40ml)中の得られる濃縮物に、結晶化を開始させるために40℃にて種晶を入れ、そしてこの温度にて約1時間撹拌する。この懸濁液を、6〜10時間以内に0℃まで徐々に冷却する。固体を濾過により分離し、冷トルエン(30ml)で洗浄し、そして真空中50℃にて乾燥すると、(S)−3−メチル−{2−ペンタノイル−[2'−(1H−テトラゾール−5−イル)−ビフェニル−4−イル−メチル]−アミノ}−酪酸 ベンジルエステルを得る。
融点:115−116℃
鏡像体過剰率(HPLCによる):ee>99.8%
c)(S)−3−メチル−2−{ペンタノイル−[2'−(1H−テトラゾール−5−イル)−ビフェニル−4−イル−メチル]−アミノ}−酪酸の製造
酢酸エチル(43ml)中の(S)−3−メチル−{2−ペンタノイル−[2'−(1H−テトラゾール−5−イル)−ビフェニル−4−イル−メチル]−アミノ}−酪酸 ベンジルエステル(10.6g;20.0mmol)の溶液を、湿活性炭担持パラジウム触媒5%(1.12g、50%の水を含む)の存在下で、4バール/50℃にて水素化する。反応の終了(水素消費の停止)後、触媒を濾過により除去し、そして濾液を真空中で45℃にて濃縮する(水を共沸除去する)。生成物の結晶化が45℃にて始まり、そしてシクロヘキサン(102ml)の添加後、−5℃まで冷却することにより終了する。固体を濾過により回収し、そして50℃での乾燥後、(S)−3−メチル−2−{ペンタノイル−[2'−(1H−テトラゾール−5−イル)−ビフェニル−4−イル−メチル]−アミノ}−酪酸を白色の粉末として得る。
融点:108−110℃.
鏡像体過剰率(HPLCによる):ee>99.5%
実施例3:
a)(S)−3−メチル−2−((2'−(1H−テトラゾール−5−イル)−ビフェニル−4−イル−メチル)−アミノ)−酪酸 tert−ブチルエステルの製造
Figure 2006502178
5mlの酢酸イソプロピル中のL−バリン tert−ブチルエステル塩酸塩(419.4mg;2mmol)の懸濁液に、5mlの水中の炭酸ナトリウム(265mg;2.5mmol)を添加する。溶解の終了後、この二相を直ちに分離する。水層を4mlの酢酸イソプロピルで1回洗浄する。合わせた有機層を5mLの水で洗浄する。無色有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空中で蒸発させ、そして高度の真空下で乾燥すると、無色のオイルを得る。このオイルを4mlのメタノールに溶かす。2'−(1H−テトラゾール−2−イル)−ビフェニル−4−カルボアルデヒド(515mg;2mmol)およびトリエチルアミン(0.278ml;2mmol)の添加後、黄色の溶液を5分間撹拌し、その後、真空中で蒸発させると、黄色のオイルを得る。4mlのエタノール中に溶かした後、溶液を0℃に冷却する。水素化ホウ素ナトリウム(78mg;2mmol)を、イミンが消失する(HPLC)まで、撹拌しながら4回に分けて添加する。僅かに黄色の溶液を、3.2mlの1.0M HCl溶液でpH 11からpH 6に酸性化する。エタノールの蒸発により、水中の黄色オイルの混合物を得る。この混合物を酢酸イソプロピルで抽出する。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空中で蒸発させ、そして高度の真空下で乾燥すると、オイルとして(S)−3−メチル−2−((2'−(1H−テトラゾール−5−イル)−ビフェニル−4−イルメチル)−アミノ)−酪酸 tert−ブチルエステルを得る。
