JPH11146488A - コーン形スピーカユニット、スピーカシステム及びディスプレイ装置、ステレオ装置、車載ステレオ装置 - Google Patents

コーン形スピーカユニット、スピーカシステム及びディスプレイ装置、ステレオ装置、車載ステレオ装置

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Publication number
JPH11146488A
JPH11146488A JP30520697A JP30520697A JPH11146488A JP H11146488 A JPH11146488 A JP H11146488A JP 30520697 A JP30520697 A JP 30520697A JP 30520697 A JP30520697 A JP 30520697A JP H11146488 A JPH11146488 A JP H11146488A
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JP
Japan
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cone
shaped
speaker unit
bobbin
shape
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Application number
JP30520697A
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English (en)
Inventor
Toru Mori
徹 森
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 釣鐘共振を避けるとともに、ベンディング振
動の発生を防止し、そして、出力音圧レベルを大きくす
ることができるような、コーン形スピーカユニット、ス
ピーカシステム及びディスプレイ装置、ステレオ装置、
車載ステレオ装置を提供する。 【解決手段】 ボビン3aに捲回されたボイスコイル
3、32と、コーン形振動板2、22と、を備えるコー
ン形スピーカ1において、ボビン3aは長円筒とする。
コーン形振動板2、22は、長円形とすることが好まし
い。「長円形」とは、長円形又は楕円形あるいは2つの
半円形の間に長方形が存在するトラック形を、そして、
「長円筒」とは、横断面形状が「長円形」の筒状体を意
味する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コーン形スピーカ
ユニット、スピーカシステム及びディスプレイ装置、ス
テレオ装置、車載ステレオ装置であり、特に、ディスプ
レイ装置、ステレオ装置、車載ステレオ装置等の本体筐
体に内装もしくは付帯されるスピーカシステムのスピー
カユニット及びこのスピーカユニットを用いたスピーカ
システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ディスプレイ機器、ステレオ装
置、車載ステレオ装置において、限られたスペースに実
装されるスピーカユニットの形状として、平面図で表し
た形状が長円形又は楕円形のスピーカユニット1´があ
る。従来のコーン形振動板2´の外周形状が長円形のス
ピーカユニット1´を図15〜図17に示す。図15
(A)は、スピーカユニットの平面図である。図15
(B)は、同短軸断面図である。図15(C)は、同長
軸断面図である。図16は、釣鐘振動の模式説明図であ
る。図17は、ベンディング振動の模式説明図である。
【0003】従来のスピーカユニット1´は、コーン形
振動板2´、ボイスコイル3´、エッジ4´、ダンパー
5´、センターキャップ6´、フレーム7´、磁気回路
8´、フレーム7´に取付けられた端子9´、端子9´
とボイスコイル3´をリードする錦糸線10´からなっ
ている。そして、このスピーカユニット1´は、コーン
形振動板2´の外周形状が長円形又は楕円形にもかかわ
らず、内周形状は円形であり、そして、円筒のボビン3
a´と嵌合接着されている。
【0004】この円筒のボビン3a´に捲回されたボイ
スコイル3´を用いたことによって、次のような欠点が
あった。図15(C)で示すように、ボイスコイル3´の
ボビン3a´の直径を大きくすればコーン形振動板2´
のネック部の半頂角θ1 が小さくなる。その結果、図1
6に示すように、短軸方向のコーン形振動板2´がいわ
ゆる釣鐘共振イを生じやすくなる。この釣鐘共振イを避
けるためには、スピーカユニット1´の短軸方向の寸法
