JP2009046920A - 車両用自動開閉装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スライドドアを全閉位置にまで引き込むクローザ機構の構成を簡素化して、車体への搭載性を高めた車両用自動開閉装置を提供することである。
【解決手段】モータユニット32は支軸37によりスライドドア14に回転自在に支持され、ピン部材61,63と連結リンク62とによりラッチ53に連結される。ラッチ53がアンラッチ位置にあるときには、ピン部材61はピン部材63とラッチ軸54の軸心とを結ぶ直線に対してアンラッチ側に位置し、閉側ケーブル25bの牽引力によるモータユニット32の回転が規制される。スライドドア14が所定開度にまで閉じられラッチ53が解除位置にまで回転すると、ピン部材61はピン部材63とラッチ軸54とを結ぶ直線に対してフルラッチ側に移動する。これにより、モータユニット32が閉側ケーブル25bの牽引力により第1の回転方向に回転して、ラッチ53がフルラッチ位置に向けて駆動される。
【選択図】図6

Description

本発明は、車両に設けられるスライドドアを自動的に開閉する車両用自動開閉装置に関する。
ワゴン車やワンボックス車等の車両の側部には、乗降用の開口部を開閉するためにスライドドアが設けられる。このようなスライドドアは支持アームを備え、一方、車体側部には車両前後方向に延びるガイドレールが固定され、この支持アームがガイドレールに案内されることにより、スライドドアは車両前後方向にスライド式に開閉するようになっている。また、ガイドレールの閉側(車両前方側)の部分には車室内側に向けて曲がる曲部が設けられており、支持アームが曲部に案内されることにより、スライドドアは車室内側に引き込まれて車体側面と面一となって閉じられるようになっている。
スライドドアの開閉操作を容易にするために、電動モータ等の駆動源によりスライドドアを自動的に開閉するようにした車両用自動開閉装置が開発されている。このような自動開閉装置としては、ローラアッシーに開閉方向(車両前後方向)から連結される開側と閉側の一対のケーブルと電動モータを駆動源とした駆動ユニット(駆動手段)とを備え、各ケーブルを駆動ユニットにより駆動することにより、スライドドアを当該ケーブルで牽引して自動開閉動作させるようにしたケーブル式のものがある。
ところで、スライドドアの全閉時において、スライドドアと車体とが対向する部位の一方側には、スライドドア全閉時の車室内側への雨水の浸入を防止するためのドアシール材が設けられ、全閉時に他方側に弾性的に当接可能に配されている。このため、スライドドアを半ドア位置にまで閉じ、さらに全閉位置にまで引き込む際には、このシール材を変形(または圧縮)させる力が必要になり、駆動ユニットだけの力でスライドドアを半ドア位置(所定開度以下)から全閉位置にまで引き込むことが困難となる場合がある。
そこで、例えば特許文献1に示される自動開閉装置では、スライドドアを自動的に開閉するための駆動ユニットに加えて引き込み動作用のクローザ機構を別に設け、半ドア位置にまで閉じられたスライドドアをクローザ機構により駆動して全閉位置にまで引き込むようにしている。
特開平6−323057号公報
しかしながら、特許文献1に示されるクローザ機構には、スライドドア開閉用の駆動ユニットとは別に引き込み動作用の駆動源(電動モータ)や駆動機構等が設けられることになり、部品点数の増大、コスト増大等の課題がある上、スライドドア自動開閉装置としても容積が大きいものとなる。そのため、例えば軽自動車など車体スペースが限られた車両に駆動ユニットとクローザ機構の両方を搭載することは困難となる。
本発明の目的は、スライドドアを全閉位置にまで引き込むクローザ機構の構成を簡素化して、車体への搭載性を高めた車両用自動開閉装置を提供することにある。
本発明の車両用自動開閉装置は、車両に設けられるスライドドアを自動的に開閉する車両用自動開閉装置であって、車体または前記スライドドアのいずれか一方に設けられる支持アームと、前記車体または前記スライドドアのいずれか他方に設けられ、前記支持アームを移動自在に支持するガイドレールと、ドラムが固定される出力軸を備え、前記車体または前記スライドドアのいずれか一方に前記出力軸を軸心として回転自在に支持される駆動手段と、一端が前記ドラムに巻き掛けられ、他端が前記ガイドレールの閉側端に連結される閉側索条体と、一端が前記ドラムに巻き掛けられ、他端が前記ガイドレールの開側端に連結される開側索条体と、前記車体または前記スライドドアのいずれか一方に設けられ、アンラッチ位置とフルラッチ位置との間で回転自在のラッチと、前記車体または前記スライドドアのいずれか他方に設けられ、前記ラッチに係合して前記ラッチとにより前記スライドドアを全閉位置に保持するストライカと、前記駆動手段と前記ラッチとを連結し、前記駆動手段が第1の回転方向に回転したときに前記ラッチをフルラッチ位置に向けて回転させる連結リンクと、前記スライドドアが所定開度以上に開いているときは前記閉側索条体の牽引力による前記駆動手段の前記第1の回転方向への回転を規制するとともに、前記駆動手段によって前記第1の回転方向とは逆向きの第2の回転方向に前記ドラムを回転駆動することにより前記閉側索条体を牽引して前記スライドドアを閉側に牽引し、前記スライドドアが所定開度にまで閉じられたときに当該規制を解除する切替え手段とを有し、前記スライドドアが所定開度にまで閉じられたときに前記駆動手段が前記第1の回転方向に回転して、前記スライドドアが前記ラッチにより半ドア位置から全閉位置にまで引き込まれることを特徴とする。
