JP2006345052A - 撮像装置 - Google Patents

撮像装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006345052A
JP2006345052A JP2005166921A JP2005166921A JP2006345052A JP 2006345052 A JP2006345052 A JP 2006345052A JP 2005166921 A JP2005166921 A JP 2005166921A JP 2005166921 A JP2005166921 A JP 2005166921A JP 2006345052 A JP2006345052 A JP 2006345052A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cooling
imaging
image sensor
image
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005166921A
Other languages
English (en)
Inventor
Togo Teramoto
東吾 寺本
Tsutomu Honda
努 本田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Photo Imaging Inc
Original Assignee
Konica Minolta Photo Imaging Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Photo Imaging Inc filed Critical Konica Minolta Photo Imaging Inc
Priority to JP2005166921A priority Critical patent/JP2006345052A/ja
Publication of JP2006345052A publication Critical patent/JP2006345052A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Studio Devices (AREA)

Abstract

【課題】 消費電力の低減を図りつつ、撮像素子をできるだけ冷却して、画像品質の低下を防止又は抑制することのできる撮像装置を提供する。
【解決手段】 時刻T1でシャッターボタンが半押しされると、撮像素子を冷却位置に位置させた上で冷却ユニットの間欠駆動を開始する。前記半押し期間この状態を継続する。時刻T2で全押しされると撮像素子駆動機構に手振れ補正用の駆動を行わせる一方、冷却ユニットの間欠駆動を継続させる。時刻T3に撮像素子による記録用画素信号生成用の露光動作が、時刻T5に画素信号の出力動作が開始されるとき、時刻T5まで冷却ユニットの間欠駆動を行わせ、時刻T5に冷却ユニットの全駆動を開始させる。時刻T5に手振れ補正用の駆動を停止し撮像素子を冷却位置に移動し、時刻T6に画素信号の出力動作が終了すると冷却ユニットの作動を停止し、撮像素子を冷却位置以外の位置に位置させる。
【選択図】 図11

Description

本発明は、撮像素子の冷却動作を行う冷却素子を備えた撮像装置に関する。
デジタルカメラに搭載されるCCDやCMOS等の撮像素子においては、該カメラの温度上昇や撮像素子自身の発熱により画素信号に含まれるノイズ成分が増大し、その結果、画像の劣化を招くことから、従来、放熱効率の向上を目的として、撮像素子のパッケージや該パッケージ内に備えられる放熱板等を比較的大型の金属板に常時押し当てることで該金属板を介して放熱を行う技術が知られている。
一方、下記特許文献1には、CCDが結像レンズの光軸に直交する方向に移動可能に構成された撮像装置において、CCDに一体的に移動可能に構成された、ペルチェ素子及び蓄熱部としての銅柱と、所定位置に固定された放熱器とを備え、銅注を予め放熱器に接触させておき、撮像装置が起動されると、CCDの動作開始と同時に冷却動作を開始し、CCDの温度が所定温度に低下すると、CCDの移動を開始する技術が提案されている。
特開平8−107526号公報
ところで、前記特許文献1のようにCCDが移動可能に構成された撮像装置において、ペルチェ素子を用いて撮像素子の冷却を行う場合、撮像素子の画素信号に含まれるノイズの低減を図るためには、ペルチェ素子に常時通電して冷却動作を行うことが望ましい。
しかしながら、ペルチェ素子は、消費電力が大きいものであるため、ペルチェ素子に常時通電を行うと多大な電力を消費する。したがって、ペルチェ素子に常時通電して冷却動作を行う技術を、消費電力の低減が要求されるデジタルカメラに採用することは、撮影枚数の減少等を招来することから困難である。
このような問題を回避するために、例えば前記銅柱を放熱器に接触させた状態でペルチェ素子への通電を停止し、ペルチェ素子による冷却動作を途中で止めるようにした場合には、ペルチェ素子のうち高温となっている排熱側から吸熱側に熱が逆流する現象が生じ、これにより撮像素子の温度上昇を招来する虞がある。
また、前述のようにCCDのパッケージや放熱板等を金属板に常時押し当てる技術は、CCDが移動可能に構成された撮像装置においては、CCDを移動させることから採用することはできない。さらに、前記放熱板を大型化することで放熱効率を向上することが考えられるが、該放熱板を大型化することは、スペースの問題やCCDを移動させるアクチュエータの駆動能力等の問題から困難である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、消費電力の低減を図りつつ、撮像素子をできるだけ冷却して、画像品質の低下を防止又は抑制することのできる撮像装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、受光した光を光電変換する撮像素子と、前記撮像素子を冷却するための冷却素子と、前記撮像素子を移動させる駆動部と、前記冷却素子と熱結合可能な第1の位置と前記第1の位置以外の第2の位置との間で前記撮像素子の移動を前記駆動部に行わせる駆動制御部と、前記撮像素子の撮像動作の実行期間において、前記撮像素子が前記第1の位置に位置するとき、前記冷却素子に前記撮像素子の冷却動作を行わせる冷却制御部とを備えることを特徴とする撮像装置である。
この発明によれば、撮像素子が冷却素子と熱結合可能となる第1の位置に位置するとき、冷却素子に撮像素子の冷却動作を行わせるようにしたので、撮像素子を冷却素子に接触させた状態で冷却素子の作動を停止し、冷却素子による冷却動作を途中で止めるようにした場合に発生する、熱の逆流に起因する撮像素子の温度上昇を防止することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の撮像装置において、前記駆動制御部は、前記撮像素子の記録用画素信号を外部に出力する期間、前記撮像素子を前記第1の位置に位置させることを特徴とするものである。
この発明によれば、撮像素子の記録用画素信号を外部に出力する期間、撮像素子を第1の位置に位置させるようにしたので、撮像素子から熱が発生しやすい期間に、撮像素子を冷却することができる。また、撮像素子の各画素から画素信号を出力させる場合に、各画素を複数のフィールドに分割し、フィールドごとで時間をずらして画素信号を出力させるように撮像素子の動作を制御する場合(例えば周知の3フィールド読出し方式)においては、画素信号に含まれる暗ノイズが、出力タイミングの異なる画素信号間で異なることとなるが、撮像素子の記録用画素信号を外部に出力する期間に撮像素子の冷却動作を行うことで、その暗ノイズの差をできるだけ小さくすることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の撮像装置において、前記撮像素子による記録用画素信号生成用の露光動作に係る撮影条件を決定するための所定の準備動作の開始を当該撮像装置に指示する入力を行うための入力操作部を有する場合、前記冷却制御部は、前記入力操作部による前記準備動作の開始指示の入力に関連して、前記冷却素子を第1の駆動状態で駆動し、前記撮像素子により記録用画素信号の外部への出力動作の開始に関連して、前記冷却素子を前記第1の駆動状態と異なる第2の駆動状態で駆動することを特徴とするものである。
この発明によれば、入力操作部による準備動作の開始指示の入力に関連して、冷却素子を第1の駆動状態で駆動し、撮像素子により記録用画素信号の外部への出力動作の開始に関連して、前記冷却素子を前記第1の駆動状態と異なる第2の駆動状態で駆動する形態として、例えば、入力操作部による準備動作の開始指示の入力直前や直後に、冷却素子の第1の駆動状態での駆動を開始し、撮像素子により記録用画素信号の外部への出力動作開始の直前や直後に、前記冷却素子の前記第2の駆動状態での駆動を開始する形態が想定される。さらに、具体的な形態として、入力操作部による準備動作の開始指示の入力直前や直後に、撮像素子を予備冷却し、本露光後に冷却素子に最大強度で冷却動作を行わせる形態が想定される。前記形態によれば、入力操作部による準備動作が開始の指示が行われると常に撮像素子に最大強度で冷却動作を行わせる構成に比して、消費電力を低減することができるとともに、撮像素子をより適切に冷却することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の撮像装置において、前記撮像素子の温度を検知する温度検知手段を備え、前記駆動制御部は、前記温度検知手段により検知される温度に応じて、前記撮像素子の位置を前記第1の位置と前記第2の位置との間で変更することを特徴とするものである。
