JP6047226B2 - 近赤外光吸収ガラス、近赤外光吸収素子、及び近赤外光吸収光学フィルタ - Google Patents

近赤外光吸収ガラス、近赤外光吸収素子、及び近赤外光吸収光学フィルタ Download PDF

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Description

本発明は、近赤外光吸収ガラス、近赤外光吸収素子、及び近赤外光吸収光学フィルタに関する。具体的には、本発明は色感度補正に適する近赤外光吸収光学フィルタ用の化学安定性に優れた近赤外光吸収ガラス、及び当該ガラスから構成される近赤外光吸収素子及び近赤外光吸収光学フィルタに関する。
近年、デジタルカメラ及びVTRカメラ等に用いられるCCD(Charge-coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の半導体撮像素子のスペクトル感度のカバー範囲は、可視域から1100nm付近の近赤外域に及ぶようになっている。そこで、近赤外光を吸収する光学フィルタを使用して、人間の視界に近い画像を得ている。従って、色感度補正用光学フィルタの需要はますます多くなり、これらの光学フィルタを製造する近赤外光吸収ガラスに対する要求はますます高くなっている傾向である。即ち、大量で、安価にこれらのガラスの供給を要望すると同時に、高い安定性を持たせる事が要求されている。
従来技術において、近赤外光吸収ガラスは、リン酸塩或いはフルオロリン酸塩にCu2+を添加して製造されている。ただし、リン酸塩ガラスにおいては、フルオロリン酸塩ガラスに比べて、化学安定性が悪く、長時間高温高湿環境に暴露される場合、ガラスの表面に亀裂及び白濁の欠陥が生じる傾向がある。また、従来技術において、Sb3+を導入することで、溶融ガラス中のCu2+のCu+への還元を防止して、ガラスの波長400nm近くの透過率低下の技術の問題を解決することができる。しかしながら、Sb2O3を導入することで環境にある程度の影響を与えている。
更に、光電子機器製品の小型化・軽量化に伴い、近赤外光吸収ガラスの薄型化が促進されている。しかしながら、ガラスをそのまま薄くすると、近赤外光吸収も小さくなり、必要とする分光特性は得られなくなる。従って、しばしば着色成分であるCu2+の含有量を増加することにより、薄型化による吸収低下の問題を補う。近赤外光吸収ガラスのCu2+濃度が高くなると、原子価の数が変化して、400nm付近の透過率が低下し、青緑色になる。また、Cu2+の含有量が増大すると、ガラスの耐失透性が低下してガラスの結晶体が析出されやすくなる問題が起こりやすい傾向がある。
本発明は、環境にやさしい、厚さの比較の薄い、優れた化学安定性及び可視域において優れた透過率を有する近赤外光吸収ガラス、当該ガラスから構成される近赤外光吸収素子及び近赤外光吸収光学フィルタを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、近赤外光吸収ガラスを提供する。
かかる近赤外光吸収ガラスは、厚さが0.3mmの場合、波長400nmにおいては、透過率が83%以上であり、波長500nmにおいては、透過率が85%以上である。かかる近赤外光吸収ガラスは、プラスイオンで表されるP5+、Al3+、R+、T2+、 Zn2+及びCu2+を含有し、前記R+はLi+、Na+とK+からなる群の合計含有量であり、前記T2+はMg2+、Ca2+、Sr2+とBa2+からなる群の合計含有量である。Cu2+の含有量は0.1〜4%であり、Zn2+の含有量は1〜15%であり、同時にマイナスイオンで表されるO2-及びF-を含有する。
本発明の近赤外光吸収ガラスは更に、厚さが0.3mmの場合、波長400nmにおいては、透過率が88%以上であり、波長500nmにおいては、透過率が90%以上である。
本発明の近赤外光吸収ガラスの好ましい態様としては、15〜40%のP5+と、5〜20%のAl3+と、1〜35%のR+と、30〜55%のT2+と、0.1〜4%のCu2+と1〜15%のZn2+とを含み、O2-とF-の合計含有量が96%以上であることが好ましい。
本発明の近赤外光吸収ガラスの好ましい態様としては、含有量が20〜35%のP5+と、10〜15%のAl3+と、3〜30%のR+と、40〜50%のT+と、0.5〜3.9%のCu2+と、6%超で12%未満のZn2+とを含み、O2-とF-の合計含有量が97%以上であることが好ましい。
