JP2006342024A - 近赤外線カットフィルタガラス - Google Patents

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Abstract

【課題】 化学的耐久性に優れ、肉厚0.2mm程度の薄板でも700nmにおける吸収特性が良好で、なおかつ耐熱衝撃性が高く薄肉への加工時に割れや欠けが発生しにくいフィルタガラスを供給すること。
【解決手段】 質量%で、P46〜70%、MgF0〜25%、CaF、SrF0〜25%、SrF0〜25%、LiF0〜20%、NaF0〜10%、KF0〜10%、ただしLiF、NaF、KFの合量が1〜30%、AlF0.2〜20%、ZnF2〜15%(ただし、フッ化物総合計量の50%までを酸化物に置換可能)からなる基礎ガラス100質量部に対し、CuO0.5〜16質量部を含有させたガラスであって、BaおよびPbの含有を不純物としてのみ許容し、ビッカース硬度が480kg/mm以上、25〜250℃の温度範囲の平均熱膨張係数が130×10−7/℃以下とした。
【選択図】 図1

Description

本発明は,デジタルスチルカメラ(DSC)やカラービデオカメラなどの色補正フィルタ等に使用され、400〜600nmの可視域を効率よく透過し、700nm付近におけるシャープカット特性に優れた近赤外線カットフィルタガラスに関する。
従来、カラービデオカメラに使用されているCCDやCMOS等の撮像素子は可視域から1100nm付近の近赤外域にわたる分光感度を有している。したがって、このままでは良好な色再現性を得ることができないので、赤外域を吸収するフィルタを用いて、通常の視感度に補正することが必要である。このフィルタは近赤外波長を選択的に吸収するように、リン酸塩系ガラスにCuOを添加したフィルタガラスが使用されている。このフィルタガラスは多量のPを必須成分としてCuOを含有しており、酸化性の溶融雰囲気中で、多数の酸素イオンに配位されたCu2+イオンを形成させることによって青緑色を呈し、近赤外線カット特性を有するものである。
しかし、上記のフィルタガラスは、近赤外線カット効果を促進するためCuOの含有量を増加させると、一般に400〜500nmの波長域における分光透過性が低下して緑色化の傾向を示し、かつ600〜700nmの波長域におけるシャープカット特性が悪化するという問題点がある。特にこのようなフィルタガラスは、薄板状で使用されることから高いCuO含有量を要求されるが、前記問題点により所望の分光透過性を有するものが得がたい。また基礎ガラスであるリン酸塩系ガラスは、耐候性が不十分なため、ガラス研磨面にウェザリングを生じるので、長期間にわたって使用するには難点がある。
このような背景から、リン酸塩系ガラスの耐候性の低さを改善するために、特許文献1〜3に示されるように基礎ガラスとしてフツリン酸塩系ガラスを用い、これにCuOを添加したガラスが開発され使用されている。
特開平1−219037号公報 特開平7−232735号公報 特開平8−253341号公報
上記特許文献1記載のフツリン酸塩系ガラスは、失透しやすいうえガラスの耐候性確保のためP
含有量を低く抑えると、熱膨張係数が大きくなり熱衝撃に弱いという欠点がある。溶融後固化したガラスをフィルタとして用いるには、研削、研磨等の工程を経るが、上記フツリン酸塩系ガラスは、50〜100℃の温度差でヒートショックによるクラックを生じるため成形加工工程での歩留が極めて低い。この問題を解決したガラスが上記特許文献3記載のものであるが、このガラスにも以下のような問題点が指摘されている。
CCDやCMOS等の撮像デバイスは、DSC、個人情報端末(PDA)や携帯電話等多様な機器に搭載されるようになり、小型化、高画素数化が進展している。また、撮像デバイスおよびその搭載機器の小型化に伴って、使用されるフィルタサイズも小さくなり、フィルタ外形のみならず撮像デバイスの奥行きに影響を与えるフィルタ肉厚も非常に薄いものが求められるようになった。たとえば、携帯電話搭載カメラ用等では5mm角以下、厚さ0.2〜0.3mm程度まで小型のものが使用されるようになっている。
しかしながら、従来の近赤外線カットフィルタガラスの肉厚をそのまま薄くしてゆくと、赤外域での吸収特性が弱まり所望の分光透過特性が得られなくなる。このため、着色成分であるCuO含有量を増量して分光特性を調整することが必要になるが、上記従来のフツリン酸塩系ガラスにおいてCuO量を増加してゆくと、ガラスが失透しやすくなり、ガラス中に結晶が析出したり、顕著な脈理を生じたりして撮像用途には使用できなくなる問題があった。また特に、熱膨張係数の高い組成系では、上述した理由により0.3mmといった薄さに加工すること自体が困難であった。