この発明によれば、撮像素子の温度に応じて撮像素子の位置を冷却素子と熱結合可能な第1の位置とその第1の位置以外の第2の位置との間で変更するようにしたので、消費電力の低減や、撮像素子の冷却によるノイズの低減を図ることが可能となる。
例えば、請求項5に記載の発明のように、温度検知手段により検知される温度が所定温度以上のときには撮像素子を前記第1の位置に位置させることで、撮像素子の冷却動作が行われることとなり、ノイズの低減を図ることができる。
また、請求項6に記載の発明のように、温度検知手段により検知される温度が所定温度未満のときには撮像素子を前記第2の位置に位置させ、撮像素子の冷却動作を停止させることで、消費電力の低減を図ることができる。また、撮影動作の開始の指示が行われる直前において撮像素子が第1の位置に位置している場合には、その指示が行われたときに、撮像素子を第1の位置から第2の位置に移動させる必要があり、少なくともその移動時間分撮影動作が遅延することとなるが、本発明によれば、温度検知手段により検知される温度が所定温度未満のときには撮像素子を第2の位置に位置させるため、撮影動作の開始の指示が行われる直前に撮像素子が第1の位置に位置する場合に比して、前記移動時間分、レリーズタイムラグ(本露光動作の開始タイミングの遅延時間)を小さくすることが可能となる。
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の撮像装置において、当該撮像装置に与えられた振れに起因して発生する、前記撮像素子に導かれる被写体像の像振れを補正するべく、前記撮像素子を前記撮影光学系の光軸に直交する面上で駆動する手振れ補正部を有し、前記駆動部は、前記手振れ補正部を利用したものであることを特徴とするものである。
この発明によれば、手振れ補正機能が搭載されている撮像装置においては、その手振れ補正機能と撮像素子の冷却のための駆動機能とを兼用するようにしたので、コストの増大や撮像装置の大型化を抑制することができる。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の撮像装置において、前記第1の位置は、前記手振れ補正部による手振れ補正時における前記撮像素子の移動範囲外に設定されていることを特徴とするものである。
この発明によれば、撮像素子が冷却素子と熱結合可能となる第1の位置を、手振れ補正部による手振れ補正時における撮像素子の移動範囲外に設定したので、手振れ補正実行時に、撮像素子が冷却素子と衝突するのを防止することができる。
請求項1,2に記載の発明によれば、画像品質の低下を防止又は抑制することができる。
請求項3〜6に記載の発明によれば、消費電力を低減することができるため、撮影可能枚数の増大や、撮像装置の電池の長寿命化を図ることができる。また、請求項6に記載の発明によれば、速やかに撮影動作を行うことが可能となる。
請求項7に記載の発明によれば、コストの増大や撮像装置の大型化を抑制することができる。
請求項8に記載の発明によれば、撮像素子が冷却素子と衝突することによる撮像装置の破損等を防止することができる。
以下、本発明に係る撮像装置の第1の実施形態について説明する。図1は、撮像装置の第1の実施形態の構成を示す正面図、図2は、撮像装置の構成を示す背面図、図3は、撮像装置の内部構成を示す図である。なお、図1〜図3において、同一の部材等については、同一の符号を付している。
図1,図2に示すように、本実施形態に係る撮像装置1は、箱形の装置本体1Aにレンズユニット(交換レンズ)2が交換可能(着脱可能)に取り付けられる一眼レフレックスタイプの撮像装置である。
撮像装置1は、装置本体1Aの前面略中央に取り付けられるレンズユニット2と、上面適所に配設された第1モード設定ダイヤル3と、上方角部に配設されたシャッターボタン4と、背面適所に配設されたLCD(Liquid Crystal Display)5と、LCD5の下方に配設された設定ボタン群6と、LCD5の側方に配設されたジョグダイヤル7と、ジョグダイヤル7の内側に配設されたプッシュボタン8と、LCD5の上方に配設された光学ファインダー9と、光学ファインダー9の側方に配設されたメインスイッチ10と、メインスイッチ10の近傍に配設された第2モード設定ダイヤル11と、第1モード設定ダイヤル3の近傍に配設されたぶれ補正ON/OFFボタン12とを備えている。
レンズユニット2は、光学素子としてのレンズを鏡胴内において図1の紙面に垂直な方向に複数配置して構成されている。レンズユニット2に内蔵される光学素子として、変倍を行うズームレンズ53(図9参照)と、焦点の調節を行うためのフォーカスレンズ54(図9参照)とを含む撮影光学系46(図9参照)が備えられており、このレンズ53,54がそれぞれ光軸方向に駆動されることで、変倍や焦点調節が行われる。
本実施形態のレンズユニット2には、その鏡胴の外周適所に該鏡胴の外周面に沿って回転可能な図略の操作環が備えられており、ズームレンズ53は、前記操作環の回転方向及び回転量に応じて光軸方向に移動し、その移動先の位置に応じたズーム倍率(撮影倍率)に設定される手動式のズームレンズである。なお、レンズユニット2は、図略の取外しボタンを押圧操作することで、装置本体1Aから取り外すことができる。
第1モード設定ダイヤル3は、撮像装置1の上面と略平行な面内で回動可能な略円盤状の部材であり、静止画や動画を撮影する撮影モードや記録済みの画像を再生する再生モード等、撮像装置1に搭載されたモードや機能を択一的に選択するためのものである。図示はしないが、第1モード設定ダイヤル3の上面には、その外周縁に沿って各機能を示すキャラクターがそれぞれ所定の間隔で表記されていて、装置本体1A側の適所に設けられた指標と対向する位置にセットされたキャラクターに対応する機能が実行される。
シャッターボタン4は、途中まで押し込む半押し操作と完全に押し切る全押し操作との2段階で押圧操作されるボタンであり、主に後述する撮像素子15(図3、図9参照)による露光動作のタイミングを指示するためのものである。シャッターボタン4の半押し操作が行われることで、図略のAEセンサの検出信号を用いて露出制御値(シャッタースピード及び絞り値)等の設定が行われる撮像待機状態に設定され、全押し操作が行われることで、後述する画像記憶部63(図9参照)に記録する被写体の画像を生成するための撮像素子15による露光動作が開始される。シャッターボタン4の半押し操作は、図略のスイッチS1がオンされることにより検出され、シャッターボタン4の全押し操作は、図略のスイッチS2がオンされることにより検出される。
LCD5は、カラー液晶パネルを備えてなり、撮像素子15により撮像された画像の表示や記録済みの画像の再生表示等を行うとともに、撮像装置1に搭載される機能やモードの設定画面を表示するものである。なお、LCD5に代えて、有機ELやプラズマ表示装置であってもよい。設定ボタン群6は、撮像装置1に搭載された各種の機能に対する操作を行うボタンである。
ジョグダイヤル7は、円周方向に一定間隔で配置された複数の押圧部(図中の三角印の部分)を備える環状の部材を有し、各押圧部に対応して備えられた図略の接点(スイッチ)により押圧部の押圧操作が検出されるように構成されている。また、プッシュボタン8は、ジョグダイヤル7の中央に配置されている。ジョグダイヤル7及びプッシュボタン8は、LCD5に再生する記録画像のコマ送り、及び撮影条件(絞り値、シャッタースピード、フラッシュ発光の有無等)の設定等の指示を入力するためのものである。
光学ファインダー9は、被写体が撮影される範囲を光学的に表示するものである。メインスイッチ10は、左右にスライドする2接点のスライドスイッチからなり、左にセットすると撮像装置1の主電源がオンされ、右にセットすると主電源がオフされる。
第2モード設定ダイヤル11は、第1モード設定ダイヤル3と同様の機械的構成を有し、撮像装置1に搭載された各種の機能に対する操作を行うものである。
ぶれ補正ON/OFFボタン12は、撮影を行うに際して撮像装置1に生じた装置ぶれに対する後述のぶれ補正を行うぶれ補正モードと、ぶれ補正を行わない非ぶれ補正モードとを択一的に選択するためのボタンである。
ぶれ補正モードに設定された場合、シャッターボタン4の半押し操作により行われる上記撮像待機状態の期間には、後述するぶれ検出センサ13による装置ぶれのぶれ量及びぶれ方向の検出と、そのぶれに対する補正量の算出とが行われ、その全押し操作により行われる撮像処理の期間には、それらに加えてぶれを補正する機構(後述する撮像素子15を含む)によるぶれ補正動作が行われる。
このように撮像待機状態の期間からぶれ補正量等の算出処理を行っているのは、シャッターボタン4の全押し操作が行われた場合に、速やかにぶれ補正動作(撮像素子15の駆動動作)を行えるようにするためである。また、この期間から前記ぶれ補正動作を行うようにしてもよいが、消費電力の低減等のため、この期間にはぶれ補正動作を行わない。
