JP2006336225A - 車両用ドア開閉構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 車両品質を向上させるようにした車両用ドア開閉構造を提供する。
【解決手段】 リヤドア12にはスライダ17が往復動自在に設けられ、スライダ17と車体13とは制御アーム18および従動アーム19を介して連結される。リヤドア12に固定されるガイドプレート16には、直線状のカム溝16aとこれに連なる曲線状のカム溝16bとが形成される。リヤドア12の動作を制御する制御アーム18は、スライダ17に回動自在に装着される基部18aと、これに連なる一対のアーム部18b,18cとを備え、長いアーム部18bは車体13に装着される一方、短いアーム部18cはカム溝16a,16bに案内される。これにより、カム溝16bの曲げ量αに比べてリヤドア12の張出量βを大きくすることができ、ガイドプレート16の幅寸法を狭めることができるため、ガイドプレート16を車体側ではなくリヤドア12に装着することが可能となる。
【選択図】 図8

Description

本発明は、車体の開口部に取り付けられるドア本体を開閉する車両用ドア開閉構造に関する。
車両に設けられる乗降用ドアの開閉構造として、ヒンジを介してドアを揺動させるようにしたスイング式と、車体側面に沿ってドアをスライド移動させるようにしたスライド式とがある。スイング式の開閉構造を採用した場合には、部品点数を削減して簡素化を図ることが可能であるが、狭い駐車場においてはドアの開閉操作が困難となる。一方、スライド式の開閉構造を採用した場合には、ドアの張り出し量を抑制することができるため、狭い駐車場においてもドアの開閉操作を容易に行うことが可能となる。
このようなスライド式の開閉構造にあっては、直線部および曲線部を備えるガイドレールが車体側部に組み込まれており、このガイドレールに沿ってスライドドアが開閉方向に案内されるようになっている。スライドドアを開く際には、ガイドレールの曲線部に沿ってスライドドアを車外方向に張り出した後に、ガイドレールの直線部に沿ってスライドドアを全開位置までスライド移動させ、スライドドアを閉じる際には、直線部に沿ってスライドドアを曲線部まで移動させた後に、曲線部に沿ってスライドドアを車内方向に引き込むようにしている。しかしながら、単にガイドレールの曲線部に沿ってスライドドアを案内するようにした開閉構造にあっては、スライドドアの移動軌跡とガイドレールの湾曲形状とが一致するため、スライドドアに要求される張り出し量(引き込み量)に応じてガイドレールを大きく湾曲させることが必要であり、このようなガイドレールは車体構造に影響を及ぼすことになっていた。
そこで、スライドドアを車幅方向に移動させる揺動機構と、スライドドアを前後方向に移動させるスライド機構とを、それぞれ別個に設けるようにした開閉構造が開発されている(たとえば、特許文献1参照)。この開閉構造によれば、ガイドレールから曲線部を削減することができるため、ガイドレールが車体構造に与える影響を抑制することが可能となる。また、ガイドレールとスライドドアとを、ベルクランクを介して連結するようにした開閉構造が開発されている(たとえば、特許文献2参照)。この開閉構造によれば、ベルクランクを介してスライドドアの引き込み量を増幅させることができるため、ガイドレールの曲げ量を縮小することが可能となる。
特開平10−175444号公報 特開2004−175199号公報
しかしながら、特許文献1に記載された開閉構造にあっては、揺動機構とスライド機構とが別個に設けられるため、スライドドアの開閉動作が段階的なものとなっていた。つまり、スライドドアを滑らかに開閉させることが困難であるため、良好な操作感を得ることができずに車両品質を低下させてしまうおそれがある。さらに、電動モータを組み込むことによって自動化を図る場合には、揺動機構とスライド機構とのそれぞれに電動モータを組み込む必要があるため、開閉構造の複雑化や高コスト化を招くことになっていた。
また、特許文献2に記載された開閉構造にあっては、スライドドアを滑らかに開閉させることが可能であるが、車体のサイドシルにガイドレールが組み付けられるだけでなく、車体側面にもガイドレールが組み付けられており、車両の見栄えを低下させてしまうおそれがある。さらに、サイドシルに対してガイドレールと共に駆動ユニットが組み込まれることから、サイドシルの高さ寸法が引き上げられることになり、乗降性を低下させてしまうおそれもある。