25〜30%のP5+と、10〜15%のAl3+と、5〜15%のR+と、42〜48%のT2+と、1〜3.9%のCu2+と、6.5〜10%のZn2+とを含み、O2-とF-の合計含有量が99%以上であることが好ましい。
15〜40%のP5+と、5〜20%のAl3+と、1〜15%のLi+と、0〜15%のNa+と、0〜5%のK+と、0.1〜10%のMg2+と、1〜20%のCa2+と、0〜15%のSr2+と、30%超で45%未満のBa2+と、0.1〜4%のCu2+と、1〜15%のZn2+とを含み、O2-とF-の合計含有量が96%以上であり、Cl-、Br-とI-の合計含有量が0.001〜1%であることが好ましい。
20〜35%のP5+と、10〜15%のAl3+と、2〜10%のLi+と、1〜12%のNa+と、0〜5%のK+と、2〜8%のMg2+と、3〜15%のCa2+と、0〜10%のSr2+と、31〜42%のBa2+と、0.5〜3.9%のCu2+と、6%超で12%未満のZn2+とを含み、O2-とF-の合計含有量が97%以上であり、Cl-、Br-とI-の合計含有量が0.005〜0.5%であることが好ましい。
25〜30%のP5+と、10〜15%のAl3+と、2〜6%のLi+と、2〜10%のNa+と、0〜5%のK+と、3〜7%のMg2+と、5〜11%のCa2+と、0〜5%のSr2+と、31〜40%のBa2+と、1〜3.9%のCu2+と、6.5〜10%のZn2+とを含み、O2-とF-の合計含有量が99%以上であり、Cl-、Br-とI-の合計含有量が0.009〜0.1%であることが好ましい。
本発明の近赤外光吸収ガラスの好ましい態様としては、含有量が15〜40%のP5+と、5〜20%のAl3+と、1〜35% R+と、30〜55% T2+と、0.1〜4%のCu2+と、1〜15%のZn2+とを含み、O2-とF-の合計含有量が96%以上である。前記R+はLi+、Na+とK+からなる群の合計含有量であり、前記T2+はMg2+、Ca2+、Sr2+とBa2+からなる群の合計含有量である。
20〜35%のP5+と、10〜15%のAl3+と、3〜30%のR+と、40〜50%のT2+と、0.5〜3.9%のCu2+と、6%超で12%未満のZn2+とを含み、O2-とF-の合計含有量が97%以上であることが好ましい。
25〜30%のP5+と、10〜15%のAl3+と、5〜15%のR+と、42〜48%のT2+と、1〜3.9%のCu2+と、6.5〜10%のZn2+とを含み、O2-とF-の合計含有量が99%以上であることが好ましい。
15〜40%のP5+と、5〜20%のAl3+と、1〜15%のLi+と、0〜15%のNa+と、0〜5%のK+と、0.1〜10%のMg2+と、1〜20%のCa2+と、0〜15%のSr2+と、30%超で45%未満のBa2+と、0.1〜4%のCu2+と、1〜15%のZn2+とを含み、O2-とF-の合計含有量が96%以上であり、Cl-、Br-とI-の合計含有量が0.001〜1%であることが好ましい。
20〜35%のP5+と、10〜15%のAl3+と、2〜10%のLi+と、1〜12%のNa+と、0〜5%のK+と、2〜8%のMg2+と、3〜15%のCa2+と、0〜10%のSr2+と、31〜42%のBa2+と、0.5〜3.9%のCu2+と、6%超で12%未満のZn2+とを含み、O2-とF-の合計含有量が97%以上であり、Cl-、Br-とI-の合計含有量が0.005〜0.5%であることが好ましい。
25〜30%のP5+と、10〜15%のAl3+と、2〜6%のLi+と、2〜10%のNa+と、0〜5%のK+と、3〜7%のMg2+と、5〜11%のCa2+と、0〜5%のSr2+と、31〜40%のBa2+と、1〜3.9%のCu2+と、6.5〜10%のZn2+とを含み、O2-とF-の合計含有量が99%以上であり、Cl-、Br-とI-の合計含有量が0.009〜0.1%であることが好ましい。
15〜40%のP5+と、5〜20%のAl3+と、1〜15%のLi+と、0〜15%のNa+と、0〜5%のK+と、0.1〜10%のMg2+と、1〜20%のCa2+と、0〜15%のSr2+と、30%超で45%未満のBa2+と、0.1〜4%のCu2+と、1〜15%のZn2+と、50〜70%のO2-と、30〜50%のF-とを含み、Cl-、Br-とI-の合計含有量が0.001〜1%で、Ba2+とNa+の合計含有量が30%超で60%未満であることが好ましい。
