JP2006347615A - 滅菌用袋 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明に係る滅菌用袋10は、外側から、外層であるヒートシール性層12と、支持基材層11と、内層であるヒートシール性層12とを順次積層する非通気性フィルム1を、当該内層のヒートシール性層12が対向するようにして所定箇所をヒートシールして密封する袋体において、当該袋体の片側胴板5の外層側に、菌を通さない通気性材料よりなる滅菌紙2をあてがい、当該滅菌紙の側縁部と非通気性フィルムを構成する外層との重ね合わせ部を弱シール4して筒状とし、開口部8を残して袋の周辺部を弱シールまたは強シール3して構成される。
【選択図】 図1
Description
また、従来の滅菌用袋10´は、図6に示すように、非通気性シートもしくはフイルムよりなる袋体の片側胴板に、開封口縁の方向に、相互に間隔をおいて、且つ相互に平行もしくは略平行に並ぶ複数の切れ目15を刻設し、且つ、前記複数の切れ目を覆うように、菌を通さない通気性材料よりなるテープを胴板の袋内側面側にあてがい、前記テープの左右両端は袋左右シール部に挟んだ状態で、非通気性シートもしくはフイルムにヒートシールすると共に、前記テープの両長手方向周辺部を、前記片側胴板を構成する非通気性シートもしくはフイルムにヒートシールしてなる滅菌用袋が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
そして、上記のような滅菌用袋にカテーテル、注射器等の医療器具等の内容物を収納した状態で、開口部をヒートシールして密封し、オートクレーブ内で、エチレンオキサイドガス(以下「EOG」という。)滅菌や水蒸気滅菌処理を行うことができる。
そして、滅菌用袋を構成する滅菌紙としては、例えば、不織布、和紙等を使用するものであり、滅菌用袋を構成する非通気性シートもしくはフイルムとしては、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂等のフィルムを使用することが知られている。
また、包装体を開封する際、ノッチを起点として引き裂く場合、両手でノッチを摘んで引き裂くことが必要であるため、両手が塞がってしまうので、内容物が落ちないように内容物を保持した状態で袋を開封しにくいという問題点があった。
更に、ノッチの切りカスや切断面の切屑が誤って、袋内に混入すると、異物の原因となり、衛生面に問題点があった。
また、包装体を開封する際、鋏を使用して開封することもできるが、鋏の衛生性を保って管理することが必要となり、誤って、内容物まで切断するおそれがあるという問題点があった。
また、滅菌用袋を構成する滅菌紙と非通気性フィルムとは、通常、互いに異なる種類の材料から構成されているため、滅菌紙と非通気性フィルムとの間のシール部は、同じ種類の材料から構成される層同士のシール部は、ヒートシール強度が弱いものである。このため、図6に示すように、滅菌用袋を構成する滅菌紙と非通気性フィルムとをヒートシールした弱シール部が、袋体の周辺縁部の位置に形成されると、滅菌処理の際、減圧および加圧によって、袋体が収縮、膨張を数回繰り返すと、弱シール部から剥離してしまうおそれがあるという問題点があった。
また、本発明の滅菌用袋は、滅菌紙の長手方向の全幅に渡って開封することができるので、ノッチを起点として開封するより、開封口を広くとることができるため、内容物を取り出しやすいという利点を有する。
また、本発明の滅菌用袋は、鋏等を使用せずに開封可能であるため、切屑等が袋内に異物として混入することなく、衛生性にも優れるという利点を有する。
また、本発明の滅菌用袋は、滅菌紙と重ね合わせた片側胴板を構成する非通気性シートの端部の非シール部を有することによって、当該非シール部を手で摘んで開封しやすくすることができるという利点を有する。
また、本発明の滅菌用袋は、更に、起点部を頂点とする凸型のシール形状であるため、手で容易に剥離可能であるという利点を有する。