本発明の目的は、ドア本体を滑らかに開閉させることにより、操作感を高めて車両品質を向上させるとともに、開閉操作の自動化を容易にすることにある。
本発明の目的は、ガイド部材をドア本体に組み付けることにより、車両の見栄えを向上させるとともに乗降性を向上させることにある。
本発明の車両用ドア開閉構造は、車体の開口部に取り付けられるドア本体を開閉する車両用ドア開閉構造であって、前記ドア本体にスライドレールを介して往復動自在に取り付けられるスライダと、前記スライダに回動自在に連結される基部とこれに連なる一対のアーム部とを備える制御アームと、一端部が前記車体側に回動自在に連結され、他端部が前記スライダに回動自在に連結される従動アームと、前記ドア本体に固定されるとともに、直線部とこれに連なる曲線部とを備えるガイド部材とを有し、一方の前記アーム部を前記車体側に回動自在に連結させ、他方の前記アーム部を前記直線部および前記曲線部に移動自在に係合させることを特徴とする。
本発明の車両用ドア開閉構造は、前記スライダは前記ドア本体に固定される駆動手段によって駆動されることを特徴とする。
本発明の車両用ドア開閉構造は、前記ガイド部材に形成される前記曲線部は車外方向に湾曲することを特徴とする。
本発明の車両用ドア開閉構造は、前記車体側に回動自在に連結される前記アーム部の長さ寸法は、前記直線部および前記曲線部に移動自在に係合する前記アーム部よりも長いことを特徴とする。
本発明の車両用ドア開閉構造は、前記車体にヒンジ部材を介して連結されるとともに、前記ドア本体に前記制御アームと前記従動アームとを介して連結されるベース部材と、前記車体と前記ベース部材との間に設けられ、前記車体に対して前記ベース部材を固定する締結状態と、前記車体に対して前記ベース部材を解放する解除状態とに切り換えられるロック機構とを有し、前記ロック機構を締結して前記ベース部材を車体側に固定することにより、車体側面に沿って前記ドア本体をスライド移動させる一方、前記ロック機構を解放して前記ベース部材を車体側から切り離すことにより、前記ヒンジ部材を支点に前記ドア本体をスイング移動させることを特徴とする。
本発明によれば、ドア本体に設けた直線部と曲線部とを備えるガイド部材によって制御アームを回動させるようにしたので、ドア本体を全閉位置と全開位置との間で滑らかに開閉させることが可能となる。これにより、開閉操作時の操作感を高めて車両品質を向上させることができ、開閉操作の自動化を図ることも容易となる。つまり、スライダとドア本体とを相対的に移動させるだけでドア本体の開閉が可能となるため、複数のアクチュエータや複雑な動力伝達機構を設けることなく自動化を達成することが可能となる。
また、長さ寸法の短いアーム部をガイド部材に係合させる一方、長さ寸法の長いアーム部を車体側に連結するようにしたので、湾曲部の曲げ量を抑制することができるとともにガイド部材の小型化を図ることが可能となる。これにより、ガイド部材をドア本体に装着することが可能となるため、車両の見栄えを向上させることができるとともに、サイドシルの高さ寸法を低く抑えて乗降性を向上させることも可能となる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の一実施の形態である車両用ドア開閉構造(以下、開閉構造という)が組み込まれた車両10を示す斜視図である。図1に示すように、車両側部には、運転席や助手席の乗降口(開口部)を開閉するフロントドア11(ドア本体)と、後部座席の乗降口(開口部)を開閉するリヤドア12(ドア本体)とが設けられている。なお、フロントドア11の開閉構造にあっては、車両前方に向けてフロントドア11をスライド移動させるスライド式と、フロントドア11の前方端を支点にフロントドア11を回動させるスイング式とに切り換えることが可能となっている。一方、リヤドア12の開閉構造にあっては、車両後方に向けてリヤドア12をスライド移動させるスライド式となっている。
図2はリヤドア12の下側から開閉構造を示す斜視図である。図2に示すように、車体13にはリヤドア12を支持する支持ブロック14が固定されており、リヤドア12と支持ブロック14とはリヤドア12の下部に設けられるリンク機構15を介して連結されている。リヤドア12の開閉動作を制御するリンク機構15は、リヤドア12の下面に固定されるガイド部材としてのガイドプレート16と、ガイドプレート16上を往復移動するスライダ17とを備えており、このスライダ17と支持ブロック14とは制御アーム18および従動アーム19を介して連結されている。また、リヤドア12と支持ブロック14とは支持アーム20a,20bを介して連結されており、支持アーム20a,20bによってリヤドア12の重量が支えられている。