本発明の車両用自動開閉装置は、車両に設けられるスライドドアを自動的に開閉する車両用自動開閉装置であって、車体または前記スライドドアのいずれか一方に設けられるガイドレールと、前記車体または前記スライドドアのいずれか他方に設けられ、前記ガイドレールに移動自在に支持される支持アームと、ドラムが固定される出力軸を備え、前記車体または前記スライドドアのいずれか一方に前記出力軸を軸心として回転自在に支持される駆動手段と、一端が前記ドラムに巻き掛けられ、他端が閉側から前記支持アームに連結される閉側索条体と、一端が前記ドラムに巻き掛けられ、他端が開側から前記支持アームに連結される開側索条体と、前記車体または前記スライドドアのいずれか一方に設けられ、アンラッチ位置とフルラッチ位置との間で回転自在のラッチと、前記車体または前記スライドドアのいずれか他方に設けられ、前記ラッチに係合して前記ラッチとにより前記スライドドアを全閉位置に保持するストライカと、前記駆動手段と前記ラッチとを連結し、前記駆動手段が第1の回転方向に回転したときに前記ラッチをフルラッチ位置に向けて回転させる連結リンクと、前記スライドドアが所定開度以上に開いているときは前記閉側索条体の牽引力による前記駆動手段の前記第1の回転方向への回転を規制するとともに、前記駆動手段によって前記第1の回転方向とは逆向きの第2の回転方向に前記ドラムを回転駆動することにより前記閉側索条体を牽引して前記スライドドアを閉側に牽引し、前記スライドドアが所定開度にまで閉じられたときに当該規制を解除する切替え手段とを有し、前記スライドドアが所定開度にまで閉じられたときに前記駆動手段が前記第1の回転方向に回転して、前記スライドドアが前記ラッチにより半ドア位置から全閉位置にまで引き込まれることを特徴とする。
本発明の車両用自動開閉装置は、前記連結リンクは一端が第1の支軸により前記ラッチに回転自在に連結されるとともに他端が第2の支軸により前記駆動手段に回転自在に連結され、前記ラッチがアンラッチ位置にあるときには前記第1の支軸が前記ラッチの回転中心と前記第2の支軸とを結ぶ直線よりも前記ラッチのアンラッチ方向に位置して前記閉側索条体の牽引力による前記駆動手段の前記第1の回転方向への回転が規制され、前記スライドドアが所定開度にまで閉じられて前記ラッチがアンラッチ位置からフルラッチ位置に向けて回転したときには前記第1の支軸が前記ラッチの回転中心と前記第2の支軸とを結ぶ直線よりも前記ラッチのフルラッチ方向に位置して前記閉側索条体の牽引力により前記駆動手段が前記第1の回転方向に回転可能とされていることを特徴とする。
本発明の車両用自動開閉装置は、前記駆動手段は電動モータと該電動モータの回転を減速して前記出力軸から出力する減速機とを備え、前記第2の支軸は前記出力軸の軸心から所定距離だけ径方向に離れるとともに該出力軸と平行となって前記減速機のケースに設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、スライドドアが所定開度にまで閉じられたときには、閉側索条体の牽引力による駆動手段の回転を動力としてラッチをアンラッチ位置からフルラッチ位置に向けて回転させてスライドドアを半ドア位置から全閉位置に引き込むようにしたので、クローザ機構用として別に駆動手段等を設けることなく、単一の駆動手段によりスライドドアを自動開閉動作させるとともに全閉位置にまで引き込み動作させることができる。したがって、クローザ機構の構成を小型化して、この車両用自動開閉装置の車体への搭載性を高めることができる。
本発明によれば、ラッチがアンラッチ位置にあるときには、連結リンクをラッチに連結する第1の支軸をラッチの回転中心と連結リンクを駆動レバーに連結する第2の支軸とを結ぶ直線よりもラッチのアンラッチ方向に位置するようにして閉側索条体の牽引力による駆動手段の回転を規制するとともに、スライドドアが所定開度にまで閉じられてラッチがアンラッチ位置からフルラッチ位置に向けて回転したときには、第1の支軸をラッチの回転中心と第2の支軸とを結ぶ直線よりもラッチのフルラッチ方向に位置するようにして閉側索条体の牽引力により駆動手段が回転可能とされているので、スライドドアを通常の閉動作から引き込み動作へ切り替えるための切替え手段の構成を簡素化して、この車両用自動開閉装置のコストを低減することができる。
本発明によれば、連結リンクの駆動手段側の連結部分となる第2の支軸を、駆動手段に設けられる減速機のケースに設けるようにしたので、連結リンクによるラッチと駆動手段との連結構造を簡素化することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1はスライドドアを備えたワンボックスタイプの車両の側面図であり、この車両11の車体12の側部には、後部座席への乗降用の開口部13を開閉するために、スライドドア14が設けられている。
図2は図1に示すスライドドアの車体への取付け構造を示す平面図であり、このスライドドア14の車両前方側(閉側)の下端部には支持アームとしてのロワーアーム15が設けられ、スライドドア14の車両後方側(開側)であって車両上下方向の略中間部にはセンターアーム16が設けられている。一方、車体12の開口部13の下縁部にはガイドレールとしてのロワーレール17が固定され、車体12の側部の開口部13の車両後方側であって車両上下方向の略中間部にはセンターレール18が固定されている。ロワーレール17は車両前後方向に延びる直線状の直線部17aと直線部17aに対して車室内側に傾斜する傾斜部17bとを備え、傾斜部17bを車両前方側(閉側)に向けて車体12に固定されている。また、センターレール18は車両前後方向に延びる直線状の直線部18aと直線部18aに対して車室内側に曲がる曲部18bとを備え、曲部18bを車両前方側(閉側)に向けて車体12に固定されている。
各アーム15,16の先端にはそれぞれローラアッシー21,22が設けられ、ロワーアーム15のローラアッシー21はロワーレール17に移動自在に組み込まれ、センターアーム16のローラアッシー22はセンターレール18に移動自在に組み込まれている。これにより、各アーム15,16は対応するレール17,18に移動自在に支持されている。各アーム15,16が対応するレール17,18に沿って移動すると、スライドドア14は車体12の側部に沿って車両前後方向にスライド式に開閉することができる。また、ロワーレール17の傾斜部17bにローラアッシー21が案内されるとともにセンターレール18の曲部18bにローラアッシー22が案内されることにより、スライドドア14は車体12の外側に引き出された位置から車室内側(車体12の内側)に引き込まれて車体側面と面一となって閉じられるようになっている。