20〜35%のP5+と、10〜15%のAl3+と、2〜10%のLi+と、1〜12%のNa+と、0〜5%のK+と、2〜8%のMg2+と、3〜15%のCa2+と、0〜10%のSr2+と、31〜42%のBa2+と、0.5〜3.9%のCu2+と、6%超で12%未満のZn2+と、55〜65%のO2-と、35〜45%のF-とを含み、Cl-、Br-とI-の合計含有量が0.005〜0.5%で、Ba2+とNa+の合計含有量が32〜50%であることが好ましい。
25〜30%のP5+と、10〜15%のAl3+と、2〜6%のLi+と、2〜10%のNa+と、0〜5%のK+と、3〜7%のMg2+と、5〜11%のCa2+と、0〜5%のSr2+と、31〜40%のBa2+と、1〜3.9%のCu2+と、6.5〜10%のZn2+と、57〜63%のO2-と、37〜43%のF-とを含み、Cl-、Br-とI-の合計含有量が0.009〜0.1%で、Ba2+とNa+の合計含有量が33〜46%であることが好ましい。
25〜30%のP5+と、10〜15%のAl3+と、2〜6%のLi+と、2〜10%のNa+と、0〜5%のK+と、3〜7%のMg2+と、5〜11%のCa2+と、0〜5%のSr2+と、31〜40%のBa2+と、1〜3.9%のCu2+と、6.5〜10%のZn2+と、57〜63%のO2-と、37〜43%のF-と、0.01〜0.07%のCl-であることが好ましい。
波長400〜700nmのスペクトル透過率に関して、波長615nmにおける透過率が50%を示す厚さは、0.2〜0.5mmであることが好ましい。
本発明はまた、上記の近赤外光吸収ガラスにより形成された近赤外光吸収素子を提供する。
本発明はまた、上記の近赤外光吸収ガラスにより形成された近赤外光吸収光学フィルタを提供する。
本発明の近赤外光吸収ガラスは、フルオロリン酸塩ガラスを母材とし、ガラス中のCu2+成分の含有量を合理的に配分し、Zn2+、Na+を導入して、特定の組成設計により、優れた化学安定性を実現する。耐水性DW(粉末法)は、1クラスまで達することができる。耐酸性DA(粉末法)は、4クラス或いは4クラス超まで達することができる。
また、好ましくはSr2+を導入せず、Ba2+含有量を増大することにより、ガラスのアルカリ性を向上させることで、Cu2+の存在が有利となり、ガラスの優れた近赤外光吸収性を実現することができる。本発明の近赤外光吸収ガラスは、厚さ0.3mmにおける波長400nmの光の透過率が83%以上であり、波長500nmの光の透過率が85%以上である。波長500〜700nmの範囲における、スペクトル透過率が50%となる波長(即ち、λ50に対応する波長値)の範囲は、635〜655nmである。
本発明に係る実施例1の近赤外光吸収ガラスのスペクトル透過率のグラフである。
本発明の近赤外光吸収ガラスは、フルオロリン酸塩ガラスを母材(マトリックスガラス)とし、近赤外光吸収作用のあるCu2+を添加して得ることができる。
本明細書において、プラスイオン成分の含有量は、当該プラスイオンがプラスイオン全体に占める質量%である。同様に、マイナスイオン成分の含有量は、当該マイナスイオンがマイナスイオン全体に占める質量%である。
P5+は、フルオロリン酸塩ガラスの基本成分であり、Cu2+の赤外域における吸収を発生させる必須成分である。P5+の含有量が15%未満では、色補正機能が悪化し、且つ緑色となる。その含有量が40%超では、ガラスの耐候性、耐失透性が劣る。従って、本発明のガラスにおいて、P5+の含量は15-40%であり、好ましくは20-35%であり、より好ましくは25-30%である。
Al3+は、本発明のフルオロリン酸塩ガラスの失透化抵抗性、耐候性、耐熱衝撃性、機械強度と耐化学性を向上させる必須成分である。但し、Al3+の含有量が5%未満では、上記の効果を達成できない。その含有量が20%超では、近赤外光吸収特性が低下する。上記効果を達成するため、Al3+の含有量は5〜20%であり、好ましくは10〜15%である。
R+は、ガラスの可溶性、ガラスの成形性、可視光域のガラスの透過率を向上させる成分である。R+はLi+、Na+とK+からなる群の合計含有量である。但し、R+の含有量が35%超では、ガラスの耐化学性が著しく低下する。従って、本発明のガラスにおいて、R+の合計含有量は1〜35%であり、好ましくは3〜30%であり、より好ましくは5〜15%である。
Na+、K+に対して、Li+の導入はガラスの化学安定性をより効果的に向上させることができる。但し、Li+の含有量が20%超では、ガラスの耐久性と加工性能が劣る。従って、本発明のガラスにおいて、Li+の含有量は1〜15%であり、好ましくは2〜10%であり、より好ましくは2〜6%である。