また、本発明の滅菌用袋は、袋体を構成する非通気性シートまたはフイルムの中間層にバリア層を形成することによって、包装体を滅菌処理後、通気性シートの狭着部分より袋内部側でヒートシール等して滅菌効果を保持し、外部からの酸素ガス等の遮断性を充分保持した状態で、滅菌処理済の製品を流通させることができるという利点を有する。
図1は、本発明に係る滅菌用袋10の第1実施例を示す概略図であり、(a)は平面図であり、(b)は図1(a)のA−A線における断面図であり、(c)は本発明に係る滅菌用袋を構成する非通気性シートまたはフィルムの一実施例を示す積層体1の断面図であり、(d)、(e)は本発明に係る滅菌用袋を構成する非通気性シートまたはフィルムの別態様の積層体の断面図であり、図2は、本発明に係る滅菌用包装体の一実施例を示す断面図であり、図3は、本発明に係る滅菌用包装袋の第2実施例を示す平面図であり、図4は、本発明に係る滅菌用包装袋の使用例を示す概略斜視図であり、(a)は図1(a)に示す滅菌用袋の使用例、(b)は図3に示す滅菌用袋の使用例についての説明図である。
本発明に係る滅菌用袋は、図1(a)に示すように、非通気性シートまたはフイルム1と、菌を通さない通気性材料よりなる滅菌紙2とから構成される。
本発明に係る滅菌用袋を構成する非通気性シートまたはフイルム1は、図1(c)に示すように、外側から支持基材層11と、ヒートシール性層12とを順次に積層する積層シートまたはフィルムを基本構成とするものである。
また、本発明に係る滅菌用袋を構成する非通気性シートまたはフイルム1の他の実施例としては、図1(d)に示すように、外側からヒートシール性層12と、支持基材層11と、ヒートシール性層12とを順次に積層する積層シートまたはフィルムを基本構成とするものである。
また本発明に係る滅菌用袋を構成する非通気性シートまたはフイルム1は、図1(e)に示すように、必要に応じて、支持基材層11とヒートシール性層12との層間に中間層13を設けることができる。また、図示しないが、外側から、ヒートシール性層12、支持基材層11と、中間層13と、ヒートシール性層12とを順次積層した積層シートまたはフィルムとすることもできる。
なお、本発明に係る非通気性シートまたはフイルム1は、上記の層構成に限定されず、図示しないが、例えば、支持基材層11の片面に印刷層を形成してもよく、また、支持基材層11と、ヒートシール性層12との層間に接着層を形成することができ、更に、中間層として耐ピンホール性層等を必要に応じて設けることができる。
上記の袋体は、前記の滅菌紙2の左右両端部に重ね合わせた当該非通気性フイルム1の左右両端縁部のうち、少なくとも一方の先端部に非シール部6を残した状態でイージーピールシールすることが、袋体を開封する際、当該非通気性フイルム1の先端部の非シール部6を手で摘んで開封しやすくすることができる点でより好ましい。
本発明に係る滅菌用袋10は、図3に示すように、袋体の上端または下端に非シール部6を残した状態でイージーピールシールしてもよい。
そして、袋体を開封する際、当該非通気性フイルム1の上端部または下端部の非シール部6を手で摘んで開封しやすくすることができる点で好ましい。
前記の半径r2が半径r1よりも短いと、滅菌処理の際、加圧もしくは減圧で袋体が膨張もしくは収縮することにより、上端もしくは下端の弱シール部から剥離後退することとなり、包装袋の破袋により、内容物が漏れる場合があるので好ましくない。
また、必要に応じてこれらの支持基材層11には、例えば、酸化アルミニウム、アルミニウムの酸化物、珪素酸化物等の透明な無機物を一種または二種以上の複合材料として蒸着して使用してもよく、ポリビニルアルコ−ル、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物等の樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂をコーティングして使用してもよい。更に、上記の無機物からなる蒸着層と上記樹脂のコーティング層を組み合わせて使用してもよい。