b)(S)−3−メチル−{2−ペンタノイル−[2'−(1H−テトラゾール−5−イル)−ビフェニル−4−イル−メチル]−アミノ}−酪酸 tert−ブチルエステルの製造
Figure 2006502178
(S)−3−メチル−2−((2'−(1H−テトラゾール−5−イル)−ビフェニル−4−イルメチル)−アミノ)−酪酸 tert−ブチルエステル(8.5g;約16.0mmol)をトルエン(63ml)に溶かし、そしてN−エチル−ジイソプロピルアミン(6.1ml;35.2mmol)および塩化バレロイル(4.1ml;33.6mmol)を室温にて添加する。透明溶液を50℃まで加熱し、そしてこの温度で60分間撹拌する。反応の終了後、反応混合物をメタノール(10ml)で50℃にてクエンチし、そして最後に、水を室温にて添加する。二相系を2.0M HCl(約5ml)の添加によりpH 2に調節する。有機相を分離し、そして真空中で50℃にて濃縮する(残った水を共沸除去する)。室温まで冷却後、生成物がトルエンから結晶化し始める。濾過および真空中での乾燥後、白色の粉末として(S)−3−メチル−{2−ペンタノイル−[2'−(1H−テトラゾール−5−イル)−ビフェニル−4−イル−メチル]−アミノ}−酪酸 tert−ブチルエステルを得る。
融点:153.4℃
鏡像体過剰率(HPLCによる):ee>99.8%
実施例4:
a)(S)−2−((2'−(2''−tert−ブチル−テトラゾール−5''−イル)−ビフェニル−4−イルメチル)−アミノ)−3−メチル−酪酸の製造
Figure 2006502178
ソーダ溶液(1mol/l;1.0ml、1.0mmol)をL−バリン(117.15mg;1.0mmol)に添加する。完全に溶かした後に、反応液を蒸発させる。白色固体に、2'−(1H−tert−ブチル−テトラゾール−2−イル)−ビフェニル−4−カルボアルデヒド(306.4mg、1mmol)および4mlのメタノールを添加する。完全に溶かした後、反応液を蒸発させ、そして僅かに黄色のオイルを高度の真空中で乾燥する。イミンを4mlのエタノールに溶かし、そして0℃に冷却し、その後、水素化ホウ素ナトリウム(38mg;1.0mmol)を、イミンが消失するまで撹拌しながら2回に分けて添加する。僅かに黄色の溶液を1.8mlの1N HCl溶液でpH 6〜7に酸性化する。真空中での蒸発により、白色の固体を得る。10mlの酢酸イソプロピルおよび10mLの水を添加する。白色の沈澱を濾過し、水で洗浄し、そして乾燥すると、2−((2'−(2''−tert−ブチル−テトラゾール−5''−イル)−ビフェニル−4−イル−メチル)−アミノ)−3−メチル−酪酸を得る。
融点:189.7℃
実施例5:
Figure 2006502178
a)(S)−2−{[2'−(2−ベンジル−2H−テトラゾール−5−イル)−ビフェニル−4−イルメチル]−アミノ}−3−メチル−酪酸 ベンジルエステルの製造
L−バリン−ベンジルエステルトシル酸塩(0.97mmol、368mg)を酢酸イソプロピル(4ml)中に懸濁させる。この懸濁液に、水(2ml)中の炭酸ナトリウム(1.21mmol、128mg)の溶液を室温にて添加した。得られた混合物を2分間撹拌し、分液漏斗に移し、そして相を分離する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして真空中で濃縮すると、無色のオイルとして遊離塩基を得る。2'−(1H−ベンジル−テトラゾール−2−イル)−ビフェニル−4−カルボアルデヒド(0.88mmol、300mg)を室温にて1,2 ジメトキシエタン(4ml)に溶かし、得られた溶液を遊離塩基残渣に添加する。8時間後、溶媒を真空中で除去し、そして残渣をエタノール(4ml)に溶かす。