本発明においては、更に好ましくは、ガラスに少量のNa+とLi+を混融させ、ガラスの耐候性を効果的に向上させることが出来ると同時にアルカリ性を著しく向上させることができ、ガラスの優れた近赤外光吸収性能を実現することができる。本発明のガラスにおいて、Na+の含有量は0〜15%であり、好ましくは1〜12%であり、より好ましくは2〜10%である。K+の含有量は0〜5%であり、その含有量が5%超ではガラスの耐久性が逆に低下される。
T2+は、ガラスの成形性、耐失透性、及び加工性を効果的に向上させる成分である。ここで、T2+は、Mg2+、Ca2+、Sr2+、及びBa2+を示す。近赤外光吸収光学フィルタとして、可視域の光透過率が比較的に高い方が好ましい。可視域の光透過率を向上させるため、導入される銅イオンはCu+ではなく、Cu2+でなければならない。溶融ガラスが還元状態である場合、Cu2+はCu+に還元される。その結果、波長400nm付近における透過率が低下する。本発明のガラスにおいては、T2+の合計含有量が30%未満では、耐失透性が劣る傾向がある。但し、その合計含有量が55%超では、同じく耐失透性悪化の傾向がある。従って、本発明のガラスにおいてT2+の合計含有量は30-55%であり、好ましく40-50%であり、より好ましくは42-48%である。
Mg2+とCa2は、ガラスの耐失透性、化学安定性、加工性を向上させる役割をする。従って、本発明のガラスにおいて、Mg2+の含有量は、好ましくは0.1-10%であり、より好ましくは2-8%であり、さらに好ましくは3-7%である。Ca2+の含有量は、好ましくは1-20%であり、より好ましくは3-15%であり、さらに好ましくは5-11%である。
Ba2+とSr2+は、ガラスの成形性、耐失透性、加工性を向上させる役割を有する。Ba2+の含有量は、好ましくは30%超で45%未満であり、より好ましくは31-42%であり、特に好ましくは31-40%である。同様に、Sr2+の含有量は、好ましくは0-15%であり、より好ましくは0-10%であり、特に好ましくは0-5%である。
好ましくは、本発明は、Sr2+を導入せず、高含有量のBa2+を導入することで、ガラスの化学安定性を効果的に向上させる目的を達成する。Ba2+とNa+の合計含有量を調整することにより、ガラスのアルカリ性を効果的に向上させ、更に近赤外光吸収性能を向上させる。従って、本発明のガラスにおいて、Ba2+とNa+の合計含有量は、好ましくは30%超で60%未満であり、より好ましくは32-50%であり、特に好ましくは33-46%である。
Zn2+は、ガラスのアルカリ性を効果的に向上させることができる。また、溶融ガラスのアルカリ性環境は、銅イオンがCu2+の形で存在するのに有利である。従って、マトリックスガラスにより多くのCu2+を導入させることができ、ガラスの近赤外光吸収性能を向上させることができる。さらに、本発明のガラスにおいて、Zn2+とP5+の作用により、ガラスの化学安定性が優れることになり、特にガラスの耐水性能が優れる。従って、本発明のガラスにおいて、Zn2+の含量は1〜15%であり、好ましくは6%超で12%未満であり、より好ましくは6.5-10%である。
銅は、近赤外光吸収特性の必須成分であり、ガラス中にCu2+の形で存在することが効果的である。Cu2+の含有量が0.1%未満の場合、近赤外光吸収光学フィルタは、所望の近赤外光吸収効果を充分に達成できない。但し、その含有量が4%超では、本発明が必要とするスペクトル性能を達成できない。従って、本発明のガラスにおいて、 Cu2+の含有量は0.1〜4%であり、好ましくは0.5-3.9%であり、より好ましくは1-3.9%である。
本発明のガラスの中にはマイナスイオンであるO2-とF-を含む。O2-は、本発明のガラスの必須マイナスイオン成分である。但し、その含有量が過少では、Cu2+がCu+に還元され、短波長域、特に波長400nmにおける吸収がより大きくなり、最終的には緑色になる。その含有量が過剰では、ガラスの粘度がより高くなり、溶融温度がより高くなり、透過率が低下する。従って、本発明のガラスにおいて、O2-の含有量は50-70%であり、好ましくは55-65%であり、より好ましくは57-63%である。
近赤外光吸収ガラスにおいて、溶融温度を上げる程、Cu2+がCu+に還元されやすくなり、ガラスの色も青色から緑色に変わる傾向がある。これにより、色感度補正を半導体撮像素子へ適用するのに必要な特性を損なうことになる。従って、本発明においてガラスにF-を適量添加することにより、優れたガラス化学安定性が得られる。従って、本発明のガラスにおいて、F-の含有量は、好ましくは30-50%であり、より好ましくは35-45%であり、最も好ましくは37-43%である。