なお、図示はしないが、スライドドア14の車両前方側の上端部にはアッパーアームが設けられ、図1に示すように車体12の開口部13の上縁部にはアッパーレール23が固定され、アッパーアームの先端に設けられるローラアッシー(不図示)がアッパーレール23に移動自在に組み込まれている。
スライドドア14の車体12と対向する部位には、スライドドア開口端の上下方向に沿ってドアシール材14aが設けられており、スライドドア14が全閉位置にまで閉じられた際には、このドアシール材14aが車体12に弾性的に当接して車室内側への雨水の浸入が防止されるようになっている。図示しないが、このドアシール材14aはスライドドア14の他の3辺にも設けられ、スライドドア14の全周からの雨水の浸入が防止されるようになっている。また、スライドドア14の外側面にはスライドドア14を開閉するためのドアハンドル14bが設けられている。
この車両11には、スライドドア14を自動的に開閉するために、車両用自動開閉装置24が搭載されている。
図3は本発明の一実施の形態である車両用自動開閉装置の詳細を示す斜視図であり、この車両用自動開閉装置24(以下、開閉装置24とする)はケーブル式となっており、それぞれロワーレール17に沿って配索つまり配置される開側索条体としての開側ケーブル25aと閉側索条体としての閉側ケーブル25bとを備えている。
車体12にはロワーレール17の車両後方側の端部に隣接して連結ユニット26aが設けられており、開側ケーブル25aの一端はこの連結ユニット26aに連結され、他端はロワーアーム15を介してスライドドア14の内部に導かれている。また、車体12にはロワーレール17の車両前方側の端部に隣接して連結ユニット26bが設けられており、閉側ケーブル25bの一端はこの連結ユニット26bに連結され、他端はロワーアーム15を介してスライドドア14の内部に導かれている。つまり、開側ケーブル25aの一端は連結ユニット26aを介してロワーレール17の開側端(車両後方側の端部)に連結され、閉側ケーブル25bの一端は連結ユニット26bを介してロワーレール17の閉側端(車両前方側の端部)に連結されている。
なお、各連結ユニット26a,26bはそれぞれテンショナーとしての機能を有しており、各ケーブル25a,25bはそれぞれ対応する連結ユニット26a,26bから所定の張力を付与されている。
スライドドア14の車両後方側の端部には、開側ケーブル25aと閉側ケーブル25bとを駆動してスライドドア14を自動開閉動作させるとともに、所定開度にまで閉じられたスライドドア14を全閉位置にまで引き込み動作するために、駆動ユニット31が配置されている。
図4は図3に示す駆動ユニットの詳細を示す斜視図であり、図5は図4に示す駆動ユニットの分解斜視図であり、この駆動ユニット31は駆動手段としてのモータユニット32とドラムユニット33とを有している。
図5に示すように、モータユニット32は電動モータ34を減速機35に取り付けて1つのユニットとした減速機付きモータとなっており、電動モータ34の回転を減速機35により所定の回転数にまで減速して出力軸36から出力するようになっている。電動モータ34としては例えばブラシ付きモータ等の正逆両方向に回転可能なものが用いられ、減速機35としてはそのケース35aの内部に図示しないウォームギヤ機構等の減速機構を収容した構造のものが用いられる。また、減速機35のケース35aの内部には図示しない電磁クラッチが収容され、この電磁クラッチにより電動モータ34と出力軸36との間の動力伝達経路を断続することができるようになっている。
減速機35のケース35aの出力軸36が突出する側とは反対側の面には、出力軸36と同軸となって当該面から突出する支軸37が設けられている。図4に示すように、支軸37はスライドドア14のパネルに固定されるベース板38に回転自在に支持され、これにより、モータユニット32は支軸37つまり出力軸36を軸心としてスライドドア14の内部で回転自在となっている。
モータユニット32の作動を制御するために、モータユニット32には制御装置40が接続されている。制御装置40は、CPU(中央演算処理装置)やメモリ等を備えたマイクロコンピュータとなっており、ドアハンドル14bや運転席、または携帯端末等に設けられる図示しない開閉スイッチが操作されると、その操作信号やスライドドア14の開閉速度、開閉位置等に基づいてモータユニット32つまり電動モータ34と電磁クラッチの作動を制御するようになっている。
図5に示すように、ドラムユニット33はドラムケース41とドラム42とを備えている。
ドラムケース41はドラム42を回転自在に収容するケース状に形成され、ブラケット43を介してスライドドア14のパネルに固定されている。一方、ドラム42は外周に螺旋溝42aを備えた円筒状に形成され、その軸心においてモータユニット32の出力軸36の先端にナットにより固定されている。また、ドラム42はドラムケース41の内部に回転自在に収容されており、これにより、モータユニット32が作動すると、ドラム42は当該モータユニット32により駆動されてドラムケース41の内部で正逆両方向に回転するようになっている。
ドラムケース41には一対のケーブル引き込み部41a,41bが設けられており、スライドドア14の内部に導かれた各ケーブル25a,25bは、それぞれ対応するケーブル引き込み部41a,41bからドラムケース41の内部に引き込まれている。そして、ドラムケース41の内部に引き込まれた各ケーブル25a,25bは、それぞれドラム42の螺旋溝42aに互いに逆向きに巻き掛けられ、その先端はドラム42に固定されている。