なお、本発明においては、上記の基材フィルム層には、例えば、文字、図形、記号、絵柄、模様等の所望の印刷絵柄を通常のインキ組成物を使用してオフセット印刷あるいはグラビア印刷、フレキソ印刷、凸版印刷、シルクスクリーン印刷、その他等の通常の印刷法で必要に応じて支持基材層11の片面に印刷が施されていてもよい。
そのフィルムの厚さとしては、5〜100μm位、好ましくは、7〜50μm位が望ましい。
上記の滅菌紙と上記の非通気性フイルムとを弱シールする方法としては、弱シール部分を他の強シール部分より、低温でヒートシールして弱い接着としたり、接着圧力、接着時間等の接着条件を変更して弱い接着としたり、また、シール幅を狭くすることで弱い接着としたり、ヒートシール性層12の材質をイージーピール性の材質のものを使用し、ヒートシール性層12を支持基材層11の所望の位置に一部または全体に形成する等の方法がある。
上記のイージーピール性ヒートシール層12は、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプリピレン樹脂等の樹脂層を積層するか、または、変性ポリオレフィン系ヒートシール性接着剤、アクリル系ヒートシール性接着剤、ポリエステル系ヒートシール性接着剤、変性ポリエステル系ヒートシール性接着剤、エチルビニールアルコール系ヒートシール性接着剤、ポリビニルアルコール系ヒートシール性接着剤、酢酸ビニル系ヒートシール性接着剤、塩酸・酢酸ビニル共重合体系ヒートシール性接着剤、塩化ビニル系ヒートシール性接着剤、または、ポリエーテル系ヒートシール性接着剤等のコーティング材を形成することができる。
上記の樹脂層の厚さとしては、10〜30μm位が好ましく、上記のコーティング材の膜厚は、1μm〜10μm程度形成することが好ましい。
上記のコーティング材の形成方法としては、特に限定されないが、例えば、グラビアコート法、リバースコート法、キスコート法、ダイコート法、メタリングバーコート法等の形成方法を使用できる。
非通気性フイルム1にバリア性を付与することにより、包装体を滅菌処理後、通気性シートの狭着部分より袋内部側でヒートシール等して滅菌効果を保持し、外部からの酸素ガス等の遮断性を充分保持した状態で、滅菌処理済の製品を流通させることができるという利点を有する。
前記の不織布としては、例えば、タイベック(デュポンジャパンリミテッド社製)、ルクサー(旭化成工業株社製)等を使用することができる。
また、不織布、和紙等の片面に穴開きポリエチレン、または日本石油(株)製日石ワリフ、倉敷紡績(株)製クレネット、新日本ソフ(株)製ソフネット、及びソフクロス等のポリエチレン、ポリプロピレン等からなるネット状強化材を積層したものを使用することができる。
上記の滅菌紙2は、中でも、表面にヒートシール性を有するものを使用する場合、前記の非通気性フイルム1の外面にヒートシール性層を持たせる必要がなくなるため、より好ましい。
上記の滅菌紙2の厚みは、通気速度を変えることができるので、滅菌条件(50〜60℃、2.5気圧、5時間)を考慮して適宜選定すればよい。
また、本発明に係る滅菌用袋は、非通気性フイルム1(ヒートシール面)と滅菌紙2とのヒートシール強度が10N/15mm〜20N/15mmの範囲にあることが、手で簡単に開封しやすいので好ましい。
なお、上記において、本発明にかかる滅菌用袋は、例えば、衛生性を保持するため、上端のヒートシール部を強シールして密封状態にしておき、内容物充填直前に袋の端部をカットして内容物を充填後、再度強シールをして密封後、滅菌することができる。
上記の滅菌用袋は、開封して内容物を取り出す際、片手で内容物を保持した状態で、もう一方の手で、非通気性シートの非シール部を手で摘んで容易に開封することが可能であるため、内容物の落下を防止可能であり、また、本発明の滅菌用袋は、滅菌紙と重ね合わせた片側胴板を構成する非通気性シートの端部の非シール部を有することによって、当該非シール部を手で摘んで開封しやすくすることが可能であり、更に、本発明の滅菌用袋は、更に、起点部を頂点とする凸型のシール形状であるため、手で容易に剥離可能であるので、医療用器具、医療品、食品、化粧品等の固形物用の包装に使用可能であり、中でも、カテーテル、人工心臓用ディスポーザブルセット、注射器等の医療用器具、器材等の滅菌用に特に有効であり、それ以外に、香辛料、椎茸菌育成用の駒木等の滅菌処理を有する食品類、菌培養容器等にも非常に有用である。