ガラスの溶融過程において発生する気泡を無くすため、マイナスイオンであるO2-とF-に加えて、Cl-、Br-及びI-からなる群より選ばれた1種以上の清澄剤を導入する方が好ましい。Cl-、Br-とI-の合計含有量が0.001%未満では、ガラスの溶融過程において発生する気泡を十分除去することができない。ただし、その合計含有量が1%超では、Cu2+がCu+に還元され、波長400nmの透過率が悪化する。従って、本発明のガラスにおいて、Cl-、Br-とI-の合計含有量は0.001-1%であり、好ましくは0.005-0.5%であり、より好ましくは0.009-0.1%であり、特に好ましくは0.01-0.07%である。
Cl-、Br-及びI-において、もっとも優れる効果を示すのはCl-である。従って、本発明のガラスにおいて、Cl-、Br-及びI-の中からCl-のみを選択するのが好ましい。Cl-の含有量は0.001-1%であり、好ましくは0.005-0.5%であり、より好ましくは0.009-0.1%であり、特に好ましくは0.01-0.07%である。
本発明の近赤外光吸収ガラスは、フルオロリン酸塩ガラスであり、マイナスイオン成分の多くはO2-とF-である。即ち、O2-とF-の合計含有量は、95%以上である。本発明のガラスの、優れた耐候性と、波長400nm近くでの高透過率を維持した優れた耐失透性とを実現するためには、O2-とF-の合計含有量は好ましくは96%以上であり、より好ましくは97%以上であり、特に好ましくは99%以上である。
以下、本発明のガラスの特性について説明する。
ガラスの透過率は厚さによって変わる。光が透過する方向におけるガラスの厚さと透過率に基づいて、規定の厚さの透過率を算出することができる。
本発明のガラスの厚さが0.3mmの場合、400〜1200nmの波長範囲内におけるスペクトル透過率は、以下の通りである。
400nmの波長におけるスペクトル透過率は、好ましくは83%以上であり、より好ましくは85%以上であり、特に好ましくは88%以上である。
500nmの波長におけるスペクトル透過率は、好ましくは85%以上であり、より好ましくは88%以上であり、特に好ましくは90%以上である。
600nmの波長におけるスペクトル透過率は、好ましくは60%以上であり、より好ましくは65%以上であり、特に好ましくは70%以上である。
700nmの波長におけるスペクトル透過率は、好ましくは30%以下であり、より好ましくは26%以下であり、特に好ましくは24%以下である。
800nmの波長におけるスペクトル透過率は、好ましくは15%以下であり、より好ましくは10%以下であり、特に好ましくは9%以下である。
900nmの波長におけるスペクトル透過率は、好ましくは15%以下であり、より好ましくは13%以下であり、特に好ましくは11%以下である。
1000nmの波長におけるスペクトル透過率は、好ましくは25%以下であり、より好ましくは20%以下であり、特に好ましくは18%以下である。
1100nmの波長におけるスペクトル透過率は、好ましくは35%以下であり、より好ましくは32%以下であり、特に好ましくは29%以下である。
1200nmの波長におけるスペクトル透過率は、好ましくは50%以下であり、より好ましくは45%以下であり、特に好ましくは41%以下である。
上記から、本発明のガラスの厚さが0.3mmにおいて、700〜1200nmの近赤外域の波長範囲内の吸収が大きく、400〜600nmの可視域の波長範囲内の吸収は小さい事が分かる。500〜700nmの波長範囲内のスペクトル透過率において、透過率50%に対応する波長(即ち、λ50に対応する波長値)の範囲は631〜655nmであり、好ましくは635〜650nmであり、より好ましくは640〜646nmである。
一方、400〜700nmの波長範囲内のスペクトル透過率に関して、波長615nmでの透過率50%に対応する厚さは0.1〜0.8mmであり、好ましくは0.2〜0.6mmであり、より好ましくは0.2〜0.5mmである。前述した好ましい厚さにおける波長400nmでの透過率は83%以上である。
本発明の厚さ0.3mmのガラスの透過率は、分光光度計を用いて測定される、波長400〜1200nmの透過率である。本発明のガラスの透過率は、以下の方法に従って測定される。
ガラス試料が互いに平行な2つの光学研磨平面を有し、光が一方の平面から垂直に入射し、他方の平面から出射すると仮定したとき、出射光の強度を入射光の強度で割った値が透過率である。当該透過率は、外部透過率とも称される。