撮像装置1は、前記ぶれ補正動作を実行するべく、装置本体1Aの適所にぶれ検出センサ13を搭載している。ぶれ検出センサ13は、図1の水平方向にX軸、該X軸に垂直な方向をY軸とする2次元座標系を想定するものとすると、X軸方向の装置ぶれを検出するXセンサ13aと、Y軸方向の装置ぶれを検出するYセンサ13bとからなる。Xセンサ13a及びYセンサ13bは、例えば圧電素子を用いたジャイロから構成され、各方向のぶれの角速度を検出するものである。
図3に示すように、装置本体1Aの内部には、AF駆動ユニット14と、撮像素子15と、シャッターユニット16と、光学ファインダー9と、位相差AFモジュール17と、ミラーボックス18と、本体制御部19とが備えられている。
AF駆動ユニット14は、AFアクチュエータ20と、エンコーダ21と、出力軸22とを備えてなる。AFアクチュエータ20は、駆動源を発生するDCモータ、ステッピングモータ、超音波モータ等のモータ及びモータの回転数を減速するための図略の減速系を含むものである。
エンコーダ21は、詳細には説明しないが、AFアクチュエータ20から出力軸22に伝達される回転量を検出するもので、検出した回転量は、レンズユニット2内の撮影光学系46の位置算出に用いられる。出力軸22は、AFアクチュエータ20から出力される駆動力をレンズユニット2内のレンズ駆動機構48に伝達するものである。
撮像素子15は、装置本体1Aの背面側の領域において、その受光面が撮影光学系46の光軸に直交するように配設されている。撮像素子15は、例えばフォトダイオードで構成される複数の光電変換素子がマトリックス状に2次元配列され、各光電変換素子の受光面に、それぞれ分光特性の異なる例えばR(赤),G(緑),B(青)のカラーフィルタが1:2:1の比率で配設されてなるベイヤー配列のCCD(Charge Coupled Device)カラーエリアセンサである。撮像素子15は、撮影光学系46により結像された被写体の光像をR(赤),G(緑),B(青)各色成分のアナログの電気信号(画像信号)に変換し、R,G,B各色の画像信号として出力する。
撮像素子15は、以下に説明する撮像素子駆動機構55により、後述する撮影光学系46の光軸に直交する平面上で移動可能に構成されている。図4は、撮像素子駆動機構55を示す図であり、図4(a)は、撮像素子15の撮像面と反対側の面から見た図、図4(b)は、図4(a)のA−A線矢視図、図4(c)は、図4(a)を矢印Bの方向から見た図である。なお、図4(c)では、後述する第2基板24、X軸アクチュエータ26、Y軸アクチュエータ27等の図示は省略している。また、図4(a)に示すように、撮像素子15の撮像面に対し、各辺の方向をX軸及びY軸とする2次元座標系(図1において設定した2次元座標系に相当)を設定するものとする。
撮像素子駆動機構55は、略四角形状を有する第1基板23、第2基板24及び第3基板25と、X軸アクチュエータ26と、Y軸アクチュエータ27とを有して構成されている。第1基板23は、装置本体1Aに固定された中空の部材であり、X軸アクチュエータ26は、該第1基板23の背面側上部中央位置に取り付けられている。第2基板24は、このX軸アクチュエータ26に連結された中空の部材である。Y軸アクチュエータ27は、第2基板24の表面一側縁中央位置に取付けられている。第3基板25は、このY軸アクチュエータ27に連結された板状の部材であり、この第3基板25の表面に撮像素子15が固定されている。第3基板25は、撮像素子15の熱を放出するための放熱板としての機能も有するものである。なお、第2基板24及び第3基板25は、所定の位置で図略のレール部材によりX軸方向及びY軸方向の移動がガイドされている。
図5は、X軸アクチュエータ26及びY軸アクチュエータ27の構成を示す図であり、図5(a)は、その構成を示す分解斜視図、図5(b)は、その構成を示す組立図である。
図5に示すように、X軸アクチュエータ26及びY軸アクチュエータ27は、略同様の構成を有するものであり、圧電素子28、該圧電素子28の一端に接着して固定された駆動軸29及び駆動軸29に摩擦結合する摩擦結合部30を有して構成されている。
圧電素子28は、複数枚の圧電板が積層状態で互いに接着されてなり、電圧が印加されると、印加電圧に応じた量だけ積層方向に伸縮する素子である。圧電素子28は、他端が第1基板23又は第3基板25上の支持ブロック31に接着して固定されている。駆動軸29は、第1基板23又は第3基板25上の支持体32,33により、圧電素子28を構成する圧電板の積層方向に移動可能に支持されており、その端部に接着して固定された圧電素子28に厚み方向の伸縮変位が発生すると、軸方向に移動する。
摩擦結合部30は、駆動軸29が貫通し駆動軸29に下側から摩擦結合するスライダ34、スライダ34の上側に形成された切欠部34aに嵌挿され、駆動軸29に上側から摩擦結合するパッド35、駆動軸29とスライダ34及びパッド35との摩擦結合力を調整する板ばね36を備える。パッド35上に形成された突起35aは、板ばね36に当接しており、板ばね36をスライダ34に固定するねじ37の締め付け力を調整することで、摩擦結合力を調整することができる。
図4も参照して、第2基板24は、上縁部の中央位置に上方に突出した突出部24aを有し、この突出部24aにおける第1基板23側の面には、前記スライダ34が一体的に形成されている。そして、このスライダ34とX軸アクチュエータ26の駆動軸29との摩擦結合を介して第1基板23と第2基板24とが連結され、これにより、第2基板24は、第1基板23に対してX軸方向に相対移動可能となっている。
また、第2基板24の一側縁部における第1基板23側の面の中央位置には、前記スライダ34が一体的に形成されており、このスライダ34とY軸アクチュエータ27の駆動軸29との摩擦結合により、Y軸アクチュエータ27を介して第3基板25と第2基板24とが連結され、第3基板25は、第2基板24に対してY軸方向に相対移動可能となっている。
X軸アクチュエータ26及びY軸アクチュエータ27の圧電素子28には、図6に示すように、緩やかな立ち上がり部38とこれに続く急速な立ち下がり部39とからなる波形の駆動パルスが印加される。駆動パルスの緩やかな立ち上がり部38では圧電素子28が緩やかに厚み方向の伸び変位を生じ、駆動軸29は矢印a(図5(a),(b)参照)で示す方向に変位する。このため駆動軸29に摩擦結合部30で摩擦結合している第2基板24が矢印a方向へ移動するとともに、駆動軸29の変位に伴って第3基板25も一体的に矢印a方向へ移動する。なお、矢印a方向とは、X軸アクチュエータ26についてはX軸方向に相当し、Y軸アクチュエータ27についてはY軸方向に相当する。
また、駆動パルスの急速な立ち下がり部39では、圧電素子28が急速に厚み方向の縮み変位を生じ、駆動軸29も矢印aと反対方向へ変位する。このとき、例えば、X軸アクチュエータ26の駆動軸29に摩擦結合部30で摩擦結合している第2基板24と、Y軸アクチュエータ27の駆動軸29と一体化された第3基板25とは、その慣性力により駆動軸29と摩擦結合部30との間の摩擦結合力に打ち勝って実質的にその位置に留まり、移動しない。なお、ここでいう実質的とは、矢印a方向と、これと反対方向とのいずれにおいても第2基板24、第3基板25に固定された摩擦結合部30と駆動軸29との間に滑りを生じつつ追動し、駆動時間の差によって全体として矢印a方向に移動するものも含むことを意味している。どのような移動形態になるかは、与えられた摩擦条件に応じて決定される。
このように、上記波形の駆動パルスを連続して圧電素子28に印加することにより撮像素子15をX軸正方向及びY軸正方向へ連続して移動させることができる。撮像素子15をX軸、Y軸の負方向、即ち矢印aと反対方向への移動は、圧電素子8の電極の極性を逆にして、前記のような波形の駆動パルスを圧電素子28に印加することで達成できる。
以上の構成により、ぶれ補正ON/OFFボタン12によりぶれ補正モードが設定された場合、撮像光学系48により導かれる被写体光像に対する撮像素子15の相対位置が一定に保たれるように、ぶれ検出センサ13の検出結果に応じた電圧がX軸アクチュエータ26及びY軸アクチュエータ27の圧電素子34に印加され、X軸アクチュエータ26により第2基板24を第1基板23に対してX軸方向に、また、Y軸アクチュエータ27により第3基板25を第2基板24に対してY軸方向にそれぞれ駆動することにより、撮像素子15を矢印X方向及び矢印Y方向に移動させる。なお、撮像素子15の位置は、図略の位置検出センサにより検出される。
図4に示すように、第1基板23の適所には、撮像素子15を冷却するための冷却ユニット66が設置されている。この冷却ユニット66の設置位置は、ぶれ補正時における第3基板25の移動範囲より外側に設定されている。
図7は、冷却ユニット66の構造を示す図である。
図7に示すように、冷却ユニット66は、第1、第2放熱板67,68と、ペルチェ素子69,70とを備えて構成されている。冷却ユニット66は、ペルチェ素子69,70にそれぞれ電極aから電極bに向けて電流を流すことで、第1放熱板67は発熱側として、第2放熱板68は吸熱側として作用するものである。また、バネ部71は、熱伝導性及び弾性を有し、第2放熱板68の適所に取付けられている。