なお、各連結ユニット26a,26bとドラムケース41との間には、平角鋼線を螺旋状に巻回したスプリング層の外周に樹脂材の被覆層が設けられ、可撓性をもって湾曲自在に形成されたアウターチューブ44a,44bが設けられ、各ケーブル25a,25bはそれぞれ対応するアウターチューブ44a,4bに軸方向に移動自在に収容されて、当該アウターチューブ44a,44bに沿って移動するようになっている。なお、アウターチューブ44a,44bのスプリング層の内周側には図示しないライナー部材が配設され、各ケーブル25a,25bとの摺動が円滑に行われるようになっている。
図示しない開閉スイッチの開側が操作されると、制御装置40により電動モータ34の作動が制御されてドラム42が開方向(開側ケーブル25aを巻き取る方向)に回転し、ロワーアーム15つまりスライドドア14が開側ケーブル25aに牽引されて自動的に開動作する。反対に、図示しない開閉スイッチの閉側が操作されると、制御装置40により電動モータ34の作動が制御されてドラム42が閉方向(閉側ケーブル25bを巻き取る方向)に回転し、ロワーアーム15つまりスライドドア14が閉側ケーブル25bに牽引されて自動的に閉動作する。このように、この開閉装置24は、スライドドア14の内部に配置されたモータユニット32によりロワーレール17の両端に連結された各ケーブル25a,25bを駆動してスライドドア14を自動開閉動作させる自走式となっている。
なお、モータユニット32は支軸37によりベース板38に回転自在に支持されているので、モータユニット32が作動すると、各ケーブル25a,25bの張力つまり牽引力により、モータユニット32は出力軸36を軸心として第1の回転方向と第2の回転方向とに回転することになるが、その詳細については後述する。
図4、図5に示すように、この開閉装置24には、所定開度(例えば半ドア位置)にまで閉じられたスライドドア14をドアシール材14aの弾性力に抗して全閉位置にまで引き込むために、クローザ機構51が設けられている。なお、本実施の形態においては、ローラアッシー22がセンターレール18の曲部18bに達したときにスライドドア14が所定開度となるように設定され、クローザ機構51はローラアッシー22が曲部18bを移動することにより生じる駆動ロスにも抗してスライドドア14を全閉位置にまで引き込むようになっている。
なお、このクローザ機構51はドアロック機構としての機能をも有しており、全閉位置にまで引き込まれたスライドドア14はこのクローザ機構51により全閉位置に保持されるようになっている。
図6は図4に示すクローザ機構の詳細を示す正面図であり、このクローザ機構51はラッチ53を備えている。ラッチ53は鋼板等により略円板状に形成され、その外周にはラッチ溝53aが設けられている。ラッチ53はその軸心においてラッチ軸54によりベース板38に支持され、アンラッチ位置(ドア開状態)とフルラッチ位置(ドア全閉状態)との間で回転自在となっている。
スライドドア14のパネルには、ストライカ案内溝55が設けられている。このストライカ案内溝55はスライドドア14の厚み方向(車幅方向)に延びるとともにスライドドア14の内外を連通させており、ラッチ53がアンラッチ位置にあるときには、ラッチ溝53aはストライカ案内溝55の内部に開口するようになっている。また、ラッチ軸54には図示しないリターンスプリングが装着されており、このリターンスプリングによりラッチ53は常にアンラッチ位置(図6中時計回り方向)に付勢されている。
ラッチ53の外側には、フルラッチ位置にまで回転したラッチ53を当該フルラッチ位置に保持するために、ラチェット56が設けられている。ラチェット56はラチェット軸57によりベース板38に支持され、その係止爪部56aがラッチ53に接近離反する方向に回転自在となっている。なお、ラチェット軸57には図示しないリターンスプリングが装着されており、このリターンスプリングによりラチェット56は常に係止爪部56aがラッチ53の外周に押し付けられる方向(図6中反時計回り方向)に付勢されている。
ラッチ53がフルラッチ位置にまで回転するとラチェット56の係止爪部56aがラッチ溝53aに係合し、ラッチ53はアンラッチ方向への回転が規制されてフルラッチ位置に保持され、これにより、スライドドア14の全閉状態を保持することができるようになっている。
なお、クローザ機構51のラチェット56にはラッチ53との係合を解除するためのレバー部56bが設けられ、このレバー部56bはスライドドア14の外部に設けられるドアハンドル14b、スライドドア14の図示しない内側のハンドル等と機械的に連結されており、操作者がこれらハンドルを操作することでレバー部56bが図6中時計周り方向に回動させられてラチェット56のラッチ溝53aへの係合が解除されるようになっているとともに、制御装置40からの指令によっても解除可能にリリーサ機構(不図示)にも連結されており、スライドドア14が自動または手動により全閉位置から開かれる際にリリーサ機構によりラチェット56のラッチ溝53aへの係合が解除されるようになっている。
図2、図3に示すように、車体12の開口部13の車両後方側の端部には、ラッチ53に対応してストライカ58が固定されている。このストライカ58は鋼材等により棒状に形成されており、その軸方向を車両前後方側(スライドドア14が全閉位置にまで閉じられたときにラッチ軸54と平行となる方向)に向けて配置されている。なお、このストライカ58としては棒状のものに限らず、ドアロック機構において一般的に採用されているコの字形状のものを用いるようにしてもよい。
スライドドア14が全閉位置に向けて閉じられると、ストライカ58はストライカ案内溝55に沿ってスライドドア14の内部に侵入してラッチ53のラッチ溝53aに係合する。このとき、スライドドア14のドアシール材14aが車体12に当接すると、その弾性力によって駆動ユニット31によるスライドドア14の閉動作が一時的に停止または減速した状態となる。