水素化ホウ素ナトリウム(1.1mmol、41.6mg)を反応混合物に溶かす。得られたオペーク溶液を室温にて2時間以上撹拌し、次いで、エタノールを除去するために真空中で濃縮する。水(20ml)およびジクロロメタン(20ml)を添加し、そして水相のpHを、1N HClの添加により1に調節する。相を分離し、そして水相をジクロロメタン(10ml)で再び抽出する。合わせた有機相を水(10ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして真空中で濃縮すると、無色のオイルとして標題の化合物を得る。
実施例6:
a)(S)−2−{[2'−(2−tert−ブチル−2H−テトラゾール−5−イル)−ビフェニル−4−イルメチル]−アミノ}−3−メチル−酪酸 tert−ブチル エステルの製造
Figure 2006502178
L−バリン−t−ブチル エステル塩酸塩(1.32mmol、278mg)を酢酸イソプロピル(5ml)に懸濁させる。この懸濁液に、水(5ml)中の炭酸ナトリウム(1.65mmol、175mg)の溶液を室温にて添加した。得られる混合物を2分間撹拌し、分液漏斗に移し、そして相を分離する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして真空中で濃縮すると、無色のオイルとして遊離塩基を得る。
2'−(1H−tert−ブチル−テトラゾール−2−イル)−ビフェニル−4−カルボアルデヒド(1.2mmol、367.2mg)を室温にてエタノール(5ml)に溶かし、そして得られた溶液を遊離塩基残渣に添加する。90分後、水素化ホウ素ナトリウム(1.5mmol、56.7mg)を反応混合物に添加する。得られたオペーク溶液を室温にて2時間撹拌し、次いでエタノールを除去するために真空中で濃縮する。水(20ml)およびジクロロメタン(20ml)を添加し、そして水相のpHを、1N HClの添加により1に調節する。水相を分離し、そして水相をジクロロメタン(10ml)で再抽出する。合わせた有機相を水(10ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして真空中で濃縮すると、無色のオイルとして標題の化合物を得る。
1H NMR (CD3OD, 400MHz):
δ=7.86 (1H, d, J=8 Hz), 7.41-7.68 (3H, m), 7.44 (2H, d, J=8Hz), 7.24 (2H, d, J=8Hz), 4.17 (1H, d, J=13Hz), 4.08 (1H, d, J=13Hz), 3.56 (1H, d, J=2Hz), 2.27 (1H, m), 1.12 (3H, d, J=7Hz) and 1.06 (3H, d, J=7Hz).
実施例7:
a)(S)−3−メチル−2−{[2'−(1H−テトラゾール−5−イル)−ビフェニル−4−イル−メチル]−アミノ}−酪酸 ベンジルエステルの製造
トルエン(90ml)中のL−バリン−ベンジルエステルトシル酸塩(20.1g、53mmol)を、水(125ml)中の炭酸ナトリウム(7.3g、69mmol)の溶液で抽出する。有機相(L−バリンベンジルエステル遊離塩基を含む)を分離し、そして2'−(1H−テトラゾール−5−イル)−ビフェニル−4−カルボアルデヒド(12.5g、50mmol)およびN−エチル−ジイソプロピルアミン(9.0ml、52mmol)を室温にて添加する。得られる溶液を真空中で50℃にて完全に蒸発させる(水を共沸除去する)。