JP2006336571A - ロータリ絞り弁式気化器の始動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】広い範囲にわたる機関の温度変化に対応し得るロータリ絞り弁式気化器の始動装置を実現する。
【解決手段】気化器本体1に取り付けられた蓋体5に一体的に設けた支持体14により操作部材15を、回動弁体3の弁軸3bに固設したレバー部材4に接離する軸線方向変位及び周方向に回転自在に支持する。操作部材の先端部には、二面取りの各面による常温始動用係合部15a及び低温始動用係合部15bを設け、また各係合部に対応した各軸線方向ガイド溝16a・16b及び半径方向ガイド溝16cを設け、支持部材側には各溝に係合するガイドピン17を設ける。操作部材の離脱状態ではアイドリング運転時の燃料噴出量とし、各係合部の係合によりレバー部材の軸線方向変位量を変えて常温始動時と低温始動時の燃料噴出量に合わせることにより、少なくとも低温・常温・高温の広い温度範囲に適応可能な始動装置を実現することができる。
【選択図】図1
【解決手段】気化器本体1に取り付けられた蓋体5に一体的に設けた支持体14により操作部材15を、回動弁体3の弁軸3bに固設したレバー部材4に接離する軸線方向変位及び周方向に回転自在に支持する。操作部材の先端部には、二面取りの各面による常温始動用係合部15a及び低温始動用係合部15bを設け、また各係合部に対応した各軸線方向ガイド溝16a・16b及び半径方向ガイド溝16cを設け、支持部材側には各溝に係合するガイドピン17を設ける。操作部材の離脱状態ではアイドリング運転時の燃料噴出量とし、各係合部の係合によりレバー部材の軸線方向変位量を変えて常温始動時と低温始動時の燃料噴出量に合わせることにより、少なくとも低温・常温・高温の広い温度範囲に適応可能な始動装置を実現することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、始動時にロータリ絞り弁を軸線方向に所定量変位可能にする始動装置を設けたロータリ絞り弁式気化器の始動装置に関するものである。
従来、気化器の吸気道に直交する軸線回りに回転かつ当該軸線方向に変位自在にロータリ絞り弁を設け、ロータリ絞り弁の回転角度に応じて開弁量が変化しかつロータリ絞り弁の軸線方向変位に応じて燃料噴出量が変化するようにしたロータリ絞り弁式気化器がある。またロータリ絞り弁式気化器にあっては、始動時に雰囲気温度に合わせて燃料噴出量適切に設定するための始動装置が設けられている(例えば特許文献1参照)。
上記特許文献1における始動装置にあっては、ロータリ絞り弁の弁軸における気化器本体の外方に突出した部分に固着されたレバーに接離するように略角形の摺動部材が直線往復動し得るように気化器本体に支持されている。摺動部材の先端部には、摺動部材をレバー側に押すことによりレバーと係合してロータリ絞り弁を燃料噴出量の増量側に変位させる楔状のカム部が設けられている。これにより、摺動部材を押すだけで燃料噴出量を増量させることができるため、燃料増量を必要とする低温での始動操作を簡単に行うことができると共に、簡単な構造により確実な始動時の燃料増量操作を行うことができる。
特開平10−131808号公報
しかしながら、気化器を用いた機関の使用環境には種々の温度条件が考えられ、上記始動装置では摺動部材を待機させた状態と摺動部材を押した状態との2状態を取り得るのみである。そのため、使用される場所や季節により雰囲気温度に大きな違いがあり、さらに運転停止直後の機関にあっては高温状態であるなど、広い範囲にわたる機関の温度変化に対応しきれないという問題があった。