また、撮像デバイスの高画質化の進展に伴って撮像素子の前面に置かれるガラスフィルタにおいても従来問題にならなかった微小欠陥が問題視されるようになってきている。もともとフツリン酸塩系ガラスは燐酸塩系ガラスに比較してガラスの硬度が低いため、光学研磨を行うと、研磨面に微小な傷が残ったり端部に微小な欠けを生じたりする割合が高いという問題が指摘されており、研磨加工中に生じた欠損片が他のガラス基板に付着して研磨面を傷付ける原因ともなり、欠損片が付着した基板自体も不良品となり、著しい歩留の低下をまねくといった問題があった。
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、化学的耐久性に優れ、肉厚0.3mm程度の薄板でも700nmにおける吸収特性が良好で、なおかつ耐熱衝撃性が高く薄肉への研磨加工などの際に割れや欠け、表面傷などのガラス欠陥が発生しにくい近赤外線カットフィルタガラスを提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、フツリン酸塩系ガラスからなる基礎ガラス100質量部に対し、CuO0.5〜16質量部を含有させたガラスであって、BaおよびPbの含有を不純物としてのみ許容し、ビッカース硬度が480kg/mm以上、25〜250℃の温度範囲の平均熱膨張係数が130×10−7/℃以下であることを特徴とする。
また、前記ガラスが、波長700nmにおける肉厚0.2mmでの透過率が10%以下となる吸収特性を有することを特徴とする 。
さらに、前記基礎ガラス100質量部に対し、CuO8〜12質量部を含有させ、肉厚0.2mmにおける透過率が、波長400nmで80%以上、波長700nmで8%以下となる透過率特性を有することを特徴とする。
そして、前記基礎ガラスが、質量%で、P46〜70%、MgF0〜25%、CaF、SrF0〜25%、SrF0〜25%、LiF0〜20%、NaF0〜10%、KF0〜10%、ただしLiF、NaF、KFの合量が1〜30%、AlF0.2〜20%、ZnF2〜15%(ただし、フッ化物総合計量の50%までを酸化物に置換可能)からなる組成を有することを特徴とする。
本発明の近赤外線カットフィルタガラスは、優れた耐候性と薄い肉厚においても600〜700nmでの吸収特性を維持したまま、ガラスの硬度と耐熱衝撃性を高めることによって、小型薄肉への加工においてもガラスに割れや欠けの発生率が低く、より薄肉での近赤外線カットフィルタガラス供給を行うことが可能となる。
本発明は、上記構成により上記目的を達成したものであり、本発明のガラスを構成する各成分の含有量を上記のように限定した理由を以下に説明する。
本発明のガラスは、上記のとおりBaおよびPbの含有を不純物としてのみ許容している。従来のフツリン酸塩系ガラスを基礎ガラスとする近赤外線カットフィルタガラスにおいては、BaおよびPbは、ガラスを安定化させるとともに耐候性を向上させる目的でBaF、PbFとして含有されているが、本発明者は、試験の結果、ガラスの硬度を従来以上に向上させるためには、BaF、PbFを実質的に含有させないことが効果的であることを見出した。また、Pbについては環境汚染物質としても含有しないことが好ましい。このため、本発明においては、BaおよびPbは意図的には添加しないこととした。
はガラスの網目構造を形成する主成分であるが、46%未満ではガラスの安定性が悪くなり、また熱膨張係数が大きくなって耐熱衝撃性が低下する。70%を越えると化学的耐久性が低下する。好ましくは48〜65%である。
AlFは化学的耐久性を向上させ、ガラスの粘性を高める成分であるが、0.2%未満ではその効果が得られず、20%を越えるとガラス化が困難となる。好ましくは2〜15%である。
MgF、CaF、SrF、BaFは化学的耐久性を低下することなくガラスを安定化するのに効果があるが、各々25%を越えると溶融温度が高くなり、また失透を生じやすくなる。好ましくは、MgFが15%以下、CaF、が5〜15%の範囲である。
SrFもまたガラスの化学的耐久性改善に効果があるが、25%を越えると失透傾向が強くなる。好ましくは10%以下である。
LiF、NaF,KFは溶融温度を下げるために有効な成分であるが、LiFについては20%を、NaF、KFについては各々10%を越えると化学的耐久性の低下をまねき、かつ耐熱衝撃性が低下する。また、LiF、NaF,KFの合量が1%未満では溶融温度を低下させる効果が得られず、30%を越えると化学的耐久性を著しく低下させるので、1〜30%の範囲とした。好ましくは、LiFが4〜15%、NaFが5%以下、KFが5%以下、合量で5〜20%である。
