JP2006339831A - スピーカ - Google Patents

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健二 高橋
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Abstract

【課題】 略楕円形状の振動板を有するスピーカであって、中低音領域の周波数特性が良好なスピーカを提供する。
【解決手段】 外周形状が長軸および短軸により規定される略楕円形状の振動板2を備えるスピーカ1であって、振動板2は、スピーカフレーム6と接合する、複数ピッチの波形形状のエッジ部5を有する。振動板2のエッジ部では、複数ピッチの波形形状のエッジ部5が、振動板2の中心部付近の変位に応じて柔軟に撓み、例えば1個のみの凸形状のエッジ部と比べて窪みの発生が低減する。このため、比較的大きな変位時や中高域再生時であっても音の歪が低減し、例えば中高域の周波数特性が良好である。
【選択図】図5

Description

本発明は、例えば楕円形状や長円形状などの略楕円形状の振動板を備えるスピーカに関するものである。
例えば、コーン形振動板の外周形状が長円形に形成されたスピーカが知られている(例えば、特許文献1参照)。
上述した特許文献1に記載されたスピーカや、一般的な長円形のスピーカ1zは、例えば図1に示すように、振動板d1の外周部にエッジ部e1を備える。一般的なエッジ部e1として、例えば図1(b),(c)に示すような凸形状のエッジ部e1aや、図1(d),(e)に示すような凹形状のエッジ部e1bなどが知られている。この振動板d1の中心部付近には不図示のボイスコイルが形成され、そのボイスコイルの周辺部に不図示のマグネットが配置されている。電気信号がボイスコイルに入力すると、その電気信号とマグネットとの電磁力により振動板d1中心部付近がC−C’線に沿った方向に変位し、その変位に応じて振動板d1のエッジ部e1も変位する。
特開2000−333291号公報(図2,図3,図5)
しかし、上述したスピーカでは例えば大電流入力時に、振動板d1がC−C’線に沿った方向に大きく変位してエッジ部e1に内部応力が発生し、例えば図2(a),(b)に示すように振動板d1の長径側L1のエッジ部e1に、窪みe2(エクボとも言う)が発生する場合がある。また中高域再生時にも、この窪みe2の発生に起因して、中高域の周波数特性に乱れが生じる場合がある。
本発明は、このような問題に対処することを課題の一例とするものである。すなわち、略楕円形状の振動板を有するスピーカであって、中低音領域の周波数特性が良好なスピーカを提供することが目的である。
このような目的を達成するために、本発明係るスピーカは、以下の各独立請求項に係る構成を少なくとも具備するものである。
請求項1に係る発明のスピーカは、外周形状が長軸および短軸により規定される略楕円形状の振動板を備えるスピーカであって、前記振動板は、スピーカフレームと接合する、複数ピッチの波形形状のエッジ部を有することを特徴とする。
本発明の一実施形態に係るスピーカは、外周形状が長軸および短軸により規定される略楕円形状の振動板を備える。その振動板は、振動板の周囲に配置されたスピーカフレームと接合するエッジ部を備える。また振動板は複数ピッチの波形形状のエッジ部を備える。
上述した構成のスピーカの動作を説明する。例えば振動板に備えられたコイルに電流が入力して振動板の中心部付近が比較的大きく変位した場合や中高域再生時であっても、振動板のエッジ部では、複数ピッチの波形形状のエッジ部が、振動板の中心部付近の変位に応じて柔軟に撓み、例えば上述した1個の凸形状のエッジ部と比べて窪みの発生が低減する。このため比較的大きな変位時や中高域再生時であっても音の歪が低減し、例えば中高域の周波数特性が向上する。
以下、本発明の一実施形態に係るスピーカを図面を参照しながら説明する。図3は本発明の第1実施形態に係るスピーカを説明するための正面図である。図4は図3に示したスピーカのA−A’線に沿った断面図である。本実施形態に係るスピーカ1は、例えば図3,4に示すように、振動板2、コイルボビン3、ボイスコイル4、エッジ部5、スピーカフレーム(フレームともいう)6、マグネット7、プレート8、ポールピース9、ダンパ10、リード線11、および端子12を主構成要素として有する。振動板2は本発明に係る振動板の一実施形態に相当し、エッジ部5は本発明に係るエッジ部の一実施形態に相当し、フレーム6は本発明に係るスピーカフレームの一実施形態に相当する。