更に、滅菌用袋を構成する非通気性シートの材料にガスバリア性層を形成することによって、包装体を滅菌処理後、通気性シートの狭着部分より袋内部側で強シール等して滅菌効果を保持し、外部からの酸素ガス等の遮断性を充分保持した状態で、滅菌処理済の製品を流通させることができるという利点を有する。
(1)非通気性フイルム1の作製
支持基材層11用の樹脂フィルムとして、厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(品名「E5202」東洋紡績株式会社製)を用い、ヒートシール性層12として、厚さ60μmのポリエチレンフィルム(品名「9501」東レフィルム加工株式会社製)を準備し、接着剤として、ウレタン樹脂系の2液混合型ラミネート接着剤(塗布量は3g/m2)を介して積層し、層構成、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(12μm)/2液混合型ラミネート接着剤層/ポリエチレンフィルム(60μm)の非通気性フイルム1を製造した。
(2)滅菌紙(通気性シート)の作製
また、滅菌紙(通気性シート)2として、坪量73g/m2のポリエチレン樹脂を主成分とする滅菌紙、タイベック1073B(デュポンジャパンリミテッド社製)を長さ170mm×幅80mmの大きさにカットして短冊状の滅菌紙を準備した。
(3)滅菌用袋の作製
そして、上記で得られた非通気性シート1のヒートシール性層12が対向するようにして折り返し、前記の非通気性シート1の両端部の上に、不織布2の側縁部を重ね合わせ、シール幅7mmで不織布2の長手方向にそれぞれインパルスシールして、弱シール部4を形成して筒状体とした。
次に、上記において、不織布2の長手方向の弱シール部のうち、筒状体の片端部に非シール部を15mm残した状態で、不織布2の長手方向と直交する方向にシール幅10mmでインパルスシールにより強シールまたは弱シール3して、図1に示すように、他方の端部に充填口を有する、本発明に係る滅菌用袋10を製造した。
なお、不織布2の長手方向に形成された2本の弱シール部とを繋ぐ弱シール部の形状が、当該滅菌紙を剥離するための起点部を頂点とする凸型形状とした。
そして、本発明に係る滅菌用袋の充填口から、内容物として輪ゴム100個を収納し、充填口8をインパルスシールにより弱シールまたは強シールして密封し、本発明に係る滅菌用包装体20を製造した。
(4)滅菌用包装体の滅菌処理
上記で得られた本発明に係る滅菌用包装体20をEOGインジケータ−(ATI社製)に入れてから、EOG湿度、20%、温度、30℃、気圧、常圧の条件下において滅菌処理後、袋内のEOGを真空下で強制的に滅菌紙(通気性シート)2を通して放出させた。
この結果、本発明に係る滅菌用包装体は、滅菌処理する際、減圧あるいは加圧による袋体の膨張および収縮で、滅菌用袋のシール部から剥離することなく、滅菌処理に耐えうるものであった。
また、図4(a)に示すように、このようにして得られた滅菌処理済みの滅菌用包装体20は、開封する際、短冊状の滅菌紙の非シール部を手で摘んで、短冊状の滅菌紙を容易に引き裂くことが可能であり、更に、起点部を頂点とする凸型のシール形状であるため、手で容易に剥離可能であり、開封後も袋体の周端部は強シールされているため、包装体を机上に安定した状態で置いて内容物を取り出すことが可能であり、内容物を必要な分だけ取り出することができるので、衛生性にも優れるものであった。
上記で得られた本発明に係る滅菌用包装体20をEOGインジケータ−(ATI社製)に入れてから、EOG湿度、20%、温度、30℃、気圧、常圧の条件下において滅菌処理後、袋内のEOGを真空下で強制的に滅菌紙(通気性シート)2を通して放出させた。