さらに、スライドドア14がドアシール材14aの反力に抗して全閉位置に向けて移動すると、ストライカ58がラッチ53のラッチ溝53aに係合し、ラッチ53はストライカ58に押されて図示しないリターンスプリングに抗してアンラッチ位置からフルラッチ位置に向けて回転する。そして、スライドドア14が全閉位置にまで閉じられると、ラッチ53がフルラッチ位置にまで回転し、ラチェット56の係止爪部56aがラッチ溝53aに係合して、スライドドア14はラッチ53とストライカ58との係合により全閉位置に保持される。
ラッチ53には、ラッチ軸54の軸心から所定距離だけ径方向に離れるとともにラッチ軸54と平行に第1の支軸としてのピン部材61が設けられ、ピン部材61には連結リンク62の一端の連結孔62aが回転自在に連結されている。また、連結リンク62の他端にはピン部材61と平行にピン部材63が設けられており、このピン部材63はモータユニット32の減速機35のケース35aに出力軸36つまり支軸37の軸心から所定距離だけ径方向に離れて設けられる連結孔64に回転自在に連結されている。つまり、ラッチ53は連結リンク62によりモータユニット32に連結され、これにより、モータユニット32が支軸37を軸心としてスライドドア14に対して後述する第1の回転方向と第2の回転方向とに回転すると、当該回転に連動してラッチ53はアンラッチ位置とフルラッチ位置との間で回転するようになっている。
ベース板38はカバー39(詳細外形形状は省略)によって覆われるようになっており、ラッチ53とラチェット56はこの中に配置されている。ピン部材61はこのカバー39に設けられた円弧溝39aに沿って移動可能となっており、この円弧溝39aによってラッチ53の回動範囲が規定されている。そして、ラッチ53がアンラッチ位置にあるときには、ピン部材61はこの円弧溝39aの初期位置であるアンラッチ端39b(図6中円弧溝39aの右端部)に位置している。この状態では、各ピン部材61,63はラッチ軸54に対して所定の位置関係となるように配置されている。これにより、連結リンク62と各ピン部材61,63は、スライドドア14が所定開度以上に開いているときには、モータユニット32により駆動される閉側ケーブル25bの牽引力がモータユニット32に加えられても当該モータユニット32が第1の回転方向(ラッチ53をアンラッチ位置からフルラッチ位置に回転させる方向)に回転することを規制するとともに、スライドドア14が所定開度にまで閉じられたときに当該規制を解除してモータユニット32を第1の回転方向に回転させる切替え手段としても機能するようになっている。
以下に、各ピン部材61,63のラッチ軸54に対する位置関係と、連結リンク62による切替え動作について説明する。
図7(a)、(b)はそれぞれ連結リンクの切替え動作を示す説明図であり、図8(a)〜(c)はそれぞれ閉側ケーブルの牽引力によりラッチがハーフラッチ位置からフルラッチ位置まで駆動される状態を示す説明図である。
スライドドア14が所定開度よりも開かれた状態となってラッチ53がアンラッチ位置にあるときには、図7(a)に示すように、ラッチ53と連結リンク62とを連結するピン部材61の軸心は、ラッチ53の回転中心つまりラッチ軸54の軸心とモータユニット32と連結リンク62とを連結するピン部材63の軸心とを結ぶ直線L(仮想線)よりもアンラッチ側(ラッチ53がフルラッチ位置からアンラッチ位置に向けて回転する方向側)の初期位置に位置し、円弧溝39aのアンラッチ端39bに当接した状態となっている。したがって、電動モータ34を回転駆動してドラム42を第1の回転方向とは逆向きの第2の回転方向に回転させて閉側ケーブル25bを牽引し、その牽引力(張力)によりモータユニット32に支軸37を軸心とした第1の回転方向への回転力が付与されても、その回転力はピン部材61が円弧溝39aのアンラッチ端39bにより回転が規制されていることから、ラッチ53の回転つまりモータユニット32の支軸37を軸心とした回転も規制される。つまり、スライドドア14が所定開度よりも開かれた状態のときには、切替え手段としての機能を有する連結リンク62により、閉側ケーブル25bの牽引力によるモータユニット32の支軸37を中心とした第1の回転方向への回転が規制される。したがって、この状態で電動モータ34を回転駆動してドラム42を第2の回転方向に回転させて閉側ケーブル25bを牽引すると、スライドドア14を閉側に向けて移動させることができる。
このように、スライドドア14が所定開度よりも開かれた状態では、開閉スイッチの閉側が操作され、電動モータ34が作動して閉側ケーブル25bがモータユニット32に駆動されても、モータユニット32は支軸37を軸心として第1の回転方向に回動することなく、閉側ケーブル25bを駆動してスライドドア14を閉じることができる。
スライドドア14が自動閉動作して所定開度(半ドア位置)にまで閉じられると、ラッチ53はストライカ58に係合し、当該ストライカ58により押されてアンラッチ位置から図7(b)に示す解除位置にまで図中反時計周り方向に回転する。
ラッチ53が解除位置にまで回転すると、ラッチ53と連結リンク62とを連結するピン部材61は円弧溝39a内をフルラッチ端39c側に向けて移動し、その軸心もラッチ53の回転中心つまりラッチ軸54の軸心とモータユニット32と連結リンク62とを連結するピン部材63の軸心とを結ぶ直線L(仮想線)よりもフルラッチ側(ラッチ53がアンラッチ位置からフルラッチ位置に向けて回転する方向側)にまで移動する。したがって、閉側ケーブル25bの牽引力によりモータユニット32に支軸37を軸心として当該モータユニット32自身を第1の回転方向に回転させる回転力が付与され、その回転力はケース35aのピン部材63から連結リンク62を介してラッチ53に当該ラッチ53をフルラッチ方向に回転させる方向に働くことになる。このとき、スライドドア14のドアシール材14aは車体12に当接しており、その弾性力によって駆動ユニット31によるスライドドア14の閉動作が一時的に停止または減速した状態となっており、電動モータ34の回転駆動力(牽引力)によってドラム42を第2の回転方向に回転しようとしてもドラム42は回転できない状態となり、その回転駆動力(牽引力)はモータユニット32自身を第1の回転方向に回動する駆動力となる。つまり、スライドドア14が所定開度にまで閉じられたときには、切替え手段としての機能を有する連結リンク62によりモータユニット32は閉側ケーブル25bの牽引力により第1の回転方向に回転可能な状態に切り替えられる。そして、モータユニット32は閉側ケーブル25bに牽引されて第1の回転方向つまりロック方向に回転し、ラッチ53をフルラッチ位置に向けて駆動する。