このような課題を解決して、広い範囲にわたる機関の温度変化に対応し得るロータリ絞り弁式気化器の始動装置を実現するために本発明に於いては、気化器本体に設けられた吸気道に交差する軸線回りに回転することにより当該吸気道を開閉弁しかつ当該軸線方向に変位することにより燃料噴出量が変化するように設けられたロータリ絞り弁を有し、前記ロータリ絞り弁は前記燃料噴出量を最小とする向きに弾発付勢され、始動時に前記ロータリ絞り弁を前記弾発付勢力に抗して軸線方向に所定量変位可能にする始動装置を設けたロータリ絞り弁式気化器の始動装置であって、前記始動装置が、前記ロータリ絞り弁に一体的に設けられかつ前記気化器本体の外方に位置するレバー部材に対して直線運動にて係合離脱するように前記気化器本体に一体的に支持された操作部材を有し、前記操作部材が前記直線運動の軸線回りに回転自在に設けられ、前記操作部材の前記レバー部材に対して臨む先端部の外周に、前記操作部材を複数の回転角度別に前記レバー部材に向けて変位させることにより前記レバー部材と係合して前記ロータリ絞り弁をその軸線方向に複数の異なる変位位置に変位させるべく前記操作部材の軸線からの距離が異なる複数の係合部が周方向に分かれて設けられているものとした。
特に、前記複数の係合部が、前記操作部材の軸心に対して点対称に配置されていると良い。また、前記操作部材の軸線方向中間部を外囲して支持するように前記気化器本体に一体的に設けられた支持体と、前記操作部材を前記離脱方向に弾発付勢する戻しばねとを有し、前記操作部材と前記支持体とのいずれか一方に一体的にガイドピンが設けられ、かついずれか他方に前記ガイドピンをガイドするガイド溝が設けられ、前記ガイド溝の経路が、前記操作部材を前記離脱状態となる所定位置で前記戻しばねの弾発付勢力に抗して前記直線運動を止めた状態で前記回転を可能にすると共に前記操作部材を前記所定角度回転させた状態で前記直線運動を可能にするように形成されていると良い。また、前記複数の係合部との各係合における前記ロータリ絞り弁の軸線方向の変位位置が、常温状態の機関に合わせた燃料噴出量になる第1の変位位置と、低温状態の機関に合わせた燃料噴出量になる第2の変位位置とを有すると良い。
このように本発明によれば、操作部材が、ロータリ絞り弁に一体的に設けられたレバー部材に対して離脱した状態と、回転角度に応じた複数の係合状態とを合わせた少なくとも3以上の状態を取り得るため、操作部材の先端部にその軸線からの距離(高さ)の異なる2つの係合部を設けることにより、例えば、離脱状態では運転状態のアイドリング時の燃料噴出量とし、第1の回転角度における係合状態では常温始動時の燃料噴出量とし、第2の回転角度における係合状態では低温始動時の燃料噴出量とすることができる。これにより、少なくとも低温・常温・高温の広い温度範囲に適応可能な始動装置を実現することができる。また、運転状態のアイドリング(高温時)に対応した燃料噴出量に対して低温及び常温時の燃料噴出量を増量させることになるが、その増量分を低温時用と常温時用とに分けることができるため、増量分を1つとすることしかできないものに対して、例えば低温側の始動性をより適切な増量とすることができ、低温時の始動性を向上し得る。
特に、操作部材の軸心に対して点対称に係合部を配置することにより、例えば平坦面で係合部を形成する場合には周方向に平坦面同士が並ぶため、各平坦面の周方向幅を最大限に取ることができ、安定した各係合状態を確保することができる。また、操作部材を等角度回転させて各係合状態を切り換えるため、各係合状態の選択位置を把握し易くなる。
また、操作部材の回転及び直線運動をガイドピンとガイド溝とによりガイドすることにより、各係合(燃料噴出量)状態別に直線運動のガイド部分を複数設けることができ、任意の係合状態に応じた回転角度位置に合わせた状態でのみ操作部材を直線運動させて係合させることができる。さらに操作部材を離脱方向に弾発付勢し、その弾発付勢力に抗して操作部材を上記ガイド構造により所定の位置で止めることにより、回転方向に対して弾発付勢力により生じる摩擦力にてその位置を保持することができるため、始動時の燃料噴出量を変える必要がない場合には一度合わせた回転角度位置にしたままにすることができ、始動時に操作部材を単純に押すだけで良く、操作性が良い。さらに、係合状態とするべく操作部材を押している力を解除することにより、弾発付勢力により操作部材をレバー部材から自動的に離脱させることができるため、係合状態の解除を容易に行うことができる。