Wxを一定とすれば、ボイスコイル3´のボビン3a´
の直径を小さくして半頂角θ1 を大きくしなければなら
ない。そのため、スピーカユニット1´の電気的なイン
ピーダンスZo及びボイスコイル3´の巻幅hvを一定
とすれば、線径が細いボイスコイル3´を捲回すること
になり、電気的な耐入力が小さくなってしまった。ま
た、図15(B)は、図15(A)に示したスピーカユニッ
ト1´の長軸(y−y)の断面図を示しているが、コー
ン形振動板2´の長軸方向の寸法Lyに比べボイスコイ
ル3´のボビン3a´の直径が小さいので、コーン形振
動板2´のネック部の半頂角θ2 が大きくなる。その結
果、コーン形振動板2´の強度が低くなり、図17に示
すようにコーン形振動板2´の長軸方向でベンディング
振動ロが発生し、高域まで再生しにくくなる。なお、コ
ーン形振動板2´のネック部の半頂角θ2 を大きくする
には長軸の寸法Lyを小さくすれば良いが、そうすると
放射振動面積Sdが小さくなって出力音圧レベルを大き
くすることができなくなる。同様に、コーン形振動板2
´の深さを大きくすればネック部の半頂角θ2 は小さく
なるが、スピーカユニット1´の奥行き寸法Dが大きく
なり、そして、短軸の半頂角θ1が小さくなって好まし
くない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記欠点を
解決して、釣鐘共振を避けるとともに、ベンディング振
動の発生を防止し、そして、出力音圧レベルを大きくす
ることができるような、コーン形スピーカユニット、ス
ピーカシステム及びディスプレイ装置、ステレオ装置、
車載ステレオ装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、ボビンに捲回
されたボイスコイルと、コーン形振動板と、を備えるコ
ーン形スピーカにおいて、前記ボビンは長円筒であるコ
ーン形スピーカユニットである。
【0007】また、本発明は、上記コーン形振動板は、
長円形であるコーン形スピーカユニットである。
【0008】そして、本発明は、上記コーン形振動板
は、上記ボビンと接する部分の内周形状が長円形である
コーン形スピーカユニットである。
【0009】更に、本発明は、上記コーン形振動板は、
その外周の長軸方向の半円弧部に規則的な複数のプリー
ツを成形したエッジを有するコーン形スピーカユニット
である。
【0010】また、本発明は、上記ボビンと接する部分
の内周形状が長円形である蝶形ダンパーを有するコーン
形スピーカユニットである。
【0011】そして、本発明は、上記ボビンと接する部
分の内周形状が長円形であるコルゲーション形ダンパー
を有するコーン形スピーカユニットである。
【0012】更に、本発明は、上記ボビンと接する部分
の内周形状が長円形で、かつ、直交し相対する二辺にそ
れぞれ2個ずつパンタグラフ状の屈曲部をもった複合パ
ンタグラフ形ダンパーを有するコーン形スピーカユニッ
トである。
【0013】また、本発明は、上記複合パンタグラフ形
ダンパーは、パンタグラフ状の屈曲部の相対する二辺の
幅は等しく、かつ、パンタグラフ状の屈曲部の直交する
二辺の長さが異なる複合パンタグラフ形ダンパーである
コーン形スピーカユニットである。
【0014】そして、本発明は、ダンパーの外周形状が
長円形であるコーン形スピーカユニットである。
【0015】更に、本発明は、中心部に長円形の孔があ
いた長方形の主マグネット及びキャンセルマグネットを
用いる磁気回路を有するコーン形スピーカユニットであ
る。
【0016】また、本発明は、上記コーン形振動板は、
その外周形状が、上記ボビンの横断面形状と同心の相似
形であり、かつ、その短軸のネック部の半頂角θ1及び
長軸のネック部の半頂角θ2はほぼ等しいものであるコ
ーン形スピーカユニットである。
【0017】そして、本発明は、上記コーン形スピーカ
ユニットを搭載したスピーカシステムである。
【0018】更に、本発明は、上記コーン形スピーカユ
ニット又は上記スピーカシステムを搭載したディスプレ
イ装置である。
【0019】また、本発明は、上記コーン形スピーカユ
ニット又は上記スピーカシステムを搭載したステレオ装
置である。
【0020】そして、本発明は、上記コーン形スピーカ
ユニット又は上記スピーカシステムを搭載した車載ステ
レオ装置である。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の発明の実施の形態を説明
する。本発明のスピーカの実施例について、図1〜図1
4を用いて説明する。図1は、第1実施例の長円形のス
ピーカユニットを正面から見た透視図であり、図2は同