本発明のガラスの上記特性は、CCD或いはCMOS等の半導体撮像素子の色を良好に補正することができる。
ガラスの化学安定性に関して以下の特性を有することができる。耐水性DWは、1クラスまで達することができる。耐酸性DAは4クラスまで達することができ、好ましくは3クラスであり、より好ましくは2クラスである。
上記の耐水性DW(粉末法)は、GB/T17129に規定の試験方法に準拠して、以下の計算式により算出される。
DW=(B-C)/(B-A) x 100
式において、
DW:ガラス浸出百分率(%)、
B:フィルタと試料の合計質量(g)、
C:フィルタと浸出後の試料の合計質量(g)、
A:フィルタの質量(g)
である。
算出された浸出百分率から、光学ガラスの耐水性DWは6クラスに区分される。クラス区分の詳細は下表の通りである。
Figure 0006047226
上記の耐酸性DA(粉末法)は、GB/T17129に規定の試験方法に準拠して、以下の計算式により算出される。
DA =(B-C)/(B-A)× 100
式において、
DA:ガラス浸出百分率(%)、
B:フィルタと試料の合計質量(g)、
C:フィルタと浸出後の試料の合計質量(g)、
A:フィルタの質量(g)
である。
算出された浸出百分率から、光学ガラスの耐酸性DAは6クラスに区分される。クラス区分の詳細は下表の通りである。
Figure 0006047226
本発明の近赤外光吸収素子は、上記の近赤外光吸収ガラスにより形成されたものである。本発明の近赤外光吸収素子は、近赤外光吸収光学フィルタ中の薄板状のガラス素子或いはレンズ等に用いられ、固体撮像素子の色補正用途に適し、優れた光透過性能及び化学安定性を有する。且つ、近赤外光吸収素子の厚さ(光を透過する入射面と出射面の間隔)は、当該素子の透過率により決められ、好ましくは約0.1〜0.8mmであり、より好ましくは0.2〜0.6mmであり、特に好ましくは0.2〜0.5mmである。また、好ましくは、λ50は、631〜655nmであり、特に好ましくは644nmである。このような近赤外光吸収素子を得るため、近赤外光吸収ガラスの組成を調整し、上記スペクトル特性を実現する厚さの素子に加工する。
本発明に関わる近赤外光吸収光学フィルタは、上記の近赤外光吸ガラスにより形成された近赤外光吸収素子から構成される。当該近赤外光吸収光学フィルタは、近赤外光吸ガラスにより構成され、両面が光学研磨される近赤外光吸収素子を有する。この種の素子によって、近赤外光吸収光学フィルタに色補正機能を与えると同時に、優れた化学安定性を有する。
実施例
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。しかしながら、本発明はこれらの実施例に限られない。
本発明のガラスの原料として、フッ化物、メタリン酸塩、酸化物、硝酸塩或いは炭酸塩が用いられる。本発明のガラスは、以下のステップにより得られる。表3に示す組成となるように上記の原料を計量する。そして、完全に混合した後、得られた混合原料をプラチナるつぼに投入し、蓋で密封する。その後、700〜900℃で加熱溶融する。そして、酸素を保持し、清澄化と同時に均質化を行う。その後、溶融ガラスを一定の速度で温度制御パイプから流出させ、本発明の光学ガラスを形成する。
Figure 0006047226
上記のガラスを板状に加工し、且つ、相対する両面を光学研磨して透過率を測定する試料を製作した。分光計を用いてそれぞれの試料のスペクトル透過率を測定し、0.3mm厚さの各試料の典型的な波長の透過率を得た。
表4は厚さが0.3mmの場合のガラスの透過率の値を示したものである。実施例のガラスが全て、半導体撮像素子用の色感度補正ガラスとして優れた性能を有することが示されている。
Figure 0006047226
図1は、厚さ0.3mmにおける実施例1の近赤外光吸収ガラスのスペクトル透過率を示すグラフである。図に示すように、ガラスの厚さが0.3mmにおいて、波長400nmの光の透過率は好ましくは83%以上である。500〜700nmの波長範囲内のスペクトル透過率において、透過率50%に対応する波長(即ち、λ50に対応する波長値)の範囲は、631〜655nmである。400〜1200nmの波長範囲内のスペクトル透過率において、800〜1000nmの波長範囲内の透過率が最も小さいことが示されている。この領域は近赤外域であり、半導体撮像素子が当該域での感度がそれほど低くない。従って、色補正用光学フィルタの透過率を抑制しなければならない。これによって、半導体撮像素子の感度を十分低い程度にすることができる。1000-1200nmの波長範囲では、半導体撮像素子の感度は比較的に低下する。従って、本発明のガラスの透過率を増大させることができる。