このように、スライドドア14が所定開度よりも閉じられたときには、ラッチ53は支軸37を軸心として第1の回転方向に回転するモータユニット32により駆動されてフルラッチ位置に向けて回転する。
ラッチ53がモータユニット32自身の回転により駆動されてフルラッチ位置に向けて回転すると、図8(a)、(b)に示すように、ラッチ53とストライカ58との係合が徐々に深まり、スライドドア14はラッチ53とストライカ58との相対移動に伴って全閉位置に向けて引き込まれる。そして、図8(c)に示すように、モータユニット32が第1の回転方向のストローク端に達し、ラッチ53がフルラッチ位置にまで回転すると、スライドドア14は全閉状態となり、クローザ機構51による引き込み動作が終了する。このとき、ラチェット56の係止爪部56aがラッチ53のラッチ溝53aに係合して、スライドドア14は全閉位置に保持される。同時に、ピン部材61が円弧溝39aのフルラッチ端39cに到達する。なお、制御装置40は、ラチェット56の係止爪部56aがラッチ53のラッチ溝53aに係合したことを検出すると、電動モータ34に回転停止信号を出力するようになっている。
このように、スライドドア14が所定開度にまで閉じられると、閉側ケーブル25bの牽引力によりモータユニット32自身が回転動作し、この回転動作によりラッチ53がフルラッチ位置に向けて駆動されてスライドドア14は全閉位置にまで引き込まれる。
なお、モータユニット32自身の回転中はドラム42は実質的に停止状態となるため、開側ケーブル25aと閉側ケーブル25bとには弛みが生じることはないが、連結ユニット26a,26bにテンショナーとしての機能を持たせるようにしてあるため、モータユニット32自身の回転に伴うドラム42の微回動による各ケーブル25a,25bの弛みは連結ユニット26a,26bのテンショナー機能により吸収して、この開閉装置24を確実に作動させることができる。
反対に、スライドドア14が全閉位置にあるときに、図示しない開閉スイッチの開側が操作されると、図示しないリリーサ機構によりラチェット56のレバー部56bが押されてラッチ53のラッチ溝53aとラチェット56の係止爪部56aとの係合が解除されるとともに駆動ユニット31により開側ケーブル25aが駆動される。そして、図8(c)〜(a)の順で、モータユニット32は電動モータ34の開側ケーブル25aの牽引力により支軸37を軸心として第2の回転方向(ラッチ53をアンラッチ位置に向けて回転させる方向)に回転し、ラッチ53はモータユニット32自身の回転に連動して、図示しないリターンスプリングによる付勢力も加わり、フルラッチ位置からアンラッチ位置に向けて回転する。モータユニット32自身が図7(a)に示す初期位置にまで回転すると、ラッチがアンラッチ位置にまで達し、モータユニット32自身の第2の回転方向への回転が規制される。そして、モータユニット32自身の回転が規制されると、電動モータ34による第2の回転方向への回転駆動力はドラム42を第1の回転方向へ回転させる回転駆動力(牽引力)となり、この牽引力によって開側ケーブル25aを駆動し、ロワーレール17に支持されるローラアッシー21が開側ケーブル25aにより牽引されてスライドドア14は自動開動作する。このとき、ピン部材61は、円弧溝39aの初期位置であるアンラッチ端39bに復帰するため、次回、スライドドア14を閉作動する際の準備がなされることとなる。
このように、この開閉装置24では、スライドドア14が所定開度にまで閉じられたときに、閉側ケーブル25bの牽引力により支軸37を軸心としてモータユニット32を回転動作させ、このモータユニット32自身の第1の回転方向への回転動作によってラッチ53をフルラッチ位置に向けて駆動するようにしたので、クローザ機構51用の電動モータや駆動機構等を設けることなく、ケーブル駆動用の電動モータ34の動力を利用して所定開度にまで閉じられたスライドドア14を全閉位置にまで引き込み動作させることができる。したがって、クローザ機構51を小型化して、この開閉装置24の車体12への搭載性を高めることができる。
また、この開閉装置24では、ラッチ53がアンラッチ位置にあるときにはピン部材61をラッチ軸54とピン部材63とを結ぶ直線Lに対してラッチ53のアンラッチ方向となるロック位置(初期位置)に配置して閉側ケーブル25bの牽引力によるモータユニット32の回転作動を規制するとともに、ラッチ53が解除位置にまで回転したときにはピン部材61をラッチ軸54とピン部材63とを結ぶ直線Lに対してラッチ53のフルラッチ方向に配置してモータユニット32を閉側ケーブル25bの牽引力による回転動作が可能な状態に切り替える構造としたので、スライドドア14を通常の自動閉動作からクローザ機構51による引き込み動作へ切り替えるための切替え手段の構成を簡素化して、この開閉装置24のコストを低減することができる。
図9(a)〜(d)はそれぞれ図2に示す開閉装置の変形例を概略で示す説明図である。なお、図9(a)〜(d)において前述した部材に対応する部材には同一の符号が付されている。
図2に示す開閉装置24では、ガイドレールとしてのロワーレール17を車体12に固定し、支持アームとしてのロワーアーム15をスライドドア14に設けるとともに、スライドドア14の内部に駆動ユニット31を配置し、各ケーブル25a,25bをロワーアーム15を介してロワーレール17の両端部に連結するようにしている。