残渣のオイル(中間体イミンを含む)をメタノール(160ml)に溶かし、そして水素化ホウ素ナトリウム(0.84g、22mmol)を、0〜5℃にて10分以内に分割して添加する。得られる溶液を0〜5℃にて30分間撹拌する。変換の完了後、反応混合物を、0〜5℃にて1.0M塩酸(約42ml、42mmol)を添加することによりクエンチし、そしてpH 6〜7に調節する。メタノールを真空中で50℃にて反応混合物から留去し、そして残渣の水性混合物をトルエン(180ml)で抽出する。有機相を、蒸発により元の容積の約50%まで真空中50℃にて濃縮する(水およびメタノールを共沸除去する)。(S)−3−メチル−2−{[2'−(1H−テトラゾール−5−イル)−ビフェニル−4−イル−メチル]−アミノ}−酪酸 ベンジルエステルを含む得られる濃縮物(約80g)を、この後のアシル化工程のための出発物質としてそのまま使用する。
b)(S)−3−メチル−{2−ペンタノイル−[2'−(1H−テトラゾール−5−イル)−ビフェニル−4−イル−メチル]−アミノ}−酪酸 ベンジルエステルの製造
先の工程からのトルエン(約80g、48〜50mmol)中の(S)−3−メチル−2−{[2'−(1H−テトラゾール−5−イル)−ビフェニル−4−イル−メチル]−アミノ}−酪酸 ベンジルエステルの溶液を、トルエン(85ml)で希釈する。無水条件下で、N−エチル−ジイソプロピルアミン(24.0ml、140mol)および塩化バレロイル(17.3ml、140mmol)をこの温度にて添加する。反応混合物を30分以内に50℃まで加熱し、そして50℃にて約1時間撹拌し、そして反応の終了後、50℃でのメタノール(10ml)の添加によりクエンチする。透明溶液を50℃にて約30分間撹拌し、そして最終的に室温まで冷却する。水(30ml)を添加し、そして得られる二相系を、2.0M塩酸(約11ml、22mmol)の添加によりpH 2に調節する。有機相を分離し、水(30ml)で抽出し、そして蒸発により元の容積の約50%まで真空中50℃にて濃縮する(水およびメタノールを共沸除去する)。トルエン(40ml)中の得られる濃縮物に、結晶化を開始させるために40℃にて種晶を入れ、そしてこの温度にて約1時間撹拌する。この懸濁液を、6〜10時間以内に0℃まで徐々に冷却する。固体を濾過により分離し、冷トルエン(30ml)で洗浄し、そして真空中50℃にて乾燥すると、(S)−3−メチル−{2−ペンタノイル−[2'−(1H−テトラゾール−5−イル)−ビフェニル−4−イル−メチル]−アミノ}−酪酸 ベンジルエステルを得る。
融点:115−116℃.
鏡像体過剰率(HPLCによる):ee>99.8%.
c)(S)−3−メチル−2−{ペンタノイル−[2'−(1H−テトラゾール−5−イル)−ビフェニル−4−イル−メチル]−アミノ}−酪酸の製造
酢酸エチル(43ml)中の(S)−3−メチル−{2−ペンタノイル−[2'−(1H−テトラゾール−5−イル)−ビフェニル−4−イル−メチル]−アミノ}−酪酸 ベンジルエステル(10.6g;20.0mmol)の溶液を、湿活性炭担持パラジウム触媒5%(1.12g、50%の水を含む)の存在下で、4バール/50℃にて水素化する。反応の終了(水素消費の停止)後、触媒を濾過により除去し、そして濾液を真空中で45℃にて濃縮する(水を共沸除去する)。生成物の結晶化が45℃にて始まり、そしてシクロヘキサン(102ml)の添加後、−5℃まで冷却することにより終了する。固体を濾過により回収し、そして50℃での乾燥後、(S)−3−メチル−2−{ペンタノイル−[2'−(1H−テトラゾール−5−イル)−ビフェニル−4−イル−メチル]−アミノ}−酪酸を白色の粉末として得る。
融点:108−110℃.
