JP2006349065A - 係止部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】 係止又は抜き取り作業を容易に行うことができる係止部材を得る。
【解決手段】クリップ10は、被取付部材12を貫通した脚部16の一端側に設けられた頭部20を該被取付部材12に係合させると共に、脚部16の他端側に設けられた係止部18を被取付部材に重ね合わされた車体側部材14に係止することで、被取付部材12と車体側部材14とを接続する。このクリップ10の頭部20には、脚部16とは反対側に突出し得る取手部24が設けられている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えばカバー部材等の部品を車体に取り付けるための係止部材に関する。
例えば樹脂製のエンジンカバーを車体に取り付けるためにクリップを用いる技術が知れている。クリップは、エンジンカバーと車体側部材にとそれぞれ設けられた貫通孔を貫通し、頭部をエンジンカバーにおける貫通孔周りの面に係合させると共に、頭部から立設した脚部の先端に位置する係止部を車体側部材の貫通孔周りに係合させることで、エンジンカバーを車体側部材に係止するようになっている。
また、ワイヤハーネスを車体に配索する際に、該ワイヤハーネスに取り付けたクリップを車体の貫通孔に係止する構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。このクリップは、頭部を備えずワイヤハーネスに固定されており、軸部の先端に設けた係止部が単独で車体に設けた貫通孔の孔縁に係止されるようになっている。この係止部は、弾性材料にて略三角形枠状に形成されることで、工具を用いることなく貫通孔から引き抜くことができるようになっている。
特開平9−53756号公報
しかしながら、上記の如き頭部を有する前者のクリップでは、例えば係止する際に頭部を押し込む動作によって作業者に与える痛みを回避するために工具を用いて係止したり、また抜き取る際にはエンジンカバーと接触している頭部を持ち上げるための工具を用いたりする必要があるという問題があった。また、これらの問題は、頭部を備えない後者のクリップにおける係止部の構造(工具を用いることなく引く抜くための構造)を適用しても解消されることがない。
本発明は、上記事実を考慮して、係止又は抜き取り作業を容易に行うことができる係止部材を得ることが目的である。
上記目的を達成するために請求項1記載の発明に係る係止部材は、第1部材を貫通した脚部の一端側に設けられた頭部を該第1部材に係合させると共に、前記脚部の他端側に設けられた係止部を前記第1部材に重ね合わされた第2部材に係止することで、前記第1部材と第2部材とを接続する係止部材であって、前記頭部における前記脚部とは反対側に設けられた取手部を備えている。
請求項1記載の係止部材では、脚部が第1部材を貫通して該第1部材に頭部が係合すると、この頭部によって第2部材側への移動が規制される状態になると共に、係止部が第1部材に対し頭部とは反対側に至る。この係止部が第2部材に係合すると、係止部材は、第1部材側への移動が規制される係止状態となり、第1部材と第2部材とを接続する。ここで、頭部に取手部を設けたため、人手によって取手部を摘持しつつ、係止部材を係止して第1部材と第2部材とを接続したり、又は係止された係止部材を抜き取ることができる。すなわち、工具を用いることなく係止部材を係止し、又は抜き取ることが可能になる。
このように、請求項1記載の係止部材では、係止又は抜き取り作業を容易に行うことができる。なお、本係止部材は、例えば、上記係止及び抜き取りが共に可能な構成であってもよく、抜き取りが不能な構成や抜き取り方向が係止方向とは異なる構成であっても良い。また、係止部の第2部材への係止構造は、例えば、係合(引掛け)、螺合、嵌合等とすることができる。
請求項2記載の発明に係る係止部材は、請求項1記載の係止部材において、前記取手部は、前記頭部に対し前記脚部とは反対側に突出する操作位置と、前記頭部に対し前記脚部とは反対側に突出しない非操作位置とを取り得る。