この結果、本発明に係る滅菌用包装体は、滅菌処理する際、減圧あるいは加圧による袋体の膨張および収縮で、滅菌用袋のシール部から剥離をすることなく、滅菌処理に耐えうるものであった。
また、図4(a)に示すように、このようにして得られた滅菌処理済みの滅菌用包装体20は、開封する際、短冊状の滅菌紙の非シール部を手で摘んで、短冊状の滅菌紙を容易に引き裂くことが可能であり、更に、起点部を頂点とする凸型のシール形状であるため、手で容易に剥離可能であり、開封後も袋体の周端部は強シールされているため、包装体を机上に安定した状態で置いて内容物を取り出すことが可能であり、内容物を必要な分だけ取り出すことができるので、衛生性にも優れるものであった。
また、滅菌紙(通気性シート)2として、実施例1で使用したものと同じく、坪量73g/m2のポリエチレン樹脂を主成分とする滅菌紙、タイベック1073B(デュポンジャパンリミテッド社製)を長さ170mm×幅80mmの大きさにカットして短冊状の滅菌紙を準備した。
上記で得られた本発明に係る滅菌用包装体20をEOGインジケータ−(ATI社製)に入れてから、EOG湿度、20%、温度、30℃、気圧、常圧の条件下において滅菌処理後、袋内のEOGを真空下で強制的に滅菌紙(通気性シート)2を通して放出させた。
この結果、本発明に係る滅菌用包装体は、滅菌処理する際、減圧あるいは加圧による袋体の膨張および収縮で、滅菌用袋のシール部から剥離をすることなく、滅菌処理に耐えうるものであった。
また、図4(a)に示すように、、このようにして得られた滅菌処理済みの滅菌用包装体20は、開封する際、短冊状の滅菌紙の非シール部を手で摘んで、短冊状の滅菌紙を容易に引き裂くことが可能であり、更に、起点部を頂点とする凸型のシール形状であるため、手で容易に剥離可能であり、開封後も袋体の周端部は強シールされているため、包装体を机上に安定した状態で置いて内容物を取り出すことが可能であり、内容物を必要な分だけ取り出することができるので、衛生性にも優れるものであった。
外側から、厚さ50μmのポリエチレン樹脂用イージーピール性シーラントフィルム(品名「IMX」ジェイフィルム株式会社製)と、厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(品名「E5202」東洋紡績株式会社製)と、片面に酸化アルミニウム蒸着膜を形成する12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(品名「東メタ1031HGCR」東洋メタライジング株式会社製)と、厚さ30μmの未延伸ポリエチレンフィルムとをウレタン樹脂系の2液混合型ラミネート接着剤(塗布量は3g/m2)を介して積層して、層構成、ポリエチレン樹脂用イージーピール性シーラントフィルム(50μm)/接着剤層/2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(12μm)/接着剤層/2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(12μm)/酸化アルミニウム蒸着膜/接着剤層/未延伸ポリエチレンフィルム(30μm)からなる非通気性フイルム1を作製した。
(2)滅菌紙(通気性シート)の作製
また、滅菌紙(通気性シート)2として、実施例1で使用したものと同じく、坪量73g/m2のポリエチレン樹脂を主成分とする滅菌紙、タイベック1073B(デュポンジャパンリミテッド社製)を長さ190mm×幅60mmの大きさにカットして短冊状の滅菌紙を準備した。
(3)滅菌用袋の作製
次に、上記で得られた非通気性シート1のヒートシール性層12が対向するようにして折り返し、前記の非通気性シート1の両端部の上に、不織布2の側縁部を重ね合わせ、シール幅7mmで不織布2の長手方向にそれぞれインパルスシールして、弱シール部4を形成して筒状体と
なお、不織布2の長手方向に形成された2本の弱シール部のうち一方の弱シール部の形状が、当該滅菌紙を剥離するための起点部を頂点とする凸型の形状とした。