続いて、リヤドア12の開閉動作を制御するリンク機構15について説明する。図3はリンク機構15を示す斜視図であり、図4はリンク機構15を構成するスライダ17およびその近傍を示す分解斜視図である。なお、図3および図4に示すリンク機構15にあっては、その上下を反転させた状態で図示している。図3および図4に示すように、リヤドア12の下面部に固定されるガイドプレート16には、車両10の前後方向に延びる直線部としてのカム溝16aが形成されており、これに連なる曲線部としてのカム溝16bが車外方向に湾曲するように形成されている。また、リヤドア12にはガイドプレート16のカム溝16aに平行となるスライドレール21が固定されており、このスライドレール21に対してスライダ17が往復動自在に装着されている。
図3に示すように、制御アーム18はスライダ17に枢軸ピン17aにより回動自在に装着される基部18aと、この基部18aに連なる一対のアーム部18b,18cとを備えている。それぞれに長さ寸法が異なるアーム部18b,18cは基部18aを介して略L字状に連結されており、長い方のアーム部18bは車体13の支持ブロック14に回動自在に取り付けられる一方、短い方のアーム部18cはガイドプレート16のカム溝16a,16bに案内されるようになっている。また、従動アーム19の一端部は支持ブロック14に回動自在に取り付けられる一方、従動アーム19の他端部はスライダ17に枢軸ピン17bにより回動自在に取り付けられており、この従動アーム19と前述した制御アーム18とによって平行リンクが形成されている。なお、図4に示すように、制御アーム18を構成するアーム部18cの先端には係合ピン22が形成されており、この係合ピン22がガイドプレート16のカム溝16a,16bに対して移動自在に係合するようになっている。
図3に示すように、制御アーム18および従動アーム19が取り付けられるスライダ17には、スライドアクチュエータ23から延びる一対のケーブル24,25が固定されている。リヤドア12に固定されるとともに駆動手段として機能するスライドアクチュエータ23は、ケーブル24,25が複数回に渡って巻き付けられるケーブルドラム26と、このケーブルドラム26を駆動する電動モータ27とを備えており、ケーブルドラム26には開側ケーブル24と閉側ケーブル25とが逆向きに巻き付けられている。そして、閉側ケーブル25は車両後方側からスライダ17に固定される一方、開側ケーブル24はリヤドア12に固定される反転プーリ28を介して車両前方側からスライダ17に固定されている。
このようなスライドアクチュエータ23を駆動することにより、開側ケーブル24と閉側ケーブル25との一方を送り出すとともに他方を引き込むようにすると、スライダ17に対してリヤドア12を移動させることが可能となる。つまり、スライドアクチュエータ23はリヤドア12に固定されるため、開側ケーブル24を引き込むことによってスライドアクチュエータ23からスライダ17を引き離すようにすると、スライダ17に対して車両後方側にリヤドア12を移動させることが可能となる一方、閉側ケーブル25を引き込むことによってスライドアクチュエータ23にスライダ17を近づけようとすると、スライダ17に対して車両前方側にリヤドア12を移動させることが可能となる。なお、スライドアクチュエータ23にはCPUやメモリを備えた図示しない制御ユニットが設けられており、たとえば運転席や後部座席に設けられる図示しない開閉スイッチからの操作信号に応じて、電動モータ27に対する通電制御が実行されるようになっている。
続いて、リヤドア12の開閉動作について説明する。図5(A)〜(C)はリヤドア12の開閉動作を示す説明図であり、(A)はリヤドア12を全閉位置まで閉じた状態を示し、(C)はリヤドア12を全開位置まで開いた状態を示している。また、図6(A)〜(C)はリヤドア12に設けられるリンク機構15の作動状態を示す斜視図であり、(A)はリヤドア12が車内方向に引き込まれた状態を示し、(C)はリヤドア12が車外方向に張り出された状態を示している。さらに、図7(A)〜(C)はリヤドア12の開閉動作を車内側から示す斜視図であり、(A)はリヤドア12を全閉位置まで閉じた状態を示し、(C)はリヤドア12を全開位置まで開いた状態を示している。