請求項2記載の係止部材では、係止又は抜き取りの際には、取手部を操作位置に位置させて摘持する。一方、係止状態すなわち第1部材と第2部材との接続状態では、取手部を非操作位置に位置させる。これにより、頭部に対し脚部とは反対側に突出する部分がなくなる。したがって、例えば安全性や意匠性を犠牲にすることなく、取手部を設けることができる。
請求項3記載の発明に係る係止部材は、請求項2記載の係止部材において、前記頭部に、前記非操作位置に位置する前記取手部を格納する格納部を設けた。
請求項3記載の係止部材では、非操作位置に位置する取手部は、頭部に設けた格納部に格納されて全体的に頭部から突出する部分がなくなる。したがって、安全性、意匠性を向上することが可能になる。
以上説明したように本発明に係る係止部材は、係止又は抜き取り作業を容易に行うことができるという優れた効果を有する。
本発明の第1の実施形態に係る係止部材としてのクリップ10について、図1に基づいて説明する。
図1(A)には、クリップ10が一部切り欠いた側面図にて示されている。この図に示される如く、クリップ10は、例えばエンジンカバーや内装部品等の第1部材としての被取付部材12を、車体骨格部材やブラケット等の第2部材としての車体側部材14に係止するための係止部材である。具体的には、クリップ10は、脚部16の両端側に係止部18、頭部20が設けられており、互いに重ね合わされている被取付部材12及び車体側部材14の各貫通孔12A、14Aを脚部16が貫通した状態で、車体側部材14に係止される(係合する)係止部18と被取付部材12に係合する頭部20とによって軸線方向両側への移動が規制(抜け止め)されることで、被取付部材12を車体側部材14に接続するようになっている。以下、より具体的に説明する。
クリップ10の頭部20は、扁平状の丸頭又は扁平状のなべ頭とされている。脚部16は、この頭部20における被取付部材12に係合する座面20Aの軸心部から、軸線方向に沿って立設(突設)されており、その高さは被取付部材12及び車体側部材14の厚みの和と同等とされている。この実施形態では、一対の脚部16が上記軸線に対し対称に設けられている。係止部18は、各脚部16の先端(頭部20とは反対側の端部)から頭部20及び径方向外側を向くように傾斜して延設された一対の抜け止め係合部18Aと、各抜け止め係合部18Aの先端から傾斜して延設され互いの先端が連結された一対の差込力変換部18Bとで構成されている。
クリップ10では、一対の脚部16の外面間距離が貫通孔12A、14Aの内径よりも若干小とされると共に、各抜け止め係合部18Aと差込力変換部18Bとの境界に形成された屈曲部18C間の距離が貫通孔12A、14Aの内径よりも十分に大とされている。また、この実施形態では、頭部20の座面20Aと係止部18の先端(一対の差込力変換部18Bの連結部)とを連結する棒状の変形規制部22が設けられている。
このクリップ10は、係止部18の差込力変換部18Bを被取付部材12における貫通孔12Aの縁部に係合させた状態から軸線方向に沿って矢印A側に所定値以上の力で押し込むと、この押し込み力の一部が差込力変換部18Bによって係止部18を窄ませる(各屈曲部18Cを近接させる)力に変換され、係止部18が貫通孔12A、14Aを通過するようになっている。この状態でクリップ10は、図1(A)に示される如く、頭部20の座面20Aを被取付部材12の表面における貫通孔12A周りの面に係合させると共に、係止部18の各抜け止め係合部18Aを車体側部材14における貫通孔14Aの縁部に係止させることで、該被取付部材12及び車体側部材14に対し抜け止めされる構成である。すなわち、クリップ10は、互いに重ね合わされた被取付部材12及び車体側部材14の双方に対し抜け止めされつつこれらを接続する状態(以下、係止状態という)を取り得る構成とされている。