スピーカユニットの短軸断面図であり、図3は同スピー
カユニットの長軸断面図である。図4は、同スピーカユ
ニットの磁気回路の説明図である。図5は、同磁気回路
のフェライトマグネットの形状説明図である。図6は、
第1実施例のスピーカユニットの応用例のプリーツ形エ
ッジの形状説明図である。図7は、蝶形ダンパーの形状
説明図である。図8は、ボイスコイルの長円筒ボビンの
模式説明図である。図9は、コルゲーション形ダンパー
の形状説明図である。図10は、錦糸線の模式説明図で
ある。図11は、複合パンタグラフ形ダンパーの形状説
明図である。図12は、第2実施例のスピーカユニット
の磁気回路の説明図である。図13は、音圧周波数特性
説明図である。図14は、車載ステレオ装置の模式説明
図である。
【0022】本発明において、「長円形」とは、長円形
又は楕円形あるいは2つの半円形の間に長方形が存在す
るトラック形を、そして、「長円筒」とは、横断面形状
が「長円形」の筒状体を意味する。本発明のスピーカユ
ニットとして外周形状がトラック形のコーン形振動板を
使用すると、外周形状の短径及び長径がそれぞれ同寸法
である楕円形のものに比べ、放射振動面積が大きく取れ
るので出力音圧レベルの点で有利である。また、長径寸
法及び放射振動面積を同一とすると、トラック形のコー
ン形振動板の方が幅を小さくできるため、トラック形が
好ましいが、楕円形であっても良い。
【0023】第1実施例を説明する。本実施例のスピー
カユニット1は、図1〜図3に示すように、コーン形振
動板2、ボイスコイル3、エッジ4、ダンパー5、セン
ターキャップ6、フレーム7、磁気回路8、フレーム7
に取付けられた端子9、端子9とボイスコイル3をリー
ドする錦糸線10からなっている。そして、コーン形振
動板2は、外周形状及び内周形状ともに長円形である。
ボイスコイル3のボビン3aとコーン形振動板2とは嵌
合し接着するため、ボビン3aの外周も長円形となって
いる。
【0024】ボイスコイル3のボビン3aの形状をトラ
ック形の筒状体又は楕円筒とし、そして、このボビン3
aにボイスコイル3を捲回し、また、ボビン3aと接す
るコーン形振動板2の内周形状をトラック形又は楕円形
にしてボイスコイル3のボビン3aに嵌合し接着する。
その際、コーン形振動板2は、短軸、長軸それぞれ合わ
せた外周形状及び内周形状とする。この結果、図2及び
図3に示すように、スピーカユニット1の短径の寸法W
x(幅)を一定とすれば、短軸方向のコーン形振動板2の
半頂角θ1 を大きくすることができるので、釣鐘共振が
生じにくくなる。同様に、スピーカユニット1の長径の
寸法Ly(幅)を一定とすれば、長軸方向のコーン形振動
板2の半頂角θ2 が小さくなるので、コーン形振動板2
の強度が上がってベンディング振動が生じにくくなり、
高域まで再生できるようになる。また、逆に短軸方向の
コーン形振動板2の頂角θ1 を大きくしなければ、ボイ
スコイル3のボビン3aの形状を長円筒にすることによ
って、スピーカユニット1の短径の寸法Wx(幅)をより
小さくできる。そして、ボイスコイル3のボビン3aを
長円筒にすることによって、ボビン3aの円周の長さが
等価的に長くなり、そのため、スピーカユニット1の電
気的なインピーダンスZoを一定とすれば、線径が太い
ボイスコイルを捲回することできるようになり、電気的
な耐入力を大きくすることができる。
【0025】本実施例のコーン形スピーカユニット1に
使用される磁気回路8について、図4及び図5を用いて
説明する。図4(A)は、磁気回路8の平面図である。
図4(B)は、同短軸断面図である。図4(C)は、同
長軸断面図である。図5は、磁気回路8に用いるフェラ
イトマグネットの形状説明図である。磁気回路8は、セ
ンターポール8a、ヨークプレート8b、主マグネット
8c、キャンセルマグネット8d、防磁カバー8eを有
する。センターポール8aは、ボトムプレートの部分と
一体で構成され、そして、ボイスコイル3が長円筒のボ
ビン3aに捲回されているので、長円柱である。また、
主マグネット8c及びキャンセルマグネット8dは、ス
ピーカユニット1の短径の寸法Wxを小さくするため
に、図5に示すように、中央にトラック形もしくは楕円
形の孔があいた長方形のフェライト系のマグネットであ
る。このため、マグネットの短径とトラック形もしくは
楕円形の孔で構成されるマグネットの幅Wmが大きくな
るので、マグネットの製作時および輸送時の破損が少な
くなる等の2次的な利点も生じる。
【0026】また、図1で示す第1実施例のスピーカユ
ニット1は、支持体の1つであるコーン形振動板2の周
辺に設けたエッジ4がロール形であるため、大振幅で駆