まず、図5(A)に示すように、リヤドア12の全閉状態にあっては、閉側ケーブル25の引き込みに伴ってリヤドア12が車両前方側に移動しており、アーム部18cの係合ピン22はカム溝16bの先端部に移動した状態となっている。この全閉状態からスライドアクチュエータ23を駆動することにより、開側ケーブル24を引き込むようにすると、図6(A)〜(C)に示すように、リヤドア12と一体となるガイドプレート16が車両後方側に移動するため、スライダ17に取り付けられる制御アーム18はカム溝16bに従って回動することになる。ここで、制御アーム18は基部18aを支点に回動することになるが、制御アーム18のアーム部18cは車体13の支持ブロック14に取り付けられるため、図5(A)および(B)に示すように、制御アーム18はリヤドア12を車外方向に張り出しながらアーム部18cの端部を支点に回動することになる。そして、図5(B)に示す半開状態から、更にスライドアクチュエータ23を駆動して開側ケーブル24を引き込むようにすると、図5(C)に示すように、アーム部18cの係合ピン22は直線状のカム溝16aに沿って移動するため、リヤドア12を車体13の側面に沿って全開位置に移動させることが可能となる。なお、制御アーム18と従動アーム19とによって平行リンクが形成されるため、リヤドア12を張り出す際にはリヤドア12の角度が一定に保たれるようになっている。また、図5および図7に示すように、リヤドア12の重量を支える支持アーム20a,20bは、リヤドア12の開閉動作を阻害することなく、リヤドアの開閉動作に追従するようになっている。
これまで説明したように、スライドアクチュエータ23を用いて閉側ケーブル25を引き込むことにより、リヤドア12を全閉位置から全開位置まで滑らかに開くことが可能となる。また、ケーブルドラム26の回転方向を反転させて開側ケーブル24を引き込むようにすると、図5(C),(B),(A)の順番で示すように、リヤドア12を全開位置から全閉位置まで滑らかに閉じることも可能となる。このように、本発明の開閉構造を採用することにより、リヤドア12の開閉動作が途切れることなく連続的に行われるため、開閉操作時の操作感を高めて車両品質を向上させることができ、リヤドア12の開閉操作の自動化を図ることも容易となる。つまり、スライダ17とリヤドア12とを相対的に移動させるだけでリヤドア12の開閉が可能となるため、複数のアクチュエータや複雑な動力伝達機構を設けることなく自動化を達成することが可能となる。
また、図8(A)〜(D)はリヤドア12の開閉動作を示す説明図である。なお、図8については開閉動作の理解を容易にするため図5に比べて簡略化している。図8に示すように、長さ寸法の短いアーム部18cをカム溝16a,16bに沿って移動させる一方、長さ寸法の長いアーム部18bを車体13側に取り付けるようにしたので、アーム部18cの回動量を増幅させてアーム部18bに伝達することができる。つまり、カム溝16bの曲げ量αに比べてリヤドア12の張出量βを大きく設定することができるため、従来と同様の張出量βを確保しながらガイドプレート16の幅寸法を狭く設定することが可能となる。これにより、ガイドプレート16を幅の狭いリヤドア12の下面に装着することが可能となるため、車体13のサイドシルにガイドプレート等を取り付ける必要がなく、車両10の見栄えを向上させることができるとともに、サイドシルの高さ寸法を低く抑えて乗降性を向上させることも可能となる。
続いて、フロントドア11の開閉構造について説明する。図9はフロントドア11の下側から開閉構造を示す斜視図である。図9に示すように、車体13にはヒンジ部材30を介してベース部材31が取り付けられており、車体13とベース部材31との間にはロック機構32が設けられている。ロック機構32は、車体13に設けられるストライカ32aと、ベース部材31に設けられるロックアッシィ32bとを備えており、ストライカ32aに対してロックアッシィ32bを噛み合わせることにより、車体13とベース部材31とを一体に固定することが可能となる。このロック機構32を介して車体13に固定されるベース部材31と、このベース部材31に支持されるフロントドア11とは、フロントドア11の下部に設けられるリンク機構33を介して連結されている。フロントドア11の開閉動作を制御するリンク機構33は、フロントドア11の下面に固定されるガイド部材としてのガイドプレート34と、ガイドプレート34上を往復移動するスライダ35とを備えており、このスライダ35とベース部材31とは制御アーム36および従動アーム37を介して連結されている。また、フロントドア11とベース部材31とは支持アーム38a,38bを介して連結されており、支持アーム38a,38bによってフロントドア11の重量が支えられている。