振動板2は、外周形状が長軸および短軸により規定される略楕円形状に形成されている。略楕円形状とは、例えば長円形状、楕円形状、略矩形、略正方形などの長軸および短軸により規定される形状を含む。例えば図3に示すように、振動板2の外周形状は、長軸方向(A−A’線に沿った方向)の長径と、短軸方向(B−B’線に沿った方向)の短径とにより規定される。また、振動板2は、例えばコーン形状、ドーム形状、平面形状などの形状に形成されている。コーン形状は、例えば図4に示すようなフラットコーン形状、カーブドコーン形状、パラボリックコーン形状、非同心円形状などを含む。また、振動板2のコーン内側側面部に波形形状のコルゲーションが形成されていてもよい。また、振動板2は、例えば紙系材料、高分子系材料、金属系材料、セラミックス系材料などにより形成される。紙系材料は、例えばパルプ、植物系繊維、動物系繊維、金属繊維、炭素繊維、セラミック繊維などを含む。高分子系材料は、例えばポリプロピレンやポリエチレンなどの樹脂を含む。金属系材料は、例えばジュラルミン、アルミニウム、チタニウム、ベリリウム、マグネシウム、複合材料のボロン化チタンなどの金属材料を含む。また、振動板2の中心部にはコイルボビン3が接合して形成されている。
図5は、図3に示したスピーカの振動板2を説明するための図である。図5(a)は図3に示したスピーカの振動板2の正面図であり、図5(b)は図5(a)に示した振動板のA−A’線に沿った断面図であり、図5(c)は図5(a)に示したスピーカのB−B’線に沿った断面図である。振動板2は、例えば短軸方向(A−A’線に沿った方向)や長軸方向(B−B’線に沿った方向)の断面が、フラットコーン形状、カーブドコーン形状、パラボリックコーン形状などの規定形状に形成されている。本実施形態に係る振動板2は、例えば図5(b)に示すように短軸方向(A−A’線方向)に沿った断面がフラットコーン形状に形成され、図5(c)に示すように長軸方向(B−B’線方向)に沿った断面がカーブドコーン形状を有している。こうすることで音質が良好で形成しやすい振動板2を得ることができる。また、振動板2において、短径側のコーン形状の頂角や長径側の頂角を規定角度に設定することで、音放射の指向特性や音質を制御することができる。またこのコーン形状の頂角を大きく設定することでスピーカ本体部を薄型化することができる。
コイルボビン3は、例えば振動板2に接合して形成されている。またコイルボビン3は、例えば円筒形状、長円筒形状、楕円筒形状などの形状に形成されている。本実施形態に係るコイルボビン3は、例えば図4に示すように円筒形状に形成されている。また、コイルボビン3の外周部にボイスコイル4が形成されている。
ボイスコイル4は、例えばコイルボビン3の外周部に導線が巻回されて形成されている。詳細にはボイスコイル4は、図4に示すように、プレート8とポールピース9の間に配置されている。また、ボイスコイル4は、リード線11を介して端子12に接続されている。
エッジ部5は、振動板2の動きに対して柔軟に動くように形成されている。このエッジ部5は、例えば振動板2の音響的な振動の終端としての機能、振動板2の外周部を支持して規定された位置に保持する機能、振動板2の横揺れに対して制動する機能、振動板2背面の音放射の音波が前面の音波に干渉しないように遮蔽する機能などを有する。エッジ部5の詳細については後述する。
フレーム6は、内周部が振動板2の外周形状と略同形状に形成され、振動板2のエッジ部5近傍に配置されている。またフレーム6は、エッジ部5を介して振動板2に結合している。また、フレーム6は例えば振動板2の外側に配置して、プレート8に接合するように形成されている。
マグネット7は、例えば強磁性体の永久磁石や電磁石により形成され、プレート8を介してボイスコイル4に磁界を印加する。
プレート8は、例えば常磁性体や強磁性体などの金属により形成され、マグネット7に接合して備えられており、マグネット7による磁界をプレート8を介してボイスコイル4に印加する。