動した場合、長軸方向のエッジ4の半円弧部に不規則な
しわ11が複数生じて振幅の直線性がなくなり、振幅歪
を生じる欠点がある。この欠点を防止する方法として、
図6に示すように長軸方向の半円弧部に規則的な複数の
プリーツ41aを予め成形したプリーツ形エッジ41と
すれば良い。そして、この複数のプリーツ41aが屈伸
するように構成する。その際、コーン形振動板2との接
着代41b及びフレーム7との接着代41cは必要であ
る。この結果、大振幅時においても直線性は損なわれな
くなり、併せてエッジ41のスチフネスが低下するの
で、最低共振周波数foが低域化し、低音再生の帯域を拡
大することができる。
【0027】従来のスピーカユニットでは、薄肉のクラ
フト紙、プラスチック又は金属箔等を短冊状に型抜きし
たものを丸めた円筒のボビンにボイスコイルが捲回され
ている。円筒のボビンであるので、ボイスコイルの巻線
治具の巻芯を取除いても変形は微少である。しかし、本
実施例のボイスコイル3は長円筒のボビン3aに捲回し
ているので、巻線治具の巻芯を取除くと楕円形に変形し
ようとする残留応力が働く。そのため、図1に示すよう
に、本実施例では、もう1つの支持体であるダンパー5
として、プラスチックの薄板を型抜きあるいは射出成形
した蝶形ダンパー5を用いている。それ故に以下のよう
な特徴がある。図7(A)、図7(B)、図7(C)に
はボイスコイル3と蝶形ダンパー5の接合の様子を平
面、縦断面、横断面で示すが、ボイスコイル3のボビン
3aと接する蝶形ダンパー5の長円形状の環5aが補強
リブの作用をする。接合する接着剤13を蝶形ダンパー
5の長円状の環5aの上下に塗布すると一層効果が上が
る。フレーム7との接着代5bが必要である。また、上
記した長円筒のボビン3aの残留応力を取除く方法とし
て、図8に示すように短冊状のボビン材3bの半円弧に
相当する2個所3pを予めローラーで部分的に加圧しカ
ール状にすれば良い。金属箔をボビン材3bとした場
合、この方法は一層効果がある。
【0028】図1に示した本実施例では、支持体の1つ
であるダンパー5は蝶形であるが、図9に示すような外
形と内径が相似形の同心の長円形のコルゲーション形ダ
ンパー52でもよい。フレーム7の短軸の寸法を一定と
した場合、ボイスコイル3のボビン3aを長円形にする
ことによってスピーカの短軸のコルゲーション部の幅W
cが大きくなり、コルゲーション部の幅Wcを同一の幅
にでき、ダンパー52のスチフネスが低下するので、最
低共振周波数foが低域化し、低音再生の帯域が拡大する
効果がある。コルゲーション形であれば、これまでの織
布に樹脂を含浸し、加熱プレスする製造工程が使用でき
る。
【0029】また、長円形スピーカユニット1は、蝶形
ダンパー5又はコルゲーション形ダンパ−52を用いた
場合、図1に示したように錦糸線10の一方の引出し等
による振動系の質量のアンバランス,エッジ4及びダン
パー5、52の形状の非対称性によるスチフネスが原因
として、ピッチング現象(縦揺れ)及びロ−リング現象
(横揺れ)が生じやすくなる欠点がある。特に、長円形ス
ピーカユニット1は、長軸方向にピッチング現象(縦揺
れ)を生じやすくなる。そのため、これを避ける1つの
方法として、図10に示すように錦糸線10を長軸に対
して回転対称に引出せば良いが、端子9が2方向の2か
所に必要になるとともに製造工程が複雑になる欠点が生
じる。
【0030】ピッチング現象(縦揺れ)及びロ−リング現
象(横揺れ)を減少させるダンパー5として、図11に示
す構造の4つのパンタグラフ部a,b,c,dからな
り、直交し相対する二辺にそれぞれ2個ずつパンタグラ
フ状の屈曲部をもった複合パンタグラフ形ダンパー53
が考えられる。図11(A)は複合パンタグラフ形ダンパ
ー53の平面図であり、その断面は図11(B)及び図1
1(C)のようになっている。そして、パンタグラフ部の
a部およびb部とc部およびd部は直交するように構成
し、それぞれのパンタグラフ部a,b,c,dは4か所
の矢印↓で示す屈曲部(ヒンジ部)を持っており、そし
て、斜面部はコルゲーション53cを有しており、補強
されている。コルゲーション部53cは、プリーツ状に
しても同様に補強効果はあるが、ダンパー53の材料の
多くが織布であるため角部が生じて繊維が切断されるこ
とがある。角部がない波形のコルゲーションとすること
が良い。もし、それぞれのパンタグラフのa部とb部で
ロ−リング現象(横揺れ)及びピッチング現象(縦揺れ)が
生じようとしても、直交したc部とd部によって抑制力
が作用するため、ロ−リング現象(横揺れ)及びピッチン
グ現象(縦揺れ)は防止できる。パンタグラフ部の幅Wp
