JP2013238286A

JP2013238286A - クリップ

Info

Publication number: JP2013238286A
Application number: JP2012112107A
Authority: JP
Inventors: Takuhiko Nakajima; 卓彦中島
Original assignee: Nifco Inc
Current assignee: Nifco Inc
Priority date: 2012-05-16
Filing date: 2012-05-16
Publication date: 2013-11-28

Abstract

【課題】使用できる許容孔径範囲の大きいクリップを提供する。
【解決手段】グロメット部材とピン部材とを備え、前記グロメット部材は、ピン部材を挿入するための貫通孔を有する頭部と、該頭部の該貫通孔の周囲から垂下され拡開可能に設けられた複数の脚片部とを有し、前記ピン部材は、前記貫通孔より大きな頭部と、前記グロメット部材の頭部から脚片部まで挿入された際に前記複数の脚片部を径方向外方に拡開する軸状部とを有したクリップであって、前記グロメット部材の脚片部は、径方向外方に環状に突出した第１突出部と、径方向内方に環状に突出した第２突出部とを有し、前記ピン部材の軸状部は、前記グロメット部材とピン部材との仮組み状態でパネルの装着孔に装着する際に前記第２突出部を収納し前記第１突出部を縮径する第１凹部と、前記ピン部材をグロメット部材に挿入し複数の脚片部を径方向外方に拡開した際に前記第２突出部を保持しする第２凹部とを備えたので、使用できる許容孔径範囲を大きくすることができる。
【選択図】図１

Description

この発明は、パネル部材に形成された孔に対して、適応できる許容孔径範囲の大きいクリップに関するものである。

従来、グロメットとピンとの２部材から成るクリップは、グロメットとピンを仮組みした状態で取付部材と被取付部材（パネル部材）に形成された孔に装着して仮留めし、ピンを最後まで押し込むことにより、グロメット脚部を拡開することで本留めする。この場合、パネルの取付孔毎に、別々の径を有するクリップを用意していた。例えば、特許文献１に示すように、外周が略円筒形に配設された複数の脚片部を有するグロメット部材は、脚片部外周よりやや大きいパネルの装着孔に装着する（特許文献１）。

特開２００３−８３３１３号公報

しかし、従来の特許文献１の場合では、グロメット脚部の外周を略円筒状とし、パネル部材に形成された装着孔への挿入を容易にしている為に、適用できる孔径の範囲が限られていた。つまり、大きなパネルの装着孔へ装着しても脚片部の拡開範囲が限られるので、固定することができないと云う問題が存在した。
このため、パネルの取付孔毎に、別々の径を有するクリップを用意する必要があった。

この発明は、上記した従来の不都合を解消する為になされたもので、グロメット部材に形成した脚片部の外周に環状に突出した第１突出部を設けると共に、ピン部材の軸状部に、グロメット部材とピン部材との仮組み状態でパネルの装着孔に装着する際に第２突出部を収納し第１突出部を縮径する第１凹部を設けたので、第１突出部の外周より小さい孔から大きい孔まで使用でき広範囲の孔径に適用できるクリップを提供するものである。

この発明は、以下のような内容である。
（１）上記目的を達成するため、本発明はグロメット部材とピン部材とを備え、前記グロメット部材は、ピン部材を挿入するための貫通孔を有する頭部と、該頭部の該貫通孔の周囲から垂下され拡開可能に設けられた複数の脚片部とを有し、前記ピン部材は、前記貫通孔より大きな頭部と、前記グロメット部材の頭部から脚片部まで挿入された際に前記複数の脚片部を径方向外方に拡開する軸状部とを有したクリップであって、前記グロメット部材の脚片部は、径方向外方に環状に突出した第１突出部と、径方向内方に環状に突出した第２突出部とを有し、前記ピン部材の軸状部は、前記グロメット部材とピン部材との仮組み状態でパネルの装着孔に装着する際に前記第２突出部を収納し前記第１突出部を縮径する第１凹部と、前記ピン部材をグロメット部材に挿入し複数の脚片部を径方向外方に拡開した際に前記第２突出部を保持しする第２凹部とを備えたことを特徴とする。
（２）また、前記グロメット部材において、前記第１突出部と第２突出部は、脚片部の表裏に形成されたことを特徴とする。
（３）前記グロメット部材とピン部材との仮組み状態において、ピン部材の第１凹部を構成する軸周とグロメット部材の第２突出部先端との間に隙間を有することを特徴とする。
（４）前記脚片部の第２突出部が前記軸状部の第２凹部に保持された状態で、脚片部の仮想外径が最大径であることを特徴とする。
（５）前記軸状部の第１凹部と第２凹部の間には、前記第２突出部の移動を規制する仮組位置規制部を備えたことを特徴とする。