ZnFは、化学的耐久性を向上させるとともに熱膨張係数を下げる効果があるが、2%未満ではその効果が得られず、15%を超えるとガラスが不安定となるので好ましくない。好ましくは2〜10%の範囲である。
また、上記フッ化物総合計量の50%までを酸化物に置換することが可能である。この場合、Oは耐熱衝撃性を高め、Cu2+イオンによるガラスの着色に寄与するが、50%を越えると溶融温度が高くなり、Cu2+の還元をまねき所望の分光透過特性が得られなくなる。
CuOは近赤外線カットのための必須成分であるが、0.5%未満ではその効果が不充分で所望の分光透過特性が得られず、16%を越えるとガラスが不安定となって失透を生じる。好ましくは1〜12%である。また、フィルタ肉厚が0.5mm以下の場合、所望とする分光透過特性を得るためには、4%以上とすることが好ましく、肉厚0.2mm以下の場合、8%以上とすることが好ましい。ただし、フィルタ肉厚の薄肉化に伴ってCuO含有量を増やしてゆくと、上述のようにガラスが不安定となるだけでなく可視域での透過率が低下するので、上限を12%以下とすることが好ましい。
以上の組成範囲を選択することで得られるガラスは、熱膨張係数が比較的低く、研磨加工時等の熱衝撃に対して機械的損傷を発生しにくいものとすることができる。量産加工時の加工容易性および加工歩留を考慮すると、ガラスの熱膨張係数は130×10−7/℃以下であることが好ましく、120×10−7/℃以下であることがより好ましい。
また、本発明のガラスは、ビッカース硬度が480kg/mm以上であることを特徴とする。これまでもガラスの硬度が高い方が機械的加工に対する傷や欠けが生じにくいことは知られているが、本発明においては、フツリン酸塩系ガラスであってもビッカース硬度が480kg/mm以上であり、熱膨張係数が130×10−7/℃以下であることをともに満たす場合に、肉厚0.5mm以下の極めて薄いフィルタに加工する際にも表面傷のみならずヒートショックによる割れや欠けの発生率を極めて低く抑えられることを確認したものである。
本発明のガラスは次のようにして作製することができる。まず得られるガラスが上記組成範囲になるように原料を秤量、混合する。この原料混合物を白金ルツボに収容し、蓋をして、電気炉内において780〜1100℃の温度で加熱熔融する。十分に攪拌・清澄した後、金型内に鋳込み、徐冷した後、切断・研磨して内厚0.3mmの平板状に成形する。CuOを増加することにより、ガラスは不安定となり失透し易くなる傾向があるが、ルツボで溶融する場合は、白金製などの蓋でルツボを密閉してフッ素成分の揮発を抑え、かつルツボ内でのガラスの停滞をなくすため、ガラスの撹拌方法を工夫して強化することで、ガラスの失透を抑制することができる。また、本発明のガラスは、成形〜研磨工程を通じて、クラックや欠けの発生が少なく、加工歩留に優れている。
本発明において、ガラスを肉厚0.2mmに研磨した状態で波長700nmにおける透過率を10%以下とした理由は、700nm超の長波長の光を効果的に吸収し、固体撮像素子における感度を人の視感度に良好に調整することを示すためであり、近年の小型DSCや薄型の携帯電話搭載カメラなどにおいてもメガピクセルクラスの撮像デバイス使用が当然のことのようになり、それに伴って撮影画像の色再現性、色彩品質への要求が高まってきたことによる。一部撮像デバイスでは、本発明のような着色ガラスフィルタを用いず、薄肉加工の容易な透明ガラスに誘電体多層膜からなる赤外線カット膜を積層したフィルタも用いられているが、この種の多層膜フィルタによる赤外線の遮断は、カット特性が急峻すぎて人の視感度に一致しないこと、光の入射角に対する依存性があることから、波長600〜700nmにおける吸収特性が緩やかで人の視感度に近く、入射角に影響されない本発明のような着色ガラスで薄肉のものへの要求が高まっており、本発明はこれに応えるものである。なお、良好な色再現性と入射光量を確保するために波長400nmにおける透過率は、ガラスを肉厚0.2mmに研磨した状態で少なくとも80%以上であることが好ましい。
本発明の実施例および比較例を表1および表2に示す。表中の組成は質量百分率で示し、耐候性は研磨したガラスを温度60℃、相対湿度95%の条件下に保持し、ガラスの表面に変質が見られるまでの時間を示した。