鏡像体過剰率(HPLCによる):ee>99.5%
実施例8:
5−(2−クロロフェニル)−2−(テトラヒドロピラン−2−イル)−2H−テトラゾールおよび5−(2−クロロフェニル)−1−(テトラヒドロピラン−2−イル)−1H−テトラゾール
Figure 2006502178
メタンスルホン酸(0.141g;1.44mmol)を、トルエン(660ml)中の5−(2−クロロフェニル)−1H−テトラゾール(88.46g;480.0mmol)の懸濁液に添加する。得られる混合物を50℃に加熱し、そしてトルエン(60ml)中の3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(42.88ml;494mmol)の溶液を90分かけて添加する。混合物を、さらに、50℃にて90分間撹拌する。得られる溶液を0.5N水酸化ナトリウム水溶液(各96ml)で2回および水(各96ml)で2回洗浄する。得られる混濁有機相を、インペラースターラー(impeller stirrer)を用いて真空中で濃縮すると、黄色の液体として約95:5(H−NMRによる)の比で5−(2−クロロフェニル)−2−(テトラヒドロピラン−2−イル)−2H−テトラゾール(N2−異性体)および5−(2−クロロフェニル)−1−(テトラヒドロピラン−2−イル)−1H−テトラゾール(N1−異性体)の混合物を得る。
N2−異性体の1H-NMR (400 MHz, CDCl3):1.72-1.84 (m, 3 H), 2.16-2.25 (m, 2 H), 2.46-2.55 (m, 1 H), 3.80-3.86 (m, 1 H), 4.02-4.07 (m, 1 H), 6.12-6.14 (m, 1 H), 7.36-7.44 (m, 2 H), 7.52-7.56 (m, 1 H), 7.96-7.98 (m, 1 H).
N1−異性体の1H-NMR (400 MHz, CDCl3):5.44-5.47 (m, 1 H). N2−異性体のシグナルと重ならない特徴的シグナル。
実施例9:
5−(2−ブロモフェニル)−2−(テトラヒドロピラン−2−イル)−2H−テトラゾールおよび5−(2−ブロモフェニル)−1−(テトラヒドロピラン−2−イル)−1H−テトラゾール
Figure 2006502178
tert−ブチル メチルエーテル(40ml)中の5−(2−ブロモフェニル)−1H−テトラゾール(4.50g;20.0mmol)の懸濁液を45℃に加温し、そしてメタンスルホン酸(0.058g;0.60mmol)を添加する。tert−ブチル メチルエーテル(21ml)中の3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(1.90ml;21mmol)の溶液を、得られた混合物に45℃にて1時間かけて添加する。混合物を、さらに、45℃にて6時間撹拌する。得られた溶液を約0℃まで冷却し、そして水(30ml)中の炭酸水素ナトリウム(2.4g)の溶液を添加する。水相を分離し、そしてtert−ブチル メチルエーテル(10ml)で抽出する。合わせた有機相を1N KOH溶液(各10ml)で2回および10重量%塩化ナトリウム水溶液(10ml)で1回洗浄する。得られる有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして真空中で蒸発させると、橙色のオイルとして約93:7(H−NMRによる)の比で5−(2−ブロモフェニル)−2−(テトラヒドロピラン−2−イル)−2H−テトラゾール(N2−異性体)および5−(2−ブロモフェニル)−1−(テトラヒドロピラン−2−イル)−1H−テトラゾール(N1−異性体)の混合物を得る。
N2−異性体の1H-NMR (400 MHz, CDCl3):1.72-1.85 (m, 3 H), 2.18-2.26 (m, 2 H), 2.45-2.54 (m, 1 H), 3.80-3.86 (m, 1 H), 4.01-4.07 (m, 1 H), 6.12-6.15 (m, 1 H), 7.31-7.35 (m, 1 H), 7.41-7.45 (m, 1 H), 7.73-7.75 (m, 1 H), 7.87-7.90 (m, 1 H).