はa=b<c=dとし、そして、c部とd部は長軸に平
行にする方が、ピッチング現象(縦揺れ)が小さくなる。
図11に示す構造の複合パンタグラフ形の製造工程は、
上下に二分割し、それぞれ従来のコルゲーション形と同
様に織布に樹脂を含浸し加熱プレスし、そして、上下を
接合して製作すればよい。また、プラスチックの薄肉の
射出成形で製作してもよい。
【0031】次に、第2実施例について、図12を用い
て説明する。図12(A)はスピーカユニット1の平面図
であり、図12(B)は同短軸断面図であり、図12(C)
は同長軸断面図である。スピーカユニット1は、コーン
形振動板2、ボイスコイル3、プリーツ形エッジ42、
蝶形ダンパー5、センターキャップ6、フレーム7及び
長円状のセンタープレート82a、長方体のマグネット
82b、壺形ヨーク82cからなる磁気回路82で構成
されている。
【0032】長円形のコーン形振動板2と長円筒のボイ
スコイル3を同心の相似形とし、短軸及び長軸のコーン
形振動板2のネック部の半頂角θ1≒θ2とほぼ等しくし
ている。また、コーン形振動板2のネック部の半頂角θ
1,θ2を小さくすることによって、コーン形振動板2の
剛性が上がりベンディング振動が生じにくくなる。その
結果、図13に示すように、図1に示した第1実施例の
スピーカユニット1の音圧周波数特性ハに比べ、図12
に示した第2実施例のスピーカユニット1の音圧周波数
特性ニは大幅に高域特性が拡大する。
【0033】また、磁気回路82は、細長い直方体マグ
ネット82bを用いた内磁形に構成することにより、漏
洩磁束が少なく、小形かつ薄形となり、スピーカユニッ
ト1の奥行き寸法Dを大幅に小さく構成できる。既述し
ているように、短径寸法Wxも小さい。このため、図1
4に示すように、例えば乗用車17に搭載するステレオ
装置のスピーカを、フロントピラー(柱)17a、センタ
ーピラー17b、リアピラー17c等の運転者及び同乗
者の耳の高さに取付けることが可能となる。その結果、
従来のフロントトレー、ドアの下部に取付けられたスピ
ーカに比べ、音源の位置が明確になり、大幅に明瞭性及
び臨場感が向上する。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、釣鐘共振を避けるとと
もに、ベンディング振動の発生を防止し、そして、出力
音圧レベルを大きくすることができるような、コーン形
スピーカユニット、スピーカシステム及びディスプレイ
装置、ステレオ装置、車載ステレオ装置を得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例のスピーカユニットの透視説明図。
【図2】第1実施例のスピーカユニットの短軸断面説明
図。
【図3】第1実施例のスピーカユニットの長軸断面説明
図。
【図4】第1実施例のスピーカユニットの磁気回路の説
明図。
【図5】第1実施例のスピーカユニットの磁気回路のフ
ェライトマグネットの形状説明図。
【図6】第1実施例のスピーカユニットの応用例に用い
たプリーツ形エッジの形状説明図。
【図7】第1実施例のスピーカユニットに用いた蝶形ダ
ンパーの形状説明図。
【図8】第1実施例のスピーカユニットに用いるボイス
コイルの長円筒ボビンの模式説明図。
【図9】第1実施例の応用例のスピーカユニットに用い
たコルゲーション形ダンパーの形状説明図。
【図10】第1実施例のスピーカユニットに用いるボイ
スコイルのリード線である錦糸線の引出し方向を示す模
式説明図。
【図11】第1実施例の応用例のスピーカユニットに用
いた複合パンタグラフ形ダンパーの形状説明図。
【図12】第2実施例のスピーカユニットの磁気回路の
説明図。
【図13】本実施例のスピーカユニットの音圧周波数特
性説明図。
【図14】本実施例のスピーカユニットの車載用ステレ
オ装置の模式説明図。
【図15】従来例のスピーカユニットの説明図。
【図16】釣鐘振動の模式説明図。
【図17】ベンディング振動の模式説明図。
【符号の説明】
1 スピーカユニット 2、22 コーン振動板 3、32 ボイスコイル 3a、32a ボビン 3b ボビン材 4 エッジ 41 プリーツ形エッジ 41a プリーツ 41b、41c 接着代 5 蝶形ダンパー 52 コルゲーション形ダンパー 53 複合パンタグラフ形ダンパー 6 センターキャップ 7 フレーム 8、82 磁気回路 8a センターポール 8b ヨークプレート 8c 主マグネット 8d キャンセルマグネット 8e 防磁カバー 9 端子 10 錦糸線 11 しわ 13 接着剤 17 乗用車 17a フロントピラー 17b センターピラー 17c リアピラー