一方、撮像素子15を支持する第3基板25の適所は、第2放熱板68側に延設されており(延設部25a)、この延設部25aは第2基板24より第2放熱板68側に突出した状態で、該第2基板24に固定されている。
図8は、撮像素子15を冷却するときの状態を示す図である。図8に示すように、撮像素子15を冷却する際には、X軸アクチュエータ26、Y軸アクチュエータ27により、第3基板25の延設部25aが前記バネ部71に弾性的に当接するように、第2基板24が冷却ユニット66側に移動される。これにより、撮像素子15に生じた熱が、延設部25aを介して冷却ユニット66に移動し、吸熱側として作用する第2放熱板69により吸熱される。以下、延設部25aが前記バネ部71に接触するときの撮像素子15の位置を冷却位置という。なお、冷却位置は、特許請求の範囲における第1の位置に相当する。
このように、ぶれ補正動作に用いる撮像素子駆動機構55を、撮像素子15を冷却する場合にも用いるようにしたので、ぶれ補正機能と撮像素子15の冷却機能を撮像装置1に搭載する場合に、それぞれの動作を別個の駆動機構で行わせる構成に比して、コストアップや大型化を抑制することができる。
図3に戻り、シャッターユニット16は、フォーカルプレーンシャッター(以下、単にシャッターという)を有してなり、ミラーボックス18の背面と撮像素子15との間に配設されている。
光学ファインダー9は、装置本体1Aの略中央に配設されたミラーボックス18の上部に配設されており、焦点板40と、プリズム41と、接眼レンズ42とを備えて構成されている。プリズム41は、焦点板40上の像の左右を反転させ接眼レンズ42を介して撮影者の目に導き、被写体像を視認できるようにするものである。
位相差AFモジュール17は、ミラーボックス18の底部に配設されており、周知の位相差検出方式により合焦位置を検出するものである。位相差AFモジュール17は、例えば特開平11−84226号に開示されている構成を有するものであり、詳細な構成の説明は省略する。
温度センサ43は、撮像素子15の温度を検出するものであり、例えばサーミスタである。
ミラーボックス18は、クイックリターンミラー44とサブミラー45とを備えてなる。クイックリターンミラー44は、回動支点Pを中心として、図3の実線で示すように、撮影光学系46の光軸Lに対して略45度傾斜した姿勢(以下、傾斜姿勢という)と、図3の仮想線で示すように、装置本体1Aの底面と略平行な姿勢(以下、水平姿勢という)との間で回動自在に構成されている。
サブミラー45は、クイックリターンミラー44の背面側(撮像素子15側)に配設されており、図3の実線で示すように、傾斜姿勢にあるクイックリターンミラー44に対して略90度傾斜した姿勢(以下、傾斜姿勢という)と、図3の仮想線で示すように、水平姿勢にあるクイックリターンミラー44と略平行な姿勢(以下、水平姿勢という)との間で、クイックリターンミラー44に連動して変位可能に構成されている。クイックリターンミラー44及びサブミラー45は、後述のミラー駆動機構56(図9参照)により駆動される。
クイックリターンミラー44及びサブミラー45が傾斜姿勢のとき(シャッターボタン4の全押し操作が行われるまでの期間 以下、撮影準備期間という)、クイックリターンミラー44は、撮影光学系46による光束の大部分を焦点板40方向に反射するとともに、残りの光束を透過させ、サブミラー45は、クイックリターンミラー44を透過した光束を位相差AFモジュール17に導く。このとき、光学ファインダー9による被写体像の表示と位相差AFモジュール17による焦点調節動作とが行われる一方、撮像素子15には光束が導かれないため、LCD5による被写体の画像の表示は行われない。
一方、クイックリターンミラー44及びサブミラー45が水平姿勢のときには(シャッターボタン4が全押しされたとき)、クイックリターンミラー44及びサブミラー45は光軸Lから退避するため、撮影光学系46を透過した光束は略全て撮像素子15に導かれる。このとき、LCD5による被写体の画像表示が行われる一方、光学ファインダー9による被写体の画像表示や位相差AFモジュール17による焦点調節動作は行われない。
本体制御部19は、例えば制御プログラムを記憶するROMや一時的にデータを記憶するフラッシュメモリ等の記憶部が内蔵されたマイクロコンピュータからなるものであり、詳細な機能については後述する。
次に、装置本体1Aに装着されるレンズユニット2について説明する。
図3に示すように、レンズユニット2は、撮影光学系46と、鏡胴47と、レンズ駆動機構48と、エンコーダ49と、レンズ制御部50とを備える。
撮影光学系46は、ズームレンズ53(図9参照)と、フォーカスレンズ54(図9参照)と、装置本体1Aに備えられる後述の撮像素子15等へ入射される光量を調節するための絞り51とが、鏡胴47内において光軸L方向に保持されてなり、被写体の光像を取り込んで該光像を撮像素子15等に結像するものである。焦点調節動作は、撮影光学系46が装置本体1A内のAFアクチュエータ20により光軸L方向に駆動されることで行われる。
レンズ駆動機構48は、例えばヘリコイド及びヘリコイドを回転させる図略のギヤ等で構成され、カプラー52を介してAFアクチュエータ20からの駆動力を受けて、撮影光学系46を一体的に光軸Lと平行な矢印A方向に移動させるものである。撮影光学系46の移動方向及び移動量は、それぞれAFアクチュエータ20の回転方向及び回転数に従う。
レンズエンコーダ49は、撮影光学系46の移動範囲内において光軸L方向に複数個のコードパターンが所定ピッチで形成されたエンコード板と、このエンコード板に摺接しながら鏡胴47と一体的に移動するエンコーダブラシとを備えてなり、撮影光学系46の焦点調節時の移動量を検出するためのものである。
レンズ制御部50は、当該レンズユニット2が装置本体1Aに装着され、装置本体1A内の本体制御部19からデータの要求があった場合に、該装置本体1A内の本体制御部19に記憶内容を提供するものである。
次に、本実施形態に係る撮像装置1の電気的な構成について説明する。図9は、装置本体1Aにレンズユニット2が装着された状態での撮像装置1全体の電気的な構成を示すブロック図である。また、図1〜図3と同一の部材等については、同一の符号を付している。また、図9の点線は、レンズユニット2内に搭載される部材等であることを示している。
図9に示すように、撮影光学系46は、図3に示す撮影光学系46に相当するものであり、ズームレンズ53と、フォーカスレンズ54とを備えてなる。AFアクチュエータ20、エンコーダ21、出力軸22、レンズ駆動機構48及びレンズエンコーダ49は、それぞれ図3に示すAFアクチュエータ20、エンコーダ21、出力軸22、レンズ駆動機構48及びレンズエンコーダ49に相当するものである。レンズ制御部50は、図3に示すレンズ制御部50に相当するものである。ミラーボックス18は、クイックリターンミラー44及びサブミラー45を備え、位相差AFモジュール17は、図3に示す位相差AFモジュール17に相当するものである。ぶれ検出センサ13及び冷却ユニット66は、図1に示すぶれ検出センサ13及び図4、図7に示す冷却ユニット66に相当するものである。撮像素子15は、図3に示す撮像素子15に相当するものであり、後述のタイミング制御回路59により、撮像素子15の露出動作の開始及び終了や、撮像素子15における各画素の画素信号の読出し(水平同期、垂直同期、転送)等の撮像動作が制御される。
撮像素子駆動機構55は、撮像素子15を撮影光学系46の光軸に直交する平面上で駆動するものであり、前述の圧電素子28、駆動軸29及び摩擦結合部30等を含んで構成されるものである。ミラー駆動機構56は、クイックリターンミラー44やサブミラー45を傾斜姿勢と水平姿勢との間で駆動するものであり、本体制御部19によりその動作が制御される。
信号処理部57は、撮像素子15から出力されるアナログの画像信号に所定のアナログ信号処理を施すものである。信号処理部57は、CDS(相関二重サンプリング)回路とAGC(オートゲインコントロール)回路とを有し、CDS回路により画像信号のノイズの低減を行い、AGC回路により画像信号のレベル調整を行う。
A/D変換部58は、信号処理部57により出力されたアナログのR,G,Bの画素信号を、複数のビット(例えば10ビット)からなるデジタルの画素信号(以下、画素データ)にそれぞれ変換するものである。
タイミング制御回路59は、本体制御部19から出力される基準クロックCLK0に基づいてクロックCLK1,CLK2,CLK3を生成し、クロックCLK1を撮像素子15に、クロックCLK2を信号処理部57に、クロックCLK3をA/D変換部58にそれぞれ出力することにより、撮像素子15、信号処理部57及びA/D変換部58の動作を制御する。
画像メモリ60は、撮影モード時には、A/D変換部58から出力される画像データを一時的に記憶するとともに、この画像データに対し本体制御部19により各種処理を行うための作業領域として用いられるメモリである。また、再生モード時には、後述の画像記憶部63から読み出した画像データを一時的に記憶するメモリである。
VRAM61は、LCD5の画素数に対応した画像信号の記録容量を有し、LCD5に再生表示される画像を構成する画素データのバッファメモリである。LCD5は、図2に示すLCD5に相当するものである。