また、操作部材とレバー部材との係合によるロータリ絞り弁の軸線方向変位位置を、常温状態の機関に合わせた燃料噴出量になる第1の変位位置と、低温状態の機関に合わせた燃料噴出量になる第2の変位位置とすることにより、通常運転時における操作部材のレバー部材に対する離脱状態と合わせて、ロータリ絞り弁の軸線方向位置を3位置で選択可能になり、低温・常温・高温(機関の暖機状態)の3通りに応じた燃料噴出量を設定することができる。これにより、第1及び第2の変位位置に対応させた2つの係合部を例えば操作部材に180度離して設けるという簡単な構造で、上記3つの温度範囲となる一般的な運転状況(極寒地などを除く)に充分に対応し得る始動装置とすることができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。図1は本発明が適用された例えば汎用小型内燃機関に適するロータリスロットルバルブ式気化器の要部破断正面図である。
図示例のものにあっては、気化器本体1に図における表裏方向に貫通する吸気道2が設けられており、その吸気道2の軸線に直交する軸線回りに回転自在なロータリ絞り弁を構成する回動弁体3が設けられている。このように吸気道2を横切る回動弁体3には、その回転角度に応じて吸気道2を全閉状態から全開状態にする混合気通路3aが設けられている。なお、図1は全閉状態を示す。
回動弁体3には気化器本体1の図における上側の外方に突出する弁軸3bが一体かつ同軸に設けられており、その突出端部には半径方向外向きに延出されたレバー部材4が固着されている。気化器本体1には回動弁体3を受容しかつ回動自在に支持する弁体支持孔1aが設けられている。なお、図示例の弁体支持孔1aは、組み立て時に回動弁体3を挿入可能にするために気化器本体1の図における上方に開口している。
気化器本体1の図における下部は回動弁体3の挿入に対する弁体支持孔1aの底部となり、気化器本体1の図における上部には、弁体支持孔3の開口面を閉塞する蓋体5が取り付けられており、蓋体5の中央部に設けられた軸支孔により弁軸3bが貫通状態に軸支されている。回動弁体3の上面と蓋体5の下面との間には、回動弁体3を全閉方向に弾発付勢するためのコイル状の戻しばね6が弁軸3bを同軸的に外囲して介装されている。
また、混合気通路3a内には、気化器本体1の回動弁体3の図における下側部分から突出するチューブ状の燃料ノズル7が設けられている。混合気通路3a内において燃料ノズル7と軸線方向に対向する側である回動弁体3の上部には、燃料ノズル7に向けて垂下するように弁軸3bに同軸に固設された燃料調整針弁8が設けられている。燃料調整針弁8の先端部は燃料ノズル7に没入している。燃料ノズル7の周壁には、燃料調整針弁8の先端部と軸線方向に重なる位置に噴出口7aが開設されている。
このようなロータリ絞り弁式気化器にあっては、回動弁体3の回転角度により吸気道2に対する混合気通路3aの開口量が変化して絞り弁としての開弁量が制御されると共に、その開弁量に応じた燃料噴出量を制御するために上記噴出口7aの開口量を燃料調整針弁8の軸線方向変位により変えるようにしている。
回動弁体3の図における下面と弁体支持孔1aの底面との間には、回動弁体3をその回動角度に応じて軸線方向に変位させるカム機構11が設けられている。カム機構11としては、回動弁体3の下面に周方向に延在する斜面からなるカム面を形成し、気化器本体1側にカム面に相対的に摺接する摺接部材を設けてなるものであって良い。なお、上記戻しばね6により、回動弁体3のカム面が気化器本体1側の摺接部材に弾発的に押し付けられている。
なお、図示例の気化器本体1の下部には燃料制御室体9と大気圧室体10とが一体的に組み付けられている。燃料制御室体9には燃料ノズル7に連通する燃料制御室が設けられ(図示せず)、大気圧室体10には、燃料供給圧を一定状態にするべく燃料制御室に対してダイヤフラムを介して隣接する大気圧室が設けられている(図示せず)。
図示例の気化器本体1にあっては、その側面の一部に図示されない燃料ポンプが設けられている。燃料ポンプは、例えば、気化器本体1の側面に形成された燃料室と、その側面を覆うように組み付けられたポンプカバーに形成された脈動圧室と、両部材間に挟持された膜状体等により形成されたリード弁とにより構成されているものであって良い。なお、ポンプカバー側の脈動圧室は内燃機関のクランク室と連結されており、その脈動に応じてポンプ作用が生じ、燃料制御室体9内に燃料供給圧が生じるようになっている。