また、この実施形態では、クリップ10は、車体側部材14及び被取付部材12に対する抜き取り(取り外し)が可能な構成とされている。具体的には、クリップ10は、係止状態から軸線方向に沿って矢印B方向に別途所定値以上の力で引張る(引き上げる)と、この引張力の一部が軸線方向に対し傾斜した抜け止め係合部18Aによって係止部18を窄ませる力に変換され、係止部18が貫通孔12A、14Aから抜け出るようになっている。
そして、以上説明したクリップ10は、頭部20に設けられ係止の際又は抜き取りの際に、図1(A)に示される如く頭部20から脚部16とは反対側に突出して人手(指先)によって摘持(摘んで保持)される取手部24を備えている。この実施形態では、取手部24は、図1(A)に示される如く頭部20に対し直立し人手による摘持可能な操作位置と、図1(B)に示される如く頭部20内に格納される格納位置(非操作位置)とを選択的に取り得る構成とされている。
具体的には、取手部24は、棒状又は頭部20に向けて開口するコ字状に形成されており、頭部20には取手部24を格納し得る形状に形成された格納部としての格納溝(凹部)26が形成されている。格納溝26は、頭部20における脚部16とは反対側及び径方向外側に開口している。この実施形態では、頭部20の軸心に対し対称となるように一対の取手部24が設けられており、格納溝26は一対の取手部24を双方共に格納可能とされている。そして、各取手部24の一端は、それぞれ格納溝26内における頭部20の軸心近傍の互いに対称となる位置で、ヒンジ軸28によって回動可能に軸支されている。このヒンジ軸28廻りの回動によって、各取手部24の操作位置と格納位置とが切り替えられる構成である。この実施形態では、格納位置に位置する各取手部24は、全体として格納溝26内に入り込み、頭部20から(脚部16と反対向き及び径方向外側に)突出しない構成とされている。
次に、第1の実施形態の作用を説明する。
上記構成のクリップ10にて被取付部材12を車体側部材14に保持させる際には、貫通孔12A、14Aの位置が一致するように被取付部材12(の貫通孔12A周りの部分)を車体側部材14に重ね合わせた状態で、係止部18の差込力変換部18Bを被取付部材12における貫通孔12Aの縁部に係合させつつ所定値以上の力でA方向に押し込む。このとき、作業者は、それぞれ操作位置に位置する一対の取手部24を摘んで保持しながらクリップ10を矢印A方向に押し込む。
すると、クリップ10は、係止部18が屈曲部18Cを近接させるように変形して貫通孔12A、14Aを通過し、頭部20の座面20Aが被取付部材12の貫通孔12A周りの面に係合すると共に係止部18の抜け止め係合部18Aが車体側部材14の貫通孔14A周りに係止される係止状態となる。これにより、被取付部材12がクリップ10によって車体側部材14に取り付けられる。この係止状態とした後、それぞれ操作位置に位置する各取手部24をヒンジ軸28廻りに回動して頭部20の格納溝26に格納する。
一方、被取付部材12を車体側部材14から取り外す際には、それぞれ格納位置に位置する各取手部24をヒンジ軸28廻りに回動して頭部20に対し直立させる。作業者は、各取手部24を摘持しつつクリップ10を別途所定値以上の力で矢印B方向に引張る。すると、クリップ10は、係止部18が屈曲部18Cを近接させるように変形して貫通孔12A、14Aを通過し、車体側部材14、被取付部材12から抜き取られる。
ここで、クリップ10では、頭部20に取手部24を設けたため、工具を用いることなく、人手によって取手部24を摘持しつつ係止を行い又は係止されたクリップ10を抜き取ることができる。すなわち、操作位置に位置する取手部24を摘持してクリップ10を貫通孔12A、14A内に押し込むため、頭部20を指先で押圧する場合のように作業者に痛みを感じさせることがなく、クリップ10を押し込むための工具等を用いる必要がなくなる。また、操作位置に位置する取手部24を摘持しつつ引張ることでクリップ10を抜き取るため、該抜き取りの際に頭部20と被取付部材12との間に工具等を挿し込む必要がなくなる。