入力操作部62は、前述の第1モード設定ダイヤル3、シャッターボタン4、設定ボタン群6、ジョグダイヤル7、プッシュボタン8、メインスイッチ10、第2モード設定ダイヤル11及びぶれ補正ON/OFFボタン12等を含み、操作情報を本体制御部19に入力するためのものである。画像記憶部63は、メモリカードやハードディスクなどからなり、本体制御部19で生成された画像を保存するものである。
本体制御部19は、図3に示す本体制御部19に相当するものであり、図9に示す撮像装置1内の各部材の駆動を関連付けて制御するものである。また、本体制御部19は、機能的に、ぶれ補正制御部64と、冷却制御部65とを有する。
ぶれ補正制御部64は、ぶれ補正モードの設定時において、ぶれ検出センサ13からのぶれ検出信号に基づいてぶれ方向及びぶれ量を算出し、この算出したぶれ方向及びぶれ量に基づき、撮像素子駆動機構55による撮像素子15の駆動動作を制御するものである。
冷却制御部65は、撮像素子15の冷却を行う場合に、撮像素子駆動機構55による撮像素子15の駆動動作を制御するとともに、冷却ユニット66の作動を制御するものである。
次に、ぶれ補正制御部64によるぶれ補正動作と冷却制御部65による冷却動作とを含む撮像装置1における各種処理の説明を行う。図10は、本実施形態に係る撮像装置1の撮影準備処理及び撮影処理の手順を示すフローチャートである。なお、図10においては、ぶれ補正ON/OFFボタン12によりぶれ補正モードが設定されている状態を前提とする。
図10に示すように、本体制御部19は、メインスイッチ10により主電源がオンされたか否かを判断し(ステップ♯1)、主電源がオンされると(ステップ♯1でYES)、レンズユニット2との間で、該レンズユニット2の種類に関する情報等の通信を行う(ステップ♯2)。
次に、本体制御部19は、シャッターボタン4の半押し操作が行われたか否かを判定し(ステップ♯3)、シャッターボタン4の半押し操作が行われていない場合には待機する(ステップ♯3でNO)。そして、シャッターボタン4の半押し操作が行われると(ステップ♯3でYES)、冷却制御部65は、撮像素子駆動機構55の動作を制御して、図8に示すように撮像素子15を冷却位置に位置させる(ステップ♯4)。そして、本体制御部19は、被写体の輝度に基づいて露出制御値(シャッタースピード及び絞り値)を決定するとともに、位相差検出方式によるAF処理を開始する(ステップ♯5)。
そして、本体制御部19は、ぶれ検出センサ13からの出力とレンズユニット2から得たデータとを用いてぶれ補正量及びぶれ補正方向の算出処理を行う(ステップ♯6)。なお、ここでぶれ補正量等の算出処理を行っているのは、前述したように、シャッターボタン4の全押し操作が行われた場合に、速やかにぶれ補正動作(撮像素子15の駆動動作)を行えるようにするためである。シャッターボタン4の全押し操作後にもぶれ補正量等の算出処理を行うが、ぶれ検出センサ13内に備えられるフィルター等の動作安定時間が必要であることを考慮して、その半押し操作の段階でぶれ補正量等の算出処理を行っておくと、半押し操作の段階でぶれ補正量等の算出処理を行わない場合に比して速やかに新たなぶれ補正量等の算出を行うことができ、その結果、速やかにぶれ補正動作を行える。また、この時点からぶれ補正動作(撮像素子15の駆動動作)を行うようにしてもよいが、消費電力の低減やX軸アクチュエータ26及びY軸アクチュエータ27の破損防止等のため、ぶれ補正量等の算出処理まで行うようにしている。
次に、本体制御部19は、シャッターボタン4の全押し操作が行われたか否かを判定し(ステップ♯7)、シャッターボタン4の全押し操作が行われていない場合には、ステップ♯3の処理に戻る(ステップ♯7でNO)。
そして、シャッターボタン4の全押し操作が行われると(ステップ♯7でYES)、冷却制御部65は、撮像素子15を中央位置に位置させた後(ステップ♯8)、ぶれ補正制御部64は、ぶれ補正量等の算出処理及び撮像素子15の駆動制御を開始する(ステップ♯9)。なお、前記中央位置とは、撮像素子15の受光面の中心が、撮影光学系46の光軸と交差する撮像素子15の位置をいう。
また、本体制御部19は、クイックリターンミラー44及びサブミラー45が水平姿勢(ミラーアップ)となるようにミラー駆動機構56に駆動を行わせた(ステップ♯10)後、シャッターユニット16に対する開制御を行い、ステップ♯5で設定された位置にフォーカスレンズ54を位置させた状態で、且つステップ♯7で設定された露出制御値で、撮像素子15に撮像動作(露光動作)を行わせる(ステップ♯11)。
その後、本体制御部19は、シャッターユニット16に対する閉制御を行うとともに、クイックリターンミラー44及びサブミラー45が傾斜姿勢となるようにミラー駆動機構56に駆動を行わせ(ステップ♯12)、ぶれ補正制御部64は、ぶれ補正量等の算出処理及び撮像素子15の駆動制御を終了する(ステップ♯13)。また、冷却制御部65は、撮像素子駆動機構55の動作を制御して、撮像素子15を冷却位置に位置させる(ステップ♯14)。
そして、本体制御部19は、撮像素子19から画素信号の読み出しを行った後(ステップ♯15)、冷却制御部65は、撮像素子15を冷却位置から退避させる。(ステップ♯16)。また、本体制御部19は、撮像素子15の撮像動作により得られる画像に圧縮処理等の画像処理を施した後、その画像処理後の画像を画像記憶部63に格納し(ステップ♯17)、その画像をLCD5に表示する処理を行う(ステップ♯18)。
また、本体制御部19は、メインスイッチ10により主電源がオフされたか否かを判断し(ステップ♯19)、主電源がオフされていない場合には(ステップ♯19でNO)、ステップ♯2の処理に戻り、主電源がオフされた場合には(ステップ♯19でYES)、処理を終了する。
図11は、手ぶれ補正モードが設定されている場合のより詳細な撮像装置1における処理を示すタイムチャートである。
図11に示すように、時刻T=T1でシャッターボタン4が半押しされる(S1:ON)まで、冷却制御部65は、撮像素子15を冷却位置以外の位置に位置させた状態で、冷却ユニット66を非作動とする。
そして、時刻T=T1でシャッターボタン4が半押しされると、冷却制御部65は、撮像素子15を冷却位置に位置させた上で冷却ユニット66の間欠駆動を開始する。この状態は、シャッターボタン4が半押しされている期間、継続される。
そして、シャッターボタン4の半押し操作が解除されることなく、時刻T=T2でシャッターボタン4が全押しされると、ぶれ補正制御部64は、撮像素子15を冷却位置から移動させ、撮像素子駆動機構55に手振れ補正のための駆動を行わせる一方、冷却制御部65は、冷却ユニット66の間欠駆動を継続させる。
時刻T=T2から微小時間経過後の時刻T=T3に、シャッターユニット16の開制御が行われ、撮像素子15による記録用画素信号の生成のための露光動作(図11では「本露光」と表記)が行われる。そして、時刻T=T4でシャッターユニット16の閉制御が行われ、時刻T=T4から微小時間経過後の時刻T=T5に、画素信号の出力動作が開始される。冷却制御部65は、時刻T=T5まで冷却ユニット66の間欠駆動を継続させる。
そして、時刻T=T5に、ぶれ補正制御部64は、撮像素子駆動機構55に手振れ補正のための駆動を停止させ、冷却制御部65は、撮像素子15を冷却位置に移動させる。また、時刻T=T5に、冷却制御部65は、冷却ユニット66の全駆動を開始させる。この全駆動とは、冷却ユニット66が発揮可能な冷却性能のうち最大の冷却性能を発揮させる駆動をいう。これにより、撮像素子15は、最大限の冷却作用を受けることとなる。
その後、時刻T=T6に画素信号の出力動作(読み出し動作)が終了すると、冷却制御部65は、撮像素子15を冷却位置以外の位置に退避させた上で冷却ユニット66の全駆動を停止し、冷却ユニット66を非作動とする。
以上のように、本実施形態では、シャッターボタン4の半押し操作が行われるタイミングから撮像素子15の画素信号の出力動作が完了するまでの期間に冷却ユニット66を作動させるようにしたので、撮像素子15の温度が上昇しやすい期間に、該撮像素子15の温度上昇を確実に抑制したり撮像素子15を冷却したりすることができる。また、その期間にのみ冷却ユニット66を作動させるようにし、それ以外の期間においては冷却ユニット66を作動させないようにしたので、撮像装置1の起動中常に冷却動作を行う構成に比して消費電力を低減することができる。その結果、消費電力の低減を図りつつ、画像品質の低下を防止又は抑制することができる。
また、冷却ユニット66による冷却作用を受けるための撮像素子15の駆動機構と、手振れ補正用の駆動機構とを兼用したので、冷却用の撮像素子15の駆動機構と手振れ補正用の駆動機構とを別個に撮像装置1に備えるに際し、コストの増大を抑制することができる。