図10はリンク機構33を構成するスライダ35およびその近傍を示す分解斜視図であり、図10に示すリンク機構33にあっては、その上下を反転させた状態で図示している。図10に示すように、フロントドア11に固定されるガイドプレート34には、車両の前後方向に延びる直線部としてのカム溝34aが形成されており、これに連なる曲線部としてのカム溝34bが車外方向に湾曲するように形成されている。また、ガイドプレート34にはカム溝34aに平行となるスライドレール39が固定されており、このスライドレール39に対してスライダ35が往復動自在に装着されている。
また、制御アーム36はスライダ35に回動自在に装着される基部36aと、この基部36aに連なる一対のアーム部36b,36cとを備えている。それぞれに長さ寸法が異なるアーム部36b,36cは基部36aを介して略L字状に連結されており、長い方のアーム部36bは車体13側のベース部材31に枢軸ピン35aにより回動自在に取り付けられる一方、短い方のアーム部36cはガイドプレート34のカム溝34a,34bに案内されるようになっている。また、従動アーム37の一端部はベース部材31に回動自在に取り付けられる一方、従動アーム37の他端部はスライダ35に枢軸ピン35bにより回動自在に取り付けられており、この従動アーム37と前述した制御アーム36とによって平行リンクが形成されている。なお、制御アーム36を構成するアーム部36cの先端には係合ピン40が形成されており、この係合ピン40がガイドプレート34のカム溝34a,34bに対して移動自在に係合するようになっている。
さらに、制御アーム36および従動アーム37が取り付けられるスライダ35には、車両前方側から閉側ケーブル41が固定される一方、車両後方側から開側ケーブル42が固定されるようになっている。なお、前述したスライドアクチュエータ23と同様の構造を備える図示しないスライドアクチュエータがフロントドア11に固定されており、このスライドアクチュエータによって開側ケーブル42と閉側ケーブル41とを引き込むことが可能となっている。
続いて、フロントドア11の開閉動作について説明する。フロントドア11の開閉構造は、前述したようにスライド式とスイング式とに切り換えることが可能となっており、この切り換えは車体13とベース部材31との間に設けられるロック機構32によって制御される。つまり、ロック機構32を締結状態に切り換えることによって開閉構造はスライド式に設定される一方、ロック機構32を解除状態することによって開閉構造はスイング式に設定されるようになっている。
図11(A)〜(C)はスライド式に設定されたフロントドア11の開閉動作を示す説明図であり、(A)はフロントドア11を全閉位置まで閉じた状態を示し、(C)はフロントドア11を全開位置まで開いた状態を示している。また、図12(A)〜(C)はスライド式に設定されたリンク機構33の作動状態を示す斜視図であり、(A)はフロントドア11が車内方向に引き込まれた状態を示し、(C)はフロントドア11が車外方向に張り出された状態を示している。さらに、図13(A)および(B)はスイング式に設定されたフロントドア11の開閉動作を示す説明図であり、(A)はフロントドア11を全閉位置まで閉じた状態を示し、(B)はフロントドア11を全開位置まで開いた状態を示している。