このように、第1の実施形態に係るクリップ10では、係止又は抜き取り作業を容易に行うことができる。
また、クリップ10では、取手部24が操作位置と格納位置とを取り得るため、クリップ10の係止状態で取手部24を頭部20の格納溝26内に格納することができる。この格納状態では、取手部24が頭部20から突出しないため、取手部24が人手や他の部品等と干渉することが防止され、安全性が向上する。さらに、取手部24が頭部20内に格納されるため、取手部24を設けることによって見栄えが悪化することが防止される。すなわち、意匠性が向上する。
次に、本発明の他の実施形態を説明する。なお、上記第1の実施形態と基本的に同一の部品、部分には、上記第1の実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。
(第2の実施形態)
図2(A)及び図2(B)には、それぞれ第2の実施形態に係るクリップ30が側面図にて示されている。これらの図に示される如く、クリップ30は、頭部20(格納溝26、ヒンジ軸28)及び取手部24を備える点で、第1の実施形態に係るクリップ10と共通するが、クリップ10とは車体側部材14に対する係止構造が異なる。以下、具体的に説明する。
クリップ30は、頭部20の座面20Aの軸心部から立設された脚部としての軸部32を備えている。軸部32は、頭部20と同軸的な円柱状又は角柱状に形成されている。この軸部32の先端からは、一対の係止部34が径方向外側に向けて延設されている。一対の係止部34は、軸部32の軸心に対し対称に形成されて平面視で位置直線状に位置している(図示省略)。頭部20(座面20A)と各係止部34との対向面間の間隔は被取付部材12及び車体側部材14の厚みの和と同等とされている。
そして、この実施形態では、被取付部材12は貫通孔12Aに代えて貫通孔12Bを有し、車体側部材14は貫通孔14Aに代えて貫通孔14Bを備えている。貫通孔12B、14Bは、それぞれ一対の係止部34を共に通過させ得る長手寸法及び一対の係止部34の通過不能な短手寸法を有する長孔とされている。したがって、クリップ30は、貫通孔12B、14Bの長手方向に延設方向を一致させて該貫通孔12B、14Bを通過した一対の係止部34を、軸部32(頭部20)の軸心廻りに回動して車体側部材14の貫通孔14B廻りの面に係合させることで、被取付部材12及び車体側部材14に対する脱落が防止された係止状態を取るようになっている。各係止部34の係止状態への移行の際の回転方向の先頭側には、それぞれ誘い込み用のテーパ部34Aが形成されている。
なお、クリップ30の係止状態は、頭部20と被取付部材12との間の静摩擦、各係止部34と車体側部材14との間の静摩擦によって可逆的に(所定値以上のトルクで解除されるように)保持されるようになっている。この構成に代えて、各係止部34に弾性変形部分(節度部)を乗り越えさせることで、クリップ30の係止状態を可逆的に保持するようにしても良い。
次に、第2の実施形態の作用を説明する。
上記構成のクリップ10にて被取付部材12を車体側部材14に保持させる際には、貫通孔12B、14Bの位置が一致するように被取付部材12(の貫通孔12B周りの部分)を車体側部材14に重ね合わせた状態で、該貫通孔12B、14の長手方向に各係止部34の延設方向を一致させてクリップ10を矢印A方向に移動する。このとき、作業者は、それぞれ操作位置に位置する一対の取手部24を摘んで保持しながらクリップ10を矢印A方向に押し込む。
そして、頭部20が被取付部材12における貫通孔12B周りの面に係合すると共に各係止部34が貫通孔14Bを通過した後、取手部24を所定値以上のトルクでクリップ30の軸心廻り回動して、各係止部34を車体側部材14の貫通孔14B周りの面に係合させる。これにより、クリップ30が係止状態となり、被取付部材12がクリップ10によって車体側部材14に取り付けられる。この係止状態とした後、それぞれ操作位置に位置する各取手部24をヒンジ軸28廻りに回動して頭部20の格納溝26に格納する。