本発明は、グロメット部材とピン部材とを備え、前記グロメット部材は、ピン部材を挿入するための貫通孔を有する頭部と、該頭部の該貫通孔の周囲から垂下され拡開可能に設けられた複数の脚片部とを有し、前記ピン部材は、前記貫通孔より大きな頭部と、前記グロメット部材の頭部から脚片部まで挿入された際に前記複数の脚片部を径方向外方に拡開する軸状部とを有したクリップであって、前記グロメット部材の脚片部は、径方向外方に環状に突出した第１突出部と、径方向内方に環状に突出した第２突出部とを有し、前記ピン部材の軸状部は、前記グロメット部材とピン部材との仮組み状態でパネルの装着孔に装着する際に前記第２突出部を収納し前記第１突出部を縮径する第１凹部と、前記ピン部材をグロメット部材に挿入し複数の脚片部を径方向外方に拡開した際に前記第２突出部を保持しする第２凹部とを備えたので、使用できる許容孔径範囲を拡大できる。したがって、準備するクリップの種類を減らして、コストの低減を実現できる。
また、前記グロメット部材において、前記第１突出部と第２突出部は、脚片部の表裏に形成されたので、第１突出部が外周方向に突出していても、第２突出部が第１凹部に収納され、パネル孔に挿入する際に充分に縮径して邪魔になる虞がない。
また、前記グロメット部材とピン部材との仮組み状態において、ピン部材の第１凹部を構成する軸周とグロメット部材の第２突出部先端との間に隙間を有するので、パネル孔に挿入する際に充分に脚片部が縮径して小さな挿入力で装着することができ、作業性を向上することができる。
また、前記脚片部の第２突出部が前記軸状部の第２凹部に保持された状態で、脚片部の仮想外径が最大径であるので、大径のパネル孔に対しても第１突出部が張出量を確保することができ、高抜去力を維持できる。
また、前記軸状部の第１凹部と第２凹部の間には、前記第２突出部の移動を規制する仮組位置規制部を備えたので、仮組み状態のピン部材とグロメット部材が誤って本留め状態へ移行するのを阻止できる。

図１は、本発明の一実施形態を示すクリップの正面図である。図２は、同クリップの平面図である。図３は、同クリップを構成するグロメット部材の平面図である。図４は、同クリップを構成するグロメット部材の一部を切り欠いた正面図である。図５は、同クリップを構成するピン部材の正面図である。図６は、同ピン部材の縦断面図である。図７は、同クリップの仮留め状態を示す図２のＡ−Ａ断面図である。図８は、同クリップの使用態様を示す図２のＡ−Ａ断面図である。

本発明のクリップは、グロメット部材とそれに挿通するピン部材とから成り、前記グロメット部材の脚片部は、径方向外方に環状に突出した第１突出部と、径方向内方に環状に突出した第２突出部とを有し、前記ピン部材の軸状部は、前記グロメット部材とピン部材との仮組み状態でパネルの装着孔に装着する際に前記第２突出部を収納し前記第１突出部を縮径する第１凹部と、前記ピン部材をグロメット部材に挿入し複数の脚片部を径方向外方に拡開した際に前記第２突出部を保持しする第２凹部とを備えたので、使用できる許容孔径範囲を拡大できる。

以下、一実施の形態を示す図面に基づいて本発明を詳細に説明する。図１は本発明の一実施形態を示すクリップの正面図、図２は本発明のクリップの平面図である。ここで、クリップ１０は、グロメット部材１１とピン部材１２とを備え、前記グロメット部材１１は、ピン部材１２を挿入するための貫通孔１３を有する頭部１４と、該頭部１４の該貫通孔１３の周囲から垂下され拡開可能に設けられた複数の脚片部１５とを有し、前記ピン部材１２は、前記貫通孔１３より大きな頭部１６と、前記グロメット部材１１の頭部１４から脚片部１５まで挿入された際に前記複数の脚片部１５を径方向外方に拡開する軸状部１７とを有したものであって、前記グロメット部材１１の脚片部１５は、径方向外方に環状に突出した第１突出部１８と、径方向内方に環状に突出した第２突出部１９とを有し、前記ピン部材１２の軸状部１７は、前記グロメット部材１１とピン部材１２との仮組み状態でパネルの装着孔に装着する際に前記第２突出部１９を収納し前記第１突出部１８を縮径する第１凹部２０と、前記ピン部材１２をグロメット部材１１に挿入し複数の脚片部１５を径方向外方に拡開した際に前記第２突出部１９を保持しする第２凹部２１とを備えている。

グロメット部材１１は、図３、４に示すように、合成樹脂等から構成され、ピン部材１２を挿入するための貫通孔１３を中央に有する略円板状の頭部１４と、頭部１４の貫通孔１３の周囲から垂下され拡開可能に設けられた複数、例えば４個の脚片部１５とを有している。また、頭部１４には、上面に複数の突出部１４ａが同心円状に配設されており、その中央はピン部材１２の頭部１６を収納可能な凹部を形成している。複数の脚片部１５は、可撓性を有する断面がそれぞれ円弧状をしており、円弧が１つの仮想円上に位置している。更に、グロメット部材１１の脚片部１５は、下端近傍に径方向外方に環状に突出した第１突出部１８と、径方向内方に環状に突出した第２突出部１９とを有し、第１突出部１８と第２突出部１９は、脚片部１５の表裏に形成されている。