ポールピース9は、コイルボビン3の内側面に沿った外側面を備えた形状、例えば柱形状部または筒形状部を有し、マグネット7に接合して形成されている。このポールピース9とプレート8との間に磁気ギャップg1が形成されており、磁気ギャップg1の間にボイスコイル4が配置される。
ダンパ10は、コイルボビン3およびフレーム6に接合して設けられ、コイルボビン3が磁気ギャップg1内で振動する際に、他の部材と接触しないように規定位置に保持する機能を有する。ダンパ10は、例えばコルゲーション形状、ギャザード形状、リニア形状、蝶型形状、円形状の蝶型形状などの規定形状に形成されている。またダンパ10は、ストリングダンパーであってもよいし、ワイヤーサスペンションを備えてもよい。
次に、上述した構成のスピーカ1のエッジ部5を詳細に説明する。本発明の一実施形態に係るエッジ部5は、複数ピッチの波形形状を有する。つまりエッジ部5はいわゆるコルゲーションエッジを備える。エッジ部5は、例えば同一材料で振動板2と一体形成してもよいし(いわゆるフェイクドエッジ)、振動板2と別材料により形成して、振動板2およびフレーム6に接合して備えられてもよい(いわゆるフリーエッジ)。例えばエッジ部5は、紙系材料や高分子系材料、革、ウレタンフォーム、ゴム、布などの材料により構成されている。
図6は図5に示した振動板のエッジ部を説明するための図である。図6(a)は図5(a)に示したスピーカのエッジ部のA−A’線に沿った断面の拡大図である。図6(b)は図5(a)に示したスピーカのエッジ部のB−B’線に沿った断面の拡大図である。エッジ部5は、例えば図6(a),(b)に示すように、複数ピッチの波形形状を有する。詳細にはエッジ部5は、凸形状のロール部51、および凹形状のロール部52を有する。本実施形態に係るエッジ部5は、図6(a),(b)に示すように3個の凸形状のロール部51と2個の凹形状のロール部52を備える。
上述した構成のスピーカ1の動作を説明する。例えば振動板1の中心部付近が比較的大きく変位した場合や中高域再生時であっても、振動板1のエッジ部5では、複数ピッチの波形形状のエッジ部5が、振動板2の中心部付近の変位に応じて柔軟に撓み、例えば上述した1個の凸形状のみのエッジ部と比べて窪みの発生が低減する。このため比較的大きな変位時や中高域再生時であっても音の歪が低減し、例えば中高域の周波数特性が向上する。
また、この凸形状のロール部51および凹形状のロール部52を、規定個数に設定することで、エッジ部5の柔軟性や保持力などを制御することができるので、スピーカ1による音放射の音質を制御することができる。
また、エッジ部5は、例えば長軸方向に沿った複数ピッチ(凸形状のロール部51および凹形状のロール部52)と、短軸方向に沿った複数ピッチ(凸形状のロール部51および凹形状のロール部52)を規定の長さに設定してもよい。例えば図6(a)に示すように短軸方向に沿ったエッジ部5aの複数ピッチ、詳細には3個の凸形状のロール部51および2個の凹形状のロール部52により形成されたエッジ部5の複数ピッチを距離WP2aに設定し、2個の凸形状のロール部51の頂点間のピッチを距離WP1aに設定する。また、例えば図6(b)に示すように長軸方向に沿ったエッジ部5bの複数ピッチ、詳細には3個の凸形状のロール部51および2個の凹形状のロール部52により形成されたエッジ部5の複数ピッチを距離WP2bに設定し、2個の凸形状のロール部51の頂点間のピッチを距離WP1bに設定する。
例えばエッジ部5は、例えば長軸方向に沿った複数ピッチWP2bと、短軸方向に沿った複数ピッチWP2aを同じ長さに設定してもよい。この場合には短軸方向や長軸方向により規定される固有共振が等しく、互いに同一共振周波数にて共振する場合がある。一方、例えばエッジ部5を、長軸方向に沿った複数ピッチ(凸形状のロール部51および凹形状のロール部52)WP2bと、短軸方向に沿った複数ピッチ(凸形状のロール部51および凹形状のロール部52)WP2aの長さが異なるように形成した場合には、例えば長軸方向および短軸方向に沿った複数ピッチWP2a,WP2bが等しい場合と比べて、長軸方向や短軸方向により規定される固有共振の共振周波数が異なり、不要な固有共振ピークが低減して例えば中高域の周波数特性が向上する。