一方、被取付部材12を車体側部材14から取り外す際には、それぞれ格納位置に位置する各取手部24をヒンジ軸28廻りに回動して頭部20に対し直立させる。作業者は、摘持した各取手部24を各部の摩擦に抗して別途所定値以上のトルクでクリップ30の軸心周りに回動する。一対の係止部34の延設方向が貫通孔14Bの長手方向に一致した後、取手部24を摘持しつつクリップ30を矢印B方向に引き抜く。これにより、クリップ30は、車体側部材14、被取付部材12から抜き取られる。
ここで、クリップ30では、頭部20に取手部24を設けたため、工具を用いることなく、人手によって取手部24を摘持しつつ係止を行い又は係止されたクリップ30を抜き取ることができる。すなわち、取手部24を備えない構成では、扁平状の頭部20にトルクを付与するために工具等を用いる必要があるが、クリップ30では、取手部24の操作によってトルクを付与することができるため、係止の際及び抜き取りの際にトルク付与用の工具等を用いる必要がなくなる。
このように、第2の実施形態に係るクリップ30では、係止又は抜き取り作業を容易に行うことができる。また、クリップ30では、取手部24が操作位置と格納位置とを取り得るため、クリップ30の係止状態で取手部24を頭部20の格納溝26内に格納することができる。この格納状態では、取手部24が頭部20から突出しないため、取手部24が人手や他の部品等と干渉することが防止され、安全性が向上する。さらに、取手部24が頭部20内に格納されるため、取手部24を設けることによって見栄えが悪化することが防止される。すなわち、意匠性が向上する。
なお、一対の取手部24を直立させる構成に代えて、例えば、一対の取手部24が操作位置で略V字状を成すように構成しても良い。この構成では、取手部に作用させる小さい操作力で比較的大きなトルクを付与することが可能となる。
(第3の実施形態)
図3(A)及び図3(B)には、それぞれ第3の実施形態に係るクリップ40が側面図にて示されている。これらの図に示される如く、クリップ40は、クリップ本体42と、クリップ本体42に挿入されて該クリップ本体42の変形を規制するインサート体44との2部材で構成されている点で、第1及び第2の実施形態とは異なる。
クリップ本体42は、一対の脚部16の一端側に頭部46が設けられると共に、一対の脚部16の他端側に係止部48が設けられて構成されている。具体的には、係止部48は、各脚部16の他端側にそれぞれ設けられており、それぞれ抜け止め係合部18A(の外向き面)と同じ方向に傾斜した抜け止め係合部48Aと、差込力変換部18B(の外向き面)と同じ方向に傾斜した差込力変換部48Bとを有している。したがって、クリップ本体42は、矢印A方向に沿って貫通孔12A、14Aに挿し込むと、クリップ10と同様の係止状態を取る構成とされている。このクリップ本体42は、一対の係止部48が互いに独立しているため、単体での係止又は抜き取りに要する力が小さい構成とされている。
そして、クリップ40では、クリップ本体42にインサート体44が挿し込まれると、一対の脚部16同士の近接が阻止されたロック状態となり、インサート体44を取り外すことなくクリップ本体42が車体側部材14から抜き取られることが防止されるようになっている。具体的には、インサート体44は、一対の脚部16の間に入り込むインサート部50と、インサート部50の一端側に設けられた頭部52とを有している。また、クリップ本体42の頭部46の軸心部には、インサート部50が通過可能でかつ頭部52が通過不能な貫通孔46Aが形成されている。そして、クリップ40は、インサート体44を頭部52が貫通孔46A周りに係合する係合位置まで挿し込むと、インサート部50が一対の脚部16間に位置して該脚部16の近接を阻止するようになっている。