Claims (21)

  1. 厚さ0.3mmにおける、波長400nmの光の透過率が83%以上であり、波長500nmの光の透過率が85%以上である近赤外光吸収ガラスであって、
    前記近赤外光吸収ガラスは、
    プラスイオンで表されるP5+、Al3+、R+、T2+、Zn2+及びCu2+を含有し、
    前記R+は、Li+、Na+とK+からなる群の合計含有量であり、
    前記T2+は、Mg2+、Ca2+、Sr2+とBa2+からなる群の合計含有量であり、
    P5+の含有量は15〜40%であり、
    Al3+の含有量は5〜20%であり、
    R+の含有量は1〜35%であり、
    T2+の含有量は40〜55%であり、
    Cu2+の含有量は0.1〜4%であり、
    Zn2+の含有量は1〜15%であり、
    Ba 2+ の含有量は30%超で45%未満であり、
    マイナスイオンで表されるO2-及びF-を含有する、
    近赤外光吸収ガラス。
  2. 前記近赤外光吸収ガラスの厚さ0.3mmにおける、波長400nmの光の透過率が88%以上であり、波長500nmの光の透過率が90%以上である、請求項1に記載の近赤外光吸収ガラス。
  3. O2-とF-の合計含有量が96%以上である、請求項1或いは請求項2に記載の近赤外光吸収ガラス。
  4. 15〜35%のP5+と、5〜15%のAl3+と、3〜30%のR+と、40〜50%のT2+と、0.5〜3.9%のCu2+と、6%超で12%未満のZn2+とを含み、O2-とF-の合計含有量が97%以上である、請求項1或いは請求項2に記載の近赤外光吸収ガラス。
  5. 25〜30%のP5+と、10〜15%のAl3+と、5〜15%のR+と、42〜48%のT2+と、1〜3.9%のCu2+と、6.5〜10%のZn2+とを含み、O2-とF-の合計含有量が99%以上である、請求項1或いは請求項2に記載の近赤外光吸収ガラス。
  6. 15〜40%のP5+と、5〜20%のAl3+と、1〜15%のLi+と、0〜15%のNa+と、0〜5%のK2+と、0.1〜10%のMg2+と、1〜20%のCa2+と、0〜15%のSr2+と、30%超で45%未満のBa2+と、0.1〜4%のCu2+と、1〜15%のZn2+とを含み、O2-とF-の合計含有量が96%以上であり、Cl-、Br-とI-の合計含有量が0.001〜1%である、請求項1或いは請求項2に記載の近赤外光吸収ガラス。
  7. 20〜35%のP5+と、10〜15%のAl3+と、2〜10%のLi+と、1〜12%のNa+と、0〜5%のK+と、2〜8%のMg2+と、3〜15%のCa2+と、0〜10%のSr2+と、31〜42%のBa2+と、0.5〜3.9%のCu2+と、6%超で12%未満のZn2+とを含み、O2-とF-の合計含有量が97%以上であり、Cl-、Br-とI-の合計含有量が0.005〜0.5%である、請求項1或いは請求項2に記載の近赤外光吸収ガラス。
  8. 25〜30%のP5+と、10〜15%のAl3+と、2〜6%のLi+と、2〜10%のNa+と、0〜5%のK+と、3〜7%のMg2+と、5〜11%のCa2+と、0〜5%のSr2+と、31〜40%のBa2+と、1〜3.9%のCu2+と、6.5〜10%のZn2+とを含み、O2-とF-の合計含有量が99%以上であり、Cl-、Br-とI-の合計含有量が0.009〜0.1%である、請求項1或いは請求項2に記載の近赤外光吸収ガラス。
  9. 15〜40%のP5+と、5〜20%のAl3+と、1〜35%のR+と、40〜55%のT2+と、0.1〜4%のCu2+と、1〜15%のZn2+、30%超で45%未満のBa 2+ を含み、
    O2-とF-の合計含有量が96%以上であり、
    前記R+はLi+、Na+とK+からなる群の合計含有量であり、
    前記T2+は、Mg2+、Ca2+、Sr2+とBa2+からなる群の合計含有量である、近赤外光吸収ガラス。
  10. 15〜35%のP5+と、5〜15%のAl3+と、3〜30%のR+と、40〜50%のT2+と、0.5〜3.9%のCu2+と、6%超で12%未満のZn2+とを含み、
    O2-とF-の合計含有量が97%以上である、請求項9に記載の近赤外光吸収ガラス。