また、時刻T1〜時刻T5の撮影準備期間及び本露光期間と、時刻T5〜時刻T6の画素信号の読み出し期間とで、冷却ユニット66の作動状態を変えるようにしたので、両期間中、冷却ユニット66を全駆動で作動させる場合に比して消費電力を低減することができるとともに、撮像素子15の動作状態に応じた適切な冷却動作を行うことができる。また、時刻T1〜時刻T5における間欠駆動を行わずに冷却ユニット66を非作動とし、シャッターボタン4が全押しされると、冷却ユニット66を全駆動する場合、冷却ユニット66による最大限の冷却作用が得られるまでにタイムラグが発生するが、本実施形態のように画素信号の読み出し開始前に予め冷却ユニット66の間欠駆動を行っておくことで、前記タイムラグを小さくし、速やかに最大限の冷却作用で撮像素子15を冷却することができる。ただし、本発明は、前述の、前記間欠駆動を行わずに冷却ユニット66を非作動とし、シャッターボタン4が全押しされると、冷却ユニット66を全駆動する形態も含む。
また、撮像素子15に記録用画素信号を出力させる期間は、特に撮像素子15の温度上昇が著しいことから、冷却ユニット66を全駆動させるようにしたので、前期記録用画素信号にノイズが含有するのを防止または抑制することができ、画像品質の低下を防止又は抑制することができる。
さらに、撮像素子15に記録用の画素信号を出力させる期間において、撮像素子15を最大限の冷却性能で冷却することで次のような効果を有する。
すなわち、撮像素子15の各画素で構成されるマトリックスにおいて、水平方向に並ぶ複数の水平画素列を複数のグループ(以下、フィールド)に分け、各フィールドで時間をずらして画素信号を出力するように撮像素子15の動作を制御する場合がある。
例えば、最上位置に位置する水平画素列を基準として、最下位置に位置する水平画素列に向かって各水平画素列に対し昇順で番号を付した場合において、3n−1(nは自然数)で表される番号が付された水平画素列が位置する領域を第1フィールド、3n−2で表される番号が付された水平画素列が位置する領域を第2フィールド、3nで表される番号が付された水平画素列が位置する領域を第3フィールドというものとすると、第1フィールド、第2フィールド、第3フィールドの順に画素信号を出力させるものとする。
この場合、特に、第1フィールドから得られる画素信号の出力タイミングと第3フィールドから得られる画素信号の出力タイミングとは比較的大きな時間差があるため、その時間差に相当する暗ノイズ分、画素信号に含まれる暗ノイズの大きさも異なることとなる。
暗ノイズは、撮像素子15の温度が高いほど多く発生することから、本実施形態のように、撮像素子15から画素信号を出力する期間に最大の冷却能力で撮像素子15を冷却することで、この期間に発生する暗ノイズをできるだけ低減することができる。
なお、本発明は、前記実施形態に加えて、あるいは前記実施形態に代えて次の形態[1]〜[4]に説明する変形形態も採用可能である。
[1]前記第1の実施形態では、シャッターボタン4が半押しされてから、撮像素子15から画素信号の出力が開始されるまでの期間においては、冷却ユニット66を冷却位置に位置させるようにしたが、温度センサ43により検出される撮像素子15の温度が所定値(例えば30℃〜40℃の間の温度)より低い場合(撮像素子15に対して冷却動作を行う必要がないと考えられる場合)には、冷却ユニット66の作動を止め、シャッターボタン4の全押しが行われると速やかに撮影動作を実行できるように、撮像素子15を中央位置(撮像素子15の受光面の中心位置が撮影光学系の光軸と交差する位置)に位置させるようにしてもよい。
[2]前記第1の実施形態の非ぶれ補正モードが設定されている場合において、撮像素子15の本露光動作期間(時刻T3〜T5)に撮像素子15を冷却位置に位置させるときには、その期間中、冷却ユニット66を間欠駆動又は全駆動で作動させるようにするとよい。
[3]前記第1の実施形態及び変形形態[1]においては、一眼レフレックスタイプの撮像装置1に本発明を適用した場合について説明したが、所謂コンパクトカメラに本発明を適用することもできる。
図12、図13に示すように、本実施形態の撮像装置101は、装置本体101Aに、撮影光学系102、シャッターボタン103、光学ファインダー104、フラッシュ105、LCD106、機能スイッチ群107、電源ボタン108、モード設定スイッチ109及びぶれ検出センサ110を備えている。
撮影光学系102は、装置本体101Aの前面適所に配設されており、被写体の光像を形成するものである。撮影光学系102は、撮影画角を変更するためのズームレンズ群111(図14参照)や焦点調節を行うためのフォーカスレンズ群112(図14参照)等を有し、焦点距離の変更や焦点位置の調節を行う。
シャッターボタン103は、2段階(半押し及び全押し)で押圧操作されるボタンであり、露光制御のタイミングを指示するためのものである。撮像装置101は、静止画を撮影する静止画撮影モードと、動画を撮影する動画撮影モードとを有し、静止画撮影モード及び動画撮影モードの設定時において、シャッターボタン103が操作されていない状態では、所定の周期、例えば1/30(秒)毎に被写体の画像(ライブビュー画像)が更新的にLCD106に表示される。
なお、ライブビュー画像は、被写体の画像を記録するまでの期間(撮影準備期間)、一定の周期(例えば1/30秒)でLCD106に切換表示される、撮像素子115で撮像された画像をいい、このライブビュー画像により、被写体の状態が略リアルタイムでLCD106に表示され、撮影者は被写体の状態をLCD106で確認することができる。
また、静止画撮影モードにおいては、シャッターボタン103の半押し操作が行われることで、露出制御値(シャッタースピード及び絞り値)等の設定が行われる撮像待機状態に設定され、全押し操作が行われることで、後述する外部記憶部122(図14参照)に記録する被写体の画像を生成するための撮像素子115による露光動作(記録用露光動作)が開始される。動画撮影モードにおいては、シャッターボタン103の全押し操作が行われることで記録用露光動作が開始され、周期的に画素データが取り出されて該画素データにより画像が生成され、再度全押し操作が行われることで、その記録用露光動作が停止する。
光学ファインダー104は、装置本体101Aの背面適所に配設されており、被写体が撮影される範囲を光学的に表示するものである。フラッシュ105(内蔵フラッシュ)は、装置本体101Aの前面中央上部に配設されており、被写体からの光量が不足する場合などに図略の放電灯を放電させることにより被写体に照明光を照射するものである。
LCD106は、装置本体101Aの背面略中央部に配設されており、カラー液晶パネルを備えてなり、撮像素子115により撮像された画像の表示や記録済みの画像の再生表示等を行うとともに、撮像装置101に搭載される機能やモードの設定画面を表示するものである。
機能スイッチ群107は、LCD106の右側方に配設されており、ズームレンズ群111(図14参照)のワイド方向又はテレ方向の駆動を行うためのズームスイッチや、焦点調節を行う(フォーカスレンズ群112を光軸方向に駆動する)ためのフォーカススイッチ等からなる。また、機能スイッチ群107には、前記第1の実施形態と略同様の機能を有するぶれ補正ON/OFFボタン107aが設けられている。
電源ボタン108は、装置本体101Aの背面であって機能スイッチ群107の左側方に配設されており、押圧する毎に主電源のON/OFFが交互に切り換わるようになっている。
モード設定スイッチ109は、装置本体101Aの背面上部に配設されており、被写体像の静止画撮影を行う「静止画撮影モード」と、被写体像の動画撮影を行う「動画撮影モード」と、後述の外部記憶部122(図14参照)に記録された撮影画像をLCD106に再生表示する「再生モード」との間でモードの切換設定を行うためのスイッチである。モード設定スイッチ109は、上下にスライドする3接点のスライドスイッチからなり、下にセットすると撮像装置101が再生モードに設定され、中央にセットすると静止画撮影モードに設定され、上にセットすると動画撮影モードに設定される。
ぶれ検出センサ110は、前記第1の実施形態のぶれ検出センサ13と略同様の構成・機能を有するものである。
次に、図14を参照して、撮像装置101の電気的な構成について説明する。なお、図12,図13と同一の部材等については、同一の符号を付している。
LCD106は、図12に示すLCD106に相当するものである。また、撮影光学系102は、図12に示す撮影光学系102に相当するものであり、ズームレンズ群111及びフォーカスレンズ群112を有する。
レンズ駆動部113は、ズームレンズ群111及びフォーカスレンズ群112を駆動するアクチュエータを備えて構成されている。撮像素子駆動機構114は、前記第1の実施形態における撮像素子駆動機構55と略同様の構成を有するものである。
撮像素子115、信号処理部116、A/D変換部117、画像メモリ118、タイミング制御回路119及びVRAM120は、前記第1の実施形態における撮像素子15、信号処理部57、A/D変換部58、タイミング制御回路59及びVRAM61と略同様の構成を有するものである。また、冷却ユニット126及び温度センサ127は、第1の実施形態における冷却ユニット66及び温度センサ43と略同様の構成を有するものである。
入力操作部121は、前述のシャッターボタン103、機能スイッチ群107、電源ボタン108及びモード設定スイッチ109を含むものであり、これらの操作情報を制御部123に入力するものである。外部記憶部122は、前記第1の実施形態における画像記憶部56と略同様の構成を有するものである。