例えばエッジ部5を、長軸方向に沿った複数ピッチよりも、短軸方向に沿った複数ピッチを短く形成することが好ましい。こうすることで、例えば長軸方向および短軸方向の複数ピッチが同じ場合と比べて、振動板2を短軸方向に短く、長軸方向に長く形成することができ、短い幅の設置スペースにスピーカ1を設置する場合に有効である。また長軸方向に沿った指向特性を向上することができる。
また、エッジ部5は、例えば図6(b)に示すように長軸側のエッジ部5の振幅LP1bと、図6(a)に示すように短軸側のエッジ部5の振幅LP1aが規定される。この振幅LP1a,LP1bとが異なるようにエッジ部5を形成することにより、例えば長軸方向や短軸方向により規定される固有共振の共振周波数が異なり、不要な固有共振ピークが低減して例えば中高域の周波数特性が向上する。
図7は本発明の他の実施形態に係るスピーカを説明するための図である。図7(a)は本発明の他の実施形態に係るスピーカの正面図である。図7(b)は本発明の第1具体例に係るスピーカのA−A’線に沿った断面図である。図7(c)は本発明の第1具体例に係るスピーカのB−B’線に沿った断面図である。図7(d)は本発明の第2具体例に係るスピーカのA−A’線に沿った断面図である。図7(e)は本発明の第2具体例に係るスピーカのB−B’線に沿った断面図である。図7(a)〜(e)に示すように、上述したように長軸方向(B−B’線に沿った方向)および短軸方向(A−A’線に沿った方向)に沿った複数のピッチの長さ(ロール幅RW1,RW2)や幅(ロール高さRH1,RH2)を異なるようにエッジ部5を形成する。本実施形態に係るエッジ部5は、例えば図7(b),(c)に示すように、ロール幅RW1よりもロール幅RW2が長く、図7(d),(e)に示すようにロール高さRH1よりもロール高さRH2が高い、上述した構成のエッジ部5を備えることにより、不要な固有共振ピークが低減して例えば中高域の周波数特性が向上する。
図8は本発明の他の実施形態に係るスピーカを説明するためのエッジ部の拡大図である。スピーカ1の振動板2は、エッジ部5に振動板2の振動を制動する制動材が形成されていることが好ましい。例えば図8に示すように、エッジ部5に制動材からなる制動部13が形成されている。
この制動部13は、例えばビスコロイドなどの粘性材料により形成されている。また、制動部13は例えばエッジ部5の一方の面上または両方の面上に形成されている。この制動部13は、例えばエッジ部5の一方の面上または両方の面上から塗布することにより形成される。
上述したようにエッジ部5には、振動板2の振動を制動する制動材による制動部13を備えることにより、振動板2のエッジ部5の固有共振を低減することができ、中高域の周波数特性の乱れを低減することができる。また、例えば紙系材料により形成された振動板2に制動材を塗布した場合には、エッジ部5内部に制動部13を形成される。こうすることでエッジ部5の固有共振をより低減することができるので好ましい。
本実施形態の作用効果を確認するため、本願発明者は、図3〜5,図8に示すようなスピーカ1について、周波数特性測定を行った。図9は、本発明の一具体例に係るエッジ部に制動材が備えられたスピーカの周波数特性を説明するための図である。詳細には図9(a)は本発明の一実施形態に係る振動板のエッジ部に制動材として0.5gのダンプ材(10%希釈)を塗布した場合、図9(b)は1.0gのダンプ材(10%希釈)を塗布した場合、図9(c)は1.0gのダンプ材(希釈なし)を塗布した場合のスピーカの周波数特性を説明するための図である。横軸は周波数(対数メモリ)を示し、縦軸は出力レベル(対数メモリ)を示す。図9に示すように、振動板2に制動材を塗布する量が多いほど、中高域(例えば約1000Hz〜5000Hz)のピークディップのレベル差が小さくなり、中高域の周波数特性が向上することが確認できた。また、制動材を希釈して塗布する場合と比べて希釈しないで塗布した場合に、中高域のピークディップのレベル差が小さくなり、中高域の周波数特性が向上することが確認できた。このため振動板2のエッジ部5には希釈していない制動材を塗布することが好ましい。