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボビンに捲回されたボイスコイルと、コ
    ーン形振動板と、を備えるコーン形スピーカにおいて、 前記ボビンは長円筒であることを特徴とするコーン形ス
    ピーカユニット。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のコーン形スピーカユニッ
    トにおいて、 上記コーン形振動板は、長円形であることを特徴とする
    コーン形スピーカユニット。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のコーン形スピー
    カユニットにおいて、 上記コーン形振動板は、上記ボビンと接する部分の内周
    形状が長円形であることを特徴とするコーン形スピーカ
    ユニット。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載のコ
    ーン形スピーカユニットにおいて、 上記コーン形振動板は、その外周の長軸方向の半円弧部
    に規則的な複数のプリーツを成形したエッジを有するこ
    とを特徴とするコーン形スピーカユニット。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載のコ
    ーン形スピーカユニットにおいて、 上記ボビンと接する部分の内周形状が長円形である蝶形
    ダンパーを有することを特徴とするコーン形スピーカユ
    ニット。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4のいずれか1項に記載のコ
    ーン形スピーカユニットにおいて、 上記ボビンと接する部分の内周形状が長円形であるコル
    ゲーション形ダンパーを有することを特徴とするコーン
    形スピーカユニット。
  7. 【請求項7】 請求項1〜4のいずれか1項に記載のコ
    ーン形スピーカユニットにおいて、 上記ボビンと接する部分の内周形状が長円形で、かつ、
    直交し相対する二辺にそれぞれ2個ずつパンタグラフ状
    の屈曲部をもった複合パンタグラフ形ダンパーを有する
    ことを特徴とするコーン形スピーカユニット。
  8. 【請求項8】 請求項7記載のコーン形スピーカユニッ
    トにおいて、 上記複合パンタグラフ形ダンパーは、パンタグラフ状の
    屈曲部の相対する二辺の幅は等しく、かつ、パンタグラ
    フ状の屈曲部の直交する二辺の長さが異なる複合パンタ
    グラフ形ダンパーであることを特徴とするコーン形スピ
    ーカユニット。
  9. 【請求項9】 請求項5〜8のいずれか1項に記載のコ
    ーン形スピーカユニットにおいて、 ダンパーの外周形状が長円形であることを特徴とするコ
    ーン形スピーカユニット。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれか1項に記載の
    コーン形スピーカユニットにおいて、 中心部に長円形の孔があいた長方形の主マグネット及び
    キャンセルマグネットを用いる磁気回路を有することを
    特徴とするコーン形スピーカユニット。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれか1項に記載
    のコーン形スピーカユニットにおいて、 上記コーン形振動板は、その外周形状が、上記ボビンの
    横断面形状と同心の相似形であり、かつ、その短軸のネ
    ック部の半頂角θ1及び長軸のネック部の半頂角θ2はほ
    ぼ等しいものであることを特徴とするコーン形スピーカ
    ユニット。
  12. 【請求項12】 請求項1〜11のいずれか1項に記載
    のコーン形スピーカユニットを搭載したスピーカシステ
    ム。
  13. 【請求項13】 請求項1〜11のいずれか1項に記載
    のコーン形スピーカユニット又は請求項12記載のスピ
    ーカシステムを搭載したディスプレイ装置。
  14. 【請求項14】 請求項1〜11のいずれか1項に記載
    のコーン形スピーカユニット又は請求項12記載のスピ
    ーカシステムを搭載したステレオ装置。
  15. 【請求項15】 請求項1〜11のいずれか1項に記載
    のコーン形スピーカユニット又は請求項12記載のスピ
    ーカシステムを搭載した車載ステレオ装置。
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