ピン部材１２は、図５、６に示すように、貫通孔１３より大きな径を有する円板状の頭部１６と、グロメット部材１１の貫通孔１３から挿入された際に複数の脚片部１５を径方向外方に拡開する軸状部１７とを有している。軸状部１７は、頭部１６の下に垂設されており、第１環状部２２と外周に第２凹部２１を有する第２環状部２３と第１凹部２０と截頭円錐状の先端部２４を有している。また、軸状部１７の第１凹部２０と第２凹部２１（第２環状部２３）の間には、第２突出部１９の移動を規制する段部である仮組位置規制部２５を備えている。

また、ピン部材１２の第１凹部２０を構成する軸周２０ａは、グロメット部材１１とピン部材１２との仮組み状態において、グロメット部材１１の第２突出部１９の先端との間に隙間を有するよう形成されている。

このように構成されたクリップ１０の動作を図７、８に従って説明する。図７はクリップ１０の仮留め状態を示す説明図である。グロメット部材１１とピン部材１２とを仮組み状態でパネルＰの装着孔に先端部２４から装着する際、グロメット部材１１の第２突出部１９はピン部材１２の第１凹部２０に収納され、第１突出部１８の外周が更に縮径される。したがって、クリップを小さな力でパネルの装着孔に装着できる。また、第１凹部２０と第２凹部２１との間に仮組位置規制部２５が形成されているので、仮組み状態のピン部材１２とグロメット部材１１が誤って本留め状態へ移行するのを阻止できる。

図８は、本発明のクリップの本留め状態を示し、ピン部材１２をグロメット部材１１の頭部１４に頭部１６が当接する迄挿入すると、複数の脚片部１５が第２凹部２１及び第１環状部２２によって径方向外方に拡開されると共に、第２突出部１９が第２凹部２１で保持される。したがって、脚片部１５及び第１突出部１８は大きく拡開し、大きなパネル装着孔に使用することができる。また、頭部１６は、突出部１４ａの中央に収納されるので、不用意な外力が加わるのを阻止できる。

本発明では、パネルＰの装着孔が小さくても、第１凹部２０が第２突出部１９を収納し、第１突出部１８を縮径するので容易に挿入できると共に、脚片部１５及び第１突出部１８を大きく拡開させることができ、パネルＰの大きな装着孔に対しても高抜去力を得ることができる。

なお、以上の実施例ではグロメット部材１１が４個の脚片部から構成される例について説明したが、これに限ることなく、３個或いは５個以上の脚片部から構成されるものであってもよい。

Ｐパネル
１０クリップ
１１グロメット部材
１２ピン部材
１３貫通孔
１４頭部
１４ａ突出部
１５脚片部
１６頭部
１７軸状部
１８第１突出部
１９第２突出部
２０第１凹部
２１第２凹部
２２第１環状部
２３第２環状部
２４先端部
２５仮組位置規制部

Claims

グロメット部材とピン部材とを備え、前記グロメット部材は、ピン部材を挿入するための貫通孔を有する頭部と、該頭部の該貫通孔の周囲から垂下され拡開可能に設けられた複数の脚片部とを有し、前記ピン部材は、前記貫通孔より大きな頭部と、前記グロメット部材の頭部から脚片部まで挿入された際に前記複数の脚片部を径方向外方に拡開する軸状部とを有したクリップであって、
前記グロメット部材の脚片部は、径方向外方に環状に突出した第１突出部と、
径方向内方に環状に突出した第２突出部とを有し、
前記ピン部材の軸状部は、前記グロメット部材とピン部材との仮組み状態でパネルの装着孔に装着する際に前記第２突出部を収納し前記第１突出部を縮径する第１凹部と、
前記ピン部材をグロメット部材に挿入し複数の脚片部を径方向外方に拡開した際に前記第２突出部を保持しする第２凹部とを備えたことを特徴とするクリップ。
前記グロメット部材において、前記第１突出部と第２突出部は、脚片部の表裏に形成されたことを特徴とする請求項１に記載のクリップ。
前記グロメット部材とピン部材との仮組み状態において、ピン部材の第１凹部を構成する軸周とグロメット部材の第２突出部先端との間に隙間を有することを特徴とする請求項１または２に記載のクリップ。
前記脚片部の第２突出部が前記軸状部の第２凹部に保持された状態で、脚片部の仮想外径が最大径であることを特徴とする請求項１〜３の何れか１に記載のクリップ。
前記軸状部の第１凹部と第２凹部の間には、前記第２突出部の移動を規制する仮組位置規制部を備えたことを特徴とする請求項１〜４の何れか１に記載のクリップ。