  11. 25〜30%のP5+と、10〜15%のAl3+と、5〜15%のR+と、42〜48%のT2+と、1〜3.9%のCu2+と、6.5〜10%のZn2+とを含み、
    O2-とF-の合計含有量が99%以上である、請求項9に記載の近赤外光吸収ガラス。
  12. 15〜40%のP5+と、5〜20%のAl3+と、1〜15%のLi+と、0〜15%のNa+と、0〜5%のK+と、0.1〜10%のMg2+と、1〜20%のCa2+と、0〜15%のSr2+と、30%超で45%未満のBa2+と、0.1〜4%のCu2+と、1〜15%のZn2+とを含み、
    O2-とF-の合計含有量が96%以上であり、Cl-、Br-とI-の合計含有量が0.001〜1%である、請求項9に記載の近赤外光吸収ガラス。
  13. 20〜35%のP5+と、10〜15%のAl3+と、2〜10%のLi+と、1〜12%のNa+と、0〜5%のK+と、2〜8%のMg2+と、3〜15%のCa2+と、0〜10%のSr2+と、31〜42%のBa2+と、0.5〜3.9%のCu2+と、6%超で12%未満のZn2+とを含み、
    O2-とF-の合計含有量が97%以上であり、Cl-、Br-とI-の合計含有量が0.005〜0.5%である、請求項9に記載の近赤外光吸収ガラス。
  14. 25〜30%のP5+と、10〜15%のAl3+と、2〜6%のLi+と、2〜10%のNa+と、0〜5%のK+と、3〜7%のMg2+と、5〜11%のCa2+と、0〜5%のSr2+と、31〜40%のBa2+と、1〜3.9%のCu2+と、6.5〜10%のZn2+とを含み、
    O2-とF-の合計含有量が99%以上であり、Cl-、Br-とI-の合計含有量が0.009〜0.1%である、請求項9に記載の近赤外光吸収ガラス。
  15. 15〜40%のP5+と、5〜20%のAl3+と、1〜15%のLi+と、0〜15%のNa+と、0〜5%のK+と、0.1〜10%のMg2+と、1〜20%のCa2+と、0〜15%のSr2+と、30%超で45%未満のBa2+と、0.1〜4%のCu2+と、1〜15%のZn2+とを含み、
    Ba2+とNa+の合計含有量が30%超で60%未満であり、
    50〜70%のO2-と、30〜50%のF-とを含み、
    Cl-、Br-とI-の合計含有量が0.001〜1%である、請求項9に記載の近赤外光吸収ガラス。
  16. 20〜35%のP5+と、10〜15%のAl3+と、2〜10%のLi+と、1〜12%のNa+と、0〜5%のK+と、2〜8%のMg2+と、3〜15%のCa2+と、0〜10%のSr2+と、31〜42%のBa2+と、0.5〜3.9%のCu2+と、6%超で12%未満のZn2+とを含み、
    Ba2+とNa+の合計含有量が32〜50%であり、
    55〜65%のO2-と、35〜45%のF-とを含み、
    Cl-、Br-とI-の合計含有量が0.005〜0.5%である、請求項9に記載の近赤外光吸収ガラス。
  17. 25〜30%のP5+と、10〜15%のAl3+と、2〜6%のLi+と、2〜10%のNa+と、0〜5%のK+と、3〜7%のMg2+と、5〜11%のCa2+と、0〜5%のSr2+と、31〜40%のBa2+と、1〜3.9%のCu2+と、6.5〜10%のZn2+とを含み、
    Ba2+とNa+の合計含有量が33〜46%であり、
    57〜63%のO2-と、37〜43%のF-とを含み、
    Cl-、Br-とI-の合計含有量が0.009〜0.1%である、請求項9に記載の近赤外光吸収ガラス。
  18. 25〜30%のP5+と、10〜15%のAl3+と、2〜6%のLi+と、2〜10%のNa+と、0〜5%のK+と、3〜7%のMg2+と、5〜11%のCa2+と、0〜5%のSr2+と、31〜40%のBa2+と、1〜3.9%のCu2+と、6.5〜10%のZn2+と、57〜63%のO 2- と、37〜43%のF - と、0.01〜0.07%のCl-とを含む、請求項9に記載の近赤外光吸収ガラス。
  19. 波長400〜700nmのスペクトル透過率に関して、波長615nmにおける透過率が50%を示す厚さが0.2〜0.5mmである、請求項9に記載の近赤外光吸収ガラス。
  20. 請求項1〜19のいずれかに記載の近赤外光吸収ガラスにより形成された近赤外光吸収素子。
  21. 請求項1〜19のいずれかに記載の近赤外光吸収ガラスにより形成された近赤外光吸収光学フィルタ。
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