これに対して、図9(a)に示す変形例では、ガイドレールとしてのセンターレール18をスライドドア14に固定し、支持アームとしてのセンターアーム16を車体12に設けるとともに、スライドドア14の内部に配置された駆動ユニット31からセンターアーム16を介して各ケーブル25a,25bをセンターレール18の両端部に連結するようにしている。このように、開閉装置24は、各ケーブル25a,25bをロワーアーム15を介してロワーレール17に連結するロワー駆動に限らず、図9(a)に示すセンター駆動やアッパー駆動であってもよい。
図9(b)に示す変形例では、ガイドレールとしてのセンターレール18をスライドドア14に固定し、支持アームとしてのセンターアーム16を車体12に設けるとともに、車体12に駆動ユニット31とクローザ機構51とを配置し、各ケーブル25a,25bをセンターアーム16を介してスライドドア14の内部に導いてセンターレール18の両端部に連結するようにしている。この場合、クローザ機構51のラッチ53と係合するストライカ58はスライドドア14の側に固定される。
図9(c)に示す変形例では、ガイドレールとしてのセンターレール18を車体12に固定し、支持アームとしてのセンターアーム16をスライドドア14に設けるとともに、駆動ユニット31とクローザ機構51とを車体12に配置し、開側ケーブル25aをセンターレール18に沿った開側(車両後方側)からセンターアーム16に連結するとともに閉側ケーブル25bをセンターレールに沿った閉側(車両前方側)からセンターアーム16に連結するようにしている。この場合、センターレール18の両端部にはそれぞれ反転プーリ71a,71bが配置され、駆動ユニット31から引き出された各ケーブル25a,25bの移動方向は、対応する反転プーリ71a,71bによりセンターレール18に沿う方向に変換される。また、クローザ機構51のラッチ53と係合するストライカ58はスライドドア14の側に固定される。
図9(d)に示す変形例では、ガイドレールとしてのセンターレール18をスライドドア14に固定し、支持アームとしてのセンターアーム16を車体12に設けるとともに、スライドドア14の内部に駆動ユニット31とクローザ機構51とを配置し、開側ケーブル25aをセンターレール18に沿った開側(車両前方側)からセンターアーム16に連結するとともに閉側ケーブル25bをセンターレールに沿った閉側(車両後方側)からセンターアーム16に連結するようにしている。この場合、センターレール18の両端部にはそれぞれ反転プーリ71a,71bが配置され、駆動ユニット31から引き出された各ケーブル25a,25bの移動方向は、対応する反転プーリ71a,71bによりセンターレール18に沿う方向に変換される。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。例えば、前記実施の形態おいては、連結リンク62をラッチ53のピン部材61とモータユニット32の連結孔64とに回転自在に連結するようにしているが、これに限らず、モータユニット32の回転をラッチ53に伝達できる構成であれば、例えば、連結リンク62に連結孔64を設け、モータユニット32側にピン部材63を設ける等、他の連結構造としてもよい。
また、前記実施の形態においては、クローザ機構51はスライドドア14の車両後方側の端部または車体12の車両後方側の開口端に設けられるが、これに限らず、クローザ機構51を車両前方側の端部または車体12の車両前方側の開口端に設けるようにしてもよい。
さらに、前記実施の形態においては、ラチェット56の係止爪部56aはラッチ53のラッチ溝53aにのみ係合するようになっているが、これに限らず、スライドドア14の半ドア状態を保持するべく、ラッチ53にハーフラッチ位置を規定する係合溝を設けて、その係合溝にも係止爪部56aが係合可能とするようにしてもよい。
さらに、前記実施の形態においては、開側ケーブル25aと閉側ケーブル25bは別体に形成されるが、これに限らず、1本のケーブルの中間部位をドラム42に巻き付け、その一端側を開側ケーブル25a、他端側を閉側ケーブル25bとしてもよい。
さらに、前記実施の形態においては、各索条体はそれぞれケーブル25a,25bとされているが、これに限らず、索条体としてゴムベルトやワイヤ、チェーン等も用いてもよく、これに対応して反転プーリ71a,71bに替えスプロケット等を用いるようにしてもよい。
さらに、切替え手段としては、連結リンク62を用いたものに限らず、スライドドア14が所定開度以上のときにはモータユニット32の回動の規制し、スライドドア14が所定開度にまで閉じられたときに当該規制を解除できるものであれば、他の構造であってもよい。
スライドドアを備えたワンボックスタイプの車両の側面図である。 図1に示すスライドドアの車体への取付け構造を示す平面図である。 本発明の一実施の形態である車両用自動開閉装置の詳細を示す斜視図である。 図3に示す駆動ユニットの詳細を示す斜視図である。 図4に示す駆動ユニットの分解斜視図である。 図4に示すクローザ機構の詳細を示す正面図である。 (a)、(b)はそれぞれ連結リンクの切替え動作を示す説明図である。 (a)〜(c)はそれぞれ閉側ケーブルの牽引力によりラッチがハーフラッチ位置からフルラッチ位置まで駆動される状態を示す説明図である。 (a)〜(d)はそれぞれ図2に示す開閉装置の変形例を概略で示す説明図である。
符号の説明
11 車両
12 車体
13 開口部
14 スライドドア
14a ドアシール材
14b ドアハンドル
15 ロワーアーム(支持アーム)
16 センターアーム
17 ロワーレール(ガイドレール)
17a 直線部
17b 傾斜部
18 センターレール
18a 直線部
18b 曲部
21,22 ローラアッシー
23 アッパーレール
24 車両用自動開閉装置
25a 開側ケーブル(開側索条体)
25b 閉側ケーブル(閉側索条体)