次に、上記の筒状体の片端部を、不織布2の長手方向と直交する方向にシール幅10mmでインパルスシールにより弱シール若しくは強シール3して、図3に示すように、他方の端部に充填口8を有する、本発明に係る滅菌用袋を製造した。
(4)滅菌用包装体の作製
次に、本発明に係る滅菌用袋の充填口8から、内容物としてポリエチレンチューブ(内径φ2mm、外径φ3mm、長さ1m)を収納し、しかる後、充填口8をインパルスシールにより強シールして密封し、本発明に係る実施例3の滅菌用包装体20を製造した。
(5)滅菌用包装体の滅菌処理
上記で得られた本発明に係る滅菌用包装体20をEOGインジケータ−(ATI社製)に入れてから、EOG湿度、20%、温度、30℃、気圧、常圧の条件下において滅菌処理後、袋内のEOGを真空下で強制的に滅菌紙(通気性シート)2を通して放出させた。
その結果、本発明に係る滅菌用包装体は、滅菌処理する際、減圧あるいは加圧による袋体の膨張および収縮で、滅菌用袋のシール部から剥離をすることなく、滅菌処理に耐えうるものであった。
また、このようにして得られた滅菌処理済みの滅菌用包装体20は、図4(b)に示すように、開封する際、短冊状の滅菌紙の非シール部を手で摘んで、短冊状の滅菌紙を容易に引き裂くことが可能であり、更に、起点部を頂点とする凸型のシール形状であるため、手で容易に剥離可能であり、開封口が広いため、内容物を取り出しやすく、衛生性にも優れるものであった。
2 滅菌紙
3 袋周辺の強シール部
4 滅菌紙の長手方向周辺部と非通気性シートもしくはフィルム間の弱シール部
5 片側胴部
6 非シール部(摘み部)
7 重ね合わせ部
8 開口部
9 密封部(強シール部)
10 本発明の滅菌用袋
10´従来の滅菌用袋
11 支持基材層
12 ヒートシール性層
13 中間層
14 ノッチ
15 切れ目(スリット)
16 起点部
20 本発明の滅菌用包装体
M 内容物
Claims (5)
- 外側から、外層であるヒートシール性層と、支持基材層と、内層であるヒートシール性層とを順次積層する非通気性フィルムを、当該内層のヒートシール性層が対向するようにして所定箇所をヒートシールして密封する袋体において、
当該袋体の片側胴板の外層側に、菌を通さない通気性材料よりなる滅菌紙をあてがい、当該滅菌紙の側縁部と非通気性フィルムを構成する外層との重ね合わせ部を弱シールして筒状とし、開口部を残して袋の周辺部を弱シールまたは強シールしてなる滅菌用袋。 - 前記の袋本体の中心部から前記の滅菌紙と前記の非通気性シートまたはフイルムとの重ね合わせ部における上下端の弱シール部までの距離が、前記の袋本体の中心部から最短の袋の周辺縁部までの距離より長くなる位置に、前記の上下端の弱シール部を形成することを特徴とする請求項1記載の滅菌用袋。
- 前記の片側胴板を構成する非通気性シートまたはフイルムの左右両端の上に重ね合わせた滅菌紙が、その長手方向の周辺部のうち、少なくとも一方に非シール部を残した状態で弱シールされたシール部を有することを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の滅菌用袋。
- 前記の片側胴板を構成する非通気性シートまたはフイルムの左右両端の上に重ね合わせた滅菌紙が、その長手方向と直交する方向の周辺部のうち、少なくとも一方に非シール部を残した状態で弱シールされたシール部を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の滅菌用袋。
- 前記の片側胴板を構成する非通気性シートまたはフイルムの左右両端の上に重ね合わせた滅菌紙が、その長手方向またはその長手方向と直交する方向の周辺部であって、非シール部を残した状態で弱シールされたシール部を有し、かつ、当該弱シール部の形状が、当該滅菌紙を剥離するための起点部を頂点とする凸型形状であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の滅菌用袋。
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