まず、車体13とベース部材31との間のロック機構32が締結された状態、つまりスライド式に設定されたフロントドア11の開閉動作について説明する。図11(A)に示すように、フロントドア11の全閉状態にあっては、閉側ケーブル41の引き込みに伴ってフロントドア11が車両後方側に移動しており、アーム部36cの係合ピン40はカム溝34bの先端部に移動した状態となっている。この全閉状態からスライドアクチュエータを駆動することにより、開側ケーブル42を引き込むようにすると、図12(A)〜(C)に示すように、フロントドア11と一体となるガイドプレート34が車両前方側に移動するため、スライダ35に取り付けられる制御アーム36はカム溝34bに従って回動することになる。ここで、制御アーム36は基部36aを支点に回動することになるが、制御アーム36のアーム部36bは車体13側のベース部材31に取り付けられるため、図11(A)および(B)に示すように、制御アーム36はフロントドア11を車外方向に張り出しながらアーム部36bの端部を支点に回動することになる。そして、図11(B)に示す半開状態から、更にスライドアクチュエータを駆動して開側ケーブル42を引き込むようにすると、図11(C)に示すように、アーム部36cの係合ピン40は直線状のカム溝34aに沿って移動することになり、フロントドア11を車体13の側面に沿って全開位置に移動させることが可能となる。なお、制御アーム36と従動アーム37とによって平行リンクが形成されるため、フロントドア11を張り出す際にはフロントドア11の角度が一定に保たれるようになっている。また、フロントドア11の重量を支える支持アーム38a,38bは、フロントドア11の開閉動作を阻害することなく、フロントドア11の開閉動作に追従するようになっている。
次いで、車体13とベース部材31との間のロック機構32が解除された状態、つまりスイング式に設定されたフロントドア11の開閉動作について説明する。図13(A)に示すように、フロントドア11の全閉状態にあっては、ロック機構32が締結された状態となっている。この全閉状態からロック機構32を解除すると、車体13とベース部材31とがヒンジ部材30のみを介して連結されるため、ヒンジ部材30を支点としてフロントドア11を回動させることが可能となる。つまり、フロントドア11をスイング移動させる際には、前述したリンク機構33が作動することはなく、フロントドア11とベース部材31とが一体に移動することになる。なお、図示する場合には、フロントドア11を手動によってスイング移動させることになるが、これに限られることはなく、フロントドア11とベース部材31との間に新たなアクチュエータを組み込むことにより、スイング式に切り換えた場合であってもフロントドア11を自動的に開閉させるようにしても良い。
このように、フロントドア11の開閉構造にあっては、前述したリヤドア12の開閉構造と同様の効果を得ることができるだけでなく、スライド式とスイング式とに切り換えることが可能であるため、様々な開閉状況に対応させることができ、使用者の利便性を向上させることが可能となる。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。たとえば、図示する場合には、スライドアクチュエータを搭載することにより、フロントドア11やリヤドア12を自動的に開閉させるようにしているが、これに限られることはなく、手動でフロントドア11やリヤドア12を開閉する車両に対して本発明の開閉構造を適用しても良い。また、スライドアクチュエータ23に対してモータ動力を切断するクラッチ機構を組み込むことにより、モータ動力を用いてリヤドア12を開閉する自動モードと、モータ動力を遮断してリヤドア12を手動開閉する手動モードとに切り換えるようにしても良い。
また、図示するスライドアクチュエータ23にあっては、スライダ17に固定されるケーブル24,25をケーブルドラム26によって巻き取ることにより、スライダ17とリヤドア12とを相対的に移動させているが、これに限られることはなく、ボールネジを回転させることにより、ボールネジに沿ってスライダ17とリヤドア12とを相対的に移動させるようにしたアクチュエータを採用しても良い。さらに、制御アーム18,36を回動させるガイドプレート16,34には、略J字状のカム溝16a,16b,34a,34bが形成されているが、これに代えて略J字状のガイドレールを設けるようにしても良い。
なお、フロントドア11の前方端および後方端には図示しないロック機構が設けられ、リヤドア12の前方端には図示しないロック機構が設けられており、フロントドア11やリヤドア12の全閉状態にあっては、これらのロック機構が締結されるようになっている。