表1のガラスは、いずれも所定の原料組成となるよう原料を混合し、白金ルツボに収容して780〜1100℃の温度で熔融し、撹拌・清澄後金型内に鋳込み、徐冷した後、切断・研磨して内厚0.2mmの平板状に成形した。
上記平板状の試料作成にあたっては、各ガラスについて、金型内に鋳込み徐冷したガラスブロックから厚さ1mm程度にスライスし、11×11mmの大きさにカットしたものを300枚ずつ研磨装置の定盤に固定し、研磨材として酸化セリウムを使用し、最終的に荷重80g/cm
、回転数約30rpmで、肉厚0.2mmになるまで機械研磨した。
洗浄・乾燥後、得られた平板状の試料について5μm程度の微小なものも含む傷、欠けの発生率を調査した。この結果も表1に示した。従来の弗燐酸塩系ガラスを示す比較例のガラスは、耐候性では本実施例とほぼ同等の性能を持つものの、ガラスの硬度が低く、加工工程での傷、欠けの発生率が高い。比較例No.16のガラスは、ビッカース硬度が480kg/mm以上あるが、熱膨張係数が130×10−7/℃よりも大きく、加工工程での割れ・欠けの発生率が高い。No.17のガラスは、熱膨張係数は小さいものの硬度が480kg/mm未満であり、傷・欠けの発生が多かった。No.18のガラスは、硬度が低く熱膨張係数が高いため、加工中におけるガラスの破損が多発し、半数以上が不良となった。これに対し本実施例のガラスでは、表中に「硬度」として示したビッカース硬度(kg/mm)の高いものほど加工工程での傷、欠けの発生率が低くなっており、比較例よりも20〜30%以上低下している。
以上のようにして作成した平板状のガラスについて分光透過率を測定した。400nm、500nmおよび700nmにおける測定結果を表3に示す。なお、表3におけるNo.は、表1および表2のNo.に対応したものである。またNo.15の実施例ガラスとNo.17の比較例ガラスの分光透過特性を図1に示した。表3および図1から明らかなように、本発明に係る実施例のガラスは、比較例のガラスと同等の可視透過率と600〜700nmにかけてのシャープカット性を有している。
また耐候性試験の結果、本実施例のガラスは1000時間経過後も特に表面に変化は認められず、実使用に耐えうるものであると判断した。
以上から本発明に係る実施例のガラスは、フツリン酸塩系ガラスのもつ優れた耐候性と近赤外線シャープカット性を維持したまま機械的加工に対する加工品質を向上できる。この結果、従来のガラスで生じていた微小傷や欠損片による二次的不良も減少することができ、高解像度化の要請に対応した高品質のガラスフィルタを歩留まり良く提供することが可能になる。
本発明によれば、薄い肉厚においても600〜700nmでの吸収特性に優れ、人の視感度に近い補正を実現することができ、ガラスの化学的耐久性にも優れ、高い耐熱衝撃性を有するので薄肉に加工しやすく光学的に均質な近赤外線カットフィルタガラスを供給することができるので、ますます小型化して用途の拡がる撮像デバイスの視感度補正用途に極めて有用である。
本発明に係る実施例および比較例の分光透過特性を示す曲線図である。
符号の説明
1…実施例ガラスNo.15の分光透過率曲線、2…比較例ガラスNo.17の分光透過率曲線

Claims (4)

  1. フツリン酸塩系ガラスからなる基礎ガラス100質量部に対し、CuO0.5〜16質量部を含有させたガラスであって、BaおよびPbの含有を不純物としてのみ許容し、ビッカース硬度が480kg/mm以上、0〜300℃の温度範囲の平均熱膨張係数が130×10−7/℃以下であることを特徴とする近赤外線カットフィルタガラス。
  2. 前記ガラスが、波長700nmにおける肉厚0.2mmでの透過率が10%以下となる吸収特性を有することを特徴とする請求項1記載の近赤外線カットフィルタガラス。
  3. 前記基礎ガラス100質量部に対し、CuO8〜12質量部を含有させ、肉厚0.2mmにおける透過率が、波長400nmで80%以上、波長700nmで8%以下となる透過率特性を有することを特徴とする請求項1記載の近赤外線カットフィルタガラス。
  4. 前記基礎ガラスが、質量%で、P46〜70%、MgF0〜25%、CaF、SrF0〜25%、SrF0〜25%、LiF0〜20%、NaF0〜10%、KF0〜10%、ただしLiF、NaF、KFの合量が1〜30%、AlF0.2〜20%、ZnF2〜15%(ただし、フッ化物総合計量の50%までを酸化物に置換可能)からなる組成を有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の近赤外線カットフィルタガラス。
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