制御部123は、例えば制御プログラムを記憶するROMや一時的にデータを記憶するフラッシュメモリ等の記憶部が内蔵されたマイクロコンピュータからなり、上述した装置本体101A内の各部材の駆動を関連付けて制御して撮像装置101の撮影動作を統括制御するものである。また、制御部123は、ぶれ補正制御部124と、冷却制御部125とを有する。
ぶれ補正制御部124は、ぶれ補正モードにおいて、ぶれ検出センサ110からのぶれ検出信号に基づいてぶれ方向及びぶれ量を算出し、この算出したぶれ方向及びぶれ量に基づき、撮像素子115の駆動を制御するものである。
冷却制御部65は、撮像素子15の冷却を行う場合に、撮像素子駆動機構55による撮像素子15の駆動動作を制御するとともに、冷却ユニット66の作動を制御するものである。
次に、ぶれ補正制御部124によるぶれ補正動作と冷却制御部125による冷却動作とを含む撮像装置1における各種処理の説明を行う。図15は、本実施形態に係る撮像装置1の撮影準備処理及び撮影処理の手順を示すフローチャートである。なお、図15においては、ぶれ補正ON/OFFボタン107aによりぶれ補正モードが設定されている状態を前提とする。
図15に示すように、制御部123は、電源ボタン108により主電源がオンされたか否かを判断し(ステップ♯101)、主電源がオンされると(ステップ♯101でYES)、現在撮影モードが設定されているか否かを判断する(ステップ♯102)。その結果、撮影モード以外の他のモード(例えば再生モード)が設定されている場合には(ステップ♯102でNO)、そのモードに応じた処理を行う(ステップ♯103)。
一方、撮影モードが設定されている場合には(ステップ♯102でYES)、制御部123は、各レンズを光軸方向に繰り出し(ステップ♯104)、撮像素子駆動機構114の動作を制御して、撮像素子115を中央位置に移動して(ステップ♯105)、ライブビュー画像の表示動作を実行する(ステップ♯106)。
次に、制御部123は、シャッターボタン103の半押し操作が行われたか否かを判断する(ステップ♯107)。その結果、シャッターボタン103の半押し操作が行われていない場合には(ステップ♯107でNO)、制御部123は、ステップ♯106の処理に戻る。一方、シャッターボタン103の半押し操作が行われた場合には(ステップ♯107でYES)、手ぶれ補正動作(ぶれ補正量及びぶれ補正方向の算出処理及び撮像素子115の移動)を開始し(ステップ♯108)、撮像素子115に露光動作を行わせ(ステップ♯109)、該露光動作により得られる画素信号に基づいてライブビュー画像を生成して、該ライブビュー画像をLCD107に表示させる(ステップ♯110)。
次に、制御部123は、シャッターボタン103の全押し操作が行われたか否かを判定し(ステップ♯111)、シャッターボタン103の全押し操作が行われていない場合には、ステップ♯106の処理に戻る(ステップ♯111でNO)。
シャッターボタン103の全押し操作が行われると(ステップ♯111でYES)、制御部123は、被写体の輝度に基づいて露出制御値(シャッタースピード及び絞り値)を決定するとともに、AF処理を開始し(ステップ♯112)、ステップ♯112で設定された露出制御値で、撮像素子115に記録用画素信号生成用の露光動作を行わせる(ステップ♯113)。
その後、制御部123は、手ぶれ補正動作を終了させた上で(ステップ♯114)、撮像素子駆動機構114の動作を制御して、画素信号の読出し期間中だけ撮像素子115を冷却位置に位置させ(ステップ♯115)、撮像素子15の撮像動作により得られる画像に圧縮処理等の画像処理を施した後、その画像処理後の画像を外部記憶部122に格納するとともに、撮像素子115を中央位置に位置させ(ステップ♯116)、前記画像をLCD5に表示する処理を行う(ステップ♯117)。
また、制御部123は、電源ボタン108により主電源がオフされたか否かを判断し(ステップ♯118)、主電源がオフされていない場合には(ステップ♯118でNO)、ステップ♯106の処理に戻り、主電源がオフされた場合には(ステップ♯118でYES)、各レンズを沈胴させた上で(ステップ♯119)、処理を終了する。
図16は、手ぶれ補正モードが設定されている場合のより詳細な撮像装置101における処理を示すタイムチャートである。
図16に示すように、時刻T=T11でシャッターボタン103が半押しされる(S1:ON)まで、冷却制御部125は、撮像素子15を中央位置に位置させ、冷却ユニット66を非作動とする。
そして、時刻T=T11でシャッターボタン103が半押しされると、ぶれ補正制御部124は、撮像素子15にぶれ補正動作を開始させる一方、冷却制御部125は、冷却ユニット66の非作動状態を維持する。シャッターボタン103が半押しされている期間、この状態が継続される。なお、本実施形態では、シャッターボタン103の半押しが行われるまでの間は、撮像素子115が中央位置に位置する状態でライブビュー画像の生成が行われ、シャッターボタン103が半押しされてから全押しされるまでの間は、手振れ補正が実行された状態でライブビュー画像の生成が行われる。
そして、シャッターボタン103の半押し操作が解除されることなく、時刻T=T12でシャッターボタン103が全押しされると、時刻T=T12から微小時間経過後の時刻T=T13に、制御部123は、撮像素子115に記録用画素信号生成用の露光動作(本露光)を行わせる。この露光動作の期間、ぶれ補正制御部124は、撮像素子115にぶれ補正動作を行わせるとともに、冷却制御部125は、冷却ユニット66の非作動状態を維持する。
そして、制御部123は、所定の露光時間が経過する直前の時刻T=T14でシャッターを閉鎖させ、前記所定の露光時間経過後の時刻T=T15で、画素信号の出力動作(読み出し動作)を開始させる。また、これと同時に、ぶれ補正制御部124は、撮像素子駆動機構114に手振れ補正のための駆動を停止させ、冷却制御部125は、撮像素子15を冷却位置に移動させるとともに、冷却ユニット66の全駆動を開始させる。これにより、撮像素子15は、最大限の冷却作用を受ける。なお、制御部123は、時刻T=T15から画素信号の出力が完了する時刻T=T16まで、シャッターを閉鎖させる。
その後、時刻T=T6に画素信号の出力動作が終了すると、冷却制御部125は、冷却ユニット66の全駆動を停止して非作動とするとともに、撮像素子115を中央位置に移動させる。
以上の処理により、所謂コンパクトカメラにおいても、前記第1の実施形態と同様に、消費電力の低減を図りつつ、画像品質の低下を防止又は抑制することができる。
なお、本実施形態の撮像装置においては、シャッターボタン103が全押しされるまでの期間においても、撮像素子115は、ライブビュー画像生成用の画素信号を生成することから、撮像素子115の温度が上昇することが考えられる。そこで、この期間においても、撮像素子15を冷却位置に移動し、冷却ユニット66を全駆動又は間欠駆動で作動させたり、あるいは、撮像素子15の温度が所定値より高い場合(撮像素子15に対して冷却動作を行う必要が生じた場合)にのみ、撮像素子15を冷却位置に移動し、冷却ユニット66を間欠駆動又は全駆動で作動させたりして、撮像素子15の冷却動作を行うようにしてもよい。
また、本変形形態[3]では、時刻T=T15で記録用画素信号の読み出し動作が開始するまでは、冷却ユニット66の駆動状態を非作動としたが、冷却ユニット66による最大限の冷却作用が得られるまでのタイムラグを考慮して、シャッターボタン103が全押しされてから記録用画素信号の読み出し動作が開始するまでの期間において、冷却ユニット66を間欠駆動で駆動するようにしてもよい。
[4]前記変形形態[3]の非ぶれ補正モードが設定されている場合において、撮像素子15の本露光動作期間(時刻T13〜T15)に撮像素子15を冷却位置に位置させるときには、その期間中、冷却ユニット66を間欠駆動又は全駆動で作動させるようにするとよい。
本発明に係る撮像装置の第1の実施形態の構成を示す正面図である。 同じく撮像装置の構成を示す背面図である。 同じく撮像装置の内部構成を示す図である。 撮像素子駆動機構を示す図である。 X軸アクチュエータ及びY軸アクチュエータの構成を示す図である。 X軸アクチュエータ及びY軸アクチュエータの圧電素子に印加する駆動信号の波形図である。 冷却ユニットの構造を示す図である。 撮像素子を冷却するときの状態を示す図である。 装置本体にレンズユニットが装着された状態での撮像装置全体の電気的な構成を示すブロック図である。 撮像装置の撮影準備処理及び撮影処理の手順を示すフローチャートである。 撮像装置の主電源がオンされている場合のより詳細な撮像装置1における処理を示すタイムチャートである。 本発明に係る撮像装置の変形形態[3]の構成を示す正面図である。 同じく撮像装置の構成を示す背面図である。 撮像装置の電気的な構成を示す図である。 本実施形態に係る撮像装置の撮影準備処理及び撮影処理の手順を示すフローチャートである。 撮像装置の主電源がオンされている場合のより詳細な撮像装置における処理を示すタイムチャートである。
符号の説明
1,101 撮像装置
4,103 シャッターボタン
12,107a ぶれ補正ON/OFFボタン
13,110 ぶれ検出センサ
15,115 撮像素子
19 本体制御部
23 第1基板
24 第2基板
25 第3基板
26 X軸アクチュエータ
27 Y軸アクチュエータ