実施例10:
5−(4'−ジエトキシメチル−ビフェニル−2−イル)−2−(テトラヒドロピラン−2−イル)−2H−テトラゾール
Figure 2006502178
無水テトラヒドロフラン(40ml)中のマグネシウム細片(5.11g)の懸濁液に、1,2−ジブロモエタン(0.106ml;1.2mmol)を添加する。懸濁液を12℃まで冷却し、そして無水テトラヒドロフラン(120ml)中の1−ブロモ−4−(ジエトキシメチル)ベンゼン(53.6g;200mmol)の溶液のうちの6mlを添加する。反応開始後、残りの1−ブロモ−4−(ジエトキシメチル)ベンゼンの溶液を90分かけて添加する。得られる混合物を、さらに、20〜25℃にて2.5時間撹拌する。混合物を無水テトラヒドロフランで250mlの総容積となるまで希釈すると、約0.78Mの濃度の対応するアリールマグネシウムブロミドの溶液を得る。無水条件下で、15.0mlの上記0.78Mアリールマグネシウムブロミド溶液(11.7mmol)を約0℃に冷却し、そしてテトラヒドロフラン中0.5M塩化亜鉛溶液(23.4ml;11.7mmol)を15分かけて添加する。対応するアリール亜鉛試薬の形成を完了させるために、得られる懸濁液を室温にて30分間撹拌する。別のフラスコ中で、テトラヒドロフラン(9ml)中の5−(2−ブロモフェニル)−2−(テトラヒドロピラン−2−イル)−2H−テトラゾールおよび5−(2−ブロモフェニル)−1−(テトラヒドロピラン−2−イル)−1H−テトラゾール(2.78g;9.0mmol)の混合物の溶液を、無水条件下で、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(0.253g;0.36mmol)に添加する。激しく撹拌した黄橙色懸濁液に、室温にて、上記アリール亜鉛試薬の懸濁液を40分かけて添加する。混合物を、さらに、室温にて17時間撹拌する。次いで、水(15ml)および酢酸エチル(20ml)中の炭酸水素ナトリウム(1.2g)の溶液を添加する。水相を分離し、そして酢酸エチル(60ml)で抽出する。合わせた有機相を水(各15ml)中の炭酸水素ナトリウム(1.2g)の溶液で2回および水(各15ml)で2回洗浄し、そして真空中で蒸発させる。得られる黄橙色のオイルを少量のtert−ブチル メチルエーテルに溶かし、濾過助剤で濾過し、真空中で蒸発させ、そして1:4の酢酸エチルおよびヘキサンの混合液で溶出したシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製すると、無色のオイルとして主要異性体(N2−異性体) 5−(4'−ジエトキシメチル−ビフェニル−2−イル)−2−(テトラヒドロピラン−2−イル)−2H−テトラゾールを得る。
N2−異性体の1H-NMR (400 MHz, CDCl3):1.24 (t, J=7.2 Hz, 6 H), 1.61-1.66 (m, 3 H), 1.88-2.03 (m, 2 H), 2.11-2.18 (m, 1 H), 3.50-3.71 (m, 6 H), 5.49 (s, 1 H), 5.97-5.99 (m, 1 H), 7.18-7.20 (m, 2 H), 7.38-7.40 (m, 2 H), 7.43-7.56 (m, 3 H), 7.90-7.92 (m, 1 H).
マススペクトル(ES+):m/z=409 [M+H]
実施例11:
2'−(2H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−カルバルデヒド
5−(4'−ジエトキシメチル−ビフェニル−2−イル)−2−(テトラヒドロピラン−2−イル)−2H−テトラゾール(0.408g;1.00mmol)に、94%エタノール(2.5ml)および2N塩酸水溶液(0.5ml;1.0mmol)を添加する。得られる溶液を45℃にて3時間加熱する。水(約2ml)の添加後、混合物を室温まで冷却し、次いで、0〜5℃にて30分間撹拌する。得られる懸濁液を濾過し、そして固体を少量の水で洗浄し、40℃にて真空中で乾燥すると、白色の結晶性粉末として2'−(1H−テトラゾール−5−イル)−ビフェニル−4−カルボアルデヒドを得る。
融点:187.5−190.0℃.
高分解能質量分析スペクトル(ES+):検出値:m/z=251.0928 [M+H];計算値:m/z=251.0927.