図2に併せて示されるように、回動弁体3と一体のレバー部材4には連結部材12が回転自在に取り付けられており、その連結部材12には操作ケーブル13の端部に固着された大径円柱状のフック用部材が係合されるようになっている。これにより一般的なスイベル機構が構成され、遠隔操作により回動弁体3を開閉弁動作させることができる。
次に、気化器本体1の図における上側に設けられた本発明に基づく始動装置について図3及び図4を併せて参照して以下に説明する。
図1に示されるように蓋体5にはレバー部材4の側方にて立設するようにされた支持体14が一体に形成されている。このようにして気化器本体1に一体的に支持体14が設けられている。支持体14には弁軸3bの略半径方向に貫通する支持孔14aが設けられており、支持孔14aには軸線方向(貫通方向)に摺動自在かつその軸線回りに回転自在に略円柱状の操作部材15が支持されている。支持孔14aの軸線方向は図示例では弁軸3bに略直交するようにされており、操作部材15の軸線方向変位はレバー部材4に近接離反する方向となる。
操作部材15は、図4に良く示されるように、レバー部材4に臨む先端部には二面取り形状の各面からなる常温始動用係合部15a及び低温始動用係合部15bが設けられ、中間部に円柱形の軸部15cが設けられ、後端部に円板形のつまみ部15dが設けられている。また、操作部材15の先端部には、径方向に対称に設けられかつ軸部15cの一部から軸線方向に延在して先端近傍に至る2本の軸線方向ガイド溝16a・16bが設けられている。各軸線方向ガイド溝16a・16bは、各係合部15a・15bの面にそれぞれ開口している。また、先端部15aの先端近傍には、各軸線方向ガイド溝16a・16bと連通しかつ半径方向外向きに直角に曲折された半径方向ガイド溝16cが設けられている。
支持体14には、支持孔14aのレバー部材側の開口近傍にて支持孔14aの軸線に直交する向きに突出するガイドピン17が固設されている。ガイドピン17の突出端部は両軸線方向ガイド溝16a・16b及び半径方向ガイド溝16cに突入しており、ガイドピン17と各ガイド溝16a〜16cとは互いに相対的にガイドされるようになっている。図示例では、ガイドピン17に対して軸線方向ガイド溝16aが位置している状態で、例えばつまみ部15dの端面を手で押して、操作部材15を支持孔14aの軸線方向に変位させることができ、ガイドピン17に対して半径方向ガイド溝16cが位置している状態で操作部材15を支持孔14aの軸線回りに回転させることができる。その回転操作により、両軸線方向ガイド溝16a・16bに選択的に整合させることができる。
また、支持体14とつまみ部15dとの間には操作部材15を同軸的に外囲するように設けられた圧縮コイルばねからなる戻しばね18が介装されている。この戻しばね18により操作部材15は常時レバー部材4側とは相反する向き(離脱する向き)に弾発付勢されている。なお、戻しばね18の弾発付勢力に抗して半径方向ガイド溝16bにガイドピン17が係合することにより操作部材15の上記レバー部材4側とは相反する向きへの変位が止められている。レバー部材4からの離脱状態となる上記停止位置で操作部材15は待機状態となり、その待機状態ではレバー部材4の開閉弁動作により回転運動に対して操作部材15の先端部が干渉することがない。
操作部材15のレバー部材4側への変位量は、各係合部15a・15bが、図1に示される全閉状態(アイドリング状態)に対応した位置にあるレバー部材4を押し上げるように潜り込んで、レバー部材4と係合するように設定されている。その変位量の規制は軸線方向ガイド溝16aの長さにより設定される。なお、図示例では、レバー部材4の下面に設けられた係合突部4aに各係合部15a・15bが係合するようにされている。
なお、支持体14には、全閉状態(アイドリング状態)における回動弁体3による吸気道2に対する開度を調整するためのアイドル調整ねじ19が取り付けられている。このアイドル調整ねじ19の先端をレバー部材4の一部に当接させた状態でアイドル調整ねじ19を螺進螺退させることによりレバー部材4が回転し、その回転角度に応じて上記開度が変化する。