また、クリップ本体42における各係止部48の径方向内側からは、それぞれ保持突起54が突設されており、各保持突起54は、係合位置に位置するインサート体44のインサート部50に設けた保持凹部50Aに入り込むようになっている。各保持突起54は、テーパ形状とされており、インサート体44の挿入に伴って脚部16、係止部48を弾性的に変形させつつ凹部50Aに入り込み、インサート体44の抜き取りに伴って脚部16、係止部48を弾性的に変形させつつ凹部50Aから抜け出す構成とされている。したがって、クリップ40では、インサート体44を差し込む際には所定値以上の押し込み力を要し、インサート体44を抜き取る際には別途所定値以上の引き抜き力を要する構成である。
そして、クリップ40では、インサート体44の頭部52に取手部24が設けられている。この実施形態では、取手部24は、1つだけ設けられている。また、頭部52には、インサート部50とは反対側及び径方向外側に開口し、取手部24の操作位置から格納位置への回動を許容する回動溝52Aが形成されている。さらに、クリップ本体42の頭部46には、頭部52を収納する収納凹部46Bが貫通孔46Aに連通して設けられると共に、取手部24を格納し得る形状に形成された格納部としての格納溝46Cが収納凹部46Bに収納された回動溝52Aに連通するように設けられている。図3(B)に示される如く、収納凹部46Bは、頭部52を頭部46から突出しないように収納するようになっており、格納溝46Cは、取手部24を頭部46から突出しないように格納するようになっている。この実施形態では、狭義には、頭部46が本発明における東部に沿うとするが、広義には、頭部46、52の双方が本発明における頭部に相当する。
次に、第3の実施形態の作用を説明する。
上記構成のクリップ40にて被取付部材12を車体側部材14に保持させる際には、貫通孔12A、14Aの位置が一致するように被取付部材12(の貫通孔12A周りの部分)を車体側部材14に重ね合わせた状態で、先ずクリップ本体42を貫通孔12A、14Aに押し込んで係止状態にする。次いで、クリップ本体42の頭部46の貫通孔46Aから、インサート体44のインサート部50を、貫通孔12A、14A内に位置する一対の脚部16間に挿し込む。このとき、作業者は、操作位置に位置する取手部24を摘んで保持しながらインサート体44を矢印A方向に挿し込む。
インサート部50の先端が保持突起54に係合してから、インサート体44を所定値以上の力で押し込むと、各保持突起54がインサート部50の保持凹部50Aに入り込む。これにより、クリップ40では、インサート体44がクリップ本体42に保持され、この保持状態で一対の脚部16同士の近接を阻止するインサート体44がクリップ本体42の係止状態を維持(係止状態の解除を阻止)する。このインサート体44の保持後、操作位置に位置する取手部24をヒンジ軸28廻りに回動して頭部46の格納溝46Cに格納する。
一方、被取付部材12を車体側部材14から取り外す際には、先ず、格納位置に位置する取手部24をヒンジ軸28廻りに回動して頭部46、52に対し直立させる。作業者は、取手部24を摘持しつつインサート体44を所定値以上の力で矢印B方向に引張る。すると、インサート体44は、クリップ本体42の脚部16や係止部48を適宜変形させつつ保持凹部50Aから保持突起54を抜け出させ、さらに矢印B方向に引張られてクリップ本体42から取り外される。次いで、作業者は、頭部46を摘んでクリップ本体42を車体側部材14、被取付部材12から抜き取る。
ここで、クリップ40では、インサート体44の頭部52に取手部24を設けたため、工具を用いることなく、人手によって取手部24を摘持しつつ係止を行い又は係止されたクリップ40(インサート体44)を抜き取ることができる。すなわち、操作位置に位置する取手部24を摘持してインサート体44をクリップ本体42内に押し込むため、頭部52を指先で押圧する場合のように作業者に痛みを感じさせることがなく、インサート体44を押し込むための工具等を用いる必要がなくなる。特に、頭部20と比較して小型の頭部52を押し込む際には作業者に痛みを与えやすいため、この実施形態では、取手部24を設けた構成が好適に適用される。