43,127 温度センサ
46,102 撮影光学系
55,114 撮像素子駆動機構
64,124 ぶれ補正制御部
65,125 冷却制御部
66,126 冷却ユニット

Claims (8)

  1. 受光した光を光電変換する撮像素子と、
    前記撮像素子を冷却するための冷却素子と、
    前記撮像素子を移動させる駆動部と、
    前記冷却素子と熱結合可能な第1の位置と前記第1の位置以外の第2の位置との間で前記撮像素子の移動を前記駆動部に行わせる駆動制御部と、
    前記撮像素子の撮像動作の実行期間において、前記撮像素子が前記第1の位置に位置するとき、前記冷却素子に前記撮像素子の冷却動作を行わせる冷却制御部と
    を備えることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記駆動制御部は、前記撮像素子の記録用画素信号を外部に出力する期間、前記撮像素子を前記第1の位置に位置させることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記撮像素子による記録用画素信号生成用の露光動作に係る撮影条件を決定するための所定の準備動作の開始を当該撮像装置に指示する入力を行うための入力操作部を有する場合、
    前記冷却制御部は、前記入力操作部による前記準備動作の開始指示の入力に関連して、前記冷却素子を第1の駆動状態で駆動し、前記撮像素子により記録用画素信号の外部への出力動作の開始に関連して、前記冷却素子を前記第1の駆動状態と異なる第2の駆動状態で駆動することを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
  4. 前記撮像素子の温度を検知する温度検知手段を備え、
    前記駆動制御部は、前記温度検知手段により検知される温度に応じて、前記撮像素子の位置を前記第1の位置と前記第2の位置との間で変更することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の撮像装置。
  5. 前記駆動制御部は、前記温度検知手段により検知される温度が所定温度以上のとき、前記撮像素子を前記第1の位置に位置させることを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。
  6. 前記駆動制御部は、前記温度検知手段により検知される温度が所定温度未満のとき、前記撮像素子を前記第2の位置に位置させることを特徴とする請求項4または5に記載の撮像装置。
  7. 当該撮像装置に与えられた振れに起因して発生する、前記撮像素子に導かれる被写体像の像振れを補正するべく、前記撮像素子を前記撮影光学系の光軸に直交する面上で駆動する手振れ補正部を有し、前記駆動部は、前記手振れ補正部を利用したものであることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の撮像装置。
  8. 前記第1の位置は、前記手振れ補正部による手振れ補正時における前記撮像素子の移動範囲外に設定されていることを特徴とする請求項7に記載の撮像装置。
JP2005166921A 2005-06-07 2005-06-07 撮像装置 Pending JP2006345052A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005166921A JP2006345052A (ja) 2005-06-07 2005-06-07 撮像装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005166921A JP2006345052A (ja) 2005-06-07 2005-06-07 撮像装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006345052A true JP2006345052A (ja) 2006-12-21

Family

ID=37641697

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005166921A Pending JP2006345052A (ja) 2005-06-07 2005-06-07 撮像装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006345052A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009198613A (ja) * 2008-02-19 2009-09-03 Olympus Imaging Corp 撮像装置
JP2011077901A (ja) * 2009-09-30 2011-04-14 Fujifilm Corp 撮像装置
JP2012217179A (ja) * 2012-05-29 2012-11-08 Olympus Imaging Corp 撮像ユニットおよび撮像装置
JP2014033454A (ja) * 2013-09-26 2014-02-20 Olympus Imaging Corp 撮像装置
JP2019145929A (ja) * 2018-02-19 2019-08-29 キヤノン株式会社 撮像装置およびその制御方法
JP2020064234A (ja) * 2018-10-19 2020-04-23 キヤノン株式会社 撮像装置
JP2022055674A (ja) * 2020-09-29 2022-04-08 富士フイルム株式会社 撮像装置及び撮像方法

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009198613A (ja) * 2008-02-19 2009-09-03 Olympus Imaging Corp 撮像装置
JP2011077901A (ja) * 2009-09-30 2011-04-14 Fujifilm Corp 撮像装置
US8558902B2 (en) 2009-09-30 2013-10-15 Fujifilm Corporation Image pickup apparatus including a heat exhausting member
JP2012217179A (ja) * 2012-05-29 2012-11-08 Olympus Imaging Corp 撮像ユニットおよび撮像装置
JP2014033454A (ja) * 2013-09-26 2014-02-20 Olympus Imaging Corp 撮像装置
JP2019145929A (ja) * 2018-02-19 2019-08-29 キヤノン株式会社 撮像装置およびその制御方法
JP7140506B2 (ja) 2018-02-19 2022-09-21 キヤノン株式会社 撮像装置およびその制御方法
JP2020064234A (ja) * 2018-10-19 2020-04-23 キヤノン株式会社 撮像装置
JP7146564B2 (ja) 2018-10-19 2022-10-04 キヤノン株式会社 撮像装置
JP2022055674A (ja) * 2020-09-29 2022-04-08 富士フイルム株式会社 撮像装置及び撮像方法
JP7387569B2 (ja) 2020-09-29 2023-11-28 富士フイルム株式会社 撮像装置及び撮像方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4596268B2 (ja) 撮像装置
JP3956991B2 (ja) 撮像装置
US8063944B2 (en) Imaging apparatus
US8027578B2 (en) Optical apparatus including image blur correction device
JP2005221602A (ja) 撮像装置
JP2006243701A (ja) カメラ及びレンズ装置
JP4478599B2 (ja) 撮像装置
JP2010268388A (ja) 撮像装置
JP2007028008A (ja) 撮像装置、撮像システム及びその動作プログラム
JP2008090032A (ja) 手振れ補正装置及びレンズユニット並びに撮像装置
JP2006319824A (ja) 撮像装置
JP4497946B2 (ja) 撮像装置
JP2006079007A (ja) デジタルカメラ
JP2007114585A (ja) 像ぶれ補正装置及び撮像装置
JP5932410B2 (ja) 撮像装置
JP4155280B2 (ja) 撮像装置
JP2007065041A (ja) 撮像装置
JP2010021614A (ja) 撮像装置と、その画角変更方法および画角変更プログラム
JP2008304565A (ja) 撮像装置及びその制御方法
JP2006345052A (ja) 撮像装置
JP6040422B2 (ja) 撮像装置
JP3632677B2 (ja) 電子カメラ
JP2007043584A (ja) 撮像装置およびその制御方法
JP2010026502A (ja) 撮像装置及びカメラシステム
JP2007158664A (ja) 撮像装置