次に、このように構成された始動装置の作動要領について示す。図1はレバー部材4を操作ケーブル13により操作していない全閉状態であり、機関の始動後においてはアイドリング状態となる。この状態では、操作部材15は戻しばね18により待機位置に戻されており、上記したように開閉弁動作におけるレバー部材4の回転運動に対して操作部材15が干渉することがない。また、運転により機関が高温状態にあれば、一旦機関が運転停止した後の再始動時には、燃料の気化性が良いため、この状態のままで始動操作を行って始動させることができる。
次に常温始動時にあっては、常温始動に適した所定の燃料増量を行うことにより速やかな始動を実現し得るため、始動装置を操作する。図示例にあっては、図1に示されるように常温始動用係合部15aがレバー部材4の下面に臨む側(図の上側)に位置している状態で、またガイドピン17に対して軸線方向溝16aが整合している状態で操作部材15を戻しばね18の弾発付勢力に抗してレバー部材4側に押し込む(図の矢印A)。なお、操作部材15の先端の形状を図示例のように常温始動用係合部15aに連続する斜面15eとしておくことにより、操作部材15の押し込み方向変位により、レバー部材4の縁が斜面を上るようにガイドされるため、常温始動用係合部15a上に係合突部4aが円滑に乗ることができる。このようにして、常温始動用係合部15aが係合突部4aと係合する。
また、図7に示されるように、操作部材15の回転中心(図の一点鎖線)からの常温始動用係合部15aの半径方向距離h1が、アイドリング状態における係合突部4aの操作部材15の回転中心からの半径方向距離dよりも所定量大きくされている。したがって、常温始動用係合部15aと係合突部4aとの係合状態では、その差(h1−d)だけレバー部材4すなわち回動弁体3が軸線方向に変位(上昇)するため、その変位量に応じて噴出口7aの開口量が調整される。その噴出口7aの開口量を常温始動時の燃料噴出量に合わせておくことにより、常温始動時の適切な燃料増量による始動を実現し得る。なお、始動後には、ロータリ絞り弁の開弁操作により、レバー部材4の常温始動用係合部15aに対する押圧力(レバー房部材4の軸線方向弾発付勢力)による両者間の摩擦係合が解除されることにより、戻しばね18により操作部材15は待機位置まで自動的に戻り得る。
さらに図示例のものにあっては、冬季などの低温始動に適する構造となっている。低温始動時にあっては、つまみ部15dを把持するなどして、図1(図2)に示される待機状態で矢印Bに示されるように操作部材15を図示例では180度回転させる。上記したように待機状態では半径方向ガイド溝16cがガイドピン17と周方向に対して整合しており、半径方向ガイド溝16cによる周方向ガイドにより、低温始動用係合部15bが上を向き、その係合部15b側に設けられた軸線方向ガイド溝16bがガイドピン17と整合する。その状態で上記と同様に操作部材15を押すと、レバー部材4に向けて操作部材15が変位して、係合突部4aと低温始動用係合部15bとの係合状態となる(図6)。
図7に示されるように、低温始動用係合部15bの軸線からの半径方向距離h2は上記h1よりも大きい。したがって、低温始動用係合部15bと係合突部4aとの係合状態では、その差(h2−d)に応じて回動弁体3が上記常温始動時よりも軸線方向に大きく変位(上昇)する。その噴出口7aの開口量を低温始動時の燃料噴出量に合わせておくことにより、低温始動時に必要な濃い混合気とする適切な燃料増量による始動を実現し得る。
このように始動時の燃料増量を少なくとも2段階に分けて設定することができるため、1段階のものよりもより広範な雰囲気温度の違いに対応し得る。例えば、夏季と冬季、若しくは温暖地と寒冷地といった場合には、夏季や温暖地の場合には常温始動用係合部15aを係合突部4aに係合させる状態にしておき、冬季や寒冷地の場合には低温始動用係合部15bを係合突部4aに係合させる状態にしておく。これにより、その季節や場所にいる間では、始動時に操作部材15を押すだけで適切な燃料増量による始動ができる。操作部材15を押していなければ戻しばね18により操作部材15は待機位置に保持されているため、運転停止直後などの再始動時にはそのまま始動することができ、操作部材15を押すだけという単純な操作で適切な始動を行うことができる。