図10(a)は本発明の一具体例に係るエッジ部に制動材としてダンプ材を1回塗布した場合(塗布量0.5g、希釈10%)、図10(b)はダンプ材を2回塗布した場合(塗布量1.5g、希釈10%)の周波数特性を説明するための図である。横軸は周波数を示し、縦軸は出力レベルを示す。図10に示すように、1回に塗布する量を増やすより複数回塗布した場合のほうが、中高域のピークディップのレベル差が小さくなり、中高域の周波数特性が向上することが確認できた。このため振動板2のエッジ部5には複数回制動材を塗布することが好ましい。
図11は本発明に係る振動板のエッジ部の製造工程の一具体例を説明するための図である。例えば振動板2のエッジ部5の材料として布材を採用した場合を説明する。例えば図11に示すように、ロール状の布材500を切り分けてエッジ部5を形成する場合、布材500には繊維方向、詳細には縦糸および横糸の繊維方向(縦方向dx1,横方向dx2)が存在するため、略楕円形状のエッジ部5を形成する方向により振動板2の周波数特性が変化する。
図12は、図11に示した布材500の縦方向dx1と長軸方向とが略一致するようにエッジ部501を形成した場合の振動板2の周波数特性を説明するための図である。図12(a)はエッジ部に制動材塗布前、図12(b)は制動材塗布後(塗布量0.9g)の振動板の周波数特性を説明するための図である。図13は、図11に示した布材500の横方向dx2と長軸方向とが略一致するようにエッジ部502を形成した場合の振動板2の周波数特性を説明するための図である。図13(a)はエッジ部に制動材塗布前、図13(b)は制動材塗布後(塗布量0.9g)の振動板の周波数特性を説明するための図である。図14は図11に示した布材500の繊維方向に対して斜め方向に沿って長軸方向となるようにエッジ部503を形成した場合の振動板2の周波数特性を説明するための図である。図14(a)はエッジ部に制動材塗布前、図14(b)は制動材塗布後(塗布量0.9g)の振動板の周波数特性を説明するための図である。
図12〜14に示すように、布材500により、長軸および短軸を有する略楕円形状のエッジ部5を形成する場合に、繊維方向と長軸(短軸)方向との角度により振動板2の周波数特性が異なる。このため所望の周波数特性が得られるように、この角度を適宜設定することが好ましい。また上述したように制動材を塗布しない場合と比べて制動材を塗布した場合には、中高域のピークディップのレベル差が小さくなり、中高域の周波数特性が向上することが確認できた。このため振動板2のエッジ部5には制動材を塗布することが好ましい。また、所望の周波数特性を得るように、切り分け角度に応じて制動材の塗布量を設定してもよい。
なお、本発明は上述した実施形態に限られるものではない。
上述した実施形態では、図3に示すように長円形状の外周形状を有する振動板2を説明したが、この形態に限られるものではない。例えば図15に示すように、振動板2は楕円形状であってもよいし、長円形状、楕円形状、略矩形、略正方形などの長軸および短軸により規定される略楕円形状であってもよい。
また、上述した実施形態では、コーン形状を有するスピーカ1の振動板2を説明したが、この形態に限られるものではない。例えば、コーン形状、ドーム形状、平面形状などであってもよい。
また、上述した実施形態ではエッジ部5は、2個の凸形状のロール部51fzu と1個の凹形状のロール部52が形成されていたが、この形態に限られるのものではない。窪みの発生が低減でき周波数特性が良好であれば、エッジ部5は規定個数の凸形状のロール部51および凹形状のロール部52を備えていてもよい。
一般的なスピーカの一具体例を説明するための図である。(a)は外周部が長円形状の振動板を備えた一般的なスピーカの平面図である。(b)は振動板が凸形状のエッジ部を備えたスピーカのA−A’線に沿った断面の一具体例を説明するための図である。(c)は振動板が凸形状のエッジ部を備えたスピーカのB−B’線に沿った断面の一具体例を説明するための図である。(d)は振動板が凹形状のエッジ部を備えたスピーカのA−A’線に沿った断面の一具体例を説明するための図である。(e)は振動板が凹形状のエッジ部を備えたスピーカのB−B’線に沿った断面の一具体例を説明するための図である。 大きな変位時に凸形状エッジ部に発生する窪みを説明するための図である。