Claims (10)

  1. 式(I)
    Figure 2006502178
    で示される化合物またはその塩の製造方法であって、
    (a)式(IIa)
    Figure 2006502178
    〔式中、Rは、水素またはテトラゾール保護基である。〕
    で示される化合物またはその塩を、式
    Figure 2006502178
    〔式中、Rは、水素またはカルボキシ保護基を表す。〕
    で示される化合物またはその塩と、還元的アミノ化の条件下で反応させること;および
    (b)得られる式(IIc)
    Figure 2006502178
    で示される化合物またはその塩を、式(IId)
    Figure 2006502178
    〔式中、Rは、活性化基である。〕
    で示される化合物でアシル化すること;および、
    (c)Rおよび/またはRが水素でない場合、得られる式(IIe)
    Figure 2006502178
    で示される化合物またはその塩中の保護基(複数も可)を除去すること;および
    (d)得られる式(I)の化合物またはその塩を単離すること;および、所望により得られる式(I)の遊離酸をその塩に変換すること、または得られる式(I)の化合物の塩を式(I)の遊離酸に変換すること、または得られる式(I)の化合物の塩を別の塩に変換することを含んでなる方法。
  2. 式(IIa)、(IIb)、(IIc)、および(IIe)の化合物において、Rが水素を表し、そしてRが水素を表し、そして式(IId)の化合物において、Rがハロゲンを表す、請求項1に記載の方法。
  3. 還元的アミノ化が水素化ホウ素のような還元剤(これは、錯体の形態であってもよい。)、または水素化触媒の存在下で水素もしくは水素ドナーの両方の存在下で行われる、請求項1または2に記載の方法。
  4. 工程(a)が、最初に式(IIa)および(IIb)の化合物を縮合し、水を除去することにより式
    Figure 2006502178
    で示されるイミンを形成させ、続いて、還元剤の存在下で式(IIc')の化合物を還元することにより行われる、請求項1または2に記載の方法。
  5. 最初に式(IId)の化合物を式(IIc)の化合物に添加し、そして式(IId)に関して化学量論的量以下の塩基をゆっくりと添加することにより行われる、請求項1または2に記載の方法。

  6. Figure 2006502178
    〔式中、Rは、水素またはテトラゾール保護基を表し、そしてRは、水素またはカルボキシ保護基を表す。〕
    で示される化合物の製造方法であって、
    式(IIa)
    Figure 2006502178
    〔式中、Rは、水素またはテトラゾール保護基である。〕
    で示される化合物またはその塩を、式
    Figure 2006502178
    〔式中、Rは、水素またはカルボキシ保護基を表す。〕
    で示される化合物またはその塩と、還元的アミノ化の条件下で反応させることを含んでなる方法。
  7. 式(IIa)
    Figure 2006502178
    〔式中、Rは、水素またはテトラゾール保護基である。〕
    で示される化合物またはその塩を、式
    Figure 2006502178
    〔式中、Rは、水素またはカルボキシ保護基を表す。〕
    で示される化合物またはその塩と、水を除去しながら反応させ、そして得られる式(IIc')
    Figure 2006502178
    で示される化合物を還元剤の存在下で還元することを含んでなる、請求項6に記載の方法。

  8. Figure 2006502178
    〔式中、Rは、水素またはテトラゾール保護基であり、そしてRは、水素またはカルボキシ保護基である。〕
    で示される化合物。(ただし、Rがエチルであり、そしてRがトリチルである式(IIc)の化合物を除くものとする。)

  9. Figure 2006502178
    〔式中、Rは、水素またはテトラゾール保護基であり、そしてRは、水素またはカルボキシ保護基である。〕
    で示される化合物。

  10. Figure 2006502178
    〔式中、Rは、水素またはテトラゾール保護基を表し、そしてRは、水素またはカルボキシ保護基を表す。〕
    で示される化合物の製造方法であって、
    得られる式(IIc)
    Figure 2006502178
    で示される化合物またはその塩を、式(IId)
    Figure 2006502178
    〔式中、Rは、活性化基である。〕
    で示される化合物でアシル化することを含んでなる方法。
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