本発明の一実施の形態である車両用ドア開閉構造が組み込まれた車両を示す斜視図である。 リヤドアの下側から開閉構造を示す斜視図である。 リンク機構を示す斜視図である。 リンク機構を構成するスライダおよびその近傍を示す分解斜視図である。 (A)〜(C)はリヤドアの開閉動作を示す説明図である。 (A)〜(C)はリヤドアに設けられるリンク機構の作動状態を示す斜視図である。 (A)〜(C)はリヤドアの開閉動作を車内側から示す斜視図である。 (A)〜(D)はリヤドアの開閉動作を示す説明図である。 フロントドアの下側から開閉構造を示す斜視図である。 リンク機構を構成するスライダおよびその近傍を示す分解斜視図である。 (A)〜(C)はスライド式に設定されたフロントドアの開閉動作を示す説明図である。 (A)〜(C)はスライド式に設定されたリンク機構の作動状態を示す斜視図である。 (A)および(B)はスイング式に設定されたフロントドアの開閉動作を示す説明図である。
符号の説明
10 車両
11 フロントドア(ドア本体)
12 リヤドア(ドア本体)
13 車体
14 支持ブロック
15 リンク機構
16 ガイドプレート(ガイド部材)
16a カム溝(直線部)
16b カム溝(曲線部)
17 スライダ
17a,17b 枢軸ピン
18 制御アーム
18a 基部
18b,18c アーム部
19 従動アーム
20a,20b 支持アーム
21 スライドレール
22 係合ピン
23 スライドアクチュエータ(駆動手段)
24 開側ケーブル
25 閉側ケーブル
26 ケーブルドラム
27 電動モータ
28 反転プーリ
30 ヒンジ部材
31 ベース部材
32 ロック機構
32a ストライカ
32b ロックアッシィ
33 リンク機構
34 ガイドプレート(ガイド部材)
34a カム溝(直線部)
34b カム溝(曲線部)
35 スライダ
35a,35b 枢軸ピン
36 制御アーム
36a 基部
36b,36c アーム部
37 従動アーム
38a,38b 支持アーム
39 スライドレール
40 係合ピン
41 閉側ケーブル
42 開側ケーブル
α 曲げ量
β 張出量

Claims (5)

  1. 車体の開口部に取り付けられるドア本体を開閉する車両用ドア開閉構造であって、
    前記ドア本体にスライドレールを介して往復動自在に取り付けられるスライダと、
    前記スライダに回動自在に連結される基部とこれに連なる一対のアーム部とを備える制御アームと、
    一端部が前記車体側に回動自在に連結され、他端部が前記スライダに回動自在に連結される従動アームと、
    前記ドア本体に固定されるとともに、直線部とこれに連なる曲線部とを備えるガイド部材とを有し、
    一方の前記アーム部を前記車体側に回動自在に連結させ、他方の前記アーム部を前記直線部および前記曲線部に移動自在に係合させることを特徴とする車両用ドア開閉構造。
  2. 請求項1記載の車両用ドア開閉構造において、前記スライダは前記ドア本体に固定される駆動手段によって駆動されることを特徴とする車両用ドア開閉構造。
  3. 請求項1または2記載の車両用ドア開閉構造において、前記ガイド部材に形成される前記曲線部は車外方向に湾曲することを特徴とする車両用ドア開閉構造。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用ドア開閉構造において、前記車体側に回動自在に連結される前記アーム部の長さ寸法は、前記直線部および前記曲線部に移動自在に係合する前記アーム部よりも長いことを特徴とする車両用ドア開閉構造。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両用ドア開閉構造において、
    前記車体にヒンジ部材を介して連結されるとともに、前記ドア本体に前記制御アームと前記従動アームとを介して連結されるベース部材と、
    前記車体と前記ベース部材との間に設けられ、前記車体に対して前記ベース部材を固定する締結状態と、前記車体に対して前記ベース部材を解放する解除状態とに切り換えられるロック機構とを有し、
    前記ロック機構を締結して前記ベース部材を車体側に固定することにより、車体側面に沿って前記ドア本体をスライド移動させる一方、前記ロック機構を解放して前記ベース部材を車体側から切り離すことにより、前記ヒンジ部材を支点に前記ドア本体をスイング移動させることを特徴とする車両用ドア開閉構造。
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