(a)は長軸側のエッジ部の拡大図である。(b)は(a)のA−A’線またはB−B’線に沿った断面図である。 本発明の第1実施形態に係るスピーカを説明するための正面図である。 図3に示したスピーカのA−A’線に沿った断面図である。 図3に示したスピーカの振動板2を説明するための図である。(a)は図3に示したスピーカの振動板2の正面図であり、(b)は(a)に示した振動板のA−A’線に沿った断面図であり、(c)は(a)に示したスピーカのB−B’線に沿った断面図である。 図5に示した振動板のエッジ部を説明するための図である。(a)は(a)に示したスピーカのエッジ部のA−A’線に沿った断面の拡大図である。(b)は(a)に示したスピーカのエッジ部のB−B’線に沿った断面の拡大図である。 本発明の他の実施形態に係るスピーカを説明するための図である。(a)は本発明の他の実施形態に係るスピーカの正面図である。(b)は本発明の第1具体例に係るスピーカのA−A’線に沿った断面図である。(c)は本発明の第1具体例に係るスピーカのB−B’線に沿った断面図である。(d)は本発明の第2具体例に係るスピーカのA−A’線に沿った断面図である。(e)は本発明の第2具体例に係るスピーカのB−B’線に沿った断面図である。 本発明の他の実施形態に係るスピーカを説明するためのエッジ部の拡大図である。 本発明の一具体例に係るエッジ部に制動材が備えられたスピーカの周波数特性を説明するための図である。 本発明の一具体例に係るエッジ部に制動材が備えられたスピーカの周波数特性を説明するための図である。 本発明に係る振動板のエッジ部の製造工程の一具体例を説明するための図である。 図11に示した布材500の縦方向dx1と長軸方向とが略一致するようにエッジ部501を形成した場合の振動板2の周波数特性を説明するための図である。(a)はエッジ部に制動材塗布前、(b)は制動材塗布後(塗布量0.9g)の振動板の周波数特性を説明するための図である。 図11に示した布材500の横方向dx2と長軸方向とが略一致するようにエッジ部502を形成した場合の振動板2の周波数特性を説明するための図である。(a)はエッジ部に制動材塗布前、(b)は制動材塗布後(塗布量0.9g)の振動板の周波数特性を説明するための図である。 図11に示した布材500の繊維方向に対して斜め方向に沿って長軸方向となるようにエッジ部503を形成した場合の振動板2の周波数特性を説明するための図である。(a)はエッジ部に制動材塗布前、(b)は制動材塗布後(塗布量0.9g)の振動板の周波数特性を説明するための図である。 本発明の他の実施形態に係るスピーカを説明するための正面図である。
符号の説明
1 スピーカ
2 振動板
3 コイルボビン
4 ボイスコイル
5 エッジ部
6 フレーム
7 マグネット
8 プレート
9 ポールピース
10 ダンパ
11 リード線
12 端子
13 制動材

Claims (5)

  1. 外周形状が長軸および短軸により規定される略楕円形状の振動板を備えるスピーカであって、
    前記振動板は、スピーカフレームと接合する、複数ピッチの波形形状のエッジ部を有することを特徴とする
    スピーカ。
  2. 前記振動板は、前記長軸方向に沿った前記複数ピッチと、前記短軸方向に沿った前記複数ピッチとが異なるように前記エッジ部が形成されていることを特徴とする
    請求項1に記載のスピーカ。
  3. 前記エッジ部は、前記長軸方向に沿った前記複数ピッチよりも、前記短軸方向に沿った前記複数ピッチが短いことを特徴とする
    請求項2に記載のスピーカ。
  4. 前記振動板は、長軸側の前記エッジ部の振幅と、前記短軸側の前記エッジ部の振幅とが異なることを特徴とする
    請求項1に記載のスピーカ。
  5. 前記振動板は、前記エッジ部に当該振動板の振動を制動する制動材が形成されていることを特徴とする
    請求項1から請求項4のいずれか一に記載のスピーカ。
JP2005159751A 2005-05-31 2005-05-31 スピーカ Pending JP2006339831A (ja)

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