また、操作位置に位置する取手部24を摘持しつつ引張ることでインサート体44を抜き取るため、該抜き取りの際に工具等を用いる必要がなくなる。このため、クリップ40では、頭部52を突出することなく頭部46に収納する収納凹部46Bを設ける構成が実現され、操作のために頭部52を頭部46から突出させておく取手部24を備えない構成と比較して、意匠性が向上している。
このように、第3の実施形態に係るクリップ40では、係止又は抜き取り作業を容易に行うことができる。また、クリップ40では、取手部24が操作位置と格納位置とを取り得るため、クリップ10の係止状態で取手部24を頭部20の格納溝26内に格納することができる。この格納状態では、取手部24が頭部20から突出しないため、取手部24が人手や他の部品等と干渉することが防止され、安全性が向上する。さらに、取手部24が頭部20内に格納されるため、取手部24を設けることによって見栄えが悪化することが防止される。すなわち、意匠性が向上する。
なお、上記各実施形態では、クリップ10、30、40が係止後の抜き取り(再使用)可能な構成である例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、係止後に破断等することなく抜き取ることができない構造のクリップに本発明の取手部24を設けて構成しても良い。
また、上記実施形態では、取手部24がヒンジ軸28廻りの回動によって操作位置と格納位置とを取り得る例を示したが、本発明はこれに限定されず、取付部の曲げ変形等によって操作位置と格納位置とを切り替える構成としても良い。さらに、格納位置に位置する取手部24が頭部20から突出しない構成に限定されることはなく、格納位置に位置する取手部24の一部が頭部20から径方向外側又は脚部16等とは反対側に突出する構成としても良い。
さらに、本発明に係る係止部材は、上記各実施形態で例示したクリップに限定されることはなく、軸線方向に移動して(軸線廻りの回動を伴っても良い)係止又は係止解除される各種係止部材に適用することができる。したがって例えば、係止部として、車体側部材に設けた嵌合部に嵌合する被嵌合部や車体側部材14に設けためねじ部に螺合するおねじ部を採用することも可能である。
本発明の第1の実施形態に係るクリップを示す図であって、(A)は取手部が操作位置に位置する状態の一部切り欠いた側面図、(B)は取手部が格納位置に位置する状態の一部切り欠いた側面図である。 本発明の第2の実施形態に係るクリップを示す図であって、(A)は取手部が操作位置に位置する状態の側面図、(B)は取手部が格納位置に位置する状態の側面図である。 本発明の第3の実施形態に係るクリップを示す図であって、(A)は取手部が操作位置に位置する状態の一部切り欠いた側面図、(B)は取手部が格納位置に位置する状態の一部切り欠いた側面図である。
符号の説明
10 クリップ(係止部材)
12 被取付部材(第1部材)
14 車体側部材(第2部材)
16 脚部
18 係止部
20 頭部
24 取手部
26 格納溝(格納部)
30 クリップ(係止部材)
32 軸部(脚部)
34 係止部
40 クリップ(係止部材)
46 頭部
46C 格納溝(格納部)
48 係止部
52 頭部

Claims (3)

  1. 第1部材を貫通した脚部の一端側に設けられた頭部を該第1部材に係合させると共に、前記脚部の他端側に設けられた係止部を前記第1部材に重ね合わされた第2部材に係止することで、前記第1部材と第2部材とを接続する係止部材であって、
    前記頭部における前記脚部とは反対側に設けられた取手部を備えた係止部材。
  2. 前記取手部は、前記頭部に対し前記脚部とは反対側に突出する操作位置と、前記頭部に対し前記脚部とは反対側に突出しない非操作位置とを取り得る請求項1記載の係止部材。
  3. 前記頭部に、前記非操作位置に位置する前記取手部を格納する格納部を設けた請求項2記載の係止部材。
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