26a,26b 連結ユニット
31 駆動ユニット
32 モータユニット(駆動手段)
33 ドラムユニット
34 電動モータ
35 減速機
35a ケース
36 出力軸
37 支軸
38 ベース板
39 カバー
39a 円弧溝
39b アンラッチ端
39c フルラッチ端
40 制御装置
41 ドラムケース
41a,41b ケーブル引き込み部
42 ドラム
42a 螺旋溝
43 ブラケット
44a,44b アウターチューブ
51 クローザ機構
53 ラッチ
53a ラッチ溝
54 ラッチ軸
55 ストライカ案内溝
56 ラチェット
56a 係止爪部
56b レバー部
57 ラチェット軸
58 ストライカ
61 ピン部材(第1の支軸)
62 連結リンク
62a 連結孔
63 ピン部材(第2の支軸)
64 連結孔
71a,71b 反転プーリ
L 直線

Claims (4)

  1. 車両に設けられるスライドドアを自動的に開閉する車両用自動開閉装置であって、
    車体または前記スライドドアのいずれか一方に設けられる支持アームと、
    前記車体または前記スライドドアのいずれか他方に設けられ、前記支持アームを移動自在に支持するガイドレールと、
    ドラムが固定される出力軸を備え、前記車体または前記スライドドアのいずれか一方に前記出力軸を軸心として回転自在に支持される駆動手段と、
    一端が前記ドラムに巻き掛けられ、他端が前記ガイドレールの閉側端に連結される閉側索条体と、
    一端が前記ドラムに巻き掛けられ、他端が前記ガイドレールの開側端に連結される開側索条体と、
    前記車体または前記スライドドアのいずれか一方に設けられ、アンラッチ位置とフルラッチ位置との間で回転自在のラッチと、
    前記車体または前記スライドドアのいずれか他方に設けられ、前記ラッチに係合して前記ラッチとにより前記スライドドアを全閉位置に保持するストライカと、
    前記駆動手段と前記ラッチとを連結し、前記駆動手段が第1の回転方向に回転したときに前記ラッチをフルラッチ位置に向けて回転させる連結リンクと、
    前記スライドドアが所定開度以上に開いているときは前記閉側索条体の牽引力による前記駆動手段の前記第1の回転方向への回転を規制するとともに、前記駆動手段によって前記第1の回転方向とは逆向きの第2の回転方向に前記ドラムを回転駆動することにより前記閉側索条体を牽引して前記スライドドアを閉側に牽引し、前記スライドドアが所定開度にまで閉じられたときに当該規制を解除する切替え手段とを有し、
    前記スライドドアが所定開度にまで閉じられたときに前記駆動手段が前記第1の回転方向に回転して、前記スライドドアが前記ラッチにより半ドア位置から全閉位置にまで引き込まれることを特徴とする車両用自動開閉装置。
  2. 車両に設けられるスライドドアを自動的に開閉する車両用自動開閉装置であって、
    車体または前記スライドドアのいずれか一方に設けられるガイドレールと、
    前記車体または前記スライドドアのいずれか他方に設けられ、前記ガイドレールに移動自在に支持される支持アームと、
    ドラムが固定される出力軸を備え、前記車体または前記スライドドアのいずれか一方に前記出力軸を軸心として回転自在に支持される駆動手段と、
    一端が前記ドラムに巻き掛けられ、他端が閉側から前記支持アームに連結される閉側索条体と、
    一端が前記ドラムに巻き掛けられ、他端が開側から前記支持アームに連結される開側索条体と、
    前記車体または前記スライドドアのいずれか一方に設けられ、アンラッチ位置とフルラッチ位置との間で回転自在のラッチと、
    前記車体または前記スライドドアのいずれか他方に設けられ、前記ラッチに係合して前記ラッチとにより前記スライドドアを全閉位置に保持するストライカと、
    前記駆動手段と前記ラッチとを連結し、前記駆動手段が第1の回転方向に回転したときに前記ラッチをフルラッチ位置に向けて回転させる連結リンクと、
    前記スライドドアが所定開度以上に開いているときは前記閉側索条体の牽引力による前記駆動手段の前記第1の回転方向への回転を規制するとともに、前記駆動手段によって前記第1の回転方向とは逆向きの第2の回転方向に前記ドラムを回転駆動することにより前記閉側索条体を牽引して前記スライドドアを閉側に牽引し、前記スライドドアが所定開度にまで閉じられたときに当該規制を解除する切替え手段とを有し、
    前記スライドドアが所定開度にまで閉じられたときに前記駆動手段が前記第1の回転方向に回転して、前記スライドドアが前記ラッチにより半ドア位置から全閉位置にまで引き込まれることを特徴とする車両用自動開閉装置。
  3. 請求項1または2記載の車両用自動開閉装置において、前記連結リンクは一端が第1の支軸により前記ラッチに回転自在に連結されるとともに他端が第2の支軸により前記駆動手段に回転自在に連結され、前記ラッチがアンラッチ位置にあるときには前記第1の支軸が前記ラッチの回転中心と前記第2の支軸とを結ぶ直線よりも前記ラッチのアンラッチ方向に位置して前記閉側索条体の牽引力による前記駆動手段の前記第1の回転方向への回転が規制され、前記スライドドアが所定開度にまで閉じられて前記ラッチがアンラッチ位置からフルラッチ位置に向けて回転したときには前記第1の支軸が前記ラッチの回転中心と前記第2の支軸とを結ぶ直線よりも前記ラッチのフルラッチ方向に位置して前記閉側索条体の牽引力により前記駆動手段が前記第1の回転方向に回転可能とされていることを特徴とする車両用自動開閉装置。
  4. 請求項3記載の車両用自動開閉装置において、前記駆動手段は電動モータと該電動モータの回転を減速して前記出力軸から出力する減速機とを備え、前記第2の支軸は前記出力軸の軸心から所定距離だけ径方向に離れるとともに該出力軸と平行となって前記減速機のケースに設けられていることを特徴とする車両用自動開閉装置。
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