さらに、上記例における季節や場所の違いが生じた場合には、その最初の始動時に常温始動用係合部15aによる係合か低温始動用係合部15bによる係合かの対応する側に操作部材15を回転させて選択すれば良く、操作が煩雑化することはない。また、製品の仕向地が特定されていれば出荷時にその地に合わせた選択位置にしておくことにより、ユーザが改めて選択設定する必要が無く、そのユーザは上記したようにそのまま始動するか操作部材15を押して始動するかを行えば良く、始動操作が簡単である。また、常温始動時と冷温始動時との選択を、操作部材15を180度すなわち正反対の状態にするように回転させて切り換えて行うことにより、例えば小さな角度にしたものよりも大きな動作で切り換えることになり、切り換え操作が確実なものとなる。
また、つまみ部15dの外周面(または端面)に温度違いを区別可能にする表示(図4の20)を設けると共に例えば支持体14に目印(三角矢印形など)を付けておくことにより、選択位置を容易に把握することができる。
1 気化器本体
2 吸気道
3 回動弁体、3b 弁軸
4 レバー部材
5 蓋体
7 燃料ノズル、7a 噴出口
8 燃料調整針弁
14 支持体、14a 支持孔
15 操作部材、15a 常温始動用係合部、15b 低温始動用係合部
16a・16b 軸線方向ガイド溝、16c 半径方向ガイド溝
17 ガイドピン
18 戻しばね
2 吸気道
3 回動弁体、3b 弁軸
4 レバー部材
5 蓋体
7 燃料ノズル、7a 噴出口
8 燃料調整針弁
14 支持体、14a 支持孔
15 操作部材、15a 常温始動用係合部、15b 低温始動用係合部
16a・16b 軸線方向ガイド溝、16c 半径方向ガイド溝
17 ガイドピン
18 戻しばね
Claims (4)
- 気化器本体に設けられた吸気道に交差する軸線回りに回転することにより当該吸気道を開閉弁しかつ当該軸線方向に変位することにより燃料噴出量が変化するように設けられたロータリ絞り弁を有し、前記ロータリ絞り弁は前記燃料噴出量を最小とする向きに弾発付勢され、始動時に前記ロータリ絞り弁を前記弾発付勢力に抗して軸線方向に所定量変位可能にする始動装置を設けたロータリ絞り弁式気化器の始動装置であって、
前記始動装置が、前記ロータリ絞り弁に一体的に設けられかつ前記気化器本体の外方に位置するレバー部材に対して直線運動にて係合離脱するように前記気化器本体に一体的に支持された操作部材を有し、
前記操作部材が前記直線運動の軸線回りに回転自在に設けられ、
前記操作部材の前記レバー部材に対して臨む先端部の外周に、前記操作部材を複数の回転角度別に前記レバー部材に向けて変位させることにより前記レバー部材と係合して前記ロータリ絞り弁をその軸線方向に複数の異なる変位位置に変位させるべく前記操作部材の軸線からの距離が異なる複数の係合部が周方向に分かれて設けられていることを特徴とするロータリ絞り弁式気化器の始動装置。 - 前記複数の係合部が、前記操作部材の軸心に対して点対称に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のロータリ絞り弁式気化器の始動装置。
- 前記操作部材の軸線方向中間部を外囲して支持するように前記気化器本体に一体的に設けられた支持体と、前記操作部材を前記離脱方向に弾発付勢する戻しばねとを有し、
前記操作部材と前記支持体とのいずれか一方に一体的にガイドピンが設けられ、かついずれか他方に前記ガイドピンをガイドするガイド溝が設けられ、
前記ガイド溝の経路が、前記操作部材を前記離脱状態となる所定位置で前記戻しばねの弾発付勢力に抗して前記直線運動を止めた状態で前記回転を可能にすると共に前記操作部材を前記所定角度回転させた状態で前記直線運動を可能にするように形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のロータリ絞り弁式気化器の始動装置。 - 前記複数の係合部との各係合における前記ロータリ絞り弁の軸線方向の変位位置が、常温状態の機関に合わせた燃料噴出量になる第1の変位位置と、低温状態の機関に合わせた燃料噴出量になる第2の変位位置とを有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のロータリ絞り弁式気化器の始動装置。
Priority Applications (3)
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